JP2003213828A - ガラス板の支持構造 - Google Patents

ガラス板の支持構造

Info

Publication number
JP2003213828A
JP2003213828A JP2002019150A JP2002019150A JP2003213828A JP 2003213828 A JP2003213828 A JP 2003213828A JP 2002019150 A JP2002019150 A JP 2002019150A JP 2002019150 A JP2002019150 A JP 2002019150A JP 2003213828 A JP2003213828 A JP 2003213828A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
glass
metal fitting
glass plate
insertion portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002019150A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3898062B2 (ja
Inventor
Takashi Takeda
孝 武田
Chikahiro Tanaka
慎浩 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Central Glass Co Ltd
Original Assignee
Central Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Central Glass Co Ltd filed Critical Central Glass Co Ltd
Priority to JP2002019150A priority Critical patent/JP3898062B2/ja
Publication of JP2003213828A publication Critical patent/JP2003213828A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3898062B2 publication Critical patent/JP3898062B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、ガラス板に孔を明けず隣接するガラ
ス板の縦辺目地部や、コーナー目地部を支持金具で締付
挟持して支持する。 【解決手段】立設かつ並設する複数枚のガラス板の隣接
する縦辺同士の突き合わせ部に形成した縦目地部の前面
側に設けた前面金具と、裏面側に設けた裏面金具とで弾
性材からなるパッキンを介して締付挟持するガラス板の
支持構造において、前記前面金具は、ガラス板の前面側
を押さえる前面板材と、縦目地部に挿通する板状挿通部
とからなる断面T字形状であり、裏面金具はガラス板の
裏面側を押圧すると共に、前記板状挿通部を挟持する一
対の断面L字状であり、前記前面金具の板状挿通部は縦
長の長孔を有し、裏面金具には前記長孔に対応するボル
ト孔を有して、前記長孔とボルト孔をボルト締めするこ
とにより、前面金具を前記長孔の範囲内で上下方向にス
ライド自在に支持し、層間変位によって傾動するガラス
板に追従可能にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス板に孔を明
けず隣接するガラス板の縦辺目地部や、コーナー目地部
を支持金具で締付挟持して支持するガラス板の支持構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス板の取付工法としては、各種の工
法が知られており、並設した複数枚の面ガラスの縦目地
部にリブガラスを立設させたガラスリブ工法、あるい
は、サッシフレームを表に出さず構造用シーリング材で
ガラスを接着固定するSSG工法(Structural Sealant
Glazing)等の他、フレ−ムレスなガラススクリ−ンを
構成する工法としては、ガラス板の四隅に設けた穿孔部
を支持金具で支持する点支持工法(Dot Point Glazin
g)や、ガラス板間の縦横の目地部を利用してガラス板
の端縁部を金具で挟持して支持する点支持工法(Metal
Point Glazing)等が現在良く知られており、近年注目
されている。
【0003】前記ガラス板に孔明けするタイプの点支持
工法は、ガラス板の四隅部に穿設部を設け、立設する構
造支柱等に固着のロッド等にX字状やH字状に延びるア
ームを備えた支持金具を取り付け、該アーム先端に設け
た支持部材によってガラス板のコーナー部を支持するも
のである。
【0004】また、従来のガラス板の四隅部に孔を明け
ないでガラス板を支持する支持構造として、通常、室外
側に設けた表側金具の一部を、ガラス板間の目地部を挿
通して室内側に設けた裏面側金具に固定させるものであ
り、該裏面側金具は構造支柱等に固定されていることが
多い。
【0005】前記表側金具、および裏面側金具とガラス
板間にはパッキンを介し、さらにその外周部にシーリン
グ材を充填させるが、地震等によって層間変位が発生
し、ガラス板がロッキングすると、ガラス板と支持金具
の挙動が異なり、支持金具がガラス板のロッキングに追
従できず取り残されるため、ガラス板と支持金具間に充
填するシーリング材の変形によって挙動差を吸収させる
ようにしている。
【0006】あるいはまた、ガラス板の四隅部に孔を明
けないでガラス板を支持する構造として、例えば、本出
願人による出願である特願2001−250128に
は、上下左右に並設し立設する複数枚のガラス板の隣接
するコーナー突き合わせ目地部を支持金具を用いて支持
する支持構造において、隣接するガラス板の下端コーナ
ー部をガラス受部材のヒンジ部の環状体に固着、かつヒ
ンジ部によってそれぞれ独立して回動自在な一対の支持
板で支持し、かつ該支持板は裏面側金具又は前面側金具
に固着した支持ピンによって支持され、ガラス板のコー
ナー突き合わせ部の前面より前面側金具に固着したロッ
ド部を目地部に配設した前記ガラス受部材のヒンジ部内
に挿通させると共に、裏面側金具の筒状部と螺合させ
て、ガラス板を締付支持し、裏面側金具は裏面側に設け
た構造体に連結固着させ、ガラス板と前面板材、および
裏面金具間の周縁部には弾性材からなるリング状のパッ
キンを設け、該パッキンの外周部にシーリング材を充填
し、かつガラス受部材の支持板とガラス板のコーナー近
傍の下端間に硬質樹脂からなるバックアップ材を設けた
構造であって、層間変位によるガラス板の傾動に追従し
て支持金具の支持板を左右独立して回動できるようにし
たことを特徴とするガラス板の支持構造が開示されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記リブガラス板を用
いてガラススクリーンを形成する場合においては、通常
ガラス板1枚分の高さまでに限定され、ガラス板を横方
向に並設するのみであったので、大面積のガラススクリ
ーンを形成するのは困難であった。
【0008】また、前記ガラスの隅部に孔明けするタイ
プの点支持工法では、ガラス板を縦横に複数枚並設でき
るので、大面積のガラススクリーンを形成できるが、ガ
ラス板の四隅に精度良く孔明け加工を必要とするもので
あった。
【0009】一方、ガラス板の四隅部に孔を明けないで
ガラス板を支持する支持構造については、従来の前面側
金具が裏面側金具に固定されている場合、前面側金具は
固定された位置であり、ガラス板のみが層間変位によっ
てロッキングしようとして移動するにもかかわらず前面
側金具は追従しないため、図20の斜線部bにて示され
るように、ガラス板と前面側金具とのずれ移動量が大き
くなり、ガラス板と前面側金具間のシーリング材の厚み
を、このずれ移動量に対応できる厚みとせざるを得なか
ったものである。
【0010】このため、ガラス板と支持金具間に充填す
るシーリング材の厚みは、そのそれぞれの挙動差より、
必要シーリング材の厚みをガラス板と支持金具との挙動
差/シール許容せん断率(0.6程度)により決定され
るため、挙動差が12mm程度であった場合、シーリン
グ材の厚みが20mm程度となり、表側の支持金具がガ
ラス面よりかなり突出した構造とせざるを得ず、美観上
好ましくない。
【0011】一方、ガラス板に孔を明けずにガラス板を
支持する構造として、前記特願2001−250128
に示されるものについても、十字状目地部の上部側のガ
ラス板の下端隅部を支持ブロックを介して支持する支持
部材がヒンジ機構によってそれぞれ独立して回動自在な
一対の支持板で支持され、該ヒンジ部は自立する構造柱
に固定されているので、地震等による層間変位が発生
し、ガラス板の挙動に合わせて支持部材の支持板を追従
させることができるが、前面金具と裏面金具は図13と
同様に追従できないという問題点があった。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点の
解決を図る、すなわち大面積のガラススクリーンを形成
することができ、ガラス板に孔を明けずにガラス板の支
持を確実とし、ガラス板の自重や面外方向の荷重等に対
しても強度を低下させることがなく、地震等による層間
変位の発生によってガラス板がロッキングしても、ガラ
ス板を破損させることがなく、支持金具の前面側金具を
ガラス板の挙動に追従可能としたので、ガラス板と前面
金具間のシーリング材の厚みを薄くすることができるよ
うにしたものである。
【0013】すなわち、本発明は、立設かつ並設する複
数枚のガラス板の隣接する縦辺同士の突き合わせ部に形
成した縦目地部の前面側に設けた前面金具と、裏面側に
設けた裏面金具とで弾性材からなるパッキンを介して締
付挟持するガラス板の支持構造において、前記前面金具
は、ガラス板の前面側を押さえる前面板材と、縦目地部
に挿通する板状挿通部とからなる断面T字形状であり、
裏面金具はガラス板の裏面側を押圧すると共に、前記板
状挿通部を挟持する一対の断面L字状であり、前記前面
金具の板状挿通部は縦長の長孔を有し、裏面金具には前
記長孔に対応するボルト孔を有して、前記長孔とボルト
孔をボルト締めすることにより、前面金具を前記長孔の
範囲内で上下方向にスライド自在に支持し、層間変位に
よって傾動するガラス板に追従可能にしたことを特徴と
するガラス板の支持構造である。
【0014】あるいは、本発明は、前記前面金具の長孔
と裏面金具のボルト孔をボルト締めした時に、該ボルト
を長孔の最上端位置で当接させたことを特徴とする上述
のガラス板の支持構造である。
【0015】あるいはまた、本発明は、前記板状挿通部
に設けた長孔により上下にスライドさせる機構に代え
て、板状挿通部の先端部または途中部の一部を縦方向に
横断面形状を凸部、又は肉厚部とし、板状挿通部の先端
部の縦辺の一部に設けた削成部内に裏面金具に固定した
ストッパーを挿通させ、該凸部又は肉厚部に嵌合する凹
部を備えた裏面金具によって、前記板状挿通部を上下方
向に削成部の範囲内でスライド移動可能としたことを特
徴とする上述のガラス板の支持構造である。
【0016】あるいはまた、本発明は、立設かつ並設す
る複数枚のガラス板のコーナーを突き合わせた十字状目
地部の前面側に設けた前面金具と、裏面側に設けた裏面
金具とで弾性材からなるパッキンを介して締付挟持する
ガラス板の支持構造において、裏面金具の中心にヒンジ
部を固着し、該ヒンジ部の環状体の外周面に一対の支持
板を固着させたガラス受部材を配設し、ガラス受部材位
置近傍に切欠部を設けた前記前面金具の板状挿通部を縦
目地部に挿通し、層間変位によって前面金具が上下にス
ライドした時に前面金具の板状挿通部とガラス受部材と
が当接しないようにしたことを特徴とする上述のガラス
板の支持構造である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明は、建物の外壁用として、
立設する複数枚のガラス板1、1、・・を図17に示す
ように左右、または図18に示すように上下左右に並設
し、該ガラス板1、1、・・の隣接するコーナー突き合
わせ目地部5の室内外の両面側より該コーナー部の端部
に孔明けをしないで端縁部を室外側に設けた前面金具1
0と、室内側に設けた裏面金具20とで弾性材からなる
パッキン4を介して締付挟持により支持する支持構造で
ある。
【0018】まず、図1〜図4に示す本発明の実施の形
態1では、前記前面金具10は、室外側よりガラス板1
を押さえる前面板材11と、前面板材11の縦中心線上
より縦目地部5内に挿通し垂直方向に長径の長孔14を
複数箇所に設けた板状挿通部12からなる断面T字形状
からなる。
【0019】また、前記裏面金具20は、ガラス板1の
裏面側を押圧すると共に、前記板状挿通部12を挟持す
る一対の断面L字状の金具であり、前記前面金具10の
板状挿通部12を裏面金具20で挟持するようにし、裏
面金具20のボルト孔24に螺合させたボルト22を板
状挿通部12の長孔14内に挿通させて、ナット23と
の螺合によって、前面金具10を前記長孔14の範囲内
で上下方向にスライド自在となるように支持したもので
ある。
【0020】ガラス板1と前面板材11の外周間には弾
性ゴムからなるパッキン4を設け、さらに、その外側に
はシリコーン等からなるシーリング材9を充填した。
【0021】一方、ガラス板1と裏面金具20の縦辺間
には弾性ゴムからなるパッキン4を設けた。
【0022】前記断面L字状の左右一対の裏面金具2
0、20は、構造支柱等の構造躯体7とボルト26とナ
ット27等で連結固定した。
【0023】前記支持金具2は、主として左右に隣接す
るガラス板1、1、・・間の縦目地部5に配設すると有
効である。
【0024】続いて、図5〜図8に別の実施の形態2を
示す。
【0025】本実施の形態2は、前記実施の形態1に記
載した前面金具10の板状挿通部12に設けた長孔14
に代えて、板状挿通部12の先端部または途中部の一部
を縦方向に横断面形状を円形状等の凸部13、又は肉厚
部とし、該凸部13又は肉厚部に嵌合する形状の凹部2
1を備えた裏面金具20によって、前記板状挿通部12
を挟持させ、板状挿通部12を縦目地部5に沿って上下
方向にスライド移動可能としたものである。
【0026】以上に示した実施の形態1、及び実施の形
態2の二つの実施の形態では、図17に示すような、ガ
ラス板1を左右に一列に並設したガラススクリーンの縦
目地部5に設ける支持構造であって、各ガラス板1、
1、・・が縦方向に大寸法のガラス板1である場合に
は、ガラス板1の下端部、1、・・上端部をサッシ枠等
で支持し、ガラス板1の縦辺突き合わせ部の途中の数カ
所を本発明の支持構造によって支持するようにすればよ
い。
【0027】また、図18に示すように縦横に並設した
ガラススクリーンの隣接するガラス板1、1、・・のコ
ーナー目地部を挟持して支持する場合には、十字状目地
部を支持するだけでなく、必要に応じてガラス板1の縦
辺突き合わせ部の途中に追加して設けるようにしても良
い。
【0028】本支持構造は、左右に隣接するガラス板
1、1、・・間の縦目地部5に配設すると有効なもので
ある。
【0029】さらに、図9〜図12に示すように、本発
明のさらに別の実施の形態3を示す。
【0030】本実施の形態3に示す支持構造は、図18
に示すような、立設かつ並設する複数枚のガラス板1、
1、・・のコーナーを突き合わせた十字状目地部5に設
ける場合の支持構造であり、前記十字状の目地部5の前
面側に設けた前面金具10と、裏面側に設けた裏面金具
20とで弾性材からなるパッキン4を介してボルト22
とナット23との螺合により締付挟持する。
【0031】前記前面金具10の板状挿通部12には長
孔14を設け、該板状挿通部12を挟むように一対のL
字状の裏面金具20、20を配設し、前記板状挿通部1
2の長孔14内に裏面金具20のボルト孔24に螺合さ
せたボルト22を挿通させ、ナット23と螺合させたこ
とにより、板状挿通部12の長孔14の範囲内で前面金
具10を上下にスライド移動可能としている。
【0032】図18に示すような、縦横に並設したガラ
ススクリーンに本発明の支持金具2を用いる場合には、
図9〜図12に示すように、ガラス板1の端縁部を締付
挟持するだけでなく、ガラス板1の荷重を支持する機構
が必要となる。
【0033】つまり、一対の裏面金具20のガラス板1
側に面した中心部にガラス受部材30を固着させるよう
にしたものである。
【0034】すなわち、ガラス受部材30は、一対の裏
面金具20の片側に板状のストッパー33を固着させ、
該ストッパーに裏面金具の中間位置となるようにヒンジ
部31を固着して、該ヒンジ部31の環状体の外周面に
一対の支持板32、32を水平から垂直の範囲で回動自
在に固着させて配設したものであり、支持板32、32
は前記ストッパー33の上端に通常時当接している。
【0035】前記ガラス受部材30の位置近傍に切欠部
16を設けた前記前面金具10の板状挿通部12を縦目
地部5に挿通し、層間変位によって前面金具10が上下
にスライドした時に前面金具10とガラス受部材30が
当接しないようにした。
【0036】前記ガラス受部材30のヒンジ部31は裏
面金具20にストッパー33を介して環状体が固定され
ているが、一対の支持板32、32が水平姿勢となって
いる時に、支持板32、32の下端面に当接するような
ストッパー33によって、一対の支持板32、32は水
平姿勢から垂直姿勢の範囲で回動自在となっているもの
である。
【0037】つまり、裏面金具20のガラス板1側に面
した中心部にヒンジ部31を固着し、該ヒンジ部31の
環状体の外周面に一対の可動な支持板32、32を固着
したガラス受部材30を配設し、該支持板32、32の
夫々は水平位置から上方側垂直方向の範囲内でのみ可動
であり、該支持板32、32によってガラス板1の下端
コーナー部に硬質樹脂からなるバックアップ材34等を
介して支持するものである。
【0038】前面金具10の板状挿通部12の前記ガラ
ス受部材30位置近傍には切欠部16を設け、該切欠部
16は、層間変位によるガラス板1のロッキングによっ
て前面金具10が縦目地5に沿ってスライド移動した時
であっても、前面金具10の板状挿通部12とガラス受
部材30とが当接干渉しない程度の大きさであることが
必要である。
【0039】また、図13〜図16に示すように、本発
明のさらに別の実施の形態4を示す。
【0040】本実施の形態4は、図9に示す前記実施の
形態3に記載した前面金具10の板状挿通部12に設け
た長孔14に代えて、板状挿通部12の先端部または途
中部の一部を縦方向に横断面形状を円形状等の凸部1
3、又は肉厚部とし、該凸部13又は肉厚部に嵌合する
形状の凹部21を備えた裏面金具20によって、前記板
状挿通部12を挟持させ、板状挿通部12を縦目地部5
に沿って上下方向にスライド移動可能としたものであ
る。
【0041】本実施の形態4は、前記実施の形態3に示
したものと同様に、図18に示した立設かつ並設する複
数枚のガラス板1、1、・・のコーナーを突き合わせた
十字状目地部5に設ける場合の支持構造であり、前記十
字状の目地部5の前面側に設けた前面金具10と、裏面
側に設けた裏面金具20とで弾性材からなるパッキン4
を介してボルト22とナット23との螺合により締付挟
持する。
【0042】前記板状挿通部12の先端部の縦辺の途中
部分に設けた削成部15を利用し、裏面金具20に螺合
により固定したボルト状のストッパー25を該削成部1
5内に挿通させているので、前面金具10は板状挿通部
12の削成部15の範囲内でスライド移動可能である。
【0043】続いて、以下に本発明の作用について説明
する。
【0044】図17、図18の矢印に示したように、地
震等によって建築構造物に層間変位が起きると、ガラス
スクリーンを構成する各ガラス板1、1、・・は、面方
向にロッキングが発生して各ガラス板1、1、・・が傾
くが、該ロッキングは、各ガラス板1、1、・・の下端
の片側コーナーを回転中心とし、下端の他端コーナー部
が上方に持ち上がるようにして傾く。
【0045】隣接するガラス板1、1も同様に同方向に
ロッキングするので、隣接するガラス板1、1、・・の
縦辺同士は相対的に逆方向にずれて移動することにな
る。
【0046】本発明の支持金具2は、前面金具10の板
状挿通部12に設けた長孔14により前面金具10を上
下にスライドさせる機構、または板状挿通部12の先端
部または途中部の一部を縦方向に横断面形状を凸部又は
肉厚部13とし、該凸部又は肉厚部13に嵌合する凹部
21を備えた裏面金具20によって、前記板状挿通部1
2を上下方向にスライド移動可能としたことによって、
ガラス板1のずれ移動に追従して、前面金具10が移動
可能であるが、前面金具10は隣接する2枚のガラス板
1、1にシーリング材9、9で接着されているため、図
19に示されるように、ガラス板1の移動に追従して移
動できる量は、斜線部aに示したように従来の図20の
斜線部bに示したようなガラス板1のずれ移動量の約1
/2程度となる。
【0047】前記前面金具10のズレ移動量aが従来の
ズレ移動量bの1/2程度に抑えられれば、シーリング
材9の厚みも1/2程度まで減少させることができ、前
面金具10のガラス面からの高さを低く抑えることがで
きる。
【0048】前記前面金具10は、板状挿通部12に設
けられた縦長の長孔14に挿通したボルト22によっ
て、長孔14の範囲内でスライド移動を制限されている
が、通常は前面金具10の自重によってボルト22の位
置が長孔14の上端に当接する位置で停止するので、前
面金具10が落下することはない。
【0049】また、板状挿通部12の先端縦辺部に長孔
14を設けず、板状挿通部12の先端部の縦辺の途中部
分に削成部15を設け、該削成部15内にストッパー2
5を挿通した場合においても、前面金具10はストッパ
ー25によって削成部15の範囲内でスライド移動を制
限され、またストッパー25によって前面金具10が落
下することもない。
【0050】本発明の支持構造をガラススクリーンの十
字状目地部に設ける場合については、前面金具10の板
状挿通部12は十字状目地部の上下の縦目地部分5に挿
通させることになり、既に説明した縦目地部5を挟持す
る場合と同様であるが、この場合には、ガラス板1の荷
重を支えるガラス受部材30が裏面金具20の中心に固
着され、層間変位時に前面金具10の板状挿通部12が
ガラス受部材30と干渉しないように板状挿通部12に
切欠部16を設けた。
【0051】前記ガラス板1、1のコーナー下端部とガ
ラス受部材30のヒンジ部の環状体に固着した支持板3
2との間には、硬質樹脂からなるバックアップ材34を
配設して接着剤等で接着し、ガラス板1と金属製の支持
板32とが直接当接することのないようにして、層間変
位によるガラス板1、1、・・の挙動にガラス受部材3
0の支持板32、32がそれぞれ独立して追従できるよ
うにした。
【0052】さらに、前面板材11と、パッキン4の外
周面と、ガラス板1間で囲まれた部分には弾性材からな
るシーリング材9を全周囲にわたって充填した。
【0053】このように、前面金具10の前面板材11
の中心に固着した板状挿通部12を、ガラス1、1間の
縦目地5内に挿通させると共に、該板状挿通部12を一
対の裏面金具20、20でスライド可動自在に締付挟持
させ、裏面金具20を構造躯体7に連結固着したので、
ガラス板1のコーナー部に孔を明けなくてもガラス板1
の目地部5を締付支持でき、ガラス板1の支持を確実と
し、ガラス板1の自重や面外方向の荷重等に対しても強
度を低下させることがない。
【0054】前記ガラス受部材30のヒンジ部31は、
その両端に一対の支持板32、32を固着させているの
で、一対の支持板32、32はヒンジ部を中心軸として
略水平方向から垂直上方に回動自在である。
【0055】このようにして、層間変位によってガラス
板1の変位挙動に追従して前面金具10が上下方向にス
ライド移動自在であるので、ガラス板1には無理な力が
かかることはない。
【0056】ガラス板1と支持金具2の前面板材11
間、及びガラス板1と支持金具2の裏面金具20間に設
けたパッキン4は、緩衝材としての機能も備えている。
【0057】パッキン4は、前面板材11、裏面金具2
0の外形寸法より若干小サイズで枠組みして成形した弾
性ゴム板等からなり、前面板材11、裏面金具20に予
め接着剤等で接着させておくと取り付け作業上好都合で
ある。
【0058】支持金具2の板状挿通部12をガラス板
1、1、・・の突き合わせ部内に挿通後、ガラス板1、
1、・・間の縦目地部5にシリコンシーラント等のシー
リング材9を充填するとともに、支持金具2の前面板材
11とガラス板1、1板間でかつパッキン4の外周側の
凹部にシリコーンシーラント等でシーリング材9を充填
させれば、ガラス板1、1、・・や支持金具2にシーリ
ング材9が密着するので、支持金具2から雨水の室内へ
の浸入を阻止できる。
【0059】また、支持金具2はSUS等の錆びない金
属が望ましいが、防錆塗装処理やメッキ等の処理をした
SS材でも良い。
【0060】尚、ガラス板1とは強化ガラス、半強化ガ
ラス、未強化ガラスのいずれか、あるいはこれらを組み
合わせてPVBやEVA等の中間膜または樹脂注入で接
着した合わせガラス、あるいはまた、前記のガラスに飛
散防止樹脂膜を貼着したもの等が対象となる。
【0061】以上好適な実施の形態について述べたが、
本発明はこれに限定されるものではなく種々の応用が考
えられるものである。
【0062】ガラス板1、1、・・同士を突き合わせた
目地部5の間隔は例えば12〜15mmである。
【0063】また、支持金具2の前面板材11の形状
は、方形状、矩形状、または楕円形状であり、支持金具
の寸法は挟持されるガラス板1の寸法、厚み等によって
適宜変えればよい。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、縦横に並設された複数
枚のガラス板の突き合わせコーナー目地部、または縦目
地部に設ける支持金具の前面ガラスを縦目地に沿って、
スライド移動自在としたので、地震による層間変位によ
ってガラス板にロッキングが発生し、各ガラス板の下端
の片側が持ち上がって隣接する縦辺同士が大きくずれて
も、前面金具をガラス板のズレ量に追従させることがで
きるので、前面板とガラス板間のシーリング材を同一材
料としたままであっても、シーリング材の厚みを大幅に
減少させることができる。
【0065】また、層間変位により、上下左右に並設さ
れたガラス板がロッキングにより傾き、ガラス板の片端
が持ち上がっても、ガラス板の持ち上がった上部片端コ
ーナーだけが追従して支持金具の支持板を持ち上げ、他
端側コーナーは支持板を持ち上げることなく、ヒンジ機
構により個々のガラス板の挙動に追従して支持板が別々
に動くので、ガラス板に無理な力がかかることが無く、
ガラス板の破損が起こりにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の支持構造の分解斜視
図。
【図2】本発明の実施の形態1の支持構造の横断面図。
【図3】本発明の実施の形態1の支持構造の部分正面
図。
【図4】本発明の実施の形態1の支持構造の縦断面図。
【図5】本発明の実施の形態2の支持構造の分解斜視
図。
【図6】本発明の実施の形態2の支持構造の横断面図。
【図7】本発明の実施の形態2の支持構造の部分正面
図。
【図8】本発明の実施の形態2の支持構造の縦断面図。
【図9】本発明の実施の形態3の支持構造の分解斜視
図。
【図10】本発明の実施の形態3の支持構造の横断面
図。
【図11】本発明の実施の形態3の支持構造の部分正面
図。
【図12】本発明の実施の形態3の支持構造の縦断面
図。
【図13】本発明の実施の形態4の支持構造の分解斜視
図。
【図14】本発明の実施の形態4の支持構造の横断面
図。
【図15】本発明の実施の形態4の支持構造の部分正面
図。
【図16】本発明の実施の形態4の支持構造の縦断面
図。
【図17】本発明の実施の形態1、2の支持構造のガラ
ススクリーンの正面図。
【図18】本発明の実施の形態3、4の支持構造のガラ
ススクリーンの正面図。
【図19】本発明の支持構造の作用を説明する支持金具
の正面図。
【図20】従来の支持構造の作用を説明する支持金具正
面図。
【符号の説明】
1 ガラス板 2 支持金具 4 パッキン 5 目地部 7 構造躯体 9 シーリング材 10 前面金具 11 前面板材 12 板状挿通部 13 凸部(肉厚部) 14 長孔 15 削成部 16 切欠部 20 裏面金具 21 凹部 25 ストッパー 30 ガラス受部材 31 ヒンジ部 32 支持板 33 ストッパー 34 バックアップ材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E002 NA01 NB02 NC03 PA04 PA07 RB01 RB06 SA01 SA02 UA01 UA02 UB04 WA01 WA17 XA01 XA03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】立設かつ並設する複数枚のガラス板の隣接
    する縦辺同士の突き合わせ部に形成した縦目地部の前面
    側に設けた前面金具と、裏面側に設けた裏面金具とで弾
    性材からなるパッキンを介して締付挟持するガラス板の
    支持構造において、前記前面金具は、ガラス板の前面側
    を押さえる前面板材と、縦目地部に挿通する板状挿通部
    とからなる断面T字形状であり、裏面金具はガラス板の
    裏面側を押圧すると共に、前記板状挿通部を挟持する一
    対の断面L字状であり、前記前面金具の板状挿通部は縦
    長の長孔を有し、裏面金具には前記長孔に対応するボル
    ト孔を有して、前記長孔とボルト孔をボルト締めするこ
    とにより、前面金具を前記長孔の範囲内で上下方向にス
    ライド自在に支持し、層間変位によって傾動するガラス
    板に追従可能にしたことを特徴とするガラス板の支持構
    造。
  2. 【請求項2】前記前面金具の長孔と裏面金具のボルト孔
    をボルト締めした時に、該ボルトを長孔の最上端位置で
    当接させたことを特徴とする請求項1記載のガラス板の
    支持構造。
  3. 【請求項3】前記板状挿通部に設けた長孔により上下に
    スライドさせる機構に代えて、板状挿通部の先端部また
    は途中部の一部を縦方向に横断面形状を凸部、又は肉厚
    部とし、板状挿通部の先端部の縦辺の一部に設けた削成
    部内に裏面金具に固定したストッパーを挿通させ、該凸
    部又は肉厚部に嵌合する凹部を備えた裏面金具によっ
    て、前記板状挿通部を上下方向に削成部の範囲内でスラ
    イド移動可能としたことを特徴とする請求項1記載のガ
    ラス板の支持構造。
  4. 【請求項4】立設かつ並設する複数枚のガラス板のコー
    ナーを突き合わせた十字状目地部の前面側に設けた前面
    金具と、裏面側に設けた裏面金具とで弾性材からなるパ
    ッキンを介して締付挟持するガラス板の支持構造におい
    て、裏面金具の中心にヒンジ部を固着し、該ヒンジ部の
    環状体の外周面に一対の支持板を固着させたガラス受部
    材を配設し、ガラス受部材位置近傍に切欠部を設けた前
    記前面金具の板状挿通部を縦目地部に挿通し、層間変位
    によって前面金具が上下にスライドした時に前面金具の
    板状挿通部とガラス受部材とが当接しないようにしたこ
    とを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の
    ガラス板の支持構造。
JP2002019150A 2002-01-28 2002-01-28 ガラス板の支持構造 Expired - Fee Related JP3898062B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002019150A JP3898062B2 (ja) 2002-01-28 2002-01-28 ガラス板の支持構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002019150A JP3898062B2 (ja) 2002-01-28 2002-01-28 ガラス板の支持構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003213828A true JP2003213828A (ja) 2003-07-30
JP3898062B2 JP3898062B2 (ja) 2007-03-28

Family

ID=27654156

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002019150A Expired - Fee Related JP3898062B2 (ja) 2002-01-28 2002-01-28 ガラス板の支持構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3898062B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016044459A (ja) * 2014-08-22 2016-04-04 常盤工業株式会社 吊り天井構造とその金具

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104328851B (zh) * 2014-10-31 2017-03-22 福建建工集团总公司 一种幕墙

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016044459A (ja) * 2014-08-22 2016-04-04 常盤工業株式会社 吊り天井構造とその金具

Also Published As

Publication number Publication date
JP3898062B2 (ja) 2007-03-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4452814B2 (ja) ガラス板の支持構造
EP1354103B1 (en) Sealed glazing units
JP2003064816A (ja) ガラス板の支持金具および支持構造
JP4000420B2 (ja) ガラスリブ構造
JP2003213828A (ja) ガラス板の支持構造
JP3120960B2 (ja) 複層ガラス板およびその支持構造
JP3426515B2 (ja) 複層ガラスおよびその支持構造
JPH09144191A (ja) ガラス板の支持構造
JPH0941532A (ja) ガラス板の支持金具
JP3675700B2 (ja) ガラス板の支持金具および支持構造
JP4083063B2 (ja) 合わせガラス支持構造
JP2003056108A (ja) ガラス板の支持金具および支持構造
JP3152384B2 (ja) 複層ガラスおよびその支持構造
JP3904872B2 (ja) ガラス板の支持金具および支持構造並びに施工方法
JP3408168B2 (ja) ガラス板の支持構造
JP2002349005A (ja) ガラス板の支持金具および支持構造
JP3152383B2 (ja) 複層ガラス板およびその支持構造
JP3152382B2 (ja) ガラス板の支持構造
JP4155239B2 (ja) ガラスパネル装置
JPH0960158A (ja) 板ガラスの支持構造
JP2001279849A (ja) ガラス板の支持構造
JP2010095934A (ja) ガラス支持構造体
JP2002339489A (ja) ガラス板用支持金具
JPH0637409U (ja) ガラス板の支持金具
JP2004245030A (ja) ガラス板支持構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040903

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20060421

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061220

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100105

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100105

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110105

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110105

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120105

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120105

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120105

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130105

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130105

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130105

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140105

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees