JP2004300841A - 排水栓装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】メンテナンス性を維持しながら、昇降具をリテーナに対し簡単かつ強固に取付可能にする。
【解決手段】水槽底面に固定されて栓12で開閉される排水口部材11と、前記排水口部材に内設される略筒形リテーナ20と、該リテーナ内に固定されて遠隔操作用ワイヤ8の対応端側を筒内に挿通して前記栓12側に作動連結可能にする昇降具30とを備えた排水栓装置10において、リテーナ20は、内側に形成された昇降具用位置決め部23及び昇降具30の外周を径方向より位置決め部内まで遊挿可能な開口部24を有した本体21と、本体21にヒンジ24b,27bを介して揺動可能に連結されて昇降具30の開口部径方向からの抜けを阻止する抜止部材26とからなる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗面器や浴槽等の水槽底面に設けられる排水栓装置のうち、特に栓がレリーズワイヤ(以下、ワイヤと略称する)を介し開閉される遠隔操作式の排水栓装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9は下記文献1に開示の排水栓装置を示し、同(a)は全体の断面図、同(b)は排水口部材の平面図、同(c)は主要部の構成図である。同図の排水栓装置は、水槽80の底面に設けられた排水口に装着される排水口部材81と、水槽80の下側より排水口部材81に連結されるプラグケース83と、排水口部材81に組み込まれた昇降具(リフト機構とも称されている)82と、ワイヤ87の対応端側に昇降具82を介し連結される栓84等で構成されている。ここで、排水口部材81は、全体が略筒状体であり、筒中央に架橋部81aを介して保持されている筒部85を有し、該筒部85内に昇降具82を位置決め配置している。昇降具82は、筒部85に固定される筒部材86を有し、該筒部材86に対し不図示の操作釦により可動されるワイヤ87の対応端側を挿通可能にする。この場合、ワイヤ87は、チューブ88で被覆され、該チューブ88内を摺動可能となっている。チューブ88の対応端側が筒部材86内に固定され、ワイヤ87の端末側が昇降具82を介し栓84と連結している。筒部材86は、下側に設けられて筒部85の下端面と係合可能な弾性係止片89と、上側に設けられてEリングやヘアピン等の止め具Sを止める係合溝86aとを形成している。
【0003】
以上の構造において、組込手順的には、まず、水槽80に対し排水口部材81がプラグケース83と螺合結合により取り付けられる。この取付状態から、例えば、ワイヤ87の対応端と結合した昇降具82を、排水口部材81の筒部85を弾性係止片89の変形を伴って水槽80上へ一旦押し出し、該押出状態で、栓84をワイヤ87の端側あるいは昇降具82の対応部に結合し、又、筒部材86の係合溝86aに止め具Sをスナップ止めする。その後、昇降具82は、筒部材86を筒部85に押し込むことにより、止め具Sが筒部85の上面に当接し、かつ、弾性係止片89が筒部85の下端面に係合される。これによって、昇降具82は、下方向への移動が止め具Sで規制され、上方向への移動が弾性係止片89で規制されるため、ワイヤ87の上下方向の動きを許容して排水口部材81に対し位置固定される。
【0004】
これに対し、図10は下記特許文献2に開示の排水栓装置を示している。同図の排水栓装置は、図9と比較して、符号90が水槽80に、符号91が排水口部材81に、符号92が昇降具82に、符号93がプラグケース83に、符号94が栓84に、符号97及び96がワイヤ87とチューブ88に対応している。この構造において、排水口部材91は、内周に段部を形成し、又、昇降具92をリテーナ(受け部材)98を介して組み込む。即ち、リテーナ98は、外筒部99と、外筒部99に架橋部を介し保持された不図示の内筒部とを有している。外筒部99は、上縁のフランジ部99aを利用して設けられた不図示の弾性係止部と、中間周囲に設けられた抜止部99bとを有している。そして、フランジ部99aが前記段部に当たるまで排水口部材91に対し上から挿入された後、所定角回動されることにより、フランジ部99aの弾性係止部が前記段部に設けられた係合部に係合し、又、抜止部99bが段部の下端面側に係合される。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−121537号公報(第3〜4頁、図1〜図9)
【特許文献2】
特開平10−179435号公報(第2〜5頁、図1〜図6)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の排水栓装置では次のような問題があり未だ満足できない。即ち、図9の構造では、排水口部材81に対する昇降具82の上方向への固定力が弾性係止片89の爪と筒部85の下端面との係合により行われている関係で強くし難く、例えば、栓84が持ち上げられた開栓状態において、栓84を傾倒させようとする過大な外力を受けると、筒部材86が筒部85から外れ易くなる。これは、文献1に開示されている他の形態、つまり、筒部材86が外周上下に抜け止め用鍔部を有していると共に、排水口部材81側の筒部85が横へ開口した切欠部を有し、筒部材86の中間部を前記切欠部より筒部85内へ圧入する構造であっても同様である。なお、図10の構造では、上述した外力をリテーナ98を介して排水口部材91にて受ける関係で、リテーナ98に対する昇降具92の係合力が問題となる。しかし、文献2には昇降具92がリテーナ98に取り付けられて一体化してあると記載されているだけであり、溶着等で一体化すると組立性が悪くなるだけではなく、メンテナンス性が維持されなくなる。
【0007】
本発明の目的は、以上のような課題を解消して、遠隔操作式に用いられる昇降具をリテーナに対し簡単かつ強固に取付可能にして、昇降具に加わる外力等に起因した昇降具の抜けを確実に阻止でき、また、メンテナンス性にも優れ、しかも長期間に亘って安定した固定力を維持できるようにする。他の目的は以下の内容説明の中で説明する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の排水栓装置は、図面の例で特定すると、水槽底面に固定されて栓12で開閉される排水口部材11と、前記排水口部材に内設される略筒形リテーナ20と、前記リテーナに固定されて遠隔操作用ワイヤ8の対応端側を筒内に挿通して前記栓12側に作動連結可能にする昇降具30とを備えた排水栓装置10において、前記リテーナ20は、内側に形成された昇降具用位置決め部23及び前記昇降具30の外周を径方向より前記位置決め部内まで遊挿可能な開口部24を有した本体21と、前記本体21にヒンジ(24b,27b)を介して揺動可能に連結されて前記昇降具の前記開口部径方向からの抜けを阻止する抜止部材26とからなることを特徴としている。
これに対し、請求項2の排水栓装置は、水槽底面に固定されて栓12で開閉される排水口部材11と、前記排水口部材に内設される略筒形リテーナ20Aと、前記リテーナに固定されて遠隔操作用ワイヤ8の対応端側を筒内に挿通して前記栓12側に作動連結可能にする昇降具30とを備えた排水栓装置10において、前記リテーナ20Aは、内側に昇降具用位置決め部23をそれぞれ形成し、かつ、互いにヒンジ29aを介して開閉可能に連結された対のリテーナ半体29からなることを特徴としている。
【0009】
(工夫点等)以上の各発明は、排水栓部材に対し昇降具がリテーナを介在して取り付けられる構造において、課題に挙げたような昇降具に対する固定力を増大でき、かつ、排水口部材に対する昇降具のリテーナを介した組込性をワンタッチ操作できるようにしたものである。構造特徴は、請求項1ではリテーナが開口部付きの本体とリテーナの一部を形成する抜止部材とからなり、昇降具外周を開口部から本体内に横又は径方向より挿入し抜止部材で抜け防止すること、請求項2ではリテーナが対のリテーナ半体からなり、昇降具外周をリテーナ半体同士の間に横又は径方向より挿入し半体同士を筒状にして抜けを防ぐことにある。これを補足説明する。まず、遠隔操作式の排水口装置では、排水口部材が水槽底面に対し槽下側のプラグケースと連結された状態で取り付けられるが、その際、プラグケース側より操作部側から延びるワイヤの対応端(ここには昇降具が装着されている)が排水口部材の下から上へ挿通される。そして、該ワイヤ対応端の昇降具は、その可動部に栓を連結し、又、排水口部材に対しリテーナを介して取り付けなければならない。この作業は、水槽が浴槽等のごとく大きいこと、ワイヤ対応端側の槽上方への引出量が制約されていること等の事情から作業性が悪いため昇降具の固定力を維持しながら改善したい。そこで、各発明では、槽上方へ引き出したワイヤ対応端(昇降具)に対しリテーナを横又は径方向からの差し込み方式で装着し、該装着状態からリテーナを昇降具と共に排水口部材の筒内へ押し込み操作により取付可能にしたものである。この構造では、請求項1の場合に抜止部材の存在により、請求項2の場合にリテーナ半体同士の挟持により昇降具の外周(全周)が拘束され、該拘束状態が排水口部材の筒内(内径)で確実に維持される。要は、排水口部材に対するリテーナの取付操作性を損なうことなく、リテーナに対する昇降具の装着操作性及び抜け止め力を従来より数段向上したものである。
【0010】
以上の各発明は、請求項3〜5のように展開することがより好ましい。即ち、
・請求項3では、前記リテーナの位置決め部と前記昇降具外周とが互いに係脱可能な突状部及び溝部の一方をそれぞれ有し、前記リテーナが前記突状部及び溝部の係合を介し前記昇降具を固定している構成である。これは、各発明のリテーナが昇降具の外周囲を径方向より離脱不能にしたことに加え、昇降具の上下動を突状部及び溝部の係合により確実に規制できるようする。
・請求項4では、前記本体と抜止部材、又は、前記リテーナ半体同士は前記排水口部材に対し挿入されたとき筒形に保持され、離脱されたとき前記ヒンジを介して互いの間が拡開可能になる構成である。これは、上述したリテーナに対する昇降具の安定した抜け止め力(固定力)を確認的に特定し、又、昇降具やワイヤを交換等する際に昇降具をリテーナから容易に外すことができ、メンテナンス性にも優れていることを明瞭化したものである。
・これに対し、請求項5はリテーナの形状例及び排水口部材への取付構造を特定したものである。前者は請求項1及び2共にリテーナが筒内に位置決め部を形成している内筒部を有している点を、後者はリテーナが水槽の上から下向きへの押圧により簡単に取り付けられる点をそれぞれ明瞭化したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の排水栓装置例について図面を参照して詳述する。図1は発明排水栓装置の使用状態であり、同(a)は栓閉状態で示す図、(b)は栓開状態(一部模式化している)で示す図である。図2は排水栓装置の部材関係を示す概略的な構成図である。図3は排水栓装置の要部であり、同(a)はリテーナ及び昇降具の断面図、同(b)は排水口部材を半分割した状態で示す構成図である。図4及び図6はリテーナ構成を示し、図4(a)はリテーナの上面図、同(b)は本体及び抜止部材の上面図、図5(a)はリテーナの概略斜視図、同(b)は抜止部材の概略図、図6(a)は図4(b)のA−A線断面図、図6(b)は図4(b)のB−B線断面図、図6(c)はリテーナに昇降具を装着した断面図である。これに対し、図7はリテーナの他の構造例であり、同(a)はリテーナを成形状態で示す上面図、同(b)は昇降具を装着する使用状態で示す上面図である。図8は排水栓装置の適用例を模式的に示す説明図である。以下の説明では、排水栓装置の適用例を概説した後、装置構造、要部構造及びその変形例を細部作動と共に説明し、その後、水槽側への組込手順例に言及する。
【0012】
(適用例)図8において、符号1は浴槽等の水槽であり、符号2は水槽1の底面側を示し、符号3は該底面2に開設された排水口を示し、符号4は水槽の上面側を示している。そして、この構造では、排水口3に設けられる排水機構体5と、水槽上面4の操作し易い箇所に設けられて排水機構体5を遠隔操作する操作機構体6と、排水機構体5と操作機構体6との間を連結している連結管7と、連結管7内に配置されてチューブ9で被覆されたワイヤ8等を備えている。なお、ワイヤ8は、チューブ9内を摺動自在に挿通され、一端側が排水機構体6の栓12に図3の昇降具30を介し連結され、他端側が操作機構体6の操作釦14にスラストロック機構等を介し連結されている。そして、作動的には、操作釦14を押圧すると、該操作釦14の下動に連動してワイヤ8がチューブ9内を摺動し、該摺動により栓12もワイヤ8と一体に動き栓12を開状態にてロックし、もう一回押圧されると、該ロックが解除されて操作釦14が元の位置つまり上方へ動き、操作釦14を再び押圧すると、該操作釦14の下動に連動して栓12を閉状態に切り換える。これらは従来と同様である。
【0013】
(装置構造)この排水栓装置10は、図1と図2において、前記排水口3に装着されてプラグケース15に連結される排水口部材11と、排水口部材11に組み込まれるリテーナ20と、リテーナ20に拘束支持される昇降具30等を備え、排水口部材11の上開口に対し栓12の開閉をワイヤ8及び昇降具30を介して切り換える。
【0014】
ここで、プラグケース15は、上下に貫通している排水路用の管部15Aと、該管部15Aの下横向きに接続されている管部15Bとからなる。管部15Aは、水槽1の排水口3に略対応した大きさで、内周に設けられた雌ねじ15bと、上外周に設けられた突き当て用フランジ部15aとを有し、雌ねじ15bが排水口部材11との連結用であり、フランジ部15aが槽底面外側に対しシール材S2を介し安定当接可能にする。管部15Bは、前記操作機構体6と対応する向きに突出され、連結管7の対応端と結合され、連結管7内よりワイヤ8を内挿しているチューブ9の対応端を管路15A及び排水口部材11内より槽上方へ導出する。
【0015】
排水口部材11は、図3(b)のごとく上下に貫通した筒状に形成され、上端部分に設けられた鍔状フランジ部11aと、外周面に設けられた雄ねじ11bと、下端側の内周面に設けられてリテーナ20を取り付ける被係合部11cとを有している。被係合部11cは、円鍔状に張り出した状態に形成されている。
【0016】
(要部構造)以上の排水口部材11には、昇降具30がリテーナ20を介して組み込まれる。このうち、昇降具(リフト機構)30は、リテーナ20を介して排水口部材11の内側に位置決め固定されて、栓12をワイヤ8の可動に連動して開閉可能にする。この例では、昇降具30が図3(a)のごとく、中心側の筒部材31と、該筒部材31に上下摺動可能に組み付けられた可動筒32と、下側より筒部材31に嵌合されかつ可動筒32と係合して一体に摺動されるストッパ33等を備えている。細部は、図面上一部省略したが、次のような構成である。
【0017】
まず、筒部材31は、筒内が上側の大径孔31aと下側の小径孔(符号省略)になっており、上端縁が外側に張り出した規制部34を形成し、外周が下周囲に設けられた溝部35aで区画された突状部35を有している。溝部35aは下端側近くに周回した溝である。突状部35はリテーナ用の係止部である。そして、前記小径孔には、ワイヤ8を挿通しているチューブ9の対応端が装着固定されている。なお、この固定構造は、圧着や溶着等であり、又、実際にはチューブ9を金型内にインサートし筒部材31を成形することにより、物理的かつ溶着により固定している。また、ワイヤ8の対応端は、チュープ9より大径孔31aを通って更に上へ突出されている。この端末には取付具37が装着されている。
【0018】
可動筒32は、筒内にあって上端面より下設された保持用小筒部38と、筒外周囲にあって略中間部に設けられた上下の爪部32a,32bとを有している。小筒部38は、半筒状に形成されて、ワイヤ8の取付具37を装着する。爪部32aは、栓12の連結脚12aを係止することにより栓12を可動筒32に装着する。爪部32bはストッパ33を装着可能にする。このストッパ33は、可動筒32の下開口を塞ぐことにより、取付時やメンテナンスのための取り外し時、又は、掃除等のために昇降具30が引き出されるときに、可動筒32と取付具37との嵌合部の外れや、取付具37とワイヤ8とのカシメ部の抜けを防ぐものである。形状は、概略キャップ状であり、端面に設けられた下孔と、周囲に設けられて前記爪部32bと係合する横孔とを有している。そして、このストッパ33は、図3(a)のごとく筒部材31を下孔から串差し状に配置し、前記横孔と爪部32との係合により可動筒32に連結される。このため、ストッパ33及び可動筒32並びに取付具37は、ワイヤ8の可動に伴って一体として摺動される。また、この摺動範囲は、図1より推察されるごとく、栓12の開位置と閉位置に対応しており、ストッパ33の端面がリテーナ20の対応部(内筒部23)と当たる最下位置から、ストッパ33の端面(筒下端面)が前記筒部材31の上側規制部34と当たる最上位置まである。
【0019】
(第1形態のリテーナ構造)リテーナ20は樹脂製であり、図4〜図6のごとく、本体21及び抜止部材26から構成され、全体が略円盤状になり、該円盤状態で排水口部材11の筒内へほぼ隙間なく挿入される。ここで、本体21は、外周部22及び内筒部23と、外周部22及び内筒部23の一部を欠如した開口部24と、外周部22の一部に設けられた弾性係止片25と、内筒部23の内端面に設けられた溝部23aとを有している。外筒部22及び内筒部23は、複数(4本)のアーム21aで連結されており、アーム21a同士の間の隙間が排水経路となっている。外筒部22には、複数(2本)の弾性係止片25が周囲を等分する箇所にスリット22aを介し区画成形されている。各弾性係止片25は、下側が外筒部22に連結され、外面に爪部25aを突出している。内筒部23は、内径が上記筒部材31の外径に対応している。溝部23aは、上記突状部35と係合することにより、筒部材31に対する固定力を増大可能にする。開口部24は、外筒部22及び内筒部23の一部を抜止部材26に対応して切り欠いたもので、筒部材31が径方向から余裕を持って配置可能となっている。この開口部24は溝部23aの対応部も含む。開口部24の周りには、開口部24の一方側に位置して、外筒部31側の手前に形成された略コ形の空間部24aと、空間部24aを区画している上下面寄りに対向して形成された対の軸部24bと、開口部24の他方側に位置して、下側を欠肉した嵌合段差24cとが設けられている。
【0020】
抜止部材26は、開口部24に収まって本体21と共にリテーナ20を形成する。形状的には、外周部27及び内周部28がそれぞれ円弧状をなし、外周部27と内周部28との内側を欠如した排水通路と、外周部27の片側上下に設けられた片部27aと、各片部27aに設けられた軸孔27bと、外周部27のうち片部27aと反対側の片側に設けられて前記段差24cと嵌合可能な段差27cと、内周部28に設けられて溝部23aと連続可能な溝部28aとを有している。
【0021】
以上の抜止部材26は、本体21に対し開口部24内に配置され、軸部24bを軸孔27bに係合することにより図4の想像線位置から、実線位置まで回動可能に取り付けられる。想像線位置では、昇降具30の筒部材31を本体内周部23の内側へ遊挿可能である。実線位置では、図6(c)のごとく筒部材31が本体内周部23及び抜止部材26の内周部28で全周を拘束される。この拘束状態では、筒部材31が径方向及び上下方向への可動が不能となり、突状部35と溝部23a及び溝部28aとの係合により昇降具30の径方向及び上下方向への規制力が増大される。
【0022】
(第2形態のリテーナ構造)発明のリテーナは、以上のリテーナ20に限られず、図7のリテーナ20Aように構成しても作用的に同じ。この説明では、上記リテーナ20と同じ部位に同一符号を付し、極力重複した記載を省く。即ち、このリテーナ20Aは、単一の成形型により形成可能にしたり、自身の組立を省略可能にした一例である。構造的には、リテーナ20Aが上記本体21及び抜止部材26の組み合わせに代えて、リテーナ半体29,29同士で構成されている。各半体29は、前記した本体21を約1/3だけ欠如した構成であり、各部の形状、例えば、外周部22及び内筒部23と、外周部22の一部に設けられた弾性係止片25と、内筒部11の内端面に設けられた溝部23aと、アーム21a等は実質的に同じ。そして、各半体29は、隣接側が薄肉状のヒンジ29aを介して連結され、自由端側が互いに係脱するラッチ爪29b,29cを有している。このため、この半体29同士は、図7(a)の成形状態から、ヒンジ29aを介し相対的に回動すると、同(b)の使用状態となると共に、ラッチ爪29b,29c同士の係合により該使用状態に保持される。つまり、この使用状態では、リテーナ20Aと図4のリテーナ20とは実質的に同じものとなる。
【0023】
(槽側への組込手順例)次に、以上の排水栓装置10を水槽1に組み込む手順の一例を概説する。
(ア)、まず、排水口部材11とプラグケース15を水槽1に組み付ける。この作業では、排水口部材11が排水口3に挿入された状態で、フランジ部11aが槽底面内側にシール材S2を介し排水口3を封止可能に当接され、雄ねじ11bと雌ねじ15bとの螺合によりプラグケース15の管部15Aに連結操作される。
(イ)、なお、上述したワイヤ8の対応端には、前工程で取付具37を介し昇降具30が装着されており、昇降具30がチュープ9より管部15B、管部15Aから排水口部材11の上方へ挿入される。また、上方へ挿入された昇降具30には、栓12が可動筒32に対し可動筒側爪部32aと栓側連結脚12aとの係合を介し固定される。これは、従来のねじ結合の煩雑性及び締め付け力の変動をなくし、ワンタッチ取り付けを実現し、かつ締め付け力の設定を可能にする。この昇降具30は、この栓12の装着により、仮に下へ可動しても栓閉状態となるため、それ以上下へ移動されない。
【0024】
(ウ)、次に、昇降具30を排水口部材11内にリテーナ20又は20Aを介して取り付ける。この操作において、リテーナ20の場合は、例えば、図4(a)の想像線のごとく抜止部材26がヒンジ(軸部24bと軸孔27b)を介し拡開された状態から、本体21の開口部24に昇降具30の筒部材31を径方向より挿入し、その後、抜止部材26をヒンジ(軸部24bと軸孔27b)を介し開口部24内に回動操作する。リテーナ20Aの場合は、例えば、図7(a)の半体29同士をヒンジ29aを支点として円弧状に近づけてから、両半体29の間に昇降具30の筒部材31を径方向より挿入し、その後、両半体29をヒンジ29aを介し円状に回動操作する。これにより、リテーナ20又は20Aは、図6(c)のごとく筒部材31の全周を拘束する。この拘束状態では、筒部材31が上記した突状部35と溝部23a,28aとの係合により径方向及び上下方向への可動が不能となる。
(エ)、そして、以上の拘束状態から、昇降具30は、排水口部材11内にリテーナ20又は20Aと共に上から下へ挿入されると、各弾性係止片24が排水口部材側被係合部11cと当たるので、更に強く押圧する。この押圧により、各弾性係止片24は、被係合部11cを弾性的に乗り越え、かつ、通過と同時に初期形状に復元して被係合部11cに係合固定される。この組立完了状態が図1に示す状態であり、これにより水槽1の排水口3に対する排水栓装置10の組み込みが完了する。この状態では、リテーナ20又は20Aが排水口部材11の内面に拘束されるため、前記した昇降具30に対する固定力も確実に保たれ、該固定力が経年変化に影響されることなく長期に維持される。また、以上のリテーナ20又は20Aは、例えば、昇降具30やワイヤやチューブ系を修理する際、従来品より昇降具30に対する着脱が容易なため使い勝手に優れている。
【0025】
なお、以上の形態は本発明を制約するものではない。本発明は、請求項1と2の要件を満たす範囲で種々変形可能なものである。一例を挙げると、第1形態のリテーナ20としては第2形態のヒンジ29a構成と同様に、抜止部材26を本体21に薄肉ヒンジを介し一体に形成すること、第2形態のリテーナ20Aとしては第1形態のヒンジ(軸部24bと軸孔27b)構成、又は、専用ヒンジにより半体29同士を連結してもよい。また、以上の排水口部材を排水口金具等として表現したり、昇降具をシフト機構や昇降ユニット等と表現しても差し支えない。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明に係る排水栓装置は、遠隔操作式において、リテーナ及び昇降具の形状的な工夫により、課題に挙げた問題を一掃して、昇降具に加わる外力等に起因した昇降具の不用意な抜けを確実に阻止でき、ワンタッチ作業をより実現したり固定力を増大したりメンテナンス性に優れ、しかも長期間に亘って安定した固定力を維持できる等の利点を具備できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明排水栓装置を使用状態で示す説明図である。
【図2】図1の排水栓装置の部材関係を示す構成図である。
【図3】図1の排水栓装置の要部を示す図である。
【図4】図1の排水栓装置を構成しているリテーナの構成図である。
【図5】図4のリテーナの概略外観斜視図である。
【図6】上記リテーナの断面及び要部作動を示す図である。
【図7】上記リテーナの変形例を示す図である。
【図8】本発明装置の適用例を模式的に示す配置図である。
【図9】排水栓装置の従来構成例を示す参考図である。
【図10】排水栓装置の他の従来構成例を示す参考図である。
【符号の説明】
1…水槽(2は槽底面、3は排水口、4は槽上面)
5…排水機構体(15はプラグケース)
6…操作機構体(14は操作釦)
7…連結管(8はワイヤ、9はチューブ)
10…排水栓装置
11…排水口部材(11cは被係合部)
12…栓(12aは連結脚)
20,20A…リテーナ
21…本体(24bはヒンジ用軸部、28は内筒部)
23a,28a…溝部
25…弾性係止片
26…抜止部材(27bはヒンジ用軸孔)
29…リテーナ半体(29aはヒンジ)
30…昇降具(リフト機構)
31…筒部材(35は突状部)

Claims (5)

  1. 水槽底面に固定されて栓で開閉される排水口部材と、前記排水口部材に内設される略筒形リテーナと、前記リテーナに固定されて遠隔操作用ワイヤの対応端側を筒内に挿通して前記栓側に作動連結可能にする昇降具とを備えた排水栓装置において、
    前記リテーナは、内側に形成された昇降具用位置決め部及び前記昇降具の外周を径方向より前記位置決め部内まで遊挿可能な開口部を有した本体と、前記本体にヒンジを介して揺動可能に連結されて前記昇降具の前記開口部径方向からの抜けを阻止する抜止部材とからなることを特徴とする排水栓装置。
  2. 水槽底面に固定されて栓で開閉される排水口部材と、前記排水口部材に内設される略筒形リテーナと、前記リテーナに固定されて遠隔操作用ワイヤの対応端側を筒内に挿通して前記栓側に作動連結可能にする昇降具とを備えた排水栓装置において、
    前記リテーナは、内側に昇降具用位置決め部をそれぞれ形成し、かつ、互いにヒンジを介して開閉可能に連結された対のリテーナ半体からなることを特徴とする排水栓装置。
  3. 前記リテーナの位置決め部と前記昇降具外周とが互いに係脱可能な突状部及び溝部の一方をそれぞれ有し、前記リテーナが前記突状部及び溝部の係合を介し前記昇降具を固定している請求項1又は2に記載の排水栓装置。
  4. 前記本体と抜止部材、又は、前記リテーナ半体同士は前記排水口部材に対し挿入されたとき筒形に保持され、離脱されたとき前記ヒンジを介して互いの間が拡開可能になる請求項1又は2に記載の排水栓装置。
  5. 前記リテーナは、前記位置決め部を形成している内筒部と、前記排水口部材に設けられた被係合部と係脱する弾性係止片とを有し、前記昇降具を前記内筒部に固定し、かつ、前記排水口部材に対し上から下方向への押圧により前記弾性係止片及び前記被係合部の係合を介し固定される請求項1から4の何れかに記載の排水栓装置。
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