JP2002078306A - 磁石界磁回転形回転電機 - Google Patents

磁石界磁回転形回転電機

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JP2002078306A
JP2002078306A JP2000251428A JP2000251428A JP2002078306A JP 2002078306 A JP2002078306 A JP 2002078306A JP 2000251428 A JP2000251428 A JP 2000251428A JP 2000251428 A JP2000251428 A JP 2000251428A JP 2002078306 A JP2002078306 A JP 2002078306A
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充由 島崎
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昌紀 中川
Shuichi Muramatsu
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Abstract

(57)【要約】 【課題】固定子側に設けた制御コイルから発生させた制
御用磁束により界磁を効率よく制御して出力を広範囲に
制御することができる磁石界磁回転形回転電機を提供す
る。 【解決手段】固定子2側に制御コイルWcを設けるとと
もに、軸方向磁路形成部10Aと径方向磁路形成部10
Bとを有する界磁制御用ヨーク10を設ける。回転子ヨ
ーク101の内周に永久磁石からなる主回転磁極P5 と
強磁性材料からなる補極Q1 とを交互に設ける。主回転
磁極P5 は、固定子鉄心201の突極部A1 ,A11の先
端の磁極面のみに対向するように設け、補極Q1 は固定
子鉄心の突極部の先端の磁極面と界磁制御用ヨーク10
に設けられた径方向磁路形成部10Bの外周の磁極面1
0bとの双方に対向するように設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交流発電機、また
は電動機として用いる磁石界磁回転形回転電機に関する
ものである。
【0002】本発明では、磁石界磁回転形の発電機及び
電動機の双方を対象とするが、以下の説明では、主とし
て磁石発電機を例にとることにする。
【0003】
【従来の技術】磁石界磁回転形の回転電機では、永久磁
石により回転界磁が構成されているため、界磁調整が困
難であるとされていたが、近年、固定子側に制御コイル
を設けて、該制御コイルが発生した制御用磁束を固定子
鉄心を通して回転子側に流すことにより、界磁調整を行
うことが提案されるようになった。
【0004】例えば、特開平7−59314号や特開平
7−58319号、あるいは特開平9−172760号
に示された磁石発電機では、回転子に設ける多数の磁極
のうち、1つ置きの磁極を永久磁石により構成し、他の
1つ置きの磁極を強磁性材料からなる補極(制御磁極)
とするとともに、固定子側に制御コイルを設けて、この
制御コイルから発生させた制御用磁束を回転子ヨークと
補極と固定子鉄心とを通して流すことにより、界磁調整
を行うようにしている。
【0005】図12ないし図15は、固定子側に制御コ
イルを設けて、該制御コイルから発生させた磁束により
界磁調整を行うようにした従来の磁石発電機の構造を示
したもので、図12及び図13は制御コイルに励磁電流
を流していない状態を示し、図14及び図15は磁石発
電機の出力を増大させるべく制御コイルに励磁電流を流
した状態を示している。図12及び図14は磁石発電機
の正面図を示し、図13及び図15はそれぞれ図12の
X13−X13線断面図及び図14のX15−X15線断面図で
ある。
【0006】これらの図において、矢印を付した線は磁
束の流れを示し、xを小円で囲んだ符号は磁束が図の紙
面の表側から裏側に紙面と直角に流れていることを示し
ている。また黒点を小円で囲んだ符号は、磁束が図示の
紙面の裏側から表側に紙面と直角に流れていることを示
している。
【0007】図12ないし図15において、1は回転
子、2は固定子である。回転子1は、鉄などの強磁性材
料によりカップ状に形成されて、周壁部101aが磁極
取付部となっている回転子ヨーク101と、回転子ヨー
ク101の周壁部101aの周方向に等角度間隔で並ぶ
ように設けられて周壁部101aに取り付けられた6個
の永久磁石からなる主回転磁極P1 〜P6 と、回転子ヨ
ーク101の周方向に等角度間隔で並ぶように設けられ
て6個の主回転磁極P1 〜P6 相互間にそれぞれ位置さ
せた状態で回転子ヨーク101に固設された6個の補極
Q1 〜Q6 とを有している。6個の主回転磁極P1 〜P
6 をそれぞれ構成する永久磁石は、すべての主回転磁極
P1 〜P6 の固定子側の磁極面が同極性(図示の例では
N極)を呈するように、磁化の向きを揃えて回転子ヨー
ク101の径方向に着磁されている。回転子ヨーク10
1の底壁部101bには、ボス部材102のフランジ部
102aがリベット等により固定され、ボス部材102
のボス部102bに設けられたテーパ孔102b1に内燃
機関等の原動機の回転軸が嵌合されて、回転子2が原動
機に取り付けられる。
【0008】図示の固定子2は、回転子1の主回転磁極
P1 〜P6 及び補極Q1 〜Q6 に対向する固定子磁極面
を先端に有する18個の突極部A1 〜A16を環状の継鉄
部Yから突出させた構造を有する固定子鉄心201と、
固定子鉄心201の突極部A1 〜A18にそれぞれ巻回さ
れた電機子コイルW1 〜W18と、回転子ヨークの底壁部
101bに対向する固定子鉄心201の軸線方向端部の
内周側に形成された凹部201b内に巻装された制御コ
イルWcとからなっている。固定子2は、回転子1と中
心軸線を共有した状態で、かつ固定子鉄心201の継鉄
部の内周を回転子1のボス部102bの外周に空隙を介
して対向させた状態で配置されて、原動機のケースやカ
バー等に設けられた固定子取付け部にネジ202により
取り付けられる。
【0009】図示の磁石発電機においては、2つ置きに
配置された同位相の6個の電機子コイルを直列に接続し
て構成したコイルを1相のコイルとして、3相の電機子
コイルWu ,Wv 及びWw が構成され、これら3相の電
機子コイルが例えば図20に示すように星形結線されて
いる。図20に示した例では、3相の電機子コイルの出
力がダイオードDu〜DwとDx〜Dzからなる全波整
流回路3を通してバッテリ4に印加されている。また図
20に示した例では、バッテリ4の両端の電圧が切換ス
イッチSWを介して制御コイルWcに印加され、切換ス
イッチSWを切換えることにより、制御コイルWcに印
加されるバッテリ4の電圧の極性を切換えることができ
るようになっている。
【0010】この例では、切換スイッチSWの可動接点
a1 及びa2 が図示のように上側の固定接点b1 及びb
2 に接触させられているときに、制御コイルWcから補
極を増磁する極性の制御用磁束が生じるように、制御コ
イルWcの巻方向が設定されていて、発電機の出力を増
大させる必要があるときに、切換スイッチの可動接点a
1 及びa2 を固定接点b1 及びb2 に接触させ、発電機
出力を抑制する必要があるときに切換スイッチSWの可
動接点a1 及びa2 をそれぞれ固定接点c1 及びc2 に
接触させるようになっている。
【0011】この例では、切換スイッチSWにより、電
機子コイルに誘起する出力電圧を調整すべく制御コイル
Wcに流す励磁電流を制御する励磁制御回路5が構成さ
れている。
【0012】上記の磁石発電機において、制御コイルW
cに励磁電流が流れていないとき(図20において切換
スイッチSWの可動接点a1 及びa2 をいずれの固定接
点にも接触しない状態にしたとき)には、図12及び図
13に示したように、主回転磁極のN極−空隙−電機子
鉄心−空隙−補極−回転子ヨークの周壁部101a−主
回転磁極のS極の閉ループを通る主磁束φ1 及びφ2
と、主回転磁極(磁石)のN極−空隙−固定子鉄心−空
隙−回転子のボス部102b−回転子ヨークの底壁部1
01b−周壁部101a−主回転磁極のS極の閉ループ
を通る磁束φ3 とが流れる。そのため、主回転磁極(永
久磁石)には、磁束φ1 〜φ3 が通るが、補極には主磁
束φ1 及びφ2 のみが通ることになり、主回転磁極P1
〜P6 をそれぞれ通る磁束の方が補極Q1 〜Q6 をそれ
ぞれ通る磁束よりも多い。この状態で回転子1を回転さ
せて3相結線した電機子コイルW1 〜W18から3相交流
電圧を発生させ、この交流電圧を図20に示すような回
路を通してバッテリに供給すると、バッテリの充電電流
ID と回転子の回転数N[rpm]との関係は図19の
曲線aのようになる。
【0013】これに対し、図20において、切換スイッ
チSWの可動接点a1 及びa2 をそれぞれ図示のように
上側の固定接点b1 及びb2 に接触させて、バッテリ4
から制御コイルWcに励磁電流を流すと、図14及び図
15に示したように制御コイルWcから発生した制御用
磁束φc が、固定子鉄心−空隙−補極−回転子ヨーク−
ボス部102b−空隙−固定子鉄心の閉ループを流れ、
この制御用磁束φc により補極が増磁される。またこの
とき制御コイルWcから発生した磁束φc ´が、固定子
鉄心−空隙−主回転磁極−回転子ヨーク−ボス部102
b−空隙−固定子鉄心の閉ループを流れ、この磁束φc
´により主回転磁極が減磁される。
【0014】また図20において、切換スイッチSWの
可動接点a1 及びa2 を図示の状態と逆に下側の固定接
点c1 及びc2 にそれぞれ接触させて、バッテリ4から
制御コイルWcに励磁電流を流すと、上記とは逆に補極
が減磁され、主回転磁極が増磁される。
【0015】従来の磁石発電機において、補極を増磁す
るように制御コイルに励磁電流を流したときに図20の
バッテリに流れる充電電流ID と回転数Nとの関係を示
すと、図19の曲線bのようになる。また補極を減磁す
るように制御コイルに励磁電流を流したときにバッテリ
に流れる充電電流ID と回転数Nとの関係を示すと、図
19の曲線cのようになる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、回転子
に永久磁石からなる主回転磁極と強磁性材料からなる補
極とを交互に設けるとともに、固定子側に制御コイルW
cを設けて、制御コイルに励磁電流を流すことにより、
補極を増磁または減磁するようにした従来の磁石発電機
では、補極を増磁するように制御コイルに励磁電流を流
したときに主回転磁極が減磁され、また補極を減磁する
ように制御コイルに励磁電流を流したときには、主回転
磁極が増磁されるため、電機子コイルと鎖交する磁束の
変化量を大きくとることが困難であった。
【0017】図17は、従来のこの種の磁石発電機にお
いて制御コイルに励磁電流を流したとき、及び制御コイ
ルに励磁電流を流さなかったときに電機子コイルに鎖交
する磁束の波形を時間tに対して示したもので、同図に
おいて波形aは励磁電流を流さなかった場合を示し、波
形b及びcはそれぞれ補極(S極)を増磁する極性の励
磁電流を流した場合及び補極を減磁する極性の励磁電流
を流した場合を示している。図17においてφN は電機
子コイルが巻回されている突極部がN極に対向している
ときに電機子コイルと鎖交する磁束を示し、φS は電機
子コイルが巻回されている突極部がS極に対向している
ときに電機子コイルと鎖交する磁束を示している。
【0018】図17から明らかなように、従来のこの種
の磁石発電機では、制御コイルに励磁電流を流したとき
の磁束の変化量を余り大きくとることができなかったた
め、励磁コイルの巻数を多くし、励磁電流を大きくして
比較的大きなアンペアターンで電機子コイルと鎖交する
磁束を制御しようとしても、発電機の出力の制御幅を広
くとることができないという問題があった。
【0019】特に主回転磁極を構成する磁石として希土
類磁石を用いた場合には、磁力は強くなるが、磁石の厚
みが薄くなるため、制御コイルから見た磁石のパーミア
ンスが大きくなる。そのため、補極を増磁しようとして
も、主回転磁極から流れ出す磁束の減少割合が大きくな
って、電機子コイルと鎖交する磁束のトータルの変化量
が少なくなり、発電機出力の制御幅が狭くなるという問
題があった。
【0020】上記の説明では、制御コイルから発生させ
た制御用磁束により磁石発電機の発電出力を制御する場
合を例にとったが、磁石界磁回転形の電動機において、
制御コイルから生じさせた制御用磁束により電動機出力
を制御する場合にも同様の問題が生じ、制御コイルに流
す励磁電流により出力を広範囲に制御することが難しい
という問題が生じる。
【0021】制御用磁束が主回転磁極を構成する磁石に
与える影響を少なくするために、特開平9−17276
0号に示されているように、永久磁石の極弧角を補極の
極弧角のほぼ2倍程度に大きくすることが提案されてい
るが、このように構成した場合には、回転界磁のN極と
S極とのバランスが崩れて、磁音が生じたり、入力トル
クの変動が生じたりするという新たな問題が生じる。
【0022】また従来のこの種の磁石発電機では、回転
子のボス部を制御用磁束の磁路の一部として用いるた
め、該ボス部を固定子鉄心の継鉄部に対向させるよう
に、ボス部の軸線方向長さを長くしておく必要があっ
た。そのため、ボス部の設計の自由度が低くなるだけで
なく、ボス部が大形になって回転子の質量が増大し、車
両を駆動する内燃機関に取付ける磁石発電機において機
関の加速性能を向上させるために、回転子のイナーシャ
を小さくすることが要求された場合に、その要求に答え
ることが難しくなるという問題があった。
【0023】本発明の目的は、比較的少ないアンペアタ
ーンで、電機子コイルと鎖交する磁束の量を広範囲に制
御して、効率よく出力制御を行うことができるようにし
た磁石界磁回転形回転電機を提供することにある。
【0024】本発明の他の目的は、回転子のボス部を制
御用磁束の磁路として用いることなく、制御用磁束を補
極に作用させて、出力制御を行うことができるようにし
た磁石界磁回転形回転電機を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明は、周方向に伸び
る磁極取付け部を有する回転子ヨークと該回転子ヨーク
の周方向に等角度間隔で並ぶように設けられて前記磁極
取付け部に取り付けられたn個(nは1以上の整数)の
永久磁石からなる主回転磁極と前記回転子ヨークの周方
向に等角度間隔で並ぶように設けられて前記n個の主回
転磁極相互間にそれぞれ位置させた状態で前記磁極取付
け部に固設されたn個の補極とを有して前記n個の主回
転磁極が同極性を呈するように前記n個の主回転磁極を
構成する永久磁石が磁化の向きを揃えて前記回転子ヨー
クの径方向に着磁されている回転子と、前記回転子の主
回転磁極及び補極に対向する固定子磁極面を先端に有す
るm個(mは2以上の整数)の突極部を継鉄部から突出
させた構造を有する固定子鉄心と前記固定子鉄心の前記
突極部に巻回された電機子コイルとを有する固定子とを
備えた磁石界磁回転形回転電機を対象とする。
【0026】本発明においては、固定子鉄心の軸線を囲
むように配置されて固定子鉄心の継鉄部に磁気的に結合
された環状の軸方向磁路形成部と該軸方向磁路形成部か
ら突出して固定子の側方を回転子の径方向に沿って磁極
取付け部側に伸びる板状の径方向磁路形成部とを有し
て、径方向磁路形成部の前記磁極取付け部側の端部に該
磁極取付け部の周方向に沿って伸びる制御用磁極面が形
成されている界磁制御用ヨークと、該界磁制御用ヨーク
の軸方向磁路形成部を取り囲むように巻回された制御コ
イルとが設けられる。
【0027】上記補極は、固定子磁極面と制御用磁極面
との双方に対向するように、その寸法と配設位置とが設
定され、主回転磁極は、固定子磁極面のみに対向し、制
御用磁極面には対向しないように、その寸法と配設位置
とが設定されている。
【0028】本明細書において、補極を回転子ヨークの
磁極取付け部に「固設」するとは、補極を磁極取付け部
に対して固定された状態で設けることを意味し、補極を
回転子ヨークと別部材により形成して、該補極をネジ止
めや接着等により回転子ヨークの磁極取付け部に固定す
る場合、及び回転子ヨークの磁極取り付け部の一部に一
体成形により補極を形成する場合の双方を包含する。
【0029】上記のように構成すると、制御用磁束はも
っぱら界磁制御用ヨークの径方向磁路形成部を通して各
補極に流れ、主回転磁極には制御用磁束が流れないた
め、補極を増磁するように制御コイルに励磁電流を流し
たときに主回転磁極が減磁されることがなく、また補極
を減磁するように制御コイルに励磁電流を流したときに
主回転磁極が増磁されることがない。そのため、制御コ
イルから発生させる制御用磁束により、各電機子コイル
と鎖交する磁束の量を広範囲に制御することができ、従
来よりも少ないアンペアターンで回転電機の出力を広範
囲に制御することができる。
【0030】また上記のように構成すると、主回転磁極
の極弧角と補極の極弧角とを異ならせる必要がないた
め、磁音の発生やトルク変動の発生を伴うことなく、出
力を効率よく制御できる磁石界磁回転形の回転電機を得
ることができる。
【0031】また上記のように構成すると、回転子外転
形の構成をとる場合に、回転子のボス部を制御用磁束の
磁路として用いないため、回転子のボス部の設計の自由
度を高めることができ、ボス部の長さを短くして回転子
のイナーシャを小さくしたり、ボス部を非磁性材料によ
り形成したりすることができる。
【0032】本発明に係わる回転電機は、回転子が固定
子の内側を回転する回転子内転形、及び回転子が固定子
の外側を回転する回転子外転形のいずれの構成をもとる
ことができる。
【0033】回転子外転形の構成をとる場合には、回転
子ヨークが、強磁性材料によりカップ状に形成され、n
個(nは1以上の整数)の主回転磁極は、回転子ヨーク
の周方向に等角度間隔で並ぶように設けられて該回転子
ヨークの周壁部内面に取り付けられる。またn個の補極
は、回転子ヨークの周方向に等角度間隔で並ぶように設
けられてn個の主回転磁極相互間にそれぞれ位置させた
状態で回転子ヨークの周壁部に固設される。また固定子
は、回転子の主回転磁極及び補極に対向する固定子磁極
面を先端に有するm個(mは2以上の整数)の突極部を
等角度間隔で環状の継鉄部から突出させた構造を有する
固定子鉄心と、該固定子鉄心の突極部に巻回された電機
子コイルとを備えた構成とする。固定子の磁極の数mの
値は、通常2nまたは3nに等しく設定する。
【0034】この場合、界磁制御用ヨークは、固定子鉄
心の環状の継鉄部の内周に一部が嵌合された状態で該継
鉄部に固定された環状の軸方向磁路形成部と該軸方向磁
路形成部から突出して固定子の側方を回転子の径方向に
沿って回転子ヨークの周壁部側に伸びる板状の径方向磁
路形成部とを有して、該径方向磁路形成部の前記周壁部
側の端部に該周壁部の周方向に沿って伸びる制御用磁極
面を形成した構成とし、この界磁制御用ヨークの軸方向
磁路形成部を取り囲むように制御コイルを配置する。
【0035】この場合も、補極は、固定子磁極面と制御
用磁極面との双方に対向するように、その寸法と配設位
置とが設定され、主回転磁極は、固定子磁極面のみに対
向し、制御用磁極面には対向しないように、その寸法と
配設位置とが設定される。
【0036】上記補極は、回転子ヨークに取り付けられ
た強磁性材料のブロックにより構成することができる。
【0037】上記の回転電機では、界磁制御用ヨークの
軸方向磁路形成部から界磁制御用ヨークの径方向磁路形
成部と補極と回転子ヨークと主回転磁極と固定子鉄心の
突極部とを経て軸方向磁路形成部に戻る磁路の磁気抵抗
が小さいと、この磁路が制御用磁束に対して漏洩磁路と
なって、制御用磁束が主回転磁極に影響を与えるおそれ
がある。
【0038】これを防ぐためには、補極を構成する強磁
性材料のブロックを、非磁性材料からなるスペーサを介
して回転子ヨークに取り付けて、補極と回転子ヨークと
の間の磁気抵抗を、主回転磁極から生じる主磁束に対し
ては小さく、上記漏洩磁路を流れる磁束に対しては大き
くするような適当な値にしておくことが望ましい。
【0039】このように、補極と回転子ヨークとの間に
非磁性材料からなるスペーサを介在させると、界磁制御
用ヨークの軸方向磁路形成部から径方向磁路形成部と補
極と回転子ヨークと主回転磁極と固定子鉄心の突極部と
を経て軸方向磁路形成部に戻る磁路の磁気抵抗を、界磁
制御用ヨークの軸方向磁路形成部から固定子鉄心の突極
部と補極と界磁制御用ヨークの径方向磁路形成部とを経
て軸方向磁路形成部に戻る制御用磁束の正規の磁路の磁
気抵抗に比べて十分に大きくすることができるため、制
御用磁束により主回転磁極が減磁されたり増磁されたり
するのを防いで、制御コイルによる回転電機の出力制御
を効率よく行わせることができる。
【0040】上記補極はまた、回転子ヨークの一部に一
体に形成することもできる。カップ状に形成された回転
子ヨークの一部に補極を一体に設ける場合には、回転子
ヨークの周壁部の、複数の主回転磁極相互間に位置する
部分を径方向の内側に突出させるように押出し成形し
て、該押出し成形した部分により補極を構成するように
するのがよい。このように、回転子ヨークの周壁部の一
部を押出し成形することにより補極を構成するようにす
ると、補極と回転子ヨークとの連結部の断面積を、補極
を通る主磁束により飽和する程度の大きさに設定するこ
とにより、制御用磁束に対して形成されるおそれがある
漏洩磁路の磁気抵抗を大きくすることができるため、制
御用磁束により主回転磁極が影響を受けるのを防いで、
制御コイルによる回転電機の出力の制御を効率よく行わ
せることができる。
【0041】上記回転電機を磁石発電機として動作させ
る場合には、回転子が外部から回転駆動された際に電機
子コイルに誘起する出力電圧を調整すべく制御コイルに
流す励磁電流を制御する励磁制御回路を設ける。
【0042】この制御回路は、例えば、回転子が外部か
ら回転駆動された際に電機子コイルに誘起する出力電圧
を増大させるときに回転子の主回転磁極から固定子鉄心
の突極部を通して補極に流れる磁束と同極性の制御用磁
束を界磁制御用ヨークの径方向磁路形成部を通して補極
側に流す極性の励磁電流を制御コイルに流し、回転子が
外部から回転駆動された際に電機子コイルに誘起する出
力電圧を抑制するときには回転子の主回転磁極から固定
子鉄心の突極部を通して補極に流れる磁束と異極性の制
御用磁束を界磁制御用ヨークの径方向磁路形成部を通し
て補極側に流す極性の励磁電流を制御コイルに流すよう
に構成される。
【0043】また上記回転電機を電動機として動作させ
る場合には、電機子コイルに駆動電流を流して回転子を
回転駆動する際に、回転子の回転速度または出力トルク
を調整すべく制御コイルに励磁電流を流す励磁制御回路
を設ける。
【0044】
【発明の実施の形態】図1ないし図4は、本発明に係わ
る磁石発電機の構成例を示したもので、図1及び図2は
制御コイルに励磁電流を流していない状態を示し、図3
及び図4は磁石発電機の出力を増大させるべく制御コイ
ルに励磁電流を流した状態を示している。図1及び図3
は磁石発電機の正面図を示し、図2及び図4はそれぞれ
図1のX2 −X2 線断面図及び図3のX4 −X4 線断面
図である。
【0045】図1ないし図4において、図12ないし図
15に示した従来の磁石発電機の各部と同等の部分には
それぞれ図12ないし図15に示した符号と同一の符号
を付してある。図1ないし図4において、1は回転子、
2は固定子で、回転子1は、強磁性材料によりカップ状
に形成されて周壁部101aが磁極取付け部となってい
る回転子ヨーク101と、等角度間隔で並ぶように設け
られて回転子ヨーク101の周壁部101aの内周に等
角度間隔をもって取り付けられた6個の永久磁石からな
る主回転磁極P1 〜P6 と、回転子ヨーク101の周方
向に等角度間隔で並ぶように設けられて6個の主回転磁
極P1 〜P6 相互間にそれぞれ位置させた状態で回転子
ヨーク101に取り付けられた6個の補極Q1 〜Q6 と
を有している。
【0046】主回転磁極P1 〜P6 をそれぞれ構成する
永久磁石は、回転子ヨーク101の周壁部の内周に沿う
ように円弧状に形成されていて、接着等により周壁部1
01aに固定されている。主回転磁極P1 〜P6 を構成
する永久磁石は、すべての主回転磁極P1 〜P6 の固定
子側の磁極面が同極性(図示の例ではN極)を呈するよ
うに、それぞれの磁化の向きを揃えて回転子ヨーク10
1の径方向に着磁されている。
【0047】補極Q1 〜Q6 は、回転子ヨークの周壁部
101aの内周に沿うように円弧状に形成された強磁性
材料のブロック(中実の塊)からなっていて、セラミッ
クスやアルミニューム等の非磁性材料の薄い板からなる
スペーサ110を介して周壁部101aに接着等により
固定されている。なおスペーサ110の部分で渦電流損
を生じさせないようにするため、該スペーサを構成する
非磁性材料としては、セラミックス等の非金属材料を用
いるのが好ましい。
【0048】回転子ヨーク101の底壁部101bに
は、ボス部材102のフランジ部102aがリベット等
により固定され、ボス部材102のボス部102bには
原動機の回転軸を嵌合させるためのテーパ孔102b1が
形成されている。
【0049】固定子2は、固定子鉄心201と該固定子
鉄心に巻装された電機子コイルW1〜W18と制御コイル
Wcとからなっている。
【0050】固定子鉄心201は、回転子1の主回転磁
極P1 〜P6 及び補極Q1 〜Q6 に対向する固定子磁極
面を先端に有する18個の突極部A1 〜A16を環状の継
鉄部Yから突出させた構造を有する環状星形多極鉄心
で、この鉄心は、所定の形状に打ち抜かれた鋼板を所定
枚数積層して締結することにより構成されている。
【0051】固定子鉄心201の突極部A1 〜A18にそ
れぞれ電機子コイルW1 〜W18が巻回され、回転子ヨー
クの底壁部101bに対向する固定子鉄心201の軸線
方向端部の継鉄部の内周側に周設された凹部201b内
に制御コイルWcが巻装されている。制御コイルWc
は、軸線方向の両端につばを有する円筒状のボビンに巻
回された単一のコイルからなっていて、固定子鉄心20
1に形成された凹部(または段部)201b内に、固定
子鉄心201と同心的に配置されて、適宜の手段により
固定子鉄心201に対して固定されている。
【0052】固定子2は、回転子1と中心軸線を共有し
た状態で、かつ固定子鉄心201の継鉄部の内周を回転
子1のボス部102bの外周に空隙を介して対向させた
状態で配置されて、原動機のケースやカバー等に設けら
れた固定子取付け部にネジ202により取り付けられ
る。
【0053】本発明においては、回転子ヨーク101の
周壁部及び底壁部とボス部とが制御用磁束の磁路として
用いられることはなく、代りに、固定子側に強磁性材料
からなる界磁制御用ヨーク10が設けられている。
【0054】図示の界磁制御用ヨーク10は、図5にも
示したように、固定子鉄心201の軸線を囲むように配
置される環状の軸方向磁路形成部10Aと、軸方向磁路
形成部10Aの端部から突出して固定子2の側方を回転
子1の径方向に沿って伸びる円板状の径方向磁路形成部
10Bとからなっている。
【0055】図示の軸方向磁路形成部10Aは、軸線方
向に並ぶ大径のコイル嵌合部10A1と小径の鉄心嵌合部
10A2とからなっていて、コイル嵌合部10A1が制御コ
イルWcの内周に嵌合され、鉄心嵌合部10A2が固定子
鉄心の継鉄部Yの内周に嵌合されて該継鉄部Yに磁気的
に結合されている。そして、回転子ヨークの底壁部10
1bに対向するコイル嵌合部10A1の端部から突出して
回転子の径方向に沿って回転子ヨーク101の周壁部側
に伸びるように円板状の径方向磁路形成部10Bが形成
され、回転子ヨークの周壁部の周方向に伸びる径方向磁
路形成部10Bの外周部に、補極Q1 〜Q6 に対向させ
られる制御用磁極面10bが形成されている。
【0056】主回転磁極P1 〜P6 の極弧角及び補極Q
1 〜Q6 の極弧角はすべて等しく設定されているが、補
極Q1 〜Q6 は、固定子磁極面と制御用磁極面10bと
の双方に対向するように、それぞれの寸法と配設位置と
が設定され、主回転磁極P1〜P6 は、固定子磁極面の
みに対向し、制御用磁極面10bには対向しないよう
に、それぞれの寸法と配設位置とが設定される。
【0057】図示の例では、図2に見られるように、補
極Q1 〜Q6 の幅寸法(回転子の軸線方向に測った寸
法)が固定子鉄心の突極部A1 〜A18のそれぞれの先端
の固定子磁極面の幅寸法(軸線方向に測った寸法)より
も十分に大きく設定されていて、固定子鉄心の突極部A
1 〜A18のそれぞれの先端の固定子磁極面Aa及び界磁
制御用ヨーク10の径方向磁路形成部10Bの外周部の
制御用磁極面10bの双方が補極に対向し得るようにな
っている。
【0058】また主回転磁極P1 〜P6 をそれぞれ構成
する永久磁石の幅寸法が固定子鉄心の突極部の先端の固
定子磁極面Aaの幅寸法よりも小さく設定されていて、
固定子磁極面Aaのみが主回転磁極に対向し、界磁制御
用ヨークの制御用磁極面10bは主回転磁極に対向しな
いようになっている。
【0059】なお、図示の例では、補極の幅寸法と主回
転磁極の幅寸法とを異ならせることにより、補極Q1 〜
Q6 に固定子磁極面Aa及び制御用磁極面10bの双方
を対向させ、主回転磁極に固定子磁極面Aaのみを対向
させるようにしているが、補極Q1 〜Q6 のそれぞれの
幅寸法及び主回転磁極P1 〜P6 のそれぞれの幅寸法を
同一として、補極の取付け位置と主回転磁極の取付け位
置とを回転子の軸線方向にずらすことにより、補極に固
定子磁極面及び制御用磁極面の双方を対向させ、主回転
磁極に固定子磁極面のみを対向させるようにしてもよ
い。
【0060】例えば、図2において、補極Q1 〜Q6 及
び主回転磁極P1 〜P6 の幅寸法を同一として、補極を
回転子ヨーク101の底壁部101b側に寄せて配置す
ることにより補極に固定子磁極面Aa及び制御用磁極面
10bの双方を対向させ、主回転磁極を回転子ヨーク1
01の開口部側に寄せて配置することにより、制御用磁
極面10bのみを主回転磁極に対向させるようにしても
よい。
【0061】図示の磁石発電機においては、主回転磁極
P1 〜P6 を構成する永久磁石のN極−空隙−電機子鉄
心−空隙−補極−回転子ヨークの周壁部101a−主回
転磁極P1 〜P6 のS極の閉ループを通して主磁束φ1
及びφ2 が流れる。これらの主磁束が流れる閉ループを
主ループと呼ぶ。
【0062】また制御コイルWcに励磁電流が流れたと
きには、界磁制御用ヨーク10の軸方向磁路形成部10
A−固定子鉄心201−空隙−補極Q1 〜Q6 −界磁制
御用ヨーク10の径方向磁路形成部10B−軸方向磁路
形成部10A−固定子鉄心201の閉ループを通して制
御用磁束φcが流れる。この制御用磁束φc が流れる閉
ループを制御ループと呼ぶ。
【0063】なお、ボス部102bが強磁性材料からな
っていて、界磁制御用ヨーク10の内周とボス部102
bとの間の距離が短いときには、主回転磁極(磁石)の
N極−空隙−固定子鉄心−界磁制御用ヨーク10−空隙
−ボス部102b−回転子ヨークの底壁部101b−周
壁部101a−主回転磁極のS極の閉ループを通る漏洩
磁束φ3 ´が流れる。図1及び図2に示した例では、ボ
ス部102bの長さが短くなっていて、該ボス部102
bが界磁制御用ヨーク10の内周面のほぼ1/2にしか
対向せず、かつボス部102bと界磁制御用ヨーク10
との間の間隔が比較的大きくなっているため、上記漏洩
磁束φ3 ´は流れても僅かである。
【0064】図示の磁石発電機においては、界磁制御用
ヨーク10の軸方向磁路形成部10Aから界磁制御用ヨ
ークの径方向磁路形成部10Bと補極Q1 〜Q6 と回転
子ヨーク101と主回転磁極P1 〜P6 と固定子鉄心の
突極部とを経て軸方向磁路形成部に戻る磁路が制御用磁
束に対して漏洩磁路となるおそれがある。
【0065】図1ないし図4に示した磁石発電機におい
て、補極Q1 〜Q6 と回転子ヨーク101との間に介在
させられた非磁性材料からなるスペーサ110は、上記
制御用磁束に対して形成されるおそれがある漏洩磁路の
磁気抵抗を、上記制御ループの磁気抵抗に比べて十分に
大きくして、該漏洩磁路を通して制御用磁束を流さない
ようにするために設けられている。このように構成して
おくと、主ループを通して流れる主磁束を確保しつつ、
制御用磁束が主回転磁極側に流れるのを防いで、制御用
磁束が主回転磁極に影響を与えるのを防ぐことができ
る。
【0066】図1ないし図4に示した磁石発電機におい
ても、2つ置きに配置された同位相の6個の電機子コイ
ルを直列に接続して構成したコイルを1相のコイルとし
て、3相の電機子コイルWu ,Wv 及びWw を構成する
ことができる。ここでは、これら3相の電機子コイルW
u ,Wv 及びWw を例えば図20に示すように星形結線
して、該3相の電機子コイルWu ,Wv 及びWw の出力
をダイオードDu〜DwとDx〜Dzとからなる全波整
流回路3を通してバッテリ4等の負荷に供給するものと
する。また、バッテリ4の出力電圧を切換スイッチSW
からなる励磁制御回路5を通して制御コイルWcに印加
する。
【0067】図1ないし図4に示した例においても、切
換スイッチSWの可動接点a1 及びa2 が上側の固定接
点b1 及びb2 に接触させられているときに、制御コイ
ルWcから補極Q1 〜Q6 を増磁する極性の制御用磁束
が生じるように、制御コイルWcの巻方向が設定されて
いるものとする。
【0068】上記の磁石発電機において、制御コイルW
cに励磁電流が流れていないときには、主回転磁極のN
極−空隙−電機子鉄心−空隙−補極−回転子ヨークの周
壁部101a−主回転磁極のS極の主ループを通して主
磁束φ1 及びφ2 が流れる。この状態で回転子1を回転
させて、3相結線した電機子コイルW1 〜W13から3相
交流電圧を発生させ、この交流電圧を図20に示すよう
な回路を通してバッテリに供給した場合、バッテリに流
れる充電電流ID と回転子の回転数N[rpm]との関
係は図19の曲線aとほぼ同様(磁束φ3 ´が弱い分だ
け僅かに充電電流が小さくなる)になる。
【0069】これに対し、図20において、切換スイッ
チSWの可動接点a1 及びa2 をそれぞれ図示のように
上側の固定接点b1 及びb2 に接触させて、バッテリ4
から制御コイルWcに励磁電流を流したときには、図3
及び図4に示したように制御コイルWcから発生した制
御用磁束φc が、界磁制御用ヨークの軸方向磁路形成部
10A−固定子鉄心201−空隙−補極−界磁制御用ヨ
ーク10の径方向磁路形成部10B−界磁制御ヨークの
軸方向磁路形成部10Aの閉ループを流れ、この制御用
磁束φc により補極が増磁される。
【0070】また図20において、切換スイッチSWの
可動接点a1 及びa2 をそれぞれ下側の固定接点c1 及
びc2 に接触させて、バッテリ4から制御コイルWcに
励磁電流を流したときには、上記制御用磁束φc と逆向
きの制御用磁束が、界磁制御用ヨークの軸方向磁路形成
部10A−径方向磁路形成部10B−補極Q1 〜Q6−
空隙−固定子鉄心201−界磁制御用ヨークの軸方向磁
路形成部10Aの閉ループを流れ、補極が減磁される。
【0071】本発明においては、界磁制御用ヨーク10
の径方向磁路形成部10Bが補極には対向するが、主回
転磁極には対向しないようになっていて、制御用磁束に
対しては主回転磁極を通る閉磁路が構成されないように
なっているため、制御コイルWcから発生した制御用磁
束が、主回転磁極P1 〜P6 を通して流れて、主回転磁
極が減磁されたり増磁されたりするのを防ぐことができ
る。そのため、制御コイルから発生させた制御用磁束に
より、電機子コイルW1 〜W18と鎖交する磁束の量を広
範囲に制御することができ、従来よりも少ないアンペア
ターンで回転電機の出力を広範囲に制御することができ
る。
【0072】図18は、本発明に係わる磁石発電機にお
いて制御コイルWcに励磁電流を流したとき、及び流さ
なかったときに電機子コイルに鎖交する磁束の波形を時
間tに対して示したもので、同図において波形aは励磁
電流を流さなかった場合を示し、波形b及びcはそれぞ
れ補極(S極)を増磁する極性の励磁電流を流した場合
及び補極を減磁する極性の励磁電流を流した場合を示し
ている。
【0073】図1及び図2に示した本発明の磁石発電機
において、補極を増磁するように制御コイルWcに励磁
電流を流したときに図20のバッテリに流れる充電電流
IDと回転速度Nとの関係を示すと、図19の曲線dの
ようになる。また補極を減磁するように制御コイルWc
に励磁電流を流したときに流れる充電電流ID と回転速
度Nとの関係は図19の曲線eのようになる。
【0074】図18及び図19から明らかなように、本
発明に係わる磁石発電機では、制御コイルWcに励磁電
流を流したときの磁束の変化量を従来よりも大きくする
ことができるため、従来より少ないアンペアターンで制
御用磁束を発生させて、発電機の出力を広範囲に制御す
ることができる。
【0075】また上記のように構成すると、主回転磁極
P1 〜P6 の極弧角と補極Q1 〜Q6 の極弧角とを異な
らせる必要がないため、主回転磁極を流れる磁束と補極
を流れる磁束との間に大きなアンバランスが生じるのを
防いで、大きな磁音の発生やトルク変動の発生を伴うこ
となく、出力を効率よく制御することができる。
【0076】また上記のように構成すると、回転子1の
ボス部を制御用磁束の磁路として用いないため、回転子
のボス部の設計の自由度を高めることができ、ボス部の
長さを短くして回転子のイナーシャを小さくしたり、ボ
ス部を非磁性材料により形成したりすることができる。
【0077】図1ないし図4に示した例では、界磁制御
用ヨーク10の径方向磁路形成部10Bを回転子ヨーク
101の底壁部101b側に配置したが、図6及び図7
に示すように、界磁制御用ヨーク10の径方向磁路形成
部10Bを回転子ヨーク101の開口部側に配置するよ
うにしてもよい。このように構成すると、界磁制御用ヨ
ークを、固定子を取り付けるための台板として兼用する
ことができる。
【0078】図1ないし図4に示した例では、非磁性体
からなるスペーサ110を補極の周方向(長さ方向)の
全長に亘って設けているが、図8及び図9に示すよう
に、スペーサ110の両端を補極Q1 〜Q6 の周方向の
両端の手前の位置で終端させて、該スペーサを補極の内
周面に設けた凹部内に収容し、補極Q1 〜Q6 の両端を
回転子ヨークの周壁部101aに直接接触させるように
してもよい。図8及び図9のように構成する場合には、
補極Q1 〜Q6 の回転子ヨークと直接接触する部分(図
のC部)の磁路の磁気特性を図16のような飽和特性と
して、この磁路の磁束密度が主磁束φ1 及びφ2 により
飽和するようにしておく。
【0079】なお図8及び図9に示すように構成する場
合、スペーサ110の部分を空隙で置き換えてもよい。
【0080】上記の各例では、補極Q1 〜Q6 を回転子
ヨークと別体に設けた強磁性体のブロック(中実の塊)
により形成したが、図10及び図11に示したように、
回転子ヨーク101の周壁部101aの一部を径方向の
内側に押出し成形することにより、回転子1に一体に補
極を形成するようにしてもよい。
【0081】図10及び図11のように構成する場合に
は、補極Q1 〜Q6 と回転子ヨークの周壁部101aと
の連結部(図示のD部)の断面積を、主回転磁極から生
じる主磁束により磁束密度が飽和する程度の大きさに設
定しておくことにより、制御用磁束に対して漏洩磁路が
形成されるのを防いで、制御用磁束が主磁束に影響を与
えるのを防ぐことができる。
【0082】上記の例では、固定子鉄心の全ての突極部
に電機子コイルを巻回しているが、発電機の出力が余る
場合には、一部の突極部に電機子コイルを巻回しないよ
うにすることもできる。
【0083】上記の例では、環状の固定子鉄心を用いて
いるが、固定子鉄心は継鉄部と該継鉄部から突出した突
極部とを有していればよく、必ずしも環状に形成される
必要はない。例えば半円状に形成された継鉄部から2以
上の整数個の突極部を突出させた構造を有する固定子鉄
心を用いることもできる。
【0084】上記の例では、図20に示すように、切換
スイッチSWにより励磁制御回路5を構成したが、この
制御回路は、例えば電機子コイルに誘起する出力電圧を
増大させるときに回転子の主回転磁極から固定子鉄心の
突極部を通して補極に流れる磁束と同極性の制御用磁束
を界磁制御用ヨークの径方向磁路形成部を通して補極側
に流す極性の励磁電流を制御コイルに流し、回転子が外
部から回転駆動された際に電機子コイルに誘起する出力
電圧を抑制するときには回転子の主回転磁極から固定子
鉄心の突極部を通して補極に流れる磁束と異極性の制御
用磁束を界磁制御用ヨークの径方向磁路形成部を通して
補極側に流す極性の励磁電流を制御コイルに流すように
構成されればよく、上記の例に限定されない。
【0085】例えば、発電機の出力電圧を検出する電圧
検出回路と、該検出回路により検出された出力電圧を設
定値に保つように制御コイルに流す励磁電流の大きさ及
び極性を制御する回路とにより、上記励磁制御回路を構
成することができる。
【0086】上記の例では、回転子を12極に構成し、
固定子を18極に構成しているが、これらの極数は上記
の例に限定されない。一般に回転子は2n極(nは1以
上の整数)であればよく、固定子はm極(mは2以上の
整数)であればよい。通常はm=2nまたはm=3nに
設定されることが多い。
【0087】上記の例では、制御コイルWcを固定子鉄
心に設けた凹部または段部内に嵌合させて保持するとし
たが、固定子2が上記の例のように構成される場合、界
磁制御用ヨーク10の軸方向磁路形成部10Aの外周に
制御コイルWcを巻装して、界磁制御用ヨーク10を固
定子2に取付ける際に、制御コイルWcを固定子鉄心2
01の軸方向端部の凹部201b内に挿入するようにし
てもよい。
【0088】なお制御コイルWcは界磁制御ヨーク10
の軸方向磁路形成部10Aを取り囲むように巻回されて
いればよく、必ずしも上記の例のように固定子鉄心に設
けた凹部201b内に配置する必要はない。
【0089】上記の説明では、磁石発電機を例にとった
が、磁石界磁回転形の同期電動機やブラシレス直流電動
機等の電動機も磁石発電機と同様の構造を有するので、
これらの電動機にも本発明を適用することができる。即
ち、磁石界磁回転形の電動機を上記の磁石発電機と同様
に構成して、制御コイルから発生させた制御用磁束によ
り電機子コイルと鎖交する磁束を制御することにより、
電動機の出力トルクや回転数を制御することができる。
【0090】このように、電動機に本発明を適用する場
合には、電動機の回転速度または出力トルクを調整すべ
く制御コイルに励磁電流を流す励磁制御回路を設ける。
例えば、電動機の回転速度を検出する速度検出回路と、
該検出回路により検出された回転速度を設定値に保つよ
うに制御コイルの励磁電流の大きさ及び極性を制御する
電流制御回路とにより励磁制御回路を構成する。
【0091】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、主回転
磁極には対向せず、補極にのみ対向する界磁制御用ヨー
クを設けて、制御コイルから生じさせた制御用磁束を界
磁制御用ヨークを通して補極に流し、主回転磁極には制
御用磁束を流さないようにしたので、制御コイルから発
生させる制御用磁束により、各電機子コイルと鎖交する
磁束の量を広範囲に制御することができ、従来よりも少
ないアンペアターンで回転電機の出力を広範囲に制御す
ることができる利点がある。
【0092】また本発明によれば、主回転磁極の極弧角
と補極の極弧角とを異ならせる必要がないため、大きな
磁音の発生やトルク変動の発生を伴うことなく、出力を
効率よく制御できる磁石界磁回転形の回転電機を得るこ
とができる。
【0093】更に本発明によれば、回転子外転形の構成
をとる場合に、回転子のボス部を制御用磁束の磁路とし
て用いないため、回転子のボス部の設計の自由度を高め
ることができ、ボス部の長さを短くして回転子のイナー
シャを小さくしたり、ボス部を非磁性材料により形成し
たりすることができる。
【0094】また本発明において、補極を回転子ヨーク
に一体に形成した場合には、回転子のイナーシャをより
いっそう小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる磁石発電機の構成例を示した正
面図である。
【図2】図1のX2 −X2 線断面図である。
【図3】図1の磁石発電機において制御コイルに励磁電
流が流れているときの状態を示した正面図である。
【図4】図3のX4 −X4 線断面図である。
【図5】本発明に係わる磁石発電機で用いる界磁制御用
ヨークの構成例を示した正面図である。
【図6】本発明に係わる磁石発電機の他の構成例を示し
た正面図である。
【図7】図6のX7 −X7 線断面図である。
【図8】本発明に係わる磁石発電機の更に他の構成例を
示した正面図である。
【図9】図8のX9 −X9 線断面図である。
【図10】本発明に係わる磁石発電機の更に他の構成例
を示した正面図である。
【図11】図10のX11−X11線断面図である。
【図12】従来の磁石発電機の構成を示した正面図であ
る。
【図13】図12のX13−X13線断面図である。
【図14】図12に示した磁石発電機において制御コイ
ルが励磁されているときの状態を示した正面図である。
【図15】図14のX15−X15線断面図である。
【図16】本発明に係わる磁石発電機の補極と回転子ヨ
ークとの間の磁路の好ましい磁気特性の一例を示した線
図である。
【図17】従来の磁石発電機において制御コイルが励磁
されていないとき及び励磁されたときに電機子コイルに
鎖交する磁束の波形を示した波形図である。
【図18】本発明に係わる磁石発電機において制御コイ
ルが励磁されていないとき及び励磁されたときに電機子
コイルに鎖交する磁束の波形を示した波形図である。
【図19】従来の磁石発電機の出力でバッテリを充電し
た場合、及び本発明に係わる磁石発電機の出力でバッテ
リを充電した場合に流れる充電電流と発電機の回転速度
との関係を示した線図である。
【図20】磁石発電機の出力でバッテリを充電する場合
の回路を、制御コイルの励磁を制御する励磁制御回路の
一例とともに示した回路図である。
【符号の説明】
1…回転子、101…回転子ヨーク、101a…回転子
ヨークの周壁部、102…ボス部材、102b…ボス
部、P1 〜P6 …主回転磁極、Q1 〜Q6 …補極、2…
固定子、201…固定子鉄心、Y…環状の継鉄部、A1
〜A18…突極部、W1 〜W18…電機子コイル、Wc…制
御コイル、5…励磁制御回路、10…界磁制御用ヨー
ク、10A…軸方向磁路形成部、10B…径方向磁路形
成部、110…非磁性材料からなるスペーサ、φ1 ,φ
2 …主磁束、φc …制御用磁束。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02K 19/22 H02K 19/22 H02P 9/14 H02P 9/14 H (72)発明者 中川 昌紀 静岡県沼津市大岡3744番地 国産電機株式 会社内 (72)発明者 村松 秀一 静岡県沼津市大岡3744番地 国産電機株式 会社内 Fターム(参考) 5H002 AA05 AB05 AB06 AB07 AC04 AE08 5H590 AA15 AB01 AB04 AB09 BB15 CA07 CA23 CC02 CC05 CC18 CC24 CC29 CD01 CE05 DD04 DD62 EB02 FA06 FB01 GA02 HA02 HB06 5H619 AA01 BB02 BB06 BB15 PP01 PP02 PP06 PP08 PP12 PP14 5H621 AA03 GA01 GA04 GA16 GA20 GB11 HH04 HH08 HH09 JK02 JK05 JK14 PP10 5H622 AA03 CA02 CA05 CA10 CB05 PP05 PP10 PP19

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周方向に伸びる磁極取付け部を有する回
    転子ヨークと該回転子ヨークの周方向に等角度間隔で並
    ぶように設けられて前記磁極取付け部に取り付けられた
    n個(nは1以上の整数)の永久磁石からなる主回転磁
    極と前記回転子ヨークの周方向に等角度間隔で並ぶよう
    に設けられて前記n個の主回転磁極相互間にそれぞれ位
    置させた状態で前記磁極取付け部に固設されたn個の補
    極とを有して前記n個の主回転磁極が同極性を呈するよ
    うに前記n個の主回転磁極を構成する永久磁石が磁化の
    向きを揃えて前記回転子ヨークの径方向に着磁されてい
    る回転子と、前記回転子の主回転磁極及び補極に対向す
    る固定子磁極面を先端に有するm個(mは2以上の整
    数)の突極部を継鉄部から突出させた構造を有する固定
    子鉄心と前記固定子鉄心の前記突極部に巻回された電機
    子コイルとを有する固定子とを備えた磁石界磁回転形回
    転電機において、 前記固定子鉄心の軸線を囲むように配置されて前記固定
    子鉄心の継鉄部に磁気的に結合された環状の軸方向磁路
    形成部と前記軸方向磁路形成部から突出して前記固定子
    の側方を前記回転子の径方向に沿って前記磁極取付け部
    側に伸びる板状の径方向磁路形成部とを有して、前記径
    方向磁路形成部の前記磁極取付け部側の端部に該磁極取
    付け部の周方向に沿って伸びる制御用磁極面が形成され
    ている界磁制御用ヨークと、前記界磁制御用ヨークの軸
    方向磁路形成部を取り囲むように巻回された制御コイル
    とを具備し、 前記補極は、前記固定子磁極面と制御用磁極面との双方
    に対向するように、その寸法と配設位置とが設定され、 前記主回転磁極は、前記固定子磁極面のみに対向し、前
    記制御用磁極面には対向しないように、その寸法と配設
    位置とが設定されていること、 を特徴とする磁石界磁回転形回転電機。
  2. 【請求項2】 強磁性材料によりカップ状に形成された
    回転子ヨークと該回転子ヨークの周方向に等角度間隔で
    並ぶように設けられて前記回転子ヨークの周壁部内面に
    取り付けられたn個(nは1以上の整数)の永久磁石か
    らなる主回転磁極と前記回転子ヨークの周方向に等角度
    間隔で並ぶように設けられて前記n個の主回転磁極相互
    間にそれぞれ位置させた状態で前記回転子ヨークの周壁
    部に固設されたn個の補極とを有して前記n個の主回転
    磁極が同極性を呈するように該n個の主回転磁極を構成
    する永久磁石が磁化の向きを揃えて前記回転子ヨークの
    径方向に着磁されている回転子と、前記回転子の主回転
    磁極及び補極に対向する固定子磁極面を先端に有するm
    個(mは2以上の整数)の突極部を等角度間隔で環状の
    継鉄部から突出させた構造を有する固定子鉄心と前記固
    定子鉄心の前記突極部に巻回された電機子コイルとを有
    する固定子とを備えた磁石界磁回転形回転電機におい
    て、 前記固定子鉄心の環状の継鉄部の内周に一部が嵌合され
    た状態で該継鉄部に固定された環状の軸方向磁路形成部
    と前記軸方向磁路形成部から突出して前記固定子の側方
    を前記回転子の径方向に沿って前記回転子ヨークの周壁
    部側に伸びる板状の径方向磁路形成部とを有して、前記
    径方向磁路形成部の前記周壁部側の端部に該周壁部の周
    方向に沿って伸びる制御用磁極面が形成されている界磁
    制御用ヨークと、前記界磁制御用ヨークの軸方向磁路形
    成部を取り囲むように巻回された制御コイルとを具備
    し、 前記補極は、前記固定子磁極面と制御用磁極面との双方
    に対向するように、その寸法と配設位置とが設定され、 前記主回転磁極は、前記固定子磁極面のみに対向し、前
    記制御用磁極面には対向しないように、その寸法と配設
    位置とが設定されていること、 を特徴とする磁石界磁回転形回転電機。
  3. 【請求項3】 前記補極は、前記回転子ヨークに取り付
    けられた強磁性材料のブロックからなっている請求項1
    または2に記載の磁石界磁回転形回転電機。
  4. 【請求項4】 前記補極は、前記回転子ヨークに非磁性
    材料からなるスペーサを介して取り付けられた強磁性材
    料のブロックからなっている請求項1または2に記載の
    磁石界磁回転形回転電機。
  5. 【請求項5】 前記補極は、前記回転子ヨークの一部に
    一体に形成されている請求項1または2に記載の磁石界
    磁回転形回転電機。
  6. 【請求項6】 前記回転子ヨークの周壁部の、前記複数
    の主回転磁極相互間に位置する部分が径方向の内側に突
    出するように押出し成形されて、該押出し成形された部
    分により前記補極が構成されている請求項2に記載の磁
    石界磁回転形回転電機。
  7. 【請求項7】 前記回転子が外部から回転駆動された際
    に前記電機子コイルに誘起する出力電圧を調整すべく前
    記制御コイルに流す励磁電流を制御する励磁制御回路が
    更に設けられている請求項1ないし6のいずれか1つに
    記載の磁石界磁回転形回転電機。
  8. 【請求項8】 前記回転子が外部から回転駆動された際
    に前記電機子コイルに誘起する出力電圧を増大させると
    きに前記回転子の主回転磁極から前記固定子鉄心の突極
    部を通して前記補極に流れる磁束と同極性の制御用磁束
    を前記界磁制御用ヨークの径方向磁路形成部を通して前
    記補極側に流す極性の励磁電流を前記制御コイルに流
    し、前記回転子が外部から回転駆動された際に前記電機
    子コイルに誘起する出力電圧を抑制するときには前記回
    転子の主回転磁極から前記固定子鉄心の突極部を通して
    前記補極に流れる磁束と異極性の制御用磁束を前記界磁
    制御用ヨークの径方向磁路形成部を通して前記補極側に
    流す極性の励磁電流を前記制御コイルに流すように構成
    された励磁制御回路が更に設けられている請求項1ない
    し6のいずれか1つに記載の磁石界磁回転形回転電機。
  9. 【請求項9】 前記電機子コイルに駆動電流を流して前
    記回転子を回転駆動する際に、回転子の回転速度または
    出力トルクを調整すべく前記制御コイルに励磁電流を流
    す励磁制御回路が更に設けられている請求項1ないし6
    のいずれか1つに記載の磁石界磁回転形回転電機。
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