JP2005325753A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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JP2005325753A JP2004143948A JP2004143948A JP2005325753A JP 2005325753 A JP2005325753 A JP 2005325753A JP 2004143948 A JP2004143948 A JP 2004143948A JP 2004143948 A JP2004143948 A JP 2004143948A JP 2005325753 A JP2005325753 A JP 2005325753A
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Abstract

【課題】 的確にスロットルバルブの霜の堆積状態や氷結状態を検知して、低温時におけるスロットルバルブの正常動作を実現する。
【解決手段】 ECUは、吸気温センサおよび水温センサからエンジンの温度状態を検知するステップ(S100)と、温度状態に基づいてアイシングに至るような低温条件であるか否かを判断するステップ(S110)と、実測された空気流量が、スロットルバルブが正常状態の場合においてスロットル開度に対して発生する流量よりもマイナス側に規定値以下であると(S120にてYES)、アイドリング開始後予め定められた時間が経過しているかまたは前回の揺動動作から予め定められた時間が経過しているか否かを判断するステップ(S130)と、アイドリング開始後予め定められた時間が経過しているかまたは前回の揺動動作の実行後から予め定められた時間が経過していると(S130にてYES)、スロットルバルブを規定開度の間で所定時間の間だけ開閉作動(揺動)するステップ(S140)とを含むプログラムを実行する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関し、特に、内燃機関の吸気通路に設けられたスロットルバルブを制御する装置に関する。
極低温の環境下においては、エンジン運転中でも、吸気管内の吸入空気に含まれる水分が凍ってスロットルバルブやその周辺部に氷結が生じることがあり、最悪の場合には、定常走行中にスロットルバルブの軸回りが氷結してスロットルバルブが開いた状態で動かなくなってしまうおそれがある。
この対策として、エンジンで温められた冷却水(温水)を利用してスロットルバルブの周辺部を温めることで、スロットルバルブの氷結を防止するようにしたものがある。しかし、このような温水加熱装置を設けると、スロットルシステムや冷却水循環システムの構成が複雑化してコストアップしてしまう。しかも、高温環境下においては、もともと高い吸気温を温水加熱装置によってさらに昇温させてしまうため、筒内空気充填量が低下したり、あるいは、ノッキング限界が低下して点火時期を遅角する必要が生じたりして、エンジンの出力低下を招くという欠点もある。
このような事情を考慮して、特開2003−262178号公報(特許文献1)は、温水や電気ヒータ等の加熱装置を用いずに、かつ、ドライバビリティに悪影響を及ぼすことなく、スロットルバルブの氷結防止効果を高めることができる内燃機関の制御装置を開示する。この公報に開示された内燃機関の制御装置は、内燃機関の吸気通路に設けられたスロットルバルブの開度を目標スロットル開度に制御する内燃機関の制御装置であって、内燃機関の運転中に所定のスロットル氷結防止制御実行条件が成立したときに目標スロットル開度を含む開度範囲でスロットルバルブを強制的に開閉駆動するスロットル氷結防止制御部と、スロットル氷結防止制御部によるスロットルバルブの強制駆動によって発生する内燃機関の出力変動を打ち消す方向にスロットル開度以外の制御パラメータを補正する出力変動防止制御部とを備える。
この内燃機関の制御装置によると、スロットルバルブを強制的に開閉駆動する際の強制駆動量をある程度大きくしてスロットルバルブの氷結防止効果を高めながら、そのスロットルバルブの強制駆動によって発生する内燃機関の出力変動をスロットル開度以外の制御パラメータを補正することによって打ち消すことができる。これにより、ドライバビリティに悪影響を及ぼすことなく、スロットルバルブの氷結を効果的に防止することができ、走行中にスロットルバルブが氷結して動かなくなってしまうことを未然に防止することができる。しかも、温水や電気ヒータ等の加熱装置を用いる必要がないので、低コスト化することができるとともに、加熱装置による吸気温上昇によって内燃機関の出力が低下することも回避できる。
特開2003−262178号公報
しかしながら、特許文献1に開示された内燃機関の制御装置では、吸気温が所定温度以下(スロットルバルブの氷結が発生する温度)であることや、スロットル開度がほぼ定常状態であることが満足されると、周期的にスロットルバルブの開度を変化(以下、揺動という)させていた。温度を主たる条件としているため、実際には氷結している可能性が低い場合であっても、スロットルバルブを揺動させていたので、無駄なエネルギ消費を招いてしまう。
PCV(Positive Crankcase Ventilation)装置(ブローバイガス還元装置)において、PCV管路を通って、ブローバイガスがスロットルバルブのさらに上流側に供給されると、以下のような問題が発生する。すなわち、ブローバイガスは多湿のガスである一方、低温雰囲気においては、スロットルバルブおよびスロットルボアは冷えた状態であるので、ブローバイガスがスロットルバルブおよびスロットルボアに直接当って結露が発生し、霜となって堆積する。
特に、スロットルバルブよりも下流側のPCV管路が何らかの原因で閉塞するという異常が発生した場合であって、エンジンが軽負荷であってスロットルバルブの開度が小さく、スロットルバルブのクリアランスが小さい状態になると、下流側へのPCV管路が閉塞しているので、還元された多湿のブローバイガスは、スロットルバルブよりも上流側のPCV管路を通って、低温雰囲気において冷えた状態のスロットルバルブに直接当たる。このとき、結露が発生し、霜となって堆積する場合があり、特に、スロットルバルブのクリアランスが小さいので、霜の堆積が少ない場合であっても、スロットルバルブが固着することや、クリアランスを霜で覆ってしまい吸気管路が閉塞すること、が発生する可能性が高くなる。
さらに詳しくは、高湿のガスが流入することにより、スロットルバルブの表面に霜状の水分が付着したり、付着した霜状の水分がスロットルバルブとスロットルボアとの間のクリアランスを塞いでしまい、回転数低下あるいはエンジンストールを招く可能性があるということである。
このような状況のもとで、特許文献1のように、スロットルバルブの氷結が発生する温度であることや、スロットル開度がほぼ定常状態であることが満足されると、スロットルバルブを揺動させると以下のような問題がある。すなわち、特許文献1に開示された揺動開始条件では、実際には霜の堆積も氷結もしていないのにスロットルバルブを揺動することによる無駄なエネルギ消費を招くのみならず、霜の発生を温度のみで的確に検知できないので、霜が堆積してスロットルバルブが氷結してしまってからスロットルバルブを揺動させることも考えられ、これでは揺動のタイミングが遅すぎて、スロットルバルブを揺動させても、堆積した霜も、さらに成長した氷結も取り去ることができない。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、的確にスロットルバルブの霜の堆積状態や氷結状態を検知して、低温時におけるスロットルバルブの正常動作を実現する、内燃機関の制御装置を提供することである。
第1の発明に係る内燃機関の制御装置は、内燃機関の吸気管路に設けられたスロットルバルブの開度を制御する。この内燃機関の制御装置は、スロットルバルブが正常であるときの開閉状態に対応した、内燃機関の目標状態を表わす物理量の値を第1の値として検知するための手段と、物理量の実測値を第2の値として検知するための手段と、第1の値と第2の値とを比較するための比較手段と、比較の結果に基づいて、スロットルバルブを揺動させるように、スロットルバルブを制御するための制御手段とを含む。
第1の発明によると、スロットルバルブに霜も堆積しておらず、氷結もしていないと、スロットルバルブが正常であるときの開閉状態に対応した、内燃機関の目標状態を表わす物理量の実測値(これは、たとえば第2の値としての流入空気量や内燃機関回転数等)は正常な値になる。たとえば、PCV装置におけるスロットルバルブよりも下流側のPCV管路が何らかの原因で閉塞するという異常が発生するとブローバイガスがスロットルバルブよりも上流側に還流され、多湿のブローバイガスが冷えた状態のスロットルバルブに直接当たって結露が発生し霜となって堆積する場合がある。このような場合、スロットルバルブが堆積した霜により固着したり、スロットルバルブの開度が小さくクリアランスが小さいときには吸気管路(空気通路)が閉塞したりすると、第2の値は正常な値でなくなる。スロットルバルブの開閉状態に対応した、内燃機関のスロットルバルブが正常な状態における目標状態を表わす物理量の値を第1の値として検知しておいて、この第1の値よりも実測値である第2の値とを比較して、たとえば、第2の値のほうが第1の値よりも低いと、スロットルバルブに霜が堆積していたり、氷結していると判断して、スロットルバルブを揺動させることができる。その結果、的確にスロットルバルブの霜の堆積状態や氷結状態を検知して、低温時におけるスロットルバルブの正常動作を実現する、内燃機関の制御装置を提供することができる。
第2の発明に係る内燃機関の制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、制御手段は、比較の結果、第2の値が第1の値よりも低いときに、スロットルバルブを揺動させるように、スロットルバルブを制御するための手段を含む。
第2の発明によると、第2の値(流入空気量や内燃機関回転数)のほうが第1の値よりも低いと、スロットルバルブに霜が堆積していたり、氷結していると判断することができる。すなわち、スロットルバルブに霜が堆積していたり、氷結していると、スロットルバルブが開くような制御信号を受けてもその開度まで開かない。また、スロットルバルブの表面に霜が付いた状況では、スロットルバルブ開度は目標位置にあっても、吸入空気量が目標を満たさない。このため、スロットルバルブが正常な状態であるときよりも流入空気量や内燃機関回転数が低くなる。これに基づいて、スロットルバルブに霜が堆積していたり、氷結していることを検知してスロットルバルブを揺動して、霜や氷(特に成長前の氷)を除去することができる。
第3の発明に係る内燃機関の制御装置においては、第2の発明の構成に加えて、制御手段は、比較の結果、第2の値が第1の値よりも予め定められた値以上低いときに、スロットルバルブを揺動させるように、スロットルバルブを制御するための手段を含む。
第3の発明によると、第2の値(流入空気量や内燃機関回転数)のほうが第1の値よりも予め定められた値以上低いと、スロットルバルブに霜が堆積していたり、氷結していると判断することができる。予め定められた値を適切に設定しておくことにより、的確にスロットルバルブの異常を検知することができる。
第4の発明に係る内燃機関の制御装置においては、第1〜3のいずれかの発明の構成に加えて、車両には、内燃機関に接続された自動変速機が搭載され、制御手段は、自動変速機の変速ポジションがニュートラルポジションであるときに、スロットルバルブを揺動させるように、スロットルバルブを制御するための手段を含む。
第4の発明によると、ニュートラルポジションであるときに、スロットルバルブの揺動を行ない霜や氷(特に成長前の氷)を除去するので、内燃機関の出力が変動しても車両の挙動に影響を与えないようにすることができる。
第5の発明に係る内燃機関の制御装置においては、第1〜4のいずれかの発明の構成に加えて、物理量は、内燃機関への流入空気量であるものである。
第5の発明によると、スロットルバルブの開度に強い関連を有する流入空気量をエアフ
ローメータで検知して、スロットルバルブに霜が堆積していたり、氷結していることを検知することができる。
第6の発明に係る内燃機関の制御装置においては、第1〜4のいずれかの発明の構成に加えて、物理量は、内燃機関の回転数であるものである。
第6の発明によると、スロットルバルブの開度に強い関連を有する内燃機関回転数を回転数センサで検知して、スロットルバルブに霜が堆積していたり、氷結していることを検知することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
<第1の実施の形態>
図1および図2を参照して、本実施の形態に係るエンジン制御システムが制御する、PCV装置が実装されたエンジン100の断面について説明する。図1がエンジン100の軽負荷時の状態を、図2がエンジン100の高負荷時の状態を、それぞれ示している。
図1および図2に示すように、このエンジン100は、主として、シリンダ104と、ピストン106と、クランクケース102と、シリンダヘッド116とから構成される。ブローバイガスは、ピストンリングとシリンダ104との隙間からクランクケース102へ漏れる混合ガスのことであって、このブローバイガスには多量の炭化水素が含まれており、かつ強酸性であるため、あまり多いとエンジンオイルの劣化やエンジン内部の錆の原因になる。また、炭化水素が含まれているため、このまま大気に解放することは環境によくない。そのため、ブローバイガスはPCV管路122A(軽負荷時)、PCV管路122AおよびPCV管路122B(高負荷時)を通して、吸気マニホールドの負圧を利用して強制的に吸気系統へ戻されることになる。このブローバイガスおよび新気の流れを矢印で示す。
吸気系にはスロットルバルブ118が設けられている。スロットルバルブ118にてエンジン100へ供給される吸気の量が調整され、吸気管112を、その量が調整された吸気が通って吸気バルブ108からエンジン100の内部の燃焼室に供給される。供給された吸気により燃料が燃焼され、排気バルブ110および排気管114を介して燃焼ガスがエンジン外部に排出される。
ピストンリングとシリンダ104との隙間で発生したブローバイガスは、シリンダヘッド内116内を通り、軽負荷時にはPCV管路122Aを通って、高負荷時にはPCV管路122AおよびPCV管路122Bを通って吸気管112へと導かれる。PCV管路122Aには、PCVバルブ123が設けられている。このPCVバルブ123は、吸気マニホールドの負圧の強さで流量を規制する流量調節弁である。すなわち、図1および図2に示すように、PCV管路122Aは、PCVバルブ123によりその流量が調節されてスロットルバルブ118の下流側にブローバイガスを還元する。PCV管路122Bは、エンジン100の高負荷時において、スロットルバルブ118の上流側にブローバイガスを還元する。
このような作動をする場合において、以下のような異常が発生した場合を想定する。下流側のPCV管路122Aが何らかの原因で閉塞するという異常が発生したとする。エンジン100が軽負荷であるとスロットルバルブ118の開度が小さく、スロットルバルブ118と吸気管112とのクリアランスが小さい状態になる。このような状態において、下流側のPCV管路122Aが閉塞すると、還元された多湿のブローバイガスは、PCV管路122Bを通って、低温雰囲気において冷えた状態のスロットルバルブ118に直接当って結露が発生し、霜となって堆積する場合がある。特に、このときに、スロットルバルブ118と吸気管112とのクリアランスが小さいので、霜の堆積が少ない場合であっても、スロットルバルブ118が固着することや、クリアランスを霜で覆ってしまい吸気管路が閉塞すること、が発生する可能性が高くなる。本発明は、このような問題を解決する制御装置を提供する。
図3を参照して、本実施の形態に係るエンジン制御システムで制御されるエンジン100のスロットルバルブ118について説明する。
図3に示すように、このスロットルバルブ118は、スロットルバルブ118のボアの内径と同じ直径を有する円板状の弁体118Aと、弁体118Aを全閉状態(スロットル開度0度であって弁体118Aが垂直になる状態)から全開状態(スロットル開度90度であって弁体118Aが水平になる状態)まで作動させるためのモータ118Bと、弁体118Aの開度を検知するスロットルポジションセンサ118Cと、モータ118Bの回転軸に設けられたギヤによる回転力を減速して弁体118Aの回転軸に設けられたギヤに回転力を伝達する減速ギヤ118Dとを含む。
モータ118Bは、たとえばDCモータにより構成される。また、図3に示すように、本実施の形態に係るスロットルバルブ118は、スロットルバルブ118の弁体118Aを0度から90度の間で回転させるために、弁体118Aの回転支軸に設けられたギヤは少なくとも90度分の(約1/4周分の)ギヤが刻まれている。また、スロットルバルブ118は、モータ118Bによる弁体118Aを開こうとする力に反する力を発生させるリターンスプリングが設けられている。このリターンスプリングにより、スロットルバルブ118の弁体118Aは常に閉じる方向に力が作用している。モータ118Bは減速ギヤ118Dを介してこのリターンスプリングの力に抗して、スロットルバルブ118の弁体118Aを所定の開度だけ開くことになる。
図4を参照して、本実施の形態に係るエンジン制御システムの制御ブロック図について説明する。
図4に示すように、本実施の形態に係るエンジン制御システムは、エンジン100を制御する。特に、以下においては、エンジン100への吸入空気量を制御するスロットルバルブ118の開度の制御およびスロットルバルブ118の氷結を防止する制御について説明する。
図4に示すように、このエンジン制御システムは、エンジン100およびスロットルバルブ118を制御するECU(Electronic Control Unit)1000と、エンジン100
に吸入される吸入空気の吸気温を検知する吸気温センサ1010と、エンジン100の冷却水の水温を検知する水温センサ1020と、エンジン100の回転数を検知するエンジン回転数センサ1030と、エンジン100へ吸入される吸入空気量を検知する吸入空気量センサ1040とを含む。吸気温センサ1010、水温センサ1020、エンジン回転数センサ1030および吸入空気量センサ1040はECU1000に接続され、それぞれが検知した物理量(吸気温、水温、エンジン回転数、吸入空気量)を表わす信号をECU1000に送信する。
また、アクセルペダルの開度を検知するアクセル開度センサ1050が設けられ、ECU1000にアクセルペダルの開度を表わす信号が入力される。さらに、スロットルポジションセンサ118CからECU1000に、スロットルバルブ118の開度を表わす信号が入力される。
ECU1000から、スロットルバルブ118のモータ118Bにスロットルバルブ118の弁体118Aの開度を示す信号が出力され、モータ118Bが回転することにより減速ギヤ118Dを介して弁体118Aが所定の開度分だけ開くように制御される。
上述したように、図4に示すスロットルバルブ118の吸入空気量センサ1040側(上流側)において、ブローバイガスが供給される。このブローバイガスは多湿の空気であって、冷間時などにおいてスロットルバルブ118が低温であると、結露して水分を発生させる。この水分は、霜状のものである場合が多い。
ECU1000は、その内部に設けられたCPU(Central Processing Unit)および
駆動回路を含む。ECU1000は、各種センサから入力されたエンジン100の状態を表わす物理量に基づいて、スロットルバルブ118が氷結しないようにモータ118Bに制御信号を送信してスロットルバルブ118の弁体118Aを強制的に開閉(揺動)動作させて氷結を防止する。
図5に、ECU1000のメモリに記憶される、スロットル開度と流量との関係を表わすマップについて説明する。図5に示すマップは、流量特性曲線とも呼ばれ、スロットルバルブ118が正常である場合に、スロットル開度に対してどの程度の空気量が吸入空気量センサ1040により検知されるかを示すものである。
すなわち、この図5に示すマップは、スロットルバルブ118が正常に動作している場合において、スロットル開度に対して、吸入空気がどの程度が流れるかを示すマップである。
スロットルバルブ118は、スロットルバルブ118の弁体118Aやボアの摩耗、オイルなどの付着物により流量特性曲線が経時的な変化を受ける。図5に示す流量特性曲線を、このようなスロットルバルブの弁体およびボアの摩耗やオイル等の付着物の影響を考慮してスロットル開度に対する流量を算出するように学習補正するようにしてもよい。
図6を参照して、ECU1000で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと略す。)100にて、ECU1000は、吸気温センサ1010および水温センサ1020からエンジン100へ吸気される吸気の温度およびエンジン100の冷却水の水温を検知する。S110にて、ECU1000は、スロットルバルブ118がアイシングに至るような低温条件であるか否かを判断する。スロットルバルブ118のアイシングに至るような低温条件であると(S110にてYES)、処理はS120へ移される。もしそうでないと(S110にてNO)、処理はS150へ移される。
S120にて、ECU1000は、空気流量が、流量マップ(図5)と比較してマイナス側に規定値以下であるか否かを判断する。すなわち、吸入空気量センサ1040にて検知された吸入空気量が、現在のスロットル開度指令信号に基づいて流れるであろう流量に対してマイナス側に規定値以下まで低下しているか否かが判断される。吸入空気量センサ1040にて検知された空気流量が図5に示すマップから算出された流量と比較してマイナス側に規定値以下まで低下していると(S120にてYES)、処理はS130へ移される。もしそうでないと(S120にてNO)、処理はS150へ移される。
S130にて、ECU1000は、アイドリング(Nポジション)開始後またはスロットルバルブ118の弁体118Aの開閉(揺動)動作の実行後、所定時間が経過したか否かを判断する。アイドリング開始後またはスロットルバルブ118の弁体118Aの開閉(揺動)動作の実行後予め定められた時間が経過していると(S130にてYES)、処理は140へ移される。もしそうでないと(S130にてNO)、処理はS100へ戻される。
S140にて、ECU1000は、スロットルバルブ118を規定開度の間で所定時間だけ開閉(揺動)動作させる。このとき、ECU1000からモータ118Bに制御信号が出力され、スロットルバルブ118の弁体118Aが開閉(揺動)動作を行なう。その後、処理はS100へ戻される。
S150にて、ECU1000は、通常制御を実行する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係るエンジン制御システムの動作について説明する。
エンジン100の作動中において、吸気温センサ1010や水温センサ1020にて検知された吸気温やエンジン冷却水温が検知される(S100)。これらの温度に基づいて、スロットルバルブ118にアイシングが至るような低温条件であると判断されると(S110にてYES)、吸入空気量センサ1040にて検知された空気流量が、図5に示す流量マップと比較してマイナス側に規定値以上であるか否かが判断される(S120)。実際に吸入空気量センサ1040にて検知された空気流量が図5に示すスロットル開度から求められた流量よりもマイナス側に規定値以下であると(S120にてYES)、実際にアイシングが発生していると判断され、S130の条件を満たすとスロットルバルブ118が開閉(揺動)動作が行なわれる。
アイドリング開始後から予め定められた時間が経過しているかまたは前回のスロットルバルブ118の開閉(揺動)動作の実行後予め定められた時間が経過していると(S130にてYES)、スロットルバルブ118を規定開度の間で所定時間だけ開閉(揺動)動作させる。一方、アイドリング開始後から予め定められた時間が経過するまでや、前回のスロットルバルブ118の開閉動作の実行後から予め定められた時間が経過するまでは(S130にてNO)、スロットルバルブ118の開閉(揺動)動作は行なわれない。これは、アイドリング領域においてスロットルバルブ118を開閉(揺動)動作させると、車両の挙動に与える影響が少ないため好ましいが、これを無制限に行なうことを避けたいため、S130における処理を行なっている。
以上のようにして、本実施の形態に係るエンジン制御システムによると、スロットルバルブが氷結するなどのアイシングに至るような低温条件であってかつ、スロットルバルブが氷結していない場合にスロットル開度に対して流れるべき流量よりも実測された流量がマイナス側に規定値以下しか流れていない場合アイシングが発生していると判断される。このような場合において、アイドリングの開始後予め定められた時間が経過していたり、前回の開閉(揺動)動作の実行後予め定められた時間が経過していると、スロットルバルブを開閉(揺動)動作させる。これにより、温度条件のみならずスロットルバルブが正常な状態における場合の流量と実際の流量とを比較してアイシングが起こっていることを検知した場合にのみスロットルバルブを開閉(揺動)動作させるようにすることができ、無駄なエネルギを使用することがなくなる。
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態に係るエンジン制御システムについて説明する。なお、本実施の形態に係るエンジン制御システムは、ECU1000で実行されるプログラムの制御構造が異なるのみであって、その他の制御構造およびフローチャートは前述の第1の実施の形態と同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
図7を参照して、本実施の形態に係るエンジン制御システムのECU1000で実行されるプログラムの制御構造について説明する。なお、図7に示すフローチャートの中で、前述の図6に示したフローチャートと同じ処理については同じステップ番号を付してある。それらについての処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
S220にて、ECU1000は、エンジン回転数センサ1030にて検知された実際のエンジン回転数と、アイドリング時の目標回転数との乖離が、マイナス側に規定回転数以上あるか否かを判断する。すなわち、スロットルバルブ118が正常に動作していれば(氷結していなければ)、予め設定されたアイドリング時の目標回転数になるようにスロットルバルブ118を開くような制御信号がECU1000からモータ118Bに出力され、そのような開度を目標値としてスロットルポジションセンサ118にて検知された実測値と目標値との偏差がなくなるようにフィードバック制御される。
したがって、スロットルバルブ118が正常であれば、エンジン回転数とアイドリング時の目標回転数との乖離は大きくないはずである。ところが、スロットルバルブ118が氷結していると、ECU1000からモータ118Bに制御信号を出力しても、その制御信号に対応する分の開度を得ることができない。したがって、エンジン100の目標回転数に対して実測されるエンジン回転数が規定回転数以上低下したものとなる。これを検知してスロットルバルブ118が氷結しているものと判断して、スロットルバルブ118の開閉(揺動)動作を実行する。
以上のようにして、本実施の形態に係るエンジン制御システムにおいても、前述の第1の実施の形態と同様の作用効果を発現させることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態に係るエンジン制御システムで制御されるPCV装置を有するエンジンの断面図(その1)である。 本発明の実施の形態に係るエンジン制御システムで制御されるPCV装置を有するエンジンの断面図(その2)である。 スロットルバルブの分解斜視図である。 エンジン制御システムの制御ブロック図である。 スロットル開度と流量との関係を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係るエンジン制御システムのECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係るエンジン制御システムのECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
符号の説明
100 エンジン、102 クランクケース、104 シリンダ、106 ピストン、108 吸気バルブ、110 排気バルブ、112 吸気管、114 排気管、116 シリンダヘッド、118 スロットルバルブ、118A 弁体、118B モータ、118C スロットルポジションセンサ、118D 減速ギヤ、122A,122B PCV管路、123 PCVバルブ。

Claims (6)

  1. 内燃機関の吸気管路に設けられたスロットルバルブの開度を制御する内燃機関の制御装置であって、
    前記スロットルバルブが正常であるときの開閉状態に対応した、内燃機関の目標状態を表わす物理量の値を第1の値として検知するための手段と、
    前記物理量の実測値を第2の値として検知するための手段と、
    前記第1の値と前記第2の値とを比較するための比較手段と、
    前記比較の結果に基づいて、前記スロットルバルブを揺動させるように、前記スロットルバルブを制御するための制御手段とを含む、内燃機関の制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記比較の結果、前記第2の値が前記第1の値よりも低いときに、前記スロットルバルブを揺動させるように、前記スロットルバルブを制御するための手段を含む、請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記比較の結果、前記第2の値が前記第1の値よりも予め定められた値以上低いときに、前記スロットルバルブを揺動させるように、前記スロットルバルブを制御するための手段を含む、請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記車両には、前記内燃機関に接続された自動変速機が搭載され、
    前記制御手段は、前記自動変速機の変速ポジションがニュートラルポジションであるときに、前記スロットルバルブを揺動させるように、前記スロットルバルブを制御するための手段を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記物理量は、前記内燃機関への流入空気量である、請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記物理量は、前記内燃機関の回転数である、請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
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