JP4221936B2 - ボールねじ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、回転運動を直線運動に変換あるいはその逆の運動に変換するボールねじに関する。
【0002】
【従来の技術】
ボールねじは、ねじ軸の外周面及びボールナットの内周面に互いに対応する螺旋状のボール転動溝を形成し、双方のボール転動溝により形成される螺旋状の空間内に多数のボールが転動自在に配置されている。
【0003】
そして、ねじ軸とボールナットを相対回転させると、多数のボールの転動を介してねじ軸とボールナットが滑かにしかも正確に相対螺旋運動するようになっており、ボールがボールナットに設けたボール循環路を循環するようになっている。
【0004】
ボールナットの軸方向の両端部には嵌合穴が設けられ、この嵌合穴にはボール転動溝と連通する循環部を有する循環部品が嵌合されている。この循環部品をボールナットに固定するために、循環部品の外周部の一部にねじ孔を設け、ボールナットの外周部から固定ねじを螺合して固定している。また、ボールナットの嵌合穴の内周面に環状溝を設け、循環部品を嵌合穴に嵌合した後、C型止めリングを嵌合溝に係合して循環部品をボールナットに固定していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、循環部品の外周部の一部にねじ孔を設け、ボールナットの外周部から固定ねじを螺合してボールナットに循環部品を固定する方法は、加工工程が多く、コストアップの原因になっている。また、循環部品をボールナットの嵌合穴に嵌合した後、C型止めリングを嵌合溝に係合する方法は、部品点数が多くなるとともに、積み上げ公差が大きくなることから部品精度を上げる必要があり、コストアップの原因となっている。
【0006】
この発明は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、ボールナットに循環部品を簡単かつ確実に固定することができ、また、部品点数の削減によりコストダウンを図ることができるボールねじを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記目的を達成するために、請求項1は、螺旋状のボール転動溝を外周面に有するねじ軸と、前記ねじ軸のボール転動溝に対応するボール転動溝を内周面に有するボールナットと、前記ボールナットのボール転動溝と前記ねじ軸のボール転動溝に転動自在に介装された多数のボールと、前記ボールナットの軸方向の両端に設けられ前記ボール転動溝と連通する循環部を有する循環部品とからなるボールねじにおいて、前記循環部品に設けられ、弾性変位する材料によって環状に形成された環状部と、前記環状部の外周面に外周方向に突出して設けられた回り止め用の突起部と、前記ボールナットの軸方向の両端の内周面に設けられ前記環状部が係合可能な係合溝と、前記係合溝に設けられ前記環状部の突起部と係合して前記循環部品を前記ボールナットに固定する係合凹部とを具備したことを特徴とする。
【0008】
請求項2は、請求項1の前記環状部の円周の少なくとも一部に切欠き部を設けたことを特徴とする。
【0009】
請求項3は、請求項1または2の前記ボール転動溝及び循環部を転動するボール相互間に保持ピースを設けたことを特徴とする。
【0010】
前記構成によれば、循環部品の環状部に回り止め用の突起部を設け、環状部をボールナットの係合溝に弾性係合し、係合溝に設けられた係合凹部を環状部の突起部と係合することにより、固定部品を用いることなく、循環部品をボールナットに固定することができる。また、環状部の一部に切欠部を設けることにより、循環部品をボールナットに組み付け易くなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
図1〜図4は第1の実施形態を示し、図1(a)はボールねじの断面図、(b)は同側面図、図2(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は背面図、図3はボールナットの一部を示す側面図、図4(a)はボールナットに循環部品を固定した状態の側面図、(b)は同背面図である。
【0013】
図1に示すように、ボールねじ1は、外周面に螺旋状の2条のボールねじ溝2を形成したねじ軸3と、このボールねじ溝2に対応する螺旋状の2条のボール転動溝としてのボールねじ溝4を内周面に形成したボールナット5と、前記ねじ軸3のボールねじ溝2及びボールナット5の対向するボール転動溝としてのボールねじ溝4との間のボール転動路6に介在された多数のボール7とから構成されている。
【0014】
ボールナット5の軸方向の両端部には嵌合穴8が設けられ、この嵌合穴8にはボール転動路6と連通する循環部9を有する循環部品10が嵌合されている。
【0015】
この循環部品10は、図2に示すように、弾性変形する材料によって形成された環状部11を有し、この環状部11の片面における点対称位置には一対の循環部9が設けられている。さらに、環状部11の外周面には薄肉環状部12が設けられているともに、薄肉環状部12の前記循環部9に対応する位置には回り止め部としての一対の突起部13が設けられている。
【0016】
一方、図3に示すように、ボールナット5の軸方向の両端部に設けられた嵌合穴8は、循環部品10の循環部9が嵌合する第1の嵌合部14と、この第1の嵌合部14の外側にこれより大径で、環状部11が嵌合する第2の嵌合部15とからなり、第2の嵌合部15の内周面には薄肉環状部12と係合する環状の係合溝16が設けられている。さらに、係合溝16には薄肉環状部12の一対の突起部13と係合する係合部としての係合凹部17が設けられ、ボールナット5に対して循環部品10の回り止めをするようになっている。また、図4に示すように、前記環状部11の円周の一部には切欠部11aが設けられ、循環部品10をボールナット5に組み付け易くしている。
【0017】
前述のように構成されたボールねじ1によれば、図4に示すように、ボールナット5の軸方向の両端部に設けられた嵌合穴8に対して循環部品10を嵌合すると、循環部9が第1の嵌合部14と嵌合する。次に、循環部品10をボールナット5の軸方向に押し込むと、環状部11が第2の嵌合部15に嵌合されるとともに、薄肉環状部12が係合溝16に係合する。また、薄肉環状部12の一対の突起部13が係合凹部17に係合してボールナット5に対して循環部品10の回り止めされる。
【0018】
このように、ボールナット5の嵌合穴8に対して循環部品10を押し込み、薄肉環状部12を係合溝16に係合することにより、循環部9がボールナット5のボール転動溝6と連通して内部循環路が形成される。
【0019】
従って、ボールナット5に対して循環部品10を固定する際に、循環部品10の弾性変位を利用して環状部11をボールナット5の係合溝16に係合するだけで固定できる。このため、従来のように、循環部品の外周部の一部にねじ孔を設けてボールナットの外周部から固定ねじを螺合したり、C型止めリングを嵌合溝に係合して固定する方法に比べ、部品点数が削減できるとともに、組立作業性を向上できる。
【0020】
図5は第2の実施形態を示し、ボール転動路6及びこれと連通する循環部9の各ボール7間には保持ピースとしての円盤状のセパレータ18がそれぞれ介装されている。これらセパレータ18はボール7の転動に伴って両ボールねじ溝2,4や循環部9内を移動するようになっている。
【0021】
セパレータ18は、例えば、ナイロン等の合成樹脂を素材としており、その両端がゴシックアーチ形状または円錐形状の凹曲面19に形成されている。従って、セパレータ18は、ボール7と比較的小さな面積をもって接触している。なお、セパレータ18の形状は円盤状に限定されるものではなく、ボール7と同径の球状でもよく、ボール7とセパレータ18との配置も交互であることに限定されない。
【0022】
前記実施形態においては、循環部品10に一対の循環部9を点対称的に設けたが、これは2条のボール転動路6を対象としたものであり、1条のボール転動溝であれば、循環部は一箇所でよい。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1によれば、循環部品を弾性変位する材料によって環状に形成し、ボールナットの軸方向の両端の内周面に環状部が係合可能な係合溝を設けることにより、環状部を係合溝に係合するだけで循環部品をボールナットに固定することができ、固定部品が不要となり、部品点数が削減できるとともに、組立作業性を向上できる。
【0024】
請求項2によれば、環状部の一部に切欠部を設けることにより、循環部品をボールナットに組み付け易くできるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態を示し、(a)はボールねじの断面図、(b)は同側面図。
【図2】同実施形態の循環部品を示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は背面図。
【図3】同実施形態のボールナットの一部を示す側面図。
【図4】同実施形態を示し、(a)はボールナットに循環部品を固定した状態の側面図、(b)は同背面図。
【図5】この発明の第2の実施形態を示し、ボール転動溝を転動するボールとセパレータとの配置状態を示す断面図。
【符号の説明】
1…ボールねじ
3…ねじ軸
2,4…ボール転動溝
5…ボールナット
7…ボール
9…循環部
10…循環部品
11…環状部
11a…切欠部
16…係合溝
Claims (3)
- 螺旋状のボール転動溝を外周面に有するねじ軸と、
前記ねじ軸のボール転動溝に対応するボール転動溝を内周面に有するボールナットと、
前記ボールナットのボール転動溝と前記ねじ軸のボール転動溝に転動自在に介装された多数のボールと、
前記ボールナットの軸方向の両端に設けられ前記ボール転動溝と連通する循環部を有する循環部品とからなるボールねじにおいて、
前記循環部品に設けられ、弾性変位する材料によって環状に形成された環状部と、前記環状部の外周面に外周方向に突出して設けられた回り止め用の突起部と、
前記ボールナットの軸方向の両端の内周面に設けられ前記環状部が係合可能な係合溝と、
前記係合溝に設けられ前記環状部の突起部と係合して前記循環部品を前記ボールナットに固定する係合凹部とを具備したことを特徴とするボールねじ。 - 前記環状部の円周の少なくとも一部に切欠き部を設けたことを特徴とする請求項1記載のボールねじ。
- 前記ボール転動溝及び循環部を転動するボール相互間に保持ピースを設けたことを特徴とする請求項1または2記載のボールねじ。
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- 2002-02-19 JP JP2002041775A patent/JP4221936B2/ja not_active Expired - Lifetime
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