JP2004316154A - 合わせガラス支持構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】板ガラス表面より取付部材が突出したり露出したりせず意匠性に優れ、長期耐久性も兼ね備えた合わせガラス支持構造を提供する。
【解決手段】合わせガラス1は室内側板ガラス2a、室外側板ガラス2bを対向させて積層し、中間接着層3で接着することで構成されており、合わせガラス1の端縁部の所定箇所には、中間接着層3の一部が切除されて溝部4が形成されている。
断面が略コ字状のチャンネル部材である支持部材5は、差込部5a、及び支持部材本体5bとで構成されている。合わせガラス1は、溝部4に支持部材5の差込部5aが嵌合されており、支持部材本体5bを介して躯体9に支持される。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は合わせガラス支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
板ガラスは、一般に金属サッシ枠に取り付けられて支持される。しかし、金属サッシ枠は板ガラス面より突出して設けられるので、建物全体として意匠性が劣る。そのため、近年において、板ガラス面より突出する部材がない板ガラス支持構造の開発が盛んである。その例として、構造シリコーン構法(以下、「SSG構法」という)や孔あき強化ガラス構法(以下、「DPG構法」という)が知られている。
【0003】
図14は、SSG構法の一例である(特許文献1)。この構法は、板ガラス11を実質上支持するアルミニウム等からなる金属部材12と、この金属部材12と板ガラス11とを接合するシリコーンシーラント等からなる構造シール13とにより構成され、板ガラス11と室内側の金属部材12は、構造シール13で接着され、バックアップ材14が設けられる。そのため、SSG構法によれば、金属サッシ等の金属部材を建築物外面に突出させないでパネル(板ガラス)を保持でき意匠性が向上する。
【0004】
図15は、DPG構法の一例である(特許文献2)。この構法は、強化ガラス15の四隅に皿孔が加工され、この皿孔に嵌合する皿ボルト16が支持金物17に取り付けられて板ガラスが支持される。このDPG構法によっても、板ガラス面より建築物外面に突出する部材がないため、意匠性が向上する。
【0005】
しかし、SSG構法は板ガラスと金属部材とを構造シールで接着して板ガラスを支持するため、シール部分の長期耐久性の問題がある。
【0006】
また、DPG構法はガラス表面に皿ボルトの表面が見えるため、該部分の意匠性が劣り、支持金物が見えない構法を望む声もある。また、DPG構法は室内側に支持金物が大きく突出するため、清掃に手間がかかることも問題となっている。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−018030号公報
【特許文献2】
特開平5−248018号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前述の課題を解決すべくなされたものであり、ガラス表面より取付部材が突出したり露出したりせず意匠性に優れ、長期耐久性も兼ね備えた合わせガラス支持構造の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、対向する複数枚の板ガラスが中間接着層を介して接着されてなる合わせガラスを支持する合わせガラス支持構造であって、合わせガラスの端縁部の中間接着層の一部に溝部を有し、溝部に支持部材の差込部が挿入され、支持部材が躯体に支持されることによって合わせガラスを支持することを特徴とする合わせガラス支持構造を提供する。
【0010】
この構成によれば、簡単な構造で、ガラス表面より取付部材(支持部材)が突出したり露出したりすることなく意匠性に優れ、長期耐久性も兼ね備えた合わせガラス支持構造が得られる。また、ガラスを支持する取付部材が、ガラス表面を貫通して突出したり露出しないので、ガラス表面全面を清掃する際の作業性にも優れる。
【0011】
本発明において、合わせガラスの少なくとも一辺に亘って溝部を形成すれば、溝部の形成が容易であり、溝部が局所に偏在しないので外観上の違和感が少なく好ましい。
【0012】
さらに、溝部に緩衝材が嵌挿され、緩衝材を介して支持部材が溝部に挿入される構成とすれば、支持部材と合わせガラスを構成する板ガラスとが直接接触することが避けられ、板ガラスに生ずる応力集中が抑制できるので好ましい。
【0013】
この緩衝材は、中間接着層に接着されていれば、複数枚の合わせガラスを用いてガラス壁面を施工する際に、合わせガラスの溝部に緩衝材を施工現場で挿入する手間が省け、施工性が向上するのでさらに好適である。
【0014】
また、支持部材を中間接着層を介して合わせガラスに接着すれば、合わせガラスと支持部材との保持力が強固となるので好ましい。
【0015】
本発明においては、合わせガラスを構成する複数枚の板ガラスのうち、溝部に面する部位の少なくとも一部を切り欠くことにより合わせガラスの端縁部に段差部を形成することが好ましい。このように段差部を設けることによって形成される空間部分に支持部材本体を位置させて、支持部材を躯体に支持できるので、隣り合う合わせガラスの端面どうしを突き合わせてガラス壁面を形成する場合、隣接する合わせガラス間に支持部材を介在させることなく、隣接する合わせガラス間の距離を小さくすることができ、意匠性が向上する。また、合わせガラス間に打設するシーリング材の使用量が少なくなり、施工時の作業性も向上する。
【0016】
また、本発明において、合わせガラスを支持する支持部材は、差込部と支持部材本体とヒンジ部とを備え、差込部は溝部に挿入され、支持部材本体は躯体に支持され、ヒンジ部は差込部と支持部材本体とを回動自在に結合して合わせガラスが支持部材本体に対してヒンジ部を介して回動可能とされていることが好ましい。このような構成とすることで、合わせガラスが風圧等の面外方向の荷重を受けた際に、合わせガラスが躯体に対してヒンジ部を介して回動でき、合わせガラスに生ずる応力を軽減できる。
【0017】
なお、本発明に用いる合わせガラスの構成は、積層される板ガラスの全てが無機質の板ガラスである必要はなく、無機質の板ガラスと有機質の板ガラス、例えばポリカーボネート板等の樹脂板とを積層した構成も、さらには、全てが有機質の板ガラスである構成をも含む。
【0018】
【実施例】
以下、本発明に係る合わせガラス支持構造の好ましい実施の形態を、図面に基づいて説明する。
【0019】
図1は本発明に用いる合わせガラスの要部断面図であり、図2は図1の合わせガラスを本発明の支持構造を用いて建物の開口部に施工した状態を示す要部横断面図である。すなわち、本例では合わせガラスの一方の縦辺を本発明の支持構造で支持している構造を示している。なお、本例で図示しない他の辺については、サッシ枠によって支持したり、合わせガラスの他の部位に設けた貫通孔に金属部材を嵌挿して支持したりするなど、本発明の支持構造と他の支持構造とを併用することもできる。例えば、上下の横辺をサッシ枠によって支持できる。
【0020】
合わせガラス1は室内側板ガラス2a、室外側板ガラス2bを対向させて積層し、中間接着層3で接着することで構成されており、合わせガラス1の端縁部の所定箇所には、中間接着層3の一部が切除されて溝部4が形成されている。ここで、室内側板ガラス2aと室外側板ガラス2bは、必ずしも同じ厚さの板ガラスを用いる必要はなく、異なる厚さの板ガラスを用いてもよい。また、合わせガラス1を構成する板ガラスは、室内側板ガラス2aと室外側板ガラス2bの2枚のみに限定されず、3枚以上の板ガラス用いて、それぞれの板ガラス間に中間接着層3を設けて積層してもよい。
【0021】
図2に示すように、断面が略コ字状のチャンネル部材である支持部材5は、差込部5a、及び支持部材本体5bとで構成されている。合わせガラス1は、溝部4に支持部材5の差込部5aが嵌合されており、支持部材本体5bを介して躯体9に支持される。支持部材5としては、アルミニウム合金やスチール等の金属製部材を用いる。
【0022】
中間接着層3としては、合わせガラス用として一般的な中間膜であるポリビニルブチラールやエチレン−酢酸ビニル共重合体等が好適に使用できるが、これらに限定されるものではない。なお、中間接着層3は、支持部材5の差込部5aの厚さに対応する溝部4が形成可能な厚さが必要である。例えば、差込部5aの厚さが約5mmの場合、溝部4も約5mmの間隙が必要であり、同様に、中間接着層3も約5mmの厚さが必要である。この場合、1枚で約5mmの厚さを有する中間膜を用いてもよいが、例えば約0.4mmの中間膜を約12〜13枚積層し、積層された中間膜が全体として差込部5aの厚さに相当する約5mmの厚さとなるように調整してもよい。また、中間接着層3の部分にのみ溝部4を形成するのでなく、例えば室内側板ガラス2aの中間接着層3と接する面の一部を予め段差状に研削加工(段付き面取加工)しておき、その段差部分と中間接着層3の厚さ方向の一部とで全体として溝部4を形成してもよい。
【0023】
この例では、合わせガラス1の縦辺の1つを本発明の支持構造で支持しており、上下の横辺をサッシ枠(図示せず)によって支持することで合わせガラス1の重量を実質的に支持し、本発明の支持構造で支持した合わせガラス1の縦辺では、合わせガラス1の面外方向の変位を拘束できる程度の強度を備えるようにすればよい。
【0024】
例えば、立設する複数枚の合わせガラスを並設したガラス壁面において、これらの合わせガラスの上下の横辺をサッシ枠によって支持し、隣り合う合わせガラスの端面どうしの突き合わせ部(目地部)である縦辺を本発明の支持構造で支持する。この場合、合わせガラスの重量は下辺部のサッシ枠によって実質的に支持される。特に、高さ方向に長い(左右の縦辺が長い)長方形形状の合わせガラスを支持する場合に有効である。
【0025】
図2では、室内側板ガラス2aと支持部材本体5bとが接触しないように配置している。このようにすれば、合わせガラス1の面内方向(例えば、図2の上下方向)に躯体9が変位しても、室内側板ガラス2aと支持部材本体5bとが接触しにくくなり、室内側板ガラス2a端部の損傷を防止できる。
【0026】
溝部4を形成する方法としては、以下を例示できる。例えば、合わせガラス1の製造工程において、室内側板ガラス2aと室外側板ガラス2bとの間の溝部4が形成されるべき部分に、中間接着層3を設けないで(すなわち、あらかじめ切除して)、合わせガラス1の製造工程を経ても形状が変化しないスペーサ(例えば、フッ素樹脂フィルム)を設置しておき、合わせガラス1の製造後にこのスペーサを取り除くことにより溝部4を形成できる。また、合わせガラス1の製造後に、合わせガラス1の中間接着層3の所定箇所を刃物状工具を用いて切除して溝部4を形成してもよい。
【0027】
図3は、合わせガラス1の端縁部の一部に溝部4を設けた例を示す正面図である。この例では、合わせガラス1の左右の対向する二辺それぞれの一部に、溝部4を設置している。なお、合わせガラス1の上下の対向する二辺それぞれの一部に、溝部4を設置して本発明の支持構造で合わせガラスを支持すれば、下辺部に設ける本発明の支持構造で板ガラスの重量を支持できるので、支持する合わせガラスのサイズによっては、左右の縦辺を全く支持しないで自由支持とすることも可能である。このようにすれば、サッシ枠を全く使用せずに合わせガラスを支持できるので、ガラス表面より取付部材が突出したり露出したりせず意匠性に優れる。
【0028】
図4は、合わせガラス1の少なくとも一辺に亘って溝部4を設けた例を示す正面図である。この例では、合わせガラス1の対向する二辺の全長に亘って、溝部4を設置している。
【0029】
図5は、合わせガラス1の四辺の全長に亘って溝部4を設けた例を示す正面図である。
【0030】
図6は、合わせガラス1の隅角部に溝部4を設けた例を示す正面図である。
【0031】
なお、図3〜6は、溝部4の位置を示すための模式的なものであり、中間接着層3を図示せずに省略している。また、図3〜6では、合わせガラス1が略正方形形状となっているが、合わせガラス1はこのような形状に限定されるものではなくて長方形形状であってもよく、上下の横辺が長いものでも、左右の縦辺が長いものでもよい。
【0032】
図4の例のように対向する二辺の全長に亘って溝部4を設けたり、図5の例のように四辺の全長に亘って溝部4を設けたりし、溝部4の全長に亘って支持部材5を介在させるのが、合わせガラス1を支持する強度を高めるうえで望ましいが、溝部4を辺の一部に設ける構成や隅角部に設ける構成であっても、支持部材5で支持する辺以外の辺をサッシ枠によって支持したり、合わせガラス1の他の部位に設けた貫通孔に金属部材を嵌挿して支持するなど、本発明の支持構造と他の支持構造とを組み合わせて使用できる。また、図6の例のように、合わせガラスの隅角部の少なくとも一箇所に溝部を形成すれば、溝部や支持部材があまり目立たない。
【0033】
図7は、本発明の他の実施の形態に用いる合わせガラスの要部断面図であり、図8はその合わせガラスを用いて建物の開口部に施工した状態を示す要部縦断面図である。すなわち、本例では合わせガラスの下辺を本発明の支持構造で支持している構造を示している。
【0034】
この例では、溝部4には、緩衝材7が中間接着層3に接着された状態で介在している。このように溝部4と支持部材5の差込部5aとの間に緩衝材7を介在させると、支持部材5(差込部5a)と、室内側板ガラス2a、室外側板ガラス2bとが直接接触した場合に発生する応力集中を防止できる。緩衝材7は、合わせガラス1の製造時に中間接着層3に接着させておくと、施工時に緩衝材7を取り付ける手間が省け、かつ、緩衝材7が溝部4から落下する恐れがなく、施工性を向上できる。緩衝材7としては、シリコーンゴムの押出成形品やポリ塩化ビニル樹脂等よりなるものが用いられる。なお、緩衝材7は、中間接着層3に接着させておく代わりに、支持部材5の差込部5aに付着させておいてもよい。
【0035】
図8において、合わせガラス1は室内側板ガラス1aの端縁部の一部が切り欠かれており、合わせガラスの端縁部に段差部8が形成されている。このような構成とすることで、段差部8を設けることによって形成される空間部分に支持部材本体5bを位置させて、支持部材5を躯体9に支持できるので、隣り合う合わせガラス1の端面どうしを突き合わせてガラス壁面を形成する場合、隣接する合わせガラス1,1間の距離を小さくすることができ、意匠性を向上でき、さらに、合わせガラス間に打設するシーリング材(図示せず)の使用量が少なくなり、シーリング材施工時の作業性を向上できる。例えば本例において、図4に示すように、合わせガラス1の対向する二辺の全長に亘って溝部4を設ける場合、溝部4の全長に亘って溝部4に沿うように段差部8を設けてもよい。
【0036】
なお、図8の例は、合わせガラス1の下辺を本発明の支持構造で支持したものであり、室内側板ガラス2aの下辺側には自重受け部材6が設けられている。自重受け部材26の材質としてはアルミニウム合金、硬質ゴム、ポリカーボネートなどが好適であるが、ポリメチルメタクリレート樹脂等の透明部材とすることで、室内側板ガラス2aと外観的な一体感が得られ、美観的に好ましい。また、図示しない他の辺の支持構造としては、例えば、左右の縦辺をサッシ枠によって支持できる。
【0037】
図9は、室内側板ガラス2aと室外側板ガラス2bとを、それらの間の端縁部の所定箇所に支持部材5の差込部5aを介在させて積層し、中間接着層3で板ガラス2a,2bどうし、及び板ガラス2a,2bと差込部5aとを接着して合わせガラス1を構成した例である。図10は図9の要部拡大図である。
【0038】
このように、平板状の部材である差込部5aが中間接着層3を介して板ガラス2a,2bと一体化している合わせガラス1を、建物の開口部に施工した状態の要部横断面図を図11に、分解斜視図を図12に示す。なお、この例では、合わせガラス1は室内側板ガラス1aの端縁部の一部が切り欠かれており、合わせガラスの端縁部に段差部8が形成されている。段差部8を設けることによって形成される空間部分に支持部材本体5bが位置しており、差込部5aは支持部材本体5bと例えば接着剤を用いて接合される。よって、合わせガラス1が支持部材5を介して躯体9に支持される。なお、差込部5aの一方の端部が合わせガラス1の端縁部からはみ出すようにして、差込部5aと支持部材本体5bとをボルトやビス等で接合してもよい。
【0039】
この例では、合わせガラス1の縦辺の1つを本発明の支持構造で支持しており、上下の横辺をサッシ枠(図示せず)によって支持することで合わせガラス1の重量を実質的に支持し、本発明の支持構造で支持した合わせガラス1の縦辺では、合わせガラス1の面外方向の変位を拘束できる程度の強度を備えるようにすればよい。例えば、中間接着層3全体の厚さを5mmとし、差込部5aの厚さを3mmとして、差込部5aと板ガラス2a,2bそれぞれとの間隙に厚さ1mmの中間接着層3を介在させて差込部5aと板ガラス2a,2bとを接着して一体化する。差込部5aと板ガラス2a,2bとの接着幅(中間接着層3が介在する幅)は、溝部4の深さ方向(合わせガラス1の端縁部から合わせガラス1の内部へ向かう方向)に、例えば約5〜30mm程度とするなど、合わせガラス1のサイズや必要とされる支持強度に応じて、適宜設計すればよい。なお、中間接着層3は、例えば厚さ0.4mm前後のものを複数枚積層して用いてもよい。
【0040】
図11では、段差部8により形成される空間部分を介して室内側板ガラス2aと支持部材本体5bとが接触しないように配置している。このようにすれば、合わせガラス1の面内方向(例えば、図11の上下方向)に躯体9が変位しても、室内側板ガラス2aと支持部材本体5bとが接触しにくくなり、室内側板ガラス2a端部の損傷を防止できる。
【0041】
図13は、ヒンジ部を有する支持部材を用いた本発明の合わせガラス支持構造を示す分解斜視図である。この例では、支持部材5は、差込部5a、支持部材本体5b、ヒンジ部5cとを備えており、断面が略コ字状のチャンネル部材である。差込部5aと支持部材本体5bの中間には、支持部材5の長手方向に沿ってヒンジ部5cが設けられており、差込部5aが支持部材本体5bに対しヒンジ部5cを介して回動可能となっている。なお本例では、支持部材5の差込部5aの表面部分には、緩衝材7からなる層があらかじめ形成されている。
【0042】
このように回動機構を付加することにより、合わせガラス1の面外方向に風圧等の外力を受けた際に、差込部5aが支持部材本体5bに対し回動することにより合わせ板ガラス1に発生する応力を軽減することができる。
【0043】
以上、本発明の実施の形態について詳述してきたが、本発明の合わせガラス支持構造の具体的な構成は上述した実施の形態のみに限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更を加えうる。すなわち、合わせガラスの溝部に合わせガラスの支持部材が取り付けられる構成であれば、板ガラスのサイズ、施工箇所、用途等に応じて各種の応用例が考えられる。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、簡単な構造で、ガラス表面より取付部材(支持部材)が突出したり露出したりすることなく意匠性に優れ、長期耐久性も兼ね備えた合わせガラス支持構造が得られる。また、ガラスを支持する取付部材が、ガラス表面を貫通して突出したり露出したりしないので、ガラス表面全面を清掃する際の作業性にも優れる。
【0045】
また、ヒンジ部を有する支持部材を用いて、合わせガラスの支持構造に回動機構を設ければ、合わせガラスの面外方向に風圧等の外力を受けた際に、ヒンジ部が回動することにより合わせガラスに発生する応力を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の支持構造に用いる合わせガラスの要部断面図。
【図2】図1の合わせガラスを本発明の支持構造を用いて建物の開口部に施工した状態を示す要部横断面図。
【図3】本発明の支持構造に用いる合わせガラスの端縁部の一部に溝部を設けた例を示す正面図。
【図4】本発明の支持構造に用いる合わせガラスの対向する二辺の全長に亘って、溝部を設けた例を示す正面図。
【図5】本発明の支持構造に用いる合わせガラスの四辺の全長に亘って、溝部を設けた例を示す正面図。
【図6】本発明の支持構造に用いる合わせガラスの隅角部に溝部を設けた例を示す正面図。
【図7】本発明の支持構造に用いる別の合わせガラスの要部断面図。
【図8】図7の合わせガラスを本発明の支持構造を用いて建物の開口部に施工した状態を示す要部縦断面図。
【図9】本発明の支持構造に用いる別の合わせガラスの要部断面図。
【図10】図9の要部拡大図。
【図11】図9の合わせガラスの室内側板ガラスに段差部を設けて本発明の支持構造を用いて建物の開口部に施工した状態を示す要部横断面図。
【図12】図11の支持構造の分解斜視図。
【図13】ヒンジ部を有する支持部材を用いた本発明の支持構造を示す分解斜視図。
【図14】従来の板ガラスの支持構造の一例を示す斜視図。
【図15】従来の板ガラスの支持構造の別の例を示す斜視図。
【符号の説明】
1:合わせガラス
2a:室内側板ガラス
2b:室外側板ガラス
3:中間接着層
4:溝部
5:支持部材
5a:差込部
5b:支持部材本体
5c:ヒンジ部
6:自重受け部材
7:緩衝材
8:段差部
9:躯体
11:板ガラス
12:金属部材
13:構造シール
14:バックアップ材
15:強化ガラス
16:皿ボルト
17:支持金物

Claims (8)

  1. 対向する複数枚の板ガラスが中間接着層を介して接着されてなる合わせガラスを支持する合わせガラス支持構造であって、合わせガラスの端縁部の中間接着層の一部に溝部を有し、溝部に支持部材の差込部が挿入され、支持部材が躯体に支持されることによって合わせガラスを支持することを特徴とする合わせガラス支持構造。
  2. 合わせガラスの少なくとも一辺に亘って溝部が形成されている請求項1に記載の合わせガラス支持構造。
  3. 溝部に緩衝材が嵌挿され、緩衝材を介して支持部材が溝部に挿入されている請求項1または2に記載の合わせガラス支持構造。
  4. 緩衝材が中間接着層に接着されている請求項3に記載の合わせガラス支持構造。
  5. 支持部材が中間接着層を介して合わせガラスに接着されている請求項1、2または3に記載の合わせガラス支持構造。
  6. 合わせガラスを構成する複数枚の板ガラスのうち、溝部に面する部位の少なくとも一部を切り欠くことにより合わせガラスの端縁部に段差部を形成している請求項1から5までのいずれかに記載の合わせガラス支持構造。
  7. 段差部を設けることで形成される空間部分に支持部材本体を位置させる請求項6に記載の合わせガラス支持構造。
  8. 支持部材が差込部と支持部材本体とヒンジ部とを備え、差込部は溝部に挿入され、支持部材本体は躯体に支持され、ヒンジ部は差込部と支持部材本体とを回動自在に結合して合わせガラスが支持部材本体に対してヒンジ部を介して回動可能とされている請求項1から7までのいずれかに記載の合わせガラス支持構造。
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