JP2004316559A - スロットル装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】氷結によりスロットル弁の正常な作動が妨げられるのを抑制する。
【解決手段】スロットル装置では、吸気通路12内にスロットル弁16が回動可能に設けられ、モータの非通電時にはスロットル弁16が全閉位置から所定開度開いたリンプホーム開度に保持され、通電開始時にはスロットル弁16がリンプホーム開度から閉じ側又は開き側へ回動される。吸気通路12の重力方向における下面において、スロットル弁16の作動空間の外側近傍に下部突部41を設けることで、スロットル弁16と吸気通路12の下面との間隙G1がモータ非通電時に最小となるようにする。このスロットル装置ではスロットル弁16がリンプホーム開度から回動すると間隙G1が広くなる。従って、吸気通路12に付着した水滴が氷結してスロットル弁16が固着されても、スロットル弁16は氷42を吸気通路12から引き剥がす方向へ回動することとなる。
【選択図】 図3
【解決手段】スロットル装置では、吸気通路12内にスロットル弁16が回動可能に設けられ、モータの非通電時にはスロットル弁16が全閉位置から所定開度開いたリンプホーム開度に保持され、通電開始時にはスロットル弁16がリンプホーム開度から閉じ側又は開き側へ回動される。吸気通路12の重力方向における下面において、スロットル弁16の作動空間の外側近傍に下部突部41を設けることで、スロットル弁16と吸気通路12の下面との間隙G1がモータ非通電時に最小となるようにする。このスロットル装置ではスロットル弁16がリンプホーム開度から回動すると間隙G1が広くなる。従って、吸気通路12に付着した水滴が氷結してスロットル弁16が固着されても、スロットル弁16は氷42を吸気通路12から引き剥がす方向へ回動することとなる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の吸気通路等の流体通路内に設けたスロットル弁をアクチュエータにより回動させるようにしたスロットル装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の電子制御化の一環として、吸気通路に設けたスロットル弁の開度を、モータ等のアクチュエータの通電制御を通じて調整するようにしたスロットル装置が実用化されている。このスロットル装置によると、アクセルペダルの踏込み量に関係なくスロットル弁の開度を任意に設定することが可能となる。
【0003】
こうしたスロットル装置の一形態として、アクチュエータの非通電時においては、スロットル弁がばねによって開き側へ付勢され、全閉位置から所定開度開いた中間開度(リンプホーム開度とも呼ばれる)に保持されるものが知られている。中間開度にするのは、最小限の空気を内燃機関に流入させて退避走行を可能にしつつ、ブレーキ負圧等の確保のためにスロットル弁の下流側に負圧を発生させるためである。
【0004】
このタイプのスロットル装置では、アクチュエータの通電開始時にスロットル弁が中間開度から閉じ側又は開き側へ回動される。例えば、特許文献1には、機関始動に際しスタータスイッチがオンされると、スロットル弁を一旦全閉となるように閉じ側へ回動させることが記載されている。これは、スロットル弁を全閉にするための指令信号が出力されたときのスロットルセンサによるスロットル開度を基準開度とし、この基準開度に基づいて、スロットルセンサの出力値とスロットル弁の開度との関係を補正するためである。
【0005】
なお、本発明にかかる先行技術文献としては、前述した特許文献1のほかにも以下の特許文献2が挙げられる。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−234530号公報
【特許文献2】
特公平3−6337号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前述したスロットル装置では、中間開度の際に、スロットル弁と吸気通路の下面との間隙が狭いため、同吸気通路に付着して流下した水滴が毛細管現象によりこの間隙内に入り込み、氷結してスロットル弁を固着させる場合がある。この場合、次の不具合が生ずるおそれがある。内燃機関の始動に際し、スロットル弁51が図11において実線で示す中間開度から閉じ側(図11の時計回り方向)へ回動される際、そのスロットル弁51と吸気通路52の下面との間隙Gが回動に伴い狭くなる。この回動方向は氷53を押し潰す方向である。しかし、氷53を押し潰すにはスロットル弁51に大きな力が必要となる。そのため、場合によっては氷53を吸気通路52から剥がすことができず、スロットル弁51を正常に作動させることが困難になる。
【0008】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、氷結によりスロットル弁の正常な作動が妨げられるのを抑制することのできるスロットル装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明では、通路内にスロットル弁を回動可能に設け、アクチュエータの非通電時には前記スロットル弁を全閉位置から所定開度開いた中間開度に保持し、同アクチュエータの通電開始時には、前記スロットル弁を前記中間開度から閉じ側又は開き側へ回動させるようにしたスロットル装置において、前記通路の重力方向における下面を、前記スロットル弁と前記通路の下面との間隙が前記アクチュエータの非通電時に最小となるように構成している。
【0010】
上記の構成によれば、アクチュエータの非通電時にはスロットル弁が中間開度に保持される。このときにはスロットル弁と通路の下面との間隙が最小となる。この中間開度を基準としたスロットル弁の閉じ側への回動方向又は開き側への回動方向は、スロットル弁と通路下面との間隙が広くなる方向である。この回動方向はスロットル弁が氷結により通路の下面に固着された場合において、氷を通路から引き剥がす方向である。中間開度から回動する際にスロットル弁に必要な力は、氷を押し潰す方向へ回動する場合に必要な力よりも小さい。そのため、スロットル弁は前記のように中間開度から閉じ側又は開き側へ回動することで、比較的小さな力であっても氷を通路から引き剥がすことが可能となる。このように、請求項1に記載の発明によれば、氷結によりスロットル弁が固着されても、そのスロットル弁の正常な作動が妨げられるのを抑制することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記通路の下面において、前記スロットル弁の作動空間の外側近傍には、前記アクチュエータの非通電時に前記間隙を最小とするための下部突部が設けられているとする。
【0012】
上記の構成によれば、アクチュエータの非通電時にスロットル弁が中間開度に保持された場合には、下部突部によりスロットル弁と通路下面との間隙が最小となる。従って、通路の下面に下部突部を設けるという簡単な構成でありながら、上記請求項1に記載の発明の効果を確実に奏することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明では、請求項1又は2に記載の発明において、前記通路の重力方向における上面であって、前記スロットル弁の作動空間の外側近傍には、前記スロットル弁が前記中間開度から閉じ側に回動されるときに、その回動に伴いスロットル弁との間隙が小さくなる補助突部が設けられているものとする。
【0014】
上記の構成によれば、スロットル弁が中間開度から閉じ側へ回動されると、そのスロットル弁と通路下面との間隙が広くなり、それに伴い同間隙を流れる流体の量が増大する。しかし、通路の上面に形成された補助突部により、スロットル弁と通路上面との間隙が狭くなり、同間隙を流れる流体の量が減少する。この減少により、通路下面での流量の増大分を相殺することで、スロットル装置の流量特性を、スロットル弁の全域にわたり、同スロットル開度が大きくなるほど流量が増大する特性とすることが可能となる。
【0015】
請求項4に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記中間開度は、前記スロットル弁が前記通路に略直交するときの開度であり、前記通路の重力方向における上面であって、前記スロットル弁の作動空間の外側近傍には、前記スロットル弁の中間開度から前記全閉位置への回動に伴い流体の流通面積を小さくするための上部突部が設けられているとする。
【0016】
上記の構成によれば、中間開度ではスロットル弁が通路に略直交し、そのスロットル弁と通路下面との間隙が最小となる。そして、アクチュエータの通電開始によりスロットル弁が中間開度から閉じ側へ回動されると、スロットル弁と通路下面との間隙が中間開度での間隙より広くなる。従って、通路の重力方向における下面に付着した水滴が氷結してスロットル弁が固着されても、そのスロットル弁は前記回動に伴い氷を通路の下面から引き剥がすことが可能となる。
【0017】
スロットル弁が中間開度から閉じ側へ回動されると、そのスロットル弁と通路下面との間隙が広くなり、同間隙を流れる流体の量が増大する。しかし、中間開度から全閉位置へ向けてスロットル弁が回動すると、上部突部によりスロットル弁と通路上面との間隙が狭まる。流体の流通面積がスロットル弁の回動に伴い小さくなって、同間隙を流れる流体の量が減少する。この減少により、通路下面での流量の増大分を相殺することで、スロットル装置の流量特性を、スロットル弁の全域にわたり、同スロットル開度が大きくなるほど流量が増大する特性とすることが可能となる。
【0018】
このように、請求項4に記載の発明によれば、氷結固着によりスロットル弁の正常な作動が妨げられるのを抑制することと、スロットル弁の開度が大きくなるに従い流量を増大させる流量特性とすることを、通路下面に下部突部を設けることなく実現することが可能となる。
【0019】
請求項5に記載の発明では、通路内にスロットル弁を回動可能に設け、アクチュエータの非通電時には前記スロットル弁を全閉位置から所定開度開いた中間開度に保持し、同アクチュエータの通電開始時には、前記スロットル弁を前記中間開度から閉じ側又は開き側へ回動させるようにしたスロットル装置において、前記スロットル弁が前記通路の下面での氷結により固着されているか否かを推定する氷結固着推定手段と、前記氷結固着推定手段により氷結固着と推定されたときに前記スロットル弁が前記中間開度から開き側へ回動するように前記アクチュエータを制御する開弁制御手段とを備えている。
【0020】
上記の構成によれば、アクチュエータの非通電時にはスロットル弁が中間開度に保持される。このときにはスロットル弁と通路下面との間隙が最小となる。そして、スロットル弁が通路下面での氷結により固着されていることが氷結固着推定手段によって推定されると、開弁制御手段によるアクチュエータの通電制御を通じて、スロットル弁が中間開度から開き側に回動させられる。
【0021】
この回動方向は、スロットル弁と通路下面との間隙が中間開度での間隙より広くなる方向である。この回動方向はスロットル弁が氷結により通路の下面に固着された場合において、氷を通路から引き剥がす方向である。この方向へ回動する際にスロットル弁に必要な力は、氷を押し潰す方向へ回動する際に必要な力よりも小さい。そのため、スロットル弁は比較的小さな力であっても氷を通路の下面から引き剥がして回動することが可能となる。このように、請求項5に記載の発明によれば、氷結によりスロットル弁が固着されても、そのスロットル弁の正常な作動が妨げられるのを抑制することができる。また、スロットル弁の回動により氷が引き剥がされやすいため、その引き剥がしのために通路の下面形状を変更しなくてもすむ。
【0022】
請求項6に記載の発明では、通路内にスロットル弁を回動可能に設け、アクチュエータの非通電時には前記スロットル弁を全閉位置から所定開度開いた中間開度に保持し、同アクチュエータの通電開始時には、前記スロットル弁を前記中間開度から閉じ側又は開き側へ回動させるようにしたスロットル装置において、前記通路の重力方向における上面を、前記スロットル弁が前記全閉位置と前記中間開度との間で回動されるとき、前記スロットル弁と前記通路の上面との間隙が略最小となるように構成している。
【0023】
上記の構成によれば、アクチュエータの非通電時にはスロットル弁が中間開度に保持される。このときにはスロットル弁と通路上面との間隙が最小となる。そして、アクチュエータへの通電開始によりスロットル弁が中間開度から閉じ側又は開き側へ回動されると、スロットル弁と通路上面との間隙が中間開度と同様に略最小となる。すなわち、スロットル弁が全閉位置と中間開度との間で回動される場合には、前記間隙が略最小となる。従って、中間開度でのスロットル弁と通路下面との間隙を広くしても、スロットル装置全体では流体の通路面積を小さくして負圧を発生させることが可能となる。また、スロットル弁と通路下面との間隙が広くなるため、この間隙に水滴が溜まって氷結することが起りにくくなる。このように、請求項6に記載の発明によれば、氷結による固着を起りにくくし、スロットル弁の正常な作動が妨げられるのを抑制することができる。
【0024】
請求項7に記載の発明では、請求項6に記載の発明において、前記通路の上面において、前記スロットル弁の作動空間の外側近傍には、前記間隙を略最小とするための上部突部が設けられているとする。
【0025】
上記の構成によれば、スロットル弁が全閉位置と中間開度との間で回動される場合には、上部突部によりスロットル弁と通路上面との間隙が略最小となる。従って、通路の上面に上部突部を設けるという簡単な構成でありながら、上記請求項6に記載の発明の効果を確実に奏することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明のスロットル装置を車載エンジンに適用した第1実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。
【0027】
図1は、エンジンに吸入される空気の量を調整するためのスロットル装置11の構成を模式的に示している。同図1に示すように、スロットル装置11は、断面円形の吸気通路12を有するスロットルボディ13を備えている。スロットルボディ13は、吸気通路12が水平面に対し所定角度で傾斜するように車両に搭載される(図2参照)。スロットルボディ13には、シャフト14が吸気通路12の長さ方向と直交した状態で回動可能に支持されている。シャフト14には円板状の弁体15が取付けられている。この弁体15は、吸気通路12内においてシャフト14と一体回動して開閉動作を行うことで、吸気通路12の空気流通面積を調整する。そして、これらのシャフト14及び弁体15によってスロットル弁16が構成されている。
【0028】
さらに、スロットルボディ13には、シャフト14を回動させるアクチュエータとしてモータ17が設けられている。モータ17はギヤ18,19等を介してシャフト14に動力伝達可能に連結されている。そのため、モータ17の回転がギヤ18,19等を通じてシャフト14に伝達され、スロットル弁16が回動される。シャフト14には、スロットル弁16の回動角度であるスロットル開度を検出するスロットルセンサ21が設けられている。上記スロットル弁16では、モータ17によって弁体15が吸気通路12の長さ方向と直交した位置から若干回動させられたときに、図3において二点鎖線で示すように、エンジンの運転に最低限必要な量の空気を流通させるための開度となる。このときの弁体15の角度についての位置を「全閉位置」といい、この位置では空気流通面積が最小となる。
【0029】
一方、図1に示すようにスロットルボディ13には、ばね機構を利用した補助機構22が設けられている。この補助機構22はバルブレバー23、引張りばね24、バルブリターンレバー25、圧縮ばね26、中間ストッパ27、全開ストッパ28及び全閉ストッパ29を備える。バルブレバー23はシャフト14に連結されており、引張りばね24はバルブレバー23を通じてシャフト14を開き側(図1の下側)へ引張っている。バルブリターンレバー25はバルブレバー23から独立して移動可能に設けられており、圧縮ばね26はバルブリターンレバー25、バルブレバー23等を通じてシャフト14を閉じ側(図1の上側)へ回動付勢している。ここで、上記圧縮ばね26の付勢力と引張りばね24の付勢力とをそれぞれF1,F2で表すと、両付勢力は、F1>F2の関係を満たすように設定されている。
【0030】
中間ストッパ27は、エンジン停止時等にバルブリターンレバー25の動きを規制するためのものである。すなわち、エンジン停止時等にモータ17への通電が停止されるとシャフト14を回動させる力が消失するため、圧縮ばね26によって押されたバルブリターンレバー25が中間ストッパ27に当接する。この当接により、バルブリターンレバー25がそれ以上閉じ側(図1の上側)へ移動することが規制される。引張りばね24によって引張られたバルブレバー23はバルブリターンレバー25に当接して、同バルブレバー23がそれ以上開き側へ移動することが規制される。この規制により、スロットル弁16が前述した全閉位置から図3において実線で示すように所定開度開いた中間開度(以下、「リンプホーム開度」という)に保持される。全閉位置での開度が0°であるとすると、リンプホーム開度は例えば6°程度に設定される。
【0031】
補助機構22では、モータ17によってスロットル弁16が開き側へ回動させられると、圧縮ばね26の付勢力F1に抗してバルブレバー23及びバルブリターンレバー25が図1の下方へ移動させられる。バルブリターンレバー25が全開ストッパ28に当接すると、バルブリターンレバー25の開き側(図1の下側)への移動が規制される。引張りばね24によって引張られたバルブレバー23はこのバルブリターンレバー25に当接して、それ以上開き側へ移動することが規制される。この規制により、スロットル弁16は、弁体15が空気の流通方向に対し平行となる全開位置に保持される(図2参照)。
【0032】
また、補助機構22では、モータ17によってスロットル弁16が閉じ側へ回動させられると、引張りばね24の付勢力(引張り力)F2に抗してバルブレバー23が図1の上方へ移動させられる。バルブレバー23が全閉ストッパ29に当接すると、同バルブレバー23の閉じ側(図1の上側)への移動が規制され、スロットル弁16が前述した全閉位置に保持される。
【0033】
スロットル装置11には、モータ17に対する通電を制御するために、マイクロコンピュータを中心として構成された電子制御装置(Electronic Control Unit :ECU)31が設けられている。ECU31では、中央処理装置(CPU)が各種信号に基づき、読出し専用メモリ(ROM)に記憶されている制御プログラムや初期データに従って演算処理を行い、その演算結果に基づいて各種制御を実行する。
【0034】
この演算処理に用いられる各種信号としては、例えば、回転速度センサ32によるエンジン回転速度、アクセルセンサ33によるアクセルペダルの踏込み量(アクセル開度)、エアフロメータ34による吸入空気量、スロットルセンサ21によるスロットル開度等が挙げられる。そのほかにも、スタータスイッチ35によるスタータ信号、水温センサ36による冷却水の温度(冷却水温)、吸気温センサ37による吸入空気の温度(吸気温)、油温センサ38による潤滑油の温度(油温)等が挙げられる。なお、スタータスイッチ35は、エンジンの始動に際しスタータを作動させるために運転者によって操作されるスイッチであり、このスタータスイッチ35の操作に応じてスタータが作動しているときにスタータ信号が出力される。そして、CPUによる演算結果は、ランダムアクセスメモリ(RAM)において一時的に記憶される。
【0035】
ECU31は、エンジン始動時にはリンプホーム開度に保持されているスロットル弁16を全閉にするための指令信号を一旦モータ17に出力する。これは、前記指令信号に応じて全閉位置へ回動したときのスロットルセンサ21によるスロットル開度を基準開度とし、この基準開度に基づいて、スロットルセンサ21の出力値とスロットル弁16の開度との関係を補正するためである。
【0036】
また、ECU31は、エンジン運転時には、前述した各種センサ32,34,36によるエンジン回転速度、吸入空気量、冷却水温等に基づき最適なスロットル弁16の開度を目標スロットル開度として算出する。そして、スロットルセンサ21によって検出されたスロットル弁16の実際の開度(実スロットル開度)がこの目標スロットル開度に一致するようにモータ17に対する通電を制御する。
【0037】
以上がスロットル装置11の基本構成である。このスロットル装置11においては、前述したようにモータ17の非通電時にスロットル弁16がリンプホーム開度(図2及び図3の実線参照)に保持される。リンプホーム開度では、スロットル弁16と吸気通路12の重力方向における下面との間隙が小さくなる。ここで、重力方向は、スロットル装置11が車両に搭載された形態での鉛直方向(図2及び図3の上下方向)である。一方、吸気通路12の壁面に水滴が付着すると、その水滴は集まりながら吸気通路12の下方へ流下する。この水滴は間隙の小さな箇所に至ると毛細管現象によりその間隙内に入り込んで氷結し、スロットル弁16を固着させる場合がある。そこで、第1実施形態では、比較的小さな力であってもスロットル弁16によって氷42を吸気通路12から剥がして回動できるよう次の工夫がなされている。
【0038】
吸気通路12の重力方向における下面であってスロットル弁16の作動空間の外側近傍には、三角形の断面形状(図2参照)を有し、かつ吸気通路12の周方向に延びる円弧状(図1参照)の下部突部41が設けられている。ここでの下面とは、シャフト14よりも下側の面である。下部突部41のスロットル弁16側の面(上面41a)は吸気通路12の周方向については、スロットル弁16の下半部の外形形状に対応して円弧状に形成されている。また、上面41aは、吸気通路12の略長さ方向については平らに形成されている。ただし、上面41aは、リンプホーム開度のとき、すなわちモータ17に通電されないときに、スロットル弁16との間隙G1が最小となるように形成されている。
【0039】
上記のようにして構成された第1実施形態のスロットル装置11では、エンジン停止時等のモータ17の非通電時には、補助機構22によりスロットル弁16がリンプホーム開度に保持される。このときにはスロットル弁16と吸気通路12の下面(この場合、下部突部41の上面41a)との間隙G1が最小となる。そして、エンジンの始動に際し、ECU31によりモータ17への通電が開始されることによりスロットル弁16がリンプホーム開度から閉じ側へ回動すると、間隙G1がリンプホーム開度での間隙G1より広くなる。このときには、下部突部41がスロットル弁16の作動空間の外側に設けられていることから、下部突部41がスロットル弁16の回動の妨げとなることはない。
【0040】
従って、下部突部41の上面41aとスロットル弁16とに跨って水滴が氷結してスロットル弁16が固着されても、スロットル弁16は氷42を下部突部41から引き剥がす方向へ回動することとなる。この際、スロットル弁16に必要な力は、氷42を押し潰す方向(間隙G1が狭くなる方向)へ回動する場合に必要な力よりも小さい。そのため、スロットル弁16は比較的小さな力であっても氷42を下部突部41から容易に引き剥がして回動することが可能となる。
【0041】
以上詳述した第1実施形態によれば、次の効果が得られる。
(1)吸気通路12の重力方向における下面においてスロットル弁16の作動空間の外側近傍に下部突部41を設けている。この下部突部41により吸気通路12の下面の形状を、モータ17の非通電時にスロットル弁16と吸気通路12の下面との間隙G1が最小となるようにしている。このため、リンプホーム開度からスロットル弁16が回動すれば間隙G1が広くなることとなり、比較的小さな力であってもスロットル弁16によって、下部突部41から氷42を引き剥がすことが可能となる。吸気通路12に下部突部41を設けるという簡単な構成でありながら容易に氷42を引き剥がして、氷結による固着状態を解消し、回動可能な状態に移ることができる。その結果、氷42によってスロットル弁16の正常な作動が妨げられるのを抑制することができる。
【0042】
(第2実施形態)
次に、本発明を具体化した第2実施形態について、図4〜図6を参照して説明する。
【0043】
第2実施形態では、第1実施形態の構成に加え、吸気通路12の重力方向における上面であって、スロットル弁16の作動空間の外側近傍に、吸気通路12の周方向に延びる円弧状の補助突部44が設けられている。ここでの上面とは、シャフト14よりも上側の面である。補助突部44のスロットル弁16側の面(下面44a)は吸気通路12の周方向については、スロットル弁16の上半部の外形形状に対応して円弧状に形成されている。また、下面44aは、吸気通路12の略長さ方向については、スロットル弁16の回動軌跡Lに対応して略円弧状に形成されている。ただし、下面44aは、スロットル弁16が図5において実線で示すリンプホーム開度のときにスロットル弁16との間隙G2が比較的大きく、スロットル弁16がリンプホーム開度から閉じ側へ回動されるときに、その回動に伴い間隙G2が小さくなるように形成されている。なお、第1実施形態と同様の部材には同一の符号を付して説明を省略する。
【0044】
上記のように構成された第2実施形態によると、スロットル弁16がリンプホーム開度から閉じ側へ回動されると、前述したようにそのスロットル弁16と吸気通路12の下面との間隙G1が広くなり、それに伴い同間隙G1を流れる流体の量が増大する。しかし、吸気通路12の上面に設けられた補助突部44により、スロットル弁16と吸気通路12の上面との間隙G2が狭くなり、同間隙G2を流れる空気の量が減少する。この減少により、吸気通路12の下面での流量の増大分が相殺される。
【0045】
従って、第2実施形態によれば、前述した(1)に加え次の効果が得られる。
(2)吸気通路12の下面に下部突部41を設けただけでは、図6において二点鎖線で示すように、全閉位置からリンプホーム開度にかけて、スロットル弁16の開度が大きくなるに従い空気の流量が減少する領域が生ずる場合がある。この点、第2実施形態では、吸気通路12の上面であってスロットル弁16の作動空間の外側近傍に補助突部44を設けている。そして、補助突部44の下面44aを、スロットル弁16がリンプホーム開度から閉じ側に回動されるときにその回動に伴いスロットル弁16との間隙G2が小さくなるように形成している。そのため、補助突部44の追加により、図5において実線で示すように、スロットル装置11の流量特性を、全閉位置からリンプホーム開度までの領域を含むスロットル開度の全域について、スロットル開度が大きくなるに従い流量が増大する特性とすることができる。
【0046】
(第3実施形態)
次に、本発明を具体化した第3実施形態について、図7を参照して説明する。第3実施形態では、図7において実線で示すようにスロットル弁16が吸気通路12に略直交するときの開度がリンプホーム開度とされている。このときスロットル弁16と吸気通路12の下面との間隙G1は最小となる。スロットル弁16がこのリンプホーム開度から閉じ側及び開き側のいずれの側へ回動しても間隙G1は広くなる。
【0047】
また、スロットル弁16がリンプホーム開度から所定開度閉じ側へ回動した位置(図7において二点鎖線で示す位置)が全閉位置とされている。吸気通路12の重力方向における上面であって、スロットル弁16の作動空間の外側近傍には、吸気通路12の周方向に延びる円弧状の上部突部46が設けられている。上部突部46は、第2実施形態における補助突部44と同様の機能を有するものである。そのために、上部突部46のスロットル弁16側の面(下面46a)は、吸気通路12の周方向については、スロットル弁16の上半部の外形形状に対応して円弧状に形成されている。また、下面46aは吸気通路12の略長さ方向についてはスロットル弁16の回動軌跡に対応して略円弧状に形成されている。ただし、下面46aは、スロットル弁16がリンプホーム開度のときにスロットル弁16の上面との間隙G2が比較的大きく、スロットル弁16がリンプホーム開度から閉じ側へ回動されるときに、その回動に伴い間隙G2が小さくなるように形成されている。そして、全閉位置では間隙G2が最小となって、空気流通面積及び吸入空気量が最小となる。なお、第3実施形態では、第1実施形態とは異なり吸気通路12の下面に下部突部41が設けられていない。また、図7において第1実施形態と同様の部材には同一の符号を付して説明を省略する。
【0048】
上記のように構成された第3実施形態によると、モータ17の非通電時には補助機構22によりスロットル弁16がリンプホーム開度に保持される。このときにはスロットル弁16が吸気通路12に略直交し、そのスロットル弁16と吸気通路12の下面との間隙G1が最小となる。そして、モータ17への通電開始によりスロットル弁16がリンプホーム開度から閉じ側へ回動されると、前記間隙G1がリンプホーム開度での間隙G1よりも広くなる。
【0049】
従って、吸気通路12の下面とスロットル弁16とに跨って水滴が氷結してスロットル弁16が固着されても、スロットル弁16は氷を下部突部41から引き剥がす方向へ回動することとなる。この際、スロットル弁16に必要な力は、氷を押し潰す方向(間隙G1の小さくなる方向)へ回動する場合に必要な力よりも小さい。そのため、スロットル弁16は比較的小さな力であっても氷を下部突部41から剥がして回動することが可能となる。
【0050】
なお、スロットル弁16がリンプホーム開度から閉じ側へ回動されると、そのスロットル弁16と吸気通路12の下面との間隙G1が広くなり、それに伴い同間隙G1を流れる流体の量が増大する。しかし、吸気通路12の上面に形成された上部突部46により、スロットル弁16と吸気通路12の上面との間隙G2が狭くなり、同間隙G2を流れる空気の量が減少する。そして、スロットル弁16が全閉位置に至ると、空気流通面積が最小となって空気の流通量が最小となる。この減少により、吸気通路12の下面での流量の増大分が相殺される。
【0051】
従って、第3実施形態によれば、前述した(1)に加え次の効果が得られる。
(3)スロットル弁16が吸気通路12に略直交するときの開度をリンプホーム開度としている。また、吸気通路12の上面に上部突部46を設け、スロットル弁16がリンプホーム開度から全閉位置へ回動するとき、その回動に伴い間隙G2が狭くなるようにしている。そのため、氷結によりスロットル弁16の正常な作動が妨げられるのを抑制することと、スロットル弁16の開度が大きくなるに従い流量を増大させる流量特性とすることの両立を図ることができる。
【0052】
また、リンプホーム開度のときに間隙G1を最小とするための下部突部41が不要となり、その分、吸気通路12の加工箇所が少なくなって加工が容易になる。
【0053】
(第4実施形態)
次に、本発明を具体化した第4実施形態について、図8を参照して説明する。第4実施形態の第1〜第3実施形態との相違点の1つは、吸気通路12に下部突部41、補助突部44、上部突部46等が設けられていないことである。第4実施形態では、吸気通路12に特別な加工を施すことなくモータ17の通電制御のみによって第1実施形態と同様の効果が得られるようにしている。従って、スロットル装置11の内部構造は、図1〜図3において下部突部41を省略したものと同様である。
【0054】
ここで、下部突部41のない場合には、スロットル弁16と吸気通路12の下面との間隙G1は、リンプホーム開度からスロットル弁16が閉じ側へ回動された場合には小さくなるのに対し、開き側へ回動された場合には大きくなる。間隙G1が小さくなると氷42を押し潰すことになるため、スロットル弁16に大きな回動力が必要となる。これに対し、間隙G1が大きくなると氷42を吸気通路12から引き剥がすことになるため、スロットル弁16にはさほど大きな力は要求されない。従って、氷結によりスロットル弁16がリンプホーム開度で固着された場合、開き側へ回動させれば比較的小さな力でも氷42を除去できるものと考えられる。
【0055】
そこで、第4実施形態では、スロットル弁16が吸気通路12の下面での氷結により固着されているか否かを推定し、氷結固着と推定した場合にはスロットル弁16をリンプホーム開度から開き側に回動させるようにしている。この回動は、ECU31がモータ17の通電を制御することにより実現される。
【0056】
図8のフローチャートは、ECU31によって実行される制御のうちモータ17の通電を制御するためのルーチンを示している。
ECU31はまずステップ110において、スタータスイッチ35がオンされているかどうかを判定する。オンされていない場合には、モータ17に通電されておらず、スロットル弁16は補助機構22によりリンプホーム開度に保持されている。このときにはスロットル弁16と吸気通路12の下面との間隙G1が最小となっている。ステップ110の判定条件が満たされていないと、モータ制御ルーチンを一旦終了し、満たされていると、そのときのスロットルセンサ21によるスロットル開度(センサ値)をリンプホーム開度に対応する値Aとしてメモリに記憶する。
【0057】
次に、ステップ130において、スロットル弁16をリンプホーム開度から閉じ側へ回動させるための指令信号、例えば全閉位置まで回動させるための指令信号をモータ17に出力する。ここで、スロットル弁16が固着されていなければ、この指令信号に応じてモータ17が作動し、スロットル弁16が閉じ側へ回動してスロットル弁16の開度が変化するはずである。これに対し、固着されていればスロットル弁16は狙い通りの開度まで回動できない。そこで、前述した指令信号に応じて作動したスロットル弁16の開度をもとに固着が生じているかどうかを判定する。
【0058】
固着判定に際しては、まずステップ140において、スロットル弁16が動作中であるかどうかを判定する。この判定は、例えば、ステップ130の指令信号を出力してから所定時間が経過していないかどうかを判断することによって行うことができる。ここで、所定時間は、スロットル正常時(非固着時)に前記指令信号に応じスロットル弁16がリンプホーム開度から全閉位置まで回動するのに要する時間(所要時間)に基づいて設定されている。例えば、この所要時間よりも若干長めの時間が前記所定時間とされる。そして、ステップ140の判定条件が満たされていない(所定時間経過)と、ステップ150において、そのときのスロットルセンサ21によるスロットル開度(センサ値)を値Bとしてメモリに記憶する。なお、ステップ140の判定条件が満たされている場合(所定時間未経過)には、このステップ140の処理を繰り返す。
【0059】
次に、ステップ160において、前記ステップ120での値Aと前記ステップ150での値Bとの偏差(A−B)を求め、この偏差が所定値αよりも大きいかどうかを判定する。ここで、所定値αは、全閉位置でのスロットル開度(設計値)と、リンプホーム開度(設計値)との偏差よりも若干小さな値に設定されている。
【0060】
ステップ160の判定条件が満たされていると、スロットル弁16がリンプホーム開度から十分な角度回動して、スロットル弁16が全閉位置又はそれに近い位置まで回動していると考えられる。この場合には、ステップ170において、スロットル弁16の全閉位置の学習を行う。例えば、前記ステップ150での値Bを全閉位置として、それまでメモリに記憶されていた全閉位置をこの値Bに更新する。更新後の全閉位置に対応する開度は基準開度として用いられる。すなわち、この基準開度に基づき、スロットルセンサ21の出力値とスロットル弁16の開度との関係が補正(校正)される。そして、このステップ170の処理を経た後に、モータ制御ルーチンを終了する。
【0061】
これに対し、ステップ160の判定条件が満たされていないと、スロットル弁16がリンプホーム開度からさほど閉じ側へ回動していない、すなわち、スロットル弁16が固着されている可能性が高いと考えられることから、ステップ180においてこの固着が氷結によるものであるかどうかを推定する。この推定は、例えば、前回のエンジン運転条件、水温センサ36による冷却水温、吸気温センサ37による吸気温、油温センサ38による油温等に基づき行われる。例えば、氷結するときの冷却水温、吸気温、油温等を実験等により予め求めておき、これらの温度に基づき判定値をそれぞれ設定する。そして、前述した各センサ36〜38の検出値が各判定値を下回っているときに氷結と推定することができる。
【0062】
前記ステップ180の判定条件が満たされていないと、固着の原因が氷結以外であると考えられることからステップ190へ移行し、モータ17の通電を停止する、エンジンの始動を禁止する等のフェールセーフ処理を行う。このステップ190の処理を経た後にモータ制御ルーチンを終了する。
【0063】
また、ステップ180の判定条件が満たされていると、ステップ200において、スロットル弁16を一旦開き側へ回動させるための指令信号をモータ17に出力する。この信号に応じてモータ17が作動してスロットル弁16が開き側へ回動しようとする。この回動方向は、前述したようにスロットル弁16と吸気通路12の下面との間隙G1が広くなる方向である。そのため、比較的小さな力であってもスロットル弁16によって氷42が吸気通路12から引き剥がされることがある。たとえ前記ステップ130での閉じ指令によってスロットル弁16を閉じ側へ回動させようとしたが氷42を剥がすことができなくても、開き側へ回動させようとすることで氷42を剥がすことができる場合がある。このように、スロットル弁16を一度開き側へ回動させることで氷42を引き剥がすことを試みる。
【0064】
そして、ステップ200の処理を経た後に前述したステップ130へ戻る。この場合、ステップ130以降の処理により、スロットル弁16を閉じ側へ回動させるための制御が再び行われることとなる。前述したステップ200の処理により氷42が引き剥がされた場合には、スロットル弁16が回動可能となる。そのため、この場合には、ステップ130〜170の処理が順に行われて全閉位置が学習される。
【0065】
上記モータ制御ルーチンにおいては、ステップ180の処理が氷結固着推定手段に相当する。また、ステップ200の処理が開弁制御手段に相当する。
上述した第4実施形態によれば、次の効果が得られる。
【0066】
(4)スロットル弁16が氷結により吸気通路12の下面に固着されているかどうかを推定し、氷結による固着と推定した場合にはモータ17の通電制御を通じて、スロットル弁16をリンプホーム開度から一旦開き側へ回動させるようにしている。このため、スロットル弁16が氷結により固着されても、比較的小さな力で氷を引き剥がすことが可能となる。その結果、スロットル弁16の正常な作動が妨げられるのを、吸気通路12の下面の形状を変更することなく抑制することができる。
【0067】
(第5実施形態)
次に、本発明を具体化した第5実施形態について説明する。
第5実施形態は、全閉位置を校正する方法に関し前述した第4実施形態と異なっている。図9は、図8に対応する「モータ制御ルーチン」を示すフローチャートである。なお、図8と同様の処理については同一のステップ数を付して、重複する説明を省略する。
【0068】
このルーチンが開始されると、ECU31はまずステップ110において、スタータスイッチ35がオンされているかどうかを判定する。この判定条件が満たされていない場合にはモータ制御ルーチンを一旦終了し、満たされている場合には、ステップ125においてそのときのスロットルセンサ21によるスロットル開度(センサ値)を値Aとする。この値Aをリンプホーム開度に対応する値として、それまでメモリに記憶されていた値と置き換える(更新する)。このようにしてリンプホーム開度を学習する。
【0069】
次に、ステップ135において、スロットル弁16をリンプホーム開度から全閉位置まで回動させるための指令信号をモータ17に出力する。ステップ140において、スロットル弁16が動作中であるかどうかを判定し、この判定条件が満たされていないと、ステップ150において、そのときのスロットルセンサ21によるスロットル開度(センサ値)を値Bとしてメモリに記憶する。なお、ステップ140の判定条件が満たされている場合には、このステップ140の処理を繰り返す。
【0070】
次に、ステップ160において、値Aと値Bとの偏差(A−B)が所定値αよりも大きいかどうかを判定し、この判定条件が満たされていると、ステップ175において、前記ステップ125の値Aを用いて全閉位置を校正する。すなわち、全閉位置でのスロットル開度(設計値)と、リンプホーム開度(設計値)との偏差が予めわかっているため、値Aからこの偏差を差し引くことで全閉位置を求めることができる。このステップ175の処理を経た後にモータ制御ルーチンを終了する。更新後の全閉位置に対応する開度は基準開度として用いられる。すなわち、この基準開度に基づき、スロットルセンサ21の出力値とスロットル弁16の開度との関係が補正(校正)される。これに対し、ステップ160の判定条件が満たされていないと、図8と同様にしてステップ180〜200の処理を行う。
【0071】
従って、第5実施形態によれば、全閉位置の校正の方法が異なるものの第4実施形態で説明した(4)と同様の効果が得られる。
(第6実施形態)
次に、本発明を具体化した第6実施形態について、図10を参照して説明する。
【0072】
第6実施形態では、吸気通路12が水平面に対し傾斜するようにスロットルボディ13が車両に搭載されている。吸気通路12の上面において、スロットル弁16の作動空間の外側近傍には、吸気通路12の周方向に延びる円弧状の上部突部48が設けられている。ここでの上面とは、シャフト14よりも上側の面である。上部突部48のスロットル弁16側の面(下面48a)は、吸気通路12の周方向についてはスロットル弁16の上半部の外形形状に対応して円弧状に形成されている。また、下面48aは吸気通路12の略長さ方向についてはスロットル弁16の回動軌跡Lに対応して略円弧状に形成されている。ただし、下面48aは、全閉位置とリンプホーム開度との間でスロットル弁16が回動されるとき、同スロットル弁16と吸気通路12の上面との間隙G2が略最小となるように形成されている。さらに、スロットル弁16の下半部が上半部よりも小さく形成されており、リンプホーム開度のとき、スロットル弁16と吸気通路12の下面との間隙G1が第1実施形態よりも広くされている。なお、第1実施形態と同様の部材については同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0073】
上記のようにして構成された第6実施形態によれば、モータ17の非通電時にはスロットル弁16がリンプホーム開度に保持される。このときにはスロットル弁16と吸気通路12の上面との間隙G2が略最小となる。そして、モータ17への通電開始によりスロットル弁16がリンプホーム開度から閉じ側へ回動されると、間隙G2がリンプホーム開度と同様に略最小となる。すなわち、スロットル弁16が全閉位置とリンプホーム開度との間で回動される場合には、間隙G2が略最小となる。従って、前述したようにリンプホーム開度での間隙G1を広くしても、空気流通面積が小さくなる。そのため、吸気通路12を流れる空気の量を少なくし、負圧を発生させることができる。
【0074】
また、傾斜した吸気通路12に付着した水滴がその吸気通路12に沿って流下する。しかし、リンプホーム開度でのスロットル弁16と吸気通路12の下面との間隙G1が広くなっているため、水滴がこの間隙G1を通ってスロットル弁16よりも下方へ流下する。間隙G1が狭いと、毛細管現象により水滴が間隙G1に入り込んで氷結しやすいが、第6実施形態では、スロットル弁16と吸気通路12の下面との間において氷結が起りにくくなる。結果として、スロットル弁16の氷結による固着が生じにくい。
【0075】
上述した第6実施形態によれば、次の効果が得られる。
(5)吸気通路12の上面に上部突部48を設けることで、全閉位置とリンプホーム開度との間でスロットル弁16が回動されるとき、そのスロットル弁16と吸気通路12の上面との間隙G2が略最小となるようにしている。このため、スロットル弁16の上部で吸入空気量を制限して負圧を発生させることができるほか、スロットル弁16と吸気通路12の下面との間隙G1を広くすることで、スロットル弁16が氷結により固着されるのを未然に防止することが可能となる。このように、吸気通路12の上面に上部突部48を設けるという簡単な構成でありながら、氷結によりスロットル弁16の正常な作動が妨げられるのを抑制することができる。
【0076】
なお、本発明は次に示す別の実施形態に具体化することができる。
・第1実施形態において、下部突部41の上面41aについて吸気通路12の略長さ方向における形状を凹状の湾曲面としてもよい。この場合、湾曲面の径をスロットル弁16の回動軌跡Lの径よりも大きく設定する。また、上記形状を凸状の湾曲面としてもよい。いずれの場合にも、スロットル弁16がリンプホーム開度から閉じ側及び開き側のいずれの側に回動しても、スロットル弁16と下部突部41との間隙G1を広くすることができる。
【0077】
・本発明は、スロットル弁を全閉位置及び全開位置へそれぞれ回動させて、それらの全閉位置及び全開位置の両方を校正するようにしたスロットル装置にも適用可能である。このスロットル装置にあっては、仮に全閉位置→全開位置の順に校正を行おうとすると、氷結固着が起きた場合、氷を吸気通路から剥がしてスロットル弁を回動させることができない場合が起り得る。そこで、スロットル弁が氷結により固着されているかどうかを推定し、氷結固着と推定した場合には、スロットル弁をリンプホーム開度から開き側へ回動させるようにする。そして、スロットル弁を全開位置まで回動させて全開位置を校正した後に、スロットル弁を閉じ側へ回動させて全閉位置を校正する。このように全開位置→全閉位置の順に校正を行うことで、前述した場合よりも容易に氷を剥がすことができ、スロットル弁を確実に回動させて前記両位置の校正を行うことが可能となる。
【0078】
・図8及び図9のステップ200の処理により、スロットル弁16を開き側へ回動させるための指令信号を出力しても、氷42が剥がれない場合には、フェールセーフ処理(ステップ190)を行うように変更してもよい。
【0079】
・本発明は、空気以外の流体が流れる通路にスロットル弁を設け、アクチュエータによりこのスロットル弁を回動させるようにしたスロットル装置にも適用可能である。
【0080】
・本発明は、スロットル弁をモータ以外のアクチュエータによって回動させるようにしたスロットル装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態についてその構成を示す略図。
【図2】スロットル装置の内部構造を示す部分断面図。
【図3】図2においてスロットル弁の下部及びその周辺箇所を拡大して示す部分断面図。
【図4】本発明の第2実施形態におけるスロットル装置の内部構造を示す部分断面図。
【図5】図4においてスロットル弁の上部及びその周辺箇所を拡大して示す部分断面図。
【図6】スロットル装置の流量特性を示すグラフ。
【図7】本発明の第3実施形態におけるスロットル装置の内部構造を示す部分断面図。
【図8】本発明の第4実施形態において、モータを制御する手順を説明するフローチャート。
【図9】本発明の第5実施形態において、モータを制御する手順を説明するフローチャート。
【図10】本発明の第6実施形態におけるスロットル装置の内部構造を示す部分断面図。
【図11】従来のスロットル装置においてスロットル弁が氷結により固着された状態を示す部分断面図。
【符号の説明】
11…スロットル装置、12…吸気通路、16…スロットル弁、17…モータ(アクチュエータ)、31…ECU(氷結固着推定手段、開弁制御手段)、41…下部突部、44…補助突部、46,48…上部突部、G1,G2…間隙。
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の吸気通路等の流体通路内に設けたスロットル弁をアクチュエータにより回動させるようにしたスロットル装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の電子制御化の一環として、吸気通路に設けたスロットル弁の開度を、モータ等のアクチュエータの通電制御を通じて調整するようにしたスロットル装置が実用化されている。このスロットル装置によると、アクセルペダルの踏込み量に関係なくスロットル弁の開度を任意に設定することが可能となる。
【0003】
こうしたスロットル装置の一形態として、アクチュエータの非通電時においては、スロットル弁がばねによって開き側へ付勢され、全閉位置から所定開度開いた中間開度(リンプホーム開度とも呼ばれる)に保持されるものが知られている。中間開度にするのは、最小限の空気を内燃機関に流入させて退避走行を可能にしつつ、ブレーキ負圧等の確保のためにスロットル弁の下流側に負圧を発生させるためである。
【0004】
このタイプのスロットル装置では、アクチュエータの通電開始時にスロットル弁が中間開度から閉じ側又は開き側へ回動される。例えば、特許文献1には、機関始動に際しスタータスイッチがオンされると、スロットル弁を一旦全閉となるように閉じ側へ回動させることが記載されている。これは、スロットル弁を全閉にするための指令信号が出力されたときのスロットルセンサによるスロットル開度を基準開度とし、この基準開度に基づいて、スロットルセンサの出力値とスロットル弁の開度との関係を補正するためである。
【0005】
なお、本発明にかかる先行技術文献としては、前述した特許文献1のほかにも以下の特許文献2が挙げられる。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−234530号公報
【特許文献2】
特公平3−6337号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前述したスロットル装置では、中間開度の際に、スロットル弁と吸気通路の下面との間隙が狭いため、同吸気通路に付着して流下した水滴が毛細管現象によりこの間隙内に入り込み、氷結してスロットル弁を固着させる場合がある。この場合、次の不具合が生ずるおそれがある。内燃機関の始動に際し、スロットル弁51が図11において実線で示す中間開度から閉じ側(図11の時計回り方向)へ回動される際、そのスロットル弁51と吸気通路52の下面との間隙Gが回動に伴い狭くなる。この回動方向は氷53を押し潰す方向である。しかし、氷53を押し潰すにはスロットル弁51に大きな力が必要となる。そのため、場合によっては氷53を吸気通路52から剥がすことができず、スロットル弁51を正常に作動させることが困難になる。
【0008】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、氷結によりスロットル弁の正常な作動が妨げられるのを抑制することのできるスロットル装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明では、通路内にスロットル弁を回動可能に設け、アクチュエータの非通電時には前記スロットル弁を全閉位置から所定開度開いた中間開度に保持し、同アクチュエータの通電開始時には、前記スロットル弁を前記中間開度から閉じ側又は開き側へ回動させるようにしたスロットル装置において、前記通路の重力方向における下面を、前記スロットル弁と前記通路の下面との間隙が前記アクチュエータの非通電時に最小となるように構成している。
【0010】
上記の構成によれば、アクチュエータの非通電時にはスロットル弁が中間開度に保持される。このときにはスロットル弁と通路の下面との間隙が最小となる。この中間開度を基準としたスロットル弁の閉じ側への回動方向又は開き側への回動方向は、スロットル弁と通路下面との間隙が広くなる方向である。この回動方向はスロットル弁が氷結により通路の下面に固着された場合において、氷を通路から引き剥がす方向である。中間開度から回動する際にスロットル弁に必要な力は、氷を押し潰す方向へ回動する場合に必要な力よりも小さい。そのため、スロットル弁は前記のように中間開度から閉じ側又は開き側へ回動することで、比較的小さな力であっても氷を通路から引き剥がすことが可能となる。このように、請求項1に記載の発明によれば、氷結によりスロットル弁が固着されても、そのスロットル弁の正常な作動が妨げられるのを抑制することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記通路の下面において、前記スロットル弁の作動空間の外側近傍には、前記アクチュエータの非通電時に前記間隙を最小とするための下部突部が設けられているとする。
【0012】
上記の構成によれば、アクチュエータの非通電時にスロットル弁が中間開度に保持された場合には、下部突部によりスロットル弁と通路下面との間隙が最小となる。従って、通路の下面に下部突部を設けるという簡単な構成でありながら、上記請求項1に記載の発明の効果を確実に奏することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明では、請求項1又は2に記載の発明において、前記通路の重力方向における上面であって、前記スロットル弁の作動空間の外側近傍には、前記スロットル弁が前記中間開度から閉じ側に回動されるときに、その回動に伴いスロットル弁との間隙が小さくなる補助突部が設けられているものとする。
【0014】
上記の構成によれば、スロットル弁が中間開度から閉じ側へ回動されると、そのスロットル弁と通路下面との間隙が広くなり、それに伴い同間隙を流れる流体の量が増大する。しかし、通路の上面に形成された補助突部により、スロットル弁と通路上面との間隙が狭くなり、同間隙を流れる流体の量が減少する。この減少により、通路下面での流量の増大分を相殺することで、スロットル装置の流量特性を、スロットル弁の全域にわたり、同スロットル開度が大きくなるほど流量が増大する特性とすることが可能となる。
【0015】
請求項4に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記中間開度は、前記スロットル弁が前記通路に略直交するときの開度であり、前記通路の重力方向における上面であって、前記スロットル弁の作動空間の外側近傍には、前記スロットル弁の中間開度から前記全閉位置への回動に伴い流体の流通面積を小さくするための上部突部が設けられているとする。
【0016】
上記の構成によれば、中間開度ではスロットル弁が通路に略直交し、そのスロットル弁と通路下面との間隙が最小となる。そして、アクチュエータの通電開始によりスロットル弁が中間開度から閉じ側へ回動されると、スロットル弁と通路下面との間隙が中間開度での間隙より広くなる。従って、通路の重力方向における下面に付着した水滴が氷結してスロットル弁が固着されても、そのスロットル弁は前記回動に伴い氷を通路の下面から引き剥がすことが可能となる。
【0017】
スロットル弁が中間開度から閉じ側へ回動されると、そのスロットル弁と通路下面との間隙が広くなり、同間隙を流れる流体の量が増大する。しかし、中間開度から全閉位置へ向けてスロットル弁が回動すると、上部突部によりスロットル弁と通路上面との間隙が狭まる。流体の流通面積がスロットル弁の回動に伴い小さくなって、同間隙を流れる流体の量が減少する。この減少により、通路下面での流量の増大分を相殺することで、スロットル装置の流量特性を、スロットル弁の全域にわたり、同スロットル開度が大きくなるほど流量が増大する特性とすることが可能となる。
【0018】
このように、請求項4に記載の発明によれば、氷結固着によりスロットル弁の正常な作動が妨げられるのを抑制することと、スロットル弁の開度が大きくなるに従い流量を増大させる流量特性とすることを、通路下面に下部突部を設けることなく実現することが可能となる。
【0019】
請求項5に記載の発明では、通路内にスロットル弁を回動可能に設け、アクチュエータの非通電時には前記スロットル弁を全閉位置から所定開度開いた中間開度に保持し、同アクチュエータの通電開始時には、前記スロットル弁を前記中間開度から閉じ側又は開き側へ回動させるようにしたスロットル装置において、前記スロットル弁が前記通路の下面での氷結により固着されているか否かを推定する氷結固着推定手段と、前記氷結固着推定手段により氷結固着と推定されたときに前記スロットル弁が前記中間開度から開き側へ回動するように前記アクチュエータを制御する開弁制御手段とを備えている。
【0020】
上記の構成によれば、アクチュエータの非通電時にはスロットル弁が中間開度に保持される。このときにはスロットル弁と通路下面との間隙が最小となる。そして、スロットル弁が通路下面での氷結により固着されていることが氷結固着推定手段によって推定されると、開弁制御手段によるアクチュエータの通電制御を通じて、スロットル弁が中間開度から開き側に回動させられる。
【0021】
この回動方向は、スロットル弁と通路下面との間隙が中間開度での間隙より広くなる方向である。この回動方向はスロットル弁が氷結により通路の下面に固着された場合において、氷を通路から引き剥がす方向である。この方向へ回動する際にスロットル弁に必要な力は、氷を押し潰す方向へ回動する際に必要な力よりも小さい。そのため、スロットル弁は比較的小さな力であっても氷を通路の下面から引き剥がして回動することが可能となる。このように、請求項5に記載の発明によれば、氷結によりスロットル弁が固着されても、そのスロットル弁の正常な作動が妨げられるのを抑制することができる。また、スロットル弁の回動により氷が引き剥がされやすいため、その引き剥がしのために通路の下面形状を変更しなくてもすむ。
【0022】
請求項6に記載の発明では、通路内にスロットル弁を回動可能に設け、アクチュエータの非通電時には前記スロットル弁を全閉位置から所定開度開いた中間開度に保持し、同アクチュエータの通電開始時には、前記スロットル弁を前記中間開度から閉じ側又は開き側へ回動させるようにしたスロットル装置において、前記通路の重力方向における上面を、前記スロットル弁が前記全閉位置と前記中間開度との間で回動されるとき、前記スロットル弁と前記通路の上面との間隙が略最小となるように構成している。
【0023】
上記の構成によれば、アクチュエータの非通電時にはスロットル弁が中間開度に保持される。このときにはスロットル弁と通路上面との間隙が最小となる。そして、アクチュエータへの通電開始によりスロットル弁が中間開度から閉じ側又は開き側へ回動されると、スロットル弁と通路上面との間隙が中間開度と同様に略最小となる。すなわち、スロットル弁が全閉位置と中間開度との間で回動される場合には、前記間隙が略最小となる。従って、中間開度でのスロットル弁と通路下面との間隙を広くしても、スロットル装置全体では流体の通路面積を小さくして負圧を発生させることが可能となる。また、スロットル弁と通路下面との間隙が広くなるため、この間隙に水滴が溜まって氷結することが起りにくくなる。このように、請求項6に記載の発明によれば、氷結による固着を起りにくくし、スロットル弁の正常な作動が妨げられるのを抑制することができる。
【0024】
請求項7に記載の発明では、請求項6に記載の発明において、前記通路の上面において、前記スロットル弁の作動空間の外側近傍には、前記間隙を略最小とするための上部突部が設けられているとする。
【0025】
上記の構成によれば、スロットル弁が全閉位置と中間開度との間で回動される場合には、上部突部によりスロットル弁と通路上面との間隙が略最小となる。従って、通路の上面に上部突部を設けるという簡単な構成でありながら、上記請求項6に記載の発明の効果を確実に奏することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明のスロットル装置を車載エンジンに適用した第1実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。
【0027】
図1は、エンジンに吸入される空気の量を調整するためのスロットル装置11の構成を模式的に示している。同図1に示すように、スロットル装置11は、断面円形の吸気通路12を有するスロットルボディ13を備えている。スロットルボディ13は、吸気通路12が水平面に対し所定角度で傾斜するように車両に搭載される(図2参照)。スロットルボディ13には、シャフト14が吸気通路12の長さ方向と直交した状態で回動可能に支持されている。シャフト14には円板状の弁体15が取付けられている。この弁体15は、吸気通路12内においてシャフト14と一体回動して開閉動作を行うことで、吸気通路12の空気流通面積を調整する。そして、これらのシャフト14及び弁体15によってスロットル弁16が構成されている。
【0028】
さらに、スロットルボディ13には、シャフト14を回動させるアクチュエータとしてモータ17が設けられている。モータ17はギヤ18,19等を介してシャフト14に動力伝達可能に連結されている。そのため、モータ17の回転がギヤ18,19等を通じてシャフト14に伝達され、スロットル弁16が回動される。シャフト14には、スロットル弁16の回動角度であるスロットル開度を検出するスロットルセンサ21が設けられている。上記スロットル弁16では、モータ17によって弁体15が吸気通路12の長さ方向と直交した位置から若干回動させられたときに、図3において二点鎖線で示すように、エンジンの運転に最低限必要な量の空気を流通させるための開度となる。このときの弁体15の角度についての位置を「全閉位置」といい、この位置では空気流通面積が最小となる。
【0029】
一方、図1に示すようにスロットルボディ13には、ばね機構を利用した補助機構22が設けられている。この補助機構22はバルブレバー23、引張りばね24、バルブリターンレバー25、圧縮ばね26、中間ストッパ27、全開ストッパ28及び全閉ストッパ29を備える。バルブレバー23はシャフト14に連結されており、引張りばね24はバルブレバー23を通じてシャフト14を開き側(図1の下側)へ引張っている。バルブリターンレバー25はバルブレバー23から独立して移動可能に設けられており、圧縮ばね26はバルブリターンレバー25、バルブレバー23等を通じてシャフト14を閉じ側(図1の上側)へ回動付勢している。ここで、上記圧縮ばね26の付勢力と引張りばね24の付勢力とをそれぞれF1,F2で表すと、両付勢力は、F1>F2の関係を満たすように設定されている。
【0030】
中間ストッパ27は、エンジン停止時等にバルブリターンレバー25の動きを規制するためのものである。すなわち、エンジン停止時等にモータ17への通電が停止されるとシャフト14を回動させる力が消失するため、圧縮ばね26によって押されたバルブリターンレバー25が中間ストッパ27に当接する。この当接により、バルブリターンレバー25がそれ以上閉じ側(図1の上側)へ移動することが規制される。引張りばね24によって引張られたバルブレバー23はバルブリターンレバー25に当接して、同バルブレバー23がそれ以上開き側へ移動することが規制される。この規制により、スロットル弁16が前述した全閉位置から図3において実線で示すように所定開度開いた中間開度(以下、「リンプホーム開度」という)に保持される。全閉位置での開度が0°であるとすると、リンプホーム開度は例えば6°程度に設定される。
【0031】
補助機構22では、モータ17によってスロットル弁16が開き側へ回動させられると、圧縮ばね26の付勢力F1に抗してバルブレバー23及びバルブリターンレバー25が図1の下方へ移動させられる。バルブリターンレバー25が全開ストッパ28に当接すると、バルブリターンレバー25の開き側(図1の下側)への移動が規制される。引張りばね24によって引張られたバルブレバー23はこのバルブリターンレバー25に当接して、それ以上開き側へ移動することが規制される。この規制により、スロットル弁16は、弁体15が空気の流通方向に対し平行となる全開位置に保持される(図2参照)。
【0032】
また、補助機構22では、モータ17によってスロットル弁16が閉じ側へ回動させられると、引張りばね24の付勢力(引張り力)F2に抗してバルブレバー23が図1の上方へ移動させられる。バルブレバー23が全閉ストッパ29に当接すると、同バルブレバー23の閉じ側(図1の上側)への移動が規制され、スロットル弁16が前述した全閉位置に保持される。
【0033】
スロットル装置11には、モータ17に対する通電を制御するために、マイクロコンピュータを中心として構成された電子制御装置(Electronic Control Unit :ECU)31が設けられている。ECU31では、中央処理装置(CPU)が各種信号に基づき、読出し専用メモリ(ROM)に記憶されている制御プログラムや初期データに従って演算処理を行い、その演算結果に基づいて各種制御を実行する。
【0034】
この演算処理に用いられる各種信号としては、例えば、回転速度センサ32によるエンジン回転速度、アクセルセンサ33によるアクセルペダルの踏込み量(アクセル開度)、エアフロメータ34による吸入空気量、スロットルセンサ21によるスロットル開度等が挙げられる。そのほかにも、スタータスイッチ35によるスタータ信号、水温センサ36による冷却水の温度(冷却水温)、吸気温センサ37による吸入空気の温度(吸気温)、油温センサ38による潤滑油の温度(油温)等が挙げられる。なお、スタータスイッチ35は、エンジンの始動に際しスタータを作動させるために運転者によって操作されるスイッチであり、このスタータスイッチ35の操作に応じてスタータが作動しているときにスタータ信号が出力される。そして、CPUによる演算結果は、ランダムアクセスメモリ(RAM)において一時的に記憶される。
【0035】
ECU31は、エンジン始動時にはリンプホーム開度に保持されているスロットル弁16を全閉にするための指令信号を一旦モータ17に出力する。これは、前記指令信号に応じて全閉位置へ回動したときのスロットルセンサ21によるスロットル開度を基準開度とし、この基準開度に基づいて、スロットルセンサ21の出力値とスロットル弁16の開度との関係を補正するためである。
【0036】
また、ECU31は、エンジン運転時には、前述した各種センサ32,34,36によるエンジン回転速度、吸入空気量、冷却水温等に基づき最適なスロットル弁16の開度を目標スロットル開度として算出する。そして、スロットルセンサ21によって検出されたスロットル弁16の実際の開度(実スロットル開度)がこの目標スロットル開度に一致するようにモータ17に対する通電を制御する。
【0037】
以上がスロットル装置11の基本構成である。このスロットル装置11においては、前述したようにモータ17の非通電時にスロットル弁16がリンプホーム開度(図2及び図3の実線参照)に保持される。リンプホーム開度では、スロットル弁16と吸気通路12の重力方向における下面との間隙が小さくなる。ここで、重力方向は、スロットル装置11が車両に搭載された形態での鉛直方向(図2及び図3の上下方向)である。一方、吸気通路12の壁面に水滴が付着すると、その水滴は集まりながら吸気通路12の下方へ流下する。この水滴は間隙の小さな箇所に至ると毛細管現象によりその間隙内に入り込んで氷結し、スロットル弁16を固着させる場合がある。そこで、第1実施形態では、比較的小さな力であってもスロットル弁16によって氷42を吸気通路12から剥がして回動できるよう次の工夫がなされている。
【0038】
吸気通路12の重力方向における下面であってスロットル弁16の作動空間の外側近傍には、三角形の断面形状(図2参照)を有し、かつ吸気通路12の周方向に延びる円弧状(図1参照)の下部突部41が設けられている。ここでの下面とは、シャフト14よりも下側の面である。下部突部41のスロットル弁16側の面(上面41a)は吸気通路12の周方向については、スロットル弁16の下半部の外形形状に対応して円弧状に形成されている。また、上面41aは、吸気通路12の略長さ方向については平らに形成されている。ただし、上面41aは、リンプホーム開度のとき、すなわちモータ17に通電されないときに、スロットル弁16との間隙G1が最小となるように形成されている。
【0039】
上記のようにして構成された第1実施形態のスロットル装置11では、エンジン停止時等のモータ17の非通電時には、補助機構22によりスロットル弁16がリンプホーム開度に保持される。このときにはスロットル弁16と吸気通路12の下面(この場合、下部突部41の上面41a)との間隙G1が最小となる。そして、エンジンの始動に際し、ECU31によりモータ17への通電が開始されることによりスロットル弁16がリンプホーム開度から閉じ側へ回動すると、間隙G1がリンプホーム開度での間隙G1より広くなる。このときには、下部突部41がスロットル弁16の作動空間の外側に設けられていることから、下部突部41がスロットル弁16の回動の妨げとなることはない。
【0040】
従って、下部突部41の上面41aとスロットル弁16とに跨って水滴が氷結してスロットル弁16が固着されても、スロットル弁16は氷42を下部突部41から引き剥がす方向へ回動することとなる。この際、スロットル弁16に必要な力は、氷42を押し潰す方向(間隙G1が狭くなる方向)へ回動する場合に必要な力よりも小さい。そのため、スロットル弁16は比較的小さな力であっても氷42を下部突部41から容易に引き剥がして回動することが可能となる。
【0041】
以上詳述した第1実施形態によれば、次の効果が得られる。
(1)吸気通路12の重力方向における下面においてスロットル弁16の作動空間の外側近傍に下部突部41を設けている。この下部突部41により吸気通路12の下面の形状を、モータ17の非通電時にスロットル弁16と吸気通路12の下面との間隙G1が最小となるようにしている。このため、リンプホーム開度からスロットル弁16が回動すれば間隙G1が広くなることとなり、比較的小さな力であってもスロットル弁16によって、下部突部41から氷42を引き剥がすことが可能となる。吸気通路12に下部突部41を設けるという簡単な構成でありながら容易に氷42を引き剥がして、氷結による固着状態を解消し、回動可能な状態に移ることができる。その結果、氷42によってスロットル弁16の正常な作動が妨げられるのを抑制することができる。
【0042】
(第2実施形態)
次に、本発明を具体化した第2実施形態について、図4〜図6を参照して説明する。
【0043】
第2実施形態では、第1実施形態の構成に加え、吸気通路12の重力方向における上面であって、スロットル弁16の作動空間の外側近傍に、吸気通路12の周方向に延びる円弧状の補助突部44が設けられている。ここでの上面とは、シャフト14よりも上側の面である。補助突部44のスロットル弁16側の面(下面44a)は吸気通路12の周方向については、スロットル弁16の上半部の外形形状に対応して円弧状に形成されている。また、下面44aは、吸気通路12の略長さ方向については、スロットル弁16の回動軌跡Lに対応して略円弧状に形成されている。ただし、下面44aは、スロットル弁16が図5において実線で示すリンプホーム開度のときにスロットル弁16との間隙G2が比較的大きく、スロットル弁16がリンプホーム開度から閉じ側へ回動されるときに、その回動に伴い間隙G2が小さくなるように形成されている。なお、第1実施形態と同様の部材には同一の符号を付して説明を省略する。
【0044】
上記のように構成された第2実施形態によると、スロットル弁16がリンプホーム開度から閉じ側へ回動されると、前述したようにそのスロットル弁16と吸気通路12の下面との間隙G1が広くなり、それに伴い同間隙G1を流れる流体の量が増大する。しかし、吸気通路12の上面に設けられた補助突部44により、スロットル弁16と吸気通路12の上面との間隙G2が狭くなり、同間隙G2を流れる空気の量が減少する。この減少により、吸気通路12の下面での流量の増大分が相殺される。
【0045】
従って、第2実施形態によれば、前述した(1)に加え次の効果が得られる。
(2)吸気通路12の下面に下部突部41を設けただけでは、図6において二点鎖線で示すように、全閉位置からリンプホーム開度にかけて、スロットル弁16の開度が大きくなるに従い空気の流量が減少する領域が生ずる場合がある。この点、第2実施形態では、吸気通路12の上面であってスロットル弁16の作動空間の外側近傍に補助突部44を設けている。そして、補助突部44の下面44aを、スロットル弁16がリンプホーム開度から閉じ側に回動されるときにその回動に伴いスロットル弁16との間隙G2が小さくなるように形成している。そのため、補助突部44の追加により、図5において実線で示すように、スロットル装置11の流量特性を、全閉位置からリンプホーム開度までの領域を含むスロットル開度の全域について、スロットル開度が大きくなるに従い流量が増大する特性とすることができる。
【0046】
(第3実施形態)
次に、本発明を具体化した第3実施形態について、図7を参照して説明する。第3実施形態では、図7において実線で示すようにスロットル弁16が吸気通路12に略直交するときの開度がリンプホーム開度とされている。このときスロットル弁16と吸気通路12の下面との間隙G1は最小となる。スロットル弁16がこのリンプホーム開度から閉じ側及び開き側のいずれの側へ回動しても間隙G1は広くなる。
【0047】
また、スロットル弁16がリンプホーム開度から所定開度閉じ側へ回動した位置(図7において二点鎖線で示す位置)が全閉位置とされている。吸気通路12の重力方向における上面であって、スロットル弁16の作動空間の外側近傍には、吸気通路12の周方向に延びる円弧状の上部突部46が設けられている。上部突部46は、第2実施形態における補助突部44と同様の機能を有するものである。そのために、上部突部46のスロットル弁16側の面(下面46a)は、吸気通路12の周方向については、スロットル弁16の上半部の外形形状に対応して円弧状に形成されている。また、下面46aは吸気通路12の略長さ方向についてはスロットル弁16の回動軌跡に対応して略円弧状に形成されている。ただし、下面46aは、スロットル弁16がリンプホーム開度のときにスロットル弁16の上面との間隙G2が比較的大きく、スロットル弁16がリンプホーム開度から閉じ側へ回動されるときに、その回動に伴い間隙G2が小さくなるように形成されている。そして、全閉位置では間隙G2が最小となって、空気流通面積及び吸入空気量が最小となる。なお、第3実施形態では、第1実施形態とは異なり吸気通路12の下面に下部突部41が設けられていない。また、図7において第1実施形態と同様の部材には同一の符号を付して説明を省略する。
【0048】
上記のように構成された第3実施形態によると、モータ17の非通電時には補助機構22によりスロットル弁16がリンプホーム開度に保持される。このときにはスロットル弁16が吸気通路12に略直交し、そのスロットル弁16と吸気通路12の下面との間隙G1が最小となる。そして、モータ17への通電開始によりスロットル弁16がリンプホーム開度から閉じ側へ回動されると、前記間隙G1がリンプホーム開度での間隙G1よりも広くなる。
【0049】
従って、吸気通路12の下面とスロットル弁16とに跨って水滴が氷結してスロットル弁16が固着されても、スロットル弁16は氷を下部突部41から引き剥がす方向へ回動することとなる。この際、スロットル弁16に必要な力は、氷を押し潰す方向(間隙G1の小さくなる方向)へ回動する場合に必要な力よりも小さい。そのため、スロットル弁16は比較的小さな力であっても氷を下部突部41から剥がして回動することが可能となる。
【0050】
なお、スロットル弁16がリンプホーム開度から閉じ側へ回動されると、そのスロットル弁16と吸気通路12の下面との間隙G1が広くなり、それに伴い同間隙G1を流れる流体の量が増大する。しかし、吸気通路12の上面に形成された上部突部46により、スロットル弁16と吸気通路12の上面との間隙G2が狭くなり、同間隙G2を流れる空気の量が減少する。そして、スロットル弁16が全閉位置に至ると、空気流通面積が最小となって空気の流通量が最小となる。この減少により、吸気通路12の下面での流量の増大分が相殺される。
【0051】
従って、第3実施形態によれば、前述した(1)に加え次の効果が得られる。
(3)スロットル弁16が吸気通路12に略直交するときの開度をリンプホーム開度としている。また、吸気通路12の上面に上部突部46を設け、スロットル弁16がリンプホーム開度から全閉位置へ回動するとき、その回動に伴い間隙G2が狭くなるようにしている。そのため、氷結によりスロットル弁16の正常な作動が妨げられるのを抑制することと、スロットル弁16の開度が大きくなるに従い流量を増大させる流量特性とすることの両立を図ることができる。
【0052】
また、リンプホーム開度のときに間隙G1を最小とするための下部突部41が不要となり、その分、吸気通路12の加工箇所が少なくなって加工が容易になる。
【0053】
(第4実施形態)
次に、本発明を具体化した第4実施形態について、図8を参照して説明する。第4実施形態の第1〜第3実施形態との相違点の1つは、吸気通路12に下部突部41、補助突部44、上部突部46等が設けられていないことである。第4実施形態では、吸気通路12に特別な加工を施すことなくモータ17の通電制御のみによって第1実施形態と同様の効果が得られるようにしている。従って、スロットル装置11の内部構造は、図1〜図3において下部突部41を省略したものと同様である。
【0054】
ここで、下部突部41のない場合には、スロットル弁16と吸気通路12の下面との間隙G1は、リンプホーム開度からスロットル弁16が閉じ側へ回動された場合には小さくなるのに対し、開き側へ回動された場合には大きくなる。間隙G1が小さくなると氷42を押し潰すことになるため、スロットル弁16に大きな回動力が必要となる。これに対し、間隙G1が大きくなると氷42を吸気通路12から引き剥がすことになるため、スロットル弁16にはさほど大きな力は要求されない。従って、氷結によりスロットル弁16がリンプホーム開度で固着された場合、開き側へ回動させれば比較的小さな力でも氷42を除去できるものと考えられる。
【0055】
そこで、第4実施形態では、スロットル弁16が吸気通路12の下面での氷結により固着されているか否かを推定し、氷結固着と推定した場合にはスロットル弁16をリンプホーム開度から開き側に回動させるようにしている。この回動は、ECU31がモータ17の通電を制御することにより実現される。
【0056】
図8のフローチャートは、ECU31によって実行される制御のうちモータ17の通電を制御するためのルーチンを示している。
ECU31はまずステップ110において、スタータスイッチ35がオンされているかどうかを判定する。オンされていない場合には、モータ17に通電されておらず、スロットル弁16は補助機構22によりリンプホーム開度に保持されている。このときにはスロットル弁16と吸気通路12の下面との間隙G1が最小となっている。ステップ110の判定条件が満たされていないと、モータ制御ルーチンを一旦終了し、満たされていると、そのときのスロットルセンサ21によるスロットル開度(センサ値)をリンプホーム開度に対応する値Aとしてメモリに記憶する。
【0057】
次に、ステップ130において、スロットル弁16をリンプホーム開度から閉じ側へ回動させるための指令信号、例えば全閉位置まで回動させるための指令信号をモータ17に出力する。ここで、スロットル弁16が固着されていなければ、この指令信号に応じてモータ17が作動し、スロットル弁16が閉じ側へ回動してスロットル弁16の開度が変化するはずである。これに対し、固着されていればスロットル弁16は狙い通りの開度まで回動できない。そこで、前述した指令信号に応じて作動したスロットル弁16の開度をもとに固着が生じているかどうかを判定する。
【0058】
固着判定に際しては、まずステップ140において、スロットル弁16が動作中であるかどうかを判定する。この判定は、例えば、ステップ130の指令信号を出力してから所定時間が経過していないかどうかを判断することによって行うことができる。ここで、所定時間は、スロットル正常時(非固着時)に前記指令信号に応じスロットル弁16がリンプホーム開度から全閉位置まで回動するのに要する時間(所要時間)に基づいて設定されている。例えば、この所要時間よりも若干長めの時間が前記所定時間とされる。そして、ステップ140の判定条件が満たされていない(所定時間経過)と、ステップ150において、そのときのスロットルセンサ21によるスロットル開度(センサ値)を値Bとしてメモリに記憶する。なお、ステップ140の判定条件が満たされている場合(所定時間未経過)には、このステップ140の処理を繰り返す。
【0059】
次に、ステップ160において、前記ステップ120での値Aと前記ステップ150での値Bとの偏差(A−B)を求め、この偏差が所定値αよりも大きいかどうかを判定する。ここで、所定値αは、全閉位置でのスロットル開度(設計値)と、リンプホーム開度(設計値)との偏差よりも若干小さな値に設定されている。
【0060】
ステップ160の判定条件が満たされていると、スロットル弁16がリンプホーム開度から十分な角度回動して、スロットル弁16が全閉位置又はそれに近い位置まで回動していると考えられる。この場合には、ステップ170において、スロットル弁16の全閉位置の学習を行う。例えば、前記ステップ150での値Bを全閉位置として、それまでメモリに記憶されていた全閉位置をこの値Bに更新する。更新後の全閉位置に対応する開度は基準開度として用いられる。すなわち、この基準開度に基づき、スロットルセンサ21の出力値とスロットル弁16の開度との関係が補正(校正)される。そして、このステップ170の処理を経た後に、モータ制御ルーチンを終了する。
【0061】
これに対し、ステップ160の判定条件が満たされていないと、スロットル弁16がリンプホーム開度からさほど閉じ側へ回動していない、すなわち、スロットル弁16が固着されている可能性が高いと考えられることから、ステップ180においてこの固着が氷結によるものであるかどうかを推定する。この推定は、例えば、前回のエンジン運転条件、水温センサ36による冷却水温、吸気温センサ37による吸気温、油温センサ38による油温等に基づき行われる。例えば、氷結するときの冷却水温、吸気温、油温等を実験等により予め求めておき、これらの温度に基づき判定値をそれぞれ設定する。そして、前述した各センサ36〜38の検出値が各判定値を下回っているときに氷結と推定することができる。
【0062】
前記ステップ180の判定条件が満たされていないと、固着の原因が氷結以外であると考えられることからステップ190へ移行し、モータ17の通電を停止する、エンジンの始動を禁止する等のフェールセーフ処理を行う。このステップ190の処理を経た後にモータ制御ルーチンを終了する。
【0063】
また、ステップ180の判定条件が満たされていると、ステップ200において、スロットル弁16を一旦開き側へ回動させるための指令信号をモータ17に出力する。この信号に応じてモータ17が作動してスロットル弁16が開き側へ回動しようとする。この回動方向は、前述したようにスロットル弁16と吸気通路12の下面との間隙G1が広くなる方向である。そのため、比較的小さな力であってもスロットル弁16によって氷42が吸気通路12から引き剥がされることがある。たとえ前記ステップ130での閉じ指令によってスロットル弁16を閉じ側へ回動させようとしたが氷42を剥がすことができなくても、開き側へ回動させようとすることで氷42を剥がすことができる場合がある。このように、スロットル弁16を一度開き側へ回動させることで氷42を引き剥がすことを試みる。
【0064】
そして、ステップ200の処理を経た後に前述したステップ130へ戻る。この場合、ステップ130以降の処理により、スロットル弁16を閉じ側へ回動させるための制御が再び行われることとなる。前述したステップ200の処理により氷42が引き剥がされた場合には、スロットル弁16が回動可能となる。そのため、この場合には、ステップ130〜170の処理が順に行われて全閉位置が学習される。
【0065】
上記モータ制御ルーチンにおいては、ステップ180の処理が氷結固着推定手段に相当する。また、ステップ200の処理が開弁制御手段に相当する。
上述した第4実施形態によれば、次の効果が得られる。
【0066】
(4)スロットル弁16が氷結により吸気通路12の下面に固着されているかどうかを推定し、氷結による固着と推定した場合にはモータ17の通電制御を通じて、スロットル弁16をリンプホーム開度から一旦開き側へ回動させるようにしている。このため、スロットル弁16が氷結により固着されても、比較的小さな力で氷を引き剥がすことが可能となる。その結果、スロットル弁16の正常な作動が妨げられるのを、吸気通路12の下面の形状を変更することなく抑制することができる。
【0067】
(第5実施形態)
次に、本発明を具体化した第5実施形態について説明する。
第5実施形態は、全閉位置を校正する方法に関し前述した第4実施形態と異なっている。図9は、図8に対応する「モータ制御ルーチン」を示すフローチャートである。なお、図8と同様の処理については同一のステップ数を付して、重複する説明を省略する。
【0068】
このルーチンが開始されると、ECU31はまずステップ110において、スタータスイッチ35がオンされているかどうかを判定する。この判定条件が満たされていない場合にはモータ制御ルーチンを一旦終了し、満たされている場合には、ステップ125においてそのときのスロットルセンサ21によるスロットル開度(センサ値)を値Aとする。この値Aをリンプホーム開度に対応する値として、それまでメモリに記憶されていた値と置き換える(更新する)。このようにしてリンプホーム開度を学習する。
【0069】
次に、ステップ135において、スロットル弁16をリンプホーム開度から全閉位置まで回動させるための指令信号をモータ17に出力する。ステップ140において、スロットル弁16が動作中であるかどうかを判定し、この判定条件が満たされていないと、ステップ150において、そのときのスロットルセンサ21によるスロットル開度(センサ値)を値Bとしてメモリに記憶する。なお、ステップ140の判定条件が満たされている場合には、このステップ140の処理を繰り返す。
【0070】
次に、ステップ160において、値Aと値Bとの偏差(A−B)が所定値αよりも大きいかどうかを判定し、この判定条件が満たされていると、ステップ175において、前記ステップ125の値Aを用いて全閉位置を校正する。すなわち、全閉位置でのスロットル開度(設計値)と、リンプホーム開度(設計値)との偏差が予めわかっているため、値Aからこの偏差を差し引くことで全閉位置を求めることができる。このステップ175の処理を経た後にモータ制御ルーチンを終了する。更新後の全閉位置に対応する開度は基準開度として用いられる。すなわち、この基準開度に基づき、スロットルセンサ21の出力値とスロットル弁16の開度との関係が補正(校正)される。これに対し、ステップ160の判定条件が満たされていないと、図8と同様にしてステップ180〜200の処理を行う。
【0071】
従って、第5実施形態によれば、全閉位置の校正の方法が異なるものの第4実施形態で説明した(4)と同様の効果が得られる。
(第6実施形態)
次に、本発明を具体化した第6実施形態について、図10を参照して説明する。
【0072】
第6実施形態では、吸気通路12が水平面に対し傾斜するようにスロットルボディ13が車両に搭載されている。吸気通路12の上面において、スロットル弁16の作動空間の外側近傍には、吸気通路12の周方向に延びる円弧状の上部突部48が設けられている。ここでの上面とは、シャフト14よりも上側の面である。上部突部48のスロットル弁16側の面(下面48a)は、吸気通路12の周方向についてはスロットル弁16の上半部の外形形状に対応して円弧状に形成されている。また、下面48aは吸気通路12の略長さ方向についてはスロットル弁16の回動軌跡Lに対応して略円弧状に形成されている。ただし、下面48aは、全閉位置とリンプホーム開度との間でスロットル弁16が回動されるとき、同スロットル弁16と吸気通路12の上面との間隙G2が略最小となるように形成されている。さらに、スロットル弁16の下半部が上半部よりも小さく形成されており、リンプホーム開度のとき、スロットル弁16と吸気通路12の下面との間隙G1が第1実施形態よりも広くされている。なお、第1実施形態と同様の部材については同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0073】
上記のようにして構成された第6実施形態によれば、モータ17の非通電時にはスロットル弁16がリンプホーム開度に保持される。このときにはスロットル弁16と吸気通路12の上面との間隙G2が略最小となる。そして、モータ17への通電開始によりスロットル弁16がリンプホーム開度から閉じ側へ回動されると、間隙G2がリンプホーム開度と同様に略最小となる。すなわち、スロットル弁16が全閉位置とリンプホーム開度との間で回動される場合には、間隙G2が略最小となる。従って、前述したようにリンプホーム開度での間隙G1を広くしても、空気流通面積が小さくなる。そのため、吸気通路12を流れる空気の量を少なくし、負圧を発生させることができる。
【0074】
また、傾斜した吸気通路12に付着した水滴がその吸気通路12に沿って流下する。しかし、リンプホーム開度でのスロットル弁16と吸気通路12の下面との間隙G1が広くなっているため、水滴がこの間隙G1を通ってスロットル弁16よりも下方へ流下する。間隙G1が狭いと、毛細管現象により水滴が間隙G1に入り込んで氷結しやすいが、第6実施形態では、スロットル弁16と吸気通路12の下面との間において氷結が起りにくくなる。結果として、スロットル弁16の氷結による固着が生じにくい。
【0075】
上述した第6実施形態によれば、次の効果が得られる。
(5)吸気通路12の上面に上部突部48を設けることで、全閉位置とリンプホーム開度との間でスロットル弁16が回動されるとき、そのスロットル弁16と吸気通路12の上面との間隙G2が略最小となるようにしている。このため、スロットル弁16の上部で吸入空気量を制限して負圧を発生させることができるほか、スロットル弁16と吸気通路12の下面との間隙G1を広くすることで、スロットル弁16が氷結により固着されるのを未然に防止することが可能となる。このように、吸気通路12の上面に上部突部48を設けるという簡単な構成でありながら、氷結によりスロットル弁16の正常な作動が妨げられるのを抑制することができる。
【0076】
なお、本発明は次に示す別の実施形態に具体化することができる。
・第1実施形態において、下部突部41の上面41aについて吸気通路12の略長さ方向における形状を凹状の湾曲面としてもよい。この場合、湾曲面の径をスロットル弁16の回動軌跡Lの径よりも大きく設定する。また、上記形状を凸状の湾曲面としてもよい。いずれの場合にも、スロットル弁16がリンプホーム開度から閉じ側及び開き側のいずれの側に回動しても、スロットル弁16と下部突部41との間隙G1を広くすることができる。
【0077】
・本発明は、スロットル弁を全閉位置及び全開位置へそれぞれ回動させて、それらの全閉位置及び全開位置の両方を校正するようにしたスロットル装置にも適用可能である。このスロットル装置にあっては、仮に全閉位置→全開位置の順に校正を行おうとすると、氷結固着が起きた場合、氷を吸気通路から剥がしてスロットル弁を回動させることができない場合が起り得る。そこで、スロットル弁が氷結により固着されているかどうかを推定し、氷結固着と推定した場合には、スロットル弁をリンプホーム開度から開き側へ回動させるようにする。そして、スロットル弁を全開位置まで回動させて全開位置を校正した後に、スロットル弁を閉じ側へ回動させて全閉位置を校正する。このように全開位置→全閉位置の順に校正を行うことで、前述した場合よりも容易に氷を剥がすことができ、スロットル弁を確実に回動させて前記両位置の校正を行うことが可能となる。
【0078】
・図8及び図9のステップ200の処理により、スロットル弁16を開き側へ回動させるための指令信号を出力しても、氷42が剥がれない場合には、フェールセーフ処理(ステップ190)を行うように変更してもよい。
【0079】
・本発明は、空気以外の流体が流れる通路にスロットル弁を設け、アクチュエータによりこのスロットル弁を回動させるようにしたスロットル装置にも適用可能である。
【0080】
・本発明は、スロットル弁をモータ以外のアクチュエータによって回動させるようにしたスロットル装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態についてその構成を示す略図。
【図2】スロットル装置の内部構造を示す部分断面図。
【図3】図2においてスロットル弁の下部及びその周辺箇所を拡大して示す部分断面図。
【図4】本発明の第2実施形態におけるスロットル装置の内部構造を示す部分断面図。
【図5】図4においてスロットル弁の上部及びその周辺箇所を拡大して示す部分断面図。
【図6】スロットル装置の流量特性を示すグラフ。
【図7】本発明の第3実施形態におけるスロットル装置の内部構造を示す部分断面図。
【図8】本発明の第4実施形態において、モータを制御する手順を説明するフローチャート。
【図9】本発明の第5実施形態において、モータを制御する手順を説明するフローチャート。
【図10】本発明の第6実施形態におけるスロットル装置の内部構造を示す部分断面図。
【図11】従来のスロットル装置においてスロットル弁が氷結により固着された状態を示す部分断面図。
【符号の説明】
11…スロットル装置、12…吸気通路、16…スロットル弁、17…モータ(アクチュエータ)、31…ECU(氷結固着推定手段、開弁制御手段)、41…下部突部、44…補助突部、46,48…上部突部、G1,G2…間隙。
Claims (7)
- 通路内にスロットル弁を回動可能に設け、アクチュエータの非通電時には前記スロットル弁を全閉位置から所定開度開いた中間開度に保持し、同アクチュエータの通電開始時には、前記スロットル弁を前記中間開度から閉じ側又は開き側へ回動させるようにしたスロットル装置において、
前記通路の重力方向における下面を、前記スロットル弁と前記通路の下面との間隙が前記アクチュエータの非通電時に最小となるように構成したことを特徴とするスロットル装置。 - 前記通路の下面において、前記スロットル弁の作動空間の外側近傍には、前記アクチュエータの非通電時に前記間隙を最小とするための下部突部が設けられている請求項1に記載のスロットル装置。
- 前記通路の重力方向における上面であって、前記スロットル弁の作動空間の外側近傍には、前記スロットル弁が前記中間開度から閉じ側に回動されるときに、その回動に伴いスロットル弁との間隙が小さくなる補助突部が設けられている請求項1又は2に記載のスロットル装置。
- 前記中間開度は、前記スロットル弁が前記通路に略直交するときの開度であり、前記通路の重力方向における上面であって、前記スロットル弁の作動空間の外側近傍には、前記スロットル弁の中間開度から前記全閉位置への回動に伴い流体の流通面積を小さくするための上部突部が設けられている請求項1に記載のスロットル装置。
- 通路内にスロットル弁を回動可能に設け、アクチュエータの非通電時には前記スロットル弁を全閉位置から所定開度開いた中間開度に保持し、同アクチュエータの通電開始時には、前記スロットル弁を前記中間開度から閉じ側又は開き側へ回動させるようにしたスロットル装置において、
前記スロットル弁が前記通路の下面での氷結により固着されているか否かを推定する氷結固着推定手段と、
前記氷結固着推定手段により氷結固着と推定されたときに前記スロットル弁が前記中間開度から開き側へ回動するように前記アクチュエータを制御する開弁制御手段と
を備えることを特徴とするスロットル装置。 - 通路内にスロットル弁を回動可能に設け、アクチュエータの非通電時には前記スロットル弁を全閉位置から所定開度開いた中間開度に保持し、同アクチュエータの通電開始時には、前記スロットル弁を前記中間開度から閉じ側又は開き側へ回動させるようにしたスロットル装置において、
前記通路の重力方向における上面を、前記スロットル弁が前記全閉位置と前記中間開度との間で回動されるとき、前記スロットル弁と前記通路の上面との間隙が略最小となるように構成したことを特徴とするスロットル装置。 - 前記通路の上面において、前記スロットル弁の作動空間の外側近傍には、前記間隙を略最小とするための上部突部が設けられている請求項6に記載のスロットル装置。
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