JP3898062B2 - ガラス板の支持構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス板に孔を明けず隣接するガラス板の縦辺目地部や、コーナー目地部を支持金具で締付挟持して支持するガラス板の支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガラス板の取付工法としては、各種の工法が知られており、並設した複数枚の面ガラスの縦目地部にリブガラスを立設させたガラスリブ工法、あるいは、サッシフレームを表に出さず構造用シーリング材でガラスを接着固定するSSG工法(Structural Sealant Glazing)等の他、フレ−ムレスなガラススクリ−ンを構成する工法としては、ガラス板の四隅に設けた穿孔部を支持金具で支持する点支持工法(Dot Point Glazing)や、ガラス板間の縦横の目地部を利用してガラス板の端縁部を金具で挟持して支持する点支持工法(Metal Point Glazing)等が現在良く知られており、近年注目されている。
【0003】
前記ガラス板に孔明けするタイプの点支持工法は、ガラス板の四隅部に穿設部を設け、立設する構造支柱等に固着のロッド等にX字状やH字状に延びるアームを備えた支持金具を取り付け、該アーム先端に設けた支持部材によってガラス板のコーナー部を支持するものである。
【0004】
また、従来のガラス板の四隅部に孔を明けないでガラス板を支持する支持構造として、通常、室外側に設けた表側金具の一部を、ガラス板間の目地部を挿通して室内側に設けた裏面側金具に固定させるものであり、該裏面側金具は構造支柱等に固定されていることが多い。
【0005】
前記表側金具、および裏面側金具とガラス板間にはパッキンを介し、さらにその外周部にシーリング材を充填させるが、地震等によって層間変位が発生し、ガラス板がロッキングすると、ガラス板と支持金具の挙動が異なり、支持金具がガラス板のロッキングに追従できず取り残されるため、ガラス板と支持金具間に充填するシーリング材の変形によって挙動差を吸収させるようにしている。
【0006】
あるいはまた、ガラス板の四隅部に孔を明けないでガラス板を支持する構造として、例えば、本出願人による出願である特願2001−250128には、上下左右に並設し立設する複数枚のガラス板の隣接するコーナー突き合わせ目地部を支持金具を用いて支持する支持構造において、隣接するガラス板の下端コーナー部をガラス受部材のヒンジ部の環状体に固着、かつヒンジ部によってそれぞれ独立して回動自在な一対の支持板で支持し、かつ該支持板は裏面側金具又は前面側金具に固着した支持ピンによって支持され、ガラス板のコーナー突き合わせ部の前面より前面側金具に固着したロッド部を目地部に配設した前記ガラス受部材のヒンジ部内に挿通させると共に、裏面側金具の筒状部と螺合させて、ガラス板を締付支持し、裏面側金具は裏面側に設けた構造体に連結固着させ、ガラス板と前面板材、および裏面金具間の周縁部には弾性材からなるリング状のパッキンを設け、該パッキンの外周部にシーリング材を充填し、かつガラス受部材の支持板とガラス板のコーナー近傍の下端間に硬質樹脂からなるバックアップ材を設けた構造であって、層間変位によるガラス板の傾動に追従して支持金具の支持板を左右独立して回動できるようにしたことを特徴とするガラス板の支持構造が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記リブガラス板を用いてガラススクリーンを形成する場合においては、通常ガラス板1枚分の高さまでに限定され、ガラス板を横方向に並設するのみであったので、大面積のガラススクリーンを形成するのは困難であった。
【0008】
また、前記ガラスの隅部に孔明けするタイプの点支持工法では、ガラス板を縦横に複数枚並設できるので、大面積のガラススクリーンを形成できるが、ガラス板の四隅に精度良く孔明け加工を必要とするものであった。
【0009】
一方、ガラス板の四隅部に孔を明けないでガラス板を支持する支持構造については、従来の前面側金具が裏面側金具に固定されている場合、前面側金具は固定された位置であり、ガラス板のみが層間変位によってロッキングしようとして移動するにもかかわらず前面側金具は追従しないため、図20の斜線部bにて示されるように、ガラス板と前面側金具とのずれ移動量が大きくなり、ガラス板と前面側金具間のシーリング材の厚みを、このずれ移動量に対応できる厚みとせざるを得なかったものである。
【0010】
このため、ガラス板と支持金具間に充填するシーリング材の厚みは、そのそれぞれの挙動差より、必要シーリング材の厚みをガラス板と支持金具との挙動差/シール許容せん断率(0.6程度)により決定されるため、挙動差が12mm程度であった場合、シーリング材の厚みが20mm程度となり、表側の支持金具がガラス面よりかなり突出した構造とせざるを得ず、美観上好ましくない。
【0011】
一方、ガラス板に孔を明けずにガラス板を支持する構造として、前記特願2001−250128に示されるものについても、十字状目地部の上部側のガラス板の下端隅部を支持ブロックを介して支持する支持部材がヒンジ機構によってそれぞれ独立して回動自在な一対の支持板で支持され、該ヒンジ部は自立する構造柱に固定されているので、地震等による層間変位が発生し、ガラス板の挙動に合わせて支持部材の支持板を追従させることができるが、前面金具と裏面金具は図13と同様に追従できないという問題点があった。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記問題点の解決を図る、すなわち大面積のガラススクリーンを形成することができ、ガラス板に孔を明けずにガラス板の支持を確実とし、ガラス板の自重や面外方向の荷重等に対しても強度を低下させることがなく、地震等による層間変位の発生によってガラス板がロッキングしても、ガラス板を破損させることがなく、支持金具の前面側金具をガラス板の挙動に追従可能としたので、ガラス板と前面金具間のシーリング材の厚みを薄くすることができるようにしたものである。
【0013】
すなわち、本発明は、立設かつ並設する複数枚のガラス板の隣接する縦辺同士の突き合わせ部に形成した縦目地部の前面側に設けた前面金具と、裏面側に設けた裏面金具とで弾性材からなるパッキンを介して締付挟持するガラス板の支持構造において、前記前面金具は、ガラス板の前面側を押さえる前面板材と、縦目地部に挿通する板状挿通部とからなる断面T字形状であり、裏面金具はガラス板の裏面側を押圧すると共に、前記板状挿通部を挟持する一対の断面L字状であり、前記前面金具の板状挿通部は縦長の長孔を有し、裏面金具には前記長孔に対応するボルト孔を有して、前記長孔とボルト孔をボルト締めすることにより、前面金具を前記長孔の範囲内で上下方向にスライド自在に支持し、層間変位によって傾動するガラス板に追従可能にしたことを特徴とするガラス板の支持構造である。
【0014】
あるいは、本発明は、前記前面金具の長孔と裏面金具のボルト孔をボルト締めした時に、該ボルトを長孔の最上端位置で当接させたことを特徴とする上述のガラス板の支持構造である。
【0015】
あるいはまた、本発明は、前記板状挿通部に設けた長孔により上下にスライドさせる機構に代えて、板状挿通部の先端部または途中部の一部を縦方向に横断面形状を凸部、又は肉厚部とし、板状挿通部の先端部の縦辺の一部に設けた削成部内に裏面金具に固定したストッパーを挿通させ、該凸部又は肉厚部に嵌合する凹部を備えた裏面金具によって、前記板状挿通部を上下方向に削成部の範囲内でスライド移動可能としたことを特徴とする上述のガラス板の支持構造である。
【0016】
あるいはまた、本発明は、立設かつ並設する複数枚のガラス板のコーナーを突き合わせた十字状目地部の前面側に設けた前面金具と、裏面側に設けた裏面金具とで弾性材からなるパッキンを介して締付挟持するガラス板の支持構造において、裏面金具の中心にヒンジ部を固着し、該ヒンジ部の環状体の外周面に一対の支持板を固着させたガラス受部材を配設し、ガラス受部材位置近傍に切欠部を設けた前記前面金具の板状挿通部を縦目地部に挿通し、層間変位によって前面金具が上下にスライドした時に前面金具の板状挿通部とガラス受部材とが当接しないようにしたことを特徴とする上述のガラス板の支持構造である。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明は、建物の外壁用として、立設する複数枚のガラス板1、1、・・を図17に示すように左右、または図18に示すように上下左右に並設し、該ガラス板1、1、・・の隣接するコーナー突き合わせ目地部5の室内外の両面側より該コーナー部の端部に孔明けをしないで端縁部を室外側に設けた前面金具10と、室内側に設けた裏面金具20とで弾性材からなるパッキン4を介して締付挟持により支持する支持構造である。
【0018】
まず、図1〜図4に示す本発明の実施の形態1では、前記前面金具10は、室外側よりガラス板1を押さえる前面板材11と、前面板材11の縦中心線上より縦目地部5内に挿通し垂直方向に長径の長孔14を複数箇所に設けた板状挿通部12からなる断面T字形状からなる。
【0019】
また、前記裏面金具20は、ガラス板1の裏面側を押圧すると共に、前記板状挿通部12を挟持する一対の断面L字状の金具であり、前記前面金具10の板状挿通部12を裏面金具20で挟持するようにし、裏面金具20のボルト孔24に螺合させたボルト22を板状挿通部12の長孔14内に挿通させて、ナット23との螺合によって、前面金具10を前記長孔14の範囲内で上下方向にスライド自在となるように支持したものである。
【0020】
ガラス板1と前面板材11の外周間には弾性ゴムからなるパッキン4を設け、さらに、その外側にはシリコーン等からなるシーリング材9を充填した。
【0021】
一方、ガラス板1と裏面金具20の縦辺間には弾性ゴムからなるパッキン4を設けた。
【0022】
前記断面L字状の左右一対の裏面金具20、20は、構造支柱等の構造躯体7とボルト26とナット27等で連結固定した。
【0023】
前記支持金具2は、主として左右に隣接するガラス板1、1、・・間の縦目地部5に配設すると有効である。
【0024】
続いて、図5〜図8に別の実施の形態2を示す。
【0025】
本実施の形態2は、前記実施の形態1に記載した前面金具10の板状挿通部12に設けた長孔14に代えて、板状挿通部12の先端部または途中部の一部を縦方向に横断面形状を円形状等の凸部13、又は肉厚部とし、該凸部13又は肉厚部に嵌合する形状の凹部21を備えた裏面金具20によって、前記板状挿通部12を挟持させ、板状挿通部12を縦目地部5に沿って上下方向にスライド移動可能としたものである。
【0026】
以上に示した実施の形態1、及び実施の形態2の二つの実施の形態では、図17に示すような、ガラス板1を左右に一列に並設したガラススクリーンの縦目地部5に設ける支持構造であって、各ガラス板1、1、・・が縦方向に大寸法のガラス板1である場合には、ガラス板1の下端部、1、・・上端部をサッシ枠等で支持し、ガラス板1の縦辺突き合わせ部の途中の数カ所を本発明の支持構造によって支持するようにすればよい。
【0027】
また、図18に示すように縦横に並設したガラススクリーンの隣接するガラス板1、1、・・のコーナー目地部を挟持して支持する場合には、十字状目地部を支持するだけでなく、必要に応じてガラス板1の縦辺突き合わせ部の途中に追加して設けるようにしても良い。
【0028】
本支持構造は、左右に隣接するガラス板1、1、・・間の縦目地部5に配設すると有効なものである。
【0029】
さらに、図9〜図12に示すように、本発明のさらに別の実施の形態3を示す。
【0030】
本実施の形態3に示す支持構造は、図18に示すような、立設かつ並設する複数枚のガラス板1、1、・・のコーナーを突き合わせた十字状目地部5に設ける場合の支持構造であり、前記十字状の目地部5の前面側に設けた前面金具10と、裏面側に設けた裏面金具20とで弾性材からなるパッキン4を介してボルト22とナット23との螺合により締付挟持する。
【0031】
前記前面金具10の板状挿通部12には長孔14を設け、該板状挿通部12を挟むように一対のL字状の裏面金具20、20を配設し、前記板状挿通部12の長孔14内に裏面金具20のボルト孔24に螺合させたボルト22を挿通させ、ナット23と螺合させたことにより、板状挿通部12の長孔14の範囲内で前面金具10を上下にスライド移動可能としている。
【0032】
図18に示すような、縦横に並設したガラススクリーンに本発明の支持金具2を用いる場合には、図9〜図12に示すように、ガラス板1の端縁部を締付挟持するだけでなく、ガラス板1の荷重を支持する機構が必要となる。
【0033】
つまり、一対の裏面金具20のガラス板1側に面した中心部にガラス受部材30を固着させるようにしたものである。
【0034】
すなわち、ガラス受部材30は、一対の裏面金具20の片側に板状のストッパー33を固着させ、該ストッパーに裏面金具の中間位置となるようにヒンジ部31を固着して、該ヒンジ部31の環状体の外周面に一対の支持板32、32を水平から垂直の範囲で回動自在に固着させて配設したものであり、支持板32、32は前記ストッパー33の上端に通常時当接している。
【0035】
前記ガラス受部材30の位置近傍に切欠部16を設けた前記前面金具10の板状挿通部12を縦目地部5に挿通し、層間変位によって前面金具10が上下にスライドした時に前面金具10とガラス受部材30が当接しないようにした。
【0036】
前記ガラス受部材30のヒンジ部31は裏面金具20にストッパー33を介して環状体が固定されているが、一対の支持板32、32が水平姿勢となっている時に、支持板32、32の下端面に当接するようなストッパー33によって、一対の支持板32、32は水平姿勢から垂直姿勢の範囲で回動自在となっているものである。
【0037】
つまり、裏面金具20のガラス板1側に面した中心部にヒンジ部31を固着し、該ヒンジ部31の環状体の外周面に一対の可動な支持板32、32を固着したガラス受部材30を配設し、該支持板32、32の夫々は水平位置から上方側垂直方向の範囲内でのみ可動であり、該支持板32、32によってガラス板1の下端コーナー部に硬質樹脂からなるバックアップ材34等を介して支持するものである。
【0038】
前面金具10の板状挿通部12の前記ガラス受部材30位置近傍には切欠部16を設け、該切欠部16は、層間変位によるガラス板1のロッキングによって前面金具10が縦目地5に沿ってスライド移動した時であっても、前面金具10の板状挿通部12とガラス受部材30とが当接干渉しない程度の大きさであることが必要である。
【0039】
また、図13〜図16に示すように、本発明のさらに別の実施の形態4を示す。
【0040】
本実施の形態4は、図9に示す前記実施の形態3に記載した前面金具10の板状挿通部12に設けた長孔14に代えて、板状挿通部12の先端部または途中部の一部を縦方向に横断面形状を円形状等の凸部13、又は肉厚部とし、該凸部13又は肉厚部に嵌合する形状の凹部21を備えた裏面金具20によって、前記板状挿通部12を挟持させ、板状挿通部12を縦目地部5に沿って上下方向にスライド移動可能としたものである。
【0041】
本実施の形態4は、前記実施の形態3に示したものと同様に、図18に示した立設かつ並設する複数枚のガラス板1、1、・・のコーナーを突き合わせた十字状目地部5に設ける場合の支持構造であり、前記十字状の目地部5の前面側に設けた前面金具10と、裏面側に設けた裏面金具20とで弾性材からなるパッキン4を介してボルト22とナット23との螺合により締付挟持する。
【0042】
前記板状挿通部12の先端部の縦辺の途中部分に設けた削成部15を利用し、裏面金具20に螺合により固定したボルト状のストッパー25を該削成部15内に挿通させているので、前面金具10は板状挿通部12の削成部15の範囲内でスライド移動可能である。
【0043】
続いて、以下に本発明の作用について説明する。
【0044】
図17、図18の矢印に示したように、地震等によって建築構造物に層間変位が起きると、ガラススクリーンを構成する各ガラス板1、1、・・は、面方向にロッキングが発生して各ガラス板1、1、・・が傾くが、該ロッキングは、各ガラス板1、1、・・の下端の片側コーナーを回転中心とし、下端の他端コーナー部が上方に持ち上がるようにして傾く。
【0045】
隣接するガラス板1、1も同様に同方向にロッキングするので、隣接するガラス板1、1、・・の縦辺同士は相対的に逆方向にずれて移動することになる。
【0046】
本発明の支持金具2は、前面金具10の板状挿通部12に設けた長孔14により前面金具10を上下にスライドさせる機構、または板状挿通部12の先端部または途中部の一部を縦方向に横断面形状を凸部又は肉厚部13とし、該凸部又は肉厚部13に嵌合する凹部21を備えた裏面金具20によって、前記板状挿通部12を上下方向にスライド移動可能としたことによって、ガラス板1のずれ移動に追従して、前面金具10が移動可能であるが、前面金具10は隣接する2枚のガラス板1、1にシーリング材9、9で接着されているため、図19に示されるように、ガラス板1の移動に追従して移動できる量は、斜線部aに示したように従来の図20の斜線部bに示したようなガラス板1のずれ移動量の約1/2程度となる。
【0047】
前記前面金具10のズレ移動量aが従来のズレ移動量bの1/2程度に抑えられれば、シーリング材9の厚みも1/2程度まで減少させることができ、前面金具10のガラス面からの高さを低く抑えることができる。
【0048】
前記前面金具10は、板状挿通部12に設けられた縦長の長孔14に挿通したボルト22によって、長孔14の範囲内でスライド移動を制限されているが、通常は前面金具10の自重によってボルト22の位置が長孔14の上端に当接する位置で停止するので、前面金具10が落下することはない。
【0049】
また、板状挿通部12の先端縦辺部に長孔14を設けず、板状挿通部12の先端部の縦辺の途中部分に削成部15を設け、該削成部15内にストッパー25を挿通した場合においても、前面金具10はストッパー25によって削成部15の範囲内でスライド移動を制限され、またストッパー25によって前面金具10が落下することもない。
【0050】
本発明の支持構造をガラススクリーンの十字状目地部に設ける場合については、前面金具10の板状挿通部12は十字状目地部の上下の縦目地部分5に挿通させることになり、既に説明した縦目地部5を挟持する場合と同様であるが、この場合には、ガラス板1の荷重を支えるガラス受部材30が裏面金具20の中心に固着され、層間変位時に前面金具10の板状挿通部12がガラス受部材30と干渉しないように板状挿通部12に切欠部16を設けた。
【0051】
前記ガラス板1、1のコーナー下端部とガラス受部材30のヒンジ部の環状体に固着した支持板32との間には、硬質樹脂からなるバックアップ材34を配設して接着剤等で接着し、ガラス板1と金属製の支持板32とが直接当接することのないようにして、層間変位によるガラス板1、1、・・の挙動にガラス受部材30の支持板32、32がそれぞれ独立して追従できるようにした。
【0052】
さらに、前面板材11と、パッキン4の外周面と、ガラス板1間で囲まれた部分には弾性材からなるシーリング材9を全周囲にわたって充填した。
【0053】
このように、前面金具10の前面板材11の中心に固着した板状挿通部12を、ガラス1、1間の縦目地5内に挿通させると共に、該板状挿通部12を一対の裏面金具20、20でスライド可動自在に締付挟持させ、裏面金具20を構造躯体7に連結固着したので、ガラス板1のコーナー部に孔を明けなくてもガラス板1の目地部5を締付支持でき、ガラス板1の支持を確実とし、ガラス板1の自重や面外方向の荷重等に対しても強度を低下させることがない。
【0054】
前記ガラス受部材30のヒンジ部31は、その両端に一対の支持板32、32を固着させているので、一対の支持板32、32はヒンジ部を中心軸として略水平方向から垂直上方に回動自在である。
【0055】
このようにして、層間変位によってガラス板1の変位挙動に追従して前面金具10が上下方向にスライド移動自在であるので、ガラス板1には無理な力がかかることはない。
【0056】
ガラス板1と支持金具2の前面板材11間、及びガラス板1と支持金具2の裏面金具20間に設けたパッキン4は、緩衝材としての機能も備えている。
【0057】
パッキン4は、前面板材11、裏面金具20の外形寸法より若干小サイズで枠組みして成形した弾性ゴム板等からなり、前面板材11、裏面金具20に予め接着剤等で接着させておくと取り付け作業上好都合である。
【0058】
支持金具2の板状挿通部12をガラス板1、1、・・の突き合わせ部内に挿通後、ガラス板1、1、・・間の縦目地部5にシリコンシーラント等のシーリング材9を充填するとともに、支持金具2の前面板材11とガラス板1、1板間でかつパッキン4の外周側の凹部にシリコーンシーラント等でシーリング材9を充填させれば、ガラス板1、1、・・や支持金具2にシーリング材9が密着するので、支持金具2から雨水の室内への浸入を阻止できる。
【0059】
また、支持金具2はSUS等の錆びない金属が望ましいが、防錆塗装処理やメッキ等の処理をしたSS材でも良い。
【0060】
尚、ガラス板1とは強化ガラス、半強化ガラス、未強化ガラスのいずれか、あるいはこれらを組み合わせてPVBやEVA等の中間膜または樹脂注入で接着した合わせガラス、あるいはまた、前記のガラスに飛散防止樹脂膜を貼着したもの等が対象となる。
【0061】
以上好適な実施の形態について述べたが、本発明はこれに限定されるものではなく種々の応用が考えられるものである。
【0062】
ガラス板1、1、・・同士を突き合わせた目地部5の間隔は例えば12〜15mmである。
【0063】
また、支持金具2の前面板材11の形状は、方形状、矩形状、または楕円形状であり、支持金具の寸法は挟持されるガラス板1の寸法、厚み等によって適宜変えればよい。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、縦横に並設された複数枚のガラス板の突き合わせコーナー目地部、または縦目地部に設ける支持金具の前面ガラスを縦目地に沿って、スライド移動自在としたので、地震による層間変位によってガラス板にロッキングが発生し、各ガラス板の下端の片側が持ち上がって隣接する縦辺同士が大きくずれても、前面金具をガラス板のズレ量に追従させることができるので、前面板とガラス板間のシーリング材を同一材料としたままであっても、シーリング材の厚みを大幅に減少させることができる。
【0065】
また、層間変位により、上下左右に並設されたガラス板がロッキングにより傾き、ガラス板の片端が持ち上がっても、ガラス板の持ち上がった上部片端コーナーだけが追従して支持金具の支持板を持ち上げ、他端側コーナーは支持板を持ち上げることなく、ヒンジ機構により個々のガラス板の挙動に追従して支持板が別々に動くので、ガラス板に無理な力がかかることが無く、ガラス板の破損が起こりにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の支持構造の分解斜視図。
【図2】本発明の実施の形態1の支持構造の横断面図。
【図3】本発明の実施の形態1の支持構造の部分正面図。
【図4】本発明の実施の形態1の支持構造の縦断面図。
【図5】本発明の実施の形態2の支持構造の分解斜視図。
【図6】本発明の実施の形態2の支持構造の横断面図。
【図7】本発明の実施の形態2の支持構造の部分正面図。
【図8】本発明の実施の形態2の支持構造の縦断面図。
【図9】本発明の実施の形態3の支持構造の分解斜視図。
【図10】本発明の実施の形態3の支持構造の横断面図。
【図11】本発明の実施の形態3の支持構造の部分正面図。
【図12】本発明の実施の形態3の支持構造の縦断面図。
【図13】本発明の実施の形態4の支持構造の分解斜視図。
【図14】本発明の実施の形態4の支持構造の横断面図。
【図15】本発明の実施の形態4の支持構造の部分正面図。
【図16】本発明の実施の形態4の支持構造の縦断面図。
【図17】本発明の実施の形態1、2の支持構造のガラススクリーンの正面図。
【図18】本発明の実施の形態3、4の支持構造のガラススクリーンの正面図。
【図19】本発明の支持構造の作用を説明する支持金具の正面図。
【図20】従来の支持構造の作用を説明する支持金具正面図。
【符号の説明】
1 ガラス板
2 支持金具
4 パッキン
5 目地部
7 構造躯体
9 シーリング材
10 前面金具
11 前面板材
12 板状挿通部
13 凸部(肉厚部)
14 長孔
15 削成部
16 切欠部
20 裏面金具
21 凹部
25 ストッパー
30 ガラス受部材
31 ヒンジ部
32 支持板
33 ストッパー
34 バックアップ材

Claims (4)

  1. 立設かつ並設する複数枚のガラス板の隣接する縦辺同士の突き合わせ部に形成した縦目地部の前面側に設けた前面金具と、裏面側に設けた裏面金具とで弾性材からなるパッキンを介して締付挟持するガラス板の支持構造において、前記前面金具は、ガラス板の前面側を押さえる前面板材と、縦目地部に挿通する板状挿通部とからなる断面T字形状であり、裏面金具はガラス板の裏面側を押圧すると共に、前記板状挿通部を挟持する一対の断面L字状であり、前記前面金具の板状挿通部は縦長の長孔を有し、裏面金具には前記長孔に対応するボルト孔を有して、前記長孔とボルト孔をボルト締めすることにより、前面金具を前記長孔の範囲内で上下方向にスライド自在に支持し、層間変位によって傾動するガラス板に追従可能にしたことを特徴とするガラス板の支持構造。
  2. 前記前面金具の長孔と裏面金具のボルト孔をボルト締めした時に、該ボルトを長孔の最上端位置で当接させたことを特徴とする請求項1記載のガラス板の支持構造。
  3. 前記板状挿通部に設けた長孔により上下にスライドさせる機構に代えて、板状挿通部の先端部または途中部の一部を縦方向に横断面形状を凸部、又は肉厚部とし、板状挿通部の先端部の縦辺の一部に設けた削成部内に裏面金具に固定したストッパーを挿通させ、該凸部又は肉厚部に嵌合する凹部を備えた裏面金具によって、前記板状挿通部を上下方向に削成部の範囲内でスライド移動可能としたことを特徴とする請求項1記載のガラス板の支持構造。
  4. 立設かつ並設する複数枚のガラス板のコーナーを突き合わせた十字状目地部の前面側に設けた前面金具と、裏面側に設けた裏面金具とで弾性材からなるパッキンを介して締付挟持するガラス板の支持構造において、裏面金具の中心にヒンジ部を固着し、該ヒンジ部の環状体の外周面に一対の支持板を固着させたガラス受部材を配設し、ガラス受部材位置近傍に切欠部を設けた前記前面金具の板状挿通部を縦目地部に挿通し、層間変位によって前面金具が上下にスライドした時に前面金具の板状挿通部とガラス受部材とが当接しないようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載のガラス板の支持構造。
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