JP2004300781A - 天井吊金物 - Google Patents

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Abstract

【課題】野縁受けや野縁への取付けが容易で作業に手間が掛からず、施工能率を向上させることができる天井吊金物を提供する。
【解決手段】梁取付部11と長尺ボルト13と本体部15とを備えた天井吊金物10であって、本体部15は、水平方向に延出し対向して配置された一対の側壁18a,18bと、これらを連繋する側壁18cとを備え、側壁18a,18bには、所定の位置に側壁18a,18bの内面よりも内側へ突出する係合段部19aが配設された。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は天井吊金物に係り、特に天井面材を取付ける野縁や野縁受けを梁から吊るす際の施工能率を向上することができる天井吊金物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、天井面材を取付けるための下地骨組は、天井面材を取付ける野縁と、該野縁を固定部材を介して支持する野縁受けと、該野縁受けを横架させるための受け部を備え上部が梁に取着された天井吊金物と、から構成されている。
【0003】
天井吊金物の受け部は帯状金属板を折曲し上下方向に延びる本体部と、本体部の下端側から延出し野縁受けを受支する略L字状の支持部と、を形成してなる。
【0004】
このような天井吊金物によって横架された野縁受けの受け部に所定以上の荷重が掛かった場合、支持部が外側に広がるように変形して野縁受けが脱落するおそれがある。また、横架された野縁受けが受け部内でガタつくことがあった。
【0005】
このような不都合を防止するために、野縁受けを受け部に上部から挿入した後、ボルトナットによって野縁受けを挟持する支持部と本体部とを連結し、野縁受けを締め付け固定していた。
【0006】
しかし、ボルトナットによる連結作業は手間が掛かり施工能率が悪いため、ボルトナットによる締め付けではなく簡易に固定することができる受け部が提案されている(特許文献1参照)。
【0007】
簡易に固定することができる上記受け部は、支持部の上端部に被係止部が形成され、本体部には該側面を切り欠いて上下方向に延出し上端部に係止部を有する係止部片が形成されている。そして、係止部片の下端部は切り残した状態とされ本体部に連結されている。
【0008】
そして、野縁受けを受け部に上部から挿入した後、係止部片を引き起こして被係止部に係止することにより野縁受けは固定される。これにより、野縁受けは支持部の変形により脱落したり、受け部内でガタついたりすることがない。
【0009】
【特許文献1】
特開平7−207809号公報(第3−4頁、第1図−第4図)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記係止部を被係止部に係止することにより野縁受けを固定する天井吊金物は、野縁受けを受け部の上部から挿入する必要があること、挿入した後に係止部を引き起こして被係止部に係止する必要があること、からやはり手間が掛かるという問題があった。
【0011】
また、上記受け部は野縁受けを下から支える構成となっているので、天井面材が取付けられる野縁を直接、上記天井吊金物で吊る場合は、支持部で受支されている部分に段差が生じてしまい天井面材に凹凸ができて見栄えがよくないという問題があった。
【0012】
また、この場合、天井面材を取付けた後に天井吊金物を外す必要性が生じたときには、受け部を壊して取り外さなければならないので、作業に手間が掛かっていた。
【0013】
本発明は、上記問題に鑑み、野縁受けや野縁への取付けが容易で作業に手間が掛からず、施工能率を向上させることができる天井吊金物を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、本発明の請求項1に係る天井吊金物によれば、梁に取付けるための梁取付部と、該梁取付部から延出する延長部材と、該延長部材に連結された本体部と、を備えた天井吊金物であって、前記本体部は、前記梁と略平行な方向に延出し上下方向に対向して配置された一対の側壁と、該一対の側壁を連繋する連繋壁とを備え、前記一対の側壁の所定の位置には、前記側壁の内面よりも内側へ突出する弾性係合部が設けられることにより解決される。
【0015】
このように本発明では、受け部としての本体部は、断面略矩形状の長尺部材(野縁受け)を内部に水平方向から挿入して装着するための対向する側壁と、挿入された長尺部材が外れないように長尺部材と弾性的に当接して保持するための弾性係合部を備える。
【0016】
このように構成することにより、従来のように長尺部材を上側から装着したり、受け部へ長尺部材を挿入後にボルトや係合部によってさらに固定したりする必要がなく、本発明では長尺部材を水平方向へ本体部に挿入することのみで天井吊金物に取着することができるので作業効率が向上される。
【0017】
また、請求項2に記載のように前記一対の側壁は、対向する腕部を有する付勢部材によって外側面を覆われ、前記弾性係合部は、前記付勢部材の腕部に形成するように構成することができる。このように弾性係合部を本体部とは別部品として取付けることが可能である。
【0018】
また、請求項3に記載のように前記一対の側壁には、それぞれ対向する位置に切欠部が形成され、該切欠部に前記付勢部材の弾性係合部が係合するようにすれば、弾性係合部が長尺部材の長さ方向にずれることがないので好適である。これにより、長尺部材を天井吊金物に取付けた後に長尺部材の脱落を防ぐことができる。
【0019】
また上記課題は、本発明の請求項4に係る天井吊金物によれば、梁に取付けるための梁取付部と、該梁取付部から延出する延長部材と、該延長部材に連結され、対向する一対の側面にその長尺方向に沿って溝部が形成された長尺部材を保持する本体部と、を備えた天井吊金物であって、前記本体部は、前記延長部材の端部が連結され前記梁と略平行な方向に延出する上壁と、該上壁の略平行な一対の辺から略垂直下方へそれぞれ延出する側壁とを備え、該側壁の所定の位置には、前記側壁の内面よりも内側へ突出し、前記長尺部材の溝部と係合する弾性係合部が配設され、前記側壁は、前記溝部と当接する前記弾性係合部の当接部位から前記側壁の下端部までの距離が、前記弾性係合部と当接する前記溝部の当接部位から前記長尺部材の側面の下端部までの距離よりも小さく設定されることにより解決される。
【0020】
このように本発明では、受け部としての本体部は、断面略矩形状の長尺部材(野縁)を内部に垂直方向から挿入して装着するための対向する側壁と、挿入された長尺部材が外れないように当接して保持するための弾性係合部を備える。
【0021】
このように構成することにより、従来のように長尺部材を上側から装着したり、受け部へ長尺部材を挿入後にボルトや係合部によってさらに固定したりする必要がなく、本発明では長尺部材を下側から本体部に挿入することのみで天井吊金物に取着することができるので作業効率が向上される。
【0022】
また、長尺部材を装着した状態で、本体部の側壁の下端部が長尺部材の下端よりも上側に位置することにより、長尺部材の下面に天井面材を配設する際に、天井面材に凹凸が生じないので好適である。
【0023】
また、請求項5のように前記弾性係合部は、前記側壁を略コ字状に切り欠いて形成され、その下端部が前記側壁と連繋し、上端部が前記溝部と当接して係合するように構成することができる。このように構成すれば、プレス加工等によって側壁を所定形状に切り欠くこと等によって、弾性係合部を形成することができるので好適である。
【0024】
また、請求項6に記載のように前記側壁のいずれか一方には、複数の前記弾性係合部が形成されれば、取付けられた長尺部材を所定の方向(水平方向)に安定的に保持することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する構成,配置等は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
【0026】
図1は本発明の天井面材を取付けるための下地骨組構成の説明図である。図2乃至図4は野縁受けとしての振れ止め材を梁から吊るための天井吊金物の一実施例を示すものであり、図2は本発明の天井吊金物の斜視図、図3は本発明の天井吊金物の取付け状態を表わす説明図、図4は本発明の天井吊金物へ振れ止め部材を装着する状況を表わす説明図である。
【0027】
図5乃至図7は野縁としてのスタッドを梁から吊るための天井吊金物の一実施例を示すものであり、図5は天井吊金物の斜視図、図6は天井吊金物の取付け状態を表わす説明図、図7は天井吊金物へスタッドを装着する状況を表わす説明図である。図8は本発明の連結部材の斜視図、図9は本発明の連結部材の取付け状態を表わす説明図である。
【0028】
図1に示すように石膏ボード等の天井面材1を取付けるための下地骨組は、天井面材1を取付ける野縁としての断面略矩形状長尺部材のスタッド4と、スタッド4をスタッド吊金物5を介して支持する野縁受けとしての断面略矩形状長尺部材の振れ止め材6と、振れ止め材6を横架させるように支持し梁としてのH型鋼梁2に取着された天井吊金物10と、から構成されている。
【0029】
本例のスタッド4は亜鉛メッキ鋼板をプレス加工により折り曲げて断面略矩形(略ロ字状)に成形したものであり、幅40mm、高さ45mmの一般的な角スタッドである。また、後述するようにスタッド4の高さ45mmを有する面の中央には、長さ方向に溝部4aが形成されている。
【0030】
また、本例の振れ止め材6は亜鉛メッキ鋼板を折り曲げて断面略矩形(略コ字状)に形成したものであり、幅10mm、高さ25mmの一般的なチャンネル部材である。天井面材1は、スタッド4の下側面にビス止め等で固定されている。
【0031】
図2に天井吊金物10の斜視図を示す。天井吊金物10は、H型鋼梁2に取付けるための梁取付部11と、梁取付部11の一端部を上下方向に貫通する延長部材としての長尺ボルト13と、長尺ボルト13の下端部に水平方向にスライド可能に取付けられた受け部としての本体部15とを備えている。
【0032】
梁取付部11は、H型鋼梁2に係合する鉤部11bが形成されナット12a,12bを締め付けることによって長尺ボルト13に対して上下方向にスライド調整可能な鞘部11aと、鞘部11aに対して水平方向にスライド可能に取付けられ端部に鉤部11dが形成されたスライド部材11cとを備える。梁取付部11は、一対の鉤部11b,11dの間にH型鋼梁2のフランジを把持して固定することができるように構成されている。
【0033】
本体部15は、薄板鋼板をプレス加工にて一体に形成したものであり、長尺ボルト13が挿通され長尺ボルト13の延出方向に対して略直交する方向に取付けられた延出部16と、延出部16の端部に形成され振れ止め材6を支持する支持部17と、を備える。
【0034】
延出部16は、長尺細板を端部で所定の半径で略180度折り曲げて所定の間隔が保持されるように対向する2つの側面16aが形成されている。2つの側面16aの間には長尺ボルト13が挿通され、同じく2つの断面コ字状の固定部材16bに長尺ボルト13が挿通されている。
【0035】
そして、延出部16は2つの固定部材16bによって上下から挟み込まれ、固定部材16bを上下からナット16cで締め付けることによって、延出部16は長尺ボルト13に固定されている。
【0036】
したがって、本体部15は2つの側面16aの間に挿通された長尺ボルト13を延出部16内でスライドさせることにより、水平方向の取付け位置の調整をすることができるようになっている。
【0037】
支持部17は、延出部16の端部から略水平方向両側であって、延出部16の長さ方向に対して直交する方向に延出する2つの腕部18を備える。腕部18は断面略コ字状であって、垂直方向の連繋壁としての側壁18cと、側壁18cの上下端部から延出部16とは反対の水平方向に延出する2つの対向する側壁18a,18bとを備えている。
【0038】
また、側壁18a,18bの延出方向端部中央にはそれぞれ矩形の切欠部18dが形成されており、切欠部18dに嵌り込むように弾性部材(例えばバネ鋼)で形成された付勢部材19が配置されている。なお、切欠部18dは側壁18cから所定の距離に形成されていれば、側壁18a,18bの端部と連続していなくてもよい。
【0039】
付勢部材19は断面略コ字形状に形成され、付勢部材19の対向する腕部にはそれぞれ対向する腕部へ向けて突出するように弾性係合部としての凸状の係合段部19aが折り曲げられて形成されている。
【0040】
係合段部19aは、腕部から対向する腕部へ向けて内側へ略垂直に折り曲げられて形成された係止部19abと、係止部19abの先端部から外側へ折り曲げられ係止部19abに対して所定の角度を有する斜面19aaとからなる。
【0041】
付勢部材19は外側から腕部18を覆い挟み込んで、その係合段部19aが切欠部18dに嵌り込んだ状態に係合している。また、腕部18の側壁18cにはビス止め用孔18eが穿設されている。
【0042】
図3に天井吊金物10が取付けられた状態を示す。天井吊金物10はH型鋼梁2に梁取付部11が固定され、長尺ボルト13の垂直方向位置を調整後にナット12a,12bを締め付けて長尺ボルト13を固定することによって本体部15の垂直位置が設定される。
【0043】
そして、本体部15を長尺ボルト13に対して適宜な位置に設定してナット16cを締め付けることにより、H型鋼梁2に対する本体部15の水平位置が設定される。
【0044】
図4に示すように、H型鋼梁2に取付けられた天井吊金物10に対して、振れ止め材6を水平方向から装着することができる。振れ止め材6は、側壁18a,18bの内面間の距離に略等しい高さと、側壁18cから係合段部19aまでの距離に略等しい幅とを有する長尺部材である。
【0045】
同図(A)は、振れ止め材6の上下方向の側壁の外面と腕部18の側壁18cの内面とが相対するように配置され、腕部18内へ向けて振れ止め材6が挿入される状態を表わしている。
【0046】
同図(B)は、腕部18内に挿入された振れ止め材6と係合段部19aの斜面19aaとが当接し、係合段部19aが外側へ押しのけられて振れ止め材6が腕部18内へ挿入していく状態を表わしている。このように斜面19aaは、側壁18a,18bに沿って連繋壁18cへ向く力が加えられたときに係合段部19aを外側へ押し出す分力を生起させる。
【0047】
同図(C)は、振れ止め材6が完全に腕部18内に挿入された状態を表わしている。この状態では、挿入途中に外側へ押しのけられた付勢部材19は略元の位置へ戻り、係止部19abが振れ止め材6の上下側壁の右側端部と当接して振れ止め材6を左側へ付勢している。
【0048】
そして、振れ止め材6に対して腕部18から取り外す方向へ力が加えられたときには、振れ止め材6の端部が係止部19abによってその移動を阻止されるので容易には外れないようになっている。つまり、振れ止め材6に取り外す方向の力が加わっても係止部19abには外側へ向く分力が発生しないように係止部19abが折り曲げて形成されている。
【0049】
このように、振れ止め材6を天井吊金物10に対して水平方向から取り付けることができると共に、振れ止め材6を腕部18内に押し込むことのみによって取付けることができるので作業性が向上される。
【0050】
また、本体部15に取付けられた振れ止め材6は、腕部18内で付勢部材19によって腕部18の内壁に押し付けられるように付勢されているので、腕部18内でガタつくことがないので好適である。
【0051】
また、付勢部材19による付勢力を解除すれば腕部18から振れ止め材6を取り外すことができる。また、振れ止め材6を腕部18内に保持したままその長さ方向にずらして位置調整することができる。なお、補強的に腕部18に穿設されたビス止め用孔18eを通して腕部18と振れ止め材6とをネジ留めして固定することも可能である。
【0052】
なお、本例の天井吊金物10の腕部18の側壁18a,18bにはそれぞれ略矩形状の切欠部18dが形成され、切欠部18dに付勢部材19が嵌り込む構成となっているが、これに限らず、付勢部材19が腕部18に取付けられた状態で外れないようになっていればよい。例えば、切欠部18dを設ける替わりに、付勢部材19が振れ止め材6の長さ方向にずれないように側壁18a,18bの端部もしくは面上に凸部や突起を設ければよい。
【0053】
次に、直接、スタッド4をH型鋼梁2から吊る場合に使用される天井吊金物20について説明する。通常は、振れ止め材6を天井吊金物10によってH型鋼梁2から吊っているが、平行して配設された複数のスタッド4の端部に該複数のスタッド4と直交する方向(振れ止め材6と平行)に、スタッド4が配設される場合がある。
【0054】
このように振れ止め材6と平行に配設されるスタッド4をH型鋼梁2から吊るために、図5に示す天井吊金物20を用いることができる。天井吊金物20は、梁取付部21と、長尺ボルト23と、長尺ボルト23の下端部に取付けられた受け部としての本体部25とを備える。梁取付部21,長尺ボルト23は、天井吊金物10の梁取付部11,長尺ボルト13と同様なものであるので説明を省略する。
【0055】
本体部25は、薄板鋼板をプレス加工にて形成されたものであり、矩形状の連繋壁としての上壁26と、上壁26の一対の平行な辺から下方向に延出する側壁27とを備える。本例の側壁27はそれぞれ中央の切り込みで左右に2分割されている。
【0056】
上壁26の中央には上方向に膨出する凸部26aが形成されており、凸部26aの下面側にナットを配置した場合に、該ナットの下面が上壁26の下面よりも上側に位置するようになっている。そして、該ナットとナット25aとを締め付けることにより本体部25は長尺ボルト23に固定されている。
【0057】
側壁27には、中央部を略コ字状に切り欠いて上下方向に延出する弾性係合部としての係合片27aが形成されている。係合片27aは下端部が側壁27と繋がっており、上部が内側へ向けて所定の角度に傾けて形成されている。また、係合片27aの上部にはネジ止め用孔27bが穿設されている。
【0058】
図6に天井吊金物20が取付けられた状態を示す。天井吊金物20はH型鋼梁2に梁取付部21が固定され、長尺ボルト23を調整してナット22a,22bを締め付けることにより本体部25の垂直位置が設定される。図7に示すように、スタッド4は天井吊金物20に対して下側から側壁27内へ挿入して取着することができる。
【0059】
同図(A)は、側壁27内へ向けてスタッド4が挿入される状態を表わしている。スタッド4は一対の側壁27の内面間の距離に略等しい幅を有する側面と、該側面に対して略直交し中央部に所定幅の溝部4aが長さ方向に沿って形成された側面と、を有する長尺部材である。
【0060】
同図(B)は、側壁27内に挿入されたスタッド4と係合片27aの斜面27aaとが当接して外側へ分力が発生し、係合片27aが外側へ押しのけられてスタッド4が側壁27内へ挿入していく状態を表わしている。
【0061】
同図(C)は、スタッド4が完全に側壁27内に挿入された状態を表わしている。この状態では、挿入途中に外側へ押しのけられた係合片27aは略元の位置へ戻り、係合片27aはスタッド4の溝部4aを内側へ付勢しつつ挟み込んでいる。
【0062】
また、スタッド4が完全に側壁27内に挿入された状態では、係止部27abが溝部4aの上側肩部と当接して係合しスタッド4が下方向へ外れないようになっている。つまり、スタッド4を外す方向に力が加えられたとき溝部4aの肩部によって係止部27abに力が掛かっても、係止部27abには外向きの分力が発生しない。
【0063】
このように、スタッド4は天井吊金物20に対して下方向から取り付けることができると共に、スタッド4を側壁27内に押し込むことのみによって取付けることができるので作業性が向上される。
【0064】
また、スタッド4を天井吊金物20から取り外す場合は、係合片27aを外側へ広げることによって取り外すことができるので、従来のように吊金具を壊すことがないので好適である。また、スタッド4を天井吊金物20に取付けた状態では係止部27abが溝部4aと当接しているだけなので、スタッド4を水平方向に移動させて位置調整することができるので好適である。
【0065】
また、図7に示すように側壁27は、溝部4aの肩部と当接する係合片27aの上端(当接部位)から側壁27の下端までの距離が、係合片27aと当接する溝部4aの当接部位からスタッド4の溝部4aが形成された側面の下端部までの距離よりも小さく設定されている。
【0066】
したがって、スタッド4を天井吊金物20へ取付けた状態では、側壁27の下端がスタッド4の下端よりも上側に位置し、スタッド4の下面に当接するように天井面材1が配設されたときに側壁27が天井面材1と当接せず、天井面材1に凹凸が生じないので好適である。
【0067】
また、本体部25に取付けられたスタッド4は、左右2箇所づつに配設された係合片27aによって側壁27内で挟み込まれているので、側壁27内でガタつくことがないので好適である。なお、本例の天井吊金物20では本体部25の左右2箇所に係合片27aが形成されているが、これに限らず、本体部25の左右においてそれぞれ少なくとも一箇所に係合片27aが形成されればよい。
【0068】
なお、補強的に側壁27に穿設されたビス止め用孔27bを通して側壁27とスタッド4とをネジ留めして固定することも可能である。
【0069】
なお、本例の天井吊金物20はスタッド4と係合する係合片27aが側壁27と一体に形成されていたが、これに限らず、天井吊金物10と同様に別体の弾性係合部としての係合段部を有する付勢手段を用いてもよい。この場合、側壁27を矩形状に切り欠き、付勢部材19と同様な断面略コ字形状の付勢手段を用いてスタッド4を保持するように構成することができる。すなわち、上記付勢手段に係合段部19aと同様な段部を屈曲形成し、該係合段部がスタッド4の溝部4aと係合するようにすることができる。
【0070】
また、同様に天井吊金物10において振れ止め材6と係合する係合部を別体の構成部品とせず、腕部18と一体に形成してもよい。
【0071】
次に、スタッド4を連結する連結部材30について説明する。図8に連結部材30の斜視図を示す。連結部材30は、薄板鋼板をプレス加工して形成したものであり、断面略コ字状の本体部31と、本体部31の対向する側壁の内側にそれぞれ配設され左右4本の弾性を有する挿入片32aを有する結合部32とを備え、これらがネジ留めにて一体に固定されて形成されている。
【0072】
本体部31は、所定の長さ(70mm)を有しスタッド4と略同寸法の幅40mm、高さ45mmに折り曲げて形成されている。また、結合部32が備える挿入片32aは先端部が外側に僅かに広がるように折り曲げられて形成されている。そして、本体部31の同一の側面に並列して配置された2本の挿入片32aの外側辺間の距離は、スタッド4の40mmの上下側壁の内面間の距離と略等しくなっている。
【0073】
図9(a)は連結部材30にスタッド4を両側から連結する状況を示している。同図(b)はスタッド4に連結部材30の挿入片32aが挿入され、2つのスタッド4が連結された状態を示している。
【0074】
スタッド4に連結部材30を取着するには、外側に僅かに広がっている挿入片32aの先端部を一旦、内側にたわませてスタッド4内に挿入片32aの先端部分を挿入した後、本体部31の端部がスタッド4の端部と当接するまで押し込んで取り付けることができる。
【0075】
こうして取着された連結部材30の挿入片32aは、スタッド4の左右内壁に8箇所で当接した状態となる。また、本体部31の外形寸法はスタッド4の外径寸法と略等しいので、スタッド4内に完全に嵌り込むことがなく、2本のスタッド4間に配設された連結部材30は脱落することがない。
【0076】
ここで、モジュール寸法を4m、壁芯からの控え寸法を所定の長さ(例えば35mm)にそれぞれ設定して設計する場合、モジュール寸法より70mm短いスタッド4を標準長さの標準部材とし、該スタッド4を連結する70mm幅(控え寸法の倍の幅)の連結部材30を用いることにより、部材の標準化を図ることができる。
【0077】
つまり、標準長さのスタッド4同士をスタッド4の端部が当接するようにして連結していくと、各スタッド4の端部位置はモジュール寸法位置からずれてしまい部材の標準化を図ることができないが、標準長さのスタッド4を連結部材30で連結すれば、連結されたスタッド4の各端部はモジュール寸法位置からずれることがないのでスタッド4を標準部材として使用することができる。
【0078】
例えば、モジュール寸法が4mで控え寸法が35mmの場合、スタッド4が4mの規格品として市販されている場合にはその端部が70mm切断され、現場に3930mmのものが標準部材として搬入される。これにより、現場で必要に応じて控え寸法長さだけ切断する必要がなくなるので施工能率が向上される。
【0079】
なお、本例の連結部材30は、複数の部材(本体部31と結合部32)をネジ留めして一体に固定されているが、これに限らず、薄板鋼板をプレス加工して単一の部材として形成してもよい。
【0080】
また、本例の連結部材30は断面略コ字状に形成されているが、これに限らず、断面略矩形(略ロ字形状)としてもよい。また、挿入片32aを本体部31の3つの側面もしくは4つの側面に形成してもよい。
【0081】
また、本例の連結部材30の本体部31の幅は70mmに設定されているが、これに限らず、控え寸法の倍の長さに設定すればよい。
【0082】
【発明の効果】
以上のように、本発明の天井吊金物によれば、その受け部は対向する側壁間に野縁受け(振れ止め部材)を水平方向から挿入して、側壁に配設され内側へ向けて弾性的に突出する弾性係合部によって保持するように構成された。
【0083】
また、本発明の天井吊金物によれば、受け部の対向する側壁間に野縁(スタッド)を下側から挿入して、側壁に配設され内側へ向けて弾性的に突出する弾性係合部によって保持するように構成された。
【0084】
このように構成されたので、本発明の天井吊金物は、野縁受けや野縁への取付けが容易で作業に手間が掛からず、施工能率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の天井面材を取付けるための下地骨組構成の説明図である。
【図2】本発明の天井吊金物の斜視図である。
【図3】本発明の天井吊金物の取付け状態を表わす説明図である。
【図4】本発明の天井吊金物へ振れ止め部材を装着する状況を表わす説明図である。
【図5】本発明の天井吊金物の斜視図である。
【図6】本発明の天井吊金物の取付け状態を表わす説明図である。
【図7】本発明の天井吊金物へスタッドを装着する状況を表わす説明図である。
【図8】本発明の連結部材の斜視図である。
【図9】本発明の連結部材の取付け状態を表わす説明図である。
【符号の説明】
1 天井面材、2 H型鋼梁、4 スタッド、4a 溝部、5 スタッド吊金物、6 振れ止め材、10 天井吊金物、11 梁取付部、11a 鞘部、11b,11d 鉤部、11c スライド部材、12a,12b ナット、13 長尺ボルト、15 本体部、16 延出部、16a 側面、16b 固定部材、16c ナット、17 支持部、18 腕部、18a,18b,18c 側壁、18d 切欠部、18e ビス止め用孔、19 付勢部材、19a 係合段部、19aa 斜面、19ab 係止部、20 天井吊金物、21 梁取付部、22a,22b ナット、23 長尺ボルト、25 本体部、25a ナット、26 上壁、26a 凸部、27 側壁、27a 係合片、27aa 斜面、27ab 係止部、27b ビス止め用孔、30 連結部材、31 本体部、32 結合部、32a 挿入片

Claims (6)

  1. 梁に取付けるための梁取付部と、該梁取付部から延出する延長部材と、該延長部材に連結された本体部と、を備えた天井吊金物であって、
    前記本体部は、前記梁と略平行な方向に延出し上下方向に対向して配置された一対の側壁と、該一対の側壁を連繋する連繋壁とを備え、
    前記一対の側壁の所定の位置には、前記側壁の内面よりも内側へ突出する弾性係合部が設けられたことを特徴とする天井吊金物。
  2. 前記一対の側壁は、対向する腕部を有する付勢部材によって外側面を覆われ、
    前記弾性係合部は、前記付勢部材の腕部に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の天井吊金物。
  3. 前記一対の側壁には、それぞれ対向する位置に切欠部が形成され、該切欠部に前記付勢部材の弾性係合部が係合していることを特徴とする請求項2に記載の天井吊金物。
  4. 梁に取付けるための梁取付部と、該梁取付部から延出する延長部材と、該延長部材に連結され、対向する一対の側面にその長尺方向に沿って溝部が形成された長尺部材を保持する本体部と、を備えた天井吊金物であって、
    前記本体部は、前記延長部材の端部が連結され前記梁と略平行な方向に延出する上壁と、該上壁の略平行な一対の辺から略垂直下方へそれぞれ延出する側壁とを備え、
    該側壁の所定の位置には、前記側壁の内面よりも内側へ突出し、前記長尺部材の溝部と係合する弾性係合部が配設され、
    前記側壁は、前記溝部と当接する前記弾性係合部の当接部位から前記側壁の下端部までの距離が、前記弾性係合部と当接する前記溝部の当接部位から前記長尺部材の側面の下端部までの距離よりも小さく設定されたことを特徴とする天井吊金物。
  5. 前記弾性係合部は、前記側壁を略コ字状に切り欠いて形成され、その下端部が前記側壁と連繋し、上端部が前記溝部と当接して係合することを特徴とする請求項4に記載の天井吊金物。
  6. 前記側壁のいずれか一方には、複数の前記弾性係合部が形成されたことを特徴とする請求項4又は5に記載の天井吊金物。
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JP2016135949A (ja) * 2015-01-23 2016-07-28 株式会社オクジュー 防振耐震天井用接続金具

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