JP2004320130A - 映像デジタル記録再生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】水平ジッターの無い映像信号を出力すること。
【解決手段】I/Oブロックと,VSPブロックと,DRPブロックと,制御ブロックから構成される映像デジタル記録再生装置であって,制御ブロックは,水平ジッター防止回路と外部入力制御回路を有し,水平ジッター防止回路は,標準判定回路からの標準/非標準判定フラグが,標準の時フリーラン同期信号発生回路からの補間同期信号を,非標準の時検出同期信号を,それぞれ用いて入力映像信号をメモリに書き込み,切り替わり検出回路からの標準/非標準切り替わり信号があった時は,外部入力制御回路からメモリフレームページホールド信号を出力し,読み出し時に前のフレームで読み出されたものと同一ページの映像信号を読み出すようにすると共に同一ページに前のフレームで書き込まれた映像信号を上書きする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,映像デジタル信号を記録・再生する映像デジタル記録再生装置に関し,特にアナログ映像記録可能な家庭用の映像デジタル記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
映像デジタル記録再生装置の例として図3に示すものが知られている(例えば,特許文献1参照)。図3において,映像デジタル記録再生装置は,映像信号の入出力処理を行なう入出力部であるI/Oブロック1と,映像データに対して圧縮や伸長等の信号処理を行なうVSP(Video Signal Processing)ブロック2と,映像データの記録再生を行なう記録再生処理等を行なうDRP(Data Recording Playback)ブロック3と,各ブロック1〜3に必要な制御信号やクロックを形成して,映像デジタル記録再生装置全体の制御を行なう制御ブロック4から構成されている。そして,I/Oブロック1は,マトリクス変換回路及びA/D変換回路から成る入力映像信号処理回路5と,出力映像信号処理回路15と,シャフリングメモリ6から構成されている。VSPブロック2は,シャフリングメモリ6と,直交変換回路から成るデータ圧縮符号化回路7と,フレーム化回路8と,PTGメモリ9と,ECCメモリ12と,デフレーム化回路13と,逆直交変換回路から成るデータ伸張復号化回路14と,データマスク回路30から構成されている。DRPブロック3は,PTGメモリ9と,ECCメモリ12と,エンコーダ10と,デコーダ11から構成されている。制御ブロック4は,同期分離回路16と,垂直及び水平同期分離回路17と,I/OPLL回路18と,マルチプレクサ19と,I/Oコントロール信号発生回路20と,13.5MHzクロック発振回路21と,4/1PLL回路22と,分周器23と,フレームパルス生成カウンタ24と,VSPコントロール信号発生回路25と,DRPPLL回路26と,DRPコントロール信号発生回路27と,外部入力制御回路28と,位相比較器29から構成されている。
【0003】
外部入力制御回路28は,フレームパルス基準信号と,シャフリングメモリ6からの映像データの読み出しを管理するページ管理信号,データマスク回路30において映像データをマスク処理するマスク信号を生成する。
【0004】
この映像デジタル記録再生装置の動作は,特許文献1に詳細に説明されているので,ここでは省略する。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−16544号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上で述べた映像デジタル記録再生装置は,入力同期信号に従って映像信号をシャフリングメモリメモリ6に書き込むため,映像信号と入力同期信号の位相の正確さが要求される。しかし入力信号の品位によっては,同期分離回路16における同期分離の際に,検出水平同期信号がサンプリングクロック単位で1個ずれる場合があり,出力映像に水平ジッターを生じることがあった。
【0007】
図4に,検出水平同期信号が1個ずれる例を示す。図4において,(a)は入力信号が正常である場合を,(b)は入力信号の信号レベルが高くなった場合を,(c)は入力信号の傾斜が緩くなった場合を,それぞれ表している。図4において,サンプリングクロックが“H”の時に,入力信号がスレッシュレベルよりも高い“H”レベルである場合は検出水平同期信号を“H”にし,スレッシュレベルよりも低い“L”レベルである場合は検出水平同期信号を“L”にする。
【0008】
図4(a)において,入力信号が正常である場合,入力信号は,“H”レベルから“L”レベルに変化する際に,スレッシュレベル通過時点Aより後の最初のサンプリング時点Bでは“L”レベルであるので,検出水平同期信号が“H”から“L”に変化する。
【0009】
図4(b)において,入力信号の信号レベルが高くなった場合,相対的にスレッシュレベルが低くなるので,(a)の場合におけるサンプリング時点Bでの入力信号レベルがスレッシュレベルより高く“H”レベルのままであるので,検出水平同期信号も“H”のままである。そして,次のサイクルのサンプリング時点Cで入力信号レベルがスレッシュレベルより低くなり,“L”レベルになるので,検出水平同期信号も“H”から“L”に変化する。従って,検出水平同期信号は,(a)の場合に比べて,サンプリングクロック単位で1個遅れることになる。逆に,入力信号の信号レベルが低くなった場合,検出水平同期信号は(a)の場合に比べて1個進むことになる。
【0010】
図4(c)において,入力信号の傾斜が緩くなった場合,入力信号レベルが低くならず,(a)の場合におけるサンプリング時点Bでの入力信号レベルがスレッシュレベルより高いままであり“H”レベルであるので,検出水平同期信号も“H”のままである。そして,次のサイクルのサンプリング時点Cで入力信号レベルがスレッシュレベルより低くなり,“L”レベルになるので,検出水平同期信号も“H”から“L”に変化する。従って,検出水平同期信号は,(a)の場合に比べて,サンプリングクロック単位で1個遅れることになる。逆に,入力信号の傾斜が急峻になった場合,検出水平同期信号は(a)の場合に比べて1個進むことになる。
【0011】
そこで,出力映像に水平ジッターを生じることを防止するため,フリーランカウンタを用い,同期分離した同期信号が1フレーム単位で標準と判定された場合は,垂直及び水平同期分離回路17から検出した水平同期信号(検出同期信号)ではなく,フリーランカウンタで作成したフリーラン水平同期信号(補間同期信号)で補間することが考えられた(フリーランカウンタは,切り替わりフレームの先頭でリセット後にフリーランとして,同期分離した水平同期信号と位相を合わせるものである)。しかし,その場合は標準判定が1フレーム単位のため,補間同期信号に切り替えている期間が入力映像信号が実際に標準である期間から1フレーム遅れるため,ずれの生じたフレームで水平ジッターが残ってしまうという問題があった。
【0012】
図5に,ずれの生じたフレームで水平ジッターが残ってしまう例を示す。図5は,水平同期信号を補間した場合の標準/非標準切り替わり時の,従来例の動作のタイムチャートを示す図である。メモリは3フレーム分の容量を持ち、1フレーム毎の領域をA,B,Cとし、メモリへの書き込みおよび読み出しはそれぞれA,B,Cの順にアクセスを行う。
【0013】
図5において,入力映像信号がX3(標準)からY1(非標準)となった時,標準/非標準判定フラグは1フレーム遅れるためまだ標準であるので,入力水平同期信号は補間同期信号のままである。そのため,メモリ領域Aへの書き込みには,検出同期信号を用いて書き込まなければならないのに,補間同期信号を用いて書き込むことになり,書き込まれた映像信号Y1はずれた映像信号となることになる。これは,入力映像信号がY3(非標準)からZ1(標準)となった時も同様である。即ち,その時,標準/非標準判定フラグは1フレーム遅れるためまだ非標準であるので,入力水平同期信号は検出同期信号のままである。そのため,書き込みメモリ領域Aには,補間同期信号を用いて書き込まなければならないのに,検出同期信号を用いて書き込むことになり,書き込まれた映像信号Z1はずれた映像信号となることになる。その結果として,メモリ領域Aから読み出される,出力映像信号も又ずれた映像信号Y1,Z1が出力されることになる。
【0014】
本発明は,かかる問題を解消するためになされたものであり,水平ジッターの無い映像信号を出力することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために,
請求項1の記載に係る発明は,
I/Oブロックと,VSPブロックと,DRPブロックと,制御ブロックから構成される映像デジタル記録再生装置であって,
制御ブロックは,水平ジッター防止回路と外部入力制御回路を有し,
水平ジッター防止回路は,標準判定回路からの標準/非標準判定フラグが,標準の時フリーラン同期信号発生回路からの補間同期信号を,非標準の時検出同期信号を,それぞれ用いて入力映像信号を書き込みメモリに書き込み,
切り替わり検出回路からの標準/非標準切り替わり信号があった時は,外部入力制御回路からメモリフレームページホールド信号を出力し,前のフレームで読み出されたものと同一ページの映像信号を読み出すようにする,
ことを特徴とする。
【0016】
請求項2の記載に係る発明は,
請求項1に記載された映像デジタル記録再生装置において,
水平ジッター防止回路は,入力同期信号の標準判定回路と,フリーラン同期信号発生回路と,マルチプレクサMUXと,非標準/標準判定の切り替わり検出回路から構成され,
標準判定回路は,垂直同期信号及び水平同期信号を用いて入力映像信号が標準信号か非標準信号かを判定,出力し,
フリーラン同期信号発生回路は,標準である場合にカウンタをフリーランとして垂直同期信号及び水平同期信号を作成,出力し,
マルチプレクサは,非標準である場合は,分離回路で分離した垂直同期信号及び水平同期信号をそのまま,標準である場合は,フリーラン同期信号を,外部入力制御回路に出力し,
非標準/標準判定の切り替わり検出回路は,標準/非標準判定フラグの後端エッジを検出して,切り替わり信号を外部入力制御回路に出力する,
ことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下,本発明を図1,図2を用いて説明する。図1は本発明の水平ジッター防止回路40の構成を,図2は水平同期信号を補間した場合の標準/非標準切り替わり時の動作のタイムチャートを,それぞれ示す図である。本発明は,図1に示す水平ジッター防止回路40を,図3の制御ブロック4で破線を用いて示した箇所40に挿入すると共に,外部入力制御回路28及びシャフリングメモリメモリ6を改良したものである。
【0018】
図1において,水平ジッター防止回路40は,入力同期信号の標準判定回路41と,フリーラン同期信号発生回路42と,マルチプレクサMUX43と,非標準/標準判定の切り替わり検出回路44から構成される。
【0019】
入力同期信号の標準判定回路41は,垂直及び水平同期分離回路17で分離された垂直同期信号及び水平同期信号を用いて1フレームの長さを測定し,入力映像信号が標準信号か非標準信号かを判定し,その判定結果信号である標準/非標準判定フラグ(図3参照)をフリーラン同期信号発生回路42,マルチプレクサ43,及び非標準/標準判定の切り替わり検出回路44に出力する。
【0020】
フリーラン同期信号発生回路42は,標準判定回路41の判定結果信号が非標準である場合は,カウンタをリセットしてフリーラン同期信号を発生させない。
【0021】
判定結果信号が標準である場合は,カウンタをフリーランとして,カウンタ値から垂直同期信号及び水平同期信号を作成し,マルチプレクサ43に出力する。
【0022】
マルチプレクサ43は,標準判定回路41の判定結果信号が非標準である場合は,垂直及び水平同期分離回路17で分離された垂直同期信号及び水平同期信号をそのまま,外部入力制御回路28及びI/OPLL回路18に出力する。又,判定結果信号が標準である場合は,フリーラン同期信号発生回路42で作成された垂直同期信号及び水平同期信号を,外部入力制御回路28及びI/OPLL回路18に出力する。
【0023】
非標準/標準判定の切り替わり検出回路44は,標準判定回路41から出力される標準/非標準判定フラグの後端エッジを検出し,非標準/標準が切り替わったことを判定して,切り替わり信号を外部入力制御回路28に出力する。
【0024】
外部入力制御回路28は,非標準/標準判定の切り替わり検出回路44から切り替わり信号を受け取った時,その1フレームの間,ページ管理信号の1種として,フレームページの更新を停止する信号であるメモリフレームページホールド信号を生成し,シャフリングメモリメモリ6へ出力する。
【0025】
シャフリングメモリメモリ6では,メモリフレームページホールド信号を受け取った時の1フレームの間はメモリの書き込み領域および読み出し領域を更新せず,メモリの書き込み領域にはずれのない映像信号を上書きするとともに,1フレーム前に読み出した映像信号を再び読み出す。
【0026】
図2に,水平同期信号を補間した場合の標準/非標準切り替わり時の,本発明の動作のタイムチャートを示す。
【0027】
図2において,図5と同様に,入力映像信号がX3(標準)からY1(非標準)となった時,メモリ領域Aにずれた映像信号Y1が書き込まれる。その際,読み出しはメモリ領域Cから1つ前のフレームのずれのない映像信号X3が読み出される。次に,入力映像信号がY1(非標準)からY2(非標準)となった時,標準/非標準判定フラグは非標準に切り替わるので,入力水平同期信号は検出同期信号となる。従って,書き込みはメモリにずれのない映像信号Y2が書き込まれる。ここで,従来例であれば,読み出しはメモリ領域Aから1つ前のフレームのずれのある映像信号Y1が読み出されるはずである。しかるに,本発明では,前述したように水平ジッター防止回路40を設けて,次の1フレームの間に,外部入力制御回路28からメモリフレームページホールド信号を出力して,メモリフレームページホールド信号が出力された時は,メモリフレームページをホールドすることで,メモリ領域Aに書き込まれたずれのある映像データY1を,ずれのない映像データY2で上書きし,読み出しは前のフレームで読み出されたメモリ領域Cのずれのない映像信号X3を再度読み出すようにしている。続く1フレームでは,読み出しはメモリ領域Aからずれのない映像信号Y2が読み出される。
【0028】
これは,入力映像信号がY3(非標準)からZ1(標準)となった時も同様である。即ち,書き込みでメモリ領域Aにずれた映像信号Z1が書き込まれる。その際,読み出しはメモリ領域Cから1つ前のフレームのずれのない映像信号Y3が読み出される。次に,入力映像信号がZ1(標準)からZ2(標準)となった時,標準/非標準判定フラグは標準に切り替わるので,入力水平同期信号は補間同期信号となる。従って,書き込みはメモリにずれのない映像信号Z2が書き込まれる。ここで,従来例であれば,読み出しはメモリ領域Aから1つ前のフレームのずれのある映像信号Z1が読み出されるはずである。しかるに,本発明では,前述したように水平ジッター防止回路40を設けて,次の1フレームの間に,外部入力制御回路28からメモリフレームページホールド信号を出力して,メモリフレームページホールド信号が出力された時は,メモリフレームページをホールドすることで,メモリ領域Aに書き込まれたずれのある映像データZ1を,ずれのない映像データZ2で上書きし,読み出しは前のフレームで読み出されたメモリ領域Cのずれのない映像信号Y3を再度読み出すようにしている。続く1フレームでは,読み出しはメモリ領域Aからずれのない映像信号Z2が読み出される。
【0029】
その結果として,書き込みはメモリに,ずれのある映像信号Y1,Z1の代わりにずれのない映像信号Y2,Z2が記憶され,出力映像信号は・・・X1,X2,X3,X3,Y2,Y3,Y3,Z2,Z3・・・の順に出力される。出力映像信号Y1,Z1は無くなるもののそれらはずれのある出力映像信号であり,その代わりとしてずれのない映像信号X3,Y3が2個続くので,水平ジッターの無い,視聴者にとって違和感のない出力映像信号となる。
【0030】
【発明の効果】
以上述べたように,本発明によれば,水平ジッターの無い映像信号を出力することが出来るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水平ジッター防止回路40の実施例を示す図である。
【図2】水平同期信号を補間した場合の標準/非標準切り替わり時の,本発明の動作のタイムチャートを示す図である。
【図3】映像デジタル記録再生装置の従来例を示す図である。
【図4】従来例で,検出水平同期信号が1個ずれる例を示す図である。
【図5】水平同期信号を補間した場合の標準/非標準切り替わり時の,従来例の動作のタイムチャートを示す図である。
【符号の説明】
1 I/Oブロック
2 VSPブロック
3 DRPブロック
4 制御ブロック
28 外部入力制御回路
40 水平ジッター防止回路
41 標準判定回路
42 フリーラン同期信号発生回路
43 マルチプレクサMUX
44 非標準/標準判定の切り替わり検出回路

Claims (2)

  1. I/Oブロックと,VSPブロックと,DRPブロックと,制御ブロックから構成される映像デジタル記録再生装置であって,
    制御ブロックは,水平ジッター防止回路と外部入力制御回路を有し,
    水平ジッター防止回路は,標準判定回路からの標準/非標準判定フラグが,標準の時フリーラン同期信号発生回路からの補間同期信号を,非標準の時検出同期信号を,それぞれ用いて入力映像信号をメモリに書き込み,
    切り替わり検出回路からの標準/非標準切り替わり信号があった時は,外部入力制御回路からメモリフレームページホールド信号を出力し,前のフレームで読み出されたものと同一ページの映像信号を読み出すようにする,
    ことを特徴とする映像デジタル記録再生装置。
  2. 請求項1に記載された映像デジタル記録再生装置において,
    水平ジッター防止回路は,入力同期信号の標準判定回路と,フリーラン同期信号発生回路と,マルチプレクサMUXと,非標準/標準判定の切り替わり検出回路から構成され,
    標準判定回路は,垂直同期信号及び水平同期信号を用いて入力映像信号が標準信号か非標準信号かを判定,出力し,
    フリーラン同期信号発生回路は,標準である場合にカウンタをフリーランとして垂直同期信号及び水平同期信号を作成,出力し,
    マルチプレクサは,非標準である場合は,分離回路で分離した垂直同期信号及び水平同期信号をそのまま,標準である場合は,フリーラン同期信号を,外部入力制御回路に出力し,
    非標準/標準判定の切り替わり検出回路は,標準/非標準判定フラグの後端エッジを検出して,切り替わり信号を外部入力制御回路に出力する,
    ことを特徴とする映像デジタル記録再生装置。
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