JP2004307653A - シリコーン粘着剤用プライマー組成物 - Google Patents

シリコーン粘着剤用プライマー組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】プラスチックフィルム上にシリコーン粘着剤層を設けた,当該シリコーン粘着剤がフェニル基を含有している粘着テープにおいて、シリコーン粘着剤層からなるプラスチックフィルムとフェニル基含有シリコーン粘着剤層とを良好に密着させるたために好適なプライマー組成物に関する。
【解決手段】(A)分子鎖両末端にアルケニル基を有し,かつ当該物質中0.5〜60モル%のフェニル基を含有するジオルガノポリシロキサン、(B)1分子中にケイ素原子に直結する水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、(C)白金触媒、(D)反応制御剤とからなることを特徴とするフェニル基含有シリコーン粘着剤用プライマー組成物
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリコーン粘着剤用プライマー組成物に関し,更に詳述するとプラスチックフィルム上にシリコーン粘着剤層を設けた,当該シリコーン粘着剤がフェニル基を含有している粘着テープにおいて、シリコーン粘着剤層からなるプラスチックフィルムとフェニル基含有シリコーン粘着剤層とを良好に密着させるために好適なプライマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、耐熱粘着テープではポリエステルフィルムやポリイミドフィルムなどのプラスチックフィルム基材に、耐熱性に優れたシリコーン粘着剤を塗布積層し構成されたものが使用されている。このような粘着テープは通常、ロール状に巻き取られているが使用時に強く巻き戻した場合、シリコーン粘着剤層が基材から剥離してしまうことがあった。また、粘着テープを切断するときに、基材のみ引き裂かれ、シリコーン粘着剤層が切断されず糸を引くように伸びたり、基材からシリコーン粘着剤層が浮き上がることがあった。
【0003】
このように粘着テープとして使用するには問題となる場合があり、シリコーン粘着剤とプラスチックフィルム基材との密着性が十分とは言い難いものであった。そこで、一般的には接着向上剤としてカーボンファンクショナルシラン系のプライマー組成物を塗布後、シリコーン粘着剤を処理し、フィルム基材とシリコーン粘着剤との密着を改善する方法が採られてきた。しかしながらその密着性は満足できるものではなかった。
【0004】また一方、シリコーン粘着剤をプラスチックフィルムに密着させるためのオルガノポリシロキサンを用いたプライマー組成物が数多く提案されている。例えば特公昭54−44017号公報では分子鎖両末端に水酸基を含有するジオルガノポリシロキサン、オルガノハイドロジェンポリシロキサン及び有機カルボン酸錫塩からなるプライマー組成物が、特公平6−39584には分子鎖両末端に水酸基を含有するジオルガノポリシロキサン、オルガノハイドロジェンポリシロキサン、加水分解性シリル基含有ビニル系及び/またはアクリル共重合体、及び有機カルボン酸錫塩からなるプライマー組成物が提案されている。
【0005】しかしながら、いずれのプライマー組成物を使用しても満足な密着性が得られない場合がある。例えば、近年使用されるようになってきた付加硬化型シリコーン粘着剤の硬化は、より低温で行われるため粘着剤と基材との密着はさらに困難であり、また耐熱の良いポリイミドフィルムなどは基材として密着が難しいものである。それ故、より密着性に優れたプライマー組成物の開発が望まれていた。
【0006】本発明者らは上記目的を達成するため特開2002−338890号公報で、(A)分子鎖両末端にアルケニル基を有する平均重合度が500〜2000であるジオルガノポリシロキサンであって、含有されるアルケニル基のモル数が当該ジオルガノポリシロキサン100g当たり0.001〜0.005モルであるジオルガノポリシロキサン、(B)1分子中にケイ素原子に直結する水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、(C)白金系硬化触媒、(D)反応制御剤を含有することを特徴とするシリコーン粘着剤用プライマー組成物を提供してきた。
【0007】しかしながら,分子内にフェニル基を含むシリコーン粘着剤に対し,上記のプライマー組成物を使用することにより密着性の改善は認められるものの,十分満足の行くものではなかった。
【0008】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、フェニル基含有シリコーン粘着剤とプラスチックフィルム間に優れた密着性を有するプライマー組成物を提供することを目的とする。
【0009】
【特許文献1】
特公昭54−44017号公報
【特許文献2】
特公平6−39584号公報
【特許文献3】
特開2002−338890号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは,上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、アルケニル基含有オルガノポリシロキサン,オルガノハイドロジェンポリシロキサン,白金系硬化触媒,反応制御剤を含有するプライマー組成物において,上記アルケニル基含有オルガノポリシロキサンとして分子鎖両末端にアルケニル基を有し,かつ少なくとも1個のフェニル基を含むアルケニル基含有およびフェニル基含有オルガノポリシロキサンを使用することにより,このプライマー組成物で各種各種プラスチックフィルム基材に対してフェニル基含有シリコーン粘着剤に強固な密着性を与えることができ,良好な耐熱粘着テープを得られることを知見し,本発明をなすに至った。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意努力を行った結果、
(A)分子鎖両末端にアルケニル基を有し,かつ当該物質中0.5〜60モル%のフェニル基を含有するジオルガノポリシロキサン,
(B)1分子中にケイ素原子に直結する水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン,
(C)白金系硬化触媒,
(D)反応制御剤
を含有することを特徴とするフェニル基含有シリコーン粘着剤用プライマー組成物を提供する。
【0012】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のシリコーン粘着剤用プライマー組成物の(A)成分のフェニル基含有時オルガノポリシロキサンは,分子鎖両末端にアルケニル基を有し,かつ少なくとも1個のフェニル基を含有するジオルガノポリシロキサンであり,下記一般式(1)で示されるものが好ましく用いられる。
【化1】
Figure 2004307653
(式中,Rはアルケニル基,Rは置換もしくは非置換の一価炭化水素基,Rはフェニル基である。ただし、aは1〜3の整数,m、n、pは0又は1以上、n+pは1以上の整数。)
【0013】
ここで、Rは好ましくは炭素数2〜8のアルケニル基であり,具体的にはビニル基,アリル基,ブテニル基などが挙げられ,好ましくはビニル基である。Rは置換もしくは非置換の一価炭化水素基であり、一価炭化水素基としては炭素数1〜16のもの特に炭素数1〜8のものが好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基などが挙げられ、またこれらの水素原子の一部または全部をハロゲン原子などで置換したクロロプロピル基、トリフルオロプロピル基等のハロアルキル基が挙げられるが、特に工業的にはメチル基が好ましい。Rはフェニル基である。
【0014】
さらに、一般式(1)の分子鎖両末端にアルケニル基を有し,かつ少なくとも1個のフェニル基を含有するジオルガノポリシロキサンの平均重合度(m+n+p+2)が50以上10000以下であり、かつ含有されるアルケニル基のモル数が当該物質100g当たり0.0005モル以上0.1モル以下であることが好ましい。平均重合度が100以上3000以下、かつ含有されるアルケニル基のモル数が当該物質100g当たり0.001モル以上0.01モル以下であることがより好ましい。平均重合度が50未満では硬化後フィルム表面から脱落し易く、プライマーとしての効果が充分得られない。平均重合度が50以上では脱落もなくプライマー効果が得られ、平均重合度が100以上で特に密着性に優れたプライマー組成物となる。平均重合度が10000以上ではプライマーが十分硬化せず、脱落が起こるの好ましくない。また、含有アルケニル基モル数が当該物質100g当たり0.0005モル未満ではプライマーが十分硬化せず、プライマー効果が小さくなる。また,0.001モル以上で特に密着性に優れたプライマー組成物となる。しかし、含有アルケニル基モル数が当該物質100g当たり0.1モル以上となるとプライマー組成物の硬化が必要以上に進むため、プライマー組成物とシリコーン粘着剤との密着性が劣化するので好ましくない。
【0015】
さらに,フェニル基含有量((n+p)/(m+n+p))は0.5〜60モル%となる範囲が好ましく,さらには0.5〜30モル%であることがより好ましい。(n+p)/(m+n+p)が0.5モル%未満ではフェニル基含有シリコーン粘着剤との密着性が得られず,60モル%以上はコスト上工業的に不利となる。
【0016】
一般式(1)の好適な例を以下例示する。
【化2】
Figure 2004307653
【化3】
Figure 2004307653
(ただしm、n、pは上記したと同じ、qは0または1以上の整数である。)
【0017】
(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンはA)成分に対し架橋剤として機能するもので、ケイ素原子に直接結合している水素原子が(SiH基)、(A)成分中のアルケニル基とヒドロシリル化反応により硬化する。(B)成分としては1分子中にケイ素原子に直結する水素原子を少なくとも2個以上含有すれば特に限定されないが、例えば下記一般式(2)〜(4)で示されるものが挙げられる。
【0018】
一般式(2)
【化4】
Figure 2004307653
一般式(3)
【化5】
Figure 2004307653
一般式(4)
【化6】
Figure 2004307653
(ただし、上記式中、sは2以上の整数、t,vは0又は1以上の整数、uは3以上8以下の整数を表す。)
【0019】
ここで、Rは置換または非置換の一価炭化水素基であるが、アルケニル基を有さないものが好ましく,また炭素数1〜16のもの、特に炭素数1〜8のものが好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基などが挙げられるが、またこれらの水素原子の一部または全部をハロゲン原子などで置換したクロロプロピル基、トリフルオロプロピル基等のハロアルキル基が挙げられるが、特に工業的にはメチル基、あるいはフェニル基が好ましい。
【0020】
(A)成分および(B)成分の配合量は、オルガノハイドロジェンポリシロキサンに含まれるケイ素原子に直結する水素原子の全モル数と分子鎖両末端アルケニル基含有オルガノポリシロキサンに含まれるアルケニル基のモル数の比(以下H/Viとする)が0.5から10、特にH/Viが0.5から4となるように配合することが好ましい。H/Viが0.5以下ではプライマー組成物の硬化が十分に行われない可能性があり、10以上ではプライマー組成物の経時密着性が悪化するおそれがある。
【0021】
本組成物は(C)成分の白金系硬化触媒を用いて加熱を行い硬化させて使用する。白金系硬化触媒としては白金または白金系化合物が好ましい。この場合、白金系化合物としては白金ブラック、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール変性物、塩化白金酸とオレフィン、ビニルシロキサンまたはアセチレンアルコール類等との錯体が例示される。
【0022】
白金系触媒の量は,白金換算で(A)+(B)の全固形分量に対して1〜500ppm、特には5〜100ppmが好ましい。1ppm以下では硬化が十分に行われない恐れがあり、500ppmを越えるとプライマー組成物の経時密着性が低化すると同時に、経済的にも不利となる。
【0023】
本発明に用いる反応制御剤(D)は、組成物が常温付近で反応するのを抑制するものであり、一般的に白金系触媒を用いてアルケニル基含有ポリシロキサンとオルガノハイドロジェンポリシロキサンとの付加反応組成物一般に使用されるものが適用できる。
【0024】
反応制御剤(D)としては、例えばアセチレンアルコール類、ビニル基含有シロキサン類、シリル化アセチレンアルコール類や、特開平9−143371号公報などに提案されている2種類以上の反応制御剤を併用したものなどが知られている。具体的には、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、3−メチル−1−ペンテン−3−オール、1−エチニルシクロヘキサノール、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサン、メチルビニルシクロテトラシロキサン、3−メチル−3−トリメチルシロキシ−1−ペンチンなどが例示される。
【0025】
上記反応制御剤の配合量は,上記(A),(B)成分の合計量100部(重量部,以下同様)に対して0.01〜10部,特に0.1〜5部とすることが好ましい。配合量が0.01部未満では反応制御性に乏しく,10部を越えると硬化性に乏しくなる。
【0026】
さらに、本発明の組成物を均一に薄く塗工する場合に有機溶剤を配合することが有利である。有機溶剤は、組成物塗工の作業性などを考慮してその種類及び配合量を調製することができる。有機溶剤としては、例えばトルエン、キシレン、ベンゼン、ヘプタン、ヘキサン、トリクロルエチレン、パークロロエチレン、塩化メチレン、酢酸エチル、溶剤揮発油,アセトン,メチルエチルケトン,MIBK等が挙げられ、プライマー組成物のフィルム基材への濡れ性などに応じて一種または二種以上を組み合わせて混合溶剤として用いてもよい。
【0027】
本組成物に溶剤を用いて塗工する場合にさらに塗工性を向上させる目的で、重合度3000を越えるアルケニル基含有フェニル基含有ポリオルガノシロキサンを本発明の効果を損なわない範囲で添加しても良い。アルケニル基含有フェニル基含有ポリシロキサンを添加する場合は、必要に応じて(B)成分の添加量を増加させても良い。
【0028】
本発明の組成物には、その他の任意成分として例えば、ベンガラ、酸化セリウム、水酸化セリウム、酸化チタン、カーボンブラック等従来公知の耐熱材、着色剤、帯電防止剤などの添加剤を本発明の効果を損なわない範囲で添加することもできる。
【0029】
本発明のプライマー組成物は前記成分を均一に混合し、プラスチックスフィルムに均一に塗布後,加熱硬化を行うことにより使用する。塗布量は、プラスチックスフィルム表面にプライマー薄膜を形成させるのに十分な量とすればよく、例えば0.05から2.0g/m程度であり、多量の塗布はかえって基材とシリコーン粘着剤との密着を阻害するので好ましくない。その後、加熱硬化を行う。加熱硬化時の温度はフィルム種や塗工量によっても異なるが、80℃で120秒から180℃で15秒程度の範囲で適宜使用すれば良い。
【0030】
ここでプラスチックフィルム基材としては例えばポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート,ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリイミドエーテル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ABS樹脂、ポリアミド樹脂,ポリカーボネート樹脂,ポリスチレン樹脂,ポリプロピレン樹脂,ポリエチレン樹脂,ポリ塩化ビニル樹脂,PTFEなど,更に,これらのうちの複数を積層してなるラミネート基材などが挙げられる。
【0031】
またフェニル基含有シリコーン粘着剤は公知のものを使用することができ、例えば、有機過酸化物で硬化させる有機過酸化物硬化型のもの、具体的には特開2001−354939号公報等に開示されたもの、また、白金系触媒によって硬化(室温ないし加熱下)させる付加硬化型のもの、具体的には特開2001−158876号公報等に開示されたものなどが挙げられる。
【0032】
上記フェニル基含有シリコーン粘着剤中のフェニル基含有量としては,当該シリコーン粘着剤中のフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン中に0.1〜40モル%,さらには0.5〜20モル%含有されていることが好ましい。0.1モル%以下では密着性が十分とはいえず,40モル%を越えるものはコスト的に工業上不利となる。
【0033】
【発明の効果】
本発明のプライマー組成物は、プラスチックフィルム基材表面にフェニル基含有シリコーン粘着剤を満足に密着させ、かつ密着耐久性にも優れた粘着剤構成物を与えるもので、広い分野に利用することができる。
【0034】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお下記の例においては部は重量部を示す。
【0035】
[配合例1]
平均重合度が3000であり,メチルビニルシロキサン単位0.002モル/100gおよびジフェニルシロキサン単位10モル%を有する分子鎖両末端ビニル基およびフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン100部、オルガノハイドロジェンポリシロキサン(水素原子含有量1.55モル/100g)0.26部、1−エチニルシクロヘキサノール0.25部、n−ヘキサン1900部、白金系触媒を白金換算で100ppm(H/Vi=2)を常温で均一になるように撹拌し、プライマー組成物1を得た。
【0036】
[配合例2]
平均重合度が500であり,メチルビニルシロキサン単位0.07モル/100gおよびジフェニルシロキサン単位3モル%を有する分子鎖両末端ビニル基およびフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン100部、オルガノハイドロジェンポリシロキサン(水素原子含有量1.55モル/100g)9.0部、エチニルシクロヘキサノール0.25部、n−ヘキサン1900部、白金系触媒を白金換算で100ppm(H/Vi=2)を常温で均一になるように撹拌し、プライマー組成物2を得た。。
【0037】
[配合例3]
平均重合度が1300であり,メチルビニルシロキサン単位0.001モル/100gおよびジフェニルシロキサン単位20モル%を有する分子鎖両末端ビニル基およびフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン()100部、オルガノハイドロジェンポリシロキサン(水素原子含有量1.55モル/100g)0.13部、エチニルシクロヘキサノール0.25部、n−ヘキサン1900部、白金系触媒を白金換算で100ppm(H/Vi=2)を常温で均一になるように撹拌し、プライマー組成物3を得た。。
【0038】
[配合例4]
平均重合度が1300であり,メチルビニルシロキサン単位0.002モル/100gを有する分子鎖両末端ビニル基含有ジオルガノポリシロキサン100部、オルガノハイドロジェンポリシロキサン(水素原子含有量1.55モル/100g)0.26部、エチニルシクロヘキサノール0.25部、n−ヘキサン1900部、白金系触媒を白金換算で100ppm(H/Vi=2)を常温で均一になるように撹拌し、プライマー組成物4を得た。。
【0039】
有機過酸化物硬化型シリコーン粘着剤組成物としては下記のものを調整し使用した。
【0040】
シリコーン粘着剤A:30%の濃度となるようにトルエンで溶解したときの粘度が 42、000 mPa・sであり、6モル%のジフェニルシロキサン単位を有し、分子鎖末端がOH基で封鎖されたフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン45部、MeSiO0.5単位、SiO単位からなるポリシロキサン(MeSiO0.5単位/SiO単位=0。80)の60%トルエン溶液92部、トルエン30部からなる溶液を還流させながら4時間加熱後,放冷してシリコーン粘着剤組成物を得た。上記の混合物(シロキサン分60%)100部に、ベンゾイルパーオキサイドの50%シリコーンペースト2.4部、トルエン50部を混合し、シロキサン分約40%のシリコーン粘着剤組成物溶液Aを調製した。
【0041】
シリコーン粘着剤B:フェニル基含有ジメチルポリシロキサンのかわりに、30%の濃度となるようにトルエンで溶解したときの粘度が 67、000 mPa・sであり、分子鎖末端がOH基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン45部を用いたシリコーン粘着剤組成物を調製した。上記の混合物(シロキサン分60%)100部に、ベンゾイルパーオキサイドの50%シリコーンペースト2.4部、トルエン50部を混合し、シロキサン分約40%のシリコーン粘着剤組成物溶液Bを調製した。
【0042】
付加硬化型シリコーン粘着剤は下記のものを調整し使用した。
【0043】
シリコーン粘着剤C:30%の濃度となるようにトルエンで溶解したときの粘度が27000mPa・sであり、0.002モル/100gのメチルビニルシロキサン単位および10モル%のジフェニルシロキサン単位を有し、分子鎖末端がSiMeVi基で封鎖されたビニル基およびフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン45部、MeSiO0.5単位、SiO単位からなるポリシロキサン(MeSiO0.5単位/SiO単位=0.80)の60%トルエン溶液92部、トルエン30部からなる溶液に、オルガノハイドロジェンポリシロキサン(水素原子含有量1.55モル/100g)0.16部、エチニルシクロヘキサノール0.1部を添加し混合した。上記の混合物(シロキサン分60%)100部にトルエン50部、白金触媒CAT−PL−50T(信越化学工業社製)0.5部を添加しさらに混合し、シロキサン分約40%のシリコーン粘着剤組成物溶液Cを調製した。
【0044】
シリコーン粘着剤D:30%の濃度となるようにトルエンで溶解したときの粘度が27000mPa・sであり、0.002モル/100gのメチルビニルシロキサン単位を有し、分子鎖末端がSiMeVi基で封鎖されたビニル基含有ジオルガノポリシロキサン45部、MeSiO0.5単位、SiO単位からなるポリシロキサン(MeSiO0.5単位/SiO単位=0.80)の60%トルエン溶液92部、トルエン30部からなる溶液に、オルガノハイドロジェンポリシロキサン(水素原子含有量1.55モル/100g)0.16部、エチニルシクロヘキサノール0.1部を添加し混合した。上記の混合物(シロキサン分60%)100部にトルエン50部、白金触媒CAT−PL−50T(信越化学工業社製)0.5部を添加しさらに混合し、シロキサン分約40%のシリコーン粘着剤組成物溶液Dを調製した。このシリコーン粘着剤を用いて密着性を測定した。
【0045】
[実施例]
プラスチックフィルム基材としてはポリエチレンテレフタレートフィルムおよびポリイミドフィルムの25μm厚のものを25mm幅に切断したものを使用した。上記プラスチックフィルムにワイヤーバー#5を用いて上記プライマー組成物を塗布後、120℃で1分硬化を行い、シリコーン粘着剤を厚さ30μm(乾燥後)に塗工し、有機過酸化物硬化型シリコーン粘着剤は165℃で3分硬化,付加硬化型シリコーン粘着剤は120℃で1分硬化を行い,それぞれ密着性を評価した。
【0046】
上記したプライマーおよびシリコーン粘着剤を用いて密着性を評価した結果を表1に示す。
【0047】
密着性1として、25mm幅フィルム基材の側方2mmを切断し、その後引き裂き両側より引っ張り、粘着剤がフィルム基材より浮き上がるかどうかで確認し、粘着剤が全面にわたり浮き上がるものを×、一部浮き上がるものを△、浮き上がりが認められないものを○とした。
【0048】
密着性2として,フィルム基材の端より粘着剤面を擦り,大きく剥がれるものを×,一部剥がれるものを△,剥がれが生じないものを○とした。
【0049】
さらにフィルムのみを切断し,両側より引っ張った際,切断されずに伸びる粘着剤の伸び量を測定した。密着性が良好であれば粘着剤の伸びは短くなる。
【0050】
【表1】
Figure 2004307653
表1の結果より、本発明のプライマー組成物は各種プラスチックフィルムとフェニル基含有シリコーン粘着剤の密着性向上に優れた効果を持つことが確認された。

Claims (4)

  1. (A)分子鎖両末端にアルケニル基を有し,かつ当該物質中0.5〜60モル%のフェニル基を含有するジオルガノポリシロキサン、(B)1分子中にケイ素原子に直結する水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、(C)白金触媒、(D)反応制御剤とからなることを特徴とするフェニル基含有シリコーン粘着剤用プライマー組成物
  2. フェニル基含有シリコーン粘着剤中のフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン中のフェニル基含有量が0.1〜40モル%であり,かつ当該シリコーン粘着剤が付加硬化型であることを特徴とする請求項1項に記載のシリコーン粘着剤用プライマー組成物
  3. フェニル基含有シリコーン粘着剤中のフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン中のフェニル基含有量が0.1〜40モル%であり,かつ当該シリコーン粘着剤が有機過酸化物硬化型であることを特徴とする請求項1項に記載のシリコーン粘着剤用プライマー組成物
  4. 上記分子鎖両末端にアルケニル基を有し,かつ当該物質中0.5〜60モル%のフェニル基を含有するジオルガノポリシロキサンの平均重合度が50以上であることを特徴とする請求項1に記載のシリコーン粘着剤用プライマー組成物
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