JP2023155653A - ボールねじ装置 - Google Patents

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Yoshinori Ikeda
慎太朗 石川
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Abstract

【課題】ボールねじ装置の組立作業性を改善する。【解決手段】ボールねじ装置1は、ナット2と、ナット2の外周面に固定されたカバー6と、ねじ軸3と、ナット2のねじ溝2aとねじ軸3のねじ溝3aとで形成された転走路10と、ナット2とカバー6とで形成された循環路20と、循環路20と転走路10とを連通する一対の接続路30と、転走路10、循環路20、及び接続路30に配された多数のボール4とを備える。カバー6に、循環路20と外部とを連通し、ボール4が通過可能なボール挿入孔6fを設け、このボール挿入孔6fを栓9で閉塞する。【選択図】図1

Description

本発明は、ボールねじ装置に関する。
ボールねじ装置では、ナットの内周に形成されたねじ溝とねじ軸の外周に形成されたねじ溝とで構成される転走路に多数のボールが転動自在に配される。ナットとねじ軸とが相対回転すると、ボールが転走路内で転動し、転走路の終点まで達したボールが循環路を介して転走路の始点に戻される。
ボールねじ装置のボールを循環させる方式として、チューブを用いて循環路を形成したチューブ式(例えば、下記の特許文献1参照)や、ナットの外周に固定されたガイドプレートで循環路を形成したガイドプレート式(例えば、下記の特許文献2参照)が知られている。
チューブ式のボールねじ装置では、ナットの外周からチューブが突出した構造となるため、ボールねじ装置の大型化を招く。
一方、ガイドプレート式のボールねじ装置100は、図13に示すように、ナット本体103とその外周に固定されたガイドプレート105とで循環路112を形成している。このボールねじ装置100では、ナット本体103のねじ溝107とねじ軸102のねじ溝106とで転走路108が形成され、転走路108の終点に達したボール104が、接続路110、循環路112、及び他方の接続路(図示省略)を介して転走路108の始点に戻される。このボールねじ装置100では、ナット本体103の外周からのガイドプレート105の突出量が抑えられるため、上記のチューブ式のボールねじ装置と比べてボールねじ装置の小型化が図られる。
特開2002-295625号公報 特開2002-276764号公報
図13のボールねじ装置100の組立工程では、ナット本体103の転走路108及び接続路110にボール104を充填すると共に、ガイドプレート105の循環路112にボール104を充填し、その後、ボール104が組み付けられたガイドプレート105をナット本体103に取り付ける。このとき、ボール104がガイドプレート105から落下しないように慎重に作業を行う必要があるため、作業性が悪い。
例えば、上記の特許文献1には、別の実施形態として、図14に示すようなボールねじ装置200が示されている。このボールねじ装置200は、ナット本体103の外周面に溝103aを形成し、この溝103aとガイドプレート105とで循環路112を形成している。このボールねじ装置200は、ナット本体103の転走路108、接続路110、及び溝103aにボール104を充填した後、ガイドプレート105をナット本体103に取り付けることで組み立てられる。この場合、図13のボールねじ装置100のように、ボール104が組み付けられたガイドプレート105をナット本体103に取り付ける作業が無いため、組立作業性は向上する。しかし、依然としてナット本体103の溝103aにボール104を並べて配置するという手間のかかる作業を要するため、さらなる作業性の改善が求められている。
そこで、本発明は、ボールねじ装置の組立作業性を改善することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、内周にねじ溝が形成されたナットと、前記ナットの外周面に固定された循環路形成部材と、外周にねじ溝が形成されたねじ軸と、前記ナットのねじ溝と前記ねじ軸のねじ溝とで形成された転走路と、前記ナットの外周面と前記循環路形成部材とで形成された循環路と、前記循環路の一端と前記転走路の一端、及び、前記循環路の他端と前記転走路の他端とをそれぞれ連通する一対の接続路と、前記転走路、前記循環路、及び前記一対の接続路に配された多数のボールとを備えたボールねじ装置において、
前記循環路形成部材に、前記循環路と外部とを連通し、前記ボールが通過可能なボール挿入孔を設け、
前記ボール挿入孔が栓で閉塞されたボールねじ装置を提供する。
このボールねじ装置では、循環路形成部材をナットに組付けて循環路を形成した後、循環路形成部材に設けられたボール挿入孔からボールを挿入することができる。そのため、従来のように、ボールが組み付けられたカバープレートをナットに取り付ける作業や、ナットの外周面に設けられた溝にボールを並べる作業が不要となるため、組立作業性が向上する。そして、ボール挿入孔から転走路、接続路、及び循環路にボールを充填した後、循環路形成部材のボール挿入孔を栓で閉塞することにより、ボール挿入孔からのボールの脱落を防止できる。
上記のボールねじ装置は、循環路形成部材及び栓に、それぞれ循環路を形成する溝を設けることができる。この場合、循環路形成部材の溝の延在方向と栓の溝の延在方向とを一致させる方向合わせ手段を設けることが好ましい。例えば、循環路形成部材と栓とを、ボール挿入孔の周方向で係合させることで、前記方向合わせ手段を構成することができる。
循環路形成部材の溝の底部に、循環路形成部材の外径面に開口し、ボールが通過不能な開口部を設けてもよい。この場合、溝の底部が循環路形成部材の外周に露出するまで循環路形成部材を薄型化することができるため、循環路形成部材とその外周に配された他部材との干渉を防止できる。この場合、栓に、前記開口部に嵌合する係止部を設け、前記開口部と前記係止部とで、循環路形成部材の溝の延在方向と栓の溝の延在方向とを一致させる方向合わせ手段を構成することができる。
上記のボールねじ装置において、循環路は、ナットの外周面の円筒部に沿って形成することが好ましい。これにより、循環路と接続路との境界における屈曲角度が緩やかになるため、この境界でボールが引っかかりにくくなり、ボールをスムーズに循環させることができる。
以上のように、本発明によれば、ボールねじ装置の組立作業性を改善することができる。
本発明の第一実施形態に係るボールねじ装置の平面図である。 図1のA-A線における断面図である。 図1のボールねじ装置の分解斜視図である。 図1のB-B線における断面図である。 図2のC-C線における断面図である。 図1のボールねじ装置に設けられた栓の斜視図である。 図6の栓を異なる方向から見た斜視図である。 図1のE-E線における断面図である。 上記のボールねじ装置にボールを組み込む様子を示す断面図である。 カバーに栓を装着する様子を示す斜視図である。 本発明の第二実施形態に係るボールねじ装置の斜視図である。 図11のボールねじ装置のカバーに栓を装着する様子を示す斜視図である。 従来のボールねじ装置の断面図である。 従来の他のボールねじ装置の断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明の第一実施形態に係るボールねじ装置1は、図1~3に示すように、ナット2と、ねじ軸3と、多数のボール4と、循環路形成部材としてのカバー6とを主に備える。このボールねじ装置1は、ナット2を回転させてねじ軸3を軸方向移動させるナット回転タイプであり、ナット2が転がり軸受(例えば、深溝玉軸受)により回転自在に支持される。本実施形態では、ナット2と転がり軸受の内輪7aとが一部品として一体に形成されている。ボールねじ装置1は、例えば、電動モータの回転駆動力によりナット2を回転させて、この回転運動をねじ軸3の直線運動に変換して出力する電動アクチュエータに用いられる。
ナット2の内周には螺旋状のねじ溝2aが形成され、ねじ軸3の外周には螺旋状のねじ溝3aが形成される。ナット2のねじ溝2aの一部とねじ軸3のねじ溝3aの一部とで、ボール4の転走路10が形成される(図2参照)。
図4に示すように、ボールねじ装置1には、転走路10のボール4を循環させるための循環路20及び一対の接続路30が設けられる。循環路20は、ナット2の外周面とカバー6とで形成される。一対の接続路30は、循環路20の一端と転走路10の一端、及び、循環路20の他端と転走路10の他端とをそれぞれ連通する。これらの転走路10、循環路20、及び一対の接続路30で形成された循環経路に、多数のボール4が転動自在に配される。転走路10の終点まで達したボール4は、一方の接続路30、循環路20、及び他方の接続路30を通って、転走路10の始点に戻される。
ナット2の外周面の周方向一部領域には凹部2bが設けられる(図3参照)。凹部2bの底面には円筒部2cが設けられる。ナット2の外周面のうち、凹部2b以外の周方向領域には、円筒部2cよりも大径な大径円筒面2dが設けられる。円筒部2cには、循環溝2eが形成される。図4に示すように、ナット2には一対の貫通孔2fが形成される。各貫通孔2fの一端は循環溝2eの端部に開口し、他端はねじ溝2aに開口している。貫通孔2fは、ドリル等による機械加工で直線状に形成される。図示例では、2本の貫通孔2fが、ねじ溝2aのうち、位相が180°+360n°(n=1、2・・・)だけ異なる位置に接続され、互いに平行に設けられる。
カバー6は、ナット2の外周面に固定され、図示例では、ナット2の凹部2bに取り付けられる。カバー6の内径面(ナット2の軸心側の面)には、溝が設けられる。本実施形態のカバー6は、円筒部6bと、円筒部6bから外径側に盛り上がった盛り上がり部6cとを有し、盛り上がり部6cの内径面に溝が設けられる。円筒部6bは、ナット2の外周面の円筒部2cを外径側から覆い、盛り上がり部6cはナット2の循環溝2eを外径側から覆う。図示例では、円筒部6bの周方向両端に取付部6dが設けられる。取付部6dは、ナット2の外周面に加締めや接着等の適宜の手段により固定される。図示例では、カバー6が、肉厚が均一な板材で一体に形成され、例えば鋼板等の金属板のプレス成形品からなる。この他、カバー6を樹脂成形品や焼結体(MIM成形品)で形成してもよい。
カバー6は、ナット2の外周面の凹部2bの深さ方向領域内に収容されている。詳しくは、カバー6の最外径部、すなわち盛り上がり部6cの頂部が、ナット2の外周面の大径円筒面2dを延長した仮想円筒面よりも内径側に配される。本実施形態では、カバー6に取り付けられる栓9(詳細は後述する)を含めて、ナット2の外周面の大径円筒面2dを延長した仮想円筒面よりも内径側に配される。これにより、カバー6及び栓9がナット2の外周から突出しないため、カバー6の外周に配される他部材との干渉を回避できる。
循環路20は、ナット2の外周面の円筒部2cに沿って形成される(図4参照)。図示例では、ナット2の円筒部2cに形成された循環溝2eと、これを覆うカバー6の盛り上がり部6cの内径面(溝)とで、循環路20が形成される。循環路20は、軸方向及び周方向に対して傾斜した方向に延びている(図1参照)。図示例では、循環路20が、周方向に対して一定の角度を成す方向に延びている。
接続路30は、例えばナット2に設けられた貫通孔2fで構成される。接続路30の一端は転走路10の端部に接続され、接続路30の他端は循環路20の端部に接続されている。循環路20と接続路30との境界には屈曲部40が形成される。このとき、循環路20がナット2の円筒部2cに沿ってアーチ状に形成されていることで、循環路20と接続路30との境界の屈曲角度を緩やかにすることができる。これにより、接続路30から循環路20にボール4がスムーズに移動し、循環経路内でボール4がスムーズに循環するため、ナット2とねじ軸3とをスムーズに相対回転させることができる。特に、本実施形態のボールねじ装置1はナット回転タイプであるため、上記のように循環路20が円筒部2cに沿ったアーチ状を成していることで、ナット2の回転時の遠心力で循環路20内のボール4の移動が促進されるため、ボール4がより一層スムーズに循環する。
ナット2のねじ溝2aのうち、転走路10の軸方向両側には、それぞれコイル状のボール拾い上げ部材8が螺合している(図2、図3参照)。図5に示すように、各ボール拾い上げ部材8の一端には案内面8aが設けられる。ボール拾い上げ部材8の案内面8aは、ねじ溝2aを塞ぎ、接続路30に面する位置に配される。転走路10の終点まで達したボール4は、ボール拾い上げ部材8の案内面8aですくい上げられ、転走路10を構成しないねじ溝2a、3aへ侵入することなく、接続路30へ案内される。
本実施形態では、カバー6の溝の底部(すなわち、盛り上がり部6cの頂部)に、開口部6eが設けられている(図1、3参照)。開口部6eは、盛り上がり部6cの頂部をナット2の半径方向に貫通し、カバー6の外径面(ナット2の軸心と反対側の面)に開口している。開口部6eは、盛り上がり部6cの延在方向(すなわち、循環路20の延在方向)に沿って延びている。開口部6eは、ボール4が通過不能となっており、具体的には、開口部6eの幅W(図1参照)がボール4の直径よりも小さい。これにより、開口部6eからのボール4の脱落が防止される。図示例では、カバー6の開口部6eの周囲に設けられた盛り上がり部6cの外径面が、カバー6の最外径部となる。このように、カバー6の盛り上がり部6cの頂部を除去して開口部6eを形成することで、カバー6の最外径部が小径化されるため、カバー6の外周に配される他部材との干渉をさらに回避しやすくなる。
カバー6には、ボール挿入孔6fが設けられている。ボール挿入孔6fは、カバー6を厚さ方向(ナット2の半径方向)に貫通し、循環路20と外部とを連通している。ボール挿入孔6fは、カバー6の盛り上がり部6cに設けられ、図示例では、盛り上がり部6cの延在方向略中央部に設けられる。ボール挿入孔6fは、盛り上がり部6cに設けられた開口部6eと連続している。すなわち、盛り上がり部6cの開口部6eの一部分(図示例では略中央部)の幅を広げ、この部分をボール挿入孔6fとしている。ボール挿入孔6fは、ボール4が通過可能な大きさを有する。図示例では、ボール挿入孔6fが略円形を成し、その直径Dがボール4の直径よりも大きい。
カバー6のボール挿入孔6fは、栓9で閉塞される。図6、7に示すように、栓9は、略円盤状の本体9aと、本体9aからその直径方向両側に突出した一対の係止部9bと、本体9aの裏面(ナット2の内径側の面)に設けられた溝9cと、本体9aの裏面からナット2の内径側に延びる一対の脚部9dとを有する。本実施形態では、溝9cが、断面円弧状の凹溝であり、本体9aの直径方向に延びている。係止部9bは、本体9aから溝9cの延在方向両側に延びている。一対の脚部9dは、本体9aの裏面のうち、溝9cの延在方向と直交する方向に離間して設けられる。図示例では、一対の係止部9b及び一対の脚部9dに、溝9cと連続する断面円弧状の曲面が設けられている。
栓9の本体9aをカバー6のボール挿入孔6fに嵌合させることで、栓9がカバー6に固定される(図1参照)。本実施形態では、栓9が、ボール挿入孔6fに着脱自在に取り付けられる。例えば、栓9をゴムや樹脂などの弾性材料で形成し、本体9aの外周面をボール挿入孔6fの内周面に圧入することで、栓9がカバー6に取り付けられる。栓9をカバー6に取り付けた状態では、栓9の係止部9bがカバー6の開口部6eに嵌合している。このとき、栓9の溝9cの延在方向は、カバー6の溝の延在方向、すなわち、盛り上がり部6cの延在方向と一致している。すなわち、カバー6の開口部6eに栓9の係止部9bを嵌合し、これらをボール挿入孔6fの周方向で係合させることで、カバー6の溝の延在方向と栓9の溝9cの延在方向とを一致させる方向合わせ手段が構成される。
図8に示すように、栓9はカバー6に外径側から当接し、図示例では、栓9の本体9aの裏面がカバー6の盛り上がり部6cに外径側から当接している。これにより栓9のカバー6に対する深さ方向(ナット2の半径方向)の位置が決められる。また、図示例では、栓9の一対の脚部9dの側面(溝9cと反対側の面)が、カバー6のボール挿入孔6fの内周面に嵌合している。栓9をカバー6に取り付けた状態では、栓9の溝9cとナット2の循環溝2eとがナット2の半径方向で対向し、これらで循環路20の一部が形成される。
上記のボールねじ装置1は、以下の手順で組み立てることができる。まず、ナット2にカバー6を固定する。具体的には、カバー6の円筒部6bでナット2の外周面の円筒部2cを外径側から覆うと共に、カバー6の盛り上がり部6cでナット2の循環溝2eを外径側から覆った状態で、カバー6の取付部6dをナット2の外周面に加締め等により固定する。これにより、ナット2の循環溝2eとカバー6の溝(盛り上がり部6cの内径面)とで循環路20が形成される。このとき、カバー6のボール挿入孔6fには栓9は取り付けられておらず、ボール挿入孔6fを介して循環路20が外部と連通している。そして、ナット2のねじ溝2aに軸方向両側からボール拾い上げ部材8を螺合させ、案内面8aを所定の位置に配する(図5参照)。その後、ナット2の内周にねじ軸3を挿入し、ナット2のねじ溝2aとねじ軸3のねじ溝3aとで転走路10を形成する。
この状態で、図9に示すように、カバー6のボール挿入孔6fからボール4を挿入し、転走路10、一対の接続路30、及び循環路20にボール4を充填する。この場合、従来のように、ボールが組み付けられたカバープレートをナットに取り付ける作業や、ナットの外周面に形成された溝にボールを並べる作業が不要となるため、組立作業性が向上する。また、ボール挿入孔6fからボール4を順次挿入するだけでよいため、ボール4の脱落や欠品を防止できると共に、ボール4の充填の自動化にも対応しやすくなる。例えば、自動ボール供給装置のボール供給管50(図9の二点鎖線参照)をボール挿入孔6fに接続し、このボール供給管50からボール挿入孔6fにボール4を順次挿入することで、ボール4を自動で充填することができる。
そして、転走路10、一対の接続路30、及び循環路20に所定個数のボール4が充填されたら、図10に示すように、カバー6のボール挿入孔6fに栓9を装着してボール挿入孔6fを閉塞する。このとき、栓9の係止部9bをカバー6の開口部6eに嵌合させながら、栓9の本体9aをカバー6のボール挿入孔6fに嵌合固定することにより、栓9の溝9cの延在方向をカバー6の溝の延在方向(すなわち、盛り上がり部6cの延在方向)と一致させることができる。また、栓9をカバー6に外径側から当接させることで、栓9のカバー6に対する深さ方向(ナット2の半径方向)の位置が決められる。この状態で、栓9の溝9cとカバー6の溝(盛り上がり部6cの内径面)とが同じ深さ(半径方向位置)に配され、これらで連続した1本の溝を形成している。以上により、ボールねじ装置1が完成する。
本発明は上記の実施形態に限られない。以下、本発明の他の実施形態を説明するが、上記の実施形態と同様の点については説明を省略する。
図11に示す実施形態は、カバー6の盛り上がり部6cに開口部6eが形成されていない点で、上記の実施形態と異なる。この場合も、カバー6をナット2に固定した後に、カバー6のボール挿入孔6fからボール4を挿入することにより、転走路10、一対の接続路30、及び循環路20にボール4を充填することができる。所定個数のボール4を充填した後、図12に示すように、栓9をボール挿入孔6fに装着してボール挿入孔6fを閉塞する。この場合、例えば、ボール挿入孔6fの内周面とこれに嵌合する栓9の外周面とを非円形にし、これらをボール挿入孔6fの周方向で係合させることで、栓9の溝9cとカバー6の溝との方向合わせを行ってもよい。
栓9の構成は上記に限らず、例えば、係止部9bを周方向一箇所だけに設けたり、係止部9bを無くしたりしてもよい。また、特に必要がなければ、一対の脚部9dを無くしてもよい。
以上の実施形態では、ナット2の外周面の円筒部2cにカバー6を取り付けた場合を示したが、これに限らず、例えば、ナット2の外周面に平坦面を設け、この平坦面にカバー6を取り付けてもよい。
また、以上の実施形態では、ナット2と転がり軸受の内輪7aとを一体に形成した場合を示したが、これらを別体に形成した後、圧入等の適宜の手段で両者を固定してもよい。
また、以上の実施形態では、ナット2の内周面の全域にねじ溝2aが形成されているが、これに限らず、例えば、ナット2の内周面のうち、転走路10として機能する部分のみにねじ溝2aを設けてもよい。ナット2の内周面のうち、ねじ溝2a以外の軸方向領域には例えば円筒面が設けられる。この場合、ボール拾い上げ部材8を設ける必要がないため、部品数削減によりコスト低減が図られる。
また、以上の実施形態では、ナット2を回転させてねじ軸3を直動させる、いわゆるナット回転タイプのボールねじ装置1を示したが、これに限らず、ねじ軸3を回転させてナット2を直動させる、いわゆるねじ軸回転タイプのボールねじ装置に本発明を適用してもよい。
1 ボールねじ装置
2 ナット
3 ねじ軸
4 ボール
6 カバー(循環路形成部材)
6b 円筒部
6c 盛り上がり部
6d 取付部
6e 開口部
6f ボール挿入孔
8 ボール拾い上げ部材
9 栓
9a 本体
9b 係止部
9c 溝
9d 脚部
10 転走路
20 循環路
30 接続路
40 屈曲部
50 ボール供給管

Claims (6)

  1. 内周にねじ溝が形成されたナットと、前記ナットの外周面に固定された循環路形成部材と、外周にねじ溝が形成されたねじ軸と、前記ナットのねじ溝と前記ねじ軸のねじ溝とで形成された転走路と、前記ナットの外周面と前記循環路形成部材とで形成された循環路と、前記循環路の一端と前記転走路の一端、及び、前記循環路の他端と前記転走路の他端とをそれぞれ連通する一対の接続路と、前記転走路、前記循環路、及び前記一対の接続路に配された多数のボールとを備えたボールねじ装置において、
    前記循環路形成部材に、前記循環路と外部とを連通し、前記ボールが通過可能なボール挿入孔を設け、
    前記ボール挿入孔が栓で閉塞されたボールねじ装置。
  2. 前記循環路形成部材が、前記循環路を形成する溝を有し、
    前記栓が、前記循環路を形成する溝を有し、
    前記循環路形成部材の溝の延在方向と前記栓の溝の延在方向とを一致させる方向合わせ手段を有する請求項1に記載のボールねじ装置。
  3. 前記循環路形成部材と前記栓とを、前記ボール挿入孔の周方向で係合させることで、前記方向合わせ手段を構成した請求項2に記載のボールねじ装置。
  4. 前記溝の底部に、前記循環路形成部材の外径面に開口し、前記ボールが通過不能な開口部を設けた請求項1~3の何れか1項に記載のボールねじ装置。
  5. 前記栓に、前記開口部に嵌合する係止部を設け、
    前記開口部と前記係止部とで、前記循環路形成部材の溝の延在方向と前記栓の溝の延在方向とを一致させる方向合わせ手段を構成した請求項4に記載のボールねじ装置。
  6. 前記循環路が、前記ナットの外周面の円筒部に沿って形成された請求項1~3の何れか1項に記載のボールねじ装置。
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