JPH09261201A - スペクトラム拡散伝送方式 - Google Patents
スペクトラム拡散伝送方式Info
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- JPH09261201A JPH09261201A JP8063369A JP6336996A JPH09261201A JP H09261201 A JPH09261201 A JP H09261201A JP 8063369 A JP8063369 A JP 8063369A JP 6336996 A JP6336996 A JP 6336996A JP H09261201 A JPH09261201 A JP H09261201A
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- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04B—TRANSMISSION
- H04B1/00—Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
- H04B1/69—Spread spectrum techniques
- H04B1/707—Spread spectrum techniques using direct sequence modulation
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- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
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- H04L25/00—Baseband systems
- H04L25/02—Details ; arrangements for supplying electrical power along data transmission lines
- H04L25/03—Shaping networks in transmitter or receiver, e.g. adaptive shaping networks
- H04L25/03828—Arrangements for spectral shaping; Arrangements for providing signals with specified spectral properties
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- Closed-Circuit Television Systems (AREA)
- Two-Way Televisions, Distribution Of Moving Picture Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 2.4GHzの小電力通信帯(ISM帯)を
通し、動画像あるいは準動画像を伝送するのに必要な伝
送レート1.5Mbpsの情報符号を2チャンネル同時
伝送可能な伝送装置を提供する。 【解決手段】 2チャンネルの搬送波周波数fha,fhb
を互いに異なる値に設定し、受信装置をQPSK変調を
復調した後、スペクトラム拡散(SS)の逆拡散を実施
する構成とし、送信装置のSS拡散部の後段と受信装置
のSS逆拡散部の前段にルートロールオフ特性を持つ低
域ろ波器(LPF)を挿入した回路構成にする。これに
より、従来の回路構成のスペクトラム拡散方式による伝
送装置ではできなかった、1.5Mbpsの2チャンネ
ル同時伝送が可能になる。
通し、動画像あるいは準動画像を伝送するのに必要な伝
送レート1.5Mbpsの情報符号を2チャンネル同時
伝送可能な伝送装置を提供する。 【解決手段】 2チャンネルの搬送波周波数fha,fhb
を互いに異なる値に設定し、受信装置をQPSK変調を
復調した後、スペクトラム拡散(SS)の逆拡散を実施
する構成とし、送信装置のSS拡散部の後段と受信装置
のSS逆拡散部の前段にルートロールオフ特性を持つ低
域ろ波器(LPF)を挿入した回路構成にする。これに
より、従来の回路構成のスペクトラム拡散方式による伝
送装置ではできなかった、1.5Mbpsの2チャンネ
ル同時伝送が可能になる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スペクトラム拡散
伝送方式に関するものであり、特に、符号の長さが短い
拡散符号(PN符号)を用いる時にも、近接した位置で、
複数チャンネルの情報符号を同時に受信することを可能
にするものである。
伝送方式に関するものであり、特に、符号の長さが短い
拡散符号(PN符号)を用いる時にも、近接した位置で、
複数チャンネルの情報符号を同時に受信することを可能
にするものである。
【0002】
【従来の技術】従来のスペクトラム拡散方式による伝送
装置の送信装置の回路構成を図10に、受信装置の回路
構成を図11に示す。この回路構成は、遅延検波2相位
相変調(DBPSK)方式とスペクトラム拡散(SS)方式
を併用する伝送装置の回路構成である。遅延コード処理
部2は、伝送する情報符号を遅延検波に適した符号列に
変換する回路である。また、SS拡散部3はスペクトラ
ム拡散方式の直接拡散変調を実施する回路、PN符号発
生器4は直接拡散変調で用いる拡散符号(PN符号)を発
生する回路、PNクロック発生器5はPN符号のビット
周波数fpnを定めるクロックパルスを発生する回路であ
る。以下、この周波数fpnを、簡単のため、チップレー
トあるいはチップ周波数と記す。送信装置の入力端子1
から入力した情報符号は、遅延コード処理部2でコード
変換された後、SS拡散部3でPN符号発生器4からの
拡散符号により乗積変調され、ベースバンドの拡散信号
に変換される。LPF6は、図12に一点鎖線で模式的
に示す特性11を持つ低域ろ波器(LPF)であり、拡
散信号の周波数成分(実線の曲線で示す)の中から、その
主成分を構成するメインローブ12(実線の太線部)を取
り出す回路である。LPF6で取り出された拡散信号の
メインローブ成分は、変調部7で搬送周波数fhの2相
位相変調(BPSK)信号に変調され、伝送信号としてア
ンテナ8から送信される。
装置の送信装置の回路構成を図10に、受信装置の回路
構成を図11に示す。この回路構成は、遅延検波2相位
相変調(DBPSK)方式とスペクトラム拡散(SS)方式
を併用する伝送装置の回路構成である。遅延コード処理
部2は、伝送する情報符号を遅延検波に適した符号列に
変換する回路である。また、SS拡散部3はスペクトラ
ム拡散方式の直接拡散変調を実施する回路、PN符号発
生器4は直接拡散変調で用いる拡散符号(PN符号)を発
生する回路、PNクロック発生器5はPN符号のビット
周波数fpnを定めるクロックパルスを発生する回路であ
る。以下、この周波数fpnを、簡単のため、チップレー
トあるいはチップ周波数と記す。送信装置の入力端子1
から入力した情報符号は、遅延コード処理部2でコード
変換された後、SS拡散部3でPN符号発生器4からの
拡散符号により乗積変調され、ベースバンドの拡散信号
に変換される。LPF6は、図12に一点鎖線で模式的
に示す特性11を持つ低域ろ波器(LPF)であり、拡
散信号の周波数成分(実線の曲線で示す)の中から、その
主成分を構成するメインローブ12(実線の太線部)を取
り出す回路である。LPF6で取り出された拡散信号の
メインローブ成分は、変調部7で搬送周波数fhの2相
位相変調(BPSK)信号に変調され、伝送信号としてア
ンテナ8から送信される。
【0003】一方、図11の受信装置では、アンテナ2
0で受信した受信信号をBPF21に入力する。BPF
21は、搬送周波数fhを中心とする帯域幅2×fpnの
成分を通過させる帯域ろ波器(BPF)であり、伝送され
た変調信号のメインローブ成分を取り出すことができ
る。取り出されたメインローブの信号は、SS逆拡散部
22でPN符号を掛けて逆拡散され、BPSK方式の復
調部23でベースバンドに復調された後、A/D変換器
24でディジタル信号に変換される。そして、遅延検波
処理部25で遅延検波のための処理が施され、情報符号
として出力される。なお、PN符号発生器26とPNク
ロック発生器27は、送信装置のPN符号発生器4とP
Nクロック発生器5と同じ機能を有する回路である。こ
こで、PN符号としては、位相が一致した時と外れた時
の自己相関値の差が大きい符号を用いる必要がある。こ
の性質を持つ符号として、繰り返しビット数(以下、チ
ップ長と記す)が、2k−1(k=正数)で表せるチッ
プ長を持つ、m系列の擬似雑音符号あるいはGold符
号が知られており、通常、これらの符号がPN符号とし
て使われる。
0で受信した受信信号をBPF21に入力する。BPF
21は、搬送周波数fhを中心とする帯域幅2×fpnの
成分を通過させる帯域ろ波器(BPF)であり、伝送され
た変調信号のメインローブ成分を取り出すことができ
る。取り出されたメインローブの信号は、SS逆拡散部
22でPN符号を掛けて逆拡散され、BPSK方式の復
調部23でベースバンドに復調された後、A/D変換器
24でディジタル信号に変換される。そして、遅延検波
処理部25で遅延検波のための処理が施され、情報符号
として出力される。なお、PN符号発生器26とPNク
ロック発生器27は、送信装置のPN符号発生器4とP
Nクロック発生器5と同じ機能を有する回路である。こ
こで、PN符号としては、位相が一致した時と外れた時
の自己相関値の差が大きい符号を用いる必要がある。こ
の性質を持つ符号として、繰り返しビット数(以下、チ
ップ長と記す)が、2k−1(k=正数)で表せるチッ
プ長を持つ、m系列の擬似雑音符号あるいはGold符
号が知られており、通常、これらの符号がPN符号とし
て使われる。
【0004】SS方式には、大きな2つの特徴がある。
その1つは、大きな拡散処理利得が得られることであ
る。例えば、チップ長が255チップのPN符号を用い
ると、10×log(255)=24[dB]の拡散処理利
得が得られる。これは、DBPSK方式単独で伝送した
場合よりも、伝送距離を10倍以上(受信信号のC/N
が24dB増加した時の性能に匹敵)伸ばせることを意
味する。ここで、拡散処理利得は、チップ長の長いPN
符号を用いるほど大きくなる。そのため、通常、伝送帯
域の帯域幅と伝送レートから許される範囲で、できるだ
け長いチップ長のPN符号を用いる。ここで、C:搬送
波、N:雑音を表す。2つ目の特徴は、図13の(a)に
模式的に示す様に、同一の伝送帯域を複数のチャンネル
で共有できることである。 SS方式では、異なるPN
符号を用いる他のチャンネルの信号は、受信信号にラン
ダム雑音として混入して受信信号のC/Nを下げるだけ
で、当該チャンネルのSS逆拡散処理を妨げない性質が
ある。そこで、SS方式の伝送装置では、通常、相互相
関の小さい、互いに異なる複数のPN符号を用いると共
に、C/Nの劣化はその拡散処理利得によって補う方法
で、複数チャンネルの同時伝送を実施するように構成す
る。
その1つは、大きな拡散処理利得が得られることであ
る。例えば、チップ長が255チップのPN符号を用い
ると、10×log(255)=24[dB]の拡散処理利
得が得られる。これは、DBPSK方式単独で伝送した
場合よりも、伝送距離を10倍以上(受信信号のC/N
が24dB増加した時の性能に匹敵)伸ばせることを意
味する。ここで、拡散処理利得は、チップ長の長いPN
符号を用いるほど大きくなる。そのため、通常、伝送帯
域の帯域幅と伝送レートから許される範囲で、できるだ
け長いチップ長のPN符号を用いる。ここで、C:搬送
波、N:雑音を表す。2つ目の特徴は、図13の(a)に
模式的に示す様に、同一の伝送帯域を複数のチャンネル
で共有できることである。 SS方式では、異なるPN
符号を用いる他のチャンネルの信号は、受信信号にラン
ダム雑音として混入して受信信号のC/Nを下げるだけ
で、当該チャンネルのSS逆拡散処理を妨げない性質が
ある。そこで、SS方式の伝送装置では、通常、相互相
関の小さい、互いに異なる複数のPN符号を用いると共
に、C/Nの劣化はその拡散処理利得によって補う方法
で、複数チャンネルの同時伝送を実施するように構成す
る。
【0005】この様なSS方式を用いる伝送装置におい
ては、2471〜2497MHzの帯域幅26MHz
の、通称、ISM帯と呼ばれる周波数帯域が割り当てら
れている。この帯域で用いるPN符号のチップレートf
pnは、通常、拡散信号のメインローブが伝送できるよう
に26[MHz]/2=13[Mcps] 以下に設定される。この
ISM帯を利用した無線伝送装置としては、伝送レー
ト、256kbpsの無線LANが有る。この場合、使
用できるPN符号の最大チップ長は、13[Mcps]/25
6[kbps]=50[チップ]になる。しかし、PN符号とし
て使用可能な50チップの符号は、一般に知られていな
い。計算機を用いて探索することも考えられるが、チッ
プ長が長すぎ、膨大な計算量になるため現実的でない。
そのため、この無線LANでは、使用できる最大チップ
長の系列符号である31チップの系列符号をPN符号と
して用いている。したがって、チップレートは、256
[kbps]×31[チップ]=8[Mcps]になり、伝送信号のメ
インローブの帯域幅は、この2倍の16MHzになる。
この値は、ISM帯の帯域幅26MHzより小さい。一
方、31チップあるいはそれ以下の短いチップ長の符号
は、相互相関が小さく、独立性の高い符号の数が少な
い。例えば、31チップのm系列符号の場合、3種に過
ぎない。 そこで、上記の帯域幅に対する余裕を利用
し、図13(b)の様に、搬送波周波数が異なる2チャン
ネル(それぞれのチャンネルで同じPN符号が使用可能
になる)を設けることにより、同時使用可能なチャンネ
ル数を2倍に増加させている。
ては、2471〜2497MHzの帯域幅26MHz
の、通称、ISM帯と呼ばれる周波数帯域が割り当てら
れている。この帯域で用いるPN符号のチップレートf
pnは、通常、拡散信号のメインローブが伝送できるよう
に26[MHz]/2=13[Mcps] 以下に設定される。この
ISM帯を利用した無線伝送装置としては、伝送レー
ト、256kbpsの無線LANが有る。この場合、使
用できるPN符号の最大チップ長は、13[Mcps]/25
6[kbps]=50[チップ]になる。しかし、PN符号とし
て使用可能な50チップの符号は、一般に知られていな
い。計算機を用いて探索することも考えられるが、チッ
プ長が長すぎ、膨大な計算量になるため現実的でない。
そのため、この無線LANでは、使用できる最大チップ
長の系列符号である31チップの系列符号をPN符号と
して用いている。したがって、チップレートは、256
[kbps]×31[チップ]=8[Mcps]になり、伝送信号のメ
インローブの帯域幅は、この2倍の16MHzになる。
この値は、ISM帯の帯域幅26MHzより小さい。一
方、31チップあるいはそれ以下の短いチップ長の符号
は、相互相関が小さく、独立性の高い符号の数が少な
い。例えば、31チップのm系列符号の場合、3種に過
ぎない。 そこで、上記の帯域幅に対する余裕を利用
し、図13(b)の様に、搬送波周波数が異なる2チャン
ネル(それぞれのチャンネルで同じPN符号が使用可能
になる)を設けることにより、同時使用可能なチャンネ
ル数を2倍に増加させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、防災システ
ムや監視装置においては、動画像あるいは準動画像の伝
送が可能で、免許の申請や手続きの不要な無線伝送装置
に対する要望が強い。しかも、例えば、図14に示す様
に、異なる2地点(一般には複数点)からの2チャンネル
以上の動画像あるいは準動画像を、センタ(基地局)で同
時に受信したいという要望が強い。第1の要望を満たし
得る周波数帯域としてISM帯がある。 一方、動画像
を伝送するには、近年の画像圧縮技術を駆使しても、少
なくとも、256kbpsの約4倍の1Mbps以上、
できれば、1.5Mbps以上の伝送レートが必要であ
る。 また、符号誤りの発生頻度は、少なくとも、1分
間当たり、1回以下(1.5Mbpsのときの符号誤り
率、1/108以下)である必要がある。ところで、I
SM帯では、電波法により10チップ以上のチップ長の
PN符号を用いることが義務付けられている。そのた
め、前記DBPSKを用いたSS方式の伝送装置では、
1Mbpsから1.3Mbps=13[Mcps]/10[チ
ップ]までの伝送は可能であるが、これを越える、1.
5Mbpsの情報符号は伝送できない。1.3Mbps
を越える伝送レートの情報符号を伝送するには、図10
の変調部7と図11の復調部23を、2相位相変調(B
PSK)方式から4相位相変調(QPSK)方式に置き換
え、伝送レートを上げる必要がある。
ムや監視装置においては、動画像あるいは準動画像の伝
送が可能で、免許の申請や手続きの不要な無線伝送装置
に対する要望が強い。しかも、例えば、図14に示す様
に、異なる2地点(一般には複数点)からの2チャンネル
以上の動画像あるいは準動画像を、センタ(基地局)で同
時に受信したいという要望が強い。第1の要望を満たし
得る周波数帯域としてISM帯がある。 一方、動画像
を伝送するには、近年の画像圧縮技術を駆使しても、少
なくとも、256kbpsの約4倍の1Mbps以上、
できれば、1.5Mbps以上の伝送レートが必要であ
る。 また、符号誤りの発生頻度は、少なくとも、1分
間当たり、1回以下(1.5Mbpsのときの符号誤り
率、1/108以下)である必要がある。ところで、I
SM帯では、電波法により10チップ以上のチップ長の
PN符号を用いることが義務付けられている。そのた
め、前記DBPSKを用いたSS方式の伝送装置では、
1Mbpsから1.3Mbps=13[Mcps]/10[チ
ップ]までの伝送は可能であるが、これを越える、1.
5Mbpsの情報符号は伝送できない。1.3Mbps
を越える伝送レートの情報符号を伝送するには、図10
の変調部7と図11の復調部23を、2相位相変調(B
PSK)方式から4相位相変調(QPSK)方式に置き換
え、伝送レートを上げる必要がある。
【0007】このQPSK方式への置き換えを施した回
路構成を図15と図16に示す。QPSK方式では、入
力の情報符号をI,Qの2成分に振り分け、それぞれを
搬送波のsin波とcos波で変調して伝送する。図1
5のSS拡散部3は、このI,Q成分をそれぞれSS拡
散する回路で、図10の拡散部3とは内部の回路構成が
異なる。しかし、BPSK方式におけるSS拡散と同じ
処理を、I,Qの2成分に施すという点を除き、同一の
働きをする。そこで、回路部の番号は同一の番号を用
い、図15のSS拡散部も同じく、SS拡散部3とし
た。また、図15のLPF6IとLPF6Qは、図10
のLPF6と同じ処理をI,Q両成分に施す低域ろ波器
である。そこで簡単のため、図15の説明でLPF6と
記すときは、LPF6IとLPF6Qの両方を指すもの
とする。図15,図16の他の回路についても、図1
0,図11の回路と同じ働きをする回路には同じ番号を
付して示した。各回路の動作は、上記の点を除き図10
と図11の回路と同一になる。ここで、遅延検波4相位
相変調(DQPSK)方式に置き換えた伝送装置によっ
て、1.5Mbpsの情報を伝送する場合、使用できる
PN符号のチップ長は、13[Mcps]/1.5[Mbps]×2
[相]=17[チップ] 以下になる。前述のチップ長が5
0チップの場合と異なり、17チップの場合はチップ長
が短いため、計算機による探索が可能であるが、上記の
無線LANと同様に、使用できる最大長の系列符号であ
る15チップのPN符号を用いるとすると、そのチップ
レートは、1.5[Mbps]×15[チップ]/2[相]=1
1.25[Mcps]になる。また、伝送信号のメインローブ
の帯域幅は、この2倍の22.5MHz<26MHzに
なる。
路構成を図15と図16に示す。QPSK方式では、入
力の情報符号をI,Qの2成分に振り分け、それぞれを
搬送波のsin波とcos波で変調して伝送する。図1
5のSS拡散部3は、このI,Q成分をそれぞれSS拡
散する回路で、図10の拡散部3とは内部の回路構成が
異なる。しかし、BPSK方式におけるSS拡散と同じ
処理を、I,Qの2成分に施すという点を除き、同一の
働きをする。そこで、回路部の番号は同一の番号を用
い、図15のSS拡散部も同じく、SS拡散部3とし
た。また、図15のLPF6IとLPF6Qは、図10
のLPF6と同じ処理をI,Q両成分に施す低域ろ波器
である。そこで簡単のため、図15の説明でLPF6と
記すときは、LPF6IとLPF6Qの両方を指すもの
とする。図15,図16の他の回路についても、図1
0,図11の回路と同じ働きをする回路には同じ番号を
付して示した。各回路の動作は、上記の点を除き図10
と図11の回路と同一になる。ここで、遅延検波4相位
相変調(DQPSK)方式に置き換えた伝送装置によっ
て、1.5Mbpsの情報を伝送する場合、使用できる
PN符号のチップ長は、13[Mcps]/1.5[Mbps]×2
[相]=17[チップ] 以下になる。前述のチップ長が5
0チップの場合と異なり、17チップの場合はチップ長
が短いため、計算機による探索が可能であるが、上記の
無線LANと同様に、使用できる最大長の系列符号であ
る15チップのPN符号を用いるとすると、そのチップ
レートは、1.5[Mbps]×15[チップ]/2[相]=1
1.25[Mcps]になる。また、伝送信号のメインローブ
の帯域幅は、この2倍の22.5MHz<26MHzに
なる。
【0008】ところで、前述の第2の要望に従って、セ
ンタで同時に2チャンネルの動画像あるいは準動画像の
情報符号を受信する場合、2チャンネルとも同画質の画
像を得るには、2チャンネルの受信レベルを等しくする
必要がある。しかし、その時のC/Nは0dBと低い。
これに対し、DQPSK方式単独で、符号誤り率、約1
/108 以下の性能を得るためには、理論上、約17d
B以上のC/Nの受信信号が必要である。したがって、
1.5Mbpsの2チャンネルの信号を同時に受信する
ためには、このC/Nの差を埋めるための少なくとも、
17dB以上の拡散処理利得が必要になる。しかし、1
5チップのチップ長では約12dBの拡散処理利得しか
得られず、第2の要望である、1.5Mbpsの2チャ
ンネルの同時伝送はできない。本発明は、これらの欠点
を除去し、上記の2つの要望に係わる動画像あるいは準
動画像を、センタで同時に受信することを可能にするス
ペクトラム拡散方式の伝送装置を提供することを目的と
するものである。
ンタで同時に2チャンネルの動画像あるいは準動画像の
情報符号を受信する場合、2チャンネルとも同画質の画
像を得るには、2チャンネルの受信レベルを等しくする
必要がある。しかし、その時のC/Nは0dBと低い。
これに対し、DQPSK方式単独で、符号誤り率、約1
/108 以下の性能を得るためには、理論上、約17d
B以上のC/Nの受信信号が必要である。したがって、
1.5Mbpsの2チャンネルの信号を同時に受信する
ためには、このC/Nの差を埋めるための少なくとも、
17dB以上の拡散処理利得が必要になる。しかし、1
5チップのチップ長では約12dBの拡散処理利得しか
得られず、第2の要望である、1.5Mbpsの2チャ
ンネルの同時伝送はできない。本発明は、これらの欠点
を除去し、上記の2つの要望に係わる動画像あるいは準
動画像を、センタで同時に受信することを可能にするス
ペクトラム拡散方式の伝送装置を提供することを目的と
するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の伝送方式は、ディジタル情報をスペ
クトラム拡散符号化して伝送し、当該拡散信号を受信
し、逆拡散符号化して元のディジタル情報を得るスペク
トラム拡散伝送方式において、 所定の伝送帯域の帯域幅と所定の伝送レートから許さ
れる最大長の系列符号より短いチップ長の拡散符号(P
N符号)を用い、 2チャンネル以上の複数のチャンネルを設け、 各チャンネルの搬送波周波数fha,fhb,…を、互い
に異なる値に設定することを特徴とするスペクトラム拡
散伝送方式である。 すなわち、例えば、1.5Mbpsの2チャンネル伝送
の場合、最大長の15チップの系列符号を、積極的に更
に短い10チップのPN符号に変える。つまり、メイン
ローブの帯域幅を、15チップの符号を用いる場合の2
2.5MHzの帯域幅より、更に小さい、1.5[Mbps]
×10[チップ]/2[相]×2=15MHz<26MHz
に設定する。 そして、生じた11MHzの余裕帯域を
用い、図13(c)に示す如く、2チャンネルのメインロ
ーブの帯域位置をISM帯の上下両サイドいっぱいに離
隔し、他チャンネルの干渉成分13を減らす。
め、本発明の第1の伝送方式は、ディジタル情報をスペ
クトラム拡散符号化して伝送し、当該拡散信号を受信
し、逆拡散符号化して元のディジタル情報を得るスペク
トラム拡散伝送方式において、 所定の伝送帯域の帯域幅と所定の伝送レートから許さ
れる最大長の系列符号より短いチップ長の拡散符号(P
N符号)を用い、 2チャンネル以上の複数のチャンネルを設け、 各チャンネルの搬送波周波数fha,fhb,…を、互い
に異なる値に設定することを特徴とするスペクトラム拡
散伝送方式である。 すなわち、例えば、1.5Mbpsの2チャンネル伝送
の場合、最大長の15チップの系列符号を、積極的に更
に短い10チップのPN符号に変える。つまり、メイン
ローブの帯域幅を、15チップの符号を用いる場合の2
2.5MHzの帯域幅より、更に小さい、1.5[Mbps]
×10[チップ]/2[相]×2=15MHz<26MHz
に設定する。 そして、生じた11MHzの余裕帯域を
用い、図13(c)に示す如く、2チャンネルのメインロ
ーブの帯域位置をISM帯の上下両サイドいっぱいに離
隔し、他チャンネルの干渉成分13を減らす。
【0010】更に説明すれば、1.5Mbpsの2チャ
ンネル伝送の場合において、最大長の15チップの系列
符号を10チップのPN符号に変えるとともに、そのチ
ップレートを、1.5[Mbps]×10[チップ]/2[相]=
7.5[Mcps]に設定する。また、2チャンネルの搬送波
周波数fha,fhbを、各チャンネルのメインローブの帯
域位置が、ISM帯(2471〜2497MHz,中心周波数2484MH
z)の上下両サイドいっぱいに離隔するように、fha=
(2484−5.5)[MHz],fhb=(2484+5.5)
[MHz]に設定する。この様に設定すると、2チャンネル
の搬送波周波数は、互いに11MHz離隔される。 図
13(c)の周波数分布のように、2チャンネルの搬送
波周波数を離隔すると、2チャンネルで同じPN符号が
使用できるようになるだけでなく、他チャンネルからの
干渉成分13が減り、同時に受信したときの受信信号の
C/Nを上げる働きがある。
ンネル伝送の場合において、最大長の15チップの系列
符号を10チップのPN符号に変えるとともに、そのチ
ップレートを、1.5[Mbps]×10[チップ]/2[相]=
7.5[Mcps]に設定する。また、2チャンネルの搬送波
周波数fha,fhbを、各チャンネルのメインローブの帯
域位置が、ISM帯(2471〜2497MHz,中心周波数2484MH
z)の上下両サイドいっぱいに離隔するように、fha=
(2484−5.5)[MHz],fhb=(2484+5.5)
[MHz]に設定する。この様に設定すると、2チャンネル
の搬送波周波数は、互いに11MHz離隔される。 図
13(c)の周波数分布のように、2チャンネルの搬送
波周波数を離隔すると、2チャンネルで同じPN符号が
使用できるようになるだけでなく、他チャンネルからの
干渉成分13が減り、同時に受信したときの受信信号の
C/Nを上げる働きがある。
【0011】従来の最長の15チップの系列符号を用い
る場合は、図13(b)の周波数分布のように、チップレ
ートが11.3Mbpsと大きくなり、メインローブを
できるだけ離隔しても、その搬送波周波数は、fha'=
(2484−1.75)MHz,fhb'=(2484+1.7
5)MHzとなる。そのため、2チャンネルの搬送波周
波数の離隔幅は3.5MHzに過ぎず、受信信号のC/
Nは0dBから約0.5dBに改善されるに過ぎない。
これに対し、本発明の場合の離隔幅は、11MHzと大
きく、他チャンネルの干渉成分13は大幅に低減され、
受信信号のC/Nは、約10.5dBに改善される。そ
のため、1.5Mbpsの2チャンネルの信号を同時に
受信するのに必要なC/Nの不足は、17dB以上から
6.5dB以上へと大幅に低減される。この値は、10
チップの拡散処理利得値=10×log(10)=10
dBより小さく、C/Nの差を充分埋めることができ
る。 そのため、1.5Mbpsの2チャンネルの同時
伝送が可能になる。
る場合は、図13(b)の周波数分布のように、チップレ
ートが11.3Mbpsと大きくなり、メインローブを
できるだけ離隔しても、その搬送波周波数は、fha'=
(2484−1.75)MHz,fhb'=(2484+1.7
5)MHzとなる。そのため、2チャンネルの搬送波周
波数の離隔幅は3.5MHzに過ぎず、受信信号のC/
Nは0dBから約0.5dBに改善されるに過ぎない。
これに対し、本発明の場合の離隔幅は、11MHzと大
きく、他チャンネルの干渉成分13は大幅に低減され、
受信信号のC/Nは、約10.5dBに改善される。そ
のため、1.5Mbpsの2チャンネルの信号を同時に
受信するのに必要なC/Nの不足は、17dB以上から
6.5dB以上へと大幅に低減される。この値は、10
チップの拡散処理利得値=10×log(10)=10
dBより小さく、C/Nの差を充分埋めることができ
る。 そのため、1.5Mbpsの2チャンネルの同時
伝送が可能になる。
【0012】また、本発明の第2の伝送方式は、1.5
Mbpsの2チャンネル同時伝送を可能にするだけでな
く、上記第1の伝送方式を用いた後に残る、後述するレ
ベル調整の際の問題を改善すると共に、最大伝送距離を
第1の伝送方式を用いる場合より、伸ばすことを可能に
するものである。すなわち、ディジタル情報をスペクト
ラム拡散符号化して伝送し、該拡散信号を受信し逆拡散
符号化して元のディジタル情報を得るスペクトラム拡散
伝送方式において、 2チャンネル以上の複数のチャンネルを設け、 各チャンネルの搬送波周波数fha,fhb,…を互いに
異なる値に設定し、 該伝送方式の受信装置は、受信した伝送信号の2相位
相変調(BPSK変調)あるいは4相位相変調(QPSK
変調)を復調した後、復調して得たベースバンド信号か
らSS変調(SS拡散)の復調(SS逆拡散)を実施する構
成を有し、 所定のチャンネルIに対するSS拡散部と送信アンテ
ナの間、あるいは受信アンテナとSS逆拡散部の間の少
なくともいずれか一方に、上記チャンネルIの拡散符号
(PN符号)のビット周波数fpni(チップレート)で決ま
るメインローブ帯域より狭い範囲に当該拡散信号の帯域
を制限する周波数特性制御手段を設けたことを特徴とす
るスペクトラム拡散伝送方式である。
Mbpsの2チャンネル同時伝送を可能にするだけでな
く、上記第1の伝送方式を用いた後に残る、後述するレ
ベル調整の際の問題を改善すると共に、最大伝送距離を
第1の伝送方式を用いる場合より、伸ばすことを可能に
するものである。すなわち、ディジタル情報をスペクト
ラム拡散符号化して伝送し、該拡散信号を受信し逆拡散
符号化して元のディジタル情報を得るスペクトラム拡散
伝送方式において、 2チャンネル以上の複数のチャンネルを設け、 各チャンネルの搬送波周波数fha,fhb,…を互いに
異なる値に設定し、 該伝送方式の受信装置は、受信した伝送信号の2相位
相変調(BPSK変調)あるいは4相位相変調(QPSK
変調)を復調した後、復調して得たベースバンド信号か
らSS変調(SS拡散)の復調(SS逆拡散)を実施する構
成を有し、 所定のチャンネルIに対するSS拡散部と送信アンテ
ナの間、あるいは受信アンテナとSS逆拡散部の間の少
なくともいずれか一方に、上記チャンネルIの拡散符号
(PN符号)のビット周波数fpni(チップレート)で決ま
るメインローブ帯域より狭い範囲に当該拡散信号の帯域
を制限する周波数特性制御手段を設けたことを特徴とす
るスペクトラム拡散伝送方式である。
【0013】本発明の第3の伝送方式は、上記第2の伝
送方式を実現する回路構成に関するものである。すなわ
ち、本発明の第3の伝送方式は、第2の伝送方式におい
て、 所定のチャンネルIに対するSS拡散部と送信アンテ
ナの間に、該チャンネルIの拡散符号(PN符号)のビ
ット周波数fpni(チップレート)で決まるメインローブ
帯域より狭い範囲に帯域制限するための、該チャンネル
Iのチップレートfpni に対応するルート・ロールオフ
・フィルタを設け、 該チャンネルIの受信アンテナとSS逆拡散部の間
に、該チャンネルIのPN符号のチップレートfpni で
決まるメインローブ帯域より狭い範囲に帯域制限するた
めの、該チャンネルIのチップレートfpni に対応する
ルート・ロールオフ・フィルタを設けることを特徴とす
るスペクトラム拡散伝送方式である。
送方式を実現する回路構成に関するものである。すなわ
ち、本発明の第3の伝送方式は、第2の伝送方式におい
て、 所定のチャンネルIに対するSS拡散部と送信アンテ
ナの間に、該チャンネルIの拡散符号(PN符号)のビ
ット周波数fpni(チップレート)で決まるメインローブ
帯域より狭い範囲に帯域制限するための、該チャンネル
Iのチップレートfpni に対応するルート・ロールオフ
・フィルタを設け、 該チャンネルIの受信アンテナとSS逆拡散部の間
に、該チャンネルIのPN符号のチップレートfpni で
決まるメインローブ帯域より狭い範囲に帯域制限するた
めの、該チャンネルIのチップレートfpni に対応する
ルート・ロールオフ・フィルタを設けることを特徴とす
るスペクトラム拡散伝送方式である。
【0014】また、本発明の第4の伝送方式は、 所定のチャンネルIに対するSS拡散部と送信アンテ
ナの間に、該チャンネルIの拡散符号(PN符号)のビ
ット周波数fpni(チップレート)で決まるメインローブ
帯域より狭い範囲に帯域制限するための、該チャンネル
Iのチップレートfpni に対応するルート・ロールオフ
・フィルタを設け、 該チャンネルIの受信アンテナとSS逆拡散部の間に
あって、該チャンネルIのPN符号のチップレートfpn
i で決まる、メインローブ帯域より狭い範囲に帯域制限
するフィルタを、復調したベースバンド信号とこれをP
N符号のパルス周期T(1/fpni)の2分の1の時間T
/2、遅延した信号との和を取って構成する2タップの
フィルタ(第1のフィルタ)と、ベースバンド信号の内の
PN符号の周波数fpni 以上の周波数成分を除去するロ
ーパスフィルタ(第2のフィルタ)で構成することを特徴
とする上記第2の伝送方式によるスペクトラム拡散伝送
方式である。 また、本発明の第5の伝送方式は、所定のチャンネルI
の受信アンテナとSS逆拡散部の間に、該チャンネルI
の拡散符号(PN符号)のビット周波数fpni(チップレ
ート)で決まるメインローブ帯域より狭い範囲に帯域制
限するための、該チャンネルIのチップレートfpniに
対応するルート・ロールオフ・フィルタを設けることを
特徴とする上記の第2の伝送方式によるスペクトラム拡
散伝送方式である。
ナの間に、該チャンネルIの拡散符号(PN符号)のビ
ット周波数fpni(チップレート)で決まるメインローブ
帯域より狭い範囲に帯域制限するための、該チャンネル
Iのチップレートfpni に対応するルート・ロールオフ
・フィルタを設け、 該チャンネルIの受信アンテナとSS逆拡散部の間に
あって、該チャンネルIのPN符号のチップレートfpn
i で決まる、メインローブ帯域より狭い範囲に帯域制限
するフィルタを、復調したベースバンド信号とこれをP
N符号のパルス周期T(1/fpni)の2分の1の時間T
/2、遅延した信号との和を取って構成する2タップの
フィルタ(第1のフィルタ)と、ベースバンド信号の内の
PN符号の周波数fpni 以上の周波数成分を除去するロ
ーパスフィルタ(第2のフィルタ)で構成することを特徴
とする上記第2の伝送方式によるスペクトラム拡散伝送
方式である。 また、本発明の第5の伝送方式は、所定のチャンネルI
の受信アンテナとSS逆拡散部の間に、該チャンネルI
の拡散符号(PN符号)のビット周波数fpni(チップレ
ート)で決まるメインローブ帯域より狭い範囲に帯域制
限するための、該チャンネルIのチップレートfpniに
対応するルート・ロールオフ・フィルタを設けることを
特徴とする上記の第2の伝送方式によるスペクトラム拡
散伝送方式である。
【0015】ここで、第1の伝送方式を用いても依然と
して次の課題が残る。この課題を、図17を用いて説明
する。図17は、符号誤り率1/108 を得ることを条
件に、第1の伝送方式を用いて2チャンネル同時伝送を
した時の最大伝送距離と伝送レートの関係を、PN符号
のチップ長をパラメータにして示したものである。ただ
し、最大伝送距離は、13チップのPN符号を用いて1
チャンネル伝送した時の最大伝送距離を基準距離1.0
として示した。図17から明らかなように、10チップ
のPN符号を用いることにより、1.5Mbpsの情報
符号の2チャンネル同時伝送が可能になる。ここで、図
中の破線は、1チャンネルのみ伝送しているときの最大
伝送距離を示している。ところで、2チャンネル同時伝
送においては、図14の受信点で2チャンネルの伝送信
号レベルが略等しくなるように送信電力を調整する必要
がある。そこで、移動局の位置設定と初期調整において
は、まず1チャンネルずつ伝送して送信電力を調整した
後、2チャンネル同時伝送を開始することになる。この
時、図17の1.5Mbps点のように、1チャンネル
のみ伝送するときと2チャンネル同時伝送するときの最
大伝送距離に大きな差が有ると、1チャンネルずつなら
伝送できても2チャンネル同時伝送はできない場合が生
じる。そのため、送信電力の調整と伝送距離の調整の問
題が複雑に絡み、移動局の設定位置の決定と送信電力の
初期調整作業が複雑で使い勝手が悪くなる問題が生じ
る。
して次の課題が残る。この課題を、図17を用いて説明
する。図17は、符号誤り率1/108 を得ることを条
件に、第1の伝送方式を用いて2チャンネル同時伝送を
した時の最大伝送距離と伝送レートの関係を、PN符号
のチップ長をパラメータにして示したものである。ただ
し、最大伝送距離は、13チップのPN符号を用いて1
チャンネル伝送した時の最大伝送距離を基準距離1.0
として示した。図17から明らかなように、10チップ
のPN符号を用いることにより、1.5Mbpsの情報
符号の2チャンネル同時伝送が可能になる。ここで、図
中の破線は、1チャンネルのみ伝送しているときの最大
伝送距離を示している。ところで、2チャンネル同時伝
送においては、図14の受信点で2チャンネルの伝送信
号レベルが略等しくなるように送信電力を調整する必要
がある。そこで、移動局の位置設定と初期調整において
は、まず1チャンネルずつ伝送して送信電力を調整した
後、2チャンネル同時伝送を開始することになる。この
時、図17の1.5Mbps点のように、1チャンネル
のみ伝送するときと2チャンネル同時伝送するときの最
大伝送距離に大きな差が有ると、1チャンネルずつなら
伝送できても2チャンネル同時伝送はできない場合が生
じる。そのため、送信電力の調整と伝送距離の調整の問
題が複雑に絡み、移動局の設定位置の決定と送信電力の
初期調整作業が複雑で使い勝手が悪くなる問題が生じ
る。
【0016】また、1チャンネル伝送時と2チャンネル
伝送時の最大伝送距離の差の大きさは、他チャンネルの
干渉成分の影響が、拡散処理利得の処理能力の限界に近
づいていることを意味する。そのため、他チャンネルの
移動局が位置を変更したり、出力レベルを変更すると、
最大伝送距離や符号誤り率が大幅に変化し、伝送装置の
設定法や使用方法が微妙で、使い勝手が悪くなる問題が
生じる。更に、伝送距離としては少しでも遠くまで伝送
できることを要求されるが、伝送帯域幅から許されるチ
ップ長より短いPN符号を用いるので、2チャンネルの
同時伝送だけでなく、常時1チャンネルの伝送のみ実施
する時にも最大伝送距離が短くなる欠点がある。以上の
問題点と欠点を改善するには、レベル調整のため1チャ
ンネルずつ伝送するときの最大伝送距離と2チャンネル
同時伝送するときの最大伝送距離の差を小さくする、ま
た最大伝送距離を伸ばすためにチップ長の長いPN符号
を使用できるようにすることが必要である。
伝送時の最大伝送距離の差の大きさは、他チャンネルの
干渉成分の影響が、拡散処理利得の処理能力の限界に近
づいていることを意味する。そのため、他チャンネルの
移動局が位置を変更したり、出力レベルを変更すると、
最大伝送距離や符号誤り率が大幅に変化し、伝送装置の
設定法や使用方法が微妙で、使い勝手が悪くなる問題が
生じる。更に、伝送距離としては少しでも遠くまで伝送
できることを要求されるが、伝送帯域幅から許されるチ
ップ長より短いPN符号を用いるので、2チャンネルの
同時伝送だけでなく、常時1チャンネルの伝送のみ実施
する時にも最大伝送距離が短くなる欠点がある。以上の
問題点と欠点を改善するには、レベル調整のため1チャ
ンネルずつ伝送するときの最大伝送距離と2チャンネル
同時伝送するときの最大伝送距離の差を小さくする、ま
た最大伝送距離を伸ばすためにチップ長の長いPN符号
を使用できるようにすることが必要である。
【0017】本発明の第2の伝送方式は、該第1の伝送
方式をもってしても残る課題を解決または改善すること
ができる他の方法を提供するものである。この第2の方
式に第3の方式を適用することによって実現した場合の
特性を図18に示す。図18の実線は、本発明による第
3の方式を用いた時の最大伝送距離と伝送レートの関係
を示している(図17と同じ条件で算出)。図中の一点鎖
線は図17に示した特性である。図から明らかなよう
に、1.5Mbpsの情報符号を、10チップのPN符
号を用いて1チャンネルのみ伝送するときの最大伝送距
離と、2チャンネル同時伝送するときの最大伝送距離は
ほとんど重なり、その差は大幅に改善される。 そのた
め、移動局の位置設定と初期調整においても、送信電力
の調整と、伝送距離の調整の問題が複雑に絡んで移動局
の設定位置の決定と送信電力の初期調整作業が複雑にな
ることの無い、使い勝手の良い伝送装置を構成すること
ができる。
方式をもってしても残る課題を解決または改善すること
ができる他の方法を提供するものである。この第2の方
式に第3の方式を適用することによって実現した場合の
特性を図18に示す。図18の実線は、本発明による第
3の方式を用いた時の最大伝送距離と伝送レートの関係
を示している(図17と同じ条件で算出)。図中の一点鎖
線は図17に示した特性である。図から明らかなよう
に、1.5Mbpsの情報符号を、10チップのPN符
号を用いて1チャンネルのみ伝送するときの最大伝送距
離と、2チャンネル同時伝送するときの最大伝送距離は
ほとんど重なり、その差は大幅に改善される。 そのた
め、移動局の位置設定と初期調整においても、送信電力
の調整と、伝送距離の調整の問題が複雑に絡んで移動局
の設定位置の決定と送信電力の初期調整作業が複雑にな
ることの無い、使い勝手の良い伝送装置を構成すること
ができる。
【0018】また、さらに最大伝送距離を伸ばせる13
チップのPN符号(第1の方式では1.5Mbpsの情
報符号は伝送できなかった)を用いても、1チャンネル
のみ伝送するときの最大伝送距離と2チャンネル同時伝
送するときの最大伝送距離の差は少なく、初期調整が比
較的容易で使い勝手の良い伝送装置を構成できる。この
場合、チップ長が10チップから13チップに長くなる
ため、更に最大伝送距離が伸びるという効果も得られ
る。本発明による第2の方式を、第4の方式及び第5の
方式を用いて実現する場合においても、第3の方式を用
いる場合に比べ改善の程度はやや劣るものの、同様の効
果を得ることができる。これらの方式については、実施
例の中で更に詳しく述べる。
チップのPN符号(第1の方式では1.5Mbpsの情
報符号は伝送できなかった)を用いても、1チャンネル
のみ伝送するときの最大伝送距離と2チャンネル同時伝
送するときの最大伝送距離の差は少なく、初期調整が比
較的容易で使い勝手の良い伝送装置を構成できる。この
場合、チップ長が10チップから13チップに長くなる
ため、更に最大伝送距離が伸びるという効果も得られ
る。本発明による第2の方式を、第4の方式及び第5の
方式を用いて実現する場合においても、第3の方式を用
いる場合に比べ改善の程度はやや劣るものの、同様の効
果を得ることができる。これらの方式については、実施
例の中で更に詳しく述べる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施例によるスペ
クトラム拡散伝送方式における、送信装置の回路構成例
を図1に、受信装置の回路構成例を図2に示す。図1の
送信装置の回路構成は、図15の回路のSS拡散部3と
LPF6の間に、当該チャンネルAのチップレートfpn
a(後述する様に、図15のチップレートfpna より大き
な値に設定する)に対応するルート・ロールオフ・フィ
ルタ特性を持つディジタルフィルタ30と、その出力を
アナログ信号に変換するD/A変換器31を、新たに挿
入した構成になっている。ただし、図15のLPF6
を、D/A変換器31で発生する高調波成分を除去する
特性を有するLPF32に置き換えた。図2の受信装置
の回路構成は、図16の回路の復調部23とSS逆拡散
部22の順序を入れ替えた回路構成に成っている。 た
だし、この入れ替えに合わせ、SS逆拡散部22を、そ
の内部回路がマッチドフィルタ等からなるSS逆拡散部
22’に置き換えている。一方、図16の復調部23か
らは、既に逆拡散されたベースバンド信号が出力され
る。そのため、LPF28とA/D変換器24は、1.
5Mbpsの情報符号のベースバンド成分を取り出して
A/D変換する回路33,24になっている。
クトラム拡散伝送方式における、送信装置の回路構成例
を図1に、受信装置の回路構成例を図2に示す。図1の
送信装置の回路構成は、図15の回路のSS拡散部3と
LPF6の間に、当該チャンネルAのチップレートfpn
a(後述する様に、図15のチップレートfpna より大き
な値に設定する)に対応するルート・ロールオフ・フィ
ルタ特性を持つディジタルフィルタ30と、その出力を
アナログ信号に変換するD/A変換器31を、新たに挿
入した構成になっている。ただし、図15のLPF6
を、D/A変換器31で発生する高調波成分を除去する
特性を有するLPF32に置き換えた。図2の受信装置
の回路構成は、図16の回路の復調部23とSS逆拡散
部22の順序を入れ替えた回路構成に成っている。 た
だし、この入れ替えに合わせ、SS逆拡散部22を、そ
の内部回路がマッチドフィルタ等からなるSS逆拡散部
22’に置き換えている。一方、図16の復調部23か
らは、既に逆拡散されたベースバンド信号が出力され
る。そのため、LPF28とA/D変換器24は、1.
5Mbpsの情報符号のベースバンド成分を取り出して
A/D変換する回路33,24になっている。
【0020】これに対し、図2の復調部23からは、チ
ップレートfpna で拡散されている拡散信号が出力され
る。そのため、図2では、少なくとも周波数fpna の2
倍を越える周波数でサンプリングするA/D変換器2
4’に置き換えている。また、図16のLPF28は、
図2では当該チャンネルAのチップレートfpna に対応
するルート・ロールオフ・フィルタ特性を持つLPF3
3に置き換えている。図1の入力端子1から入力した情
報符号は、SS拡散部3で拡散した後、ディジタルフィ
ルタ30に入力する。ディジタルフィルタ30は、図1
5のLPF6の特性(図3(a)と図12に一点鎖線で示
す特性11)より、更に狭い周波数帯域に制限するルー
ト・ロールオフ・フィルタ特性(図3(a)に実線で示す
特性34)を持つ。ディジタルフィルタ30でメインロ
ーブより狭い範囲に帯域制限された拡散信号は、D/A
変換器31でアナログ信号に変換された後、LPF32
に入力する。LPF32は、D/A変換器31で発生す
る高調波成分を除去できるフィルタであればよく、図1
5のLPF6をそのまま用いても良い。この後、図15
の回路と同様にしてQPSK変調し、搬送波fhaに乗せ
てアンテナ8から送信する。所定伝送帯域内における、
チャンネルAの送信信号の周波数分布を図13(c)に実
線で示す。一点鎖線は他のチャンネル(ここではチャン
ネルB)の送信信号の周波数分布である。破線は、ディ
ジタルフィルタ30で帯域制限しない場合の、帯域幅2
×fpna のメインローブを示している。 従来の伝送装
置では、図13(b)の様に、帯域幅2×fpna'のメイン
ローブを制限せずに伝送する。そのため、チップレート
fpna'は、このメインローブの信号成分がISM帯の制
限帯域からはみ出さないように設定している。
ップレートfpna で拡散されている拡散信号が出力され
る。そのため、図2では、少なくとも周波数fpna の2
倍を越える周波数でサンプリングするA/D変換器2
4’に置き換えている。また、図16のLPF28は、
図2では当該チャンネルAのチップレートfpna に対応
するルート・ロールオフ・フィルタ特性を持つLPF3
3に置き換えている。図1の入力端子1から入力した情
報符号は、SS拡散部3で拡散した後、ディジタルフィ
ルタ30に入力する。ディジタルフィルタ30は、図1
5のLPF6の特性(図3(a)と図12に一点鎖線で示
す特性11)より、更に狭い周波数帯域に制限するルー
ト・ロールオフ・フィルタ特性(図3(a)に実線で示す
特性34)を持つ。ディジタルフィルタ30でメインロ
ーブより狭い範囲に帯域制限された拡散信号は、D/A
変換器31でアナログ信号に変換された後、LPF32
に入力する。LPF32は、D/A変換器31で発生す
る高調波成分を除去できるフィルタであればよく、図1
5のLPF6をそのまま用いても良い。この後、図15
の回路と同様にしてQPSK変調し、搬送波fhaに乗せ
てアンテナ8から送信する。所定伝送帯域内における、
チャンネルAの送信信号の周波数分布を図13(c)に実
線で示す。一点鎖線は他のチャンネル(ここではチャン
ネルB)の送信信号の周波数分布である。破線は、ディ
ジタルフィルタ30で帯域制限しない場合の、帯域幅2
×fpna のメインローブを示している。 従来の伝送装
置では、図13(b)の様に、帯域幅2×fpna'のメイン
ローブを制限せずに伝送する。そのため、チップレート
fpna'は、このメインローブの信号成分がISM帯の制
限帯域からはみ出さないように設定している。
【0021】これに対し、本実施例では送信信号の周波
数帯域をメインローブより狭い範囲に制限している。そ
のため、図13(c)に破線で示すメインローブの範囲
が、ISM帯の外にはみ出しても、実線で示す実際の信
号成分はISM帯からはみ出すことはない。 したがっ
て、従来の伝送装置で用いているチップレートfpna'よ
り大きなチップレートfpna を用いることができる。そ
の結果、同一の伝送レートで情報符号を伝送する場合、
従来の伝送装置よりチップ長が長く、拡散利得が大きい
PN符号を用いて伝送することができるようになる(雑
音の影響を受け難く、遠方まで伝送可能になる)。一
方、図2のアンテナ20で受信した信号は、初めに復調
部23でベースバンド信号のI成分とQ成分の拡散信号
に復調する。図3(b)は、復調したI,Q成分のベー
スバンド信号の周波数分布を示したものであり、実線は
当該チャンネルAの信号成分,一点鎖線はチャンネルB
の信号成分である。LPF33は、送信装置のディジタ
ルフィルタ30と同じルート・ロールオフ・フィルタ特
性(図3(a)に実線で示す特性34)を持つフィルタであ
り、他チャンネルの信号による干渉成分を充分除去する
ために設けたものである。つまり、チップレートfpna
とfpnbを上げると各々の信号の帯域が広がり、干渉成
分が増加する。しかし、LPF33を用いるとその干渉
成分の量が減るため、その低減量に見合った値までチッ
プレートを上げることが可能になる。そして、チップ長
が長く拡散処理利得の大きいPN符号を用い、雑音の影
響を受け難く、遠方まで伝送できる伝送装置を実現する
ことができるようになる。
数帯域をメインローブより狭い範囲に制限している。そ
のため、図13(c)に破線で示すメインローブの範囲
が、ISM帯の外にはみ出しても、実線で示す実際の信
号成分はISM帯からはみ出すことはない。 したがっ
て、従来の伝送装置で用いているチップレートfpna'よ
り大きなチップレートfpna を用いることができる。そ
の結果、同一の伝送レートで情報符号を伝送する場合、
従来の伝送装置よりチップ長が長く、拡散利得が大きい
PN符号を用いて伝送することができるようになる(雑
音の影響を受け難く、遠方まで伝送可能になる)。一
方、図2のアンテナ20で受信した信号は、初めに復調
部23でベースバンド信号のI成分とQ成分の拡散信号
に復調する。図3(b)は、復調したI,Q成分のベー
スバンド信号の周波数分布を示したものであり、実線は
当該チャンネルAの信号成分,一点鎖線はチャンネルB
の信号成分である。LPF33は、送信装置のディジタ
ルフィルタ30と同じルート・ロールオフ・フィルタ特
性(図3(a)に実線で示す特性34)を持つフィルタであ
り、他チャンネルの信号による干渉成分を充分除去する
ために設けたものである。つまり、チップレートfpna
とfpnbを上げると各々の信号の帯域が広がり、干渉成
分が増加する。しかし、LPF33を用いるとその干渉
成分の量が減るため、その低減量に見合った値までチッ
プレートを上げることが可能になる。そして、チップ長
が長く拡散処理利得の大きいPN符号を用い、雑音の影
響を受け難く、遠方まで伝送できる伝送装置を実現する
ことができるようになる。
【0022】また、ディジタルフィルタ30による帯域
制限で生じる波形歪を低減するために設けられている。
一般に、帯域を制限するとパルス波形に歪が生じ、アイ
パターン(1,0を判定するための窓)が閉じる。そのた
め逆拡散の性能が劣化する。しかし、本実施例のディジ
タルフィルタ30とLPF33の2つのフィルタ特性か
ら得られる特性は、ディジタル伝送で通常使われるロー
ルオフ特性となる。そのため、復調して得たベースバン
ドの拡散信号のアイパターンは、充分開いた波形とな
り、これをマッチドフィルタ等の方法で逆拡散すること
により、拡散利得の減少等の性能劣化のほとんど無い、
良好な逆拡散処理を実施することができる。LPF33
で干渉成分を取り除いた信号は、SS逆拡散部22’で
逆拡散され、遅延検波処理部25で遅延検波された後、
情報符号として出力する。
制限で生じる波形歪を低減するために設けられている。
一般に、帯域を制限するとパルス波形に歪が生じ、アイ
パターン(1,0を判定するための窓)が閉じる。そのた
め逆拡散の性能が劣化する。しかし、本実施例のディジ
タルフィルタ30とLPF33の2つのフィルタ特性か
ら得られる特性は、ディジタル伝送で通常使われるロー
ルオフ特性となる。そのため、復調して得たベースバン
ドの拡散信号のアイパターンは、充分開いた波形とな
り、これをマッチドフィルタ等の方法で逆拡散すること
により、拡散利得の減少等の性能劣化のほとんど無い、
良好な逆拡散処理を実施することができる。LPF33
で干渉成分を取り除いた信号は、SS逆拡散部22’で
逆拡散され、遅延検波処理部25で遅延検波された後、
情報符号として出力する。
【0023】次に、図2において、復調部23とSS逆
拡散部22’の順序を入れ替えた理由を以下に説明す
る。まず、比較のため、図15と図16の伝送装置の各
回路部の信号波形を説明する。図15の変調部7に入力
する拡散信号は、メインローブあるいはこれを越える周
波数帯域を持つ。そのため、変調部7に入力する拡散信
号の波形は、図4(b)の様にほぼ矩形波になってい
る。ただし、図4(a)は、SS拡散部3に入力する情
報符号の波形である。 図15の変調部7では、図4
(b)のパルスに搬送波を掛けて変調する。図4(c)
は、こうして得た伝送信号の波形である。この波形は、
図4(b)のパルスに合わせて搬送波の位相を反転した
波形になっている。図16の受信装置では、まず図4
(c)と同じ波形の受信信号にPN符号を掛け、反転し
た搬送波の位相を戻す。その後、復調部23で基準とな
る搬送波信号を掛けて、図4(d)のベースバンド信号を
復調する。そして、LPF28で情報符号の伝送レート
fb に対応する周波数帯域に帯域制限して、雑音成分を
除いた図4(e)の信号波形に縦の破線で示す点の値をサ
ンプリングして情報符号を復調する。
拡散部22’の順序を入れ替えた理由を以下に説明す
る。まず、比較のため、図15と図16の伝送装置の各
回路部の信号波形を説明する。図15の変調部7に入力
する拡散信号は、メインローブあるいはこれを越える周
波数帯域を持つ。そのため、変調部7に入力する拡散信
号の波形は、図4(b)の様にほぼ矩形波になってい
る。ただし、図4(a)は、SS拡散部3に入力する情
報符号の波形である。 図15の変調部7では、図4
(b)のパルスに搬送波を掛けて変調する。図4(c)
は、こうして得た伝送信号の波形である。この波形は、
図4(b)のパルスに合わせて搬送波の位相を反転した
波形になっている。図16の受信装置では、まず図4
(c)と同じ波形の受信信号にPN符号を掛け、反転し
た搬送波の位相を戻す。その後、復調部23で基準とな
る搬送波信号を掛けて、図4(d)のベースバンド信号を
復調する。そして、LPF28で情報符号の伝送レート
fb に対応する周波数帯域に帯域制限して、雑音成分を
除いた図4(e)の信号波形に縦の破線で示す点の値をサ
ンプリングして情報符号を復調する。
【0024】ところで、図1の回路の様に拡散信号をメ
インローブより狭い帯域に制限すると、拡散信号の波形
は、図5(b)に実線で示す正弦波に近い鈍った波形にな
る。そのため、図1の変調部7で変調して得た伝送信号
は、図5(c)の様な振幅変化の大きな波形(図4(c)に
対応する信号)になる。ただし、図5(a)は、図4(a)
と同じ情報符号の波形である。この伝送信号を図16の
回路に従って先に逆拡散した後復調すると、復調して得
たベースバンド信号の波形は、図5(d)の様に振幅の
変化を繰り返す波形(図4(d)に対応する信号)になり、
その平均レベルが下がる。そのため、LPF28を通し
て雑音成分を除いた後の信号波形は、図5(e)に実線で
示す様に、図4(e)の波形(図5(e)に破線で示す)より
振幅が小さくなり、S/Nが劣化することになる。した
がって、当然期待できる拡散利得が得られず、伝送距離
も短くなる問題が生じる。
インローブより狭い帯域に制限すると、拡散信号の波形
は、図5(b)に実線で示す正弦波に近い鈍った波形にな
る。そのため、図1の変調部7で変調して得た伝送信号
は、図5(c)の様な振幅変化の大きな波形(図4(c)に
対応する信号)になる。ただし、図5(a)は、図4(a)
と同じ情報符号の波形である。この伝送信号を図16の
回路に従って先に逆拡散した後復調すると、復調して得
たベースバンド信号の波形は、図5(d)の様に振幅の
変化を繰り返す波形(図4(d)に対応する信号)になり、
その平均レベルが下がる。そのため、LPF28を通し
て雑音成分を除いた後の信号波形は、図5(e)に実線で
示す様に、図4(e)の波形(図5(e)に破線で示す)より
振幅が小さくなり、S/Nが劣化することになる。した
がって、当然期待できる拡散利得が得られず、伝送距離
も短くなる問題が生じる。
【0025】これに対し、本実施例による図2の受信装
置では、初めに復調してから逆拡散する。すなわち、図
5(c)の伝送信号をまず復調部23とLPF33に通
し、図5(f)に示すベースバンド信号に復調する。そ
して、図5(f)の信号波形に破線で示す点の値をサン
プリングして逆拡散することによって情報符号を得る。
この時、図1のディジタルフィルタ30と図2のLPF
33の特性を合わせるとディジタル通信で良く知られて
いるロールオフフィルタ特性になっているため、図5
(f)の破線で示す点の値(アイパターンの開口)は、メイ
ンローブ以下に帯域制限しなかった場合とほとんど変わ
らず、当然期待できる拡散利得が得られる。そして、干
渉雑音が低下する分だけチップレートを上げ、チップ長
の長いPN符号を用いることにより、伝送距離を伸ばす
ことが可能になる。この様に、本実施例によるスペクト
ラム拡散方式の伝送装置の送信装置では、送信信号の帯
域をメインローブより狭い範囲に制限している。そし
て、従来の伝送装置で用いているチップレートfpna'よ
り大きなチップレートfpna を用いても、実際の信号成
分はISM帯からはみ出すことはない。そのため、同一
の伝送レートで情報符号を伝送する場合、従来の伝送装
置よりチップ長が長く拡散利得が大きいPN符号を用い
て伝送することができるようになる。その結果、雑音の
影響を受け難くなり、遠方まで伝送が可能になる。
置では、初めに復調してから逆拡散する。すなわち、図
5(c)の伝送信号をまず復調部23とLPF33に通
し、図5(f)に示すベースバンド信号に復調する。そ
して、図5(f)の信号波形に破線で示す点の値をサン
プリングして逆拡散することによって情報符号を得る。
この時、図1のディジタルフィルタ30と図2のLPF
33の特性を合わせるとディジタル通信で良く知られて
いるロールオフフィルタ特性になっているため、図5
(f)の破線で示す点の値(アイパターンの開口)は、メイ
ンローブ以下に帯域制限しなかった場合とほとんど変わ
らず、当然期待できる拡散利得が得られる。そして、干
渉雑音が低下する分だけチップレートを上げ、チップ長
の長いPN符号を用いることにより、伝送距離を伸ばす
ことが可能になる。この様に、本実施例によるスペクト
ラム拡散方式の伝送装置の送信装置では、送信信号の帯
域をメインローブより狭い範囲に制限している。そし
て、従来の伝送装置で用いているチップレートfpna'よ
り大きなチップレートfpna を用いても、実際の信号成
分はISM帯からはみ出すことはない。そのため、同一
の伝送レートで情報符号を伝送する場合、従来の伝送装
置よりチップ長が長く拡散利得が大きいPN符号を用い
て伝送することができるようになる。その結果、雑音の
影響を受け難くなり、遠方まで伝送が可能になる。
【0026】また、受信装置のLPF33で他チャンネ
ルの信号による干渉成分を充分除去するので、その低減
量に見合った値までチップレートを上げると共に、チッ
プ長の長いPN符号を用いることにより、雑音の影響を
受け難く遠方まで伝送できる伝送装置を実現することが
できるようになる。しかも、ディジタルフィルタ30と
LPF33で帯域制限しても、拡散利得の性能はほとん
ど劣化しない。これらの効果を総合すると、最大伝送距
離と伝送レートの関係は、既に図18とその説明で前記
した様に、例えば1.5Mbpsの情報符号を10チッ
プのPN符号を用いて1チャンネルのみ伝送するときの
最大伝送距離と、2チャンネル同時伝送するときの最大
伝送距離の差は大幅に改善される。そのため、移動局の
位置設定と初期調整においても、送信電力の調整と伝送
距離の調整の問題が複雑に絡んで移動局の設定位置の決
定と送信電力の初期調整作業が複雑になるようなことの
無い、使い勝手の良い伝送装置を構成することができ
る。また、更に最大伝送距離を伸ばせる13チップのP
N符号(図17の方法では1.5Mbpsの情報符号は
伝送できなかった)を用いても、1チャンネルのみ伝送
するときの最大伝送距離と2チャンネル同時伝送すると
きの最大伝送距離の差は少なく、初期調整が比較的容易
で使い勝手の良い伝送装置を構成できる。この場合、チ
ップ長が10チップから13チップに長くなるため、更
に最大伝送距離が伸びるという効果も得られる。
ルの信号による干渉成分を充分除去するので、その低減
量に見合った値までチップレートを上げると共に、チッ
プ長の長いPN符号を用いることにより、雑音の影響を
受け難く遠方まで伝送できる伝送装置を実現することが
できるようになる。しかも、ディジタルフィルタ30と
LPF33で帯域制限しても、拡散利得の性能はほとん
ど劣化しない。これらの効果を総合すると、最大伝送距
離と伝送レートの関係は、既に図18とその説明で前記
した様に、例えば1.5Mbpsの情報符号を10チッ
プのPN符号を用いて1チャンネルのみ伝送するときの
最大伝送距離と、2チャンネル同時伝送するときの最大
伝送距離の差は大幅に改善される。そのため、移動局の
位置設定と初期調整においても、送信電力の調整と伝送
距離の調整の問題が複雑に絡んで移動局の設定位置の決
定と送信電力の初期調整作業が複雑になるようなことの
無い、使い勝手の良い伝送装置を構成することができ
る。また、更に最大伝送距離を伸ばせる13チップのP
N符号(図17の方法では1.5Mbpsの情報符号は
伝送できなかった)を用いても、1チャンネルのみ伝送
するときの最大伝送距離と2チャンネル同時伝送すると
きの最大伝送距離の差は少なく、初期調整が比較的容易
で使い勝手の良い伝送装置を構成できる。この場合、チ
ップ長が10チップから13チップに長くなるため、更
に最大伝送距離が伸びるという効果も得られる。
【0027】なお、第1の実施例では、送信装置での帯
域制限用のフィルタを、ディジタルフィルタ30で構成
し、受信装置での帯域制限用のフィルタをアナログフィ
ルタであるLPF33で実施する場合を用いて説明し
た。 しかし、送信装置と受信装置の帯域制限用のフィ
ルタを共にディジタルフィルタで構成する、あるいは送
信装置と受信装置の帯域制限用のフィルタを共にアナロ
グフィルタで構成する、あるいは第1の実施例とは逆
に、送信装置の帯域制限用のフィルタはアナログフィル
タで構成し、受信装置の帯域制限用のフィルタはディジ
タルフィルタで構成するようにしても良いのは明らかで
ある。 ディジタルフィルタは多くの掛け算回路が必要
で、回路規模が増大する傾向が有る。特に受信装置では
信号レベルが変動するため演算を簡略化することが難し
く、高速な演算素子と大きな回路規模が必要になる。し
かし、温度特性や製造ばらつき、あるいは群遅延特性の
平坦性などの安定性から、ディジタルフィルタを用いる
ことが望ましい。
域制限用のフィルタを、ディジタルフィルタ30で構成
し、受信装置での帯域制限用のフィルタをアナログフィ
ルタであるLPF33で実施する場合を用いて説明し
た。 しかし、送信装置と受信装置の帯域制限用のフィ
ルタを共にディジタルフィルタで構成する、あるいは送
信装置と受信装置の帯域制限用のフィルタを共にアナロ
グフィルタで構成する、あるいは第1の実施例とは逆
に、送信装置の帯域制限用のフィルタはアナログフィル
タで構成し、受信装置の帯域制限用のフィルタはディジ
タルフィルタで構成するようにしても良いのは明らかで
ある。 ディジタルフィルタは多くの掛け算回路が必要
で、回路規模が増大する傾向が有る。特に受信装置では
信号レベルが変動するため演算を簡略化することが難し
く、高速な演算素子と大きな回路規模が必要になる。し
かし、温度特性や製造ばらつき、あるいは群遅延特性の
平坦性などの安定性から、ディジタルフィルタを用いる
ことが望ましい。
【0028】本発明の第2の実施例によるスペクトラム
拡散方式の伝送装置における、受信装置の回路構成例を
図6に示す。送信装置としては、図1の送信装置と同じ
送信装置を用いる。図6の受信装置の回路構成は、基本
的には図2の回路構成と同じであり、図2のLPF33
が持つルート・ロールオフ・フィルタ特性に類似した周
波数特性を、2つのフィルタに分けて実現する点が図2
の回路と異なる。この内の第1のフィルタは、ベースバ
ンド信号の内のPN符号の周波数fpna 以上の周波数成
分を除去するローパスフィルタLPF40である。第2
のフィルタは、ベースバンド信号自身と、このベースバ
ンド信号をPN符号のパルス周期T(1/fpna)の2分
の1の時間T/2、遅延した信号との和を取って構成す
る2タップのディジタルフィルタ41である。
拡散方式の伝送装置における、受信装置の回路構成例を
図6に示す。送信装置としては、図1の送信装置と同じ
送信装置を用いる。図6の受信装置の回路構成は、基本
的には図2の回路構成と同じであり、図2のLPF33
が持つルート・ロールオフ・フィルタ特性に類似した周
波数特性を、2つのフィルタに分けて実現する点が図2
の回路と異なる。この内の第1のフィルタは、ベースバ
ンド信号の内のPN符号の周波数fpna 以上の周波数成
分を除去するローパスフィルタLPF40である。第2
のフィルタは、ベースバンド信号自身と、このベースバ
ンド信号をPN符号のパルス周期T(1/fpna)の2分
の1の時間T/2、遅延した信号との和を取って構成す
る2タップのディジタルフィルタ41である。
【0029】ディジタルフィルタ41は、図7に実線と
破線で示す余弦関数で表せる周波数特性を持ち、周波数
fpna の点で0を通過する。 これに対しLPF40に
は、図7に一点鎖線で示す様に、ほぼメインローブ部分
のみを通過させる比較的急峻で群遅延特性の平坦な特性
を持たせる。LPF40の3dBダウンのカットオフ周
波数は、周波数fpna よりやや低くなっても良い。この
2つのフィルタを総合した特性は、ルートロールオフ特
性に近い、ほぼ図7の実線で示す特性となる。この総合
した特性は、ややルートロールオフと異なるためその効
果もやや劣る。例えば、チップ長を13チップにする
と、1チャンネルのみ伝送するときの最大伝送距離と、
2チャンネル同時伝送するときの最大伝送距離の差はや
や増える。しかしその差は、13チップのPN符号を用
いているにもかかわらず、図17の10チップの場合に
おける約22%から約7%に減少し、10%を切ってい
る。そのため、最大伝送距離近傍で使用しない限り、初
期調整が極端に煩雑にはならず、使い勝手に関し許容で
きる範囲に納めたまま、1チャンネル伝送時の最大伝送
距離を図17の10チップの場合に比べ約1.15倍に
伸ばすことができる。すなわち、本実施例でも総合した
フィルタ特性がルートロールオフ特性に近いため、基本
的には第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
破線で示す余弦関数で表せる周波数特性を持ち、周波数
fpna の点で0を通過する。 これに対しLPF40に
は、図7に一点鎖線で示す様に、ほぼメインローブ部分
のみを通過させる比較的急峻で群遅延特性の平坦な特性
を持たせる。LPF40の3dBダウンのカットオフ周
波数は、周波数fpna よりやや低くなっても良い。この
2つのフィルタを総合した特性は、ルートロールオフ特
性に近い、ほぼ図7の実線で示す特性となる。この総合
した特性は、ややルートロールオフと異なるためその効
果もやや劣る。例えば、チップ長を13チップにする
と、1チャンネルのみ伝送するときの最大伝送距離と、
2チャンネル同時伝送するときの最大伝送距離の差はや
や増える。しかしその差は、13チップのPN符号を用
いているにもかかわらず、図17の10チップの場合に
おける約22%から約7%に減少し、10%を切ってい
る。そのため、最大伝送距離近傍で使用しない限り、初
期調整が極端に煩雑にはならず、使い勝手に関し許容で
きる範囲に納めたまま、1チャンネル伝送時の最大伝送
距離を図17の10チップの場合に比べ約1.15倍に
伸ばすことができる。すなわち、本実施例でも総合した
フィルタ特性がルートロールオフ特性に近いため、基本
的には第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
【0030】また、第1の実施例の最後に記した様に、
帯域制限用のフィルタはディジタルフィルタで構成する
のが望ましい。しかし、8ビット精度で15タップ程度
以上の演算が必要になるルートロールオフ特性をディジ
タルフィルタのみで構成しようとすると、現状の技術で
は回路規模が増大してしまう欠点があった。これに対
し、本実施例で用いるディジタルフィルタ41は2タッ
プのフィルタであり、比較的小さな回路規模で構成でき
る。補助的機能を有するLPF40は、ほぼメインロー
ブ内で群遅延特性が平坦で所定の急峻さを有すれば良
く、比較的容易に実現できる。しかも、総合して得られ
るルートロールオフ特性は、ほぼ、ディジタルフィルタ
41で定まり、ルートロールオフ特性をディジタルフィ
ルタ単独で実現する場合と同様の特性安定性を得ること
ができる。この様に、本実施例によるスペクトラム拡散
方式の伝送装置の受信装置では、ほぼ第1の実施例と同
様の効果が得られる上、更に、受信装置の回路規模を著
しく増大させることなく、単独のディジタルフィルタで
帯域制限用フィルタを構成した場合と同様に、フィルタ
特性の安定した回路を構成することができる。
帯域制限用のフィルタはディジタルフィルタで構成する
のが望ましい。しかし、8ビット精度で15タップ程度
以上の演算が必要になるルートロールオフ特性をディジ
タルフィルタのみで構成しようとすると、現状の技術で
は回路規模が増大してしまう欠点があった。これに対
し、本実施例で用いるディジタルフィルタ41は2タッ
プのフィルタであり、比較的小さな回路規模で構成でき
る。補助的機能を有するLPF40は、ほぼメインロー
ブ内で群遅延特性が平坦で所定の急峻さを有すれば良
く、比較的容易に実現できる。しかも、総合して得られ
るルートロールオフ特性は、ほぼ、ディジタルフィルタ
41で定まり、ルートロールオフ特性をディジタルフィ
ルタ単独で実現する場合と同様の特性安定性を得ること
ができる。この様に、本実施例によるスペクトラム拡散
方式の伝送装置の受信装置では、ほぼ第1の実施例と同
様の効果が得られる上、更に、受信装置の回路規模を著
しく増大させることなく、単独のディジタルフィルタで
帯域制限用フィルタを構成した場合と同様に、フィルタ
特性の安定した回路を構成することができる。
【0031】本発明の第3の実施例によるスペクトラム
拡散方式の伝送装置における、受信装置の回路構成例を
図8に示す。送信装置としては、図15と同様のメイン
ローブを伝送する送信装置を用いる。図8の受信装置の
回路構成は、基本的には図2の回路構成と同じであり、
図2のルートロールオフ特性を持つLPF33を、ロー
ルオフ・フィルタ特性を持つLPF42に交換して構成
した点が図2の回路と異なる。送信装置から出力される
伝送信号は、図13(b)の様にメインローブ成分からな
り、図8の復調部23で復調したベースバンド信号に
は、図9に斜線で示す様に、他チャンネルからの干渉成
分が存在する。 しかし、図8の受信装置では、図9に
実線で示すロールオフ特性を有するLPF42で帯域制
限した後に逆拡散し、情報符号を再生する。そのため、
図9から明らかな様に、他チャンネルからの干渉成分を
低減することができる。
拡散方式の伝送装置における、受信装置の回路構成例を
図8に示す。送信装置としては、図15と同様のメイン
ローブを伝送する送信装置を用いる。図8の受信装置の
回路構成は、基本的には図2の回路構成と同じであり、
図2のルートロールオフ特性を持つLPF33を、ロー
ルオフ・フィルタ特性を持つLPF42に交換して構成
した点が図2の回路と異なる。送信装置から出力される
伝送信号は、図13(b)の様にメインローブ成分からな
り、図8の復調部23で復調したベースバンド信号に
は、図9に斜線で示す様に、他チャンネルからの干渉成
分が存在する。 しかし、図8の受信装置では、図9に
実線で示すロールオフ特性を有するLPF42で帯域制
限した後に逆拡散し、情報符号を再生する。そのため、
図9から明らかな様に、他チャンネルからの干渉成分を
低減することができる。
【0032】その結果、第1の実施例で述べたLPF3
3の第1の目的と同様の理由により、チップ長が長く拡
散処理利得の大きいPN符号を用い、雑音の影響を受け
難く、遠方まで伝送できる伝送装置を実現することがで
きるようになる。また、LPF42はディジタル伝送で
通常使われるロールオフ特性を持つため、復調して得た
ベースバンドの拡散信号のアイパターンは充分開いた波
形となる。そのため、拡散利得の減少等の性能劣化のほ
とんど無い、良好な逆拡散処理を実施することができ、
第1の実施例と同様の効果を得ることができる。すなわ
ち、1チャンネルのみ伝送するときの最大伝送距離と2
チャンネル同時伝送するときの最大伝送距離の差が改善
される。そして、移動局の位置設定と初期調整において
も、送信電力の調整と伝送距離の調整の問題が複雑に絡
んで移動局の設定位置の決定と送信電力の初期調整作業
が複雑になることの無い、使い勝手の良い伝送装置を構
成することができる。また、更に最大伝送距離を伸ばせ
るチップ長の長いPN符号を用いることができるように
なるため、更に遠距離までの伝送が可能になる。
3の第1の目的と同様の理由により、チップ長が長く拡
散処理利得の大きいPN符号を用い、雑音の影響を受け
難く、遠方まで伝送できる伝送装置を実現することがで
きるようになる。また、LPF42はディジタル伝送で
通常使われるロールオフ特性を持つため、復調して得た
ベースバンドの拡散信号のアイパターンは充分開いた波
形となる。そのため、拡散利得の減少等の性能劣化のほ
とんど無い、良好な逆拡散処理を実施することができ、
第1の実施例と同様の効果を得ることができる。すなわ
ち、1チャンネルのみ伝送するときの最大伝送距離と2
チャンネル同時伝送するときの最大伝送距離の差が改善
される。そして、移動局の位置設定と初期調整において
も、送信電力の調整と伝送距離の調整の問題が複雑に絡
んで移動局の設定位置の決定と送信電力の初期調整作業
が複雑になることの無い、使い勝手の良い伝送装置を構
成することができる。また、更に最大伝送距離を伸ばせ
るチップ長の長いPN符号を用いることができるように
なるため、更に遠距離までの伝送が可能になる。
【0033】この様に、本実施例によるスペクトラム拡
散方式の伝送装置の送信装置においても、第1の実施例
に比べると効果は少ないものの、第1の実施例と同様の
効果を得ることができる。なお、上記の実施例は2チャ
ンネル同時伝送の例を用いて説明したが、2チャンネル
以上の場合でも同様の効果が得られるのは明らかであ
る。また、以上、DQPSK方式とSS方式を併用して
構成するスペクトラム拡散方式の伝送装置で、伝送レー
トが1.3Mbps以上である場合を用いて説明した。
しかし、DBPSK方式とSS方式を併用して構成す
るスペクトラム拡散方式の伝送装置、あるいは動画像や
準動画像を伝送するのに必要な伝送レートである1.0
Mbpsから1.3Mbpsあるいはそれ以下の伝送レ
ートの場合においても、同様の効果を得られるのは明ら
かである。また、以上、ISM帯を通して伝送する場合
について説明したが、帯域幅を制限された所定の伝送帯
域を用いる場合においても同様の効果が得られるのは明
らかである。また、以上、誤り訂正符号を用いない場合
を例にして説明した。しかし、誤り訂正符号を用いる場
合においても、目標とする符号誤り率1/108 が変化
するだけで、同様な効果が得られるのは明らかである。
散方式の伝送装置の送信装置においても、第1の実施例
に比べると効果は少ないものの、第1の実施例と同様の
効果を得ることができる。なお、上記の実施例は2チャ
ンネル同時伝送の例を用いて説明したが、2チャンネル
以上の場合でも同様の効果が得られるのは明らかであ
る。また、以上、DQPSK方式とSS方式を併用して
構成するスペクトラム拡散方式の伝送装置で、伝送レー
トが1.3Mbps以上である場合を用いて説明した。
しかし、DBPSK方式とSS方式を併用して構成す
るスペクトラム拡散方式の伝送装置、あるいは動画像や
準動画像を伝送するのに必要な伝送レートである1.0
Mbpsから1.3Mbpsあるいはそれ以下の伝送レ
ートの場合においても、同様の効果を得られるのは明ら
かである。また、以上、ISM帯を通して伝送する場合
について説明したが、帯域幅を制限された所定の伝送帯
域を用いる場合においても同様の効果が得られるのは明
らかである。また、以上、誤り訂正符号を用いない場合
を例にして説明した。しかし、誤り訂正符号を用いる場
合においても、目標とする符号誤り率1/108 が変化
するだけで、同様な効果が得られるのは明らかである。
【0034】
【発明の効果】以上、本発明によるスペクトラム拡散方
式の伝送装置では、帯域幅26MHzのISM帯を通し
て、動画像あるいは準動画像の伝送に必要な1.5Mb
psの伝送レートの2チャンネル同時伝送が可能にな
る。また、1チャンネルのみ伝送するときの最大伝送距
離と2チャンネル同時伝送するときの最大伝送距離の差
は大幅に改善される。そのため、移動局の位置設定と初
期調整においても、送信電力の調整と伝送距離の調整の
問題が複雑に絡んで移動局の設定位置の決定と送信電力
の初期調整作業が複雑になることの無い、使い勝手の良
い伝送装置を構成することができる。また、同一の伝送
レートで情報符号を伝送する場合、従来の伝送装置より
チップ長が長く拡散利得が大きいPN符号を用いて伝送
することができるようになる。その結果、雑音の影響を
受け難くなり、遠方まで伝送が可能になる。また、以上
の効果は、DQPSK方式とSS方式を併用して構成す
るスペクトラム拡散方式の伝送装置に限らず、DBPS
K方式とSS方式を併用して構成するスペクトラム拡散
方式の伝送装置、あるいは動画像あるいは準動画像を伝
送するのに必要な伝送レート1.0Mbps以上あるい
は通常の情報符号の伝送で用いるそれ以下の伝送レート
の場合においても、同様の効果を得ることができる。ま
た、ISM帯に限らず、帯域幅を制限された任意の伝送
帯域を用いる場合においても同様の効果を得ることがで
きる。
式の伝送装置では、帯域幅26MHzのISM帯を通し
て、動画像あるいは準動画像の伝送に必要な1.5Mb
psの伝送レートの2チャンネル同時伝送が可能にな
る。また、1チャンネルのみ伝送するときの最大伝送距
離と2チャンネル同時伝送するときの最大伝送距離の差
は大幅に改善される。そのため、移動局の位置設定と初
期調整においても、送信電力の調整と伝送距離の調整の
問題が複雑に絡んで移動局の設定位置の決定と送信電力
の初期調整作業が複雑になることの無い、使い勝手の良
い伝送装置を構成することができる。また、同一の伝送
レートで情報符号を伝送する場合、従来の伝送装置より
チップ長が長く拡散利得が大きいPN符号を用いて伝送
することができるようになる。その結果、雑音の影響を
受け難くなり、遠方まで伝送が可能になる。また、以上
の効果は、DQPSK方式とSS方式を併用して構成す
るスペクトラム拡散方式の伝送装置に限らず、DBPS
K方式とSS方式を併用して構成するスペクトラム拡散
方式の伝送装置、あるいは動画像あるいは準動画像を伝
送するのに必要な伝送レート1.0Mbps以上あるい
は通常の情報符号の伝送で用いるそれ以下の伝送レート
の場合においても、同様の効果を得ることができる。ま
た、ISM帯に限らず、帯域幅を制限された任意の伝送
帯域を用いる場合においても同様の効果を得ることがで
きる。
【図1】本発明の第1の実施例の伝送装置における送信
装置の構成を示すブロック図。
装置の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の第1の実施例の伝送装置における受信
装置の構成を示すブロック図。
装置の構成を示すブロック図。
【図3】本発明の第1の実施例の回路のフィルタ特性と
その役割の説明図。
その役割の説明図。
【図4】従来のスペクトラム拡散方式の伝送装置におけ
る各回路部の信号波形図。
る各回路部の信号波形図。
【図5】本発明の第1の実施例の伝送装置における各回
路部の信号波形図。
路部の信号波形図。
【図6】本発明の第2の実施例の伝送装置における受信
装置の構成を示すブロック図。
装置の構成を示すブロック図。
【図7】本発明の第2の実施例の回路のフィルタ特性と
その役割の説明図。
その役割の説明図。
【図8】本発明の第3の実施例の伝送装置における受信
装置の構成を示すブロック図。
装置の構成を示すブロック図。
【図9】本発明の第3の実施例の回路のフィルタ特性と
その役割の説明図。
その役割の説明図。
【図10】従来のスペクトラム拡散方式の送信装置の構
成を示すブロック図。
成を示すブロック図。
【図11】従来のスペクトラム拡散方式の受信装置の構
成を示すブロック図。
成を示すブロック図。
【図12】LPF6のフィルタ特性とその役割の説明
図。
図。
【図13】伝送信号の周波数分布構成を示す模式図。
【図14】2チャンネル伝送の模式図。
【図15】DQPSKスペクトラム拡散方式の送信装置
の構成を示すブロック図。
の構成を示すブロック図。
【図16】DQPSKスペクトラム拡散方式の受信装置
の構成を示すブロック図。
の構成を示すブロック図。
【図17】本発明の第1の伝送方式による最大伝送距離
と伝送レートの関係を示す図。
と伝送レートの関係を示す図。
【図18】本発明の第3の伝送方式による最大伝送距離
と伝送レートの関係を示す図。
と伝送レートの関係を示す図。
2:遅延コード処理部、3:SS拡散部、4,26:P
N符号発生器、5,27:PNクロック発生器、6:L
PF(メインローブを通過する低域ろ波器)、7:変調
部(BPSKあるいはQPSK)、8,20:アンテ
ナ、22,22’:SS逆拡散部、23:復調部(BP
SKあるいはQPSK)、24'I,24’Q:A/D
変換器、25:遅延検波処理部、30I,30Q:ディ
ジタルフィルタ、31I,31Q:D/A変換器、32
I,32Q:LPF、33I,33Q:ルートロールオ
フ特性を持つLPF、40I,40Q:急峻なLPF、
41:ディジタルフィルタ、42I,42Q:ロールオ
フ特性を持つLPF。
N符号発生器、5,27:PNクロック発生器、6:L
PF(メインローブを通過する低域ろ波器)、7:変調
部(BPSKあるいはQPSK)、8,20:アンテ
ナ、22,22’:SS逆拡散部、23:復調部(BP
SKあるいはQPSK)、24'I,24’Q:A/D
変換器、25:遅延検波処理部、30I,30Q:ディ
ジタルフィルタ、31I,31Q:D/A変換器、32
I,32Q:LPF、33I,33Q:ルートロールオ
フ特性を持つLPF、40I,40Q:急峻なLPF、
41:ディジタルフィルタ、42I,42Q:ロールオ
フ特性を持つLPF。
Claims (6)
- 【請求項1】 2相位相変調(BPSK)方式あるいは
4相位相変調(QPSK)方式と直接拡散変調によるス
ペクトラム拡散方式を併用して構成するスペクトラム拡
散方式の伝送装置において、所定の伝送帯域と所定の伝
送レートから許される最大長の系列符号より短い繰り返
しビット数(チップ長)の拡散符号を用い、2チャンネル
以上の複数のチャンネルを設け、当該各チャンネルの搬
送波周波数fha,fhb,…を互いに異なる値に設定する
ことを特徴とするスペクトラム拡散伝送方式。 - 【請求項2】 2相位相変調(BPSK)方式あるいは
4相位相変調(QPSK)方式と直接拡散変調によるス
ペクトラム拡散方式を併用して構成するスペクトラム拡
散方式の伝送装置において、2チャンネル以上の複数の
チャンネルを設け、当該各チャンネルの搬送波周波数f
ha,fhb,…を互いに異なる値に設定し、上記伝送装置
の受信装置に、受信した信号のBPSK変調あるいはQ
PSK変調を復調した後、復調して得たベースバンド信
号からスペクトラム拡散変調の復調(SS逆拡散)を実施
する構成を有し、上記伝送装置の送信装置の上記所定の
チャンネルに対するスペクトラム拡散部と送信アンテナ
の間の回路あるいは上記伝送装置の受信装置の受信アン
テナとスペクトラム逆拡散部の間の回路の少なくともい
ずれか一方に、対応する周波数特性を当該チャンネルの
拡散符号のビット周波数(チップレート)で決まるメイン
ローブ帯域より狭い範囲に帯域制限する周波数特性制御
手段を有することを特徴とするスペクトラム拡散伝送方
式。 - 【請求項3】 請求項2において、上記伝送装置の送信
装置の上記所定のチャンネルに対するスペクトラム拡散
部と送信アンテナの間の回路あるいは上記伝送装置の受
信装置の受信アンテナとスペクトラム逆拡散部の間の回
路の少なくともいずれか一方に、対応する周波数特性を
当該チャンネルの拡散符号のビット周波数(チップレー
ト)で決まるメインローブ帯域より狭い範囲に帯域制限
する周波数特性制御手段を、ルート・ロールオフ・フィ
ルタとしたことを特徴とするスペクトラム拡散伝送方
式。 - 【請求項4】 請求項2において、上記伝送装置の送信
装置の上記所定のチャンネルに対するスペクトラム拡散
部と送信アンテナの間に設ける上記周波数特性制御手段
を、ルート・ロールオフ・フィルタとし、上記伝送装置
の受信装置の受信アンテナとスペクトラム逆拡散部の間
に設ける上記周波数特性制御手段を、復調したベースバ
ンド信号とこれを拡散符号のパルス周期の2分の1の時
間、遅延した信号との和を取って構成する2タップの第
1のフィルタと、当該ベースバンド信号の内の拡散符号
の周波数以上の周波数成分を除去する第2のフィルタと
により構成したことを特徴とするスペクトラム拡散伝送
方式。 - 【請求項5】 請求項2において、上記伝送装置の受信
装置の受信アンテナとスペクトラム逆拡散部の間に設け
る上記周波数特性制御手段を、ロールオフ・フィルタと
したことを特徴とするスペクトラム拡散伝送方式。 - 【請求項6】 請求項1乃至5において、当該伝送に用
いる伝送帯域として2.4GHzの小電力通信帯域(I
SM帯域)を用い、該伝送帯域を伝送する複数のチャン
ネルの内の少なくとも1チャンネルで伝送する情報符号
のビット周波数(伝送レート)を1Mbps以上としたこ
とを特徴とするスペクトラム拡散伝送方式。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8063369A JPH09261201A (ja) | 1996-03-19 | 1996-03-19 | スペクトラム拡散伝送方式 |
US08/819,088 US6038249A (en) | 1996-03-19 | 1997-03-18 | Spectrum spread transmission method and apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8063369A JPH09261201A (ja) | 1996-03-19 | 1996-03-19 | スペクトラム拡散伝送方式 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09261201A true JPH09261201A (ja) | 1997-10-03 |
Family
ID=13227308
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8063369A Pending JPH09261201A (ja) | 1996-03-19 | 1996-03-19 | スペクトラム拡散伝送方式 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6038249A (ja) |
JP (1) | JPH09261201A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6532249B1 (en) | 1998-08-01 | 2003-03-11 | Samsung Electronics, Co., Ltd. | Transmitter of multiple frequency radio communication system |
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KR100442661B1 (ko) * | 1998-11-02 | 2004-10-14 | 삼성전자주식회사 | 이동통신시스템의단부호생성장치및방법 |
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US5745839A (en) * | 1995-09-01 | 1998-04-28 | Cd Radio, Inc. | Satellite multiple access system with distortion cancellation and compression compensation |
-
1996
- 1996-03-19 JP JP8063369A patent/JPH09261201A/ja active Pending
-
1997
- 1997-03-18 US US08/819,088 patent/US6038249A/en not_active Expired - Fee Related
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US6532249B1 (en) | 1998-08-01 | 2003-03-11 | Samsung Electronics, Co., Ltd. | Transmitter of multiple frequency radio communication system |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US6038249A (en) | 2000-03-14 |
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