JP2004295662A - 商談支援システム、装置および方法、ならびに、プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】商談業務の効率化を実現する。
【解決手段】商談担当者は、商談終了後などに商談担当者端末300を用いて商談管理装置100にアクセスし、商談管理装置100に登録されている商談情報を更新する。ここでは、商談の進捗状況を示す情報などを更新する。商談管理装置100は、商談情報の更新に基づいて、当該進捗状況に応じて配信すべき文書を特定するとともに、その配信先および配信時期を設定する。設定された配信時期となった場合に、当該文書を設定された配信先に配信する。配信した文書への返信を受信すると、当該返信の通知先を特定して転送するとともに、受信した文書を分析して商談情報を更新する。
【選択図】 図1
【解決手段】商談担当者は、商談終了後などに商談担当者端末300を用いて商談管理装置100にアクセスし、商談管理装置100に登録されている商談情報を更新する。ここでは、商談の進捗状況を示す情報などを更新する。商談管理装置100は、商談情報の更新に基づいて、当該進捗状況に応じて配信すべき文書を特定するとともに、その配信先および配信時期を設定する。設定された配信時期となった場合に、当該文書を設定された配信先に配信する。配信した文書への返信を受信すると、当該返信の通知先を特定して転送するとともに、受信した文書を分析して商談情報を更新する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、商談支援システム、装置および方法、ならびに、プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
顧客に商談担当者を割り当て、商談担当者による顧客先への訪問などにより商談の機会を設けることで、売買契約の成立などを目指す営業活動が伝統的に行われている。
【0003】
このような「商談」を設けるにあたり、顧客に応じた商談担当者の選定などは、従来、営業担当者の経験則などに基づいて行われており、効率的ではなかった。また、商談は複数回実施されることが通常であり、その間、商談担当者には顧客に対する連絡業務などが発生するが、複数の顧客を担当している場合など、顧客毎の適切な連絡時期を把握することが困難であり、連絡が不十分となることがあった。また、このような連絡事項を示す文書などは、従来、これまでの訪問実績や今後の訪問予定などを鑑みて各商談担当者が作成するものであったため、業務効率の障害となっていた。
【0004】
このように、商談による営業活動には、各商談担当者が行う人的業務が多く存在しているため、情報システムを活用した効率化が望まれていた。
【0005】
商談に関する情報を用いた情報システムの手法が、例えば、特許文献1に記載されている。ここでは、顧客の情報を販売者がもつ移動通信情報端末装置に提示することにより、顧客からの様々な要求に対する迅速な対応を可能とするとともに、販売者を管理する管理者側から販売者の販売活動を把握することも可能としている。しかしながら、商談のスケジュールや、商談の進行に応じた連絡業務などについての管理はなされていなかった。
【0006】
【特許文献1】
特開2003−058696号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、効率的な商談活動を支援するための商談支援システム、装置および方法、ならびに、プログラムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかる商談支援システムは、商談管理装置と、顧客端末および担当者端末とが通信ネットワークを介して接続された商談支援システムであって、
前記商談管理装置は、
商談に関する情報と、顧客に関する情報と、商談担当者に関する情報とを相互に関連付けて蓄積する商談情報蓄積手段と、
前記顧客端末および前記担当者端末に配信する文書と、各文書の配信条件とを関連付けて蓄積する配信文書蓄積手段と、
前記担当者端末からの入力により、前記商談情報蓄積手段に蓄積されている商談情報を更新する商談情報更新手段と、
前記商談情報更新手段による商談情報の更新に応じて、前記配信文書蓄積手段から配信すべき文書を選択して、前記顧客端末および担当者端末に前記通信ネットワークを介して配信する文書配信手段と、
前記文書配信手段が配信した文書に対する返信を、前記通信ネットワークを介して前記顧客端末から受信する返信受信手段と、を備え、
前記商談情報更新手段は、前記返信受信手段が受信した返信に基づいて、前記商談情報を更新する、
ことを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点にかかる商談支援装置は、
商談に関する情報を蓄積する商談情報蓄積部と、
前記商談情報蓄積部に蓄積されている商談情報に示される商談の顧客に関する情報を蓄積する顧客情報蓄積部と、
前記商談情報蓄積部に蓄積されている商談情報に示される商談の担当者に関する情報を蓄積する担当者情報蓄積部と、
前記顧客または担当者が使用する端末に配信される文書に関する情報を蓄積する文書情報蓄積部と、
前記商談情報蓄積部に蓄積されている商談情報を更新する商談情報更新部と
前記商談情報更新部による商談情報の更新に基づいて、前記文書情報蓄積部から配信すべき文書を取得し、通信ネットワークを介して、前記顧客及び/又は担当者が使用する端末に送信する文書配信部と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
上記商談支援装置において、
前記文書情報蓄積部は、配信すべき文書の定型文と配信条件とを関連付けて記憶し、
前記商談情報更新部は、商談の進捗状況を示す情報を更新し、
前記文書配信部は、商談の進捗状況を示す情報が更新されたことを契機に、当該進捗状況に応じた文書を選択し、選択された文書に関連付けられた配信条件に従って配信することが望ましい。
【0011】
上記商談支援装置は、
前記文書配信部が配信した文書に対する返信を前記通信ネットワークを介して受信する返信受信部をさらに備えていることが望ましく、この場合、
前記商談情報更新部は、前記返信受信部が受信した返信に基づいて、前記商談情報を更新することが望ましい。
【0012】
上記商談支援装置において、
前記返信受信部は、
受信した返信が、いずれの配信文書に対するものであるかを特定する返信対象特定部と、
前記返信対象特定部が特定した配信文書に基づいて、当該返信を通知すべき担当者を特定する通知先特定部と、
前記通知先特定部が特定した担当者に、受信した返信を通知する返信通知部と、をさらに備えることが望ましい。
【0013】
上記商談支援装置において、
前記商談情報更新部は、前記通信ネットワークを介して、前記担当者が使用する端末に前記商談情報の更新を許可することが望ましい。
【0014】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点にかかるプログラムは、
コンピュータを上記商談支援装置として機能させることを特徴とする。
【0015】
上記目的を達成するため、本発明の第4の観点に係る商談支援方法は、
コンピュータを用いて、商談の進行を支援するための商談支援方法であって、商談に関する情報と、当該商談の顧客に関する情報と、当該商談の担当者に関する情報とを関連付けて蓄積するステップと、
前記担当者が使用する端末からの入力により、前記商談の進捗状況を示す情報を更新するステップと、
前記進捗状況を示す情報が更新されたことを契機に、当該商談に関連する文書を作成し、当該文書の配信先と配信時期を設定するステップと、
設定された配信時期に、通信ネットワークを介して、設定された配信先の端末に、作成した文書を配信するステップと、
を備えることを特徴とする。
【0016】
上記商談支援方法は、
前記文書を配信するステップで配信された文書に対する返信を受信するステップと、
該受信した返信に応じて前記商談の進捗状況を示す情報を更新するステップと、
をさらに備えることが望ましい。
【0017】
上記目的を達成するため、本発明の第5の観点にかかるプログラムは、
コンピュータに、上記商談支援方法の各ステップを実行させることを特徴とする。
【0018】
上記発明によれば、商談の進捗状況に応じて、顧客や担当者への連絡文書が自動的に作成されて、適切なタイミングで配信される。また、配信した文書への返信に基づいて、商談の進捗状況を示す情報が自動的に更新されるとともに、所定の担当者に自動的に転送される。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる実施の形態を図面を参照して説明する。本実施の形態では、例えば、商品販売などの営業活動を行っている事業体(企業や各種団体など。以下、「事業体R」とする)が、顧客(従来からの取引先のみならず、新規顧客や潜在的顧客を含む)に対し「商談」による営業活動を行っている場合を例に以下説明する。
【0020】
図1は、本発明の実施の形態にかかる「商談支援システム」の構成を示す図である。図示するように、本実施の形態にかかる商談支援システム1は、通信ネットワーク10、商談管理装置100、顧客端末200、商談担当者端末300、から構成される。
【0021】
通信ネットワーク10は、商談管理装置100、顧客端末200、商談担当者端末300を相互に接続し、所定の通信プロトコル(例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)など)に基づいて、これらの間の情報通信を媒介する。通信ネットワーク10として、例えば、インターネットを利用することができる。
【0022】
商談管理装置100は、事業体Rによって管理・運用される、例えば、メインフレームやワークステーションなどのコンピュータ装置で構成され、通信ネットワーク10を介して、顧客端末200や商談担当者端末300から各種情報を収集して蓄積すると共に、これらに種々の情報を提供する。商談管理装置100の詳細な構成は図2を参照して後述する。
【0023】
顧客端末200は、事業体Rの顧客が使用する端末装置であり、例えば、パーソナルコンピュータなどの汎用コンピュータや、携帯情報端末(例えば、PDA(Personal Data Assistant)や移動体通信端末(携帯電話やPHS(Personal Handyphone System)など))などから構成される。顧客端末200は、少なくとも、通信ネットワーク10に接続可能な構成を有しており、通信ネットワーク10を介して、少なくとも、電子メールの送受信が可能な構成を有しているものとする。
【0024】
商談担当者端末300は、事業体Rの従業員が使用・携帯する端末装置であり、例えば、パーソナルコンピュータなどの汎用コンピュータ、PDAなどの携帯情報端末、携帯電話やPHSなどの移動体通信端末、などである。商談担当者端末300は、少なくとも、通信ネットワーク10に接続可能な構成を有しており、通信ネットワーク10を介して、ウェブページの閲覧および電子メールの送受信が可能な構成を有しているものとする。
【0025】
次に図2を参照して、商談管理装置100の構成を説明する。図2は、商談管理装置100の構成を示すブロック図である。
【0026】
図示するように、商談管理装置100は、制御部110と、通信制御部120と、入力制御部130と、出力制御部140と、プログラム格納部150と、DB(データベース)部160と、から構成される。
【0027】
制御部110は、例えば、CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)やワークエリアとなる所定の記憶装置(RAM(Random Access Memory)など)から構成され、商談管理装置100の各部を制御するとともに、プログラム格納部150に格納されている所定の動作プログラムに基づいて後述する各処理を実行する。
【0028】
通信制御部120は、例えば、所定のNIC(Network Interface Card)やルータ、モデムなどの所定の通信装置から構成され、商談管理装置100と通信ネットワーク10とを接続し、所定の通信プロトコルに基づいて顧客端末200や商談担当者端末300などとの通信を行う。
【0029】
入力制御部130は、例えば、キーボードやポインティング・デバイスなどの所定の入力装置13を接続し、入力装置13から入力された、制御部110への指示や各データベースに記録される情報などを受け付けて制御部110に伝達する。
【0030】
出力制御部140は、例えば、ディスプレイ装置やプリンタなどの所定の出力装置14を接続し、制御部110の処理結果などを必要に応じて出力装置14に出力する。
【0031】
プログラム格納部150は、例えば、ハードディスク装置やROM(Read Only Memory)などの所定の記憶装置から構成され、制御部110が実行する種々の動作プログラムが格納されている。プログラム格納部150に格納される動作プログラムには、商談管理装置100の基本動作を司る任意のOS(Operating System:基本ソフトウェア)の他に、OSと協働して後述する各処理を実現するための、以下の(1)〜(5)に示すような動作プログラムが含まれているものとする。後述する商談管理装置100による処理は、制御部110がこれらの動作プログラムを実行することで実現される。
(1)「通信プログラム」:通信制御部120を制御し、通信ネットワーク10を介して顧客端末200や商談担当者端末300などと通信を行うプログラム。
(2)「DB制御プログラム」:DB部160を制御するプログラム。
(3)「情報分析プログラム」:顧客端末200や商談担当者端末300から取得した情報を分析するプログラム。
(4)「メールサーバプログラム」:商談管理装置100をメールサーバとして機能させるためのプログラムであり、DB部160に記録されている情報や、顧客端末200や商談担当者端末300から取得した情報に基づいて所定の電子メールを作成するとともに、作成した電子メールの送信や受信した電子メールの管理を行う。
(5)「ウェブサーバプログラム」:商談管理装置100をウェブサーバとして機能させるためのプログラムであり、主に、商談担当者がDB部160を更新する際のインターフェースとなるウェブページを提供するために、ウェブサイトの構築・管理ならびに種々のウェブページの作成・更新などを行う。
【0032】
DB部160は、例えば、半導体記憶装置やハードディスク装置などの書き換え可能な記憶装置などから構成され、後述する各処理で用いられる種々のデータを関連付けて格納するデータベースとして機能する。本実施の形態では、DB部160に、図3に示すような複数のデータベースが構成されてる。図示するように、DB部160には、商談情報DB161、顧客情報DB162、担当者情報DB163、配信文書DB164、および、受信文書DB165、が構成される。各DBについて以下説明する。
【0033】
商談情報DB161には、事業体Rの担当者と顧客との間で行われる商談に関する情報が蓄積される。図4に商談情報DBに蓄積される情報の例を示す。図示するように、商談情報DB161には、例えば、「商談履歴テーブル161」および「予約商談テーブル」が作成される。
【0034】
商談履歴テーブルには、事業体Rが行ったこれまでの商談に関する情報が蓄積される。すなわち、図4(a)に示すように、商談履歴テーブルには、例えば、「商談ID」、「タイトル」、「顧客ID」、「商談担当者ID」、「商談日時」、「商談場所」、「関連商談ID」、「ステータス」、などの情報が記録される。「商談ID」は、各商談毎に割り当てられる識別情報である。「タイトル」は、当該商談内容を端的に示す情報である。「顧客ID」は、後述する顧客情報DB162に記録されている顧客情報のうち、当該商談における顧客側担当者を特定するための識別情報である。「商談担当者ID」は、後述する担当者情報DB163に記録されている商談担当者情報のうち、当該商談時の事業体R側の担当者を特定するための識別情報である。「商談日」は、当該商談が行われた日時を示す情報であり、「商談場所」は、当該商談が行われた場所を示す情報である。「関連商談ID」は、当該商談に関連する商談を特定するための商談IDを示し、例えば、商談が複数回行われた場合にその履歴を示すものである。「商談対象」は、当該商談の対象となっている商品やサービスを示す情報であり、「ステータス」は、当該商談の進捗状況を示す情報である。
【0035】
「予約商談テーブル」には、新規商談が設けられる場合や商談が継続する場合など、将来的に行われる商談に関する情報が蓄積される。すなわち、図4(b)に示すように、「予約商談テーブル」には、例えば、「予約ID」、「顧客ID」、「商談担当者ID」、「予定商談日時」、「予定商談場所」、「前回商談ID」、などの情報が記録される。「予約ID」は、予約された商談毎に割り当てられる識別情報である。「顧客ID」および「商談担当者ID」は、予約された商談の担当者を特定するための識別情報である。「予定商談日時」および「予定商談場所」は、予定されている商談開催日時および場所を特定するための情報である。「前回商談ID」は、継続中の商談についての次回商談が予約された場合に、前回行われた商談を特定するための識別情報である。
【0036】
「商談履歴テーブル」の「ステータス」欄には、当該商談の進捗状況について、例えば、「商談前」、「商談中」、「商談後」の各状況を示す情報が記録される。ここには、例えば、種々の進捗状況を表す情報(ステータス情報)がコード(ID)として記録される。すなわち、図5に示すような「ステータスマスタテーブル」が商談情報DB161に作成される。ここで、商談履歴テーブルの「ステータス」における「商談前」の欄には、商談開催前までの状況を示すステータス情報が記録される。例えば、「商談依頼あり」などの顧客からの要請を示す情報などが記録される。そして、「商談中」の欄には、当該商談中の状況を示すステータス情報が記録される。例えば、「(要望の)ヒアリング」や「見積提示」などの商談内容を示す情報が記録される。また、「商談後」の欄には、商談終了時の状況を示すステータス情報が記録される。例えば、「商談継続」や「契約成立」などの商談結果を示す情報が記録される。
【0037】
顧客情報DB162には、事業体Rと商談を行う顧客についての情報が蓄積されるものであり、例えば、図6に示すような、「顧客担当者情報テーブル」や「所属組織情報テーブル」などが作成される。
【0038】
「顧客担当者テーブル」は、顧客側の商談担当者に関する情報が蓄積されるものであり、図6(a)に示すように、例えば、「顧客ID」、「属性情報」、「連絡情報」、「履歴情報」、などの情報が記録される。「顧客ID」は、登録される各顧客毎に割り当てられる識別情報である。「属性情報」は、当該顧客(すなわち、顧客側商談担当者)に関する属性を示す種々の情報であり、例えば、当該顧客側担当者の氏名、所属組織、役職、などの情報である。なお、所属組織については、後述する「所属組織情報テーブル」に詳細が記録され、ここでは、所属組織を示すコード(ID)が記録される。「連絡情報」は、当該顧客側担当者の連絡先情報が記録されるものであり、例えば、書類等を送付する際の住所やファクシミリ番号、電話による連絡を取るための電話番号、および、電子メールの送信先となる電子メールアドレス、などが記録される。なお、本実施の形態では、電子メールアドレスとして、当該顧客が使用する顧客端末200で受信可能な電子メールについてのアドレスが記録されるものとする。「履歴情報」は、当該顧客側担当者がこれまで事業体Rと行った商談および取引などを示すものであり、商談IDや別途取引成立時に付与される取引IDや購入商品等を示す商品IDなどが記録される。
【0039】
「所属組織情報テーブル」には、「顧客担当者テーブル」に記録されている顧客側担当者が所属する組織に関する情報が記録される。すなわち、図6(b)に示すように、例えば、「組織ID」、「名称」、「連絡情報」、「関連情報」、などが記録される。「組織ID」は、当該組織に割り当てられる識別情報である。「名称」は、当該組織の名称を示す情報である。「連絡情報」は、当該組織の所在地や各種連絡手段による連絡先を示す情報である。「関連情報」は、当該組織についての、例えば、従業員数や資本金、売上高、展開地域、などといった、当該組織の事業規模等を把握するための情報などである。
【0040】
担当者情報DB163には、事業体R側の商談担当者に関する情報が蓄積されるものであり、例えば、図7に示すように、「商談担当者テーブル」や「部署情報テーブル」などが作成される。
【0041】
「商談担当者テーブル」には、例えば、図7(a)に示すように、「担当者ID」、「属性情報」、「連絡情報」、「商談実績情報」、などが記録される。「担当者ID」は、事業体Rの商談担当者に割り当てられる識別情報である。「属性情報」は、当該商談担当者の属性を示す情報であり、例えば、氏名、所属部署、役職、担当分野、および、後述するウェブページへのアクセス時に必要となるパスワードなどの情報が記録される。ここで、所属部署については、後述する「部署情報テーブル」に詳細が記録されるものであり、ここではそのコード(ID)が記録されるものとする。「連絡情報」は、当該商談担当者の連絡先を示す情報であり、例えば、勤務地(オフィス)の所在地、電話番号、ファクシミリ番号のほか、当該商談担当者が使用する商談担当者端末300で用いられている電子メールアドレスなどである。「商談実績情報」は、当該商談担当者についての商談履歴を示すものであり、これまで担当した商談の商談IDや、成立した取引を示す情報などが記録される。
【0042】
「部署情報テーブル」には、事業体Rが有する各部署に関する情報が蓄積される。すなわち、図7(b)に示すように、「部署ID」、「小分類」、「(小分類の)責任者ID」「中分類」、「(中分類の)責任者ID」、「大分類」、などの情報が記録される。「部署ID」は、当該部署(後述の小分類)に割り当てられた識別情報である。「小分類」は、事業体Rの組織体系で、商談担当者が直属する部署を示す情報であり、例えば、「課」単位の部署を示す。「(小分類の)責任者ID」は、当該部署(例えば、「課」)の責任者(すなわち、課長やその代理権限を有する者)を特定する識別情報である。「中分類」は、小分類の部署(例えば、「課」)を一定単位で統括する部署を示す情報であり、例えば、「部」単位の部署を示す。「(中分類の)責任者ID」は、当該部署(例えば、「部」)の責任者(すなわち、部長やその代理権限を有する者)を特定する識別情報である。「大分類」は、中分類に示される部署を一定単位で含む、例えば、「社」単位の分類を示し、すなわち、本社・支社の別や、分社などで分類される。
【0043】
配信文書DB164には、事業体Rの商談管理装置100から顧客端末200や商談担当者端末300に配信される各種文書に関する情報が蓄積される。配信文書DB164には、例えば、図8に示すように、「配信文書マスタテーブル」や「配信管理テーブル」などが作成される。
【0044】
「配信文書マスタテーブル」には、商談管理装置100が配信する文書について、配信条件などと配信文書の定型文を示す情報(ファイル)とが関連付けられて記録される。すなわち、図8(a)に示すように、例えば、「配信文書ID」、「タイトル」、「ステータスID」、「配信期間」、「送信先」、「返信通知先」、「ファイル」、などが記録される。「配信文書ID」は、登録された各配信文書に割り当てられる識別情報である。「タイトル」は、当該配信文書の内容を端的に表した表題を示す情報である。「ステータスID」は、当該配信文書の配信トリガとなるステータスIDであり、商談情報DB161に記録されるステータスIDに対応する。すなわち、商談情報DB161にステータスIDが更新されると、そのステータスIDに基づいて当該商談の関係者に配信すべき文書が特定される。例えば、商談成立を示すステータスIDには、顧客に対する礼状を示す文書が対応付けられる。「配信期間」は、当該配信文書を配信する時期的条件を示す情報である。すなわち、配信文書に応じて、配信すべきタイミングを規定する情報である。例えば、次回商談の日時が未定である期間と、商談日時決定を促す督促状を示す文書とが対応付けられる。「送信先」は、当該文書の配信先を規定する情報であり、例えば、顧客側担当者のみ、事業体R側担当者のみ、顧客側・事業体R側双方の担当者、事業体R側の担当者とその上司、などの別が規定される。「返信通知先」は、当該配信文書を配信した後にその返信があった場合に、当該返信の通知先を規定する情報である。例えば、顧客に配信した文書に対し、顧客から返信があった場合に、その返信先として、例えば、商談担当者、商談担当者とその上司、商談担当者と関連イベント関係者、などを規定する。「ファイル」は、当該配信文書の内容を示す定型文を示したファイルが格納される。ここで、定型文には、例えば、送信先や配信元を示す情報、および、対象となる商談を示す情報などが配信毎に個別に挿入されるものとする。すなわち、これらが挿入される箇所には、予め識別子が埋め込まれており、配信毎に、顧客情報、商談担当者情報、商談情報などを対応するデータベースから取得して挿入する。
【0045】
「配信管理テーブル」には、「配信文書マスタテーブル」に登録されている文書の配信が決定した際に、その配信に関する情報が記録される。すなわち、図8(b)に示すように、例えば、「配信ID」、「配信先」、「配信予定日時」、「配信日時」、「配信文書ID」、「商談ID」、などが記録される。「配信ID」は、各配信毎に割り当てられる識別情報であり、配信される各文書には、この配信IDを含めるものとする。例えば、配信文書を電子メールで配信する場合には、配信IDを「タイトル」欄に付加したり、ヘッダ情報に含ませる。「配信先」は、当該文書の配信先を示す情報であり、顧客IDや商談担当者IDなどで表される。「配信予定日時」は、配信が決定された文書の配信が予約された場合に設定される配信日時を示す。「配信日時」は、配信が決定された文書が実際に配信された日時を示す。「配信文書ID」には、配信される文書の種類を特定するために、該当する配信文書IDが記録される。「商談ID」には、当該文書を配信するトリガとなったステータス情報が記録されている商談情報を特定するために、その商談IDが記録される。
【0046】
受信文書DB165には、商談管理装置100から配信した文書に対する顧客から返信を示す情報が蓄積される。すなわち、図9に示すような「受信文書管理テーブル」が作成され、例えば、「受信ID」、「受信日時」、「配信ID」などの情報が記録される。「受信ID」は、各受信(顧客からの返信)毎に割り当てられる識別情報である。「受信日時」は、当該顧客からの返信を受信した日時を示す。「配信ID」は、いずれの配信に対する返信であるかを特定するための配信IDであり、配信時に文書に付加された配信IDが反映される。
【0047】
次に、本実施の形態にかかる商談支援システム1の動作を図面を参照して以下説明する。本実施の形態にかかる商談支援システム1は、商談管理装置100が提供するウェブページをインターフェースとして、事業体Rの商談担当者がDB部160に記録されている商談情報を更新し、更新された情報に基づいて、所定の配信文書を顧客端末200や商談担当者端末300に電子メールで配信するものである。
【0048】
まず、図10に示すフローチャートを参照して「商談情報更新処理」を説明する。ここでは、商談担当者が商談担当者端末300を用いてDB部160の商談情報を更新する際の商談管理装置100の処理を説明する。なお、商談管理装置100の制御部110は、プログラム格納部150に格納されている「ウェブサーバプログラム」を実行することにより、事業体Rの商談担当者のみがアクセス可能な「商談情報更新ページ」を提供するウェブサイトを開設しているものとする。また同時に、その他の動作プログラムも実行されており、これらの協働により以下の処理が実現されるものとする。
【0049】
商談管理装置100の通信制御部120が、通信ネットワーク10を介して商談担当者端末300から「商談情報更新ページ」の要求を受信すると(ステップS101)、制御部110は「商談情報更新ページ」を作成して、要求元の商談担当者端末300に送信する(ステップS102)。ここでは「商談情報更新ページ」へのアクセスは事業体Rの商談担当者に制限されているので、例えば、図11(a)に示すような「ユーザ認証ページ」を介したユーザ認証が行われる。ここで、要求元の商談担当者に対し、商談担当者IDとパスワードの入力が求められる。商談担当者は、商談担当者端末300からこれらを入力し商談管理装置100に送信すると、商談管理装置100で認証が行われる。そして、正当な商談担当者である場合は、図11(b)に示すような「商談選択ページ」が作成され、要求元の商談担当者端末300に送信される。図示するように、「商談選択ページ」には、当該商談担当者を示す情報および当該商談担当者が現在担当している商談がリスト表示される。すなわち、「ユーザ認証ページ」から入力された商談担当者IDに基づいて、担当者情報DB163から当該商談担当者の属性情報などを抽出し、商談情報DB161から当該商談担当者が担当している商談についての「タイトル」や「顧客ID」を抽出し、顧客情報DB162から抽出された商談の顧客情報を抽出して、これらを所定の配置とすることで「商談選択ページ」が作成される。
【0050】
「商談選択ページ」にリスト表示された各商談情報には、例えば、ラジオボタンなどの択一的選択手段が付されており、商談担当者は、商談情報の更新を所望する商談を選択して、ページ下段の「送信ボタン」を押下することで、選択された商談を指定する情報が商談管理装置100に送信される。
【0051】
商談が選択されたことに応じて、商談管理装置100は、図12に示すような「商談情報更新ページ」を作成して要求元の商談担当者端末300に送信する。図示しうるように、「商談情報更新ページ」には、更新内容を入力するための入力エリアや選択項目(例えば、複数選択可能なチェックボックス)が配置されている。ここで入力・選択される事項は、商談情報DB161に記録されている「商談履歴テーブル」のステータス情報および「予約商談テーブル」の予定日時・場所情報などに対応しているものである。例えば、「商談情報更新ページ」上の「■商談結果」において、「商談継続(次回未定)」が選択されると、「商談履歴テーブル」の「ステータス(商談後)」に対応するコードが記録されるとともに、「予約商談テーブル」に新規レコードが作成される。
【0052】
商談担当者は、所望の更新を入力して「送信」ボタンをクリックすると、入力された内容(以下、「更新情報」とする)が通信ネットワーク10を介して商談管理装置100に送信される。
【0053】
商談管理装置100では、更新情報を受信すると(ステップS103)、受信した更新情報に基づいて商談情報DB161を更新する(ステップS104)。すなわち、「商談履歴テーブル」のステータス情報を更新したり、「予約商談テーブル」の更新を行う。ここで、更新されたステータス情報が「商談継続」を示す場合には(ステップS105:Yes)、次回商談のための新規レコードが「予約商談テーブル」に作成される(ステップS106)。
【0054】
すなわち、事業体Rの商談担当者は、商談先あるいは帰社後に、商談担当者端末300から商談管理装置100にアクセスすることにより、実施した商談についての内容や結果を更新登録する。
【0055】
商談管理装置100は、商談情報の更新が行われると、当該商談についての配信文書の選択・配信を行うための「文書配信処理」(ステップS200)を実行する。この「文書配信処理」を図13に示すフローチャートを参照して以下説明する。
【0056】
商談管理装置100の制御部110は、ステップS104で更新されたステータス情報に基づいて配信文書DB164の「配信文書マスタテーブル」を検索し、当該ステータスIDに対応する配信文書を特定し、その定型文(フォーム)ファイルを取得する。(ステップS201)。
【0057】
配信文書が特定されると、当該文書の定型文の中に個別情報を挿入して文書を完成させる(ステップS202)。すなわち、当該商談情報に記録されている顧客IDに基づいて、顧客情報DBから当該顧客の氏名等を抽出する。また、当該商談情報に記録されている商談担当者IDに基づいて、担当者情報DBから当該商談担当者の氏名等を抽出する。あるいは、当該商談を示す情報を商談情報DB161から抽出する。そして、抽出された各情報を定型文の所定位置に挿入する。
【0058】
次に「配信文書マスタテーブル」の「配信先」欄に示される情報に基づいて、当該文書の配信先を特定する(ステップS203)。すなわち、配信先として「顧客」が含まれている場合には、当該顧客の顧客IDを抽出し、配信先として「商談担当者」が含まれている場合には、当該商談担当者の商談担当者IDを抽出する。
【0059】
そして「配信期間」に記録されている情報に基づいて、配信予定日時を設定し、これらを「配信管理テーブル」に登録する(ステップS204)。すなわち、商談情報のステータス情報が更新された時点で、その更新に応じて配信されるべき、あるいは、配信する可能性のある文書、および、その配信先などの情報が特定されて「配信管理テーブル」に登録される。例えば、更新されたステータス情報が「商談成立」の場合には、顧客への礼状を内容とする文書が選択される。そして、「配信期間」として「1営業日以内」が規定されているとすると、ステータス情報の更新日から1営業日以内の日時が「予定配信日時」として登録される。
【0060】
そして、登録された「予定配信日時」になると(ステップS205:Yes)、制御部110は、当該配信の「商談ID」に基づいて、商談情報DB161の該当するレコードを参照し(ステップS206)、当該配信予定の文書を予定通り配信すべきか否かを判別する(ステップS207)。これは、配信管理テーブルへの登録から予定配信日時までに期間が空いていると、その間に商談情報の更新が発生する場合もあるため、最新の情報に基づいて配信の是非を判別するものである。例えば、更新されたステータス情報が「商談継続(次回未定)」の場合に、次回商談の日時等が未定となっている期間が1週間経過した時に督促状を配信することとすると、ステータス情報更新日から1週間後を予定配信日時として設定するが、その予定配信日時となったときに、商談情報を参照して、次回商談日時等がすでに設定されているか否かをみる。ここで、次回日時等が設定されていれば、当該督促状の配信は不要であり、未だ設定されていなければ、予定通り配信する。
【0061】
すなわち、予定通り配信すべきと判別された場合(ステップS207:No)には、当該文書を指定された配信先に配信し、配信管理テーブルの「配信日時」欄に配信した日時を記録する(ステップS208)。すなわち「配信先」に登録されている顧客ID及び/又は商談担当者IDに基づいて、顧客情報DB162及び/又は担当者情報DB163から電子メールアドレスを抽出し、顧客端末200及び/又は商談担当者端末300に送信する。一方、配信不要と判別された場合(ステップS207:Yes)には、当該文書の配信を中止し、配信管理テーブルの当該レコードを削除する(ステップS209)。
【0062】
以上の処理により、商談の進捗に応じた各種文書が、適切なタイミングで配信される。
【0063】
このように配信される文書(電子メール)の例を図14に示す。図示するように、配信される電子メールには、配信先の顧客名や配信元の商談担当者名などが挿入されている。また、タイトル(subject)の部分には、当該文書の表題とともに、当該配信の配信IDが付加されている。
【0064】
図14では、顧客に次回商談の日時決定を促す督促状を例示しているが、このように顧客に情報の提供を要求する文書の場合、当該顧客から返信が送られる可能性がある。このような返信を受信した場合、当該返信を分析して活用するための「返信分析処理」が実行される。この「返信分析処理」を図15に示すフローチャートを参照して説明する。
【0065】
まず、商談管理装置100の通信制御部120が返信文書を受信すると(ステップS301)、制御部110が、当該返信文書に含まれている配信IDを抽出する(ステップS302)。すなわち、電子メールで文書を配信した場合、上述のように、タイトル部やヘッダ部に配信IDを付加しているが、そのような電子メールを「返信」した場合には、タイトルが維持されたりヘッダ部に送信者情報が含まれていたりするので、そこから配信IDを抽出することができる。
【0066】
配信IDを抽出すると、その配信IDに基づいて「配信管理テーブル」を検索し、当該配信IDに対応する「配信文書ID」および「商談ID」を特定する。これらが特定されることで、対応する商談およびその担当者などが特定される(ステップS303)。
【0067】
また、特定された配信文書IDに基づいて、当該返信を誰に通知すべきかが特定されるので、特定された通知先に当該返信を通知する(ステップS304)。すなわち、配信文書IDに基づいて「配信文書マスタテーブル」からいずれの配信文書であるかが特定された後、その文書の「返信通知先」欄を参照することで、通知先が特定される。例えば、通知先として商談担当者が設定されている場合には、当該商談担当者に転送される。また、通知先として商談担当者とその上司が設定されている場合には、担当者情報DB163の「部署情報テーブル」を参照し、当該担当者とその上司に転送される。
【0068】
次に制御部110は、受信した返信文書の内容を分析し(ステップS305)、その内容が商談情報の更新に関するものであるか否かを判別する(ステップS306)。例えば、配信した文書が、図14に示すような次回商談日時の督促状である場合、下段に次回希望日時を入力する欄が予め作成されている。ここに希望日時等を入力して返信された場合、制御部110は、配信した文書の内容や配列と受信した返信の内容や配列などを比較等することで、当該返信に次回商談日時が記載されていると判別した場合には、当該商談の商談情報を更新すべきものと判別する。
【0069】
商談情報を更新すべきと判別した場合には(ステップS306:Yes)、該当する商談情報を更新する(ステップS307)。一方、商談情報の更新が不要であると判別した場合には(ステップS306:No)、そのまま処理を終了する。
【0070】
すなわち、商談管理装置100が顧客に配信した電子メールへの返信に基づいて、商談情報が自動的に更新される。上記ステップS307で商談情報が更新された場合には、その旨が商談担当者などに電子メールで通知される。この場合、「ステータス情報」として、例えば、「サーバによる更新」を設定し、これに対応する配信文書として、例えば、「更新情報の通知」を設定すればよい。
【0071】
以上説明したように、上記実施の形態にかかる商談支援システムによれば、商談担当者が商談の進捗状況を登録することに応じて、顧客や商談担当者に配信すべき文書が自動的に選択され、適切なタイミングで自動的に配信することができる。また、配信した文書への返信に基づいて、商談の進捗状況を自動的に更新することができる。よって、商談の継続等をスムースに行うことができ業務効率が向上し、あるいは、顧客に対し適切な情報を提供することができるので、顧客信頼度の向上に寄与することができる。
【0072】
上記実施の形態では、配信形態として電子メールの場合を例に示したが、配信形態はこれに限られない。例えば、ファクシミリによる配信・受信であってもよい。また、このような場合に、配信形態を商談管理装置100が自動的に判別することができる。例えば、顧客情報DB162の顧客担当者テーブルには、各顧客の連絡情報が記録されているが、ここに記録されている連絡情報に基づいて最適な配信手段を選択することができる。例えば、連絡情報に電子メールアドレスが記録されていれば電子メールを配信手段として選択し、電子メールアドレスが記録されていなければ、ファクシミリを配信手段として選択することができる。ファクシミリで文書配信する場合であっても、上記実施の形態と同様に、配信ID等を含ませることができる。また、連絡情報に電子メールアドレスもファクシミリ番号も記録されていない場合には、当該顧客への電話連絡や文書の郵送を指示する電子メールを商談担当者に配信することもできる。このときに、個別情報が挿入された文書ファイルを当該電子メールに添付することで、商談担当者は、文書作成をすることなく、顧客への連絡業務を行うことができる。すなわち、顧客が上記実施の形態で示した顧客端末200を有していない場合であっても、本発明の効果を享受することができる。
【0073】
また、顧客からの返信文書も電子メールに限定されず、ファクシミリなどであってもよい。すなわち、商談管理装置100の通信制御部120が、ファクシミリの送受信可能なモデムなどから構成される場合、顧客から送信されたファクシミリ文書を画像として取得し、例えば、OCR(Optical Character Reader:光学式文字読取)などの手法により、配信文書に付加された配信IDや返信内容を分析することができる。
【0074】
また、上記実施の形態では、商談の進捗に応じた連絡文書を配信する場合を中心に説明したが、例えば、各種イベントなどの案内や時候の挨拶など種々の文書を配信してもよい。この場合、例えば、顧客が所属する組織の事業規模や取引実績などに応じて配信する文書や配信先を選択してもよい。
【0075】
なお、上記実施の形態では、商談の進捗状況を示すステータス情報を用いたが、このステータス情報や、商談の継続期間、あるいは、当該顧客の過去の受注率などを商談管理装置100が分析し、商談の熟度を求めるようにしてもよい。すなわち、各商談について登録されるステータス情報や、商談担当者の実績、相手方顧客との取引実績、などに基づいて、当該商談の成立見込みなどを予測し、商談に反映させることができる。
【0076】
上記実施の形態における商談管理装置100は、専用装置から構成可能であることがもとより、例えば、パーソナルコンピュータなどの汎用コンピュータ装置で構成することもできる。この場合、このような汎用コンピュータ装置に、上記各処理を実現するためのプログラムの一部または全部をインストールして、OSなどの制御下で実行することにより、上記商談管理装置100を構成することができる。この場合のプログラム配布形態は任意である。例えば、CD−ROMなどの記録媒体に格納して配布可能であることはもとより、搬送波に重畳させることで通信媒体(インターネットなど)を介して配布することができる。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、商談にかかる業務効率の向上に有用な商談支援装置および方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる商談支援システムの構成を示す図である。
【図2】図1に示す商談管理装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示すデータベース部を構成する各データベースを説明するための図である。
【図4】図3に示す「商談情報DB」に記録される情報の例を示す図であり、(a)は「商談履歴テーブル」に記録される情報の例を示し、(b)は「予約商談テーブル」に記録される情報の例を示す。
【図5】図3に示す「商談情報DB」に記録される情報の例を示す図である。
【図6】図3に示す「顧客情報DB」に記録される情報の例を示す図であり、(a)は「顧客担当者テーブル」に記録される情報の例を示し、(b)は「所属組織情報テーブル」に記録される情報の例を示す。
【図7】図3に示す「担当者情報DB」に記録される情報の例を示す図であり、(a)は「商談担当者テーブル」に記録される情報の例を示し、(b)は「部署情報テーブル」に記録される情報の例を示す。
【図8】図3に示す「配信文書DB」に記録される情報の例を示す図であり、(a)は「配信文書マスタテーブル」に記録される情報の例を示し、(b)は「配信管理テーブル」に記録される情報の例を示す。
【図9】図3に示す「受信文書DB」に記録される情報の例を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態にかかる「商談情報更新処理」を説明するためのフローチャートである。
【図11】図10に示す「商談情報更新処理」で送信されるウェブページの表示例を示す図であり、(a)は「ユーザ認証ページ」の表示例を示し、(b)は「商談選択ページ」の表示例を示す。
【図12】図10に示す「商談情報更新処理」で送信される「商談情報更新ページ」の表示例を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態にかかる「文書配信処理」を説明するためのフローチャートである。
【図14】図13に示す「文書配信処理」で配信される文書の例を示す図である。
【図15】本発明の実施の形態にかかる「返信分析処理」を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 商談支援システム
10 通信ネットワーク
100 商談管理装置
200 顧客端末
300 商談担当者端末
【発明が属する技術分野】
本発明は、商談支援システム、装置および方法、ならびに、プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
顧客に商談担当者を割り当て、商談担当者による顧客先への訪問などにより商談の機会を設けることで、売買契約の成立などを目指す営業活動が伝統的に行われている。
【0003】
このような「商談」を設けるにあたり、顧客に応じた商談担当者の選定などは、従来、営業担当者の経験則などに基づいて行われており、効率的ではなかった。また、商談は複数回実施されることが通常であり、その間、商談担当者には顧客に対する連絡業務などが発生するが、複数の顧客を担当している場合など、顧客毎の適切な連絡時期を把握することが困難であり、連絡が不十分となることがあった。また、このような連絡事項を示す文書などは、従来、これまでの訪問実績や今後の訪問予定などを鑑みて各商談担当者が作成するものであったため、業務効率の障害となっていた。
【0004】
このように、商談による営業活動には、各商談担当者が行う人的業務が多く存在しているため、情報システムを活用した効率化が望まれていた。
【0005】
商談に関する情報を用いた情報システムの手法が、例えば、特許文献1に記載されている。ここでは、顧客の情報を販売者がもつ移動通信情報端末装置に提示することにより、顧客からの様々な要求に対する迅速な対応を可能とするとともに、販売者を管理する管理者側から販売者の販売活動を把握することも可能としている。しかしながら、商談のスケジュールや、商談の進行に応じた連絡業務などについての管理はなされていなかった。
【0006】
【特許文献1】
特開2003−058696号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、効率的な商談活動を支援するための商談支援システム、装置および方法、ならびに、プログラムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかる商談支援システムは、商談管理装置と、顧客端末および担当者端末とが通信ネットワークを介して接続された商談支援システムであって、
前記商談管理装置は、
商談に関する情報と、顧客に関する情報と、商談担当者に関する情報とを相互に関連付けて蓄積する商談情報蓄積手段と、
前記顧客端末および前記担当者端末に配信する文書と、各文書の配信条件とを関連付けて蓄積する配信文書蓄積手段と、
前記担当者端末からの入力により、前記商談情報蓄積手段に蓄積されている商談情報を更新する商談情報更新手段と、
前記商談情報更新手段による商談情報の更新に応じて、前記配信文書蓄積手段から配信すべき文書を選択して、前記顧客端末および担当者端末に前記通信ネットワークを介して配信する文書配信手段と、
前記文書配信手段が配信した文書に対する返信を、前記通信ネットワークを介して前記顧客端末から受信する返信受信手段と、を備え、
前記商談情報更新手段は、前記返信受信手段が受信した返信に基づいて、前記商談情報を更新する、
ことを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点にかかる商談支援装置は、
商談に関する情報を蓄積する商談情報蓄積部と、
前記商談情報蓄積部に蓄積されている商談情報に示される商談の顧客に関する情報を蓄積する顧客情報蓄積部と、
前記商談情報蓄積部に蓄積されている商談情報に示される商談の担当者に関する情報を蓄積する担当者情報蓄積部と、
前記顧客または担当者が使用する端末に配信される文書に関する情報を蓄積する文書情報蓄積部と、
前記商談情報蓄積部に蓄積されている商談情報を更新する商談情報更新部と
前記商談情報更新部による商談情報の更新に基づいて、前記文書情報蓄積部から配信すべき文書を取得し、通信ネットワークを介して、前記顧客及び/又は担当者が使用する端末に送信する文書配信部と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
上記商談支援装置において、
前記文書情報蓄積部は、配信すべき文書の定型文と配信条件とを関連付けて記憶し、
前記商談情報更新部は、商談の進捗状況を示す情報を更新し、
前記文書配信部は、商談の進捗状況を示す情報が更新されたことを契機に、当該進捗状況に応じた文書を選択し、選択された文書に関連付けられた配信条件に従って配信することが望ましい。
【0011】
上記商談支援装置は、
前記文書配信部が配信した文書に対する返信を前記通信ネットワークを介して受信する返信受信部をさらに備えていることが望ましく、この場合、
前記商談情報更新部は、前記返信受信部が受信した返信に基づいて、前記商談情報を更新することが望ましい。
【0012】
上記商談支援装置において、
前記返信受信部は、
受信した返信が、いずれの配信文書に対するものであるかを特定する返信対象特定部と、
前記返信対象特定部が特定した配信文書に基づいて、当該返信を通知すべき担当者を特定する通知先特定部と、
前記通知先特定部が特定した担当者に、受信した返信を通知する返信通知部と、をさらに備えることが望ましい。
【0013】
上記商談支援装置において、
前記商談情報更新部は、前記通信ネットワークを介して、前記担当者が使用する端末に前記商談情報の更新を許可することが望ましい。
【0014】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点にかかるプログラムは、
コンピュータを上記商談支援装置として機能させることを特徴とする。
【0015】
上記目的を達成するため、本発明の第4の観点に係る商談支援方法は、
コンピュータを用いて、商談の進行を支援するための商談支援方法であって、商談に関する情報と、当該商談の顧客に関する情報と、当該商談の担当者に関する情報とを関連付けて蓄積するステップと、
前記担当者が使用する端末からの入力により、前記商談の進捗状況を示す情報を更新するステップと、
前記進捗状況を示す情報が更新されたことを契機に、当該商談に関連する文書を作成し、当該文書の配信先と配信時期を設定するステップと、
設定された配信時期に、通信ネットワークを介して、設定された配信先の端末に、作成した文書を配信するステップと、
を備えることを特徴とする。
【0016】
上記商談支援方法は、
前記文書を配信するステップで配信された文書に対する返信を受信するステップと、
該受信した返信に応じて前記商談の進捗状況を示す情報を更新するステップと、
をさらに備えることが望ましい。
【0017】
上記目的を達成するため、本発明の第5の観点にかかるプログラムは、
コンピュータに、上記商談支援方法の各ステップを実行させることを特徴とする。
【0018】
上記発明によれば、商談の進捗状況に応じて、顧客や担当者への連絡文書が自動的に作成されて、適切なタイミングで配信される。また、配信した文書への返信に基づいて、商談の進捗状況を示す情報が自動的に更新されるとともに、所定の担当者に自動的に転送される。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる実施の形態を図面を参照して説明する。本実施の形態では、例えば、商品販売などの営業活動を行っている事業体(企業や各種団体など。以下、「事業体R」とする)が、顧客(従来からの取引先のみならず、新規顧客や潜在的顧客を含む)に対し「商談」による営業活動を行っている場合を例に以下説明する。
【0020】
図1は、本発明の実施の形態にかかる「商談支援システム」の構成を示す図である。図示するように、本実施の形態にかかる商談支援システム1は、通信ネットワーク10、商談管理装置100、顧客端末200、商談担当者端末300、から構成される。
【0021】
通信ネットワーク10は、商談管理装置100、顧客端末200、商談担当者端末300を相互に接続し、所定の通信プロトコル(例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)など)に基づいて、これらの間の情報通信を媒介する。通信ネットワーク10として、例えば、インターネットを利用することができる。
【0022】
商談管理装置100は、事業体Rによって管理・運用される、例えば、メインフレームやワークステーションなどのコンピュータ装置で構成され、通信ネットワーク10を介して、顧客端末200や商談担当者端末300から各種情報を収集して蓄積すると共に、これらに種々の情報を提供する。商談管理装置100の詳細な構成は図2を参照して後述する。
【0023】
顧客端末200は、事業体Rの顧客が使用する端末装置であり、例えば、パーソナルコンピュータなどの汎用コンピュータや、携帯情報端末(例えば、PDA(Personal Data Assistant)や移動体通信端末(携帯電話やPHS(Personal Handyphone System)など))などから構成される。顧客端末200は、少なくとも、通信ネットワーク10に接続可能な構成を有しており、通信ネットワーク10を介して、少なくとも、電子メールの送受信が可能な構成を有しているものとする。
【0024】
商談担当者端末300は、事業体Rの従業員が使用・携帯する端末装置であり、例えば、パーソナルコンピュータなどの汎用コンピュータ、PDAなどの携帯情報端末、携帯電話やPHSなどの移動体通信端末、などである。商談担当者端末300は、少なくとも、通信ネットワーク10に接続可能な構成を有しており、通信ネットワーク10を介して、ウェブページの閲覧および電子メールの送受信が可能な構成を有しているものとする。
【0025】
次に図2を参照して、商談管理装置100の構成を説明する。図2は、商談管理装置100の構成を示すブロック図である。
【0026】
図示するように、商談管理装置100は、制御部110と、通信制御部120と、入力制御部130と、出力制御部140と、プログラム格納部150と、DB(データベース)部160と、から構成される。
【0027】
制御部110は、例えば、CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)やワークエリアとなる所定の記憶装置(RAM(Random Access Memory)など)から構成され、商談管理装置100の各部を制御するとともに、プログラム格納部150に格納されている所定の動作プログラムに基づいて後述する各処理を実行する。
【0028】
通信制御部120は、例えば、所定のNIC(Network Interface Card)やルータ、モデムなどの所定の通信装置から構成され、商談管理装置100と通信ネットワーク10とを接続し、所定の通信プロトコルに基づいて顧客端末200や商談担当者端末300などとの通信を行う。
【0029】
入力制御部130は、例えば、キーボードやポインティング・デバイスなどの所定の入力装置13を接続し、入力装置13から入力された、制御部110への指示や各データベースに記録される情報などを受け付けて制御部110に伝達する。
【0030】
出力制御部140は、例えば、ディスプレイ装置やプリンタなどの所定の出力装置14を接続し、制御部110の処理結果などを必要に応じて出力装置14に出力する。
【0031】
プログラム格納部150は、例えば、ハードディスク装置やROM(Read Only Memory)などの所定の記憶装置から構成され、制御部110が実行する種々の動作プログラムが格納されている。プログラム格納部150に格納される動作プログラムには、商談管理装置100の基本動作を司る任意のOS(Operating System:基本ソフトウェア)の他に、OSと協働して後述する各処理を実現するための、以下の(1)〜(5)に示すような動作プログラムが含まれているものとする。後述する商談管理装置100による処理は、制御部110がこれらの動作プログラムを実行することで実現される。
(1)「通信プログラム」:通信制御部120を制御し、通信ネットワーク10を介して顧客端末200や商談担当者端末300などと通信を行うプログラム。
(2)「DB制御プログラム」:DB部160を制御するプログラム。
(3)「情報分析プログラム」:顧客端末200や商談担当者端末300から取得した情報を分析するプログラム。
(4)「メールサーバプログラム」:商談管理装置100をメールサーバとして機能させるためのプログラムであり、DB部160に記録されている情報や、顧客端末200や商談担当者端末300から取得した情報に基づいて所定の電子メールを作成するとともに、作成した電子メールの送信や受信した電子メールの管理を行う。
(5)「ウェブサーバプログラム」:商談管理装置100をウェブサーバとして機能させるためのプログラムであり、主に、商談担当者がDB部160を更新する際のインターフェースとなるウェブページを提供するために、ウェブサイトの構築・管理ならびに種々のウェブページの作成・更新などを行う。
【0032】
DB部160は、例えば、半導体記憶装置やハードディスク装置などの書き換え可能な記憶装置などから構成され、後述する各処理で用いられる種々のデータを関連付けて格納するデータベースとして機能する。本実施の形態では、DB部160に、図3に示すような複数のデータベースが構成されてる。図示するように、DB部160には、商談情報DB161、顧客情報DB162、担当者情報DB163、配信文書DB164、および、受信文書DB165、が構成される。各DBについて以下説明する。
【0033】
商談情報DB161には、事業体Rの担当者と顧客との間で行われる商談に関する情報が蓄積される。図4に商談情報DBに蓄積される情報の例を示す。図示するように、商談情報DB161には、例えば、「商談履歴テーブル161」および「予約商談テーブル」が作成される。
【0034】
商談履歴テーブルには、事業体Rが行ったこれまでの商談に関する情報が蓄積される。すなわち、図4(a)に示すように、商談履歴テーブルには、例えば、「商談ID」、「タイトル」、「顧客ID」、「商談担当者ID」、「商談日時」、「商談場所」、「関連商談ID」、「ステータス」、などの情報が記録される。「商談ID」は、各商談毎に割り当てられる識別情報である。「タイトル」は、当該商談内容を端的に示す情報である。「顧客ID」は、後述する顧客情報DB162に記録されている顧客情報のうち、当該商談における顧客側担当者を特定するための識別情報である。「商談担当者ID」は、後述する担当者情報DB163に記録されている商談担当者情報のうち、当該商談時の事業体R側の担当者を特定するための識別情報である。「商談日」は、当該商談が行われた日時を示す情報であり、「商談場所」は、当該商談が行われた場所を示す情報である。「関連商談ID」は、当該商談に関連する商談を特定するための商談IDを示し、例えば、商談が複数回行われた場合にその履歴を示すものである。「商談対象」は、当該商談の対象となっている商品やサービスを示す情報であり、「ステータス」は、当該商談の進捗状況を示す情報である。
【0035】
「予約商談テーブル」には、新規商談が設けられる場合や商談が継続する場合など、将来的に行われる商談に関する情報が蓄積される。すなわち、図4(b)に示すように、「予約商談テーブル」には、例えば、「予約ID」、「顧客ID」、「商談担当者ID」、「予定商談日時」、「予定商談場所」、「前回商談ID」、などの情報が記録される。「予約ID」は、予約された商談毎に割り当てられる識別情報である。「顧客ID」および「商談担当者ID」は、予約された商談の担当者を特定するための識別情報である。「予定商談日時」および「予定商談場所」は、予定されている商談開催日時および場所を特定するための情報である。「前回商談ID」は、継続中の商談についての次回商談が予約された場合に、前回行われた商談を特定するための識別情報である。
【0036】
「商談履歴テーブル」の「ステータス」欄には、当該商談の進捗状況について、例えば、「商談前」、「商談中」、「商談後」の各状況を示す情報が記録される。ここには、例えば、種々の進捗状況を表す情報(ステータス情報)がコード(ID)として記録される。すなわち、図5に示すような「ステータスマスタテーブル」が商談情報DB161に作成される。ここで、商談履歴テーブルの「ステータス」における「商談前」の欄には、商談開催前までの状況を示すステータス情報が記録される。例えば、「商談依頼あり」などの顧客からの要請を示す情報などが記録される。そして、「商談中」の欄には、当該商談中の状況を示すステータス情報が記録される。例えば、「(要望の)ヒアリング」や「見積提示」などの商談内容を示す情報が記録される。また、「商談後」の欄には、商談終了時の状況を示すステータス情報が記録される。例えば、「商談継続」や「契約成立」などの商談結果を示す情報が記録される。
【0037】
顧客情報DB162には、事業体Rと商談を行う顧客についての情報が蓄積されるものであり、例えば、図6に示すような、「顧客担当者情報テーブル」や「所属組織情報テーブル」などが作成される。
【0038】
「顧客担当者テーブル」は、顧客側の商談担当者に関する情報が蓄積されるものであり、図6(a)に示すように、例えば、「顧客ID」、「属性情報」、「連絡情報」、「履歴情報」、などの情報が記録される。「顧客ID」は、登録される各顧客毎に割り当てられる識別情報である。「属性情報」は、当該顧客(すなわち、顧客側商談担当者)に関する属性を示す種々の情報であり、例えば、当該顧客側担当者の氏名、所属組織、役職、などの情報である。なお、所属組織については、後述する「所属組織情報テーブル」に詳細が記録され、ここでは、所属組織を示すコード(ID)が記録される。「連絡情報」は、当該顧客側担当者の連絡先情報が記録されるものであり、例えば、書類等を送付する際の住所やファクシミリ番号、電話による連絡を取るための電話番号、および、電子メールの送信先となる電子メールアドレス、などが記録される。なお、本実施の形態では、電子メールアドレスとして、当該顧客が使用する顧客端末200で受信可能な電子メールについてのアドレスが記録されるものとする。「履歴情報」は、当該顧客側担当者がこれまで事業体Rと行った商談および取引などを示すものであり、商談IDや別途取引成立時に付与される取引IDや購入商品等を示す商品IDなどが記録される。
【0039】
「所属組織情報テーブル」には、「顧客担当者テーブル」に記録されている顧客側担当者が所属する組織に関する情報が記録される。すなわち、図6(b)に示すように、例えば、「組織ID」、「名称」、「連絡情報」、「関連情報」、などが記録される。「組織ID」は、当該組織に割り当てられる識別情報である。「名称」は、当該組織の名称を示す情報である。「連絡情報」は、当該組織の所在地や各種連絡手段による連絡先を示す情報である。「関連情報」は、当該組織についての、例えば、従業員数や資本金、売上高、展開地域、などといった、当該組織の事業規模等を把握するための情報などである。
【0040】
担当者情報DB163には、事業体R側の商談担当者に関する情報が蓄積されるものであり、例えば、図7に示すように、「商談担当者テーブル」や「部署情報テーブル」などが作成される。
【0041】
「商談担当者テーブル」には、例えば、図7(a)に示すように、「担当者ID」、「属性情報」、「連絡情報」、「商談実績情報」、などが記録される。「担当者ID」は、事業体Rの商談担当者に割り当てられる識別情報である。「属性情報」は、当該商談担当者の属性を示す情報であり、例えば、氏名、所属部署、役職、担当分野、および、後述するウェブページへのアクセス時に必要となるパスワードなどの情報が記録される。ここで、所属部署については、後述する「部署情報テーブル」に詳細が記録されるものであり、ここではそのコード(ID)が記録されるものとする。「連絡情報」は、当該商談担当者の連絡先を示す情報であり、例えば、勤務地(オフィス)の所在地、電話番号、ファクシミリ番号のほか、当該商談担当者が使用する商談担当者端末300で用いられている電子メールアドレスなどである。「商談実績情報」は、当該商談担当者についての商談履歴を示すものであり、これまで担当した商談の商談IDや、成立した取引を示す情報などが記録される。
【0042】
「部署情報テーブル」には、事業体Rが有する各部署に関する情報が蓄積される。すなわち、図7(b)に示すように、「部署ID」、「小分類」、「(小分類の)責任者ID」「中分類」、「(中分類の)責任者ID」、「大分類」、などの情報が記録される。「部署ID」は、当該部署(後述の小分類)に割り当てられた識別情報である。「小分類」は、事業体Rの組織体系で、商談担当者が直属する部署を示す情報であり、例えば、「課」単位の部署を示す。「(小分類の)責任者ID」は、当該部署(例えば、「課」)の責任者(すなわち、課長やその代理権限を有する者)を特定する識別情報である。「中分類」は、小分類の部署(例えば、「課」)を一定単位で統括する部署を示す情報であり、例えば、「部」単位の部署を示す。「(中分類の)責任者ID」は、当該部署(例えば、「部」)の責任者(すなわち、部長やその代理権限を有する者)を特定する識別情報である。「大分類」は、中分類に示される部署を一定単位で含む、例えば、「社」単位の分類を示し、すなわち、本社・支社の別や、分社などで分類される。
【0043】
配信文書DB164には、事業体Rの商談管理装置100から顧客端末200や商談担当者端末300に配信される各種文書に関する情報が蓄積される。配信文書DB164には、例えば、図8に示すように、「配信文書マスタテーブル」や「配信管理テーブル」などが作成される。
【0044】
「配信文書マスタテーブル」には、商談管理装置100が配信する文書について、配信条件などと配信文書の定型文を示す情報(ファイル)とが関連付けられて記録される。すなわち、図8(a)に示すように、例えば、「配信文書ID」、「タイトル」、「ステータスID」、「配信期間」、「送信先」、「返信通知先」、「ファイル」、などが記録される。「配信文書ID」は、登録された各配信文書に割り当てられる識別情報である。「タイトル」は、当該配信文書の内容を端的に表した表題を示す情報である。「ステータスID」は、当該配信文書の配信トリガとなるステータスIDであり、商談情報DB161に記録されるステータスIDに対応する。すなわち、商談情報DB161にステータスIDが更新されると、そのステータスIDに基づいて当該商談の関係者に配信すべき文書が特定される。例えば、商談成立を示すステータスIDには、顧客に対する礼状を示す文書が対応付けられる。「配信期間」は、当該配信文書を配信する時期的条件を示す情報である。すなわち、配信文書に応じて、配信すべきタイミングを規定する情報である。例えば、次回商談の日時が未定である期間と、商談日時決定を促す督促状を示す文書とが対応付けられる。「送信先」は、当該文書の配信先を規定する情報であり、例えば、顧客側担当者のみ、事業体R側担当者のみ、顧客側・事業体R側双方の担当者、事業体R側の担当者とその上司、などの別が規定される。「返信通知先」は、当該配信文書を配信した後にその返信があった場合に、当該返信の通知先を規定する情報である。例えば、顧客に配信した文書に対し、顧客から返信があった場合に、その返信先として、例えば、商談担当者、商談担当者とその上司、商談担当者と関連イベント関係者、などを規定する。「ファイル」は、当該配信文書の内容を示す定型文を示したファイルが格納される。ここで、定型文には、例えば、送信先や配信元を示す情報、および、対象となる商談を示す情報などが配信毎に個別に挿入されるものとする。すなわち、これらが挿入される箇所には、予め識別子が埋め込まれており、配信毎に、顧客情報、商談担当者情報、商談情報などを対応するデータベースから取得して挿入する。
【0045】
「配信管理テーブル」には、「配信文書マスタテーブル」に登録されている文書の配信が決定した際に、その配信に関する情報が記録される。すなわち、図8(b)に示すように、例えば、「配信ID」、「配信先」、「配信予定日時」、「配信日時」、「配信文書ID」、「商談ID」、などが記録される。「配信ID」は、各配信毎に割り当てられる識別情報であり、配信される各文書には、この配信IDを含めるものとする。例えば、配信文書を電子メールで配信する場合には、配信IDを「タイトル」欄に付加したり、ヘッダ情報に含ませる。「配信先」は、当該文書の配信先を示す情報であり、顧客IDや商談担当者IDなどで表される。「配信予定日時」は、配信が決定された文書の配信が予約された場合に設定される配信日時を示す。「配信日時」は、配信が決定された文書が実際に配信された日時を示す。「配信文書ID」には、配信される文書の種類を特定するために、該当する配信文書IDが記録される。「商談ID」には、当該文書を配信するトリガとなったステータス情報が記録されている商談情報を特定するために、その商談IDが記録される。
【0046】
受信文書DB165には、商談管理装置100から配信した文書に対する顧客から返信を示す情報が蓄積される。すなわち、図9に示すような「受信文書管理テーブル」が作成され、例えば、「受信ID」、「受信日時」、「配信ID」などの情報が記録される。「受信ID」は、各受信(顧客からの返信)毎に割り当てられる識別情報である。「受信日時」は、当該顧客からの返信を受信した日時を示す。「配信ID」は、いずれの配信に対する返信であるかを特定するための配信IDであり、配信時に文書に付加された配信IDが反映される。
【0047】
次に、本実施の形態にかかる商談支援システム1の動作を図面を参照して以下説明する。本実施の形態にかかる商談支援システム1は、商談管理装置100が提供するウェブページをインターフェースとして、事業体Rの商談担当者がDB部160に記録されている商談情報を更新し、更新された情報に基づいて、所定の配信文書を顧客端末200や商談担当者端末300に電子メールで配信するものである。
【0048】
まず、図10に示すフローチャートを参照して「商談情報更新処理」を説明する。ここでは、商談担当者が商談担当者端末300を用いてDB部160の商談情報を更新する際の商談管理装置100の処理を説明する。なお、商談管理装置100の制御部110は、プログラム格納部150に格納されている「ウェブサーバプログラム」を実行することにより、事業体Rの商談担当者のみがアクセス可能な「商談情報更新ページ」を提供するウェブサイトを開設しているものとする。また同時に、その他の動作プログラムも実行されており、これらの協働により以下の処理が実現されるものとする。
【0049】
商談管理装置100の通信制御部120が、通信ネットワーク10を介して商談担当者端末300から「商談情報更新ページ」の要求を受信すると(ステップS101)、制御部110は「商談情報更新ページ」を作成して、要求元の商談担当者端末300に送信する(ステップS102)。ここでは「商談情報更新ページ」へのアクセスは事業体Rの商談担当者に制限されているので、例えば、図11(a)に示すような「ユーザ認証ページ」を介したユーザ認証が行われる。ここで、要求元の商談担当者に対し、商談担当者IDとパスワードの入力が求められる。商談担当者は、商談担当者端末300からこれらを入力し商談管理装置100に送信すると、商談管理装置100で認証が行われる。そして、正当な商談担当者である場合は、図11(b)に示すような「商談選択ページ」が作成され、要求元の商談担当者端末300に送信される。図示するように、「商談選択ページ」には、当該商談担当者を示す情報および当該商談担当者が現在担当している商談がリスト表示される。すなわち、「ユーザ認証ページ」から入力された商談担当者IDに基づいて、担当者情報DB163から当該商談担当者の属性情報などを抽出し、商談情報DB161から当該商談担当者が担当している商談についての「タイトル」や「顧客ID」を抽出し、顧客情報DB162から抽出された商談の顧客情報を抽出して、これらを所定の配置とすることで「商談選択ページ」が作成される。
【0050】
「商談選択ページ」にリスト表示された各商談情報には、例えば、ラジオボタンなどの択一的選択手段が付されており、商談担当者は、商談情報の更新を所望する商談を選択して、ページ下段の「送信ボタン」を押下することで、選択された商談を指定する情報が商談管理装置100に送信される。
【0051】
商談が選択されたことに応じて、商談管理装置100は、図12に示すような「商談情報更新ページ」を作成して要求元の商談担当者端末300に送信する。図示しうるように、「商談情報更新ページ」には、更新内容を入力するための入力エリアや選択項目(例えば、複数選択可能なチェックボックス)が配置されている。ここで入力・選択される事項は、商談情報DB161に記録されている「商談履歴テーブル」のステータス情報および「予約商談テーブル」の予定日時・場所情報などに対応しているものである。例えば、「商談情報更新ページ」上の「■商談結果」において、「商談継続(次回未定)」が選択されると、「商談履歴テーブル」の「ステータス(商談後)」に対応するコードが記録されるとともに、「予約商談テーブル」に新規レコードが作成される。
【0052】
商談担当者は、所望の更新を入力して「送信」ボタンをクリックすると、入力された内容(以下、「更新情報」とする)が通信ネットワーク10を介して商談管理装置100に送信される。
【0053】
商談管理装置100では、更新情報を受信すると(ステップS103)、受信した更新情報に基づいて商談情報DB161を更新する(ステップS104)。すなわち、「商談履歴テーブル」のステータス情報を更新したり、「予約商談テーブル」の更新を行う。ここで、更新されたステータス情報が「商談継続」を示す場合には(ステップS105:Yes)、次回商談のための新規レコードが「予約商談テーブル」に作成される(ステップS106)。
【0054】
すなわち、事業体Rの商談担当者は、商談先あるいは帰社後に、商談担当者端末300から商談管理装置100にアクセスすることにより、実施した商談についての内容や結果を更新登録する。
【0055】
商談管理装置100は、商談情報の更新が行われると、当該商談についての配信文書の選択・配信を行うための「文書配信処理」(ステップS200)を実行する。この「文書配信処理」を図13に示すフローチャートを参照して以下説明する。
【0056】
商談管理装置100の制御部110は、ステップS104で更新されたステータス情報に基づいて配信文書DB164の「配信文書マスタテーブル」を検索し、当該ステータスIDに対応する配信文書を特定し、その定型文(フォーム)ファイルを取得する。(ステップS201)。
【0057】
配信文書が特定されると、当該文書の定型文の中に個別情報を挿入して文書を完成させる(ステップS202)。すなわち、当該商談情報に記録されている顧客IDに基づいて、顧客情報DBから当該顧客の氏名等を抽出する。また、当該商談情報に記録されている商談担当者IDに基づいて、担当者情報DBから当該商談担当者の氏名等を抽出する。あるいは、当該商談を示す情報を商談情報DB161から抽出する。そして、抽出された各情報を定型文の所定位置に挿入する。
【0058】
次に「配信文書マスタテーブル」の「配信先」欄に示される情報に基づいて、当該文書の配信先を特定する(ステップS203)。すなわち、配信先として「顧客」が含まれている場合には、当該顧客の顧客IDを抽出し、配信先として「商談担当者」が含まれている場合には、当該商談担当者の商談担当者IDを抽出する。
【0059】
そして「配信期間」に記録されている情報に基づいて、配信予定日時を設定し、これらを「配信管理テーブル」に登録する(ステップS204)。すなわち、商談情報のステータス情報が更新された時点で、その更新に応じて配信されるべき、あるいは、配信する可能性のある文書、および、その配信先などの情報が特定されて「配信管理テーブル」に登録される。例えば、更新されたステータス情報が「商談成立」の場合には、顧客への礼状を内容とする文書が選択される。そして、「配信期間」として「1営業日以内」が規定されているとすると、ステータス情報の更新日から1営業日以内の日時が「予定配信日時」として登録される。
【0060】
そして、登録された「予定配信日時」になると(ステップS205:Yes)、制御部110は、当該配信の「商談ID」に基づいて、商談情報DB161の該当するレコードを参照し(ステップS206)、当該配信予定の文書を予定通り配信すべきか否かを判別する(ステップS207)。これは、配信管理テーブルへの登録から予定配信日時までに期間が空いていると、その間に商談情報の更新が発生する場合もあるため、最新の情報に基づいて配信の是非を判別するものである。例えば、更新されたステータス情報が「商談継続(次回未定)」の場合に、次回商談の日時等が未定となっている期間が1週間経過した時に督促状を配信することとすると、ステータス情報更新日から1週間後を予定配信日時として設定するが、その予定配信日時となったときに、商談情報を参照して、次回商談日時等がすでに設定されているか否かをみる。ここで、次回日時等が設定されていれば、当該督促状の配信は不要であり、未だ設定されていなければ、予定通り配信する。
【0061】
すなわち、予定通り配信すべきと判別された場合(ステップS207:No)には、当該文書を指定された配信先に配信し、配信管理テーブルの「配信日時」欄に配信した日時を記録する(ステップS208)。すなわち「配信先」に登録されている顧客ID及び/又は商談担当者IDに基づいて、顧客情報DB162及び/又は担当者情報DB163から電子メールアドレスを抽出し、顧客端末200及び/又は商談担当者端末300に送信する。一方、配信不要と判別された場合(ステップS207:Yes)には、当該文書の配信を中止し、配信管理テーブルの当該レコードを削除する(ステップS209)。
【0062】
以上の処理により、商談の進捗に応じた各種文書が、適切なタイミングで配信される。
【0063】
このように配信される文書(電子メール)の例を図14に示す。図示するように、配信される電子メールには、配信先の顧客名や配信元の商談担当者名などが挿入されている。また、タイトル(subject)の部分には、当該文書の表題とともに、当該配信の配信IDが付加されている。
【0064】
図14では、顧客に次回商談の日時決定を促す督促状を例示しているが、このように顧客に情報の提供を要求する文書の場合、当該顧客から返信が送られる可能性がある。このような返信を受信した場合、当該返信を分析して活用するための「返信分析処理」が実行される。この「返信分析処理」を図15に示すフローチャートを参照して説明する。
【0065】
まず、商談管理装置100の通信制御部120が返信文書を受信すると(ステップS301)、制御部110が、当該返信文書に含まれている配信IDを抽出する(ステップS302)。すなわち、電子メールで文書を配信した場合、上述のように、タイトル部やヘッダ部に配信IDを付加しているが、そのような電子メールを「返信」した場合には、タイトルが維持されたりヘッダ部に送信者情報が含まれていたりするので、そこから配信IDを抽出することができる。
【0066】
配信IDを抽出すると、その配信IDに基づいて「配信管理テーブル」を検索し、当該配信IDに対応する「配信文書ID」および「商談ID」を特定する。これらが特定されることで、対応する商談およびその担当者などが特定される(ステップS303)。
【0067】
また、特定された配信文書IDに基づいて、当該返信を誰に通知すべきかが特定されるので、特定された通知先に当該返信を通知する(ステップS304)。すなわち、配信文書IDに基づいて「配信文書マスタテーブル」からいずれの配信文書であるかが特定された後、その文書の「返信通知先」欄を参照することで、通知先が特定される。例えば、通知先として商談担当者が設定されている場合には、当該商談担当者に転送される。また、通知先として商談担当者とその上司が設定されている場合には、担当者情報DB163の「部署情報テーブル」を参照し、当該担当者とその上司に転送される。
【0068】
次に制御部110は、受信した返信文書の内容を分析し(ステップS305)、その内容が商談情報の更新に関するものであるか否かを判別する(ステップS306)。例えば、配信した文書が、図14に示すような次回商談日時の督促状である場合、下段に次回希望日時を入力する欄が予め作成されている。ここに希望日時等を入力して返信された場合、制御部110は、配信した文書の内容や配列と受信した返信の内容や配列などを比較等することで、当該返信に次回商談日時が記載されていると判別した場合には、当該商談の商談情報を更新すべきものと判別する。
【0069】
商談情報を更新すべきと判別した場合には(ステップS306:Yes)、該当する商談情報を更新する(ステップS307)。一方、商談情報の更新が不要であると判別した場合には(ステップS306:No)、そのまま処理を終了する。
【0070】
すなわち、商談管理装置100が顧客に配信した電子メールへの返信に基づいて、商談情報が自動的に更新される。上記ステップS307で商談情報が更新された場合には、その旨が商談担当者などに電子メールで通知される。この場合、「ステータス情報」として、例えば、「サーバによる更新」を設定し、これに対応する配信文書として、例えば、「更新情報の通知」を設定すればよい。
【0071】
以上説明したように、上記実施の形態にかかる商談支援システムによれば、商談担当者が商談の進捗状況を登録することに応じて、顧客や商談担当者に配信すべき文書が自動的に選択され、適切なタイミングで自動的に配信することができる。また、配信した文書への返信に基づいて、商談の進捗状況を自動的に更新することができる。よって、商談の継続等をスムースに行うことができ業務効率が向上し、あるいは、顧客に対し適切な情報を提供することができるので、顧客信頼度の向上に寄与することができる。
【0072】
上記実施の形態では、配信形態として電子メールの場合を例に示したが、配信形態はこれに限られない。例えば、ファクシミリによる配信・受信であってもよい。また、このような場合に、配信形態を商談管理装置100が自動的に判別することができる。例えば、顧客情報DB162の顧客担当者テーブルには、各顧客の連絡情報が記録されているが、ここに記録されている連絡情報に基づいて最適な配信手段を選択することができる。例えば、連絡情報に電子メールアドレスが記録されていれば電子メールを配信手段として選択し、電子メールアドレスが記録されていなければ、ファクシミリを配信手段として選択することができる。ファクシミリで文書配信する場合であっても、上記実施の形態と同様に、配信ID等を含ませることができる。また、連絡情報に電子メールアドレスもファクシミリ番号も記録されていない場合には、当該顧客への電話連絡や文書の郵送を指示する電子メールを商談担当者に配信することもできる。このときに、個別情報が挿入された文書ファイルを当該電子メールに添付することで、商談担当者は、文書作成をすることなく、顧客への連絡業務を行うことができる。すなわち、顧客が上記実施の形態で示した顧客端末200を有していない場合であっても、本発明の効果を享受することができる。
【0073】
また、顧客からの返信文書も電子メールに限定されず、ファクシミリなどであってもよい。すなわち、商談管理装置100の通信制御部120が、ファクシミリの送受信可能なモデムなどから構成される場合、顧客から送信されたファクシミリ文書を画像として取得し、例えば、OCR(Optical Character Reader:光学式文字読取)などの手法により、配信文書に付加された配信IDや返信内容を分析することができる。
【0074】
また、上記実施の形態では、商談の進捗に応じた連絡文書を配信する場合を中心に説明したが、例えば、各種イベントなどの案内や時候の挨拶など種々の文書を配信してもよい。この場合、例えば、顧客が所属する組織の事業規模や取引実績などに応じて配信する文書や配信先を選択してもよい。
【0075】
なお、上記実施の形態では、商談の進捗状況を示すステータス情報を用いたが、このステータス情報や、商談の継続期間、あるいは、当該顧客の過去の受注率などを商談管理装置100が分析し、商談の熟度を求めるようにしてもよい。すなわち、各商談について登録されるステータス情報や、商談担当者の実績、相手方顧客との取引実績、などに基づいて、当該商談の成立見込みなどを予測し、商談に反映させることができる。
【0076】
上記実施の形態における商談管理装置100は、専用装置から構成可能であることがもとより、例えば、パーソナルコンピュータなどの汎用コンピュータ装置で構成することもできる。この場合、このような汎用コンピュータ装置に、上記各処理を実現するためのプログラムの一部または全部をインストールして、OSなどの制御下で実行することにより、上記商談管理装置100を構成することができる。この場合のプログラム配布形態は任意である。例えば、CD−ROMなどの記録媒体に格納して配布可能であることはもとより、搬送波に重畳させることで通信媒体(インターネットなど)を介して配布することができる。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、商談にかかる業務効率の向上に有用な商談支援装置および方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる商談支援システムの構成を示す図である。
【図2】図1に示す商談管理装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示すデータベース部を構成する各データベースを説明するための図である。
【図4】図3に示す「商談情報DB」に記録される情報の例を示す図であり、(a)は「商談履歴テーブル」に記録される情報の例を示し、(b)は「予約商談テーブル」に記録される情報の例を示す。
【図5】図3に示す「商談情報DB」に記録される情報の例を示す図である。
【図6】図3に示す「顧客情報DB」に記録される情報の例を示す図であり、(a)は「顧客担当者テーブル」に記録される情報の例を示し、(b)は「所属組織情報テーブル」に記録される情報の例を示す。
【図7】図3に示す「担当者情報DB」に記録される情報の例を示す図であり、(a)は「商談担当者テーブル」に記録される情報の例を示し、(b)は「部署情報テーブル」に記録される情報の例を示す。
【図8】図3に示す「配信文書DB」に記録される情報の例を示す図であり、(a)は「配信文書マスタテーブル」に記録される情報の例を示し、(b)は「配信管理テーブル」に記録される情報の例を示す。
【図9】図3に示す「受信文書DB」に記録される情報の例を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態にかかる「商談情報更新処理」を説明するためのフローチャートである。
【図11】図10に示す「商談情報更新処理」で送信されるウェブページの表示例を示す図であり、(a)は「ユーザ認証ページ」の表示例を示し、(b)は「商談選択ページ」の表示例を示す。
【図12】図10に示す「商談情報更新処理」で送信される「商談情報更新ページ」の表示例を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態にかかる「文書配信処理」を説明するためのフローチャートである。
【図14】図13に示す「文書配信処理」で配信される文書の例を示す図である。
【図15】本発明の実施の形態にかかる「返信分析処理」を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 商談支援システム
10 通信ネットワーク
100 商談管理装置
200 顧客端末
300 商談担当者端末
Claims (10)
- 商談管理装置と、顧客端末および担当者端末とが通信ネットワークを介して接続された商談支援システムであって、
前記商談管理装置は、
商談に関する情報と、顧客に関する情報と、商談担当者に関する情報とを相互に関連付けて蓄積する商談情報蓄積手段と、
前記顧客端末および前記担当者端末に配信する文書と、各文書の配信条件とを関連付けて蓄積する配信文書蓄積手段と、
前記担当者端末からの入力により、前記商談情報蓄積手段に蓄積されている商談情報を更新する商談情報更新手段と、
前記商談情報更新手段による商談情報の更新に応じて、前記配信文書蓄積手段から配信すべき文書を選択して、前記顧客端末および担当者端末に前記通信ネットワークを介して配信する文書配信手段と、
前記文書配信手段が配信した文書に対する返信を、前記通信ネットワークを介して前記顧客端末から受信する返信受信手段と、を備え、
前記商談情報更新手段は、前記返信受信手段が受信した返信に基づいて、前記商談情報を更新する、
ことを特徴とする商談支援システム。 - 商談に関する情報を蓄積する商談情報蓄積部と、
前記商談情報蓄積部に蓄積されている商談情報に示される商談の顧客に関する情報を蓄積する顧客情報蓄積部と、
前記商談情報蓄積部に蓄積されている商談情報に示される商談の担当者に関する情報を蓄積する担当者情報蓄積部と、
前記顧客または担当者が使用する端末に配信される文書に関する情報を蓄積する文書情報蓄積部と、
前記商談情報蓄積部に蓄積されている商談情報を更新する商談情報更新部と
前記商談情報更新部による商談情報の更新に基づいて、前記文書情報蓄積部から配信すべき文書を取得し、通信ネットワークを介して、前記顧客及び/又は担当者が使用する端末に送信する文書配信部と、
を備えることを特徴とする商談支援装置。 - 前記文書情報蓄積部は、配信すべき文書の定型文と配信条件とを関連付けて記憶し、
前記商談情報更新部は、商談の進捗状況を示す情報を更新し、
前記文書配信部は、商談の進捗状況を示す情報が更新されたことを契機に、当該進捗状況に応じた文書を選択し、選択された文書に関連付けられた配信条件に従って配信する、
ことを特徴とする請求項2に記載の商談支援装置。 - 前記文書配信部が配信した文書に対する返信を前記通信ネットワークを介して受信する返信受信部をさらに備え、
前記商談情報更新部は、前記返信受信部が受信した返信に基づいて、前記商談情報を更新する、
ことを特徴とする請求項2または3に記載の商談支援装置。 - 前記返信受信部は、
受信した返信が、いずれの配信文書に対するものであるかを特定する返信対象特定部と、
前記返信対象特定部が特定した配信文書に基づいて、当該返信を通知すべき担当者を特定する通知先特定部と、
前記通知先特定部が特定した担当者に、受信した返信を通知する返信通知部と、をさらに備える、
ことを特徴とする請求項4に記載の商談支援装置。 - 前記商談情報更新部は、前記通信ネットワークを介して、前記担当者が使用する端末に前記商談情報の更新を許可する、
ことを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の商談支援装置。 - コンピュータを請求項2乃至6のいずれか1項に記載の商談支援装置として機能させることを特徴とするプログラム。
- コンピュータを用いて、商談の進行を支援するための商談支援方法であって、商談に関する情報と、当該商談の顧客に関する情報と、当該商談の担当者に関する情報とを関連付けて蓄積するステップと、
前記担当者が使用する端末からの入力により、前記商談の進捗状況を示す情報を更新するステップと、
前記進捗状況を示す情報が更新されたことを契機に、当該商談に関連する文書を作成し、当該文書の配信先と配信時期を設定するステップと、
設定された配信時期に、通信ネットワークを介して、設定された配信先の端末に、作成した文書を配信するステップと、
を備えることを特徴とする商談支援方法。 - 前記文書を配信するステップで配信された文書に対する返信を受信するステップと、
該受信した返信に応じて前記商談の進捗状況を示す情報を更新するステップと、
をさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の商談支援方法。 - コンピュータに、請求項8または9に記載の商談支援方法の各ステップを実行させることを特徴とするプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003089061A JP2004295662A (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | 商談支援システム、装置および方法、ならびに、プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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Family Applications (1)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010271815A (ja) * | 2009-05-20 | 2010-12-02 | Nec Corp | 作業管理装置、プログラム、及び作業管理方法 |
JP2011233029A (ja) * | 2010-04-28 | 2011-11-17 | Hitachi Ltd | 渉外活動支援方法、渉外活動支援システム、渉外活動支援プログラム |
JP7054961B1 (ja) | 2021-06-18 | 2022-04-15 | 株式会社ナレッジワーク | 情報処理方法、情報処理システムおよびプログラム |
KR102436404B1 (ko) * | 2021-12-20 | 2022-08-29 | 주식회사 글로비원 | 바이어와 셀러 간 매칭 시스템 및 그 방법 |
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2003
- 2003-03-27 JP JP2003089061A patent/JP2004295662A/ja active Pending
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