JP4209624B2 - 直線運動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボールネジ等を用いた直線運動装置に係り、特に高い位置決め精度が要求される作動機器等に用いて好適な直線運動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、外周面上にボールネジ部を有するボールネジ軸と、該ボールネジ軸を被嵌して上記ボールネジ部に螺合するボールナットとを有し、これらボールネジ部とボールナットとの間に介在されるボール(鋼球)をボールネジ部に転接させて、ボールナットとボールネジ軸との相対移動を得るようにしたボールネジ機構が知られており、このようなボールネジ機構をリニアガイド機構に組み合わせた複合構造の直線運動装置が多数提案されている。
【0003】
従来の直線運動装置として、例えば上記構成のボールネジ機構を長尺ケース内に収容してそのボールネジ軸を該ケースに回転自在に支持し、かつ該ケースの長手方向に沿って形成したレール溝にボールナットを摺動案内し、更にケース上部にその長手方向全域に亘るように形成したスリットから、上記ボールナットに連結した連結部材を突出させて、ケース外方で所望の作動機器に連動連結するように構成したものが存在する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の直線運動装置は、ボールネジ軸の回転駆動時に、ボールナットを軸方向に沿って移動して作動機器を良好に作動させることはできるものの、スリットにて上部全域を開放したケース内にボールネジ機構を単に収容しただけの構成を有するため、ケースが大型であることと相俟って、コンパクト化されているとは到底言えず、また応力等に対する強度(剛性)も、ケースの上部全域に形成された上記スリットに起因して低下している。更に、ボールナットがレール溝に単に摺動案内されるだけなので、摺動時のガタが存在し、高い移動/位置決め精度を要求される作動機器に対して使用することは困難であった。
【0005】
そこで、本発明は、コンパクト化した装置構造でありながら高い剛性を備え、かつ作動機器等に使用した際に高い移動/位置決め精度を得ることができるように構成し、もって上述課題を解決した直線運動装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る本発明は(例えば図1ないし図7参照)、外周面上にボールネジ部(2a)を形成したボールネジ軸(2)と、該ボールネジ軸を被嵌して前記ボールネジ部に螺合するボールナット(3)と、これらボールネジ軸及びボールナットを被嵌する筒状ハウジング(5)と、該筒状ハウジングを被嵌して軸方向に移動し得るように配置した筒状移動部材(6)と、を備えた直線運動装置(1)であって、
前記筒状ハウジング(5)は、その外周面(5a)に周方向に位相を異ならせ且つ軸方向に沿って形成した多数本のスプライン溝(12)と、該外周面の略々中間部分に軸方向に沿って貫通穿設した長孔(13)と、を備えると共に、両端部分に嵌着したベアリング(10)(11)を介して前記ボールネジ軸(2)を回転自在に支持し、
前記筒状移動部材(6)は、前記長孔(13)を通して前記ボールナット(3)に連結部材(14)を介して連結されると共に、前記多数本のスプライン溝(12)にそれぞれ対向し得るように形成した多数の凹溝(17)を内周面に備え、且つ該凹溝(17)とその対向する前記スプライン溝(12)との間に多数のボール(19…)を介在すると共にこれらボールを循環して多数のボールスプラインを構成し、前記筒状移動部材(6)は、前記ボールスプラインにより前記筒状ハウジング(5)に相対回転を阻止されて軸方向に移動自在に支持され、
前記連結部材(14)は、前記長孔(13)との間の幅方向両側に所定隙間を保持した状態で、前記長孔(13)を貫通して前記ボールナット(3)と前記筒状移動部材(6)とを連結してなる、
ことを特徴とする直線運動装置にある。
【0008】
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは、発明の理解を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の構成に何等影響を及ぼすものではない。
【0009】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によると、ボールネジ軸及びボールナットを筒状ハウジング内に収容しかつ該ハウジングに筒状移動部材を移動自在に被嵌して、該ハウジングの両端部分にベアリングにてボールネジ軸を支持し、該移動部材をボールネジ軸の回転にて移動し得るように構成したので、装置全体を位置決めユニットとしてまとめてコンパクト化できると共に、筒状ハウジングそのものを、作動機器等にセットする際の位置決め手段として利用することができ、良好な取り付け性を得ることができる。
【0010】
また、装置自体の外形が略々筒状ハウジングそのものなので、剛性を高くすることができると共に、長孔が位置しない筒状ハウジングの両端部分にベアリングを嵌着したことにより、中空の筒状ハウジングの剛性をより高めることができる。そして、長孔を、筒状ハウジングの外周面の略々中間部分に貫通穿設しているので、従来のように外周面全域に亘ってスリットを形成するような構造に比して、剛性をより一層高めることができる。更に、長孔を下方に向けた状態で筒状ハウジングをセットすることにより、筒状ハウジング内方への塵埃の侵入を阻止しつつ使用することができる。
【0011】
更に、筒状移動部材がスプライン溝を介して筒状ハウジングとの相対回転を阻止されつつ該スプライン溝に沿って移動案内されるので、直進性が極めて良好になると共に、周方向の位置決め精度が高く、移動/位置決め精度を高めることができる。これにより、移動/位置決め精度がスプライン精度で保証されて、筒状移動部材の移動案内のためにガイド部材等を別途設ける必要がなくなるので、取り付け構造が簡略化する。更に、ボールスプラインとボールネジとの高い精度の組み合わせにより、ガタのない状態で高い位置決め精度を出すことができると共に、ボールスプラインにて筒状移動部材を転がり案内することにより、スプライン溝に対して単にスプラインを係合させた滑り案内に比して摩擦係数を極めて小さくして、速度変化等による摩擦変動が殆ど無く追従性が良好な直線運動装置を実現することができる。また、本直線運動装置を作動機器等に適用する際のサポートの心出しを、スプライン軸である筒状ハウジングの外径から容易に判定して作製することができる。そして、筒状移動部材は、円筒状ハウジングにボールスプラインにて周方向に高い精度で位置決めされている関係上、連結部材と長孔との間の幅方向両側に所定隙間を保持しており、筒状移動部材の移動時の正確な位置決めが、多数のボールとスプライン溝とによって行われることで、長孔の幅方向寸法を比較的ラフに形成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って、本発明の第1の実施の形態について説明する。図1は、本発明に係る直線運動装置の組立てられた状態での外観を示す平面図、図2は図1の直線運動装置を長孔を通る部分で軸方向に沿って断面した断面図、図3は図2のIII-III線に沿った断面図である。該直線運動装置1は、外周面上にボールネジ部2aを形成したボールネジ軸2と、該ボールネジ軸2を被嵌してボールネジ部2aに螺合するボールナット3と、これらボールネジ軸2及びボールナット3を被嵌する円筒状ハウジング5と、該円筒状ハウジング5を被嵌して軸方向(図1及び図2の左右方向)に移動し得るように配置したスプラインナットからなる円筒状の外筒(筒状移動部材)6と、を有している。
【0014】
上記ボールネジ軸2は、一端部(図2の左端)に、抜け止め部材7を介在した状態でネジ9を螺合してボールベアリング10の抜け止めを図るための雌ネジ孔2bと、他端部に被嵌したボールベアリング11に当接してその位置決めを図るための膨出部2cと、該膨出部2cから外方側へ所定距離離れた位置に形成された、上記ネジ部2aとは別のネジ部2dとを有している。上記ボールネジ部2aには、2つの円弧を組み合わせたゴシックアーク、或いは単一円弧状のサーキュラアーク等からなるボールネジ溝が研削等にて形成されている。なお、2個のナットを用いてバックラッシュのない状態で組込んでもよいことは勿論である。
【0015】
また、ボールナット3は、一方向の巻方向からなり、ボールネジ部2aと対応する不図示のボール溝を有すると共に、該ボール溝に不図示の多数のボールが介在している。なお、該ボールナット3は、リターンプレート方式、チューブ方式、コマ方式等のどのようなボール循環方式でもよい。
【0016】
更に、上記円筒状ハウジング5は、図1及び図5に示すように、軸方向に沿って外周面5aに形成したスプライン溝12と、該ハウジング5の両端部分を除く一端側から他端側に亘るように外周面5aの略々中間部分に軸方向に沿って貫通穿設した長孔13と、を有している。また、円筒状ハウジング5は、図2及び図6に示すように、両端部分を除く内周面の略々全域に亘り軸方向に沿って形成した小径部5bと、両端部分に該小径部5bより径を大きくしてそれぞれ形成した大径部5c,5dと、該他端側の大径部5dの更に外方側に形成された雌ネジ部5eと、を有している。
【0017】
そして、円筒状ハウジング5の一端部分及び他端部分には、それぞれ上記1個の円筒状のボールベアリング10及び2個の円筒状のボールベアリング11,11を介して、ボールネジ軸2の両端部分が回転自在に支持されている。更に、他端(図2の右方)側のボールベアリング11の外方側から、押えナット15が、ボールネジ軸2の他端部分を被嵌した状態で上記雌ネジ部5eに螺合・締結している。この押えナット15は、外周面に雄ネジを有するリング状の部材からなり、該ナット15の内周には、ボールネジ軸2に嵌合されたカラー18が回転自在に位置している。従って、本装置1では、該押えナット15を雌ネジ部5eに螺合・締結させることにより、一端(図2の左方)側のボールベアリング11のアウタレースを小径部5bと大径部5dとの段差部に押圧して両ベアリング11,11の軸方向位置を決め、更に該状態にて、上記ネジ軸2のネジ部2dにロックナット16を螺合・締結させることにより、両ベアリング11,11のインナレースを、カラー18を介して押圧しつつ膨出部2cとで挟み込み、上記ネジ軸2の軸方向位置を決めると共にその心出しを図っている。
【0018】
また、外筒6は、連結部材14を介在して長孔13を通してボールナット3に連結され、スプライン溝12を介して円筒状ハウジング5との相対回転を阻止されつつ該スプライン溝12に沿って移動案内されるように支持されている。また、円筒状ハウジング5の他端部分(図1の右端)には、正・逆方向に回転し得るように構成したモータMが、不図示の継手を介して連結されている。
【0019】
そして、図3に示すように、外筒6は、スプライン溝12に対向し得るように形成した凹溝(ボール転送溝)17を内周面に有しており、該凹溝17とその対向する上記スプライン溝12との間に多数のボール19……が転動自在に介在されて、凹溝17と図示しないリターン路との間でボール19……が循環されるボールスプラインが構成されている(リターン路を移動するボールを破線で示した)。上記スプライン溝12は、ゴシックアーク又はサーキュラアーク等からなる溝として形成されたものであり、円筒状ハウジング5の外周面に、互いに平行な2条ずつが等角度間隔で3組分、即ち全体で6条のスプライン溝12として軸方向に沿って延設されている。
【0020】
なお、外筒6は、例えば工作機械、計測機器、医療機器、射出成形機、半導体製造装置、或いは組み立てロボット等の作動機器に連結されるものであり、その形状としては、本実施の形態で説明したように円筒形状が強度上からも最良であるが、円筒形状に形成されたものばかりでなく、例えば断面が略々矩形状(角形状)からなるもの、或いはこれら円筒形状や略々矩形状におけるいずれかの部分に外径方向に突出するフランジを有するような形状からなるものでもよい。また、筒状ハウジング5の両端部分に嵌着するボールベアリング10,11は、該ハウジング5が円筒形状からなる場合には、アウタレースをそのままハウジング5に装着できるが、円筒形状以外の形状からなる場合には、中間にエンドブラケットを介在して該ハウジング5に装着される。
【0021】
一方、連結部材14は、長孔13を貫通してボールナット3と外筒6とを連結しており、図1及び図4に示すように、平面視長尺の矩形状からなり、長孔13の幅内に充分に収まる幅寸法を有しており、軸方向両端部に形成された2個の雌ネジ孔21,21と、中央部分に形成された2個の嵌合孔22,22とを有している。該連結部材14は、軸方向移動時にその軸方向の両端部を長孔13の端部13a,13bに当接させることにより最大移動範囲が規制されていると共に、外筒6は、円筒状ハウジング5にボールスプライン(12,17,19)にて周方向に高い精度で位置決めされている関係上、該連結部材14と長孔13との間の幅方向両側に所定隙間を保持している。
【0022】
また、連結部材14は、長孔13に収容されてボールナット3に対向した状態で、その嵌合孔22,22から挿通された固定ネジ23,23が該ナット3の2個の雌ネジ孔(不図示)にそれぞれ螺合されることにより、該ナット3に固定されている。また、外筒6は、連結部材14の雌ネジ孔21,21にそれぞれ対向し得るように貫通穿設された2個の嵌合孔25,25を有しており、連結部材14に対向した状態で、該嵌合孔25,25にそれぞれ挿通された固定ネジ26,26が連結部材14の2個の雌ネジ孔21,21に螺合されることにより、該連結部材14に固定されている。
【0023】
本直線運動装置1は以上の構成を有するので、電源OFF状態から電源ONにされることによりモータMが回転駆動すると、該駆動力を伝達されたボールネジ軸2が一方向又は他方向に回転し、更に該回転に応じてボールナット3が軸方向に沿って一方向又は他方向に移動する。これに伴い、ボールナット3に連結された外筒6が、円筒状ハウジング5の外周面上を軸方向に沿って移動する。この際、外筒6は、円筒状ハウジング5のスプライン溝12に対向して備えた多数のボール19……を該スプライン溝12に転接させることにより、円滑にかつ正確に位置決めされつつ、再び電源がOFFになるまで移動する。
【0024】
このような本直線運動装置1では、ボールネジ軸2及びボールナット3を円筒状ハウジング5内に収容しかつ該ハウジング5に外筒6を移動自在に被嵌して、該ハウジング5の両端部分にボールベアリング10,11にてボールネジ軸2を支持し、該外筒6をボールネジ軸2の回転にて移動し得るように構成したので、装置全体を位置決めユニットとしてまとめてコンパクト化を実現できると共に、円筒状ハウジング5そのものを、作動機器等にセットする際の位置決め手段として用いることができるので、取り付け性が良好になる。
【0025】
また、装置自体の外形が略々円筒状ハウジング5そのものであるので、応力に対する強度を大きくできると共に、長孔13が位置しない円筒状ハウジング5の両端部分に円筒状のボールベアリング10,11を嵌着したことにより、中空の円筒状ハウジング5の剛性をより向上させることができる。更に、長孔13を、円筒状ハウジング5の外周面の略々中間部分に貫通穿設したので、従来のように外周面全域に亘ってスリットを形成するような構造に比して、剛性がより一層高められる。そして、長孔13が位置しないハウジング5の円筒状の両端部分にて円筒状のボールベアリング10,11を介してボールネジ軸2を支持したので、同心度を良好に保持することができる。また、長孔13を下方に向けた状態で円筒状ハウジング5をセットすることにより、円筒状ハウジング5内方への塵埃の侵入を阻止しつつ良好に使用することができる。
【0026】
更に、外筒6がボールスプライン(12,17,19)を介して円筒状ハウジング5との相対回転を阻止されつつ該スプライン溝12に沿って移動案内されるので、直進性が極めて良好になると共に、周方向の位置決め精度が高く、移動/位置決め精度を高めることができる。これにより、移動/位置決め精度がスプライン精度で保証されて、外筒6の移動案内のためにガイド部材等を別途設ける必要がなくなり、従って、取り付け構造が簡略化する。また、外筒6の移動時の正確な位置決めが、多数のボール19……とスプライン溝12とによって行われるため、長孔13の幅方向寸法を比較的ラフに形成することができ、従って、製造工程を簡略化できる。
【0027】
また、本直線運動装置1では、ボールスプラインとボールネジとの高い精度の組み合わせにより、ガタのない状態で高い位置決め精度を出すことができると共に、ボールスプライン(12,17,19)にて外筒6を転がり案内するので、スプライン溝12に対して単にスプラインを係合させた滑り案内に比して摩擦係数が極めて小さくなり、従って、速度変化等による摩擦変動が殆ど無く追従性が良好な装置構造が得られる。更に、本直線運動装置1を作動機器等に適用する際のサポートの心出しを、スプライン軸である円筒状ハウジング5の外径から容易に判定して作製することができる。
【0028】
なお、上記スプライン溝12の配置構造は、上記に限らず、例えば図7(同図では長孔13を通らない位置で断面している)に示すように、筒状ハウジング5の周方向において等角度間隔の4箇所に、それぞれ2本ずつ平行に延設したスプライン溝12を配置するようにしても良く、この場合も、前述と同様の効果を奏することができる。
【0029】
ついで、図8及び図9に沿って、構成を一部変更した第2及び第3の実施の形態について説明する。なお、これら実施の形態ではその特徴となる部分以外は前述した第1の実施の形態と同様なので、共通する構成及び要素に同一符号を付してその説明を省略する。
【0030】
図8に示すように、第2の実施の形態による直線運動装置1Aは、ボールネジ軸2の外周面上に、軸中心から左右方向に向かうようにそれぞれ逆方向の巻方向からなるボールネジ部が形成されると共に、これら逆巻方向の各ボールネジ部には、それぞれに対応する巻方向からなるボール溝を有するボールナット3,3が螺合され、更に該ボール溝には多数のボール(図示せず)が介在している。更に、円筒状ハウジング5に対して相対回転不能にかつ軸方向移動自在に支持された該一対のボールナット3,3は、作動機器、つまり電子部品保持装置や開閉テーブル等のような作動機器に連結される。
【0031】
このような構成の直線運動装置1Aでは、電源をONしてモータを一方向に回転駆動してボールネジ軸2を一方向に回転した際、互いに逆リードからなる1対のボールナット3,3が、互いに遠ざかる方向に移動し、これにより各ボールナット3,3に取付けられた作動機器は互いに遠ざかる開方向に移動する。一方、モータを逆方向に回転駆動した際には、1対のボールナット3,3は今度は互いに接近する方向に移動し、これにより各ボールナット3,3に取付けられた作動機器は互に接近する閉方向に移動する。これらの開閉動作を適宜行うことにより、所定の作動を実行することができる。
【0032】
また、図9に示すように、第3の実施の形態による直線運動装置1Bは、前述した第1の実施の形態と同じ構成に加えて、円筒状ハウジング5の外周面上のボールナット3と反対側の位置(波線D)に、内周面に備えた凹溝とスプライン溝12(図5参照)との間に多数のボールを介在した外筒(不図示)を被嵌して備えている。そして、該外筒は、不図示の駆動手段にて円筒状ハウジング5の軸方向に沿って移動させられるように構成されている。
【0033】
従って、例えば、モータの一方向の回転駆動にてボールナット3を一方向に軸方向移動させつつ、上記駆動手段(不図示)の駆動にて波線D内の外筒(不図示)を他方向に軸方向移動させることにより、上記第2の実施の形態と同様の開閉動作を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施の形態の直線運動装置を組み立て状態で示す平面図。
【図2】図1の直線運動装置を長孔を通る部分で軸方向に沿って断面した断面図。
【図3】図2のIII-III線に沿った断面図。
【図4】連結部材を単体で示す平面図。
【図5】筒状ハウジングを単体で示す平面図。
【図6】図5の筒状ハウジングを長孔を通る部分で軸方向に沿って断面した断面図。
【図7】スプライン溝の他の配置例を示す断面図。
【図8】本発明に係る第2実施の形態の直線運動装置を示す断面図。
【図9】本発明に係る第3実施の形態の直線運動装置を示す断面図。
【符号の説明】
1 直線運動装置
1A,1B 直線運動装置
2 ボールネジ軸
2a ボールネジ部
3 ボールナット
5 筒状ハウジング(円筒状ハウジング)
5a 外周面
6 筒状移動部材(円筒状の外筒)
10,11 ベアリング(ボールベアリング)
12 ボールスプライン(スプライン溝)
13 長孔
17 ボールスプライン(凹溝)
19 ボールスプライン(ボール)
Claims (1)
- 外周面上にボールネジ部を形成したボールネジ軸と、該ボールネジ軸を被嵌して前記ボールネジ部に螺合するボールナットと、これらボールネジ軸及びボールナットを被嵌する筒状ハウジングと、該筒状ハウジングを被嵌して軸方向に移動し得るように配置した筒状移動部材と、を備えた直線運動装置であって、
前記筒状ハウジングは、その外周面に周方向に位相を異ならせ且つ軸方向に沿って形成した多数本のスプライン溝と、該外周面の略々中間部分に軸方向に沿って貫通穿設した長孔と、を備えると共に、両端部分に嵌着したベアリングを介して前記ボールネジ軸を回転自在に支持し、
前記筒状移動部材は、前記長孔を通して前記ボールナットに連結部材を介して連結されると共に、前記多数本のスプライン溝にそれぞれ対向し得るように形成した多数の凹溝を内周面に備え、且つ該凹溝とその対向する前記スプライン溝との間に多数のボールを介在すると共にこれらボールを循環して多数のボールスプラインを構成し、前記筒状移動部材は、前記ボールスプラインにより前記筒状ハウジングに相対回転を阻止されて軸方向に移動自在に支持され、
前記連結部材は、前記長孔との間の幅方向両側に所定隙間を保持した状態で、前記長孔を貫通して前記ボールナットと前記筒状移動部材とを連結してなる、
ことを特徴とする直線運動装置。
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