JP2004314488A - 液体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】液体噴射ヘッドのノズル形成面のワイピング操作に際して、周囲への液体の飛散を防止する。
【解決手段】本装置は、ワイピング部材の相対移動方向の前方側にて噴射ヘッドに隣接して配置され、ノズル形成面通過後のワイピング部材の撓み状態を保持する撓み状態保持手段30を備える。保持手段30は、前記相対移動方向の前方側に向かってワイピング部材から遠ざかるように傾斜した傾斜面31と、ワイピング部材の幅方向の一側に対応する位置にて傾斜面31から突出する突起部材32と、を有する。突起部材32は、ワイピング部材の幅方向一側部分に当接されて撓み状態を保持する第1突起部32aと、前記相対移動方向の前方側にて第1突起部32aに隣接配置され、ワイピング部材を引っ掛けて留める第2突起部32bと、を有する。
【選択図】 図8
【解決手段】本装置は、ワイピング部材の相対移動方向の前方側にて噴射ヘッドに隣接して配置され、ノズル形成面通過後のワイピング部材の撓み状態を保持する撓み状態保持手段30を備える。保持手段30は、前記相対移動方向の前方側に向かってワイピング部材から遠ざかるように傾斜した傾斜面31と、ワイピング部材の幅方向の一側に対応する位置にて傾斜面31から突出する突起部材32と、を有する。突起部材32は、ワイピング部材の幅方向一側部分に当接されて撓み状態を保持する第1突起部32aと、前記相対移動方向の前方側にて第1突起部32aに隣接配置され、ワイピング部材を引っ掛けて留める第2突起部32bと、を有する。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノズル開口から液滴を吐出する液体噴射ヘッドのノズル形成面を払拭するワイピング手段を備えた液体噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の液体噴射装置の代表例としては、画像記録用のインクジェット式記録ヘッドを備えたインクジェット式記録装置がある。その他の液体噴射装置としては、例えば液晶ディスプレー等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッドを備えた装置、有機ELディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッドを備えた装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッドを備えた装置、精密ピペットとしての試料噴射ヘッドを備えた装置等が挙げられる。
【0003】
液体噴射装置の代表例であるインクジェット式記録装置は、印刷時の騒音が比較的小さく、しかも小さなドットを高い密度で形成できるため、昨今においてはカラー印刷を含めた多くの印刷に使用されている。
【0004】
このようなインクジェット式記録装置は、一般に、キャリッジ上に搭載されて記録紙等の記録媒体の幅方向(ヘッド走査方向)に往復移動する記録ヘッド(液体噴射ヘッド)と、記録媒体をヘッド走査方向と直交する方向(媒体送り方向)に移動させる送り手段と、を備えている。
【0005】
このインクジェット式記録装置においては、印刷データに対応して記録ヘッドより記録媒体に対してインク滴(液滴)を吐出させることで印刷が行われる。そして、キャリッジ上に搭載される記録ヘッドを、例えばブラック、イエロー、シアン、マゼンタの各色のインクの吐出が可能なものとすることにより、ブラックインクによるテキスト印刷ばかりでなく、各インクの吐出割合を変えることにより、フルカラー印刷を可能としている。
【0006】
上述した記録ヘッドは、圧力室で加圧したインクをノズル開口からインク滴として記録媒体に向けて吐出させて印刷を行う関係上、例えばノズル開口からの溶媒の蒸発に起因するインク粘度の上昇や、インクの固化により、また塵埃の付着、さらには気泡の混入などにより、印刷不良を起こすという問題がある。
【0007】
このため、記録ヘッドのノズル開口に目詰まりが生じた場合、またはインクカートリッジを交換した場合などには、キャップ部材により記録ヘッドのノズル形成面を封止し、吸引ポンプ(チューブポンプ)からの負圧によりノズル開口からインクを吸引排出させることで、ノズル開口等におけるインク固化による目詰まりや、インク供給路内への気泡の混入によるインク吐出不良を解消するクリーニング操作(吸引操作)を実行するクリーニング装置がインクジェット式記録装置には一般に具備されている。
【0008】
上記のように目詰まりや気泡混入を解消するためにノズル開口からインクを吸引排出するクリーニング操作を行うと、ノズル開口から排出されたインクが記録ヘッドのノズル形成面に付着することがあり、このようにノズル形成面に付着したインクは塵埃等の異物を吸着しやすい。
【0009】
そこで、従来のインクジェット式記録装置は、クリーニング操作後に記録ヘッドのノズル形成面を払拭するための、ゴムなどの弾性材料からなるワイピング部材を持つワイピング手段を備えている。そして、クリーニング操作によって記録ヘッドのノズル開口からインクを強制的に吸引して排出した後、ワイピング部材を記録ヘッドのノズル形成面に当接させながら記録ヘッドを移動させ、これにより、ノズル形成面上の残留インクを払拭するようにしている。
【0010】
図10は、従来技術におけるワイピング動作を示しており、記録ヘッド50はキャリッジ51の下底部に形成された開口部52に嵌め込まれるようにして装着されている。また、ワイピング操作時における記録ヘッド50の移動方向の前方側(図10中の右側)には、記録ヘッド50に隣接して、移動方向に沿ってノズル形成面50aから表面位置がワイピング手段60から遠ざかるように変化する傾斜面53aを有する傾斜部材53が設けられている。
【0011】
ワイピング手段60のワイピング部材61は、通常、エラストマー等の弾性素材により形成されており、記録ヘッド50のノズル形成面50aに対して相対的に移動可能なホルダ62に支持固定されている。このワイピング部材61は、回転軸心Oを中心として回転することにより、記録ヘッド50の移動経路上に進出し又は移動経路から退避することができる。
【0012】
図10(a)に示したように、記録ヘッド50に接触する前の状態においてはワイピング部材61は直立状態にあり、記録ヘッド50の移動に伴ってノズル形成面50a上を摺動する際には、図10(b)に示したように進行方向の後方側に撓んだ状態となる。
【0013】
そして、記録ヘッド50のノズル形成面50aを通過したワイピング部材61は、傾斜部材53の傾斜面53aに沿って徐々に直立状態へと復元する。このように、ノズル形成面53aを通過した後のワイピング部材61を傾斜面53aに沿って摺動させることによって、撓み状態にあるワイピング部材61が直立状態へと復元する際の動作が緩やかなものとなる。これにより、ワイピング部材61の復元動作時におけるインクの飛散を防止することができる。
【0014】
【特許文献1】
特開2001−47634号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように従来のインクジェット式記録装置では、記録ヘッド50に隣接して、傾斜面52aを有する傾斜部材53を設けることにより、ワイピング部材61の復元動作時におけるインクの飛散を防止するようにしているが、その効果が十分に得られない場合があった。
【0016】
例えば、ノズル形成面50aを通過して傾斜面53a上を摺動するワイピング部材61が、記録ヘッド50を停止させる前に傾斜面53aから離れた場合、その際の復元動作によってインクが飛散してしまう場合があった。
【0017】
例えば、近年の機種においては、紙以外にも様々な記録媒体(例えばCD−ROM)に対して印刷ができるようにするために、記録ヘッド50の高さを可変として、印刷時に記録媒体を支持する部材(例えばプラテン)と記録ヘッド50との間隔を、記録媒体の厚みに応じて調整できるように構成されているものがある。そして、CD−ROMのような厚みが厚い記録媒体に印刷を施す際には、記録ヘッド50が通常の位置よりも高い位置に設定される。この場合にはワイピング部材61と記録ヘッド50のノズル形成面50aとの間隔も大きくなっているので、この状態でワイピング操作を実施すると、記録ヘッド50を停止させる前にワイピング部材61が傾斜面53aから離れ、その際の復元動作によってインクが周囲に飛散してしまう場合がある。
【0018】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、液体噴射ヘッドのノズル形成面のワイピング操作に際して、周囲への液体の飛散を防止することができる液体噴射装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明による液体噴射装置は、液滴が噴射されるノズル開口が形成されたノズル形成面を有する液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドに対して相対移動することにより、前記ノズル形成面上を摺動して前記ノズル形成面を払拭する弾性のワイピング部材を有するワイピング手段と、前記液体噴射ヘッドに対する前記ワイピング部材の相対移動方向の前方側において前記液体噴射ヘッドに隣接して配置され、前記ノズル形成面を通過した前記ワイピング部材の撓み状態を保持するための撓み状態保持手段と、を備え、前記撓み状態保持手段は、前記ワイピング部材の相対移動方向の前方側に向かって前記ワイピング部材から遠ざかるように傾斜した傾斜面と、前記ワイピング部材の幅方向の一側に対応する位置において前記ノズル形成面に垂直な方向に向けて前記傾斜面から突出する突起部材と、を有し、前記突起部材は、前記ワイピング部材の幅方向の一側の部分に当接されて前記ワイピング部材の撓み状態を保持する第1の突起部と、前記ワイピング部材の相対移動方向の前方側において前記第1の突起部に隣接して設けられ、前記ワイピング部材を引っ掛けて留める第2の突起部と、を有することを特徴とする。
【0020】
また、好ましくは、前記第1の突起部の頂部は、前記ワイピング部材の相対移動方向の前方側に向かって前記ワイピング部材から遠ざかるように傾斜している。
【0021】
また、好ましくは、前記傾斜面は、さらに、前記突起部材に向かって前記ワイピング部材から遠ざかるように傾斜している。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による液体噴射装置の一実施形態としてのインクジェット式記録装置について図面を参照して説明する。
【0023】
図1は、本実施形態によるインクジェット式記録装置の概略構成を示した斜視図である。図1中符号1はキャリッジであり、このキャリッジ1はキャリッジモータ2により駆動されるタイミングベルト3を介して、ガイド部材4に案内されてプラテン5の軸方向に往復移動されるように構成されている。キャリッジ1、キャリッジモータ2、タイミングベルト3、及びガイド部材4は、インクジェット式記録ヘッド12をキャリッジ1と共に主走査方向に走査させるキャリッジ機構(主走査機構)を構成している。
【0024】
さらに、インクジェット式記録装置は、記録ヘッド12により記録が行われる記録紙6を主走査方向に対して直交する副走査方向に間欠的に搬送する送り機構(副走査機構)を備えている。
【0025】
これらキャリッジ機構及び送り機構は、記録紙6におけるインク滴の着弾位置を変更するために、処理中の記録紙6と記録ヘッド12との相対的な位置関係を変化させる走査手段を構成する。
【0026】
図2は、記録ヘッド12を拡大して示した斜視図であり、図2に示したようにこの記録ヘッド12は、ノズル形成面12aを含むノズルプレート12bを、ヘッドカバー12cによってヘッドケーシング12dに固定して構成されている。ノズル形成面12aには、多数のノズル開口12eが複数列(本例では6列)を成して配設されている。記録ヘッド12は、キャリッジ1の記録紙6に対向する側に搭載されており、またその上部には記録ヘッド12にインクを供給するインクカートリッジ7が着脱可能に装着されている。
【0027】
インクジェット式記録装置の非印刷領域であるホームポジション(図1中、右側)にはキャップ部材13が配置されており、このキャップ部材13はキャリッジ1に搭載された記録ヘッド12がホームポジションに移動した時に、記録ヘッド12のノズル形成面12aに押し当てられてノズル形成面12aとの間に密閉空間を形成するように構成されている。そして、キャップ部材13の下方には、キャップ部材13により形成された密閉空間に負圧を与えるためのポンプユニット10が配置されている。
【0028】
キャップ部材13の印刷領域側の近傍には、ゴムなどの弾性ブレードを備えたワイピング手段20が、記録ヘッド12の移動軌跡に対して例えば水平方向に進退できるように配置されている。そして、このワイピング手段20は、キャリッジ1がキャップ部材13側から印刷領域側に移動するに際して、必要に応じて記録ヘッド12のノズル形成面12aを払拭することができるように構成されている。
【0029】
図3に示したようにワイピング手段20は、ゴム等の弾性材料からなる方形平板状のワイピング部材21と、このワイピング部材21を保持するホルダー部材22と、を備えている。ワイピング部材21は、記録ヘッド12のノズル形成面12aに当接される先端側部分21aと、ホルダー部材22の内部に挿入されて固定された基端側部分21bとから成っている。
【0030】
ホルダー部材22は、ワイピング部材21の基端側部分21bを受け入れる空所を含む本体部22aと、この本体部22aに一体に形成されたレバー部22bとから成っている。レバー部22bは、記録ヘッド12の移動方向に平行な回転軸心Oを中心として本体部22aと共に回転できるようにして記録装置内に組み込まれている。そして、ワイピング操作を行う際には、記録ヘッド12の移動軌跡から外れる位置で待機していたワイピング部材21を、回転軸心Oを中心として回転させることにより記録ヘッド12の移動軌跡の範囲内に配置する。
【0031】
図4は、図3に示したワイピング手段20によって、記録ヘッド12のノズル形成面12aを払拭している状態を示している。ワイピング手段20のワイピング部材21を記録ヘッド12のノズル形成面12aに押し付けた状態で記録ヘッド12を移動させることにより、ワイピング操作が行われる。
【0032】
図5乃至図7は、記録ヘッド12が装着されたキャリッジ1を示しており、図8は、記録ヘッド12及びその周辺の部分を拡大して示している。
【0033】
図5乃至図8に示したように、キャリッジ1には、記録ヘッド12に隣接して、記録ヘッド12に対するワイピング部材21の相対移動方向の前方側に撓み状態保持部材30が配置されている。この撓み状態保持部材30は、ワイピング部材21の撓み状態を、ワイピング部材21がノズル形成面12aを通過した後においても保持するためのものである。
【0034】
図8に示したようにこの撓み状態保持部材30は、ワイピング部材21の相対移動方向の前方側に向かってワイピング部材21から遠ざかるように傾斜した傾斜面31と、ワイピング部材21の幅方向(ワイピング部材21の相対移動方向に直交する水平方向)の一側に対応する位置において、ノズル形成面12aに垂直な方向に向けて傾斜面31から突出する突起部材32と、を有する。この突起部材32は、ワイピング部材21の幅方向の一側の部分に当接されてワイピング部材21の撓み状態を保持する第1の突起部32aと、ワイピング部材21の相対移動方向の前方側において第1の突起部32aに隣接して設けられ、第1の突起部32aによって撓み状態に保持されたワイピング部材21を引っ掛けて留める第2の突起部32bと、を有する。
【0035】
第1の突起部32aの頂部は、ワイピング部材21の相対移動方向の前方側に向かってワイピング部材21から遠ざかるように傾斜している。
【0036】
また、傾斜面31は、さらに、突起部材32に向かってワイピング部材21から遠ざかるように傾斜している。
【0037】
図9は、本実施形態におけるワイピング手段20によるワイピング操作の様子を示している。
【0038】
図9(a)に示したように、ワイピング部材21は、記録ヘッド12のノズル形成面12aに当接され、撓んだ状態でノズル形成面12a上を摺動する。そして、ノズル形成面12aを通過したワイピング部材21は、撓み状態保持部材30の傾斜面31上を摺動する。このとき、ワイピング部材21の幅方向の一側は、突起部材32の第1の突起部32aの頂面上を摺動する。この第1の突起部32aは傾斜面31から突出しているので、この第1の突起部32aの頂面上を摺動する部分のワイピング部材21は、傾斜面31上を摺動する部分のワイピング部材21に比べて、より大きく撓んだ状態に維持される。
【0039】
そして、突起部材32の第1の突起部32aを摺動したワイピング部材21は、突起部材32の第2の突起部32bに引っ掛かり、この状態において記録ヘッド12の移動が停止される。このようにワイピング部材21が第2の突起部32aに引っ掛かった状態において、ワイピング手段20を回転軸心O周りに回転させて記録ヘッド12の移動軌跡から退避させる。
【0040】
以上述べたように本実施形態においては、突起部材32の第2の突起部32bでワイピング部材21を引っ掛けるようにしたので、例えば、CD−ROMのような厚みの厚い記録媒体に印刷を施すために記録ヘッド12の位置を通常よりも高い位置に変えたような場合でも、ノズル形成面12aを通過した後のワイピング部材21の撓み状態を確実に保持することができる。これにより、撓み状態にあるワイピング部材21が勢いよく復元して周囲にインクが飛散することを防止することができる。
【0041】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、ワイピング操作の際にノズル形成面を通過したワイピング部材を、撓み状態保持手段の突起部材の第2の突起部で引っ掛けるようにしたので、ノズル形成面を通過した後のワイピング部材の撓み状態を確実に保持することが可能であり、ひいては、撓み状態にあるワイピング部材が勢いよく復元して周囲に液体が飛散することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液体噴射装置の一実施形態としてのインクジェット式記録装置を示した斜視図。
【図2】図1に示したインクジェット式記録装置の記録ヘッドを拡大して示した斜視図。
【図3】図1に示したインクジェット式記録装置のワイピング手段を示した斜視図。
【図4】図3に示したワイピング手段によって記録ヘッドのノズル形成面を払拭している様子を示した図。
【図5】図1に示したインクジェット式記録装置の、記録ヘッドが装着されたキャリッジを示した斜視図。
【図6】図5に示した記録ヘッドが装着されたキャリッジの側面図。
【図7】図5に示した記録ヘッドが装着されたキャリッジの底面図。
【図8】図1に示したインクジェット式記録装置の記録ヘッド及び撓み状態保持部材を拡大して示した斜視図。
【図9】図1に示したインクジェット式記録装置におけるワイピング手段によるワイピング操作の様子を示した図であり、(a)はワイピング部材がノズル形成面上を摺動している状態を示し、(b)はワイピング部材がノズル形成面を通過して撓み状態保持手段で支持された状態を示している。
【図10】従来のインクジェット式記録装置におけるワイピング手段によるワイピング操作の様子を示した図であり、(a)はワイピング手段がノズル形成面上を摺動する前の状態を示し、(b)はワイピング部材がノズル形成面上を摺動している状態を示している。
【符号の説明】
12 記録ヘッド
12a ノズル形成面
12b ノズルプレート
12c ヘッドカバー
12d ヘッドケーシング
12e ノズル開口
20 ワイピング手段
21 ワイピング部材
22 ホルダー部材
30 撓み状態保持部材(撓み状態保持手段)
31 撓み状態保持部材の傾斜面
32 撓み状態保持部材の突起部材
32a 突起部材の第1の突起部
32b 突起部材の第2の突起部
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノズル開口から液滴を吐出する液体噴射ヘッドのノズル形成面を払拭するワイピング手段を備えた液体噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の液体噴射装置の代表例としては、画像記録用のインクジェット式記録ヘッドを備えたインクジェット式記録装置がある。その他の液体噴射装置としては、例えば液晶ディスプレー等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッドを備えた装置、有機ELディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッドを備えた装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッドを備えた装置、精密ピペットとしての試料噴射ヘッドを備えた装置等が挙げられる。
【0003】
液体噴射装置の代表例であるインクジェット式記録装置は、印刷時の騒音が比較的小さく、しかも小さなドットを高い密度で形成できるため、昨今においてはカラー印刷を含めた多くの印刷に使用されている。
【0004】
このようなインクジェット式記録装置は、一般に、キャリッジ上に搭載されて記録紙等の記録媒体の幅方向(ヘッド走査方向)に往復移動する記録ヘッド(液体噴射ヘッド)と、記録媒体をヘッド走査方向と直交する方向(媒体送り方向)に移動させる送り手段と、を備えている。
【0005】
このインクジェット式記録装置においては、印刷データに対応して記録ヘッドより記録媒体に対してインク滴(液滴)を吐出させることで印刷が行われる。そして、キャリッジ上に搭載される記録ヘッドを、例えばブラック、イエロー、シアン、マゼンタの各色のインクの吐出が可能なものとすることにより、ブラックインクによるテキスト印刷ばかりでなく、各インクの吐出割合を変えることにより、フルカラー印刷を可能としている。
【0006】
上述した記録ヘッドは、圧力室で加圧したインクをノズル開口からインク滴として記録媒体に向けて吐出させて印刷を行う関係上、例えばノズル開口からの溶媒の蒸発に起因するインク粘度の上昇や、インクの固化により、また塵埃の付着、さらには気泡の混入などにより、印刷不良を起こすという問題がある。
【0007】
このため、記録ヘッドのノズル開口に目詰まりが生じた場合、またはインクカートリッジを交換した場合などには、キャップ部材により記録ヘッドのノズル形成面を封止し、吸引ポンプ(チューブポンプ)からの負圧によりノズル開口からインクを吸引排出させることで、ノズル開口等におけるインク固化による目詰まりや、インク供給路内への気泡の混入によるインク吐出不良を解消するクリーニング操作(吸引操作)を実行するクリーニング装置がインクジェット式記録装置には一般に具備されている。
【0008】
上記のように目詰まりや気泡混入を解消するためにノズル開口からインクを吸引排出するクリーニング操作を行うと、ノズル開口から排出されたインクが記録ヘッドのノズル形成面に付着することがあり、このようにノズル形成面に付着したインクは塵埃等の異物を吸着しやすい。
【0009】
そこで、従来のインクジェット式記録装置は、クリーニング操作後に記録ヘッドのノズル形成面を払拭するための、ゴムなどの弾性材料からなるワイピング部材を持つワイピング手段を備えている。そして、クリーニング操作によって記録ヘッドのノズル開口からインクを強制的に吸引して排出した後、ワイピング部材を記録ヘッドのノズル形成面に当接させながら記録ヘッドを移動させ、これにより、ノズル形成面上の残留インクを払拭するようにしている。
【0010】
図10は、従来技術におけるワイピング動作を示しており、記録ヘッド50はキャリッジ51の下底部に形成された開口部52に嵌め込まれるようにして装着されている。また、ワイピング操作時における記録ヘッド50の移動方向の前方側(図10中の右側)には、記録ヘッド50に隣接して、移動方向に沿ってノズル形成面50aから表面位置がワイピング手段60から遠ざかるように変化する傾斜面53aを有する傾斜部材53が設けられている。
【0011】
ワイピング手段60のワイピング部材61は、通常、エラストマー等の弾性素材により形成されており、記録ヘッド50のノズル形成面50aに対して相対的に移動可能なホルダ62に支持固定されている。このワイピング部材61は、回転軸心Oを中心として回転することにより、記録ヘッド50の移動経路上に進出し又は移動経路から退避することができる。
【0012】
図10(a)に示したように、記録ヘッド50に接触する前の状態においてはワイピング部材61は直立状態にあり、記録ヘッド50の移動に伴ってノズル形成面50a上を摺動する際には、図10(b)に示したように進行方向の後方側に撓んだ状態となる。
【0013】
そして、記録ヘッド50のノズル形成面50aを通過したワイピング部材61は、傾斜部材53の傾斜面53aに沿って徐々に直立状態へと復元する。このように、ノズル形成面53aを通過した後のワイピング部材61を傾斜面53aに沿って摺動させることによって、撓み状態にあるワイピング部材61が直立状態へと復元する際の動作が緩やかなものとなる。これにより、ワイピング部材61の復元動作時におけるインクの飛散を防止することができる。
【0014】
【特許文献1】
特開2001−47634号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように従来のインクジェット式記録装置では、記録ヘッド50に隣接して、傾斜面52aを有する傾斜部材53を設けることにより、ワイピング部材61の復元動作時におけるインクの飛散を防止するようにしているが、その効果が十分に得られない場合があった。
【0016】
例えば、ノズル形成面50aを通過して傾斜面53a上を摺動するワイピング部材61が、記録ヘッド50を停止させる前に傾斜面53aから離れた場合、その際の復元動作によってインクが飛散してしまう場合があった。
【0017】
例えば、近年の機種においては、紙以外にも様々な記録媒体(例えばCD−ROM)に対して印刷ができるようにするために、記録ヘッド50の高さを可変として、印刷時に記録媒体を支持する部材(例えばプラテン)と記録ヘッド50との間隔を、記録媒体の厚みに応じて調整できるように構成されているものがある。そして、CD−ROMのような厚みが厚い記録媒体に印刷を施す際には、記録ヘッド50が通常の位置よりも高い位置に設定される。この場合にはワイピング部材61と記録ヘッド50のノズル形成面50aとの間隔も大きくなっているので、この状態でワイピング操作を実施すると、記録ヘッド50を停止させる前にワイピング部材61が傾斜面53aから離れ、その際の復元動作によってインクが周囲に飛散してしまう場合がある。
【0018】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、液体噴射ヘッドのノズル形成面のワイピング操作に際して、周囲への液体の飛散を防止することができる液体噴射装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明による液体噴射装置は、液滴が噴射されるノズル開口が形成されたノズル形成面を有する液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドに対して相対移動することにより、前記ノズル形成面上を摺動して前記ノズル形成面を払拭する弾性のワイピング部材を有するワイピング手段と、前記液体噴射ヘッドに対する前記ワイピング部材の相対移動方向の前方側において前記液体噴射ヘッドに隣接して配置され、前記ノズル形成面を通過した前記ワイピング部材の撓み状態を保持するための撓み状態保持手段と、を備え、前記撓み状態保持手段は、前記ワイピング部材の相対移動方向の前方側に向かって前記ワイピング部材から遠ざかるように傾斜した傾斜面と、前記ワイピング部材の幅方向の一側に対応する位置において前記ノズル形成面に垂直な方向に向けて前記傾斜面から突出する突起部材と、を有し、前記突起部材は、前記ワイピング部材の幅方向の一側の部分に当接されて前記ワイピング部材の撓み状態を保持する第1の突起部と、前記ワイピング部材の相対移動方向の前方側において前記第1の突起部に隣接して設けられ、前記ワイピング部材を引っ掛けて留める第2の突起部と、を有することを特徴とする。
【0020】
また、好ましくは、前記第1の突起部の頂部は、前記ワイピング部材の相対移動方向の前方側に向かって前記ワイピング部材から遠ざかるように傾斜している。
【0021】
また、好ましくは、前記傾斜面は、さらに、前記突起部材に向かって前記ワイピング部材から遠ざかるように傾斜している。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による液体噴射装置の一実施形態としてのインクジェット式記録装置について図面を参照して説明する。
【0023】
図1は、本実施形態によるインクジェット式記録装置の概略構成を示した斜視図である。図1中符号1はキャリッジであり、このキャリッジ1はキャリッジモータ2により駆動されるタイミングベルト3を介して、ガイド部材4に案内されてプラテン5の軸方向に往復移動されるように構成されている。キャリッジ1、キャリッジモータ2、タイミングベルト3、及びガイド部材4は、インクジェット式記録ヘッド12をキャリッジ1と共に主走査方向に走査させるキャリッジ機構(主走査機構)を構成している。
【0024】
さらに、インクジェット式記録装置は、記録ヘッド12により記録が行われる記録紙6を主走査方向に対して直交する副走査方向に間欠的に搬送する送り機構(副走査機構)を備えている。
【0025】
これらキャリッジ機構及び送り機構は、記録紙6におけるインク滴の着弾位置を変更するために、処理中の記録紙6と記録ヘッド12との相対的な位置関係を変化させる走査手段を構成する。
【0026】
図2は、記録ヘッド12を拡大して示した斜視図であり、図2に示したようにこの記録ヘッド12は、ノズル形成面12aを含むノズルプレート12bを、ヘッドカバー12cによってヘッドケーシング12dに固定して構成されている。ノズル形成面12aには、多数のノズル開口12eが複数列(本例では6列)を成して配設されている。記録ヘッド12は、キャリッジ1の記録紙6に対向する側に搭載されており、またその上部には記録ヘッド12にインクを供給するインクカートリッジ7が着脱可能に装着されている。
【0027】
インクジェット式記録装置の非印刷領域であるホームポジション(図1中、右側)にはキャップ部材13が配置されており、このキャップ部材13はキャリッジ1に搭載された記録ヘッド12がホームポジションに移動した時に、記録ヘッド12のノズル形成面12aに押し当てられてノズル形成面12aとの間に密閉空間を形成するように構成されている。そして、キャップ部材13の下方には、キャップ部材13により形成された密閉空間に負圧を与えるためのポンプユニット10が配置されている。
【0028】
キャップ部材13の印刷領域側の近傍には、ゴムなどの弾性ブレードを備えたワイピング手段20が、記録ヘッド12の移動軌跡に対して例えば水平方向に進退できるように配置されている。そして、このワイピング手段20は、キャリッジ1がキャップ部材13側から印刷領域側に移動するに際して、必要に応じて記録ヘッド12のノズル形成面12aを払拭することができるように構成されている。
【0029】
図3に示したようにワイピング手段20は、ゴム等の弾性材料からなる方形平板状のワイピング部材21と、このワイピング部材21を保持するホルダー部材22と、を備えている。ワイピング部材21は、記録ヘッド12のノズル形成面12aに当接される先端側部分21aと、ホルダー部材22の内部に挿入されて固定された基端側部分21bとから成っている。
【0030】
ホルダー部材22は、ワイピング部材21の基端側部分21bを受け入れる空所を含む本体部22aと、この本体部22aに一体に形成されたレバー部22bとから成っている。レバー部22bは、記録ヘッド12の移動方向に平行な回転軸心Oを中心として本体部22aと共に回転できるようにして記録装置内に組み込まれている。そして、ワイピング操作を行う際には、記録ヘッド12の移動軌跡から外れる位置で待機していたワイピング部材21を、回転軸心Oを中心として回転させることにより記録ヘッド12の移動軌跡の範囲内に配置する。
【0031】
図4は、図3に示したワイピング手段20によって、記録ヘッド12のノズル形成面12aを払拭している状態を示している。ワイピング手段20のワイピング部材21を記録ヘッド12のノズル形成面12aに押し付けた状態で記録ヘッド12を移動させることにより、ワイピング操作が行われる。
【0032】
図5乃至図7は、記録ヘッド12が装着されたキャリッジ1を示しており、図8は、記録ヘッド12及びその周辺の部分を拡大して示している。
【0033】
図5乃至図8に示したように、キャリッジ1には、記録ヘッド12に隣接して、記録ヘッド12に対するワイピング部材21の相対移動方向の前方側に撓み状態保持部材30が配置されている。この撓み状態保持部材30は、ワイピング部材21の撓み状態を、ワイピング部材21がノズル形成面12aを通過した後においても保持するためのものである。
【0034】
図8に示したようにこの撓み状態保持部材30は、ワイピング部材21の相対移動方向の前方側に向かってワイピング部材21から遠ざかるように傾斜した傾斜面31と、ワイピング部材21の幅方向(ワイピング部材21の相対移動方向に直交する水平方向)の一側に対応する位置において、ノズル形成面12aに垂直な方向に向けて傾斜面31から突出する突起部材32と、を有する。この突起部材32は、ワイピング部材21の幅方向の一側の部分に当接されてワイピング部材21の撓み状態を保持する第1の突起部32aと、ワイピング部材21の相対移動方向の前方側において第1の突起部32aに隣接して設けられ、第1の突起部32aによって撓み状態に保持されたワイピング部材21を引っ掛けて留める第2の突起部32bと、を有する。
【0035】
第1の突起部32aの頂部は、ワイピング部材21の相対移動方向の前方側に向かってワイピング部材21から遠ざかるように傾斜している。
【0036】
また、傾斜面31は、さらに、突起部材32に向かってワイピング部材21から遠ざかるように傾斜している。
【0037】
図9は、本実施形態におけるワイピング手段20によるワイピング操作の様子を示している。
【0038】
図9(a)に示したように、ワイピング部材21は、記録ヘッド12のノズル形成面12aに当接され、撓んだ状態でノズル形成面12a上を摺動する。そして、ノズル形成面12aを通過したワイピング部材21は、撓み状態保持部材30の傾斜面31上を摺動する。このとき、ワイピング部材21の幅方向の一側は、突起部材32の第1の突起部32aの頂面上を摺動する。この第1の突起部32aは傾斜面31から突出しているので、この第1の突起部32aの頂面上を摺動する部分のワイピング部材21は、傾斜面31上を摺動する部分のワイピング部材21に比べて、より大きく撓んだ状態に維持される。
【0039】
そして、突起部材32の第1の突起部32aを摺動したワイピング部材21は、突起部材32の第2の突起部32bに引っ掛かり、この状態において記録ヘッド12の移動が停止される。このようにワイピング部材21が第2の突起部32aに引っ掛かった状態において、ワイピング手段20を回転軸心O周りに回転させて記録ヘッド12の移動軌跡から退避させる。
【0040】
以上述べたように本実施形態においては、突起部材32の第2の突起部32bでワイピング部材21を引っ掛けるようにしたので、例えば、CD−ROMのような厚みの厚い記録媒体に印刷を施すために記録ヘッド12の位置を通常よりも高い位置に変えたような場合でも、ノズル形成面12aを通過した後のワイピング部材21の撓み状態を確実に保持することができる。これにより、撓み状態にあるワイピング部材21が勢いよく復元して周囲にインクが飛散することを防止することができる。
【0041】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、ワイピング操作の際にノズル形成面を通過したワイピング部材を、撓み状態保持手段の突起部材の第2の突起部で引っ掛けるようにしたので、ノズル形成面を通過した後のワイピング部材の撓み状態を確実に保持することが可能であり、ひいては、撓み状態にあるワイピング部材が勢いよく復元して周囲に液体が飛散することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液体噴射装置の一実施形態としてのインクジェット式記録装置を示した斜視図。
【図2】図1に示したインクジェット式記録装置の記録ヘッドを拡大して示した斜視図。
【図3】図1に示したインクジェット式記録装置のワイピング手段を示した斜視図。
【図4】図3に示したワイピング手段によって記録ヘッドのノズル形成面を払拭している様子を示した図。
【図5】図1に示したインクジェット式記録装置の、記録ヘッドが装着されたキャリッジを示した斜視図。
【図6】図5に示した記録ヘッドが装着されたキャリッジの側面図。
【図7】図5に示した記録ヘッドが装着されたキャリッジの底面図。
【図8】図1に示したインクジェット式記録装置の記録ヘッド及び撓み状態保持部材を拡大して示した斜視図。
【図9】図1に示したインクジェット式記録装置におけるワイピング手段によるワイピング操作の様子を示した図であり、(a)はワイピング部材がノズル形成面上を摺動している状態を示し、(b)はワイピング部材がノズル形成面を通過して撓み状態保持手段で支持された状態を示している。
【図10】従来のインクジェット式記録装置におけるワイピング手段によるワイピング操作の様子を示した図であり、(a)はワイピング手段がノズル形成面上を摺動する前の状態を示し、(b)はワイピング部材がノズル形成面上を摺動している状態を示している。
【符号の説明】
12 記録ヘッド
12a ノズル形成面
12b ノズルプレート
12c ヘッドカバー
12d ヘッドケーシング
12e ノズル開口
20 ワイピング手段
21 ワイピング部材
22 ホルダー部材
30 撓み状態保持部材(撓み状態保持手段)
31 撓み状態保持部材の傾斜面
32 撓み状態保持部材の突起部材
32a 突起部材の第1の突起部
32b 突起部材の第2の突起部
Claims (3)
- 液滴が噴射されるノズル開口が形成されたノズル形成面を有する液体噴射ヘッドと、
前記液体噴射ヘッドに対して相対移動することにより、前記ノズル形成面上を摺動して前記ノズル形成面を払拭する弾性のワイピング部材を有するワイピング手段と、
前記液体噴射ヘッドに対する前記ワイピング部材の相対移動方向の前方側において前記液体噴射ヘッドに隣接して配置され、前記ノズル形成面を通過した前記ワイピング部材の撓み状態を保持するための撓み状態保持手段と、を備え、
前記撓み状態保持手段は、前記ワイピング部材の相対移動方向の前方側に向かって前記ワイピング部材から遠ざかるように傾斜した傾斜面と、前記ワイピング部材の幅方向の一側に対応する位置において前記ノズル形成面に垂直な方向に向けて前記傾斜面から突出する突起部材と、を有し、
前記突起部材は、前記ワイピング部材の幅方向の一側の部分に当接されて前記ワイピング部材の撓み状態を保持する第1の突起部と、前記ワイピング部材の相対移動方向の前方側において前記第1の突起部に隣接して設けられ、前記ワイピング部材を引っ掛けて留める第2の突起部と、を有することを特徴とする液体噴射装置。 - 前記第1の突起部の頂部は、前記ワイピング部材の相対移動方向の前方側に向かって前記ワイピング部材から遠ざかるように傾斜している請求項1記載の液体噴射装置。
- 前記傾斜面は、さらに、前記突起部材に向かって前記ワイピング部材から遠ざかるように傾斜している請求項1又は2に記載の液体噴射装置。
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2003
- 2003-04-17 JP JP2003112949A patent/JP2004314488A/ja not_active Withdrawn
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