JP2004307479A - 3,4−アルキレンジオキシチオフェンジオール、その製造方法、その使用、それにより誘導される構造単位を含有する導電性オリゴマーおよびポリマー、そのオリゴマーおよびポリマーの使用、ならびにジオールの製造における中間体 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、3,4−アルキレンジオキシチオフェン誘導体、その製造方法および導電性オリゴマーまたはポリマー、特に、電解キャパシタのための固体電解質を製造するためのその使用に関する。さらに本発明は、これらの化合物が、繰り返し単位で存在するオリゴマーまたはポリマーに関する。
有機導電性ポリマーは、広範囲の用途を有する。挙げられてもよい例は、ポリマーバッテリー、ダイオードまたはトランジスタまたは太陽電池を製造するためのその使用である。使用される有機導電性ポリマーは、たとえば、ポリアセチレン、ポリ(p−フェニレン)、ポリチオフェンまたはポリピロールを基礎とする系である。EP340512B1は、電解キャパシタのための固体電解質としての有機導電性ポリマーの使用を開示している。
チオフェン誘導体から製造されるいくつかの導電性オリゴマーまたはポリマーは公知である。特別な例は、ポリ[3,4−エチレンジオキシチオフェン](PEDT)であり、この場合、これは特に、アニオン成分としてポリスチレンスルホン酸(PSS)を含むカチオンの形で使用されている。PEDT−PSSは、商標Baytron(R)Pとして商業的に入手可能である。
EP340512B1では、3,4−エチレン−1,2−ジオキシ−チオフェンからの固体電解質の製造方法、および電解キャパシタ中での固体電解質として、酸化重合によって製造されたそのカチオンポリマー(PEDT)の使用が記載されている。固体電解質キャパシタ中の二酸化マンガンまたは電荷移動錯体との代替物としてのPEDTは、増加した導電性の結果としてキャパシタの等価直列抵抗を減少させ、かつ周波数挙動を改善する。
このようなキャパシタの漏れ電流は、本質的にポリマーフィルムの質に依存する:グラファイトまたは銀がポリマーフィルムを介して浸透し、誘電体と接触する場合には、漏れ電流は著しく増加し、それというのも、酸化物層中の欠陥は、導電性ポリマーの局部的破壊によってもはやカバーされないためである(自己回復作用)。
化学重合の後に、塩、すなわち、過剰量の酸化剤およびその還元された形は洗浄され、適した質を有する層を獲得することができる。そうでない場合には、塩の晶出は、接触抵抗の発生によって、時間が経つにつれて、増加した直列抵抗を導きうる。さらに、結晶は、キャパシタに機械的応力が加えられた場合には、誘電層または外部接触層にダメージを与えた結果、漏れ電流が増加する。したがって、キャパシタを洗浄したにもかかわらず残留する酸化剤の塩およびその還元された形の残留塩の晶出は、抑制することが好ましい。
したがって、なおも、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)層に関して公知の導電性および質を増加させる必要性があり、特に、電解キャパシタ中の前記の使用において、高い性能を達成するために必要である。特に、固体電解キャパシタの等価直列抵抗および漏れ電流の減少を達成することは好ましい。さらに、層または電解キャパシタの簡単な製造が好ましい。
ポリマーの性質、特にポリマーの溶解性および導電性を、目的に応じてのそれぞれの要求に適合させることを可能にするために、可能な限り多くの適したモノマー構造単位を有していることが必要である。
EP340512B1
本発明の目的は、新規チオフェン誘導体を提供し、かつそれを製造するための方法を見出すことである。特に、電解キャパシタ中の固体電解質として適したチオフェン誘導体を製造することが可能であり、かつ導電性および質、特に、残留塩の良好な結合性および均質性が、公知のポリマー、たとえばポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)と比較して改善されているものである。
環状アルキレン単位中に2個のヒドロキシアルキル基またはヒドロキシル基を含有する新規の3,4−アルキレンジオキシチオフェン誘導体を製造することができる。これらの化合物は、特に、ヒドロキシアルキル基またはヒドロキシル基が、極性溶剤中での溶解性を増加させ、かつ化合物が、ヒドロキシアルキル基またはヒドロキシル基上でのさらなる反応によって、さらに修飾することができるといった特徴を有している。電気的構造は、この方法において、目的の手段において影響を受け、これによって、化合物を、特に、導電性ポリマー製造のためのモノマーとして重要なものとする。さらに、ヒドロキシアルキル基またはヒドロキシル基の存在は、キャパシタ材料との干渉を増加させる。
したがって本発明は式I
Aはメチレン基またはエチレン基であり、その際、Aは2個の置換基R1を有しており、かつ、
R1はそれぞれ、C1〜C6−ヒドロキシアルキル基、好ましくはヒドロキシメチル基またはヒドトキシエチル基、特に好ましくはヒドロキシメチル基またはヒドロキシル基である]の化合物を提供する。
2個の置換基R1は同一かまたは異なって、好ましくは同一である。エチレン基は、同じC原子または異なるC原子上に、好ましくは異なるC原子上に、2個の置換基R1を有していてもよい。
本発明による好ましい化合物は、式I−a
本発明による他の好ましい化合物は、式I−b
好ましくは、nおよびmはそれぞれ互いに独立して1〜3の整数であり、特に好ましくは、nおよびmは同数であり、かつ極めて好ましくはそれぞれ1である。
他の反応を実施するために、ヒドロキシアルキル基またはヒドロキシル基を保護することは有利であってもよい。ビクナルジオールに関して保護基を導入するための公知の方法は、アセトンとの反応であり、これにより1,3−ジオキソランを形成する。保護基は、塩基に対して安定であり、かつ再度の酸処理によって除去することができる。ビシナルでないヒドロキシル基の同様の対、たとえば、式Iおよび式I−bの化合物におけるこれらの対は、アセトンでの反応によって保護することができる。
したがって、本発明はさらに、式II
好ましくは、rおよびsはそれぞれ互いに独立して、0または1であり、rおよびsは特に好ましくは同数であり、かつ極めて好ましくはそれぞれ0または1である。
本発明は、好ましくは式II−a
さらに本発明は好ましくは式II−b
好ましくはnおよびmはそれぞれ互いに独立して、1〜3の整数であり、特に好ましくはnおよびmは同数であり、かつ極めて好ましくはそれぞれ1である。
式IおよびIIの化合物は、たとえば、適したチオフェンとα,ω−トシレート−置換アルキレンとの反応によって製造されてもよく、式IIの化合物の製造に関しては、ビシナルジオールのための保護基がその後に必要である場合には、たとえば、アセトンとの反応によって再度導入される。式Iの化合物は、以下において、さらに、式I−aおよびI−bの好ましい化合物を包含し;式IIの化合物は、以下において、さらに式II−aおよび式II−bの好ましい化合物を包含する。
したがって、本発明は、式Iまたは式IIの化合物を製造するための方法を提供し、この場合、この方法は、式III
本発明の方法は、好ましくは、式IIIのチオフェンを式IV−a
本発明の方法は、さらに好ましくは式IIIのチオフェンと、式IV−b
式IIIおよび式V中のRは、好ましくはC1〜C6−アルキル、たとえばエチルまたはメチルであり、特に好ましくはメチルである。式Vの化合物は、以下において、式V−aおよび式V−bの好ましい化合物を含む。
式IIIのチオフェンと式IVの化合物との反応は、たとえば、保護ガス雰囲気下(Ar、N2)下で、双極性の非プロトン性溶媒中で、塩基、たとえば炭酸カリウムの存在下で実施することができる。式IVの化合物は、以下において、式IV−aおよび式IV−bの好ましい化合物を包含する。
適した溶剤は、たとえばN−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドまたは高沸点ケトンである。好ましくは、溶剤としてN−メチル−2−ピロリドンを使用する。
反応は、たとえば、80〜160℃、好ましくは90〜120℃の温度で実施することができる。
酸性化は、たとえば、酸、特に酢酸の添加によって、10〜50℃の温度で実施することができる。好ましくは、反応温度で、pH1〜5を確立する程度の量で酸を添加する。この方法において、ジヒドロキシ基のための保護基は好ましくは調整された方法で除去されていてもよい。
加水分解は、このような反応のための一般的な通常の条件下で実施することができる。たとえば、式Vの化合物は、希釈された水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム溶液中で加熱してもよく、引き続いて、塩酸または硫酸で中性化されてもよい。このような方法は、たとえば、US−A5111327から公知である。塩酸または硫酸での中性化は、好ましくは、エステル基を除去し、かつ遊離ジカルボン酸が得られる調整された方法で可能である。
さらに脱カルボキシル化は、当業者に公知の方法で実施される(US-A5111327およびEP339340B1)。たとえば、式Vの化合物は加水分解および酸性化後に、エタノールアミン中で、たとえば160〜200℃の高い温度に加熱するか、あるいは双極性溶剤、たとえばジメチルアセトアミドまたはジメチルスルホキシド中で、触媒、たとえば塩基性炭酸銅または亜クロム酸銅/キノリンの存在下で加熱する。
好ましい場合には、ビシナルジオールの保護基はその後に、公知方法によって、たとえばアセトンとの反応によって再度導入されてもよく、1,3−ジオキソランを形成する。
式IIIの化合物(この場合、MおよびRは前記に示したものである)と、式IVの化合物(この場合、r、s、A、m、nおよびTosは前記に示したものである)との反応によって、最初に、調整された方法で、式Vの化合物(この場合、r、s、A、n、mおよびRは前記に示したものである)を生じる。反応は、前記条件下で実施してもよい。式Vの化合物の本発明による製造方法は、精製をおこなうことができることから有利である。この方法において、式Iの化合物は、特に高い純度で、好ましい実施態様において、引き続いての加水分解、酸性化および脱カルボキシル化によって得ることができる。さらに、式Vの化合物は、式Iの化合物よりも良好な貯蔵安定性を有していてもよい。
式Iおよび式IIの化合物は、導電性オリゴマーおよびポリマーを製造するために使用することができる。ここで、式Iまたは式IIのどちらか1個の化合物のみをモノマーとして使用するか、あるいは、式Iおよび式IIの定義の範囲内での可能な種々の化合物の混合物として使用することも可能である。さらに、式Iおよび式IIの1個または複数個の化合物に加えてモノマーとして、他のチオフェン誘導体、特に3,4−エチレンジオキシチオフェンを添加することも可能であり、この場合、これらは、商標Bayton(R)Mとして商業的に入手可能である。
重合は、公知のチオフェン誘導体の重合に相当する方法で実施する。たとえば、酸化剤、たとえば塩化鉄(III)または他の鉄(III)塩、H2O2、ペルオキソ二硫酸ナトリウムまたはカリウム、二クロム酸カリウム、過マンガン酸カリウムを用いて酸化的にか、あるいは電気化学的に実施することができる。
したがって、本発明は、導電性オリゴマーおよびポリマーを製造するための式IまたはIIの化合物の使用を提供し、かつ、式Iおよび/またはIIの化合物の重合によって製造される導電性のオリゴマーおよびポリマーを提供する。
特に、本発明は、繰り返し単位として、式VI
本発明による、好ましい導電性のオリゴマーおよびポリマーは、式VI−aおよび/またはVII−a
本発明による他の好ましい導電性オリゴマーおよびポリマーは、式VI−bおよび/または式VII−b
xは好ましくは2〜5000、特に好ましくは2〜100である。
式VI、VI−a、VI−bおよびVII、VII−a、VII−bの構造単位は、式に示したように荷電されていない。しかしながら、さらに正の電荷を有していることも可能である。この場合には、本発明のポリマーは対イオンとしてアニオンを含有する。その後に、これらのアニオンは好ましくは重合性構造を有しており;特に好ましいポリアニオンはポリスチレンスルホネートである。
本発明のオリゴマーまたはポリマーは、たとえば、有機発光ダイオード中の正孔注入層として、有機発光ダイオード中のITO層のためのスムージング層として、無機発光ダイオード中の導電性層として、エレクトロクロミックアセンブリ中の着色エレクトロクロミック対電極またはイオン貯蔵性対電極として、静電気の除去のために、印刷回路中のめっき貫通孔中、錆止め剤中で、センサーまたは有機電界効果トランジスタ中で使用することができる。
さらに本発明は、式IまたはIIと3,4−エチレンジオキシチオフェン(EDT)との新規チオフェン誘導体の混合物を提供する。
以下の実施例は、本発明を例証するものであるが、しかしながら本発明は、これにより制限されるものではない。
例1
ジメチル3,4−ジヒドロキシチオフェン−1,2−ジカルボキシレート(Bayer AG, Leverkusen) 2.46g(0.0106 mol)および1,4−ジ−o−トシル−2,3−イソプロピリデン−D−トレイトール 5g(0.0106mol)(Aldrich)を、炭酸カリウム3.66g(0.0265mol)と一緒に、乾燥N−メチルピロリドン 130ml中で、100℃で18時間に亘って撹拌した。反応混合物の後処理のために、水と塩化メチレンとを一緒に混合し、中性になるまで振とうした。有機相を分離除去し、かつ硫酸ナトリウム上で乾燥させた。有機層の蒸発と乾燥によって、褐色の粗生成物2.2gが得られ、この場合、これらは主要成分としてモル質量358を有する好ましい生成物を含有していた(GC−MSによる分析)。
ジメチル3,4−ジヒドロキシチオフェン−1,2−ジカルボキシレート(Bayer AG, Leverkusen) 2.46g(0.0106 mol)および1,4−ジ−o−トシル−2,3−イソプロピリデン−D−トレイトール 5g(0.0106mol)(Aldrich)を、炭酸カリウム3.66g(0.0265mol)と一緒に、乾燥N−メチルピロリドン 130ml中で、100℃で18時間に亘って撹拌した。反応混合物の後処理のために、水と塩化メチレンとを一緒に混合し、中性になるまで振とうした。有機相を分離除去し、かつ硫酸ナトリウム上で乾燥させた。有機層の蒸発と乾燥によって、褐色の粗生成物2.2gが得られ、この場合、これらは主要成分としてモル質量358を有する好ましい生成物を含有していた(GC−MSによる分析)。
トルエン/酢酸エチル(最初にトルエン10体積部および酢酸エチル1体積部、その後に5:1、3:1および最終的に1:1)の混合物を、溶離剤として用いて、二酸化珪素上でクロマトグラフィーをおこない、保護基を除去した後に、モル質量318を有する好ましいジオールが得られた(ジメチルシリル誘導体(TMS誘導体)への変換後にGC−MSにより分析;ジ−TMS MW462)。
例1と同様の方法を、出発材料の量を4倍に増加させておこなった。これにより、暗褐色の粗生成物9.3gが、クロマトグラフィーでの精製の後に得られ、かつ例2と同様の方法で分解し、生成物として黄色の結晶質の固体2.0g(0.0063mol、理論値の14.9%)が得られた。遊離チオフェン化合物は、公知の方法で、エステル分解(加水分解および酸性化)および脱カルボキシル化によって遊離させてもよく、たとえば、UA−S5111327またはEP339340B1と同様の方法を用いておこなった。
例4
モノケタール化ペンタエリトリトール 10g(56.8mmol)と一緒にトリエチルアミン 24.2g(150mmol)を反応容器中に入れた。室温で、塩化メチレン50ml中のp−トルエンスルホニル塩化物 22.9g(120mmol)を、この溶液に滴加した。わずかに発熱性の反応が溶液で生じ、混濁した。混合物をさらに室温で約3.5時間に亘って撹拌し、その後に40〜45℃で3時間に亘って撹拌した。
全混合物を蒸発させ、かつロータリーエバポレーター上で乾燥させ、かつ残留物をメタノール200mlで3回に亘って洗浄した。メタノール性溶液をデカントし、白色の残留物を水ポンプバキューム中で乾燥させた。
ジメチル3,4−ジヒドロキシチオフェン−1,2−ジカルボキシレート 2.55g(0.011mol)およびモノ−保護されたペンタエリトリトールのジトシレート5g(0.011mol)を、N−メチルプロピリドン 100ml中で、炭酸カリウム3.8g(0.028mol)と一緒に撹拌した。反応混合物を後処理するために、水と塩化メチレンとを混合し、中性になるまで洗浄した。有機相を分離除去し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。有機相を蒸発させ、かつ乾燥させ、生成物2.8gを得た。
分析:GC−MSは、主要生成物として、モル質量372を有する好ましい分子を示した。
分析:GC−MSは、主要生成物として、モル質量372を有する好ましい分子を示した。
さらなる精製は、二酸化珪素上でクロマトグラフィー上で、例2と同様の方法で実施した。保護基を、例3と同様の方法で除去した。これによって好ましい生成物(トリメチルシリル誘導体(TMS誘導体)への変換後のCG−MSによる分析;ジ−TMS MW476)が得られた。
Claims (11)
- 請求項1に記載の化合物を製造するための方法において、
式III
MはH、Li、NaまたはKである]のチオフェンを、
式IV
nおよびmはそれぞれ互いに独立して、1〜5の整数であり、
Aはメチレン基またはエチレン基であり、
Tosはp−トルエンスルホニルである]の化合物と反応させ、
式V
- 導電性オリゴマーまたはポリマーを製造するための、請求項1または2に記載の化合物の使用。
- キャパシタの製造における、請求項1または2に記載の化合物の使用。
- キャパシタの製造における、請求項1または2に記載の少なくとも1個の化合物と、3,4−エチレンジオキシチオフェンとを含有する混合物の使用。
- 有機発光ダイオード中の正孔注入層として、有機発光ダイオード中のITO層のためのスムージング層として、あるいは、エレクトロクロミックアセンブリ中の着色エレクトロクロミック対電極またはイオン貯蔵性対電極としての、請求項7に記載の導電性オリゴマーまたはポリマーの使用。
- 有機電界効果トランジスタにおける、請求項7に記載の導電性オリゴマーまたはポリマーの使用。
- 静電気の除去、印刷回路のめっき貫通孔中、錆止め、センサー中または無機発光ダイオード中の導電層としての、請求項7に記載の導電性オリゴマーまたはポリマーの使用。
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JP2009524737A (ja) * | 2006-01-26 | 2009-07-02 | ユニバーシティ オブ フロリダ リサーチ ファンデーション インコーポレーティッド | ポリマーアルキレンジオキシ複素環の化学的脱官能化 |
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