JP2004323142A - 位置規制付きベルトの製造装置 - Google Patents

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Tomoyuki Kubota
智之 久保田
Hitoshi Katsuyama
均 勝山
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Abstract

【課題】弾性変形し易い位置規制部材の場合、これを延伸させることなく自然な状態で無端ベルトの所定位置に正確に接合することが困難である。
【解決手段】相隔てて相互に平行に配置されると共に無端ベルト11が巻き掛けられる少なくとも2つのベルト巻き付けローラ15,16と、これらベルト巻き付けローラ15,16に巻き掛けられた無端ベルト11を旋回させるベルト駆動モータ24と、可撓性を有する位置規制部材13を無端ベルト11の所定位置に押し当ててこれを無端ベルト11と共に送り出す接合ローラ33と、位置規制部材13を接合ローラ33側に導く案内部材36と、この案内部材36を介して位置規制部材13を接合ローラ33側に供給する部材供給手段と、無端ベルト11の旋回速度に対して位置規制部材13の送り出し速度が異なるように接合ローラ33を駆動回転する接合ローラ駆動手段とを具える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無端ベルトの内周面にその周方向に沿って延在する位置規制部材を突設した位置規制付きベルトの製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザープリンタで用いられる無端のトナー担持用搬送ベルトに限らず、一般的な無端ベルトを少なくとも2本のローラに巻き掛けて一方向に旋回させた場合、2本のローラの回転軸線を完全に平行に設定することが不可能であるため、無端ベルトがローラの軸線に沿って次第にずれ、最終的に無端ベルトがローラから外れてしまう不具合が生ずる。このような不具合を防止するため、通常はローラにクラウンを形成することにより、ローラの軸線に沿った無端ベルトの位置ずれを抑制している。
【0003】
しかしながら、画像形成装置などで用いられる無端の画像転写ベルトにおいては、これが巻き掛けられるローラに位置規制用のクラウンを形成して画像転写ベルトに撓み変形を与えることは、画像のゆがみを経時的にもたらす可能性があることから回避する必要がある。このような観点から、画像転写ベルトの旋回駆動時にローラに対してその軸線方向に沿った位置ずれを防止するための位置規制部材を画像転写ベルトの両側端縁部にそれぞれ突設形成し、これら一対の位置規制部材によりローラを挟み込んだ状態で画像転写ベルトを旋回したり、このような位置規制部材が係合する環状溝をローラの幅方向両側縁部に形成することが一般に行われている。
【0004】
上述した画像転写ベルトのように、無端ベルトの表面にその周方向に沿って延在する位置規制部材を突設した位置規制付きベルトを製造する場合、無端ベルトに位置規制部材を接合する必要があり、従来では特許文献1,特許文献2,特許文献3など、種々の形態のものが提案がされている。
【0005】
例えば、特許文献1に開示されたものは、位置規制部材を円筒形の治具などに吸着させ、無端ベルトを内側に挿入した押圧支持具を治具に被せた状態で、治具を押圧支持具に押し当てながら回転させることにより、位置規制部材を無端ベルトに接合している。
【0006】
また、特許文献2に開示されたものは、無端ベルトの両端をリング状の支持部材により挟持する保持手段と、内側に位置規制部材を案内しながら押圧する手段とを有し、保持手段または押圧手段を回転させることによって無端ベルトの内周面に位置規制部材を接合するようにしている。
【0007】
さらに、特許文献3に開示されたものは、位置規制部材をスパイラル状の溝を有するローラに巻き付け、このローラを位置規制部材が所定の位置となるよう移動させながら無端ベルトの送りに同期して回転させ、位置規制部材を無端ベルトに接合している。
【0008】
【特許文献1】
特開平7−21645号公報
【0009】
【特許文献2】
特開平10−86232号公報
【0010】
【特許文献3】
特開平9−150817号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
位置規制部材の供給を人手で行う場合、無端ベルトの所定位置に精度良く供給することができず、従って無端ベルトに対して位置規制部材の先端部を正確に位置決めして接合することが不可能である。
【0012】
また、無端ベルトの所定位置に臨む案内溝を用いて位置規制部材を供給する場合、この案内溝の溝幅を狭くしたり、ローラやばね力を併用して案内溝の片側に位置規制部材を押し当てることにより、位置規制部材の位置を規定したとしても、案内溝と位置規制部材との間の摩擦抵抗が増大する結果、弾性変形し易い位置規制部材が延伸された状態で無端ベルトに供給されてしまう。このため、接合後における位置規制部材に収縮力が発生し、無端ベルトに皺が形成されたり、位置規制部材が無端ベルトから剥離してしまい、品質や耐久性の点で信頼性に乏しいものとなる。このような不具合は、上述した従来の方法すべてが多かれ少なかれ位置規制部材を延伸した状態で無端ベルト側に供給しているため、同様に発生する傾向があり、位置規制部材が弾性変形し易く、表面抵抗が大きいほど顕著となる。
【0013】
無端ベルトと位置規制部材とを両面粘着テープを用いて接合する場合、これらの接合強度や粘着剤自体の化学的安定性に問題があり、耐久性などが要求されるものには採用できない場合が多い。また、液状の接着剤を使用して無端ベルトと位置規制部材とを接合する場合、所定の接着強度を確保するためには無端ベルトに対する接着剤の塗布量を多くする必要があるが、位置規制部材の貼付時に位置規制部材が滑ってその位置がずれてしまう可能性がある。このようなずれをなくすためには、接着剤を塗布してから所定時間放置し、接着剤の粘度がある程度上昇するのを待って接合することが有効である。しかしながら、接着剤の粘度を上昇させるために放置時間を持つことは、生産タクトを低下させてしまう上、一般的に粘度が上昇した接着剤はその接着強度が低下するため、所定の接着強度を確保することが困難となる。なお、仮固定用の接着剤を利用することも考えられるが、接着剤の塗布装置が2種類必要となって設備コストが上昇し、製造工程も増えてしまう不具合がある。
【0014】
【発明の目的】
本発明の目的は、弾性変形し易い位置規制部材であっても、これを延伸させることなく自然な状態で無端ベルトの所定位置に正確に接合することができる位置規制付きベルトの製造装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、相隔てて相互に平行に配置されると共に無端ベルトが巻き掛けられ、この無端ベルトの少なくとも一側端部に可撓性を有する位置規制部材を接合するための作業領域を形成する少なくとも2つのベルト巻き付けローラと、これらベルト巻き付けローラに巻き掛けられた無端ベルトを旋回させるベルト旋回手段と、前記作業領域に配され、位置規制部材を無端ベルトの所定位置に押し当ててこれを無端ベルトと共に送り出す接合ローラと、前記作業領域に配されて位置規制部材を前記接合ローラ側に導く案内部材と、この案内部材を介して位置規制部材を前記接合ローラ側に供給する部材供給手段と、前記ベルト旋回手段による無端ベルトの旋回速度に対して位置規制部材の送り出し速度が異なるように前記接合ローラを駆動回転する接合ローラ駆動手段とを具えたことを特徴とする位置規制付きベルトの製造装置にある。
【0016】
本発明においては、相隔てて相互に平行に配置された少なくとも2つのベルト巻き付けローラに無端ベルトを巻き掛け、この無端ベルトの少なくとも一側端部に可撓性を有する位置規制部材を接合するための作業領域を形成した後、ベルト旋回手段を作動してベルト巻き付けローラに巻き掛けられた無端ベルトを旋回させる一方、部材供給手段を作動して案内部材を介して位置規制部材を接合ローラ側に供給する。位置規制部材が無端ベルトと接合ローラとの間に供給され、接合ローラ駆動手段の作動により駆動回転する接合ローラが位置規制部材を無端ベルトの少なくとも一側端部に押し当てて両者を接合させ、そして両者を共に送り出す。この時、ベルト旋回手段による無端ベルトの旋回速度に対して位置規制部材の送り出し速度が異なるように接合ローラが接合ローラ駆動手段によって駆動回転され、無端ベルトや位置規制部材の材質や形状などに応じて最適な無端ベルトの旋回速度や位置規制部材の送り出し速度が設定される。
【0017】
本発明による位置規制付きベルトの製造装置において、ベルト旋回手段による無端ベルトの旋回速度および接合ローラ駆動手段による接合ローラの回転速度がそれぞれ独立に設定可能であってよい。これにより、無端ベルトや位置規制部材の材質や形状などに応じて最適な無端ベルトの旋回速度や位置規制部材の送り出し速度を自由に設定することができる。
【0018】
接合ローラの外周面に位置規制部材の一部が嵌まる小径段部を形成することができる。これにより、無端ベルトに対する位置規制部材の位置ずれを少なくすることができる。
【0019】
無端ベルトに接合された位置規制部材に対し、無端ベルトの一側端縁部を切断する切断手段をさらに具えることができる。これにより、無端ベルトの幅寸法を高精度に規定することができる。この場合、切断手段が接合ローラの回転軸線と平行な回転軸線を有し、無端ベルトの旋回に伴って連れ回りするロータリカッタを有することができる。これにより、ロータリカッタを駆動するための駆動手段を省略することができる。この場合、少なくとも無端ベルトを挟んで接合ローラおよびロータリカッタと対向して接合ローラによる押圧力を受けるバックアップローラをさらに設け、このバックアップローラがその外周面の一部にロータリカッタの外周縁部が入り込む逃げ溝を有するものであってよい。これにより、無端ベルトに対して位置規制部材を確実に接合させることができ、しかもロータリカッタによってバックアップローラの外周面が損傷を受けるような不具合も回避することができる。また、切断手段がその回転軸線に沿ったロータリカッタの位置を調整する手段を有するものであってよい。これにより、無端ベルトの幅寸法を高精度に規定することができる。
【0020】
作業領域に配されて無端ベルトの所定位置に位置規制部材を接合するための接着剤を塗布する接着剤塗布手段と、無端ベルトに塗布された接着剤を膜厚の薄い領域を厚い領域とに整える整形手段とをさらに具えることができる。これにより、接着剤の膜厚の薄い部分の粘度を短時間で上昇させて無端ベルトに対する位置規制部材のずれを防止することができ、逆に接着剤の膜厚の厚い部分によって無端ベルトと位置規制部材との接着強度を維持することが可能となるため、無端ベルトと位置規制部材とを所定の接着強度を保証した状態で短時間かつ安価に接合させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
相隔てて相互に平行に配置された少なくとも2つのベルト巻き付けローラに無端ベルトを巻き掛け、この無端ベルトの少なくとも一側端部に可撓性を有する位置規制部材を接合するための作業領域を形成するステップと、前記ベルト巻き付けローラに巻き掛けられた無端ベルトを旋回させるステップと、前記作業領域に配された接合ローラを用いて前記位置規制部材を前記無端ベルトの少なくとも一側端部に押し当て、これを前記無端ベルトと共に送り出すステップと、前記作業領域に配された案内部材を用いて前記位置規制部材を前記接合ローラ側に供給するステップとを具え、前記位置規制部材を前記無端ベルトと共に送り出すステップにおいて前記接合ローラによる位置規制部材の送り出し速度が前記無端ベルトの旋回速度よりも高速に設定されていることを特徴とする位置規制付きベルトの製造方法も本発明の他の形態となり得るものである。
【0022】
この位置規制付きベルトの製造方法においては、相隔てて相互に平行に配置された少なくとも2つのベルト巻き付けローラに無端ベルトを巻き掛け、この無端ベルトの少なくとも一側端部に可撓性を有する位置規制部材を接合するための作業領域を形成した後、ベルト巻き付けローラに巻き掛けられた無端ベルトを旋回させ、案内部材を介して位置規制部材を接合ローラ側に供給する。接合ローラは、位置規制部材を無端ベルトの少なくとも一側端部に押し当てて両者を接合させ、これらを共に送り出す。この時、接合ローラによる位置規制部材の送り出し速度が無端ベルトの旋回速度よりも高速に設定されているため、無端ベルトの旋回方向に沿って位置規制部材が縮むような力が作用することとなる。
【0023】
この位置規制付きベルトの製造方法によると、接合ローラによる位置規制部材の送り出し速度がベルト旋回手段による無端ベルトの旋回速度よりも高速に設定されているため、無端ベルトの旋回方向に沿って位置規制部材が縮むように作用させることができ、特に無端ベルトに位置規制部材を押圧することによって生ずる位置規制部材の伸びを打ち消すような送り出し速度に設定した場合には、貼着後の無端ベルトと位置規制部材の状態が自然な状態で貼着されることとなり、無端ベルトに対して皺やよれのない、耐久性に優れた高品質な位置規制付きベルトを製造することができる。また、位置規制部材の先端と終端の間に形成される隙間を任意に設定することも可能となる。
【0024】
この位置規制付きベルトの製造方法において、位置規制部材を接合ローラ側に供給するステップは、案内部材と位置規制部材との間に空気を供給するステップを有するものであってよい。これにより、その可撓性に起因して変形し易い位置規制部材を自然な状態のまま無端ベルトの所定位置に高精度に供給することができる。
【0025】
無端ベルトに接合された位置規制部材に対し、無端ベルトの一側端縁部を切断するステップをさらに具えることができる。これにより、無端ベルトの幅寸法を高精度に規定することができる。
【0026】
無端ベルトの周長に合わせて位置規制部材を切断するステップをさらに具えたことができる。これにより、連続した位置規制部材を供給することが可能となる。
【0027】
作業領域における無端ベルトの少なくとも一側端部に接着剤を塗布するステップと、無端ベルトに塗布された接着剤を膜厚の薄い領域を厚い領域とに整えるステップとをさらに具えることができる。これにより、接着剤の膜厚の薄い部分の粘度を短時間で上昇させて無端ベルトに対する位置規制部材のずれを防止することができ、逆に接着剤の膜厚の厚い部分によって無端ベルトと位置規制部材との接着強度を維持することが可能となるため、無端ベルトと位置規制部材とを所定の接着強度を保証した状態で短時間かつ安価に接合させることができる。
【0028】
【実施例】
本発明による位置規制付きベルトの製造装置をレーザープリンタで用いられるトナー担持用搬送ベルトの製造装置に応用した実施例について、図1〜図20を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限らず、これらをさらに組み合わせたり、この特許請求の範囲に記載された本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が可能であり、従って本発明の精神に帰属する他の技術にも当然応用することができる。
【0029】
本実施例におけるベルト製造装置の外観を図1に示し、そのベルト保持ユニットの部分の外観を図2に示し、本実施例におけるベルト製造装置の平面形状を模式的に図3に示す。すなわち、本実施例におけるベルト製造装置は、トナー担持用搬送ベルトとなる無端ベルト11が交換可能に装着され、これを所定速度で旋回させるためのベルト保持ユニット12と、無端ベルト11の内周側の幅方向両端部にそれぞれ位置規制部材13を接着剤を介して接合するための一対の貼着ユニット14とを有し、図3に示すようにベルト保持ユニット12に対する無端ベルト11の交換時に一対の貼着ユニット14がそれぞれ二点鎖線で示す所定位置まで退避移動できるように、これら一対の貼着ユニット14を後述するベルト巻き付けローラ15,16の軸線と平行な方向(図3中、上下方向)と水平方向 (図3中、左右方向)とにそれぞれ往復動させる図示しないユニット退避駆動手段が設けられている。
【0030】
本実施例では、ベルト保持ユニット12に対して貼着ユニット14をベルト巻き付けローラ15,16の軸線と平行な方向および水平方向に退避移動させるようにしたが、無端ベルト11の交換位置を位置規制部材13の接合作業位置に対して独立させるため、図4中の二点鎖線で示すように、ベルト保持ユニット12を水平方向に往復移動させるようにしてもよい。この場合、貼着ユニット14をベルト巻き付けローラ15,16の軸線と平行な方向にのみ往復移動させるようにすればよい。また、本実施例では無端ベルト11の幅方向両側端縁に一対の位置規制部材13を接合しているが、1つの貼着ユニット14で2本の位置規制部材13を無端ベルト11に接合させたり、無端ベルト11に位置規制部材13を1本のみ接合させるようにすることも可能であり、このような場合には貼着ユニット14を1台のみで構成すればよい。
【0031】
本実施例におけるベルト保持ユニット12は、ベース17と、このベース17から立設され、中央部に開口18が形成されたフレーム19と、このフレーム19に開口18を隔ててそれぞれ回転自在に取り付けられた一対のベルト巻き付けローラ15,16と、開口18の上方に位置するように配されるテンションローラ20と、このテンションローラ20を回転自在に支持すると共にフレーム19に設けられた一対の案内面21に沿って昇降自在に係合する昇降ブロック22と、この昇降ブロック22を案内面21に沿って昇降させるエアシリンダ23と、一方のベルト巻き付けローラ15の下方でフレーム19に取り付けられ、無端ベルト11を所定速度で旋回させるためのベルト駆動モータ24と、このベルト駆動モータ24の駆動ギヤ25に無端チェーン26を介して噛み合うと共に一方のベルト巻き付けローラ15に一体的に取り付けられた従動ギヤ27と噛み合うようにフレーム19に回転自在に取り付けられた伝達ギヤユニット28とを具えている。本実施例では、これらベルト駆動モータ24,無端チェーン26,従動ギヤ27,伝達ギヤユニット28などが本発明によるベルト旋回手段として機能するものである。
【0032】
無端ベルト11は、回転軸線が相互に平行に設定される一対のベルト巻き付けローラ15,16とテンションローラ20とに巻き掛けられ、本実施例では一対のベルト巻き付けローラ15,16の間の開口18に臨む無端ベルト11の部分が位置規制部材13を接合するための作業領域Zとなり、この作業領域Zにおける無端ベルト11の部分が水平となるように、フレーム19に対する一対のベルト巻き付けローラ15,16の位置が設定されている。位置規制部材13の接合中において、無端ベルト11がその周長のばらつきに拘らず所定の張力を保つように、テンションローラ20がエアシリンダ23によって図2中、上方に引き上げられるのに対し、無端ベルト11の交換時には二点鎖線で示すように下方へ降下して無端ベルト11を弛ませ、これらベルト巻き付けローラ15,16およびテンションローラ20に対して無端ベルト11の着脱を容易に行えるように配慮している。
【0033】
本実施例では、一対のベルト巻き付けローラ15,16およびテンションローラ20に巻き掛けられた無端ベルト11の旋回中に、この無端ベルト11がベルト巻き付けローラ15,16の軸線に沿って位置ずれを生じないようにするため、これらローラ15,16,20のうちの任意の1本の回転軸線の傾きを調整するための図示しない傾き調整機構が組み込まれている。また、本実施例では一方のベルト巻き付けローラ15を駆動することによって、無端ベルト11の一方向(図2中、右まわり)旋回を行うようにしているが、他方のベルト巻き付けローラ16および/またはテンションローラ20を同時に駆動することも可能である。さらに、本実施例では無端ベルト11を一対のベルト巻き付けローラ15,16とテンションローラ20とに巻き掛けるようにしているが、少なくとも2本のベルト巻き付けローラ15,16があればよい。
【0034】
なお、昇降ブロック22の昇降ストロークを大きく設定した場合には、種々の周長の無端ベルト11に対して位置規制部材13を接合することが可能となる。
【0035】
一対の貼着ユニット14の基本的な構成は同じであり、ベルト保持ユニット12のベース17に対して水平方向に往復動自在に搭載されたサブベース29と、このサブベース29に設けられた一対の案内レール30に沿ってベルト巻き付けローラ15,16の軸線と平行な方向に水平に往復動自在に係合するサブフレーム31と、無端ベルト11の所定位置に位置規制部材13を接合するための接着剤を塗布する接着剤塗布手段32と、位置規制部材13を無端ベルト11の所定位置に接合するための接合ローラ33と、無端ベルト11および位置規制部材13を間に挟んで接合ローラ33と対向し、接合ローラ33による押圧力を受けるバックアップローラ34と、位置規制部材13を接合ローラ33側に導く案内溝35(後で詳述する)をそれぞれ有する一対の案内部材36と、一直線状に配列するこれら一対の案内部材36の案内溝35に沿って位置規制部材13を接合ローラ33側に供給する一対の部材供給ローラ37,38と、無端ベルト11の周長に合わせて位置規制部材13を一対の案内部材36の間で切断するための切断手段39とをそれぞれ具え、上述した作業領域Zにて無端ベルト11に対する接着剤の塗布,無端ベルト11に対する位置規制部材13の接合および位置規制部材13の切断が行われる。
【0036】
本実施例における接着剤塗布手段32の側面形状を図5に示す。すなわち、本実施例における接着剤塗布手段32は、サブフレーム31にエアシリンダ40を介して昇降可能に取り付けれた昇降ホルダ41と、この昇降ホルダ41の上端にブラケット42を介して取り付けられ、先端部に設けられたノズル43から無端ベルト11の内周面側の側端部の所定箇所に接着剤を所定の割合で塗布し得るディスペンサ44と、無端ベルト11を挟んでこのディスペンサ44のノズル43の反対側に位置して無端ベルト11の外周面側を受ける受け板45とを具えており、この受け板45は、昇降ホルダ41を上昇させてノズル43の先端部を無端ベルト11から離した退避位置に対し、昇降ホルダ41を下降させてノズル43の先端部を無端ベルト11の内周面に押し当てた作業位置において、無端ベルト11が下方へ撓むを阻止すると同時に、後述するスキージ板46による接着剤の整形時に、無端ベルト11が下方へ撓むを阻止する機能を有する。また、本実施例におけるブラケット42は、無端ベルト11の内周面に対するディスペンサ44のノズル43の位置および姿勢を適切に調整することができるようになっている。エアシリンダ40は、無端ベルト11に対する接着剤の塗布作業を開始してから無端ベルト11が一周するまでの間、昇降ホルダ41を下降させてノズル43の先端部を無端ベルト11の内周面に押し当てる。
【0037】
上述した接着剤として、無端ベルト11や位置規制部材13を構成する材料およびトナー担持用搬送ベルトに要求される特性などに応じて所定の接着力および耐久性が得られるように、最適なものを選択することが望ましい。
【0038】
ブラケット42が取り付けられる昇降ホルダ41には、無端ベルト11に塗布された接着剤を所定の膜厚形状に整える本発明の整形手段としてのスキージ板46も取り付けられており、これはディスペンサ44のノズル43に対して無端ベルト11の搬送方向下流側に配置されている。本実施例におけるスキージ板46の拡大形状を図6に示し、これによって整形される無端ベルト11上の接着剤の断面形状を図7に示す。すなわち、本実施例におけるスキージ板46には受け板45からの高さが異なる整形部47が形成されており、この整形部47と受け板45との間を無端ベルト11の裏面に塗布された接着剤Bが通過する際に、高低2段の膜厚に整形されるようになっている。接着剤Bの膜厚の薄い領域Zは、その固化速度が早まることにより無端ベルト11に対して位置規制部材13の接合時に生ずる滑りなどによる位置ずれを防止する効果をもたらし、接着剤Bの膜厚の厚い領域Zは、無端ベルト11に対する位置規制部材13の接着強度を確保する効果をもたらす。本実施例では、接着剤Bの膜厚の薄い領域Zが接着剤Bの膜厚の厚い領域Zよりも無端ベルト11の幅方向側端縁側に位置するように設定されている。その理由は、トナー担持用搬送ベルトとしての使用時において、位置規制部材13に対してベルトの幅方向中央側から側端縁側に向けて剥離応力が加わるため、無端ベルト11の幅方向中央側に接着剤Bの膜厚の厚い領域Zを形成し、その剥離応力に耐えるようにするためである。
【0039】
スキージ板46の整形部47の形状は上述した実施例に限定されるものではないが、上述したような趣旨で接着剤Bの膜厚の薄い領域Zと接着剤の膜厚の厚い領域Zとを形成することが好ましい。
【0040】
図1に示した貼着ユニット14の主要部の拡大形状を上述した接着剤塗布手段32を除いて図8に示し、その部材導入ローラの部分の外観を図9に模式的に示す。すなわち、図示しない供給ユニットから供給される位置規制部材13は、サブフレーム31に対して図11に示す如き回転軸線Cがそれぞれ傾斜状態で配された円錐形状をなす一対の部材導入ローラ48により、無端ベルト11の幅方向外側からベルト巻き付けローラ15,16の回転軸線に沿って内側にシフトさせ、無端ベルト11の直上の所定位置へと導かれ、上下一対の部材供給ローラ37,38によってその接合位置に送り出されるようになっている。位置規制部材13と無端ベルト11の内周面との間に位置する一方の部材供給ローラ37には、図示しない駆動モータが連結されており、その外周面には無端ベルト11に対する位置規制部材13の導入位置を規定するための環状溝49が形成され、ここを位置規制部材13が係合状態で通過するようになっている。本実施例では、環状溝49の深さを位置規制部材13の肉厚よりも浅く設定しているため、位置規制部材13に圧縮力が負荷していない状態では、一方の部材供給ローラ37の外周面からこの位置規制部材13の一部が突出した状態となる。一方の部材供給ローラ37のバックアップローラとして機能する他方の部材供給ローラ38は、一方の部材供給ローラ37との対向方向に変位し得るようにサブフレーム31にエアシリンダ50を介して取り付けられたローラホルダ51に対して回転自在に取り付けられ、エアシリンダ50を作動して位置規制部材13を適当な押圧力で環状溝49内に押し付けることにより、一方の部材供給ローラ37の駆動回転に応じてこれを接合ローラ33側に送り出すことができる。
【0041】
本実施例における一対の案内部材36は、これらの案内溝35が一直線状に整列するように切断手段39を挟んで位置規制部材13の搬送方向上流側と下流側とに配置されており、その輪郭形状以外の基本的な構造は同一であり、その正面形状および平面形状をそれぞれ図10および図11に示し、図10中のXII−XII矢視に沿った拡大断面形状を図12に示す。すなわち、案内部材36の上端部に形成されて位置規制部材13が通過する案内溝35は、底部案内面35bと、この底部案内面35bの幅方向に相隔てて対向する一対の側部案内面35s,35rとを有する。底部案内面35bの深さは位置規制部材13の厚みよりも深く設定され、一対の側部案内面35s,35rの間隔は位置規制部材13の幅寸法よりも広く設定されており、案内位置規制部材13は案内溝35内に完全に収容された状態でここを通過する。底部案内面35bおよび一方の側部案内面35sには、位置規制部材13の搬送方向に沿って複数個の空気吹き出し孔52b,52sが所定間隔で開口している。案内部材36には、これら空気吹き出し孔52b,52sに連通する空気供給通路53が網目状に形成されており、これら空気供給通路53には図示しない調圧弁などを介してコンプレッサが連結され、コンプレッサから供給される所定圧の圧縮空気が通気供給通路53を通って個々の空気吹き出し孔52b,52sから所定の流量で噴出するようになっている。底部案内面35bに開口する空気吹き出し孔52bから噴出する空気の圧力および/または流量は、位置規制部材13の搬送に伴う底部案内面35bの摩擦抵抗を緩和できさえすれば、できるだけ低圧かつ低流量であることが好ましい。また、一方の側部案内面35sに開口する空気吹き出し孔52sから噴出する空気の圧力および/または流量は、これによって位置規制部材13が他方の側部案内面35rに当接しさえすれば、できるだけ低圧かつ低流量であることが好ましいが、一般的には空気吹き出し孔52bから噴出する空気の圧力および/または流量よりも高圧および/または大流量となる傾向を持つ。
【0042】
従って、案内溝35を通過する位置規制部材13は、一方の側部案内面35sに開口する空気吹き出し孔52sから噴出する空気により他方の側部案内面35rに押し付けられ、この側部案内面35rを基準として位置規制部材13の搬送位置が規定される。ここで、他方の側部案内面35rに対して摺動する位置規制部材13の摩擦抵抗値が大きい場合には、この他方の側部案内面35rにも空気吹き出し孔を開口させ、空気吹き出し孔52sから噴出する空気の圧力および/または流量よりも低圧および/または低流量の空気をここから一方の側部案内面35sに空気を吹き出すことにより、上述した摩擦抵抗を最小限に抑えて案内溝35に対して位置規制部材13を円滑に通過させることができる。
【0043】
なお、位置規制部材13を作業領域Zの所定位置に供給できさえすれば、上述した部材導入ローラ48,部材供給ローラ37,38,案内部材36の相対的な位置や数など、本実施例に限ることなく任意に変更可能であることは言うまでもない。
【0044】
図8中のXIII−XIII矢視断面構造を図13に示し、その右側面形状を図14に示し、図13中における接合ローラ33の部分を抽出拡大して図15に示す。すなわち、外周面に位置規制部材13の一部が係合し得る環状の小径段部54を形成した接合ローラ33は、基端部が軸受55を介して軸ホルダ56に回転自在に支持された貫通軸57の先端部に固定され、軸ホルダ56はエアシリンダ58を介してサブフレーム31に対し昇降自在に支持されている。この貫通軸57の基端部には、軸ホルダ56に取り付けられて接合ローラ33を駆動回転させるためのローラ駆動モータ59が連結されている。
【0045】
貫通軸57の中央部を囲む円筒状のナイフ軸60には、接合後の位置規制部材13よりも幅方向側端側に位置する無端ベルト11の余幅部11wを切断するためのロータリカッタ61がスペーサ62と共に取り付けられている。本実施例では接着剤Bが位置規制部材13の側端から無端ベルト11の表面にはみ出しても、これがロータリカッタ61に付着しないように、ロータリカッタ61による無端ベルト11の切断位置は、位置規制部材13の側端から所定量Wだけ離れた位置に設定されている。従って、切断後の無端ベルト11の側端縁部の形状は図16に示すような状態となり、接着剤Bが位置規制部材13の側端から無端ベルト11の表面にはみ出した状態となっている。接着剤Bが位置規制部材13の側端からはみ出すおそれがない場合には、無端ベルト11の切断位置を位置規制部材13の側端に合わせて切断することが可能である。この場合には、図17に示すようにナイフ軸60に対するロータリカッタ61とスペーサ62との取り付け順を変えることにより、対応させることができ、これによって無端ベルト11の幅寸法を詰めることが可能となる。
【0046】
接合ローラ33と対向するバックアップローラ34の外周面には、このロータリカッタ61の外周端部を収容し得る逃げ溝63が形成されている。ナイフ軸60は、軸受64を介してナイフホルダ65に回転自在に支持されており、このナイフホルダ65は軸ホルダ56に設けられた案内面66に沿って昇降自在に取り付けられ、軸ホルダ56に対して任意の昇降位置で固定できるようになっている。つまり、ナイフ軸60の回転軸線に対して接合ローラ33の貫通軸57の回転軸線は偏心状態となっており、ナイフ軸60の内径が貫通軸57の外径よりも充分大きく設定され、接合ローラ33に対するナイフ軸60の相対位置を自由に調整できるようにしている。
【0047】
従って、案内部材36の案内溝35から送り出される位置規制部材13は、ロータリカッタ61の側端面と接合ローラ33の小径段部54との間に所定のクリアランスを以て挟まれた状態となり、バックアップローラ34上を移動する無端ベルト11の内周面に塗布整形された接着剤Bの上に接合ローラ33より押し付けられて一体的に接合され、同時にロータリカッタ61によって無端ベルト11の余幅部11wが切断除去される。この場合、無端ベルト11に対して所定の接着強度を満たす押圧力にて位置規制部材13がバックアップローラ34側に押し付けられたとしても、小径段部54の外周面が無端ベルト11に押し当たることがないように、この小径段部54の径が設定されている。ちなみに、位置規制部材13に対する接合ローラ33の押し込み量は、接合ローラ33の外周面からの位置規制部材13の突出長に対応した0.1〜0.3mm程度に設定される。
【0048】
ところで、接合ローラ21の回転速度は、接合ローラ33の押圧による位置規制部材13の押し込み量に応じて規定される。つまり、位置規制部材13に対する押し込み量に応じてその長手方向への延伸量が変化するため、この延伸量を打ち消すような回転速度を接合ローラ33に与えることにより、位置規制部材13を弾性変形することなく無端ベルト11に接合することができる。一般的には無端ベルト11の搬送速度よりも低速で接合ローラ33を回転させることにより、位置規制部材13の伸びが打ち消され、位置規制部材13が応力を内包しない状態で無端ベルト11に接合される。上述したローラ駆動モータ59はこのような接合ローラ33の回転速度を無端ベルト11の旋回、つまり搬送速度に対して微調整することができるように、ベルト駆動モータ24に対して独立に駆動され、無端ベルト11の旋回速度に対して接合ローラ33の周速度を自由に設定することができるようになっている。このため、無端ベルト11の旋回速度に拘らず、位置規制部材13の材質や物理的特性に応じて接合ローラ33を最適な周速度で駆動することができる。
【0049】
一対の案内部材36の間に配される切断手段39は、例えば圧縮空気により作動する剪断カッタなどを使用することが可能であり、搬送移動中の位置規制部材13を無端ベルト11の周長に応じて切断する必要があるため、図18に示すように、無端ベルト11に接合された位置規制部材13の先端位置を検出するための先端検出機構67が無端ベルト11と位置規制部材13との接合位置よりも無端ベルト11の旋回方向上流側に配置されている。この先端検出機構67による無端ベルト11に接合された位置規制部材13の先端に対する検出位置から無端ベルト11と位置規制部材13との接合位置までの距離は、切断手段39による位置規制部材13の切断位置から無端ベルト11と位置規制部材13との接合位置までの距離よりも長く設定されている。先端検出機構67が無端ベルト11に接合された位置規制部材13の先端位置を検出した後、所定のタイミングを以て切断手段39を作動させ、接合中の位置規制部材13を切断することにより、無端ベルト11に接合される位置規制部材13の長手方向両端部の接合状態を表す図19に示すように、接合作業中における位置規制部材13の伸びのばらつきがあったとしても、その長手方向両端部の継ぎ目間隔gをほぼ一定に保つことができる。
【0050】
本実施例における先端検出機構67は、作業領域Zにおける無端ベルト11の内周面に対して転接し得る反射ローラ68と、旋回中の無端ベルト11の振動を抑えるべく反射ローラ68とで無端ベルト11を挟み、無端ベルト11の外周面側が摺接し得る受け板69と、無端ベルト11に接合された位置規制部材13を介して反射ローラ68の端面と対向する反射型光電センサ70とを具えており、反射ローラ68の端面は反射型光電センサ70との間に位置規制部材13が介在しない場合、この反射型光電センサ70からの検出光を反射する鏡面に仕上げられている。
【0051】
従って、無端ベルト11に接合された位置規制部材13の先端が反射ローラ68と反射型光電センサ70との間を通過すると、反射型光電センサ70への反射光が遮られる結果、反射型光電センサ70からの出力が切り替わって切断手段39による位置規制部材13の切断が所定のタイミングを以て行われる。
【0052】
このような本実施例におけるベルト製造装置による位置規制付きベルトの製造手順を図20に示すフローチャートに沿って説明すると、まずS1のステップにてセッティングが行われる。このセッティングは、図示しない供給ユニットから位置規制部材13を引き出し、一対の部材導入ローラ48を介して一対の部材供給ローラ37,38の間に導く作業と、無端ベルト11を一対のベルト巻き付けローラ15,16に装着する作業とを含む。この場合、他方の部材供給ローラ38はエアシリンダ50によって一方の部材供給ローラ37から引き離された状態となっている。また、無端ベルト11を一対のベルト巻き付けローラ15,16に装着する場合、まずテンションローラ20を下降し、図3に示すように貼着ユニット14をその待避位置まで退避移動させる。この状態にて、一対のベルト巻き付けローラ15,16およびテンションローラ20に無端ベルト11を掛け渡した後、テンションローラ20を上昇させ、所定の張力で無端ベルト11を張る。しかる後、貼付ユニット14を図1に示す作業位置に戻し、上述したセッティングを終える。
【0053】
次に、S2のステップにてベルト駆動モータ24およびローラ駆動モータ59をそれぞれ独立に駆動し、無端ベルト11を所定速度で旋回させると共に接合ローラ33を所定速度で駆動回転させる。接合ローラ21の回転速度は、前述したように無端ベルト11に対して位置規制部材13が伸縮することなく接合されるように調整されるが、この状態においてはエアシリンダ58によって軸ホルダ56が上昇位置にあり、バックアップローラ34に対して接合ローラ33が引き離された状態となっている。
【0054】
無端ベルト11の旋回速度および接合ローラ33の回転速度を安定させた後、S3のステップにて接着剤塗布手段32のエアシリンダ40を駆動して昇降ホルダ41を下降させ、ディスペンサ44のノズル43の先端部を無端ベルト11の内周面に押し当てて接着剤Bの塗布を開始する。無端ベルト11に塗布された接着剤Bは、スキージ板46の整形部47により図7に示すような接着剤Bの膜厚の薄い領域Zと厚い領域Zとに整形される。前述したように、接着剤Bを無端ベルト11に対して1周分塗布した後、昇降ホルダ41を上昇してディスペンサ44のノズル43の先端部を無端ベルト11から引き上げておく。そして、膜厚の薄い領域Zにおける接着剤Bの粘度をここに接合される位置規制部材13の滑りを抑制できる程度にまで上昇させた後、S4のステップにてエアシリンダ50により他方の部材供給ローラ38を下降させ、位置規制部材13を一方の部材供給ローラ37とで挟持すると共にこの一方の部材供給ローラ37を図示しない駆動モータにより駆動回転させ、位置規制部材13を接合ローラ33側に送り出す。
【0055】
なお、膜厚の薄い領域Zにおける接着剤Bの粘度をここに接合される位置規制部材13の接合が可能となる程度にまで上昇させるのに要する時間は、使用する接着剤の性質に応じて異なり、初期硬化速度が早い速硬化性の接着剤では数秒程度,初期硬化速度が遅い遅硬化性の接着剤では1〜5分程度必要である。
【0056】
位置規制部材13が案内部材36の案内溝35を通り、その先端が無端ベルト11の直上に達した時点で、エアシリンダ50を作動して他方の部材供給ローラ38を上方に退避させると共に一方の部材供給ローラ38の回転を停止する一方、S5のステップにてエアシリンダ58により軸ホルダ56が接合位置に下降され、位置規制部材13の先端部が無端ベルト11の内周面に押し当てられ、無端ベルト11の旋回および接合ローラ33の回転により、位置規制部材13が無端ベルト11の内周面に貼付されると同時に、ロータリカッタ61によって無端ベルト11の余幅部11wが切断されて行く。つまり、位置規制部材13の接合作業の際には一対の部材供給ローラ38が位置規制部材13の供給には関与せず、専ら接合ローラ33とバックアップローラ34とにより無端ベルト11の内周面上に引き込まれるようになっている。
【0057】
S6のステップにて反射型光電センサ70からの出力信号がオフになったか否かを判定し、反射型光電センサ70からの出力信号がオフになった、すなわち反射型光電センサ70が無端ベルト11に接合された位置規制部材13の先端を検出したと判断した場合には、S7のステップに移行し、所定のタイミングを以て切断手段39を作動させ、位置規制部材13の後端を切断する。そして、位置規制部材13の後端が接合ローラ33とバックアップローラ34との間を通過して無端ベルト11に接合されるのを待ってベルト駆動モータ24およびローラ駆動モータ59の作動を停止すると共にエアシリンダ58により軸ホルダ56を上方に退避させた後、S8のステップにて上述したセッティングとは逆に貼着ユニット14をその退避位置まで退避移動させ、テンションローラ20を緩めて位置規制付きベルトをベルト巻き付けローラ15,16から取り外す。
【0058】
【発明の効果】
本発明の位置規制付きベルトの製造装置によると、相隔てて相互に平行に配置されると共に無端ベルトが巻き掛けられる少なくとも2つのベルト巻き付けローラと、これらベルト巻き付けローラに巻き掛けられた無端ベルトを旋回させるベルト旋回手段と、可撓性を有する位置規制部材を無端ベルトの所定位置に押し当ててこれを無端ベルトと共に送り出す接合ローラと、位置規制部材を接合ローラ側に導く案内部材と、この案内部材を介して位置規制部材を接合ローラ側に供給する部材供給手段と、無端ベルトの旋回速度に対して位置規制部材の送り出し速度が異なるように接合ローラを駆動回転する接合ローラ駆動手段とを具えているので、無端ベルトや位置規制部材の材質や形状などに応じて最適な無端ベルトの旋回速度や位置規制部材の送り出し速度を自由に設定することができ、弾性変形し易い位置規制部材であっても、これを延伸させることなく自然な状態で無端ベルトの所定位置に正確に接合することができる。また、少なくとも2本のベルト巻き付けローラに無端ベルトを巻き掛けることにより、無端ベルトが直線状に張り渡された作業領域にて無端ベルトと位置規制部材とを接合することができるため、位置規制部材の伸縮を最大限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による位置規制付きベルトの製造装置の一実施例の概略正面図である。
【図2】図1に示した実施例におけるベルト保持ユニットの正面図である。
【図3】図1に示した実施例において、無端ベルトを交換する際の貼着ユニットの退避経路を表す模式図である。
【図4】図1に示した実施例において、無端ベルトを交換する際の他の形態における退避経路を表す模式図である。
【図5】図1に示した実施例における接着剤塗布手段の拡大正面図である。
【図6】図1に示した実施例におけるスキージ板の拡大正面図である。
【図7】図6に示したスキージ板により無端ベルトの表面に形成される接着剤の膜厚形状を表す断面図である。
【図8】図1に示した実施例における貼着ユニットの主要部の拡大正面図である。
【図9】図8に示した貼着ユニットにおける部材導入ローラの外観を模式的に表す斜視図である。
【図10】図8に示した貼着ユニットにおける案内部材の拡大正面図である。
【図11】図10に示した案内部材の平面図である。
【図12】図10中のXII−XII矢視に沿った拡大断面図である。
【図13】図8中のXIII−XIII矢視断面図である。
【図14】図13に対する右側面図である。
【図15】図13中の接合ローラの部分の抽出拡大断面図である。
【図16】余幅部を切断した後の無端ベルトの側端部の抽出拡大断面図である。
【図17】接合ローラの部分の他の実施例の構造を図15に対応させた抽出拡大断面図である。
【図18】図1に示した実施例における位置規制部材検出手段の外観を表す斜視図である。
【図19】図1に示した実施例において、無端ベルトに接合される位置規制部材の端部の状態を説明するための平面図である。
【図20】図1に示した実施例における接合作業の手順を表すフローチャートである。
【符号の説明】
11 無端ベルト
11w 無端ベルトの余幅部
12 ベルト保持ユニット
13 位置規制部材
14 貼着ユニット
15,16 ベルト巻き付けローラ
17 ベース
18 開口
19 フレーム
20 テンションローラ
21 案内面
22 昇降ブロック
23 エアシリンダ
24 ベルト駆動モータ
25 駆動ギヤ
26 無端チェーン
27 従動ギヤ
28 伝達ギヤユニット
29 サブベース
30 案内レール
31 サブフレーム
32 接着剤塗布手段
33 接合ローラ
34 バックアップローラ
35 案内溝
35b 底部案内面
35s,35r 側部案内面
36 案内部材
37,38 部材供給ローラ
39 切断手段
40 エアシリンダ
41 昇降ホルダ
42 ブラケット
43 ノズル
44 ディスペンサ
45 受け板
46 スキージ板
47 整形部
48 部材導入ローラ
49 環状溝
50 エアシリンダ
51 ローラホルダ
52b,52s 空気吹き出し孔
53 空気供給通路
54 小径段部
55 軸受
56 軸ホルダ
57 貫通軸
58 エアシリンダ
59 ローラ駆動モータ
60 ナイフ軸
61 ロータリカッタ
62 スペーサ
63 逃げ溝
64 軸受
65 ナイフホルダ
66 案内面
67 先端検出機構
68 反射ローラ
69 受け板
70 反射型光電センサ
B 接着剤
C 部材導入ローラの回転軸線
W 位置規制部材の側端から無端ベルトの側端縁までの距離
接着剤の膜厚の厚い領域
接着剤の膜厚の薄い領域
作業領域
g 位置規制部材の継ぎ目間隔

Claims (1)

  1. 相隔てて相互に平行に配置されると共に無端ベルトが巻き掛けられ、この無端ベルトの少なくとも一側端部に可撓性を有する位置規制部材を接合するための作業領域を形成する少なくとも2つのベルト巻き付けローラと、これらベルト巻き付けローラに巻き掛けられた無端ベルトを旋回させるベルト旋回手段と、
    前記作業領域に配され、位置規制部材を無端ベルトの所定位置に押し当ててこれを無端ベルトと共に送り出す接合ローラと、
    前記作業領域に配されて位置規制部材を前記接合ローラ側に導く案内部材と、
    この案内部材を介して位置規制部材を前記接合ローラ側に供給する部材供給手段と、
    前記ベルト旋回手段による無端ベルトの旋回速度に対して位置規制部材の送り出し速度が異なるように前記接合ローラを駆動回転する接合ローラ駆動手段と
    を具えたことを特徴とする位置規制付きベルトの製造装置。
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