JP2013162613A - 電動回転機および電動回転システム - Google Patents

電動回転機および電動回転システム Download PDF

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Abstract

【課題】ダブルロータ構造の出力トルクを効率よく利用することのできる電動回転機を提供すること。
【解決手段】固定子11と、該固定子内に回転自在に収納される外回転子12と、該外回転子内に回転自在に収納される内回転子22と、を備える電動回転機10であって、固定子側で形成する回転磁界が外回転子側を同期回転させる同期電動機を構成しており、外回転子側で形成する回転磁界が内回転子側を滑り回転させる誘導電動機を構成している。
【選択図】図2

Description

本発明は、電動回転機および電動回転システムに関し、詳しくは、効率の高い回転駆動を実現したものに関する。
各種装置に搭載する電動回転機には、搭載装置に応じた特性が要求されることになり、例えば、駆動源として内燃機関と共にハイブリッド自動車(Hybrid Electric Vehicle)に搭載されたり、単独の駆動源として電気自動車(Electric Vehicle)に搭載される、駆動用モータの場合には、低回転域で大トルクを発生するのと同時に、広い可変速特性を備えることが要求される。
このような特性を有する電動回転機としては、マグネットトルクと共に、リラクタンストルクを効果的に利用可能な構造を採用するのが有効であり、外周面側に向かって開くV字型になるように永久磁石(磁極)を回転子内に埋め込む、IPM(Interior Permanent Magnet)構造を採用することが提案されている(例えば、特許文献1)。
また、電動回転機は、電力消費を小さく、かつ、効率よく所望の駆動力を発生するために、高効率に駆動することが求められる。特に、ハイブリッド自動車や電気自動車には、搭載空間の制約と共に、近年のエネルギ効率(燃費)の向上の要求に伴って、軽量化と同時に小型化による高エネルギ密度出力が可能な電動回転機が求められている。このことから、残留磁束密度の高いネオジム磁石(Neodymium magnet)が埋め込み永久磁石として多用されている。
このネオジム磁石は、Nd−Fe−Bを主組成とする高価な希土類(レアアース)磁石であり、磁石量を増やすほど、コストが増加してしまうという課題がある。また、磁石量を増加させると、比例的にモータの端子に誘起される電圧が増加することから、高速回転駆動時には電流位相角を進角させて負のd軸電流を流すことにより誘起電圧の上昇を直流バス電圧以下に抑える必要があり、このために、高回転領域側で要求される出力トルクを確保することができず、効率悪化の要因となってしまう。なお、d軸は、磁極が作る磁束の方向、例えば、V字に埋設する永久磁石の場合にはその間の中心軸となる。
この課題を解消するには、固定子側のコイルに給電して回転磁界を発生させることにより回転子を回転させて出力軸を駆動させる、一経路のみの動力伝達方式を、多経路から動力を伝達する分割方式にすることで解決することができ、この動力伝達を多経路に分割する方式として、出力軸をダブルロータで回転駆動させる電動回転機が提案されている(例えば、特許文献2)。
この文献2に記載の電動回転機では、第1ロータ(回転子)を内燃機関の出力軸に連結するとともに、第2ロータ(回転子)を車両の駆動軸に連結し、内燃機関と電気モータとしての動力をそれぞれ伝達して利用可能な構造に構築されており、内燃機関から車輪に動力を伝達する際に、それぞれの回転速度の比を連続的に変化させる無断変速機能が実現されている。
特開2008−99418号公報 特開2000−197324号公報
しかしながら、この特許文献2に記載の電動回転機にあっては、第1ロータ内に第2ロータを収納するコンパクトな構造に構築されているが、内燃機関の出力軸には外径の大きな第1ロータを連結して、車両の駆動軸には外径の小さな第2ロータを連結している。
一般的にモータの出力トルクTは、次式に示すように、ロータの外径Dの2乗に比例することから、小径の第2ロータを車両の駆動軸に連結して動力を伝達していたのでは、その出力トルクを駆動力として効率よく利用することができない。
T∝D×L (D:ロータ外径、L:ロータ板材の積層厚)
そこで、本発明は、ダブルロータ構造の出力トルクを効率よく利用することのできる電動回転機を提供することすることを目的としている。
上記課題を解決する電動回転機に係る発明の第1の態様は、固定子と、該固定子内に回転自在に収納される第1回転子と、該第1回転子内に回転自在に収納される第2回転子と、を備えており、前記固定子側で形成する回転磁界が前記第1回転子側を同期回転させる同期電動機を構成して、前記第1回転子側で形成する回転磁界が前記第2回転子側を滑り回転させる誘導電動機を構成することを特徴とする電動回転機。
ものである。
上記課題を解決する電動回転機に係る発明の第2の態様は、上記第1の態様の特定事項に加え、前記固定子には、前記第1回転子を収納する内周面側に該第1回転子の駆動電流を入力する複数相の巻線コイルが配設され、前記第1回転子には、前記固定子の前記巻線コイルが形成する回転磁界に磁気結合する永久磁石が配設されるとともに、前記第2回転子を収納する内周面側に該第2回転子を回転駆動させる回転磁界を形成する永久磁石が配設され、前記第2回転子には、前記第1回転子の前記永久磁石が形成する回転磁界に磁気結合する巻線コイルが配設されることを特徴とするものである。
上記課題を解決する電動回転機に係る発明の第3の態様は、上記第1または第2の態様の特定事項に加え、前記第1回転子と前記第2回転子とを連結状態または非連結状態にするクラッチ機構を備えることを特徴とするものである。
上記課題を解決する電動回転システムに係る発明の第1の態様は、上記の電動回転機を備えて、該電動回転機の前記第1回転子と一体回転するように出力軸が連結されていることを特徴とするものである。
上記課題を解決する電動回転システムに係る発明の第2の態様は、上記第1の態様の特定事項に加え、前記電動回転機の前記第2回転子と一体回転するように入力軸が連結されていることを特徴とするものである。
上記課題を解決する電動回転システムに係る発明の第3の態様は、上記第1または第2の態様の特定事項に加え、前記第2回転子の前記第1回転子に対する滑り回転数が負になるように駆動周波数を制御する制御部を備えることを特徴とするものである。
このように、本発明の一態様によれば、固定子と第1回転子の同期電動機内に、その第1回転子と第2回転子の誘導電動機が収容されたダブルロータ構造に構築することができ、第1回転子側を駆動力の出力軸として、第2回転子側を駆動力の入力軸とする、電動回転システムを構築することができる。第2回転子の第1回転子に対する滑り回転数が負になるように駆動周波数を制御することにより、第2回転子の回転により発電しつつ、言い換えると、第2回転子の駆動力を第1回転子の駆動力に加えて動力伝達することができ、第1、第2回転子のいずれか一方のみのロータ構造の場合よりも効率よく駆動力を発生させて出力することができる。この第1回転子は第2回転子よりも大径のロータであることから駆動トルクを効率よく出力伝達することができる。さらに、第1、第2回転子を連結するクラッチ機構を備える場合には、損失なく一体回転させることができ、また、一方に入力する駆動力で他方を一体回転させることができ、例えば、一方を他方のスタータとして利用することができる。
したがって、第1、第2回転子に駆動源や動力伝達先を任意に連結して、それぞれを回転駆動させることのできる、使い勝手がよく、効率のよい回転駆動を実現することができる。
本発明に係る電動回転機の一実施形態を示す図であり、その概略全体構成を示す回転軸に対して直交する方向の縦断面図である。 その回転軸と平行な方向の縦断面図である。 その回転子側に磁極がない場合の磁束発生の発生状況を示す平面図である。 その動力の伝達を説明する図であり、(a)はそのダブルロータ構造を採用する場合を示す概念図、(b)はそのシングルロータ構造を採用する場合を示す概念図である。 その駆動制御を説明するグラフである。 その利用形態の一例を示すシステム構成図である。 その図6とは異なる利用形態の一例を示すシステム構成図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。図1〜図 は本発明に係る電動回転機の一実施形態を示す図である。
図1および図2において、電動回転機(ダブルロータ型モータ)10は、概略円筒形状に形成されている固定子(ステータ)11と、この固定子11内に回転自在に収納されて軸心に一致する回転出力軸(単に回転軸ともいう)13が固設されている外回転子(PMロータ)12と、この外回転子12内に回転自在に収納されて軸心に一致する回転入力軸(単に回転軸ともいう)23が固設されている内回転子(IMロータ)22と、を備えており、例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車において、内燃機関と同様の駆動源として、あるいは車輪ホイール内に搭載するのに好適な性能を有している。
固定子11には、外回転子12の外周面12aにギャップG1を介して内周面15a側を対面させるように軸心の法線方向に延在する複数本のステータティース15が形成されている。このステータティース15には、内部に対面収納されている外回転子12を回転駆動させる磁束の発生用の駆動コイル(巻線コイル)14を構成する3相巻線が分布巻により巻付形成されている。
外回転子12は、外周面12aに向かって開くV字型になるように、一対で1組の永久磁石16を1磁極として埋め込むIPM(Interior Permanent Magnet)構造になるように作製されており、同期モータのPMロータとして回転駆動する。この外回転子12は、図面の表裏方向に延在する平板状の永久磁石16の角部16aを対面状態に嵌め込んで不動状態に収容する空間17aと、その永久磁石16の幅方向の両側方に位置して磁束の回り込みを制限するフラックスバリアとして機能する空間17b(以下ではフラックスバリア17bともいう)とを形成するV字空間17が外周面12aに対面するように形成されている。このV字空間17の間には、永久磁石16を高速回転時の遠心力に抗して位置決め保持することができるように、永久磁石16間を連結支持するセンタブリッジ20が形成されている。
この電動回転機10は、ステータティース15間の空間が、巻線を通して巻き掛けることにより駆動コイル14を形成するためのスロット18を構成しており、6組の永久磁石16側にそれぞれ6本のステータティース15が対面するように、言い換えると、一対の永久磁石16側が構成する1磁極に6スロット18が対応するように構築されている。すなわち、電動回転機10は、隣接する1磁極毎に永久磁石16のN極とS極の表裏を交互にした、6極(3極対)、36スロットで、単相分布巻5ピッチで巻線した3相IPMモータに作製されている。なお、図中のN極、S極の表示は、部材表面に存在する訳ではなく、説明のために図示するものである。
これにより、電動回転機10は、バッテリ201から出力される直流電流をインバータ202で交流電流に変換して固定子11のスロット18内の駆動コイル14に通電し、ステータティース15から対面する外回転子12内に磁束を通したときに、永久磁石16との間に生じる吸引力と反発力に起因するマグネットトルクに加えて、その磁束が通過する磁路を最短にしようとするリラクタンストルクとの総合トルクにより同期回転駆動させることができ、その外回転子12と一体回転する回転出力軸13から通電入力する電気的エネルギを機械的エネルギとして出力することができる。
ここで、この電動回転機10における固定子11と外回転子12は、図3に示すように、1磁極を構成する一対の永久磁石16に対応する複数のステータティース15毎に、固定子11から外回転子12内に均等配置された磁路を形成するように、スロット18内に駆動コイル14が分布巻き形成されており、この磁路に沿うように、言い換えると、磁束の形成を妨げないように永久磁石16を収容するV字空間17が形成されている。なお、固定子11と外回転子12は、ケイ素鋼などの電磁鋼板材料の薄板を所望の出力トルクに応じた厚さになるように軸方向に重ねてボルト穴19などを利用してネジ止めすることにより作製されている。
また、外回転子12には、内部に埋め込まれている一対の永久磁石16の1磁極毎に対応して、内回転子22を収容する内周面12bに沿うように6枚の永久磁石26が貼付固定されている。この永久磁石26は、内回転子22の外周面22aにギャップG2を介して内周面26a側を対面させつつ、一対の永久磁石16の1磁極毎にN極またはS極が交互に内周面(表面)側になるように設定されており、これにより、6極(3極対)のIMモータを構築している。
内回転子22には、外回転子12側の永久磁石26の内周面26aにギャップG2を介して外周面22a側を対面させるように軸心の法線方向に延在する複数本のロータティース25が形成されており、このロータティース25間の空間が、巻線を通して巻き掛けることにより巻線コイルを形成するためのスロット28を構成している。このロータティース25には、外装されている外回転子12側の永久磁石26により誘導回転される磁束発生用の不図示の励磁コイル(巻線コイル)を構成する3相巻線が分布巻により巻付形成されている。なお、この励磁コイルには、スリップリングなどのスイッチング機能を持たせて発生する電流を適宜調整することにより高精度に回転駆動を制御することができ、このスイッチング動作を非接触に実行可能に構成して、簡易かつ堅牢な構造に構築するようにしてもよい。または、スロット28に銅やアルミニウム等の導体バーを埋め、両端をリングによって短絡したカゴ型構造としてもよい。
この内回転子22は、外回転子12が内周面12b側の永久磁石26の一体回転により回転磁界を形成することによって、スロット28内の励磁コイル内に誘導起電力を発生させて回転駆動させる誘導モータ(Induction Motor)のステータとしてその外回転子12が機能し、この内回転子22は誘導モータのIMロータとして回転駆動する構造に構築されている。すなわち、外回転子12と内回転子22は、すべり回転可能に磁気結合する誘導電動機を構成しており、内回転子22は、外回転子12の回転に伴って誘導回転させることができ、また、発電機のようにその外回転子12を誘導回転させることもできる。
ここで、外回転子12は、固定子11側のステータティース15と磁気結合する永久磁石16と、内回転子22側のロータティース25と磁気結合する永久磁石26との間に、固定子11側のステータティース15から外回転子12側に進入する磁路(図3を参照)の形成を妨げないように、また、永久磁石26の磁力の影響が及ばないように、その磁路に沿うフラックスバリア27a、27bが形成されている。フラックスバリア27aは、永久磁石16、26との間で延在方向と平行姿勢で中間部に位置するように形成されており、フラックスバリア27bは、外回転子12の電磁鋼板材料がバラバラにならないようにセンターブリッジ20と同様に連結支持領域を残しつつ、隣接する永久磁石16、26間の領域での磁束の通過を制限するように形成されている。
そして、電動回転機10は、固定子11が外装ケース100の胴部101の内面に相対回転不能に固設されており、この胴部101の回転子12、22の回転軸方向両端部には、その外回転子12を収容する空間を閉止する板状の閉止部材102、103が取り付けられている。また、この外装ケース100内の外回転子12の回転軸方向両端部には、内回転子22を収容する空間を閉止する板状の閉止部材112、113が取り付けられている。
これら閉止部材102、103、112、113は、回転子12、22の回転軸13、23に対応する中心位置に挿通孔が穿孔されてベアリング31〜34が固設されている。これに対して、内回転子22の軸心には、回転軸方向外方の双方に延在する回転軸23a、23bが固設されており、外回転子12の軸心には、回転軸方向外方の一方のみに延在する回転軸13が固設されている。
そして、内回転子22の一方の回転軸23aは、外装ケース100と外回転子12の閉止部材102、112のベアリング31、33に回転自在に支持されており、内回転子22の他方の回転軸23bは、外回転子12の反対側の閉止部材113のベアリング34に回転自在に支持されている。また、外回転子12の回転軸13は、外装ケース100の閉止部材103のベアリング32に回転自在に支持されている。
これにより、内回転子22は、回転軸23a、23bがベアリング33、34を介して閉止部材112、113に回転自在に支持されることにより外回転子12内で自由に相対回転することができる。また、外回転子12は、閉止部材112が内回転子22の回転軸23aにベアリング33を介して回転自在に支持されるとともに、内回転子22の回転軸23bをベアリング34を介して回転自在に支持する閉止部材113の同軸位置に回転軸13が固設されて、これら回転軸13、23aが外装ケース100の閉止部材102、103にベアリング31、32を介して回転自在に支持されることにより、外装ケース100内で外回転子12も自由に相対回転することができる。
また、内回転子22は、外回転子12の回転軸13と非連結状態のまま同軸位置に配設されている回転軸23bの軸周りに、その回転軸13が一体に固設されている閉止部材103と、その回転軸23bとを連結または解放するクラッチ部材41と、が配置されている。このうちのクラッチ部材41は、背面側(内回転子22本体側)で回転軸23bに固設されているベース部材42に設置されているソレノイド42sにより、回転軸23bの軸方向に進退される円盤状の支持部材43の一面側に円環状に形成されて固設されており、このクラッチ部材41に対面する閉止部材113側には円環状に形成されている受け部材44が固設されて、クラッチ機構を構成している。
これにより、内回転子22は、ソレノイド42sが外回転子12側の受け部材44にクラッチ部材41を圧接させることで、回転軸23bと外回転子12の回転軸13とを相対回転不能な連結状態にすることができ、同期する一体回転させることができる。反対に、内回転子22は、ソレノイド42sが外回転子12側の受け部材44からクラッチ部材41を離隔させて圧接状態を解消させることで、回転軸23bを外回転子12の回転軸13から解放(連結解除)することができ、非同期回転させることができる。
ここで、電動回転機10では、図4に示すように、固定子11側の駆動コイル14にインバータ制御により電力P1を供給して周波数F1の回転磁界を発生させることにより、外回転子12を回転駆動させて回転出力軸13から駆動力を出力させることができる。このとき、電動回転機10では、内回転子22も回転駆動させることができ、外回転子12の回転出力軸13が周波数F1で回転するのに対して、回転入力軸23aは周波数F2で回転することになる。
要するに、内回転子22は、外回転子12に対して内部でスベリ回転しており、その内回転子22のスベリsは次式(1)のように定義すると、この式(1)から回転入力軸23aの周波数F2は、次式(2)のように表すことができる。
s=(F1−F2)/F1 ……(1)
F2=(1−s)×F1 ……(2)
また、外回転子12の内周面12bに固設されている永久磁石26は、SPM(Surface Permanent Magnet)型に構築されて周波数F1で回転駆動しており、内回転子22の外周に周波数F1の回転磁界を発生させている。
ところで、スベリsが負のとき、言い換えると、回転周波数がF1<F2のときには、内回転子22は外回転子12側の永久磁石26が形成する回転磁界よりも速い速度で回転しており、外回転子12をステータとしつつ内回転子22が誘導発電機におけるIMロータとして機能可能な領域で動作していることになる。この場合には、内回転子22の回転入力軸23aに入力される機械エネルギは、回転運動する磁気エネルギに変換させた後に、外回転子12に動力伝達することができる。
例えば、図5には、スベリs=−0.5、外回転子(PMロータ)12の回転周波数を80Hzとしたときの相対的な時間差に対するトルク特性の磁界解析結果(調整前データ)を示している。このグラフから、相対速度差が増加するのに従って内回転子(IMロータ)22の負のトルクが大きくなっているとともに、外回転子12のトルクも増加していることが分かる。これから、スベリsが負のときには、回転入力軸23aから受け取るスベリ周波数sF1分のエネルギを受け取ってトルクを増大できることが分かる。この図5では、相対速度差がある程度大きくなるとトルクは最大値から減少する傾向になるため、効率よく動力伝達するにはスベリsを適切に制御する必要がある。なお、電動回転機10は、クラッチ部材41を備えることから、外回転子12と連結させて内回転子22を同期回転させることができ、内回転子22での損出をなくすことができる。このため、内回転子22を備えることによる回生時のエネルギ損失をなくして高効率なエネルギ回生を実現することができる。
このことから、電動回転機10では、図4(a)に示すように、バッテリ201の直流電気エネルギをインバータ202により交流電気エネルギに変換して外回転子12を回転駆動させることにより、その電気エネルギを磁気エネルギに変換して、その外回転子12を回転駆動させる駆動力としての機械エネルギとして出力することができる。これに加えて、内回転子22の回転入力軸23aから入力された機械エネルギは、外回転子12に磁気エネルギに変換して伝達することができ、その磁気エネルギを機械エネルギとして、外回転子12の機械エネルギに合力させることができる。すなわち、電動回転機10では、固定子11と外回転子12で構築される同期モータで生成する機械エネルギに、外回転子12と内回転子22で構築される誘導モータに回転入力軸23aから入力する機械エネルギを加える動力伝達フローが構築されており、電力P1を供給して周波数F1で外回転子12を回転駆動させるとともに、電力P2を供給して周波数F2で内回転子22をスベリ回転駆動させることにより、駆動源としての機能を分配して動力伝達経路を2分割することができる。
例えば、図4(b)に示す固定子11´と回転子12´をそれぞれ1つ備えるシングルロータタイプの電動回転機に、電力P1´を供給して回転出力軸13´から周波数F1の駆動力を取り出すのと同等の動作をさせる場合には、図4(a)に示すように、シングルロータタイプの場合の電力P1´の70%程度の電力P1を供給して周波数F1で外回転子12を回転駆動させるとともに、同様に、電力P1´の30%程度の電力P2を供給して周波数F2で内回転子22(回転入力軸23a)を回転駆動させることができる。言い換えると、電動回転機10は、電力P1´を電力P1、P2に分配して外回転子12と内回転子22を回転させることにより、回転出力軸13からはシングルタイプと同等の駆動力を取り出すことができる。
したがって、電動回転機10は、任意のタイミングに、内回転子22から外回転子12の駆動力を補助させて回転出力軸13を回転駆動させることができ、例えば、車載する場合には、外回転子12を高速回転時も含めて広い回転速度範囲内で所望の駆動力を出力させることを実現するとともに、低速回転時の常用領域では内回転子22も回転させて協働させることができ、最適な広い可変速特性を実現することができる。
例えば、図6に示すように、回転入力軸23aにモータ301を連結してコントローラ(制御部)302によりスベリ回転数が負になるように回転駆動を最適制御することにより、回転出力軸13に駆動軸を連結されている変速機303とディファレンシャル・ギア(差動歯車、通称、デフ)304を介して動力を伝達することができ、車輪305の回転駆動制御を外回転子12と内回転子22の回転制御に分配して、低速域から高速域まで効率よく回転駆動させることができる。
また、同様に、図7に示すように、回転入力軸23aにエンジン(内燃機関)401を連結してコントローラ(制御部)402で回転駆動を最適制御することにより、外回転子12と内回転子22のそれぞれに回転駆動を分担させて、回転出力軸13、変速機303、ディファレンシャル・ギア304を介して車輪305を低速域から高速域まで効率よく回転駆動させることができる。また、この図7に示すように、エンジン401を回転入力軸23aに連結する場合には、クラッチ部材41により内回転子22(回転入力軸23a)を外回転子12と一体回転させる構造にして、外回転子12の回転駆動によりエンジン401を始動させることもできる。
具体例としては、外回転子12の駆動性能を70%程度に設定することにより永久磁石16として弱めの磁力の磁石を選択することができ、高速回転領域での誘起電圧の上昇を抑えることができる。このため、回転速度に応じて磁力を調整する機能を持たせて、高速回転領域での磁力を弱める、所謂、弱め磁界制御を行う必要をなくすことができ、広い可変速特性を得ることができる。また、磁力の弱い磁石を選択できるので、コストを削減することができる。さらに、磁力の弱い磁石を採用して永久磁石16とするので、コギングトルクを低減するために、軸心を中心にして永久磁石16の設置位置を捩じる、所謂、スキューを施すことを省略することができ、トルクリプルも低減することができるとともに、モータの電磁騒音をも低減することができる。
このように本実施形態においては、固定子11内に収容する外回転子12を内回転子22に外装させて、同期電動機内に誘導電動機を内蔵するダブルロータ構造に構築するので、外回転子12と内回転子22に動力伝達経路を分割して駆動力を取り出すことができ、高回転域から低回転域まで効率よく回転駆動させることのできる電動回転システムを実現することができる。したがって、回転入力軸23aにモータ301やエンジン401を連結して、車輪305を効率よく回転駆動させることができる。
ここで、電動回転機10は、内回転子22に外装する外回転子12の回転出力軸13に車両の駆動軸を連結することができるので、電気自動車(EV)やレジエクステンダ・ハイブリッド型自動車やストロング・ハイブリッド型自動車など、モータのみで走行するモードを備える車両に最適である。すなわち、ロータ外径の大きな外回転子12に駆動軸を連結するので、発進時等に大きな駆動力を得ることができ、また、駆動効率も高いことから燃費も向上させることができる。特に、レジエクステンダ・ハイブリッド型自動車に適用した場合には、ロータ外径の小さな内回転子22にエンジン401の出力軸を連結することにより、エンジン401からの振動の伝達を小さくすることができる。また、従来のレジエクステンダ・ハイブリッド型自動車のように、エンジンを駆動源とする機械エネルギをモータで交流電気エネルギに変換して、その交流電気エネルギをインバータを介して直流電気エネルギに変換した後にバッテリに蓄電し、この後には、バッテリ内の直流電気エネルギをインバータで利用可能な交流電気エネルギに変換した後にモータで機械エネルギに変化して車両の駆動軸を回転駆動させるなど、長い動力伝達経路を不要にすることができ、その動力伝達経路を短縮して伝達効率を向上させることができる。この動力伝達経路を考慮した場合にも、電動回転機10のように、最終的な出力時における回転効率からロータ外径の大きな外回転子12を駆動軸に連結可能な構造が有利である。
本発明の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらす全ての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、各請求項により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、すべての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画されうる。
これまで本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
10 電動回転機
11 固定子
12 外回転子
12a 外周面
12b 内周面
13 回転出力軸
14 駆動コイル
15 ステータティース
16、26 永久磁石
17 V字空間
17b、27a、27b フラックスバリア
18、28 スロット
20 センタブリッジ
22 内回転子
22a 外周面
23、23a 回転入力軸
25 ロータティース
26a 内周面
31〜34 ベアリング
41 クラッチ部材
42s ソレノイド
100 外装ケース
201 バッテリ
202 インバータ
301 モータ
401 エンジン

Claims (6)

  1. 固定子と、該固定子内に回転自在に収納される第1回転子と、該第1回転子内に回転自在に収納される第2回転子と、を備えており、
    前記固定子側で形成する回転磁界が前記第1回転子側を同期回転させる同期電動機を構成して、
    前記第1回転子側で形成する回転磁界が前記第2回転子側を滑り回転させる誘導電動機を構成することを特徴とする電動回転機。
  2. 前記固定子には、前記第1回転子を収納する内周面側に該第1回転子の駆動電流を入力する複数相の巻線コイルが配設され、
    前記第1回転子には、前記固定子の前記巻線コイルが形成する回転磁界に磁気結合する永久磁石が配設されるとともに、前記第2回転子を収納する内周面側に該第2回転子を回転駆動させる回転磁界を形成する永久磁石が配設され、
    前記第2回転子には、前記第1回転子の前記永久磁石が形成する回転磁界に磁気結合する巻線コイルが配設されることを特徴とする請求項1に記載の電動回転機。
  3. 前記第1回転子と前記第2回転子とを連結状態または非連結状態にするクラッチ機構を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の電動回転機。
  4. 上記請求項1から3のいずれか1項に記載の前記電動回転機を備えて、
    該電動回転機の前記第1回転子と一体回転するように出力軸が連結されていることを特徴とする電動回転システム。
  5. 前記電動回転機の前記第2回転子と一体回転するように入力軸が連結されていることを特徴とする請求項4に記載の電動回転システム。
  6. 前記第2回転子の前記第1回転子に対する滑り回転数が負になるように駆動周波数を制御する制御部を備えることを特徴とする請求項4または5に記載の電動回転システム。
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