JP2004309667A - 照明装置及び画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】2つ光源からの光を効率よく合成して発光面積を大きくすることなく光量を増大させ、コンパクト化する。
【解決手段】照明装置1は、2つの光源11,12から発せられた光の偏光方向を揃えて合成し出射するものであり、光源11から発せられた光をP偏光とするP偏光出射手段10と、光源12から発せられた光をS偏光とするS偏光出射手段20とを備え、これらP偏光、S偏光の光軸が直交し、且つこれらのP偏光及びS偏光が後段の偏光ビームスプリッタ32を経て同軸方向とされ偏光変換板33に入射する際、P偏光による第1のフライアイ光源像の隙間にS偏光による第2のフライアイ光源像が形成されるよう配置される。偏光変換板33には、ガラス等の平行平板上の、第2のフライアイ光源像が形成される領域に対応してS偏光をP偏光に変換するλ/2板が形成され、偏光変換板33を透過したP偏光及びS偏光は、偏光方向が揃えられた光とされる。
【選択図】 図1
【解決手段】照明装置1は、2つの光源11,12から発せられた光の偏光方向を揃えて合成し出射するものであり、光源11から発せられた光をP偏光とするP偏光出射手段10と、光源12から発せられた光をS偏光とするS偏光出射手段20とを備え、これらP偏光、S偏光の光軸が直交し、且つこれらのP偏光及びS偏光が後段の偏光ビームスプリッタ32を経て同軸方向とされ偏光変換板33に入射する際、P偏光による第1のフライアイ光源像の隙間にS偏光による第2のフライアイ光源像が形成されるよう配置される。偏光変換板33には、ガラス等の平行平板上の、第2のフライアイ光源像が形成される領域に対応してS偏光をP偏光に変換するλ/2板が形成され、偏光変換板33を透過したP偏光及びS偏光は、偏光方向が揃えられた光とされる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放電ランプなどの光源からの光の偏光方向を所定の偏光方向に揃え、液晶パネル等を照明するのに好適な照明装置及びこれを使用した画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液晶パネル(LCDパネル)やいわゆるDMD(デジタルマイクロミラーデバイス)などの空間光変調素子を照明装置によって照明し、この空間光変調素子からの透過光、もしくは、反射光を投影レンズによってスクリーン上に投影するように構成された画像表示装置(光学式プロジェクタ)が、各種プレゼンテーションや娯楽用機器等として使用されている。
【0003】
LCDパネルなどの空間光変調素子は、ライトバルブとして働き、別に高輝度光源(照明装置)を必要とするため、表示映像の明るさは、照明装置の光量(エテンドュ(etendue=利用できる光源の面積×立体角)当たりの光束)に依存することになり、より明るい映像を得るためには、光量を上げることが必要である。
【0004】
照明装置の光源としては、現在、主にメタルハライドランプや高圧水銀ランプなどの高輝度放電ランプが用いられているが、照明装置の光量はこの光源ランプがボトルネックになっている。即ち、このような光源ランプの光量は、ワット数が大きいほど、またアーク長が短いほど大きくなり、照明装置の光量を大きくし、明るい画像表示を可能にすることができるが、使用できるランプのワット数、アーク長によってランプの光量、即ち照明装置の光量が特定されてしまう。一方、光源ランプの光量の利用効率を向上し装置の光量を上げる方法としては、etendueの関係から、発散角(照明系のLCDパネル入射角)を大きくとることも考えられる。しかし、発散角を大きくして光量を上げようとすると、LCDパネルのコントラストが下がり、また、回路に光が当たりやすくなるため、耐光量の面から不利になる。このように、発散角を大きくすることはデメリットが伴うため、光量の大きさはランプの開発トレンドに依存することが多かった。
【0005】
即ち、発散角を大きくするとパネルに大きな角度の光が入射することになり、コントラストが悪くなったり、画素開口以外の部分に光が照射することでパネルの画質に影響を与えたりする等の問題が生じる。その一方で、etendueの法則のため、光量を増大させるためには、どうしても発散角を大きくしなければならず、光量を上げたいが、発散角は小さくしたいという、光量と発散角の要求を同時に満たすことは困難である。
【0006】
そこで、2つの光源からの光を重ね合わせて使用する投射型表示装置が例えば、下記特許文献1に開示されている。この特許文献1に記載の投射型表示装置は、光源部と、この光源部からの光の光量均一化を図るインテグレータ部と、インテグレータ部からの光束に画像情報を担持させスクリーンに投射する投射部とを有し、図9に示すように、光源部210は、2つの光源部210A、210Bを光軸対称に、かつ互いにやや内側を向くように傾けて配置されてなり、インテグレータ部は、光源210からの光が入射する第2フライアイレンズアレイ211A及び第1フライアイレンズアレイ211Bと、第1フライアイレンズアレイ211Bからの各光束の偏光方向を所定の方向に統一する偏光変換素子211Cと、凸型フィールドレンズ(図示せず)とを備えている。
【0007】
この2灯は光軸に対し角度を持って重なって入射しているので、後段の第1フライアイレンズアレイ211B上においても光源部210A、210Bからの光束はその一部が互いに重なる。そのため、第1フライアイレンズアレイ211Bの光軸付近(後述する図10のY軸付近)では、その両側のレンズアレイ素子241の幅1ピッチに相当する部分に左右に2灯分の光量が集まる。
【0008】
そこで、このY軸付近の光量を有効に利用するために、第1フライアイレンズアレイ211Bにおいては、図10のようにY軸付近の各レンズアレイ素子242はY軸方向に長い矩形状とされ、一方その両側の各レンズアレイ素子241はX軸方向に長い矩形状とされ、Y軸付近の各レンズアレイ素子242におけるX軸方向(光源部配列方向)のピッチが、その両側のレンズアレイ素子241に比べ2分の1の幅と相対的に小さくされ、1つのレンズアレイ素子につき1つのフライアイ光源像が結像されるように構成されている。
【0009】
また、図11に示すように、偏光変換素子211Cは、この第1フライアイレンズアレイ211Bに対応したものであって、各々の射出面側に配設されたλ/2位相差板261、262からなる2つの櫛形偏光分離プリズムアレイ251、252が、図10に示すY軸付近の各レンズアレイ素子242のX軸方向ピッチが相対的に小さい領域においては、Y軸方向にプリズムペア283が配列された櫛形偏光分離プリズムアレイ252が配設され、その両側の図10に示す各レンズアレイ素子241のX軸方向ピッチが相対的に大きい領域においては、X軸方向にプリズムペアが配列された櫛形偏光分離プリズムアレイ251が配設されている。
【0010】
これにより、2つの光源部210A、210Bからの光束が互いに重なり合う領域において、それぞれのフライアイ光源像の中心部の明るい部分をできるだけ有効に活用し、光の利用効率を良好にすることができる。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−13462号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1においては、フライアイ光源像の中心部の明るい部分の利用効率を向上したとしても、第1フライアイレンズアレイ211B及び偏光変換素子211Cのような特殊な部品が必要になり、製造コストが増大してしまう上、1灯よりも発光面積が大きくなってしまって発散角が増大してしまうという問題点がある。なお、発光面から照明されるLCDパネルまでの距離を大きくすれば発散角を小さくすることができるものの、装置が大型化してしまう。
【0013】
このように、複数ランプの光を同軸上に重ね合わせたり、偏光方向が異なる光束を重ね合わせた後で、同一の偏光面を有する偏光に変換したりすることは難しい。従って、光量を増大させる目的で複数のランプを使用すれば、ランプ1つのときと同様、発散角が増大してしまい、従って発散角の増大に伴って、フリッカー現象、ざらざら感、むら感等の投影した映像の質が悪くなるという問題が生じてしまう。
【0014】
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、2つ光源からの光を効率よく合成して発光面積を大きくすることなく光量を増大させることができるコンパクトな照明装置及びこのような照明装置を使用することで発散角の増大を防ぎつつ光量増加を図ることが可能な画像表示装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために、本発明に係る照明装置は、光源から発せられた光の偏光方向を揃えて出射する照明装置において、第1の光源と、該第1の光源から発せられた光束内の光強度分布を均一化する第1の照明光学系と、該第1の照明光学系を経た光を第1の偏光に変換する第1の偏光変換手段とを有する第1の偏光出射手段と、第2の光源と、該第2の光源から発せられた光束内の光強度分布を均一化する第2の照明光学系と、該第2の照明光学系を経た光を上記第1の偏光とは偏光面が直交する第2の偏光に変換する第2の偏光変換手段とを有し、該第2の偏光が上記第1の偏光の光軸とは直交する光軸となるよう配置された第2の偏光出射手段と、上記第1の偏光及び第2の偏光のうち、一方を透過し他方を反射して上記第1の偏光及び第2の偏光の光軸を同一方向とする偏光合成手段と、上記偏光合成手段を経た上記第1及び第2の偏光の偏光面を一致させる第3の偏光変換手段とを有し、上記第1の照明光学系及び第2の照明光学系は、夫々第1のフライアイインテグレータ及び第2のフライアイインテグレータを有し、上記第3の偏光変換手段は、上記第1の偏光を透過する第1の領域と、上記第2の偏光の偏光面を回転させ該第1の偏光と同一の偏光とする第2の領域とを有し、上記第1の偏光及び第2の偏光により夫々形成される第1のフライアイ光源像及び第2のフライアイ光源像は、上記第3の偏光変換手段上の夫々上記第1の領域及び第2の領域内に形成され、上記第3の偏光変換手段の上記第2の領域を透過した上記第2の偏光は、上記第1の領域を透過した上記第1の偏光と同一の偏光方向を有する光となることを特徴とする。
【0016】
本発明においては、2つの光源を用意し、光学系を工夫して第3の偏光変換手段上に形成される一方の偏光によるフライアイ光源像の隙間にもう一方の偏光によるフライアイ光源像を作り、フライアイ光源像の隙間を少なくすることで第3の偏光変換手段の面積を大きくすることなく、2つの光源からの光を合成することができ、夫々のフライアイ光源像が形成される位置に合わせ、いずれか一方の偏光を他方の偏光方向に揃えるための領域を形成しておくことで、この第3の偏光変換手段から出射される同一偏光方向を有する偏光の光量を増加させることができる。
【0017】
上記第1及び第2の照明光学系は、夫々上記第1及び第2の光源から発せられた光束の拡がり角度を均一化する夫々第1及び第2の光学素子を有し、該第1及び第2の光学素子は、光軸からの距離に応じて分割された領域毎に該光軸からの距離に応じて上記拡がり角度を異なる割合で変化させるエキスパンダー光学系を構成するものとすることができ、このように、光源の後段に、光束の拡がり角を均一化するための光学素子を設けることで、従来に比して光の利用効率を向上することができる。
【0018】
本発明に係る画像表示装置は、光源から発せられた光の偏光方向を揃えて出射する照明装置と、上記照明装置によって照明される空間光変調素子と、上記空間光変調素子の像を結像させる投射レンズとを備えた画像表示装置であって、上記照明装置は、第1の光源と、該第1の光源から発せられた光束内の光強度分布を均一化する第1の照明光学系と、該第1の照明光学系を経た光を第1の偏光に変換する第1の偏光変換手段とを有する第1の偏光出射手段と、第2の光源と、該第2の光源から発せられた光束内の光強度分布を均一化する第2の照明光学系と、該第2の照明光学系を経た光を上記第1の偏光とは偏光面が直交する第2の偏光に変換する第2の偏光変換手段とを有し、該第2の偏光が上記第1の偏光の光軸とは直交する光軸となるよう配置された第2の偏光出射手段と、上記第1の偏光及び第2の偏光のうち、一方を透過し他方を反射して上記第1の偏光及び第2の偏光の光軸を同一方向とする偏光合成手段と、上記偏光合成手段を経た上記第1及び第2の偏光の偏光面を一致させる第3の偏光変換手段とを有し、上記第1の照明光学系及び第2の照明光学系は、夫々第1のフライアイインテグレータ及び第2のフライアイインテグレータを有し、上記第3の偏光変換手段は、上記第1の偏光を透過する第1の領域と、上記第2の偏光の偏光面を回転させ該第1の偏光と同一の偏光とする第2の領域とを有し、上記第1の偏光及び第2の偏光により夫々形成される第1のフライアイ光源像及び第2のフライアイ光源像は、上記第3の偏光変換手段上の夫々上記第1の領域及び第2の領域内に形成され、上記第3の偏光変換手段の上記第2の領域を透過した上記第2の偏光は、上記第1の領域を透過した上記第1の偏光と同一の偏光方向を有する光となることを特徴とする。
【0019】
本発明においては、2つの光源からの光を合成することで、同一偏光方向を有する偏光を出射する照明装置の光量を増加させることができるので、画像表示装置の空間光変調素子に対する入射される光の発散角を増大させることなく、大きな光量を得ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。この実施の形態は、本発明を、2つの光源を利用して光量の増加を図った照明装置、及びこれを使用した例えば液晶プロジェクタ等の画像表示装置に適用したものである。
【0021】
図1は、本実施の形態における照明装置を示す側面図である。図1に示すように、本実施の形態の照明装置1は、光源11と、光源からの光束を均一にする均一照明光学系を構成する光学素子12、並びに第1フライアイレンズアレイ13a及び第2フライアイレンズアレイ13b(以下、フライアイインテグレータ12ともいう。)と、第2フライアイレンズアレイ13bを経た光をP偏光とする偏光変換部(偏光変換手段)14とからなるP偏光出射手段10と、光源21と、光源からの光束を均一にする均一照明光学系を構成する光学素子22、並びに第1フライアイレンズアレイ23a及び第2フライアイレンズアレイ23b(以下、フライアイインテグレータ22ともいう。)と、第2フライアイレンズアレイ23bを経た光をS偏光とする偏光変換部24とからなるS偏光出射手段20とを有している。
【0022】
これらP偏光出射手段10及びS偏光出射手段20は、P偏光出射手段10から出射されるP偏光の光軸と、S偏光出射手段20から出射されるS偏光の光軸とが直交するよう配置されている。
【0023】
この照明装置1は、更に、光軸が直交する2つの偏光の光軸が同一方向になるよう合成する偏光合成手段としての偏光ビームスプリッタ(PBS)32と、PBS32の前段及びPBS32の後段に設けられたリレーレンズ31a〜31cからなるリレー光学系31と、PBS32を経たP偏光及びS偏光のうち、一方の偏光面を回転させ他方の偏光と同一の偏光状態の偏光とする偏光変換板(第3の偏光変換手段)33とを有する。偏光変換板33を経て同一偏光面とされた光、即ち、この照明装置1から出射された光は、コンデンサレンズ34を経て、例えば縦横サイズ比4:3のLCDパネル35等の透過型デバイス(空間光変調素子)を照明し、その後段に設けられる投射レンズ(図示せず)によりLCDパネルによる変調された光の像を結像させることで画像を表示することができ、これら照明装置1、LCDパネル35及び投射レンズ等から画像表示装置が構成される。
【0024】
光源11、21は、UHPランプ(超高圧水銀ランプ)の如き放電ランプ(図示せず)と、放電ランプから出射された放射光を直径Dの略平行な光束として出射する放物面鏡又は楕円面鏡(リフレクタ)とからなる。
【0025】
光源からの光束を均一にする均一照明光学系を構成する光学素子12、22は、光源から発せられる光束の拡がり角度を平均化するものであり、その詳細は後述する。また、第1フライアイレンズアレイ12a、22a及び第2フライアイレンズアレイ12b、22bは、相互にフライアイレンズ面が外側になるように距離f1を隔てて平行に配置されている。この第1フライアイレンズアレイ12a、22a、第2フライアイレンズアレイ12b、22bにおけるフライアイコマの曲率半径(フライアイ間隔)は、光量の損失を最小限にするために、光源から発せられる光束のF値の平均値を取り込むことが可能なように設計される。
【0026】
偏光変換部14は、夫々フライアイインテグレータ13により所定のパターンに変換された光(自然偏光)を互いに偏光面が直交する2つの直線偏光(P偏光及びS偏光)に分離し、2つの直線偏光のうち、一方の直線偏光であるS偏光の偏光面を回転させ、他方の直線偏光であるP偏光の偏光面と一致させてこれら2つの直線偏光を合成することにより、偏光面が揃えられた光とする。また、偏光変換部24は、同様に構成されるが、自然偏光から分離された2つの直線偏光のうち、P偏光の偏光面を回転させS偏光に揃えられた光とするものである。
【0027】
このような偏光変換部14、24としては、例えば図2に示すようなものが挙げられる。以下では、偏光変換部14について説明するが、偏光変換部24も同様にして構成可能である。
【0028】
偏光変換部14は、複数の平行平板114を有し、平行平板114は、断面が例えば平行四辺形からなる四角柱のガラス部材14aの2つの斜面に、断面が該平行四辺形の半分の大きさの三角形からなる三角柱の夫々ガラス部材14e1、14e2の斜面が隣接されている。更に、断面平行四辺形のガラス部材14aの2つの斜面上には、自然偏光Lspを2つの直線偏光に分離してその一方の偏光Lp1を透過し、他方の偏光Lsを反射する偏光分離反射膜14b、14cが形成されている。また、ガラス部材14aの光の出射面上には二分の一波長板(λ/2板)14dが形成され、ガラス部材14aに隣接するガラス部材14e2の光の入射面上には遮光板14fが形成され、これらが1以上隣接されて偏光変換部14が構成される。
【0029】
このように構成された偏光変換部14においては、ガラス部材14aに入射される自然偏光Lspのうち、P偏光Lp1は、ガラス部材14e2との隣接面上に形成された偏光分離反射膜14bを透過し、S偏光Lsは偏光分離反射膜14bにより反射される。反射されたS偏光Lsは、ガラス部材14aの反対側の斜面上に形成された、P偏光を透過しS偏光を反射する偏光分離反射膜14cにより反射されて偏光Lp1と同一方向とされ、更に出射面上に形成されてた二分の一波長板14dにより偏光面が回転されP偏光Lp2となって出射される。このように、この平行平板114においては、フライアイインテグレータ13から光が入射できる入射領域となるのは、遮光板14fが形成されていない、図中Aで示すガラス部材14a2のみであり、一方、光が出射する出射領域は図中Bで示す2つのガラス部材14b1、14b2となり、入射領域Aに形成されるフライアイ光源像は、出射される際には出射領域Bにおいて2つに分離されたものとなる。
【0030】
ここで、偏光変換部14は、自然偏光をP偏光に揃えて出射するものであるが、偏光変換部24においては、自然偏光をS偏光に揃えて出射するものであるため、例えば、図2に示す平行平板114において、反射されたS偏光をP偏光とするためのλ/2板14dを、透過したP偏光が出射される位置、即ち、ガラス部材14e1上に形成すれば、自然偏光をS偏光とすることができる。
【0031】
また、図2の例では、ガラス部材14aの斜面に形成するのは、いずれも同じ偏光分離反射膜としたが、例えば断面が平行四辺形のガラス部材14aにおいて、出射面を有するガラス部材14e1と隣接する面(14b)上には同様の偏光分離反射膜を形成し、入射面を有するガラス部材14e2と隣接する面(14c)上には、例えばアルミニウム等を蒸着し、光を全反射する反射膜を形成してもよい。また、断面平行四辺形のガラス部材14aは、ガラス部材14e1、14e2と同様の2つの断面三角形のガラス部材から構成してもよい。
【0032】
このようにして構成された偏光変換部14により、第2フライアイレンズアレイ13bからの光が、入射面の略入射領域Aに入射され、第2フライアイレンズアレイ13bからのフライアイ光源像が2つに分離された状態でいずれもP偏光からなる光として後段のリレーレンズ31aに入射される。即ち、第2フライアイレンズアレイ13bからのフライアイ光源像が上記入射領域Aに形成されるようフライアイインテグレータ13及び偏光変換部14が構成・配置される。また、偏光変換部24も同様に、第2フライアイレンズアレイ23bからの光が2つに分離された状態でいずれもS偏光からなる光として後段にリレーレンズ31bに入射される。なお、偏光変換部は、自然偏光をP偏光又はS偏光に揃え、光源像を形成できるようなものであれば上記に限らず、また単にP偏光又はS偏光のみを透過するような偏光板としてもよい。
【0033】
こうして自然偏光から偏光方向が略同一方向とされたP偏光又はS偏光は、互いにその光軸の向きが直交するように各光源及び照明光学系が配置され、夫々リレーレンズ31a及び31bを経て偏光ビームスプリッタ32に照射される。偏光ビームスプリッタ32は、P偏光をそのまま透過し、S偏光を反射することで、両者を略同一方向の光として合成する。こうして偏光ビームスプリッタ32により光軸方向が揃えられたP偏光及びS偏光は、リレーレンズ31cを経て偏光変換板33に入射する。
【0034】
ここで、リレー光学系31は、P偏光出射手段10及びS偏光出射手段20に共役な同一平面上(偏光変換板33上)に、P偏光出射手段10及びS偏光出射手段20からの2つのフライアイ光源像を少しずらして重ならない位置に形成されるよう倍率1倍の配置をとり、2つのフライアイ光源像を偏光変換板33上に形成する。
【0035】
偏光変換板33は、後述するように、P偏光、S偏光のうち、何れか一方の偏光を透過する第1の領域と、他方の偏光の偏光面を回転させ上記一方の偏光と同一の偏光状態とする第2の領域とを有しており、例えば第1の領域に入射したP偏光をそのまま透過し、第2の領域に入射したS偏光の偏光状態を変化させてP偏光とすることで、偏光方向が同一方向を有する光とするものである。
【0036】
即ち、偏光変換板33に入射するP偏光により形成されるフライアイ光源像とS偏光により形成されるフライアイ光源像とが重ならず、且つ、各フライアイ光源像が第1の領域又は第2の領域内に形成されるよう、上記P偏光出射手段、S偏光出射手段、偏光ビームスプリッタ32、リレーレンズ31a〜31cからなるリレー光学系が配置されることで、偏光変換板33に入射するP偏光及びS偏光はその偏光状態が揃えられる。
【0037】
次に、2つの光源からの光の光軸を略同一方向にし、且つ同一の偏光面を有する偏光とする照明装置1の構成について更に詳細に説明する。本実施の形態においては、フライアイインテグレータ13を経た光は偏光変換部14によりP偏光とされ、リレーレンズ31aを経て偏光ビームスプリッタ32に入射する。偏光ビームスプリッタ32は、このP偏光を透過し、更にリレーレンズ31cを経て偏光変換板33に入射する。
【0038】
これに対し、フライアイインテグレータ13と同様のフライアイインテグレータ23を経た光は偏光変換部24によりS偏光とされ、リレーレンズ31bを経て偏光ビームスプリッタ32に入射する。偏光ビームスプリッタ32は、このS偏光を反射し、更にリレーレンズ31bを経て偏光変換板33に入射する。
【0039】
このとき、偏光ビームスプリッタ32によりP偏光及びS偏光を合成するため、P偏光を出射する光源11からリレーレンズ31aまでと、S偏光を出射する光源20からリレーレンズ31bまでとが直交するように配置されるだけでなく、偏光ビームスプリッタ32を経て光軸方向が同一方向に揃えられたP偏光により偏光変換板33上に形成される第1のフライアイ光源像の隙間に、S偏光により形成される第2のフライアイ光源像が形成されるよう配置される。なお、フライアイインテグレータ13、23からの各フライアイアイ光源像は、偏光変換部14、24により2つにされるため、偏光変換部14、24と偏光変換板33とを略同一の大きさとする場合は、偏光変換板33上に形成するフライアイ光源像の大きさは、隣接するフライアイレンズの光軸のピッチの1/2以下とされる。
【0040】
例えば、図3(a)に示すように、第1のフライアイ光源像15が、第2のフライアイ光源像25に対し、偏光変換板33上で垂直方向(又は水平方向)に隣接するレンズの光軸のピッチ(フライアイコマ寸法)の1/2ずらした位置に形成される。
【0041】
なお、図3(a)に示す例では、フライアイインテグレータ13、23のピッチ(フライアイコマ寸法)をP1としたとき、1/2ピッチだけ矢印Yで示す垂直方向にずらしたもので、かつフライアイコマ寸法P1の1/2の半径を有するフライアイ光源像15、25が形成される例を示している。X方向に隣接するフライアイ光源像は、1つの第2フライアイレンズアレイの1つのフライアイコマにより形成されるものである。即ち、照明光学系における偏光変換部14、24に形成されたフライアイ光源像が、上述した如く偏光方向を揃えられる際に2つのフライアイ光源像に分離されるため、偏光変換板33上には、1つのフライアイコマから2つのフライアイ光源像が形成される。このようなフライアイ光源像15、25の大きさは、フライアイインテグレータ13と偏光変換部14、フライアイインテグレータ23と偏光変換部14との配置関係、及びフライアイインテグレータを構成する凸レンズの形状・大きさにより適宜設定することができ、第1のフライアイ光源像15と第2のフライアイ光源像25とが重ならないようにすればよい。
【0042】
例えば、上述の図3に示す例では、正方形の頂点に各レンズの光軸が位置するよう、即ち垂直及び水平方向にてレンズが隣接配置されて構成されたフライアイレンズアレイにより形成される光源像を示すものであるが、図4(a)に示すように、正三角形Sの頂点に光軸がくるように例えば円形又は正六角形型のレンズが配置され最密充填とされたフライアイレンズアレイ53aを使用することもできる。例えば最も近くに位置する3つの光軸により形成される正三角形Sの一辺をフライアイピッチP2とすると、図4(b)に示すように、偏光変換板33上にて、例えば水平方向Xから60°の方向(正三角形Sの辺の方向)へ、図3(a)に示す場合と同じく、第1のフライアイ光源像55aを、第2のフライアイ光源像65aに対して1/2ピッチずらして形成すれば、更に図1に示す偏光変換板33上における光源像の隙間を小さくすることができる。この際、図2に示す偏光変換部14、24における上述した入射領域Aのピッチ、即ち偏光変換素子の遮光板が形成されるピッチは、上記正三角形Sの高さ(√3/2P2)となる。
【0043】
また、図5(a)に示すように、例えば、垂直方向Yのフライアイコマ寸法がP3、水平方向Xのフライアイコマ寸法がP4であって、P4がP3の二倍となるような楕円形(長軸がP4、短軸がP3)のフライアイレンズ52を配列したフライアイレンズアレイ53bを使用することもできる。この場合は、第1のフライアイ光源像55bを、第2のフライアイ光源像65bに対して、長軸となる水平方向Xに1/4ピッチ(P4/4)、垂直方向Xに1/2ピッチ(P3/2)ずらして形成するものとする。
【0044】
このようなフライアイ光源像が形成される図1に示す偏光変換板33は、第1のフライアイ光源像15及び第2のフライアイ光源像25に対応したものとなっている。図3(b)は、図3(a)のようなフライアイ光源像が形成される場合に適用される偏光変換板33を示す平面図である。図3(b)に示すように、偏光変換板33は、透明なガラス等からなる平行平板33a上に、第2のフライアイ光源像15が形成される位置に対応して帯状の複数の二分の一波長板(λ/2板)33bがストライプ状に平行に配置されたものである。このように第2のフライアイ光源像25が形成される位置、即ちS偏光が入射する位置にλ/2板33bが形成され、従って、λ/2板33bを透過したS偏光はP偏光に変換され、P偏光は、λ/2板33bが形成されていない領域である平板33aをそのまま透過し、これにより、偏光変換板33に入射される2つの光源からの光の互いに直交した偏光方向を一致させて、共にP偏光とし、コンデンサレンズ34を経て後段のLCDパネル35にこのP偏光を入射することができる。
【0045】
また、図4(b)のような場合においても、図4(c)に示すように、複数の正六角形のλ/2板57aを、平行平板56a上に隣接させて配置されたような偏光変換板を使用することができる。この場合においても、同様に第1のフライアイ光源像15を形成するP偏光を平行平板56aに入射させ、第2のフライアイ光源像25を形成するS偏光をλ/2板57aに入射させ、両者の偏光方向を揃えることができる。
【0046】
更に、上述の図5(b)のような場合においては、図5(c)に示すように、平行平板56b上にひし形のλ/2板57bを第1のフライアイ光源像55b又は第2のフライアイ光源像65bが形成される位置に合わせて配置しておけばよい。
【0047】
なお、図3において、偏光変換板33から出射する光を共にS偏光とする場合は、第1のフライアイ光源像15が形成される位置に、λ/2板33bを形成すればよい。図4及び図5においても同様である。
【0048】
このように、両者に共役な偏光変換板33の面上に、第1のフライアイ光源像の隙間に第2のフライアイ光源像が形成されるように各部材を配置すると共に、第1のフライアイ光源像又は第2のフライアイ光源像の何れか一方の対応する位置に、λ/2板を形成しておくことで、この偏光変換板33を経た光の偏光方向を揃えることができる。
【0049】
次に、光学素子12、22について説明する。上述したように、照明装置1には、光源から発せられる光束の拡がり角度を平均化するための光学素子12及び22は、例えば夫々光源11と第1フライアイレンズアレイ13aとの間、及び光源21と第1フライアイレンズアレイ23aとの間に配置される。この光学素子12、22は、従来、フライアイインテグレータ13、23において、第2フライアイレンズアレイ13b、23bに形成するフライアイ光源像の大きさの不均一性が光量の損失の原因になっていることに着目し、フライアイ光源像の大きさを均一に近づけることで、光の利用効率を向上させるためのものである。
【0050】
図6は、アーク長が1.3mm、リフレクタの放物面焦点距離が7mmとして計算した1灯フライアイ光源像の例であり、光源のランプ光軸からの距離と、光源から出射する光束が第2フライアイレンズアレイに作るフライアイ光源像の大きさとの関係を示すグラフ図である。なお、この際のフライアイ光源像は、その大きさの平均値が5.5mmであった。
【0051】
図6に示すように、光源から出射する光束により第2フライアイレンズアレイに形成されるフライアイ光源像は、光軸からの距離(光線高さ)に応じて大きくなり、極大点をとってまた小さくなるというように、その光線高さに応じて大きさが変化する。このように光線高さによって第2フライアイレンズアレイに形成されるフライアイ光源像が不均一であると、第2フライアイレンズアレイにおいて、フライアイコマからはみ出した光が隣接するフライアイコマに入ってしまうため、光の利用効率が低下する。従って、このような不均一なフライアイ光源像を均一にするため、光学素子11は、ランプの光軸高さをいくつかに分割し、分割された光軸高さに応じた夫々の領域を通過する光束の拡がり角度が平均的になるよう、各部に凸レンズと凹レンズとを組み合わせたエキスパンダー光学系を構成する。
【0052】
図7は、照明装置の光源から第1フライアイレンズアレイまでの部分を拡大して示す図である。図7に示す光学素子12、22は、図6に示すような算出結果を参照するか、又は実際に測定する等して、光軸高さとフライアイ光源像の大きさに基づき、光学素子12、22の領域を複数の領域に分割し、各々の領域毎に、光軸高さに応じて適切な倍率のエキスパンダー光学系を形成する。光学素子12、22は、光源(ランプ)11、21からの直径Dの光束に合わせた大きさに形成され、光源11、21の光軸高さに応じて、例えば光学素子12、22の半径D/2を中心からの位置に応じてSA〜SEの5つに分割する。そして、厚さd1のガラス板をこの中心からの位置に応じた領域SA〜SEに分け、光学素子12、22の光源11、21側上と、第1フライアイレンズアレイ13a、23a側上とに、凹レンズ又は凸レンズからなる夫々1面レンズ41a〜41e及び2面レンズ42a〜42eを重ねることにより、各領域毎にエキスパンダー光学系が構成される。具体的には、このエキスパンダー光学系は、例えば、光源11、21からのF値の計算値をもとに、光源11、21から発せられる光束の拡がり角が平均化するように、例えば、光軸に近いところ(光軸高さが小さいところ)、即ち、図7においては、領域SEから領域SAの順に、夫々倍率3/4、7/4、5/4、3/4、1/2となる円環状の凹凸又は凸凹レンズ(1面レンズ41a〜41e及び2面レンズ42a〜42e)を使用して形成することができる。
【0053】
下記表1は、光軸高さに応じて分割された領域SA〜SEにおける1面レンズ41a〜41e及び2面レンズ42a〜42eの焦点距離を示す。なお、これらのエキスパンダーを凸凸レンズからなるエキスパンダーで構成することも可能である。
【0054】
【表1】
【0055】
即ち、各領域におけるエキスパンダー光学系の倍率は、光源から発せられる光束のF値が大きい部分(相対的に暗い部分)は縮小系を構成し、F値が小さい部分(相対的に明るい部分)は拡大系を構成する。これにより、縮小系では出射光束のF値は反対に大きくし、拡大系では、出射光束のF値は逆に小さくすることができ、光源からの光束のF値を平均化することができる。即ち、光源からの光束の拡がり角度を均一化することができる。
【0056】
上述したように、従来は、光源(ランプ)11、21から出射される光束の拡がり角度が不揃いであるために、第2フライアイレンズアレイ13b、23bに形成されるフライアイ光源像が不揃いになり、第2フライアイレンズアレイ12b、23bにおいて、本来入射すべきフライアイコマからはみ出した光が、隣接するフライアイコマに入ってしまい、これが損失になっていたのに対し、本実施の形態のように、光源11、21からの光束の拡がり角度を平均化し、フライアイ光源像を平均化するための光学素子12、22を、光源11、21とフライアイインテグレータ13、23との間に配置することにより、従来損失になっていたフライアイ光源像がフライアイレンズアレイのコマ内に収まり、光学系の光利用効率を向上することができる。
【0057】
更に、光源11、21を構成するランプは、光束が大きく、アーク長が短いランプを用いるほど、光量が増大し、発散角を小さくすることができる。従って、光源11、21から偏光ビームスプリッタ32までのユニット(P偏光出射手段10、P偏光出射手段20)を交換可能なユニットとしておくとよい。また、光源11、21から偏光ビームスプリッタ32までのユニット(光学系)は、適宜配置変更してコンパクト化することができる。図8は、本実施の形態における照明装置の変形例を示す図である。なお、図8に示す変形例において、図1に示す照明装置1と同一の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0058】
本変形例は、第1フライアイレンズアレイと第2フライアイレンズアレイとの間にミラーを挿入し、光学系を曲げて構成することによりコンパクト化を図るものであり、図8に示すように、照明装置101は、第1フライアイレンズアレイ13aからの光を直交する方向に反射するミラー13cと、ミラー13cにより反射された光が入射する第2フライアイレンズアレイ13bとからなる第1のフライアイインテグレータ113を有するP偏光出射手段を備える。また、S偏光出射手段における第2のフライアイインテグレータ123も同様に、第1フライアイレンズアレイ23aからの光を反射して第フライアイレンズアレイ23bに入射させるミラー23cを配置する。その他の構成は、図1に示す照明装置1と同様であり、光源11と第1フライアイレンズアレイ13aとの間、光源21と第1フライアイレンズアレイ23aとの間には、夫々光源からの光束の拡がり角を平均化する光学素子12、22を配置し、各光源から発せられた光の光軸が直交し、且つ偏光方向が揃えられたP偏光及びS偏光を偏光ビームスプリッタ32により合成する。そして、両者に共役な点を含む平面上に配置される偏光変換板33上の異なる領域に入射させるようにして、一方の領域にλ/2波長板を形成しておくことで、いずれか一方の偏光方向を他方の偏光方向に揃えるものである。
【0059】
このように、図1及び図8に示すいずれの照明装置においても、LCDデバイス35を照明する均一照明光学系において、光源(ランプ)を2灯使用することで、同一サイズd2のLCDパネル35に対して、発散角θ2の増加を抑えながら、光量を増加させることが可能となる。即ち、2灯式としても発光面積が1灯式とほぼ変わらないため、照射装置1からLCDデバイス35までの距離f2を大きくしなくても発散角が増大せず、且つ光量が増加する。以下、このような本実施の形態における効果について更に詳細に説明する。下記表2は、通常の1灯光学系に対する本発明の2灯光学系の明るさ増加の見積値を示す。
【0060】
【表2】
【0061】
上記表2に示すように、光量見積例として、図1に示すLCDパネル35を0.9インチLCDパネル(0.9型パネル)とし、光学系の発散角θ2(=第1フライアイレンズアレイ13bのフライアイコマから出射される光の出射角θ1)が照明系のパネル入射角度θ3の半分となるような装置において、その発散角θ2=9°及び12°となるような場合の見積値を示す。発散角θ2=9°の見積値1及び発散角θ2=12°の見積値2においては、2灯式にすることにより、フライアイインテグレータ及び偏光ビームスプリッタを経て偏光変換板33から照射されるために、光の取り込み効率が1灯式に比して夫々0.56及び0.74倍と小さくなるものの、光量は、2灯式とすることにより、各々1.4倍、1.9倍程度と増大する。また、ここでは、アーク長が1.3mmのランプを光源として使用した場合に対して見積もっているが、例えば1mm等、より短いアーク長のランプを用いれば、現状実機と同程度の発散角(θ2=9°)でフライアイインテグレータ及びPS合成取り込み効率を低下させることなく、光量を2倍にすることが可能となる。
【0062】
また、LCDパネル35を1.3インチLCDパネル(1.3型パネル)とし、発散角を9°について見積もった見積値3においては、光源を2灯式とし、光源1灯式の現状実機と同程度の発散角としても、光量損失を同程度とすることができ、従って発散角を大きくすることなく、2灯式にすることで光量を2倍に増加させることができる。即ち、1.3型パネルにおいては、ランプのアーク長が1.3mmのままで2灯式にしても現状の発散角で、現状とほぼ同じ光利用効率が得られる。
【0063】
このように、本実施の形態においては、通常のランプを横に並べた2灯式の光学系では発光面積が大きくなるために、etendueの関係からパネルへ入射する光の入射角(又は照明装置から出射される光の発散角)が、例えば2倍程度に大きくなってしまうのに対し、2灯式としても、一方の光源からの光によって、偏光変換板33上に形成されるフライアイ光源像の隙間に、他方の光源からの光にるフライアイ光源像を形成することで、発光面となる偏光変換板33の面積を大きくすることなく、従って2つの光源からの光を合成する照明装置から照明される光の発散角を増大することなく、光量を増大させることができる。
【0064】
即ち、2つの光源11、21からのフライアイ光源像を重ねる光学系は、光源からの光を偏光として出射する光学系を2つ(P偏光出射手段10、S偏光出射手段20)用意し、これらのから出射される偏光の偏光面が互いに直交するようにし、且つその光軸が直交するように配置し、各々の偏光を、偏光ビームスピリッタ32及び倍率1倍の配置をとるリレー光学系31によって両者に共役な同一平面上である偏光変換板33上に例えばフライアイコマ寸法の1/2ずらせて重ね合わせ、一方の光源からの偏光のフライアイ光源像が形成される領域にのみにλ/2板を設け、もう一方の光源からの偏光と偏光方向を一致させるようにすることで、フライアイ光源像の隙間を減少させて光量を増大させることができる。
【0065】
また、フライアイ光源像を均一にするための光学素子12、22として、光源の光軸高さをいくつかの部分に分割し、各々を通過する光束の拡がり角度が平均的になるように、各部の倍率を光源からの光束のF値が大きい部分は縮小系、F値が小さい部分は拡大系を構成するような凸と凹の組み合わせのエキスパンダー光学系を構成することで、光源からの光束の拡がり角を平均化することができ、均一照明光学系の光利用効率を向上することで、更に照明装置の光量を大きくすることができる。
【0066】
このように、照明装置を2灯式とし、均一照明光学系の光利用効率を向上することで、発散角を増大させることなく光量を増加させることができるので、プロジェクタ等の画像表示装置に使用すれば、投影した映像の質を劣化させることなく、且つ蛍光灯をつけた明るい室内において会議等を行う際に違和感なく使用することができる明るい映像を表示することができる。
【0067】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明によれば、2つの光源からの光をP偏光とS偏光とし、偏光変換手段上にこれらP偏光及びS偏光からのフライアイ光源像を形成し、一方の偏光の偏光面を回転させ他方の偏光と一致させる際に、一方の偏光によるフライアイ光源像の隙間に他方の偏光によるフライアイ光源像が形成されるよう光源系を配置し、上記偏光変換手段上に形成されるフライアイ光源像の位置に合わせて偏光方向を揃える領域を形成しておくことで、偏光変換手段上に形成されるフライアイ光源像の隙間を少なくすることで発光面積を大きくすることなく、2つの光源からの光を合成することができ、出射される偏光の光量を増加させることができる照明装置を提供することができる。
【0068】
また、本発明によれば、発光面積を大きくすることなく2灯式として光量を増大させることができる上記照明装置を適用することで、投影した映像の質を劣化させることなく、且つ蛍光灯をつけた明るい室内において会議等を行う際にも違和感なく使用可能な明るい映像を表示することができる画像表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の照明装置を示す側面図である。
【図2】本発明の実施の形態における照明装置の偏光変換部を示す図である。
【図3】(a)及び(b)は、夫々偏光変換板上に形成されるフライアイ光源像及びそのフライアイ光源像に対応する偏光変換板の一例を示す模式図である。
【図4】(a)乃至(c)は、夫々フライアイレンズアレイ、偏光変換板上に形成されるフライアイ光源像及びそのフライアイ光源像に対応する偏光変換板の他の例を示す模式図である。
【図5】同じく、(a)乃至(c)は、夫々フライアイレンズアレイ、偏光変換板上に形成されるフライアイ光源像及びそのフライアイ光源像に対応する偏光変換板の他の例を示す模式図である。
【図6】アーク長が1.3mm、リフレクタの放物面焦点距離が7mmとして計算した1灯フライアイ光源像の例であり、光源のランプ光軸からの距離と、光源から出射する光束が第2フライアイレンズアレイに作るフライアイ光源像の大きさとの関係を示すグラフ図である。
【図7】照明装置の光源から第1フライアイレンズアレイまでの部分を拡大して示す図である。
【図8】本発明の実施の形態における照明装置の変形例を示す図である。
【図9】特許文献1に記載の投射型表示装置における光源部から偏光ビームスプリッタまでの構成を示す図である
【図10】特許文献1に記載の投射型表示装置における第1フライアイレンズアレイを示す図である。
【図11】特許文献1に記載の投射型表示装置における偏光変換素子を示す図である。
【符号の説明】
1,101 照明装置、10 P偏光出射手段、11,21,110 光源、12,22 光学素子、13a,23a,111B 第1フライアイレンズアレイ、13b,23b,111A 第2フライアイレンズアレイ、13c,23cミラー、13,23 フライアイインテグレータ、14,24 偏光変換部、15,25 フライアイ光源像、20 S偏光出射手段、31 リレー光学系、31a〜31c リレーレンズ、32 偏光ビームスプリッタ、33 偏光変換板、33a 平行平板、33b λ/2板、34 コンデンサレンズ、35 LCDパネル、41a〜41e 1面レンズ、42a〜42e 2面レンズ、110A,110B 光源部、111C 偏光変換素子、141 レンズアレイ素子、142 レンズアレイ素子、151、152 櫛形偏光分離プリズムアレイ
【発明の属する技術分野】
本発明は、放電ランプなどの光源からの光の偏光方向を所定の偏光方向に揃え、液晶パネル等を照明するのに好適な照明装置及びこれを使用した画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液晶パネル(LCDパネル)やいわゆるDMD(デジタルマイクロミラーデバイス)などの空間光変調素子を照明装置によって照明し、この空間光変調素子からの透過光、もしくは、反射光を投影レンズによってスクリーン上に投影するように構成された画像表示装置(光学式プロジェクタ)が、各種プレゼンテーションや娯楽用機器等として使用されている。
【0003】
LCDパネルなどの空間光変調素子は、ライトバルブとして働き、別に高輝度光源(照明装置)を必要とするため、表示映像の明るさは、照明装置の光量(エテンドュ(etendue=利用できる光源の面積×立体角)当たりの光束)に依存することになり、より明るい映像を得るためには、光量を上げることが必要である。
【0004】
照明装置の光源としては、現在、主にメタルハライドランプや高圧水銀ランプなどの高輝度放電ランプが用いられているが、照明装置の光量はこの光源ランプがボトルネックになっている。即ち、このような光源ランプの光量は、ワット数が大きいほど、またアーク長が短いほど大きくなり、照明装置の光量を大きくし、明るい画像表示を可能にすることができるが、使用できるランプのワット数、アーク長によってランプの光量、即ち照明装置の光量が特定されてしまう。一方、光源ランプの光量の利用効率を向上し装置の光量を上げる方法としては、etendueの関係から、発散角(照明系のLCDパネル入射角)を大きくとることも考えられる。しかし、発散角を大きくして光量を上げようとすると、LCDパネルのコントラストが下がり、また、回路に光が当たりやすくなるため、耐光量の面から不利になる。このように、発散角を大きくすることはデメリットが伴うため、光量の大きさはランプの開発トレンドに依存することが多かった。
【0005】
即ち、発散角を大きくするとパネルに大きな角度の光が入射することになり、コントラストが悪くなったり、画素開口以外の部分に光が照射することでパネルの画質に影響を与えたりする等の問題が生じる。その一方で、etendueの法則のため、光量を増大させるためには、どうしても発散角を大きくしなければならず、光量を上げたいが、発散角は小さくしたいという、光量と発散角の要求を同時に満たすことは困難である。
【0006】
そこで、2つの光源からの光を重ね合わせて使用する投射型表示装置が例えば、下記特許文献1に開示されている。この特許文献1に記載の投射型表示装置は、光源部と、この光源部からの光の光量均一化を図るインテグレータ部と、インテグレータ部からの光束に画像情報を担持させスクリーンに投射する投射部とを有し、図9に示すように、光源部210は、2つの光源部210A、210Bを光軸対称に、かつ互いにやや内側を向くように傾けて配置されてなり、インテグレータ部は、光源210からの光が入射する第2フライアイレンズアレイ211A及び第1フライアイレンズアレイ211Bと、第1フライアイレンズアレイ211Bからの各光束の偏光方向を所定の方向に統一する偏光変換素子211Cと、凸型フィールドレンズ(図示せず)とを備えている。
【0007】
この2灯は光軸に対し角度を持って重なって入射しているので、後段の第1フライアイレンズアレイ211B上においても光源部210A、210Bからの光束はその一部が互いに重なる。そのため、第1フライアイレンズアレイ211Bの光軸付近(後述する図10のY軸付近)では、その両側のレンズアレイ素子241の幅1ピッチに相当する部分に左右に2灯分の光量が集まる。
【0008】
そこで、このY軸付近の光量を有効に利用するために、第1フライアイレンズアレイ211Bにおいては、図10のようにY軸付近の各レンズアレイ素子242はY軸方向に長い矩形状とされ、一方その両側の各レンズアレイ素子241はX軸方向に長い矩形状とされ、Y軸付近の各レンズアレイ素子242におけるX軸方向(光源部配列方向)のピッチが、その両側のレンズアレイ素子241に比べ2分の1の幅と相対的に小さくされ、1つのレンズアレイ素子につき1つのフライアイ光源像が結像されるように構成されている。
【0009】
また、図11に示すように、偏光変換素子211Cは、この第1フライアイレンズアレイ211Bに対応したものであって、各々の射出面側に配設されたλ/2位相差板261、262からなる2つの櫛形偏光分離プリズムアレイ251、252が、図10に示すY軸付近の各レンズアレイ素子242のX軸方向ピッチが相対的に小さい領域においては、Y軸方向にプリズムペア283が配列された櫛形偏光分離プリズムアレイ252が配設され、その両側の図10に示す各レンズアレイ素子241のX軸方向ピッチが相対的に大きい領域においては、X軸方向にプリズムペアが配列された櫛形偏光分離プリズムアレイ251が配設されている。
【0010】
これにより、2つの光源部210A、210Bからの光束が互いに重なり合う領域において、それぞれのフライアイ光源像の中心部の明るい部分をできるだけ有効に活用し、光の利用効率を良好にすることができる。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−13462号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1においては、フライアイ光源像の中心部の明るい部分の利用効率を向上したとしても、第1フライアイレンズアレイ211B及び偏光変換素子211Cのような特殊な部品が必要になり、製造コストが増大してしまう上、1灯よりも発光面積が大きくなってしまって発散角が増大してしまうという問題点がある。なお、発光面から照明されるLCDパネルまでの距離を大きくすれば発散角を小さくすることができるものの、装置が大型化してしまう。
【0013】
このように、複数ランプの光を同軸上に重ね合わせたり、偏光方向が異なる光束を重ね合わせた後で、同一の偏光面を有する偏光に変換したりすることは難しい。従って、光量を増大させる目的で複数のランプを使用すれば、ランプ1つのときと同様、発散角が増大してしまい、従って発散角の増大に伴って、フリッカー現象、ざらざら感、むら感等の投影した映像の質が悪くなるという問題が生じてしまう。
【0014】
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、2つ光源からの光を効率よく合成して発光面積を大きくすることなく光量を増大させることができるコンパクトな照明装置及びこのような照明装置を使用することで発散角の増大を防ぎつつ光量増加を図ることが可能な画像表示装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために、本発明に係る照明装置は、光源から発せられた光の偏光方向を揃えて出射する照明装置において、第1の光源と、該第1の光源から発せられた光束内の光強度分布を均一化する第1の照明光学系と、該第1の照明光学系を経た光を第1の偏光に変換する第1の偏光変換手段とを有する第1の偏光出射手段と、第2の光源と、該第2の光源から発せられた光束内の光強度分布を均一化する第2の照明光学系と、該第2の照明光学系を経た光を上記第1の偏光とは偏光面が直交する第2の偏光に変換する第2の偏光変換手段とを有し、該第2の偏光が上記第1の偏光の光軸とは直交する光軸となるよう配置された第2の偏光出射手段と、上記第1の偏光及び第2の偏光のうち、一方を透過し他方を反射して上記第1の偏光及び第2の偏光の光軸を同一方向とする偏光合成手段と、上記偏光合成手段を経た上記第1及び第2の偏光の偏光面を一致させる第3の偏光変換手段とを有し、上記第1の照明光学系及び第2の照明光学系は、夫々第1のフライアイインテグレータ及び第2のフライアイインテグレータを有し、上記第3の偏光変換手段は、上記第1の偏光を透過する第1の領域と、上記第2の偏光の偏光面を回転させ該第1の偏光と同一の偏光とする第2の領域とを有し、上記第1の偏光及び第2の偏光により夫々形成される第1のフライアイ光源像及び第2のフライアイ光源像は、上記第3の偏光変換手段上の夫々上記第1の領域及び第2の領域内に形成され、上記第3の偏光変換手段の上記第2の領域を透過した上記第2の偏光は、上記第1の領域を透過した上記第1の偏光と同一の偏光方向を有する光となることを特徴とする。
【0016】
本発明においては、2つの光源を用意し、光学系を工夫して第3の偏光変換手段上に形成される一方の偏光によるフライアイ光源像の隙間にもう一方の偏光によるフライアイ光源像を作り、フライアイ光源像の隙間を少なくすることで第3の偏光変換手段の面積を大きくすることなく、2つの光源からの光を合成することができ、夫々のフライアイ光源像が形成される位置に合わせ、いずれか一方の偏光を他方の偏光方向に揃えるための領域を形成しておくことで、この第3の偏光変換手段から出射される同一偏光方向を有する偏光の光量を増加させることができる。
【0017】
上記第1及び第2の照明光学系は、夫々上記第1及び第2の光源から発せられた光束の拡がり角度を均一化する夫々第1及び第2の光学素子を有し、該第1及び第2の光学素子は、光軸からの距離に応じて分割された領域毎に該光軸からの距離に応じて上記拡がり角度を異なる割合で変化させるエキスパンダー光学系を構成するものとすることができ、このように、光源の後段に、光束の拡がり角を均一化するための光学素子を設けることで、従来に比して光の利用効率を向上することができる。
【0018】
本発明に係る画像表示装置は、光源から発せられた光の偏光方向を揃えて出射する照明装置と、上記照明装置によって照明される空間光変調素子と、上記空間光変調素子の像を結像させる投射レンズとを備えた画像表示装置であって、上記照明装置は、第1の光源と、該第1の光源から発せられた光束内の光強度分布を均一化する第1の照明光学系と、該第1の照明光学系を経た光を第1の偏光に変換する第1の偏光変換手段とを有する第1の偏光出射手段と、第2の光源と、該第2の光源から発せられた光束内の光強度分布を均一化する第2の照明光学系と、該第2の照明光学系を経た光を上記第1の偏光とは偏光面が直交する第2の偏光に変換する第2の偏光変換手段とを有し、該第2の偏光が上記第1の偏光の光軸とは直交する光軸となるよう配置された第2の偏光出射手段と、上記第1の偏光及び第2の偏光のうち、一方を透過し他方を反射して上記第1の偏光及び第2の偏光の光軸を同一方向とする偏光合成手段と、上記偏光合成手段を経た上記第1及び第2の偏光の偏光面を一致させる第3の偏光変換手段とを有し、上記第1の照明光学系及び第2の照明光学系は、夫々第1のフライアイインテグレータ及び第2のフライアイインテグレータを有し、上記第3の偏光変換手段は、上記第1の偏光を透過する第1の領域と、上記第2の偏光の偏光面を回転させ該第1の偏光と同一の偏光とする第2の領域とを有し、上記第1の偏光及び第2の偏光により夫々形成される第1のフライアイ光源像及び第2のフライアイ光源像は、上記第3の偏光変換手段上の夫々上記第1の領域及び第2の領域内に形成され、上記第3の偏光変換手段の上記第2の領域を透過した上記第2の偏光は、上記第1の領域を透過した上記第1の偏光と同一の偏光方向を有する光となることを特徴とする。
【0019】
本発明においては、2つの光源からの光を合成することで、同一偏光方向を有する偏光を出射する照明装置の光量を増加させることができるので、画像表示装置の空間光変調素子に対する入射される光の発散角を増大させることなく、大きな光量を得ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。この実施の形態は、本発明を、2つの光源を利用して光量の増加を図った照明装置、及びこれを使用した例えば液晶プロジェクタ等の画像表示装置に適用したものである。
【0021】
図1は、本実施の形態における照明装置を示す側面図である。図1に示すように、本実施の形態の照明装置1は、光源11と、光源からの光束を均一にする均一照明光学系を構成する光学素子12、並びに第1フライアイレンズアレイ13a及び第2フライアイレンズアレイ13b(以下、フライアイインテグレータ12ともいう。)と、第2フライアイレンズアレイ13bを経た光をP偏光とする偏光変換部(偏光変換手段)14とからなるP偏光出射手段10と、光源21と、光源からの光束を均一にする均一照明光学系を構成する光学素子22、並びに第1フライアイレンズアレイ23a及び第2フライアイレンズアレイ23b(以下、フライアイインテグレータ22ともいう。)と、第2フライアイレンズアレイ23bを経た光をS偏光とする偏光変換部24とからなるS偏光出射手段20とを有している。
【0022】
これらP偏光出射手段10及びS偏光出射手段20は、P偏光出射手段10から出射されるP偏光の光軸と、S偏光出射手段20から出射されるS偏光の光軸とが直交するよう配置されている。
【0023】
この照明装置1は、更に、光軸が直交する2つの偏光の光軸が同一方向になるよう合成する偏光合成手段としての偏光ビームスプリッタ(PBS)32と、PBS32の前段及びPBS32の後段に設けられたリレーレンズ31a〜31cからなるリレー光学系31と、PBS32を経たP偏光及びS偏光のうち、一方の偏光面を回転させ他方の偏光と同一の偏光状態の偏光とする偏光変換板(第3の偏光変換手段)33とを有する。偏光変換板33を経て同一偏光面とされた光、即ち、この照明装置1から出射された光は、コンデンサレンズ34を経て、例えば縦横サイズ比4:3のLCDパネル35等の透過型デバイス(空間光変調素子)を照明し、その後段に設けられる投射レンズ(図示せず)によりLCDパネルによる変調された光の像を結像させることで画像を表示することができ、これら照明装置1、LCDパネル35及び投射レンズ等から画像表示装置が構成される。
【0024】
光源11、21は、UHPランプ(超高圧水銀ランプ)の如き放電ランプ(図示せず)と、放電ランプから出射された放射光を直径Dの略平行な光束として出射する放物面鏡又は楕円面鏡(リフレクタ)とからなる。
【0025】
光源からの光束を均一にする均一照明光学系を構成する光学素子12、22は、光源から発せられる光束の拡がり角度を平均化するものであり、その詳細は後述する。また、第1フライアイレンズアレイ12a、22a及び第2フライアイレンズアレイ12b、22bは、相互にフライアイレンズ面が外側になるように距離f1を隔てて平行に配置されている。この第1フライアイレンズアレイ12a、22a、第2フライアイレンズアレイ12b、22bにおけるフライアイコマの曲率半径(フライアイ間隔)は、光量の損失を最小限にするために、光源から発せられる光束のF値の平均値を取り込むことが可能なように設計される。
【0026】
偏光変換部14は、夫々フライアイインテグレータ13により所定のパターンに変換された光(自然偏光)を互いに偏光面が直交する2つの直線偏光(P偏光及びS偏光)に分離し、2つの直線偏光のうち、一方の直線偏光であるS偏光の偏光面を回転させ、他方の直線偏光であるP偏光の偏光面と一致させてこれら2つの直線偏光を合成することにより、偏光面が揃えられた光とする。また、偏光変換部24は、同様に構成されるが、自然偏光から分離された2つの直線偏光のうち、P偏光の偏光面を回転させS偏光に揃えられた光とするものである。
【0027】
このような偏光変換部14、24としては、例えば図2に示すようなものが挙げられる。以下では、偏光変換部14について説明するが、偏光変換部24も同様にして構成可能である。
【0028】
偏光変換部14は、複数の平行平板114を有し、平行平板114は、断面が例えば平行四辺形からなる四角柱のガラス部材14aの2つの斜面に、断面が該平行四辺形の半分の大きさの三角形からなる三角柱の夫々ガラス部材14e1、14e2の斜面が隣接されている。更に、断面平行四辺形のガラス部材14aの2つの斜面上には、自然偏光Lspを2つの直線偏光に分離してその一方の偏光Lp1を透過し、他方の偏光Lsを反射する偏光分離反射膜14b、14cが形成されている。また、ガラス部材14aの光の出射面上には二分の一波長板(λ/2板)14dが形成され、ガラス部材14aに隣接するガラス部材14e2の光の入射面上には遮光板14fが形成され、これらが1以上隣接されて偏光変換部14が構成される。
【0029】
このように構成された偏光変換部14においては、ガラス部材14aに入射される自然偏光Lspのうち、P偏光Lp1は、ガラス部材14e2との隣接面上に形成された偏光分離反射膜14bを透過し、S偏光Lsは偏光分離反射膜14bにより反射される。反射されたS偏光Lsは、ガラス部材14aの反対側の斜面上に形成された、P偏光を透過しS偏光を反射する偏光分離反射膜14cにより反射されて偏光Lp1と同一方向とされ、更に出射面上に形成されてた二分の一波長板14dにより偏光面が回転されP偏光Lp2となって出射される。このように、この平行平板114においては、フライアイインテグレータ13から光が入射できる入射領域となるのは、遮光板14fが形成されていない、図中Aで示すガラス部材14a2のみであり、一方、光が出射する出射領域は図中Bで示す2つのガラス部材14b1、14b2となり、入射領域Aに形成されるフライアイ光源像は、出射される際には出射領域Bにおいて2つに分離されたものとなる。
【0030】
ここで、偏光変換部14は、自然偏光をP偏光に揃えて出射するものであるが、偏光変換部24においては、自然偏光をS偏光に揃えて出射するものであるため、例えば、図2に示す平行平板114において、反射されたS偏光をP偏光とするためのλ/2板14dを、透過したP偏光が出射される位置、即ち、ガラス部材14e1上に形成すれば、自然偏光をS偏光とすることができる。
【0031】
また、図2の例では、ガラス部材14aの斜面に形成するのは、いずれも同じ偏光分離反射膜としたが、例えば断面が平行四辺形のガラス部材14aにおいて、出射面を有するガラス部材14e1と隣接する面(14b)上には同様の偏光分離反射膜を形成し、入射面を有するガラス部材14e2と隣接する面(14c)上には、例えばアルミニウム等を蒸着し、光を全反射する反射膜を形成してもよい。また、断面平行四辺形のガラス部材14aは、ガラス部材14e1、14e2と同様の2つの断面三角形のガラス部材から構成してもよい。
【0032】
このようにして構成された偏光変換部14により、第2フライアイレンズアレイ13bからの光が、入射面の略入射領域Aに入射され、第2フライアイレンズアレイ13bからのフライアイ光源像が2つに分離された状態でいずれもP偏光からなる光として後段のリレーレンズ31aに入射される。即ち、第2フライアイレンズアレイ13bからのフライアイ光源像が上記入射領域Aに形成されるようフライアイインテグレータ13及び偏光変換部14が構成・配置される。また、偏光変換部24も同様に、第2フライアイレンズアレイ23bからの光が2つに分離された状態でいずれもS偏光からなる光として後段にリレーレンズ31bに入射される。なお、偏光変換部は、自然偏光をP偏光又はS偏光に揃え、光源像を形成できるようなものであれば上記に限らず、また単にP偏光又はS偏光のみを透過するような偏光板としてもよい。
【0033】
こうして自然偏光から偏光方向が略同一方向とされたP偏光又はS偏光は、互いにその光軸の向きが直交するように各光源及び照明光学系が配置され、夫々リレーレンズ31a及び31bを経て偏光ビームスプリッタ32に照射される。偏光ビームスプリッタ32は、P偏光をそのまま透過し、S偏光を反射することで、両者を略同一方向の光として合成する。こうして偏光ビームスプリッタ32により光軸方向が揃えられたP偏光及びS偏光は、リレーレンズ31cを経て偏光変換板33に入射する。
【0034】
ここで、リレー光学系31は、P偏光出射手段10及びS偏光出射手段20に共役な同一平面上(偏光変換板33上)に、P偏光出射手段10及びS偏光出射手段20からの2つのフライアイ光源像を少しずらして重ならない位置に形成されるよう倍率1倍の配置をとり、2つのフライアイ光源像を偏光変換板33上に形成する。
【0035】
偏光変換板33は、後述するように、P偏光、S偏光のうち、何れか一方の偏光を透過する第1の領域と、他方の偏光の偏光面を回転させ上記一方の偏光と同一の偏光状態とする第2の領域とを有しており、例えば第1の領域に入射したP偏光をそのまま透過し、第2の領域に入射したS偏光の偏光状態を変化させてP偏光とすることで、偏光方向が同一方向を有する光とするものである。
【0036】
即ち、偏光変換板33に入射するP偏光により形成されるフライアイ光源像とS偏光により形成されるフライアイ光源像とが重ならず、且つ、各フライアイ光源像が第1の領域又は第2の領域内に形成されるよう、上記P偏光出射手段、S偏光出射手段、偏光ビームスプリッタ32、リレーレンズ31a〜31cからなるリレー光学系が配置されることで、偏光変換板33に入射するP偏光及びS偏光はその偏光状態が揃えられる。
【0037】
次に、2つの光源からの光の光軸を略同一方向にし、且つ同一の偏光面を有する偏光とする照明装置1の構成について更に詳細に説明する。本実施の形態においては、フライアイインテグレータ13を経た光は偏光変換部14によりP偏光とされ、リレーレンズ31aを経て偏光ビームスプリッタ32に入射する。偏光ビームスプリッタ32は、このP偏光を透過し、更にリレーレンズ31cを経て偏光変換板33に入射する。
【0038】
これに対し、フライアイインテグレータ13と同様のフライアイインテグレータ23を経た光は偏光変換部24によりS偏光とされ、リレーレンズ31bを経て偏光ビームスプリッタ32に入射する。偏光ビームスプリッタ32は、このS偏光を反射し、更にリレーレンズ31bを経て偏光変換板33に入射する。
【0039】
このとき、偏光ビームスプリッタ32によりP偏光及びS偏光を合成するため、P偏光を出射する光源11からリレーレンズ31aまでと、S偏光を出射する光源20からリレーレンズ31bまでとが直交するように配置されるだけでなく、偏光ビームスプリッタ32を経て光軸方向が同一方向に揃えられたP偏光により偏光変換板33上に形成される第1のフライアイ光源像の隙間に、S偏光により形成される第2のフライアイ光源像が形成されるよう配置される。なお、フライアイインテグレータ13、23からの各フライアイアイ光源像は、偏光変換部14、24により2つにされるため、偏光変換部14、24と偏光変換板33とを略同一の大きさとする場合は、偏光変換板33上に形成するフライアイ光源像の大きさは、隣接するフライアイレンズの光軸のピッチの1/2以下とされる。
【0040】
例えば、図3(a)に示すように、第1のフライアイ光源像15が、第2のフライアイ光源像25に対し、偏光変換板33上で垂直方向(又は水平方向)に隣接するレンズの光軸のピッチ(フライアイコマ寸法)の1/2ずらした位置に形成される。
【0041】
なお、図3(a)に示す例では、フライアイインテグレータ13、23のピッチ(フライアイコマ寸法)をP1としたとき、1/2ピッチだけ矢印Yで示す垂直方向にずらしたもので、かつフライアイコマ寸法P1の1/2の半径を有するフライアイ光源像15、25が形成される例を示している。X方向に隣接するフライアイ光源像は、1つの第2フライアイレンズアレイの1つのフライアイコマにより形成されるものである。即ち、照明光学系における偏光変換部14、24に形成されたフライアイ光源像が、上述した如く偏光方向を揃えられる際に2つのフライアイ光源像に分離されるため、偏光変換板33上には、1つのフライアイコマから2つのフライアイ光源像が形成される。このようなフライアイ光源像15、25の大きさは、フライアイインテグレータ13と偏光変換部14、フライアイインテグレータ23と偏光変換部14との配置関係、及びフライアイインテグレータを構成する凸レンズの形状・大きさにより適宜設定することができ、第1のフライアイ光源像15と第2のフライアイ光源像25とが重ならないようにすればよい。
【0042】
例えば、上述の図3に示す例では、正方形の頂点に各レンズの光軸が位置するよう、即ち垂直及び水平方向にてレンズが隣接配置されて構成されたフライアイレンズアレイにより形成される光源像を示すものであるが、図4(a)に示すように、正三角形Sの頂点に光軸がくるように例えば円形又は正六角形型のレンズが配置され最密充填とされたフライアイレンズアレイ53aを使用することもできる。例えば最も近くに位置する3つの光軸により形成される正三角形Sの一辺をフライアイピッチP2とすると、図4(b)に示すように、偏光変換板33上にて、例えば水平方向Xから60°の方向(正三角形Sの辺の方向)へ、図3(a)に示す場合と同じく、第1のフライアイ光源像55aを、第2のフライアイ光源像65aに対して1/2ピッチずらして形成すれば、更に図1に示す偏光変換板33上における光源像の隙間を小さくすることができる。この際、図2に示す偏光変換部14、24における上述した入射領域Aのピッチ、即ち偏光変換素子の遮光板が形成されるピッチは、上記正三角形Sの高さ(√3/2P2)となる。
【0043】
また、図5(a)に示すように、例えば、垂直方向Yのフライアイコマ寸法がP3、水平方向Xのフライアイコマ寸法がP4であって、P4がP3の二倍となるような楕円形(長軸がP4、短軸がP3)のフライアイレンズ52を配列したフライアイレンズアレイ53bを使用することもできる。この場合は、第1のフライアイ光源像55bを、第2のフライアイ光源像65bに対して、長軸となる水平方向Xに1/4ピッチ(P4/4)、垂直方向Xに1/2ピッチ(P3/2)ずらして形成するものとする。
【0044】
このようなフライアイ光源像が形成される図1に示す偏光変換板33は、第1のフライアイ光源像15及び第2のフライアイ光源像25に対応したものとなっている。図3(b)は、図3(a)のようなフライアイ光源像が形成される場合に適用される偏光変換板33を示す平面図である。図3(b)に示すように、偏光変換板33は、透明なガラス等からなる平行平板33a上に、第2のフライアイ光源像15が形成される位置に対応して帯状の複数の二分の一波長板(λ/2板)33bがストライプ状に平行に配置されたものである。このように第2のフライアイ光源像25が形成される位置、即ちS偏光が入射する位置にλ/2板33bが形成され、従って、λ/2板33bを透過したS偏光はP偏光に変換され、P偏光は、λ/2板33bが形成されていない領域である平板33aをそのまま透過し、これにより、偏光変換板33に入射される2つの光源からの光の互いに直交した偏光方向を一致させて、共にP偏光とし、コンデンサレンズ34を経て後段のLCDパネル35にこのP偏光を入射することができる。
【0045】
また、図4(b)のような場合においても、図4(c)に示すように、複数の正六角形のλ/2板57aを、平行平板56a上に隣接させて配置されたような偏光変換板を使用することができる。この場合においても、同様に第1のフライアイ光源像15を形成するP偏光を平行平板56aに入射させ、第2のフライアイ光源像25を形成するS偏光をλ/2板57aに入射させ、両者の偏光方向を揃えることができる。
【0046】
更に、上述の図5(b)のような場合においては、図5(c)に示すように、平行平板56b上にひし形のλ/2板57bを第1のフライアイ光源像55b又は第2のフライアイ光源像65bが形成される位置に合わせて配置しておけばよい。
【0047】
なお、図3において、偏光変換板33から出射する光を共にS偏光とする場合は、第1のフライアイ光源像15が形成される位置に、λ/2板33bを形成すればよい。図4及び図5においても同様である。
【0048】
このように、両者に共役な偏光変換板33の面上に、第1のフライアイ光源像の隙間に第2のフライアイ光源像が形成されるように各部材を配置すると共に、第1のフライアイ光源像又は第2のフライアイ光源像の何れか一方の対応する位置に、λ/2板を形成しておくことで、この偏光変換板33を経た光の偏光方向を揃えることができる。
【0049】
次に、光学素子12、22について説明する。上述したように、照明装置1には、光源から発せられる光束の拡がり角度を平均化するための光学素子12及び22は、例えば夫々光源11と第1フライアイレンズアレイ13aとの間、及び光源21と第1フライアイレンズアレイ23aとの間に配置される。この光学素子12、22は、従来、フライアイインテグレータ13、23において、第2フライアイレンズアレイ13b、23bに形成するフライアイ光源像の大きさの不均一性が光量の損失の原因になっていることに着目し、フライアイ光源像の大きさを均一に近づけることで、光の利用効率を向上させるためのものである。
【0050】
図6は、アーク長が1.3mm、リフレクタの放物面焦点距離が7mmとして計算した1灯フライアイ光源像の例であり、光源のランプ光軸からの距離と、光源から出射する光束が第2フライアイレンズアレイに作るフライアイ光源像の大きさとの関係を示すグラフ図である。なお、この際のフライアイ光源像は、その大きさの平均値が5.5mmであった。
【0051】
図6に示すように、光源から出射する光束により第2フライアイレンズアレイに形成されるフライアイ光源像は、光軸からの距離(光線高さ)に応じて大きくなり、極大点をとってまた小さくなるというように、その光線高さに応じて大きさが変化する。このように光線高さによって第2フライアイレンズアレイに形成されるフライアイ光源像が不均一であると、第2フライアイレンズアレイにおいて、フライアイコマからはみ出した光が隣接するフライアイコマに入ってしまうため、光の利用効率が低下する。従って、このような不均一なフライアイ光源像を均一にするため、光学素子11は、ランプの光軸高さをいくつかに分割し、分割された光軸高さに応じた夫々の領域を通過する光束の拡がり角度が平均的になるよう、各部に凸レンズと凹レンズとを組み合わせたエキスパンダー光学系を構成する。
【0052】
図7は、照明装置の光源から第1フライアイレンズアレイまでの部分を拡大して示す図である。図7に示す光学素子12、22は、図6に示すような算出結果を参照するか、又は実際に測定する等して、光軸高さとフライアイ光源像の大きさに基づき、光学素子12、22の領域を複数の領域に分割し、各々の領域毎に、光軸高さに応じて適切な倍率のエキスパンダー光学系を形成する。光学素子12、22は、光源(ランプ)11、21からの直径Dの光束に合わせた大きさに形成され、光源11、21の光軸高さに応じて、例えば光学素子12、22の半径D/2を中心からの位置に応じてSA〜SEの5つに分割する。そして、厚さd1のガラス板をこの中心からの位置に応じた領域SA〜SEに分け、光学素子12、22の光源11、21側上と、第1フライアイレンズアレイ13a、23a側上とに、凹レンズ又は凸レンズからなる夫々1面レンズ41a〜41e及び2面レンズ42a〜42eを重ねることにより、各領域毎にエキスパンダー光学系が構成される。具体的には、このエキスパンダー光学系は、例えば、光源11、21からのF値の計算値をもとに、光源11、21から発せられる光束の拡がり角が平均化するように、例えば、光軸に近いところ(光軸高さが小さいところ)、即ち、図7においては、領域SEから領域SAの順に、夫々倍率3/4、7/4、5/4、3/4、1/2となる円環状の凹凸又は凸凹レンズ(1面レンズ41a〜41e及び2面レンズ42a〜42e)を使用して形成することができる。
【0053】
下記表1は、光軸高さに応じて分割された領域SA〜SEにおける1面レンズ41a〜41e及び2面レンズ42a〜42eの焦点距離を示す。なお、これらのエキスパンダーを凸凸レンズからなるエキスパンダーで構成することも可能である。
【0054】
【表1】
【0055】
即ち、各領域におけるエキスパンダー光学系の倍率は、光源から発せられる光束のF値が大きい部分(相対的に暗い部分)は縮小系を構成し、F値が小さい部分(相対的に明るい部分)は拡大系を構成する。これにより、縮小系では出射光束のF値は反対に大きくし、拡大系では、出射光束のF値は逆に小さくすることができ、光源からの光束のF値を平均化することができる。即ち、光源からの光束の拡がり角度を均一化することができる。
【0056】
上述したように、従来は、光源(ランプ)11、21から出射される光束の拡がり角度が不揃いであるために、第2フライアイレンズアレイ13b、23bに形成されるフライアイ光源像が不揃いになり、第2フライアイレンズアレイ12b、23bにおいて、本来入射すべきフライアイコマからはみ出した光が、隣接するフライアイコマに入ってしまい、これが損失になっていたのに対し、本実施の形態のように、光源11、21からの光束の拡がり角度を平均化し、フライアイ光源像を平均化するための光学素子12、22を、光源11、21とフライアイインテグレータ13、23との間に配置することにより、従来損失になっていたフライアイ光源像がフライアイレンズアレイのコマ内に収まり、光学系の光利用効率を向上することができる。
【0057】
更に、光源11、21を構成するランプは、光束が大きく、アーク長が短いランプを用いるほど、光量が増大し、発散角を小さくすることができる。従って、光源11、21から偏光ビームスプリッタ32までのユニット(P偏光出射手段10、P偏光出射手段20)を交換可能なユニットとしておくとよい。また、光源11、21から偏光ビームスプリッタ32までのユニット(光学系)は、適宜配置変更してコンパクト化することができる。図8は、本実施の形態における照明装置の変形例を示す図である。なお、図8に示す変形例において、図1に示す照明装置1と同一の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0058】
本変形例は、第1フライアイレンズアレイと第2フライアイレンズアレイとの間にミラーを挿入し、光学系を曲げて構成することによりコンパクト化を図るものであり、図8に示すように、照明装置101は、第1フライアイレンズアレイ13aからの光を直交する方向に反射するミラー13cと、ミラー13cにより反射された光が入射する第2フライアイレンズアレイ13bとからなる第1のフライアイインテグレータ113を有するP偏光出射手段を備える。また、S偏光出射手段における第2のフライアイインテグレータ123も同様に、第1フライアイレンズアレイ23aからの光を反射して第フライアイレンズアレイ23bに入射させるミラー23cを配置する。その他の構成は、図1に示す照明装置1と同様であり、光源11と第1フライアイレンズアレイ13aとの間、光源21と第1フライアイレンズアレイ23aとの間には、夫々光源からの光束の拡がり角を平均化する光学素子12、22を配置し、各光源から発せられた光の光軸が直交し、且つ偏光方向が揃えられたP偏光及びS偏光を偏光ビームスプリッタ32により合成する。そして、両者に共役な点を含む平面上に配置される偏光変換板33上の異なる領域に入射させるようにして、一方の領域にλ/2波長板を形成しておくことで、いずれか一方の偏光方向を他方の偏光方向に揃えるものである。
【0059】
このように、図1及び図8に示すいずれの照明装置においても、LCDデバイス35を照明する均一照明光学系において、光源(ランプ)を2灯使用することで、同一サイズd2のLCDパネル35に対して、発散角θ2の増加を抑えながら、光量を増加させることが可能となる。即ち、2灯式としても発光面積が1灯式とほぼ変わらないため、照射装置1からLCDデバイス35までの距離f2を大きくしなくても発散角が増大せず、且つ光量が増加する。以下、このような本実施の形態における効果について更に詳細に説明する。下記表2は、通常の1灯光学系に対する本発明の2灯光学系の明るさ増加の見積値を示す。
【0060】
【表2】
【0061】
上記表2に示すように、光量見積例として、図1に示すLCDパネル35を0.9インチLCDパネル(0.9型パネル)とし、光学系の発散角θ2(=第1フライアイレンズアレイ13bのフライアイコマから出射される光の出射角θ1)が照明系のパネル入射角度θ3の半分となるような装置において、その発散角θ2=9°及び12°となるような場合の見積値を示す。発散角θ2=9°の見積値1及び発散角θ2=12°の見積値2においては、2灯式にすることにより、フライアイインテグレータ及び偏光ビームスプリッタを経て偏光変換板33から照射されるために、光の取り込み効率が1灯式に比して夫々0.56及び0.74倍と小さくなるものの、光量は、2灯式とすることにより、各々1.4倍、1.9倍程度と増大する。また、ここでは、アーク長が1.3mmのランプを光源として使用した場合に対して見積もっているが、例えば1mm等、より短いアーク長のランプを用いれば、現状実機と同程度の発散角(θ2=9°)でフライアイインテグレータ及びPS合成取り込み効率を低下させることなく、光量を2倍にすることが可能となる。
【0062】
また、LCDパネル35を1.3インチLCDパネル(1.3型パネル)とし、発散角を9°について見積もった見積値3においては、光源を2灯式とし、光源1灯式の現状実機と同程度の発散角としても、光量損失を同程度とすることができ、従って発散角を大きくすることなく、2灯式にすることで光量を2倍に増加させることができる。即ち、1.3型パネルにおいては、ランプのアーク長が1.3mmのままで2灯式にしても現状の発散角で、現状とほぼ同じ光利用効率が得られる。
【0063】
このように、本実施の形態においては、通常のランプを横に並べた2灯式の光学系では発光面積が大きくなるために、etendueの関係からパネルへ入射する光の入射角(又は照明装置から出射される光の発散角)が、例えば2倍程度に大きくなってしまうのに対し、2灯式としても、一方の光源からの光によって、偏光変換板33上に形成されるフライアイ光源像の隙間に、他方の光源からの光にるフライアイ光源像を形成することで、発光面となる偏光変換板33の面積を大きくすることなく、従って2つの光源からの光を合成する照明装置から照明される光の発散角を増大することなく、光量を増大させることができる。
【0064】
即ち、2つの光源11、21からのフライアイ光源像を重ねる光学系は、光源からの光を偏光として出射する光学系を2つ(P偏光出射手段10、S偏光出射手段20)用意し、これらのから出射される偏光の偏光面が互いに直交するようにし、且つその光軸が直交するように配置し、各々の偏光を、偏光ビームスピリッタ32及び倍率1倍の配置をとるリレー光学系31によって両者に共役な同一平面上である偏光変換板33上に例えばフライアイコマ寸法の1/2ずらせて重ね合わせ、一方の光源からの偏光のフライアイ光源像が形成される領域にのみにλ/2板を設け、もう一方の光源からの偏光と偏光方向を一致させるようにすることで、フライアイ光源像の隙間を減少させて光量を増大させることができる。
【0065】
また、フライアイ光源像を均一にするための光学素子12、22として、光源の光軸高さをいくつかの部分に分割し、各々を通過する光束の拡がり角度が平均的になるように、各部の倍率を光源からの光束のF値が大きい部分は縮小系、F値が小さい部分は拡大系を構成するような凸と凹の組み合わせのエキスパンダー光学系を構成することで、光源からの光束の拡がり角を平均化することができ、均一照明光学系の光利用効率を向上することで、更に照明装置の光量を大きくすることができる。
【0066】
このように、照明装置を2灯式とし、均一照明光学系の光利用効率を向上することで、発散角を増大させることなく光量を増加させることができるので、プロジェクタ等の画像表示装置に使用すれば、投影した映像の質を劣化させることなく、且つ蛍光灯をつけた明るい室内において会議等を行う際に違和感なく使用することができる明るい映像を表示することができる。
【0067】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明によれば、2つの光源からの光をP偏光とS偏光とし、偏光変換手段上にこれらP偏光及びS偏光からのフライアイ光源像を形成し、一方の偏光の偏光面を回転させ他方の偏光と一致させる際に、一方の偏光によるフライアイ光源像の隙間に他方の偏光によるフライアイ光源像が形成されるよう光源系を配置し、上記偏光変換手段上に形成されるフライアイ光源像の位置に合わせて偏光方向を揃える領域を形成しておくことで、偏光変換手段上に形成されるフライアイ光源像の隙間を少なくすることで発光面積を大きくすることなく、2つの光源からの光を合成することができ、出射される偏光の光量を増加させることができる照明装置を提供することができる。
【0068】
また、本発明によれば、発光面積を大きくすることなく2灯式として光量を増大させることができる上記照明装置を適用することで、投影した映像の質を劣化させることなく、且つ蛍光灯をつけた明るい室内において会議等を行う際にも違和感なく使用可能な明るい映像を表示することができる画像表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の照明装置を示す側面図である。
【図2】本発明の実施の形態における照明装置の偏光変換部を示す図である。
【図3】(a)及び(b)は、夫々偏光変換板上に形成されるフライアイ光源像及びそのフライアイ光源像に対応する偏光変換板の一例を示す模式図である。
【図4】(a)乃至(c)は、夫々フライアイレンズアレイ、偏光変換板上に形成されるフライアイ光源像及びそのフライアイ光源像に対応する偏光変換板の他の例を示す模式図である。
【図5】同じく、(a)乃至(c)は、夫々フライアイレンズアレイ、偏光変換板上に形成されるフライアイ光源像及びそのフライアイ光源像に対応する偏光変換板の他の例を示す模式図である。
【図6】アーク長が1.3mm、リフレクタの放物面焦点距離が7mmとして計算した1灯フライアイ光源像の例であり、光源のランプ光軸からの距離と、光源から出射する光束が第2フライアイレンズアレイに作るフライアイ光源像の大きさとの関係を示すグラフ図である。
【図7】照明装置の光源から第1フライアイレンズアレイまでの部分を拡大して示す図である。
【図8】本発明の実施の形態における照明装置の変形例を示す図である。
【図9】特許文献1に記載の投射型表示装置における光源部から偏光ビームスプリッタまでの構成を示す図である
【図10】特許文献1に記載の投射型表示装置における第1フライアイレンズアレイを示す図である。
【図11】特許文献1に記載の投射型表示装置における偏光変換素子を示す図である。
【符号の説明】
1,101 照明装置、10 P偏光出射手段、11,21,110 光源、12,22 光学素子、13a,23a,111B 第1フライアイレンズアレイ、13b,23b,111A 第2フライアイレンズアレイ、13c,23cミラー、13,23 フライアイインテグレータ、14,24 偏光変換部、15,25 フライアイ光源像、20 S偏光出射手段、31 リレー光学系、31a〜31c リレーレンズ、32 偏光ビームスプリッタ、33 偏光変換板、33a 平行平板、33b λ/2板、34 コンデンサレンズ、35 LCDパネル、41a〜41e 1面レンズ、42a〜42e 2面レンズ、110A,110B 光源部、111C 偏光変換素子、141 レンズアレイ素子、142 レンズアレイ素子、151、152 櫛形偏光分離プリズムアレイ
Claims (7)
- 光源から発せられた光の偏光方向を揃えて出射する照明装置において、
第1の光源と、該第1の光源から発せられた光束内の光強度分布を均一化する第1の照明光学系と、該第1の照明光学系を経た光を第1の偏光に変換する第1の偏光変換手段とを有する第1の偏光出射手段と、
第2の光源と、該第2の光源から発せられた光束内の光強度分布を均一化する第2の照明光学系と、該第2の照明光学系を経た光を上記第1の偏光とは偏光面が直交する第2の偏光に変換する第2の偏光変換手段とを有し、該第2の偏光が上記第1の偏光の光軸とは直交する光軸となるよう配置された第2の偏光出射手段と、
上記第1の偏光及び第2の偏光のうち、一方を透過し他方を反射して上記第1の偏光及び第2の偏光の光軸を同一方向とする偏光合成手段と、
上記偏光合成手段を経た上記第1及び第2の偏光の偏光面を一致させる第3の偏光変換手段とを有し、
上記第1の照明光学系及び第2の照明光学系は、夫々第1のフライアイインテグレータ及び第2のフライアイインテグレータを有し、
上記第3の偏光変換手段は、上記第1の偏光を透過する第1の領域と、上記第2の偏光の偏光面を回転させ該第1の偏光と同一の偏光とする第2の領域とを有し、
上記第1の偏光及び第2の偏光により夫々形成される第1のフライアイ光源像及び第2のフライアイ光源像は、上記第3の偏光変換手段上の夫々上記第1の領域及び第2の領域内に形成され、
上記第3の偏光変換手段の上記第2の領域を透過した上記第2の偏光は、上記第1の領域を透過した上記第1の偏光と同一の偏光方向を有する光となる
ことを特徴とする照明装置。 - 上記第1のフライアイ光源像は、上記第2のフライアイ光源像に対し、上記第3の偏光変換手段上にて、少なくとも垂直又は水平方向のいずれか一方にフライアイコマ寸法の1/2ずらした位置に形成されている
ことを特徴とする請求項1記載の照明装置。 - 上記第1及び第2の照明光学系は、上記第1及び第2の光源から発せられた光束の拡がり角度を均一化する第1及び第2の光学素子を有し、
該第1及び第2の光学素子は、光軸からの距離に応じて分割された領域毎に該光軸からの距離に応じて上記拡がり角度を異なる割合で変化させるエキスパンダー光学系が構成されている
ことを特徴とする請求項1記載の照明装置。 - 上記第1及び第2の光学素子は、夫々上記第1の光源と上記第1のフライアイインテグレータとの間及び上記第2の光源と上記第2のフライアイインテグレータとの間に配置される
ことを特徴とする請求項2記載の照明装置。 - 上記第1及び第2の偏光変換手段は、夫々上記第1及び第2の光源からの自然偏光を互いに偏光面が直交する2つの直線偏光に分離し、該2つの直線偏光のうち、一方の偏光面を回転させ他方の偏光面と一致させて上記2つの直線偏光を合成する
ことを特徴とする請求項1記載の照明装置。 - 上記第3の偏光変換手段は、一方の偏光を透過する平行平板上に、上記第2の領域として、他方の偏光の偏光面を回転させ上記一方の偏光面と一致させる複数の二分の一波長板がストライプ状に配置されたものである
ことを特徴とする請求項2記載の照明装置。 - 光源から発せられた光の偏光方向を揃えて出射する照明装置と、
上記照明装置によって照明される空間光変調素子と、
上記空間光変調素子の像を結像させる投射レンズとを備えた画像表示装置であって、
上記照明装置は、
第1の光源と、該第1の光源から発せられた光束内の光強度分布を均一化する第1の照明光学系と、該第1の照明光学系を経た光を第1の偏光に変換する第1の偏光変換手段とを有する第1の偏光出射手段と、
第2の光源と、該第2の光源から発せられた光束内の光強度分布を均一化する第2の照明光学系と、該第2の照明光学系を経た光を上記第1の偏光とは偏光面が直交する第2の偏光に変換する第2の偏光変換手段とを有し、該第2の偏光が上記第1の偏光の光軸とは直交する光軸となるよう配置された第2の偏光出射手段と、
上記第1の偏光及び第2の偏光のうち、一方を透過し他方を反射して上記第1の偏光及び第2の偏光の光軸を同一方向とする偏光合成手段と、
上記偏光合成手段を経た上記第1及び第2の偏光の偏光面を一致させる第3の偏光変換手段とを有し、
上記第1の照明光学系及び第2の照明光学系は、夫々第1のフライアイインテグレータ及び第2のフライアイインテグレータを有し、
上記第3の偏光変換手段は、上記第1の偏光を透過する第1の領域と、上記第2の偏光の偏光面を回転させ該第1の偏光と同一の偏光とする第2の領域とを有し、
上記第1の偏光及び第2の偏光により夫々形成される第1のフライアイ光源像及び第2のフライアイ光源像は、上記第3の偏光変換手段上の夫々上記第1の領域及び第2の領域内に形成され、
上記第3の偏光変換手段の上記第2の領域を透過した上記第2の偏光は、上記第1の領域を透過した上記第1の偏光と同一の偏光方向を有する光となる
ことを特徴とする画像表示装置。
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US7628494B2 (en) | 2004-12-07 | 2009-12-08 | Seiko Epson Corporation | Illuminating apparatus and projector |
JP2009288408A (ja) * | 2008-05-28 | 2009-12-10 | Canon Inc | 画像表示装置 |
JP2014215332A (ja) * | 2013-04-23 | 2014-11-17 | 独立行政法人情報通信研究機構 | 映像読出装置及び映像読出方法 |
WO2021132059A1 (ja) * | 2019-12-25 | 2021-07-01 | ソニーグループ株式会社 | 照明装置、および表示装置 |
-
2003
- 2003-04-03 JP JP2003100871A patent/JP2004309667A/ja not_active Withdrawn
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