JP2004320864A - 同期回転電機及びその制御方法 - Google Patents

同期回転電機及びその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】特別な制御回路を必要とせず,簡単な構造により,回転子による磁界強度の変更を行うことができる同期回転電機及びその制御方法を提供すること。
【解決手段】同期回転電機1は,巻線22を設けた固定子2,外側回転部4と内側回転部5とからなる回転子3及びクラッチ動作部6を有している。外側回転部4と内側回転部5との相対的位置は,永久磁石41による磁路が,定格磁路301を形成する位置と,縮小磁路302を形成する位置とに変更可能である。回転子3は,クラッチ動作部6により外側回転部4と内側回転部5とが一体化されているときには,定格磁路301を形成した状態で回転し,一体化が解除された状態で,固定子2における巻線22に外部電源から通電を行っているときには,縮小磁路302を形成した状態で回転するよう構成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【技術分野】
本発明は,固定子と回転子とを有してなる同期回転電機に関し,特に回転子による磁界の強さを変更することができる構造に関する。
【0002】
【従来技術】
同期回転電機は,電動機,電動機と発電機とに切り替えて使用可能なモータジェネレータ等として使用されている。特に,同期回転電機を上記電動機又はモータジェネレータとして用いる場合,これらの出力軸に出力される出力トルク及び出力回転数は,固定子の電機子巻線に印加する電圧,回転子の磁界強度(磁束量,界磁束)又は回転子と固定子とが成す磁気回路(磁路)の形成状態等により決定される。
そして,上記電動機又はモータジェネレータにおける出力回転数は,上記回転子が回転することにより上記固定子巻線に生ずる逆起電力が,上記固定子巻線に印加する電圧に等しくなったときに最大回転数となる。
【0003】
そのため,上記最大回転数又はこれに近づいたときには,上記固定子の電機子巻線に,上記回転子による磁界強度を減少させるように電流を流す弱め界磁制御が行われている。そして,この弱め界磁制御により,上記逆起電力の発生を抑制して,上記最大回転数の向上を図っている。
また,特許文献1の永久磁石型回転電機においては,回転子を径外側ロータと径内側ロータとに分割し,両ロータ間の相対的角度位置を機械的に調節するロータ角度調節部を設けている。そして,このロータ角度調節部によって,上記両ロータの相対的角度位置を変更することにより,両ロータによる磁界強度を減少させて,上記と同様に最大回転数の向上を図っている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−58223号公報
【0005】
【解決しようとする課題】
しかしながら,上記弱め界磁制御を行う方法においては,上記固定子の電機子巻線に行う通電状態を変化させるための弱め界磁制御回路が必要になる。また,この方法においては,上記磁界強度を減少させるように電流を流すため,効率が悪いだけでなく,回転子の磁界発生に永久磁石を使った場合には,この永久磁石を減磁させてしまうおそれがある。
一方,上記特許文献1においては,上記ロータ角度調節部が複数のギヤ等を用いて構成されるために,上記回転電機の構造が複雑になる。
【0006】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,特別な制御回路を必要とせず,かつ簡単な構造により,回転子による磁界強度の変更を行うことができる同期回転電機及びその制御方法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題の解決手段】
第1の発明は,通電を行う巻線を環状形状の固定子コアに巻装してなる固定子と,該固定子の内周側に回転可能に保持され,磁界を発生させる磁界発生部を備えてなる回転子とを有してなる同期回転電機において,
上記回転子は,環状形状を有する外側回転部と,該外側回転部の内周側に配設した内側回転部とに分割されており,
また,上記外側回転部と上記内側回転部とは,両者の間の回転量を規制する回転量規制手段により所定の回転量の範囲内で相対回転を行うことにより,両者の間の回転方向における相対的位置を,上記磁界発生部による磁路が定格の定格磁路を形成する定格磁路形成位置と,上記磁界発生部による磁路が上記定格磁路よりも縮小された縮小磁路を形成する縮小磁路形成位置とに変更可能であり,
かつ,上記外側回転部と上記内側回転部との間には,両者の一体化と該一体化の解除とを行うためのクラッチ動作部が配設してあり,
上記回転子は,上記クラッチ動作部により上記外側回転部と上記内側回転部とが一体化されているときには,これらの相対的位置が上記定格磁路形成位置にある状態で回転し,
上記クラッチ動作部による上記外側回転部と上記内側回転部との一体化が解除された状態で,上記固定子における上記巻線に外部電源から通電を行っているときには,上記相対的位置が上記縮小磁路形成位置に変更された状態で回転するよう構成したことを特徴とする同期回転電機にある(請求項1)。
【0008】
本発明の同期回転電機は,弱め界磁制御を行うための特別な制御回路を必要とせず,かつ簡単な構造により,上記回転子による磁界の強度を変更させることができるものである。
すなわち,本発明の同期回転電機は,上記外側回転部と内側回転部とに分割された上記回転子及び上記クラッチ動作部を有しており,クラッチ動作部により,上記外側回転部と内側回転部との一体化及び一体化の解除を行うことができ,上記固定子の巻線に行う通電を利用して,外側回転部と内側回転部との相対的位置を上記各磁路形成位置に変更することができる。そして,この相対的位置の変更により,上記磁界発生部による磁路(界磁束)を,上記定格磁路と上記縮小磁路とに変更させることができる。
【0009】
すなわち,上記外側回転部と内側回転部とが一体化されている状態において,上記固定子の巻線に外部電源から通電を行った際には,この通電により上記回転子に電磁トルクが働き,回転子は回転を行う。また,このとき,外側回転部と内側回転部との相対的位置は上記定格磁路形成位置にあり,回転子は,上記磁界発生部が上記定格磁路を形成した状態で回転することができる。そのため,このときには,上記回転子は,上記固定子の巻線に通電する電流の状態及び上記磁界発生部による磁界強度等によって決定される定格の出力トルクを出力することができる。
【0010】
一方で,上記外側回転部と上記内側回転部との一体化が解除されたときには,これらの相対的位置は,上記回転量規制手段によって相対回転を行う範囲が規制された状態で,上記いずれの磁路形成位置にも変更可能な状態になる。このとき,上記固定子の巻線に外部電源から通電を行うと,この通電により上記回転子に生ずる電磁トルクによって,外側回転部と内側回転部とが相対的に移動し,これらの相対的位置が上記縮小磁路形成位置に変更される。そのため,上記回転子は,上記磁界発生部により上記縮小磁路を形成した状態で回転することができる。
【0011】
これにより,磁界発生部を有する回転子の回転により上記固定子の巻線に生ずる逆起電力の発生を抑制することができる。そのため,このときには,回転子の出力回転数を,回転子が回転したときに固定子の巻線に生ずる逆起電力と,固定子の巻線に外部電源から通電するときの電源電圧とがほぼ釣り合うときの回転子の最大定格回転数よりも高くすることができる。
【0012】
このように,本発明の同期回転電機においては,上記各磁路形成位置に相対的位置を変更可能な外側回転部及び内側回転部と,上記クラッチ動作部とを有する簡単な構造で,上記固定子の巻線への通電を利用した簡単な構成により,上記回転子による磁界強度の変更を行うことができる。
そのため,上記同期回転電機によれば,固定子の巻線への通電状態を変化させるための弱め界磁制御回路等の特別な制御回路を必要とせず,かつ簡単な構造により,回転子による磁界強度の変更を行うことができる。
【0013】
そして,上記同期回転電機は,上記相対的位置が上記定格磁路形成位置にあるときには,上記定格の出力トルクを出力することができ,上記縮小磁路形成位置にあるときには,上記出力回転数の向上を図ることができる。
【0014】
なお,上記外側回転部と内側回転部との相対的位置を上記定格磁路形成位置に復帰させるときには,上記外側回転部と上記内側回転部との一体化が解除された状態において,上記固定子の巻線に行う通電を停止することにより行うことができる。すなわち,この場合には,上記通電により回転子に働く電磁トルクがなくなるため,外側回転部と内側回転部とが相対的に移動し,これらの相対的位置を上記定格磁路形成位置に復帰させることができる。
【0015】
第2の発明は,通電を行う巻線を環状形状の固定子コアに巻装してなる固定子と,該固定子の内周側に回転可能に保持され,磁界を発生させる磁界発生部を備えてなる回転子とを有してなる同期回転電機の制御方法において,
上記回転子を,環状形状を有する外側回転部と,該外側回転部の内周側に配設した内側回転部とに分割すると共に,上記外側回転部と上記内側回転部との間には,両者の一体化と該一体化の解除とを行うためのクラッチ動作部を配設しておき,
上記固定子における上記巻線に通電を行って,上記回転子の回転数が所定の回転数になるまでは,上記回転子は,上記クラッチ動作部により上記外側回転部と上記内側回転部とが一体化され,かつ上記磁界発生部による磁路が定格の定格磁路を形成した状態で回転させ,
上記回転子の回転数が所定の回転数になった後,上記クラッチ動作部による上記外側回転部と上記内側回転部との一体化が解除され,かつ上記固定子における上記巻線に通電を行っているときには,上記回転子は,上記外側回転部と上記内側回転部との相対的位置が変更されて,上記磁界発生部による磁路が上記定格磁路よりも縮小された縮小磁路を形成した状態で回転させることを特徴とする同期回転電機の制御方法にある(請求項7)。
【0016】
本発明の同期回転電機の制御方法は,弱め界磁制御を行うための特別な制御回路を必要とせず,かつ簡単な工夫により,上記回転子をその磁界強度を変更させた状態においても回転可能にするものである。
すなわち,本発明の同期回転電機の制御方法においては,上記固定子における上記巻線に通電を行って,上記回転子の回転数が所定の回転数になるまでは,回転子は,上記磁界発生部による磁路が定格の定格磁路を形成した状態で回転する。そのため,このときには,上記発明と同様に,上記回転子は上記定格の出力トルクを出力することができる。
【0017】
一方で,上記回転子の回転数が所定の回転数になった後には,上記クラッチ動作部による上記外側回転部と内側回転部との一体化が解除され,かつ上記固定子の巻線に通電が行われることにより,回転子は,上記磁界発生部による磁路が上記縮小磁路を形成した状態で回転する。そのため,このときには,上記発明と同様に,上記逆起電力の発生を抑制して,回転子の出力回転数を上記最大定格回転数よりも高くすることができる。
【0018】
このように,本発明の同期回転電機の制御方法においては,上記回転子を回転させるときの上記固定子の巻線に行う通電を利用し,回転子による磁界強度の変更を行うことができる。そのため,本発明の制御方法によれば,固定子の巻線への通電状態を変化させるための弱め界磁制御回路等の特別な制御回路を用いることなく,上記同期回転電機における出力トルク及び出力回転数の変更制御を行うことができる。
なお,上記磁界発生部による磁路を,上記縮小磁路を形成した状態から上記定格磁路を形成した状態に復帰させるときには,上記発明と同様に,上記一体化が解除された状態において,上記固定子の巻線に行う通電を停止することにより行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
上述した本発明における好ましい実施の形態につき説明する。
上記第1,第2の発明において,上記同期回転電機としては,同期電動機として用いることができ,また,電動機と発電機とに切り替えて使用可能なモータジェネレータとして用いることもできる。
このモータジェネレータとしては,例えば,ハイブリッドカー又は電気自動車に用いるものがある。
【0020】
上記同期回転電機を上記モータジェネレータとして用いる場合には,モータ(電動機)として使用する際に,上記回転子による磁界強度の変更を行って上記優れた作用効果を得ることができる。また,この場合に,ジェネレータ(発電機)として使用する際には,このジェネレータは,上記外側回転部と内側回転部との相対的位置が上記定格磁路形成位置にあるときに,定格の発電電圧を出力することができる。また,上記定格磁路は,上記磁界発生部による磁束が回転子及び固定子を通過するときの磁気抵抗が最小になる最大磁路とすることができる。
【0021】
また,上記第1の発明において,上記回転子は,上記相対的位置の上記定格磁路形成位置への復帰を,上記クラッチ動作部による上記一体化が解除された状態において,上記固定子における上記巻線に行う通電を停止して,再度上記クラッチ動作部により上記一体化をさせることにより行うよう構成することが好ましい(請求項2)。
この場合には,上記通電の停止により,上記相対的位置を上記定格磁路形成位置に復帰させたときに,上記クラッチ動作部により一体化させることにより,特別な工夫を必要とすることなく,容易に上記復帰を行うことができる。
【0022】
また,上記クラッチ動作部は,上記回転子の回転数が所定の回転数未満のときには,上記一体化を行い,上記回転子の回転数が上記所定の回転数を超えているときには,上記一体化の解除を行うものであることが好ましい(請求項3)。
この場合には,上記同期回転電機は,上記回転子の回転数が所定の回転数未満のときには,上記定格の出力トルクを出力し,上記回転子の回転数が所定の回転数を超えているときには,上記回転子による磁界強度の変更により上記出力回転数の向上を図ることができる。
【0023】
また,上記所定の回転数は,上記回転子が回転したときに上記固定子の巻線に生ずる逆起電力と,固定子の巻線に外部電源から通電するときの電源電圧とがほぼ釣り合うときの回転子の最大定格回転数とほぼ同じ回転数,又は上記最大定格回転数よりも若干(例えば,5〜15%)低い回転数とすることができる。
【0024】
また,上記クラッチ動作部は,遠心力の変化により,上記一体化又は該一体化の解除を行う遠心クラッチとすることが好ましい(請求項4)。
この場合には,上記遠心クラッチにより,上記回転子の回転に伴い発生する遠心力の大きさが所定の大きさを超えているときに上記一体化の解除を行うことができる。そのため,上記遠心クラッチの性質を利用して,上記クラッチ動作部は,上記一体化及びその解除を容易に行うことができる。
【0025】
また,上記回転量規制手段は,上記外側回転部又は上記内側回転部のいずれか一方に設けた突起部と,他方に設けた凹部とからなり,上記所定の回転量の範囲内での相対回転は,上記突起部を上記凹部内の回転方向における側壁同士の間において相対回転させることにより行うことが好ましい(請求項5)。
この場合には,上記外側回転部と内側回転部との相対的位置が,上記定格磁路形成位置にあるときには,上記突起部を上記凹部の一方の側壁に当接させ,上記縮小磁路形成位置にあるときには,上記突起部を上記凹部の他方の側壁に当接させて,外側回転部と内側回転部との所定の回転量の範囲内での相対回転を行うことができる。そのため,簡単な構造により,上記回転量規制手段を実現することができる。
【0026】
また,上記磁界発生部は,上記外側回転部又は上記内側回転部のいずれか一方に設けた永久磁石であり,上記永久磁石を設けていない上記内側回転部又は上記外側回転部には,切欠き部又は空洞部が設けてあり,上記定格磁路は,上記永久磁石が上記切欠き部又は空洞部を設けていない部位に対向するときに形成し,一方,上記縮小磁路は,上記永久磁石が上記切欠き部又は空洞部を設けた部位に対向するときに形成するよう構成することが好ましい(請求項6)。
【0027】
この場合には,上記永久磁石の使用と,上記内側回転部又は外側回転部に上記切欠き部又は空洞部を設けた構造により,上記回転子の構造を一層簡単にすることができる。
また,上記第1,第2の発明においては,上記磁界発生部による磁界強度を減少させるように上記回転子の巻線に通電を行う従来の弱め界磁制御は行っていないため,上記永久磁石に生ずる減磁作用を抑制することができる。
なお,永久磁石としては,天然の磁鉄鉱,ニッケル鉱,KS鋼,MK鋼等種々のものがある。
【0028】
また,上記第2の発明において,上記磁界発生部による磁路を,上記縮小磁路を形成した状態から上記定格磁路を形成した状態に復帰させるときには,上記クラッチ動作部による上記一体化が解除された状態において,上記固定子における上記巻線に行う通電を停止すると共に再度上記クラッチ動作部により上記一体化を行うことが好ましい(請求項8)。
この場合には,上記通電の停止により,素早く上記磁界発生部による磁路を上記定格磁路を形成した状態に復帰させ,上記クラッチ動作部により上記一体化を行うことにより,特別な工夫を必要とすることなく,容易に上記復帰を行うことができる。
【0029】
【実施例】
以下に,図面を用いて本発明の同期回転電機及びその制御方法にかかる実施例につき説明する。
(実施例1)
本例の同期回転電機1は,図1〜図5に示すごとく,通電を行う巻線22を環状形状の固定子コア21に巻装してなる固定子(ステータ)2と,この固定子2の内周側に回転可能に保持され,磁界を発生させる磁界発生部としての永久磁石41を備えてなる回転子(ロータ)3とを有してなる。
上記回転子3は,環状形状を有する外側回転部4と,この外側回転部4の内周側に配設した内側回転部5とに分割されている。
【0030】
また,上記外側回転部4と上記内側回転部5とは,両者の間の回転量を規制する回転量規制手段7により所定の回転量の範囲内で相対回転を行うよう構成されている。そして,外側回転部4と内側回転部5との間の回転方向における相対的位置は,図2,図3に示すごとく,上記永久磁石41による磁路が定格の定格磁路301を形成する定格磁路形成位置101と,図4,図5に示すごとく,上記永久磁石41による磁路が上記定格磁路301よりも縮小された縮小磁路302を形成する縮小磁路形成位置102とに変更可能である。
また,図1に示すごとく,上記外側回転部4と内側回転部5との間には,両者の一体化とこの一体化の解除とを行うためのクラッチ動作部6が配設してある。
【0031】
そして,上記回転子3は,上記クラッチ動作部6により上記外側回転部4と内側回転部5とが一体化されているときには,これらの相対的位置が上記定格磁路形成位置101にある状態で回転するよう構成されている。また,上記回転子3は,上記クラッチ動作部6による上記外側回転部4と内側回転部5との一体化が解除された状態で,上記固定子2における上記巻線22に外部電源(図示略)から通電を行っているときには,上記相対的位置が上記縮小磁路形成位置102に変更された状態で回転するよう構成されている。
【0032】
さらに,上記回転子3は,上記相対的位置の上記定格磁路形成位置101への復帰を,上記一体化が解除された状態において,上記固定子2における上記巻線22に行う通電を停止して,再度上記クラッチ動作部6により上記一体化をさせることにより行うよう構成されている。
【0033】
以下に,これを詳説する。
図1に示すごとく,上記同期回転電機1は,上記回転子3に界磁極を形成し,上記固定子2に電機子を形成してなる回転界磁形のものである。また,本例の同期回転電機1は,同期電動機として用いる。
また,本例の同期回転電機1は,回転子3を一方向に回転させるものである。本例では,同期回転電機1の回転子3を回転させる方向を正回転方向といい,その逆の方向を逆回転方向という。そして,図2〜図5において,時計回りの方向を正回転方向といい,反時計回りの方向を逆回転方向という。
【0034】
図2に示すごとく,上記固定子2は,上記固定子コア21の内周面に複数個形成したスロット211に,巻き数の等しい3相の巻線(電機子巻線)22を所定角度回転方向にずらしながら配置して形成したものである。そして,上記同期回転電機1は,3相同期回転電機1を構成する。なお,図示は省略するが,上記固定子2及び回転子3は,ハウジングに覆われている。
【0035】
図1に示すごとく,本例のクラッチ動作部6は,上記回転子3の回転数が所定の回転数未満のときには,上記一体化を行い,上記回転子3の回転数が上記所定の回転数を超えているときには,上記一体化の解除を行う遠心クラッチである。この遠心クラッチは,通常はクラッチ状態(一体化状態)にあって上記外側回転部4と内側回転部5とのクラッチ動作(一体化)を行っており,上記回転子3に生ずる遠心力が所定の大きさになったときに,アンクラッチ状態(一体化解除状態)になってアンクラッチ動作(一体化解除)を行うものである。
【0036】
本例では,上記所定の回転数は,回転子3が回転したときに固定子2の巻線22に生ずる逆起電力と,固定子2の巻線22に外部電源から通電するときの電源電圧とがほぼ釣り合うときの回転子3の最大定格回転数よりも5〜15%低い回転数となるように設定した。
そして,上記遠心クラッチは,上記所定の回転数で回転するときの回転子3に生ずる遠心力の大きさを動作設定値とし,上記回転子3の回転による遠心力の大きさが上記動作設定値になったときに上記アンクラッチ動作を行う。また,以下に,クラッチ動作部6が上記アンクラッチ動作を行うときの回転数を,クラッチ動作部6における動作回転数という。
【0037】
また,図1,図3,図5に示すごとく,本例の回転量規制手段7は,上記内側回転部5の外周面に設けた突起部52と,上記外側回転部4の内周面に設けた凹部42とからなる。そして,外側回転部4と内側回転部5との上記所定の回転量の範囲内での相対回転は,上記突起部52を上記凹部42内の回転方向における側壁421,422同士の間において相対回転させることにより行う。
そして,上記相対的位置が,図3に示すごとく,上記定格磁路形成位置101にあるときには,上記突起部52は上記凹部42内の正回転方向側の側壁421に当接し,図5に示すごとく,上記縮小磁路形成位置102にあるときには,上記突起部52は上記凹部42内の逆回転方向側の側壁422に当接するよう構成されている。
なお,上記突起部52を上記外側回転部4の内周面に設け,上記凹部42を上記内側回転部5の外周面に設けても勿論よい。
【0038】
図2,図4に示すごとく,本例の外側回転部4は,鉄よりなる継鉄部40と,この継鉄部40に埋設した上記永久磁石41とからなる。この永久磁石41は,2個以上かつ2の倍数の個数設けてあり,本例では4個設けてある。また,互いに隣り合う永久磁石41は,着磁方向が互いに反対方向になるよう設けてある。
【0039】
上記内側回転部5の外周面には,上記永久磁石41による磁路の大きさを変更するための切欠き部51が形成してあり,この切欠き部51は,上記外側回転部4における永久磁石41の個数に対応して形成してある。
そして,内側回転部5には,その回転方向において,切欠き部51を設けていない部位である磁気抵抗非形成部511と,切欠き部51を設けた部位である磁気抵抗形成部512とがほぼ等間隔に形成されている。
【0040】
そして,図2に示すごとく,上記外側回転部4における各永久磁石41が,上記内側回転部5における各磁気抵抗非形成部511と対向するときには,磁束が各回転部4,5と固定子2とを通過するための磁路断面積がほとんど絞られていない状態で磁路(磁気回路)を形成し,本例では,この状態を上記定格磁路301とする。
一方で,図4に示すごとく,上記外側回転部4における各永久磁石41の一部が,上記内側回転部5における各磁気抵抗形成部512と対向するときには,上記磁路断面積が上記定格磁路301を形成する場合に比べて絞られた状態で磁路を形成し,本例では,この状態を上記縮小磁路302とする。
【0041】
図1に示すごとく,上記内側回転部5には,上記同期回転電機1の出力軸53が固定されている。そして,本例の同期回転電機1は,内側回転部5から出力軸53へと出力トルクを出力する。
上記出力軸53には,図示は省略するが,同期回転電機1が出力トルクを伝達するための負荷が接続されている。また,出力軸53は,外側回転部4と内側回転部5とにおいて上記永久磁石41を設けていない方に固定されている。
【0042】
なお,上記切欠き部51を形成する代わりに,図6に示すごとく,上記外側回転部4又は内側回転部5の内部に空洞状の空洞部54を形成して,上記磁気抵抗形成部512を形成することもできる。また,上記永久磁石41は内側回転部5に設け,上記切欠き部51又は空洞部54を外側回転部4に形成し,上記出力軸53は外側回転部4に固定することもできる。
また,上記永久磁石41の代わりに,上記継鉄部40に巻装した界磁巻線に励磁電流を流して形成する電磁石を用いてもよい。
【0043】
次に,上記同期回転電機1を制御する方法につき説明する。
上記同期回転電機1の出力軸53の回転が停止し,上記回転子3が停止した状態においては,上記外側回転部4と内側回転部5とは上記クラッチ動作部6によって一体化された状態にある。そして,このときには,図3に示すごとく,内側回転部5における突起部52は,外側回転部4における凹部42内の正回転方向側の側壁421に当接した状態にあり,外側回転部4と内側回転部5との相対的位置は上記定格磁路形成位置101にある。
また,このときには,図2に示すごとく,外側回転部4における各永久磁石41は,内側回転部5における磁気抵抗非形成部511に対向した状態にある。そして,各永久磁石41による磁界により,各回転部4,5と上記固定子2とを通過して形成された磁路は,上記定格磁路301を形成している。
【0044】
そして,図2に示すごとく,上記外側回転部4と内側回転部5とが一体化されている状態において,上記固定子2の巻線22に外部電源から通電を行った際には,この通電により上記回転子3に電磁トルクが働き,回転子3は回転を行う。本例においては,3相同期回転電機1を構成しているので,固定子2における3相巻線22に,外部の3相交流電源から3相電流を通電し,この3相巻線22に流れる電流による磁界と上記永久磁石41による磁界との吸引反発作用により電磁トルクが働き,回転子3が回転する。
【0045】
そして,上記クラッチ動作部6による一体化がなされているとき,すなわち回転子3が回転を始めて,クラッチ動作部6による一体化の解除が行われるまでは,上記回転子3は,上記各永久磁石41による定格磁路301が形成された状態で回転することができる。そのため,このときには,上記回転子3は,上記電磁トルクの発生が絞られていないため,上記固定子2の巻線22に通電する電流の状態及び上記永久磁石41による磁界強度等によって決定される定格の出力トルクを出力することができる。本例では,このような同期回転電機1における状態を定格出力状態という。
【0046】
なお,本例においては,上記クラッチ動作部6における動作回転数を,上記同期回転電機1における最大定格回転数よりも5〜15%低いところに設定しているため,回転子3が最大定格回転数で回転する前に上記クラッチ動作部6による一体化の解除が行われる。
【0047】
次いで,上記固定子2の巻線22への通電を継続して,上記回転子3及び出力軸53の回転数が,上記クラッチ動作部6における動作回転数になったときには,クラッチ動作部6によるクラッチ状態が外れて,外側回転部4と内側回転部5との一体化が解除される。そして,内側回転部5は上記出力軸53を介して負荷に接続されているため,外側回転部4のみが正逆いずれの方向にも回転することができる状態になる。すなわち,各回転部4,5における相対的位置は,内側回転部5における突起部52が外側回転部4における凹部42内で相対回転できる範囲内で,上記いずれの磁路形成位置にも変更可能な状態になる。
【0048】
このとき,本例では,上記固定子2の巻線22への通電を継続しているため,この通電により上記永久磁石41を設けた外側回転部4に,内側回転部5よりも大きな上記正回転方向への電磁トルクが働く。そして,図5に示すごとく,外側回転部4は,上記凹部42内の逆回転方向側の側壁422が上記突起部52に当接するまで,内側回転部5に対して先行して上記正回転方向へ相対回転する。
【0049】
こうして,図4に示すごとく,上記凹部42内の逆回転方向側の側壁422が上記突起部52に当接して,各回転部4,5における相対的位置が上記縮小磁路形成位置102に変更される。また,このとき,上記外側回転部4における各永久磁石41の一部が,上記内側回転部5における各磁気抵抗形成部512と対向して,上記縮小磁路302が形成される。そして,上記回転子3は,上記永久磁石41による上記縮小磁路302が形成された状態で回転することができる。
【0050】
その後,図4に示すごとく,外側回転部4は,その凹部42内における逆回転方向側の側壁422を,内側回転部5における突起部52に引っ掛けた状態で,内側回転部5を回転させることができる。そして,上記回転子3は,上記縮小磁路302が形成された状態で回転するため,この回転子3の回転により上記固定子2の巻線22に生ずる逆起電力の発生を抑制することができる。
そのため,回転子3は,上記逆起電力の発生が弱められた状態で,上記最大定格回転数よりもさらに高い出力回転数で回転することができる。本例では,このような同期回転電機1における状態を拡張出力状態という。
【0051】
次いで,上記同期回転電機1を上記拡張出力状態から上記定格出力状態に戻すとき,又は上記同期回転電機1を停止させるときには,上記固定子2の巻線22に行う通電を一旦停止することにより行うことができる。
すなわち,上記外側回転部4と内側回転部5との一体化が解除された状態において,上記固定子2の巻線22に行う通電を停止させると,この通電により外側回転部4に働く電磁トルクがなくなり,外側回転部4と内側回転部5とが再び相対回転可能な状態になる。
【0052】
このとき,内側回転部5は上記出力軸53を介して負荷に接続されているため,出力軸53の回転と共に回転するが,外側回転部4は無負荷の状態になる。そのため,外側回転部4の回転力が内側回転部5の回転力よりも早く減衰されて,上記凹部42内における逆回転方向の側壁が上記突起部52に当接する。
こうして,各回転部4,5における相対的位置が上記定格磁路形成位置101に復帰する。
【0053】
そして,上記回転子3及び出力軸53の回転数が上記クラッチ動作部6における動作回転数未満になったときには,クラッチ動作部6により外側回転部4と内側回転部5とが再び一体化される。
その後,再び固定子2の巻線22に通電を行うことにより,回転子3は,再び上記と同様に加速することができる。そして,上記固定子3の巻線22への通電の有無を制御することによって,何度でも繰り返し上記各出力状態を形成することができる。
【0054】
このように,上記同期回転電機1においては,上記各磁路形成位置に相対的位置を変更可能な外側回転部4及び内側回転部5と,上記クラッチ動作部6とを有する簡単な構造で,上記回転子3を回転させる際に行う上記固定子2の巻線22への通電を利用した簡単な構成により,上記回転子3による磁界強度の変更を行うことができる。そのため,上記同期回転電機1によれば,固定子2の巻線22への通電状態を変化させるための弱め界磁制御回路等の特別な制御回路を必要とせず,かつ簡単な構造により,回転子3による磁界強度の変更を行うことができる。
【0055】
また,上記同期回転電機1は,上記簡単な構造及び構成により,上記回転子3が上記定格の出力トルクを出力することができる定格出力状態と,上記回転子3が上記最大定格回転数よりも高い出力回転数で回転することができる拡張出力状態とを効率よく形成することができる。
また,上記のごとく,上記同期回転電機1の制御においても,上記特別な制御回路を用いることなく,上記同期回転電機1における出力トルク及び出力回転数の変更制御を行うことができる。そして,上記同期回転電機1においては,上記永久磁石41による磁界強度を減少させるように上記回転子3の巻線22に通電を行う従来の弱め界磁制御は行っていないため,永久磁石41に生ずる減磁作用を抑制することもできる。
【0056】
(実施例2)
本例は,上記同期回転電機1を,ハイブリッドカーにおけるモータジェネレータとして用いる例である。すなわち,本例の同期回転電機1は,同期電動機(モータ)及び同期発電機(ジェネレータ)に任意に切り替えを行って動作することができるものである。本例の同期回転電機1は,その出力軸53には上記ハイブリッドカーにおけるエンジン(燃焼機関)が接続されている。その他の構成は上記実施例1と同様である。
【0057】
本例においては,上記回転子3が上記最大定格回転数よりも高い出力回転数で回転する拡張出力状態において,上記固定子2の巻線22への通電を停止し,上記各回転部4,5における相対的位置が上記定格磁路形成位置101に復帰したときには,上記同期回転電機1は,回転子3が回転することにより上記固定子2の巻線22に生ずる誘導電流を発電機として回収することができる。
【0058】
また,上記拡張出力状態において,上記同期回転電機1を発電機として作用させるとき,上記エンジンの燃焼によるトルクが上記出力軸53に加わると,内側回転部5が外側回転部4に対して上記正回転方向に直ちに相対回転する。そのため,上記凹部42内における正回転方向側の側壁421が上記突起部52に直ちに当接し,上記相対的位置を上記定格磁路形成位置101に直ちに復帰させることができる。
【0059】
そのため,上記拡張出力状態において,同期回転電機1を発電機として作用させるときには,この同期回転電機1は,上記永久磁石41による上記定格磁路301が形成された状態で発電を行うことができる。また,上記外側回転部4と内側回転部5とが一体化された上記定格出力状態においても,同期回転電機1は,上記永久磁石41による定格磁路301が形成された状態で発電を行うことができる。
【0060】
それ故,上記同期回転電機1を発電機として作用させるときには,いずれの上記出力状態においても,発電電圧が絞られていない最大定格電圧を出力して発電を行うことができる。
その他,本例においても上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における,同期回転電機の軸方向断面を示す説明図。
【図2】実施例1における,定格出力状態にある同期回転電機の円周方向断面を示す図で,図1におけるA−A線矢視説明図。
【図3】実施例1における,定格出力状態にある同期回転電機の円周方向断面を示す図で,図1におけるB−B線矢視説明図。
【図4】実施例1における,拡張出力状態にある同期回転電機の円周方向断面を示す図で,図1におけるA−A線矢視説明図。
【図5】実施例1における,拡張出力状態にある同期回転電機の円周方向断面を示す図で,図1におけるB−B線矢視説明図。
【図6】実施例1における,切欠き部の代わりに空洞部を設けた内側回転部の円周方向断面を示す説明図。
【符号の説明】
1...同期回転電機,
101...定格磁路形成位置,
102...縮小磁路形成位置,
2...固定子,
22...巻線,
3...回転子,
301...定格磁路,
302...縮小磁路,
4...外側回転部,
41...永久磁石(磁界発生部),
42...凹部,
421...正回転方向の側壁,
422...逆回転方向の側壁,
5...内側回転部,
51...切欠き部,
52...突起部,
53...出力軸,
54...空洞部,
6...クラッチ動作部,
7...回転量規制手段,

Claims (8)

  1. 通電を行う巻線を環状形状の固定子コアに巻装してなる固定子と,該固定子の内周側に回転可能に保持され,磁界を発生させる磁界発生部を備えてなる回転子とを有してなる同期回転電機において,
    上記回転子は,環状形状を有する外側回転部と,該外側回転部の内周側に配設した内側回転部とに分割されており,
    また,上記外側回転部と上記内側回転部とは,両者の間の回転量を規制する回転量規制手段により所定の回転量の範囲内で相対回転を行うことにより,両者の間の回転方向における相対的位置を,上記磁界発生部による磁路が定格の定格磁路を形成する定格磁路形成位置と,上記磁界発生部による磁路が上記定格磁路よりも縮小された縮小磁路を形成する縮小磁路形成位置とに変更可能であり,
    かつ,上記外側回転部と上記内側回転部との間には,両者の一体化と該一体化の解除とを行うためのクラッチ動作部が配設してあり,
    上記回転子は,上記クラッチ動作部により上記外側回転部と上記内側回転部とが一体化されているときには,これらの相対的位置が上記定格磁路形成位置にある状態で回転し,
    上記クラッチ動作部による上記外側回転部と上記内側回転部との一体化が解除された状態で,上記固定子における上記巻線に外部電源から通電を行っているときには,上記相対的位置が上記縮小磁路形成位置に変更された状態で回転するよう構成したことを特徴とする同期回転電機。
  2. 請求項1において,上記回転子は,上記相対的位置の上記定格磁路形成位置への復帰を,上記クラッチ動作部による上記一体化が解除された状態において,上記固定子における上記巻線に行う通電を停止して,再度上記クラッチ動作部により上記一体化をさせることにより行うよう構成したことを特徴とする同期回転電機。
  3. 請求項1又は2において,上記クラッチ動作部は,上記回転子の回転数が所定の回転数未満のときには,上記一体化を行い,上記回転子の回転数が上記所定の回転数を超えているときには,上記一体化の解除を行うものであることを特徴とする同期回転電機。
  4. 請求項3において,上記クラッチ動作部は,遠心力の変化により,上記一体化又は該一体化の解除を行う遠心クラッチであることを特徴とする同期回転電機。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において,上記回転量規制手段は,上記外側回転部又は上記内側回転部のいずれか一方に設けた突起部と,他方に設けた凹部とからなり,上記所定の回転量の範囲内での相対回転は,上記突起部を上記凹部内の回転方向における側壁同士の間において相対回転させることにより行うことを特徴とする同期回転電機。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項において,上記磁界発生部は,上記外側回転部又は上記内側回転部のいずれか一方に設けた永久磁石であり,上記永久磁石を設けていない上記内側回転部又は上記外側回転部には,切欠き部又は空洞部が設けてあり,
    上記定格磁路は,上記永久磁石が上記切欠き部又は空洞部を設けていない部位に対向するときに形成し,一方,上記縮小磁路は,上記永久磁石が上記切欠き部又は空洞部を設けた部位に対向するときに形成するよう構成したことを特徴とする同期回転電機。
  7. 通電を行う巻線を環状形状の固定子コアに巻装してなる固定子と,該固定子の内周側に回転可能に保持され,磁界を発生させる磁界発生部を備えてなる回転子とを有してなる同期回転電機の制御方法において,
    上記回転子を,環状形状を有する外側回転部と,該外側回転部の内周側に配設した内側回転部とに分割すると共に,上記外側回転部と上記内側回転部との間には,両者の一体化と該一体化の解除とを行うためのクラッチ動作部を配設しておき,
    上記固定子における上記巻線に通電を行って,上記回転子の回転数が所定の回転数になるまでは,上記回転子は,上記クラッチ動作部により上記外側回転部と上記内側回転部とが一体化され,かつ上記磁界発生部による磁路が定格の定格磁路を形成した状態で回転させ,
    上記回転子の回転数が所定の回転数になった後,上記クラッチ動作部による上記外側回転部と上記内側回転部との一体化が解除され,かつ上記固定子における上記巻線に通電を行っているときには,上記回転子は,上記外側回転部と上記内側回転部との相対的位置が変更されて,上記磁界発生部による磁路が上記定格磁路よりも縮小された縮小磁路を形成した状態で回転させることを特徴とする同期回転電機の制御方法。
  8. 請求項7において,上記磁界発生部による磁路を,上記縮小磁路を形成した状態から上記定格磁路を形成した状態に復帰させるときには,上記クラッチ動作部による上記一体化が解除された状態において,上記固定子における上記巻線に行う通電を停止すると共に再度上記クラッチ動作部により上記一体化を行うことを特徴とする同期回転電機の制御方法。
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