JP2004324087A - 床用目地装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】左右の建物の目地部側の床面に形成され凹部に固定された左右の支持部材と、左右の支持部材の中央部に両端部が位置するように支持された支持プレートと、支持プレートの中央部を常時目地部の中央部に位置させる中央維持機構と、支持プレートの両端部寄りの部位をスライド移動可能に覆い左右の支持部材上を覆う目地部側の上面が傾斜面の左右のカバープレートと、左右のカバープレート間を上面が同一面となるように覆う支持プレートに支持され両端部が該左右のカバープレート間の寸法が狭くなると上方へ押し上げられる形状に形成された中央プレートと、中央プレートを常時支持プレートの中央部に位置し上方へ移動可能に支持する中央プレート支持機構とで床用目地装置を構成している。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は左右の建物の床面間の目地部を覆う床用目地装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の床用目地装置は目地部側の左右の床面に形成した凹部内に固定した左右の支持部材と、この左右の支持部材のほぼ中央部に両端部が位置するように支持された目地プレートと、この目地プレートの中央部を目地部の中央部に常時位置させる両端部が左右の建物の目地部側床躯体に枢支された中央維持機構と、前記目地プレートの両端部をスライド移動可能に覆うとともに、前記左右の支持部材の上部を覆うように取付けられた左右のカバープレートとで構成されている。
【0003】
[特許文献] 特開2000−27318
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の床用目地装置は目地プレートの両端部をスライド移動可能に左右のカバープレートで覆っているため、左右のカバープレートと目地プレートとの間に段差が生じるという欠点があるとともに、目地プレートの上面にタイル、ジュウタンや化粧シート等を設けると、目地プレートがスムーズに移動しなかったり、ジュウタンや化粧シート等が損傷しやすいという欠点があった。
【0005】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、左右のカバープレートとの間に段差が生じることなくほぼ同一面にでき、スムーズな車椅子等の移動が可能で、かつ地震等によって左右の建物が異なる方向に揺れ動いても、その揺れ動きにスムーズに追従して、損傷するのを確実に防止することができる床用目地装置を提供することを目的としている。
【0006】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は左右の建物の目地部側の床面に形成され凹部に固定された左右の支持部材と、この左右の支持部材のほぼ中央部に両端部が位置するように支持された支持プレートと、この支持プレートの中央部を常時前記目地部の中央部に位置させる両端部が前記左右の建物の目地部側床躯体に枢支された中央維持機構と、前記支持プレートの両端部寄りの部位をスライド移動可能に覆うとともに、前記左右の支持部材上を覆う目地部側の上面が傾斜面の左右のカバープレートと、この左右のカバープレート間を上面が同一面となるように覆う前記支持プレートに支持され、両端部が該左右のカバープレート間の寸法が狭くなると上方へ押し上げられる形状に形成された中央プレートと、この中央プレートを常時前記支持プレートの中央部に位置し、上方へ移動可能に支持する中央プレート支持機構とで床用目地装置を構成している。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態より、本発明を詳細に説明する。
【0009】
図1ないし図10に示す本発明の第1の実施の形態において、1は本発明の床用目地装置で、この床用目地装置1は左右の建物2、2の目地部3側の床面2a、2aに形成された凹部4、4に固定された左右の支持部材5、5と、この左右の支持部材5、5のほぼ中央部に両端部が位置するように支持された支持プレート6と、この支持プレート6の中央部を常時前記目地部3の中央部に位置させる両端部が前記左右の建物2、2の目地部側床躯体2b、2bに枢支された中央維持機構7と、前記支持プレート6の両端部寄りの部位をスライド移動可能に覆うとともに、前記左右の支持部材5、5上を覆う左右のカバープレート8、8と、この左右のカバープレート8、8間を上面が同一面となるように覆う前記支持プレート6に支持された、該左右のカバープレート8、8間の寸法が狭くなると上方へ押し上げられる中央プレート9と、この中央プレート9を常時前記支持プレート6の中央部に位置し、上方へ移動可能に支持する中央プレート支持機構10とで構成されている。
【0010】
前記左右の支持部材5、5は図4に示すように、前記凹部4の底面に複数本のビス11等によって固定される金属材製の支持部材本体12と、この支持部材本体12の目地部3側の端部より上方に突出形成された支持プレート支持部13と、前記支持部材本体12の反目地部側の端部より上方へ逆L字状に突出形成されたカバープレート支持部14とで構成されている。
【0011】
前記中央維持機構7は図5に示すように、断面四角柱の長辺を上下方向に配置したバー部材15、15、15、15の端部を枢支ピン16、16、16、16で枢支した四角形状のリンク17と、このリンク17の一方の対向するバー部材15、15のほぼ中央部に両端部が枢支ピン16、16で枢支された中央バー部材15Aと、前記リンク17の両端部の枢支ピン16、16に枢支された目地部側床躯体2b、2bに複数本のビス18等によって取付けられる取付け金具19、19と、前記リンク17、17の中央バー部材15A、15Aの中央部の枢支ピン16A、16Aに枢支された支持バー20と、この支持バー20に上下移動可能に取付けられた、前記支持プレート6の中央部を支持する筒状の複数個の支持片21、21とで構成されている。
【0012】
前記左右のカバープレート8、8は図6に示すように、先端部が傾斜面22となるカギ状に形成された金属材製のカバープレート本体23と、このカバープレート本体23の先端部を除く上面に敷設されたタイル、ジュータンや化粧シート等の床化粧体24とで構成されている。
【0013】
前記中央プレート9は図7に示すように、両端部の下面が傾斜面25、25に形成され、両端部を除く上面が凹部26となるように金属材で形成された中央プレート本体27と、この中央プレート本体27の凹部26に敷設されたタイル、ジュータンや化粧シート等の床化粧体24とで構成され、該中央プレート本体27の両端部の高さ寸法と前記カバープレート本体23、23のカギ状の先端部の高さ寸法とが同じ寸法に形成されている。
【0014】
前記中央プレート支持機構10は図8に示すように、前記中央プレート9の底面中央部に所定間隔で複数本のビス28等によって固定された複数個のハット形鋼形状の支持金具29と、この複数個の支持金具29を前記支持プレート6に形成された貫通孔30を通過して、該支持金具29を上下方向にガイドする前記支持バー20に取付けられた筒状の複数個の支持片21、21内にスプリング32、ワッシャー33を介して取付けるボルト34とで構成されている。
【0015】
上記構成の床用目地装置1は通常時は図2に示すように、左右のカバープレート8、8と中央プレート9の上面とがほぼ同一面の隙間が生じない状態になり、車椅子の移動でも段差がなくスムーズに移動することができる。
【0016】
地震等によって左右の建物2、2が異なる方向に揺れ動き、目地部3が広くなった場合には、図9に示すように中央維持機構7によって支持プレート6、中央プレート9の中央部が目地部3の中央部に位置するように支持されるとともに、左右の支持部材5、5および左右のカバープレート8、8が外方へスライド移動し、左右のカバープレート8、8と中央プレート9とが離れて、その揺れ動きを吸収する。
この時、左右のカバープレート8、8と中央プレート9との間に段差が生じるが、支持プレート6によって目地部3が開口するのを阻止できる。
【0017】
また、目地部が狭くなった場合には、図10に示すように左右のカバープレート8、8の先端部の傾斜面22、22によって、中央プレート9の両端部の傾斜面25、25に沿って中央プレート維持機構10のスプリング32の付勢力に抗して中央プレート9を上方へ押し上げ、その揺れ動きを吸収する。
この時、中央プレート9の両端部は左右のカバープレート8、8上に乗り上げるが、該中央プレート9の両端部および左右のカバープレート8、8の先端部が金属材であるため、左右のカバープレート8、8の床化粧体24、24を損傷させたりするのを確実に防止することができる。
なお、揺れ動きが停止すると、元の状態に自動的に戻る。
【0018】
【発明の異なる実施の形態】
次に、図11ないし図16に示す本発明の異なる実施の形態につき説明する。なお、これらの本発明の異なる実施の形態の説明に当って、前記本発明の第1の実施の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0019】
図11ないし図13に示す本発明の第2の実施の形態において、前記本発明の第1の実施の形態と主に異なる点は、左右の建物2、2の目地部側床躯体2b、2bに複数本のビス35によって固定された一対のガイドレール36、36と、この一対のガイドレール36、36に支持される両端部に取付けられたローラ37、37が取付けられたほぼ45度の傾斜に配置される少なくとも2個以上のバー部材38、38と、この少なくとも2個以上のバー部材38、38のほぼ中央部に枢支ピン39、39によって枢支された支持バー20とからなる中央維持機構7Aを用いるとともに、スプリングを用いない中央プレート支持機構10Aを用いた点で、このように構成した床用目地装置1Aにしても、前記本発明の第1の実施の形態と同様な作用効果が得られる。
【0020】
図14ないし図16に示す本発明の第3の実施の形態において、前記本発明の第1の実施の形態と主に異なる点は、金属材製の左右のカバープレート8A、8Aと中央プレート9Aを用いるとともに、該中央プレート9Aの両端部をクランク状の端部9a、9aとなるように形成した点で、このように構成した床用目地装置1Bにしても、左右のカバープレート8A、8Aの先端部の傾斜面22、22が中央プレート9Aの両端部の下部角部を押し上げることができ、前記本発明の第1の実施の形態と同様な作用効果が得られる。、
【0021】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0022】
(1)左右の建物の目地部側の床面に形成され凹部に固定された左右の支持部材と、この左右の支持部材のほぼ中央部に両端部が位置するように支持された支持プレートと、この支持プレートの中央部を常時前記目地部の中央部に位置させる両端部が前記左右の建物の目地部側床躯体に枢支された中央維持機構と、前記支持プレートの両端部寄りの部位をスライド移動可能に覆うとともに、前記左右の支持部材上を覆う目地部側の上面が傾斜面の左右のカバープレートと、この左右のカバープレート間を上面が同一面となるように覆う前記支持プレートに支持され、両端部が該左右のカバープレート間の寸法が狭くなると上方へ押し上げられる形状に形成された中央プレートと、この中央プレートを常時前記支持プレートの中央部に位置し、上方へ移動可能に支持する中央プレート支持機構とで構成されているので、中央プレートおよび左右のカバープレートの上面をほぼ同一面にすることができる。
したがって、段差がなく、車椅子等でもスムーズに移動することができる。
【0023】
(2)前記(1)によって、左右の建物が異なる左右方向に揺れ動いた場合には支持プレート上を左右のカバープレートがスライド移動して、その揺れ動きを吸収したり、中央プレートをカバープレート上へ押し上げて、その揺れ動きを吸収することができる。
【0024】
(3)前記(1)によって、支持プレートに中央プレートを支持させるので、タイル等を敷設した中央プレートや左右のカバープレートを用いても、安全に支持させることができる。
【0025】
(4)請求項2も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の平面図。
【図2】本発明の第1の実施の形態の底面図。
【図3】図1の3−3線に沿う拡大断面図。
【図4】本発明の第1の実施の形態の支持部材の説明図。
【図5】本発明の第1の実施の形態の中央維持機構の説明図。
【図6】本発明の第1の実施の形態のカバープレートの説明図。
【図7】本発明の第1の実施の形態の中央プレートの説明図。
【図8】本発明の第1の実施の形態の中央プレート支持機構の説明図。
【図9】本発明の第1の実施の形態の目地部が広くなった動作説明図。
【図10】本発明の第1の実施の形態の目地部が狭くなった動作説明図。
【図11】本発明の第2の実施の形態の平面図。
【図12】図11の12−12線に沿う拡大断面図。
【図13】本発明の第2の実施の中央維持機構の説明図。
【図14】本発明の第3の実施の形態の平面図。
【図15】図14の15−15線に沿う拡大断面図。
【図16】カバープレートおよび中央プレートの説明図。
【符号の説明】
1、1A、1B:床用目地装置、
2:建物、 3:目地部、
4:凹部、 5:支持部材、
6:支持プレート、 7、7A:中央維持機構、
8、8A:カバープレート、
9、9A:中央プレート、
10、10A:中央プレート支持機構、
11:ビス、 12:支持部材本体、
13:支持プレート支持部、
14:カバープレート支持部、
15、15A:バー部材、16、16A:枢支ピン、
17:リンク、 18:ビス、
19:取付け金具、 20:支持バー、
21:支持片、 22:傾斜面、
23:カバープレート本体、
24:床化粧体、 25:傾斜面、
26:凹部、 27:中央プレート本体、
28:ビス、 29:支持金具、
30:貫通孔、 32:スプリング、
33:ワッシャー、 34:ボルト、
35:ビス、 36:ガイドレール、
37:ローラ、 38:バー部材、
39:枢支ピン。
Claims (2)
- 左右の建物の目地部側の床面に形成され凹部に固定された左右の支持部材と、この左右の支持部材のほぼ中央部に両端部が位置するように支持された支持プレートと、この支持プレートの中央部を常時前記目地部の中央部に位置させる両端部が前記左右の建物の目地部側床躯体に枢支された中央維持機構と、前記支持プレートの両端部寄りの部位をスライド移動可能に覆うとともに、前記左右の支持部材上を覆う目地部側の上面が傾斜面の左右のカバープレートと、この左右のカバープレート間を上面が同一面となるように覆う前記支持プレートに支持され、両端部が該左右のカバープレート間の寸法が狭くなると上方へ押し上げられる形状に形成された中央プレートと、この中央プレートを常時前記支持プレートの中央部に位置し、上方へ移動可能に支持する中央プレート支持機構とからなることを特徴とする床用目地装置。
- 左右の建物の目地部側の床面に形成された凹部に固定された目地部側に支持プレート支持部、反目地部側に逆L字状のカバープレート支持部が形成された左右の支持部材と、この左右の支持部材のほぼ中央部に両端部が位置するように支持プレート支持部に支持された支持プレートと、この支持プレートの中央部を常時前記目地部の中央部に位置させる両端部が前記左右の建物の目地部側床躯体に枢支された少なくとも2個以上の四角形状のリンク、この少なくとも2個以上のリンクの中央部の枢支部に枢支された支持バー、この支持バーに少なくとも2個以上取付けられた、前記支持プレートの中央部を支持する支持片とからなる中央維持機構と、前記支持プレートの両端部寄りの部位をスライド移動可能に覆うとともに、前記左右の支持部材上を覆うようにカバープレートに取付けられた目地部側の上面が傾斜面の左右のカバープレートと、この左右のカバープレート間を上面が同一面となるように覆う前記支持プレートに支持され、両端部が該左右のカバープレート間の寸法が狭くなると上方へ押し上げられる傾斜面に形成された中央プレートと、この中央プレートを常時前記支持プレートの中央部に位置し、上方へ移動可能に支持する中央プレート支持機構とからなることを特徴とする床用目地装置。
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JP2012092515A (ja) * | 2010-10-25 | 2012-05-17 | Dooei Gaiso Kk | 高層階用床目地装置 |
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-
2003
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