JP2004297688A - 送信装置、受信装置、送信方法、受信方法、ならびに、プログラム - Google Patents

送信装置、受信装置、送信方法、受信方法、ならびに、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】複数の同期信号を受信側で効率良く分離できるように送信するのに好適な送信装置等を提供する。
【解決手段】送信装置101の入力受付部102は、複数の同期信号r,…,rの入力を受け付け、非同期化部103は、入力を受け付けられた複数の同期信号r,…,rのそれぞれを、時間t,…,tだけ遅延させた複数の非同期信号v,…,vを出力し、変調部104は、出力された複数の非同期信号v,…,vを変調した変調済信号w,…,w (1≦L≦N)を出力し、送信部105は、出力された変調済信号w,…,wを送信し、当該遅延される時間t,…,tは入力を受け付けられた複数の同期信号r,…,rのクロックレートの最小値の逆数よりも短く、特に、カオス乱数として生成されたものに比例することが望ましい。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の同期信号を受信側で効率良く分離できるように送信するのに好適な送信装置、受信装置、送信方法、受信方法、ならびに、これらをコンピュータにより実現するプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、複数の信号を効率良く伝送するための技術として、CDMA(Code Division Multiple Access)や、WCDMA(Wideband CDMA)などの技術が提案されている。
【0003】
CDMAでは、送信側は、複数の信号のそれぞれに互いに異なる拡散符号を重畳して加算し、送信する。受信側は、各自に割り当てられた拡散符号と受信信号とずらしながら相関をとって、相関が高いポイントを同期点とし、当該同期点を基準に拡散符号を重畳して、自分宛の信号を復元する。
【0004】
もっとも簡単で現在日本で使われているWCDMAでは、送信側は、複数の信号のそれぞれに互いに異なる拡散符号を重畳して加算する系が2つあり、これらの系の出力のそれぞれを、位相が90度異なるIチャネルおよびQチャネルに割り当てて送信するものである。そして、これらの複数の信号は、同期しているのが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、複数の同期信号を効率良く伝送するとともに、受信側での分離を容易にし、ビット誤り率を低下させるためのより良い技術が強く求められている。
【0006】
本発明は、複数の同期信号を受信側で効率良く分離できるように送信するのに好適な送信装置、受信装置、送信方法、受信方法、ならびに、これらをコンピュータにより実現するプログラムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するため、本発明の原理にしたがって、下記の発明を開示する。
【0008】
本発明の第1の観点に係る送信装置は、入力受付部と、非同期化部と、変調部と、送信部と、を備え、以下のように構成する。
【0009】
すなわち、入力受付部は、複数の同期信号r,…,rの入力を受け付ける。
【0010】
一方、非同期化部は、入力を受け付けられた複数の同期信号r,…,rのそれぞれを、時間t,…,tだけ遅延させた複数の非同期信号v,…,vを出力する。
【0011】
さらに、変調部は、出力された複数の非同期信号v,…,vを変調した変調済信号w,…,w (1≦L≦N)を出力する。
【0012】
そして、送信部は、出力された変調済信号w,…,wを送信する。
【0013】
ここで、当該遅延される時間t,…,tは入力を受け付けられた複数の同期信号r,…,rのクロックレートの最小値の逆数よりも短い。
【0014】
また、本発明の送信装置は、記憶部をさらに備え、記憶部は、当該遅延される時間t,…,tをあらかじめ記憶し、非同期化部は、記憶部に記憶された時間のそれぞれにより、当該複数の同期信号r,…,rのそれぞれを、当該時間t,…,tだけ遅延させるように構成することができる。
【0015】
また、本発明の送信装置において、変調部は、当該非同期信号v,…,vをL (L≦N)個の信号群に分類し、当該分類されたL個の信号群のそれぞれを、L個のスペクトル拡散変調器のいずれかに重複しないように与えて、当該変調済信号w,…,wを出力するように構成することができる。
【0016】
また、本発明の送信装置において、送信部は、互いに異なる搬送周波数を用いるL個の無線周波数変調器により当該変調済信号w,…,wのそれぞれを無線送信するように構成することができる。
【0017】
また、本発明の送信装置において、送信部は、互いに異なる搬送周波数を用いるL/2個の無線周波数変調器のそれぞれのIチャネルとQチャネルに当該変調済信号w,…,wを重複しないように与えて、得られた送信信号のそれぞれを無線送信するように構成することができる。
【0018】
また、本発明の送信装置において、L=2であるように構成することができる。
【0019】
また、本発明の送信装置において、当該遅延される時間t,…,tは、あらかじめ記憶される整数値aと、所定の有限体上の非線型変換f(・)と、により、
= c u (1≦i≦N);
= a;
と定められるu,…,uに比例するように構成することができる。
【0020】
また、本発明の送信装置において、あらかじめ記憶される値aは、所定の時間が経過するごとに、
a = f(u
と更新され、これによって、当該遅延される時間t,…,tが更新されるように構成することができる。
【0021】
また、本発明の送信装置において、当該所定の非線型変換f(・)は、以下の(a)〜(e)のいずれかであるように構成することができる。
(a)2次以上のチェビシェフ多項式による変換、
(b)ベルヌーイ写像による変換、
(c)整数p,q (p mod 4 = 1,0≦q≦2−1)を用いて定義される変換f(x) = 2x + px + q (mod 2)、
(d)上記(a)〜(c)のいずれかの変換結果を所定の整数で割った剰余を用いる変換、
(e)線形座標変換によって上記(a)〜(d)のいずれかと同形となる変換。
【0022】
本発明の他の観点に係る受信装置は、受信部と、遅延部と、復調部と、出力部と、を備え、以下のように構成する。
【0023】
すなわち、受信部は、複数の信号を受信信号a,...,a (1≦L)として受信する。
【0024】
一方、遅延部は、受信された複数の受信信号a,...,aのそれぞれを、所定の定数時間Tによる時間T−t,…,T−t (L≦N)のいずれかを重複なく遅延させた複数の中間信号p,...,pを出力する。
【0025】
さらに、復調部は、出力された複数の中間信号p,...,pを復調した復調済信号r,…,rを出力する。
【0026】
そして、出力部は、出力された複数の復調済信号r,…,rを、伝送された複数の同期信号として出力する。
【0027】
また、本発明の受信装置は、記憶部をさらに備え、以下のように構成することができる。
【0028】
すなわち、記憶部は、当該所定の定数時間Tおよび時間t,…,tをあらかじめ記憶する。
【0029】
一方、遅延部は、記憶部に記憶された時間から、当該複数の同期信号r,…,rのそれぞれに対する遅延時間を求めて、当該時間T−t,…,T−tだけ遅延させる。
【0030】
また、本発明の受信装置において、遅延部は、当該遅延時間T−t,...,T−tをL個の遅延時間群に分類し、当該分類されたL個の遅延時間群のそれぞれを、当該受信信号a,...,aに重複しないように適用して、当該中間信号p,...,pを出力するように構成することができる。
【0031】
また、本発明の受信装置において、受信部は、互いに異なる搬送周波数を用いるL個の無線周波数復調器から当該受信信号a,…,aのそれぞれを得るように構成することができる。
【0032】
また、本発明の受信装置において、受信部は、互いに異なる搬送周波数を用いるL/2個の無線周波数復調器のそれぞれのIチャネルとQチャネルから当該受信信号a,…,aを重複しないように得るように構成することができる。
【0033】
また、本発明の受信装置において、L=2であるように構成することができる。
【0034】
また、本発明の受信装置において、当該時間t,…,tは、あらかじめ記憶される整数値aと、所定の有限体上の非線型変換f(・)と、により、
= a;
j+1 = f(u) (1≦j<N)
と定められるu,…,uに比例するように構成することができる。
【0035】
また、本発明の受信装置において、あらかじめ記憶される値aは、所定の時間が経過するごとに、
a = f(u
と更新され、これによって、当該遅延される時間t,…,tが更新されるように構成することができる。
【0036】
また、本発明の受信装置において、当該所定の非線型変換f(・)は、以下の(a)〜(e)のいずれかであるように構成することができる。
(a)2次以上のチェビシェフ多項式による変換、
(b)ベルヌーイ写像による変換、
(c)整数p,q (p mod 4 = 1,0≦q≦2−1)を用いて定義される変換f(x) = 2x + px + q (mod 2)、
(d)上記(a)〜(c)のいずれかの変換結果を所定の整数で割った剰余を用いる変換、
(e)線形座標変換によって上記(a)〜(d)のいずれかと同形となる変換。
【0037】
本発明のその他の観点に係る送信方法は、入力受付工程と、非同期化工程と、変調工程と、送信工程と、を備え、以下のように構成する。
【0038】
すなわち、入力受付工程では、複数の同期信号r,…,rの入力を受け付ける。
【0039】
一方、非同期化工程では、入力を受け付けられた複数の同期信号r,…,rのそれぞれを、時間t,…,tだけ遅延させた複数の非同期信号v,…,vを出力する。
【0040】
さらに、変調工程では、出力された複数の非同期信号v,…,vを変調した変調済信号w,…,w (1≦L≦N)を出力する。
【0041】
そして、送信工程では、出力された変調済信号w,…,wを送信する。
【0042】
一方、当該遅延される時間t,…,tは入力を受け付けられた複数の同期信号r,…,rのクロックレートの最小値の逆数よりも短い。
【0043】
また、本発明の送信方法は、遅延される時間t,…,tをあらかじめ記憶する記憶部を用い、非同期化工程では、記憶部に記憶された時間のそれぞれにより、当該複数の同期信号r,…,rのそれぞれを、当該時間t,…,tだけ遅延させるように構成することができる。
【0044】
また、本発明の送信方法において、変調工程では、当該非同期信号v,…,vをL (L≦N)個の信号群に分類し、当該分類されたL個の信号群のそれぞれを、L個のスペクトル拡散変調器のいずれかに重複しないように与えて、当該変調済信号w,…,wを出力するように構成することができる。
【0045】
また、本発明の送信方法において、送信工程では、互いに異なる搬送周波数を用いるL個の無線周波数変調器により当該変調済信号w,…,wのそれぞれを無線送信するように構成することができる。
【0046】
また、本発明の送信方法において、送信工程では、互いに異なる搬送周波数を用いるL/2個の無線周波数変調器のそれぞれのIチャネルとQチャネルに当該変調済信号w,…,wを重複しないように与えて、得られた送信信号のそれぞれを無線送信するように構成することができる。
【0047】
また、本発明の送信方法において、L=2であるように構成することができる。
【0048】
また、本発明の送信方法において、当該遅延される時間t,…,tは、あらかじめ記憶される整数値aと、所定の有限体上の非線型変換f(・)と、により、
= a;
j+1 = f(u) (1≦j<N)
と定められるu,…,uに比例するように構成することができる。
【0049】
また、本発明の送信方法において、あらかじめ記憶される値aは、所定の時間が経過するごとに、
a = f(u
と更新され、これによって、当該遅延される時間t,…,tが更新されるように構成することができる。
【0050】
また、本発明の送信方法において、当該所定の非線型変換f(・)は、以下の(a)〜(e)のいずれかであるように構成することができる。
(a)2次以上のチェビシェフ多項式による変換、
(b)ベルヌーイ写像による変換、
(c)整数p,q (p mod 4 = 1,0≦q≦2−1)を用いて定義される変換f(x) = 2x + px + q (mod 2)、
(d)上記(a)〜(c)のいずれかの変換結果を所定の整数で割った剰余を用いる変換、
(e)線形座標変換によって上記(a)〜(d)のいずれかと同形となる変換。
【0051】
本発明の他の観点に係る受信方法は、受信工程と、遅延工程と、復調工程と、出力工程と、を備え、以下のように構成する。
【0052】
すなわち、受信工程では、複数の信号を受信信号a,...,a (1≦L)として受信する。
【0053】
一方、遅延工程では、受信された複数の受信信号a,...,aのそれぞれを、所定の定数時間Tによる時間T−t,…,T−t (L≦N)のいずれかを重複なく遅延させた複数の中間信号p,...,pを出力する。
【0054】
さらに、復調工程では、出力された複数の中間信号p,...,pを復調した復調済信号r,…,rを出力する。
【0055】
そして、出力工程では、出力された複数の復調済信号r,…,rを、伝送された複数の同期信号として出力する。
【0056】
また、本発明の受信方法は、当該所定の定数時間Tおよび時間t,…,tをあらかじめ記憶する記憶部を用い、遅延工程では、記憶部に記憶された時間から、当該複数の同期信号r,…,rのそれぞれに対する遅延時間を求めて、当該時間T−t,…,T−tだけ遅延させるように構成することができる。
【0057】
また、本発明の受信方法において、遅延工程では、当該遅延時間T−t,...,T−tをL個の遅延時間群に分類し、当該分類されたL個の遅延時間群のそれぞれを、当該受信信号a,...,aに重複しないように適用して、当該中間信号p,...,pを出力するように構成することができる。
【0058】
また、本発明の受信方法において、受信工程では、互いに異なる搬送周波数を用いるL個の無線周波数復調器から当該受信信号a,…,aのそれぞれを得るように構成することができる。
【0059】
また、本発明の受信方法において、受信工程では、互いに異なる搬送周波数を用いるL/2個の無線周波数復調器のそれぞれのIチャネルとQチャネルから当該受信信号a,…,aを重複しないように得るように構成することができる。
【0060】
また、本発明の受信方法において、L=2であるように構成することができる。
【0061】
また、本発明の受信方法において、当該時間t,…,tは、あらかじめ記憶される整数値aと、所定の有限体上の非線型変換f(・)と、により、
= a;
j+1 = f(u) (1≦j<N)
と定められるu,…,uに比例するように構成することができる。
【0062】
また、本発明の受信方法において、あらかじめ記憶される値aは、所定の時間が経過するごとに、
a = f(u
と更新され、これによって、当該遅延される時間t,…,tが更新されるように構成することができる。
【0063】
また、本発明の受信方法において、当該所定の非線型変換f(・)は、以下の(a)〜(e)のいずれかであるように構成することができる。
(a)2次以上のチェビシェフ多項式による変換、
(b)ベルヌーイ写像による変換、
(c)整数p,q (p mod 4 = 1,0≦q≦2−1)を用いて定義される変換f(x) = 2x + px + q (mod 2)、
(d)上記(a)〜(c)のいずれかの変換結果を所定の整数で割った剰余を用いる変換、
(e)線形座標変換によって上記(a)〜(d)のいずれかと同形となる変換。
【0064】
本発明の他の観点に係るプログラムは、コンピュータ(FPGA(Field Programmable Gate Array)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)を含む。)を、上記の送信装置または受信装置として機能させ、もしくは、コンピュータに上記の送信方法または受信方法を実行させるように構成する。
【0065】
当該プログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記録媒体に記録することができる。
【0066】
上記プログラムは、当該プログラムが実行される無線通信端末とは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。また、上記情報記録媒体は、当該無線通信端末とは独立して配布・販売することができる。
【0067】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を説明する。なお、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本願発明の範囲に含まれる。
【0068】
(送信装置の実施の形態)
図1は、本発明の実施形態の1つに係る送信装置の概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
【0069】
送信装置101は、入力受付部102と、非同期化部103と、変調部104と、送信部105と、記憶部106と、計算部107と、を備える。
【0070】
まず、入力受付部102は、複数の同期信号r,…,rの入力を受け付ける。本図では、N=8の場合を示している。これらの同期信号は、たとえば、以下のような信号に相当する。
(1)ある基地局から、当該基地局のセル内にある複数の移動端末のそれぞれへ伝送すべき信号。
(2)マルチチャネルCDMAやマルチチャネルWCDMAの移動局に対して伝送する音声や画像などの種々のデータの信号や制御データ等の信号。
【0071】
ついで、非同期化部103は、入力を受け付けられた複数の同期信号r,…,rのそれぞれを、時間t,…,tだけ遅延させた複数の非同期信号v,…,vを出力する。
【0072】
ここで、遅延時間t,…,tは入力を受け付けられた複数の同期信号r,…,rのクロックレートの最小値の逆数(以下、Wとする。)よりも短くなるようにする。
【0073】
ここで、本実施形態では、遅延時間t,…,tは、記憶部106にあらかじめ記憶しておく。また、記憶部106にあらかじめ記憶される整数aと、所定の有限体上の非線型変換f(・)と、所定の比例係数cと、を用いて、計算部107が以下の漸化式の計算を行うことにより、得られるu,…,uに比例するように定めても良い。
= a;
j+1 = f(u) (1≦j<N)
【0074】
さらに、計算部107は、所定の時間が経過するごとに、
a = f(u
のように、記憶部106に記憶される整数の値を更新し、当該更新にともなって、遅延時間t,…,tを再計算することとしても良い。
【0075】
たとえば、0<S<Wなる定数Sをあらかじめ定めて、u,…,uの最大値をUとしたときに、
= S u/U (1≦i≦N)
とすれば、上記の条件を満たすt,…,tが得られる。
【0076】
さて、所定の有限体上の非線型変換f(・)としては、以下の(a)〜(e)のようなものを考えることができる。
(a)2次以上のチェビシェフ多項式による変換。すなわち、
f(cosθ) = cos(mθ) (m≧2)
により定義される多項式を用いる。m=2の場合は、
f(x) = 2x − 1
m=3の場合は、
f(x) = 4x − 3x
m=4の場合は、
f(x) = 8x − 8x + 1
である。
【0077】
(b)ベルヌーイ写像による変換。上記のチェビシェフ多項式はカオス写像として利用することができるが、ベルヌーイ写像もまた、カオス写像の1つである。
(c)整数p,q (p mod 4 = 1,0≦q≦2−1)を用いて定義される変換f(x) = 2x + px + q (mod 2)。
【0078】
(d)上記(a)〜(c)のいずれかの変換結果を所定の整数で割った剰余を用いる変換。たとえば、コンピュータによりチェビシェフの多項式による演算を行う場合には、整数表現として剰余類による表現を考える。たとえば、整数の精度は32ビットとし、加減乗除は下32ビットのみを考慮する、という形式である。
(e)線形座標変換によって上記(a)〜(d)のいずれかと同形となる変換。
【0079】
このようにして得られるt,…,tは、ある種の乱数であり、これによって、複数の同期信号の同期が乱され、複数の非同期信号v,…,vとなる。
【0080】
したがって、上記の各種の手法に限らず、種々の擬似乱数の生成手法を用いて、t,…,tを定めても良い。また、あらかじめ乱数として定めたt,…,tを用意しておき、これを繰り返し使うような形態を採用しても良い。
【0081】
さらに、変調部104は、出力された複数の非同期信号v,…,vを変調する。本実施形態では、変調部104は、L個のスペクトル拡散変調器111を有する。そこで、当該非同期信号v,…,vをL (L≦N)個の信号群に分類し、当該分類されたL個の信号群のそれぞれを、これらスペクトル拡散変調器111のいずれかに重複しないように与える。本図では、2つの信号群に分類し(L=2)、v〜vをスペクトル拡散変調器111aに、v〜vをスペクトル拡散変調器111bに、それぞれ与えている。
【0082】
本図に示すスペクトル拡散変調器111のそれぞれは、互いに異なる4つの拡散符号を入力された非同期信号に重畳して加算することにより、スペクトル拡散変調を行う。なお、スペクトル拡散変調器111が利用する拡散符号のセットは、互いに重複しないことが望ましい。ただし、適用分野によっては、同じ拡散符号のセットや一部が重複する拡散符号のセットを利用するスペクトル拡散変調器111をそれぞれの信号群に対して適用することができる。
【0083】
最終的に、変調部104は、変調済信号w,…,wを出力する。本図に示す例では、各スペクトル拡散変調器111が信号を出力するので、wとwが出力されるである。
【0084】
そして、送信部105は、出力された変調済信号w,…,wを送信する。本図では、位相が90度異なるIチャネルとQチャネルに対してwとwとをそれぞれ与えることにより、従来のWCDMAに類似した伝送を行っている。
【0085】
なお、本図下部に示されるように、送信部105が互いに異なる搬送周波数を用いる無線周波数変調器により当該変調済信号w,…,wのそれぞれを無線送信するようにしても良い。
【0086】
(受信装置の実施の形態)
上記のような送信装置において、受信側の1つに伝送すべき信号が、rのいずれか1つである場合には、相関をとって同期するようなCDMA用の通常の受信装置を利用すれば、受信側でrを復元することができる。
【0087】
以下では、受信側で必要とする信号が、r,…,rであるような受信装置の実施形態について説明する。すなわち、各信号が音声信号や画像信号、各種のデータ信号、制御データ信号などに対応し、1つの端末で、これら複数の信号を利用するような場合であり、マルチチャネルCDMA(CDMA 2000)やマルチチャネルWCDMAの移動局として適用可能な実施形態である。
【0088】
図2は、本発明の実施形態の1つに係る受信装置であって、図1に示す送信装置に対応するものの概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
【0089】
本実施形態の受信装置201は、受信部202と、遅延部203と、復調部204と、出力部205と、を備える。
【0090】
受信部202は、複数の信号を受信信号a,...,a (1≦L)として受信する。
図1に示す送信装置101では、送信部105の形態として、IチャネルとQチャネルを用いる手法と、異なる搬送周波数を用いる手法と、があったが、前者の場合は、受信部202で、IチャネルとQチャネルへの分離を行い、後者の場合は、受信部202で、当該それぞれの搬送周波数帯のバンドパスフィルタを用いればよい。本図に示す例では、上記送信装置101同様、L=2である。
【0091】
一方、遅延部203は、受信された複数の受信信号a,...,aのそれぞれを、所定の定数時間Tによる時間T−t,…,T−t (L≦N)のいずれかを重複なく遅延させた複数の中間信号p,...,pを出力する。本図に示す例では、aからは、これを遅延時間T−t,…,T−tだけ遅延させた4つの信号p,…,pを得ており、aからは、これを遅延時間T−t,…,T−tだけ遅延させた4つの信号p,…,pを得ている。
【0092】
Tは、いずれの遅延時間よりも大きい定数であれば何でも良いが、送信装置101との対比で考えれば、SやWなどの数値を採用することが望ましい。時間t〜tは、対応する送信装置101と同じように決める。本図では、記憶部206と計算部207によって、記憶部106と計算部107と同様の処理を行う。この手法では、送信装置101と受信装置201とで、初期値aが一旦共有されれば、それ以降の時間tの計算は、それぞれが独立して行っても、同じ値を得ることができる。
【0093】
なお、定数Tは、記憶部106に記憶しておき、T−tiを計算部207が計算し、これらを遅延部203に通知するような形式を採用しても良い。
【0094】
一方、復調部204は、出力された複数の中間信号p,...,pを復調した復調済信号r,…,rを出力する。本実施形態では、送信装置101に合わせて、L個のスペクトル拡散復調器211を利用する。本図では、p〜pをスペクトル拡散復調器211aに、p〜pをスペクトル拡散復調器211bに、それぞれ与え、前者からr〜rを、後者からr〜rを、それぞれ得ている。
【0095】
各スペクトル拡散復調器211は、送信装置101のスペクトル拡散変調器111のうち、対応するもので使われた拡散符号を用いて、復調を行う。
【0096】
そして、出力部205は、出力された複数の復調済信号r,…,rを、伝送された複数の同期信号として出力する。
【0097】
(実験結果)
パラメータとしてL=N=2を採用した場合の通常のWCDMA通信の場合(t= t = 0に相当する。)と、WCDMA通信に本発明を適用し各チャネルを非同期化した場合(t,tは乱数で決める。)とした場合について、ビット誤り率をシミュレーション実験により比較した。WCDMA規格の転送レートとして、60kbps、240kbps、960kbpsについてを採用して実験を行った。図3〜図8には、ユーザ数(横軸)とビット誤り率(縦軸)の実験結果のグラフを、転送レートならびに縮尺を変更して、それぞれ示す。
【0098】
グラフ中、「ASN」が通常のWCDMA通信の結果であり、「AAN」が本発明を適用した非同期チャネルWCDMA通信の結果である。たとえば、60kbpsの場合、ビット誤り率を0.001とすると、通常のWCDMA通信ではユーザ数は16であるが、非同期化WCDMA通信では、ユーザ数は20となる。0.002とすると、通常のWCDMA通信ではユーザ数は12であるが、非同期化WCDMA通信では、ユーザ数は16となる。このように、本発明によって、ビット誤り率の低減に大きな効果を得ることができ、複数の信号を効率良く分離できていることがわかる。
【0099】
なお、以下の資料によれば、非同期ユーザCDMAの方が同期ユーザCDMAに比べてより干渉雑音が少ない旨の分析結果が得られているが、本実施形態では、同期信号を積極的に非同期化することにより、同様の効果を得ているのである。
M.B.Pursely, Performance Evaluation for Phased−Coded Spread−Spectrum Multiple−Access Communication Part 1: System Analysis, IEEE Trans−Communications,Vol.25 (1977),pp.795−799.
【0100】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数の同期信号を受信側で効率良く分離できるように送信するのに好適な送信装置、送信方法、ならびに、これらをコンピュータにより実現するプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る送信装置の概要構成を示す模式図である。
【図2】本発明の実施形態に係る受信装置の概要構成を示す模式図である。
【図3】本発明をWCDMA通信に適用した場合としない場合とのビット誤り率を調べるシミュレーション結果を示すグラフである。
【図4】本発明をWCDMA通信に適用した場合としない場合とのビット誤り率を調べるシミュレーション結果を示すグラフである。
【図5】本発明をWCDMA通信に適用した場合としない場合とのビット誤り率を調べるシミュレーション結果を示すグラフである。
【図6】本発明をWCDMA通信に適用した場合としない場合とのビット誤り率を調べるシミュレーション結果を示すグラフである。
【図7】本発明をWCDMA通信に適用した場合としない場合とのビット誤り率を調べるシミュレーション結果を示すグラフである。
【図8】本発明をWCDMA通信に適用した場合としない場合とのビット誤り率を調べるシミュレーション結果を示すグラフである。
【符号の説明】
101 送信装置
102 入力受付部
103 非同期化部
104 変調部
105 送信部
106 記憶部
107 計算部
111 スペクトル拡散変調器
201 受信装置
202 受信部
203 遅延部
204 復調部
205 出力部
206 記憶部
207 計算部
211 スペクトル拡散復調器

Claims (38)

  1. 入力受付部と、非同期化部と、変調部と、送信部と、を備える送信装置であって、
    前記入力受付部は、複数の同期信号r,…,rの入力を受け付け、
    前記非同期化部は、前記入力を受け付けられた複数の同期信号r,…,rのそれぞれを、時間t,…,tだけ遅延させた複数の非同期信号v,…,vを出力し、
    前記変調部は、前記出力された複数の非同期信号v,…,vを変調した変調済信号w,…,w (1≦L≦N)を出力し、
    前記送信部は、前記出力された変調済信号w,…,wを送信し、
    当該遅延される時間t,…,tは前記入力を受け付けられた複数の同期信号r,…,rのクロックレートの最小値の逆数よりも短いことを特徴とするもの。
  2. 請求項1に記載の送信装置であって、記憶部をさらに備え、
    前記記憶部は、当該遅延される時間t,…,tをあらかじめ記憶し、
    前記非同期化部は、前記記憶部に記憶された時間のそれぞれにより、当該複数の同期信号r,…,rのそれぞれを、当該時間t,…,tだけ遅延させることを特徴とするもの。
  3. 請求項1または2に記載の送信装置であって、
    前記変調部は、当該非同期信号v,…,vをL (L≦N)個の信号群に分類し、当該分類されたL個の信号群のそれぞれを、L個のスペクトル拡散変調器のいずれかに重複しないように与えて、当該変調済信号w,…,wを出力することを特徴とするもの。
  4. 請求項3に記載の送信装置であって、
    前記送信部は、互いに異なる搬送周波数を用いるL個の無線周波数変調器により当該変調済信号w,…,wのそれぞれを無線送信することを特徴とするもの。
  5. 請求項3に記載の送信装置であって、
    前記送信部は、互いに異なる搬送周波数を用いるL/2個の無線周波数変調器のそれぞれのIチャネルとQチャネルに当該変調済信号w,…,wを重複しないように与えて、得られた送信信号のそれぞれを無線送信することを特徴とするもの。
  6. 請求項5に記載の送信装置であって、L=2であることを特徴とするもの。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の送信装置であって、
    当該遅延される時間t,…,tは、あらかじめ記憶される整数値aと、所定の有限体上の非線型変換f(・)と、により、
    = a;
    j+1 = f(u) (1≦j<N)
    と定められるu,…,uに比例することを特徴とするもの。
  8. 請求項7に記載の送信装置であって、
    前記あらかじめ記憶される値aは、所定の時間が経過するごとに、
    a = f(u
    と更新され、これによって、当該遅延される時間t,…,tが更新されることを特徴とするもの。
  9. 請求項7または8に記載の送信装置であって、
    当該所定の非線型変換f(・)は、以下の(a)〜(e)のいずれかであることを特徴とするもの。
    (a)2次以上のチェビシェフ多項式による変換、
    (b)ベルヌーイ写像による変換、
    (c)整数p,q (p mod 4 = 1,0≦q≦2−1)を用いて定義される変換f(x) = 2x + px + q (mod 2)、
    (d)上記(a)〜(c)のいずれかの変換結果を所定の整数で割った剰余を用いる変換、
    (e)線形座標変換によって上記(a)〜(d)のいずれかと同形となる変換。
  10. 受信部と、遅延部と、復調部と、出力部と、を備える受信装置であって、
    前記受信部は、複数の信号を受信信号a,...,a (1≦L)として受信し、
    前記遅延部は、前記受信された複数の受信信号a,...,aのそれぞれを、所定の定数時間Tによる時間T−t,…,T−t (L≦N)のいずれかを重複なく遅延させた複数の中間信号p,...,pを出力し、
    前記復調部は、前記出力された複数の中間信号p,...,pを復調した復調済信号r,…,rを出力し、
    前記出力部は、前記出力された複数の復調済信号r,…,rを、伝送された複数の同期信号として出力することを特徴とするもの。
  11. 請求項10に記載の受信装置であって、記憶部をさらに備え、
    前記記憶部は、当該所定の定数時間Tおよび時間t,…,tをあらかじめ記憶し、
    前記遅延部は、前記記憶部に記憶された時間から、当該複数の同期信号r,…,rのそれぞれに対する遅延時間を求めて、当該時間T−t,…,T−tだけ遅延させることを特徴とするもの。
  12. 請求項10または11に記載の受信装置であって、
    前記遅延部は、当該遅延時間T−t,...,T−tをL個の遅延時間群に分類し、当該分類されたL個の遅延時間群のそれぞれを、当該受信信号a,...,aに重複しないように適用して、当該中間信号p,...,pを出力することを特徴とするもの。
  13. 請求項12に記載の受信装置であって、
    前記受信部は、互いに異なる搬送周波数を用いるL個の無線周波数復調器から当該受信信号a,…,aのそれぞれを得ることを特徴とするもの。
  14. 請求項12に記載の受信装置であって、
    前記受信部は、互いに異なる搬送周波数を用いるL/2個の無線周波数復調器のそれぞれのIチャネルとQチャネルから当該受信信号a,…,aを重複しないように得ることを特徴とするもの。
  15. 請求項14に記載の受信装置であって、L=2であることを特徴とするもの。
  16. 請求項10から15のいずれか1項に記載の受信装置であって、
    当該時間t,…,tは、あらかじめ記憶される整数値aと、所定の有限体上の非線型変換f(・)と、により、
    = a;
    j+1 = f(u) (1≦j<N)
    と定められるu,…,uに比例することを特徴とするもの。
  17. 請求項16に記載の受信装置であって、
    前記あらかじめ記憶される値aは、所定の時間が経過するごとに、
    a = f(u
    と更新され、これによって、当該遅延される時間t,…,tが更新されることを特徴とするもの。
  18. 請求項16または17に記載の受信装置であって、
    当該所定の非線型変換f(・)は、以下の(a)〜(e)のいずれかであることを特徴とするもの。
    (a)2次以上のチェビシェフ多項式による変換、
    (b)ベルヌーイ写像による変換、
    (c)整数p,q (p mod 4 = 1,0≦q≦2−1)を用いて定義される変換f(x) = 2x + px + q (mod 2)、
    (d)上記(a)〜(c)のいずれかの変換結果を所定の整数で割った剰余を用いる変換、
    (e)線形座標変換によって上記(a)〜(d)のいずれかと同形となる変換。
  19. 入力受付工程と、非同期化工程と、変調工程と、送信工程と、を備える送信方法であって、
    前記入力受付工程では、複数の同期信号r,…,rの入力を受け付け、
    前記非同期化工程では、前記入力を受け付けられた複数の同期信号r,…,rのそれぞれを、時間t,…,tだけ遅延させた複数の非同期信号v,…,vを出力し、
    前記変調工程では、前記出力された複数の非同期信号v,…,vを変調した変調済信号w,…,w (1≦L≦N)を出力し、
    前記送信工程では、前記出力された変調済信号w,…,wを送信し、
    当該遅延される時間t,…,tは前記入力を受け付けられた複数の同期信号r,…,rのクロックレートの最小値の逆数よりも短いことを特徴とする方法。
  20. 請求項19に記載の送信方法であって、遅延される時間t,…,tをあらかじめ記憶する記憶部を用い、
    前記非同期化工程では、前記記憶部に記憶された時間のそれぞれにより、当該複数の同期信号r,…,rのそれぞれを、当該時間t,…,tだけ遅延させることを特徴とする方法。
  21. 請求項19または20に記載の送信方法であって、
    前記変調工程では、当該非同期信号v,…,vをL (L≦N)個の信号群に分類し、当該分類されたL個の信号群のそれぞれを、L個のスペクトル拡散変調器のいずれかに重複しないように与えて、当該変調済信号w,…,wを出力することを特徴とする方法。
  22. 請求項21に記載の送信方法であって、
    前記送信工程では、互いに異なる搬送周波数を用いるL個の無線周波数変調器により当該変調済信号w,…,wのそれぞれを無線送信することを特徴とする方法。
  23. 請求項21に記載の送信方法であって、
    前記送信工程では、互いに異なる搬送周波数を用いるL/2個の無線周波数変調器のそれぞれのIチャネルとQチャネルに当該変調済信号w,…,wを重複しないように与えて、得られた送信信号のそれぞれを無線送信することを特徴とする方法。
  24. 請求項23に記載の送信方法であって、L=2であることを特徴とする方法。
  25. 請求項19から24のいずれか1項に記載の送信方法であって、
    当該遅延される時間t,…,tは、あらかじめ記憶される整数値aと、所定の有限体上の非線型変換f(・)と、により、
    = a;
    j+1 = f(u) (1≦j<N)
    と定められるu,…,uに比例することを特徴とする方法。
  26. 請求項25に記載の送信方法であって、
    前記あらかじめ記憶される値aは、所定の時間が経過するごとに、
    a = f(u
    と更新され、これによって、当該遅延される時間t,…,tが更新されることを特徴とする方法。
  27. 請求項25または26に記載の送信方法であって、
    当該所定の非線型変換f(・)は、以下の(a)〜(e)のいずれかであることを特徴とする方法。
    (a)2次以上のチェビシェフ多項式による変換、
    (b)ベルヌーイ写像による変換、
    (c)整数p,q (p mod 4 = 1,0≦q≦2−1)を用いて定義される変換f(x) = 2x + px + q (mod 2)、
    (d)上記(a)〜(c)のいずれかの変換結果を所定の整数で割った剰余を用いる変換、
    (e)線形座標変換によって上記(a)〜(d)のいずれかと同形となる変換。
  28. 受信工程と、遅延工程と、復調工程と、出力工程と、を備える受信方法であって、
    前記受信工程では、複数の信号を受信信号a,...,a (1≦L)として受信し、前記遅延工程では、前記受信された複数の受信信号a,...,aのそれぞれを、所定の定数時間Tによる時間T−t,…,T−t (L≦N)のいずれかを重複なく遅延させた複数の中間信号p,...,pを出力し、
    前記復調工程では、前記出力された複数の中間信号p,...,pを復調した復調済信号r,…,rを出力し、
    前記出力工程では、前記出力された複数の復調済信号r,…,rを、伝送された複数の同期信号として出力することを特徴とする方法。
  29. 請求項28に記載の受信方法であって、当該所定の定数時間Tおよび時間t,…,tをあらかじめ記憶する記憶部を用い、
    前記遅延工程では、前記記憶部に記憶された時間から、当該複数の同期信号r,…,rのそれぞれに対する遅延時間を求めて、当該時間T−t,…,T−tだけ遅延させることを特徴とする方法。
  30. 請求項28または29に記載の受信方法であって、
    前記遅延工程では、当該遅延時間T−t,...,T−tをL個の遅延時間群に分類し、当該分類されたL個の遅延時間群のそれぞれを、当該受信信号a,...,aに重複しないように適用して、当該中間信号p,...,pを出力することを特徴とする方法。
  31. 請求項30に記載の受信方法であって、
    前記受信工程では、互いに異なる搬送周波数を用いるL個の無線周波数復調器から当該受信信号a,…,aのそれぞれを得ることを特徴とする方法。
  32. 請求項30に記載の受信方法であって、
    前記受信工程では、互いに異なる搬送周波数を用いるL/2個の無線周波数復調器のそれぞれのIチャネルとQチャネルから当該受信信号a,…,aを重複しないように得ることを特徴とする方法。
  33. 請求項32に記載の受信方法であって、L=2であることを特徴とする方法。
  34. 請求項28から33のいずれか1項に記載の受信方法であって、
    当該時間t,…,tは、あらかじめ記憶される整数値aと、所定の有限体上の非線型変換f(・)と、により、
    = a;
    j+1 = f(u) (1≦j<N)
    と定められるu,…,uに比例することを特徴とする方法。
  35. 請求項34に記載の受信方法であって、
    前記あらかじめ記憶される値aは、所定の時間が経過するごとに、
    a = f(u
    と更新され、これによって、当該遅延される時間t,…,tが更新されることを特徴とする方法。
  36. 請求項34または35に記載の受信方法であって、
    当該所定の非線型変換f(・)は、以下の(a)〜(e)のいずれかであることを特徴とする方法。
    (a)2次以上のチェビシェフ多項式による変換、
    (b)ベルヌーイ写像による変換、
    (c)整数p,q (p mod 4 = 1,0≦q≦2−1)を用いて定義される変換f(x) = 2x + px + q (mod 2)、
    (d)上記(a)〜(c)のいずれかの変換結果を所定の整数で割った剰余を用いる変換、
    (e)線形座標変換によって上記(a)〜(d)のいずれかと同形となる変換。
  37. コンピュータ(FPGA(Field Programmable Gate Array)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)を含む。)を、請求項1から9のいずれか1項に記載の送信装置の各部として機能させることを特徴とするプログラム。
  38. コンピュータ(FPGA(Field Programmable Gate Array)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)を含む。)を、請求項10から18のいずれか1項に記載の受信装置の各部として機能させることを特徴とするプログラム。
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