JP2004312468A - 映像切換装置及び映像システム - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の映像機器の間の接続状態が確実に認識でき、接続状態の変更も容易に実行できる映像切換装置が求められている。
【解決手段】固有情報が重畳された複数の映像信号が入力されるビデオ入力部31と、複数の映像信号を出力可能なビデオ出力部32と、ビデオ入力部に入力された映像信号を選択的にビデオ出力部に伝送可能な信号マトリックス33と、信号マトリックスを制御してビデオ入力部から入力された映像信号の固有情報に基づき、映像信号を判別と、その映像信号をビデオ出力部からの出力する映像機器を判別して、その判別結果を基に信号マトリックスを制御し、かつ、接続状態を表示する映像切換装置。
【選択図】 図1
【解決手段】固有情報が重畳された複数の映像信号が入力されるビデオ入力部31と、複数の映像信号を出力可能なビデオ出力部32と、ビデオ入力部に入力された映像信号を選択的にビデオ出力部に伝送可能な信号マトリックス33と、信号マトリックスを制御してビデオ入力部から入力された映像信号の固有情報に基づき、映像信号を判別と、その映像信号をビデオ出力部からの出力する映像機器を判別して、その判別結果を基に信号マトリックスを制御し、かつ、接続状態を表示する映像切換装置。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の映像信号生成機器と、複数の映像信号表示及び記録機器との間の接続と接続切換を行う映像切換装置及び映像システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数の映像信号生成機器と複数の映像信号表示及び記録機器との間で伝送される映像信号の供給接続を選択的に切り換えるためにビデオスイッチャーが用いられている。
【0003】
このビデオスイッチャーは、複数の映像信号生成機器が接続される複数の映像信号入力端子と、複数の映像信号表示及び記録機器が接続される複数の映像信号出力端子が設けられ、その映像信号入力端子と映像信号出力端子の接続を選択的に切り換える複数のスイッチからなっている。
【0004】
一方、外科手術システムでは、体腔内の観察部位を撮像する内視鏡装置や超音波装置で撮像生成した内視鏡映像信号と超音波映像信号をそれぞれ異なるモニターに再生表示し、そのモニタに再生表示される内視鏡映像と超音波映像の基で診断治療が行われるとともに、その内視鏡映像信号と超音波映像信号を録画機器に録画記録することが行われている。
【0005】
このように、複数の映像信号を異なるモニタや録画機器に出力させるとともに、その出力させる先のモニタや録画機器を選択的に切り換えるために、前記ビデオスイッチャーが用いられている。
【0006】
このビデオスイッチャーを用いて、内視鏡映像信号や超音波映像信号を生成する内視鏡装置や超音波装置等の複数の映像信号生成機器と、この複数の映像信号生成機器で生成された映像信号を再生表示するモニタや録画記録する録画機器等の複数の映像信号表示及び記録機器との接続組み合わせは、システム設置者がユーザの使い勝手を考慮して接続設定している。
【0007】
このように、ビデオスイッチャーを介して、複数の映像信号生成機器と、複数の映像信号表示及び記録機器とが接続された状態において、ユーザが、あるモニターに再生表示されている映像を他の映像信号生成機器からの映像に切り換えたり、あるいは、ある録画機器に録画記録している映像を他の映像信号生成機器からの映像に切り換える場合には、前記ビデオスイッチャーの映像信号入力端子毎に接続されている映像信号生成機器と、映像信号出力端子毎に接続されている映像信号表示及び記録機器との接続状態を確認して、ビデオスイッチャーのスイッチで切り換えてるために、各端子と映像信号生成、表示及び記録機器の切換作業が繁雑となる。
【0008】
また、前記ビデオスイッチャーの映像信号入力端子と映像信号出力端子に接続されている映像信号生成機器と映像信号表示及び記録機器との接続状態を変更する場合や、保守点検時に各映像信号入出力端子の接続確認を行う場合は、ビデオスイッチャーに接続されている各映像信号生成機器と映像信号表示及び記録機器のケーブルをたぐって接続状態を確認しているために、接続確認作業が繁雑となる。
【0009】
この複数の映像機器相互の接続状態を各映像機器の接続端子に接続されている機器やケーブルをたぐらずに確認する方法として、各映像機器毎に設けられている他の映像機器との間で各種信号をケーブルを介して送受する信号送受端子と併設して、各映像機器の信号送受端子を識別する識別通信端子を設け、この識別通信端子に前記ケーブルを接続させて、相互に信号送受端子の識別情報を送受信させて、その識別情報から各映像機器相互の接続状態をモニターに表示させる接続装置識別システムが提案されている(特許文献1参照)。
【0010】
【特許文献1】
特開2001−95748号公報。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許文献1に提案されている接続装置識別システムは、各映像機器毎に、他の映像機器と各種信号を送受信するための信号送受端子毎に端子識別用の識別通信端子を併設する必要があり、前記各映像機器の信号送受端子間を接続する信号ケーブルには、前記識別通信端子と接続するための通信線が内蔵又は併設されている必要があり、かつ、前記信号送受信端子と信号ケーブルを接続するコネクタにも識別通信端子と接続するコネクタが内蔵又は併設されている必要がある。
【0012】
このため、前記映像機器の信号送受端子、信号ケーブル、及びコネクタの構成が複雑でコスト上昇の要因となり、また、信号ケーブルに接続されたコネクタを各映像機器の信号送受端子に接続する際の接続作業が繁雑となる等の課題がある。
【0013】
また、映像機器の接続関係を変更する場合には、接続変更する映像機器の信号ケーブルをたぐり、所望の映像機器と接続差し替えせざるを得ず、接続変更の作業の煩雑性は解消されていない。
【0014】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、複数の映像機器の間の接続状態が確実に認識できるとともに、接続状態の変更も容易に実行できる映像切換装置及び映像システムを提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の映像切換装置は、所定の第1の映像機器の固有情報が重畳された映像信号を入力可能な映像信号入力手段を複数有する映像信号入力手段群と、所定の第2の映像機器に前記映像信号を出力可能な映像信号出力手段を複数有する映像信号出力手段群と、前記映像信号入力手段で入力された映像信号を選択的に前記映像信号出力手段に伝送可能なスイッチ手段を複数有するスイッチマトリックス手段と、前記スイッチマトリックス手段を制御するスイッチ制御手段と、前記映像信号入力手段群から入力された映像信号に重畳された前記固有情報に基づき、前記第1の映像機器の種別を判別する第1の映像機器判別手段と、前記映像信号出力手段群で前記映像信号が出力された前記所定の第2の映像機器からの固有情報を受信して、前記第2の映像機器の種別を判別する第2の映像機器判別手段と、前記第1の映像機器判別手段の判別結果と前記第2の映像機器判別手段の判別結果と前記スイッチ制御手段の制御状態とに基づいて、前記第1の映像機器と前記第2の映像機器との接続状態を表示可能な表示手段と、を具備したことを特徴とする。
【0016】
本発明の映像切換装置は、操作者が複数の第1の映像機器に対して、複数の第2の映像機器の接続設定を映像切換装置のみの操作で自由に接続設定ができるとともに、表示部に表示された接続設定状態により接続確認が容易にできるようになった。
【0017】
また、本発明の映像システムは、所定の映像信号を生成するとともに、機器の固有情報を前記映像信号に重畳して出力可能な第1の映像機器を複数備えて構成された第1の映像機器群と、前記映像信号に対して所定の機能処理を実施可能な第2の映像機器を複数備えて構成された第2の映像機器群と、前記第1の映像機器群からの複数の前記映像信号を選択的に前記第2の映像機器群に伝送するために複数のスイッチ手段からなるスイッチマトリックス手段を有する映像切換装置と、前記スイッチマトリックス手段を制御するスイッチ制御手段と、前記第1の映像機器群から前記映像切換装置に入力された映像信号に重畳された前記固有情報に基づき、前記第1の映像機器の種別を判別する第1の映像機器判別手段と、前記映像切換装置から前記映像信号が伝送された前記第2の映像機器より固有情報を受信して、前記第2の映像機器の種別を判別する第2の映像機器判別手段と、前記第1の映像機器判別手段の判別結果と前記第2の映像機器判別手段の判別結果と前記スイッチ制御手段の制御状態とに基づいて、前記第1の映像機器群と前記第2の映像機器群との接続状態を表示可能な表示手段と、を具備したことを特徴とする。
【0018】
本発明の映像システムは、各機器間で映像信号の送受信を行う複数の信号ケーブルの接続と信号の伝送状態を確実に把握することができ、複数の信号ケーブルで断線や誤接続などのトラブルが生じた際には、そのトラブルの信号ケーブルの特定が簡単にできようになり、信号ケーブルの交換や接続確認などの作業効率が向上する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。本発明の第1の実施形態である映像切換装置を図1乃至図11を用いて説明する。図1は本発明の第1の実施形態である映像切換装置を用いた内視鏡手術システムの全体構成を説明する説明図、図2は本発明の第1の実施形態である映像切換装置に接続されるテレビカメラの構成を示すブロック図、図3は本発明の第1の実施形態である映像切換装置に接続される映像信号表示及び記録機器の映像信号入力部の構成を示すブロック図、図4は本発明の第1の実施形態である映像切換装置の構成を示すブロック図、図5は本発明の第1の実施形態である映像切換装置のビデオ入力部の構成を示すブロック図、図6は本発明の第1の実施形態である映像切換装置のビデオ出力部の構成を示すブロック図、図7は本発明の第1の実施形態である映像切換装置の表示部に表示される各種映像機器の接続状態を示す表示図、図8は本発明の第1の実施形態である映像切換装置の設定操作部の構成を説明する説明図、図9は本発明の第1の実施形態である映像切換装置に入力される映像信号に重畳される識別情報を説明する説明図、図10は本発明の第1の実施形態である映像切換装置の手動設定操作手順を説明するフローチャート、図11は本発明の第1の実施形態である映像切換装置の自動設定操作手順を説明するフローチャートである。
【0020】
最初に図1を用いて本発明にの第1の実施形態である映像切換装置を用いた内視鏡手術システムを説明する。患者10の体腔内に挿入され、観察部位像を撮像する固体撮像素子を有する内視鏡11と、この内視鏡11の固体撮像素子を駆動制御するとともに、固体撮像素子で撮像生成された観察部位の撮像信号を所定の映像信号に変換生成するテレビカメラ装置(図中TVカメラと表記、以下、TVカメラと称する)12と、前記患者10の体腔内に挿入され、観察部位に超音波を発信するとともに、その超音波の体腔内からの反射波を受信する超音波プローブ19−2と、この超音波プローブ19−2を駆動制御するとともに、反射波から超音波画像信号を生成する超音波観測装置19−1と、前記内視鏡11に照明光を供給する光源装置13と、前記TVカメラ12で生成された映像信号と前記超音波観測装置19−1で生成された超音波画像信号とが入力され、その入力された映像信号や超音波画像信号を複数の映像機器に切換出力可能な映像切換装置(図中ビデオスイッチャーと表記、以下、ビデオスイッチャーと称する)14と、このビデオスイッチャー14の出力に接続される複数の映像機器で、出力される映像信号や超音波画像信号を再生表示する第1のモニタ15と第2のモニタ16、及び録画記録する第1のビデオ機器(図中VTRと表記、以下、VTRと称する)17と第2のVTR18と、及び前記ビデオスイッチャー14の出力に接続され、前記映像信号又は超音波画像信号の基に静止画像を印刷するビデオプリンタ20とからなっている。
【0021】
このような構成の内視鏡手術システムにおいて、前記TVカメラ12で生成した内視鏡11で観察されている映像信号は、ビデオスイッチャー14を介して、第1のモニタ15に出力されて内視鏡映像が再生表示され、かつ、第1のVTR17で録画記録されるようになっているとする。また、前記超音波観測装置19−1で生成した超音波画像信号は、ビデオスイッチャー14を介して、第2のモニタ16に出力されて超音波画像が再生表示され、かつ、第2のVTR18で録画記録されるようになっているとする。
【0022】
つまり、前記ビデオスイッチャー14は、TVカメラ12及び超音波観測装置19−1等の映像信号生成機器から出力される映像信号や超音波画像信号に重畳されている識別情報からビデオスイッチャー14の入力端子毎に接続されている映像信号生成機器を識別し、かつ、出力端子に接続されている第1のモニタ15、第2のモニタ16、第1のVTR17、第2のVTR18、及びビデオプリンタ20等の映像信号表示及び記録機器を識別認識して、図示していない設定操作部のスイッチ操作により、例えば、TVカメラ12からの映像信号を第2のモニタ16に出力変更したり、TVカメラ12からの映像信号を静止画印刷させるためにビデオプリンタ20に出力変更したりすることが可能となっている。
【0023】
次に、前記TVカメラ12の構成について図2を用いて説明する。前記内視鏡11に設けられている固体撮像素子で撮像生成された撮像画像信号を所定の標準的映像信号に変換生成する信号変換部21と、この信号変換部21で生成された映像信号の垂直同期期間にTVカメラ12を個別識別するための個別識別信号を付加する固有信号付加部22と、この信号変換部21と固有信号付加部22の駆動を制御するTVカメラ制御部23と、このTVカメラ制御部23に対して、各種駆動制御の指示入力を行う操作部24からなっている。なお、このTVカメラ12には、図示していないが、前記内視鏡11の固体撮像素子を駆動制御する固体撮像素子駆動制御等も備えている。
【0024】
つまり、操作部24からの操作指示入力の基で、TVカメラ制御部23の駆動制御により、内視鏡11で撮像した画像信号を信号変換部21で標準的な映像信号に変換生成して、固有信号付加部22で、その映像信号の垂直同期期間に個別識別信号を重畳付加してビデオスイッチャー14へと出力する。
【0025】
次に、前記第1のモニタ15、第2のモニタ16、第1のVTR17、第2のVTR18、及びビデオプリンタ20等の映像信号表示及び記録機器それぞれの映像信号入力部について図3を用いて説明する。なお、前記第1のモニタ15、第2のモニタ16、第1のVTR17、第2のVTR18、及びビデオプリンタ20は、それぞれの通常の機能を有している。
【0026】
前記ビデオスイッチャー14から映像信号が入力されるビデオ信号入力端子は、分離回路26と固有信号送信部27とに接続され、この分離回路26の第1の出力は、垂直同期信号模擬回路28を介して、選択スイッチ29の一方の入力端子に接続され、前記分離回路26の第2の出力は、前記選択スイッチ29の他方の入力端子に直接接続され、さらに、前記分離回路26の第3の出力は、前記固有信号送信部27と前記選択スイッチ29のスイッチ駆動制御端子に接続されている。また、前記選択スイッチ29の出力端子には、前記第1のモニタ15、第2のモニタ16、第1のVTR17、第2のVTR18、及びビデオプリンタ20等のそれぞれの映像信号の処理部へと接続されている。
【0027】
前記分離回路26は、入力された映像信号の垂直同期信号を分離するとともに、この垂直同期信号の分離期間中に、前記固有信号送信部27を駆動制御して、前記第1のモニタ15、第2のモニタ16、第1のVTR17、第2のVTR18、及びビデオプリンタ20それぞれに設定されている個別識別信号を前記ビデオ信号入力端子から前記ビデオスイッチャー14へと伝送させる。
【0028】
前記垂直信号模擬回路28は、前記分離回路26で垂直同期信号の分離期間中、その垂直同期信号が分離された映像信号に模擬垂直同期信号を合成させて、前記選択スイッチ29へ出力する。つまり、前記分離回路26で垂直同期信号の分離期間中は、前記選択スイッチ29で前記垂直同期信号模擬回路28で模擬垂直同期信号が合成された映像信号を選択させ、前記分離回路26が垂直同期信号の分離していない期間は、即ち、垂直同期期間以外は、選択スイッチ29で分離回路26から直接出力された映像信号を選択させるようになっている。
【0029】
次に、前記ビデオスイッチャー14の構成について、図4を用いて説明する。このビデオスイッチャー14は、前記第1のTVカメラ12や超音波観測装置19−1などの複数の映像信号生成機器それぞれからの映像信号が入力されるビデオ入力部31と、前記第1のモニタ15、第2のモニタ16、第1のVTR17、第2のVTR18、及びビデオプリンタ20などの複数の映像信号表示及び記録機器それぞれに映像信号を出力するビデオ出力部32と、前記ビデオ入力部31に入力されたそれぞれの映像信号を前記ビデオ出力部32のそれぞれに出力するように設定する信号マトリックス33と、前記ビデオ入力部31、ビデオ出力部32、及び信号マトリックス33を制御する制御部36と、この制御部36に対して、設定指示入力する設定操作部34と、制御部36で信号マトリックス33を制御して、前記ビデオ入力部31とビデオ出力部32との間の映像信号伝送状態を表示する表示部35からなっている。
【0030】
つまり、前記設定操作部34から設定指示入力の基で、制御部36は、信号マトリックス33を駆動制御して、ビデオ入力部31に入力された複数の映像信号生成機器からの映像信号それぞれをビデオ出力部32に接続される複数の映像信号表示及び記録機器それぞれに接続出力するとともに、表示部35にビデオ入力部31とビデオ出力部32の接続状態を表示する。
【0031】
このビデオ入力部31の構成を図5を用いて説明する。このビデオ入力部31の複数のビデオ信号入力端子毎に、分離回路37と、この分離回路37の出力に接続された垂直同期信号模擬回路38と、選択スイッチ39と、及び固有信号確認部40とが設けられている。
【0032】
前記分離回路37は、ビデオ信号入力端子に入力された映像信号の垂直同期信号を分離して、その分離した垂直同期信号を固有信号確認部40に出力する。この固有信号確認部40は、その垂直同期期間に重畳した個別識別信号から映像信号生成機器を識別し、その識別結果を前記制御部36へ通知する。
【0033】
さらに、前記分離回路37で、垂直同期期間中に垂直同期信号が分離された映像信号は、垂直同期信号模擬回路28で模擬垂直同期信号が合成されて前記選択スイッチ39の一方の入力端子に出力され、前記分離回路26で垂直同期信号を分離していない期間は、即ち、垂直同期期間以外は、分離回路26に入力された映像信号を直接選択スイッチ39の他方の入力端子に出力させる。
【0034】
つまり、選択スイッチ39は、前記分離回路37が垂直同期信号の分離期間中は、垂直同期信号模擬回路38で模擬垂直同期信号が合成された映像信号を選択出力し、前記分離回路37が垂直同期信号を分離していない、垂直同期期間以外は、分離回路26から出力される映像信号を選択して、信号マトリックス33へ出力させるようになっている。
【0035】
次に、前ビデオスイッチャー14のビデオ出力部32の構成について図6を用いて説明する。このビデオ出力部32の複数のビデオ信号出力端子毎に、選択スイッチ42の出力端子が接続され、この選択スイッチ42の一方の入力端子には、前記信号マトリックス33が接続され、前記選択スイッチ42の他方の入力端子には、出力装置固有信号確認部41を介して、前記制御部36が接続されている。
【0036】
この出力装置固有信号確認部41は、図3を用いて前述した映像信号表示及び記録機器に設けられた映像信号入力部の固有信号送信部27から伝送された個別識別信号を受信認識して前記制御部36へと送信する。
【0037】
つまり、選択スイッチ42は垂直同期信号の分離期間中、ビデオ信号出力端子を出力装置固有信号確認部41に接続させて、映像信号再生記録機器から送信される個別識別信号を出力装置固有信号確認部41へと出力させ、垂直同期信号を分離していない期間は、選択スイッチ42は、信号マトリックス33からの映像信号をビデオ信号出力端子へと出力するように選択される。
【0038】
次に、前記ビデオスイッチャー14の表示部35について図7を用いて説明する。この表示部35は、例えば液晶パネルなどで形成されており、ビデオ入力アイテム表示部43と、ビデオ表示アイテム表示部44と、ビデオ記録アイテム表示部45とからなっている。
【0039】
ビデオ入力アイテム表示部43には、ビデオスイッチャー14に接続される、例えば、前記TVカメラ12や超音波観測装置19−1などの複数の映像信号生成機器がアイコン表示されるようになっている。ビデオ表示アイテム表示部44には、ビデオスイッチャー14に接続され、前記映像信号生成機器からの映像信号の基で再生映像を再生表示する、例えば、前記第1のモニター15や第2のモニター16などの複数の映像信号表示機器アイコンが表示されるようになっている。ビデオ記録アイテム表示部45は、ビデオスイッチャー14に接続される、例えば、前記第1のVTR17、第2のVTR18、及びビデオプリンタ20などの映像信号記録機器アイコンが表示されるようになっている。
【0040】
さらに、前記ビデオ入力アイテム表示部43に表示されている映像信号生成機器から、前記ビデオ表示アイテム表示部44に表示されている映像信号表示機器と前記ビデオ記録アイテム表示部45に表示されている映像信号記録機器へと映像信号の出力接続状態を示すための矢印が表示されるようになっている。
【0041】
つまり、図中の矢印は、ビデオ入力アイテム表示部43のTVカメラは、ビデオ表示アイテム表示部44の第1モニタと、ビデオ記録アイテム表示部45の第1のVTRとビデオプリンタに接続され、ビデオ入力アイテム表示部43の超音波観測装置は、ビデオ表示アイテム表示部44の第2モニタと、ビデオ記録アイテム表示部45の第2のVTRに接続され、それぞれに映像信号が出力される状態を示している。
【0042】
この表示部35に表示される映像信号生成機器、映像信号表示機器、及び映像信号記録機器の接続状態は、前記設定操作部34からの設定入力により前記制御部36により信号マトリックス33で接続設定し、かつ、表示部35にその接続状態が表示されるようになっている
この設定操作部34の構成について図8を用いて説明する。この設定操作部34は、ビデオ入力アイテムボタン46、ビデオ表示アイテムボタン47、ビデオ記録アイテムボタン48、セット(SET)ボタン49、リセット(RESET)ボタン50、及び自動(AUTO)ボタン51からなっている。
【0043】
前記ビデオ入力ボタン46は、3台のTVカメラを示すボタン(図中TVカメラ,A,B,Cで示す)と、3台の超音波観測器を示すボタン(図中超音波観測器,A,B,Cで示す)と、3台のVTRを示すボタン(図中VTR,A,B,Cで示す)が設けられている。即ち、前記ビデオスイッチャー14のビデオ入力部31には、3台のTVカメラと、3台の超音波観測器と、3台のVTRが接続可能となっており、それぞれが接続されるとボタンが点灯するようになっている。
【0044】
前記ビデオ表示アイテムボタン47は、3台のモニタを示すボタン(図中モニタ、A,B,Cで示す)が設けられている。即ち、前記ビデオスイッチャー14のビデオ出力部32には、映像信号表示機器として、3台のモニタが接続可能となっており、それぞれが接続されるとボタンが点灯するようになっている。
【0045】
前記ビデオ記録アイテムボタン48は、3台のVTRを示すボタン(図中VTR,A,B,Cで示す)と、3台のビデオプリンタを示すボタン(図中プリンタ,A,B,Cで示す)とが設けられている。即ち、前記ビデオスイッチャー14のビデオ出力部33には、3台のVTRと、3台のビデオプリンタが接続可能となっており、それぞれが接続されるとボタンが点灯するようになっている。
【0046】
また、前記セットボタン49、リセットボタン50、及自動ボタン51は、それぞれが押下された時に、それぞれの機能の指示入力がされて点灯するようになっている。
【0047】
このような構成の内視鏡手術システムの作用について説明する。図2に示すように、前記TVカメラ12では、内視鏡11の固体撮像素子で撮像生成された撮像画像信号を基に、信号変換部21で標準的な映像信号を生成変換する。この標準的な映像信号の垂直同期信号に固有信号付加部12によって、このTVカメラ12を個別に識別する情報を示す個別識別信号を重畳して、前記ビデオスイッチャー14に出力される。
【0048】
なお、超音波観測装置19−1においても、前記TVカメラ12と同様に、超音波映像信号の垂直同期信号に超音波観測装置を識別する個別識別信号を重畳されて、ビデオスイッチャー14に出力される。また、TVカメラ12や超音波観測装置19−1に代えて、VTRで録画記録している映像信号を再生するために、ビデオスイッチャー14に出力させる場合には、VTRの再生映像信号の垂直同期信号に個別識別信号を重畳させる。
【0049】
この個別識別信号は、図9に示すように、垂直帰線に、1本のパルスを入れておく、つまり、一般のテレビ放送信号の文字多重放送時に、垂直帰線期間に文字情報を重畳して伝送している。この文字情報を重畳する垂直帰線期間に個別識別信号用のパルスを重畳させ、このパルスの本数を各TVカメラなどの映像信号生成機器毎に異ならせるようにする。例えば、TVカメラは1本、超音波観測装置は0本などのようにする。なお、個別識別信号の挿入例は、ビデオ信号のどの部分に入れても良く、さらに、カラーバーストの周波数を変えたり、映像部分に各映像機器のシリアル番号をパルスとして挿入するなども可能である。
【0050】
このように、TVカメラ12や超音波観測装置19−1などの映像信号生成機器から垂直同期信号に個別識別信号が重畳された映像信号が、前記ビデオスイッチャー14のビデオ入力部31に入力されると、ビデオ入力部31の分離回路37は、映像信号の垂直同期信号の期間、垂直同期信号を分離して固有信号確認部40へ出力して、その垂直同期信号に重畳されている個別識別信号から映像信号を出力したTVカメラ12を識別して、その識別結果を制御部36へ出力する。
【0051】
また、前記分離回路37で、垂直同期信号を分離している期間の映像信号は、垂直同期信号模擬回路38に出力され、この垂直同期信号模擬回路38で模擬垂直同期信号が合成されて選択スイッチ39へと出力される。さらに、前記分離回路37が垂直同期信号を分離していない期間の映像信号は、分離回路37から直接選択スイッチ39に出力される。この選択スイッチ39は、垂直同期信号の分離期間は、垂直同期信号模擬回路38から出力された模擬垂直同期信号を有する映像信号を選択し、垂直同期信号を分離しない期間は、分離回路37から、つまり、TVカメラ12からの映像信号を選択して、信号マトリックス33へと出力する。
【0052】
即ち、ビデオスイッチャー14の制御部36には、ビデオ入力部31の固有信号確認部40からの個別識別情報でビデオ入力部31の信号マトリックス33に入力された映像信号の送信元であるTVカメラ12や超音波観測装置19−1を認識することができる。この制御部36で認識された映像信号の送信元であるTVカメラ12と超音波観測装置19−1の認識結果は、設定操作部34の、例えば、TVカメラAを示すボタンを点灯させ、超音波観測装置19−1の認識結果は、設定装置部34の、例えば、超音波観測器Aを示すボタンを点灯させる。
【0053】
このビデオスイッチャー14のビデオ入力部31に入力されたTVカメラ12や超音波観測装置19−1の映像信号は、設定操作部34のボタン操作入力で制御部36の制御の基で、信号マトリックス33でビデオ出力部32への出力接続が切り換えられるようになっている。この信号マトリックス33による映像信号の出力先の切換作用は後述する。
【0054】
次に、前記ビデオスイッチャー14のビデオ出力部32に接続されている第1のモニタ15、第2のモニタ16、第1のVTR17、第2のVTR18、及びビデオプリンタ20などの映像信号表示及び記録機器の個別認識の作用について説明する。
【0055】
このビデオ出力部32は、前記信号マトリックス33からの映像信号が選択スイッチ42を介して、この選択スイッチ42の出力端子に接続されている映像信号表示及び記録機器へと出力される。この信号マトリックス33からの映像信の垂直同期信号の期間は、選択スイッチ42を切り換えて、この選択スイッチ42の出力端子に接続されている映像信号表示及び記録機器の個別識別信号を読み取り、出力装置固有信号確認部41に出力させる。この出力装置固有信号確認部41で前記選択スイッチ42を介して出力された前記映像信号表示記録機器の固有識別信号から固有識別情報を確認して制御部36へと転送し、ビデオ出力部32に接続されているそれぞれの映像信号表示及び記録機器の個別認識を行う。なお、この映像信号表示及び記録機器の個別識別信号は、前記映像信号生成機器と同様に映像信号の垂直同期信号中に重畳させたり、又は、ビデオ出力部32の出力端子に接続される映像信号表示及び記録機器の入力端子に異なる電圧レベルを設定して識別させたり、あるいは、シリアル通信で個別識別信号を伝送するようにしても良い。
【0056】
このように、ビデオ出力部32に接続されるそれぞれの映像信号表示及び記録機器が識別確認されると、その識別確認情報を基に、制御部36は、設定操作部34を制御して、表示部35の該当ボタンを点灯させる(図8参照)。例えば、ビデオ出力部32に第1のモニタ15と第2のモニタ16の接続が確認されると、設定操作部34のビデオ表示アイテムボタンの47のモニタAとモニタBのボタンを点灯させる。このようにして、前記第1のモニタ15と第2のモニタ16と同様に、第1のVTR17、第2のVTR17、及びビデオプリンタ20の接続が確認されると、設定操作部34のビデオ記録アイテムボタン48のVTRA,VTRB,及びプリンタAのボタンそれぞれを点灯させる。
【0057】
なお、前記設定操作部34のビデオ入力アイテムボタン46に示されている、例えば、TVカメラA,B,Cは、ビデオスイッチャー14のビデオ入力部31に設けられているTVカメラが接続される端子が3つ設けられていることを示し、この3つのTVカメラ接続端子にTVカメラが接続されると、TVカメラが接続された端子のボタンが点灯するようになっている。つまり、ビデオ入力アイテムボタン46の超音波観測装置A,B,C、及びVTR,A,B,C、ビデオ表示アイテムボタン47のモニタA,B,C、並びにビデオ記録アイテムボタン48のVTR,A,B,C及びプリンタA,B,Cも同様に、3台ずつが接続可能な端子を有し、それら端子に機器が接続されるとボタンが点灯するようになっている。
【0058】
なお、これら各接続端子とボタンとの関係は、例えば、TVカメラの接続において、固体撮像素子が単板式と、三板式のカメラがある場合に、単板式カメラは、TVカメラAに必ず接続させ、三板式カメラは、TVカメラBに必ず接続させるようにしても良い。他の機器も同様にその機器の特徴に応じて、接続端子を特定させることもできる。
【0059】
このように前記ビデオスイッチャー14のビデオ入力部31に複数の映像信号生成機器が接続され、ビデオ出力部32に複数の映像信号表示及び記録機器が接続された状態で、前記設定操作部34からの操作入力に応じて、制御部36が信号マトリックス33を駆動制御して、ビデオ入力部31に接続されている映像信号生成機器と、ビデオ出力部32に接続されている映像信号表示及び記録機器の接続設定について説明する。
【0060】
最初に、手動による設定について、図10を用いて説明する。ステップS1で、ビデオスイッチャー14のビデオ入力部31に接続されているビデオ入力アイテムを選択する。例えば、図1に示すように、ビデオスイッチャー14のビデオ入力部31にTVカメラ12と超音波観測装置19−1が接続されているとすると、ビデオスイッチャー14の設定操作部34のビデオ入力アイテムボタン46は、TVカメラAと超音波観測装置Aのボタンが点灯している。この点灯されているボタンのいずれかを押下してビデオ入力部31に接続されているTVカメラや超音波観測装置又はVTRを特定する。ここで、例えばTVカメラAのボタンが押下されたとすると、そのボタン押下情報は制御部36で認識され、信号マトリックス33に対して、TVカメラAであるTVカメラ12からの映像信号の取り込み設定を行う。
【0061】
次に、ステップS2で、ビデオスイッチャー14のビデオ出力部32に接続されているビデオ表示アイテムを選択する。例えば、図1に示すように、ビデオスイッチャー14のビデオ出力部32に第1モニタ15と第2モニタ16が接続されているとすると、ビデオスイッチャー14の設定操作部34のビデオ表示アイテムボタン47は、モニタAとモニタBのボタンが点灯している。この点灯されているボタンのいずれかを押下してビデオ出力部32に接続されているモニタAとモニタBのいずれかを特定する。ここで、例えばモニタAのボタンが押下されたとすると、そのボタン押下情報は制御部36で認識され、信号マトリックス33に対して、ビデオ入力アイテムボタンで選択した前記TVカメラAであるTVカメラ12の映像信号をモニタAであるモニタ15に出力するように設定する。
【0062】
次に、ステップS3で、ビデオスイッチャー14のビデオ出力部32に接続されているビデオ記録アイテムを選択する。例えば、図1に示すように、ビデオスイッチャー14のビデオ出力部32に第1VTR17と第2VTR18が接続されているとすると、ビデオスイッチャー14の設定操作部34のビデオ記録アイテムボタン48は、VTRAとVTRBのボタンが点灯している。この点灯されているボタンのいずれかを押下してビデオ出力部32に接続されているVTRAとVTRBのいずれかを特定する。ここで、例えばVTRAのボタンが押下されたとすると、そのボタン押下情報は制御部36で認識され、信号マトリックス33に対して、ビデオ入力アイテムボタンで選択した前記TVカメラAであるTVカメラ12の映像信号をVTRAである第1VTR17に出力するように設定する。
【0063】
次に、ステップS4でビデオスイッチャー14の設定操作部34のSETボタン49を押下すると、前記制御部36は、ステップS1〜S3で設定されたビデオ入力部31のTVカメラAに接続されているTVカメラ12の映像信号をビデオ出力部32のモニタAとVTRAに接続された第1モニタ15と第1VTR17へと出力するように設定し、その設定結果を表示部35に表示させる。
【0064】
このようにして、ビデオスイッチャー14の設定操作部34のビデオ入力アイテムボタン46、ビデオ表示アイテムボタン47、及びビデオ記録アイテムボタン48の押下により、ビデオ入力部31とビデオ出力部32の接続が容易に設定できる。なお、このステップS1〜S3の操作の途中で変更、又は修正する場合は、RESETボタン50を押下することで、制御部36は、それ以前の操作を取り消すようになっている。
【0065】
次に、前記ビデオスイッチャー14のビデオ入力部31とビデオ出力部32との接続の自動設定動作について図11を用いて説明する。
【0066】
最初に、ステップS11で、ビデオスイッチャー14の設定操作部34の自動(AUTO)ボタン51を押下して、制御部36を自動モードに切換設定させ、ビデオ入力部31に接続されているビデオ入力アイテム、ビデオ出力部32に接続されているビデオ表示アイテムとビデオ記録アイテムを事前設定されている優先順位の基で、接続設定が行われる。
【0067】
ここで、例えば、ビデオ入力アイテムは、即ち、ビデオ入力部31にTVカメラと超音波観測装置と及びVTRが接続された場合の優先順位は、TVカメラ、超音波観測装置、VTRの順(TVカメラ>超音波観測装置>VTR)とし、各ビデオ入力アイテムの中での優先順位は、A,B,Cの順とする。つまり、TVカメラA,TVカメラB,TVカメラC、超音波観測装置A,超音波観測装置B,超音波観測装置C、VTRA,VTRB,VTRCの順となるように設定されている。
【0068】
また、ビデオ出力部32に接続されるビデオ表示アイテムとビデオ記録アイテムでは、ビデオ表示アイテムをビデオ記録アイテムよりも優先(ビデオ表示アイテム>ビデオ記録アイテム)させ、かつ、ビデオ記録アイテムの中では、VTRをプリンタよりも優先(VTR>プリンタ)させるようになっている。つまり、モニタA,モニタB,モニタC,VTRA,VTRB,VTRC,プリンタA,プリンタB,プリンタCの順となるように設定されている。
【0069】
このような設定状態において、ステップS12で、ビデオ入力部31に接続されているビデオ入力アイテムの優先順位1位に、ビデオ出力部32に接続されているビデオ表示アイテム及びビデオ記録アイテムの接続先設定を行うためにn=1が設定される。
【0070】
このステップS12のn=1の設定により、ステップS13で、制御部36は、ビデオ入力アイテムの第1位の優先順位のTVカメラAを選択し、このTVカメラAの接続先として、ビデオ表示アイテムの第1位の優先順位のモニタAを選択し、次に、ビデオ記録アイテムの第1位の優先順位のVTRAを選択し、それぞれが接続するように信号マトリックス33を制御する。つまり、図1の例では、ビデオ入力アイテムの優先順位の高いTVカメラには、TVカメラ12のみが接続されいるために、最優先順位1位のTVカメラ12には、ビデオ表示アイテムの最優先順位1位の第1モニタ15とビデオ記録アイテムの最優先順位1位の第1VTR17が選択接続される。
【0071】
このステップS13の設定が終了すると、ステップS14で、ステップS12で設定したnをn+1に設定する。このn=n+1は、ビデオ入力部31に接続されているビデオ入力アイテムの数よりも多いか(n>ビデオ入力アイテム数)判定される。
【0072】
このステップS15の結果、nがビデオ入力アイテム数よりも少ないと前記ステップS13に戻り、ビデオ入力アイテムの優先順位n+1を選択設定が行われる。つまり、このビデオ入力アイテムの優先順位n+1が選択され、このn+1のビデオ入力アイテムの接続先として、ビデオ表示アイテムの優先順位n+1と、ビデオ記録アイテムの優先順位n+1を選択し、それぞれが接続するように、信号マトリックス33を制御する。
【0073】
つまり、ビデオ入力部31には、図1の例では、前記TVカメラ12と超音波観測装置19−1しか接続されていないとすると、TVカメラAの次の優先順位である超音波観測装置19−1である超音波観測装置Aを選択し、この超音波観測装置Aの接続先として、ビデオ表示アイテムの優先順位2位のモニタBと、ビデオ記録アイテムの優先順位2位のVTRBを選択し、それぞれが接続するように信号マトリックス33を制御する。
【0074】
このようにして、ステップS13〜S15がビデオ入力アイテム数繰り返されて、このn=n+1がビデオ入力部31に接続されているビデオ入力アイテムの数よりも多い(n>ビデオ入力アイテム数)と判定されると、ステップS16が実行される。
【0075】
このステップS16では、前記ビデオ表示アイテムとビデオ記録アイテムで前記ビデオ入力アイテムに接続されなかったアイテムがあるか検出され、前記ビデオ入力アイテムに接続されないビデオ表示アイテムとビデオ記録アイテムは、前記ビデオ入力アイテムの最優先順位に接続する。
【0076】
つまり、図1の例では、ビデオプリンタ20がTVカメラ12に接続されるように信号マトリックス33が制御される。
【0077】
このようにして、制御部36でビデオ入力アイテム、ビデオ表示アイテム、及びビデオ記録アイテムに優先順位に従い、ビデオ入力アイテムに対して接続されるビデオ表示アイテムとビデオ記録アイテムが選択設定され、この選択設定結果は、前記表示部35に図7で示すように表示される。
【0078】
以上説明したように、本発明の内視鏡システムにおいて、映像切換装置であるビデオスイッチャーに接続される複数のビデオ入力アイテムである映像信号生成機器と、複数のビデオ表示アイテムである映像信号表示機器と、及び複数のビデオ記録アイテムである映像信号記録機器の接続状態とそれらの接続選択は、ビデオスイッチャーに設けられた前記ビデオ入力アイテム、前記ビデオ表示アイテム、及び前記ビデオ記録アイテムを示す設定操作部のボタンの点灯にて接続状態表示が可能で、その接続状態点灯されているボタンを押下することで、手動でビデオ入力アイテムに対するビデオ表示アイテムとビデオ記録アイテムとの接続選択設定ができ、かつ、その選択設定状態が表示される。前記設定操作部に設けた自動設定ボタンを押下すると、制御部に設けた接続設定シーケンスの基で、ビデオ入力アイテムに対するビデオ表示アイテムとビデオ記録アイテムとの自動接続設定と、その接続設定状態が表示される。
【0079】
これにより、操作者は、映像信号生成機器に対して、映像信号表示機器や映像信号記録機器の接続設定を映像切換装置のみの操作で自由に接続設定ができるとともに、表示部に表示された接続設定状態により接続確認が容易にできるようになった。
【0080】
次に、本発明に係る第2の実施形態を図12乃至図17を用いて説明する。図12は、本発明の第2の実施形態に係る内視鏡手術システムの構成を説明する説明図、図13は、本発明の第2の実施形態に係る内視鏡手術システムの内視鏡映像信号を説明する信号波形図、図14は、本発明の第2の実施形態に係る内視鏡手術システムの内視鏡映像信号の垂直同期に挿入されるID信号を説明する信号波形図、図15は、本発明の第2の実施形態に係る内視鏡手術システムにおける映像信号の伝送状態の表示状態を説明する説明図、図16は、本発明の第2の実施形態に係る内視鏡手術システムの集中制御装置による映像伝送状態判別作用を説明するフローチャート、図17は、本発明の第2の実施形態に係る内視鏡手術システムにおいて、操作者の作用を説明するフローチャートである。
【0081】
従来内視鏡手術システムにおいて、例えば、前記特許文献1に提案されている接続装置識別システムでは、集中制御装置が映像ケーブルの断線時に、そのケーブル断線のエラー情報を前記接続装置識別システムの製造又は販売元のサービスセンターに送信し、サービスセンターのサービスマンから接続装置識別システムを導入しているユーザに対して、配線接続図のモニター表示と、そのモニター表示の基で、映像ケーブル断線修復のアドバイスなどを行っている。
【0082】
しかし、このような接続装置識別システムでは、映像ケーブルを識別するためのIDを付す必要があり、このIDを通信させるためのID端子とIDケーブルが増加して、前記エラーが発生するとケーブルの探索が煩雑となる課題がある。
【0083】
そこで、ID端子やIDケーブルを必要とせず、サービスマンの指示の基でユーザが容易にケーブルの点検交換が可能な内視鏡手術システムを提供する。
【0084】
この第2の実施形態の内視鏡手術システム61は、図12に示すように、集中制御装置62と、この集中制御装置62の操作用GUIと内視鏡像を表示する1つ又は複数の表示パネル63とからなっている。この集中制御装置62は、図示していない、内視鏡スコープやカメラヘッドからの撮像画像信号を基に標準的な内視鏡映像信号を生成する第1のカメラ64及び第2のカメラ65と、この第2のカメラ65の映像信号を静止画像印刷するプリンタ66と、前記第1のカメラ64と第2のカメラ65で生成された映像信号と及び超音波内視鏡などのその他のシステム68からの映像信号が入力されるビデオスイッチャー67と、このビデオスイッチャー67の出力に前記第1カメラ64、第2カメラ65、及びその他のシステム68からの映像信号を再生表示する第1のモニタ69、第2のモニタ70、及び第3のモニタ71と、並びに第1のモニタ69に再生表示された映像信号を録画記録するVTR72等からなっている。
【0085】
なお、この集中制御装置62には、図示していないが、気腹装置、電気メス、光源装置なども接続され、所定の情報通信が可能となっている。
【0086】
このような構成の内視鏡手術システムにおいて、ビデオスイッチャー67を駆動制御して、第1のカメラ64、第2のカメラ65、及びその他のシステム68のそれぞれの映像信号を第1のモニタ69、第2のモニタ70、及び第3のモニタ71のいずれに出力させるかの制御作用について説明する。第1のカメラ64と第2のカメラ65で生成される標準的な内視鏡映像信号は、図13に示すように、水平同期信号81と、この水平同期信号81の間の水平走査毎のバースト信号と映像信号からなる映像信号部82と、所定数の水平同期信号81毎の垂直同期信号83と、及びこの垂直同期信号83に重畳させたID信号84からなっている。
【0087】
このID信号84は、図14に示すように、スタートコード86とIDコード87から構成されている。
【0088】
つまり、第1のカメラ64と第2のカメラ65及びその他のシステム68で生成されるそれぞれの内視鏡映像信号には、垂直同期信号に第1のカメラ64と第2のカメラ65及びその他のシステム68を識別するためのIDコード87を有するID信号84が重畳されるようになっている。このID信号84のIDコード87を基にビデオスイッチャー67に入力される映像信号の送信元を特定し、かつ、その送信元の特定された映像信号をビデオスイッチャー67から所望の第1乃至第3のモニタ69,70,71へと出力接続させるように前記集中制御装置62で制御されるようになっている。
【0089】
この集中制御装置62による制御の基でビデオスイッチャー67に入力された第1のカメラ64、第2のカメラ65,及びその他のシステム68からの映像信号を第1のモニタ69、第2のモニタ70、及び第3のモニタ71に選択切換出力された状態を表示パネル63に表示する。
【0090】
この表示パネル63に表示される接続状態について図15を用いて説明する。この表示パネル63には、前記GUIで、第1のカメラ64を示す第1カメラアイコン81、第2カメラ65を示す第2カメラアイコン82、プリンタ66を示すプリンタアイコン88、ビデオスイッチャー67を示すビデオスイッチャーアイコン89、その他のシステム68を示す他のシステムアイコン90、第1のモニタ69を示す第1モニタアイコン92、第2のモニタ70を示す第2モニタアイコン91、第3のモニタ71を示す第3のモニタアイコン93、及びVTR72を示すVTRアイコン98等が表示されている。
【0091】
さらに、第1のカメラアイコン81の出力には、第1カメラ64の映像信号の出力ポート数を示す映像信号85、87と、第2のカメラアイコン82の出力には、第2のカメラ65の映像信号の出力ポート数を示す映像信号83,84、86とが表示されている。前ビデオスイッチャーアイコン89には、前記他のシステムアイコン90からの映像信号と、第1乃至第3のモニタアイコン91〜93に出力される映像信号94〜96が示されている。さらに、また、第1のモニタアイコン92からVTRアイコン98に出力される映像信号97が表示されるようになっている。
【0092】
なお、図中の映像信号86,87、96等に×印が重ねて表示されているが、この映像信号は出力されない状態を示している。つまり、第1のカメラアイコン81からは映像信号85のみがビデオスイッチャーアイコン89に出力され、第2のカメラアイコン82からは、映像信号83がプリンタアイコン88へ出力され、映像信号84がビデオスイッチャーアイコン89に出力され、他のシステムアイコン90からビデオスイッチャーアイコン89に映像信号が出力され、ビデオスイッチャーアイコン89から映像信号94,95が第2のモニタアイコン91と第1のモニタアイコン92に出力され、及び第1のモニタアイコン92からVTRアイコン98に映像信号97が出力されている状態を示している。
【0093】
即ち、この表示パネル63に表示されるビデオスイッチャーアイコン89に入力されるカメラアイコン81,82からの映像信号を示すアイコン83〜87、ビデオスイッチャーアイコン89から第1乃至第2のモニタアイコン91〜93に出力される映像信号を示すアイコン94〜96,およびVTRアイコン98に入力される映像信号を示すアイコン97でそれぞれの入力と出力の接続と信号伝送状態が認識可能となる。
【0094】
このようにビデオスイッチャー67に入力と出力との接続状態を表示パネル63に表示した際、つまり、この内視鏡手術システム61の駆動当初は、他のシステムアイコン90からの映像信号が、ビデオスイッチャーアイコン89を介して、第3のモニタアイコン93に映像信号を示すアイコン96aで接続状態を示していたとする。しかし、ビデオスイッチャー89と第3のモニタ71を接続する信号ケーブルに断線などの接続不良が生じると、前記ビデオスイッチャーアイコン89から第3のモニタアイコン93に映像信号出力を示しているアイコン96aに×印が重ねて表示して、ユーザーに視認告知する。これにより、ユーザは確実にかつ、簡単に信号ケーブルの接続不良の認識と接続不良のケーブルの認識が容易にできる。
【0095】
なお、この信号ケーブルの断線などの異常時には、前記表示パネル63に表示されている映像信号を示すアイコンに×印を重ねて表示するとともに、警告音などを発生させるようにすることで、ユーザーに異常状態発生をより確実に告知でき、かつ、その異常映像信号のアイコンに重ねて表示される×印を点滅させたり、アイコンの矢印の色変化、アニメーションなどによりユーザの認識を一層確実にすることもできる。
【0096】
次に、内視鏡手術システム61の集中制御装置62による映像信号伝送状態判別作用について、図16を用いて説明する。
【0097】
前記内視鏡手術システム61を構成する集中制御装置62、第1と第2のカメラ64,65、プリンタ66、ビデオスイッチャー67、その他のシステム68、第1乃至第3のモニタ69〜71、及びVTR72などの各機器の駆動用電源が供給オンされると、前記集中制御装置62はステップS21で、各機器に対して通信を開始して、映像信号のID要求コマンドを送信する。
【0098】
この集中制御装置62からのID要求コマンドの基で、各機器は、入出力されている映像信号に重畳されているID信号84を検出して、集中制御装置62へと返信する。つまり、各機器に入出力される映像信号には、図13と図14を用いて説明したように、ID信号84が重畳されており、この映像信号に重畳されたID信号84のIDコード87による各機器に入出力されている映像信号を識別することができる。
【0099】
このステップS21で検出された各機器の入出力映像信号のID情報は、ステップS22で前記集中制御装置62に伝送収集される。前記集中制御装置62はステップS23で、各機器から伝送された映像信号のID情報から各機器の接続状態を判別する。つまり、第1のカメラ64と第2のカメラ65からそれぞれ出力される映像信号の識別と、スイッチャー67のそれぞれの入力端子に入力される映像信号の識別により、第1と第2のカメラ64,65とビデオスイッチャー67の入力端子間の接続が判別でき、ビデオスイッチャー67のそれぞれの出力端子から出力された映像信号の識別と、第1乃至第3のモニタ69〜71のそれぞれに入力される映像信号識別により、ビデオスイッチャー67の出力端子と第1乃至第3のモニタ69〜71との接続が判別できる。
【0100】
次に、集中制御装置62はステップS24で、前記ステップS23の機器の接続状態から映像信号の伝送状態を判別し、その判別結果を図示していないメモリに記憶させる。この映像信号伝送状態の判別後、集中制御装置62はステップS25で、前記表示パネル63に映像信号伝送状態の表示を行うコマンドの有無確認を行う。
【0101】
このステップS25の映像信号伝送状態を表示するコマンドは、集中制御装置62に設けられている図示していない表示ボタンを操作者が操作することで生成される。
【0102】
このステップS25で表示コマンドが確認されないと、前記ステップS21に戻り、再度各機器の入出力映像信号の識別と機器の接続状態及び信号伝送状態の判別を行う。
【0103】
このステップS25で表示コマンドが確認されると、集中制御装置62はステップS26で、表示パネル63に映像信号の伝送状態を示す表示信号を生成出力し、図15で説明した伝送状態図を表示パネル63に表示させる。
【0104】
次に、内視鏡手術システム61の集中制御装置62に対する操作者の操作ついて、図17を用いて説明する。
【0105】
操作者は内視鏡手術を開始するために、ステップS31で、前記内視鏡手術システム61を構成する集中制御装置62を初めとする各機器の駆動用電源の供給オンを行う。この電源オン操作により、内視鏡手術システムを構成する各機器が駆動する。
【0106】
この各機器に駆動状態において、操作者がステップS32で、所望のモニタに所望のカメラで撮像生成した映像が表示されていないことを発見したとする。例えば、第3のモニタ71に映像が再生表示されていないとする。このステップS32の第3のモニタ71の映像再生表示されていないことが認識されると、操作者はステップS33で、前記集中制御装置62に設けられている図示していない表示ボタンを押下して、前記集中制御装置62に対して、各機器の最新の信号伝送状態を表示パネル63に表示させる指示を行う。この表示ボタンの押下により、前記集中制御装置62は、表示パネル63に最新の信号伝送状態図を生成表示させる。
【0107】
このステップS33で、表示パネル63に表示された最新信号伝送状態図から操作者はステップS34で、信号伝送状態を確認し、ステップS35で、表示パネル63に表示された信号伝送状態図から各機器間を接続するケーブルの断面や誤接続の確認を行う。例えば、図15に示すように、その他のシステム68を示す他のシステムアイコン90から出力された映像信号は、ビデオスイッチャー67のビデオスイッチャーアイコン89から第3のモニタ71を示す第3のモニタアイコン93に伝送されるようになっているが、ビデオスイッチャーアイコン89から第3のモニタアイコン93の間の映像信号アイコン96aに×印が重ねて表示されていることで、ビデオスイッチャー67と第3のモニタ71との間の接続ケーブルの断線、又は接続不良であることが判明する。
【0108】
このステップS35の表示パネル63に表示されている信号伝送状態図から接続ケーブルの断線や誤接続の位置や場所が確認されると、操作者はステップS36で、その断線や誤接続されている信号ケーブルの交換又は接続確認を行う。
【0109】
なお、前記ステップS31の電源オン時に、図16を用いて説明した前記集中制御装置62の各機器の接続状態と信号伝送状態の確認作用により、表示パネル63に表示された信号伝送状態図から各機器間の信号ケーブルの接続状態を確認し、その結果で信号ケーブルの交換や接続確認などを行うこともできる。
【0110】
以上説明したように、本発明の映像信号切換装置及び内視鏡手術システムは、各機器間で映像信号の送受信を行う複数の信号ケーブルの接続と信号の伝送状態を確実に把握することができ、複数の信号ケーブルで断線や誤接続などのトラブルが生じた際には、そのトラブルの信号ケーブルの特定が簡単にできようになり、信号ケーブルの交換や接続確認などの作業効率が向上するようになった。
【0111】
[付記]
以上詳述した本発明の実施形態によれば、以下のごとき構成を得ることができる。
【0112】
(付記1) 所定の第1の映像機器の固有情報が重畳された映像信号を入力可能な映像信号入力手段を複数有する映像信号入力手段群と、
所定の第2の映像機器に前記映像信号を出力可能な映像信号出力手段を複数有する映像信号出力手段群と、
前記映像信号入力手段で入力された映像信号を選択的に前記映像信号出力手段に伝送可能なスイッチ手段を複数有するスイッチマトリックス手段と、
前記スイッチマトリックス手段を制御するスイッチ制御手段と、
前記映像信号入力手段群から入力された映像信号に重畳された前記固有情報に基づき、前記第1の映像機器の種別を判別する第1の映像機器判別手段と、
前記映像信号出力手段群で前記映像信号が出力された前記所定の第2の映像機器からの固有情報を受信して、前記第2の映像機器の種別を判別する第2の映像機器判別手段と、
前記第1の映像機器判別手段の判別結果と前記第2の映像機器判別手段の判別結果と前記スイッチ制御手段の制御状態とに基づいて、前記第1の映像機器と前記第2の映像機器との接続状態を表示可能な表示手段と、
を具備したことを特徴とする映像切換装置。
【0113】
(付記2) 所定の映像信号を生成するとともに、機器の固有情報を前記映像信号に重畳して出力可能な第1の映像機器を複数備えて構成された第1の映像機器群と、
前記映像信号に対して所定の機能処理を実施可能な第2の映像機器を複数備えて構成された第2の映像機器群と、
前記第1の映像機器群からの複数の前記映像信号を選択的に前記第2の映像機器群に伝送するために複数のスイッチ手段からなるスイッチマトリックス手段を有する映像切換装置と、
前記スイッチマトリックス手段を制御するスイッチ制御手段と、
前記第1の映像機器群から前記映像切換装置に入力された映像信号に重畳された前記固有情報に基づき、前記第1の映像機器の種別を判別する第1の映像機器判別手段と、
前記映像切換装置から前記映像信号が伝送された前記第2の映像機器より固有情報を受信して、前記第2の映像機器の種別を判別する第2の映像機器判別手段と、
前記第1の映像機器判別手段の判別結果と前記第2の映像機器判別手段の判別結果と前記スイッチ制御手段の制御状態とに基づいて、前記第1の映像機器群と前記第2の映像機器群との接続状態を表示可能な表示手段と、
を具備したことを特徴とする映像システム。
【0114】
(付記3) 出力するビデオ信号に装置固有の情報を重畳する手段を有する内視鏡ビデオプロセッサーと、
入力するビデオ信号に対し、一定周期で装置固有の情報を出力する手段を有するビデオ処理装置と、
上記装置が接続されたとき、これらの装置固有の情報からビデオ信号入出力の接続の設定及び接続状況の表示を行うビデオスイッチャーと、
からなり、内視鏡ビデオ映像を最優先にビデオ処理機器に接続することを特徴とする内視鏡外科手術システム。
【0115】
【発明の効果】
本発明の映像信号切換装置は、操作者が複数の映像信号生成機器に対して複数の、映像信号表示機器や映像信号記録機器の接続設定を映像切換装置のみの操作で自由に接続設定ができるとともに、表示部に表示された接続設定状態により接続確認が容易にできるようになった。
【0116】
また、本発明の映像システムは、各機器間で映像信号の送受信を行う複数の信号ケーブルの接続と信号の伝送状態を確実に把握することができ、複数の信号ケーブルで断線や誤接続などのトラブルが生じた際には、そのトラブルの信号ケーブルの特定が簡単にできようになり、信号ケーブルの交換や接続確認などの作業効率が向上するようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である映像切換装置を用いた内視鏡手術システムの全体構成を説明する説明図。
【図2】本発明の第1の実施形態である映像切換装置に接続されるテレビカメラの構成を示すブロック図。
【図3】本発明の第1の実施形態である映像切換装置に接続されるモニター、録画記録装置、及びプリンター等の映像信号入力部の構成を示すブロック図。
【図4】本発明の第1の実施形態である映像切換装置の構成を示すブロック図。
【図5】本発明の第1の実施形態である映像切換装置のビデオ入力部の構成を示すブロック図。
【図6】本発明の第1の実施形態である映像切換装置のビデオ出力部の構成を示すブロック図。
【図7】本発明の第1の実施形態である映像切換装置の表示部に表示される各種映像機器の接続状態を示す表示図。
【図8】本発明の第1の実施形態である映像切換装置の設定操作部の構成を説明する説明図。
【図9】本発明の第1の実施形態である映像切換装置に入力される映像信号に重畳される識別情報を説明する説明図。
【図10】本発明の第1の実施形態である映像切換装置の手動設定操作手順を説明するフローチャート。
【図11】本発明の第1の実施形態である映像切換装置の自動設定操作手順を説明するフローチャート。
【図12】本発明の第2の実施形態に係る内視鏡手術システムの構成を説明する説明図。
【図13】本発明の第2の実施形態に係る内視鏡手術システムの内視鏡映像信号を説明する信号波形図。
【図14】本発明の第2の実施形態に係る内視鏡手術システムの内視鏡映像信号の垂直同期に挿入されるID信号を説明する信号波形図。
【図15】本発明の第2の実施形態に係る内視鏡手術システムにおける映像信号の伝送状態の表示状態を説明する説明図。
【図16】本発明の第2の実施形態に係る内視鏡手術システムの集中制御装置による映像伝送状態判別作用を説明するフローチャート。
【図17】本発明の第2の実施形態に係る内視鏡手術システムにおいて、操作者の作用を説明するフローチャート。
【符号の説明】
11…内視鏡
12…TVカメラ
13…光源装置
14…ビデオスイッチャー
15,16…モニタ
17,18…VTR
19…超音波観測装置
20…ビデオプリンタ
21…信号変換部
22…固有信号付加部
23…TVカメラ制御部
24…操作部
26…分離回路
27…固有信号送信部
28…垂直同期信号模擬回路
29…選択スイッチ
31…ビデオ入力部
32…ビデオ出力部
33…信号マトリックス
34…設定操作部
35…表示部
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の映像信号生成機器と、複数の映像信号表示及び記録機器との間の接続と接続切換を行う映像切換装置及び映像システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数の映像信号生成機器と複数の映像信号表示及び記録機器との間で伝送される映像信号の供給接続を選択的に切り換えるためにビデオスイッチャーが用いられている。
【0003】
このビデオスイッチャーは、複数の映像信号生成機器が接続される複数の映像信号入力端子と、複数の映像信号表示及び記録機器が接続される複数の映像信号出力端子が設けられ、その映像信号入力端子と映像信号出力端子の接続を選択的に切り換える複数のスイッチからなっている。
【0004】
一方、外科手術システムでは、体腔内の観察部位を撮像する内視鏡装置や超音波装置で撮像生成した内視鏡映像信号と超音波映像信号をそれぞれ異なるモニターに再生表示し、そのモニタに再生表示される内視鏡映像と超音波映像の基で診断治療が行われるとともに、その内視鏡映像信号と超音波映像信号を録画機器に録画記録することが行われている。
【0005】
このように、複数の映像信号を異なるモニタや録画機器に出力させるとともに、その出力させる先のモニタや録画機器を選択的に切り換えるために、前記ビデオスイッチャーが用いられている。
【0006】
このビデオスイッチャーを用いて、内視鏡映像信号や超音波映像信号を生成する内視鏡装置や超音波装置等の複数の映像信号生成機器と、この複数の映像信号生成機器で生成された映像信号を再生表示するモニタや録画記録する録画機器等の複数の映像信号表示及び記録機器との接続組み合わせは、システム設置者がユーザの使い勝手を考慮して接続設定している。
【0007】
このように、ビデオスイッチャーを介して、複数の映像信号生成機器と、複数の映像信号表示及び記録機器とが接続された状態において、ユーザが、あるモニターに再生表示されている映像を他の映像信号生成機器からの映像に切り換えたり、あるいは、ある録画機器に録画記録している映像を他の映像信号生成機器からの映像に切り換える場合には、前記ビデオスイッチャーの映像信号入力端子毎に接続されている映像信号生成機器と、映像信号出力端子毎に接続されている映像信号表示及び記録機器との接続状態を確認して、ビデオスイッチャーのスイッチで切り換えてるために、各端子と映像信号生成、表示及び記録機器の切換作業が繁雑となる。
【0008】
また、前記ビデオスイッチャーの映像信号入力端子と映像信号出力端子に接続されている映像信号生成機器と映像信号表示及び記録機器との接続状態を変更する場合や、保守点検時に各映像信号入出力端子の接続確認を行う場合は、ビデオスイッチャーに接続されている各映像信号生成機器と映像信号表示及び記録機器のケーブルをたぐって接続状態を確認しているために、接続確認作業が繁雑となる。
【0009】
この複数の映像機器相互の接続状態を各映像機器の接続端子に接続されている機器やケーブルをたぐらずに確認する方法として、各映像機器毎に設けられている他の映像機器との間で各種信号をケーブルを介して送受する信号送受端子と併設して、各映像機器の信号送受端子を識別する識別通信端子を設け、この識別通信端子に前記ケーブルを接続させて、相互に信号送受端子の識別情報を送受信させて、その識別情報から各映像機器相互の接続状態をモニターに表示させる接続装置識別システムが提案されている(特許文献1参照)。
【0010】
【特許文献1】
特開2001−95748号公報。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許文献1に提案されている接続装置識別システムは、各映像機器毎に、他の映像機器と各種信号を送受信するための信号送受端子毎に端子識別用の識別通信端子を併設する必要があり、前記各映像機器の信号送受端子間を接続する信号ケーブルには、前記識別通信端子と接続するための通信線が内蔵又は併設されている必要があり、かつ、前記信号送受信端子と信号ケーブルを接続するコネクタにも識別通信端子と接続するコネクタが内蔵又は併設されている必要がある。
【0012】
このため、前記映像機器の信号送受端子、信号ケーブル、及びコネクタの構成が複雑でコスト上昇の要因となり、また、信号ケーブルに接続されたコネクタを各映像機器の信号送受端子に接続する際の接続作業が繁雑となる等の課題がある。
【0013】
また、映像機器の接続関係を変更する場合には、接続変更する映像機器の信号ケーブルをたぐり、所望の映像機器と接続差し替えせざるを得ず、接続変更の作業の煩雑性は解消されていない。
【0014】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、複数の映像機器の間の接続状態が確実に認識できるとともに、接続状態の変更も容易に実行できる映像切換装置及び映像システムを提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の映像切換装置は、所定の第1の映像機器の固有情報が重畳された映像信号を入力可能な映像信号入力手段を複数有する映像信号入力手段群と、所定の第2の映像機器に前記映像信号を出力可能な映像信号出力手段を複数有する映像信号出力手段群と、前記映像信号入力手段で入力された映像信号を選択的に前記映像信号出力手段に伝送可能なスイッチ手段を複数有するスイッチマトリックス手段と、前記スイッチマトリックス手段を制御するスイッチ制御手段と、前記映像信号入力手段群から入力された映像信号に重畳された前記固有情報に基づき、前記第1の映像機器の種別を判別する第1の映像機器判別手段と、前記映像信号出力手段群で前記映像信号が出力された前記所定の第2の映像機器からの固有情報を受信して、前記第2の映像機器の種別を判別する第2の映像機器判別手段と、前記第1の映像機器判別手段の判別結果と前記第2の映像機器判別手段の判別結果と前記スイッチ制御手段の制御状態とに基づいて、前記第1の映像機器と前記第2の映像機器との接続状態を表示可能な表示手段と、を具備したことを特徴とする。
【0016】
本発明の映像切換装置は、操作者が複数の第1の映像機器に対して、複数の第2の映像機器の接続設定を映像切換装置のみの操作で自由に接続設定ができるとともに、表示部に表示された接続設定状態により接続確認が容易にできるようになった。
【0017】
また、本発明の映像システムは、所定の映像信号を生成するとともに、機器の固有情報を前記映像信号に重畳して出力可能な第1の映像機器を複数備えて構成された第1の映像機器群と、前記映像信号に対して所定の機能処理を実施可能な第2の映像機器を複数備えて構成された第2の映像機器群と、前記第1の映像機器群からの複数の前記映像信号を選択的に前記第2の映像機器群に伝送するために複数のスイッチ手段からなるスイッチマトリックス手段を有する映像切換装置と、前記スイッチマトリックス手段を制御するスイッチ制御手段と、前記第1の映像機器群から前記映像切換装置に入力された映像信号に重畳された前記固有情報に基づき、前記第1の映像機器の種別を判別する第1の映像機器判別手段と、前記映像切換装置から前記映像信号が伝送された前記第2の映像機器より固有情報を受信して、前記第2の映像機器の種別を判別する第2の映像機器判別手段と、前記第1の映像機器判別手段の判別結果と前記第2の映像機器判別手段の判別結果と前記スイッチ制御手段の制御状態とに基づいて、前記第1の映像機器群と前記第2の映像機器群との接続状態を表示可能な表示手段と、を具備したことを特徴とする。
【0018】
本発明の映像システムは、各機器間で映像信号の送受信を行う複数の信号ケーブルの接続と信号の伝送状態を確実に把握することができ、複数の信号ケーブルで断線や誤接続などのトラブルが生じた際には、そのトラブルの信号ケーブルの特定が簡単にできようになり、信号ケーブルの交換や接続確認などの作業効率が向上する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。本発明の第1の実施形態である映像切換装置を図1乃至図11を用いて説明する。図1は本発明の第1の実施形態である映像切換装置を用いた内視鏡手術システムの全体構成を説明する説明図、図2は本発明の第1の実施形態である映像切換装置に接続されるテレビカメラの構成を示すブロック図、図3は本発明の第1の実施形態である映像切換装置に接続される映像信号表示及び記録機器の映像信号入力部の構成を示すブロック図、図4は本発明の第1の実施形態である映像切換装置の構成を示すブロック図、図5は本発明の第1の実施形態である映像切換装置のビデオ入力部の構成を示すブロック図、図6は本発明の第1の実施形態である映像切換装置のビデオ出力部の構成を示すブロック図、図7は本発明の第1の実施形態である映像切換装置の表示部に表示される各種映像機器の接続状態を示す表示図、図8は本発明の第1の実施形態である映像切換装置の設定操作部の構成を説明する説明図、図9は本発明の第1の実施形態である映像切換装置に入力される映像信号に重畳される識別情報を説明する説明図、図10は本発明の第1の実施形態である映像切換装置の手動設定操作手順を説明するフローチャート、図11は本発明の第1の実施形態である映像切換装置の自動設定操作手順を説明するフローチャートである。
【0020】
最初に図1を用いて本発明にの第1の実施形態である映像切換装置を用いた内視鏡手術システムを説明する。患者10の体腔内に挿入され、観察部位像を撮像する固体撮像素子を有する内視鏡11と、この内視鏡11の固体撮像素子を駆動制御するとともに、固体撮像素子で撮像生成された観察部位の撮像信号を所定の映像信号に変換生成するテレビカメラ装置(図中TVカメラと表記、以下、TVカメラと称する)12と、前記患者10の体腔内に挿入され、観察部位に超音波を発信するとともに、その超音波の体腔内からの反射波を受信する超音波プローブ19−2と、この超音波プローブ19−2を駆動制御するとともに、反射波から超音波画像信号を生成する超音波観測装置19−1と、前記内視鏡11に照明光を供給する光源装置13と、前記TVカメラ12で生成された映像信号と前記超音波観測装置19−1で生成された超音波画像信号とが入力され、その入力された映像信号や超音波画像信号を複数の映像機器に切換出力可能な映像切換装置(図中ビデオスイッチャーと表記、以下、ビデオスイッチャーと称する)14と、このビデオスイッチャー14の出力に接続される複数の映像機器で、出力される映像信号や超音波画像信号を再生表示する第1のモニタ15と第2のモニタ16、及び録画記録する第1のビデオ機器(図中VTRと表記、以下、VTRと称する)17と第2のVTR18と、及び前記ビデオスイッチャー14の出力に接続され、前記映像信号又は超音波画像信号の基に静止画像を印刷するビデオプリンタ20とからなっている。
【0021】
このような構成の内視鏡手術システムにおいて、前記TVカメラ12で生成した内視鏡11で観察されている映像信号は、ビデオスイッチャー14を介して、第1のモニタ15に出力されて内視鏡映像が再生表示され、かつ、第1のVTR17で録画記録されるようになっているとする。また、前記超音波観測装置19−1で生成した超音波画像信号は、ビデオスイッチャー14を介して、第2のモニタ16に出力されて超音波画像が再生表示され、かつ、第2のVTR18で録画記録されるようになっているとする。
【0022】
つまり、前記ビデオスイッチャー14は、TVカメラ12及び超音波観測装置19−1等の映像信号生成機器から出力される映像信号や超音波画像信号に重畳されている識別情報からビデオスイッチャー14の入力端子毎に接続されている映像信号生成機器を識別し、かつ、出力端子に接続されている第1のモニタ15、第2のモニタ16、第1のVTR17、第2のVTR18、及びビデオプリンタ20等の映像信号表示及び記録機器を識別認識して、図示していない設定操作部のスイッチ操作により、例えば、TVカメラ12からの映像信号を第2のモニタ16に出力変更したり、TVカメラ12からの映像信号を静止画印刷させるためにビデオプリンタ20に出力変更したりすることが可能となっている。
【0023】
次に、前記TVカメラ12の構成について図2を用いて説明する。前記内視鏡11に設けられている固体撮像素子で撮像生成された撮像画像信号を所定の標準的映像信号に変換生成する信号変換部21と、この信号変換部21で生成された映像信号の垂直同期期間にTVカメラ12を個別識別するための個別識別信号を付加する固有信号付加部22と、この信号変換部21と固有信号付加部22の駆動を制御するTVカメラ制御部23と、このTVカメラ制御部23に対して、各種駆動制御の指示入力を行う操作部24からなっている。なお、このTVカメラ12には、図示していないが、前記内視鏡11の固体撮像素子を駆動制御する固体撮像素子駆動制御等も備えている。
【0024】
つまり、操作部24からの操作指示入力の基で、TVカメラ制御部23の駆動制御により、内視鏡11で撮像した画像信号を信号変換部21で標準的な映像信号に変換生成して、固有信号付加部22で、その映像信号の垂直同期期間に個別識別信号を重畳付加してビデオスイッチャー14へと出力する。
【0025】
次に、前記第1のモニタ15、第2のモニタ16、第1のVTR17、第2のVTR18、及びビデオプリンタ20等の映像信号表示及び記録機器それぞれの映像信号入力部について図3を用いて説明する。なお、前記第1のモニタ15、第2のモニタ16、第1のVTR17、第2のVTR18、及びビデオプリンタ20は、それぞれの通常の機能を有している。
【0026】
前記ビデオスイッチャー14から映像信号が入力されるビデオ信号入力端子は、分離回路26と固有信号送信部27とに接続され、この分離回路26の第1の出力は、垂直同期信号模擬回路28を介して、選択スイッチ29の一方の入力端子に接続され、前記分離回路26の第2の出力は、前記選択スイッチ29の他方の入力端子に直接接続され、さらに、前記分離回路26の第3の出力は、前記固有信号送信部27と前記選択スイッチ29のスイッチ駆動制御端子に接続されている。また、前記選択スイッチ29の出力端子には、前記第1のモニタ15、第2のモニタ16、第1のVTR17、第2のVTR18、及びビデオプリンタ20等のそれぞれの映像信号の処理部へと接続されている。
【0027】
前記分離回路26は、入力された映像信号の垂直同期信号を分離するとともに、この垂直同期信号の分離期間中に、前記固有信号送信部27を駆動制御して、前記第1のモニタ15、第2のモニタ16、第1のVTR17、第2のVTR18、及びビデオプリンタ20それぞれに設定されている個別識別信号を前記ビデオ信号入力端子から前記ビデオスイッチャー14へと伝送させる。
【0028】
前記垂直信号模擬回路28は、前記分離回路26で垂直同期信号の分離期間中、その垂直同期信号が分離された映像信号に模擬垂直同期信号を合成させて、前記選択スイッチ29へ出力する。つまり、前記分離回路26で垂直同期信号の分離期間中は、前記選択スイッチ29で前記垂直同期信号模擬回路28で模擬垂直同期信号が合成された映像信号を選択させ、前記分離回路26が垂直同期信号の分離していない期間は、即ち、垂直同期期間以外は、選択スイッチ29で分離回路26から直接出力された映像信号を選択させるようになっている。
【0029】
次に、前記ビデオスイッチャー14の構成について、図4を用いて説明する。このビデオスイッチャー14は、前記第1のTVカメラ12や超音波観測装置19−1などの複数の映像信号生成機器それぞれからの映像信号が入力されるビデオ入力部31と、前記第1のモニタ15、第2のモニタ16、第1のVTR17、第2のVTR18、及びビデオプリンタ20などの複数の映像信号表示及び記録機器それぞれに映像信号を出力するビデオ出力部32と、前記ビデオ入力部31に入力されたそれぞれの映像信号を前記ビデオ出力部32のそれぞれに出力するように設定する信号マトリックス33と、前記ビデオ入力部31、ビデオ出力部32、及び信号マトリックス33を制御する制御部36と、この制御部36に対して、設定指示入力する設定操作部34と、制御部36で信号マトリックス33を制御して、前記ビデオ入力部31とビデオ出力部32との間の映像信号伝送状態を表示する表示部35からなっている。
【0030】
つまり、前記設定操作部34から設定指示入力の基で、制御部36は、信号マトリックス33を駆動制御して、ビデオ入力部31に入力された複数の映像信号生成機器からの映像信号それぞれをビデオ出力部32に接続される複数の映像信号表示及び記録機器それぞれに接続出力するとともに、表示部35にビデオ入力部31とビデオ出力部32の接続状態を表示する。
【0031】
このビデオ入力部31の構成を図5を用いて説明する。このビデオ入力部31の複数のビデオ信号入力端子毎に、分離回路37と、この分離回路37の出力に接続された垂直同期信号模擬回路38と、選択スイッチ39と、及び固有信号確認部40とが設けられている。
【0032】
前記分離回路37は、ビデオ信号入力端子に入力された映像信号の垂直同期信号を分離して、その分離した垂直同期信号を固有信号確認部40に出力する。この固有信号確認部40は、その垂直同期期間に重畳した個別識別信号から映像信号生成機器を識別し、その識別結果を前記制御部36へ通知する。
【0033】
さらに、前記分離回路37で、垂直同期期間中に垂直同期信号が分離された映像信号は、垂直同期信号模擬回路28で模擬垂直同期信号が合成されて前記選択スイッチ39の一方の入力端子に出力され、前記分離回路26で垂直同期信号を分離していない期間は、即ち、垂直同期期間以外は、分離回路26に入力された映像信号を直接選択スイッチ39の他方の入力端子に出力させる。
【0034】
つまり、選択スイッチ39は、前記分離回路37が垂直同期信号の分離期間中は、垂直同期信号模擬回路38で模擬垂直同期信号が合成された映像信号を選択出力し、前記分離回路37が垂直同期信号を分離していない、垂直同期期間以外は、分離回路26から出力される映像信号を選択して、信号マトリックス33へ出力させるようになっている。
【0035】
次に、前ビデオスイッチャー14のビデオ出力部32の構成について図6を用いて説明する。このビデオ出力部32の複数のビデオ信号出力端子毎に、選択スイッチ42の出力端子が接続され、この選択スイッチ42の一方の入力端子には、前記信号マトリックス33が接続され、前記選択スイッチ42の他方の入力端子には、出力装置固有信号確認部41を介して、前記制御部36が接続されている。
【0036】
この出力装置固有信号確認部41は、図3を用いて前述した映像信号表示及び記録機器に設けられた映像信号入力部の固有信号送信部27から伝送された個別識別信号を受信認識して前記制御部36へと送信する。
【0037】
つまり、選択スイッチ42は垂直同期信号の分離期間中、ビデオ信号出力端子を出力装置固有信号確認部41に接続させて、映像信号再生記録機器から送信される個別識別信号を出力装置固有信号確認部41へと出力させ、垂直同期信号を分離していない期間は、選択スイッチ42は、信号マトリックス33からの映像信号をビデオ信号出力端子へと出力するように選択される。
【0038】
次に、前記ビデオスイッチャー14の表示部35について図7を用いて説明する。この表示部35は、例えば液晶パネルなどで形成されており、ビデオ入力アイテム表示部43と、ビデオ表示アイテム表示部44と、ビデオ記録アイテム表示部45とからなっている。
【0039】
ビデオ入力アイテム表示部43には、ビデオスイッチャー14に接続される、例えば、前記TVカメラ12や超音波観測装置19−1などの複数の映像信号生成機器がアイコン表示されるようになっている。ビデオ表示アイテム表示部44には、ビデオスイッチャー14に接続され、前記映像信号生成機器からの映像信号の基で再生映像を再生表示する、例えば、前記第1のモニター15や第2のモニター16などの複数の映像信号表示機器アイコンが表示されるようになっている。ビデオ記録アイテム表示部45は、ビデオスイッチャー14に接続される、例えば、前記第1のVTR17、第2のVTR18、及びビデオプリンタ20などの映像信号記録機器アイコンが表示されるようになっている。
【0040】
さらに、前記ビデオ入力アイテム表示部43に表示されている映像信号生成機器から、前記ビデオ表示アイテム表示部44に表示されている映像信号表示機器と前記ビデオ記録アイテム表示部45に表示されている映像信号記録機器へと映像信号の出力接続状態を示すための矢印が表示されるようになっている。
【0041】
つまり、図中の矢印は、ビデオ入力アイテム表示部43のTVカメラは、ビデオ表示アイテム表示部44の第1モニタと、ビデオ記録アイテム表示部45の第1のVTRとビデオプリンタに接続され、ビデオ入力アイテム表示部43の超音波観測装置は、ビデオ表示アイテム表示部44の第2モニタと、ビデオ記録アイテム表示部45の第2のVTRに接続され、それぞれに映像信号が出力される状態を示している。
【0042】
この表示部35に表示される映像信号生成機器、映像信号表示機器、及び映像信号記録機器の接続状態は、前記設定操作部34からの設定入力により前記制御部36により信号マトリックス33で接続設定し、かつ、表示部35にその接続状態が表示されるようになっている
この設定操作部34の構成について図8を用いて説明する。この設定操作部34は、ビデオ入力アイテムボタン46、ビデオ表示アイテムボタン47、ビデオ記録アイテムボタン48、セット(SET)ボタン49、リセット(RESET)ボタン50、及び自動(AUTO)ボタン51からなっている。
【0043】
前記ビデオ入力ボタン46は、3台のTVカメラを示すボタン(図中TVカメラ,A,B,Cで示す)と、3台の超音波観測器を示すボタン(図中超音波観測器,A,B,Cで示す)と、3台のVTRを示すボタン(図中VTR,A,B,Cで示す)が設けられている。即ち、前記ビデオスイッチャー14のビデオ入力部31には、3台のTVカメラと、3台の超音波観測器と、3台のVTRが接続可能となっており、それぞれが接続されるとボタンが点灯するようになっている。
【0044】
前記ビデオ表示アイテムボタン47は、3台のモニタを示すボタン(図中モニタ、A,B,Cで示す)が設けられている。即ち、前記ビデオスイッチャー14のビデオ出力部32には、映像信号表示機器として、3台のモニタが接続可能となっており、それぞれが接続されるとボタンが点灯するようになっている。
【0045】
前記ビデオ記録アイテムボタン48は、3台のVTRを示すボタン(図中VTR,A,B,Cで示す)と、3台のビデオプリンタを示すボタン(図中プリンタ,A,B,Cで示す)とが設けられている。即ち、前記ビデオスイッチャー14のビデオ出力部33には、3台のVTRと、3台のビデオプリンタが接続可能となっており、それぞれが接続されるとボタンが点灯するようになっている。
【0046】
また、前記セットボタン49、リセットボタン50、及自動ボタン51は、それぞれが押下された時に、それぞれの機能の指示入力がされて点灯するようになっている。
【0047】
このような構成の内視鏡手術システムの作用について説明する。図2に示すように、前記TVカメラ12では、内視鏡11の固体撮像素子で撮像生成された撮像画像信号を基に、信号変換部21で標準的な映像信号を生成変換する。この標準的な映像信号の垂直同期信号に固有信号付加部12によって、このTVカメラ12を個別に識別する情報を示す個別識別信号を重畳して、前記ビデオスイッチャー14に出力される。
【0048】
なお、超音波観測装置19−1においても、前記TVカメラ12と同様に、超音波映像信号の垂直同期信号に超音波観測装置を識別する個別識別信号を重畳されて、ビデオスイッチャー14に出力される。また、TVカメラ12や超音波観測装置19−1に代えて、VTRで録画記録している映像信号を再生するために、ビデオスイッチャー14に出力させる場合には、VTRの再生映像信号の垂直同期信号に個別識別信号を重畳させる。
【0049】
この個別識別信号は、図9に示すように、垂直帰線に、1本のパルスを入れておく、つまり、一般のテレビ放送信号の文字多重放送時に、垂直帰線期間に文字情報を重畳して伝送している。この文字情報を重畳する垂直帰線期間に個別識別信号用のパルスを重畳させ、このパルスの本数を各TVカメラなどの映像信号生成機器毎に異ならせるようにする。例えば、TVカメラは1本、超音波観測装置は0本などのようにする。なお、個別識別信号の挿入例は、ビデオ信号のどの部分に入れても良く、さらに、カラーバーストの周波数を変えたり、映像部分に各映像機器のシリアル番号をパルスとして挿入するなども可能である。
【0050】
このように、TVカメラ12や超音波観測装置19−1などの映像信号生成機器から垂直同期信号に個別識別信号が重畳された映像信号が、前記ビデオスイッチャー14のビデオ入力部31に入力されると、ビデオ入力部31の分離回路37は、映像信号の垂直同期信号の期間、垂直同期信号を分離して固有信号確認部40へ出力して、その垂直同期信号に重畳されている個別識別信号から映像信号を出力したTVカメラ12を識別して、その識別結果を制御部36へ出力する。
【0051】
また、前記分離回路37で、垂直同期信号を分離している期間の映像信号は、垂直同期信号模擬回路38に出力され、この垂直同期信号模擬回路38で模擬垂直同期信号が合成されて選択スイッチ39へと出力される。さらに、前記分離回路37が垂直同期信号を分離していない期間の映像信号は、分離回路37から直接選択スイッチ39に出力される。この選択スイッチ39は、垂直同期信号の分離期間は、垂直同期信号模擬回路38から出力された模擬垂直同期信号を有する映像信号を選択し、垂直同期信号を分離しない期間は、分離回路37から、つまり、TVカメラ12からの映像信号を選択して、信号マトリックス33へと出力する。
【0052】
即ち、ビデオスイッチャー14の制御部36には、ビデオ入力部31の固有信号確認部40からの個別識別情報でビデオ入力部31の信号マトリックス33に入力された映像信号の送信元であるTVカメラ12や超音波観測装置19−1を認識することができる。この制御部36で認識された映像信号の送信元であるTVカメラ12と超音波観測装置19−1の認識結果は、設定操作部34の、例えば、TVカメラAを示すボタンを点灯させ、超音波観測装置19−1の認識結果は、設定装置部34の、例えば、超音波観測器Aを示すボタンを点灯させる。
【0053】
このビデオスイッチャー14のビデオ入力部31に入力されたTVカメラ12や超音波観測装置19−1の映像信号は、設定操作部34のボタン操作入力で制御部36の制御の基で、信号マトリックス33でビデオ出力部32への出力接続が切り換えられるようになっている。この信号マトリックス33による映像信号の出力先の切換作用は後述する。
【0054】
次に、前記ビデオスイッチャー14のビデオ出力部32に接続されている第1のモニタ15、第2のモニタ16、第1のVTR17、第2のVTR18、及びビデオプリンタ20などの映像信号表示及び記録機器の個別認識の作用について説明する。
【0055】
このビデオ出力部32は、前記信号マトリックス33からの映像信号が選択スイッチ42を介して、この選択スイッチ42の出力端子に接続されている映像信号表示及び記録機器へと出力される。この信号マトリックス33からの映像信の垂直同期信号の期間は、選択スイッチ42を切り換えて、この選択スイッチ42の出力端子に接続されている映像信号表示及び記録機器の個別識別信号を読み取り、出力装置固有信号確認部41に出力させる。この出力装置固有信号確認部41で前記選択スイッチ42を介して出力された前記映像信号表示記録機器の固有識別信号から固有識別情報を確認して制御部36へと転送し、ビデオ出力部32に接続されているそれぞれの映像信号表示及び記録機器の個別認識を行う。なお、この映像信号表示及び記録機器の個別識別信号は、前記映像信号生成機器と同様に映像信号の垂直同期信号中に重畳させたり、又は、ビデオ出力部32の出力端子に接続される映像信号表示及び記録機器の入力端子に異なる電圧レベルを設定して識別させたり、あるいは、シリアル通信で個別識別信号を伝送するようにしても良い。
【0056】
このように、ビデオ出力部32に接続されるそれぞれの映像信号表示及び記録機器が識別確認されると、その識別確認情報を基に、制御部36は、設定操作部34を制御して、表示部35の該当ボタンを点灯させる(図8参照)。例えば、ビデオ出力部32に第1のモニタ15と第2のモニタ16の接続が確認されると、設定操作部34のビデオ表示アイテムボタンの47のモニタAとモニタBのボタンを点灯させる。このようにして、前記第1のモニタ15と第2のモニタ16と同様に、第1のVTR17、第2のVTR17、及びビデオプリンタ20の接続が確認されると、設定操作部34のビデオ記録アイテムボタン48のVTRA,VTRB,及びプリンタAのボタンそれぞれを点灯させる。
【0057】
なお、前記設定操作部34のビデオ入力アイテムボタン46に示されている、例えば、TVカメラA,B,Cは、ビデオスイッチャー14のビデオ入力部31に設けられているTVカメラが接続される端子が3つ設けられていることを示し、この3つのTVカメラ接続端子にTVカメラが接続されると、TVカメラが接続された端子のボタンが点灯するようになっている。つまり、ビデオ入力アイテムボタン46の超音波観測装置A,B,C、及びVTR,A,B,C、ビデオ表示アイテムボタン47のモニタA,B,C、並びにビデオ記録アイテムボタン48のVTR,A,B,C及びプリンタA,B,Cも同様に、3台ずつが接続可能な端子を有し、それら端子に機器が接続されるとボタンが点灯するようになっている。
【0058】
なお、これら各接続端子とボタンとの関係は、例えば、TVカメラの接続において、固体撮像素子が単板式と、三板式のカメラがある場合に、単板式カメラは、TVカメラAに必ず接続させ、三板式カメラは、TVカメラBに必ず接続させるようにしても良い。他の機器も同様にその機器の特徴に応じて、接続端子を特定させることもできる。
【0059】
このように前記ビデオスイッチャー14のビデオ入力部31に複数の映像信号生成機器が接続され、ビデオ出力部32に複数の映像信号表示及び記録機器が接続された状態で、前記設定操作部34からの操作入力に応じて、制御部36が信号マトリックス33を駆動制御して、ビデオ入力部31に接続されている映像信号生成機器と、ビデオ出力部32に接続されている映像信号表示及び記録機器の接続設定について説明する。
【0060】
最初に、手動による設定について、図10を用いて説明する。ステップS1で、ビデオスイッチャー14のビデオ入力部31に接続されているビデオ入力アイテムを選択する。例えば、図1に示すように、ビデオスイッチャー14のビデオ入力部31にTVカメラ12と超音波観測装置19−1が接続されているとすると、ビデオスイッチャー14の設定操作部34のビデオ入力アイテムボタン46は、TVカメラAと超音波観測装置Aのボタンが点灯している。この点灯されているボタンのいずれかを押下してビデオ入力部31に接続されているTVカメラや超音波観測装置又はVTRを特定する。ここで、例えばTVカメラAのボタンが押下されたとすると、そのボタン押下情報は制御部36で認識され、信号マトリックス33に対して、TVカメラAであるTVカメラ12からの映像信号の取り込み設定を行う。
【0061】
次に、ステップS2で、ビデオスイッチャー14のビデオ出力部32に接続されているビデオ表示アイテムを選択する。例えば、図1に示すように、ビデオスイッチャー14のビデオ出力部32に第1モニタ15と第2モニタ16が接続されているとすると、ビデオスイッチャー14の設定操作部34のビデオ表示アイテムボタン47は、モニタAとモニタBのボタンが点灯している。この点灯されているボタンのいずれかを押下してビデオ出力部32に接続されているモニタAとモニタBのいずれかを特定する。ここで、例えばモニタAのボタンが押下されたとすると、そのボタン押下情報は制御部36で認識され、信号マトリックス33に対して、ビデオ入力アイテムボタンで選択した前記TVカメラAであるTVカメラ12の映像信号をモニタAであるモニタ15に出力するように設定する。
【0062】
次に、ステップS3で、ビデオスイッチャー14のビデオ出力部32に接続されているビデオ記録アイテムを選択する。例えば、図1に示すように、ビデオスイッチャー14のビデオ出力部32に第1VTR17と第2VTR18が接続されているとすると、ビデオスイッチャー14の設定操作部34のビデオ記録アイテムボタン48は、VTRAとVTRBのボタンが点灯している。この点灯されているボタンのいずれかを押下してビデオ出力部32に接続されているVTRAとVTRBのいずれかを特定する。ここで、例えばVTRAのボタンが押下されたとすると、そのボタン押下情報は制御部36で認識され、信号マトリックス33に対して、ビデオ入力アイテムボタンで選択した前記TVカメラAであるTVカメラ12の映像信号をVTRAである第1VTR17に出力するように設定する。
【0063】
次に、ステップS4でビデオスイッチャー14の設定操作部34のSETボタン49を押下すると、前記制御部36は、ステップS1〜S3で設定されたビデオ入力部31のTVカメラAに接続されているTVカメラ12の映像信号をビデオ出力部32のモニタAとVTRAに接続された第1モニタ15と第1VTR17へと出力するように設定し、その設定結果を表示部35に表示させる。
【0064】
このようにして、ビデオスイッチャー14の設定操作部34のビデオ入力アイテムボタン46、ビデオ表示アイテムボタン47、及びビデオ記録アイテムボタン48の押下により、ビデオ入力部31とビデオ出力部32の接続が容易に設定できる。なお、このステップS1〜S3の操作の途中で変更、又は修正する場合は、RESETボタン50を押下することで、制御部36は、それ以前の操作を取り消すようになっている。
【0065】
次に、前記ビデオスイッチャー14のビデオ入力部31とビデオ出力部32との接続の自動設定動作について図11を用いて説明する。
【0066】
最初に、ステップS11で、ビデオスイッチャー14の設定操作部34の自動(AUTO)ボタン51を押下して、制御部36を自動モードに切換設定させ、ビデオ入力部31に接続されているビデオ入力アイテム、ビデオ出力部32に接続されているビデオ表示アイテムとビデオ記録アイテムを事前設定されている優先順位の基で、接続設定が行われる。
【0067】
ここで、例えば、ビデオ入力アイテムは、即ち、ビデオ入力部31にTVカメラと超音波観測装置と及びVTRが接続された場合の優先順位は、TVカメラ、超音波観測装置、VTRの順(TVカメラ>超音波観測装置>VTR)とし、各ビデオ入力アイテムの中での優先順位は、A,B,Cの順とする。つまり、TVカメラA,TVカメラB,TVカメラC、超音波観測装置A,超音波観測装置B,超音波観測装置C、VTRA,VTRB,VTRCの順となるように設定されている。
【0068】
また、ビデオ出力部32に接続されるビデオ表示アイテムとビデオ記録アイテムでは、ビデオ表示アイテムをビデオ記録アイテムよりも優先(ビデオ表示アイテム>ビデオ記録アイテム)させ、かつ、ビデオ記録アイテムの中では、VTRをプリンタよりも優先(VTR>プリンタ)させるようになっている。つまり、モニタA,モニタB,モニタC,VTRA,VTRB,VTRC,プリンタA,プリンタB,プリンタCの順となるように設定されている。
【0069】
このような設定状態において、ステップS12で、ビデオ入力部31に接続されているビデオ入力アイテムの優先順位1位に、ビデオ出力部32に接続されているビデオ表示アイテム及びビデオ記録アイテムの接続先設定を行うためにn=1が設定される。
【0070】
このステップS12のn=1の設定により、ステップS13で、制御部36は、ビデオ入力アイテムの第1位の優先順位のTVカメラAを選択し、このTVカメラAの接続先として、ビデオ表示アイテムの第1位の優先順位のモニタAを選択し、次に、ビデオ記録アイテムの第1位の優先順位のVTRAを選択し、それぞれが接続するように信号マトリックス33を制御する。つまり、図1の例では、ビデオ入力アイテムの優先順位の高いTVカメラには、TVカメラ12のみが接続されいるために、最優先順位1位のTVカメラ12には、ビデオ表示アイテムの最優先順位1位の第1モニタ15とビデオ記録アイテムの最優先順位1位の第1VTR17が選択接続される。
【0071】
このステップS13の設定が終了すると、ステップS14で、ステップS12で設定したnをn+1に設定する。このn=n+1は、ビデオ入力部31に接続されているビデオ入力アイテムの数よりも多いか(n>ビデオ入力アイテム数)判定される。
【0072】
このステップS15の結果、nがビデオ入力アイテム数よりも少ないと前記ステップS13に戻り、ビデオ入力アイテムの優先順位n+1を選択設定が行われる。つまり、このビデオ入力アイテムの優先順位n+1が選択され、このn+1のビデオ入力アイテムの接続先として、ビデオ表示アイテムの優先順位n+1と、ビデオ記録アイテムの優先順位n+1を選択し、それぞれが接続するように、信号マトリックス33を制御する。
【0073】
つまり、ビデオ入力部31には、図1の例では、前記TVカメラ12と超音波観測装置19−1しか接続されていないとすると、TVカメラAの次の優先順位である超音波観測装置19−1である超音波観測装置Aを選択し、この超音波観測装置Aの接続先として、ビデオ表示アイテムの優先順位2位のモニタBと、ビデオ記録アイテムの優先順位2位のVTRBを選択し、それぞれが接続するように信号マトリックス33を制御する。
【0074】
このようにして、ステップS13〜S15がビデオ入力アイテム数繰り返されて、このn=n+1がビデオ入力部31に接続されているビデオ入力アイテムの数よりも多い(n>ビデオ入力アイテム数)と判定されると、ステップS16が実行される。
【0075】
このステップS16では、前記ビデオ表示アイテムとビデオ記録アイテムで前記ビデオ入力アイテムに接続されなかったアイテムがあるか検出され、前記ビデオ入力アイテムに接続されないビデオ表示アイテムとビデオ記録アイテムは、前記ビデオ入力アイテムの最優先順位に接続する。
【0076】
つまり、図1の例では、ビデオプリンタ20がTVカメラ12に接続されるように信号マトリックス33が制御される。
【0077】
このようにして、制御部36でビデオ入力アイテム、ビデオ表示アイテム、及びビデオ記録アイテムに優先順位に従い、ビデオ入力アイテムに対して接続されるビデオ表示アイテムとビデオ記録アイテムが選択設定され、この選択設定結果は、前記表示部35に図7で示すように表示される。
【0078】
以上説明したように、本発明の内視鏡システムにおいて、映像切換装置であるビデオスイッチャーに接続される複数のビデオ入力アイテムである映像信号生成機器と、複数のビデオ表示アイテムである映像信号表示機器と、及び複数のビデオ記録アイテムである映像信号記録機器の接続状態とそれらの接続選択は、ビデオスイッチャーに設けられた前記ビデオ入力アイテム、前記ビデオ表示アイテム、及び前記ビデオ記録アイテムを示す設定操作部のボタンの点灯にて接続状態表示が可能で、その接続状態点灯されているボタンを押下することで、手動でビデオ入力アイテムに対するビデオ表示アイテムとビデオ記録アイテムとの接続選択設定ができ、かつ、その選択設定状態が表示される。前記設定操作部に設けた自動設定ボタンを押下すると、制御部に設けた接続設定シーケンスの基で、ビデオ入力アイテムに対するビデオ表示アイテムとビデオ記録アイテムとの自動接続設定と、その接続設定状態が表示される。
【0079】
これにより、操作者は、映像信号生成機器に対して、映像信号表示機器や映像信号記録機器の接続設定を映像切換装置のみの操作で自由に接続設定ができるとともに、表示部に表示された接続設定状態により接続確認が容易にできるようになった。
【0080】
次に、本発明に係る第2の実施形態を図12乃至図17を用いて説明する。図12は、本発明の第2の実施形態に係る内視鏡手術システムの構成を説明する説明図、図13は、本発明の第2の実施形態に係る内視鏡手術システムの内視鏡映像信号を説明する信号波形図、図14は、本発明の第2の実施形態に係る内視鏡手術システムの内視鏡映像信号の垂直同期に挿入されるID信号を説明する信号波形図、図15は、本発明の第2の実施形態に係る内視鏡手術システムにおける映像信号の伝送状態の表示状態を説明する説明図、図16は、本発明の第2の実施形態に係る内視鏡手術システムの集中制御装置による映像伝送状態判別作用を説明するフローチャート、図17は、本発明の第2の実施形態に係る内視鏡手術システムにおいて、操作者の作用を説明するフローチャートである。
【0081】
従来内視鏡手術システムにおいて、例えば、前記特許文献1に提案されている接続装置識別システムでは、集中制御装置が映像ケーブルの断線時に、そのケーブル断線のエラー情報を前記接続装置識別システムの製造又は販売元のサービスセンターに送信し、サービスセンターのサービスマンから接続装置識別システムを導入しているユーザに対して、配線接続図のモニター表示と、そのモニター表示の基で、映像ケーブル断線修復のアドバイスなどを行っている。
【0082】
しかし、このような接続装置識別システムでは、映像ケーブルを識別するためのIDを付す必要があり、このIDを通信させるためのID端子とIDケーブルが増加して、前記エラーが発生するとケーブルの探索が煩雑となる課題がある。
【0083】
そこで、ID端子やIDケーブルを必要とせず、サービスマンの指示の基でユーザが容易にケーブルの点検交換が可能な内視鏡手術システムを提供する。
【0084】
この第2の実施形態の内視鏡手術システム61は、図12に示すように、集中制御装置62と、この集中制御装置62の操作用GUIと内視鏡像を表示する1つ又は複数の表示パネル63とからなっている。この集中制御装置62は、図示していない、内視鏡スコープやカメラヘッドからの撮像画像信号を基に標準的な内視鏡映像信号を生成する第1のカメラ64及び第2のカメラ65と、この第2のカメラ65の映像信号を静止画像印刷するプリンタ66と、前記第1のカメラ64と第2のカメラ65で生成された映像信号と及び超音波内視鏡などのその他のシステム68からの映像信号が入力されるビデオスイッチャー67と、このビデオスイッチャー67の出力に前記第1カメラ64、第2カメラ65、及びその他のシステム68からの映像信号を再生表示する第1のモニタ69、第2のモニタ70、及び第3のモニタ71と、並びに第1のモニタ69に再生表示された映像信号を録画記録するVTR72等からなっている。
【0085】
なお、この集中制御装置62には、図示していないが、気腹装置、電気メス、光源装置なども接続され、所定の情報通信が可能となっている。
【0086】
このような構成の内視鏡手術システムにおいて、ビデオスイッチャー67を駆動制御して、第1のカメラ64、第2のカメラ65、及びその他のシステム68のそれぞれの映像信号を第1のモニタ69、第2のモニタ70、及び第3のモニタ71のいずれに出力させるかの制御作用について説明する。第1のカメラ64と第2のカメラ65で生成される標準的な内視鏡映像信号は、図13に示すように、水平同期信号81と、この水平同期信号81の間の水平走査毎のバースト信号と映像信号からなる映像信号部82と、所定数の水平同期信号81毎の垂直同期信号83と、及びこの垂直同期信号83に重畳させたID信号84からなっている。
【0087】
このID信号84は、図14に示すように、スタートコード86とIDコード87から構成されている。
【0088】
つまり、第1のカメラ64と第2のカメラ65及びその他のシステム68で生成されるそれぞれの内視鏡映像信号には、垂直同期信号に第1のカメラ64と第2のカメラ65及びその他のシステム68を識別するためのIDコード87を有するID信号84が重畳されるようになっている。このID信号84のIDコード87を基にビデオスイッチャー67に入力される映像信号の送信元を特定し、かつ、その送信元の特定された映像信号をビデオスイッチャー67から所望の第1乃至第3のモニタ69,70,71へと出力接続させるように前記集中制御装置62で制御されるようになっている。
【0089】
この集中制御装置62による制御の基でビデオスイッチャー67に入力された第1のカメラ64、第2のカメラ65,及びその他のシステム68からの映像信号を第1のモニタ69、第2のモニタ70、及び第3のモニタ71に選択切換出力された状態を表示パネル63に表示する。
【0090】
この表示パネル63に表示される接続状態について図15を用いて説明する。この表示パネル63には、前記GUIで、第1のカメラ64を示す第1カメラアイコン81、第2カメラ65を示す第2カメラアイコン82、プリンタ66を示すプリンタアイコン88、ビデオスイッチャー67を示すビデオスイッチャーアイコン89、その他のシステム68を示す他のシステムアイコン90、第1のモニタ69を示す第1モニタアイコン92、第2のモニタ70を示す第2モニタアイコン91、第3のモニタ71を示す第3のモニタアイコン93、及びVTR72を示すVTRアイコン98等が表示されている。
【0091】
さらに、第1のカメラアイコン81の出力には、第1カメラ64の映像信号の出力ポート数を示す映像信号85、87と、第2のカメラアイコン82の出力には、第2のカメラ65の映像信号の出力ポート数を示す映像信号83,84、86とが表示されている。前ビデオスイッチャーアイコン89には、前記他のシステムアイコン90からの映像信号と、第1乃至第3のモニタアイコン91〜93に出力される映像信号94〜96が示されている。さらに、また、第1のモニタアイコン92からVTRアイコン98に出力される映像信号97が表示されるようになっている。
【0092】
なお、図中の映像信号86,87、96等に×印が重ねて表示されているが、この映像信号は出力されない状態を示している。つまり、第1のカメラアイコン81からは映像信号85のみがビデオスイッチャーアイコン89に出力され、第2のカメラアイコン82からは、映像信号83がプリンタアイコン88へ出力され、映像信号84がビデオスイッチャーアイコン89に出力され、他のシステムアイコン90からビデオスイッチャーアイコン89に映像信号が出力され、ビデオスイッチャーアイコン89から映像信号94,95が第2のモニタアイコン91と第1のモニタアイコン92に出力され、及び第1のモニタアイコン92からVTRアイコン98に映像信号97が出力されている状態を示している。
【0093】
即ち、この表示パネル63に表示されるビデオスイッチャーアイコン89に入力されるカメラアイコン81,82からの映像信号を示すアイコン83〜87、ビデオスイッチャーアイコン89から第1乃至第2のモニタアイコン91〜93に出力される映像信号を示すアイコン94〜96,およびVTRアイコン98に入力される映像信号を示すアイコン97でそれぞれの入力と出力の接続と信号伝送状態が認識可能となる。
【0094】
このようにビデオスイッチャー67に入力と出力との接続状態を表示パネル63に表示した際、つまり、この内視鏡手術システム61の駆動当初は、他のシステムアイコン90からの映像信号が、ビデオスイッチャーアイコン89を介して、第3のモニタアイコン93に映像信号を示すアイコン96aで接続状態を示していたとする。しかし、ビデオスイッチャー89と第3のモニタ71を接続する信号ケーブルに断線などの接続不良が生じると、前記ビデオスイッチャーアイコン89から第3のモニタアイコン93に映像信号出力を示しているアイコン96aに×印が重ねて表示して、ユーザーに視認告知する。これにより、ユーザは確実にかつ、簡単に信号ケーブルの接続不良の認識と接続不良のケーブルの認識が容易にできる。
【0095】
なお、この信号ケーブルの断線などの異常時には、前記表示パネル63に表示されている映像信号を示すアイコンに×印を重ねて表示するとともに、警告音などを発生させるようにすることで、ユーザーに異常状態発生をより確実に告知でき、かつ、その異常映像信号のアイコンに重ねて表示される×印を点滅させたり、アイコンの矢印の色変化、アニメーションなどによりユーザの認識を一層確実にすることもできる。
【0096】
次に、内視鏡手術システム61の集中制御装置62による映像信号伝送状態判別作用について、図16を用いて説明する。
【0097】
前記内視鏡手術システム61を構成する集中制御装置62、第1と第2のカメラ64,65、プリンタ66、ビデオスイッチャー67、その他のシステム68、第1乃至第3のモニタ69〜71、及びVTR72などの各機器の駆動用電源が供給オンされると、前記集中制御装置62はステップS21で、各機器に対して通信を開始して、映像信号のID要求コマンドを送信する。
【0098】
この集中制御装置62からのID要求コマンドの基で、各機器は、入出力されている映像信号に重畳されているID信号84を検出して、集中制御装置62へと返信する。つまり、各機器に入出力される映像信号には、図13と図14を用いて説明したように、ID信号84が重畳されており、この映像信号に重畳されたID信号84のIDコード87による各機器に入出力されている映像信号を識別することができる。
【0099】
このステップS21で検出された各機器の入出力映像信号のID情報は、ステップS22で前記集中制御装置62に伝送収集される。前記集中制御装置62はステップS23で、各機器から伝送された映像信号のID情報から各機器の接続状態を判別する。つまり、第1のカメラ64と第2のカメラ65からそれぞれ出力される映像信号の識別と、スイッチャー67のそれぞれの入力端子に入力される映像信号の識別により、第1と第2のカメラ64,65とビデオスイッチャー67の入力端子間の接続が判別でき、ビデオスイッチャー67のそれぞれの出力端子から出力された映像信号の識別と、第1乃至第3のモニタ69〜71のそれぞれに入力される映像信号識別により、ビデオスイッチャー67の出力端子と第1乃至第3のモニタ69〜71との接続が判別できる。
【0100】
次に、集中制御装置62はステップS24で、前記ステップS23の機器の接続状態から映像信号の伝送状態を判別し、その判別結果を図示していないメモリに記憶させる。この映像信号伝送状態の判別後、集中制御装置62はステップS25で、前記表示パネル63に映像信号伝送状態の表示を行うコマンドの有無確認を行う。
【0101】
このステップS25の映像信号伝送状態を表示するコマンドは、集中制御装置62に設けられている図示していない表示ボタンを操作者が操作することで生成される。
【0102】
このステップS25で表示コマンドが確認されないと、前記ステップS21に戻り、再度各機器の入出力映像信号の識別と機器の接続状態及び信号伝送状態の判別を行う。
【0103】
このステップS25で表示コマンドが確認されると、集中制御装置62はステップS26で、表示パネル63に映像信号の伝送状態を示す表示信号を生成出力し、図15で説明した伝送状態図を表示パネル63に表示させる。
【0104】
次に、内視鏡手術システム61の集中制御装置62に対する操作者の操作ついて、図17を用いて説明する。
【0105】
操作者は内視鏡手術を開始するために、ステップS31で、前記内視鏡手術システム61を構成する集中制御装置62を初めとする各機器の駆動用電源の供給オンを行う。この電源オン操作により、内視鏡手術システムを構成する各機器が駆動する。
【0106】
この各機器に駆動状態において、操作者がステップS32で、所望のモニタに所望のカメラで撮像生成した映像が表示されていないことを発見したとする。例えば、第3のモニタ71に映像が再生表示されていないとする。このステップS32の第3のモニタ71の映像再生表示されていないことが認識されると、操作者はステップS33で、前記集中制御装置62に設けられている図示していない表示ボタンを押下して、前記集中制御装置62に対して、各機器の最新の信号伝送状態を表示パネル63に表示させる指示を行う。この表示ボタンの押下により、前記集中制御装置62は、表示パネル63に最新の信号伝送状態図を生成表示させる。
【0107】
このステップS33で、表示パネル63に表示された最新信号伝送状態図から操作者はステップS34で、信号伝送状態を確認し、ステップS35で、表示パネル63に表示された信号伝送状態図から各機器間を接続するケーブルの断面や誤接続の確認を行う。例えば、図15に示すように、その他のシステム68を示す他のシステムアイコン90から出力された映像信号は、ビデオスイッチャー67のビデオスイッチャーアイコン89から第3のモニタ71を示す第3のモニタアイコン93に伝送されるようになっているが、ビデオスイッチャーアイコン89から第3のモニタアイコン93の間の映像信号アイコン96aに×印が重ねて表示されていることで、ビデオスイッチャー67と第3のモニタ71との間の接続ケーブルの断線、又は接続不良であることが判明する。
【0108】
このステップS35の表示パネル63に表示されている信号伝送状態図から接続ケーブルの断線や誤接続の位置や場所が確認されると、操作者はステップS36で、その断線や誤接続されている信号ケーブルの交換又は接続確認を行う。
【0109】
なお、前記ステップS31の電源オン時に、図16を用いて説明した前記集中制御装置62の各機器の接続状態と信号伝送状態の確認作用により、表示パネル63に表示された信号伝送状態図から各機器間の信号ケーブルの接続状態を確認し、その結果で信号ケーブルの交換や接続確認などを行うこともできる。
【0110】
以上説明したように、本発明の映像信号切換装置及び内視鏡手術システムは、各機器間で映像信号の送受信を行う複数の信号ケーブルの接続と信号の伝送状態を確実に把握することができ、複数の信号ケーブルで断線や誤接続などのトラブルが生じた際には、そのトラブルの信号ケーブルの特定が簡単にできようになり、信号ケーブルの交換や接続確認などの作業効率が向上するようになった。
【0111】
[付記]
以上詳述した本発明の実施形態によれば、以下のごとき構成を得ることができる。
【0112】
(付記1) 所定の第1の映像機器の固有情報が重畳された映像信号を入力可能な映像信号入力手段を複数有する映像信号入力手段群と、
所定の第2の映像機器に前記映像信号を出力可能な映像信号出力手段を複数有する映像信号出力手段群と、
前記映像信号入力手段で入力された映像信号を選択的に前記映像信号出力手段に伝送可能なスイッチ手段を複数有するスイッチマトリックス手段と、
前記スイッチマトリックス手段を制御するスイッチ制御手段と、
前記映像信号入力手段群から入力された映像信号に重畳された前記固有情報に基づき、前記第1の映像機器の種別を判別する第1の映像機器判別手段と、
前記映像信号出力手段群で前記映像信号が出力された前記所定の第2の映像機器からの固有情報を受信して、前記第2の映像機器の種別を判別する第2の映像機器判別手段と、
前記第1の映像機器判別手段の判別結果と前記第2の映像機器判別手段の判別結果と前記スイッチ制御手段の制御状態とに基づいて、前記第1の映像機器と前記第2の映像機器との接続状態を表示可能な表示手段と、
を具備したことを特徴とする映像切換装置。
【0113】
(付記2) 所定の映像信号を生成するとともに、機器の固有情報を前記映像信号に重畳して出力可能な第1の映像機器を複数備えて構成された第1の映像機器群と、
前記映像信号に対して所定の機能処理を実施可能な第2の映像機器を複数備えて構成された第2の映像機器群と、
前記第1の映像機器群からの複数の前記映像信号を選択的に前記第2の映像機器群に伝送するために複数のスイッチ手段からなるスイッチマトリックス手段を有する映像切換装置と、
前記スイッチマトリックス手段を制御するスイッチ制御手段と、
前記第1の映像機器群から前記映像切換装置に入力された映像信号に重畳された前記固有情報に基づき、前記第1の映像機器の種別を判別する第1の映像機器判別手段と、
前記映像切換装置から前記映像信号が伝送された前記第2の映像機器より固有情報を受信して、前記第2の映像機器の種別を判別する第2の映像機器判別手段と、
前記第1の映像機器判別手段の判別結果と前記第2の映像機器判別手段の判別結果と前記スイッチ制御手段の制御状態とに基づいて、前記第1の映像機器群と前記第2の映像機器群との接続状態を表示可能な表示手段と、
を具備したことを特徴とする映像システム。
【0114】
(付記3) 出力するビデオ信号に装置固有の情報を重畳する手段を有する内視鏡ビデオプロセッサーと、
入力するビデオ信号に対し、一定周期で装置固有の情報を出力する手段を有するビデオ処理装置と、
上記装置が接続されたとき、これらの装置固有の情報からビデオ信号入出力の接続の設定及び接続状況の表示を行うビデオスイッチャーと、
からなり、内視鏡ビデオ映像を最優先にビデオ処理機器に接続することを特徴とする内視鏡外科手術システム。
【0115】
【発明の効果】
本発明の映像信号切換装置は、操作者が複数の映像信号生成機器に対して複数の、映像信号表示機器や映像信号記録機器の接続設定を映像切換装置のみの操作で自由に接続設定ができるとともに、表示部に表示された接続設定状態により接続確認が容易にできるようになった。
【0116】
また、本発明の映像システムは、各機器間で映像信号の送受信を行う複数の信号ケーブルの接続と信号の伝送状態を確実に把握することができ、複数の信号ケーブルで断線や誤接続などのトラブルが生じた際には、そのトラブルの信号ケーブルの特定が簡単にできようになり、信号ケーブルの交換や接続確認などの作業効率が向上するようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である映像切換装置を用いた内視鏡手術システムの全体構成を説明する説明図。
【図2】本発明の第1の実施形態である映像切換装置に接続されるテレビカメラの構成を示すブロック図。
【図3】本発明の第1の実施形態である映像切換装置に接続されるモニター、録画記録装置、及びプリンター等の映像信号入力部の構成を示すブロック図。
【図4】本発明の第1の実施形態である映像切換装置の構成を示すブロック図。
【図5】本発明の第1の実施形態である映像切換装置のビデオ入力部の構成を示すブロック図。
【図6】本発明の第1の実施形態である映像切換装置のビデオ出力部の構成を示すブロック図。
【図7】本発明の第1の実施形態である映像切換装置の表示部に表示される各種映像機器の接続状態を示す表示図。
【図8】本発明の第1の実施形態である映像切換装置の設定操作部の構成を説明する説明図。
【図9】本発明の第1の実施形態である映像切換装置に入力される映像信号に重畳される識別情報を説明する説明図。
【図10】本発明の第1の実施形態である映像切換装置の手動設定操作手順を説明するフローチャート。
【図11】本発明の第1の実施形態である映像切換装置の自動設定操作手順を説明するフローチャート。
【図12】本発明の第2の実施形態に係る内視鏡手術システムの構成を説明する説明図。
【図13】本発明の第2の実施形態に係る内視鏡手術システムの内視鏡映像信号を説明する信号波形図。
【図14】本発明の第2の実施形態に係る内視鏡手術システムの内視鏡映像信号の垂直同期に挿入されるID信号を説明する信号波形図。
【図15】本発明の第2の実施形態に係る内視鏡手術システムにおける映像信号の伝送状態の表示状態を説明する説明図。
【図16】本発明の第2の実施形態に係る内視鏡手術システムの集中制御装置による映像伝送状態判別作用を説明するフローチャート。
【図17】本発明の第2の実施形態に係る内視鏡手術システムにおいて、操作者の作用を説明するフローチャート。
【符号の説明】
11…内視鏡
12…TVカメラ
13…光源装置
14…ビデオスイッチャー
15,16…モニタ
17,18…VTR
19…超音波観測装置
20…ビデオプリンタ
21…信号変換部
22…固有信号付加部
23…TVカメラ制御部
24…操作部
26…分離回路
27…固有信号送信部
28…垂直同期信号模擬回路
29…選択スイッチ
31…ビデオ入力部
32…ビデオ出力部
33…信号マトリックス
34…設定操作部
35…表示部
Claims (2)
- 所定の第1の映像機器の固有情報が重畳された映像信号を入力可能な映像信号入力手段を複数有する映像信号入力手段群と、
所定の第2の映像機器に前記映像信号を出力可能な映像信号出力手段を複数有する映像信号出力手段群と、
前記映像信号入力手段で入力された映像信号を選択的に前記映像信号出力手段に伝送可能なスイッチ手段を複数有するスイッチマトリックス手段と、
前記スイッチマトリックス手段を制御するスイッチ制御手段と、
前記映像信号入力手段群から入力された映像信号に重畳された前記固有情報に基づき、前記第1の映像機器の種別を判別する第1の映像機器判別手段と、
前記映像信号出力手段群で前記映像信号が出力された前記所定の第2の映像機器からの固有情報を受信して、前記第2の映像機器の種別を判別する第2の映像機器判別手段と、
前記第1の映像機器判別手段の判別結果と前記第2の映像機器判別手段の判別結果と前記スイッチ制御手段の制御状態とに基づいて、前記第1の映像機器と前記第2の映像機器との接続状態を表示可能な表示手段と、
を具備したことを特徴とする映像切換装置。 - 所定の映像信号を生成するとともに、機器の固有情報を前記映像信号に重畳して出力可能な第1の映像機器を複数備えて構成された第1の映像機器群と、
前記映像信号に対して所定の機能処理を実施可能な第2の映像機器を複数備えて構成された第2の映像機器群と、
前記第1の映像機器群からの複数の前記映像信号を選択的に前記第2の映像機器群に伝送するために複数のスイッチ手段からなるスイッチマトリックス手段を有する映像切換装置と、
前記スイッチマトリックス手段を制御するスイッチ制御手段と、
前記第1の映像機器群から前記映像切換装置に入力された映像信号に重畳された前記固有情報に基づき、前記第1の映像機器の種別を判別する第1の映像機器判別手段と、
前記映像切換装置から前記映像信号が伝送された前記第2の映像機器より固有情報を受信して、前記第2の映像機器の種別を判別する第2の映像機器判別手段と、
前記第1の映像機器判別手段の判別結果と前記第2の映像機器判別手段の判別結果と前記スイッチ制御手段の制御状態とに基づいて、前記第1の映像機器群と前記第2の映像機器群との接続状態を表示可能な表示手段と、
を具備したことを特徴とする映像システム。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2003-04-08 JP JP2003104490A patent/JP2004312468A/ja not_active Withdrawn
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