JP2004300587A - 無塵紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の合成紙タイプの無塵紙では、熱に弱く、通常のオフセット印刷やプリンターを用いた印刷が困難となったり、印字性能が低下したり、また、高価であるという問題もある。また、含浸紙タイプの無塵紙は、合成紙タイプよりも安価にできるものの、発塵抑制効果と、製品のブロッキング、ベタツキ、裁断した際の刃の汚れ、印刷適正、筆記性等の種々の作業性とのバランスが悪いという問題がある。
【解決手段】少なくとも表面層、裏面層及び両層間に位置する中間層の3層以上の層を具備し、前記中間層のみに融点140℃以下の熱溶融性繊維を5〜50重量%の範囲で配合し、前記表面層及び前記裏面層に水溶性高分子を主成分とする水溶液を0.1〜1.0g/m塗工してなり、前記表面層及び前記裏面層の厚さは、30〜120μmであり、坪量は、25〜100g/mである無塵紙。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クリーンルーム等で好適に用いられる無塵紙に関し、更に詳細には、発塵性が低く且つ製造時の作業性にも優れた無塵紙に関する。
【0002】
【従来の技術】
超LSIをはじめとする半導体などのエレクトロニクス産業、医薬品や商品の製造業、及び精密機械工業などの先端産業においては、塵埃などによって製品の欠陥や品質、歩留まりなどに重大な悪影響が生じる。そのため、これらの産業における製造ラインは、塵埃のないクリーンルーム内におかれ、該クリーンルーム内の塵埃のない環境で各種の作業が行われている。
そして、クリーンルームにおいては、塵埃の内部への搬入を極力防止することは当然であるが、それと同時に内部での作業に伴う塵埃の発生を極力抑制することが必要とされる。
【0003】
その一つとしてクリーンルーム内で行われる各種作業のうち、クリーンルーム内での各種作業に伴う記録やコピーの作成、伝票などの作成などにおいて、塵埃の発生を押さえるために無塵紙が使用されている。
このような無塵紙としては、ポリプロピレン樹脂や不織布をベースに作成された合成紙タイプ、及び天然パルプを主体とした原紙にバインダー樹脂を含浸させた含浸紙タイプとがある。
【0004】
合成紙タイプとしては、ユポコーポレーション社製、商品名「ユポ」、日清紡社製、商品名「ピーチ」等がある。
また、含浸紙タイプとしては、特許文献1に、原紙の表面に合成樹脂を含浸させてなり、該原紙が特定の塩素イオン濃度及び特定の硫酸イオン濃度を有する無塵紙が提案されており、特許文献2に、特定の樹脂エマルジョンを用いてなる無塵紙が提案されており、特許文献3に、古紙パルプを配合してなり、特定の物性を有する原紙に、樹脂エマルジョンを塗工・含浸させてなる含浸紙が提案されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2000―303383号公報(請求項1、明細書段落0012〜0015)
【特許文献2】
特開2001−207397号公報(請求項1、明細書段落0018〜0022)
【特許文献3】
特開2002−242099号公報(請求項1、明細書段落0014〜0022)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来の無塵紙では未だ十分に要求を満たしていないのが現状である。
すなわち、合成紙タイプでは、発塵量は極めて少量となるものの原料の性質上熱に弱く、通常のオフセット印刷やプリンターを用いた印刷が困難となったり、印字性能が低下したりする。また、高価であるという問題もある。
また、含浸紙タイプは、合成紙タイプよりも安価にできるものの、発塵抑制効果と、製品のブロッキング、ベタツキ、裁断した際の刃の汚れ、印刷適正、筆記性等の種々の作業性とのバランスが悪いという問題がある。すなわち、発塵量抑制効果を向上させるべく、含浸薬剤の種類や含浸量を決定すると、作業性が低下し、逆に作業性を重視すると十分な発塵性抑制効果が得られないという問題がある。
【0007】
従って、本発明の目的は、発塵性が低減され、且つ製造時の作業性にも優れた無塵紙を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解消すべく鋭意検討した結果、無塵紙を表面層、裏面層及び両層間に位置する中間層の3層の構造とし、中間層にのみ特定の熱溶融性繊維を配合し、表面層と裏面層とに水溶性高分子の水溶液を塗工することにより上記目的を達成しうることを知見し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、請求項1記載の発明は、少なくとも表面層、裏面層及び両層間に位置する中間層の3層以上の層を具備し、前記中間層のみに融点140℃以下の熱溶融性繊維を5〜50重量%の範囲で配合し、前記表面層及び前記裏面層のそれぞれに水溶性高分子を主成分とする水溶液を0.1〜1.0g/m塗工してなり、前記表面層及び前記裏面層の厚さは、30〜120μmであり、坪量は、25〜100g/mである無塵紙である。
【0010】
また、請求項2記載の発明は、前記熱溶融性繊維の融点は、90〜140℃である前記無塵紙である。
【0011】
また、請求項3記載の発明は、ベック平滑度(JIS P8119)は、10〜40秒である前記無塵紙である。
【0012】
また、請求項4記載の発明は、前記水溶液における前記水溶性高分子の濃度は、0.5〜5.0重量%である前記無塵紙である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の無塵紙について更に詳細に説明する。
本発明の無塵紙は、少なくとも表面層、裏面層及び両層間に位置する中間層の3層以上の層を具備し、前記中間層のみに特定の融点を有する熱溶融性繊維を特定の配合量で配合し、前記表面層及び前記裏面層のそれぞれに水溶性高分子を主成分とする水溶液を特定の塗工量で塗工してなり、前記表面層及び前記裏面層が特定の厚さ及び坪量を有する。
【0014】
以下、更に詳細に説明する。
本発明において前記表面層及び前記裏面層はパルプ繊維を主成分として構成されている。該パルプ繊維としては、下記するもの等を1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
ダグラスファー、ラジアータパイン、杉、松等の針葉樹、ユーカリ、オークなどの広葉樹を主原料としたクラフトパルプ(KP);セミケミカルパルプ(SCP)、砕木パルプ(GP)、ケミグランドパルプ(CGP)、リファイナーフランドパルプ(RGP)、ディンキングパルプ(DIP)、ウエストパルプ(WP)。
【0015】
また、前記の水溶性高分子を主成分とする水溶液に用いられる前記水溶性高分子としては、下記するもの等を1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
ポリビニルアルコール(PVA、重合度は1000〜2000が好ましい。また、鹸化度は、98%以上の完全鹸化タイプが好ましい、商品名「PVA117」クラレ(株)製等の市販品を用いることもできる)、澱粉、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)。
【0016】
また、前記水溶液における前記水溶性高分子の濃度は、0.5〜5.0重量%とするのが好ましく、1.5〜3.0重量%とするのが更に好ましい。
前記水溶性高分子の濃度が0.5重量%以上とすることにより、水溶性高分子による紙表面の被覆が不十分となることがなく、発塵抑制効果が十分に得られ、5.0重量%以下とすることにより、紙表面の水溶性高分子の膜に厚薄が発生することがなく、また印刷やプリンターでの印字の際にムラが発生することがなく、良好な印刷特性が得られる。
【0017】
前記水溶液を表面層及び裏面層に塗工する際に採用される前記の特定の塗工量は、0.1〜1.0g/mであり、好ましくは0.3〜0.8g/mである。前記塗工量が0.1g/m未満であると、無塵紙表面からの紙粉の飛散を防止することが困難となり、1.0g/mを超えると、無塵紙表面への印刷適正及び筆記性が低下する。
そして、前記水溶液を塗工することにより、表面層及び裏面層には、それぞれ、0.1〜1.0g/mの水溶性高分子が塗工されることになる。また、有効成分は、いかなる水溶性高分子をいかなる濃度で用いるかにより異なるが、各層の表面側に極在する。
【0018】
また、前記表面層と前記裏面層とは、それぞれ構成が同一でも異なっていても良い。
また、前記表面層及び前記裏面層には、消泡剤、着色剤、防錆剤、ワックス類等の他の成分を、本発明の所望の効果を阻害しない範囲で配合することもできる。
【0019】
本発明において前記中間層は、パルプ繊維と前記熱溶融性繊維とを主成分として構成される。該パルプ繊維としては、下記するもの等を1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
ダグラスファー、ラジアータパイン、杉、松等の針葉樹、ユーカリ、オークなどの広葉樹を主原料としたクラフトパルプ(KP);セミケミカルパルプ(SCP)、砕木パルプ(GP)、ケミグランドパルプ(CGP)、リファイナーフランドパルプ(RGP)、ディンキングパルプ(DIP)、ウエストパルプ(WP)。
【0020】
前記熱溶融性繊維は、パルプ繊維の接着剤として機能するものであり、該熱溶融性繊維を中間層にのみ配合することにより乾燥時に抄紙機に紙が融着するようなことがなく、作業性を向上させることができる。
また、前記中間層に配合される前記熱溶融性繊維の有する特定の融点は、140℃以下であり、好ましくは90〜140℃、更に好ましくは90〜130℃である。一般に熱溶融繊維とは、ポリオレフィン合成パルプ、芯鞘タイプのポリエステル繊維、芯鞘タイプのポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維などを指すが、これらの融点は概ね90℃以上である。融点が低いほど乾燥時の熱エネルギーで溶融しやすくなるため、パルプ繊維の接着剤としての効果が高くなる。
前記融点が140℃を超えると、乾燥時の熱エネルギーで十分に溶融しなくなるのでパルプ繊維の接着剤として十分に機能しなくなり、紙断面からの紙粉の飛散を十分に防止できなくなる。
【0021】
前記熱溶融性繊維の前記の特定の配合量は、5〜50重量%(中間層全体の重量を100重量部とした際に5〜50重量部)であり、好ましくは10〜40重量%である。
前記配合量が、5重量%未満であると、パルプ繊維の接着剤としての機能が十分でなくなり紙断面からの紙粉の飛散を十分に防止できなくなり、50重量%を超えると、紙粉飛散防止効果の向上は望めないばかりか、抄紙ワイヤー上にて紙層が形成される再、フロックと称される不均一な地合となりやすい。
【0022】
前記熱溶融性繊維としては、下記するもの等を1種又は2種以上混合して用いることができる。
ポリオレフィン合成パルプ、芯鞘タイプのポリエステル系バインダー、芯鞘タイプのポリプロピレン系バインダー、ポリアミド系のバインダー。
上述の熱溶融繊維の中で特に効果が高いのがポリオレフィン合成パルプ(商品名「SWP」、「M7007」、「UL410」いずれも三井化学株式会社製等)である。これは該ポリオレフィン合成パルプが、木材パルプ繊維に非常に近い形状を有していることにより、抄紙工程にてワイヤー上で木材パルプ繊維と好適に絡み合い、均一なシートを形成し、ドライヤーの熱で溶融する際もシート上で均一に広がりやすく、好適な発塵抑制作用が得られるためである。
【0023】
前記熱溶融性繊維は、中間層全体にほぼ均一に分散されて存在するのが好ましい。また、前記熱溶融性繊維は、無塵紙中において一旦溶融された後再度固化されて、各パルプ繊維を連結するように各パルプ繊維及び熱溶融性繊維同士で融着された状態で存在する。
また、前記中間層には、本発明の所望の効果を阻害しない範囲内で、消泡剤、着色剤、防錆剤、ワックス類等の他の成分を配合することもできる。
【0024】
前記表面層及び前記裏面層の前記の特定の厚さは、30〜120μmであり、40〜80μmとするのが更に好ましい。また、表層及び裏層の前記の特定の坪量は、25〜100g/mであり、30〜70g/mとするのが更に好ましい。
厚さが30μm未満及び坪量が25g/m未満であると、製造時の抄紙乾燥工程でドライヤー処理を行うなど加熱処理を行った場合などにおいて、前記表面層及び前記裏面層側に熱溶融性繊維が滲出し、作業性が低下し、厚さが120μmを超える場合及び坪量が100g/mを超えると、紙粉の飛散防止効果が不十分なものとなる。
【0025】
中間層の厚さは、50〜900μmとするのが好ましく、100〜500μmとするのが更に好ましい。また、中間層の坪量は、40〜700g/mとするのが好ましく、80〜400g/mとするのが更に好ましい。
厚さを50μm以上とすること、及び坪量を40g/m以上とすることにより、熱溶融繊維が配合されない表面層及び裏面層の割合が相対的に多くなり発塵性を低下させることがなく、900μm以下とすること、及び700g/m以下とすることにより、紙厚のばらつきが大きくなったり、紙の地合調整が困難になる等操業性の面で不都合が発生することがなく、好ましい。
【0026】
以上のことより、本発明の無塵紙の全体の厚さは、100〜1100μmとするのが好ましく、200〜700μmとするのが更に好ましい。また、全体の坪量は、90〜900g/mとするのが好ましく、150〜600g/mとするのが更に好ましい。
【0027】
また、本発明においては、表面層、裏面層及び中間層以外の層、例えば、表面層と中間層との間に単なるパルプ繊維のみからなる他の層を介在させることができる、
また、本発明の無塵紙のベック平滑度(JIS P8119)は、10〜40秒であるのが、オフセット印刷やプリンターでの印刷、種々の作業性の点から好ましい。
【0028】
次に、本発明の無塵紙の製造方法について説明する。
本発明の無塵紙は、下記の▲1▼〜▲4▼の各工程を行うことにより製造できる。
▲1▼ 抄紙工程
▲2▼ 抄き合わせ工程
▲3▼ 乾燥工程
▲4▼ 塗工工程
【0029】
更に詳述すると、▲1▼抄紙工程は、表面層、裏面層及び中間層をそれぞれ抄紙する工程である。表面層及び裏面層については、パルプ繊維と必要により他の成分とを用いて、中間層については、パルプ繊維と熱溶融性繊維と必要により他の成分とを用いて、通常公知の手法により抄紙することにより行われる。
▲2▼抄き合わせ工程は、各層を湿紙の状態で重ね合わせて圧力をかけて脱水することにより各層を接着する工程であり、公知の抄き合わせ手法を特に制限なく用いて行うことができる。
ここで、上記抄紙工程と上記抄き合わせ工程とは、同時に行ってもよい。
【0030】
▲3▼乾燥工程は、通常の湿式抄紙により作成した湿紙の公知の乾燥方法を特に制限なく用いて行うことができ、温度や時間の条件も任意である。
▲4▼塗工工程は、乾燥後の紙の表面、すなわち表面層及び裏面層に水溶性高分子の水溶液を塗工する工程である。塗工は、カレンダー処理と同時に行う。すなわち、カレンダーロールに水溶性高分子の水溶液を付着させ、該カレンダーロールの水溶液が所定量紙に転写されるように、カレンダー処理を行うことにより塗工することができる。このカレンダー処理における温度条件や圧力条件は、無塵紙の厚さ、坪量、カレンダー処理の設備により、本発明の所望の効果が得られるように適宜調節されるが、好ましくは上述の範囲のベック平滑度が得られる条件を選択して行うのが好ましい。
【0031】
本発明の無塵紙は、エレクトロニクス産業、医薬品や食品の製造業、精密機械工業等の各種産業分野でのクリーンルーム内で用いられる紙の用途に好適である。具体的には、例えば、エレクトロニクス産業において、クリーンルーム内で、超LSI等の半導体素子を装着して配線加工作業等を行うのに使用する電子部品実装用の機材の金蔵面又は金属メッキ面を保護したりするためいに用いる合紙などとして用いることができる。
【0032】
そして、本発明の無塵紙は、上述のように構成されているので、裁断時の紙断面からの発塵を中間層で抑制すると共に表面からの発塵を表面層及び裏面層で抑制している。このため優れた防塵性を発揮する。また、熱溶融性繊維を中間層にのみ配合し、表面層及び裏面層には配合していないので抄紙乾燥工程でドライヤー処理などの加熱処理を行った際に抄紙設備に熱溶融繊維が融着する事がなく、作業に支障をきたすことがなく、製造時における作業性にも優れる。さらには、樹脂エマルジョンを使用していないので、製品のブロッキングやベタツキ、裁断時の刃の汚れ、印刷適正などの種々の作業性にも優れている。
【0033】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例により更に具体的に説明するが、本発明は、これらに制限されるものではない。
なお、以下の分中「部」は重要部を示し、「%」は重量%を示す。
〔実施例1〕
以下の原料を用いて、下記の製造法に従い、表面層、裏面層及び両層間に位置する中間層からなる3層構造の無塵紙を得た。
【0034】
<原料>
・表面層及び裏面層
パルプ繊維スラリー;針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)50部、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)50部からなるパルプスラリーをカナディアンスタンダードフリーネス(CSF)450ccに調整したものに、紙力剤(商品名「ハーマイドB15」ハリマ化成(株)製)3部を配合し、これらの原料に硫酸バンドを添加してpHを5.0に調整した。
水溶性高分子;完全鹸化タイプのポリビニルアルコール(商品名「PVA117」クラレ(株)製)を使用した、鹸化度は98.5%、重合度は1700である。
水溶液濃度;上記ポリビニルアルコールを水に溶解し、PVA濃度2.5%の水溶液とした。
水溶液塗工量;表面層及び裏面層それぞれに0.5g/m塗布した。
・中間層
パルプ繊維スラリー;針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)25部、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)50部及び 熱溶融性繊維〔商品名「M7007」三井化学(株)製、融点約120℃〕25部からなるパルプスラリーをカナディアンスタンダードフリーネス(CSF)400ccに調整したものに紙力剤(商品名「ハーマイドB15」ハリマ化成(株)製)3部を配合しこれらの原料に硫酸バンドを添加してpHを5.0に調整した。
【0035】
<製造法>
抄紙工程及び抄き合わせ工程;円網多層抄紙機を使用し、表面層、中間層、裏面層の3層抄き合わせ構造の紙層を作製した。抄き合わせは湿潤状態のまま重ね合わせ、プレスロールを用いて線圧8kg/cmで4回加圧し脱水を行い、各層を接着した。このときの表面層及び裏面層の厚みは各々70μm、坪量は50g/mとした。また、全体の厚みは400μm、坪量は320g/mに調整した。
乾燥工程;表面温度を140℃に調節した金属ドライヤーの表面に5分間接触させ、熱溶融繊維を溶融させた。
塗工工程;ロール表面温度60℃のスーパーカレンダーを使用し、線圧40kg/cmで2回カレンダー処理を行うと共に、該カレンダーロールに前記水溶性高分子の水溶液を含浸させておき、上述の塗工量で表面層及び裏面層に該水溶液が転写されるようにして行った。
【0036】
得られた無塵紙について、坪量及び厚さを測定し、ベック平滑度及び発塵性、各種適性を評価した。それぞれの測定法及び評価法を以下に、結果を表1に示す。
・坪量;JIS P 8124
・厚さ;JIS P 8118
【0037】
・発塵性
▲1▼ 擦りによる発塵度
A5サイズの試験片2枚をクリーン状態に調整した測定器(商品名「グローブボックス」日本エアーテック(株)製、清浄度:US.Fed.Std.209EクラスM2.5)内で、表裏重ね合わせ3回/10秒の速度で3分20秒間手で擦り合わせた。測定開始から終了までグローブボックス内の空気を吸引し、発生した0.1μm以上の塵の個数をパーティクルカウンター(型式「KC−22A」リオン(株)製)にて測定した。捕集した0.1μm以上の塵の個数を空気1リットルあたりに含まれる個数に換算し、これを発塵度とした。
【0038】
▲2▼揉みによる発塵度
A5サイズの試験片1枚を、クリーン状態に調整した測定器(商品名「グローブボックス」日本エアーテック(株)製、清浄度:US.Fed.Std.209EクラスM2.5)内で、1回/15秒の割合で3分20秒間手で揉んだ。次いで、上記の▲1▼擦りによる発塵度と同様にして0.1μm以上の塵の個数を測定し、空気1リットルあたりの個数に換算し、これを発塵度とした。
【0039】
▲2▼引き裂き揉み発塵度
A5サイズの試験片1枚を、クリーン状態に調整した測定器(商品名「グローブボックス」日本エアーテック(株)製、清浄度:US.Fed.Std.209EクラスM2.5)内で、5秒ごとに4カ所(4cm間隔)を引き裂いて5枚とし、これらを重ね合わせ、その後揉み試験と度紆余運して1回/15秒の割合で3分間手で揉んだ。次いで、上記の▲1▼擦りによる発塵度と同様にして0.1μm以上の塵の個数を測定し、空気1リットルあたりの個数に換算し、これを発塵度とした。
【0040】
・印刷適性
作製した無塵紙について平判用オフセット印刷機を使用して、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの4色印刷を2000枚連続で行った。2000枚印刷後のブランケットや走行経路に付着した紙粉及び印刷品質(鮮明さ、印刷ムラ、白ぬけの有無)を目視で確認した。
○:紙粉発生がほとんどなく、印刷品質も良好なもの
△:紙粉が少量発生する、もしくは印刷品質が若干低下するものの、商品価値を有しているもの
×:紙粉が大量に発生して印刷継続が不可能になる、もしくは印刷品質が劣り、商品価値がないもの
【0041】
・加工適性
作製した無塵紙をギロチンカッターを使用して断裁作業を行い、カッター刃先への紙粉や粘着物付着量、紙捌きのし易さを判定した。
○:紙粉や粘着物付着がほとんどなく、紙捌き作業性も良好なもの
△:紙粉や粘着物が少量付着する、もしくは紙がやや滑りにくく、紙捌きに若干時間を要するもの
×:紙粉や粘着物が付着し頻繁に掃除が必要となる、もしくは紙捌きに多大な時間を要するもの
【0042】
・抄紙適性
無塵紙抄造時、操業トラブルが発生しなかったものは○とし、何らかのトラブルが生じたものを×とした。
×(1):抄紙ワイヤー上でパルプ原料がフロックと称される不均一な状態となり、地合が悪化した。
×(2):乾燥工程において、ドライヤー表面に熱溶融繊維が融着し、連続操業が困難になった。
×(3):表面層の地合が悪く、坪量や紙厚のプロファイルが悪化した。
△(4):表面への水溶性高分子を塗布するカレンダー設備に水溶性高分子の粕が付着し、紙表面に欠陥が発生した。
【0043】
〔実施例2〕
中間層のパルプ繊維及び熱溶融繊維の配合割合を、NBKP30部、LBKP60部、熱溶融繊維「M7007」10部とした以外は、実施例1と同様にして、無塵紙を得た。得られた無塵紙について実施例1と同様にして測定及び評価を行った。その結果を表1に示す。
【0044】
〔実施例3〕
中間層のパルプ繊維及び熱溶融繊維の配合割合を、NBKP20部、LBKP35部、熱溶融繊維「M7007」45部とした以外は、実施例1と同様にして、無塵紙を得た。得られた無塵紙について実施例1と同様にして測定及び評価を行った。その結果を表1に示す。
【0045】
〔実施例4〕
表面層及び裏面層の厚みを各々40μm、坪量を30g/mとした以外は、実施例1と同様にして、無塵紙を得た。得られた無塵紙について実施例1と同様にして測定及び評価を行った。その結果を表1に示す。
【0046】
〔実施例5〕
表面層及び裏面層の厚みを各々120μm、坪量を90g/mとした以外は、実施例1と同様にして、無塵紙を得た。得られた無塵紙について実施例1と同様にして測定及び評価を行った。その結果を表1に示す。
【0047】
〔実施例6〕
表面層及び裏面層へのポリビニルアルコール塗布量をそれぞれ0.2g/m(水溶液濃度0.5%)とした以外は、実施例1と同様にして、無塵紙を得た。得られた無塵紙について実施例1と同様にして測定及び評価を行った。その結果を表1に示す。
【0048】
〔実施例7〕
表面層及び裏面層へのポリビニルアルコール塗布量をそれぞれ1.0g/m(水溶液濃度5.0%)とした以外は、実施例1と同様にして、無塵紙を得た。得られた無塵紙について実施例1と同様にして測定及び評価を行った。その結果を表1に示す。
【0049】
〔実施例8〕
熱溶融繊維を商品名「UL410」(三井化学(株)製、融点135℃)とした以外は、実施例1と同様にして、無塵紙を得た。得られた無塵紙について実施例1と同様にして測定及び評価を行った。その結果を表1に示す。
実施例1〜8の無塵紙は、擦り、揉み、引き裂き揉み方のいずれの発塵性試験においても発塵量は少なく、無塵紙としての品質を満たすものであった。さらに印刷適正、裁断時の刃汚れ、表面のベタツキなどの作業性に関する品質も優れており、従来の無塵紙の問題点を解消したものであった。
【0050】
〔比較例1〕
中間層のパルプ繊維及び熱溶融繊維の配合割合を、NBKP35部、LBKP62部、熱溶融繊維「M7007」3部とした以外は、実施例1と同様にして、紙を得た。得られた紙について実施例1と同様にして測定及び評価を行った。その結果を表1に示す。
得られた紙は、引き裂き揉み試験において紙断面からの紙粉発生量が多く、無塵紙としては不適であった。
【0051】
〔比較例2〕
中間層のパルプ繊維及び熱溶融繊維の配合割合を、NBKP15部、LBKP25部、熱溶融繊維「M7007」60部とした以外は、実施例1と同様にして、紙を得た。得られた紙について実施例1と同様にして測定及び評価を行った。その結果を表1に示す。
得られた紙は、抄紙時にフロックと称される不均一な地合の紙となり、坪量や紙厚の調整が困難で、安定操業することが不可能であった。
【0052】
〔比較例3〕
熱溶融繊維を商品名「E790」三井化学(株)製、融点150℃とした以外は、実施例1と同様にして、紙を得た。得られた紙について実施例1と同様にして測定及び評価を行った。その結果を表1に示す。
得られた紙は、引き裂き揉み試験において紙断面からの紙粉発生量が多く、無塵紙としては不適であった。
【0053】
〔比較例4〕
表面層及び裏面層の厚みを各々20μm、坪量を15g/mとし、中間層の厚みを360μm、坪量を290g/mとして全体の厚みを400μm、坪量を320g/mとした以外は、実施例1と同様にして、紙を得た。得られた紙について実施例1と同様にして測定及び評価を行った。その結果を表1に示す。得られた紙は、抄造中ドライヤー表面に中間層に配合した熱溶融繊維が溶融して付着し著しい汚れとなり、操業が困難になった。
【0054】
〔比較例5〕
表面層及び裏面層の厚みを各々160μm、坪量を125g/mとし、中間層の厚みを80μm、坪量を50g/mとして全体の厚みを400μm、坪量を320g/mとした以外は、実施例1と同様にして、紙を得た。得られた紙について実施例1と同様にして測定及び評価を行った。その結果を表1に示す。得られた紙は、中間層が薄いため、熱溶融繊維の含有量が少なく、揉み及び引き裂き揉み試験において紙断面からの紙粉発生量が多く、無塵紙としては不適であった。
【0055】
〔比較例6〕
表面層及び裏面層へのポリビニルアルコール塗布量をそれぞれ0.05g/m(水溶液濃度0.25%)とした以外は、実施例1と同様にして、紙を得た。得られた紙について実施例1と同様にして測定及び評価を行った。その結果を表1に示す。
得られた紙は、擦り及び揉み試験において紙表面からの紙粉発生量が多く、無塵紙としては不適であった。
【0056】
〔比較例7〕
表面層及び裏面層へのポリビニルアルコール塗布量をそれぞれ1.3g/m(水溶液濃度6.0%)とした以外は、実施例1と同様にして、紙を得た。得られた紙について実施例1と同様にして測定及び評価を行った。その結果を表1に示す。
得られた紙は、オフセット印刷時にインキの定着性が悪く印刷品質が劣っており、従来の無塵紙の問題点を解消することはできなかった。
【0057】
〔比較例8〕
市販の無塵紙(リンテック(株)製、商品名「スタクリン」)を使用し、実施例1と同様にして測定及び評価を行った。その結果を表1に示す。
この無塵紙は、紙表面や断面からの紙粉発生量は良好なものの、オフセット印刷時にインキの定着性が悪く印刷品質が劣っているほか、裁断処理時にかみ表面のベタツキがあり、作業性に問題があった。
【0058】
〔比較例9〕
市販の無塵紙(王子製紙(株)製、商品名「OKクリン」)を使用し、実施例1と同様にして測定及び評価を行った。その結果を表1に示す。
この無塵紙は、紙表面や断面からの紙粉発生量は良好なものの、オフセット印刷時にインキの定着性が悪く印刷品質が劣っているほか、裁断処理時にかみ表面のベタツキがあり、作業性に問題があった。
【0059】
【表1】
Figure 2004300587
【0060】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の無塵紙は、発塵性が低減され、且つ製造時の作業性にも優れたものである。

Claims (4)

  1. 少なくとも表面層、裏面層及び両層間に位置する中間層の3層以上の層を具備し、
    前記中間層のみに融点140℃以下の熱溶融性繊維を5〜50重量%の範囲で配合し、
    前記表面層及び前記裏面層のそれぞれに水溶性高分子を主成分とする水溶液を0.1〜1.0g/m塗工してなり、
    前記表面層及び前記裏面層の厚さは、30〜120μmであり、坪量は、25〜100g/mである無塵紙。
  2. 前記熱溶融性繊維の融点は、90〜140℃であることを特徴とする請求項1記載の無塵紙。
  3. ベック平滑度(JIS P8119)は、10〜40秒である請求項1又は2に記載の無塵紙。
  4. 前記水溶液における前記水溶性高分子の濃度は、0.5〜5.0重量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の無塵紙。
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