JP2004301221A - 流体封入式エンジンマウント - Google Patents

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    • F16F2230/18Control arrangements
    • F16F2230/183Control arrangements fluid actuated

Abstract

【課題】特別な切換バルブや駆動手段、制御装置等の複雑な機構を必要とすることなく、防振が要求される入力振動の変化に応じて防振特性が変更設定され得る、構造が簡単で新規な流体封入式エンジンマウントを提供すること。
【解決手段】オリフィス通路74をアイドリング振動の周波数域にチューニングする一方、外部から及ぼされる負圧の作用に基づいて該オリフィス通路74を通じて流動せしめられる流体の流動状態を変化せしめて、該負圧の絶対値が所定値よりも大きくなった場合に該オリフィス通路74を通じての流体流動を押さえる負圧式オリフィス制御手段44,50を設けると共に、該負圧式オリフィス制御手段に対して、エンジンの吸気ポートに生ぜしめられる負圧を常時及ぼす直結型負圧管路90を設けた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、内部に封入された非圧縮性流体の共振作用等の流動作用に基づいて防振効果を得るようにした流体封入式エンジンマウントに係り、特に防振すべき振動の変化に応じて防振特性が自動的に切り換えられることにより、切換バルブや制御手段等のような複雑な制御手段を必要とすることなく、広い周波数域に亘って優れた防振効果を簡単な構造をもって実現することの出来る、新規な構造の流体封入式エンジンマウントに関するものである。
【0002】
【背景技術】
内燃機関からなるエンジンを駆動源として備えた自動車においては、エンジンで発生する加振力に起因して、車両ボデーや各種部材における振動(振動に起因する騒音等を含む)が大きな問題となる場合が多く、かかる振動を低減するために、従来から、パワーユニットをボデーに対して弾性支持するエンジンマウントが採用されている。
【0003】
また、かかるエンジンマウントの一種として、内部に非圧縮性流体が封入された受圧室と平衡室をオリフィス通路で相互に連通せしめて、振動入力時にオリフィス通路を流動せしめられる流体の共振作用を利用して防振効果を得るようにした流体封入式エンジンマウントが、従来から知られている。例えば、特許文献1に記載されているものが、それである。ところが、流体の共振作用に基づく防振効果は、オリフィス通路がチューニングされた狭い周波数域でしか有効に発揮され難いという問題があった。
【0004】
一方、自動車においては、車両走行状況等に応じて問題となる振動が異なり、車両走行時には、走行時のこもり音等の高周波小振幅振動やエンジンシェイク等の低周波大振幅振動が問題となり易く、車両停車時には、アイドリング振動等の中周波中振幅振動が問題となり易いのであり、防振すべき振動が広い周波数域に亘るという特徴がある。
【0005】
そこで、このように状況に応じて異なる防振性能が要求されることに対応するために、本願出願人は、先に、特許文献2において、防振特性を切換制御することが出来るようにした切換制御型の流体封入式エンジンマウントを提案した。かかる切換制御型の流体封入式エンジンマウントでは、外部から及ぼされる空気圧を切換制御することにより、二つのオリフィス通路を選択的に切り換えて機能させるようになっており、二つのオリフィス通路がそれぞれチューニングされた各周波数域で、流体の共振作用に基づく防振効果を得ることが出来るようになっている。
【0006】
ところが、この先願に係る切換制御型の流体封入式エンジンマウントにおいては、外部から及ぼされる空気圧を切換制御するために、切換バルブや、該切換バルブの駆動手段,該駆動手段の制御装置,更に制御装置のための各種センサ等が必要となることから、部品点数が非常に多くなり、構造や制御作動が複雑で、製造コストも高くなる等という問題があった。
【0007】
【特許文献1】
特開昭57−009340号公報
【特許文献2】
特公平06−089803号公報
【0008】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、特別な切換バルブや駆動手段,制御装置等の複雑な機構を必要とすることなく、防振が要求される入力振動の変化に応じて防振特性が変更設定され得る、構造が簡単で新規な流体封入式エンジンマウントを提供することにある。
【0009】
【解決手段】
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
【0010】
すなわち、本発明は、前述の如き課題を解決するために本発明者が多くの実験と検討を加えた結果、内燃機関からなるエンジンでは、自動車の走行状態に応じて内燃機関のエアインテーク側に生ぜしめられる負圧の大きさが変化すること、特に自動車においては、走行中と停車中で、かかる負圧の大きさが顕著に変化することに着目し、この負圧の変化を直接的に利用して防振特性を切り換えることによって、切換バルブ等の複雑な機構を用いることなく、入力振動に応じて防振特性を変更して複数の乃至は広い周波数域の振動に対して有効な防振効果を発揮し得る流体封入式エンジンマウントを、簡易な構造で実現することが出来るであろうという知見を得たのであって、本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものである。
【0011】
(本発明の態様1)
本発明の態様1の特徴とするところは、互いに離隔配置された第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結すると共に、壁部の一部が該本体ゴム弾性体で構成されて振動入力時に圧力変動が生ぜしめられる受圧室と、壁部の一部が可撓性膜で構成されて容積変化が容易に許容される平衡室を形成して、更にそれら受圧室と平衡室を相互に連通せしめるオリフィス通路を形成した流体封入式エンジンマウントにおいて、前記オリフィス通路をアイドリング振動の周波数域にチューニングする一方、外部から及ぼされる負圧の作用に基づいて該オリフィス通路を通じて流動せしめられる流体の流動状態を変化せしめて、該負圧の絶対値が所定値よりも大きくなった場合に該オリフィス通路を通じての流体流動を抑える負圧式オリフィス制御手段を設けると共に、該負圧式オリフィス制御手段に対して、エンジンの吸気ポートに生ぜしめられる負圧を常時及ぼす直結型負圧管路を設けたことを、特徴とする。
【0012】
このような本態様においては、エンジンの吸気ポートに生ぜしめられる負圧を常時利用することでオリフィス通路の機能を制御することが出来る。それ故、切換バルブやバルブ駆動手段などの複雑で高価な部品を必要とすることなく、防振特性を変更設定することが可能となるのであり、エンジンの稼働状態(自動車でいえば、自動車の走行状態)に応じて防振特性を変更することにより、複数の乃至は広い周波数域の振動に対して、優れた防振効果を発揮し得る流体封入式エンジンマウントが、簡単な構造でコンパクトに且つ安価に実現可能となるのである。なお、エンジンの吸気ポートに生ぜしめられる負圧の採取箇所は、エンジンの状態に応じて変化する負圧を効率的に得ることのできる場所が望ましく、一般に、エアインテークマニホールドのエンジン側であって、スロットルバルブよりもエンジン側から採取され得る。
【0013】
(本発明の態様2)
本発明の態様2は、前記態様1に係る流体封入式エンジンマウントにおいて、前記受圧室の壁部の別の一部をゴム弾性板で構成すると共に、該ゴム弾性板を挟んで該受圧室と反対側に作用空気室を形成することにより、前記負圧式オリフィス制御手段を構成して、該作用空気室に対して前記直結型負圧管路を接続せしめ、該作用空気室に及ぼされる負圧の絶対値が所定値よりも大きくなった場合に該ゴム弾性板を該作用空気室の内面に吸引吸着して拘束する一方、該作用空気室に及ぼされる負圧の絶対値が所定値よりも小さくなった場合に該ゴム弾性板が弾性復元力に基づいて該作用空気室の内面から離隔して弾性変形が許容されるようにしたことを、特徴とする。
【0014】
本態様においては、自動車の走行状態の違いによってエンジンのインテーク側に生ぜしめられる負圧の大きさが異なるのを利用して、自動車の走行状態の違いによって変化する振動に対応してエンジンマウントの防振特性を自動的に変化させることが、有利に実現され得る。具体的には、エンジンがアイドリング状態とされる自動車の停車状態下と、エンジンが非アイドリング状態とされる自動車の走行状態下とで、エンジンのインテーク側に生ぜしめられる負圧の大きさが異なることから、アイドリング状態下では、絶対値の大きな負圧(以下、負圧に関しての大小は絶対値を表す)が作用空気室に及ぼされることにより、ゴム弾性板が作用空気室の内面に吸引吸着されて拘束されることから、振動入力によって生ぜしめられる受圧室の圧力変動がゴム弾性板の弾性変形で吸収されてしまうことなく、受圧室に圧力変動が効率的に生ぜしめられることにより、受圧室と平衡室の間でのオリフィス通路を通じての流体流動量が有利に確保され得るのであり、以て、かかるオリフィス通路を流動せしめられる流体の共振作用に基づいて、アイドリング振動に対して有効な防振効果が発揮され得る。
【0015】
また一方、走行時の非アイドリング状態下、特にエンジン振動が問題となり易い加速状態下では、スロットル弁開度が大きくなって発生負圧が小さくなることから、ゴム弾性板が作用空気室の内面から離隔して自由な弾性変形が許容されることとなる。それ故、振動入力に際して受圧室に生ぜしめられる圧力変化がゴム弾性板の弾性変形で吸収低減され得ることとなり、受圧室の圧力変動が低減されることによって、例えば走行時のこもり音等に対して有効な防振効果が発揮され得るのである。
【0016】
しかも、かかる状況下では、ゴム弾性板によって構成された受圧室の壁ばね剛性が小さくされることにより、オリフィス通路のチューニング周波数が低周波数側に移行せしめられることとなる。それ故、ゴム弾性板の材質や形状,大きさ等および作用空気室に及ぼされる空気圧変動幅等を適当に調節して、作用空気室に及ぼされる圧力変化に伴うオリフィス通路のチューニング周波数の変化幅を適当に調節することにより、走行時の非アイドリング状態下で作用空気室に及ぼされる負圧が小さくされた際に、オリフィス通路のチューニング周波数が、エンジンシェイク等に相当する低周波振動の周波数域となるようにして、エンジンシェイク等の低周波数域に対しても、オリフィス通路を流動せしめられる流体の共振作用に基づく防振効果が発揮されるようにすることも可能である。
【0017】
(本発明の態様3)
本発明の態様3は、前記態様2に係る流体封入式エンジンマウントにおいて、僅かに内方に凸となる湾曲した内周面を備えたすり鉢状の凹所の開口部を前記ゴム弾性板で流体密に覆蓋することにより前記作用空気室を形成すると共に、該作用空気室の底部の略中央に前記直結型負圧管路を開口位置せしめる一方、該ゴム弾性板を全体として前記受圧室側に僅かに突出する滑らかな内面のドーム形状とすると共に、該ゴム弾性板の外面の中央部分を外方に突出させて中央厚肉部を形成したことを、特徴とする。
【0018】
本態様においては、特定の略すり鉢状の内周面をもって作用空気室を形成したことにより、アイドリング状態下で大きな負圧が作用空気室に及ぼされた際、ゴム弾性板が作用空気室の出来るだけ広い領域に亘って略密着状態に安定して保持され得ることとなり、ゴム弾性板の拘束状態が一層有利に且つ安定して生ぜしめられ得る。また、ゴム弾性板の中央部分には、中央厚肉部が形成されており、この中央厚肉部の外周縁部に形成される段差部分が、作用空気室におけるすり鉢状の傾斜面の中間部分に位置せしめられるようにされることから、アイドリング状態下で及ぼされる大きな負圧によってゴム弾性板が作用空気室の内面に略密着状態とされた後、自動車が走行して加速状態に至り、作用空気室に及ぼされる負圧が小さくなった場合に、かかる中央厚肉部だけが大きな弾性をもって復元されることとなり、それによって、ゴム弾性板が、作用空気室の内周面への密着状態から離隔状態に安定して復元位置せしめられることとなって、目的とする防振特性の変更作動が一層安定して発現され得る。
【0019】
(本発明の態様4)
本発明の態様4は、前記態様1に係る流体封入式エンジンマウントにおいて、前記受圧室の壁部の別の一部をゴム弾性板で構成すると共に、該ゴム弾性板を挟んで該受圧室と反対側に該ゴム弾性板の弾性変形を許容する空所を設ける一方、前記可撓性膜を挟んで前記平衡室と反対側に作用空気室を形成することにより、前記負圧式オリフィス制御手段を構成して、該作用空気室に対して前記直結型負圧管路を接続せしめ、該作用空気室に及ぼされる負圧を該平衡室から前記オリフィス通路を通じて前記受圧室に配された該ゴム弾性板に及ぼして、該作用空気室に及ぼされる負圧の絶対値が所定値よりも大きくなった場合に該ゴム弾性板を該受圧室側に引張変形させて高ばね化せしめる一方、該作用空気室に及ぼされる負圧の絶対値が所定値よりも小さくなった場合に該ゴム弾性板の引張変形が解除されて非拘束状態で弾性変形が許容されるようにしたことを、特徴とする。
【0020】
本態様においては、自動車の走行状態の違いによってエンジンのインテーク側に生ぜしめられる負圧の大きさが異なるのを利用して、自動車の走行状態の違いによって変化する振動に対応してエンジンマウントの防振特性を自動的に変化させることが、有利に実現され得る。具体的には、アイドリング状態下では、大きな負圧が平衡室からオリフィス通路を通して受圧室に及ぼされることにより、ゴム弾性板が受圧室の内方に吸引されるように大きく弾性変形せしめられて高動ばね状態に保持されることから、振動入力によって生ぜしめられる受圧室の圧力変動がゴム弾性板の弾性変形で吸収されてしまうことなく、受圧室に圧力変動が効率的に生ぜしめられることにより、受圧室と平衡室の間でのオリフィス通路を通じての流体流動量が有利に確保され得るのであり、以て、かかるオリフィス通路を流動せしめられる流体の共振作用に基づいて、アイドリング振動に対して有効な防振効果が発揮され得る。
【0021】
また一方、走行時の非アイドリング状態下、特にエンジン振動が問題となり易い加速状態下では、スロットル弁開度が大きくなって発生負圧が小さくなることから、ゴム弾性板を受圧室側に引張変形せしめる負圧力が充分に小さくされて低動ばね化によりて自由な弾性変形が許容されることとなる。それ故、振動入力に際して受圧室に生ぜしめられる圧力変化がゴム弾性板の弾性変形で吸収低減され得ることとなり、受圧室の圧力変動が低減されることによって、例えば走行時のこもり音等に対して有効な防振効果が発揮され得るのである。
【0022】
しかも、かかる状況下では、ゴム弾性板によって構成された受圧室の壁ばね剛性が小さくされることにより、オリフィス通路のチューニング周波数が低周波数側に移行せしめられることとなり、オリフィス通路を流動せしめられる流体の共振作用に基づく防振効果が、エンジンシェイク等の低周波振動に対しても有効に発揮されるようにすることも可能である。
【0023】
(発明の態様5)
本発明の態様5は、前記態様1に係る流体封入式エンジンマウントにおいて、前記オリフィス通路を開閉する弁体と、該弁体に対して常時付勢力を及ぼして該オリフィス通路が該弁体で閉塞される状態に該弁体を弾性的に保持せしめる付勢手段と、外部から及ぼされる空気圧の作用によって前記弁体を作動せしめる空気圧式アクチュエータとによって、前記負圧式オリフィス制御手段を構成して、該空気圧式アクチュエータに対して前記直結型負圧管路を接続せしめ、該空気圧式アクチュエータに及ぼされる負圧の絶対値が所定値よりも小さい場合には前記弁体が前記付勢手段による付勢力によって前記オリフィス通路を閉塞する状態に保持されるようにする一方、該空気圧式アクチュエータに及ぼされる負圧の絶対値が所定値よりも大きくなった場合に該空気圧式アクチュエータから該弁体に及ぼされる駆動力により該弁体が該付勢手段による付勢力に抗して前記オリフィス通路を開口する状態に保持されるようにしたことを、特徴とする。
【0024】
本態様においては、空気圧式アクチュエータに対して、内燃機関のエンジンにおけるエアインポート側に生ぜしめられる負圧を直接的に及ぼして空気圧式アクチュエータを作動せしめることにより、特別な作動制御の装置等を必要とすることなく、自動車の走行状態に応じて空気圧式アクチュエータを作動せしめて、入力振動に応じてオリフィス通路を開閉制御して、防振すべき振動に応じた防振性能が切り換えられるようにして発揮されるようにすることが出来る。
【0025】
(発明の態様6)
本発明の態様6は、前記態様5に係る流体封入式エンジンマウントにおいて、前記空気圧式アクチュエータが、前記可撓性膜を挟んで前記平衡室と反対側に配設されており、該空気圧式アクチュエータの出力部材が該可撓性膜を挟んで前記オリフィス通路の該平衡室への開口部に対向位置せしめられていると共に、該空気圧式アクチュエータにおいて前記付勢手段により該出力部材が該オリフィス通路の開口部に向かって付勢されて該可撓性膜が該開口部に押し付けられることにより該オリフィス通路が閉塞されるようになっていることを、特徴とする。
【0026】
本態様においては、簡単な構造の空気圧式アクチュエータを構成すると共に、かかる空気圧式アクチュエータにより、特別な切換弁等を必要とすることなく、可撓性膜を利用して、受圧室や平衡室の流体密性を充分に確保しつつ、外部からオリフィス通路の開口を比較的容易に連通/遮断することが可能となる。
【0027】
(発明の態様7)
本発明の態様7は、前記態様5又は6に係る流体封入式エンジンマウントにおいて、前記受圧室と前記平衡室の間に、それら両室を常時連通せしめる流体流路を設けて、該流体流路をエンジンシェイクの周波数域にチューニングしたことを、特徴とする。
【0028】
本態様においては、アイドリング振動にチューニングされたオリフィス通路が閉塞された非アイドリング状態下では、振動入力に際して受圧室と平衡室の間に生ぜしめられる相対的な圧力変動に基づいて流体流路を通じて流動せしめられる流体の共振作用に基づいてエンジンシェイクに対して有効な防振効果を得ることが出来る。一方、オリフィス通路が開口せしめられたアイドリング状態下では、チューニング周波数よりも高いアイドリング振動の入力時に流体流路の流通抵抗が反共振作用により著しく増大して実質的に遮断状態となることから、オリフィス通路を通じての流体流動量が充分に確保され得て、オリフィス通路を流動せしめられる流体の共振作用に基づいてアイドリング振動に対する有効な防振効果が発揮され得る。
【0029】
【発明の実施形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0030】
先ず、図1には、本発明の第一の実施形態としての自動車用エンジンマウント10が示されている。このエンジンマウント10は、第一の取付部材としての第一の取付金具12と第二の取付部材としての第二の取付金具14が離隔配置されていると共に、それら第一の取付金具12と第二の取付金具14が本体ゴム弾性体16で弾性連結された構造を有しており、第一の取付金具12が自動車のパワーユニット側に取り付けられる一方、第二の取付金具14が自動車のボデー側に取り付けられることによって、パワーユニットをボデーに対して防振支持せしめるようになっている。なお、以下の説明において、上下方向とは、原則として、図1中の上下方向をいうものとする。
【0031】
より詳細には、第一の取付金具12は、略逆円錐台形状を有しており、その上端面に開口して形成されたねじ穴17に螺着される図示しないボルトにより、第一の取付金具12がパワーユニット側に取り付けられるようになっている。
【0032】
また、第一の取付金具12には、本体ゴム弾性体16が加硫接着されている。かかる本体ゴム弾性体16は、下方に向かって拡径する全体として大径の略円錐台形状を呈していると共に、大径側端面に開口する逆すり鉢形状の凹部18を有している。そして、本体ゴム弾性体16の小径側端面から第一の取付金具12が軸方向下方に差し込まれた状態で同一中心軸上に配されて加硫接着されている。また、本体ゴム弾性体16の大径側端部外周面には、略大径円筒形状の金属スリーブ20が重ね合わされて加硫接着されている。
【0033】
一方、第二の取付金具14は、大径の略段付き円筒形状を有しており、軸方向中間部分に形成された段差部24を挟んで、軸方向上部が大径部26とされていると共に、軸方向下部が小径部28とされている。また、これら大径部26および小径部28の内周面には、それぞれ、略全面を覆う薄肉のシールゴム層30が設けられて加硫接着されていると共に、小径部28側の開口部には、薄肉ゴム膜からなるダイヤフラム32が配されており、このダイヤフラム32の外周縁部が第二の取付金具14の開口周縁部に加硫接着されることによって、第二の取付金具14の下側開口部が流体密に閉塞されている。なお、本実施形態では、ダイヤフラム32が、シールゴム層30と一体成形されており、かかるダイヤフラム32によって可撓性膜が構成されている。
【0034】
そして、第二の取付金具14は、その大径部26が金属スリーブ20に外挿されて、絞り加工で嵌着固定されることによって、本体ゴム弾性体16の外周面に固着されている。これにより、第一の取付金具12と第二の取付金具14が、防振すべき振動の主たる入力方向となる略同一の中心軸上に位置するようにして、相互に離隔して配設されており、本体ゴム弾性体16によって弾性的に連結されている。また、第二の取付金具14の大径部26が本体ゴム弾性体16に固着されることにより、第二の取付金具14の上側開口部が本体ゴム弾性体16によって流体密に閉塞されている。
【0035】
なお、第二の取付金具14は、図面上に明示はされていないが、例えば円筒形状のブラケットが外嵌固定されて、かかるブラケットを介して、自動車のボデーに対して固定的に取り付けられるようになっている。
【0036】
また、第二の取付金具14には、その小径部28に仕切部材34が収容されており、本体ゴム弾性体16とダイヤフラム32の対向面間に配されている。この仕切部材34は、金属や合成樹脂等の硬質材で形成されており、略円形ブロック形状を有している。そして、かかる仕切部材34は、第二の取付金具14の小径部28に嵌め込まれて、該小径部28への圧入組付けや、該小径部28の絞り加工等によって、その円筒状外周面が、小径部28に対して、シールゴム層30を挟んで流体密に密着固定されている。このように仕切部材34が第二の取付金具14内に組み付けられることによって、本体ゴム弾性体16とダイヤフラム32の間に形成されて、外部空間に対して密閉された領域が、該仕切部材34によって流体密に二分されており、以て、仕切部材34の上側には、壁部の一部が本体ゴム弾性体16で構成された受圧室36が形成されている一方、仕切部材34の下側には、壁部の一部がダイヤフラム32で構成されて、該ダイヤフラム32の変形に基づいて容積変化が容易に許容される平衡室38が形成されている。
【0037】
そして、これら受圧室36と平衡室38には、それぞれ、水やアルキレングリコール,ポリアルキレングリコール,シリコーン油等の非圧縮性流体が充填されて封入されている。特に、本実施形態では、後述する流体の共振作用に基づく防振効果を有利に得るために、0.1Pa・s以下の粘度を有する低粘性流体が好適に採用される。
【0038】
また、仕切部材34には、屈曲乃至は湾曲して外周面を所定長さで延びる凹溝39が形成されており、この凹溝39が第二の取付金具14で流体密に覆蓋されることによってオリフィス通路74が形成されている。このオリフィス通路74は、一方の端部が、仕切部材34に貫設された連通孔82を通じて受圧室36に接続されていると共に、他方の端部が、仕切部材34に貫設された連通孔84を通じて平衡室38に接続されている。要するに、オリフィス通路74は、受圧室36と平衡室38を相互に、常時、連通しており、それら受圧室36と平衡室38の間で、オリフィス通路74を通しての流体流動が許容されるようになっている。
【0039】
そして、振動入力時に本体ゴム弾性体16の弾性変形に基づいて受圧室36に圧力変動が生ぜしめられた際に、受圧室36と平衡室38の間での相対的な圧力差に基づいてオリフィス通路74を通じて、それら両室36,38間での流体流動が生ぜしめられるようになっている。特に、本実施形態では、かかるオリフィス通路74が、アイドリング振動に相当する20Hz前後の中周波数域にチューニングされている。それにより、アイドリング振動に対して、オリフィス通路74を流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用に基づいて受動的な防振効果が発揮されるようになっている。
【0040】
なお、オリフィス通路74のチューニングは、例えば、受圧室36や平衡室38の壁ばね剛性等を考慮しつつ、オリフィス通路74の通路長さと通路断面積を調節することによって行うことが可能であり、一般に、オリフィス通路74を通じて伝達される圧力変動の位相が変化して略共振状態となる周波数を、当該オリフィス通路74のチューニング周波数として把握することが出来る。
【0041】
さらに、仕切部材34には、上面中央に開口する中央凹所40が形成されていると共に、該中央凹所40の開口周縁部には、仕切部材34の上方に向かって突出する環状の係止突部42が一体形成されている。なお、中央凹所40は、僅かに内方に凸となる湾曲した内周面を備えたすり鉢形状をもって形成されている。
【0042】
そして、所定厚さの円板形状を有するゴム弾性板44が、中央凹所40の開口部に重ね合わされており、ゴム弾性板44の外周面に加硫接着された円筒形状の係止金具46が、その下端開口部において仕切部材34の係止突部42に外嵌されて、該係止突部42に対して流体密にかしめ固定されている。これにより、中央凹所40の開口部がゴム弾性板44によって流体密に覆蓋されており、以て、受圧室36や平衡室38から独立した作用空気室50が形成されている。なお、ゴム弾性板44は、全体として前記受圧室側に僅かに突出する滑らかな内面のドーム形状とされている。また、ゴム弾性板44の外面の中央部分には、中央凹所40の開口径の略半分程度の外径寸法をもって上方に突出する中央厚肉部48が一体形成されている。
【0043】
また、仕切部材34には空気通路78が形成されており、この空気通路78の一方の開口端部が作用空気室50に開口連通せしめられている一方、空気通路78の他方の端部が、仕切部材34の外周面に突設されたポート部80に開口せしめられている。なお、空気通路78の作用空気室50への開口部は、すり鉢形状とされた中央凹所40の最も深い中央底部に位置せしめられている。また、空気通路78における仕切部材34の外周面への開口部であるポート部80は、第二の取付金具14の小径部28に貫設された開口窓88を通じて外部に露出せしめられている。
【0044】
そして、マウント装着状態下では、このポート部80に外部の空気管路90が接続されることにより、かかる空気管路90を通じて、外部から作用空気室50に空気圧が及ぼされるようになっている。
【0045】
ここにおいて、ポート部80に接続された空気管路90は、エンジンの吸気ポートである内燃機関のインテーク側マニホールド52に対して、常時、直接に接続されている。これにより、作用空気室50には、内燃機関のインテーク側マニホールド52に生ぜしめられる負圧が、そのままダイレクトに及ぼされるようになっている。
【0046】
このような構造とされた本実施形態のエンジンマウント10においては、自動車の走行状態に応じた内燃機関のインテーク側マニホールド52に発生する負圧の大きさの変化が、そのまま直接に作用空気室50に及ぼされることとなる。ここにおいて、内燃機関のインテーク側マニホールド52に発生する負圧の大きさは、本発明者が実測した結果、図2に示すようになることが確かめられた。即ち、自動車の停車状態(アイドリング状態)では、充分に大きな負圧が安定して生ぜしめられることとなる。一方、自動車の走行状態(非アイドリング状態)下では、発生する負圧が小さくなる傾向にあり、特にアクセル開度が大きくなって振動の発生が問題となり易い自動車の加速状態下では、発生する負圧が非常に小さくなる傾向が認められる。
【0047】
そして、このような負圧の変動が作用空気室50に及ぼされることにより、ゴム弾性板44が、負圧の大きさに応じて弾性変形することとなる。ここにおいて、本実施形態では、所定の負圧値として予めアイドリング状態で生ぜしめられる負圧よりも僅かに小さな値の負圧がしきい値として採用される。
【0048】
これにより、自動車の停車状態(アイドリング状態)では、かかるしきい値よりも大きな負圧が作用空気室50に及ぼされることにより、ゴム弾性板44が作用空気室50の内面に吸引吸着されて拘束される。それ故、振動入力によって生ぜしめられる受圧室36の圧力変動がゴム弾性板44の弾性変形で吸収されてしまうことなく、受圧室36に圧力変動が効率的に生ぜしめられることとなり、受圧室36と平衡室38の間でのオリフィス通路74を通じての流体流動量が有利に確保され得るのであり、以て、かかるオリフィス通路74を流動せしめられる流体の共振作用に基づいて、アイドリング振動に対して有効な防振効果が発揮され得るのである。
【0049】
また一方、走行時の非アイドリング状態下、特にエンジン振動が問題となり易い加速状態下では、スロットル弁開度が大きくなって発生負圧が小さくなることから、作用空気室50に及ぼされる負圧が小さくされて、ゴム弾性板44が作用空気室50の内面から離隔して自由な弾性変形が許容されることとなる。それ故、振動入力に際して受圧室36に生ぜしめられる圧力変化がゴム弾性板44の弾性変形で吸収低減され得ることとなり、受圧室36の圧力変動が低減されることによって、例えば走行時のこもり音等に対して有効な防振効果が発揮され得るのである。
【0050】
しかも、かかる状況下では、ゴム弾性板44によって構成された受圧室36の壁ばね剛性が小さくされることにより、オリフィス通路74のチューニング周波数が低周波数側に移行せしめられることとなる。特に本実施形態では、停車時のアイドリング状態下で作用空気室50に及ぼされる負圧が大きくされて、ゴム弾性板44が上述の如く、その略全面に亘って作用空気室50の内面に密着されてゴム弾性板44が拘束された状態下で、オリフィス通路74のチューニング周波数が、アイドリング振動の周波数域となるようにして、オリフィス通路74を流動せしめられる流体の共振作用に基づいて、アイドリング振動に対して有効な防振効果が発揮されるようになっている。一方、走行時の非アイドリング状態下では作用空気室50に及ぼされる負圧が小さくされて、ゴム弾性板44が作用空気室50の内面から離隔位置せしめられて、自由に弾性変形が許容される状態下で、オリフィス通路74のチューニング周波数が、エンジンシェイク等に相当する低周波振動の周波数域となるようにして、エンジンシェイク等の低周波数域に対しても、オリフィス通路74を流動せしめられる流体の共振作用に基づく防振効果が発揮されるようになっている。
【0051】
因みに、上述の如き本実施形態に従う構造とされたエンジンマウントについて、その防振特性を実測した測定データを、図3(a),(b)に示す。図3(a)の結果から明らかなように、アイドリング状態下で大きな負圧が作用空気室50に及ぼされた状態下では、20≡程度のアイドリング振動に対して、オリフィス通路74を流動せしめられる流体の共振作用に基づく低動ばね効果により有効な防振効果が発揮されることが認められる。また、図3(b)に示されるように、走行状態下で作用空気室50に及ぼされる負圧が小さくなると、オリフィス通路74の共振周波数が低周波数域に移行して、10≡前後のエンジンシェイクに対して、オリフィス通路74を流動せしめられる流体の共振作用に基づく高減衰効果により有効な防振効果が発揮されることが認められる。
【0052】
従って、本実施形態の流体封入式エンジンマウントでは、車両の走行状態に応じて、自動的に防振特性が切り換えられるのであり、それによって、車両停車時に問題となるアイドリング振動と、車両走行時に問題となるエンジンシェイクの、何れの振動に対しても、有効な防振効果を両立して得ることが出来るのである。
【0053】
また、車両走行状態下では、ゴム弾性板44が弾性変形可能とされていることから、走行時のこもり音等の50≡以上の高周波数数域の振動が問題となる場合にも、受圧室36の微小な圧力変動がゴム弾性板44の弾性変形に基づいて吸収低減され得ることから、そのような高周波小振幅振動に対しても有効な防振効果が発揮され得ることとなるのである。
【0054】
更にまた、ゴム弾性板44の中央部分には、中央厚肉部48が形成されており、この中央厚肉部48の外周縁部に形成される段差部分が、作用空気室50におけるすり鉢状の傾斜面の中間部分に位置せしめられるようにされることから、アイドリング状態下で及ぼされる大きな負圧によってゴム弾性板44が作用空気室50の内面に略密着状態とされた後、自動車が走行して加速状態に至り、作用空気室50に及ぼされる負圧が小さくなった場合に、かかる中央厚肉部48だけが大きな弾性をもって復元されることとなり、それによって、ゴム弾性板44が、作用空気室50の内周面への密着状態から離隔状態に安定して復元位置せしめられることとなって、目的とする防振特性の変更作動が一層安定して発現され得る。
【0055】
次に、図4および図5には、本発明の第二及び第三の実施形態としてのエンジンマウント100,150が示されている。なお、以下の実施形態では、前記第一の実施形態としてのエンジンマウント10と同様な構造とされた部材および部位に対して、それぞれ、図中に、第一の実施形態と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。
【0056】
すなわち、図4に示された本発明の第二の実施形態としてのエンジンマウント100においては、第二の取付金具14に対して、その下側開口部を覆う蓋部材92が組み付けられており、この蓋部材92によって、ダイヤフラム32を挟んで平衡室38と反対側に作用空気室50が形成されている。そして、この作用空気室50に対して、内燃機関のインテーク側マニホールド52に直結的に接続された空気管路90が接続されている。
【0057】
このような本実施形態のエンジンマウント100においても、第一の実施形態のエンジンマウント10と同様に、自動車の走行状態の違いによってエンジンのインテーク側に生ぜしめられる負圧の大きさが異なるのを利用して、自動車の走行状態の違いによって変化する振動に対応してエンジンマウントの防振特性を自動的に変化させることが出来る。
【0058】
すなわち、アイドリング状態下では、大きな負圧が平衡室38からオリフィス通路74を通して受圧室36に及ぼされることにより、ゴム弾性板44が受圧室36の内方に吸引されるように大きく弾性変形せしめられて高動ばね状態に保持されることから、振動入力によって生ぜしめられる受圧室36の圧力変動がゴム弾性板44の弾性変形で吸収されてしまうことなく、受圧室36に圧力変動が効率的に生ぜしめられることにより、受圧室36と平衡室38の間でのオリフィス通路74を通じての流体流動量が有利に確保され得るのであり、以て、かかるオリフィス通路74を流動せしめられる流体の共振作用に基づいて、アイドリング振動に対して有効な防振効果が発揮され得る。
【0059】
また一方、走行時の非アイドリング状態下、特にエンジン振動が問題となり易い加速状態下では、スロットル弁開度が大きくなって発生負圧が小さくなることから、ゴム弾性板44を受圧室36側に引張変形せしめる負圧力が充分に小さくされて低動ばね化によりて自由な弾性変形が許容されることとなる。それ故、振動入力に際して受圧室36に生ぜしめられる圧力変化がゴム弾性板44の弾性変形で吸収低減され得ることとなり、受圧室36の圧力変動が低減されることによって、例えば走行時のこもり音等に対して有効な防振効果が発揮され得るのである。
【0060】
しかも、かかる状況下では、ゴム弾性板44によって構成された受圧室36の壁ばね剛性が小さくされることにより、オリフィス通路74のチューニング周波数が低周波数側に移行せしめられることとなり、オリフィス通路74を流動せしめられる流体の共振作用に基づく防振効果が、エンジンシェイク等の低周波振動に対しても有効に発揮されることとなる。
【0061】
次に、図5に示された本発明の第三の実施形態としてのエンジンマウント150においては、受圧室36と平衡室38を仕切る仕切部材34が、それぞれ平板形状の上側仕切板金具94と下側仕切板金具96を互いに板厚方向に重ね合わせて固着することによって形成されている。
【0062】
また、上下仕切板金具94,96の重ね合わせ面間には、その径方向中間部分を周方向に一周弱の長さで延びるオリフィス通路74が形成されており、該オリフィス通路74の一方の端部が上側仕切板金具94に形成された第一の連通孔98を通じて受圧室36に接続されていると共に、他方の端部が下側仕切板金具96に形成された第二の連通孔99を通じて平衡室38に接続されている。なお、第二の連通孔99は、下側仕切板金具96の略中央に開口位置せしめられている。そして、かかるオリフィス通路74が、アイドリング振動に相当する20Hz前後の中周波数域において、流体の共振作用に基づいて低動ばね効果を発揮し得るようにチューニングされている。
【0063】
更にまた、仕切部材34の外周部分には、上下仕切板金具94,96の重ね合わせ面間を周方向に一周弱の長さで延びる流体流路60が形成されている。この流体流路60は、その一方の周方向端部が受圧室36に接続されていると共に、他方の周方向端部が平衡室38に接続されている。そして、かかる流体流路60が、エンジンシェイクに相当する10Hz前後の低周波数域において、流体の共振作用に基づいて高減衰効果を発揮し得るようにチューニングされている。
【0064】
さらに、第二の取付金具14の下側開口部には、空気圧式アクチュエータ66が組み付けられている。この空気圧式アクチュエータ66は、略カップ形状のハウジング68を備えており、該ハウジング68の周壁部の開口部69が第二の取付金具14の小径部28に外嵌固定されることによって固定的に組み付けられている。
【0065】
また、ハウジング68の内部には、略逆カップ形状の出力金具72が収容されている。この出力金具72の下側開口部分は、スカート状に広がっており、その外周縁部から径方向外方に広がるようにして略円環板形状の支持ゴム弾性体76が加硫接着されている。更に、支持ゴム弾性体76の外周縁部には、円環形状の固定リング77が加硫接着されており、固定リング77と出力金具72が、支持ゴム弾性体76によって弾性的に連結された一体加硫成形品とされている。
【0066】
そして、固定リング77がハウジング68の底部に圧入固定されることにより、出力金具72および支持ゴム弾性体76とハウジング68の底部との対向面間には、外部空間に対して密閉された作用空気室50が形成されている。また、かかる作用空気室50には、出力金具72の上底部とハウジング68の底壁中央部との対向面間に跨がって付勢手段としてのコイルスプリング86が収容配置されている。このコイルスプリング86は圧縮状態で組み込まれており、その付勢力によって、常時、出力金具72がハウジングの底壁部から離隔するように上方に向かって付勢されている。
【0067】
また、出力金具72は、ダイヤフラム32を挟んで、オリフィス通路74における第二の連通孔99が開口位置せしめられた仕切部材34の中央部分に対して軸方向で対向位置せしめられている。そして、コイルスプリング86の付勢力によって、出力金具72によりダイヤフラム32が仕切部材34の下面に対して押圧されて密着せしめられており、以て、ダイヤフラム32が弁体とされて、オリフィス通路74の平衡室38側への開口部が遮断状態に保持されている。なお、ダイヤフラム32は中央部分だけで仕切部材34に密着されており、かかる密着状態下でも、その外周部分において自由な変形が許容されることにより、平衡室38の容積変化が容易に許容されるようになっている。
【0068】
一方、作用空気室50は、ハウジングの底壁部に貫設されたポート部80を通じて空気管路90が接続されることにより、かかる空気管路90を通じて、外部から作用空気室50に空気圧が及ぼされるようになっている。このような本実施形態のエンジンマウント150においても、第一の実施形態のエンジンマウント10及び第二の実施形態のエンジンマウント100と同様に、自動車の走行状態の違いによってエンジンのインテーク側に生ぜしめられる負圧の変化を利用して、自動車の走行状態の違いによって変化する振動に対応してエンジンマウントの防振特性を自動的に変化させることが出来る。
【0069】
つまり、停車時のアイドリング状態下では、作用空気室50に及ぼされる負圧が大きくされて、出力金具72がコイルプリング86の付勢力に抗してハウジングの底壁部側に吸引変位せしめられる。これにより、ダイヤフラム32が仕切部材34から離隔位置せしめられて、オリフィス通路74の開口部が平衡室38と連通せしめられる。それ故、かかるオリフィス通路74を流動せしめられる流体の共振作用に基づいて、アイドリング振動に対して有効な防振効果が発揮され得るのである。
【0070】
一方、走行時の非アイドリング状態下では、作用空気室50に及ぼされる負圧が小さくされて、出力金具72がコイルスプリング86の付勢力により底壁部から離隔位置せしめられることにより、オリフィス通路74が遮断状態に保持される。それ故、振動入力時には流体流路60を通じての流体流動が効率的に生じせしめられることとなり、流体流路60がチューニングされたエンジンシェイクに対しては、流体流路60を通じて流動せしめられる流体の共振作用に基づいて有効な防振効果が発揮され得る。
【0071】
因みに、上述の如き本実施形態に従う構造とされたエンジンマウントについて、その防振特性を実測した測定データを、図6(a),(b)に示す。図6(a)の結果から明らかなように、アイドリング状態下で大きな負圧が作用空気室50に及ぼされた状態下では、20Hz程度のアイドリング振動に対して、オリフィス通路74を流動せしめられる流体の共振作用に基づく低動ばね効果により有効な防振効果が発揮されることが認められる。また、図6(b)に示されるように、走行状態下で作用空気室50に及ぼされる負圧が小さくなると、10Hz程度のエンジンシェイクに対して、流体流路60を流動せしめられる流体の共振作用に基づく、高減衰効果により有効な防振効果が発揮されることが認められる。
【0072】
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これらはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
【0073】
例えば、作用空気室50と空気管路90との接続箇所は例示の如き個数、形状、大きさに限定されるものではなく、要求される防振特性やエンジンマウントが配設される箇所の形状や大きさ等に応じて、適時に設計されるものである。
【0074】
また、前記実施形態では、作用空気室50が空気管路90を通じて内燃機関のインテーク側マニホールド52に直接に接続されることにより、インテーク側マニホールド52に発生する負圧がダイレクトに作用空気室50に及ぼされていたが、かかる空気管路90上に、微小な空気圧変動を解消させるためのアキュムレータを設けることも可能である。
【0075】
さらに、空気管路90において、インテーク側マニホールド52内を流れる空気中に存在する油分の作用空気室50への流入を防止するため、フィルタ等を設けることも可能である。なお、かかるフィルタとしては、オイルミストセパレータが好適に採用され、排出器としては自動排出式または差圧排出式が好適に採用され得る。
【0076】
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
【0077】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた流体封入式エンジンマウントにおいては、エンジンの吸気ポートに生ぜしめられる負圧を常時利用してオリフィス通路の機能を制御することから、切換バルブやバルブ駆動手段などの複雑で高価な部品を必要とすることなく、防振特性を変更設定することが可能となるのである。それ故、エンジンの稼動状態に応じて防振特性を変更することにより、複数の乃至は広い周波数域の振動に対して、優れた防振効果を発揮しうる流体封入式エンジンマウントが、簡単な構造でコンパクトに且つ安価に実現可能となるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としての自動車用のエンジンマウントを示す縦断面図である。
【図2】内燃機関のインテーク側マニホールドに発生する負圧の大きさを測定した結果を示すグラフである。
【図3】本発明の第一の実施形態としての自動車用のエンジンマウントについての防振特性を測定した結果を示すグラフである。
【図4】本発明の第二の実施形態としての自動車用のエンジンマウントを示す縦断面図である。
【図5】本発明の第三の実施形態としての自動車用のエンジンマウントを示す縦断面図である。
【図6】本発明の第三の実施形態としての自動車用のエンジンマウントについての防振特性を測定した結果を示すグラフである。
【符号の説明】
10 エンジンマウント
12 第一の取付金具
14 第二の取付金具
16 本体ゴム弾性体
20 金属スリーブ
44 ゴム弾性板
50 作用空気室
52 インテーク側マニホールド
60 流体流路
74 オリフィス通路
78 空気通路
80 ポート部
90 空気管路
92 蓋部材

Claims (7)

  1. 互いに離隔配置された第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結すると共に、壁部の一部が該本体ゴム弾性体で構成されて振動入力時に圧力変動が生ぜしめられる受圧室と、壁部の一部が可撓性膜で構成されて容積変化が容易に許容される平衡室を形成して、更にそれら受圧室と平衡室を相互に連通せしめるオリフィス通路を形成した流体封入式エンジンマウントにおいて、
    前記オリフィス通路をアイドリング振動の周波数域にチューニングする一方、外部から及ぼされる負圧の作用に基づいて該オリフィス通路を通じて流動せしめられる流体の流動状態を変化せしめて、該負圧の絶対値が所定値よりも大きくなった場合に該オリフィス通路を通じての流体流動を抑える負圧式オリフィス制御手段を設けると共に、該負圧式オリフィス制御手段に対して、エンジンの吸気ポートに生ぜしめられる負圧を常時及ぼす直結型負圧管路を設けたことを特徴とする流体封入式エンジンマウント。
  2. 前記受圧室の壁部の別の一部をゴム弾性板で構成すると共に、該ゴム弾性板を挟んで該受圧室と反対側に作用空気室を形成することにより、前記負圧式オリフィス制御手段を構成して、該作用空気室に対して前記直結型負圧管路を接続せしめ、該作用空気室に及ぼされる負圧の絶対値が所定値よりも大きくなった場合に該ゴム弾性板を該作用空気室の内面に吸引吸着して拘束する一方、該作用空気室に及ぼされる負圧の絶対値が所定値よりも小さくなった場合に該ゴム弾性板が弾性復元力に基づいて該作用空気室の内面から離隔して弾性変形が許容されるようにした請求項1に記載の流体封入式エンジンマウント。
  3. 僅かに内方に凸となる湾曲した内周面を備えたすり鉢状の凹所の開口部を前記ゴム弾性板で流体密に覆蓋することにより前記作用空気室を形成すると共に、該作用空気室の底部の略中央に前記直結型負圧管路を開口位置せしめる一方、該ゴム弾性板を全体として前記受圧室側に僅かに突出する滑らかな内面のドーム形状とすると共に、該ゴム弾性板の外面の中央部分を外方に突出させて中央厚肉部を形成した請求項2に記載の流体封入式エンジンマウント。
  4. 前記受圧室の壁部の別の一部をゴム弾性板で構成すると共に、該ゴム弾性板を挟んで該受圧室と反対側に該ゴム弾性板の弾性変形を許容する空所を設ける一方、前記可撓性膜を挟んで前記平衡室と反対側に作用空気室を形成することにより、前記負圧式オリフィス制御手段を構成して、該作用空気室に対して前記直結型負圧管路を接続せしめ、該作用空気室に及ぼされる負圧を該平衡室から前記オリフィス通路を通じて前記受圧室に配された該ゴム弾性板に及ぼして、該作用空気室に及ぼされる負圧の絶対値が所定値よりも大きくなった場合に該ゴム弾性板を該受圧室側に引張変形させて高ばね化せしめる一方、該作用空気室に及ぼされる負圧の絶対値が所定値よりも小さくなった場合に該ゴム弾性板の引張変形が解除されて非拘束状態で弾性変形が許容されるようにした請求項1に記載の流体封入式エンジンマウント。
  5. 前記オリフィス通路を開閉する弁体と、該弁体に対して常時付勢力を及ぼして該オリフィス通路が該弁体で閉塞される状態に該弁体を弾性的に保持せしめる付勢手段と、外部から及ぼされる空気圧の作用によって前記弁体を作動せしめる空気圧式アクチュエータとによって、前記負圧式オリフィス制御手段を構成して、該空気圧式アクチュエータに対して前記直結型負圧管路を接続せしめ、該空気圧式アクチュエータに及ぼされる負圧の絶対値が所定値よりも小さい場合には前記弁体が前記付勢手段による付勢力によって前記オリフィス通路を閉塞する状態に保持されるようにする一方、該空気圧式アクチュエータに及ぼされる負圧の絶対値が所定値よりも大きくなった場合に該空気圧式アクチュエータから該弁体に及ぼされる駆動力により該弁体が該付勢手段による付勢力に抗して前記オリフィス通路を開口する状態に保持されるようにした請求項1に記載の流体封入式エンジンマウント。
  6. 前記空気圧式アクチュエータが、前記可撓性膜を挟んで前記平衡室と反対側に配設されており、該空気圧式アクチュエータの出力部材が該可撓性膜を挟んで前記オリフィス通路の該平衡室への開口部に対向位置せしめられていると共に、該空気圧式アクチュエータにおいて前記付勢手段により該出力部材が該オリフィス通路の開口部に向かって付勢されて該可撓性膜が該開口部に押し付けられることにより該オリフィス通路が閉塞されるようになっている請求項5に記載の流体封入式エンジンマウント。
  7. 前記受圧室と前記平衡室の間に、それら両室を常時連通せしめる流体流路を設けて、該流体流路をエンジンシェイクの周波数域にチューニングした請求項5又は6に記載の流体封入式エンジンマウント。
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