JP2004324776A - トルク伝達カップリング - Google Patents
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Abstract
【課題】部品点数を少なくすることができ、小型化も可能とする。
【解決手段】壁部83に対して回転可能に支持されトルクの入出力伝達を行うためのクラッチハウジング57及びクラッチハブ59と、クラッチハウジング57及びクラッチハブ59間に設けられ摩擦係合によりクラッチハウジング57及びクラッチハブ59間のトルク伝達を行う摩擦多板クラッチ79と、壁部83側のベースギヤ89に対する相対回転によりベースギヤ89との間で推力を発生して移動し摩擦多板クラッチ79を摩擦係合させる可動ギヤ87と、カップリングハウジング71に支持され可動ギヤ87をピニオンギヤ117で回転駆動してベースギヤ89に対する相対回転を起こす電動モータ113とを備えたことを特徴とする。
【選択図】 図2
【解決手段】壁部83に対して回転可能に支持されトルクの入出力伝達を行うためのクラッチハウジング57及びクラッチハブ59と、クラッチハウジング57及びクラッチハブ59間に設けられ摩擦係合によりクラッチハウジング57及びクラッチハブ59間のトルク伝達を行う摩擦多板クラッチ79と、壁部83側のベースギヤ89に対する相対回転によりベースギヤ89との間で推力を発生して移動し摩擦多板クラッチ79を摩擦係合させる可動ギヤ87と、カップリングハウジング71に支持され可動ギヤ87をピニオンギヤ117で回転駆動してベースギヤ89に対する相対回転を起こす電動モータ113とを備えたことを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のトルク伝達カップリングに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のトルク伝達カップリングとしては、例えば図5に示すようなものがある。図5は四輪駆動車のトランスファの断面図を示している。トランスファ201は、トルク伝達カップリング203を備えている。トルク伝達カップリング203は、クラッチケージ205と、スリーブ207とを備えている。クラッチケージ205とスリーブ207との間には、摩擦クラッチ209が配置されている。摩擦クラッチ209のアウタープレートは、クラッチケージ205側に係合し、インナープレートはスリーブ207側に係合している。
【0003】
前記摩擦クラッチ209に対向して、加圧リング211が配置されている。加圧リング211は、ピン213を介してトランスファケース215に回転方向に係合し、回転軸芯に沿った方向には移動可能となっている。加圧リング211に対し、支持リング217が対向配置されている。支持リング217と加圧リング211との間には、ボール219を備えたカム機構が設けられている。
【0004】
前記支持リング217は、プレート220を介して軸233側に回転軸芯に沿った方向で支持されている。支持リング217には、歯車221が噛み合っている。歯車221は、軸223に連動連結されている。軸223は、歯車221、ピニオン227を介してサーボモータ229の駆動軸231に連動連結されている。
【0005】
前記クラッチケージ205には、後輪側への出力軸233が結合されている。出力軸233は、エンジンから回転入力を受ける入力軸235に連動連結されている。
【0006】
前記スリーブ207には、歯車237が連動連結されている。トランスファケース215には、前輪側へ出力を行う副軸239が回転自在に支持されている。副軸239には、歯車241が設けられている。歯車241と前記歯車237とには、チェーン243が掛け回されている。
【0007】
従って、エンジンから入力軸235に伝達されたトルクは、出力軸233を介してそのまま後輪側へ伝達される。また、前輪側へは摩擦クラッチ209の締結に応じて伝達される。摩擦クラッチ209の締結は、サーボモータ229の駆動によって行われる。
【0008】
前記サーボモータ229
を駆動すると、駆動軸231に連動してピニオン227が回転し、歯車225、軸223を介し歯車221が回転する。この回転によって、支持リング217が180度の範囲内で回転し、加圧リング211に対して相対回転する。この相対回転によって、ボール219を備えたカム機構が働き、推力を発生する。この推力は、プレート220で受けられ、プレート220に対する反力として支持リング217を介し加圧リング211に作用する。この反力の作用により加圧リング211が摩擦クラッチ209側へ移動する。この移動によって、摩擦クラッチ209が締結される。
【0009】
前記摩擦クラッチ209が締結されると、クラッチケージ205とスリーブ207とが締結力に応じて係合し、出力軸233からクラッチケージ205、摩擦クラッチ209、スリーブ207を介して歯車237側へもトルク伝達が行われる。歯車237からは、チェーン243、歯車241を介して、副軸239にトルク伝達が行われ、前輪側への出力が行われる(例えば特許文献1参照)。
【0010】
【特許文献1】
特許2715340号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構造では、サーボモータ229によって回転駆動される支持リング217と加圧リング211とが別部材であり、該加圧リング211をボール219を備えたカム機構で発生する推力により移動させる構成となり、部品点数が増大し、小型化にも限界があった。
【0012】
また、加圧リング211は、ピン213に対して回転方向に係合すると共に回転軸芯に沿った方向へ移動する構造であるため、固定されているピン213と加圧リング211との間の摩擦抵抗が大きくなる。このため、摩擦抵抗に抗して加圧リング211を駆動するサーボモータ229或いは歯車221,225等からなる減速機構の小型化に限界があった。
【0013】
本発明は、部品点数を少なくすることができ、小型化も可能なトルク伝達カップリングの提供を課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、固定側に対して回転可能に支持されトルクの入出力伝達を行うための入出力回転部材と、前記入出力回転部材間に設けられ摩擦係合により入出力回転部材間のトルク伝達を行う摩擦係合部と、前記固定側に対する相対回転により該固定側との間で推力を発生して移動し前記摩擦係合部を摩擦係合させる可動部材と、前記固定側に支持され前記可動部材を回転駆動して前記相対回転を起こす回転アクチュエータとを備えたことを特徴とする。
【0015】
請求項2の発明は、請求項1記載のトルク伝達カップリングであって、前記可動部材は、可動ギヤであり、前記可動ギヤと前記固定側との間にカム機構を設け、前記回転アクチュエータは、前記可動ギヤに噛み合うピニオンギヤを有したことを特徴とする。
【0016】
請求項3の発明は、請求項1記載のトルク伝達カップリングであって、前記可動部材は、前記固定側の支持部に嵌合して相対回転自在な可動ギヤであり、前記固定側に、前記支持部に嵌合して固定側に回転方向に係合し回転軸芯に沿った方向に着脱自在なベース部材を設け、前記可動ギヤ及びベース部材間にカム機構を設け、前記回転アクチュエータは、前記可動ギヤに噛み合うピニオンギヤを有したことを特徴とする。
【0017】
請求項4の発明は、請求項2又は3の何れかに記載のトルク伝達カップリングであって、前記可動ギヤに、前記ピニオンギヤに噛み合う外周側と前記カム機構の推力が働く内周側との間に可撓部を設けたことを特徴とする。
【0018】
【発明の効果】
請求項1の発明では、固定側に対して回転可能に支持されトルクの入出力伝達を行うための入出力回転部材と、前記入出力回転部材間に設けられ摩擦係合により入出力回転部材間のトルク伝達を行う摩擦係合部と、前記固定側に対する相対回転により該固定側との間で推力を発生して移動し前記摩擦係合部を摩擦係合させる可動部材と、前記固定側に支持され前記加圧部材セットの可動部材を回転駆動して前記相対回転を起こす回転アクチュエータとを備えたため、前記可動部材を直接駆動して固定側に対し相対回転を起こさせ、該可動部材の移動により摩擦係合部を摩擦係合させることができる。
【0019】
従って、相対回転を起こさせるために駆動する部材と摩擦係合部を摩擦係合させるために移動する部材とを同一の可動部材とすることができ、部品点数を少なくすることができる。また、部品点数が少なくなるため、全体的に小型化、軽量化を図ることもできる。
【0020】
前記可動部材は、回転駆動されながら推力により移動するため、固定側に対して摺動しながら移動する場合に比べて移動方向に対する摩擦抵抗が少なく、無理のない移動を行わせることができる。このため、回転アクチュエータによる駆動力を小さくすることが可能となり、全体的に小型化、軽量化を図ることができる。
【0021】
請求項2の発明では、請求項1の発明の効果に加え、前記可動部材は、可動ギヤであり、前記可動ギヤと前記固定側との間にカム機構を設け、前記回転アクチュエータは、前記可動ギヤに噛み合うピニオンギヤを有したため、前記可動ギヤを回転アクチュエータのピニオンギヤにより直接回転駆動して固定側に対し相対回転を起こさせ、該可動ギヤの移動により摩擦係合部を摩擦係合させることができる。従って、確実に部品点数が少なくなり、確実に小型化、軽量化を図ることができる。
【0022】
請求項3の発明では、請求項1の発明の効果に加え、前記可動部材は、前記固定側の支持部に嵌合して相対回転自在な可動ギヤであり、前記固定側に、前記支持部に嵌合して固定側に回転方向に係合し回転軸芯に沿った方向に着脱自在なベース部材を設け、前記可動ギヤ及びベース部材間にカム機構を設け、前記回転アクチュエータは、前記可動ギヤに噛み合うピニオンギヤを有したため、前記可動ギヤを回転アクチュエータのピニオンギヤにより直接回転駆動してベース部材に対し相対回転を起こさせ、該可動ギヤの移動により摩擦係合部を摩擦係合させることができる。従って、確実に部品点数が少なくなり、確実に小型化、軽量化を図ることができる。
【0023】
しかも、可動ギヤとベース部材とカム機構とをユニットして取り扱うことも可能となり、組み付け、分解修理等が容易となる。
【0024】
請求項4の発明では、請求項2又は3の発明の効果に加え、前記ギヤに、前記ピニオンギヤに噛み合う外周側と前記カム機構の推力が働く内周側との間に可撓部を設けたため、前記推力により可動ギヤが移動するとき、可撓部の撓みにより可動ギヤの内周側を外周側に対して容易に移動させることができ、摩擦係合部を無理なく摩擦係合させることができる。このため、回転アクチュエータによる駆動力を小さくすることが可能となり、確実に小型化、軽量化することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係り、トルク伝達カップリングの配置を示す四輪駆動車のスケルトン平面図である。
【0026】
図1のように、トルク伝達カップリング1は、トランスファ3におけるトランスファケース5の後輪出力側に設けられている。トランスファケース5内には伝導軸7が回転自在に支持されている。伝導軸7には傘歯車9と平歯車11とが設けられている。傘歯車9は、トルク伝達カップリング1側の出力軸61に設けられたピニオンギヤ10に噛み合い、平歯車11は、フロントデファレンシャル13のデフケース15側に連動連結された平歯車17に噛み合っている。
【0027】
前記フロントデファレンシャル13にはエンジン19からトランスミッション21を介してリングギヤ23にトルクが入力されるようになっている。フロントデファレンシャル13には、左右のアクスルシャフト25,27を介して、左右の前輪29,31が連動連結されている。
【0028】
前記トルク伝達カップリング1には、等速ジョイント33を介してプロペラシャフト35が結合されている。プロペラシャフト35には、等速ジョイント37を介して、ドライブピニオンシャフト39が結合されている。ドライブピニオンシャフト39のドライブピニオンギヤ41は、リヤデファレンシャル43のリングギヤ45に噛み合っている。リヤデファレンシャル43は、デフキャリア47に回転自在に支持されている。リヤデファレンシャル43には、左右のアクスルシャフト49,51を介して左右の後輪53,55が連動連結されている。
【0029】
従って、エンジン19からトランスミッション21を介してフロントデファレンシャル13のリングギヤ23にトルクが入力されると、一方ではアクスルシャフト25,27を介して左右の前輪29,31へトルク伝達が行われる。また他方では、デフケース15、平歯車17,11、伝導軸7、傘歯車9、ピニオンギヤ10を介してトルク伝達カップリング1へトルク伝達が行われる。
【0030】
前記トルク伝達カップリング1からは、等速ジョイント33、プロペラシャフト35、等速ジョイント37、ドライブピニオンシャフト39、ドライブピニオンギヤ41を介して、リヤデファレンシャル43のリングギヤ45にトルク伝達が行われる。リヤデファレンシャル43からは、左右のアクスルシャフト49,51を介して、左右の後輪53,55へトルク伝達が行われる。
【0031】
従って、トルク伝達カップリング1がトルク伝達状態であるときには、前輪29,31、後輪53,55によって、四輪駆動状態で走行することができる。トルク伝達カップリング1が、トルク伝達状態にないときには、前輪29,31による二輪駆動状態で走行することができる。
【0032】
前記トルク伝達カップリング1の詳細は図2のようになっている。図2は、トルク伝達カップリング1及びその周辺の縦断面図である。
【0033】
図2のように、トルク伝達カップリング1は、クラッチハウジング57と、クラッチハブ59とを備えている。クラッチハブ59は、本実施形態において入力回転部材として構成され、内周側に一体に設けられたボス部60においてトランスファ3の出力軸61にスプライン嵌合している。
【0034】
前記出力軸61には、ユニットベアリング63が取り付けられ、ナット65で締結されている。このナット65に前記クラッチハブ59のボス部60が突き当てられ、ボス部60は、スナップリング64により出力軸61に位置決められている。ユニットベアリング63は、トランスファケース5の支持部67にボルト締結等によって着脱可能に取り付けられている。
【0035】
前記クラッチハウジング57は、本実施形態において出力回転部材を構成し、出力軸69に一体に形成されている。出力軸69は、固定側であるカップリングハウジング71にベアリング72によって回転自在に支持され、前記等速ジョイント33側に結合されている。
【0036】
前記カップリングハウジング71は、本実施形態においてトランスファケース5と一体に形成されている。但し、カップリングハウジング71をトランスファケース5とは別体に形成し、ボルトナット等によって着脱自在に締結固定することもできる。
【0037】
前記クラッチハウジング57及びクラッチハブ59間には、摩擦係合部として摩擦多板クラッチ79が設けられている。摩擦多板クラッチ79は、アウタープレートが前記クラッチハウジング57に係合し、インナープレートが前記クラッチは部59に係合している。従って、摩擦多板クラッチ79の摩擦係合により、クラッチハウジング57及びクラッチハブ59間のトルク伝達を行うことができる。
【0038】
前記クラッチハウジング57及びクラッチハブ59間の端部には、リング状の押圧プレート81が対向配置されている。押圧プレート81は、前記クラッチハブ59側にスプライン係合している。押圧プレート81と前記クラッチハウジング57の縦壁82との間で前記摩擦多板クラッチ79を締結し、摩擦係合させる構成となっている。
【0039】
前記押圧プレート81と前記壁部83との間には、加圧部材セット85が介設されている。壁部83は、トランスファ5の一部であり、固定側となっている。
【0040】
前記加圧部材セット85は、可動部材としての可動ギヤ87とベース部材としてのベースギヤ89とを備えている。可動ギヤ87及びベースギヤ89は、支持筒部88の外周面に回転可能に支持されている。支持筒部88は、前記壁部83のカップリングハウジング71側の壁面に突出形成され、固定側の支持部を構成している。
【0041】
前記可動ギヤ87は、固定側であるトランスファケース5の壁部83に対して相対回転可能であり、外周面に歯部91を備えている。この歯部91は、後述する回転アクチュエータのピニオンギヤと噛み合う。前記可動ギヤ87には、ピニオンギヤに噛み合う外周側93と後述するカム機構の推力が働く内周側95との間に可撓部97が設けられている。可動ギヤ87は、ニードルベアリング99を介して前記押圧プレート81に対向している。
【0042】
前記ベースギヤ89は、トランスファケース5の壁部83に対し回転方向に係合し回転軸芯に沿った方向に着脱自在となっている。具体的には、前記壁部83には、収容部101が設けられている。収容部101の内周面には、歯部103が設けられている。前記ベースギヤ89の外周面には、歯部105が設けられている。ベースギヤ89が収容部101内へ回転軸芯に沿った方向から収容され、該ベースギヤ89の歯部105が収容部101の歯部103に噛み合わされる。
【0043】
前記可動ギヤ87及びベースギヤ89間に、カム機構107が設けられている。カム機構107はボール109を備え、ボール109は可動ギヤ87とベースギヤ89とに形成されたカム面間に介設されている。従って、ベースギヤ89に対し可動ギヤ87が相対回転すると、カム面がボール109に乗り上げ、壁部83で支えられているベースギヤ89に対し可動ギヤ87が推力を受ける構成となっている。
【0044】
前記カップリングハウジング71には、アクチュエータ支持部111が設けられている。アクチュエータ支持部111には、回転アクチュエータとして電動モータ113が固定支持されている。電動モータ113の回転駆動軸115には、ピニオンギヤ117が固定されている。ピニオンギヤ117は、前記可動ギヤ87の歯部91に噛み合っている。
【0045】
前記回転駆動軸113の先端119は、前記壁部83に形成された支持穴121に回転自在に支持されている。
【0046】
そして、前記摩擦多板クラッチ79が締結されていないとき、クラッチハウジング57及びクラッチハブ59間は相対回転可能である。このため、前記のようにエンジン19側からピニオンギヤ10に伝達されたトルクが出力軸61を介して、クラッチハブ59に入力されても、クラッチハウジング57側にトルク伝達されることはなく、トルク伝達カップリング1はトルクを伝達しない状態となっている。従って、前記のように前輪29,31の駆動による二輪駆動状態での走行を行うことができる。
【0047】
前記電動モータ113を回転駆動すると、回転駆動軸115を介してピニオンギヤ117が一体に回転する。この回転により、ピニオンギヤ117に噛み合う可動ギヤ87が大きく減速されて低速で回転する。
【0048】
この回転によりベースギヤ89に対し可動ギヤ87が相対回転する。この相対回転によって、可動ギヤ87及びベースギヤ89のカム面がボール109に乗り上げ、カム機構107が推力を発生する。ベースギヤ89は壁部83により背面が支持されているから、カム機構101で発生した推力は、反力として可動ギヤ87に作用し、該可動ギヤ87を押圧プレート81側へ移動させる。
【0049】
このとき、可撓部97が撓むことにより、可動ギヤ87がピニオンギヤ117と噛み合っていても可動ギヤ87の内周側95の推力による移動が無理なく行われる。
【0050】
前記可動ギヤ87の主に内周側95の移動によって、ニードルベアリング99を介し押圧プレート81が加圧力を受け、該押圧プレート81と縦壁82との間で摩擦多板クラッチ79が締結される。
【0051】
前記摩擦多板クラッチ79は、押圧プレート81の締結力に応じて摩擦係合力を発揮し、クラッチハブ59からクラッチハウジング57へのトルク伝達を行わせる。すなわち、トルク伝達カップリング1がトルク伝達状態となる。
【0052】
従って、トランスファ3の出力軸61から伝達されたトルクは、クラッチハブ59から摩擦多板クラッチ79を介してクラッチハウジング57へ伝達され、出力軸69から前記のようにして後輪53,55側へ出力される。これによって、前輪29,31及び後輪53,55の駆動による四輪駆動状態で走行することができる。
【0053】
そして、本実施形態では、前記可動ギヤ87を直接回転駆動して壁部83に対し相対回転を起こさせ、該可動ギヤ87の移動により摩擦多板クラッチ79を摩擦係合させることができる。
【0054】
従って、相対回転を起こさせるために駆動する部材と摩擦多板クラッチ79を摩擦係合させるために移動する部材とを同一の可動ギヤ87で構成することができ、部品点数を少なくすることができる。また、部品点数が少なくなるため、全体的に小型化、軽量化を図ることもできる。
【0055】
前記可動ギヤ87は、ピニオンギヤ117により回転駆動されながらカム機構107の推力により移動するため、固定側に対して摺動しながら移動する場合に比べて移動方向に対する摩擦抵抗が少なく、無理のない移動を行わせることができる。このため、電動モータ113等も小型化が可能となり、全体的に小型化、軽量化を図ることができる。
【0056】
特に、本実施形態では、前記推力により可動ギヤ87が移動するとき、可撓部97の撓みにより可動ギヤ87の内周側95を外周側93に対して容易に移動させることができ、摩擦多板クラッチ79を無理なく摩擦係合させることができる。このため、電動モータ113等も確実に小型化、軽量化が可能となり、全体的に確実に小型化、軽量化を図ることができる。
【0057】
しかも、可動ギヤ87とベースギヤ89とカム機構017とをユニットして取り扱うことも可能となり、支持筒部88に対する組み付け、取り外し等を容易にすることができる。
(第2実施形態)
図3は本発明の第2実施形態に係り、トルク伝達カップリング1A及びその周辺の断面図である。尚、基本的な構成は第1実施形態と同様であり、対応する構成部分には同符号を付して説明する。
【0058】
本実施形態のトルク伝達カップリング1Aでは、第1実施形態のベースギヤ89を省略し、可動ギヤ87をクラッチハブ59Aに設けた支持筒部123に回転自在に支持した。
【0059】
カム機構107Aのボール109は、可動ギヤ87と固定側の壁部83Aとのカム面間に介設されている。
【0060】
従って、本実施形態では、可動ギヤ87が、前記のように回転駆動されると、可動ギヤ87が固定側の壁部83Aに対し直接相対回転し、カム機構107が推力を発生する。この推力により壁部83Aから可動ギヤ87が反力を受け、前記同様押圧プレート81側へ移動する。
【0061】
こうして、本実施形態でも上記実施形態と同様な作用効果を奏することができる。また、本実施形態では、第1実施形態のベースギヤ89を省略しているため、部品点数をより少なくし、より小型化、軽量化を図ることができる。
(第3実施形態)
図4は本発明の第3実施形態に係るトルク伝達カップリング1B及びその周辺の断面図である。尚、本実施形態は、第2実施形態と基本的な構成は同様であり、対応する構成部分には同符号を付して説明する。
【0062】
本実施形態のトルク伝達カップリング1B及では、摩擦多板クラッチ79の端部に押圧プレート81の反対側に位置する受圧プレート125を設け、受圧プレート125をクラッチハブ59にスナップリング127で位置決めている。
【0063】
従って、本実施形態では、押圧プレート81で摩擦多板クラッチ79が加圧されるとその加圧力は受圧プレート125で受けられ、摩擦多板クラッチ79が締結される。前記加圧力は、前記受圧プレート125からは、スナップリング127を介してクラッチハブ59に伝達される。この力の伝達により前記クラッチハブ59は、図4において左方向へ力を受け、この力はボス部60からスナップリング64へ伝達され、出力軸61が同方向へ力を受ける。このため、ピニオンギヤ10がユニットベアリング63に同方向へ押し付けられ、前記力がユニットベアリング63に入力される。ユニットベアリング63は、一般的なボールベアリングで構成されたベアリング72よりも大きなスラスト力を支持することができるから、前記押圧プレート81と受圧プレート125との間で摩擦多板クラッチ79をより確実に締結させることができる。
【0064】
尚、入出力関係の設定は任意であり、クラッチハウジング57側を入力部材、クラッチハブ59側を出力部材として構成することも可能である。摩擦係合部は、締結によって摩擦係合力を発生させればよく、摩擦多板クラッチ79に限らず、コーンクラッチなど任意に選択することができる。
【0065】
前記トルク伝達カップリング1,1A,1Bの配置は、トランスファ3の出力側に取り付けるものに限らず、図1のトルク伝達カップリング1E,1F,1G,1H,1I,1Jのように、適宜選択して配置することも可能である。
【0066】
前記トルク伝達カップリング1Eは、プロペラシャフト35に介設されたもので、その締結調整によって前記同様、後輪53,55側へトルク伝達を行うことができる。トルク伝達カップリング1Eをトルク非伝達状態としたときには、後輪53,55からの回転が、トルク伝達カップリング1E上流側の等速ジョイント33、出力軸61などへ伝達されることがなく、その分エネルギー損失を抑制することができる。
【0067】
前記トルク伝達カップリング1F,1Gは、それぞれアクスルシャフト49,51に介設されたものである。トルク伝達カップリング1F,1Gは、いずれか一方にのみ設ける構成にすることも可能である。トルク伝達カップリング1F,1Gをトルク非伝達状態としたときに、後輪53,55からの回転がリヤデファレンシャル43側へ伝達されることがなく、二輪駆動時のエネルギー損失をより抑制することができる。
【0068】
前記トルク伝達カップリング1H,1Iは、前輪29,31側のアクスルシャフト25,27に介設されたものである。このトルク伝達カップリング1H,1Iの機能は、前記トルク伝達カップリング1F,1Gとほぼ同様である。
【0069】
前記トルク伝達カップリング1Jは、ドライブピニオンシャフト39に設け、リヤデファレンシャル43のデフキャリア47内に配置したものである。
【0070】
前記可撓部97は、省略することもできる。
【0071】
図視は省略するが、車両の進行方向に対してエンジンのクランク軸と同方向に配置するいわゆる縦置きエンジンで後車輪駆動ベースの車のトランスファケース内に前車輪へオンデマンドでトルク伝達するカップリングを配置する構造において、本発明のカップリングを適用配置することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るトルク伝達カップリングの配置を示す四輪駆動車のスケルトン平面図である。
【図2】第1実施形態に係り、トルク伝達カップリング及びその周辺の縦断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係り、トルク伝達カップリング及びその周辺の縦断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態に係り、トルク伝達カップリング及びその周辺の縦断面図である。
【図5】従来例に係り、トランスファの断面図である。
【符号の説明】
1,1A,1B,1E,1F,1G,1H,1I,1J トルク伝達カップリング
5 トランスファケース(固定側)
57 クラッチハウジング(出力側回転部材)
59 クラッチハブ(入力側回転部材)
71 カップリングハウジング(固定側)
79 摩擦多板クラッチ(摩擦係合部)
83,83A 壁部(固定側)
87 可動ギヤ(可動部材)
89 ベースギヤ(ベース部材)
97 可撓部
107,107A カム機構
113 電動モータ(回転アクチュエータ)
117 ピニオンギヤ
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のトルク伝達カップリングに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のトルク伝達カップリングとしては、例えば図5に示すようなものがある。図5は四輪駆動車のトランスファの断面図を示している。トランスファ201は、トルク伝達カップリング203を備えている。トルク伝達カップリング203は、クラッチケージ205と、スリーブ207とを備えている。クラッチケージ205とスリーブ207との間には、摩擦クラッチ209が配置されている。摩擦クラッチ209のアウタープレートは、クラッチケージ205側に係合し、インナープレートはスリーブ207側に係合している。
【0003】
前記摩擦クラッチ209に対向して、加圧リング211が配置されている。加圧リング211は、ピン213を介してトランスファケース215に回転方向に係合し、回転軸芯に沿った方向には移動可能となっている。加圧リング211に対し、支持リング217が対向配置されている。支持リング217と加圧リング211との間には、ボール219を備えたカム機構が設けられている。
【0004】
前記支持リング217は、プレート220を介して軸233側に回転軸芯に沿った方向で支持されている。支持リング217には、歯車221が噛み合っている。歯車221は、軸223に連動連結されている。軸223は、歯車221、ピニオン227を介してサーボモータ229の駆動軸231に連動連結されている。
【0005】
前記クラッチケージ205には、後輪側への出力軸233が結合されている。出力軸233は、エンジンから回転入力を受ける入力軸235に連動連結されている。
【0006】
前記スリーブ207には、歯車237が連動連結されている。トランスファケース215には、前輪側へ出力を行う副軸239が回転自在に支持されている。副軸239には、歯車241が設けられている。歯車241と前記歯車237とには、チェーン243が掛け回されている。
【0007】
従って、エンジンから入力軸235に伝達されたトルクは、出力軸233を介してそのまま後輪側へ伝達される。また、前輪側へは摩擦クラッチ209の締結に応じて伝達される。摩擦クラッチ209の締結は、サーボモータ229の駆動によって行われる。
【0008】
前記サーボモータ229
を駆動すると、駆動軸231に連動してピニオン227が回転し、歯車225、軸223を介し歯車221が回転する。この回転によって、支持リング217が180度の範囲内で回転し、加圧リング211に対して相対回転する。この相対回転によって、ボール219を備えたカム機構が働き、推力を発生する。この推力は、プレート220で受けられ、プレート220に対する反力として支持リング217を介し加圧リング211に作用する。この反力の作用により加圧リング211が摩擦クラッチ209側へ移動する。この移動によって、摩擦クラッチ209が締結される。
【0009】
前記摩擦クラッチ209が締結されると、クラッチケージ205とスリーブ207とが締結力に応じて係合し、出力軸233からクラッチケージ205、摩擦クラッチ209、スリーブ207を介して歯車237側へもトルク伝達が行われる。歯車237からは、チェーン243、歯車241を介して、副軸239にトルク伝達が行われ、前輪側への出力が行われる(例えば特許文献1参照)。
【0010】
【特許文献1】
特許2715340号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構造では、サーボモータ229によって回転駆動される支持リング217と加圧リング211とが別部材であり、該加圧リング211をボール219を備えたカム機構で発生する推力により移動させる構成となり、部品点数が増大し、小型化にも限界があった。
【0012】
また、加圧リング211は、ピン213に対して回転方向に係合すると共に回転軸芯に沿った方向へ移動する構造であるため、固定されているピン213と加圧リング211との間の摩擦抵抗が大きくなる。このため、摩擦抵抗に抗して加圧リング211を駆動するサーボモータ229或いは歯車221,225等からなる減速機構の小型化に限界があった。
【0013】
本発明は、部品点数を少なくすることができ、小型化も可能なトルク伝達カップリングの提供を課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、固定側に対して回転可能に支持されトルクの入出力伝達を行うための入出力回転部材と、前記入出力回転部材間に設けられ摩擦係合により入出力回転部材間のトルク伝達を行う摩擦係合部と、前記固定側に対する相対回転により該固定側との間で推力を発生して移動し前記摩擦係合部を摩擦係合させる可動部材と、前記固定側に支持され前記可動部材を回転駆動して前記相対回転を起こす回転アクチュエータとを備えたことを特徴とする。
【0015】
請求項2の発明は、請求項1記載のトルク伝達カップリングであって、前記可動部材は、可動ギヤであり、前記可動ギヤと前記固定側との間にカム機構を設け、前記回転アクチュエータは、前記可動ギヤに噛み合うピニオンギヤを有したことを特徴とする。
【0016】
請求項3の発明は、請求項1記載のトルク伝達カップリングであって、前記可動部材は、前記固定側の支持部に嵌合して相対回転自在な可動ギヤであり、前記固定側に、前記支持部に嵌合して固定側に回転方向に係合し回転軸芯に沿った方向に着脱自在なベース部材を設け、前記可動ギヤ及びベース部材間にカム機構を設け、前記回転アクチュエータは、前記可動ギヤに噛み合うピニオンギヤを有したことを特徴とする。
【0017】
請求項4の発明は、請求項2又は3の何れかに記載のトルク伝達カップリングであって、前記可動ギヤに、前記ピニオンギヤに噛み合う外周側と前記カム機構の推力が働く内周側との間に可撓部を設けたことを特徴とする。
【0018】
【発明の効果】
請求項1の発明では、固定側に対して回転可能に支持されトルクの入出力伝達を行うための入出力回転部材と、前記入出力回転部材間に設けられ摩擦係合により入出力回転部材間のトルク伝達を行う摩擦係合部と、前記固定側に対する相対回転により該固定側との間で推力を発生して移動し前記摩擦係合部を摩擦係合させる可動部材と、前記固定側に支持され前記加圧部材セットの可動部材を回転駆動して前記相対回転を起こす回転アクチュエータとを備えたため、前記可動部材を直接駆動して固定側に対し相対回転を起こさせ、該可動部材の移動により摩擦係合部を摩擦係合させることができる。
【0019】
従って、相対回転を起こさせるために駆動する部材と摩擦係合部を摩擦係合させるために移動する部材とを同一の可動部材とすることができ、部品点数を少なくすることができる。また、部品点数が少なくなるため、全体的に小型化、軽量化を図ることもできる。
【0020】
前記可動部材は、回転駆動されながら推力により移動するため、固定側に対して摺動しながら移動する場合に比べて移動方向に対する摩擦抵抗が少なく、無理のない移動を行わせることができる。このため、回転アクチュエータによる駆動力を小さくすることが可能となり、全体的に小型化、軽量化を図ることができる。
【0021】
請求項2の発明では、請求項1の発明の効果に加え、前記可動部材は、可動ギヤであり、前記可動ギヤと前記固定側との間にカム機構を設け、前記回転アクチュエータは、前記可動ギヤに噛み合うピニオンギヤを有したため、前記可動ギヤを回転アクチュエータのピニオンギヤにより直接回転駆動して固定側に対し相対回転を起こさせ、該可動ギヤの移動により摩擦係合部を摩擦係合させることができる。従って、確実に部品点数が少なくなり、確実に小型化、軽量化を図ることができる。
【0022】
請求項3の発明では、請求項1の発明の効果に加え、前記可動部材は、前記固定側の支持部に嵌合して相対回転自在な可動ギヤであり、前記固定側に、前記支持部に嵌合して固定側に回転方向に係合し回転軸芯に沿った方向に着脱自在なベース部材を設け、前記可動ギヤ及びベース部材間にカム機構を設け、前記回転アクチュエータは、前記可動ギヤに噛み合うピニオンギヤを有したため、前記可動ギヤを回転アクチュエータのピニオンギヤにより直接回転駆動してベース部材に対し相対回転を起こさせ、該可動ギヤの移動により摩擦係合部を摩擦係合させることができる。従って、確実に部品点数が少なくなり、確実に小型化、軽量化を図ることができる。
【0023】
しかも、可動ギヤとベース部材とカム機構とをユニットして取り扱うことも可能となり、組み付け、分解修理等が容易となる。
【0024】
請求項4の発明では、請求項2又は3の発明の効果に加え、前記ギヤに、前記ピニオンギヤに噛み合う外周側と前記カム機構の推力が働く内周側との間に可撓部を設けたため、前記推力により可動ギヤが移動するとき、可撓部の撓みにより可動ギヤの内周側を外周側に対して容易に移動させることができ、摩擦係合部を無理なく摩擦係合させることができる。このため、回転アクチュエータによる駆動力を小さくすることが可能となり、確実に小型化、軽量化することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係り、トルク伝達カップリングの配置を示す四輪駆動車のスケルトン平面図である。
【0026】
図1のように、トルク伝達カップリング1は、トランスファ3におけるトランスファケース5の後輪出力側に設けられている。トランスファケース5内には伝導軸7が回転自在に支持されている。伝導軸7には傘歯車9と平歯車11とが設けられている。傘歯車9は、トルク伝達カップリング1側の出力軸61に設けられたピニオンギヤ10に噛み合い、平歯車11は、フロントデファレンシャル13のデフケース15側に連動連結された平歯車17に噛み合っている。
【0027】
前記フロントデファレンシャル13にはエンジン19からトランスミッション21を介してリングギヤ23にトルクが入力されるようになっている。フロントデファレンシャル13には、左右のアクスルシャフト25,27を介して、左右の前輪29,31が連動連結されている。
【0028】
前記トルク伝達カップリング1には、等速ジョイント33を介してプロペラシャフト35が結合されている。プロペラシャフト35には、等速ジョイント37を介して、ドライブピニオンシャフト39が結合されている。ドライブピニオンシャフト39のドライブピニオンギヤ41は、リヤデファレンシャル43のリングギヤ45に噛み合っている。リヤデファレンシャル43は、デフキャリア47に回転自在に支持されている。リヤデファレンシャル43には、左右のアクスルシャフト49,51を介して左右の後輪53,55が連動連結されている。
【0029】
従って、エンジン19からトランスミッション21を介してフロントデファレンシャル13のリングギヤ23にトルクが入力されると、一方ではアクスルシャフト25,27を介して左右の前輪29,31へトルク伝達が行われる。また他方では、デフケース15、平歯車17,11、伝導軸7、傘歯車9、ピニオンギヤ10を介してトルク伝達カップリング1へトルク伝達が行われる。
【0030】
前記トルク伝達カップリング1からは、等速ジョイント33、プロペラシャフト35、等速ジョイント37、ドライブピニオンシャフト39、ドライブピニオンギヤ41を介して、リヤデファレンシャル43のリングギヤ45にトルク伝達が行われる。リヤデファレンシャル43からは、左右のアクスルシャフト49,51を介して、左右の後輪53,55へトルク伝達が行われる。
【0031】
従って、トルク伝達カップリング1がトルク伝達状態であるときには、前輪29,31、後輪53,55によって、四輪駆動状態で走行することができる。トルク伝達カップリング1が、トルク伝達状態にないときには、前輪29,31による二輪駆動状態で走行することができる。
【0032】
前記トルク伝達カップリング1の詳細は図2のようになっている。図2は、トルク伝達カップリング1及びその周辺の縦断面図である。
【0033】
図2のように、トルク伝達カップリング1は、クラッチハウジング57と、クラッチハブ59とを備えている。クラッチハブ59は、本実施形態において入力回転部材として構成され、内周側に一体に設けられたボス部60においてトランスファ3の出力軸61にスプライン嵌合している。
【0034】
前記出力軸61には、ユニットベアリング63が取り付けられ、ナット65で締結されている。このナット65に前記クラッチハブ59のボス部60が突き当てられ、ボス部60は、スナップリング64により出力軸61に位置決められている。ユニットベアリング63は、トランスファケース5の支持部67にボルト締結等によって着脱可能に取り付けられている。
【0035】
前記クラッチハウジング57は、本実施形態において出力回転部材を構成し、出力軸69に一体に形成されている。出力軸69は、固定側であるカップリングハウジング71にベアリング72によって回転自在に支持され、前記等速ジョイント33側に結合されている。
【0036】
前記カップリングハウジング71は、本実施形態においてトランスファケース5と一体に形成されている。但し、カップリングハウジング71をトランスファケース5とは別体に形成し、ボルトナット等によって着脱自在に締結固定することもできる。
【0037】
前記クラッチハウジング57及びクラッチハブ59間には、摩擦係合部として摩擦多板クラッチ79が設けられている。摩擦多板クラッチ79は、アウタープレートが前記クラッチハウジング57に係合し、インナープレートが前記クラッチは部59に係合している。従って、摩擦多板クラッチ79の摩擦係合により、クラッチハウジング57及びクラッチハブ59間のトルク伝達を行うことができる。
【0038】
前記クラッチハウジング57及びクラッチハブ59間の端部には、リング状の押圧プレート81が対向配置されている。押圧プレート81は、前記クラッチハブ59側にスプライン係合している。押圧プレート81と前記クラッチハウジング57の縦壁82との間で前記摩擦多板クラッチ79を締結し、摩擦係合させる構成となっている。
【0039】
前記押圧プレート81と前記壁部83との間には、加圧部材セット85が介設されている。壁部83は、トランスファ5の一部であり、固定側となっている。
【0040】
前記加圧部材セット85は、可動部材としての可動ギヤ87とベース部材としてのベースギヤ89とを備えている。可動ギヤ87及びベースギヤ89は、支持筒部88の外周面に回転可能に支持されている。支持筒部88は、前記壁部83のカップリングハウジング71側の壁面に突出形成され、固定側の支持部を構成している。
【0041】
前記可動ギヤ87は、固定側であるトランスファケース5の壁部83に対して相対回転可能であり、外周面に歯部91を備えている。この歯部91は、後述する回転アクチュエータのピニオンギヤと噛み合う。前記可動ギヤ87には、ピニオンギヤに噛み合う外周側93と後述するカム機構の推力が働く内周側95との間に可撓部97が設けられている。可動ギヤ87は、ニードルベアリング99を介して前記押圧プレート81に対向している。
【0042】
前記ベースギヤ89は、トランスファケース5の壁部83に対し回転方向に係合し回転軸芯に沿った方向に着脱自在となっている。具体的には、前記壁部83には、収容部101が設けられている。収容部101の内周面には、歯部103が設けられている。前記ベースギヤ89の外周面には、歯部105が設けられている。ベースギヤ89が収容部101内へ回転軸芯に沿った方向から収容され、該ベースギヤ89の歯部105が収容部101の歯部103に噛み合わされる。
【0043】
前記可動ギヤ87及びベースギヤ89間に、カム機構107が設けられている。カム機構107はボール109を備え、ボール109は可動ギヤ87とベースギヤ89とに形成されたカム面間に介設されている。従って、ベースギヤ89に対し可動ギヤ87が相対回転すると、カム面がボール109に乗り上げ、壁部83で支えられているベースギヤ89に対し可動ギヤ87が推力を受ける構成となっている。
【0044】
前記カップリングハウジング71には、アクチュエータ支持部111が設けられている。アクチュエータ支持部111には、回転アクチュエータとして電動モータ113が固定支持されている。電動モータ113の回転駆動軸115には、ピニオンギヤ117が固定されている。ピニオンギヤ117は、前記可動ギヤ87の歯部91に噛み合っている。
【0045】
前記回転駆動軸113の先端119は、前記壁部83に形成された支持穴121に回転自在に支持されている。
【0046】
そして、前記摩擦多板クラッチ79が締結されていないとき、クラッチハウジング57及びクラッチハブ59間は相対回転可能である。このため、前記のようにエンジン19側からピニオンギヤ10に伝達されたトルクが出力軸61を介して、クラッチハブ59に入力されても、クラッチハウジング57側にトルク伝達されることはなく、トルク伝達カップリング1はトルクを伝達しない状態となっている。従って、前記のように前輪29,31の駆動による二輪駆動状態での走行を行うことができる。
【0047】
前記電動モータ113を回転駆動すると、回転駆動軸115を介してピニオンギヤ117が一体に回転する。この回転により、ピニオンギヤ117に噛み合う可動ギヤ87が大きく減速されて低速で回転する。
【0048】
この回転によりベースギヤ89に対し可動ギヤ87が相対回転する。この相対回転によって、可動ギヤ87及びベースギヤ89のカム面がボール109に乗り上げ、カム機構107が推力を発生する。ベースギヤ89は壁部83により背面が支持されているから、カム機構101で発生した推力は、反力として可動ギヤ87に作用し、該可動ギヤ87を押圧プレート81側へ移動させる。
【0049】
このとき、可撓部97が撓むことにより、可動ギヤ87がピニオンギヤ117と噛み合っていても可動ギヤ87の内周側95の推力による移動が無理なく行われる。
【0050】
前記可動ギヤ87の主に内周側95の移動によって、ニードルベアリング99を介し押圧プレート81が加圧力を受け、該押圧プレート81と縦壁82との間で摩擦多板クラッチ79が締結される。
【0051】
前記摩擦多板クラッチ79は、押圧プレート81の締結力に応じて摩擦係合力を発揮し、クラッチハブ59からクラッチハウジング57へのトルク伝達を行わせる。すなわち、トルク伝達カップリング1がトルク伝達状態となる。
【0052】
従って、トランスファ3の出力軸61から伝達されたトルクは、クラッチハブ59から摩擦多板クラッチ79を介してクラッチハウジング57へ伝達され、出力軸69から前記のようにして後輪53,55側へ出力される。これによって、前輪29,31及び後輪53,55の駆動による四輪駆動状態で走行することができる。
【0053】
そして、本実施形態では、前記可動ギヤ87を直接回転駆動して壁部83に対し相対回転を起こさせ、該可動ギヤ87の移動により摩擦多板クラッチ79を摩擦係合させることができる。
【0054】
従って、相対回転を起こさせるために駆動する部材と摩擦多板クラッチ79を摩擦係合させるために移動する部材とを同一の可動ギヤ87で構成することができ、部品点数を少なくすることができる。また、部品点数が少なくなるため、全体的に小型化、軽量化を図ることもできる。
【0055】
前記可動ギヤ87は、ピニオンギヤ117により回転駆動されながらカム機構107の推力により移動するため、固定側に対して摺動しながら移動する場合に比べて移動方向に対する摩擦抵抗が少なく、無理のない移動を行わせることができる。このため、電動モータ113等も小型化が可能となり、全体的に小型化、軽量化を図ることができる。
【0056】
特に、本実施形態では、前記推力により可動ギヤ87が移動するとき、可撓部97の撓みにより可動ギヤ87の内周側95を外周側93に対して容易に移動させることができ、摩擦多板クラッチ79を無理なく摩擦係合させることができる。このため、電動モータ113等も確実に小型化、軽量化が可能となり、全体的に確実に小型化、軽量化を図ることができる。
【0057】
しかも、可動ギヤ87とベースギヤ89とカム機構017とをユニットして取り扱うことも可能となり、支持筒部88に対する組み付け、取り外し等を容易にすることができる。
(第2実施形態)
図3は本発明の第2実施形態に係り、トルク伝達カップリング1A及びその周辺の断面図である。尚、基本的な構成は第1実施形態と同様であり、対応する構成部分には同符号を付して説明する。
【0058】
本実施形態のトルク伝達カップリング1Aでは、第1実施形態のベースギヤ89を省略し、可動ギヤ87をクラッチハブ59Aに設けた支持筒部123に回転自在に支持した。
【0059】
カム機構107Aのボール109は、可動ギヤ87と固定側の壁部83Aとのカム面間に介設されている。
【0060】
従って、本実施形態では、可動ギヤ87が、前記のように回転駆動されると、可動ギヤ87が固定側の壁部83Aに対し直接相対回転し、カム機構107が推力を発生する。この推力により壁部83Aから可動ギヤ87が反力を受け、前記同様押圧プレート81側へ移動する。
【0061】
こうして、本実施形態でも上記実施形態と同様な作用効果を奏することができる。また、本実施形態では、第1実施形態のベースギヤ89を省略しているため、部品点数をより少なくし、より小型化、軽量化を図ることができる。
(第3実施形態)
図4は本発明の第3実施形態に係るトルク伝達カップリング1B及びその周辺の断面図である。尚、本実施形態は、第2実施形態と基本的な構成は同様であり、対応する構成部分には同符号を付して説明する。
【0062】
本実施形態のトルク伝達カップリング1B及では、摩擦多板クラッチ79の端部に押圧プレート81の反対側に位置する受圧プレート125を設け、受圧プレート125をクラッチハブ59にスナップリング127で位置決めている。
【0063】
従って、本実施形態では、押圧プレート81で摩擦多板クラッチ79が加圧されるとその加圧力は受圧プレート125で受けられ、摩擦多板クラッチ79が締結される。前記加圧力は、前記受圧プレート125からは、スナップリング127を介してクラッチハブ59に伝達される。この力の伝達により前記クラッチハブ59は、図4において左方向へ力を受け、この力はボス部60からスナップリング64へ伝達され、出力軸61が同方向へ力を受ける。このため、ピニオンギヤ10がユニットベアリング63に同方向へ押し付けられ、前記力がユニットベアリング63に入力される。ユニットベアリング63は、一般的なボールベアリングで構成されたベアリング72よりも大きなスラスト力を支持することができるから、前記押圧プレート81と受圧プレート125との間で摩擦多板クラッチ79をより確実に締結させることができる。
【0064】
尚、入出力関係の設定は任意であり、クラッチハウジング57側を入力部材、クラッチハブ59側を出力部材として構成することも可能である。摩擦係合部は、締結によって摩擦係合力を発生させればよく、摩擦多板クラッチ79に限らず、コーンクラッチなど任意に選択することができる。
【0065】
前記トルク伝達カップリング1,1A,1Bの配置は、トランスファ3の出力側に取り付けるものに限らず、図1のトルク伝達カップリング1E,1F,1G,1H,1I,1Jのように、適宜選択して配置することも可能である。
【0066】
前記トルク伝達カップリング1Eは、プロペラシャフト35に介設されたもので、その締結調整によって前記同様、後輪53,55側へトルク伝達を行うことができる。トルク伝達カップリング1Eをトルク非伝達状態としたときには、後輪53,55からの回転が、トルク伝達カップリング1E上流側の等速ジョイント33、出力軸61などへ伝達されることがなく、その分エネルギー損失を抑制することができる。
【0067】
前記トルク伝達カップリング1F,1Gは、それぞれアクスルシャフト49,51に介設されたものである。トルク伝達カップリング1F,1Gは、いずれか一方にのみ設ける構成にすることも可能である。トルク伝達カップリング1F,1Gをトルク非伝達状態としたときに、後輪53,55からの回転がリヤデファレンシャル43側へ伝達されることがなく、二輪駆動時のエネルギー損失をより抑制することができる。
【0068】
前記トルク伝達カップリング1H,1Iは、前輪29,31側のアクスルシャフト25,27に介設されたものである。このトルク伝達カップリング1H,1Iの機能は、前記トルク伝達カップリング1F,1Gとほぼ同様である。
【0069】
前記トルク伝達カップリング1Jは、ドライブピニオンシャフト39に設け、リヤデファレンシャル43のデフキャリア47内に配置したものである。
【0070】
前記可撓部97は、省略することもできる。
【0071】
図視は省略するが、車両の進行方向に対してエンジンのクランク軸と同方向に配置するいわゆる縦置きエンジンで後車輪駆動ベースの車のトランスファケース内に前車輪へオンデマンドでトルク伝達するカップリングを配置する構造において、本発明のカップリングを適用配置することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るトルク伝達カップリングの配置を示す四輪駆動車のスケルトン平面図である。
【図2】第1実施形態に係り、トルク伝達カップリング及びその周辺の縦断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係り、トルク伝達カップリング及びその周辺の縦断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態に係り、トルク伝達カップリング及びその周辺の縦断面図である。
【図5】従来例に係り、トランスファの断面図である。
【符号の説明】
1,1A,1B,1E,1F,1G,1H,1I,1J トルク伝達カップリング
5 トランスファケース(固定側)
57 クラッチハウジング(出力側回転部材)
59 クラッチハブ(入力側回転部材)
71 カップリングハウジング(固定側)
79 摩擦多板クラッチ(摩擦係合部)
83,83A 壁部(固定側)
87 可動ギヤ(可動部材)
89 ベースギヤ(ベース部材)
97 可撓部
107,107A カム機構
113 電動モータ(回転アクチュエータ)
117 ピニオンギヤ
Claims (4)
- 固定側に対して回転可能に支持されトルクの入出力伝達を行うための入出力回転部材と、
前記入出力回転部材間に設けられ摩擦係合により入出力回転部材間のトルク伝達を行う摩擦係合部と、
前記固定側に対する相対回転により該固定側との間で推力を発生して移動し前記摩擦係合部を摩擦係合させる可動部材と、
前記固定側に支持され前記可動部材を回転駆動して前記相対回転を起こす回転アクチュエータとを備えたことを特徴とするトルク伝達カップリング。 - 請求項1記載のトルク伝達カップリングであって、
前記可動部材は、可動ギヤであり、
前記可動ギヤと前記固定側との間にカム機構を設け、
前記回転アクチュエータは、前記可動ギヤに噛み合うピニオンギヤを有したことを特徴とするトルク伝達カップリング。 - 請求項1記載のトルク伝達カップリングであって、
前記可動部材は、前記固定側の支持部に嵌合して相対回転自在な可動ギヤであり、
前記固定側に、前記支持部に嵌合して固定側に回転方向に係合し回転軸芯に沿った方向に着脱自在なベース部材を設け、
前記可動ギヤ及びベース部材間にカム機構を設け、
前記回転アクチュエータは、前記可動ギヤに噛み合うピニオンギヤを有したことを特徴とするトルク伝達カップリング。 - 請求項2又は3の何れかに記載のトルク伝達カップリングであって、
前記可動ギヤに、前記ピニオンギヤに噛み合う外周側と前記カム機構の推力が働く内周側との間に可撓部を設けたことを特徴とするトルク伝達カップリング。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003120938A JP2004324776A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | トルク伝達カップリング |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003120938A JP2004324776A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | トルク伝達カップリング |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006162040A (ja) * | 2004-12-10 | 2006-06-22 | Gkn ドライブライン トルクテクノロジー株式会社 | トルク伝達装置 |
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TWI632306B (zh) * | 2016-09-10 | 2018-08-11 | 本土股份有限公司 | Clutch structure |
-
2003
- 2003-04-25 JP JP2003120938A patent/JP2004324776A/ja active Pending
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