JP3570785B2 - 動画像伸張再生方法および装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は動画像伸張再生装置に関する。さらに詳細には、記録系と表示系を非同期で動作させ、表示系の画像フレームまたはフィールドをホールドさせおよび/またはスキップさせることにより、記録系の画像を正常に再生できる動画像伸張再生方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
MPEGでの画像圧縮伸張においては、駒落としをしないで原画像を圧縮し、伝送または蓄積を行ない、蓄積の場合は、原画像と同一フレーム速度で蓄積される。復号再生においても原画像と同一フレーム速度で復号し表示するのが普通である。このため、一般的には、原画像取り込みから、圧縮、蓄積、伸張、表示までで、クロック同期がとれていなければならず、そのためにPLL等の回路が必用であった。また、特殊再生用に早送りや、スローや、逆再生が要望されるが、従来はフレーム内符号化のフレームだけを用いたストロボ再生が用いられており、スムーズな再生ができなかった。
【0003】
MPEGには、フレーム内符号化のIピクチャと、前方からの予測フレーム間符号化のPピクチャと、前後の双方向からの予測フレーム間符号化のBピクチャの3種類があり、Bピクチャに関しては後のフレーム間符号化に用いられないためスキップが可能である。
【0004】
図16は、従来の動画像伸張再生装置を示すブロック図である。図16において、1は記録系クロック生成器である。2は記録系クロック、3は記録装置または受信装置、4は圧縮データ、5はバッファメモリ、6は被復号データ、7は復号部、8は蓄積画像、9は復号用メモリ、10は復号画像、12は表示系クロック、13は表示部、14は表示画像、15はモニタ、19は復号部起動パルス、20は表示系クロック生成器である。ここで、記録系又は記録装置というときは、たとえば、CD−ROM等の画像が記録された系またはそのCD−ROM装置等を示す。また、受信系または受信装置というときは、たとえば、テレビジョン装置等のように画像を通信回線によって受信する系またはその受信装置を示す。
【0005】
次に、従来技術の動画像伸張再生装置の動作について説明する。記録系クロック生成器1から生成された記録系クロック2を用いて、記録装置3から読み出され符号化された記録データ4がバッファメモリ5に転送され蓄積される。この場合、記録系のときは、記録装置3は圧縮された画像データのソースであり、受信系のときは受信装置3は回線からの圧縮画像データの中継の機能をもつ。復号部7の要求に応じバッファメモリ5から読み出された被復号画像データ6は復号部7に転送される。復号部7はその画像データを復号し、その復号画像データはフレーム間復号用または表示用に復号用メモリ9に蓄積画像データ8として蓄積される。復号用メモリ9から表示すべき画像を復号画像10として表示部13に転送し、表示部13で表示用の映像信号に変換し、表示系クロック12からの同期信号を付加し表示画像14としてモニタ15に出力する。表示系クロック生成部20は、記録系クロック生成器1からの記録系クロック2を用い、PLL等で同期をとり、表示系クロック12を生成する。復号部7は各フレーム毎に復号化を行い、各フレームの復号化を開始する復号部起動パルス19は表示部13で生成され、各フレーム毎に一定の時刻に発生される。この場合記録系クロック2と表示系クロック12が同期しているため、記録系と表示系でのフレーム枚数はマクロ平均的には一致し、長時間復号再生しても画像の破綻は生じない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上のべたように、従来例においては、記録系のクロックと表示系のクロックの同期をとる必要があり、そのためにPLL等の回路を付加しなければならなかった。
【0007】
また、従来例においては、フレーム速度の異なる記録装置と表示器間で、正常に画像を再生することは不可能であった。
【0008】
また、特殊再生機能として、早送りやスロー等のスムーズな特殊再生ができず、フレーム内符号化のフレームだけを用いたストロボ再生しかできなかった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、別々の発生源のクロックにより、記録系と表示系を独立に動作させ、表示系の画像フレームまたはフィールドをスキップまたはホールドさせることにより、表示系の動作速度を記録系の動作速度に合致させることによって、フレーム速度の異なる記録装置と表示器間で、正常に画像を再生することができる動画像伸張再生方法および 装置を提供できる。
【0013】
本発明は、圧縮された動画像を伸張再生する動画像伸張再生方法において:記録装置からのデータ転送クロックと表示系のクロックを非同期とし、記録系時刻よりも第1の所定フレーム時間進んだホールド閾値を設け、表示系時刻がホールド閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フレームだけホールドすることによって時刻補正を行い、記録系時刻よりも第1の所定フレーム時間遅れたスキップ閾値を設け、表示系時刻がスキップ閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フレームだけスキップすることによって時刻補正を行い、さらに、ホールド閾値(B)よりもさらに第2の所定フレーム時間進んだヒステリシスホールド閾値(J)およびスキップ閾値(F)よりもさらに第2の所定フレーム時間遅れたヒステリシススキップ閾値(K)を設け、表示系時刻が最初にホールド閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フレームだけホールドすることによって時刻補正を行い、最初のホールド後のスキップはヒステリシススキップ閾値(K)以下のときに行い、一方、表示系時刻が最初にスキップ閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フレームだけスキップすることによって時刻補正を行い、最初のスキップ後のホールドはヒステリシスホールド閾値(J)以上のときに行い、記録系からの時刻に最も近い表示系のフレームを表示するように構成される。
【0015】
本発明は、圧縮された動画像を伸張再生する動画像伸張再生方法において:記録装置からのデータ転送クロックと表示系のクロックを非同期とし、記録系時刻よりも第1の所定フレーム時間進んだホールド閾値を設け、表示系時刻がホールド閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フレームだけホールドすることによって時刻補正を行い、記録系時刻よりも第1の所定フレーム時間遅れたスキップ閾値を設け、表示系時刻がスキップ閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フレームだけスキップすることによって時刻補正を行い、さらに、ホールド閾値(B)よりもさらに第2の所定フレーム時間進んだヒステリシスホールド閾値(J)およびスキップ閾値(F)よりもさらに第2の所定フレーム時間遅れたヒステリシススキップ閾値(K)を設け、表示系時刻が最初にホールド閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フレームだけホールドすることによって時刻補正を行い、最初のホールド後のスキップはヒステリシススキップ閾値(K)以下のときに行い、一方、表示系時刻が最初にスキップ閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フレームだけスキップすることによって時刻補正を行い、最初のスキップ後のホールドはヒステリシスホールド閾値(J)以上のときに行い、記録系からの時刻に最も近い表示系のフレームを表示し、第2の所定フレーム時間は1/2フレーム時間より小さくなるように構成される。
【0019】
本発明は、圧縮された動画像を伸張再生する動画像伸張再生方法において:記録装置からのデータ転送クロックと表示系のクロックを非同期とし、記録系時刻よりも第1の所定フィールド時間進んだホールド閾値を設け、表示系時刻がホールド閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フィールドだけホールドすることによって時刻補正を行い、記録系時刻よりも第1の所定フィールド時間遅れたスキップ閾値を設け、表示系時刻がスキップ閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フィールドだけスキップすることによって時刻補正を行い、記録系からの時刻に最も近い表示系のフィールドを表示し、さらに、ホールド閾値(B)よりもさらに第2の所定フィールド時間進んだヒステリシスホールド閾値(J)およびスキップ閾値(F)よもさらに第2の所定フィールド時間遅れたヒステリシススキップ閾値(K)を設け、表示系時刻が最初にホールド閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フィールドだけホールドすることによって時刻補正を行い、最初のホールド後のスキップはヒステリシススキップ閾値(K)以下のときに行い、表示系時刻が最初にスキップ閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フィールドだけスキップすることによって時刻補正を行い、最初のスキップ後のホールドはヒステリシスホールド閾値(J)以上のときに行い、記録系からの時刻に最も近い表示系のフィールドを表示するように構成される。
【0021】
本発明は、圧縮された動画像を伸張再生する動画像伸張再生方法において:記録装置からのデータ転送クロックと表示系のクロックを非同期とし、記録系時刻よりも第1の所定フィールド時間進んだホールド閾値を設け、表示系時刻がホールド閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フィールドだけホールドすることによって時刻補正を行い、記録系時刻よりも第1の所定フィールド時間遅れたスキップ閾値を設け、表示系時刻がスキップ閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フィールドだけスキップすることによって時刻補正を行い、記録系からの時刻に最も近い表示系のフィールドを表示し、さらに、ホールド閾値(B)よりもさらに第2の所定フィールド時間進んだヒステリシスホールド閾値(J)およびスキップ閾値(F)よもさらに第2の所定フィールド時間遅れたヒステリシススキップ閾値(K)を設け、表示系時刻が最初にホールド閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フィールドだけホールドすることによって時刻補正を行い、最初のホールド後のスキップはヒステリシススキップ閾値(K)以下のときに行い、表示系時刻が最初にスキップ閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フィールドだけスキップすることによって時刻補正を行い、最初のスキップ後のホールドはヒステリシスホールド閾値(J)以上のときに行い、記録系からの時刻に最も近い表示系のフィールドを表示し、第2の所定フレーム時間は1/2フィールド時間より小さくなるように構成される。
【0023】
本発明は、フレーム速度の異なる記録装置と表示器間において、ビットストリームの転送速度の制御および復号フレームの制御を行うことにより、任意の速度で画像データを再生するように構成される。
【0027】
本発明は、画像源を有する記録装置、画像源と同期したクロックを生成する記録系クロック生成器、読み出された画像データをストアするバッファメモリ、画像データを復号化する復号部、画像データを表示するために映像信号に変換する表示部、画像を映し出すモニタ、表示部用クロックを生成する表示系クロック生成器から構成され、圧縮された動画像を伸張再生する動画像伸張再生装置において:記録系クロックをカウントする記録系カウンタ、表示系クロックをカウントする表示系カウンタ、および非同期で動作する記録系カウンタと表示系カウンタとを比較するコンパレータを有する復号起動制御部を備え、コンパレータは、表示系カウンタの値が記録系カウンタの値よりも1/2フレーム時間進んだホールド閾値と同じ値になったときに、または表示系カウンタの値が記録系カウンタの値よりも1/2フレーム時間遅れたスキップ閾値と同じ値になったときに、ホールドパルスもしくはスキップパルス並びに復号部起動パルスを生成し、表示系フレームを1フレームだけホールドまたはスキップすることによって表示系のフレーム補正を行い、さらに、コンパレータは、表示系カウンタの値が最初にホールド閾値と同じ値になったときに、または表示系カウンタの値が最初にスキップ閾値と同じ値になったときに、ホールドパルスもしくはスキップパルス並びに復号部起動パルスを生成し、表示系フレームを1フレームだけホールドまたはスキップすることによって表示系のフレーム補正を行うと共に、最初のホールドまたはスキップの後は、表示系カウンタの値が、ホールド閾値よりもさらに進んだヒステリシスホールド閾値(J)と同じ値になったときに、または、スキップ閾値よりもさらに遅れたヒステリシススキップ閾値(K)と同じ値になったときに、ホールドパルスもしくはスキップパルス並びに復号部起動パルスを生成し、最初のホールド後のスキップはヒステリシススキップ閾値(K)以下のときに行い、最初のスキップ後のホールドはヒステリシスホールド閾値(J)以上のときに行い、表示部は記録系フレームに最も近い表示系のフレームを表示するように構成される。
【0031】
本発明は、画像源を有する記録装置、画像源と同期したクロックを生成する記録系クロック生成器、読み出された画像データをストアするバッファメモリ、画像データを復号化する復号部、画像データを表示するために映像信号に変換する表示部、画像を映し出すモニタ、表示部用クロックを生成する表示系クロック生成器から構成され、圧縮された動画像を伸張再生する動画像伸張再生装置において:記録系クロックをカウントする記録系カウンタ、表示系クロックをカウントする表示系カウンタ、および非同期で動作する記録系カウンタと表示系カウンタとを比較するコンパレータを有する復号起動制御部を備え、コンパレータは、表示系カウンタの値が記録系カウンタの値よりも1/2フィールド時間進んだホールド閾値と同じ値になったときに、または表示系カウンタの値が記録系カウンタの値よりも1/2フィールド時間遅れたスキップ閾値と同じ値になったときに、ホールドパルスもしくはスキップパルス並びに復号部起動パルスを生成し、表示系フィールドを1フィールドだけホールドまたはスキップすることによって表示系のフレーム補正を行い、さらに、コンパレータは、表示系カウンタの値が最初にホールド閾値と同じ値になったときに、または表示系カウンタの値が最初にスキップ閾値と同じ値になったときに、ホールドパルスもしくはスキップパルス並びに復号部起動パルスを生成し、表示系フィールドを1フィールドだけホールドまたはスキップすることによって表示系のフィールド補正を行うと共に、最初のホールドまたはスキップの後は、表示系カウンタの値が、ホールド閾値よりもさらに進んだヒステリシスホールド閾値(J)と同じ値になったときに、または、スキップ閾値よりもさらに遅れたヒステリシススキップ閾値(K)と同じ値になったときに、ホールドパルスもしくはスキップパルス並びに復号部起動パルスを生成し、最初のホールド後のスキップはヒステリシススキップ閾値(K)以下のときに行い、最初のスキップ後のホールドはヒステリシスホールド閾値(J)以上のときに行い、表示部は記録系フィールドに最も近い表示系のフィールドを表示するように構成される。
【0032】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による動画像伸張再生装置を示す図である。図1において、11は表示系クロック生成器、16は表示同期信号、17は復号起動制御部、18はホールド/スキップおよび復号部起動パルスであり、図16中の番号と同一の番号は同一要素または装置を表すので、詳細な説明は省略する。
【0033】
以下に、本発明の動画像伸張再生装置の動作を図1を用いて説明する。従来例と同一のブロックは同様の動作を行うが、ここでは重複をいとわず全体の動作について説明する。記録系クロック生成器1から生成された記録系クロック2を用いて、記録装置3から読み出され符号化された記録データ4がバッファメモリ5に転送され蓄積される。この場合、記録系のときは、記録装置3は圧縮された画像データのソースであり、受信系のときは受信装置3は回線からの圧縮画像データの中継の機能をもつ。復号部7の要求に応じバッファメモリ5から読み出された被復号画像データ6は復号部7に転送される。復号部7はその画像データを復号し、その復号画像データはフレーム間復号用または表示用に復号用メモリ9に蓄積画像データ8として蓄積される。
【0034】
復号用メモリ9から表示すべき画像を復号画像10として表示部13に転送し、表示部13で表示用の映像信号に変換し、表示系クロック12からの同期信号を付加し表示画像14としてモニタ15に出力する。ここで、本発明が従来例と異なるところは、表示系クロック生成器11が、記録系クロック生成器1と非同期で独立に設けられ、従って、表示系クロックと記録系クロックは互いにわずかな精度誤差を含んでもよいことである。復号起動制御部17は、記録系クロック生成器1から生成されて記録系クロック2と表示部13で生成した表示同期信号16から、ホールド/スキップおよび復号部起動パルス18を発生し、復号部7のホールド/スキップの制御および演算起動タイミングを制御する。
【0035】
図2は、本発明の復号起動制御部17を示した図である。図2において、21は記録系カウンタ、(A)は記録系時刻、23は表示系カウンタ、(C)は表示系時刻、25はコンパレータである。記録系クロック2を記録系カウンタ21でカウントして得られた記録系時刻(A)と、表示同期信号16のフレームパルス等から表示系カウンタ23でカウントして得られた表示系時刻(C)をコンパレータ25で比較し、ホールド/スキップおよび復号部起動パルス18を出力する。
【0036】
実施の形態2.
以下に本発明の特徴である表示系時刻(C)を記録系時刻(A)に合わせる方法について説明する。図3は表示系時刻(C)におけるフレームをホールドした時の記録系時刻(A)と表示系時刻(C)を表わす図であり、横軸は記録系時刻(A)、縦軸は表示系時刻(C)を示す。時刻0から傾き1を有する直線(A)は、記録系時刻(A)を示す。この例では、ある時間内で、記録系時刻(A)が8フレームであり、表示系時刻(C)は9フレームである場合の一例を示す。この場合、表示系時刻(C)は記録系時刻(A)から時間と共に徐々にずれていく。直線(A)の上部に直線(A)と平行にホールド閾値直線(B)を設ける。このホールド閾値直線(B)は、たとえば、1/2フレーム時間だけ直線(A)より上方に設ける。表示系(C)のフレームは、この例では、記録系フレームの9/8倍になっているので、時間が経つにつれ直線(A)から徐々に離れていく。
【0037】
図3においては、表示系時刻(C)は、時間が経つにつれて、時間0から徐々に直線(A)から離れ、横軸の第5フレームになったところで、ホールド閾値直線(B)に一致する。この点は、表示系時刻(C)が記録系時刻(A)から1/2フレーム進んだことを意味する。本発明においては、この時点で、表示系時刻(C)を1フレーム遅らせる。すなわち、直線(E)のように、表示系時刻(C)を1フレームだけホールドさせる。表示系時刻(C)は、第5のフレームで1フレームだけホールドされ、その後時間が経過するにつれて徐々に記録系時刻(A)に近づき、第9フレームで記録系時刻(A)と一致する。すなわち、記録系時刻(A)が8フレーム進んだときに表示系時刻(C)も8フレーム進むことになり、表示系時刻(C)は記録系時刻(A)に同期しているように見える。
【0038】
このような方法によって、表示系時刻(C)がホールド閾値直線(B)と一致したときに表示系時刻(C)を1フレームホールドすることによって、長い間には表示系時刻(C)が記録系時刻(A)と同期するように見える。この場合、表示系(C)のフレームが重複するが、現実には表示系(C)と記録系(A)とのフレーム差は非常に小さいものであり、表示系(C)のフレームが1つ重複した程度では画像にはほとんど影響を与えない。直線(D)は表示系時刻(C)をホールドしなかった時の直線を示す。この場合は、記録系時刻(A)が8フレーム進む間に、表示系時刻(C)が9フレーム進むので、表示系(C)は記録系(A)と同期がとれないので、表示画像は乱れることになる。
【0039】
図4はこれらのホールド制御における記録系の表示すべきフレーム番号と実際に表示されるフレーム番号の関係を示した図である。図4においては、最初の第5フレーム表示の後、ホールドが行われ、再度第5フレームが表示される。
【0040】
図5は図3のときの例に比べてホールド閾値(B)を上方に、たとえば、0.8フレームだけシフトした例である。この場合表示系時刻(C)も上方にシフトし、その分だけ記録系時刻(A)と平均的に大きなずれが生じ、表示すべき時刻よりも、実際の表示が早まってしまい、音声との同期がとれなくなる。従って、本発明においては、図3に示したように、これらの閾値を、記録系時刻(A)に対し上方に1/2フレーム時間だけシフトした位置に定め、表示系時刻(C)が平均的に記録系時刻(A)と一致するようにした。
【0041】
(実施の形態3)
同様に、図6は表示系時刻(C)をスキップする時の記録系時刻(A)と表示系時刻(C)を表わす図である。この例では、記録系時刻(A)が8フレームに対し表示系時刻(C)が7フレームの割合でずれていく場合を示す。時刻0から傾き1を有する直線(A)は、記録系時刻(A)を示す。この例では、ある時間内で、記録系時刻(A)が8フレームであり、表示系時刻(C)は7フレームである場合の一例を示す。この場合、表示系時刻(C)は記録系時刻(A)から時間と共に徐々にずれていく。直線(A)の下部に直線(A)と平行にスキップ閾値直線(F)を設ける。このスキップ閾値直線(F)は、たとえば、1/2フレーム時間だけ直線(A)より下方に設ける。表示系(C)のフレームは、この例では、記録系フレームの7/8倍になっているので、時間が経つにつれ直線(A)から徐々に下方に離れていく。
【0042】
図6においては、表示系時刻(C)は時間0から徐々に直線(A)から下方に離れ、横軸の第5フレームになったところで、スキップ閾値直線(F)に一致する。この点は、表示系時刻(C)が記録系時刻(A)から1/2フレーム遅れたことを意味する。本発明においては、この時点で、表示系時刻(C)を1フレーム進ませる。すなわち、直線(G)のように、1フレームだけスキップさせる。表示系時刻(C)は、第5のフレームで1フレームだけスキップされ、その後時間が経過するにつれて徐々に記録系時刻(A)に近づき、第9フレームで記録系時刻(A)と一致する。すなわち、記録系時刻(A)が8フレーム進んだときに表示系時刻(C)も8フレーム進むことになり、表示系時刻(C)は記録系時刻(A)に同期しているように見える。
【0043】
この例では、説明の都合上8フレーム毎に表示系時刻(C)が記録系時刻(A)と同期がとれるようになっているが、実際には、この期間は何百または何千フレームもあり非常に長いものである。なお、スキップすべきフレームがBピクチャでないときは、その次にくるBピクチャをスキップする。直線(H)は表示系時刻(C)をスキップしなかった時の直線を示す。この場合は、記録系時刻(A)が8フレーム進む間に、表示系時刻(C)が7フレーム進むので、表示系(C)が記録系A)に同期がとれないので、表示画像は乱れることになる。
【0044】
図7はこれらのスキップ制御における記録系の表示すべきフレーム番号と実際に表示されるフレーム番号の関係を示した図である。図4においては、第4フレーム表示の後、スキップが行われ、第5フレームをとばして第6フレームを表示する様子を表わしている。
【0045】
また、同様に、図8は図6のときと比べ大きなスキップを行うときの例、たとえば、0.8だけスキップ閾値(F)を下にシフトした場合である。この場合、表示系時刻(C)も大きく下方にシフトし、その分だけ表示すべき時刻よりも、実際の表示が遅くなってしまう。従って、本発明においては、図6に示したように、これらの閾値を、記録系時刻(A)に対し下方に1/2フレーム時間だけシフトした位置に定め、表示系時刻(C)が平均的に記録系時刻(A)と一致するようにした。
【0046】
実施の形態4.
同様に、図9は表示系時刻(C)をホールドおよびスキップする時の記録系時刻(A)と表示系時刻(C)を表わす図である。実施の形態4においては、直線(A)の上部に直線(A)と平行にホールド閾値直線(B)を設け、さらに、直線(A)の下部に直線(A)と平行にスキップ閾値直線(F)を設ける。このホールド閾値直線(B)は、たとえば、1/2フレーム時間だけ直線(A)より上方に設ける。このスキップ閾値直線(F)は、たとえば、1/2フレーム時間だけ直線(A)より下方に設ける。
【0047】
図9においては、記録系時刻(A)が8フレームに対し表示系時刻(C)が9フレームの割合でずれていく場合を示しているので、表示系時刻(C)は記録系時刻(A)から時間と共に徐々にずれていき、ホールド閾値に近づく。もし、記録系時刻(A)が8フレームに対し表示系時刻(C)が7フレームの割合でずれていく場合は、表示系時刻(C)は記録系時刻(A)から時間と共に徐々にずれていき、スキップ閾値に近づく。このように、実施の形態4においては、記録系時刻(A)と表示系時刻(C)のいずれが大きくても、表示系時刻(C)はホールド閾値またはスキップ閾値のいずれかに近づく。従って、本実施の形態は、ジッタ等によって表示系時刻(C)と記録系時刻(A)との進みと遅れが混在する場合に使用される。
【0048】
図10は、図9において、表示系クロックと記録系クロックとの同期がほぼとれており、ヒステリシス特性のない場合に、クロックジッタによって表示系時刻(C)が変動する時の表示系時刻(C)の推移を示す図である。図10においては、ホールド閾値(B)とスキップ閾値(F)とをそれぞれ記録系時刻の上下1/2フレームだけシフトした位置に設定する。表示系時刻(C)は、徐々にホールド閾値(B)に近づきX点でホールド閾値と同じ値になり、その点でホールドされる。次に、表示系時刻(C)は時間の経過と共に、X点から徐々にキップ閾値(F)から離れていく。しかし、たとえば、Y点でジッタによりクロックの変動が起き、表示系時刻(C)はY点以降で徐々に遅り、Z地点でスキップ閾値(F)と同じ値になるとすると、表示系時刻(C)はZ点においてスキップされる。ジッタが激しい場合には、表示系時刻(C)はホールドとスキップ間を往復し、なかなか記録系時刻(A)と同期しないことになる。
【0049】
実施の形態5.
上記の問題点を解決するために、図11に示すような実施の形態5の方法が用いられる。図11は、図9で示されるホールド閾値(B)の上にさらにヒステリシスホールド閾値(J)を定め、スキップ閾値(F)の下にさらにヒステリシススキップ閾値(K)を定めたものである。ホールド後のスキップはヒステリシススキップ閾値(K)以下のときに行い、同様に、スキップ後のホールドはヒステリシスホールド閾値(J)以上のときに行うようにした。これにより、ジッタが生じてもホールドとスキップが連続して発生することを防止することができる。
【0050】
図11を用いて、ヒステリシスホールド閾値(J)およびヒステリシススキップ閾値(K)を設けた場合の動作についてさらに詳細に説明する。表示系時刻(C)は徐々にホールド閾値に近づきX点でホールド閾値(B)と同じになりその点でホールドされる。次に、表示系時刻(C)はX点から徐々に上昇するが、たとえば、上と同様に、Y点でジッタによるクロック変動が起き、表示系時刻(C)はY点以降は徐々に遅くなりZ点でスキップ閾値と同じになるとする。この場合は、ヒステリシススキップ閾値を設けてあるので、表示系時刻(C)はZ点においてスキップされることなく、次のヒステリシススキップ閾値(K)に到達するまでスキップすることはない。従って、ジッタが激しい場合でも、表示系時刻(C)はホールドとスキップが繰り返して行われる頻度を減少させることができる。
【0051】
実施の形態6.
画像の復号はフレーム単位であるが、表示装置であるモニタがNTSCのようにインターレースの場合、実施の形態2の表示画像の制御をフレーム単位でなくフィールド単位で行うことができる。この場合ホールド閾値(B)を図12に示すように記録系時刻(A)の上方に1/4フレーム、すなわち、+1/2フィールド離れた位置に設定する。表示系時刻(C)がホールド閾値(B)以上になったとき、表示系時刻(C)は1フィールド分ホールドされ、このとき表示系時刻(C)から1フィールド時間を引き算し、記録系時刻(A)に近づくようにする。
【0052】
図13はホールド制御における記録系(A)の表示すべきフレーム番号と、実際に表示されるフレーム番号および奇数フィールド(o)か偶数フィールド(e)かの区別を示した。図13において、最初の3o、3e表示の後再びホールドにより3oが、また、最初の6e、6o表示の後再びホールドにより6eが表示される。実施の形態6によれば、実施の形態2の画像出力であるフレーム単位のスキップ制御に比べて、画像がよりスムーズに表示される。
【0053】
実施の形態7.
実施の形態6においては、表示画像のホールド制御をフレーム単位でなくフィールド単位で行う例を示した。実施の形態7においては、表示系時刻(C)をフィールド単位のスキップ制御で行う例を示す。この場合スキップ閾値(F)を図14に示すように記録系時刻(A)の下方に1/4フレーム、すなわち、−1/2フィールド離れた位置に設定する。表示系時刻(C)がスキップ閾値(F)以下になったとき、表示系時刻(C)は1フィールド分スキップされ、このとき表示系時刻(C)から1フィールド時間を足し算し、記録系時刻(A)に近づくようにする。
【0054】
図15はスキップ制御における記録系(A)の表示すべきフレーム番号と、実際に表示されるフレーム番号および奇数フィールド(o)か偶数フィールド(e)かの区別を示した。図15においては、2e、3o表示の後、3eがスキップされ、また、6o、7e表示の後、7oがスキップされる。実施の形態6によれば、実施の形態3の画像出力であるフレーム単位のスキップ制御に比べて、画像がよりスムーズに表示される。
【0055】
実施の形態8.
本発明によれば、記録系と表示系でフレームレートが異なる場合でも、本実施の形態の図1による動画像再生装置をそのまま用いて復号伸張を行うことができる。たとえば、記録装置3の画像フォーマットがNTSC、モニタ15の画像フォーマットがPALのとき、記録装置3から転送される動画像は約30フレーム/秒、表示系は25フレーム/秒であり、実施の形態3によるスキップ動作によりスムーズに画像が表示される。
【0056】
逆に、記録装置3の画像フォーマットがPAL、モニタ15の画像フォーマットがNTSCのとき、記録装置3から転送される動画像は25フレーム/秒、表示系は約30フレーム/秒であり、実施の形態2によるホールド動作によりスムーズに画像が表示される。
【0057】
実施の形態9.
蓄積メディアからの再生表示において、本実施の形態の図1による動画像再生装置をそのまま用い、記録系クロック2の周波数を上げ、記録装置3から通常の場合の速度より速い速度で圧縮データを転送して復号表示させることができる。この場合、実施の形態3によるスキップ動作が実行され、スムーズな早送り再生が実現できる。
【0058】
逆に記録系クロック2の周波数を下げ、記録装置3から通常の場合の速度より遅い速度で圧縮データを転送して復号表示させることができる。この場合、実施の形態2によるホールド動作が実行され、スムーズなスロー再生が実現できる。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、表示系の画像フレームまたはフィールドをホールドまたはスキップさせることにより、記録系の動作速度に表示系の動作速度を合致させたので、別々の発生源のクロックにより記録系と表示系を独立に動作させることができる。さらに、PLL等のクロック同期回路が不要となる。
【0063】
本発明は、記録系時刻よりも第1の所定フレーム時間進んだホールド閾値を設け、表示系時刻がホールド閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フレームだけホールドすることによって時刻補正を行い、記録系時刻よりも第1の所定フレーム時間遅れたスキップ閾値を設け、表示系時刻がスキップ閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フレームだけスキップすることによって時刻補正を行う。そして、本発明は、ホールド閾値よりもさらに第2の所定フレーム時間進んだヒステリシスホールド閾値を設け、スキップ閾値よりもさらに第2の所定フレーム時間遅れたヒステリシススキップ閾値を設けたので、ヒステリシス特性をもたせ、記録装置からのデータ転送クロックと表示系のクロックにジッタがある場合に、スキップとホールドが交互に起きることを防止できる。
【0065】
本発明は、記録系時刻よりも第1の所定フレーム時間進んだホールド閾値を設け、表示系時刻がホールド閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フレームだけホールドすることによって時刻補正を行い、記録系時刻よりも第1の所定フレーム時間遅れたスキップ閾値を設け、表示系時刻がスキップ閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フレームだけスキップすることによって時刻補正を行う。そして、本発明は、ホールド閾値よりもさらに第2の所定フレーム時間進んだヒステリシスホールド閾値を設け、スキップ閾値よりもさらに第2の所定フレーム時間遅れたヒステリシススキップ閾値を設けている。そして、本発明においては、第2の所定フレーム時間は1/2フレーム時間より小さくなるようにするので、ジッタが生じても表示系時刻(C)がホールド閾値とスキップ閾値間で連続して往復することを防止できる。
【0069】
本発明は、記録系時刻よりも第1の所定フィールド時間進んだホールド閾値を設け、表示系時刻がホールド閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フィールドだけホールドすることによって時刻補正を行い、記録系時刻よりも第1の所定フィールド時間遅れたスキップ閾値を設け、表示系時刻がスキップ閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フィールドだけスキップすることによって時刻補正を行う。そして、本発明は、ホールド閾値よりもさらに第2の所定フィールド時間進んだヒステリシスホールド閾値を設け、さらにスキップ閾値よりもさらに第2の所定フィールド時間遅れたヒステリシススキップ閾値を設けるので、表示装置であるモニタがNTSCのようにインターレースの場合、表示画像の制御をフレーム単位でなくフィールド単位で行うことができる。
【0070】
本発明においては、第1の所定フィールド時間は1/2フィールド時間とするので、一定時間内に必ず記録系と表示系とが一致するようにできる。
【0071】
本発明は、記録系時刻よりも第1の所定フィールド時間進んだホールド閾値を設け、表示系時刻がホールド閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フィールドだけホールドすることによって時刻補正を行い、記録系時刻よりも第1の所定フィールド時間遅れたスキップ閾値を設け、表示系時刻がスキップ閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フィールドだけスキップすることによって時刻補正を行う。そして、本発明は、ホールド閾値よりもさらに第2の所定フィールド時間進んだヒステリシスホールド閾値を設け、さらにスキップ閾値よりもさらに第2の所定フィールド時間遅れたヒステリシススキップ閾値を設ける。さらに、本発明においては、第2の所定フィールド時間は1/2フィールド時間より小さくなるようにするので、ジッタが生じても表示系時刻(C)がホールド閾値とスキップ閾値間で連続して往復することを防止できる。
【0073】
本発明は、フレーム速度の異なる記録装置と表示器間において、ビットストリームの転送速度の制御および復号フレームの制御を行うことにより、任意の速度で画像データを再生するので、可変速度のスムーズな早送り、スロー再生を実現できる。
【0077】
本発明の動画像伸張再生装置において、コンパレータは、表示系カウンタの値が記録系カウンタの値よりも1/2フレーム時間進んだホールド閾値と同じ値になったときに、または表示系カウンタの値が記録系カウンタの値よりも1/2フレーム時間遅れたスキップ閾値と同じ値になったときに、ホールドパルスもしくはスキップパルス並びに復号部起動パルスを生成し、表示系フレームを1フレームだけホールドまたはスキップすることによって表示系のフレーム補正を行う。そして、本発明の動画像伸張再生装置において、コンパレータは、最初のホールド後のスキップはヒステリシススキップ閾値(K)以下のときに行い、最初のスキップ後のホールドはヒステリシスホールド閾値(J)以上のときに行うので、記録装置からのデータ転送クロックと表示系のクロックにジッタがある場合に、スキップとホールドが交互に起きることを防止できる。
【0081】
本発明の動画像伸張再生装置において、コンパレータは、表示系カウンタの値が記録系カウンタの値よりも1/2フィールド時間進んだホールド閾値と同じ値になったときに、または表示系カウンタの値が記録系カウンタの値よりも1/2フィールド時間遅れたスキップ閾値と同じ値になったときに、ホールドパルスもしくはスキップパルス並びに復号部起動パルスを生成し、表示系フィールドを1フィールドだけホールドまたはスキップすることによって表示系のフレーム補正を行う。そして、本発明の動画像伸張再生装置において、コンパレータは、最初のホールド後のスキップはヒステリシススキップ閾値(K)以下のときに行い、最初のスキップ後のホールドはヒステリシスホールド閾値(J)以上のときに行うので、記録装置からのデータ転送クロックと表示系のクロックにジッタがある場合に、スキップとホールドが交互に起きることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態による動画像伸張再生装置を示す図である。
【図2】本発明による復号起動制御部を示す図である。
【図3】本発明のホールド時の記録系時刻と表示系時刻との関係を示す図である。
【図4】本発明によるホールド制御のタイミングを示す図である。
【図5】ホールド閾値を上げた場合の表示系時刻の推移を示す図である。
【図6】本発明のスキップ時の記録系時刻と表示系時刻との関係を示す図である。
【図7】本発明によるスキップ制御のタイミングを示す図である。
【図8】スキップ閾値を下げた場合の表示系時刻の推移を示す図である。
【図9】本発明のホールドおよびスキップ時の記録系時刻と表示系時刻との関係を示す図である。
【図10】本発明のヒステリシス特性のない場合の、クロックジッタ時の表示系時刻の推移を示す図である。
【図11】本発明のヒステリシス特性がある場合の、クロックジッタ時の表示系時刻の推移を示す図である。
【図12】本発明のフィールド制御時のホールド時の記録系時刻と表示系時刻との関係を示す図である。
【図13】本発明によるフィールド単位のホールド制御のタイミングを示す図である。
【図14】本発明のフィールド制御時のスキップ時の記録系時刻と表示系時刻との関係を示す図である。
【図15】本発明によるフィールド単位のスキップ制御のタイミングを示す図である。
【図16】従来の動画像伸張再生装置を示す図である。
【符号の説明】
1 記録系クロック生成器
2 記録系クロック
3 記録装置
4 圧縮データ
5 バッファメモリ
6 被復号データ
7 復号部
8 蓄積画像
9 復号用メモリ
10 復号画像
11 表示系クロック生成部
12 表示系クロック
13 表示部
14 表示画像
15 モニタ
16 表示同期信号
17 復号起動制御部
18 ホールド/スキップおよび復号部起動パルス
19 復号部起動パルス
20 表示系クロック生成部
Claims (7)
- 圧縮された動画像を伸張再生する動画像伸張再生方法において:
記録装置からのデータ転送クロックと表示系のクロックを非同期とし、
記録系時刻よりも第1の所定フレーム時間進んだホールド閾値を設け、
表示系時刻が前記ホールド閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フレームだけホールドすることによって時刻補正を行い、
記録系時刻よりも第1の所定フレーム時間遅れたスキップ閾値を設け、
表示系時刻が前記スキップ閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フレームだけスキップすることによって時刻補正を行い、
さらに、
ホールド閾値(B)よりもさらに第2の所定フレーム時間進んだヒステリシスホールド閾値(J)およびスキップ閾値(F)よりもさらに第2の所定フレーム時間遅れたヒステリシススキップ閾値(K)を設け、
表示系時刻が最初にホールド閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フレームだけホールドすることによって時刻補正を行い、
最初のホールド後のスキップはヒステリシススキップ閾値(K)以下のときに行い、
一方、表示系時刻が最初にスキップ閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フレームだけスキップすることによって時刻補正を行い、最初のスキップ後のホールドはヒステリシスホールド閾値(J)以上のときに行い、
記録系からの時刻に最も近い表示系のフレームを表示することを特徴とする動画像伸張再生方法。 - 圧縮された動画像を伸張再生する動画像伸張再生方法において:
記録装置からのデータ転送クロックと表示系のクロックを非同期とし、
記録系時刻よりも第1の所定フレーム時間進んだホールド閾値を設け、
表示系時刻が前記ホールド閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フレームだけホールドすることによって時刻補正を行い、
記録系時刻よりも第1の所定フレーム時間遅れたスキップ閾値を設け、
表示系時刻が前記スキップ閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フレームだけスキップすることによって時刻補正を行い、
さらに、
ホールド閾値(B)よりもさらに第2の所定フレーム時間進んだヒステリシスホールド閾値(J)およびスキップ閾値(F)よりもさらに第2の所定フレーム時間遅れたヒステリシススキップ閾値(K)を設け、
表示系時刻が最初にホールド閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フレームだけホールドすることによって時刻補正を行い、最初のホールド後のスキップはヒステリシススキップ閾値(K)以下のときに行い、
一方、表示系時刻が最初にスキップ閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フレームだけスキップすることによって時刻補正を行い、最初のスキップ後のホールドはヒステリシスホールド閾値(J)以上のときに行い、
記録系からの時刻に最も近い表示系のフレームを表示し、
前記第2の所定フレーム時間は1/2フレーム時間より小さいことを特徴とする動画像伸張再生方法。 - 圧縮された動画像を伸張再生する動画像伸張再生方法において:
記録装置からのデータ転送クロックと表示系のクロックを非同期とし、
記録系時刻よりも第1の所定フィールド時間進んだホールド閾値を設け、
表示系時刻が前記ホールド閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フィールドだけホールドすることによって時刻補正を行い、
記録系時刻よりも第1の所定フィールド時間遅れたスキップ閾値を設け、
表示系時刻が前記スキップ閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フィールドだけスキップすることによって時刻補正を行い、
記録系からの時刻に最も近い表示系のフィールドを表示し、
さらに、
ホールド閾値(B)よりもさらに第2の所定フィールド時間進んだヒステリシスホールド閾値(J)およびスキップ閾値(F)よもさらに第2の所定フィールド時間遅れたヒステリシススキップ閾値(K)を設け、
表示系時刻が最初にホールド閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フィールドだけホールドすることによって時刻補正を行い、最初のホールド後のスキップはヒステリシススキップ閾値(K)以下のときに行い、
表示系時刻が最初にスキップ閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フィールドだけスキップすることによって時刻補正を行い、最初のスキップ後のホールドはヒステリシスホールド閾値(J)以上のときに行い、
記録系からの時刻に最も近い表示系のフィールドを表示することを特徴とする動画像伸張再生方法。 - 圧縮された動画像を伸張再生する動画像伸張再生方法において:
記録装置からのデータ転送クロックと表示系のクロックを非同期とし、
記録系時刻よりも第1の所定フィールド時間進んだホールド閾値を設け、
表示系時刻が前記ホールド閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フィールドだけホールドすることによって時刻補正を行い、
記録系時刻よりも第1の所定フィールド時間遅れたスキップ閾値を設け、
表示系時刻が前記スキップ閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フィールドだけスキップすることによって時刻補正を行い、
記録系からの時刻に最も近い表示系のフィールドを表示し、
さらに、
ホールド閾値(B)よりもさらに第2の所定フィールド時間進んだヒステリシスホールド閾値(J)およびスキップ閾値(F)よもさらに第2の所定フィールド時間遅れたヒステリシススキップ閾値(K)を設け、
表示系時刻が最初にホールド閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フィールドだけホールドすることによって時刻補正を行い、最初のホールド後のスキップはヒステリシススキップ閾値(K)以下のときに行い、
表示系時刻が最初にスキップ閾値と同じ値になったときに、その表示系時刻を1フィールドだけスキップすることによって時刻補正を行い、最初のスキップ後のホールドはヒステリシスホールド閾値(J)以上のときに行い、
記録系からの時刻に最も近い表示系のフィールドを表示し、
前記第2の所定フレーム時間は1/2フィールド時間より小さいことを特徴とする動画像伸張再生方法。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の動画像伸張再生方法において:
フレーム速度の異なる記録装置と表示器間において、ビットストリームの転送速度の制御および復号フレームの制御を行うことにより、任意の速度で画像データを再生することを特徴とする動画像伸張再生方法。 - 画像源を有する記録装置、画像源と同期したクロックを生成する記録系クロック生成器、読み出された画像データをストアするバッファメモリ、画像データを復号化する復号部、画像データを表示するために映像信号に変換する表示部、画像を映し出すモニタ、表示部用クロックを生成する表示系クロック生成器から構成され、圧縮された動画像を伸張再生する動画像伸張再生装置において:
記録系クロックをカウントする記録系カウンタ、表示系クロックをカウントする表示系カウンタ、および非同期で動作する記録系カウンタと表示系カウンタとを比較するコンパレータを有する復号起動制御部を備え、
前記コンパレータは、表示系カウンタの値が記録系カウンタの値よりも1/2フレーム時間進んだホールド閾値と同じ値になったときに、または表示系カウンタの値が記録系カウンタの値よりも1/2フレーム時間遅れたスキップ閾値と同じ値になったときに、ホー ルドパルスもしくはスキップパルス並びに復号部起動パルスを生成し、表示系フレームを1フレームだけホールドまたはスキップすることによって表示系のフレーム補正を行い、
さらに、
前記コンパレータは、表示系カウンタの値が最初にホールド閾値と同じ値になったときに、または表示系カウンタの値が最初にスキップ閾値と同じ値になったときに、ホールドパルスもしくはスキップパルス並びに復号部起動パルスを生成し、表示系フレームを1フレームだけホールドまたはスキップすることによって表示系のフレーム補正を行うと共に、
最初のホールドまたはスキップの後は、表示系カウンタの値が、ホールド閾値よりもさらに進んだヒステリシスホールド閾値(J)と同じ値になったときに、または、スキップ閾値よりもさらに遅れたヒステリシススキップ閾値(K)と同じ値になったときに、ホールドパルスもしくはスキップパルス並びに復号部起動パルスを生成し、最初のホールド後のスキップはヒステリシススキップ閾値(K)以下のときに行い、最初のスキップ後のホールドはヒステリシスホールド閾値(J)以上のときに行い、
前記表示部は記録系フレームに最も近い表示系のフレームを表示することを特徴とする動画像伸張再生装置。 - 画像源を有する記録装置、画像源と同期したクロックを生成する記録系クロック生成器、読み出された画像データをストアするバッファメモリ、画像データを復号化する復号部、画像データを表示するために映像信号に変換する表示部、画像を映し出すモニタ、表示部用クロックを生成する表示系クロック生成器から構成され、圧縮された動画像を伸張再生する動画像伸張再生装置において:
記録系クロックをカウントする記録系カウンタ、表示系クロックをカウントする表示系カウンタ、および非同期で動作する記録系カウンタと表示系カウンタとを比較するコンパレータを有する復号起動制御部を備え、
前記コンパレータは、表示系カウンタの値が記録系カウンタの値よりも1/2フィールド時間進んだホールド閾値と同じ値になったときに、または表示系カウンタの値が記録系カウンタの値よりも1/2フィールド時間遅れたスキップ閾値と同じ値になったときに、ホールドパルスもしくはスキップパルス並びに復号部起動パルスを生成し、表示系フィールドを1フィールドだけホールドまたはスキップすることによって表示系のフレーム補正を行い、
さらに、
前記コンパレータは、表示系カウンタの値が最初にホールド閾値と同じ値になったときに、または表示系カウンタの値が最初にスキップ閾値と同じ値になったときに、ホールドパルスもしくはスキップパルス並びに復号部起動パルスを生成し、表示系フィールドを1フィールドだけホールドまたはスキップすることによって表示系のフィールド補正を行うと共に、
最初のホールドまたはスキップの後は、表示系カウンタの値が、ホールド閾値よりもさらに進んだヒステリシスホールド閾値(J)と同じ値になったときに、または、スキップ閾値よりもさらに遅れたヒステリシススキップ閾値(K)と同じ値になったときに、ホールドパルスもしくはスキップパルス並びに復号部起動パルスを生成し、最初のホールド後のスキップはヒステリシススキップ閾値(K)以下のときに行い、最初のスキップ後のホールドはヒステリシスホールド閾値(J)以上のときに行い、
前記表示部は記録系フィールドに最も近い表示系のフィールドを表示することを特徴とする動画像伸張再生装置。
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