JP2004304958A - 永久磁石電動機 - Google Patents

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JP2004304958A JP2003096864A JP2003096864A JP2004304958A JP 2004304958 A JP2004304958 A JP 2004304958A JP 2003096864 A JP2003096864 A JP 2003096864A JP 2003096864 A JP2003096864 A JP 2003096864A JP 2004304958 A JP2004304958 A JP 2004304958A
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Kenji Narita
憲治 成田
Takushi Fujioka
琢志 藤岡
Yoichi Tanabe
洋一 田邉
Akihiro Ito
彰浩 伊藤
Michihiro Shibamoto
道宏 芝本
Yusuke Kikuchi
祐介 菊地
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Abstract

【課題】ラジアルエアギャップ型の永久磁石電動機で2層エアギャップ構造として高出力、高トルク化を図る。
【解決手段】固定子14の外周側および内周側にそれぞれ回転子10,11を配置して2層のエアギャップを有しており、各々が外周側の歯14aと内周側の歯14bとの間に三相の集中巻線14cが施された電磁鋼板の積層体からなり、円周方向に等間隔に配置された3m(m;正の整数)個のティース部14dから固定子14を構成するとともに、2個の回転子10,11をそれらの一端側で一体的に連結し、少なくとも一方の回転子に2n(n;正の整数)極の極数を有する永久磁石を設ける。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラジアルギャップ型の永久磁石電動機(ブラシレスDCモータ)に関し、さらに詳しく言えば、固定子(電機子)の外周側と内周側とに2つの回転子(界磁)を配置してなる2層のエアギャップを有する永久磁石電動機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在のところ、永久磁石電動機は、巻線を有する固定子の内側に永久磁石を有する1つの回転子を配置し、1層のエアギャップとしたインナーロータ型が主流であり、この種の永久磁石電動機機は省エネルギーなどの観点から家電製品や産業機械に多く利用されている。
【0003】
しかしながら、永久磁石電動機は、同一サイズにおいて高出力、高トルクを得るには限界があり、特に高効率化に限界がある。特に、搭載する機器からの要請によりサイズ的な制限を受けると、その分、効率がどうしても低くなるという問題がある。
【0004】
そこで、1つの固定子に対して回転子を2つとし、固定子からの磁束を有効的に利用して高出力、高トルク、高効率化を図ることが提案されており、この種の先行公知技術文献としては例えば下記の特許文献1が知られている。
【0005】
特許文献1においては、外周側のロータと内周側のロータとを連結板を介して同軸的に連結し、内周側のロータをブッシュを介して回転軸に固定し、その各ロータ間に巻線を有するステータを挿入している。
【0006】
ステータには、H型のボビンにコイルを巻回したステータコイルが円周方向に等間隔に4個設けられ、各ステータコイルは円弧状とされ、各ロータの外周面と内周面に沿うように配置される。これによれば、ステータの磁束を面で利用して2つのロータを回転することから、1つのロータのモータよりも小型で高出力を得ることが可能である。
【0007】
【特許文献1】
実開昭55―83870号公報(第1図および第2図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のモータは外周側および内周側の各ロータ部が磁性体で、ステータがボビンにコイルを施したステータコイルであることから、鉄心を有しないコアレスモータということができ、小型化の観点で有利であるが、対サイズ的にトルクや出力に限界がある。すなわち、高トルクや高出力を得ようとすると、モータサイズをそれに見合った大きさにしなければならない。
【0009】
したがって、本発明の課題は、種々損失を抑えて高トルク,高出力,高効率化を実現し得る小型で、かつ、大出力の1ステータ,2ロータのラジアルギャップ型永久磁石電動機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、リング形状の固定子(電機子)の外周側と内周側とに、リング形状の回転子(界磁)を2個同軸的に配置してなり、ラジアル方向に2層のエアギャップを備えている永久磁石電動機において、上記固定子は、各々が外周側の歯と内周側の歯との間に三相の集中巻線が施された電磁鋼板の積層体からなり、円周方向に等間隔に配置された3m(m;正の整数)個のティース部を含み、上記2個の回転子はそれらの一端側で一体的に連結されており、少なくとも一方の回転子には、2n(n;正の整数)極の極数を有する永久磁石が設けられていることを特徴としている。
【0011】
三相巻線に対応して2つの回転子を回転させるうえで、上記固定子のティース部の数を3n個(n;正の整数)とし、上記回転子の極数を2n極とし、あるいはその固定子のティース部の数を9n個(n;正の整数)とし、上記回転子の極数を10n極もしくは8n極とすることが好ましい。
【0012】
上記固定子の各ティース部は、一列状につながるように上記外周側の歯間が屈曲可能に連結されていることが好ましい。これによれば、各ティース部を容易に環状に組み立てることができ、また、磁束を上記従来例のボビンに巻線を施して固定子とした場合よりも有効に利用でき高出力,高トルクが得られる。
【0013】
固定子がモータブラケット(外郭)に安定して固定するため、上記固定子の各ティース部は、リング状に配列された状態でモータブラケットを形成する樹脂材により一体に固められていることが好ましい。
【0014】
本発明において、上記各回転子にはそれぞれ複数の永久磁石が、隣接するもの同士が異極で、かつ、上記固定子を挟んで対向するもの同士が異極となるように設けられている。
【0015】
上記各回転子はプラスチックマグネットより成形することができるが、その成形に際して極異方性に磁化された状態で着磁される。これによって、モータの製造コストが大幅に削減され、低コストのモータを実現することができる。
【0016】
上記各回転子は、強磁性体のヨークに永久磁石を固着してなる態様であってもよいし、電磁鋼板の積層体からなるコア内に永久磁石を埋設してなるIPM型ロータ形式のいずれであってもよい。
【0017】
上記外周側の回転子の永久磁石と上記内周側の回転子の永久磁石とを異なる磁石材料とすることもできる。これによれば、所望とするモータ出力、トルクを有する永久磁石電動機を設計することができる。また、上記回転子に埋設された永久磁石の両端部にフラックスバリアを設けることにより、永久磁石の磁束漏れが低減され、磁束が有効利用が図れる。
【0018】
本発明には、上記外周側の回転子は永久磁石を備えているとともに、上記内周側の回転子は上記外周側の回転子の永久磁石と対向する位置に頂点を同回転子の中心側に向けた円弧形状のスリットを備え、d軸のリラクタンスが小さく、q軸のリラクタンスが大きくなるように磁路が形成されている態様の永久磁石電動機も含まれる。これによれば、内周側の回転子に永久磁石を設ける必要がないため、その分のコストが低減され、しかも高出力、高トルクが実現される。
【0019】
また、上記外周側の回転子および上記内周側の回転子において、永久磁石の相互間に磁束を通す磁路を確保することにより、外周側および内周側の回転子に永久磁石があるにもかかわらず、リラクタンストルクが発生することから、高出力、高トルクがより向上するという効果が奏される。
【0020】
この他に、本発明には、上記外周側の回転子は鋼板をカップ状に加工してなる外側ヨークの内側円筒面に永久磁石を固着してなり、上記内周側の回転子は電磁鋼板の積層体あるいは棒鋼を切削してなるヨークに永久磁石を固着してなり、上記内周側の回転子の中央には回転軸固定用の孔を設けて同孔に回転軸を固定するとともに、上記カップ状の外側ヨークの底部中央を上記内周側の回転子に固定してなる態様が含まれる。
【0021】
また、本発明には、上記外周側および上記内周側の回転子は、ともに電磁鋼板の積層体を備え、その各積層体の一端側がアーム部を介して一体的に連結され、上記内周側の回転子の中央には回転軸固定用の孔を設けて同孔に回転軸を固定してなる態様も含まれる。
【0022】
また、本発明には、上記固定子には樹脂よりなるエンドブラケットを一体的に形成し、上記内周側の回転子に固着される回転軸には2個の軸受を上記回転子の両側に配置し、上記回転子および固定子を覆うように形成されたブラケットの開口部に上記エンドブラケットを嵌合して結合し、上記エンドブラケットおよびブラケットには軸受けハウジングを設けて、その内部に内輪回転型の軸受けを収納し、上記回転子と上記固定子との間に所定のエアギャップを確保して回転トルクを発生し得るようにした態様も含まれる。
【0023】
また、本発明には、上記固定子には同固定子および上記回転子を覆う形状のブラケットを樹脂により一体的に形成し、上記内周側の回転子に固着される回転軸には2個の軸受を上記回転子の両側に配置し、上記ブラケットの開口部にエンドブラケットを嵌合して固着し、上記エンドブラケットおよびブラケットには軸受けハウジングを設けて、その内部に内輪回転型の軸受けを収納し、上記回転子と上記固定子との間に所定のエアギャップを確保して回転トルクを発生し得るようにした態様も含まれる。
【0024】
また、本発明には、上記固定子に樹脂よりなるエンドブラケットを一体的に形成する際、そのエンドブラケットを介して上記固定子を固定軸に連結し、上記内周側の回転子の内径部両端に軸受けハウジングをそれぞれ設けて、それらの内部に外輪回転型の軸受けを収納し、上記外輪回転型の軸受けにより上記回転子が軸方向に移動しないように上記固定軸に取り付け、上記回転子と上記固定子との間に所定のエアギャップを確保して回転トルクを発生し得るようにした態様も含まれる。
【0025】
【発明の実施の形態】
次に、図1ないし図14を参照して、本発明の実施形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0026】
図1および図2に示すように、本発明の第1実施態様に係る永久磁石電動機は、外周側にリング状の回転子10を配置し、内周側に同じリング状の回転子11を配置し、これら回転子10,11の一端側を連結部材としての円板12で連結してシャフト13に固定し、回転子10,11の間に、その開口側から固定子14を挿入してエンドブラケット(保持手段)15で保持するするとともに、エンドブラケット15を軸受部16を介してシャフト13に支持させ、エンドブラケット15と接合する外郭としてのブラケット17を軸受部18を介してシャフト13に支持してなる。
【0027】
この第1実施態様において、外周側回転子10は、内径の大きい中空円板(電磁鋼板)を積層してなるコア部10aを備え、その内周面には径方向を磁極として固着した永久磁石(例えばフェライト系磁石)10bが設けられている。永久磁石10bは、コア部10aの内周面に沿った扇形状に形成されており、当該モータの極数nに応じて円周方向で等間隔に複数個(2n個、n;正の整数、例えば8個)設けられ、これらの隣接同士を逆磁極としてなる。
【0028】
内周側回転子11は、シャフト13と嵌合する孔を有する円板(電磁鋼板)を積層してなるコア部11aを備え、その外周面には固定子14側を磁極として固着した永久磁石(例えばフェライト系磁石)11bが設けられている。永久磁石11bは、コア部11aの外周面に沿った扇形状に形成されており、外周側回転子10の永久磁石10bと同数で円周方向に等間隔に設けられ、外周側回転子10が備えている永久磁石10bに対向する磁極を異極としてなる。
【0029】
固定子14は、円周方向に沿って等間隔に配列された複数個(3m個、m;正の整数、例えば12個)のティース部14dを備えている。各ティース部14dは、外周側回転子10および内周側回転子11の各々に対向した対の歯14a,14bを一体化した工字形状を呈し、その歯14a,14bの間に巻線14cが集中巻きされている。この例において、各ティース部14dはエンドブラケット15を構成する樹脂により一体的に固定されている。
【0030】
各ティース部14dは、例えば自動プレス方式を採用し電磁鋼板を工字形状に打ち抜いて積層するが、一方の歯14aは外周側回転子10の内周面に沿った円弧の凸形状とし、他方の歯14bは内周側回転子11の外周面に沿った円弧の凹形状とする。巻線14cは、少なくとも各歯14a,14bの間に絶縁を施した後に集中巻きし、モータの制御方式に対応して接続し、例えば三相モータの巻線となるように接続する。
【0031】
ここで、一般的な1層エアギャップの永久磁石電動機について、そのトルクTは次式(1)で表せ、その出力Pは次式(2)で表せる。
T=(60/2π)K・D・L・B・Ac……(1)
P=T・ω=K・D・L・B・Ac・n……(2)
なお、Kは定数,Dはエアギャプ直径,Lはコア長さ,Acはアンペア導体数,Bはエアギャップの平均磁束密度,ωは角速度(ω=2πf=2π・n/60),nは回転速度である。
【0032】
損失は、電機子銅損,界磁による鉄損,電機子による鉄損,機械損および漂遊負荷損を合算したものである。機械損および漂遊負荷損を無視すると、損失は(電機子銅損Wc1)+(界磁による鉄損Wf1)+(電機子による鉄損Wf2)ということになる。
【0033】
電機子銅損Wc1は電機子巻線に発生する銅損であって下記式(3)表せ、界磁による鉄損Wf1は永久磁石を有するロータが回転することにより発生する鉄損であって下記式(4)で表せ、電機子による鉄損Wf2は電機子巻線に電流が流れることにより発生する鉄損であって下記式(5)で表せる。
c1=I・R≒K・(Л/S)・Ac……(3)
f1≒K・B・n・(n+1)……(4)
f2≒K・Ac・n・(n+1)……(5)
なお、Iは電機子巻線電流,RはЛ・巻数/(線径の二乗)に比例する値,Лはコイル平均周長,AcはI・巻数,Sはステータ溝面であって巻数・(線径の二乗)に比例し、K,K,Kは定数,Bは磁束密度,nは回転速度である。
【0034】
これにより、上記式(3)〜(5)の損失合計(Wc1+Wf1+Wf2)は次式(6)で表せる。
Figure 2004304958
【0035】
効率ηは、出力÷入力=出力÷(出力+損失)であることから、次式(7)で表せる。
Figure 2004304958
【0036】
上記式(2)と式(7)により、次のことが分かる。まず第1としてBとAcを変えることなく、つまり一定とした場合(D・L)を大きくすれば、出力が大きくなる。第2として、(D・L)を大きくし、その分BまたはAcを小さくすると出力が変わらないものの、損失が小さくなり効率が向上する。
【0037】
上記2つのことを具体化する方法としては、環状ステータの内周側と外周側とにそれぞれロータを設けて2層エアギャップにし、(D・L)を大きくする。
その場合、(D)は(D +D )に置き換え、Lは変えないようにすればよく、特にD,Dも極力大きくするとよい。なお、Dは外側エアギャップ直径、Dは内側エアギャップ直径である。
【0038】
また、磁束密度Bを変えない方法を採り、エアギャップが2層になった分、永久磁石の量を多くし、あるいは磁化力の強い永久磁石を用いる。その場合、モータの径を勘案して永久磁石のロータ径方向を厚くし、あるいは希土類磁石を用いるとよい。さらに、Ac(=I・巻数)を変えない方法がある。
【0039】
本発明は、上述したことを考慮してなされたもので、固定子14と2つの回転子10,11の間に2層のエアギャップを備えている。したがって、このモータ出力は、次式記(8)で表すことができる。
T=K(D +D )・L・B・Ac・n……(8)
は外周側回転子10と固定子14の間のエアギャップの直径,Dは固定子14と回転子11の間のエアギャップの直径である。
【0040】
上記式(8)のモータ出力と、上記式(2)の1層エアギャップのモータ出力とを比較すれば、BやAcを一定にしても、(D +D )が(D)の2倍程度になることが分かる。したがって、本発明による永久磁石電動機にあっては、出力およびトルクを2層のエアギャップとした分だけ大きくすることができる。
【0041】
また、(D)・L・B・Ac=(D +D )・L・B・Acとなるようにし、例えばBまたAc、あるいはその両方を減らしてもよい。その場合、モータ出力は変わらず、Bおよび/またはAcが減ることにより、その分、損失が低減し、これに伴って相対的にモータ効率が向上することになる。
【0042】
上記第1実施形態においては、固定子14のティース部14cの数を3m個にするとともに、外周回転子10および内周側回転子11の極数をそれぞれ2nとしているが、そのティース部14cの数を3n個とし、回転子10,11の極数をそれぞれ2nとしてもよい。また、ティース部14cの数を9n個とし、外周回転子10および内周側回転子11の極数をそれぞれ10nあるいは8nとしてもよい。
【0043】
製造にあたっては、各回転子10,11は、それぞれのコア部10a,11aを電磁鋼板を打ち抜いて積層し、外側の鉄心の内周面には永久磁石10bを固着し、内側の鉄心の外周面には永久磁石11bを固着する。固定子14については、各ティース部14cを環状に組み合わせて図示しない金型内に配置し、モールド樹脂によりその周囲を一体に固めると同時に、エンドブラケット15を一体に成形する。
【0044】
そして、外周側回転子10と内周側回転子11とを同軸配置として円板12により一体的に連結し、内周側回転子11の軸挿通孔にシャフト(回転出力軸)13を固着する。シャフト13には、内周側回転子11を挟んでその両側にそれぞれ軸受部16,18を取り付け、回転子10,11や固定子14を覆うようにブラケット17を被せるが、その際、ブラケット17の開口部にエンドブラケット15を嵌合して一体的に結合する。
【0045】
エンドブラケット15およびブラケット17には、軸受ハウジングを設けてその内部に軸受部16,18を収納する。軸受部16,18にはラジアルボールベアリングが用いられるが、この場合、ラジアルボールベアリングはシャフト13に固着される内輪側が転動する。
【0046】
これにより、2層のエアギャップが確保され、回転トルクを確実に発生させることができる。なお、回転子10,11のコア部10a,11aは一体化した形状としてシャフト13に直接的に固着するようにしてもよい。このようにするこにより、連結部材としての円板12が省けるため、より一層のコストダウンが達成できる。
【0047】
上記第1実施形態はSPM型モータ(Surface Permanent Magnet Type Motor)についてのものであるが、次に、本発明をIPM型モータ(Interior Permanent Magnet Type Motor)に適用した第2実施形態について説明する。
【0048】
図3は第2実施形態に係る永久磁石電動機を示す概略的平面図で、図4はその片側半分の構成を示す概略的な断面図である。なお、図中、図1および図2と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
【0049】
第2実施形態においては、外周側回転子20を肉厚とした円筒形状とし、内周側回転子21を円柱形状にするとともに、それらを一端側で一体に連結し、各回転子20,21にのコア部20a,21aに永久磁石20b,21bをそれぞれ埋め込んでなる。
【0050】
外周側回転子20の永久磁石20bは断面扇形状であり、内周側回転子21の永久磁石21aについても断面扇形状であるが、埋め込み型であることから、ロータ径方向に厚くなっている。各永久磁石20b,21bの磁極は上記第1実施形態と同じく、例えば外周側の永久磁石20bの磁極がN極であれば、これに対向している内周側の永久磁石21bの磁極をS極とする。なお、永久磁石20b,21bにプラスチック磁石を用いてもよい。
【0051】
各回転子20,21のコア部20a,21aは、電磁鋼板を打ち抜いて積層することにより得られるが、永久磁石20b,21bにプラスチック磁石を用いる場合、それら永久磁石とともに、回転子20,21のコア部20a,21aを一体成形してシャフト13と固着してもよい。
【0052】
この第2実施形態によれば、上記第1実施形態と同様を効果が得られるだけなく、内周側回転子21に埋め込む磁石量を上記第1実施形態よりも多くすることができるため、より高出力,高トルクのモータが実現できる。
【0053】
図5は、第3実施形態に係る永久磁石電動機を示す概略的平面図である。なお、図中、図1と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略する。この第3実施形態においては、外周側回転子30をプラスチック磁石材料で肉厚の円筒形状に成形し、内周側回転子31も同じプラスチック磁石材料でほぼ円柱形状に成形するとともに、それら回転子30,31を一体成形し、この成形時に極異方性に磁化してこれを着磁してなる。
【0054】
この極異方性の磁化においては、図5の破線に示すように、上記第2実施形態の永久磁石20b,21bと同様の磁極を形成するように磁気配向を設定して磁化30a,31aを行い、しかる後着磁する。
【0055】
なお、上記回転子30,31をプラスチック磁石材料で成形する際、シャフト13をも一体成形することができる。また、回転子30,31を個々に成形した後、上記第1実施形態と同様に、それらの一端側を円板(アーム部)で連結してもよい。
【0056】
図6は、第4実施形態に係る永久磁石電動機を示す概略的平面図である。なお、図中、図3と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略する。この永久磁石電動機は、上記第2実施形態と同じIPM型モータであるが、内周側回転子40に埋め込む永久磁石40bを外周側回転子20の永久磁石20bと異なる磁石材料とする。例えば、永久磁石20bが比較的磁力が弱いフェライト系磁石である場合、永久磁石40bには例えば希土類磁石を採用する。
【0057】
永久磁石40bは断面長方形の角柱形状とし、その長辺側をロータ外周側とシャフト13側に向けて奥側(シャフト13側)に埋め込み、また上述した各実施形態と同じく所定極数分だけ埋め込む。なお、各永久磁石40bは外周側回転子20の永久磁石20bに対向しており、それら永久磁石40bの磁極は永久磁石20aの磁極と異極としてなる。
【0058】
各永久磁石40bの両端部(短辺部)には、磁束の漏れ低減を考慮してフラックスバリア40c,40cを形成する。フラックスバリア40c,40cは永久磁石40bの両端部から外周側に直線的に延ばしてなるが、そのフラックスバリア40c,40cとロータ外周との間には、例えば電磁鋼板(コアシート)の厚さ以下のブリッジを形成することが好ましい。
【0059】
この第4実施形態によれば、永久磁石電動機の使用目的に応じて外側ロータと内側ロータの永久磁石の磁石材料が変えられるため、性能やコストなどに応じたモータが得られる。
【0060】
図7は、第5実施形態に係る永久磁石電動機を示す概略的平面図である。なお、図中、図3と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略する。この永久磁石電動機も上記第2実施形態と同じIPM型モータであるが、マグネットトルクだけでなく、リラクタンストルクを発生させるトルク併用可能とするため、外周側回転子50および内周側回転子51に埋め込む永久磁石50b,51bを断面円弧形状とし、これら永久磁石50b,51bの両端側にフラックスバリア50c,50c;51c,51cを設けてなる。
【0061】
この第5実施形態において、永久磁石50b,51bはともに成形が容易であるフェライト系磁石から円弧状に形成されている。外周側回転子50の永久磁石50bは、その内周面を固定子14側とし、外周面をロータ外周側とし、所定の極数分だけ円周方向に所定距離置いて等間隔に埋め込まれている。
【0062】
内周側回転子51の永久磁石51bは、その内周面を固定子14側とし、外周面をシャフト13側とし、外周側回転子50と同じく円周方向に所定距離置いて等間隔に埋め込まれている。永久磁石50bと永久磁石51bは、その内周面側で対向しており、この対向している永久磁石50b,51bは異極としてなる。
【0063】
また、永久磁石50b,51bの両端には、フラックスバリア50c,50c;51c,51cがそれぞれ形成されている。これにより、固定子14からの磁束は、外周側回転子50の隣接する永久磁石50bの間(矢印A参照)を通り、また、内周側回転子51の隣接する永久磁石51bの間(矢印B参照)を通るが、他の部分では永久磁石50b,51bによって阻まれるため、d軸インダクタンスが小さく、q軸インダクタンスが大きい。
【0064】
したがって、d軸インダクタンスLdとq軸インダクタンスLqの差が生じるために、リラクタンストルクが発生する。このように、第5実施形態の永久磁石電動機にあっては、マグネットトルクだけなく、そのリラクタンストルクも発生することから、高出力,高トルクのモータが実現できる。
【0065】
図8は、第6実施形態に係る永久磁石電動機を示す概略的平面図である。なお、図中、図3と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略する。この永久磁石電動機は、上記第5実施形態と同様に、マグネットトルクとリラクタンストルクの併用を目的とするIPM型モータであり、外周側回転子60には永久磁石60bがその内周面側で当該極数分だけ円周方向に所定距離置いて等間隔に埋め込まれ、内周側回転子61には永久磁石61bが永久磁石60bと同数だけ、シャフト13側で所定距離置いて等間隔に埋め込まれている。
【0066】
外周側回転子60の永久磁石60bは、例えばフェライト系磁石で断面扇形状に形成し、その内周面側を同回転子60の内側に向けて埋め込み、その両端側には磁束の漏れ低減等を考慮してフラックスバリア60c,60cを設け、しかも隣接する永久磁石60aの間を所定距離置いてなる(矢印C参照)。
【0067】
内周側回転子61の永久磁石61bは、例えば希土類磁石で断面長方形に形成し、その長辺をシャフト13および同回転子60の外周側に向けて埋め込み、その両短辺側には磁束の漏れ低減を考慮して回転子60の外周側に直線的に延びたフラックスバリア61c,61cを設け、しかも隣接する永久磁石60aの間を所定距離置いてなる(矢印D参照)。
【0068】
永久磁石60bおよび永久磁石61bはそれぞれ隣接同士が異極であり、永久磁石60bと永久磁石61bとは対向しており、その対向している磁極が異極としてなる。また、フラックスバリア60cとロータ内周の間、フラックスバリア61cとロータ外周との間には、例えば電磁鋼板(コアシート)の厚さ以下のブリッジを形成することによってフラックスバリアを形成する。
【0069】
なお、回転子60,61の製造については、上述したように、自動プレス方式を採用し、電磁鋼板を打ち抜いて金型内で積層し、回転子60,61のコアを得る際、永久磁石60b,61bを埋め込む孔およびフラックスバリア60c,60c;61b,61cの孔も打ち抜くとよい。
【0070】
この第6実施形態において、固定子14からの磁束は、外周側回転子60の隣接する2つの永久磁石60bの間並びに内周側回転子61の隣接する2つの永久磁石61bの間を通りやすくなる。
【0071】
したがって、d軸インダクタンスが小さく、q軸インダクタンスが大きくなり、その差によりリラクタンストルクが発生する。このように、第6実施形態の永久磁石電動機にあっては、マグネットトルクだけなく、リラクタンストルクも寄与し、高出力、高トルクのモータが実現でき、特に永久磁石61bに希土類磁石を用いることから、マグネットトルクが上記第5実施形態よりも大きくなるという特徴がある。
【0072】
図9は、第7実施形態に係る永久磁石電動機を示す概略的平面図である。なお、図中、図3と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略する。この永久磁石電動機は、外周側回転子と内周側回転子のうち、いずれかを永久磁石を埋設したIPM型ロータとし、他方を永久磁石のないスリットのみからなるバックヨーク機能を有するロータとし、主としてマグネットトルクを発生する。
【0073】
外周側回転子70には、断面扇形状の永久磁石70bがその内周面側で当該極数分だけ円周方向に等間隔に埋め込まれているが、この場合、それら永久磁石70bの間隔を狭くしている。なお、上記各実施形態と同様に隣接する永久磁石70bの磁極を異極としてなる。
【0074】
内周側回転子71には、頂点をシャフト13に向けた逆円弧形状(あるいはほぼ半楕円形状)の細いスリット、またはそのスリットを多層としたスリット部71bの中心線が、外周側回転子70の2つの永久磁石70bの中間(q軸)に位置するように対向して同数だけ等間隔に形成されている。
【0075】
これによれば、外周側回転子70に埋め込まれた永久磁石70bによって発生する磁束は、固定子14のティース部を通り、内周側回転子71の隣接するスリット部71bの間の磁路を通り、再び固定子14を通って外周側回転子70の隣の極の永久磁石に戻る。
【0076】
このように発生する磁束と、固定子14の巻線に流れる電流によって発生する磁束とによってマグネットトルクが発生する。また、内周側回転子71には永久磁石が設けられていないことから、その分、コストの低減が図られる。
【0077】
ここで、固定子14について説明を加えると、固定子14は複数のティース部14dを含むが、各ティース部14dが独立した形であると、固定子14を樹脂でエンドブラケット15と一体的成形する場合に、各ティース部14dの固定位置精度が出しにくくなることがある。
【0078】
そこで、図10に変形例としての固定子80を示す。この固定子80は、上記各ティース部14dの外周側の歯14aの端部間を屈曲可能な連結部80aで連結してなる。この連結部80aは、第1番目のティース部14dと最後のティース部14dには一方の端部だけに設け、残りのティース部14dには両端部に設けられる。
【0079】
上記固定子80を製造する場合、自動プレス方式を採用し、各ティース部14dを歯14a,歯14bを含めて電磁鋼板を打ち抜いて積層するが、それを連続して一列状に打ち抜けばよい。そして、各ティース部14の歯a,歯14bの間に巻線14cを集中巻きし、しかる後これを円形として固定子80とする。これによれば、各ティース部14dを個々に製造する場合と比較して電磁鋼板の無駄が減少し、巻線14cを容易に施すことができ製造コストの低下が図れる。
【0080】
図11は、第8実施形態に係る永久磁石電動機の片側半分の構成を示す概略的断面図である。なお、図中、図2と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略する。この第8実施形態はSPMモータについてのもので、外周側回転子90は、図2中のコア部10aおよび円板12を一体化したカップ形状の固定部90aを備えており、この内周面に永久磁石10bが固着されている。固定部90aは、鋼板をカップ形状にプレスワークで絞り加工して得ることができる。
【0081】
内周側回転子91については、上述したように自動プレス方式を採用して金型内で電磁鋼板(または鋼板)を打ち抜き積層し、あるいは棒鋼を切削して円柱形状(または多角柱状)のヨーク部91aを形成し、これに永久磁石11bを外周側回転子90の永久磁石10bに対向して固着してなる。
【0082】
内周側回転子91をシャフト13に固定する方法としては、その中央(ヨーク部91aの中心)に軸挿通孔を設けてシャフト13を焼ばめ圧入するか、かしめ接着などで固着する。
【0083】
図12は、IPM型モータの変形例としての第9実施形態に係る永久磁石電動機の片側半分の構成を示す概略的側断面図である。なお、図中、図4と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
【0084】
この第9実施形態において、外周側回転子100と内周側回転子101は、ともに電磁鋼板を打ち抜いて積層してなるコア部100a,101aを備えているが、これらコア部100a,101aの一端側はアーム部102にて一体に連結されている。なおこの例では、アーム部102には固定子14と対向する部位に凹部が設けられている。
【0085】
コア部100a,101aには、永久磁石10b,11bがそれぞれ埋め込まれており、内周側のコア部101aは軸挿通孔を備え、その軸挿通孔にシャフト13が焼ばめ圧入もしくはかしめ接着などの方法で固着される。
【0086】
図13は、上記第3実施形態(図4)の変形例としての第10実施形態に係る永久磁石電動機の片側半分の構成を示す概略的断面図である。なお、図中、図4と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
【0087】
この第10実施形態においては、固定子14(あるいは固定子80)側に一体的に形成された有底円筒状のブラケット110と、同ブラケット110の開口部に嵌合固着されるエンドブラケット111とを備えている。
【0088】
すなわち、図4に示すブラケット17とエンドブラケット15とが逆になった構造で、ブラケット110は一方の軸受部16を介してシャフト13に支持され、また、エンドブラケット111は他方の軸受部18を介してシャフト13に支持される。
【0089】
ところで、上記各実施形態では、シャフト13から回転出力を得るようにしているが、シャフト13を固定軸とし、その周りを回転子が回転する構成も本発明に含まれる。その構成を第11実施形態として図14により説明する。なお、図14は第11実施形態に係る永久磁石電動機の片側半分を示す概略的な断面図である。
【0090】
この第11実施形態においては、固定子14(あるいは固定子80)と固定軸120とを、インサート成形法により樹脂成形されるエンドブラケット121にて一体的に連結し、外周側回転子122と一体に連結された内周側回転子123の内径部両側2カ所に軸受部124,125を設けてなる。
【0091】
軸受部124,125にはラジアルボールベアリングが用いられるが、この場合、その内輪は固定軸120に圧入固定されるため外輪側が回転子122,123とともに回転する。すなわち、ラジアルボールベアリングは外輪転動型として動作する。
【0092】
回転子が固定軸120の軸方向に移動しないようにするため、この例においては、内周側回転子123の内周面には、2つの軸受部124,125の間に入り込んで軸方向に移動を阻止する凸状のストッパ126が設けられている。これにより、エアギャップが確保され、回転トルクが発生する。なお、この第11実施形態はIPM型モータだけなく、SPM型モータにも適用可能である。
【0093】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のラジアルエアギャップ型の永久磁石電動機は、固定子の外周側および内周側にそれぞれ回転子を配置して2層のエアギャップを有しており、固定子は、各々が外周側の歯と内周側の歯との間に三相の集中巻線が施された電磁鋼板の積層体からなり、円周方向に等間隔に配置された3m(m;正の整数)個のティース部を含み、2個の回転子はそれらの一端側で一体的に連結されており、少なくとも一方の回転子には、2n(n;正の整数)極の極数を有する永久磁石が設けられている構成としたことにより、損失分が少なく、したがって高トルク,高出力,高効率で、しかも小型化が可能であるという効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による永久磁石電動機の第1実施形態を示す概略的平面図。
【図2】上記第1実施形態の概略的断面図。
【図3】本発明の第2実施形態を示す概略的平面図。
【図4】上記第2実施形態の概略的断面図。
【図5】本発明の第3実施形態を示す概略的平面図。
【図6】本発明の第4実施形態を示す概略的平面図。
【図7】本発明の第5実施形態を示す概略的平面図。
【図8】本発明の第6実施形態を示す概略的平面図。
【図9】本発明の第7実施形態を示す概略的平面図。
【図10】本発明が備える固定子の変形例を示す模式図。
【図11】本発明の第8実施形態の片側半分の構成を示す概略的断面図。
【図12】本発明の第9実施形態の片側半分の構成を示す概略的断面図。
【図13】本発明の第10実施形態の片側半分の構成を示す概略的断面図。
【図14】本発明の第11実施形態の片側半分の構成を示す概略的断面図。
【符号の説明】
10 外周側回転子
10a 外周側回転子のコア部
10b 外周側回転子の永久磁石
11 内周側回転子
11a 内周側回転子のコア部
12 円板(連結部材)
13 シャフト
14 固定子
14a 外周側の歯
14b 内周側の歯
14c 巻線
14d ティース部
15 エンドブラケット
16,18 軸受部
17 ブラケット

Claims (17)

  1. リング形状の固定子(電機子)の外周側と内周側とに、リング形状の回転子(界磁)を2個同軸的に配置してなり、ラジアル方向に2層のエアギャップを備えている永久磁石電動機において、
    上記固定子は、各々が外周側の歯と内周側の歯との間に三相の集中巻線が施された電磁鋼板の積層体からなり、円周方向に等間隔に配置された3m(m;正の整数)個のティース部を含み、上記2個の回転子はそれらの一端側で一体的に連結されており、少なくとも一方の回転子には、2n(n;正の整数)極の極数を有する永久磁石が設けられていることを特徴とする永久磁石電動機。
  2. 上記固定子のティース部の数が3n個で、上記回転子の極数が2n極であり、あるいは上記固定子のティース部の数が9n個で、上記回転子の極数が10n極もしくは8n極(nはいずれも正の整数)である請求項1に記載の永久磁石電動機。
  3. 上記固定子の各ティース部は、一列状につながるように上記外周側の歯間が屈曲可能に連結されている請求項1または2に記載の永久磁石電動機。
  4. 上記固定子の各ティース部は、リング状に配列された状態でモータブラケットを形成する樹脂材により一体に固められている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の永久磁石電動機。
  5. 上記各回転子にはそれぞれ複数の永久磁石が、隣接するもの同士が異極で、かつ、上記固定子を挟んで対向するもの同士が異極となるように設けられている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の永久磁石電動機。
  6. 上記各回転子はプラスチックマグネットより成形され、その成形に際して極異方性に磁化された状態で着磁される請求項5に記載の永久磁石電動機。
  7. 上記各回転子は強磁性体のヨークに永久磁石を固着してなる請求項1ないし5のいずれか1項に記載の永久磁石電動機。
  8. 上記回転子は電磁鋼板の積層体からなるコアを備え、そのコア内に永久磁石を埋設してなるIPM型ロータである請求項1ないし5のいずれか1項に記載の永久磁石電動機。
  9. 上記外周側の回転子の永久磁石と上記内周側の回転子の永久磁石は異なる磁石材料からなる請求項1ないし5のいずれか1項,7または8に記載の永久磁石電動機。
  10. 上記回転子に埋設された永久磁石の両端部には、上記固定子側に向けてフラックスバリアが形成されている請求項1ないし5のいずれか1項,8または9に記載の永久磁石電動機。
  11. 上記外周側の回転子は永久磁石を備えているとともに、上記内周側の回転子は永久磁石を備えず、かつ、上記外周側の回転子の永久磁石と対向する位置に頂点を同回転子の中心側に向けた円弧形状のスリットを備え、d軸のリラクタンスが小さく、q軸のリラクタンスが大きくなるように磁路が形成されている請求項1,2,3,4,8,9または10に記載の永久磁石電動機。
  12. 上記外周側の回転子および上記内周側の回転子は、ともに永久磁石の相互間に磁束を通す磁路が確保されており、マグネットトルクとともにリラクタンストルクを発生可能とした請求項1,2,3,4,5,8,9または10に記載の永久磁石電動機。
  13. 上記外周側の回転子は鋼板をカップ状に加工してなる外側ヨークの内側円筒面に永久磁石を固着してなり、上記内周側の回転子は電磁鋼板の積層体あるいは棒鋼を切削してなるヨークに永久磁石を固着してなり、上記内周側の回転子の中央には回転軸固定用の孔を設けて同孔に回転軸を固定するとともに、上記カップ状の外側ヨークの底部中央を上記内周側の回転子に固定してなる請求項1,2,3,4,5,7または9に記載の永久磁石電動機。
  14. 上記外周側および上記内周側の回転子は、ともに電磁鋼板の積層体を備え、その各積層体の一端側がアーム部を介して一体的に連結され、上記内周側の回転子の中央には回転軸固定用の孔を設けて同孔に回転軸を固定してなる請求項1,2,3,4,5,7,8または9に記載の永久磁石電動機。
  15. 上記固定子には樹脂よりなるエンドブラケットを一体的に形成し、上記内周側の回転子に固着される回転軸には2個の軸受を上記回転子の両側に配置し、上記回転子および固定子を覆うように形成されたブラケットの開口部に上記エンドブラケットを嵌合して結合し、上記エンドブラケットおよびブラケットには軸受けハウジングを設けて、その内部に内輪回転型の軸受けを収納し、上記回転子と上記固定子との間に所定のエアギャップを確保して回転トルクを発生し得るようにした請求項1ないし12のいずれか1項に記載の永久磁石電動機。
  16. 上記固定子には同固定子および上記回転子を覆う形状のブラケットを樹脂により一体的に形成し、上記内周側の回転子に固着される回転軸には2個の軸受を上記回転子の両側に配置し、上記ブラケットの開口部にエンドブラケットを嵌合して固着し、上記エンドブラケットおよびブラケットには軸受けハウジングを設けて、その内部に内輪回転型の軸受けを収納し、上記回転子と上記固定子との間に所定のエアギャップを確保して回転トルクを発生し得るようにした請求項1ないし12のいずれか1項に記載の永久磁石電動機。
  17. 上記固定子に樹脂よりなるエンドブラケットを一体的に形成する際、そのエンドブラケットを介して上記固定子を固定軸に連結し、上記内周側の回転子の内径部両端に軸受けハウジングをそれぞれ設けて、それらの内部に外輪回転型の軸受けを収納し、上記外輪回転型の軸受けにより上記回転子が軸方向に移動しないように上記固定軸に取り付け、上記回転子と上記固定子との間に所定のエアギャップを確保して回転トルクを発生し得るようにした請求項1ないし12のいずれか1項に記載の永久磁石電動機。
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