JP2004324168A - 便器上面設備 - Google Patents
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Abstract
【課題】昇降式便器上面設備の底面にカートリッジを配置するよう構成した場合に、カートリッジの交換を著しく容易に行うことができるようにする。
【解決手段】使用者が洋風便器10の前方に立ったりあるいは便座14に着座すると、脱臭ファン32が作動し、便鉢12内の空気が吸引される。この空気は、開口48からタンクカバーユニット20内に入り、脱臭カートリッジ30を通過し、脱臭ファン32から後方に送風される。洋風便器10の後部上面の清掃や脱臭カートリッジ30の交換を行うときには、タンクカバーユニット20の前部を上昇させた後、指掛け部42aに指先を掛けて蓋40を引き下げる。
【選択図】 図1
【解決手段】使用者が洋風便器10の前方に立ったりあるいは便座14に着座すると、脱臭ファン32が作動し、便鉢12内の空気が吸引される。この空気は、開口48からタンクカバーユニット20内に入り、脱臭カートリッジ30を通過し、脱臭ファン32から後方に送風される。洋風便器10の後部上面の清掃や脱臭カートリッジ30の交換を行うときには、タンクカバーユニット20の前部を上昇させた後、指掛け部42aに指先を掛けて蓋40を引き下げる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洋風便器の後部上面に設置される便座ボックス、タンクカバー等の便器上面設備に係り、特に少なくとも前部が昇降可能となっている便器上面設備に関する。さらに詳しくは、この便器上面設備の底面に脱臭カートリッジなどのカートリッジを出入れ自在に収納した便器上面設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
脱臭カートリッジ等のカートリッジを便座ボックスに取り付ける場合、便座ボックスの側面又は前面から該脱臭カートリッジを着脱するように該便座ボックスの側面や前面に装着部を設けることが多い(例えば特開平10−152878号公報)。
【0003】
脱臭カートリッジを便座ボックスの側面や前面に装着する場合、該側面や前面に蓋付きの開口を設けたり、脱臭カートリッジの端面それ自体を便座ボックスの外面と面一状に露出するように配置する。
【0004】
このような便座ボックスにあっては、蓋や脱臭カートリッジの端面などが便座ボックスの外面に露出するため、蓋や該端面の縁部が目立ち、見栄えが悪い。また、この縁部に汚れが入り込み、清掃しても十分には綺麗にならないことがある。さらに、デパート、ホテルなどの公共的なトイレルームの洋風便器に設置された便座ボックスの場合、脱臭カートリッジ等が便座ボックスの外面に露出していると、破壊あるいは盗難等の悪戯を受けることもある。
【0005】
このような問題点を解決するものとして、特開2000−316754号には、洋風便器に対し着脱自在とされた便座ボックスの底面に脱臭カートリッジの装着部を設けることが記載されている。
【0006】
かかる便座ボックスは、脱臭カートリッジ装着部がトイレルーム使用者に丸見えになることがなく、見栄えが良好であると共に、脱臭カートリッジ装着部近辺の汚れも見えず、清掃が楽になる。また、脱臭カートリッジの盗難などの悪戯も無くなる。
【0007】
なお、便座ボックスを洋風便器から持ち上げて外すことにより、洋風便器上面の清掃が可能となる。便座ボックスを持ち上げて取り外したときに、便座ボックス底面の脱臭カートリッジを交換することができる。
【0008】
なお、本発明は、便器上面設備の少なくとも前部を昇降可能としたものであるが、この前部を昇降可能とした便器上面設備自体は公知である。例えば、特開2000−33051号には、タンクカバーの前部を昇降可能とし、便鉢後縁に沿う洋風便器上面の清掃を容易に行うことができるようにした洋風便器装置が記載されている。
【0009】
【特許文献1】
特開平10−152878号公報
【特許文献2】
特開2000−316754号公報
【特許文献3】
特開2000−33051号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記特開2000−316754号の便座ボックスにあっては、脱臭カートリッジを交換するには便座ボックスを持ち上げて横向きに立てたり裏返しにして脱臭カートリッジを取り外すようにするため、特開2000−33051号等の昇降式便器上面設備に適用し難い。即ち、昇降式便器上面設備(例えばタンクカバー)の前部底面に脱臭カートリッジを着脱させるようにした場合、該前部を著しく高く上昇させない限り、該前部の下側のスペースが狭く、脱臭カートリッジの交換は著しく不便なものとなる。
【0011】
本発明は、昇降式便器上面設備の底面にカートリッジを配置するよう構成した場合に、カートリッジの交換を著しく容易に行うことができるようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の便器上面設備は、便器の後部上面に設置され、少なくとも前部が昇降可能な昇降体とされた便器上面設備において、該昇降体の底面に、カートリッジ出入用の開口と、該開口を閉鎖する蓋とが設けられており、該蓋の上面がカートリッジ配置部となっていることを特徴とするものである。
【0013】
かかる便器上面設備にあっては、昇降体を上昇させ、蓋を開放させると、この蓋の上面に配置されていたカートリッジが便器上面設備底面から下方に露出する。そこで、昇降体の下側のスペースに手などを差し込んでカートリッジを容易に取り出すことができる。また、新品のカートリッジを該蓋に容易に装着することもできる。
【0014】
本発明の一態様にあっては、蓋は該便器上面設備に対し上下方向回動可能に取り付けられており、該蓋に、前記カートリッジを保持する保持部材が設けられている。この保持部材は、蓋の回動軸と交叉方向に延在する両サイドに設けられており、カートリッジを両側から保持するものが好適である。
【0015】
かかる便器上面設備にあっては、蓋に対しカートリッジをきわめて容易に着脱することができる。
【0016】
この態様の場合、蓋が下方に回動したときに、回動角度が90°よりも小さい範囲で蓋を停止させる停止手段が設けられていることが好ましい。このように蓋が90°よりも狭く開くよう構成した場合、昇降体を下降させた際に蓋の下端が洋風便器上面等と摺動し、蓋は閉まる方向に回動する。
【0017】
本発明の別の一態様では、蓋は、水平姿勢を保ったまま上下動可能となっている。この態様では、昇降体を上昇させ、蓋を昇降体底面から下方に降りて出てくるようにする。これにより、この蓋の上のカートリッジを取り出すことができる。カートリッジを交換した後、昇降体を下降させると、蓋は昇降体に接近して自然に閉まり、上昇し、カートリッジも便器上面設備内に収容される。ただし、蓋を閉めてから昇降体を下降させてもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。第1図は実施の形態に係る便器上面設備としてのタンクカバーユニットを備えた洋風便器の側面図であり、(a)図はタンクカバー非上昇時、(b)図はタンクカバー上昇時を示す。第2図は蓋と脱臭カートリッジとの係合関係を示す斜視図、第3図はタンクカバーユニットの下方からの斜視図、第4図はタンクカバーユニットの前部を上昇させた場合のタンクカバーユニットの下方からの斜視図、第5図は第4図において脱臭カートリッジを取り外した状態の斜視図である。
【0019】
第1図の通り、洋風便器10の便鉢12の後方の上面にタンクカバーユニット20が設置され、このタンクカバーユニット20の前部に便座14と便蓋16とが起倒方向回動可能に取り付けられている。
【0020】
タンクカバーユニット20は、底面部が後半側のリアベースプレート22と前半側のフロントベースプレート24とによって構成され、このフロントベースプレート24が昇降案内部材26によって昇降可能となっている。このフロントベースプレート24に、便鉢12内から臭気を含んだ空気を吸引して脱臭するための脱臭カートリッジ30及び脱臭ファン32が設置されている。また、このフロントベースプレート24には、人体臀部を温水で洗浄するための温水洗浄ノズル34,36のほか、図示はしないが、便座14及び便蓋16を開閉させる電動開閉ユニット、人体臀部に向けて温風を吹き出してその乾燥を行う温風ファン等が設けられている。
【0021】
この実施の形態では、フロントベースプレート24に略長方形の開口38が設けられ、この開口38に蓋40が設けられている。
【0022】
この蓋40は、その後縁側にヒンジピン(図示略)が設けられ、前縁側が上下方向に回動可能となっている。
【0023】
この蓋40の前端には、該蓋40を閉めたときに開口38の前縁に軽く係合して蓋40を閉止状態に保つクリックバネ42が設けられている。このクリックバネ42の先端には、指先を掛けて蓋40を開けるための指掛止片部42aが設けられている。この指掛止片部42aは、蓋40を閉めたときに、フロントベースプレート24の底面から若干下方に突出する。
【0024】
蓋40の上面には、左右両側辺から1対のバー44,44が立設されている。このバー44,44同士の間隔は、脱臭カートリッジ30の幅よりもごくわずかに大となっている。脱臭カートリッジ30の両側面には突起30a,30aが突設されており、この突起30a,30aをバー44,44に載せるようにして脱臭カートリッジ30が蓋40に保持可能となっている。蓋40の後部上面には、脱臭カートリッジ30の位置決め用の突片46が突設されている。
【0025】
フロントベースプレート24には、便鉢12内の空気を吸引するための開口48が設けられている。
【0026】
便鉢12に洗浄水を供給するためのロータンク50(図1にのみ図示)のほか、前記リアベースプレート22には、図示はしないが、前記温水洗浄ノズルへ温水を供給するためのヒータ付き温水タンク、ヒータ及び電動ファンよりなる部屋暖房ファン、電源基板、制御回路基板等が設けられている。
【0027】
タンクカバーユニット20の外面を囲むタンクカバーは、前半体52と後半体54とからなる。前半体52はフロントベースプレート24と共に昇降可能とされ、後半体54はリアベースプレート22に固定されている。前半体52に前記便座14と便蓋16が取り付けられている。前半体52の上部には手洗鉢56が設けられているが、この手洗鉢56は省略されてもよい。
【0028】
このように構成されたタンクカバーユニット20を備えた洋風便器設備においては、使用者が洋風便器10の前方に立ったりあるいは便座14に着座すると、脱臭ファン32が作動し、便鉢12内の空気が吸引される。この空気は、開口48からタンクカバーユニット20内に入り、脱臭カートリッジ30を通過し、脱臭ファン32から後方に送風される。この送風は、排気ガラリ62(第4,5図)を通ってタンクカバーユニット20の後部側に送られ、リアベースプレート22の後縁に設けられた排風口(図示略)を通ってタンクカバーユニット20外に送り出される。
【0029】
洋風便器10の後部上面の清掃や脱臭カートリッジ30の交換を行うときには、タンクカバーユニット20の前部を上方に持ち上げる。そうすると、フロントベースプレート24及びタンクカバー前半体52が第1図(b)、第4,5図の通り上昇し、フロントベースプレート24と洋風便器10の上面との間にスペースが開く。これにより、洋風便器10の後部上面を容易に清掃することができる。
【0030】
脱臭カートリッジ30の交換を行うときには、このようにフロントベースプレート24及びタンクカバー前半体52を上昇させた後、指掛け部42aに指先を掛けて蓋40を引き下げる。そうすると、蓋40は下向きに回動し、第1図(b)及び第4図の垂下姿勢をとり、脱臭カートリッジ30が露出する。そこで、脱臭カートリッジ30を蓋40から取り外し(第5図)、新品の脱臭カートリッジ30を蓋40に第4図の如く装着する。次いで蓋40を閉めた後、フロントベースプレート24及びタンクカバー前半体52を下降させることにより、第1図(a)の状態に復帰する。
【0031】
このように、蓋40に脱臭カートリッジ30を保持させているので、タンクカバーユニット20の前部を上昇させた後、蓋40を開けると、蓋40上の脱臭カートリッジ30が露出する。しかも、蓋40から脱臭カートリッジ30を取り外した後、この開いた蓋40に新品の脱臭カートリッジを装着することができる。従って、脱臭カートリッジ30の交換をきわめて容易かつ迅速に行うことができる。
【0032】
なお、蓋40を開けて垂下姿勢とする際に、蓋40の回動角度が90°未満例えば70〜85°にて停止するようにストッパを設けてもよい。このようにすれば、第1図(b)のように蓋40が開いた状態でタンクカバーユニット20が前部を下降させた場合、蓋40が自然に閉まるようになり、蓋40を閉める手間を省くことができる。
【0033】
図示の実施の形態では、蓋40にクリックバネ42を設け、蓋40を閉止状態に維持可能としているが、クリックバネ40等の閉止手段を省略し、タンクカバーユニット20の前部を上昇させると、蓋40及び脱臭カートリッジ30の自重によって蓋40が自然に開くようにしてもよい。この場合も、蓋40が開くときの蓋回動角度を90°未満とするための回動角度規制手段を設置するのが好ましい。これにより、蓋40が開け放した第1図(b)の状態からタンクカバーユニット20の前部を下降させるだけで蓋40を閉め、脱臭カートリッジ30を装着することができる。
【0034】
上記実施の形態では、蓋40の前端側が上下方向に回動するよう構成しているが、蓋40の左又は右サイドが上下方向に回動するようにしてもよい。
【0035】
上記実施の形態では、蓋40が回動する構成としたが、蓋が略水平姿勢を保ったまま上下動するようにしてもよい。
【0036】
上記実施の形態では、タンクカバーユニット20の前半側が上昇する構成となっているが、タンクカバーユニットの全体が上昇する場合にも本発明を適用することができる。
【0037】
上記実施の形態ではロータンクカバーを昇降させているが、便座ボックスを昇降させる場合にも本発明を適用できることは明らかである。
【0038】
本発明は、脱臭カートリッジ以外の芳香剤カートリッジ等のカートリッジを設置する場合にも採用可能である。
【0039】
【発明の効果】
以上の通り、本発明の便器上面設備は、脱臭カートリッジ等のカートリッジを底面に配置しており、便器上面設備の見栄えが良く、また、清掃が容易であると共に、カートリッジの持ち去りなどの悪戯、破壊等を受けることが防止される。さらに、カートリッジの交換もきわめて容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る便器上面設備としてのタンクカバーユニットを備えた洋風便器の側面図であり、(a)図はタンクカバー非上昇時、(b)図はタンクカバー上昇時を示す。
【図2】蓋と脱臭カートリッジとの係合関係を示す斜視図である。
【図3】タンクカバーユニットの下方からの斜視図である。
【図4】タンクカバーユニットの前部を上昇させた場合のタンクカバーユニットの下方からの斜視図である。
【図5】図4において脱臭カートリッジを取り外した状態の斜視図である。
【符号の説明】
10 洋風便器
20 タンクカバーユニット
30 脱臭カートリッジ
32 脱臭ファン
38 開口
40 蓋
44 バー
52 タンクカバー前半体
54 タンクカバー後半体
【発明の属する技術分野】
本発明は、洋風便器の後部上面に設置される便座ボックス、タンクカバー等の便器上面設備に係り、特に少なくとも前部が昇降可能となっている便器上面設備に関する。さらに詳しくは、この便器上面設備の底面に脱臭カートリッジなどのカートリッジを出入れ自在に収納した便器上面設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
脱臭カートリッジ等のカートリッジを便座ボックスに取り付ける場合、便座ボックスの側面又は前面から該脱臭カートリッジを着脱するように該便座ボックスの側面や前面に装着部を設けることが多い(例えば特開平10−152878号公報)。
【0003】
脱臭カートリッジを便座ボックスの側面や前面に装着する場合、該側面や前面に蓋付きの開口を設けたり、脱臭カートリッジの端面それ自体を便座ボックスの外面と面一状に露出するように配置する。
【0004】
このような便座ボックスにあっては、蓋や脱臭カートリッジの端面などが便座ボックスの外面に露出するため、蓋や該端面の縁部が目立ち、見栄えが悪い。また、この縁部に汚れが入り込み、清掃しても十分には綺麗にならないことがある。さらに、デパート、ホテルなどの公共的なトイレルームの洋風便器に設置された便座ボックスの場合、脱臭カートリッジ等が便座ボックスの外面に露出していると、破壊あるいは盗難等の悪戯を受けることもある。
【0005】
このような問題点を解決するものとして、特開2000−316754号には、洋風便器に対し着脱自在とされた便座ボックスの底面に脱臭カートリッジの装着部を設けることが記載されている。
【0006】
かかる便座ボックスは、脱臭カートリッジ装着部がトイレルーム使用者に丸見えになることがなく、見栄えが良好であると共に、脱臭カートリッジ装着部近辺の汚れも見えず、清掃が楽になる。また、脱臭カートリッジの盗難などの悪戯も無くなる。
【0007】
なお、便座ボックスを洋風便器から持ち上げて外すことにより、洋風便器上面の清掃が可能となる。便座ボックスを持ち上げて取り外したときに、便座ボックス底面の脱臭カートリッジを交換することができる。
【0008】
なお、本発明は、便器上面設備の少なくとも前部を昇降可能としたものであるが、この前部を昇降可能とした便器上面設備自体は公知である。例えば、特開2000−33051号には、タンクカバーの前部を昇降可能とし、便鉢後縁に沿う洋風便器上面の清掃を容易に行うことができるようにした洋風便器装置が記載されている。
【0009】
【特許文献1】
特開平10−152878号公報
【特許文献2】
特開2000−316754号公報
【特許文献3】
特開2000−33051号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記特開2000−316754号の便座ボックスにあっては、脱臭カートリッジを交換するには便座ボックスを持ち上げて横向きに立てたり裏返しにして脱臭カートリッジを取り外すようにするため、特開2000−33051号等の昇降式便器上面設備に適用し難い。即ち、昇降式便器上面設備(例えばタンクカバー)の前部底面に脱臭カートリッジを着脱させるようにした場合、該前部を著しく高く上昇させない限り、該前部の下側のスペースが狭く、脱臭カートリッジの交換は著しく不便なものとなる。
【0011】
本発明は、昇降式便器上面設備の底面にカートリッジを配置するよう構成した場合に、カートリッジの交換を著しく容易に行うことができるようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の便器上面設備は、便器の後部上面に設置され、少なくとも前部が昇降可能な昇降体とされた便器上面設備において、該昇降体の底面に、カートリッジ出入用の開口と、該開口を閉鎖する蓋とが設けられており、該蓋の上面がカートリッジ配置部となっていることを特徴とするものである。
【0013】
かかる便器上面設備にあっては、昇降体を上昇させ、蓋を開放させると、この蓋の上面に配置されていたカートリッジが便器上面設備底面から下方に露出する。そこで、昇降体の下側のスペースに手などを差し込んでカートリッジを容易に取り出すことができる。また、新品のカートリッジを該蓋に容易に装着することもできる。
【0014】
本発明の一態様にあっては、蓋は該便器上面設備に対し上下方向回動可能に取り付けられており、該蓋に、前記カートリッジを保持する保持部材が設けられている。この保持部材は、蓋の回動軸と交叉方向に延在する両サイドに設けられており、カートリッジを両側から保持するものが好適である。
【0015】
かかる便器上面設備にあっては、蓋に対しカートリッジをきわめて容易に着脱することができる。
【0016】
この態様の場合、蓋が下方に回動したときに、回動角度が90°よりも小さい範囲で蓋を停止させる停止手段が設けられていることが好ましい。このように蓋が90°よりも狭く開くよう構成した場合、昇降体を下降させた際に蓋の下端が洋風便器上面等と摺動し、蓋は閉まる方向に回動する。
【0017】
本発明の別の一態様では、蓋は、水平姿勢を保ったまま上下動可能となっている。この態様では、昇降体を上昇させ、蓋を昇降体底面から下方に降りて出てくるようにする。これにより、この蓋の上のカートリッジを取り出すことができる。カートリッジを交換した後、昇降体を下降させると、蓋は昇降体に接近して自然に閉まり、上昇し、カートリッジも便器上面設備内に収容される。ただし、蓋を閉めてから昇降体を下降させてもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。第1図は実施の形態に係る便器上面設備としてのタンクカバーユニットを備えた洋風便器の側面図であり、(a)図はタンクカバー非上昇時、(b)図はタンクカバー上昇時を示す。第2図は蓋と脱臭カートリッジとの係合関係を示す斜視図、第3図はタンクカバーユニットの下方からの斜視図、第4図はタンクカバーユニットの前部を上昇させた場合のタンクカバーユニットの下方からの斜視図、第5図は第4図において脱臭カートリッジを取り外した状態の斜視図である。
【0019】
第1図の通り、洋風便器10の便鉢12の後方の上面にタンクカバーユニット20が設置され、このタンクカバーユニット20の前部に便座14と便蓋16とが起倒方向回動可能に取り付けられている。
【0020】
タンクカバーユニット20は、底面部が後半側のリアベースプレート22と前半側のフロントベースプレート24とによって構成され、このフロントベースプレート24が昇降案内部材26によって昇降可能となっている。このフロントベースプレート24に、便鉢12内から臭気を含んだ空気を吸引して脱臭するための脱臭カートリッジ30及び脱臭ファン32が設置されている。また、このフロントベースプレート24には、人体臀部を温水で洗浄するための温水洗浄ノズル34,36のほか、図示はしないが、便座14及び便蓋16を開閉させる電動開閉ユニット、人体臀部に向けて温風を吹き出してその乾燥を行う温風ファン等が設けられている。
【0021】
この実施の形態では、フロントベースプレート24に略長方形の開口38が設けられ、この開口38に蓋40が設けられている。
【0022】
この蓋40は、その後縁側にヒンジピン(図示略)が設けられ、前縁側が上下方向に回動可能となっている。
【0023】
この蓋40の前端には、該蓋40を閉めたときに開口38の前縁に軽く係合して蓋40を閉止状態に保つクリックバネ42が設けられている。このクリックバネ42の先端には、指先を掛けて蓋40を開けるための指掛止片部42aが設けられている。この指掛止片部42aは、蓋40を閉めたときに、フロントベースプレート24の底面から若干下方に突出する。
【0024】
蓋40の上面には、左右両側辺から1対のバー44,44が立設されている。このバー44,44同士の間隔は、脱臭カートリッジ30の幅よりもごくわずかに大となっている。脱臭カートリッジ30の両側面には突起30a,30aが突設されており、この突起30a,30aをバー44,44に載せるようにして脱臭カートリッジ30が蓋40に保持可能となっている。蓋40の後部上面には、脱臭カートリッジ30の位置決め用の突片46が突設されている。
【0025】
フロントベースプレート24には、便鉢12内の空気を吸引するための開口48が設けられている。
【0026】
便鉢12に洗浄水を供給するためのロータンク50(図1にのみ図示)のほか、前記リアベースプレート22には、図示はしないが、前記温水洗浄ノズルへ温水を供給するためのヒータ付き温水タンク、ヒータ及び電動ファンよりなる部屋暖房ファン、電源基板、制御回路基板等が設けられている。
【0027】
タンクカバーユニット20の外面を囲むタンクカバーは、前半体52と後半体54とからなる。前半体52はフロントベースプレート24と共に昇降可能とされ、後半体54はリアベースプレート22に固定されている。前半体52に前記便座14と便蓋16が取り付けられている。前半体52の上部には手洗鉢56が設けられているが、この手洗鉢56は省略されてもよい。
【0028】
このように構成されたタンクカバーユニット20を備えた洋風便器設備においては、使用者が洋風便器10の前方に立ったりあるいは便座14に着座すると、脱臭ファン32が作動し、便鉢12内の空気が吸引される。この空気は、開口48からタンクカバーユニット20内に入り、脱臭カートリッジ30を通過し、脱臭ファン32から後方に送風される。この送風は、排気ガラリ62(第4,5図)を通ってタンクカバーユニット20の後部側に送られ、リアベースプレート22の後縁に設けられた排風口(図示略)を通ってタンクカバーユニット20外に送り出される。
【0029】
洋風便器10の後部上面の清掃や脱臭カートリッジ30の交換を行うときには、タンクカバーユニット20の前部を上方に持ち上げる。そうすると、フロントベースプレート24及びタンクカバー前半体52が第1図(b)、第4,5図の通り上昇し、フロントベースプレート24と洋風便器10の上面との間にスペースが開く。これにより、洋風便器10の後部上面を容易に清掃することができる。
【0030】
脱臭カートリッジ30の交換を行うときには、このようにフロントベースプレート24及びタンクカバー前半体52を上昇させた後、指掛け部42aに指先を掛けて蓋40を引き下げる。そうすると、蓋40は下向きに回動し、第1図(b)及び第4図の垂下姿勢をとり、脱臭カートリッジ30が露出する。そこで、脱臭カートリッジ30を蓋40から取り外し(第5図)、新品の脱臭カートリッジ30を蓋40に第4図の如く装着する。次いで蓋40を閉めた後、フロントベースプレート24及びタンクカバー前半体52を下降させることにより、第1図(a)の状態に復帰する。
【0031】
このように、蓋40に脱臭カートリッジ30を保持させているので、タンクカバーユニット20の前部を上昇させた後、蓋40を開けると、蓋40上の脱臭カートリッジ30が露出する。しかも、蓋40から脱臭カートリッジ30を取り外した後、この開いた蓋40に新品の脱臭カートリッジを装着することができる。従って、脱臭カートリッジ30の交換をきわめて容易かつ迅速に行うことができる。
【0032】
なお、蓋40を開けて垂下姿勢とする際に、蓋40の回動角度が90°未満例えば70〜85°にて停止するようにストッパを設けてもよい。このようにすれば、第1図(b)のように蓋40が開いた状態でタンクカバーユニット20が前部を下降させた場合、蓋40が自然に閉まるようになり、蓋40を閉める手間を省くことができる。
【0033】
図示の実施の形態では、蓋40にクリックバネ42を設け、蓋40を閉止状態に維持可能としているが、クリックバネ40等の閉止手段を省略し、タンクカバーユニット20の前部を上昇させると、蓋40及び脱臭カートリッジ30の自重によって蓋40が自然に開くようにしてもよい。この場合も、蓋40が開くときの蓋回動角度を90°未満とするための回動角度規制手段を設置するのが好ましい。これにより、蓋40が開け放した第1図(b)の状態からタンクカバーユニット20の前部を下降させるだけで蓋40を閉め、脱臭カートリッジ30を装着することができる。
【0034】
上記実施の形態では、蓋40の前端側が上下方向に回動するよう構成しているが、蓋40の左又は右サイドが上下方向に回動するようにしてもよい。
【0035】
上記実施の形態では、蓋40が回動する構成としたが、蓋が略水平姿勢を保ったまま上下動するようにしてもよい。
【0036】
上記実施の形態では、タンクカバーユニット20の前半側が上昇する構成となっているが、タンクカバーユニットの全体が上昇する場合にも本発明を適用することができる。
【0037】
上記実施の形態ではロータンクカバーを昇降させているが、便座ボックスを昇降させる場合にも本発明を適用できることは明らかである。
【0038】
本発明は、脱臭カートリッジ以外の芳香剤カートリッジ等のカートリッジを設置する場合にも採用可能である。
【0039】
【発明の効果】
以上の通り、本発明の便器上面設備は、脱臭カートリッジ等のカートリッジを底面に配置しており、便器上面設備の見栄えが良く、また、清掃が容易であると共に、カートリッジの持ち去りなどの悪戯、破壊等を受けることが防止される。さらに、カートリッジの交換もきわめて容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る便器上面設備としてのタンクカバーユニットを備えた洋風便器の側面図であり、(a)図はタンクカバー非上昇時、(b)図はタンクカバー上昇時を示す。
【図2】蓋と脱臭カートリッジとの係合関係を示す斜視図である。
【図3】タンクカバーユニットの下方からの斜視図である。
【図4】タンクカバーユニットの前部を上昇させた場合のタンクカバーユニットの下方からの斜視図である。
【図5】図4において脱臭カートリッジを取り外した状態の斜視図である。
【符号の説明】
10 洋風便器
20 タンクカバーユニット
30 脱臭カートリッジ
32 脱臭ファン
38 開口
40 蓋
44 バー
52 タンクカバー前半体
54 タンクカバー後半体
Claims (5)
- 便器の後部上面に設置され、少なくとも前部が昇降可能な昇降体とされた便器上面設備において、
該昇降体の底面に、カートリッジ出入れ用の開口と、該開口を閉鎖する蓋とが設けられており、
該蓋の上面がカートリッジ配置部となっていることを特徴とする便器上面設備。 - 請求項1において、該蓋は該便器上面設備に対し上下方向回動可能に取り付けられており、
該蓋に、前記カートリッジを保持する保持部材が設けられていることを特徴とする便器上面設備。 - 請求項2において、該保持部材は、蓋の回動軸と交叉方向に延在する両サイドに設けられており、カートリッジを両側から保持するものであることを特徴とする便器上面設備。
- 請求項2又は3において、該蓋が下方に回動したときに、回動角度が90°よりも小さい範囲で蓋を停止させる停止手段が設けられていることを特徴とする便器上面設備。
- 請求項1において、該蓋は、水平姿勢を保ったまま上下動可能となっていることを特徴とする便器上面設備。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003118648A JP2004324168A (ja) | 2003-04-23 | 2003-04-23 | 便器上面設備 |
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JP2003118648A JP2004324168A (ja) | 2003-04-23 | 2003-04-23 | 便器上面設備 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019177003A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-17 | 株式会社Lixil | 便器装置 |
JP2021113442A (ja) * | 2020-01-20 | 2021-08-05 | 株式会社Lixil | 便器装置 |
-
2003
- 2003-04-23 JP JP2003118648A patent/JP2004324168A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019177003A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-17 | 株式会社Lixil | 便器装置 |
JP2021113442A (ja) * | 2020-01-20 | 2021-08-05 | 株式会社Lixil | 便器装置 |
JP7477307B2 (ja) | 2020-01-20 | 2024-05-01 | 株式会社Lixil | 便器装置 |
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