JP2009121298A - 内燃機関用スロットルバルブの凍結防止制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来のアクセルペダルの踏み込み量に連動してスロットバルブを開閉駆動する形式の車両において、内燃機関の高回転速度領域だけでなく、低回転速度領域や低負荷領域でもスロットルバルブが凍結するのを防止して、安全に走行することのできる内燃機関用スロットルバルブの凍結防止制御方法を提供する。
【解決手段】アクセルペダルの操作に連動して、吸気通路2に設けられたスロットルバルブ4の開度が操作される内燃機関1において、環境温度が所定温度以下であり、かつ、スロットルバルブ4の開度が所定走行時間または所定走行距離の間で一定の開度範囲内にある場合に、一定の走行時間または一定の走行距離の間、内燃機関1の点火時期を遅角させるなどの車速を低下させる制御を実行する。
【選択図】図1
【解決手段】アクセルペダルの操作に連動して、吸気通路2に設けられたスロットルバルブ4の開度が操作される内燃機関1において、環境温度が所定温度以下であり、かつ、スロットルバルブ4の開度が所定走行時間または所定走行距離の間で一定の開度範囲内にある場合に、一定の走行時間または一定の走行距離の間、内燃機関1の点火時期を遅角させるなどの車速を低下させる制御を実行する。
【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関に用いられるスロットルバルブの凍結防止のための制御方法に関するものである。
車両に用いられる内燃機関であるエンジンでは、通常、吸気管(吸気通路)にスロットルバルブが設けられ、スロットルボディの外周面に設けられたスロットルレバーとアクセルペダルとの間をワイヤで連結し、アクセルペダルの踏み込み量に応じてスロットルレバーに連結されたスロットバルブを開閉駆動して、スロットルバルブの開度(以下、「スロットル開度」という)を調整している。また、車両によっては、スロットル開度がスロットル開度センサによって検出され、エンジンの運転中は、スロットルバルブを開閉駆動する駆動モータの制御量をフィードバック制御して、スロットル開度センサによって検出した実スロットル開度がアクセル操作量等に応じて設定された目標スロットル開度に一致させるように制御している場合もある。
ところで、極低温の環境下においては、内燃機関を駆動させている間であっても、定常走行(スロットル開度がほぼ一定の状態)を続けた場合、ブローバイガス中に含まれる水分により、スロットルバルブおよびその周辺部(スロットルボディ)が凍結することがあり、場合によっては、定常走行中にスロットルバルブの開閉動作ができなくなることになる。
一般に、スロットルバルブでの凍結の起こり易さは、内燃機関の運転状態(例えば、吸入空気量等)や、吸気温度、環境温度(例えば外気温度)、冷却水温度等の温度パラメータによって変化する。従来、このようなスロットルバルブの凍結を防止するために、スロットルボディに、内燃機関のウォータジャケット内を流通して温められた冷却水(温水)を流す温水通路を設け、この温水通路内に温水を流すことによってスロットボディを暖める方法が採られてきた。
例えば、特許文献1に開示された内燃機関用のスロットルバルブ30では、図7に示されるように、吸気通路31が形成され、弁体32が取り付けられたシャフト33を回動自在に支持するスロットルボディ34に、温水通路35が形成されており、温水通路35内を流れる温水の熱によりスロットルボディ34本体およびシャフト33を暖めて、スロットルバルブ30の凍結を防止している。
また、特許文献2に開示された内燃機関用のスロットルバルブ40では、図8に示されるように、弁体41が取り付けられたシャフト42を回動自在に支持するスロットルボディ43が、弁体41により開度が調節される吸気通路44とこの吸気通路44の一部を区画する薄肉の隔壁45aとを有する第1のハウジング45と、第1のハウジング45のリブ45bの周囲の空間とで温水通路47を形成するとともに、入口パイプ48および出口パイプ49を有する第2のハウジング46とを備えている。このスロットルバルブ40では、補強用のリブ45bが隔壁45aの吸気通路44の反対側面に形成され、隔壁45aの剛性を高めるとともに、この隔壁45aを介して温水通路47内を流れる温水の熱によりスロットルボディ43およびシャフト42を暖めて、スロットルバルブ40の凍結を防止している。
しかし、このような特許文献1、2に記載されたスロットルバルブ30、40では、車両が長時間放置された場合や、温水通路34、47あるいはこの温水通路34、47に温水を供給するための温水供給配管に閉塞が生じて温水流量が減少した場合には、十分な効果が得られず、さらに、温水供給配管を空きスペースの限られたエンジンルーム内に配設することの困難さや、部品コストや作業コストの上昇を招くなどの点から、このような温水供給によりスロットルバルブ30、40の凍結を防止する方法に代わる他の様々な方法が検討され、開発されてきた。
特許文献3に開示された内燃機関の制御装置は、図9および図10に示される制御手順(フロー)によって制御され(なお、ここでは詳しい説明を省略する)、内燃機関の運転中に所定のスロットル凍結防止制御実行条件が成立したときに、目標スロットル開度を含む開度範囲でスロットルバルブを強制的に開閉駆動するスロットル凍結防止制御手段(具体的には図中のステップ#105〜#111で構成)と、スロットル凍結防止制御手段によるスロットルバルブの強制駆動によって発生する内燃機関の出力変動を打ち消す方向にスロットル開度以外の制御パラメータを補正する出力変動防止制御手段(具体的には図中のステップ#112〜#114、#117と#118で構成)とを備えている。この制御装置では、スロットル凍結防止制御手段が、内燃機関の運転状態に基づいてスロットルバルブの強制駆動条件を設定するとともに、吸気温度、環境温度、冷却水温度のうちの少なくとも1つに基づいてスロットルバルブの強制駆動条件を補正することにしている。
そして、スロットル凍結防止制御実行条件(ステップ#105)としては、例えば、(1)吸気温度が所定温度以下(スロットルバルブの凍結が発生する可能性のある温度)であること、(2)スロットル開度がほぼ定常状態であること、(3)エンジン運転状態がほぼ定常状態であること、(4)エンジン回転速度とエンジン負荷がそれぞれ所定値以上であることの、以上(1)〜(4)のすべての条件を満たすことが示されている。
また、出力変動防止制御手段は、内燃機関の出力変動を打ち消す方向に制御パラメータを補正する際に、内燃機関の運転状態とスロットルバルブの強制駆動量とに基づいてトルク変動量を算出し、このトルク変動量に基づいて制御パラメータの補正量を設定しており、制御パラメータとして、点火時期、空燃比、吸気および/または排気の可変バルブ制御量、過給機の過給圧、休止気筒数、補助吸入空気量調整手段の制御量、燃料蒸発ガスパージバルブの制御量が挙げられている。
このようにして、特許文献3に開示された内燃機関の制御装置によれば、上述のスロットル凍結防止制御実行条件が成立したとき(ステップ#105で“Yes”)に、内燃機関の出力変動が起こらないようにスロットル開度以外の制御パラメータを補正して(ステップ#112〜#114、#117と#118)、目標スロットル開度を含む開度範囲でスロットルバルブを強制的に開閉駆動する(ステップ#105〜#111)ことにより、車両の走行性に悪影響を及ぼすことなく、スロットルボディの凍結を防止できるとしている。
特開平08−028374号公報
特開平08−135506号公報
特開2003−262178号公報
しかしながら、特許文献3に開示された内燃機関の制御装置では、スロットルバルブの開閉駆動にDCモータ等の駆動モータを用い、内燃機関の運転中に、スロットル開度センサによって検出される実スロットル開度を、アクセル操作量等に応じて設定された目標スロットル開度に一致させるように、電子制御ユニットで駆動モータの制御量をフィードバック制御している。したがって、従来の、スロットルボディの外周面に設けられたスロットルレバーとアクセルペダルとの間をワイヤで連結し、アクセルペダルの踏み込み量に応じてスロットルレバーに連結されたスロットバルブを開閉駆動する形式の車両では、この特許文献3に記載の制御装置を適用することができない。
一方、アイドル回転領域でのエンジンの回転数を適切に制御するため、最近、多くの車両でISCバルブ(Idle Speed Control)が用いられるようになってきている。ISCバルブは、電磁駆動式のアイドル回転数制御弁を有し、吸気通路に設けられたスロットルバルブを迂回するバイパス通路に設けられ、内燃機関の冷却水温度に基づいて電子制御によりアイドル回転数制御弁を開閉し、バイパス通路に流れる吸入空気量を変化させて、アイドリング時の回転数を制御するものである。このようなバイパス通路にISCバルブを備える車両では、アイドル回転領域での内燃機関の駆動(アイドリング運転)に際して、スロットバルブは殆ど開閉操作されず、当然ながらスロットルバルブにおいて凍結の恐れがある。
したしながら、特許文献3に記載の制御装置では、スロットル凍結防止制御手段が、内燃機関の運転状態に基づいてスロットルバルブの強制駆動条件を設定するとして、スロットル凍結防止制御実行条件に、(4)エンジン回転速度とエンジン負荷がそれぞれ所定値以上であることという条件が入っている。
これは、低回転速度領域や低負荷領域では、吸入空気量が少ないため、スロットルバルブの強制駆動が吸入空気量に与える影響が大きく、スロットルバルブの強制駆動によって発生するエンジンの出力変動が大きくなる恐れがあるためであり、点火時期の補正や吸気バルブのバルブタイミング進角値の補正では、スロットルバルブの強制駆動によって発生するエンジンの出力変動を吸収しきれなくなる恐れがあるためである。このような理由から、エンジン回転速度とエンジン負荷がそれぞれ所定値以上であることをスロットル凍結防止制御実行条件の1つとし、低回転速度領域や低負荷領域では、スロットル凍結防止制御を禁止して、スロットルバルブの強制駆動を行わないようにしている。
また、低回転速度領域や低負荷領域は、吸入空気量が少なく、スロットルバルブの冷却度合いが小さいため、エンジンからの受熱によりスロットルバルブの温度が比較的高くなることにより、スロットルバルブの凍結が比較的発生しにくいとしているが、エンジンの温度が十分に上昇していない状況の下では、低回転速度領域や低負荷領域でもスロットルバルブの凍結が発生する可能性がある。したがって、特許文献3に記載の制御装置ならびに制御方法では、低回転速度領域や低負荷領域で走行する車両でのスロットルバルブの凍結を防止することはできない。また、高回転速度領域においても、点火時期の補正や吸気バルブのバルブタイミング進角値の過剰補正により、エンジンの出力変動を吸収しきれなくてハンチングを発生させる恐れがあり、車両の走行性を損なわせることになる。
本発明は、以上のような課題に鑑みて為されたものであり、従来のアクセルペダルの踏み込み量に連動してスロットバルブを開閉駆動する形式の車両において、内燃機関の高回転速度領域だけでなく、低回転速度領域や低負荷領域でもスロットルバルブが凍結するのを防止して、安全に走行することのできる内燃機関用スロットルバルブの凍結防止制御方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決することを目的として、請求項1に係る発明の内燃機関用スロットルボディの凍結防止制御方法は、アクセルペダルの操作に連動して、吸気通路に設けられたスロットルバルブの開度が操作される内燃機関において、環境温度が所定温度以下であり、かつ、前記スロットルバルブの開度が所定走行時間または所定走行距離の間で一定の開度範囲内にある場合に、一定の走行時間または一定の走行距離の間、車速を低下させる制御を実行することを特徴とするものである。
このような内燃機関用スロットルボディの凍結防止制御方法によれば、環境温度が所定温度以下であって、かつ、スロットルバルブの開度が所定時間または所定走行距離の間で一定の開度範囲内にあって、スロットルバルブの凍結が懸念される場合に、一定の走行時間または一定の走行距離の間、車速を低下させる制御(車速減少処置)を実行することにより、運転者は車速が減少したことに気付いてアクセルペダルを踏み込む操作を行うことを促すことになり、アクセルペダル踏み込み操作によりスロットル開度が大きくなる方向にスロットルバルブを作動させることによって、万一、スロットルバルブで凍結が始まっていた場合であっても、スロットルバルブの凍結を確実に防止ないしは解除させることができる。すなわち、従来のアクセルペダルの踏み込み量に連動してスロットバルブを開閉駆動する形式の車両において、内燃機関の高回転速度領域だけでなく、低回転速度領域や低負荷領域でもスロットルバルブが凍結するのを防止して、安全に車両を走行させることができる。
また、請求項2に係る発明の内燃機関用スロットルボディの凍結防止制御方法は、上記請求項1に係る発明の凍結防止制御方法において、前記車速を低下させる制御が、内燃機関の点火時期を遅角させる動作を含むものであることを特徴とするものである。
このような内燃機関用スロットルボディの凍結防止制御方法によれば、凍結防止処理を実行するための前提条件が成立したとき、一定の走行時間または一定の走行距離の間、内燃機関の点火時期を遅角させることによって、車速を減少させる。このような車速減少処置により、運転者は車速が減少したことに気付いてアクセルペダルを踏み込む操作を行うことを促すことになり、アクセルペダル踏み込み操作によりスロットル開度が大きくなる方向にスロットルバルブを作動させることによって、万一、スロットルバルブで凍結が始まっていた場合であっても、スロットルバルブの凍結を確実に防止ないしは解除させることができる。このような車速を減少させる処置として、内燃機関の点火時期を遅角させる動作以外に、エアコンプレッサを駆動する、ジェネレータの発電量を増やす、などの動作が追加的に採られても良い。
さらに、請求項3に係る発明の内燃機関用スロットルボディの凍結防止制御方法は、上記請求項1に係る発明の凍結防止制御方法において、吸気通路に設けられた前記スロットルバルブを迂回するバイパス通路にISCバルブを備え、前記車速を低下させる制御が、前記ISCバルブの開度を定期的に小さくさせる制御であることを特徴とするものである。
このような内燃機関用スロットルボディの凍結防止制御方法によれば、凍結防止処理を実行するための前提条件が成立したとき、一定の走行時間または一定の走行距離の間、ISCバルブの開度を定期的に小さくする、すなわち、一定の時間間隔で減少させることによって、バイパス通路を通じて内燃機関に送給される吸気空気量を減らして、車速を減少させる。このような車速減少処置により、運転者は車速が減少したことに気付いてアクセルペダルを踏み込む操作を行うことを促すことになり、アクセルペダル踏み込み操作によりスロットル開度が大きくなる方向にスロットルバルブを作動させることによって、万一、スロットルバルブで凍結が始まっていた場合であっても、スロットルバルブの凍結を確実に防止ないしは解除させることができる。
本発明によれば、環境温度が所定温度以下であって、かつ、スロットルバルブの開度が所定時間または所定走行距離の間で一定の開度範囲内にあって、スロットルバルブの凍結が懸念される場合に、一定の時間車速を低下させる制御を実行することにより、運転者は車速が減少したことに気付いてアクセルペダルを踏み込む操作を促し、万一、スロットルバルブの作動によって凍結が確実に防止ないしは解除されることになる。すなわち、従来のアクセルペダルの踏み込み量に連動してスロットバルブを開閉駆動する形式の車両において、内燃機関の高回転速度領域だけでなく、低回転速度領域や低負荷領域でもスロットルバルブが凍結するのを防止して、安全に車両を走行させることができる。
以下、本発明の内燃機関用スロットルボディの凍結防止制御方法に係る最良の実施の形態について、図面に基づき詳細に説明する。なお、下記に開示される実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の技術的範囲は、実施の形態で開示された内容ではなく、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれると解されるべきである。
(実施の形態1)
先ず、本発明の実施の形態1に係る内燃機関のスロットルバルブ凍結防止を行うための装置構成について、図1に基づき説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る内燃機関のスロットルバルブ凍結防止を行うための装置の構成図である。
先ず、本発明の実施の形態1に係る内燃機関のスロットルバルブ凍結防止を行うための装置構成について、図1に基づき説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る内燃機関のスロットルバルブ凍結防止を行うための装置の構成図である。
本実施の形態1において、エンジン1(内燃機関)の吸入通路2の上流側にはエアクリーナ3が配設され、このエアクリーナ3から導入された吸気空気は、エアクリーナ3の下流側に配設されたスロットルバルブ4、サージタンク5を通過して、吸気マニホールド6内で燃料噴射弁7から噴射された燃料と混合されて所定空燃比の混合気体とされ、吸気ポート8から各気筒9内に分配供給される。また、エンジン1のシリンダーヘッド10には、気筒9毎に点火プラグ11が配設され、点火タイミング毎にイグナイタ12から高電圧が各気筒9の点火プラグ11に印加され、各気筒9内に充満する混合気体に点火される。そして、エンジン1の各気筒8で燃焼された排気ガスは、排気ポート13から排気通路14の下流側に配設された排気ガス改質触媒15を通過して、大気中に排出される。
スロットルバルブ4は、内部を貫通するように吸気通路2が形成されたスロットルボディ4aに、弁体4bのシャフト4cが回動自在(吸気通路2を開閉可能)に軸支され、スロットルボディ4aの外周面にシャフト4cに接続するスロットルレバー(図示省略)が設けられ、このスロットルレバーとアクセルペダル(図示省略)との間がワイヤ(図示省略)で連結されることにより構成されている。これにより、アクセルペダルの踏み込み量に応じてスロットルレバー(シャフト4c)が回動され、それと一体的にスロットバルブ5の弁体4bが回動されて、吸気通路2が開閉されることになる。
このようなエンジン1およびその周辺部分には、エンジン1の動作状態を検出するための各種センサが配設されている。すなわち、吸気通路2におけるエアクリーナ3の下流側には吸気温センサ16が配設され、この吸気温センサ16によって吸気通路2内に導入される吸気空気温度が検出される。また、吸気通路2のサージタンク5内には吸気圧センサ17が配設され、この吸気圧センサ17によってスロットルバルブ4の下流側の吸気圧力が検出される。さらに、スロットルバルブ4にはスロットル開度センサ18が配設され、このスロットル開度センサ18によってスロットルバルブ4(弁体4b)のスロットル開度が検出される。また、エンジン1のシリンダーブロック19、具体的には、エンジン1のウォータジャケット20内に冷却水温センサ21が配設され、この冷却水温センサ21によってエンジン1内の冷却水温度が検出される。そして、エンジン1のクランクシャフト22の側方にはクランク角センサ23が配設され、このクランク角センサ23によって検知されるクランクシャフト22の回転に伴い単位時間当たりに発生されるパルス数からなるクランク角信号に基づき、後述の電子制御ユニット24で機関回転速度とクランク角が算出される。
その他、図示を省略するが、カムシャフト回転角を検出するカム角センサや、変速機のギヤ位置を検出するギヤ位置センサや、車両の車速を検出する車速センサや、排気ガス改質触媒13の上流側で排気通路12内の酸素濃度を検出する酸素センサや、車載バッテリーの電圧を検出する電源電圧センサや、などが配設されるが、ここでは省略する。
これらの各種センサで検知された検出信号は、電子制御ユニット24(ECU:Electronic Control Unit)に入力され、この電子制御ユニット24で各種の演算処理が実行され、その結果を制御信号として各周辺機器に出力され、エンジン1の運転状態が制御される。すなわち、燃料噴射弁7には、エンジンの1回転当たりの吸入空気量に基づいて、所定の目標空燃比を達成する燃料噴射量(燃料噴射弁7による噴射時間)を演算し、所定のクランク角に達した時点で燃料噴射を指示する制御信号が出力され、点火プラグ11には、機関回転速度およびその他のセンサからの信号に基づいて最適な点火時期を決定し、点火を指示する制御信号が出力される。
本実施の形態1においては、極低温時での車両走行時におけるスロットルバルブ4の凍結を防止するため、凍結防止制御を実行するための「第1の前提条件」を、環境温度が所定温度以下で、スロットルバルブ4のスロットル開度が一定の開度変動範囲内にある状態で走行されることとし、「第2の前提条件」を、上記第1の前提条件が所定の走行時間または所定の走行距離の間維持されることとし、これら第1および第2の前提条件が成立したとき、所定の走行時間または所定の走行距離の間、車速を低下させる制御を実行するものである。
このスロットルバルブ凍結防止のための制御プログラムは、電子制御ユニット24に格納されており、まず、エンジン始動キーをキー孔に差し込んでバッテリー電源を投入した時点以降(車両走行中でも可)に、フロントパネル(図示省略)上の押しボタン(図示省略)をオンにして電子制御ユニット24においてスロットルバルブ凍結防止制御プログラムを起動させ、スロットルバルブ凍結防止モードをスタートさせる。そして、スロットルバルブ凍結防止モードが選択されたときには、スロットルバルブ凍結防止モードが設定されたことをフロントパネル上の表示灯(図示省略)により表示したり、音声により案内したりすることにより、乗員に報知することが望ましい。
この車速を低下させる制御としては、1)点火プラグ11の点火時期を遅角させる、2)エアコンプレッサを駆動する、3)ジェネレータの発電量を増やす、などの処置の中から一つあるいは複数が選択的に採られる。また、4)吸気通路2に設けられたスロットルバルブ4を迂回するバイパス通路25にISCバルブ26を備える車種においては、4)ISCバルブ26の開度を定期的に小さくする処置が、上記1)〜3)の処置に代えて、あるいは加えて採られても良い。最後の4)の処置を用いた凍結防止制御方法については、後述の実施の形態2で説明することとし、この実施の形態1では、1)の点火プラグ11の点火時期を遅角させる処置を用いた凍結防止制御方法について説明する。
上記1)に掲げた、点火プラグ11の点火時期を遅角させて車速を減少させる制御としては、クランク角センサ23によって検出されたクランクシャフト22のクランク角を、例えば、10度遅角させる。このような点火時期の遅角は、乗員が減速に違和感を抱くことのない程度に、数次に分けて段階的にもしくは漸次的に実行されるのが望ましい。
このような点火プラグ11の点火時期を遅角させることにより、車速が徐々に減少すると、さらには、表示灯の点灯や音声案内により、乗員(運転者)は車速低下に気付いて、車速を元の状態に戻そうとしてアクセルペダルを踏み込む操作を行うことになる。このようなアクセルペダルの踏み込み操作は、スロットルバルブ4を開く方向に作用するため、スロットルバルブ4を閉じる方向に作用する場合よりも、スロットルバルブ4開閉のために大きな力を発生させることになる。ここで、スロットルバルブ4の凍結防止のために、逆に点火プラグ11の点火時期を進角させて車速を上昇させる制御を採ると、乗員はアクセルペダルの踏み込みを緩めて車速を減少させようとするが、スロットルバルブ4が凍結してアクセルペダルが戻らない(スロットルバルブ4が凍結した場合、スロットルのリターンスプリング(図示省略)の力では凍結を解除できない)状況下でアクセルペダルを踏み込む操作を行わないことも予測され、その場合には安全走行に支障を来たすことになる。このように、車速減少に伴って乗員にアクセルペダルの踏み込み操作を行わせることにより、確実にスロットルバルブ4を作動させてその凍結を防止し、さらには、凍結し始めている場合には、その凍結を解除することができる。
このようなスロットルバルブ4の凍結防止処理は、所定の走行時間が経過するまで、または所定の走行距離を走行するまで継続して実施され、その後に点火プラグ11の点火時期を元に戻すことによって終了される。このときの点火時期の進角も、乗員が車速上昇に違和感を抱くことのない程度に、数次に分けて段階的にもしくは漸次的に実行されるのが望ましい。
このように、本実施の形態1のスロットルバルブ制御方法においては、環境温度と走行速度(スロットル開度)の変動に係る凍結防止処理実行のための第1の前提条件成立と、走行時間と走行距離に係る凍結防止処理実行のための第2の前提条件成立に関する検証が実行され、これらの第1および第2の前提条件が成立した時点で、スロットルバルブ4の凍結防止処理、すなわち、点火プラグ11の点火時期を遅角させることなどによる車速減少処置が実行される。そして、このスロットルバルブ4の凍結防止処理は、所定の走行時間が経過するまで、または所定の走行距離を走行するまで継続して実施され、その後、点火プラグ11の点火時期を元に戻すことによって終了する。
このようなスロットルバルブ4の凍結防止処理(車速減少処置)により、車両を運転する乗員にアクセルペダルを踏み込む操作を促し、このときのスロットルバルブ4の作動によってスロットルバルブ4の凍結を確実に防止ないしは解除することができる。
次に、本発明の実施の形態1に係る内燃機関用スロットルバルブ4の凍結防止のための制御方法について、図2〜図3に基づき説明する。図2および図3は、このスロットルバルブ凍結防止の制御方法を説明するためのフローチャートである。
スロットルバルブ凍結防止のための制御プログラムは電子制御ユニット24に格納されており、まず、エンジン始動キーをキー孔に差し込んでバッテリー電源を投入した時点以降(車両走行中でも可)に、フロントパネル上の押しボタンをオンにして電子制御ユニット24においてスロットルバルブ凍結防止制御プログラムを起動させ、スロットルバルブ凍結防止モードをスタートさせる。ここでは、併せて、カウント数n(正の整数)が1に設定される。
このようにしてスロットルバルブ凍結防止モードをスタートさせると、まず、ステップ#01において、走行時間および走行距離カウントが初期化される。すなわち、電子制御ユニット24のメモリ内にある走行時間カウントCT および走行距離カウントCM がゼロに設定される。さらに、凍結防止処理実行のための環境温度と走行速度(スロットル開度)の変動に係る第1の前提条件の成立状態を示すフラグが0(0:未成立、1:成立中)に設定される。
そして、ステップ#02では、吸気温センサ16で検知された吸気温度T(n)(環境温度)およびスロットル開度センサ18で検知されたスロットル開度TH(n)が、それぞれ検出信号として電子制御ユニット24に入力され、読み込まれる。環境温度は、吸気通路2を流れる吸気流の温度でなく、車外から流れ込む外気の温度を検出する外気温センサが配設されている場合にあっては、この外気温センサにより検出される外気温度を採用しても良い。
また、ステップ#03では、電子制御ユニット24のタイマからその時点での時間CT(n)が読み込まれ、走行距離計からその時点での距離CM(n)(走行距離)が読み込まれる。
次に、ステップ#04において、カウント数nが2以上の場合、次のステップ#05に進み、カウント数nが1の場合、ステップ#09でカウント数nに1が加算され、ステップ#01に戻される。
ステップ#05においては、ステップ#02で検出されたスロットル開度TH(n)が所定範囲(THA 〜THB )の範囲に入っているか否かが比較検証される。ここで、例えば、下限値THA は5%であり、上限値THB は20%である。この検証は、凍結防止制御を実行する際の前提条件に当たるものであり、この範囲から外れて、スロットル開度TH(n)が下限値THA 未満である場合、アクセルペダルが殆ど踏み込まれていない状態であり、車両が走行していないか、あるいは走行し出して間もない状態であると考えられため、凍結防止制御を実行する必要がないと判断される。また、スロットル開度TH(n)が下限値THB を超える場合、すなわち、アクセルペダルがかなり踏み込まれていない状態では、スロットル開度が一定状態で長く維持されることがなく、また、エンジンの発熱量も大きく、スロットルバルブ4が凍結することは考えらないため、凍結防止制御を実行する必要がないと判断される。このステップ#05において、スロットル開度TH(n)が所定範囲(THA 〜THB )の範囲内にある場合、ステップ#06に進み、スロットル開度TH(n)が所定範囲(THA 〜THB )の範囲を外れている場合、ステップ#09でカウント数nに1が加算され、ステップ#01に戻される。
続いて、ステップ#06においては、ステップ#02で検出された環境温度T(n)が所定温度TA 以下であるか否かが比較検証される。ここで、例えば、所定温度TA は−20℃である。このステップ#06において環境温度T(n)が所定温度TA 以下である場合(ステップ#06で“Yes”)、続くステップ#07において、ステップ#02で検出されたスロットル開度TH(n)の前回測定されたスロットル開度TH(n−1)に対する変動値D(=|TH(n)−TH(n−1)|/TH(n−1))が演算され、ステップ#08において、このスロットル開度TH(n)の変動値Dが所定値CTH 以下であるか否かが比較検証される。ここで、例えば、所定値CTH は2%である。
ステップ#06において環境温度T(n)が所定温度TA を超える場合(ステップ#06で“No”)、および、ステップ#08においてスロットル開度TH(n)の変動値Dが所定値CTH を超える場合(ステップ#08で“No”)、ステップ#09でカウント数nに1が加算され、ステップ#01に戻される。このようにして、環境温度T(n)が所定温度TA 以下であり(ステップ#06で“Yes”)、スロットル開度TH(n)の変動値が所定値CTH 以下である場合(ステップ#08で“Yes”)、スロットルバルブ凍結防止処理実行のための環境温度に関する第1の前提条件が成立したものとして、次のステップ#10に進むことになる。
ステップ#10では、凍結防止処理実行のための前提条件の成立状態を示すフラグが0であるか、1であるか検証される。フラグが0の場合(すなわち、未だ凍結防止処理実行のための第1の前提条件が成立していない場合)、次のステップ#11において、フラグが1に設定され、ステップ#03で読み込まれた時間CT(n)、走行距離CM(n)がそれぞれ走行時間カウントCT および走行距離カウントCM にセットされ、凍結防止処理実行のため第2の前提条件である走行時間と走行距離の検証が開始される。また、フラグが1の場合(すなわち、既に凍結防止処理実行のための第1の前提条件が成立している場合)、ステップ#11の処理を飛ばして次のステップ#12に進む。
ステップ#12においては、ステップ#03で読み込まれた時間CT(n)から走行時間カウントCT が差し引かれ、凍結防止処理実行のための第1の前提条件が成立してからの経過時間が算出されるとともに、ステップ#03で読み込まれた走行距離CM(n)から走行距離カウントCM が差し引かれ、凍結防止処理実行のための第1の前提条件が成立してからの走行距離が算出される。
そして、ステップ#13において、走行時間(CT(n)−CT )および走行距離(CM(n)−CM )がそれぞれ所定値CA 、CB を超えているか否かが比較検証される。ここで、例えば、所定値CA は10分であり、所定値CB は15kmである。なお、これらの所定値CA 、CB は、上記の環境温度T(n)(上記の例では−20℃)において、スロットルバルブ4が凍結するに至る臨界の走行時間、走行距離に対して十分な裕度を有する値に設定される。
このステップ#13において、走行時間が所定値CA を超えている場合、または、走行距離が所定値CB を超えている場合には、凍結防止処理実行のための第2の前提条件が成立したと判断され、次のステップ#14において、点火プラグ11の点火時期を遅角させて車速を減少させる処置、すなわち、スロットルバルブ凍結防止処理が実行される。ここでは、例えば、点火プラグ11の点火時期を10度遅角させる処置が採られる。このような車速減少処置により、車両を運転する乗員は、車速が減少したことに気付いてアクセルペダルを踏み込む操作を行うことになり、これによってスロットル開度が大きくなって、万一、スロットルバルブ4で凍結が始まっていた場合であっても、このようなスロットルバルブ4の作動によって凍結が防止ないしは解除されることになる。なお、点火プラグ11の点火時期を遅角させる処置は、段階的または漸次的に実行され、乗員に減速による違和感を抱かせないように実施されるとともに、併せて、このようなスロットルバルブ凍結防止処理の実行を開始したことを表示灯あるいは音声案内により乗員に報知することが望ましい。
また、ステップ#13において、走行時間が所定値CA 以下である場合、または、走行距離が所定値CB 以下である場合には、凍結防止処理実行のための第2の前提条件が成立していないと判断され、ステップ#02に戻され、凍結防止処理実行のための第1の前提条件が継続して成立しているか否かが検証される。この過程で、第1の前提条件が不成立となった場合、例えば、ステップ#07で加速あるいは減速されてスロットル開度TH(n)が所定値CTH を超えて変動していることが検証された場合には、改めてステップ#01に戻り、第1の前提条件成立の検証が実行される。
次に、ステップ#15において、ステップ#03で読み込まれた時間CT(n)と走行距離CM(n)がそれぞれ凍結防止処理の実行を開始した時の時間と距離として走行時間カウントCT および走行距離カウントCM にリセットされる。
続くステップ#16では、電子制御ユニット30のタイマからその時点での時間CT(n)が読み込まれ、走行距離計からその時点での距離CM(n)(走行距離)が読み込まれ、次のステップ#17で、ステップ#16で読み込まれた時間CT(n)から走行時間カウントCT が差し引かれ、凍結防止処理の実行を開始してからの経過時間が算出されるとともに、ステップ#16で読み込まれた走行距離CM(n)から走行距離カウントCM が差し引かれ、凍結防止処理の実行を開始してからの走行距離が算出される。
そして、ステップ#18において、走行時間(CT(n)−CT )および走行距離(CM(n)−CM )がそれぞれ所定値CC 、CD を超えているか否かが比較検証される。ここで、例えば、所定値CC は5分であり、所定値CD は7.5kmである。なお、これらの所定値CC 、CD は、スロットルボディの凍結を防止ないしは解除するためのアクセルペダルの踏み込み操作を促すに十分な値に設定される。
このステップ#18において、走行時間が所定値CC を超えている場合、または、走行距離が所定値CD を超えている場合には、凍結防止処理の終了条件が成立したと判断され、次のステップ#19において、プラグ点火時期を元に戻す処置、すなわち、スロットルバルブ凍結防止制御を終了させる処理が実行される。また、ステップ#18において、走行時間が所定値CC 以下である場合、または、走行距離が所定値CD 以下である場合には、凍結防止処理の終了条件が成立していないと判断され、ステップ#16に戻され、引き続いて凍結防止処理を実行し、凍結防止処理の終了条件が成立するのを待つことになる。なお、点火プラグ11の点火時期を元に戻す処置は、段階的または漸次的に実行され、乗員に車速上昇による違和感を抱かせないように実施されるとともに、併せて、このようなスロットルバルブ凍結防止処理を終了したことを表示灯あるいは音声案内により乗員に報知することが望ましい。
以上に説明した実施の形態1に係る制御方法においては、ステップ#02〜#08で、環境温度T(n)と走行速度(スロットル開度TH(n))の変動に係る凍結防止処理実行のための第1の前提条件成立に関する検証が実行され、ステップ#11〜#13で、走行時間と走行距離に係る凍結防止処理実行のための第2の前提条件成立に関する検証が実行され、これらの第1および第2の前提条件が成立した時点(ステップ#13で“Yes”)で、スロットルバルブ4の凍結防止処理、すなわち、点火プラグ11の点火時期を遅角させることによる車速減少処置が実行される(ステップ#14)。そして、このスロットルバルブ4の凍結防止処理は、所定の走行時間が経過するまで、または所定の走行距離を走行するまで継続して実施され(ステップ#16〜#18)、その後、点火プラグ11の点火時期を元に戻すことによって終了する(ステップ#19)。
このようなスロットルバルブ4の凍結防止制御(車速減少処置)により、車両を運転する乗員にアクセルペダルを踏み込む操作を促し、このときのスロットルバルブ4の作動によってスロットルバルブ4の凍結を確実に防止ないしは解除することができる。
なお、上記の制御方法の中で示した環境温度T(n)に係る所定温度TA 、スロットル開度TH(n)に係る所定値THA とTHB 、スロットル開度TH(n)の変動値Dに係る所定値CTH および走行時間、走行距離に係る所定値CA 〜CD の具体的数値はいずれも例示であって、車両が使用される地方(環境)の気候(温度や湿度)や道路事情および車両側のエンジン1、スロットルバルブ4(ボディ4a)等の設計条件などによって適宜設定される。
(実施の形態2)
先ず、本発明の実施の形態2に係る内燃機関1のスロットルバルブ凍結防止を行うための装置構成について、図4に基づき説明する。図4は、本発明の実施の形態1に係る内燃機関のスロットルバルブ凍結防止を行うための装置の構成図である。
先ず、本発明の実施の形態2に係る内燃機関1のスロットルバルブ凍結防止を行うための装置構成について、図4に基づき説明する。図4は、本発明の実施の形態1に係る内燃機関のスロットルバルブ凍結防止を行うための装置の構成図である。
本実施の形態2においては、吸気通路2に設けられたスロットルバルブ4を迂回するようにバイパス通路25が設けられ、このバイパス通路25にISCバルブ26が備えられている。ISCバルブ26は、電磁駆動式の弁体26aを有し、エンジン1の冷却水温度および目標アイドル回転数に基づいて電子制御ユニット24からの制御により弁体26aを開閉し、バイパス通路25に流れる吸入空気量を変化させて、エンジン1の始動時およびアイドリング運転時の回転数を制御するものである。ISCバルブ26は1コイルのロータリーソレノイド式バルブからなり、ソレノイドコイル(図示省略)を励磁することにより弁体26aを駆動(回動)するものであり、この駆動量(すなわち、バイパス通路25の開度)は、パルス幅変調によるデューティ比を制御することによって任意の量に調整される。
このため、電子制御ユニット24は、エンジン1の冷却水温度に基づいてアイドル時の目標アイドル回転数を演算する機能と、エンジン回転数が目標アイドル回転数になるようにISCバルブ26の弁体26aを駆動するためのデューティ比を演算する機能と、このデューティ比に基づきパルス幅変調を行ってISCバルブ26の弁体26aを駆動するための駆動パルスを生成し、弁体26aの駆動モータ(図示省略)に出力する機能とを備えている。電子制御ユニット24は、クランク角センサ23によって検出されるクランク角信号に基づき算出される機関回転速度が所定の回転数以下である場合、あるいは、スロットル開度センサ18により検出されるスロットル開度が所定の開度以下である場合に、アイドリング運転状態にあると判断して、ISCバルブ26によるアイドル回転数の制御を実行する。その他の装置構成については、上述の実施の形態1で説明したことと同様であるので、ここではその説明を省略する。
本実施の形態2においては、極低温時でのアイドリング運転時におけるスロットルバルブ4の凍結を防止するため、上述の実施の形態1と同様、凍結防止処理を実行するための第1の前提条件と第2の前提条件が成立したとき、所定の走行時間または所定の走行距離の間、ISCバルブ26の開度を定期的に小さくすることにより車速を減少させる制御を実行する。ISCバルブ26の開度を定期的に、すなわち、一定の時間間隔で減少させることによって、バイパス通路25を通じてエンジン1に送給される吸気空気量を減らして、車速を減少させる。このような車速減少処置により、車両を運転する乗員は、車速が減少したことに気付いてアクセルペダルを踏み込む操作を行うことになり、これによってスロットル開度が大きくなって、万一、スロットルバルブ4で凍結が始まっていた場合であっても、このようなスロットルバルブ4の作動によって凍結が防止ないしは解除されることになる。
次に、本発明の実施の形態2に係る内燃機関用スロットルバルブ4の凍結防止のための制御方法について、図5〜図6に基づき説明する。図5、図6は、このスロットルバルブ凍結防止の制御方法の後半部分を説明するためのフローチャートである。
本実施の形態2では、上記の実施の形態1におけるステップ#02、#05、#06、#14および#19に代えて、ステップ#21、#22、#23、#24および#25が実行される。すなわち、環境温度として冷却水温度T(n)が検出され(ステップ#21)、スロットル開度TH(n)が所定値THC 以下であって(ステップ#22で“Yes”)、冷却水温度T(n)が所定温度TA 以下で(ステップ#23で“Yes”)、かつ、スロットル開度TH(n)の変動度Dが所定範囲CTH 内にある(ステップ#08で“Yes”)場合に、スロットルバルブ4の凍結防止制御として、ISCバルブ26の開度を定期的に小さくする処置が採られ(ステップ#24)、凍結防止制御の終了時には、ISCバルブ26の開度を元に戻す処置が採られる(ステップ#25)。その他の点については、上述の実施の形態1で説明したことと同様であるので、ここではその説明を省略する。
ステップ#21においては、環境温度として、ウォータジャケット20内に配設された冷却水温センサ21によって検出されたエンジン1内の冷却水温度T(n)が検出され、また、スロットル開度センサ18で検知されたスロットル開度TH(n)が、それぞれ検出信号として電子制御ユニット24に入力され、読み込まれる。
ステップ#22においては、ステップ#02で検出されたスロットル開度TH(n)が所定値THC 以下であるか否かが比較検証される。ここで、例えば、所定値THC は5%であり、この検証は、凍結防止制御を実行する際の前提条件に当たるものであり、スロットル開度TH(n)が所定値THC 以下である場合には、アイドリング運転状態にあるものと見做され、ステップ#23、#08で第1および第2の前提条件が満たされれば、凍結防止制御が実行されることになる。一方、スロットル開度TH(n)が所定値THC を超える場合、実施の形態1で示したステップ#05以降の手順に移行し、スロットル開度TH(n)が所定範囲(THA 〜THB )内にあるか否かが比較検証され、以下、ステップ#06以降の手順に従ってスロットルバルブ4の凍結防止制御が実行されることになる。
次に、ステップ#23においては、ステップ#21で検出されたエンジン1内の冷却水温度T(n)(環境温度)が所定温度TB 以下になっているか否かが検証される。ここで、例えば、所定温度TB は−5℃である。このステップ#22において冷却水温度T(n)が所定温度TB 以下である場合(ステップ#06で“Yes”)、続くステップ#07において、ステップ#02で検出されたスロットル開度TH(n)の前回測定されたスロットル開度TH(n−1)に対する変動値Dが演算され、ステップ#08において、このスロットル開度TH(n)の変動値Dが所定値CTH 以下であるか否かが比較検証される。また、ステップ#22において冷却水温度T(n)が所定温度TB を超える場合(ステップ#22で“No”)、および、ステップ#08においてスロットル開度TH(n)の変動値Dが所定値CTH を超える場合(ステップ#08で“No”)、ステップ#09でカウント数nに1が加算され、ステップ#01に戻される。
そして、ステップ#13において、走行時間(CT(n)−CT )および走行距離(CM(n)−CM )がそれぞれ所定値CA 、CB を超えているか否かが比較検証され、走行時間が所定値CA を超えている場合、または、走行距離が所定値CB を超えている場合には、凍結防止処理実行のための第2の前提条件が成立したと判断され、次のステップ#24において、ISCバルブ26の開度を定期的に小さくする処置が採られる。この処置は、ISCバルブ26の開度を一定の時間間隔で減少させるように、ISCバルブ26の弁体26aを駆動するためのデューティ比を設定した上で、このデューティ比に基づきパルス幅変調を行ってISCバルブ26の弁体26aを駆動するための駆動パルスを生成し、駆動モータに出力することにより、バイパス通路25を通じてエンジン1に送給される吸気空気量を減らして、車速を減少させる。ここで、例えば、ISCバルブ開度の減少率として10%が設定され、所定の周期として20秒の間隔で5秒間ISCバルブ26の開度を減少させる処置が採られる。このような車速減少処置により、運転者は車速が減少したことに気付いてアクセルペダルを踏み込む操作を行うことになり、これによってスロットル開度が大きくなって、万一、スロットルバルブ4で凍結が始まっていた場合であっても、このようなスロットルバルブ4の作動によって凍結が防止ないしは解除されることになる。
そして、このスロットルバルブ4の凍結防止処理は、所定の走行時間が経過するまで、または所定の走行距離を走行するまで継続して実施され(ステップ#16〜#18)、その後、ステップ#25において、ISCバルブ26の開度を元に戻す処置が採られ、これによってスロットルバルブ4の凍結防止処理を終了する。
このようなスロットルバルブ凍結防止処理の制御方法においても、実施の形態1の場合と同様に、車速を減少させることにより、車両を運転する乗員にアクセルペダルを踏み込む操作を促し、アクセルペダル踏み込み操作によるスロットルバルブ4の作動によってスロットルバルブ4の凍結を確実に防止ないしは解除することができる。
なお、本実施の形態2においても、上記の制御方法の中で示した冷却水温度T(n)(環境温度)に係る所定温度TB 、スロットル開度TH(n)に係る所定値THC 、スロットル開度TH(n)の変動値Dに係る所定値CTH および走行時間、走行距離に係る所定値CA 〜CD の具体的数値はいずれも例示であって、車両が使用される地方(環境)の気候(温度や湿度)や道路事情および車両側のエンジン1、スロットルバルブ4(ボディ4a)、ISCバルブ26等の設計条件などによって適宜設定される。
上記の実施の形態1では、スロットルバルブ凍結防止の制御方法として、点火プラグ11の点火時期を遅角させる処置を用いた方法を、実施の形態2では、ISCバルブ26の開度を定期的に小さくする処置を用いた方法を説明したが、これらの処置に代えて、あるいはこれらの処置に加えて、エアコンプレッサの駆動電力を増やしたり、ジェネレータの発電量を増やしたりする処置が採られても良い。
さらに、上記の実施の形態1、2では、ステップ#13において、走行時間と走行距離のいずれか一方がそれぞれ所定の走行時間または所定の走行距離に達したときに、スロットルバルブ4の凍結防止制御を実行するように構成されていたが、走行時間と走行距離の両方がそれぞれ所定の走行時間、所定の走行距離に達したときに、スロットルバルブ4の凍結防止制御を実行するように構成しても良い。同様に、ステップ#18において、走行時間と走行距離のいずれか一方がそれぞれ所定の走行時間または所定の走行距離に達したときに、スロットルバルブ4の凍結防止制御を終了するように構成されていたが、走行時間と走行距離の両方がそれぞれ所定の走行時間、所定の走行距離に達したときに、スロットルバルブ4の凍結防止制御を終了するように構成しても良い。
このようなスロットルバルブ4の凍結防止処理は、スロットルバルブ4の凍結を防止するために、スロットルボディ4aをエンジン冷却水(温水)で暖める必要がなく、スロットルボディ4aに温水通路を設けたり、この温水通路に温水を供給するための温水供給配管を空きスペースの限られたエンジンルーム内に配設したりする必要がないため、部品コストや作業コストの上昇を招くことがない。さらに、スロットルバルブ4(スロットルボディ4a)に用いられる材料の物性として高熱伝導性が要求されることなく、熱伝導率が低い樹脂材料を用いてスロットルボディ4aを一体成形できるため、スロットルバルブ4の凍結防止効果を損なうことなく、低コスト化や軽量化を図ることができる。
上記実施の形態1では、吸気温センサ16により検知される吸入空気温度をもって環境温度とし、上記実施の形態2では、冷却水温センサ21により検知される冷却水温度をもって環境温度としていたが、これらの事例の他に、オイルパン内の適所に配設された油温センサにより検出されるオイルパン内に溜められたエンジンオイルのオイル温度、エンジンルーム内の適所に配設された温度センサにより検出されたエンジンルーム内温度のうちの1つを環境温度とし、この環境温度がそれぞれについて設定された所定温度以下になった時に、スロットルバルブ4の凍結防止処理を実行するための環境温度に係る前提条件が成立したものと見做されても良い。このように吸入空気温度、冷却水温度、オイル温度およびエンジンルーム内温度の内の少なくとも1つ以上を環境温度として検出することで、通常の車両に用いられている構成を利用して、凍結防止処理を実行するための環境温度に係る前提条件(環境温度が所定温度以下)が成立しているか否かを確実に検証することができ、的確に凍結防止制御(車速減少処置)を実行し、スロットルバルブ4が凍結するのを防止することができる。また、吸入空気温度、冷却水温度、オイル温度およびエンジンルーム内温度のうちから複数を環境温度として検出し、複数の環境温度がそれぞれ所定温度以下となった時に、スロットルバルブ4の凍結防止制御(車速減少処置)を実行すると、より的確にスロットルバルブ4が凍結するのを防止することができる。
上記の実施の形態1、2に示された本発明に係るスロットルバルブの凍結防止制御方法によれば、スロットルバルブの凍結が懸念される場合に、車速を減少させることにより、車両を運転する乗員にアクセルペダルを踏み込む操作を促し、このときのスロットルバルブの作動によってスロットルバルブの凍結を確実に防止ないしは解除することができる。したがって、本発明は、スロットルバルブのスロットルレバーとアクセルペダルとの間がワイヤで連結されている車両において、スロットルバルブの凍結を防止ないしは解除するために好適に使用することができる。
1 エンジン(内燃機関)
2 吸気通路
5 スロットルバルブ
10 点火プラグ
15 吸気温センサ
16 吸気圧センサ
17 スロットル開度センサ
18 シリンダーブロック
19 冷却水温センサ
20 クランクシャフト
21 クランク角センサ
22 電子制御ユニット
23 バイパス通路
24 ISCバルブ
26a 弁体
2 吸気通路
5 スロットルバルブ
10 点火プラグ
15 吸気温センサ
16 吸気圧センサ
17 スロットル開度センサ
18 シリンダーブロック
19 冷却水温センサ
20 クランクシャフト
21 クランク角センサ
22 電子制御ユニット
23 バイパス通路
24 ISCバルブ
26a 弁体
Claims (3)
- アクセルペダルの操作に連動して、吸気通路に設けられたスロットルバルブの開度が操作される内燃機関において、
環境温度が所定温度以下であり、かつ、前記スロットルバルブの開度が所定走行時間または所定走行距離の間で一定の開度範囲内にある場合に、一定の走行時間または一定の走行距離の間、車速を低下させる制御を実行することを特徴とする内燃機関用スロットルバルブの凍結防止制御方法。 - 前記車速を低下させる制御が、内燃機関の点火時期を遅角させる動作を含むものであることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用スロットルバルブの凍結防止制御方法。
- 吸気通路に設けられた前記スロットルバルブを迂回するバイパス通路にISCバルブを備え、前記車速を低下させる制御が、前記ISCバルブの開度を定期的に小さくさせる制御であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用スロットルバルブの凍結防止制御方法。
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---|---|---|---|---|
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CN113027618A (zh) * | 2021-03-31 | 2021-06-25 | 湛江德利车辆部件有限公司 | 一种节流阀体 |
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-
2007
- 2007-11-13 JP JP2007294857A patent/JP2009121298A/ja active Pending
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Effective date: 20090526 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 |
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