JP4411578B2 - 液体噴射装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノズル開口から対象物に向けて液滴を吐出する液体噴射ヘッドのノズル形成面を払拭するためのワイピング装置及びこのワイピング装置を備えた液体噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の液体噴射装置の代表例としては、画像記録用のインクジェット式記録ヘッドを備えたインクジェット式記録装置がある。その他の液体噴射装置としては、例えば液晶ディスプレー等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッドを備えた装置、有機ELディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッドを備えた装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッドを備えた装置、精密ピペットとしての試料噴射ヘッドを備えた装置等が挙げられる。
【0003】
液体噴射装置の代表例であるインクジェット式記録装置は、印刷時の騒音が比較的小さく、しかも小さなドットを高い密度で形成できるため、昨今においてはカラー印刷を含めた多くの印刷に使用されている。
【0004】
このようなインクジェット式記録装置は、一般に、キャリッジ上に搭載されて記録紙等の記録媒体の幅方向(ヘッド走査方向)に往復移動する記録ヘッド(液体噴射ヘッド)と、記録媒体をヘッド走査方向と直交する方向(媒体送り方向)に移動させる送り手段と、を備えている。
【0005】
このインクジェット式記録装置においては、印刷データに対応して記録ヘッドより記録媒体に対してインク滴(液滴)を吐出させることで印刷が行われる。そして、キャリッジ上に搭載される記録ヘッドを、例えばブラック、イエロー、シアン、マゼンタの各色のインクの吐出が可能なものとすることにより、ブラックインクによるテキスト印刷ばかりでなく、各インクの吐出割合を変えることにより、フルカラー印刷を可能としている。
【0006】
上述した記録ヘッドは、圧力室で加圧したインクをノズル開口からインク滴として記録媒体に向けて吐出させて印刷を行う関係上、例えばノズル開口からの溶媒の蒸発に起因するインク粘度の上昇や、インクの固化により、また塵埃の付着、さらには気泡の混入などにより、印刷不良を起こすという問題がある。
【0007】
このため、記録ヘッドのノズル開口に目詰まりが生じた場合、またはインクカートリッジを交換した場合などには、キャップ部材により記録ヘッドのノズル形成面を封止し、吸引ポンプ(チューブポンプ)からの負圧によりノズル開口からインクを吸引排出させることで、ノズル開口等におけるインク固化による目詰まりや、インク供給路内への気泡の混入によるインク吐出不良を解消するクリーニング操作(吸引操作)を実行するクリーニング装置がインクジェット式記録装置には一般に具備されている。
【0008】
また、従来のインクジェット式記録装置は、クリーニング操作後に記録ヘッドのノズル形成面を払拭するための、ゴムなどの弾性材料からなるブレード部材を持つワイピング装置を備えている。そして、記録ヘッドのノズル開口からインクを強制的に吸引して排出した後、ブレード部材を記録ヘッドのノズル形成面に当接させながら記録ヘッドを移動させ、これにより、ノズル形成面上の残留インクを払拭することができる。
【0009】
図7は、従来のワイピング装置を示しており、このワイピング装置50は、ゴム等の弾性材料からなる方形平板状のブレード部材51と、このブレード部材51を保持するホルダー部材52と、を備えている。ブレード部材51は、記録ヘッドのノズル形成面に当接される先端側部分51aと、ホルダー部材52の内部に挿入されて固定された基端側部分51bとから成っている。
【0010】
ホルダー部材52は、ブレード部材51の基端側部分51bを受け入れる空所を含む本体部52aと、この本体部52aに一体に形成されたレバー部52bとから成っている。レバー部52bは、図7に示した回転軸心Oを中心として本体部52aと共に回転できるようにして記録装置内に組み込まれている。そして、ワイピング操作を行う際には、記録ヘッドの移動軌跡から外れる位置で待機していたブレード部材51を、回転軸心Oを中心として回転させることにより記録ヘッドの移動軌跡の範囲内に配置する。
【0011】
図8は、図7に示した従来のワイピング装置50によって、記録ヘッド12のノズル形成面12aを払拭している状態を示している。このように、ワイピング装置50のブレード部材51を記録ヘッド12のノズル形成面12aに押し付けた状態で記録ヘッド12を移動させることにより、ワイピング操作が行われる。
【0012】
【特許文献1】
特開2002−307700号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
図8に示したように記録ヘッド12は、ノズル形成面12aを含むノズルプレート12bをヘッドカバー12cによってヘッドケーシング12dに固定して構成されている。そして、ノズル形成面12aの周縁部がヘッドカバー12cによって覆われており、このヘッドカバー12cの厚みに起因して、記録ヘッド12の移動方向(ワイピング方向)に延在する段差部分S(及びこれに直交する方向に延在する段差部分)が存在している。
【0014】
このため、ブレード部材51の先端側部分51aをノズル形成面12aに押し当てた際に、段差部分Sにおいてブレード部材51の先端側部分51aとノズル形成面12aとの間に間隙が生じてしまう。このように間隙が生じると、その部分においてはブレード部材51によるインクの払拭が行われないので、ワイピング操作後においてインクの拭き残りが生じてしまう。拭き残ったインクが固化すると、クリーニング操作の際にノズル形成面12aをキャッピング手段によって封止した際に、固化したインクの存在によって十分な密着性を確保できない可能性がある。
【0015】
上述した問題を考慮して、ヘッドカバー12cとノズル形成面12aとの間に生じる段差部分Sにおいてもワイピング装置によって十分にインクの払拭ができるようにするためには、例えば、記録ヘッド12に対するブレード部材51の押し付け力を、ブレード部材51全体にわたって強くする方法が考えられる。
【0016】
しかしながら、この方法では、ワイピング操作を繰り返し行うことにより、ノズル形成面12aに予め付与されているメッキ等の処理が破壊される可能性がある。このようにノズル形成面12aの表面のメッキ等の処理が破壊されると、表面の撥水性が損なわれ、正常な印刷ができなくなる可能である。また、ノズル形成面12aを摺動する際のブレード部材51の摩耗が加速され、削り取られたブレード材料のゴミが発生すると共に、ブレード部材51の払拭機能が損なわれるという問題がある。さらに、ブレード部材51の押し付け力が強いため、ノズル形成面12aを拭き切った後、撓んでいたブレード部材51が勢いよく元の状態に戻り、このときにインクが激しく飛び散ってしまうという問題もある。
【0017】
また、段差部分Sにおいてもワイピング装置によって十分にインクの払拭ができるようにするための他の方法としては、ノズル形成面12aにおける凹凸形状に合わせてブレード部材の当接部分の形状を工夫する方法が考えられる。
【0018】
しかしながら、この方法では、一般に加工が困難なゴム等の弾性材料を、単純な形状(例えば方形形状)ではない複雑な形状に加工する必要があり、製造コストの増大がもたらされてしまうという問題がある。
【0019】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、液体噴射ヘッドのノズル形成面側に凹凸が存在する場合においても、液体噴射ヘッド上の液体を支障なく払拭できる液体噴射ヘッドのワイピング装置を備えた液体噴射装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の参考例は、ノズル開口から対象物に向けて液滴を吐出する液体噴射ヘッドのノズル形成面を払拭するためのワイピング装置であって、前記液体噴射ヘッドの前記ノズル形成面に当接され、前記液体噴射ヘッドに対する相対的な移動によって前記ノズル形成面上を摺動する、弾性材料から成るブレード部材と、前記ブレード部材を保持するホルダー部材と、を備え、前記ブレード部材は、前記ノズル形成面に当接される直線上の先端部を含む先端側部分と、前記ホルダー部材に固定された基端側部分と、を有し、前記ホルダー部材は、前記ノズル形成面上を摺動する際に撓んだ前記ブレード部材をその撓み方向側において支持する背もたれ部を含み、前記背もたれ部は、前記液体噴射ヘッドの移動方向に直交する前記ブレード部材の幅方向に沿って高さが変化する所定の高さ分布を持っており、これにより、前記ブレード部材の撓み可能な部分の長さである自由長が前記ブレード部材の幅方向に沿って所定の長さ分布を持っていることを特徴とする。
【0021】
また、好ましくは、前記背もたれ部の前記所定の高さ分布は、前記ノズル形成面側に存在する段差部分に対応して高くした部分を含む。
【0022】
また、好ましくは、前記液体噴射ヘッドの前記ノズル形成面の縁部にはヘッドカバーが取り付けられており、前記背もたれ部の前記所定の高さ分布は、前記ヘッドカバーの存在によって前記ノズル形成面側に形成された段差部分に対応して高くした部分を含む。
【0023】
上記課題を解決するために、本発明は、ノズル開口から対象物に向けて液滴を吐出する液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドのノズル形成面を払拭するためのワイピング装置と、を備えた液体噴射装置であって、前記ワイピング装置は、前記液体噴射ヘッドの前記ノズル形成面に当接され、前記液体噴射ヘッドに対する相対的な移動によって前記ノズル形成面上を摺動する、弾性材料から成るブレード部材と、前記ブレード部材を保持するホルダー部材と、を備え、前記ブレード部材は、前記ノズル形成面に当接される直線上の先端部を含む一体の先端側部分と、前記ホルダー部材に固定された基端側部分と、を有し、前記ホルダー部材は、前記ノズル形成面上を摺動する際に撓んだ前記ブレード部材をその撓み方向側において支持する背もたれ部を含み、前記背もたれ部は、前記液体噴射ヘッドの移動方向に直交する前記ブレード部材の幅方向に沿って高さが変化する所定の高さ分布を持っており、これにより、前記ブレード部材の撓み可能な部分の長さである自由長が前記ブレード部材の幅方向に沿って所定の長さ分布を持っており、前記背もたれ部の前記所定の高さ分布は、前記ノズル形成面側に存在する凸部に対応して低くした部分を含み、前記液体噴射ヘッドの前記ノズル形成面の縁部にはヘッドカバーが取り付けられており、前記背もたれ部の前記所定の高さ分布は、前記ヘッドカバーの存在によって前記ノズル形成面側に形成された前記凸部に対応して低くした部分を含む、ことを特徴とする
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による液体噴射装置の一実施形態としてのインクジェット式記録装置について図1乃至図4を参照して説明する。
【0027】
図1は、本実施形態によるインクジェット式記録装置の概略構成を示した斜視図である。図1中符号1はキャリッジであり、このキャリッジ1はキャリッジモータ2により駆動されるタイミングベルト3を介して、ガイド部材4に案内されてプラテン5の軸方向に往復移動されるように構成されている。キャリッジ1、キャリッジモータ2、タイミングベルト3、及びガイド部材4は、インクジェット式記録ヘッド12をキャリッジ1と共に主走査方向に走査させるキャリッジ機構(主走査機構)を構成している。
【0028】
さらに、インクジェット式記録装置は、記録ヘッド12により記録が行われる記録紙6を主走査方向に対して直交する副走査方向に間欠的に搬送する送り機構(副走査機構)を備えている。
【0029】
これらキャリッジ機構及び送り機構は、記録紙6におけるインク滴の着弾位置を変更するために、処理中の記録紙6と記録ヘッド12との相対的な位置関係を変化させる走査手段を構成する。
【0030】
図2は、記録ヘッド12を拡大して示した斜視図であり、図2に示したようにこの記録ヘッド12は、ノズル形成面12aを含むノズルプレート12bを、ヘッドカバー12cによってヘッドケーシング12dに固定して構成されている。ノズル形成面12aには、多数のノズル開口12eが複数列(本例では6列)を成して配設されている。記録ヘッド12は、キャリッジ1の記録紙6に対向する側に搭載されており、またその上部には記録ヘッド12にインクを供給するインクカートリッジ7が着脱可能に装着されている。
【0031】
インクジェット式記録装置の非印刷領域であるホームポジション(図1中、右側)にはキャップ部材13が配置されており、このキャップ部材13はキャリッジ1に搭載された記録ヘッド12がホームポジションに移動した時に、記録ヘッド12のノズル形成面12aに押し当てられてノズル形成面12aとの間に密閉空間を形成するように構成されている。そして、キャップ部材13の下方には、キャップ部材13により形成された密閉空間に負圧を与えるためのポンプユニット10が配置されている。
【0032】
キャップ部材13の印刷領域側の近傍には、ゴムなどの弾性ブレードを備えたワイピング装置20が、記録ヘッド12の移動軌跡に対して例えば水平方向に進退できるように配置されている。そして、このワイピング装置20は、キャリッジ1がキャップ部材13側から印刷領域側に移動するに際して、必要に応じて記録ヘッド12のノズル形成面12aを払拭することができるように構成されている。
【0033】
図3は、本発明の参考例の実施形態におけるワイピング装置20を拡大して示した斜視図であり、図3に示したようにこのワイピング装置20は、ゴム等の弾性材料からなる方形平板状のブレード部材21と、このブレード部材21を保持するホルダー部材22と、を備えている。
【0034】
ブレード部材21は、記録ヘッド12のノズル形成面12aに当接される直線上の先端部を含む先端側部分21aと、ホルダー部材22の内部に挿入されて固定された基端側部分21bとから成っている。
【0035】
ホルダー部材22は、ブレード部材21の基端側部分21bを受け入れる空所を含む本体部22aと、この本体部22aに一体に形成されたレバー部22bとから成っている。レバー部22bは、図3に示した回転軸心Oを中心として本体部22aと共に回転できるようにして記録装置本体内に組み込まれている。即ち、記録ヘッド12の移動軌跡から外れる位置で待機しているブレード部材21を、ワイピング操作を行う際に回転軸心Oを中心として回転させることにより記録ヘッド12の移動軌跡の範囲内に配置する。
【0036】
そして、本実施形態によるワイピング装置20においては、ホルダー部材22は、ノズル形成面12a上を摺動する際に撓んだブレード部材21をその撓み方向側において支持する背もたれ部22cを含む。
【0037】
この背もたれ部22cは、記録ヘッド12の移動方向に直交するブレード部材21の幅方向に沿って高さが変化する所定の高さ分布を持っており、これにより、ブレード部材21の撓み可能な部分の長さである自由長L(L1,L2)が、ブレード部材21の幅方向に沿って所定の長さ分布を持っている。
【0038】
より具体的には、背もたれ部22cは、幅方向の両端近傍に形成された一対の凸状部22dを含んでいる。これら一対の凸状部22dは、記録ヘッド12のノズル形成面12aの周縁に取り付けられたヘッドカバー12cの存在によってノズル形成面12a側に形成された、記録ヘッド12の移動方向(ワイピング方向)に延在する段差部分Sに対応している。なお、図2に示したノズル形成領域Aに概ね対応する部分のブレード部材21の自由長L1は、ノズル形成領域Aに対するブレード部材21の押し付け力が過不足のない適切は大きさになるような長さに設定されている。
【0039】
図4は、図3に示したワイピング装置20によって、記録ヘッド12のノズル形成面12aを払拭している状態を示している。ワイピング装置20のブレード部材21を記録ヘッド12のノズル形成面12aに押し付けた状態で記録ヘッド12を移動させることにより、ワイピング操作が行われる。
【0040】
そして、本実施形態によるワイピング装置20においては、インクの拭き残りが発生しやすい、ワイピング方向に延在する段差部分Sに対応させて、一対の凸状部22dを背もたれ部22cに形成し、これによりブレード部材51の自由長Lを短い長さL2にしたので、この部分におけるブレード部材51は他の部分(自由長L1の部分)に比べて撓みにくくなっている。即ち、一対の凸状部22dに対応する部分においては、ブレード部材21の記録ヘッド12に対する押し付け力が、ノズル形成領域Aに対する押し付け力に比べて大きくなっている。これにより、ノズル形成領域Aに対しては過不足のない適切な押し付け力を確保しつつ、段差部分Sに対して十分なワイピング効果が得られ、インクの拭き残りを防止することができる。
【0041】
しかも、記録ヘッド12の段差部分Sに相当する部分以外の部分(即ち、ノズル形成領域A)に対する押し付け力は通常通りであるので、ノズル形成面12aに付与されているメッキ等の処理の破壊が促進されることがなく、ブレード部材21の損耗が加速されることもなく、また、撓んだブレード部材21の復元時におけるインクの飛散が拡大することもない。
【0042】
また、本実施形態によれば、一般に加工が難しいゴム等の弾性材料からなるブレード部材21を複雑な形状に加工する必要がなく、主として樹脂で形成されるホルダー部材22の形状を変えることで対応できるので、製造コストの大幅な増加がもたらされることがなく、また試作及びその評価を容易かつ低コストで行うことができる。
【0043】
また、本実施形態によれば、設計変更により記録ヘッド12のノズル形成面12a側の凹凸形状が変更された場合でも、ホルダー部材22の形状を変更するだけで対応可能であり、従ってブレード部材21については、記録ヘッド12の設計変更にかかわらず同じものを使用することができるので、記録ヘッド12の設計変更に伴ってブレード部材21の設計を変更する必要がない。
【0044】
次に、本発明の実施形態について図5及び図6を参照して説明する。なお、上述した実施形態と共通する部分については説明を省略し、異なる部分について説明する。
【0045】
図5及び図6から分かるように、本実施形態によるワイピング装置においては、図3に示した上述の実施形態のように背もたれ部22cに一対の凸状部22dを設ける代わりに、背もたれ部22cの幅方向の両端に一対の切欠き部22eを形成した。これら一対の切欠き部22eは、ヘッドカバー12cの存在によってノズル形成面12aの周縁に形成された、記録ヘッド12の移動方向(ワイピング方向)に延在する凸部Pに対応して形成されている。
【0046】
このように本実施形態においては、記録ヘッド12の移動方向(ワイピング方向)に延在する凸部Pに対応して一対の切欠き部22eを形成し、これらの部分におけるブレード部材21の自由長L3を、ノズル形成領域Aに対応する部分のブレード部材21の自由長L1よりも長くした。
【0047】
これにより、ヘッドカバー12cの部分(凸部P)に対するブレード部材21の押し付け力が過度に大きくなることが防止され、ひいては、ノズル形成領域Aに対応する部分のブレード部材21が、ヘッドカバー12cの部分(凸部P)に対応する部分のブレード部材21によって側方外側に向けて引っ張られる現象を抑制することができる。
【0048】
このため、ヘッドカバー12cの存在によってノズル形成面12a側に形成された段差部分Sに対するブレード部材21の形状の追従性(倣い性)が高まり、この段差部分S付近に存在するインクの拭き残しを防止することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、ブレード部材を保持するホルダー部材の背もたれ部に、ブレード部材の幅方向に沿って高さが変化する所定の高さ分布を持たせ、これにより、ブレード部材の撓み可能な部分の長さである自由長に、ブレード部材の幅方向に沿って所定の長さ分布を持たせるようにしたので、液体噴射ヘッドのノズル形成面側に凹凸が存在する場合においても、液体噴射ヘッド上の液体を支障なく払拭することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による液体噴射装置の一実施形態としてのインクジェット式記録装置を示した斜視図。
【図2】 図1に示したインクジェット式記録装置の記録ヘッドを拡大して示した斜視図。
【図3】 本発明の参考例による液体噴射ヘッドのワイピング装置の一実施形態としてのワイピング装置を示した斜視図。
【図4】 図3に示したワイピング装置によって記録ヘッドのノズル形成面を払拭している様子を示した図。
【図5】 本発明による液体噴射ヘッドのワイピング装置の実施形態としてのワイピング装置を示した斜視図。
【図6】 図5に示したワイピング装置によって記録ヘッドのノズル形成面を払拭している様子を示した図。
【図7】 従来の液体噴射ヘッドのワイピング装置を示した斜視図。
【図8】 図7に示した従来のワイピング装置によって記録ヘッドのノズル形成面を払拭している様子を示した図。
【符号の説明】
12 記録ヘッド
12a ノズル形成面
12b ノズルプレート
12c ヘッドカバー
12d ヘッドケーシング
12e ノズル開口
20 ワイピング装置
21 ブレード部材
21a ブレード部材の先端側部分
21b ブレード部材の基端側部分
22 ホルダー部材
22a ホルダー部材の本体部
22b ホルダー部材のレバー部
22c 背もたれ部
22d 背もたれ部の凸状部
22e 背もたれ部の切欠き部
A ノズル形成領域
P 凸部
S 段差部分

Claims (1)

  1. ノズル開口から対象物に向けて液滴を吐出する液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドのノズル形成面を払拭するためのワイピング装置と、を備えた液体噴射装置であって、
    前記ワイピング装置は、
    前記液体噴射ヘッドの前記ノズル形成面に当接され、前記液体噴射ヘッドに対する相対的な移動によって前記ノズル形成面上を摺動する、弾性材料から成るブレード部材と、
    前記ブレード部材を保持するホルダー部材と、を備え、
    前記ブレード部材は、前記ノズル形成面に当接される直線上の先端部を含む一体の先端側部分と、前記ホルダー部材に固定された基端側部分と、を有し、
    前記ホルダー部材は、前記ノズル形成面上を摺動する際に撓んだ前記ブレード部材をその撓み方向側において支持する背もたれ部を含み、
    前記背もたれ部は、前記液体噴射ヘッドの移動方向に直交する前記ブレード部材の幅方向に沿って高さが変化する所定の高さ分布を持っており、これにより、前記ブレード部材の撓み可能な部分の長さである自由長が前記ブレード部材の幅方向に沿って所定の長さ分布を持っており、
    前記背もたれ部の前記所定の高さ分布は、前記ノズル形成面側に存在する凸部に対応して低くした部分を含み、
    前記液体噴射ヘッドの前記ノズル形成面の縁部にはヘッドカバーが取り付けられており、
    前記背もたれ部の前記所定の高さ分布は、前記ヘッドカバーの存在によって前記ノズル形成面側に形成された前記凸部に対応して低くした部分を含む、ことを特徴とする液体噴射装置
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