JP2004322044A - 生ごみ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】酸敗状態を精度良く検知することができて、処理槽内の生ごみ及び生ごみ処理材が酸敗状態となった際の対処を行うことが可能となり、無駄なエネルギー消費を防止することができる生ごみ処理装置を提供する。
【解決手段】処理槽1、攪拌手段、並びに処理槽1内の前記生ごみBと生ごみ処理材Aとを加熱する加熱手段及び生ごみB及び生ごみ処理材Aへ通気する通気手段から構成される生ごみ状態調整手段を具備する生ごみ処理装置に関する。処理槽1内の生ごみBと生ごみ処理材Aの含水率が所定の目標範囲となるように生ごみ状態調整手段を作動させる制御を行う制御手段を具備する。処理槽1内の生ごみ処理材Aが酸敗状態であるか否かを判定する酸敗状態判定手段を具備する。前記酸敗状態判定手段は、前記加熱手段の稼働率に基づいて酸敗状態を判定する酸敗状態判定機能を備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微生物の働きにより生ごみの分解処理を行う生ごみ処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、微生物の働きにより生ごみを発酵させて分解処理する生ごみ処理装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
この種の生ごみ処理装置は、生ごみを収容する処理槽内に微生物が付着した担体を生ごみ処理材として、生ごみよりも先に入れてあり、処理槽へ生ごみを入れて攪拌手段により生ごみ処理材及び生ごみを攪拌しながら微生物の働きで生ごみを発酵させて分解処理するようになっている。
【0004】
ところで、生ごみ処理装置に用いる微生物は主として好気性菌であり、微生物による生ごみの分解反応は、水分、温度、酸素などの要因に大きく影響され、これらの要因が適切な範囲を外れると分解が進みにくくなる。例えば、多量の水分を含んだ生ごみが処理槽へ入れられて生ごみ処理材が水分過多となった場合には酸素不足となって酸敗してしまい、生ごみ処理材が乾燥しすぎた場合には微生物の活動に必要な水分が不足してしまい、いずれの場合も生ごみが分解しないまま残存することとなる。
【0005】
そこで、上述の生ごみ処理装置では、処理槽内での微生物の活性を維持できるように処理槽内の環境を制御するようになっている。すなわち、上述の生ごみ処理装置では、処理槽内の生ごみ処理材及び生ごみを攪拌する攪拌手段、生ごみ処理材へ通気する通気手段、処理槽内の生ごみ処理材及び生ごみを加熱するヒータのような加熱手段などが設けられており、これらにより生ごみ処理装置内の環境を生ごみの生物分解のために含水率を好適な条件に保持しようとしている。
【0006】
一般に生ごみが生物分解されるにあたっては、好気性菌の働きにより、次のような反応で分解が行われる。
【0007】
・炭水化物の分解
(HO)+mO→mCO+mHO(式1)
・タンパク質、脂質の分解
+aO→C+bCO+dHO+eNH(式2)
従って、生ごみの生物分解にあたっては、炭酸ガス、アンモニア、水等が発生する。
【0008】
このような生ごみ処理装置では、生ごみが定格量以上投入された場合、油などのように処理に時間がかかるものが投入された場合、上記の分解反応が活発に行われていて炭酸ガスが多量に発生しているところに更に生ごみが投入された場合などには、分解に必要な酸素が供給されなくなるなどして、処理槽内部の環境が分解に寄与する微生物(好気性菌)の生育に必要な環境から外れてしまい、分解が停止してしまうことがある。この場合は、嫌気性菌による例えば次の式3に示すような有機酸生成反応が支配的となる。
【0009】
12→6CHCOOH(式3)
この場合は、有機酸が生成することにより、処理材のpHが低下して、いわゆる酸敗状態となり、投入したごみが腐敗状態のまま処理槽内に残留する。従って、このような状態となった場合は、処理材を全部取りだして新しい処理材と交換するなどの対処を行う必要がある。
【0010】
【特許文献1】
特開平8−173938号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、生ごみ処理装置の使用者は、装置内に生ごみが溢れていることを確認したり、撹拌装置に過負荷がかかることで装置が停止したことを確認したりすることによって、はじめて酸敗状態を認識することができるものであり、酸敗状態になっていることに気づかないまま装置を稼動させてしまうことが多かった。ここで上記の式1及び式2は発熱反応であるが、酸敗状態が継続して式1及び式2の反応が進行しなくなると、装置内の生ごみ及び生ごみ処理材の温度が上昇しにくくなり、それに伴って水分の蒸発量が低下して、含水率が上昇してしまう。このような状態でも、ヒータなどの加熱手段は含水率を好適範囲に維持するために作動してヒータの稼働率が向上し、それにもかかわらず生ごみの分解処理は進行しないため、無駄なエネルギーを消費するという問題があった。図2に示す例は、生物分解が進行した状態(分解状態)から酸敗状態に移行した場合の、ヒータの稼動の様子の一例を示すものであるが、分解状態から酸敗状態に移行した際にヒータの平均電流値が大きく上昇することがわかる。
【0012】
本発明は上記の点に鑑みて為されたものであり、精度の高い酸敗状態の判定ができて、処理槽内の生ごみ及び生ごみ処理材が酸敗状態となった際の対処を行うことが可能となり、無駄なエネルギー消費を防止することができる生ごみ処理装置を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る生ごみ処理装置は、生ごみBと前記生ごみBを分解処理する微生物が生息する生ごみ処理材Aとを収容する処理槽1と、前記処理槽1内の前記生ごみBと生ごみ処理材Aとを攪拌する攪拌手段と、前記処理槽1内の前記生ごみBと生ごみ処理材Aとを加熱する加熱手段及び前記生ごみB及び生ごみ処理材Aへ通気する通気手段から構成される生ごみ状態調整手段とを具備する生ごみ処理装置において、前記処理槽1内の上記生ごみBと生ごみ処理材Aの含水率が所定の目標範囲となるように生ごみ状態調整手段を作動させる制御を行う制御手段と、前記処理槽1内の前記生ごみ処理材Aが酸敗状態であるか否かを判定する酸敗状態判定手段とを具備し、前記酸敗状態判定手段が、前記加熱手段の稼働率に基づいて酸敗状態を判定する酸敗状態判定機能を備えるものであることを特徴とするものである。
【0014】
また請求項2の発明は、請求項1において、上記酸敗状態判定手段が、生物分解が進行する状態での稼働率が予め閾値として設定されており、上記加熱手段の稼働率が前記閾値以上となった状態が、所定時間以上継続した場合を酸敗状態と判定する酸敗状態判定機能を備えるものであることを特徴とするものである。
【0015】
また請求項3の発明は、請求項1において、上記酸敗状態判定手段が、生物分解が進行する状態での稼働率と酸敗状態での稼働率との間で選択された稼働率が予め閾値として設定されており、所定期間内における上記加熱手段の平均稼働率が、前記閾値以上となった場合を酸敗状態と判定する酸敗状態判定機能を備えるものであることを特徴とするものである。
【0016】
また請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、電熱ヒータにて上記加熱手段を構成し、上記酸敗状態判定手段は、加熱手段の稼動率を、電熱ヒータに通電する定格電流値に対する、実際に通電された平均通電量の割合で評価するものであることを特徴とするものである。
【0017】
また請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかにおいて、上記酸敗状態判定手段が、上記処理槽1内の上記生ごみBと生ごみ処理材Aとの含水率が上記所定の目標範囲を超える状態が所定時間以上継続していない場合には酸敗状態の判定を行わないものであることを特徴とするものである。
【0018】
また請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれかにおいて、上記酸敗状態判定手段が、上記撹拌手段における撹拌トルクが所定の閾値以上となった状態が所定時間以上継続していない場合には酸敗状態の判定を行わないものであることを特徴とするものである。
【0019】
また請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれかにおいて、上記酸敗状態判定手段により酸敗状態であることが判定された場合にそのことを報知する報知手段を具備することを特徴とするものである。
【0020】
また請求項8の発明は、請求項1乃至7のいずれかにおいて、上記酸敗状態判定手段により酸敗状態が判定された場合に上記処理槽1内に酸敗状態を解消するための薬剤を投入する薬剤投入手段を具備することを特徴とするものである。
【0021】
また請求項9の発明は、請求項1乃至8のいずれかにおいて、上記制御手段は、上記酸敗状態判定手段により酸敗状態が判定される前は前記生ごみBの生物分解を進行させる通常運転を行い、前記酸敗状態判定手段により酸敗状態が判定される場合には前記生ごみBと生ごみ処理材Aとを強制的に乾燥させる強制乾燥運転を行うように上記生ごみ状態調整手段を制御するものであることを特徴とするものである。
【0022】
また請求項10の発明は、請求項9において、上記制御手段による含水率の目標範囲を通常運転時と強制乾燥運転時とで異なる範囲に切り替える切替手段を具備し、前記切替手段は前記目標範囲を、通常運転では所定の生育適正範囲に、強制乾燥運転では前記生育適正範囲よりも含水率が低い乾燥状態範囲に、それぞれ設定するものであることを特徴とするものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
まず、本実施形態における生ごみ処理装置の概略構成について図1を参照しながら説明する。
【0024】
本実施形態の生ごみ処理装置は、生ごみBを分解処理する微生物が生息した生ごみ処理材A及び生ごみBを収容し生ごみBの分解処理が行われる金属製の処理槽1と、処理槽1に入れる生ごみ処理材A及び生ごみBを一時的に溜め置く金属製の溜置槽2とを備えている。尚、溜置槽2は、図1の左右方向に直交する断面がU字状に形成された主板2aの左右両側面を側板2b,2bで塞ぎ上面を上板2cで塞いだ形状に形成し、処理槽1は、上面及び下面が塞がれた円筒状に形成してある。また、溜置槽2の上板2cには生ごみ処理材A、生ごみBを投入するための投入口2dが開口し、投入口2dが投入扉24により開閉自在に覆われている。
【0025】
また、本実施形態の生ごみ処理装置は、図1における溜置槽2の右側の側板2bの下部に排出口を形成するとともに、処理槽1の周壁1bの下部に導入口を形成し、溜置槽2の排出口と処理槽1の導入口との間に円筒状の搬送管3を設けてあり、溜置槽2と搬送管3とに跨るように配置されて回転自在に支承されたスクリュ22の回転軸22aを正転方向へ回転させることによって溜置槽2内の内容物を処理槽1へ搬送することができるようになっている。ここで、スクリュ22の回転軸22aの外周面には螺旋状のスクリュ羽根22bが設けられている。尚、スクリュ22の回転軸22aは、中心線を左右方向として配置されており、溜置槽2の外部に設けた動力源としてのモータ5からの回転力を受けて回動する。
【0026】
溜置槽2の両側板2b,2b間には、スクリュ22の上方においてパドル23の回転軸23aが回動自在に支承され、回転軸23aの外周面には、溜置槽2内で回動し比較的大きな生ごみBを細かく破砕するための破砕羽根23bが設けられている。パドル23は、回転軸23aが上述のモータ5からの回転力を受けて回動し、溜置槽2内に投入された比較的大きな生ごみBを破砕羽根23bによって破砕する。溜置槽2は、上述のように左右方向に直交する断面がU字状に形成された主板2aを採用しているから、溜置槽2に投入された生ごみBがスクリュ22の周部に集まりやすく、溜置槽2内へ投入した生ごみBを処理槽1へ搬送した後に溜置槽2の内面に生ごみBが残留しにくくなっている。尚、スクリュ22の回転軸22a及びパドル23の回転軸23aの回転方向は上述のモータ5の回転方向によって正逆に切り換えられる。また、本実施形態では、2つの回転軸22a,23aを1つのモータ5で回転させるためのチェーン6を設けてある。
【0027】
ところで、本実施形態の生ごみ処理装置は、立ち上げ時に生ごみBの投入に先だって生ごみ処理材Aを溜置槽2へ投入し、溜置槽2へ投入された生ごみ処理材Aを搬送管3を通して処理槽1へ搬送するようにしてある。ここで、生ごみ処理材Aとしては、例えば、おがくずのような木質チップ、アルカリ性物質等の薬剤、米ぬか等を適宜混合したものを用いることができる。図1中のAは処理槽1へ収容された生ごみ処理材を示し、同図中のBは溜置槽2内へ投入された生ごみを示している。尚、この実施形態のように溜置槽2へ投入された生ごみ処理材Aを搬送管3を通して処理槽1へ搬送するようにするだけでなく、例えば生ごみ処理材Aを直接、処理槽1へ投入するようにしても良い。
【0028】
処理槽1の上板1aと下板1cとの間には、攪拌軸12が回動自在に支承され、攪拌軸12には、処理槽1内で回動する撹拌羽根12bが設けられている。要するに、攪拌軸12は、中心線を上下方向として配置されており、処理槽1の外部に設けた動力源としてのモータ4からの回転力を受けて回動し、搬送管3を通して処理槽1内へ入れられた生ごみ処理材A及び生ごみBを攪拌する。このように、生ごみ処理材A及び生ごみBを攪拌することにより、生ごみ処理材Aと生ごみBの接触を促し且つ新鮮な空気を取り入れ処理槽1内の内容物の均一化を図ることができる。尚、攪拌軸12の回転方向はモータ4の回転方向によって正逆に切り換えられる。また、本実施形態では、攪拌軸12と攪拌羽根12bとで処理槽1内の生ごみ処理材A及び生ごみBを攪拌する攪拌手段を構成している。
【0029】
ところで、溜置槽2内に投入された生ごみBの大部分は搬送管3を通して処理槽1へ搬送されるが溜置槽2の内面にわずかでも生ごみBが残留してしまうと生ごみB自体の臭いや腐敗臭が問題となる一方で、処理槽1において生ごみBの発酵分解を行うと、二酸化炭素、メタン、水などに加えて窒素化合物や硫黄化合物のような不快臭を伴うガスが発生する。そこで、本実施形態の生ごみ処理装置では、溜置槽2と処理槽1の上部同士を繋いで溜置槽2の内部空間と処理槽1の内部空間とを連通させる配管7を設けるとともに、処理槽1の上部に酸化触媒型の脱臭器(図示せず)を設け、さらに、脱臭器の出口側に排気ファン(図示せず)を設けてある。したがって、上記排気ファンを動作させることにより、処理槽1内で発生した分解ガス及び水蒸気や、溜置槽2から配管7を通して吸気した空気が脱臭器を通して処理槽1の外部へ排出されるようになっている。ここで、処理槽1の上部には外気取入口(図示せず)を設けてあり、上記排気ファンを作動させ上述のように処理槽1の排気を行うと、外気取入口から処理槽1の内部に外気が取り込まれるから、処理槽1内の内容物に新鮮な空気を供給することができ、生ごみBの発酵分解に寄与する微生物の活性を高めることができる。尚、本実施形態では、上記配管7と上記外気取入口と上記排気ファンとで生ごみ処理材Aへ通気する通気手段を構成している。
【0030】
また、処理槽1の中での発酵処理には微生物の活性が高まるような環境が必要であり、内容物の曝気だけではなく加熱が必要であるから、本実施形態の生ごみ処理では、処理槽1内の生ごみ処理材A及び生ごみBを加熱する加熱手段としてヒータ(図示せず)を設けてあり、上記ヒータを制御することによって処理槽1内の生ごみ処理材A及び生ごみBの温度調節することができる。尚、本実施形態では、上記通気手段と上記加熱手段とで処理槽1内の生ごみ処理材Aの含水率を調整する生ごみ状態調整手段を構成している。
【0031】
また、本実施形態の生ごみ処理装置は、溜置槽2における搬送管3近傍の部分で生ごみBの含水率を検出する熱容量式の含水率センサ41、処理槽1内の生ごみ処理材Aの含水率を検出する熱容量式の含水率センサ42、処理槽1内の生ごみ処理材Aの温度を検出する温度センサ43、処理槽1の外部に設けられ各センサ41〜43からの入力を監視して各モータ4,5、上記ヒータ、上記排気ファン等の動作を制御するコントローラ30とを備えている。ここで、含水率センサ42及び温度センサ43は、処理槽1内において内容物に埋まるように処理槽1の下部に配置してある。
【0032】
また本実施形態では、モータ4の電流値あるいは電力量に基づいてモータ4の回転トルクを検出するトルク検出手段をコントローラ30に設けてあるが、トルク検出手段としては、ストレンゲージ式トルクセンサや磁わい式トルクセンサなどのトルクセンサを設けるようにしてもよい。
【0033】
上記の生ごみ状態調整手段を構成する加熱手段であるヒータは、処理槽1内の生ごみB及び生ごみ処理材Aを所定の含水率範囲となるように稼動して処理槽1内の前記生ごみBと生ごみ処理材Aとを加熱するように形成することができる。
【0034】
ヒータの制御を処理槽1内の生ごみB及び生ごみ処理材Aの含水率に基づいて行う場合には、上記のコントローラー30として、含水率センサ42により検知された処理槽1内の生ごみB及び生ごみ処理材Aの含水率に基づいてヒータの動作を制御するものを設ける。このときコントローラー30は、処理槽1内の上記生ごみBと生ごみ処理材Aの含水率を、予め設定された目標範囲となるように生ごみ状態調整手段を作動させる制御を行う、制御手段として形成される。
【0035】
上記の含水率の目標範囲としては、微生物の育成に適した含水率範囲が設定されるものであり、以下、この範囲を生育適正範囲という。この生育適正範囲は、予め経験的に導出しておき、コントローラー30に記憶させておくものである。
【0036】
このときコントローラー30は、含水率センサ42により検知された処理槽1内の生ごみB及び生ごみ処理材Aの含水率が、生育適正範囲の上限値(例えば30%。以下、生育上限含水率という)以上である場合にはヒータに対して通電を行うなどしてヒータを稼動させ、含水率センサ42により検知された処理槽1内の生ごみB及び生ごみ処理材Aの含水率が、生育適正範囲の下限値(例えば20%。以下、生育下限含水率という)未満であればヒータに対して通電を行わないなどしてヒータを稼動させない状態とすることができる。これにより、生ごみB及び生ごみ処理材Aを微生物の生育に適した含水率に維持するものである。このとき、処理槽1内の生ごみB及び生ごみ処理材Aの含水率が生育下限含水率以上、生育上限含水率未満である場合には、ヒータを稼動させても良く、また稼動させなくても良いが、例えばヒータへの通電量を、生育適正範囲の上限値以上の場合よりも低減するなどして加熱量を生育上限含水率以上の場合よりも低くした状態でヒータを稼動させても良い。また、処理槽1内の生ごみB及び生ごみ処理材Aの含水率が、前記の育成上限含水率以上である場合において、この生ごみB及び生ごみ処理材Aの含水率と前記の育成上限含水率との差に応じて、ヒータに対する通電量を調整するなどして、ヒータの発熱量を調整するようにしても良い。
【0037】
このようにヒータの制御を処理槽1内の生ごみB及び生ごみ処理材Aの含水率に基づいて行う場合、同時に上記通気手段による処理槽1内の通気量を処理槽1内の生ごみB及び生ごみ処理材Aの含水率に基づいて行うようにして、生ごみB及び生ごみ処理材Aの含水率制御に寄与することができる。この場合、例えば通気手段を、通気量を多段階に変更可能に形成し、上記のコントローラ30として、含水率センサ42により検知された処理槽1内の生ごみB及び生ごみ処理材Aの温度に基づいて通気手段による通気量を制御するものを設ける。このとき、例えばコントローラー30は、含水率センサ42により検知された処理槽1内の生ごみB及び生ごみ処理材Aの含水率が、生育下限含水率以上、生育上限含水率未満の場合には所定の標準的な通気量(例えば30m/h)となり、前記の生ごみB及び生ごみ処理材Aの含水率が上記の生育下限含水率未満となる場合には通気量が前記の標準的な通気量よりも少ない通気量(例えば20m/h)となり、前記の生ごみB及び生ごみ処理材Aの含水率が前記の生育上限含水率以上の場合には通気量が前記の標準的な通気量よりも大きい通気量(例えば40m/h)となるように、制御を行うようにする。これにより、生ごみB及び生ごみ処理材Aを微生物の生育に適した含水率に維持するものである。
【0038】
また、上記のような含水率の調整にあたっては、生ごみB及び生ごみ処理材Aの温度が微生物の生育に適さない温度となることを抑制する制御を行うようにすることも好ましい。この場合、例えば温度センサ43にて検知される生ごみB及び生ごみ処理材Aの温度が、微生物の生育に適さない温度を超える場合(例えば60℃を超える場合)に、コントローラー30は、ヒータの稼動の停止や通気手段による通気量の増大など、生ごみB及び生ごみ処理材Aの温度を低下させる制御を、上記の含水率調整のための制御よりも優先して行うようにするものである。
【0039】
また本発明では、処理槽1内の生ごみ処理材Aが酸敗状態であるか否かを判定する酸敗状態判定機能を備える酸敗状態判定手段を設ける。この酸敗状態判定手段は、加熱手段の稼働率に基づいて酸敗状態を判定するものであり、次に示すようなものを設けることができる。
【0040】
上記のコントローラー30を、加熱手段であるヒータの稼動率をモニタすると共に、この稼働率が予め設定された閾値(例えば50%)以上の状態が所定時間(例えば72時間)以上継続した場合に、処理槽1内の生ごみ処理材Aが酸敗状態であることを判定する酸敗判定機能を具備させることで、コントローラー30を酸敗状態判定手段として形成することができる。このときコントローラー30には、上記のように酸敗状態と判定された後に、稼働率が予め設定された閾値に満たない状態が所定時間(例えば72時間)以上継続した場合には、処理槽1内の生ごみ処理材Aが酸敗状態から脱したことを判定する機能をも具備させることができる。
【0041】
上記のヒータの稼働率は、例えば単位時間あたりのヒータの稼動時間の割合で導出したり、あるいはヒータに対する設定上の最大通電量(定格電流値)に対する実際の平均通電量の割合で導出したりすることができる。
【0042】
また上記の稼働率の閾値は、ヒータの加熱容量等のような加熱手段の能力や、処理槽1内の生ごみB及び生ゴミ処理材Bの収容量等に応じて、適宜経験的に求めることができ、この閾値を予めコントローラー30に記憶しておくものである。
【0043】
具体的な例を挙げると、例えば加熱手段として電熱ヒータを用い、コントローラー30はこの電熱ヒータへの通電のオン・オフのみによって含水率の制御を行うと共に、通電時には電熱ヒータに4Aの定格電流が通電される場合に、稼働率が定格電流値に対する実際の平均通電量の割合で評価されようにする。このとき生ごみBの生物分解が良好な状態で進行する場合の平均通電量が2.5A(稼働率63%)、酸敗状態となったときの平均通電量が3.5A(稼働率88%)となることが経験的に求められているとすると、閾値を生ごみBの生物分解が良好な状態で進行する稼働率である63%に設定し、稼働率がこの閾値以上となった状態が所定時間(例えば72時間)以上継続した場合に、酸敗状態と判定するものである。また、酸敗状態から脱したことを判定する場合には、このときの閾値を、酸敗状態となったときの稼働率である88%に設定し、稼働率がこの閾値未満の状態が所定時間(例えば72時間)以上継続した場合に、酸敗状態から脱したと判定するようにするものである。
【0044】
また、上記のコントローラー30を、所定期間(例えば1週間)の間での、加熱手段であるヒータの平均稼動率を導出すると共に、この稼働率が予め設定された閾値以上となった場合に、処理槽1内の生ごみ処理材Aが酸敗状態であることを判定するように形成することで、コントローラー30を酸敗状態判定手段として形成することもできる。
【0045】
例えば上記の具体例においては、閾値を生ごみBの生物分解が良好な状態で進行する稼働率である63%と、酸敗状態となったときの稼働率である88%との間の、適宜の値(例えば平均通電量3A、稼働率80%)に設定し、所定期間(例えば1週間)内における平均稼働率が前記閾値以上となった場合に、酸敗状態と判定するものである。また、酸敗状態から脱したことを判定する場合には、このときの閾値を、上記の酸敗状態の判定時と同様に生ごみBの生物分解が良好な状態で進行する稼働率である63%と、酸敗状態となったときの稼働率である88%との間の、適宜の値(例えば平均通電量3A、稼働率80%)に設定し、所定期間内(例えば1週間)における平均稼働率が前記閾値未満となった場合に酸敗状態から脱したと判定するようにするものである。
【0046】
ここで、生ごみBが生物分解される際の上記の式1及び式2に示す化学反応は発熱反応であるため、生ごみBの生物分解が継続されている場合には生ごみB及び生ごみ処理材Aの温度は低下しにくく、そのために生ごみB及び生ごみ処理材Aからは水分が蒸発されて含水率が上昇しにくいが、酸敗状態になると式1及び式2に示す反応が起こりにくくなるため、生ごみB及び生ごみ処理材Aの温度が低下しやすくなり、またそのために生ごみB及び生ごみ処理材Aからは水分が蒸発されにくくなって含水率が上昇しやすくなる。このため生ごみ処理材Aが酸敗状態にあるときは、上記のように生ごみB及び生ごみ処理材Aの含水率によって制御されるヒータは、稼働率が上昇するものであり、このためヒータの稼働率に基づいて、上記のように生ごみ処理材Aが酸敗状態にあるか否かを精度良く判定することができるものである。
【0047】
また、上記の酸敗状態判定手段であるコントローラー30を、含水率センサ42にて検知される処理槽1内の生ごみB及び生ごみ処理材Aの含水率の経時変化をモニタすると共に、この含水率が上記の所定の生育適正範囲以上(上記の生育上限含水率以上)の状態が所定時間(例えば72時間)以上継続していない場合には、処理槽1内の生ごみ処理材Aが酸敗状態であることの判定を行わないように形成することもできる。
【0048】
ここで、生ごみBが生物分解される際の上記の式1及び式2に示す化学反応は発熱反応であるため、生ごみBの生物分解が継続されている場合には生ごみB及び生ごみ処理材Aの温度は低下しにくく、そのため生ごみB及び生ごみ処理材Aからは水分が蒸発されて含水率が上昇しにくいが、酸敗状態になると式1及び式2に示す反応が起こりにくくなるため、生ごみB及び生ごみ処理材Aの温度が低下しやすくなり、そのため生ごみB及び生ごみ処理材Aからは水分が蒸発されにくくなって含水率が上昇しやすくなる。このため生ごみ処理材Aが酸敗状態にあるときは、処理槽1内の生ごみB及び生ごみ処理材Aの含水率が上昇しやすくなり、このため、上記のような加熱手段の稼働率による判定に加えて、含水率センサ42にて検知される生ごみB及び生ごみ処理材Aの含水率に基づいて、上記のように生ごみ処理材Aが酸敗状態にあるか否かを判定することができるものである。
【0049】
また、上記の酸敗状態判定手段であるコントローラ30を、上記トルク検出手段にて検知される撹拌手段の撹拌トルク(モータ4の回転トルク)を検知すると共にその経時変化をモニターし、この撹拌トルクが所定の閾値(例えば3000N・m)以上の状態が所定時間(例えば72時間)以上継続していない場合には、処理槽1内の生ごみ処理材Aが酸敗状態であることを判定しないように形成することもできる。
【0050】
ここで、生ごみ処理材Aの酸敗時には、粘性物質が蓄積して、生ごみB及び生ごみ処理材Aを撹拌するために要する撹拌トルクが増大するものであり、上記のような加熱手段の稼働率による判定に加えて、撹拌トルクに基づいて上記のように生ごみ処理材Aが酸敗状態にあるか否かを判定することができるものである。また上記の撹拌トルクの閾値は、酸敗状態における撹拌トルクを予め経験的に求めておき、この酸敗状態での撹拌トルクを閾値としてコントローラー30に記憶させておくことができる。
【0051】
このように酸敗状態判定手段を形成するにあたって、加熱手段の稼働率だけでなく、更に生ごみB及び生ごみ処理材Aの含水率と、撹拌手段の撹拌トルクのうちの一方又は双方を組みあわせて、酸敗状態を判定するようにすると、複数の要素を組み合わせて酸敗状態であるか否かを判定することで、より確実に酸敗状態であるか否かを判定することが可能となる。
【0052】
ここで、上記のような加熱手段の稼働率に基づく酸敗状態の判定は、生物分解が進行している場合に起こる上記の式1及び式2に示す化学反応による熱の発生の有無と連動して酸敗状態を判定するものであり、そのため、酸敗状態を精度良く判定することが可能となるものである。そして、更に生ごみB及び生ごみ処理材Aの含水率や、撹拌手段の撹拌トルクに基づく判定と組み合わせて酸敗状態であるか否かを判定することで、更に確実に酸敗状態であるか否かを判定することができるようになるものである。
【0053】
また、酸敗状態判定手段により処理槽1内の生ごみ処理材Aが酸敗状態であることが判定された場合にそのことを報知する報知手段を設けることが好ましい。このような報知手段としては、ブザーやランプなどのように使用者の視覚や聴覚を刺激することによって使用者に生ごみ処理材Aが酸敗状態であることを報知するものを設けることができる。この場合、報知手段の動作が酸敗状態判定手段であるコントローラー30にて制御されるように形成し、上記のような方式により生ごみ処理材Aが酸敗状態にあることが判定された場合にコントローラー30が報知手段を作動させるように形成することができる。
【0054】
このような報知手段を設けると、使用者は報知手段によって処理槽1内の生ごみ処理材Aが酸敗状態にあることを知ることができ、これにより、生ごみ処理装置の稼動を停止したり、処理槽1内の生ごみ処理材Aを入れ替えたり、或いは生ごみ処理材Aの酸敗状態を解消するためのアルカリ性化合物等の薬剤を処理槽1に投入したりするなどの対処を行うことができるものであり、また、生ごみBの処理が行われない状態で生ごみ処理装置の稼動が継続することを防止することができ、生ごみBの処理効率の低下や、加熱手段等を作動させたままにしておくことによる無駄なエネルギー消費を防止することができるものである。
【0055】
また、酸敗状態判定手段により、酸敗状態から脱したことの判定が行われる場合には、例えば酸敗状態判定手段であるコントローラー30が酸敗状態を報知する上記の報知手段による報知を停止したり、或いはコントローラー30が上記報知手段とは別途の報知手段を作動させたりすることで、使用者は処理槽1内の生ごみ処理材Aが酸敗状態から脱したことを知ることができる。
【0056】
また、酸敗状態判定手段により処理槽1内の生ごみ処理材Aが酸敗状態であることが判定された場合に、処理槽1内に酸敗状態を解消するための薬剤を投入する薬剤投入手段を設けることも好ましい。
【0057】
このような薬剤投入手段としては、例えばコントローラー30により制御されて処理槽1内に薬剤を投入する適宜の薬剤投入装置を設けることができる。このとき、コントローラー30は生ごみ処理材Aが酸敗状態にあることが判定された場合に薬剤投入手段を作動させるように形成する。
【0058】
上記の薬剤としては、適宜のアルカリ性物質を用いることができる。具体的には例えばMg(OH)、MgO、MgCO等のマグネシウム化合物、NaCO、NaHCO等のナトリウム化合物、Ca(OH)、CaO、CaCO等のカルシウム化合物、KCO等のカリウム化合物を挙げることができ、またこのような薬剤は一種のみを用いるほか、二種以上を併用することができる。そして薬剤投入装置としては、このような薬剤又はこのような薬剤を含む溶液を処理槽1内に投入するものを設けるものである。
【0059】
このように薬剤投入手段を設けると、処理槽1内の生ごみ処理材Aが酸敗状態となって生物分解が進行しなくなった場合に、処理槽1に薬剤を投入して酸敗状態の解消を促進することができ、再び生ごみBの生物分解を行うことができるものであり、これにより生ごみBの生物分解処理が行われない状態での生ごみ処理装置の稼動が長時間継続することを防止することができ、生ごみBの分解処理効率の低下や、生物分解が行われない状態で加熱手段等を作動させたままにしておくことによる無駄なエネルギー消費を防止することができるものである。
【0060】
また、酸敗状態判定手段により、酸敗状態から脱したことの判定が行われる場合には、例えば酸敗状態判定手段であるコントローラー30が薬剤投入手段による薬剤の投入を停止するなどの制御を行うようにすることもできる。
【0061】
また、酸敗状態判定手段により酸敗状態が判定された場合に、上記の加熱手段と通気手段とから構成される生ごみ状態調整手段を制御することで生ごみB及び生ごみ処理材Aを強制的に乾燥させる強制乾燥運転を行わせる制御手段を設けることも好ましい。このような制御手段の機能は、酸敗状態判定手段であるコントローラー30に具備させることができる。
【0062】
このように酸敗状態において生ごみB及び生ごみ処理材Aを強制的に乾燥させる制御を行う制御手段を設けると、処理槽1内の生ごみ処理材Aが酸敗状態となって生物分解が進行しなくなった場合に、生ごみB及び生ごみ処理材Aを乾燥してその容量を低減する乾燥処理を施すことができ、これにより処理槽1内に引き続き生ごみBを投入して生ごみBの処理を行うことができるものである。また生ごみBの生物分解は進行しないものの、生ごみBの乾燥処理を行うため、生ごみBの処理効率の低下や、加熱手段等を作動させたままにしておくことによる無駄なエネルギー消費を防止することができるものである。
【0063】
具体的には、例えば上記のように酸敗状態が判定された後も、制御手段であるコントローラ30は、処理槽1内の上記生ごみBと生ごみ処理材Aの含水率が所定の目標範囲(生育適正範囲)となるように生ごみ状態調整手段を作動させ続ける制御を行うように形成すれば、生ごみB及び生ごみ処理材Aが酸敗状態から脱して生物分解が進行するようになるまでの間は、この生ごみB及び生ごみ処理材Aを乾燥させて容積を低減させる乾燥処理を行うことができ、これにより生ごみB及び生ごみ処理材Aの処理を継続して行うことができるものである。また生ごみB及び生ごみ処理材Aが酸敗状態から脱した後は、更に処理槽1内の上記生ごみBと生ごみ処理材Aの含水率が所定の目標範囲(生育適正範囲)となるように生ごみ状態調整手段を作動させることで、生ごみBの生物分解処理を行うことができるものである。
【0064】
また、コントローラー30は生物分解が良好に進行する間は上記のように処理槽1内の生ごみBと生ごみ処理材Aとを所定の生育適正範囲とするように生ごみ状態調整手段を制御して生ごみBの生物分解を促進する通常運転を行い、酸敗状態が判定されて強制乾燥運転に切り替わる際にはこのような通常の生ごみ状態調整手段の制御を停止して、生ごみB及び生ごみ処理材Aの含水率が生育適正範囲よりも低い所定の乾燥状態範囲となるように強制的に乾燥させるように、生ごみ状態調整手段の制御を行うようにしても良い。
【0065】
このように生ごみB及び生ごみ処理材Aを、強制乾燥運転によって所定の乾燥状態範囲まで強制的に乾燥させるにあたっては、制御手段であるコントローラー30に、処理槽1内の生ごみBと生ごみ処理材Aの含水率制御の目標範囲を、上記の生育適正範囲と、生育適正範囲よりも含水率が低い乾燥状態範囲とに切り替え可能に形成することができる。このとき、酸敗状態判定手段により酸敗状態が判定される前の通常運転時には上記の目標範囲を生育適正範囲に維持し、酸敗状態が判定された後の強制乾燥運転時には前記目標範囲を乾燥状態範囲に切り替える切替手段を設けるようにする。この切替手段としての機能も、制御手段であるコントローラー30に具備させることができる。
【0066】
すなわち、酸敗状態では微生物による分解処理が行われないため、生ごみB及び生ごみ処理材Aを微生物の生育のために好適な含水率範囲に維持する必要がなく、このため含水率を生育適正範囲よりも低い乾燥状態範囲となるようにして、生ごみB及び生ごみ処理材Aの容積を更に短時間で減らすことができるものである。
【0067】
上記の乾燥状態範囲としては、生育適正範囲よりも低い含水率範囲に適宜設定することができ、例えば生育適正範囲の下限値(生育下限含水率)以下、0%以上の範囲とすることができる。
【0068】
このように含水率の目標範囲が乾燥状態範囲へと切り替えられた場合には、目標範囲が変わるだけで、目標範囲を生育適正範囲とする通常状態の場合と同様に、加熱手段及び通気手段から構成される生ごみ状態調整手段が制御されるようにすることができる。
【0069】
また、コントローラー30は、酸敗状態判定手段により酸敗状態が判定される前の通常運転では上記の目標範囲を生育適正範囲に維持し、酸敗状態が判定された後の強制乾燥運転ではヒータを、含水率センサ42にて検知される含水率の値とは無関係に連続的に稼動させたり、通気手段による通気量を標準的な通気量よりも大きい通気量(例えば60m/h)となるように維持したりすることで、生ごみB及び生ごみ処理材Aを強制的に乾燥させるように形成しても良い。これは、乾燥状態範囲の含水率の値を0%とすることに相当する。
【0070】
酸敗状態の判定時に強制乾燥運転を行う場合の制御手段による生ごみ状態調整手段の制御の一例を、下記の表1に示す。
【0071】
【表1】
Figure 2004322044
【0072】
この表1は、例えば処理能力100kg/日の生ごみ処理装置における制御の一例を示すものであり、酸敗状態が判定されていない通常状態では、含水率センサ42の指示値が20%以上30%未満であるときに上記ヒータによる加熱を行わず(上記ヒータをオフとし)且つ処理槽1への通気量があらかじめ設定した標準量である30m/hとなるように上記通気手段の排気ファンを制御する「標準モード」と、含水率センサ42の指示値が20%未満であるときに上記ヒータによる加熱を行わず且つ処理槽1への通気量が上記標準量よりも少ない20m/hとなるように上記通気手段の排気ファンを制御する「弱モード」と、含水率センサ42の指示値が30%以上であるときに上記ヒータによる加熱を行い(ヒータをオンとし)且つ処理槽1への通気量が上記標準量よりも多い40m/hとなるように上記通気手段の排気ファンを制御する「強モード」との3種類のモードで、生ごみ状態調整手段が作動するものであり、通常状態ではこのような制御方式に従って、ヒータが間欠的に作動するものである。
【0073】
また加熱手段の稼働率に基づいて、あるいはこの稼働率と撹拌手段の撹拌トルクや含水率の検知結果とを組みあわて酸敗状態の判定がなされた場合には、生ごみB及び生ごみ処理材Aの強制的な乾燥を行うものであり、この場合、含水率センサ42の指示値によらず上記ヒータによる加熱を行い(ヒータをオンとし)且つ処理槽1への通気量が「強モード」よりも多い60m/hとなるように上記通気手段の排気ファンを制御する「乾燥モード」で、生ごみ状態調整手段が作動するものである。このようにヒータを連続的に稼動させることは、上記の通り強制乾燥運転時の目標範囲である乾燥状態範囲の含水率の値を0%とすることに相当する。
【0074】
尚、乾燥状態範囲の含水率の範囲を生育適正範囲よりも低い一定の幅の含水率範囲に設定すると、強制乾燥運転時にはヒータは含水率がこの乾燥状態範囲となるように間欠的に稼動するよう制御されるが、この場合はヒータの実際の稼動は通常運転時の場合よりも連続稼動に近くなり、特に0%に近い値の含水率範囲に設定する場合は、実質的にはヒータは連続的に稼動されることになる。
【0075】
【発明の効果】
上記のように請求項1に係る生ごみ処理装置は、生ごみと前記生ごみを分解処理する微生物が生息する生ごみ処理材とを収容する処理槽と、前記処理槽内の前記生ごみと生ごみ処理材とを攪拌する攪拌手段と、前記処理槽内の前記生ごみと生ごみ処理材とを加熱する加熱手段及び前記生ごみ及び生ごみ処理材へ通気する通気手段から構成される生ごみ状態調整手段とを具備する生ごみ処理装置において、前記処理槽内の前記生ごみと生ごみ処理材の含水率が所定の目標範囲となるように生ごみ状態調整手段を作動させる制御を行う制御手段と、前記処理槽内の前記生ごみ処理材が酸敗状態であるか否かを判定する酸敗状態判定手段とを具備し、前記酸敗状態判定手段が、前記加熱手段の稼働率に基づいて酸敗状態を判定する酸敗状態判定機能を備えるため、これにより、酸敗により生ごみの生物分解反応による発熱量が低減して水分の蒸発量が低減することにより含水率の調整のために加熱手段の稼働率が上昇した場合に酸敗状態を判定することができて、酸敗状態を精度良く判定することができるものであり、このため、酸敗状態の判定後に、生ごみ処理装置の稼動を停止したり、処理槽内の生ごみ処理材を入れ替えたり、或いは生ごみ処理材の酸敗状態を解消するためのアルカリ性化合物等の薬剤を処理槽に投入したりするなどの対処を行うことができるものである。
【0076】
また請求項2の発明は、請求項1において、上記酸敗状態判定手段が、生物分解が進行する状態での稼働率が予め閾値として設定されており、上記加熱手段の稼働率が前記閾値以上となった状態が、所定時間以上継続した場合を酸敗状態と判定する酸敗状態判定機能を備えるため、酸敗により生ごみの生物分解反応による発熱量が低減して水分の蒸発量が低減することにより含水率の調整のために加熱手段の稼働率が上昇した場合に、酸敗状態を判定することができるものである。
【0077】
また請求項3の発明は、請求項1において、上記酸敗状態判定手段が、生物分解が進行する状態での稼働率と酸敗状態での稼働率との間で選択された稼働率が予め閾値として設定されており、所定期間内における上記加熱手段の平均稼働率が、前記閾値以上となった場合を酸敗状態と判定する酸敗状態判定機能を備えるため、酸敗により生ごみの生物分解反応による発熱量が低減して水分の蒸発量が低減することにより含水率の調整のために加熱手段の稼働率が上昇した場合に、酸敗状態を判定することができるものである。
【0078】
また請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、電熱ヒータにて上記加熱手段を構成し、上記酸敗状態判定手段は、加熱手段の稼動率を、電熱ヒータに通電する定格電流値に対する、実際に通電された平均通電量の割合で評価するものであるため、通電量に基づいて稼働率を評価し、これに基づいて酸敗状態を判定することができるものである。
【0079】
また請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかにおいて、上記酸敗状態判定手段が、上記処理槽内の上記生ごみと生ごみ処理材との含水率が上記所定の目標範囲を超える状態が所定時間以上継続していない場合には酸敗状態の判定を行わないものであるため、酸敗による生物分解反応の発熱量の低減による水分の蒸発量の低減を、酸敗状態の判定の要件として、加熱手段の稼働率だけでなく、生ごみと生ごみ処理材との含水率にも基づいて酸敗状態を判定することができ、酸敗状態を複数の要素に基づいて確実に判定することができるものである。
【0080】
また請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれかにおいて、上記酸敗状態判定手段が、上記撹拌手段における撹拌トルクが所定の閾値以上となった状態が所定時間以上継続していない場合には酸敗状態の判定を行わないものであるため、酸敗時に蓄積する粘性物質による撹拌トルクの増大を酸敗状態の判定の要件とし、加熱手段の稼働率だけでなく、撹拌トルクにも基づいて酸敗状態を判定することができて、酸敗状態を複数の要素に基づいて確実に判定することができるものである。
【0081】
また請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれかにおいて、上記酸敗状態判定手段により酸敗状態であることが判定された場合にそのことを報知する報知手段を具備するため、生ごみ及び生ごみ処理材が酸敗状態となったことを使用者に報知することができるものである。
【0082】
また請求項8の発明は、請求項1乃至7のいずれかにおいて、上記酸敗状態判定手段により酸敗状態が判定された場合に上記処理槽内に酸敗状態を解消するための薬剤を投入する薬剤投入手段を具備するため、処理槽内の生ごみ処理材が酸敗状態となって生物分解が進行しなくなった場合に、処理槽に薬剤を投入して酸敗状態の解消を促進することができ、再び生ごみの生物分解を行うことができるものであり、これにより生ごみの生物分解処理が行われない状態での生ごみ処理装置の稼動が長時間継続することを防止することができ、生ごみの分解処理効率の低下や、生物分解が行われない状態で加熱手段等を作動させたままにしておくことによる無駄なエネルギー消費を防止することができるものである。
【0083】
また請求項9の発明は、請求項1乃至8のいずれかにおいて、上記制御手段は、上記酸敗状態判定手段により酸敗状態が判定される前は前記生ごみの生物分解を進行させる通常運転を行い、前記酸敗状態判定手段により酸敗状態が判定される場合には前記生ごみと生ごみ処理材とを強制的に乾燥させる強制乾燥運転を行うように上記生ごみ状態調整手段を制御するものであるため、処理槽内の生ごみ処理材が酸敗状態となって生物分解が進行しなくなっても、生ごみ及び生ごみ処理材を乾燥してその容量を低減する乾燥処理を施すことができ、処理槽内に引き続き生ごみを投入して生ごみの処理を行うことができるものである。
【0084】
また請求項10の発明は、請求項9において、上記制御手段による含水率の目標範囲を通常運転時と強制乾燥運転時とで異なる範囲に切り替える切替手段を具備し、前記切替手段は前記目標範囲を、通常運転では所定の生育適正範囲に、強制乾燥運転では前記生育適正範囲よりも含水率が低い乾燥状態範囲に、それぞれ設定するものであるため、強制乾燥運転においては微生物の生育に適した含水率とすることを考慮することなく生ごみと生ごみ処理材とを十分に乾燥して、その容積を低減する処理を行うことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す概略構成図である。
【図2】従来の生ごみ処理装置における、生物分解が進行した状態(分解状態)から酸敗状態に移行した場合の、ヒータの稼動の様子の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
1 処理槽
A 生ごみ処理材
B 生ごみ

Claims (10)

  1. 生ごみと前記生ごみを分解処理する微生物が生息する生ごみ処理材とを収容する処理槽と、前記処理槽内の前記生ごみと生ごみ処理材とを攪拌する攪拌手段と、前記処理槽内の前記生ごみと生ごみ処理材とを加熱する加熱手段及び前記生ごみ及び生ごみ処理材へ通気する通気手段から構成される生ごみ状態調整手段とを具備する生ごみ処理装置において、前記処理槽内の前記生ごみと生ごみ処理材の含水率が所定の目標範囲となるように生ごみ状態調整手段を作動させる制御を行う制御手段と、前記処理槽内の前記生ごみ処理材が酸敗状態であるか否かを判定する酸敗状態判定手段とを具備し、前記酸敗状態判定手段が、前記加熱手段の稼働率に基づいて酸敗状態を判定する酸敗状態判定機能を備えるものであることを特徴とする生ごみ処理装置。
  2. 上記酸敗状態判定手段が、生物分解が進行する状態での稼働率が予め閾値として設定されており、上記加熱手段の稼働率が前記閾値以上となった状態が、所定時間以上継続した場合を酸敗状態と判定する酸敗状態判定機能を備えるものであることを特徴とする請求項1に記載の生ごみ処理装置。
  3. 上記酸敗状態判定手段が、生物分解が進行する状態での稼働率と酸敗状態での稼働率との間で選択された稼働率が予め閾値として設定されており、所定期間内における上記加熱手段の平均稼働率が、前記閾値以上となった場合を酸敗状態と判定する酸敗状態判定機能を備えるものであることを特徴とする請求項1に記載の生ごみ処理装置。
  4. 電熱ヒータにて上記加熱手段を構成し、上記酸敗状態判定手段は、加熱手段の稼動率を、電熱ヒータに通電する定格電流値に対する、実際に通電された平均通電量の割合で評価するものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の生ごみ処理装置。
  5. 上記酸敗状態判定手段が、上記処理槽内の上記生ごみと生ごみ処理材との含水率が上記所定の目標範囲を超える状態が所定時間以上継続していない場合には酸敗状態の判定を行わないものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の生ごみ処理装置。
  6. 上記酸敗状態判定手段が、上記撹拌手段における撹拌トルクが所定の閾値以上となった状態が所定時間以上継続していない場合には酸敗状態の判定を行わないものであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の生ごみ処理装置。
  7. 上記酸敗状態判定手段により酸敗状態であることが判定された場合にそのことを報知する報知手段を具備することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の生ごみ処理装置。
  8. 上記酸敗状態判定手段により酸敗状態が判定された場合に上記処理槽内に酸敗状態を解消するための薬剤を投入する薬剤投入手段を具備することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の生ごみ処理装置。
  9. 上記制御手段は、上記酸敗状態判定手段により酸敗状態が判定される前は前記生ごみの生物分解を進行させる通常運転を行い、前記酸敗状態判定手段により酸敗状態が判定される場合には前記生ごみと生ごみ処理材とを強制的に乾燥させる強制乾燥運転を行うように上記生ごみ状態調整手段を制御するものであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の生ごみ処理装置。
  10. 上記制御手段による含水率の目標範囲を通常運転時と強制乾燥運転時とで異なる範囲に切り替える切替手段を具備し、前記切替手段は前記目標範囲を、通常運転では所定の生育適正範囲に、強制乾燥運転では前記生育適正範囲よりも含水率が低い乾燥状態範囲に、それぞれ設定するものであることを特徴とする請求項9に記載の生ごみ処理装置。
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