JP2004310629A - 防災監視システム - Google Patents
防災監視システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004310629A JP2004310629A JP2003106063A JP2003106063A JP2004310629A JP 2004310629 A JP2004310629 A JP 2004310629A JP 2003106063 A JP2003106063 A JP 2003106063A JP 2003106063 A JP2003106063 A JP 2003106063A JP 2004310629 A JP2004310629 A JP 2004310629A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- display panel
- alarm
- information
- disaster prevention
- emergency broadcast
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【課題】表示盤の音響警報により非常放送の聞き取りが妨げられないようにする。
【解決手段】非常放送設備8にマイクの使用中にオンするマイク検出信号を外部に出力するマイク検出部11aを設ける。防災受信機1に検知器の発報受信時に表示盤7に音響警報の起動情報を送信し、非常放送設備からのマイク検出信号を受信した時に表示盤に音響警報の停止情報を送信し、マイク検出信号が受信されなくなった時に表示盤7に音響警報の停止解除情報を送信する表示盤管理部20を設ける。更に、表示盤7に、防災受信機1から音響警報の起動情報を受信した時に音響警報を鳴動出力し、音響警報の停止情報を受信した時に音響警報の鳴動を停止し、音響警報の停止解除情報を受信した時に音響警報の鳴動を再開する音響制御部27を設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】非常放送設備8にマイクの使用中にオンするマイク検出信号を外部に出力するマイク検出部11aを設ける。防災受信機1に検知器の発報受信時に表示盤7に音響警報の起動情報を送信し、非常放送設備からのマイク検出信号を受信した時に表示盤に音響警報の停止情報を送信し、マイク検出信号が受信されなくなった時に表示盤7に音響警報の停止解除情報を送信する表示盤管理部20を設ける。更に、表示盤7に、防災受信機1から音響警報の起動情報を受信した時に音響警報を鳴動出力し、音響警報の停止情報を受信した時に音響警報の鳴動を停止し、音響警報の停止解除情報を受信した時に音響警報の鳴動を再開する音響制御部27を設ける。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、管理人室などに設置した受信機と同じ警報表示と警報鳴動をフロア等に設置した表示盤で行い、更にマイクによる非常放送あるいは火災連動で火災発生階と直上階に自動的に非常放送を行う非常放送設備を備えた防災監視システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、火災、ガス漏れ等の異常を監視する防災監視システムにあっては、例えば受信機から引き出された伝送路に、伝送機能を備えアドレスを設定した火災感知器やガス漏れ検知器を接続して集中監視している。また管理人室などに設置された受信機に対し、各階のフロア等に副受信機として機能する表示盤を設置し、受信機で火災発報を受信して警報した際には、表示盤に警報表示に必要な情報を送って受信機と同じ火災発報に対する警報表示と音響警報の鳴動を行っている。
【0003】
一方、火災受信機とは別に、管理人室には非常放送設備が設置されており、火災発生時には必要に応じてマイク入力をオンとし、火災に対する消防への通報状況や避難誘導について放送できるようにしている。
【0004】
更に、非常放送設備には火災発生時に自動的に非常放送を行う機能が設けられる場合もある。非常放送設備は、火災受信機の火災受信に連動して動作し、例えば火災発生階と直上階に対し火災発生を通知し避難誘導を促す所定の音声メッセージを放送する。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−287371号公報
【特許文献2】
特開平8−293078号公報
【特許文献3】
特開平10−334383号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の防災監視システムにあっては、例えば非常放送設備から非常放送のためのマイクをオンとしたことを示す入力が受信機にあると、受信機で制御している地区音響装置の鳴動を停止しているが、各階のフロア等に設置されている表示盤による警報音響は鳴動したままであり、非常放送で話している内容を聞き取りにくい問題がある。
【0007】
また受信機や表示盤には、表示盤の音響鳴動を停止させる音響停止スイッチを設けているが、主に点検時の試験発報による音響鳴動を停止するためのものであり、非常放送の際に音響停止スイッチを操作して音響警報を停止するような使い方は予定しておらず、非常放送を聞きとるために音響停止スイッチを操作するようなことは行われない。
【0008】
更に非常放送設備が火災連動により火災発生階と直上階に非常放送を行った場合にも、それぞれの階のフロアに設置している表示盤の音響警報により非常放送が聞き取りづらいという同様の問題を生じている。
【0009】
本発明は、表示盤の音響警報により非常放送の聞き取りが妨げられないようにした防災監視システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため本発明は次のように構成する。
【0011】
まず本発明は、検知器により火災、ガス漏れなどの異常を監視する防災受信機と、防災受信機からの伝送路に接続された表示盤と、マイクを使用して非常放送を行う非常放送設備とを備えた防災監視システムを対象とする。
【0012】
この防災監視システムの場合、本発明は、非常放送設備に、マイクの使用中にオンするマイク検出信号を外部に出力するマイク検出部を設け、防災受信機に、検知器の発報受信時に表示盤に音響警報の起動情報を送信し、非常放送設備からのマイク検出信号を受信した時に表示盤に音響警報の停止情報を送信し、マイク検出信号が受信されなくなった時に表示盤に音響警報の停止解除情報を送信する表示盤管理部を設け、更に、表示盤に、防災受信機から音響警報の起動情報を受信した時に音響警報を鳴動出力し、音響警報の停止情報を受信した時に音響警報の鳴動を停止し、音響警報の停止解除情報を受信した時に音響警報の鳴動を再開する音響制御部を設けたことを特徴とする。
【0013】
このため各階のフロア等に設置した表示盤が音響警報を出している状態で、マイクを使用して非常放送が行われると、非常放送のマイク入力をオンしている間、表示盤の音響警報が自動的に停止し、放送内容を明瞭に聞き取ることができる。またマイク入力をオフすれば、表示盤の音響警報は再開され、音響停止スイッチを操作した場合のような復旧忘れの問題は起きない。
【0014】
本発明の別の形態にあっては、検知器により火災、ガス漏れ等の異常を監視する防災受信機と、防災受信機からの伝送路に接続された表示盤と、防災受信機から火災情報を受信した時に少なくとも火災発生階と直上階に対し非常放送を行う非常放送設備とを備えた防災監視システムを対象とする。
【0015】
この防災監視システムの場合、本発明は、非常放送設備に、非常放送中にあることを検出して放送中検出信号を外部に出力する放送検出部を設け、防災受信機に、検知器の発報受信時に表示盤に音響警報の起動情報を送信し、非常放送設備からの放送中検出信号を受信した時に表示盤に音響警報の停止情報を送信し、放送中検出信号が受信されなくなった時に表示盤に音響警報の停止解除情報を送信する表示盤管理部を設け、更に、表示盤に、防災受信機から音響警報の起動情報を受信した時に音響警報を鳴動出力し、音響警報の停止情報を受信した時に音響警報の鳴動を停止し、前記音響警報の停止解除情報を受信した時に音響警報の鳴動を再開する音響制御部を設けたことを特徴とする。
【0016】
このため各階のフロア等に設置した表示盤が音響警報を出している状態で、火災発生階及び直上階で非常放送が行われると、非常放送の間、表示盤の音響警報が自動的に停止し、放送内容を明瞭に聞き取ることができる。
【0017】
本発明の別の形態は、分散配置された火災、ガス漏れなどの異常を監視する複数の中継盤と、複数の中継盤を伝送路を介して接続して集中監視する受信盤と、中継盤からの伝送路に接続された表示盤と、マイクを使用して非常放送を行う非常放送設備と、受信盤から火災情報を受信した時に少なくとも火災発生階と直上階に対し非常放送を行う非常放送設備とを備えた防災監視システムを対象とする。
【0018】
この防災監視システムの場合、本発明は、非常放送設備に、マイクの使用中にオンするマイク検出信号を外部に出力するマイク検出部や非常放送中にあることを検出して放送中検出信号を外部に出力する放送検出部を設け、受信盤に、非常放送設備からのマイク検出信号又は放送中検出信号を、異常を検出している中継盤に送信する移報通信部を設け、中継盤に、受信盤からマイク検出信号又は放送中検出信号を受信した時に表示盤に音響警報の停止情報を送信し、マイク検出信号及び放送中検出信号が受信されなくなった時に表示盤に音響警報の停止解除情報を送信する表示盤管理部を設け、更に、表示盤に、中継盤から音響警報の起動情報を受信した時に音響警報を鳴動出力し、音響警報の停止情報を受信した時に音響警報の鳴動を停止し、音響警報の停止解除情報を受信した時に音響警報の鳴動を再開する音響制御部を設けたことを特徴とする。
【0019】
このため分散配置した中継盤に対応して各階のフロア等に設置している表示盤が音響警報を出している状態で、マイクによる非常放送或いは火災発生階及び直上階で非常放送が行われると、非常放送の間、表示盤の音響警報が自動的に停止し、放送内容を明瞭に聞き取ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の防災監視システムの第1実施形態を示したブロック図である。
【0021】
図1において、この防災監視システムは、管理人室などに防災受信機1を設置しており、防災受信機1から引き出された伝送路2に情報機能を備えた火災感知器やガス漏れ検知器などの検知器3を複数接続している。検知器3のそれぞれには予め固有のアドレスが設定されており、防災受信機1は通常監視状態にあっては検知器アドレスを順次指定したポーリングコマンドの喪失により検知器3の状態を監視している。
【0022】
異常検知器3で火災又はガス漏れを検知すると、ポーリングコマンドに対する応答タイミングで応答データを破壊する形で非常割り込みが行われ、この非常割り込みを受けて防災受信機1は検知器3側の異常発報を認識し、アドレス検索により発報していた検知器を特定し、特定した検知器アドレスによる呼び出しで検知情報を修正して火災又はガス漏れの判断を行う。
【0023】
防災受信機1からは、例えば各階ごとに制御線4が引き出され、それぞれに地区音響装置5を接続している。地区音響装置5はスピーカであり、防災受信機1で火災もしくはガス漏れを判断した際に、地区ベルとしての起動機能をもつ音響警報を出すようにしている。
【0024】
尚、地区音響装置5についても、アドレス設定が行われ、且つ伝送機能を備えた中継器により、異常検出器3と同様に伝送路2に接続し、防災受信機1からのアドレスを指定した制御コマンドを受信して地区音響警報を鳴動させるようにしても良い。
【0025】
更に防災受信機1からは伝送路6が引き出され、伝送路6に例えば各階のフロアごとに設置して副受信機として機能する表示盤7を接続している。防災受信機1は火災又はガス漏れの異常を判断をすると、受信機自身で主音響警報や火災又はガス漏れの警報装置を行うが、これに加えて警報装置及び音響出力に関する情報を伝送路6により表示盤7に伝送し、表示盤7で火災又はガス漏れの警報表示と音声メッセージもしくはブザー音などによる音響警報を出すようにしている。
【0026】
このような防災受信機1による異常監視システムに併設して、この実施形態にあっては非常放送設備8を設けている。非常放送設備8は音声信号線9にスピーカ10を接続し、スピーカ10は各階のフロアごとに1又は複数設置されている。
【0027】
非常放送設備8に対してはマイク11が接続されており、非常放送を行う際にはマイク11のスイッチをオンにし、マイク11を使用して管理者が非常放送を行うことができる。この非常放送設備8は防災受信機1側とは独立した設備として設けられており、防災受信機1による火災又はガス漏れなどの判断時における非常放送以外に日常的な管理人室からの放送にも利用される。
【0028】
本発明にあっては非常放送設備8においてマイク11を非常放送のためにオンしたことを検出するマイク検出部11aを設けており、マイク検出部11aからのマイク11のオンに基づくマイク検出信号を防災受信機1に入力している。防災受信機1は火災又はガス漏れにより警報中に非常放送設備8からのマイク検出信号を受信すると、表示盤7に対し音響警報の停止を指示する。
【0029】
図2は図1の実施形態における防災受信機1と表示盤7の機能構成を示したブロック図である。図2において、防災受信機1には受信機用MPU12、伝送制御部13、シリアル通信部15、表示部16、操作部17、入力回路18を備えている。
【0030】
受信機用MPU12にはプログラム制御により実現される監視制御部19と表示盤管理部20が設けられている。監視制御部19は伝送制御部13による端末アドレスの指定で伝送路2に接続された火災又はガス漏れ検知器機能を備えた検知器3に対し、ポーリングコマンドを送信してステータス情報を収集しており、もしステータス情報から障害を認識すると表示部16に検知器の障害表示を行う。
【0031】
またポーリングコマンドに対し応答するステータス情報を破壊する形(電流モードによるステータ応答期間の間のオール1とする電流を流してステータスビットをオール1とする)で、いずれかの検知器3より火災又はガス漏れに基づく割込みを受けると、アドレス検索を実行し異常検知した検知器を特定し、その異常検知器のアドレスを指定した情報収集コマンドにより異常検出状態を取得し火災又はガス漏れの判断を行う。
【0032】
例えば火災を判断した場合には表示部16に火災警報表示を行うとともに図示しないスピーカから主音響警報を出力し、更に地区音響制御部14の動作で制御線4に接続している地区音響装置5から地区音響を出力させる。
【0033】
表示盤管理部20は監視制御部19で火災又はガス漏れが判断された時の判断出力を受け、シリアル通信部15により火災又はガス漏れの警報表示及び音響警報の起動情報を含む電文フォーマットを作成して表示盤7に送信する。
【0034】
このシリアル通信部15によるシリアル通信としては、例えばRS−485やRS−422などが使用される。またシリアル通信方法としては伝送路6に接続している全ての表示盤7に対し共通に電文フォーマットを送信するブロードキャストであっても良いし、特定の表示盤7を指定して通信するユニキャストであっても良い。
【0035】
表示盤管理部20は火災、ガス漏れの異常判断に基づいて、表示盤7に警報装置及び音響警報起動の電文フォーマットを送信した後、入力回路18で図1の非常放送設備8からマイク検出信号を受信すると、音響警報の停止情報を含む電文フォーマットを伝送路6より表示盤7に送信する。
【0036】
またマイク検出信号が入力回路18に入力した後に非常放送設備8でマイクオフとなり、マイク検出信号が受信されなくなると表示盤管理部20は音響警報の停止情報を含む電文フォーマットを伝送路6より表示盤7に送信する。
【0037】
表示盤7には表示盤用MPU21、表示部22、音響警報装置23、シリアル通信部24及び音響停止スイッチ25が設けられている。また表示盤用MPU21にはプログラム制御により実現される表示制御部26と音響制御部27が設けられている。
【0038】
表示制御部26はシリアル通信部24で受信した防災受信機1からの電文フォーマットに含まれる火災又はガス漏れの警報表示情報を解読し、表示部22に火災又はガス漏れの警報表示、具体的には異常発生地区と異常種別の表示を行う。
【0039】
音響制御部27はシリアル通信部24で受信される防災受信機1からの電文フォーマットに含まれる次の情報を解読して処理を行う。
(1)音響警報の起動情報
(2)音響警報の停止情報
(3)音響警報の停止解除情報
即ち、防災受信機1で火災又はガス漏れを判断した際に、最初に受信される電文フォーマットから音響警報の起動情報を解読し、解読結果を例えば表示盤用MPU21に設けられているフラッシュメモリなどの、メモリの音響制御部27用の制御領域に書き込み、これに基づいて音響警報装置23より音声メッセージ或いはブザー音の音響出力を行う。
【0040】
電文ファーマットの音響警報の起動情報により、音響警報装置23を鳴動した後、防災受信機1よりマイク検出信号に基づく電文フォーマットの受信で音響警報の停止情報を受信すると、メモリに書き込んでいる音響警報の起動情報を停止情報に書き換え、音響警報装置23による音響出力を停止する。
【0041】
その後、防災受信機1からマイク検出信号が受信されなくなった事に電文フォーマットにより音響警報の停止解除情報が受信されると、メモリの音響警報の停止情報を音響起動情報に書き換え、音響警報装置23による音響出力を再開させる。
【0042】
図3は図2の火災受信機の受信機用MPU12による図1の防災監視システムの主に受信機における処理手順を示したフローチャートであり、異常監視として火災監視を例にとっている。
【0043】
図3において、ステップS1で火災監視処理を行っており、ステップS2で火災発報を受信するとステップS3で火災の確定の有無を判断し、火災が確定すればステップS4で防災受信機1自身において火災表示と主音響鳴動を行い、更にステップS5で地区音響装置5による地区音響の鳴動を行う。
【0044】
続いてステップS6で表示盤7に対し、シリアル通信により火災警報表示と音響警報の起動情報を含む電文ファーマットにより火災情報を送信する。これによって表示盤7側においては防災受信機1と火災警報表示に加え、設置フロアに対し音声メッセージ或いはブザー音などにより音響警報を行う。
【0045】
このような火災時に、例えば図1の非常放送設備8を使用して管理人が火災に対する消防への通報状況や避難誘導に関する非常放送を行う場合には、非常放送設備8に設けられているマイクスイッチ(図示せず)をオンし、これによってマイク11を有効として非常放送をスピーカ10から流すことができる。
【0046】
この非常放送設備8におけるマイク11のスイッチオンに伴い、マイク検出部11aがマイク検出信号を防災受信機1に出力する。このため図3のステップS7で非常放送マイク入力オンが判別され、ステップS8で表示盤7に対し音響警報の停止情報を含む電文フォーマットを送信する。このため各フロアに対し非常放送設備8のマイク11を使って非常放送が流れている間、各階のフロアに設置している表示盤7の音響警報装置23からの音響出力は停止することになり、非常放送を明瞭に聞くことができる。
【0047】
非常放送が済むと非常放送設備8のマイクスイッチをオフすることから、防災受信機1に対するマイク検出信号が受信されなくなり、これを図3のステップS9で非常放送マイク入力オフと判別し、ステップS10で表示盤7に対し音響停止の解除情報を含む電文フォーマットを送信する。
【0048】
これにより一旦非常放送に伴って停止した表示盤7の音響警報装置23は再び音響出力を出すようになる。図3のステップS7〜S10の処理はステップS11で火災が鎮火して防災受信機1における復旧処理が行われるまで繰り返される。火災復旧が行われると通常の監視状態に入る。
【0049】
図4は本発明による防災監視システムの第2実施形態を示したシステム構成のブロック図である。この実施形態にあっては防災受信機と非常放送設備を備えたシステムを対象としている。
【0050】
図4において、防災受信機1は図1の実施形態と同じものであり、伝送路2に火災又はガス漏れを検知する伝送機能を備えた検知器3を接続し、制御線4には地区ベルとして機能する地区音響装置5を接続し、更に伝送路6には副受信機として機能する表示盤7を各階のフロアごとに設置している。
【0051】
このような防災受信機1側に対し、この第2実施形態にあっては非常放送設備28を設けている。非常放送設備28からは各階に引き出された音声信号線29に非常放送用スピーカ30を接続している。
【0052】
非常放送設備28は、防災受信機1で火災を判断した際の火災発生階の情報を受信し、火災発生階及び直上階の非常放送用スピーカ30に対し、予め定めた非常放送メッセージを音声合成により生成して放送する。
【0053】
この非常放送設備28において本発明にあっては、火災発生階及び直上階に対する非常放送中を検出して、放送中信号を防災受信機1に送る通信部28aが設けられている。
【0054】
図5は図4の防災受信機1及び表示盤7の機能構成を示したブロック図である。図5において、防災受信機1が受信機用MPUに、伝送制御部13、地区音響制御部14、シリアル通信部15、表示部16、操作部17を設けている点は図2の実施形態と同じであるが、図5の非常放送設備28の通信部28aに対応して通信部31を設けている。
【0055】
通信部31は受信機用MPU12に設けた監視制御部19により、火災を判断した場合には火災発生階の情報を非常放送設備28側に送信する。また非常放送設備28で非常放送が行われている間、通信部31は非常放送設備28の通信部28aより放送中信号を受信して受信機用MPU12に与える。
【0056】
受信機用MPU12に設けた表示盤管理部20は基本的には図2の実施形態と同じであるが、図2の実施形態におけるマイク検出信号の代わりに通信部31から得られる放送中信号に基づいて音響警報の起動情報、音響警報の停止情報及び音響警報の停止解除情報の表示盤7に対する伝送をシリアル通信部15からの電文フォーマットにより行う。
【0057】
即ち、監視制御部19で火災が判断された場合、表示盤管理部20は火災警報情報と音響警報の起動情報を含む電文フォーマットをシリアル通信部15により表示盤7に送信する。その後、非常放送設備28より放送中信号を受信すると音響警報停止情報を含む電文フォーマットを非常放送を行っている箇所に設置された表示盤7に送信する。さらに受信した放送中信号が受信されなくなると音響警報の停止解除情報を含む電文フォーマットを表示盤7に送信する。
【0058】
表示盤7は表示盤用MPU21、表示部22、音響警報装置23、シリアル通信部24、音響停止スイッチ25を備え、更に表示盤用MPU21にはプログラム制御により実現される表示制御部26と音響制御部27を設けている。この表示盤7の機能構成及び処理動作は図2の実施形態と同じである。
【0059】
即ち、防災受信機1で火災又はガス漏れが判断された時の電文フォーマットを解析して表示部22に警報表示を行うと共に音響警報の出力を行う。続いて防災受信機1からの電文フォーマットより非常放送に伴って音響警報の停止情報が解読されると音響警報装置23による音響出力を停止させる。その後、非常放送が終了して放送中信号がなくなるとその時受信される電文フォーマットから音響警報の停止解除情報を解読し、音響警報装置23による音響出力再開させる。
【0060】
図6は図4,図5における防災受信機1側の監視制御処理のフローチャートである。このフローチャートはステップS1〜S6の火災監視処理は図3の第1実施形態の場合と同じであるが、ステップS7〜S11の表示盤に対する音響警報の制御処理がマイク検出信号ではなく非常放送設備28からの放送中信号に基づいて行われている点が相違する。
【0061】
即ち、ステップS6で表示盤7に火災情報を送信して火災警報表示と音響警報の出力を行わせた後、ステップS7で非常放送設備28から非常放送中を示す放送中信号の入力オンを検出すると、ステップS8で表示盤7に音響停止情報を送信し、音響出力を停止させる。
【0062】
音響出力を停止させた状態にあってはステップS9で非常放送設備28の放送中信号がなくなる入力オフを判別すると、ステップS10で表示盤7に対し音響停止の解除情報を送信して音響出力を再開させる。
【0063】
なお、図1の非常放送設備8と図4の非常放送設備28は同一の設備で兼用させても良く、一つの非常放送設備で第1実施形態のマイク検出による表示盤の音声停止制御及び第2実施形態の火災時の非常放送中における表示盤の音響停止制御を行うようにしても良い。
【0064】
図7は本発明の第3実施形態による防災システムのシステム構成のブロック図である。図7の実施形態にあっては、警戒区域に複数の中継盤34を分散配置しており、各中継盤34より引き出された伝送路35に伝送機能を備えた、例えばアナログ火災感知器37や地区ベルと機能する地区音響装置38を接続している。
【0065】
また中継盤34から引き出された伝送路36に各階のフロアに設置した表示盤7を接続している。分散配置された複数の中継盤34は受信盤32からのループ伝送路33に接続され、受信盤32は各中継盤34を集中監視している。受信盤32に対しては、更に非常放送設備8が設けられている。
【0066】
非常放送設備8は音声信号線9にスピーカ10を接続しており、マイク11をオンすることで非常放送を行うことができる。また非常放送設備28は受信盤32より火災情報として火災発生階の情報を受信すると、火災発生階及び直上階に対する非常放送を行う。
【0067】
これに加え本発明にあっては、非常放送設備8にマイクのスイッチオンによるマイク検出信号を受信盤32に検出するマイク検出部11aを設け、また非常放送中に放送中信号を受信盤32に出力する通信部11bを設けている。更に受信盤32には非常放送設備8からのマイク検出信号及び非常放送中信号を、火災を検出している中継盤34に通信するための移報通信部32aを設けている。
【0068】
図8は図7の第3実施形態における中継盤34と表示盤7の機能構成のブロック図である。図8において、中継盤34は中継盤用MPU39、シリアル通信部41及び伝送制御部40,42を備えている。伝送制御部42には受信盤32からのループ伝送路33が接続され、受信盤32との間でコマンド及び情報のやりとりを行う。
【0069】
伝送制御部40からは伝送路35が引き出され、ここに図7のように伝送機能を備えたアナログ火災感知器37や地区ベルとして機能する地区音響装置38が接続される。シリアル通信部41から引き出された伝送路36には表示盤7が接続されている。
【0070】
中継盤用MPU39にはプログラム制御により実現される監視制御部43と表示盤管理部44が設けられる。監視制御部43は火災又はガス漏れを判断した際に、中継盤自身で警報表示を行わない点以外は図2の防災受信機1の監視制御部19と同じである。
【0071】
また表示盤管理部44は、ループ伝送路33を介して図7の受信盤32からマイク検出信号及び放送中信号を受信して、表示盤7に対する音響警報の制御に必要な情報を表示盤7に送って制御処理を行わせる。この表示盤管理部44は第1・第2実施形態と同様、非常放送設備8,28の両方の機能を備えた防災受信機1の表示盤管理部20と基本的に同じになる。
【0072】
表示盤7は表示盤用MPU21、表示部22、音響警報装置23、シリアル通信部24及び音響停止スイッチ25を備えており、すでに説明した第1・第2実施形態と同じである。
【0073】
図9は図7,図8の中継盤34における火災監視処理のフローチャートである。図9において、ステップS1で中継盤34が火災監視処理を行っており、ステップS2で火災発報を受信すると、ステップS3で火災発生アドレスの検索用に火災情報を収集して火災確定を行った後、ステップS4で受信盤32に対し火災情報を送信し警報表示を行わせる。
【0074】
またステップS5で中継盤自身に接続している地区音響装置38により地区音響鳴動を行う。さらにステップS6で受信機自身に接続している表示盤7に対し火災情報を送信して、火災警報装置と音響警報の出力を行わせる。
【0075】
続いてステップS7〜S14の表示盤7における音響警報の制御については、ステップS6で表示盤7に火災情報を送信して音響警報を起動させた後に、ステップS7で非常放送設備8からのマイク検出信号によるマイク入力オンを判別しており、マイク入力オンを判別するとステップS9で表示盤7に音響停止情報を送信して音響出力を停止させる。
【0076】
またステップS8で非常放送設備8からの放送中を示す入力オンをチェックしており、入力オンを判別するとステップS9で同様に表示盤7に対し音響停止情報を送信して音響出力を停止させる。ステップS9で表示盤7の音響停止を行った後には、ステップS10で非常放送設備8からのマイク検出信号の入力オフと、ステップS11で非常放送設備8からの放送中信号の入力オフをチェックしている。
【0077】
そしてステップS10で非常放送設備8からのマイク入力がオフとなり、且つステップS11で非常放送設備28からの放送中信号の入力オフになると、ステップS12に進み、表示盤7に対し音響停止の解除情報を送信して音響出力を再開させる。
【0078】
尚、上記の実施形態において、マイク入力オンの信号と非常放送中信号は、同じ伝送形態によって非常放送設備から受信盤に送っても良い。
【0079】
また、非常放送設備による放送が、非常区域を選択して放送できるタイプであれば、その放送する区域に設けられた表示盤のみ音響停止制御させるようにしても良い。この場合には、受信盤1,32や中継器34に、放送区域と音響制御する表示盤との連動テーブルを記憶させ、連動テーブルを使用して表示盤の音響の出力を制御させる。
【0080】
また、上記の実施形態は防災受信機1からの伝送路2に伝送機能及びアドレス設定した検知器を接続して、コマンド及び情報のやりとりにより火災、ガス漏れなどを監視する所謂R型の防災監視システムを例にとるものであったが、防災受信機1から引き出した感知器回線ごとにホーム型の火災感知器を接続し、回線単位で火災監視を行う所謂P型の防災受信機1についても副受信機としての表示盤を接続している場合には同様に適用できる。
【0081】
更に図10の中継盤を分散配置したシステム形態にあっては、マイク入力オン信号と非常放送中信号の両方を出力する非常放送設備8と非常放送設備28の両方を設けているが、いずれか一方を設けた場合についても本発明をそのまま適用することができる。
【0082】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、受信機に対し各階のフロアなどに設置した副受信機として機能する表示盤に、火災などの異常検知に基づき音響警報を出力している状態で、マイクを使用した非常放送或いは非常放送設備による火災発生階と直上階に対する非常放送が行われると、表示盤からの音響警報の出力が自動的に停止するため、非常放送を音響警報により妨げられることなく明瞭に聞き取ることができ、非常放送による状況通知や避難誘導などを確実に居住者に伝え、信頼性の高いシステムを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態によるシステム構成のブロック図
【図2】図1の防災受信機と表示盤の機能構成のブロック図
【図3】図1及び図2の防災受信機による監視制御のフローチャート
【図4】本発明の第2実施形態によるシステム構成のブロック図
【図5】図4の防災受信機と表示盤の機能構成のブロック図
【図6】図4及び図5の防災受信機による監視制御のフローチャート
【図7】本発明の第4実施形態によるシステム構成のブロック図
【図8】図10の中継盤と表示盤の機能構成のブロック図
【図9】図7及び図8の中継盤による監視制御のフローチャート
【符号の説明】
1:防災受信機
2,6,35,36:伝送路
3:検知器
4:制御線
5,38:地区音響装置
7:表示盤
8:非常放送設備
9:音声信号線
10:スピーカ
11:マイク
11a:マイク検出部
12:受信機用MPU
13,40,42:伝送制御部
14:地区音響制御部
15,24,41:シリアル通信部
16,22:表示部
17:操作部
18:入力回路
19,43:監視制御部
20,44:表示盤管理部
21:表示盤用MPU
23:音響警報装置
25:音響停止スイッチ
26:表示制御部
27:音響制御部
28:非常放送設備
28a,31:通信部
29:音声信号線
30:非常放送用スピーカ
32:受信盤
33:ループ伝送路
34:中継盤
37:アナログ火災感知器
39:中継盤用MPU
【発明の属する技術分野】
本発明は、管理人室などに設置した受信機と同じ警報表示と警報鳴動をフロア等に設置した表示盤で行い、更にマイクによる非常放送あるいは火災連動で火災発生階と直上階に自動的に非常放送を行う非常放送設備を備えた防災監視システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、火災、ガス漏れ等の異常を監視する防災監視システムにあっては、例えば受信機から引き出された伝送路に、伝送機能を備えアドレスを設定した火災感知器やガス漏れ検知器を接続して集中監視している。また管理人室などに設置された受信機に対し、各階のフロア等に副受信機として機能する表示盤を設置し、受信機で火災発報を受信して警報した際には、表示盤に警報表示に必要な情報を送って受信機と同じ火災発報に対する警報表示と音響警報の鳴動を行っている。
【0003】
一方、火災受信機とは別に、管理人室には非常放送設備が設置されており、火災発生時には必要に応じてマイク入力をオンとし、火災に対する消防への通報状況や避難誘導について放送できるようにしている。
【0004】
更に、非常放送設備には火災発生時に自動的に非常放送を行う機能が設けられる場合もある。非常放送設備は、火災受信機の火災受信に連動して動作し、例えば火災発生階と直上階に対し火災発生を通知し避難誘導を促す所定の音声メッセージを放送する。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−287371号公報
【特許文献2】
特開平8−293078号公報
【特許文献3】
特開平10−334383号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の防災監視システムにあっては、例えば非常放送設備から非常放送のためのマイクをオンとしたことを示す入力が受信機にあると、受信機で制御している地区音響装置の鳴動を停止しているが、各階のフロア等に設置されている表示盤による警報音響は鳴動したままであり、非常放送で話している内容を聞き取りにくい問題がある。
【0007】
また受信機や表示盤には、表示盤の音響鳴動を停止させる音響停止スイッチを設けているが、主に点検時の試験発報による音響鳴動を停止するためのものであり、非常放送の際に音響停止スイッチを操作して音響警報を停止するような使い方は予定しておらず、非常放送を聞きとるために音響停止スイッチを操作するようなことは行われない。
【0008】
更に非常放送設備が火災連動により火災発生階と直上階に非常放送を行った場合にも、それぞれの階のフロアに設置している表示盤の音響警報により非常放送が聞き取りづらいという同様の問題を生じている。
【0009】
本発明は、表示盤の音響警報により非常放送の聞き取りが妨げられないようにした防災監視システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため本発明は次のように構成する。
【0011】
まず本発明は、検知器により火災、ガス漏れなどの異常を監視する防災受信機と、防災受信機からの伝送路に接続された表示盤と、マイクを使用して非常放送を行う非常放送設備とを備えた防災監視システムを対象とする。
【0012】
この防災監視システムの場合、本発明は、非常放送設備に、マイクの使用中にオンするマイク検出信号を外部に出力するマイク検出部を設け、防災受信機に、検知器の発報受信時に表示盤に音響警報の起動情報を送信し、非常放送設備からのマイク検出信号を受信した時に表示盤に音響警報の停止情報を送信し、マイク検出信号が受信されなくなった時に表示盤に音響警報の停止解除情報を送信する表示盤管理部を設け、更に、表示盤に、防災受信機から音響警報の起動情報を受信した時に音響警報を鳴動出力し、音響警報の停止情報を受信した時に音響警報の鳴動を停止し、音響警報の停止解除情報を受信した時に音響警報の鳴動を再開する音響制御部を設けたことを特徴とする。
【0013】
このため各階のフロア等に設置した表示盤が音響警報を出している状態で、マイクを使用して非常放送が行われると、非常放送のマイク入力をオンしている間、表示盤の音響警報が自動的に停止し、放送内容を明瞭に聞き取ることができる。またマイク入力をオフすれば、表示盤の音響警報は再開され、音響停止スイッチを操作した場合のような復旧忘れの問題は起きない。
【0014】
本発明の別の形態にあっては、検知器により火災、ガス漏れ等の異常を監視する防災受信機と、防災受信機からの伝送路に接続された表示盤と、防災受信機から火災情報を受信した時に少なくとも火災発生階と直上階に対し非常放送を行う非常放送設備とを備えた防災監視システムを対象とする。
【0015】
この防災監視システムの場合、本発明は、非常放送設備に、非常放送中にあることを検出して放送中検出信号を外部に出力する放送検出部を設け、防災受信機に、検知器の発報受信時に表示盤に音響警報の起動情報を送信し、非常放送設備からの放送中検出信号を受信した時に表示盤に音響警報の停止情報を送信し、放送中検出信号が受信されなくなった時に表示盤に音響警報の停止解除情報を送信する表示盤管理部を設け、更に、表示盤に、防災受信機から音響警報の起動情報を受信した時に音響警報を鳴動出力し、音響警報の停止情報を受信した時に音響警報の鳴動を停止し、前記音響警報の停止解除情報を受信した時に音響警報の鳴動を再開する音響制御部を設けたことを特徴とする。
【0016】
このため各階のフロア等に設置した表示盤が音響警報を出している状態で、火災発生階及び直上階で非常放送が行われると、非常放送の間、表示盤の音響警報が自動的に停止し、放送内容を明瞭に聞き取ることができる。
【0017】
本発明の別の形態は、分散配置された火災、ガス漏れなどの異常を監視する複数の中継盤と、複数の中継盤を伝送路を介して接続して集中監視する受信盤と、中継盤からの伝送路に接続された表示盤と、マイクを使用して非常放送を行う非常放送設備と、受信盤から火災情報を受信した時に少なくとも火災発生階と直上階に対し非常放送を行う非常放送設備とを備えた防災監視システムを対象とする。
【0018】
この防災監視システムの場合、本発明は、非常放送設備に、マイクの使用中にオンするマイク検出信号を外部に出力するマイク検出部や非常放送中にあることを検出して放送中検出信号を外部に出力する放送検出部を設け、受信盤に、非常放送設備からのマイク検出信号又は放送中検出信号を、異常を検出している中継盤に送信する移報通信部を設け、中継盤に、受信盤からマイク検出信号又は放送中検出信号を受信した時に表示盤に音響警報の停止情報を送信し、マイク検出信号及び放送中検出信号が受信されなくなった時に表示盤に音響警報の停止解除情報を送信する表示盤管理部を設け、更に、表示盤に、中継盤から音響警報の起動情報を受信した時に音響警報を鳴動出力し、音響警報の停止情報を受信した時に音響警報の鳴動を停止し、音響警報の停止解除情報を受信した時に音響警報の鳴動を再開する音響制御部を設けたことを特徴とする。
【0019】
このため分散配置した中継盤に対応して各階のフロア等に設置している表示盤が音響警報を出している状態で、マイクによる非常放送或いは火災発生階及び直上階で非常放送が行われると、非常放送の間、表示盤の音響警報が自動的に停止し、放送内容を明瞭に聞き取ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の防災監視システムの第1実施形態を示したブロック図である。
【0021】
図1において、この防災監視システムは、管理人室などに防災受信機1を設置しており、防災受信機1から引き出された伝送路2に情報機能を備えた火災感知器やガス漏れ検知器などの検知器3を複数接続している。検知器3のそれぞれには予め固有のアドレスが設定されており、防災受信機1は通常監視状態にあっては検知器アドレスを順次指定したポーリングコマンドの喪失により検知器3の状態を監視している。
【0022】
異常検知器3で火災又はガス漏れを検知すると、ポーリングコマンドに対する応答タイミングで応答データを破壊する形で非常割り込みが行われ、この非常割り込みを受けて防災受信機1は検知器3側の異常発報を認識し、アドレス検索により発報していた検知器を特定し、特定した検知器アドレスによる呼び出しで検知情報を修正して火災又はガス漏れの判断を行う。
【0023】
防災受信機1からは、例えば各階ごとに制御線4が引き出され、それぞれに地区音響装置5を接続している。地区音響装置5はスピーカであり、防災受信機1で火災もしくはガス漏れを判断した際に、地区ベルとしての起動機能をもつ音響警報を出すようにしている。
【0024】
尚、地区音響装置5についても、アドレス設定が行われ、且つ伝送機能を備えた中継器により、異常検出器3と同様に伝送路2に接続し、防災受信機1からのアドレスを指定した制御コマンドを受信して地区音響警報を鳴動させるようにしても良い。
【0025】
更に防災受信機1からは伝送路6が引き出され、伝送路6に例えば各階のフロアごとに設置して副受信機として機能する表示盤7を接続している。防災受信機1は火災又はガス漏れの異常を判断をすると、受信機自身で主音響警報や火災又はガス漏れの警報装置を行うが、これに加えて警報装置及び音響出力に関する情報を伝送路6により表示盤7に伝送し、表示盤7で火災又はガス漏れの警報表示と音声メッセージもしくはブザー音などによる音響警報を出すようにしている。
【0026】
このような防災受信機1による異常監視システムに併設して、この実施形態にあっては非常放送設備8を設けている。非常放送設備8は音声信号線9にスピーカ10を接続し、スピーカ10は各階のフロアごとに1又は複数設置されている。
【0027】
非常放送設備8に対してはマイク11が接続されており、非常放送を行う際にはマイク11のスイッチをオンにし、マイク11を使用して管理者が非常放送を行うことができる。この非常放送設備8は防災受信機1側とは独立した設備として設けられており、防災受信機1による火災又はガス漏れなどの判断時における非常放送以外に日常的な管理人室からの放送にも利用される。
【0028】
本発明にあっては非常放送設備8においてマイク11を非常放送のためにオンしたことを検出するマイク検出部11aを設けており、マイク検出部11aからのマイク11のオンに基づくマイク検出信号を防災受信機1に入力している。防災受信機1は火災又はガス漏れにより警報中に非常放送設備8からのマイク検出信号を受信すると、表示盤7に対し音響警報の停止を指示する。
【0029】
図2は図1の実施形態における防災受信機1と表示盤7の機能構成を示したブロック図である。図2において、防災受信機1には受信機用MPU12、伝送制御部13、シリアル通信部15、表示部16、操作部17、入力回路18を備えている。
【0030】
受信機用MPU12にはプログラム制御により実現される監視制御部19と表示盤管理部20が設けられている。監視制御部19は伝送制御部13による端末アドレスの指定で伝送路2に接続された火災又はガス漏れ検知器機能を備えた検知器3に対し、ポーリングコマンドを送信してステータス情報を収集しており、もしステータス情報から障害を認識すると表示部16に検知器の障害表示を行う。
【0031】
またポーリングコマンドに対し応答するステータス情報を破壊する形(電流モードによるステータ応答期間の間のオール1とする電流を流してステータスビットをオール1とする)で、いずれかの検知器3より火災又はガス漏れに基づく割込みを受けると、アドレス検索を実行し異常検知した検知器を特定し、その異常検知器のアドレスを指定した情報収集コマンドにより異常検出状態を取得し火災又はガス漏れの判断を行う。
【0032】
例えば火災を判断した場合には表示部16に火災警報表示を行うとともに図示しないスピーカから主音響警報を出力し、更に地区音響制御部14の動作で制御線4に接続している地区音響装置5から地区音響を出力させる。
【0033】
表示盤管理部20は監視制御部19で火災又はガス漏れが判断された時の判断出力を受け、シリアル通信部15により火災又はガス漏れの警報表示及び音響警報の起動情報を含む電文フォーマットを作成して表示盤7に送信する。
【0034】
このシリアル通信部15によるシリアル通信としては、例えばRS−485やRS−422などが使用される。またシリアル通信方法としては伝送路6に接続している全ての表示盤7に対し共通に電文フォーマットを送信するブロードキャストであっても良いし、特定の表示盤7を指定して通信するユニキャストであっても良い。
【0035】
表示盤管理部20は火災、ガス漏れの異常判断に基づいて、表示盤7に警報装置及び音響警報起動の電文フォーマットを送信した後、入力回路18で図1の非常放送設備8からマイク検出信号を受信すると、音響警報の停止情報を含む電文フォーマットを伝送路6より表示盤7に送信する。
【0036】
またマイク検出信号が入力回路18に入力した後に非常放送設備8でマイクオフとなり、マイク検出信号が受信されなくなると表示盤管理部20は音響警報の停止情報を含む電文フォーマットを伝送路6より表示盤7に送信する。
【0037】
表示盤7には表示盤用MPU21、表示部22、音響警報装置23、シリアル通信部24及び音響停止スイッチ25が設けられている。また表示盤用MPU21にはプログラム制御により実現される表示制御部26と音響制御部27が設けられている。
【0038】
表示制御部26はシリアル通信部24で受信した防災受信機1からの電文フォーマットに含まれる火災又はガス漏れの警報表示情報を解読し、表示部22に火災又はガス漏れの警報表示、具体的には異常発生地区と異常種別の表示を行う。
【0039】
音響制御部27はシリアル通信部24で受信される防災受信機1からの電文フォーマットに含まれる次の情報を解読して処理を行う。
(1)音響警報の起動情報
(2)音響警報の停止情報
(3)音響警報の停止解除情報
即ち、防災受信機1で火災又はガス漏れを判断した際に、最初に受信される電文フォーマットから音響警報の起動情報を解読し、解読結果を例えば表示盤用MPU21に設けられているフラッシュメモリなどの、メモリの音響制御部27用の制御領域に書き込み、これに基づいて音響警報装置23より音声メッセージ或いはブザー音の音響出力を行う。
【0040】
電文ファーマットの音響警報の起動情報により、音響警報装置23を鳴動した後、防災受信機1よりマイク検出信号に基づく電文フォーマットの受信で音響警報の停止情報を受信すると、メモリに書き込んでいる音響警報の起動情報を停止情報に書き換え、音響警報装置23による音響出力を停止する。
【0041】
その後、防災受信機1からマイク検出信号が受信されなくなった事に電文フォーマットにより音響警報の停止解除情報が受信されると、メモリの音響警報の停止情報を音響起動情報に書き換え、音響警報装置23による音響出力を再開させる。
【0042】
図3は図2の火災受信機の受信機用MPU12による図1の防災監視システムの主に受信機における処理手順を示したフローチャートであり、異常監視として火災監視を例にとっている。
【0043】
図3において、ステップS1で火災監視処理を行っており、ステップS2で火災発報を受信するとステップS3で火災の確定の有無を判断し、火災が確定すればステップS4で防災受信機1自身において火災表示と主音響鳴動を行い、更にステップS5で地区音響装置5による地区音響の鳴動を行う。
【0044】
続いてステップS6で表示盤7に対し、シリアル通信により火災警報表示と音響警報の起動情報を含む電文ファーマットにより火災情報を送信する。これによって表示盤7側においては防災受信機1と火災警報表示に加え、設置フロアに対し音声メッセージ或いはブザー音などにより音響警報を行う。
【0045】
このような火災時に、例えば図1の非常放送設備8を使用して管理人が火災に対する消防への通報状況や避難誘導に関する非常放送を行う場合には、非常放送設備8に設けられているマイクスイッチ(図示せず)をオンし、これによってマイク11を有効として非常放送をスピーカ10から流すことができる。
【0046】
この非常放送設備8におけるマイク11のスイッチオンに伴い、マイク検出部11aがマイク検出信号を防災受信機1に出力する。このため図3のステップS7で非常放送マイク入力オンが判別され、ステップS8で表示盤7に対し音響警報の停止情報を含む電文フォーマットを送信する。このため各フロアに対し非常放送設備8のマイク11を使って非常放送が流れている間、各階のフロアに設置している表示盤7の音響警報装置23からの音響出力は停止することになり、非常放送を明瞭に聞くことができる。
【0047】
非常放送が済むと非常放送設備8のマイクスイッチをオフすることから、防災受信機1に対するマイク検出信号が受信されなくなり、これを図3のステップS9で非常放送マイク入力オフと判別し、ステップS10で表示盤7に対し音響停止の解除情報を含む電文フォーマットを送信する。
【0048】
これにより一旦非常放送に伴って停止した表示盤7の音響警報装置23は再び音響出力を出すようになる。図3のステップS7〜S10の処理はステップS11で火災が鎮火して防災受信機1における復旧処理が行われるまで繰り返される。火災復旧が行われると通常の監視状態に入る。
【0049】
図4は本発明による防災監視システムの第2実施形態を示したシステム構成のブロック図である。この実施形態にあっては防災受信機と非常放送設備を備えたシステムを対象としている。
【0050】
図4において、防災受信機1は図1の実施形態と同じものであり、伝送路2に火災又はガス漏れを検知する伝送機能を備えた検知器3を接続し、制御線4には地区ベルとして機能する地区音響装置5を接続し、更に伝送路6には副受信機として機能する表示盤7を各階のフロアごとに設置している。
【0051】
このような防災受信機1側に対し、この第2実施形態にあっては非常放送設備28を設けている。非常放送設備28からは各階に引き出された音声信号線29に非常放送用スピーカ30を接続している。
【0052】
非常放送設備28は、防災受信機1で火災を判断した際の火災発生階の情報を受信し、火災発生階及び直上階の非常放送用スピーカ30に対し、予め定めた非常放送メッセージを音声合成により生成して放送する。
【0053】
この非常放送設備28において本発明にあっては、火災発生階及び直上階に対する非常放送中を検出して、放送中信号を防災受信機1に送る通信部28aが設けられている。
【0054】
図5は図4の防災受信機1及び表示盤7の機能構成を示したブロック図である。図5において、防災受信機1が受信機用MPUに、伝送制御部13、地区音響制御部14、シリアル通信部15、表示部16、操作部17を設けている点は図2の実施形態と同じであるが、図5の非常放送設備28の通信部28aに対応して通信部31を設けている。
【0055】
通信部31は受信機用MPU12に設けた監視制御部19により、火災を判断した場合には火災発生階の情報を非常放送設備28側に送信する。また非常放送設備28で非常放送が行われている間、通信部31は非常放送設備28の通信部28aより放送中信号を受信して受信機用MPU12に与える。
【0056】
受信機用MPU12に設けた表示盤管理部20は基本的には図2の実施形態と同じであるが、図2の実施形態におけるマイク検出信号の代わりに通信部31から得られる放送中信号に基づいて音響警報の起動情報、音響警報の停止情報及び音響警報の停止解除情報の表示盤7に対する伝送をシリアル通信部15からの電文フォーマットにより行う。
【0057】
即ち、監視制御部19で火災が判断された場合、表示盤管理部20は火災警報情報と音響警報の起動情報を含む電文フォーマットをシリアル通信部15により表示盤7に送信する。その後、非常放送設備28より放送中信号を受信すると音響警報停止情報を含む電文フォーマットを非常放送を行っている箇所に設置された表示盤7に送信する。さらに受信した放送中信号が受信されなくなると音響警報の停止解除情報を含む電文フォーマットを表示盤7に送信する。
【0058】
表示盤7は表示盤用MPU21、表示部22、音響警報装置23、シリアル通信部24、音響停止スイッチ25を備え、更に表示盤用MPU21にはプログラム制御により実現される表示制御部26と音響制御部27を設けている。この表示盤7の機能構成及び処理動作は図2の実施形態と同じである。
【0059】
即ち、防災受信機1で火災又はガス漏れが判断された時の電文フォーマットを解析して表示部22に警報表示を行うと共に音響警報の出力を行う。続いて防災受信機1からの電文フォーマットより非常放送に伴って音響警報の停止情報が解読されると音響警報装置23による音響出力を停止させる。その後、非常放送が終了して放送中信号がなくなるとその時受信される電文フォーマットから音響警報の停止解除情報を解読し、音響警報装置23による音響出力再開させる。
【0060】
図6は図4,図5における防災受信機1側の監視制御処理のフローチャートである。このフローチャートはステップS1〜S6の火災監視処理は図3の第1実施形態の場合と同じであるが、ステップS7〜S11の表示盤に対する音響警報の制御処理がマイク検出信号ではなく非常放送設備28からの放送中信号に基づいて行われている点が相違する。
【0061】
即ち、ステップS6で表示盤7に火災情報を送信して火災警報表示と音響警報の出力を行わせた後、ステップS7で非常放送設備28から非常放送中を示す放送中信号の入力オンを検出すると、ステップS8で表示盤7に音響停止情報を送信し、音響出力を停止させる。
【0062】
音響出力を停止させた状態にあってはステップS9で非常放送設備28の放送中信号がなくなる入力オフを判別すると、ステップS10で表示盤7に対し音響停止の解除情報を送信して音響出力を再開させる。
【0063】
なお、図1の非常放送設備8と図4の非常放送設備28は同一の設備で兼用させても良く、一つの非常放送設備で第1実施形態のマイク検出による表示盤の音声停止制御及び第2実施形態の火災時の非常放送中における表示盤の音響停止制御を行うようにしても良い。
【0064】
図7は本発明の第3実施形態による防災システムのシステム構成のブロック図である。図7の実施形態にあっては、警戒区域に複数の中継盤34を分散配置しており、各中継盤34より引き出された伝送路35に伝送機能を備えた、例えばアナログ火災感知器37や地区ベルと機能する地区音響装置38を接続している。
【0065】
また中継盤34から引き出された伝送路36に各階のフロアに設置した表示盤7を接続している。分散配置された複数の中継盤34は受信盤32からのループ伝送路33に接続され、受信盤32は各中継盤34を集中監視している。受信盤32に対しては、更に非常放送設備8が設けられている。
【0066】
非常放送設備8は音声信号線9にスピーカ10を接続しており、マイク11をオンすることで非常放送を行うことができる。また非常放送設備28は受信盤32より火災情報として火災発生階の情報を受信すると、火災発生階及び直上階に対する非常放送を行う。
【0067】
これに加え本発明にあっては、非常放送設備8にマイクのスイッチオンによるマイク検出信号を受信盤32に検出するマイク検出部11aを設け、また非常放送中に放送中信号を受信盤32に出力する通信部11bを設けている。更に受信盤32には非常放送設備8からのマイク検出信号及び非常放送中信号を、火災を検出している中継盤34に通信するための移報通信部32aを設けている。
【0068】
図8は図7の第3実施形態における中継盤34と表示盤7の機能構成のブロック図である。図8において、中継盤34は中継盤用MPU39、シリアル通信部41及び伝送制御部40,42を備えている。伝送制御部42には受信盤32からのループ伝送路33が接続され、受信盤32との間でコマンド及び情報のやりとりを行う。
【0069】
伝送制御部40からは伝送路35が引き出され、ここに図7のように伝送機能を備えたアナログ火災感知器37や地区ベルとして機能する地区音響装置38が接続される。シリアル通信部41から引き出された伝送路36には表示盤7が接続されている。
【0070】
中継盤用MPU39にはプログラム制御により実現される監視制御部43と表示盤管理部44が設けられる。監視制御部43は火災又はガス漏れを判断した際に、中継盤自身で警報表示を行わない点以外は図2の防災受信機1の監視制御部19と同じである。
【0071】
また表示盤管理部44は、ループ伝送路33を介して図7の受信盤32からマイク検出信号及び放送中信号を受信して、表示盤7に対する音響警報の制御に必要な情報を表示盤7に送って制御処理を行わせる。この表示盤管理部44は第1・第2実施形態と同様、非常放送設備8,28の両方の機能を備えた防災受信機1の表示盤管理部20と基本的に同じになる。
【0072】
表示盤7は表示盤用MPU21、表示部22、音響警報装置23、シリアル通信部24及び音響停止スイッチ25を備えており、すでに説明した第1・第2実施形態と同じである。
【0073】
図9は図7,図8の中継盤34における火災監視処理のフローチャートである。図9において、ステップS1で中継盤34が火災監視処理を行っており、ステップS2で火災発報を受信すると、ステップS3で火災発生アドレスの検索用に火災情報を収集して火災確定を行った後、ステップS4で受信盤32に対し火災情報を送信し警報表示を行わせる。
【0074】
またステップS5で中継盤自身に接続している地区音響装置38により地区音響鳴動を行う。さらにステップS6で受信機自身に接続している表示盤7に対し火災情報を送信して、火災警報装置と音響警報の出力を行わせる。
【0075】
続いてステップS7〜S14の表示盤7における音響警報の制御については、ステップS6で表示盤7に火災情報を送信して音響警報を起動させた後に、ステップS7で非常放送設備8からのマイク検出信号によるマイク入力オンを判別しており、マイク入力オンを判別するとステップS9で表示盤7に音響停止情報を送信して音響出力を停止させる。
【0076】
またステップS8で非常放送設備8からの放送中を示す入力オンをチェックしており、入力オンを判別するとステップS9で同様に表示盤7に対し音響停止情報を送信して音響出力を停止させる。ステップS9で表示盤7の音響停止を行った後には、ステップS10で非常放送設備8からのマイク検出信号の入力オフと、ステップS11で非常放送設備8からの放送中信号の入力オフをチェックしている。
【0077】
そしてステップS10で非常放送設備8からのマイク入力がオフとなり、且つステップS11で非常放送設備28からの放送中信号の入力オフになると、ステップS12に進み、表示盤7に対し音響停止の解除情報を送信して音響出力を再開させる。
【0078】
尚、上記の実施形態において、マイク入力オンの信号と非常放送中信号は、同じ伝送形態によって非常放送設備から受信盤に送っても良い。
【0079】
また、非常放送設備による放送が、非常区域を選択して放送できるタイプであれば、その放送する区域に設けられた表示盤のみ音響停止制御させるようにしても良い。この場合には、受信盤1,32や中継器34に、放送区域と音響制御する表示盤との連動テーブルを記憶させ、連動テーブルを使用して表示盤の音響の出力を制御させる。
【0080】
また、上記の実施形態は防災受信機1からの伝送路2に伝送機能及びアドレス設定した検知器を接続して、コマンド及び情報のやりとりにより火災、ガス漏れなどを監視する所謂R型の防災監視システムを例にとるものであったが、防災受信機1から引き出した感知器回線ごとにホーム型の火災感知器を接続し、回線単位で火災監視を行う所謂P型の防災受信機1についても副受信機としての表示盤を接続している場合には同様に適用できる。
【0081】
更に図10の中継盤を分散配置したシステム形態にあっては、マイク入力オン信号と非常放送中信号の両方を出力する非常放送設備8と非常放送設備28の両方を設けているが、いずれか一方を設けた場合についても本発明をそのまま適用することができる。
【0082】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、受信機に対し各階のフロアなどに設置した副受信機として機能する表示盤に、火災などの異常検知に基づき音響警報を出力している状態で、マイクを使用した非常放送或いは非常放送設備による火災発生階と直上階に対する非常放送が行われると、表示盤からの音響警報の出力が自動的に停止するため、非常放送を音響警報により妨げられることなく明瞭に聞き取ることができ、非常放送による状況通知や避難誘導などを確実に居住者に伝え、信頼性の高いシステムを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態によるシステム構成のブロック図
【図2】図1の防災受信機と表示盤の機能構成のブロック図
【図3】図1及び図2の防災受信機による監視制御のフローチャート
【図4】本発明の第2実施形態によるシステム構成のブロック図
【図5】図4の防災受信機と表示盤の機能構成のブロック図
【図6】図4及び図5の防災受信機による監視制御のフローチャート
【図7】本発明の第4実施形態によるシステム構成のブロック図
【図8】図10の中継盤と表示盤の機能構成のブロック図
【図9】図7及び図8の中継盤による監視制御のフローチャート
【符号の説明】
1:防災受信機
2,6,35,36:伝送路
3:検知器
4:制御線
5,38:地区音響装置
7:表示盤
8:非常放送設備
9:音声信号線
10:スピーカ
11:マイク
11a:マイク検出部
12:受信機用MPU
13,40,42:伝送制御部
14:地区音響制御部
15,24,41:シリアル通信部
16,22:表示部
17:操作部
18:入力回路
19,43:監視制御部
20,44:表示盤管理部
21:表示盤用MPU
23:音響警報装置
25:音響停止スイッチ
26:表示制御部
27:音響制御部
28:非常放送設備
28a,31:通信部
29:音声信号線
30:非常放送用スピーカ
32:受信盤
33:ループ伝送路
34:中継盤
37:アナログ火災感知器
39:中継盤用MPU
Claims (3)
- 検知器により火災、ガス漏れなどの異常を監視する防災受信機と、前記防災受信機からの伝送路に接続された表示盤と、マイクを使用して非常放送を行う非常放送設備とを備えた防災監視システムに於いて、
前記非常放送設備に、マイクの使用中にオンするマイク検出信号を外部に出力するマイク検出部を設け、
前記防災受信機に、前記検知器の発報受信時に前記表示盤に音響警報の起動情報を送信し、前記非常放送設備からのマイク検出信号を受信した時に前記表示盤に音響警報の停止情報を送信し、前記マイク検出信号が受信されなくなった時に前記表示盤に音響警報の停止解除情報を送信する表示盤管理部を設け、
前記表示盤に、前記防災受信機から音響警報の起動情報を受信した時に音響警報を鳴動出力し、前記音響警報の停止情報を受信した時に音響警報の鳴動を停止し、前記音響警報の停止解除情報を受信した時に音響警報の鳴動を再開する音響制御部を設けたことを特徴とする防災監視システム。 - 検知器により火災、ガス漏れ等の異常を監視する防災受信機と、前記防災受信機からの伝送路に接続された表示盤と、前記防災受信機から火災情報を受信した時に少なくとも火災発生階と直上階に対し非常放送を行う非常放送設備とを備えた防災監視システムに於いて、
前記非常放送設備に、非常放送中にあることを検出して放送中検出信号を外部に出力する放送検出部を設け、
前記防災受信機に、前記検知器の発報受信時に前記表示盤に音響警報の起動情報を送信し、前記非常放送設備からの放送中検出信号を受信した時に前記表示盤に音響警報の停止情報を送信し、前記放送中検出信号が受信されなくなった時に前記表示盤に音響警報の停止解除情報を送信する表示盤管理部を設け、
前記表示盤に、前記防災受信機から音響警報の起動情報を受信した時に音響警報を鳴動出力し、前記音響警報の停止情報を受信した時に音響警報の鳴動を停止し、前記音響警報の停止解除情報を受信した時に音響警報の鳴動を再開する音響制御部を設けたことを特徴とする防災監視システム。 - 分散配置された火災、ガス漏れなどの異常を監視する複数の中継盤と、前記複数の中継盤を伝送路を介して接続して集中監視する受信盤、前記中継盤からの伝送路に接続された表示盤と、マイクを使用して非常放送を行い、及び又は、前記受信盤から火災情報を受信した時に少なくとも火災発生階と直上階に対し非常放送を行う非常放送設備とを備えた防災監視システムに於いて、
前記非常放送設備に、マイクの使用中にオンするマイク検出信号を外部に出力するマイク検出部、及び又は、
非常放送中にあることを検出して放送中検出信号を外部に出力する放送検出部を設け、
前記受信盤に、前記非常放送設備からのマイク検出信号又は前記非常放送設備からの放送中検出信号を、異常を検出している中継盤に送信する移報通信部を設け、
前記中継盤に、前記受信盤からマイク検出信号又は放送中検出信号を受信した時に前記表示盤に音響警報の停止情報を送信し、前記マイク検出信号及び放送中検出信号が受信されなくなった時に前記表示盤に音響警報の停止解除情報を送信する表示盤管理部を設け、
前記表示盤に、前記中継盤から音響警報の起動情報を受信した時に音響警報を鳴動出力し、前記音響警報の停止情報を受信した時に音響警報の鳴動を停止し、前記音響警報の停止解除情報を受信した時に音響警報の鳴動を再開する音響制御部を設けたことを特徴とする防災監視システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003106063A JP2004310629A (ja) | 2003-04-10 | 2003-04-10 | 防災監視システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003106063A JP2004310629A (ja) | 2003-04-10 | 2003-04-10 | 防災監視システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004310629A true JP2004310629A (ja) | 2004-11-04 |
Family
ID=33468358
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003106063A Pending JP2004310629A (ja) | 2003-04-10 | 2003-04-10 | 防災監視システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004310629A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008217177A (ja) * | 2007-02-28 | 2008-09-18 | Rohm Co Ltd | アナウンスシステム |
JP2016048827A (ja) * | 2014-08-27 | 2016-04-07 | 沖電気工業株式会社 | 子局、音響制御方法および音響制御システム |
JP2019148845A (ja) * | 2018-02-26 | 2019-09-05 | ホーチキ株式会社 | 防災設備 |
JP2020091905A (ja) * | 2020-02-28 | 2020-06-11 | ホーチキ株式会社 | 火災報知システムの火災報知方法 |
-
2003
- 2003-04-10 JP JP2003106063A patent/JP2004310629A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008217177A (ja) * | 2007-02-28 | 2008-09-18 | Rohm Co Ltd | アナウンスシステム |
JP2016048827A (ja) * | 2014-08-27 | 2016-04-07 | 沖電気工業株式会社 | 子局、音響制御方法および音響制御システム |
JP2019148845A (ja) * | 2018-02-26 | 2019-09-05 | ホーチキ株式会社 | 防災設備 |
JP2020091905A (ja) * | 2020-02-28 | 2020-06-11 | ホーチキ株式会社 | 火災報知システムの火災報知方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6495515B1 (ja) | 音声報知装置 | |
JP2004310629A (ja) | 防災監視システム | |
JP2006172168A (ja) | 防災監視システム及び防災監視用操作表示装置 | |
JP3957600B2 (ja) | 火災受信機 | |
JP3622511B2 (ja) | 自動火災報知システム | |
JP4789528B2 (ja) | 共同住宅用火災報知システム | |
JP3783992B2 (ja) | 音声警報装置、住棟用受信機及び共同住宅用火災報知システム | |
JP3761118B2 (ja) | 火災報知システムの地区音声警報装置 | |
JP2010147893A (ja) | 無線通信システム | |
JP2857967B2 (ja) | 火災報知システム | |
JP3075940B2 (ja) | 自動火災報知システム | |
JPH1145390A (ja) | 非常放送回線付集合住宅システム | |
JP3546291B2 (ja) | 集合住宅火災報知システム | |
JP4095402B2 (ja) | 火災受信機 | |
JPH1173587A (ja) | 音声警報システム | |
JP3586992B2 (ja) | 共同住宅共用部用火災受信機 | |
JP7482609B2 (ja) | 放送用設備 | |
JP3479821B2 (ja) | 共同住宅共用部用火災受信機 | |
JP2000020842A (ja) | 共同住宅用火災報知システム | |
JP3141342U (ja) | カラオケ施設の火災警報システム | |
JPH02168394A (ja) | 防災監視装置 | |
JP2017142571A (ja) | 火災報知設備 | |
JP3217835B2 (ja) | 火災報知設備 | |
JPH10326393A (ja) | 防災監視システム | |
JP2002170167A (ja) | 火災報知システム |