JP2004316753A - ボールねじ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ナット12の収容凹部18に組み込まれるボール循環部材17に突起部21をナット12の軸方向に対して直角に設けるとともに、ナット12の内周面両端部に貫通孔22をナット12の軸方向に対して直角に設け、突起部21を貫通孔22に嵌め入れてボール循環部材17を収容凹部18内に固定する。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータ等の回転運動を直線運動に変換する機械部品として、工作機械の送り装置などで使用されるボールねじ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
工作機械の送り装置などで使用されるボールねじ装置は、外周面にボールねじ溝を有するねじ軸と、このねじ軸のボールねじ溝と対向するボールねじ溝を内周面に有するナットとを備えており、ねじ軸又はナットが軸回りに回転すると、ねじ軸とナットとの間に組み込まれた多数のボールがねじ軸側ボールねじ溝とナット側ボールねじ溝との間に形成された螺旋状ボール転動路を転動し、これに伴ってナット又はねじ軸が軸方向に直線運動するようになっている。
【0003】
このようなボールねじ装置のナット又はねじ軸を軸方向に連続して直線運動させるためには、ねじ軸側ボールねじ溝とナット側ボールねじ溝との間を転動するボールを循環させる必要があり、たとえば、特許文献1に開示のボールねじ装置では、螺旋状ボール転動路を転動するボールをナットに形成されたボール戻し用貫通路を経由して循環させるボール循環部材として図5に示されるものを使用し、このボール循環部材17をナットの内周面両端部に形成された収容凹部に組み入れてボールを循環させている。
【0004】
【特許文献1】
実用新案登録第3034052号明細書
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記文献1に開示されたボールねじ装置では、ボール循環部材をナットに固定する場合、たとえば、ナットの外周面に穿設された貫通孔に止めビスを挿入し、この止めビスでボール循環部材をナットに固定したり、あるいはナットの内周面端部に形成された環状溝に固定リングを嵌め込んでボール循環部材をナットに固定したりしている。このため、ボール循環部材をナットに固定する手段として止めビスや固定リングを必要とし、その結果、部品点数の増加やコストの上昇を招くという問題があった。
【0006】
また、ナットの外径が小さくなると、ナットの外周面に貫通孔を穿設したり、あるいはナットの内周面端部に環状溝を形成したりすることが困難となるばかりでなく、止めビスや固定リングの占める割合が大きくなるため、信頼性の低下やコンパクト化を阻害する要因となっていた。
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、部品点数の増加やコストの上昇を招くことなくボール循環部材をナットに固定することのできるボールねじ装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、外周面にボールねじ溝を有するねじ軸と、このねじ軸の前記ボールねじ溝と対向するボールねじ溝を内周面に有するナットと、前記ねじ軸または前記ナットの回転運動により前記ねじ軸および前記ナットのボールねじ溝間に形成された螺旋状ボール転動路を転動する多数のボールと、前記螺旋状ボール転動路を転動するボールを前記ナットに形成されたボール戻し用貫通路を経由して循環させる一対のボール循環部材とを備え、前記ボール循環部材を前記ナットの内周面両端部に形成された収容凹部に組み入れて構成されるボールねじ装置において、前記ボール循環部材に突起部を前記ナットの軸方向に対して直角に設けるとともに、前記ナットの内周面両端部に貫通孔を前記ナットの軸方向に対して直角に設け、前記突起部を前記貫通孔に嵌め入れて前記ボール循環部材を前記収容凹部内に固定したことを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1記載のボールねじ装置において、前記貫通孔を前記ナットの円周方向に対して垂直に設けたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2記載のボールねじ装置において、前記貫通孔を前記収容凹部の平面部に対して斜めに設けたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図4は本発明の第1の実施形態を示す図であり、図1は本発明の第1の実施形態に係るボールねじ装置の軸方向に沿う断面図である。同図において、本実施形態に係るボールねじ装置はねじ軸11およびナット12を備えており、ねじ軸11の外周面にはボールねじ溝13が形成されている。このボールねじ溝13はナット12の内周面に形成されたボールねじ溝14と対向しており、これらボールねじ溝13,14の間には多数のボール15が組み込まれている。
【0010】
ボール15はねじ軸11またはナット12が相対回転することによってボールねじ溝13と14との間を転動するようになっており、ナット12には、ボール15をナット12の一端側から他端側に戻すためのボール戻し用貫通路16が形成されている。このボール戻し用貫通路16はナット12の軸方向に沿って形成されており、ボール戻し用貫通路16の両端開口には、ボールねじ溝13,14間に形成された螺旋状ボール転動路を転動するボール15をボール戻し用貫通路16を経由して内部循環させるボール循環部材17がそれぞれ設けられている。
【0011】
ボール循環部材17はナット12の内周面両端部に形成された収容凹部18(図2参照)内にナット12の端面側から組み込まれており、このボール循環部材17には、螺旋状ボール転動路からボール戻し用貫通路16またはボール戻し用貫通路16から螺旋状ボール転動路にボール15を案内するボール案内路19(図3参照)が形成されている。また、ボール循環部材17は合成樹脂から形成されており、このボール循環部材17には、ボール15をねじ軸側ボールねじ溝13からすくい上げるためのタング20が一体に形成されている。
【0012】
ボール循環部材17には、図3に示すように、円柱状の突起部21がナット12の軸方向に対して直角に設けられている。この突起部21はボール循環部材17の平面部17aに設けられており、平面部17aと面接触する収容凹部18の平面部18a(図2参照)には、突起部21と嵌合する貫通孔22が穿設されている。この貫通孔22は、図4の(a)に示すように、ドリル23あるいはエンドミル等によりナット12を外径側から孔明け加工して形成されており、ナット12の円周方向に対しては垂直に設けられているが、収容凹部18の平面部18aに対しては斜めに設けられている。
【0013】
このように構成される本実施形態では、ボール循環部材17の平面部17aに設けられた突起部21を収容凹部18の平面部18aに設けられた貫通孔22に嵌め込むと、ナット12の円周方向及び軸方向におけるボール循環部材17の動きが突起部21及び貫通孔22によって拘束される。これにより、前述した従来技術のように、ボール循環部材17をナット12の収容凹部18内に固定する手段として、止めビスや固定リングなどを用いる必要がないので、部品点数の増加やコストの上昇を招くことなくボール循環部材をナットの収容凹部内に固定することができる。
【0014】
また、上述した実施形態では貫通孔22をナット12の円周方向に対して垂直に設けたことで、図4の(b)に示すように、貫通孔22をドリル23でナット12の外径側から孔明け加工する際に、ドリル23が下方に逃げて孔明け位置が所定位置からずれてしまうことがないので、貫通孔22をナット12の所定位置に正確に孔明け加工することができる。
【0015】
また、上述した実施形態では貫通孔22を収容凹部18の平面部18aに対して斜めに設けたことで、収容凹部18の平面部18aにおける貫通孔22の見掛け上の断面が楕円の形状となるので、貫通孔22に嵌合する突起部21の有効断面積を大きく確保することができる。
なお、上述した実施の形態ではナットの外径側に突出する突起部として円柱状の突起部を例示したが、突起部の形状は円柱状に限られるものではなく、例えば断面が半円形状の突起部であってもよい。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明は、ボール循環部材に突起部をナットの軸方向に対して直角に設けるとともに、ナットの内周面両端部に貫通孔をナットの軸方向に対して直角に設け、突起部を貫通孔に嵌め入れてボール循環部材を収容凹部内に固定したことを特徴とするものであって、このような構成を採用することによって、ボール循環部材をナットの収容凹部内に固定する手段として、止めビスや固定リングなどを用いる必要がないので、部品点数の増加やコストの上昇を招くことなくボール循環部材をナットの収容凹部内に固定することができる。
【0017】
請求項2の発明は、貫通孔をナットの円周方向に対して垂直に設けたことを特徴とするものであって、このような構成を採用することによって、貫通孔をドリルあるいはエンドミルによりナットの外径側から孔明け加工する際に、ドリルあるいはエンドミルが下方に逃げて孔明け位置がナットの所定位置からずれてしまうことがないので、貫通孔をナットの所定位置に正確に孔明け加工することができる。
【0018】
請求項3の発明は、貫通孔を収容凹部の平面部に対して斜めに設けたことで、収容凹部の平面部における貫通孔の見掛け上の断面が楕円の形状となるので、貫通孔に嵌合する突起部の有効断面積を大きく確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るボールねじ装置の軸方向断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るボールねじ装置の要部を示す斜視図である。
【図3】図1及び図2に示すボール循環部材の斜視図である。
【図4】貫通孔をナットの円周方向に対して垂直に設けた場合の作用効果を説明するための図である。
【図5】従来のボールねじ装置におけるボール循環部材を示す斜視図である。
【符号の説明】
11 ねじ軸
12 ナット
13,14 ボールねじ溝
15 ボール
16 ボール戻し用貫通路
17 ボール循環部材
17a 平面部
18 収容凹部
18a 平面部
19 ボール案内路
20 タング
21 突起部
22 貫通孔
Claims (3)
- 外周面にボールねじ溝を有するねじ軸と、このねじ軸の前記ボールねじ溝と対向するボールねじ溝を内周面に有するナットと、前記ねじ軸または前記ナットの回転運動により前記ねじ軸および前記ナットのボールねじ溝間に形成された螺旋状ボール転動路を転動する多数のボールと、前記螺旋状ボール転動路を転動するボールを前記ナットに形成されたボール戻し用貫通路を経由して循環させる一対のボール循環部材とを備え、前記ボール循環部材を前記ナットの内周面両端部に形成された収容凹部に組み入れて構成されるボールねじ装置において、
前記ボール循環部材に突起部を前記ナットの軸方向に対して直角に設けるとともに、前記ナットの内周面両端部に貫通孔を前記ナットの軸方向に対して直角に設け、前記突起部を前記貫通孔に嵌め入れて前記ボール循環部材を前記収容凹部内に固定したことを特徴とするボールねじ装置。 - 請求項1記載のボールねじ装置において、前記貫通孔を前記ナットの円周方向に対して垂直に設けたことを特徴とするボールねじ装置。
- 請求項1または2記載のボールねじ装置において、前記貫通孔を前記収容凹部の平面部に対して斜めに設けたことを特徴とするボールねじ装置。
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JP2003110273A JP2004316753A (ja) | 2003-04-15 | 2003-04-15 | ボールねじ装置 |
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JP2003110273A JP2004316753A (ja) | 2003-04-15 | 2003-04-15 | ボールねじ装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013024321A (ja) * | 2011-07-20 | 2013-02-04 | Nsk Ltd | ボールねじ機構及びこれを使用した電動パワーステアリング装置 |
CN112739934A (zh) * | 2018-10-19 | 2021-04-30 | Thk株式会社 | 滚珠丝杠装置 |
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2003
- 2003-04-15 JP JP2003110273A patent/JP2004316753A/ja active Pending
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