次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
下記の実施の形態は、図1~図21に示す知財情報管理システムに関し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。なお、本明細書中において、知的財産を「知財」と記すものとする。
<システム構成の説明>
〔第1実施形態〕
図1は、本実施形態を示す知財情報管理システムの一例を示すブロック図である。本例は、顧客が操作するクライアント端末と、前記クライアント端末から受け付ける出願依頼に基づいて特許庁に電子出願業務処理を行う出願端末(後述するパソコン出願端末7)と、出願端末から電子出願された知財情報を顧客別に記憶して管理する知財情報管理端末(知財管理端末2)と、が通信する知財情報管理システムの例である。なお、知財情報管理システムをIPコネクト(登録商標)と称する場合がある。また、本システムは、アーキテクチャ、データソースにはそれぞれグローバルメガクラウドのデータベース(DB)を採用し、一般的な脆弱性を混入しにくい環境でのサービス構築を実現している。
また、AppsyncとGraphQLで表現できないロジックの実装は、AppsyncのリゾルバとしてLambdaを採用し、揮発性的なプロセスによる使い捨て稼働をさせているため、ウイルスやマルウエアの混入は根本的に回避できる構成としている。
つまり、本システムは、全てのクライアントが、安心、安全に取引を継続
できるためのセキュリティ基盤を備えていることを特徴とする。
また、知財情報管理端末は、市販の管理ソフトウエアであるPATDAT(登録商標)に基づく管理アプリケーションがインストールされている。さらに、知財情報サービスを行うサービス端末は、IPコネクト(登録商標)アプリケーションと、salesforce(登録商標)アプリケーションがインストールされている。ここで、各アプリケーション間は、API同期と、RPAとが連携するように同期がとられている。なお、salesforce(登録商標)アプリケーションは、顧客管理(CRM)ツールの一例である。
図1において、1-1~1-Nはクライアント端末で、所定のオペレーティングシステムがインストールされたパーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォンで構成されている。D-1~D-Nは表示部で、後述するユーザインタフェース画面(後述する顧客管理ツールが提供するユーザインタフェース(UI画面))を視ながら知財情報の出願依頼から出願処理、中間処理、登録処理、年金処理等の各種の手続の進捗情報と、各手続に伴って発生する費用の請求、領収に関わる会計情報を自在に閲覧可能に構成されている。ここで、顧客管理ツール(例えばsalesforce(登録商標))は、顧客一人一人の情報を一元的に共有できる統合プラットフォームを提供する。
知財情報管理システムは、クライアント端末1-1~1-N間と、知財管理端末2と、知財情報データベース部3とを含む構成であって、クライアント端末1-1~1-N間と、インターネット網6、顧客管理ツールを介して総合に直感的な操作で情報の閲覧、入力等を行う構成を作用して、弁理士事務所と出願人との間における情報提供、各種手続き依頼を総合にやり取りする。ここで、顧客管理ツールは、導入する側が要求するUI画面を自在に編集して個性的なWEB画面をデザインとすることが可能に構成されており、本実施形態では、弁理士事務所が顧客である出願依頼人を管理するため、特徴的な法域をまたいで情報提供を横断的に行うUI画面を提供している。また、顧客管理ツールは、既に導入されている複数のAPIと同期してパソコン出願管理端末にインストールされた知財情報ソフトウエアとも連携して情報取得を行える機能を備える。
なお、本実施形態において、知財情報管理システムが提供するサービスを総称する場合、IPコネクト(登録商標)と呼ぶ。
このように本システムにおける知財情報管理画面は、クライアント端末1-1~1-Nの各ユーザの案件毎に関連する進捗情報を時系列に従って横断するように表示できるため、従来の知財情報管理画面では複数の画面に対応させる操作が1つの操作画面で済むため、出願管理に不得手なユーザであっても、簡単な操作で、視認性よく指示を行えるUI環境を提供できる。
知財管理端末2において、4a~4dは知財情報を管理する知財情報コントローラで、知財情報コントローラ4aは、特許・実用新案に関わる知財情報を扱い、知財情報コントローラ4bは、意匠に関わる知財情報を扱い、知財情報コントローラ4cは、商標に関わる知財情報を扱い、知財情報コントローラ4dは、著作権、不正競争事案に関わる知財情報を扱う。また、知財管理端末2には、特許庁のインターネット出願ソフトから出願プルーフ、中間処理データはもちろん、特許図面や意匠の多面図、商標見本等の画像を取り込む機能を備えるPATDATA(登録商標)(商品名)がインストールされている。ここで、PATDATA(登録商標)は、特許事務所向けの特許管理システムであり、特許事務所は、同様の機能を備えた市販のソフトをインストールすることが可能である。本発明の適用に際し、特許事務所向けの特許管理システムとして、PATDATA(登録商標)を一例とするが、これに限定されるものではない。
なお、本実施形態では、知財情報を知財情報コントローラ4a~4dにそれぞれ独立した端末を配置する構成の場合を示すが、これらを1つのサーバ装置として構成してもよい。
また、顧客管理ツールがインストールされた知財管理端末2は、知財情報コントローラ4a~4dが当該顧客管理ツールを起動して、それぞれ知財情報検索処理や、登録処理が横断的に実行され、1つのクライアントに関連する特許・実用、意匠、商標、著作権等を連携して閲覧処理したり、登録処理したりすることで、閲覧処理、登録処理に伴うクライアント側および事務所側の担当者による閲覧処理時の画面操作負担を大幅に軽減することができる。つまり、詳細は後述するが、特許について閲覧している状態で、画面上の商標閲覧ボタンを操作すると、クライアント側や事務所側の画面も法域を跨いで知的情報を横断的に表示することができる。
なお、知財情報コントローラ4a~4dは、1つのコントローラで構成することもできるが、情報処理速度が低下する場合に備えて独立したコントローラ体系とする場合を示す。
また、知財情報コントローラ4a~4dは、図示しないCPU、ROM、RAM、通信部、表示部、入力部を備えている。
特に、弁理士事務所側の所員がIPコネクト(登録商標)の管理者権限に応じて、知財情報データベース3A~3Dへのアクセスが管理され、クライアント端末1-1~1-Nのユーザの知財情報への修正、追加、更新等を行う。
これにより、従来のWEB表示操作のように、1つの法域に関わる閲覧処理から、他の法域に係る閲覧処理に移動する際、クライアント側のIPコネクト(登録商標)閲覧者は、通常ならば、特許閲覧画面を閉じなければ、商標閲覧画面を表示できないような操作であっても、何ら支障なく、出願している商標管理画面表示に切り替わるため、法域を横断するような閲覧要求に対して即時かつ、自在に対応できる。
3は知財情報データベース部で、知財情報データベース3A~3Dを備え、知財情報データベース3Aは特許・実用新案に関わる知財情報を登録されたクライアントIDに基づいて記憶管理し、知財情報データベース3Bは意匠に関わる知財情報を登録されたクライアントIDに基づいて記憶管理し、知財情報データベース3Cは商標に関わる知財情報を登録されたクライアントIDに基づいて記憶管理し、知財情報データベース3Dは著作権、不正競争事案に関わる知財情報を登録されたクライアントIDに基づいて記憶管理する。
なお、本実施形態では、知財情報データベース3A~3Dを事務所側のシステムとして構築する場合を示すが、クラウド上にセキュリティを担保した状態で確保される大規模なメモリシステムとして構築してもよい。また、知財管理端末2が機能処理を兼ねるサービス端末と構成し、顧客からの出願依頼に基づく知財に関わる諸所情報を記憶する知財情報データベース3A~3Dを参照しながら、顧客の知財情報を一元的に共有するプラットフォーム(詳細は後述する)を介して、クライアント端末1-1~1-Nを操作する顧客からの知財情報閲覧要求を受け付けて、知財情報データベース3A~3Dから検索される各顧客の知財情報をする提供するサービスを行うサービス提供処理を行う。
また、知財情報データベース3A~3Dは、複数のブレードを管理するブレードサーバが管理する構成としてもよい。ここで、ブレードサーバは、メモリやCPUなどの部品を小型の筐体に搭載したサーバをいう。
7はパソコン出願端末で、セキュリティが担保されている弁理士事務所に割り当てられたIDでログインして、特許庁の出願端末に接続して特許、実用新案、意匠、商標に関わる出願ファイルをオンラインで送信する。また、パソコン出願端末7は、特許庁の出願端末により受領された出願情報のプルーフを取得することが可能である。
パソコン出願端末7は、インターネット網6と電子証明を登録した弁理士事務所の所員が操作する端末であって、オンライン出願処理、オンライン発送処理、オンライン請求処理、オンライン閲覧処理、PCT-RO出願処理、その他保持機能処理を行う。
特許庁サーバ9は、出願人、代理人からの接続要求を処理して、出願、審査、審判等の電子書類を受け付けたり、出願人、代理人からの発送要求に応えるため、管理システム8Aと、電子出願データベース8Bを備える。
データベース群5は、日本特許文献データベース(JPD)5A、US特許文献データベース(USD)5B、ヨーロッパ特許文献データベース(EPD)5C、中国特許文献データベース(CNDB)5D、知財高裁判決データベース5Eがインターネット網6に接続されて、知財管理端末2、クライアント端末1-1~1-Nからの知財情報を閲覧することができる。
なお、知財情報管理システムに接続するクライアント端末1-1~1-Nを操作する出願人が知財情報検索機能を選択した場合、システムの機能連系により指定されたリンク先、例えばJ-PlatPatに自動的に接続し、検索画面を表示部D-1~D-Nに表示する機能を備えている。
クライアント端末1-1~1-Nは、インターネット網6を介してIPコネクト(登録商標)と通信するための通信部、表示部D-1~D-N、該表示部D-1~D-N、通信部を制御する制御部、記憶部を備えている。また、クライアント端末1-1~1-Nは、インターネット網6に接続して知財情報を閲覧するためのWEBブラウザもインストールされている。これにより、クライアント端末1-1~1-Nは、インストールされているWEBブラウザを操作してIPコネクト(登録商標)に接続すると、顧客管理システム、例えばsalesforce(登録商標)と同期して閲覧、入力作業を行うことができるように構成されている。
ここで、クライアント端末1-1~1-Nの操作者がIPコネクト(登録商標)サイトに接続すると、これに同期する顧客管理システムが起動し、知財管理端末2が提供する知財情報画面をクライアント端末1-1~1-Nの表示部D-1~D-Nに表示することが可能に構成されている。
なお、インターネット接続は、有線に限らず無線(WIFI)であっても本発明を適用可能である。
知財情報データベース3A~3Dは、クライアント毎に割り当てる識別情報に基づいて、クライアントから依頼を受けて出願している案件の進捗に応じて発生する諸所情報を知財管理テーブル(図15、図16参照)として記憶している。なお、知財管理テーブルのデータ構造については後述する。ここで、知財情報データベース3A~3Dにおいて、識別情報を依頼受任コードとして初期登録設定することで、事務所側のクライアントと、案件管理との事務負担を軽減できるように構成してもよい。
ここで、諸所情報は、知財が特許・実用である場合、出願打ち合わせに基づく先行技術の調査経過、出願経過、審査経過、中間対応経過、登録経過、年金支払い経過に関わる情報を含むものとする。
同様に、知財が意匠である場合、出願打ち合わせに基づく先行技術の調査経過、出願経過、審査経過、中間対応経過、登録経過、年金支払い経過に関わる情報を含むものとする。
同様に、知財が商標である場合、出願打ち合わせに基づく先行登録された出願の調査経過、出願経過、審査経過、中間対応経過、登録経過、更新支払い経過に関わる情報を含むものとする。
このように構成されたクライアント端末と、該クライアント端末に提供する知財情報画面を介して出願依頼を受け付ける知財情報管理端末と、が通信可能な知財情報管理システムは、クライアント毎の知財情報を記憶する知財管理テーブルを記憶する記憶部として、図1に示した知財情報データベース部3を備える。ここで、知財情報データベース部3は、図15、図16に示す知財管理テーブルとしても機能する。
そして、知財情報コントローラ4a~4dは、クライアント端末のユーザ毎に割り当てる識別情報に基づいて、クライアント端末から依頼を受けて出願している案件の進捗に応じて発生する諸所情報を知財情報データベース部3に確保する知財管理テーブルへ登録する登録処理を後述するユーザインタフェース画面を介して行う。
これにより、クライアント端末のユーザからの要求に応じて、いつでもどこでも登録された各ユーザの知的財産の情報についてWEBブラウザを介して提示することができる。
さらに、知財情報コントローラ4a~4dは、いずれかのクライアント端末から入力される識別情報に基づいて、知財情報データベース部3から読み出す知財管理テーブルに登録された個別のクライアント知財情報を閲覧するための知財情報管理画面をいずれかのクライアント端末に提供する知財情報管理処理を実行する。
これにより、知財情報管理画面に対して操作が不慣れなクライアント端末のユーザが出願した知財情報へのアクセスを簡単な操作で行える。
また、知財情報コントローラ4a~4dは、いずれかのクライアントから知財情報管理画面を介して出願依頼を受け付ける。
これにより、知財情報管理画面に対して操作が不慣れなクライアント端末のユーザが出願した知財情報のうち、新規出願依頼を簡単なWEB閲覧操作で行える。
さらに、知財情報コントローラ4a~4dは、いずれかのクライアントによる出願依頼に基づいて出願された案件の進捗情報を知財管理テーブルから読み出して、知財情報管理画面に共通のユーザインタフェースを用いて提示する。この際の表示機能処理は、知財情報コントローラ4a~4dがsalesforce(登録商標)を起動してIPコネクト(登録商標)するため、クライアント側では、出願した知財情報を知財情報データベース3A~3Dを検索して読み出す操作が不要となる。
これにより、上述したプラットフォームが提供する知財情報管理画面に対して操作が不慣れなクライアント端末のユーザでも、簡単な操作、かつ、少ない操作で出願した知財情報へのアクセスが可能となり、自らが出願している知財情報の進捗(出願経過、審査経過、登録状態、年金納付状態)をいつでも確認できる。
また、いずれかのクライアントによる出願依頼に基づいて出願された法域が異なる案件の進捗情報を知りたい場合(同じ出願人が特許出願の進捗を表示している状態から、商標出願の進捗を表示した場合)、知財情報コントローラ4a~4dは、IPコネクト(登録商標)を起動して、知財情報管理テーブルから商標出願の知財情報を読み出して共通の知財情報管理画面上に表示する。
これにより、法域を跨いで(特許から意匠へ、特許から商標へ、商標から意匠へ等)横断的に知財情報の進捗を簡単、かつ少ない操作で確認することができる。
また、いずれかのクライアントによる出願が完了した際、知財情報コントローラ4a~4dは、顧客管理システムを構成するIPコネクト(登録商標)を起動して、出願依頼時から出願された案件に関わる控え書類を知財情報管理テーブルから読み出して共通の知財情報管理画面上に表示する。
これにより、クライアント端末のユーザは、出願した案件の書類を適時自宅、会社の印刷装置からドキュメントとして出力できるため、書類の再送等を弁理士事務所に依頼せずに済み、経費節減が図れる。
さらに、いずれかのクライアントによる出願が完了した案件に関わる手数料の見積書、請求書類を作成する場合、弁理士事務所の経理担当者は、知財情報コントローラ4a~4dは、IPコネクト(登録商標)を起動して、見積書類、請求書類を知財情報管理テーブルから読み出して共通の知財情報管理画面上に表示する。
これにより、クライアント端末のユーザは、出願した案件の見積書、請求書類を適時自宅、会社の印刷装置からドキュメントとして出力できるため、発送された見積書、請求書類を紛失しても、見積書、請求書類の再送等を弁理士事務所に依頼せずに済み、経費節減が図れる。
また、知財情報コントローラ4a~4dは、IPコネクト(登録商標)を起動して、いずれかのクライアントによる出願が完了した案件に特許庁から指定された期間や審査請求期限、特許権存続期間を含む期限情報を出願管理テーブルから読み出して共通の知財情報管理画面上に表示する。
これにより、クライアント端末のユーザは、出願している案件で近々に手続きしなければならない状況が発生しているか、年金支払い時期が近いか等をいつでもどこでも確認することができる。
図2は、図1に示したクライアント端末1-1の構成を説明するブロック図である。なお、図1と同一のものには同一の符号を付して説明を省略する。また、表示部D-1は、例えば液晶ディスプレイで構成されている。
図2において、11は通信I/Oで、インターネット網6を介して図1に示した知財管理端末2とクライアント端末1-1とを所定のインターネットプロトコル(IPv6)で接続する。
なお、知財管理端末2に接続するためには、クライアント端末1-1の操作者が入力部14を操作してhttps:で始まるURLを入力する。
12はアプリ実行部で、インストールされたWEBブラウザ12-1,アプリ12-2~12-Nを図示しない記憶部からRAM上にロードした状態で起動される。ここで、WEBブラウザ12-1は、インターネット網6に接続して意図するサイトの情報を閲覧するWEB閲覧手段である。
アプリ12-2~12-Nは、メールアプリ、ゲームアプリ、文書処理アプリ、表計算アプリ、PDFアプリ等を含むユーザがダウンロードしたアプリで構成されている。なお、入力部14は、キーボード、ポインティングデバイス等から構成されている。
図3は、図1に示した知財管理端末2及び知財情報データベース部3との構成を説明するブロック図である。なお、図1と同一のものには同一の符号を付してその説明を省略する。
図3において、21は通信インタフェースで、インターネット網6を介してクライアント端末1-1~1-Nと通信可能に接続する。
22はIPコネクト(登録商標)クライアントで、知財管理サービス処理部22A、知財管理テーブル参照・更新部22Bを備える。知財管理サービス処理部22Aは、顧客管理システム、例えばsalesforce(登録商標)を介して知財情報データベース部3の知財情報データベース3A~3Dに登録したクライアント端末とのやり取りを含む情報の登録、情報の更新、情報の参照の機能処理を行う。
IPコネクト(登録商標)クライアント22は、クライアント端末1-1~1-Nは、IPコネクト(登録商標)が提供する専用のWEBサイトに接続した際に、一時的にRAM上にダウンロードされ、クライアント端末1-1~1-NがIPコネクト(登録商標)との接続が切断された場合、RAM上から消失されるように制御されているものとする。
知財管理サービス処理部22Aは、インターネット網6を介してクライアント端末1-1~1-Nが入力するログイン情報を認証した後、クライアント端末1-1~1-Nからユーザインタフェース画面を介して要求される閲覧要求や、データ登録要求や、会計情報の閲覧要求を受け付けて必要な情報を知財情報データベース部3から読み出して、クライアント端末1-1~1-Nの表示部D-1~D-Nに表示する一連のサービス処理を、通信インタフェース21を介して提供する。
なお、本実施形態における知財管理端末2の特徴は、知的財産権に関わる依頼、出願、中間処理、登録処理、年金管理処理等に熟知していない出願人や登録権利者がアイデアの提示、出願、審査、登録等の手続の進捗をいずれのフェーズからでも簡単な操作で、いつでも視認できるサービスをクライアント端末のユーザに提供することにある。このように、知的財産権に関わる特許庁に対する手続きは、複雑であるが故に、クライアントのユーザに手続の進捗を可視化するサービスを提供するシステムは、利便性、経済性の見地からも有益であり、画期的なシステムといえる。
なお、知財管理テーブル参照・更新部22Bは、更新した知財情報画面上に表示する項目に従属した編集を起動させるための編集ボタンを表示可能に構成されている。また、知財管理テーブル参照・更新部22Bは、管理者権限で、更新された知財情報画面上に、表示する項目に従属した処理作成を起動させるための作成ボタンを表示可能に構成されている。
具体的には、知財管理テーブル参照・更新部22Bが知財管理テーブルに基づいて、更新された知財情報画面上に、表示する項目に従属した編集を起動させるための編集ボタンを表示するとともに、知財管理テーブルに基づいて、更新された知財情報画面上に、表示する項目に従属した書類作成を起動させるための作成ボタンを表示する。
これにより、本システムの管理者側の担当者は、クライアント毎のユーザに提示すべき情報を1つの画面操作に連携する形式で行うため、操作負担を軽減し、かつ、誤操作を回避できる。
図4~図7は、図1に示したクライアント端末1-1~1-Nに表示するユーザ登録画面の一例を示す図である。以下、IPコネクト(登録商標)が提供するユーザインタフェースについて詳述する。
図4において、クライアント端末1-1~1-Nの各ユーザは、WEBブラウザを起動して、アカウント情報(IPコネクト(登録商標)に接続するためのURL)を入力部14から入力したり、お気に入りリスト等からIPコネクト(登録商標)を選択することにより、IPコネクト(登録商標)が提供するホーム画面としてログイン画面を表示部D-1~D-Nに表示したりする。
以下、クライアントのユーザがIPコネクト(登録商標)にユーザ情報を新規登録する操作について説明する。
〔クライアント側のユーザインタフェース〕
図4の(a)に示すログイン画面では、既に登録されたクライアントは、ユーザ名またはメールアドレス41と、パスワード42を入力することでログイン処理が実行される。本例では、チェックボックス43にチェックを入れると次回からのログイン操作負担が軽減される。
テキストボタン45は、当該ログイン画面において、パスワードを忘れているクライアントに対してお問い合わせ画面へ移行させる際に押下される。テキストボタン46は、新規登録する際に押下され、該テキストボタン46の押下を検出すると、図4の(b)に示す新規登録画面に切り替わる。
図4の(b)において、クライアントのユーザは、入力エリア47に企業名(団体名)を入力し、入力エリア48にメールアドレスを入力し、入力エリア49に連絡先電話番号を入力し、入力エリア50に住所を入力した後、仮登録ボタン51を押下すると、IPコネクト(登録商標)にログインするためのパスワード42を入力エリア48に入力されたE-mailに対して送信する。
これにより、クライアントは、IPコネクト(登録商標)にログインするためのパスワードを取得することができる。以後、図4の(a)に示すログイン画面より、図5に示すMyページ・ユーザ情報・画面にアクセスして後述する操作を指示することができる。
図5において、31~35は操作タブで、操作タブ31はIPコネクト(登録商標)がクライアントに対して通知すべきお知らせを確認してもらうためのボタンとして機能する。この操作タブ31が押下されたことを検出すると、IPコネクト(登録商標)は、クライアント端末1-1~1-Nの表示部D-1~D-Nに図6に示すお知らせ画面を表示する。なお、36はログアウトボタンで、登録ユーザがIPコネクト(登録商標)からログアウトする際に押下される。
図6には、各種SNSを介してIPコネクト(登録商標)との操作に関する情報を提供するサイト例を示す。ここで、サイト例は、youtube、SNS、メルマガ、ニュース等を挙げる。31~36はタブであり、タブ31はお知らせを表示させたい場合に、クライアントの操作者によりクリックされる。タブ32は案件情報を表示させたい場合にクライアントの操作者によりクリックされる。タブ33は、新規依頼を行いたい場合に、クライアントの操作者によりクリックされる。タブ34は文献検索等を行いたい場合に、クライアントの操作者によりクリックされる。タブ35は、ユーザ情報を表示させる場合にクリックされる。タブ36は、現在選択されたタブ31が表示しているIPコネクト(登録商標)からログアウトする際に、クライアントの操作者によりクリックされる。
これにより、クライアントは、IPコネクト(登録商標)に対する操作方法を違和感なく感得させることができる。
一方、図6において、IPコネクト(登録商標)がクライアントの表示部D-1~D-Nに表示される操作タブ33が指示されたことを検出すると、IPコネクト(登録商標)は、次に表示すべき画面情報をクライアントのWEBブラウザに提示することにより、クライアントの表示部D-1~D-Nに、新規依頼画面を表示する。
図7の(a)において、411は問合せ法域で、現在商標が選択中で、商品または役務に関するお問い合わせを指示している状態に対応する。
412は問い合わせ項目で、特許、実用新案、意匠、商標、その他についても選択可能に構成されている。
413はお問い合わせ内容で、具体的に弁理士事務所に対して相談したい事項を入力する。414は添付ファイルで、具体的な情報、例えば新規性喪失事項を示すURLで表示された画面情報や、実験データや、プレゼン資料等が含まれる。
図7の(b)は、IPコネクト(登録商標)が図7の(a)に示す新規依頼画面を介して受け付けたクライアントからのお問い合わせ事項を取得して、作成する案件情報テーブルの構造は、本例に限らず、簡易な項目からなるように調整してもよい。ただし、弁理士事務所にとって有益な情報として、受託番号と、受託日を最低限含ませることで、後日、クライアントに対してスムーズな対応が可能となる。
図8は、本実施形態を示す知財情報管理システムにおけるクライアント側と、知財管理端末2(IPコネクト(登録商標))側の情報のやり取りの一例を示す図である。
本実施形態では、知財管理端末2と、クライアント端末のWEBブラウザとの間で、知財管理端末2がIPコネクト(登録商標)を介在させてシステムを構築している。
これにより、知財管理端末2のIPコネクト(登録商標)と、クライアント端末のWEBブラウザ間のユーザインタフェースをよりフレンドリな操作でやり取りできるとともに、WEBブラウザとの親和性も損なわれずに、スムーズに情報の取得や情報の提供に必要な通信インタフェースを提供できる。
図8では、IPコネクト(登録商標)がログインしたクライアントに対して、ユーザ情報、案件情報、検索情報、お知らせのためのユーザインタフェースを提供し、それぞれのユーザインタフェースを介して取得する情報をIPコネクト(登録商標)が取得し、後述するデータベースに自動登録する。この際、案件情報には、現在の状態(ステータス(出願段階、中間処理段階、登録段階、年金納付段階)を記憶して管理する。
また、IPコネクト(登録商標)クライアント22側が作成する見積書においては、各クライアントが発注した出願、中間処理段階、登録段階、年金納付段階の各フェーズで必要な費用が自動算出した数値情報、クライアント情報等が記載されている。
図9、図10は、本実施形態を示すクライアント端末に表示されるユーザインタフェースの一例を示す図である。
図9に示す案件情報画面は、クライアントの操作者が図5に示したタブ32をクリックした場合に、クライアント端末に表示されるユーザインタフェースの一例であって、クライアントとして、株式会社〇〇〇〇〇がIPコネクト(登録商標)を利用して特許出願、商標登録出願、意匠登録出願、実用新案登録出願の調査依頼の受付状態もしくはそれぞれの手続に関する進捗情報を表示している。なお、クライアントは、本案件情報画面を通して、24時間いつでもどこでもIPコネクト(登録商標)が管理する知財情報の進捗を確認することができる。また、本画面では、表示していないが、日本出願に紐づくファミリ出願の進捗情報も同時に確認することができる。
ここで、特許出願に関わる情報表示では、発明の名称に従って、出願日、公開日、審査請求日、中間対応、登録日、支払い済年金、次回年金納付日を横断的に表示して、クライアントに対して、本画面を通して、特許出願の進捗情報をわかり易く認識させることができる。特に、次回年金納付日には、支払いに対してクレジット支払いを利用するクライアントのために、クレジット決済ボタンが貼り付けられている。これにより、年金支払いをクレジット決済で行うクライアントの決済負担を大幅に軽減することができる。
また、図9に示す案件情報画面では、商標登録出願を例とするが、表示する項目出願日には、ボタンB1、B2とが配置され、ボタンB1を押下指示することにより、当該商標登録出願から登録までに発行された書類の写しをすべて表示する。これにより、クライアントは、本画面からボタンB1を操作するだけで、商標登録出願から登録までに発行された書類の写しを容易に閲覧することができる。
また、ボタンB2を押下指示することにより、クライアントが出願手続の開始から現在までに支払った費用の額や、弁理士事務所から請求された請求書の一覧を表示する。これにより、クライアントは、本画面からボタンB2を操作するだけで、商標登録出願から登録までに発行された請求書の一覧を容易に閲覧することができる。なお、書類のデータ形式は、PDFとするが、他のデータ形式であってもよい。
図10は、図1に示したクライアント端末1-1~1-Nの表示部D-1~D-Nに表示するユーザインタフェースの一例を示す図である。
本例は、図7に示した新規依頼画面で調査依頼を受けた場合に、IPコネクト(登録商標)が調査結果をクライアントに通知する画面の表示態様を示している。
図7に示した新規依頼画面に表示する調整タブに報告書を閲覧するためのボタンがアップされた状態で、クライアントが報告書101をクリックすると、ログインしたクライアントに紐づく情報に従ってIPコネクト(登録商標)は、知財情報コントローラ4cが知財情報データベース3Cから調査結果を取得して、報告書形式の商標調査報告画面102をクライアントに提示する。これにより、クライアント端末1-1~1-Nの表示部D-1~D-Nに報告書形式の商標調査報告画面102を表示する。
本例では、商標調査報告書には、報告日、商標〇〇〇〇〇、調査結果、コメント、検索結果一覧を表示する。なお、調査結果には、調査した商標に関する登録の可能性を評価した評価情報A,B等を明示している。これにより、クライアントは、評価情報Aを確認した場合、出願により登録の可能性が高いことを事前に知ることができる。なお、評価情報A、Bに対して、さらに、可能性を示す%を付与して表示する構成としてもよい。
また、検索結果一覧は、ハイパーリンクが設定された状態で表示するため、対応する項目をクリックすると、J-Platpatに直接アクセスして対応する商標を比較的に確認することができる。
なお、商標は、立体、音声等の構成要素も含まれているので、立体として3D描画したり、音声を発出したりするように制御を加えてもよい。
図11、図12は、図1に示したクライアント端末1-1~1-Nの表示部D-1~D-Nに表示するユーザインタフェースの構成を示す図である。本画面は、図9に示したユーザインタフェースを拡張した画面構成に対応する。なお、図9と同一の符号には同一の符号を付して説明を省略する。
図11、図12において、201~205は操作タブで、操作タブ201は、検索を依頼する場合に、クライアントが選択可能なタブである。
操作タブ202は、発注検索をIPコネクト(登録商標)に依頼する場合に、クライアントが選択可能なタブである。操作タブ203は、IPコネクト(登録商標)に設定管理を依頼する場合に、クライアントが選択可能なタブである。
操作タブ204は、IPコネクト(登録商標)にお知らせ管理を依頼する場合に、クライアントが選択可能なタブである。操作タブ205は、IPコネクト(登録商標)にチャットを依頼する場合に、クライアントが選択するタブである。
図11に示す発注検索画面においては、クライアントが操作タブ202を選択して発注検索を指示した場合を示す。
本例では、見積番号211、受託番号212、依頼人213、入金日214、ステータス215が割り付けられているので、クライアントが既知として管理している情報を入力することでクライアントが発注した情報を検索指示することができる。いずれかの項目に対して入力を完了して検索ボタンB200を指示すると、IPコネクト(登録商標)が図1に示した知財情報データベース部3を検索して、発注検索を受け付けたクライアントに対して、表形式に従って見積番号211、受託番号212、依頼人213、入金日214,ステータス215と、請求名221、請求金額222に基づく検索結果を表示する。
また、図12に示す案件検索画面においては、クライアントが操作タブ201を選択して案件検索を指示した場合を示す。
本例では、受託番号251、名前252、依頼人253、法区分254、ステータス255、管理有無256、期限日257が割り付けられているので、クライアントが既知として管理している情報を入力することでクライアントが案件情報を検索指示することができる。いずれかの項目に対して入力を完了して検索ボタンB200を指示すると、IPコネクト(登録商標)が図1に示した知財情報データベース部3を検索して、案件検索を受け付けたクライアントに対して、受託番号251、名前252、依頼人253、法区分254、ステータス255、管理有無256、期限日257に基づく検索結果を表示する。
〔管理者側のユーザインタフェース〕
図13は、図1に示した知財管理端末2が表示する管理者ユーザインタフェースの一例を示す図である。本画面は、知財管理端末2が備える表示部(図示しない)にIPコネクト(登録商標)と連携して表示する管理画面を示している。
また、本例では法域を特許とする場合であり、管理項目301~309には調査、出願日、公開日、審査請求日、対応済み中間、中間対応、登録日、支払い済年金、次回年金納付日等を割り付けて管理している。
ここで、管理者が管理項目301に割り付けた301-1、301-2を指示することで、見積書作成画面や報告書作成画面が自動的に開いて、管理者が必要な情報を入力することができるように構成されている。
また、管理者が管理項目302に割り付けたボタン302-1を指示することで、クライアントの依頼を受けて出願書類を特許庁に電子出願することで付与される受領書に記載される出願日と、出願番号に基づいて抽出された情報を出願人(クライアント)に通知するべき情報として自動設定する。
さらに、管理項目303は、出願された保護対象法域に基づいて確定する公開日を通知するべき情報として自動設定する。
また、管理者が管理項目304に割り付けたボタン304-1を指示することで、クライアントの依頼を受けて出願審査請求書を特許庁に電子出願を完了することで付与される受領書に記載される審査請求日と、出願番号に基づいて抽出された情報を出願人(クライアント)に通知すべき情報として自動設定する。
また、管理者が管理項目305に割り付けたボタン305-1を指示することで、クライアントの依頼を受けて作成した意見書、補正書を特許庁にオンライン提出(オンライン発送)を完了することで付与される受領書に記載された提出日、出願番号に基づいて抽出された情報を出願人(クライアント)に通知するべき情報として自動設定する。
さらに、管理者が管理項目306に割り付けたボタン306-1を指示することで、既に特許庁に提出された中間書類の一覧を閲覧する。また、管理者が管理項目306に割り付けたボタン306-2を指示することで、提出された中間処理を管理する管理テーブルに中間処理済を転記する。
また、管理者が管理項目307に割り付けたボタン307-1を指示することで、出願した特許申請が登録査定された旨の通知を特許庁から受領した際に、受領書に記載される登録日と、登録番号に基づいて抽出された情報を出願人(クライアント)に通知するべき情報として自動設定する。
さらに、管理者が管理項目308に割り付けたボタン308-1を指示することで、登録後、クライアントの指示で特許庁に年金納付した納付書に従い、納付書に記載される納付日と、納付金額に基づいて抽出された情報を出願人(クライアント)に通知するべき情報として自動設定する。
また、管理者が管理項目309に割り付けたボタン309-1を指示することで、年金納付後、次回の年金納付に支払う年金額を算出して、納付日と、納付額に基づいて抽出された情報を出願人(クライアント)に通知するべき情報として自動設定する。
さらに、管理者が管理項目309に割り付けたボタン309-2を指示することにより、年金納付後、次回の年金納付期限と、納付状態を確認して、納付日と、納付状態に基づいて抽出された情報を出願人(クライアント)に通知するべき情報として自動設定する。
これにより、IPコネクト(登録商標)に接続するクライアント側がログインした際に、必要な情報をいつでもどこでも閲覧して出願書類、出願経過、年金納付状態を確認することができる。
なお、図13に示した審査請求日前、所定のタイミング、3月前、1月前、2週間前、1週間前までにクライアントにメール通知した審査請求有無の応答が得られない場合、自動的にクライアントに問い合わせを行う。
また、クライアントの依頼の下、出願した特許出願等が登録査定を受領した場合、年金支払い等で管理すべき重要日時となる設定登録日と、審査請求期限日とは、他の出願日、公開日、中間応当日に比べて、クライアントに対して注意喚起レベルを上げるため、期限マークM-1、M-2をリスト上に表示する。この際、どうして期限マークM-1、M-2が付与されているのかを説明するテキストをあらかじめ記憶しておくことで、クライアントが期限マークM-1、M-2を指示したタイミングでそのテキストをクライアントに表示させる制御を組み入れてもよい。
さらに、クライアント側で期限マークM-1、M-2を指示するタイミングを捉えて、チャット画面やメール通知画面がポップアップして、管理者側へのアクセスを確保することで、重要な特許権、実用新案権、意匠権、商標権等の期限が徒過してしまうことにより消滅してしまう事態を回避できるように構成してもよい。
図14は、図1に示した知財管理端末2がクライアント端末1-1~1-Nに提示するユーザインタフェースの一例を示す図である。本画面は、図7に示したMYページを表示した際に、最初に表示されるユーザインタフェース画面に対応する。
図14において、14-1~14-6は操作タブで、クライアント端末1-1~1-Nのユーザが操作タブ14-1をクリックすると、登録されたクライアントに対するお知らせ画面(各クライアントのみが閲覧可能な画面)を表示する。
クライアント端末1-1~1-Nのユーザが操作タブ14-2をクリックすると、登録されたクライアントに対する案件情報一覧画面をクライアント端末1-1~1-Nの表示部D-1~D-Nに表示する。
クライアント端末1-1~1-Nのユーザが操作タブ14-3をクリックすると、登録されたクライアントに対する新規依頼を受け付ける画面をクライアント端末1-1~1-Nの表示部D-1~D-Nに表示する。
クライアント端末1-1~1-Nの各ユーザが操作タブ14-4をクリックすると、登録されたクライアントによる知財情報の検索を行うための画面をクライアント端末1-1~1-Nの表示部D-1~D-Nに表示する。
クライアント端末1-1~1-Nの各ユーザが操作タブ14-5をクリックすると、登録されたクライアントによるユーザ情報を表示する画面をクライアント端末1-1~1-Nの表示部D-1~D-Nに表示する。
クライアント端末1-1~1-Nの各ユーザが表示部D-1~D-Nに表示される操作タブ14-6をクリックすると、登録されたクライアントからの問い合わせに応えるチャット画面をクライアント端末1-1~1-Nの表示部D-1~D-Nに表示する。
また、操作タブ14-11は特許出願に関する新規出願を受け付けるタブとして機能し、操作タブ14-12は実用新案登録の出願に関する新規出願を受け付けるタブとして機能し、操作タブ14-13は意匠出願に関する新規出願を受け付けるタブとして機能し、操作タブ14-14は商標出願に関する新規出願を受け付けるタブとして機能し、操作タブ14-15は著作権または不正競争防止に関する新規相談を受け付けるタブとして機能する。
このように本実施形態における新規依頼を含め、知財情報に対するクライアントからの要求を法域別に異なる画面とする構成を採用せずに、取り扱う知財情報を1つの画面で横断的に扱える構成としている。
これにより、クライアント端末の各ユーザは、登録した特許、実用新案、意匠、商標等に関する知財情報へのアクセスが簡単な操作で指示することが可能となる。
図15、図16は、図1に示した知財管理端末2が管理する知財管理テーブルの一例を示す図である。なお、本例は、IPコネクト(登録商標)が管理する知財情報の一部を示し、これら以外の情報を付加したり、これらの一部を削除したりする構成としてもよい。
図15、図16に示すように、本知財管理テーブルは、ステータスとしてタイトル15-1、調査15-2、出願日15-3、公開日15-4、審査請求日15-5、対応済み中間15-6、中間対応15-7、登録日15-8、支払済み年金15-9、次回年金・更新15-10を備えている。
タイトル15-1には、各法域別に個別に管理し、例えば特許出願であれば、受託日、受託番号、発明の名称、関連資料が関連づけられて知財情報データベース3AにPDFファイルで記憶されている。なお、商標については、知財情報データベース3Cに特許と同様の項目を含むPDFファイルで記憶され、意匠については、知財情報データベース3Bに特許と同様の項目を含むPDFファイルで記憶され、実用新案については、知財情報データベース3Aに特許と同様の項目を含むPDFファイルで記憶される。
調査15-2には、各法域別に個別に管理し、例えば特許出願であれば、報告日、見積書、報告書が関連付けられて知財情報データベース3AにPDFファイルで記憶されている。なお、商標については、知財情報データベース3Cに特許と同様の項目を含むPDFファイルで記憶され、意匠については、知財情報データベース3Bに特許と同様の項目を含むPDFファイルで記憶され、実用新案については、知財情報データベース3Aに特許と同様の項目を含むPDFファイルで記憶される。
出願日15-3には、各法域別に個別に管理し、例えば特許出願であれば、出願日、見積書、願書書誌が関連づけられて知財情報データベース3AにPDFファイルで記憶されている。なお、商標については、知財情報データベース3Cに特許と同様の項目を含むPDFファイルで記憶され、意匠については、知財情報データベース3Bに特許と同様の項目を含むPDFファイルで記憶され、実用新案については、知財情報データベース3Aに特許と同様の項目を含むPDFファイルで記憶される。
公開日15-4には、各法域別に個別に管理し、例えば特許出願であれば、公開日、公開公報が関連づけられて知財情報データベース3AにPDFファイルで記憶されている。なお、商標については、知財情報データベース3Cに特許と同様の項目を含むPDFファイルで記憶され、意匠については、知財情報データベース3Bに特許と同様の項目を含むPDFファイルで記憶され、実用新案については、知財情報データベース3Aに特許と同様の項目を含むPDFファイルで記憶される。
審査請求日15-5には、期限日、見積書、審査請求日、提出書類が関連づけられて知財情報データベース3AにPDFファイルで記憶されている。なお、商標については、知財情報データベース3CにPDFファイルで記憶され、意匠については、知財情報データベース3BにPDFファイルで記憶され、実用新案については、知財情報データベース3AにPDFファイルで記憶される。
対応済み中間15-6には、最新応答日、対応日リストが関連付けられて知財情報データベース3AにPDFファイルで記憶されている。なお、商標については、知財情報データベース3Cに特許と同様の項目を含むPDFファイルで記憶され、意匠については、知財情報データベース3Bに特許と同様の項目を含むPDFファイルで記憶され、実用新案については、知財情報データベース3Aに特許と同様の項目を含むPDFファイルで記憶される。
中間対応15-7には、期限日、中間書類、見積書、応答日、提出書類が関連付けられて知財情報データベース3AにPDFファイルで記憶されている。なお、商標については、知財情報データベース3Cに特許と同様の項目を含むPDFファイルで記憶され、意匠については、知財情報データベース3Bに特許と同様の項目を含むPDFファイルで記憶され、実用新案については、知財情報データベース3Aに特許と同様の項目を含むPDFファイルで記憶される。
登録日15-8には、期限日、査定書、見積書、登録日、提出書類、登録証が関連づけられて知財情報データベース3AにPDFファイルで記憶されている。なお、商標については、知財情報データベース3Cに特許と同様の項目を含むPDFファイルで記憶され、意匠については、知財情報データベース3Bに特許と同様の項目を含むPDFファイルで記憶され、実用新案については、知財情報データベース3Aに特許と同様の項目を含むPDFファイルで記憶される。
支払済み年金15-9には、最新支払日、支払済みリストが関連づけられて知財情報データベース3Aに記憶されている。なお、商標については、知財情報データベース3Cに特許と同様の項目を含むPDFファイルで記憶され、意匠については、知財情報データベース3Bに特許と同様の項目を含むPDFファイルで記憶され、実用新案については、知財情報データベース3Aに特許と同様の項目を含むPDFファイルで記憶される。
次回年金・更新15-10には、次回年金・更新期限日、見積書、提出日、提出書類が関連付けられて知財情報データベース3Aに記憶されている。なお、商標については、知財情報データベース3Cに特許と同様の項目を含むPDFファイルで記憶され、意匠については、知財情報データベース3Bに特許と同様の項目を含むPDFファイルで記憶され、実用新案については、知財情報データベース3Aに特許と同様の項目を含むPDFファイルで記憶される。
図17は、本実施形態を示す知財情報管理システムにおける知財情報サービス方法を説明するフローチャートである。なお、(1)~(27)は各ステップを示し、各ステップは、知財情報コントローラ4a~4dが記憶された知財情報サービスプログラムを図示しない外部記憶装置から読み出すことで実現される。
クライアント端末1-1~1-Nの各ユーザは、知財管理端末2が提供する(登録商標)に接続するためのURLをWEBブラウザが提供する画面に入力して、ログイン処理で正規のクライアントと認証された後、表示部D-1~D-Nにマイページ画面(図4、図14参照)を表示する(1)。
次に、クライアント端末1-1~1-Nの各ユーザは、操作タブ14-1~14-Nのいずれかを入力デバイスを操作して選択すると、知財情報コントローラ4a~4dが連携した状態で、ログインしたクライアント端末のユーザにお知らせを提供する操作タブ14-1が選択されたかどうかを判断する(2)。ここで、クライアント端末のユーザがお知らせを提供する操作タブ14-1を選択したと判断した場合、知財情報コントローラ4a~4dが連携した状態で、クライアント端末のユーザにお知らせ情報をログインした識別情報に基づいて、知財情報データベース3A~3Dを検索して該当するお知らせ情報を検索して、ヒットしたお知らせ情報ファイルを読み出して、クライアント端末1-1~1-NのWEBブラウザが表示可能な画面情報を、顧客管理ツールを通して提供することで、表示部D-1~D-Nのいずれかにお知らせ画面を表示する(8)。
次に、知財情報コントローラ4a~4dは、クライアント端末1-1~1-Nの各ユーザにより、表示部D-1~D-Nに表示したお知らせを確認するボタンを指示しているかどうかを判断する(9)。ここで、知財情報コントローラ4a~4dは、クライアント端末1-1~1-Nの各ユーザにより、表示部D-1~D-Nに表示したお知らせを確認するボタンを指示していると判断した場合、ステップ(1)へ戻り、お知らせを確認するボタンを指示していないと判断した場合、ステップ(8)へ戻る。
一方、ステップ(2)で、知財情報コントローラ4a~4dは、クライアントのユーザがお知らせを提供する操作タブ14-1を選択していないと判断した場合、ステップ(3)へ進み、図14に示す操作タブ14-2に対応する案件情報を選択しているかどうかを判断する。ここで、知財情報コントローラ4a~4dは、クライアントのユーザが案件情報を選択していると判断した場合、ステップ(10)へ進み、知財情報コントローラ4a~4dが連携した状態で、クライアントに案件情報をログインした識別情報に基づいて、知財情報データベース3A~3Dを検索して該当する案件情報を読み出して、ヒットした案件情報ファイルをクライアント端末1-1~1-NのWEBブラウザが表示可能な画面情報として提示することで、表示部D-1~D-Nのいずれかに案件情報画面を表示する。
次に、表示部D-1~D-Nのいずれかに表示した案件情報画面に対して、クライアント端末1-1~1-Nの各ユーザが案件情報として表示されるいずれかのヘッダを選択すると(11)、選択された案件情報を知財情報データベース3A~3Dから読み出して表示部D-1~D-Nに案件情報の詳細を表示する(12)。
次に、知財情報コントローラ4a~4dは、クライアント端末1-1~1-Nの各ユーザが図14に示した他の操作タブを選択しているかどうかを判断し(13)、別の操作タブを選択していないと判断した場合、ステップ(10)へ戻り、別の操作タブを選択していると判断した場合、ステップ(1)へ戻る。
一方、ステップ(3)で、クライアント端末1-1~1-Nの各ユーザが図14に示した案件情報を選択していないと判断した場合、ステップ(4)へ進み、図14に示す操作タブ14-3に対応する新規依頼を選択しているかどうかを判断する。ここで、知財情報コントローラ4a~4dは、クライアント端末のユーザが新規依頼を選択していると判断した場合、ステップ(14)へ進み、知財情報コントローラ4a~4dは、図14に示す法域毎に用意された操作タブ14-11~14-15のいずれが選択されたかどうかを判断する(14)~(18)。ここで、知財情報コントローラ4a~4dは、図14に示す法域毎に用意された操作タブ14-11~14-15のいずれかが選択されたと判断した場合であって、特許の場合について以下詳述する。
ステップ(14)で、知財情報コントローラ4aは、法域として特許出願に対応する操作タブ14-11が選択されたと判断した場合、図18に示す法域別の新規依頼受付処理へ移行する。
一方、ステップ(4)で、図14に示す操作タブ14-3に対応する新規依頼を選択していないと判断した場合、知財情報コントローラ4aは、操作タブ14-4に対応する「検索」が選択されているかどうかを判断する。ここで、「検索」が選択されていると判断した場合、知財情報コントローラ4aが連携した状態で、検索対象となる引用文献を知財情報データベース部3から読み出すための公開番号、キーワード等が入力されるのを待って(19)、入力された情報に従い対応する法域の公報ファイルを取得できたと判断した場合(20)、取得した詳細な公報ファイルを表示部D-1~D-Nに表示して、処理を終了する。
一方、ステップ(5)で、知財情報コントローラ4aが公報の「検索」を選択していないと判断した場合、知財情報コントローラ4aは、操作タブ14-5に対応するユーザ情報が選択されているかどうかを判断する(6)。ここで、知財情報コントローラ4aは、ユーザ情報が選択されていると判断した場合、ログインした識別情報に基づいて、知財情報データベース3Aを検索して該当するユーザ情報を読み出して表示部D-1~D-Nに表示して(23)、処理を終了する。
一方、ステップ(5)で、ユーザ情報を選択していないと判断した場合、知財情報コントローラ4aは、操作タブ14-6に対応するチャットが選択されているかどうかを判断する(7)。ここで、知財情報コントローラ4aは、チャットが選択されていると判断した場合、各クライアント端末1-1~1-Nの表示部D-1~D-Nにチャット画面を表示した状態で、各クライアント端末1-1~1-Nのユーザがチャット画面に問い合わせるメッセージ(テキスト)が入力されるのを待ち(24)、各クライアント端末1-1~1-Nの各ユーザがチャット画面に問い合わせるテキストを入力したことを確認したら、該チャット画面に入力されたテキストを確認し(25)、対応する応答メッセージが表示された状態(26)、チャットを継続し、各クライアント端末1-1~1-Nの各ユーザチャット画面に配置される終了ボタンを指示していると判断したら(27)、チャット処理を終了するとともに、本処理を終了する。なお、チャット終了に代えて、ステップ(1)へ戻る処理を行う構成としてもよい。
図18は、本実施形態を示す知財受法管理システムにおける知財情報サービス方法を説明するフローチャートである。なお、(31)~(36)、(41)~(46)、(51)~(56)、(61)~(66)、(71)~(76)は各ステップを示し、各ステップは、知財情報コントローラ4a~4dが記憶された知財情報サービスプログラムを図示しない外部記憶装置から読み出して実行することで実現される。
また、(41)~(46)、(51)~(56)、(61)~(66)、(71)~(76)は、(31)~(36)の処理に準ずるので詳細な説明は省略する。
図17に示したステップ(14)~(18)でYESと判断された場合に、ステップ(31)が開始され、新規出願の依頼が特許である場合を詳述する。
まず、知財情報コントローラ4aは、各クライアント端末1-1~1-Nの表示部D-1~D-Nに新規依頼を受け付ける特許依頼書入力画面を表示する(32)。
次に、知財情報コントローラ4aは、各クライアント端末1-1~1-Nの表示部D-1~D-Nに表示した特許依頼書入力画面に対してユーザからの問い合わせが入力されるのを待ち(33)、ユーザからの問い合わせが入力されたと判断した場合、ユーザから本問合せに対する応答希望日が入力されるのを待ち(34)、ユーザから本問合せに対する応答希望日が入力されたと判断した場合、ユーザから本問合せに対する応答方法が入力されるのを待ち(35)、ユーザから本問合せに対する応答方法が入力されたと判断した場合、知財情報コントローラ4aは、特許依頼書入力画面に入力された情報に従い所定の依頼書ファイルをクライアント端末から取得して(36)、処理を終了する。
これにより、本来弁理士事務所が作成すべき依頼書が特許出願の依頼を受け付けた時点で完成してしまうため、弁理士事務所の所員による手作業を軽減し、かつ、管理番号等を画一的に付与することができる。
なお、新規依頼が出願に至らない場合も想定されるので、画一的に付与した管理番号は、一度消滅させ、次の依頼者に付与する。
また、新規依頼の管理番号を連番で管理する場合と、法域毎に管理番号で管理する場合には、管理番号の付与態様を柔軟に適応できるように構成すればよい。
〔第1実施形態の効果〕
本実施形態によれば、WEBブラウザに慣れたユーザであれば、何らマニュアルなど参照しなくても、特許庁に出願している自分の知財情報を閲覧したり、審査経過の進捗、期限管理状況、年金納付状況等を閲覧できる利便性、かつ、操作性の高い知財情報サービスをユーザに提供したりできる。
〔第2実施形態〕
第1実施形態では、出願依頼から審査登録に至る処理について画一的なユーザインタフェースを用いるIPコネクト(登録商標)で管理するシステムについて説明した。
しかしながら、知的財産権を取得したクライアントは、取得した権利に基づいて実施、使用することで本来の産業の発達に寄与できる。
例えば特許権を取得してもその権利に基づく物品等を作成するためには、権利者が取得した特許に興味を示し、資金提供を受けたり、試作を希望する業者からのオファーを受けたりすることが必要となる。
そこで、クライアントが取得した知的財産を本システムが提供するWEB画面上で公開し、興味を示すユーザにプレゼンする動作が作成して、IPコネクト(登録商標)を閲覧するユーザ(業者、資金提供者を含む)にアピールできるように、知的財産の活用について簡単、かつ、明快な5分程度の動画をいつでも閲覧できるように構成してもよい。
さらに、公開される動画に対する応答を受け付けて、権利者と活用者が直接やりとりできるメッセージ交換機能を加えてもよい。
また、公開される動画に対する再生回数や書き込みを集計して、所定期間にエントリーされた知的情報を評価してもらい、さらなる知的財産の活用の機会を開拓して、これらをIPコネクト(登録商標)と連携できるシステム構成としてもよい。以下、その実施形態について説明する。
図19は、本実施形態を示す知財情報管理システムにおける知財活用システムの構成を説明するブロック図である。
図19において、200-1~200-Nはユーザ端末で、所定のOSがインストールされたPC、スマートフォン、タブレット端末で構成され、インストールされたWEBブラウザを介して知財管理端末2が提供するIPコネクト(登録商標)サイト2Aにインターネット網6を介して接続する。
210はサーバ装置で、動画サイト210-1~210-Nを公開している。なお、本実施形態では、動画サイトにエントリーするためには、IPコネクト(登録商標)が承認した知財情報動画であって、所定期間に対するエントリーFeeの支払いを求め、正式受諾された知財情報をアップすることができる。
ここで、知財動画は、登録された知財情報をわかり易く閲覧者に伝達できるように、所定の商標登録がなされたマークを付与して正式な知財情報動画であることを認証表示しているものとする。
ここで、動画サイトには、取得した知財に興味のあるユーザからの問い合わせを受け付ける書き込みエリアが確保され、両者が動画サイトを通してIPコネクト(登録商標)できるように構成している。なお、管理者権限で、マッチング公開期間が満了した動画は自動的に削除される。
〔第2実施形態の効果〕
本実施形態によれば、特許庁の審査により登録された特許、または無審査で登録された実用新案登録に加え、審査されて登録された意匠権等について実施段階における各権利の認知度を格段に向上させ、実施の機会を確保し産業の発達に寄与できる。
〔第3実施形態〕
本実施形態では、図1に示した知財情報管理システムにおいて、知財情報コントローラ4a~4dがクライアント端末1-1~1-Nを操作する各ユーザが選択する知財シナリオに従って知財ポートフォリオを組み立て、知財ポートフォリオに基づいて知的財産取得戦略を立案し、立案した知的財産取得戦略に基づいて、図15、図16に示す財産管理テーブルをユーザ毎にカスタマイズするように調整する。以下、各ユーザにアドバイスする知財ポートフォリオを組み立て、該組み立てた知財ポートフォリオに基づいて知的財産取得戦略を立案する処理の一例を説明する。
図20は、本実施形態を示す知財情報管理システムにおける知財取得戦略ガイド機能を説明するブロック図である。なお、図3と同一のものには同一の符号を付してその説明を省略する。
図20において、22Cは戦略立案処理部で、クライアント端末1-1~1-Nにそれぞれ設けられ、各ユーザが選択する知財シナリオに従って知財ポートフォリオを組み立て、知財ポートフォリオに基づいて知的財産取得戦略を立案し、該立案した知的財産取得戦略に基づいて、図15、図16に示す知財管理テーブルをユーザ毎にカスタマイズするように調整する。戦略立案処理部22Cは、クライアント端末1-1~1-N内のCPUが、ROM、HDDから読み出すOS,アプリケーションをRAMにロードして実行することで実現される。
図21は、本実施形態を示す知財情報管理システムにおける知財情報サービス方法を説明するフローチャートである。なお、(100)~(120)は各ステップを示し、各ステップは、IPコネクト(登録商標)クライアントに設ける戦略立案処理部22Cが記憶された知財情報サービスプログラムを図示しない外部記憶装置から読み出して実行することで実現される。
まず、IPコネクト(登録商標)に登録した各ユーザは、いずれかのクライアント端末1-1~1-Nを操作してIPコネクト(登録商標)に対応するURLに接続して、ログイン認証がOKと判断されたら(100)、表示部D-1~D-NにIPコネクト(登録商標)画面を表示する。その際、図示しない知財戦略立案ボタンをIPコネクト(登録商標)画面に表示した状態で押下したと判断したら(101)、IPコネクト(登録商標)に接続するユーザが出願を予定しているアイデアが物または方法を選択するアイデア画面を表示する(102)。
ここで、戦略立案処理部22Cがアイデア画面で選択された内容が物であると判断した場合(103)、その物が形状に特徴がある形状ボタンを選択しているかどうかを判断する(104)。ここで、戦略立案処理部22Cが形状に特徴があると判断した場合、形状フラグF1を設定し(105)、出願対象を、特許、実用新案、意匠に基づく権利取得のシナリオを画面表示する(106)。
次に、戦略立案処理部22Cがアイデア画面に表示される出願戦略立案ボタンが押下されているかどうかを判断し(107)、出願戦略立案ボタンが押下されていると判断した場合、戦略立案処理部22Cは、上記シナリオに従うように知財管理テーブルをカスタマイズし(108)、必要な操作タブを新規依頼画面に割り付けて表示し(109)、処理を終了する。
なお、ステップ(109)以降は、第1実施形態で示した各種のサービス処理が実行される。
一方、ステップ(104)で、戦略立案処理部22Cは、形状ボタンは押下されていないと判断した場合、戦略立案処理部22Cは表示部D-1にアイデア画面を表示する。
戦略立案処理部22Cは、サービスボタンをログイン中のユーザが選択しているかどうかを判断する(110)。ここで、戦略立案処理部22Cは、サービスボタンをログイン中のユーザが選択していると判断した場合、ビジネスモデルフラグF2、ネーミングフラグF3を設定する(111)。
次に、戦略立案処理部22Cが出願対象を特許、商標に基づく権利取得のシナリオを表示部D-1に画面表示する(112)。以後、ステップ(107)へ進む。
これにより、ログイン中のユーザは、アイデアが特許、商標として権利取得の可能性があることを認知する。
一方、ステップ(110)で、戦略立案処理部22Cは、表示部D-1に表示するサービスボタンをログイン中のユーザが選択していないと判断した場合、アイデアの物を販売する予定を示す販売ボタンが押下されているかどうかを判断する(113)。ここで、戦略立案処理部22Cは、ログイン中のユーザが、すでに販売を予定しているために、表示部D-1に表示する販売ボタンを選択していると判断した場合、販売フラグF4を設定する(114)。次に、戦略立案処理部22Cが出願対象を特許、意匠、商標に基づく権利取得のシナリオを画面表示する(115)。以後、ステップ(107)へ進む。
これにより、ログイン中のユーザは、アイデアが特許、商標として権利取得の可能性があることを認知する。
一方、ステップ(113)で、戦略立案処理部22Cは、ログイン中のユーザが表示部D-1に表示する販売ボタンを選択していないと判断した場合、取得した権利が特許であることを示す表示部D-1に表示する特許ボタンを選択しているかどうかを判断し(116)、特許ボタンを選択していると判断した場合、戦略立案処理部22Cは、特許フラグF5を設定し(119)、戦略立案処理部22Cが出願対象を特許に基づく権利取得のシナリオを表示部D-1に画面表示する(120)。以後、ステップ(107)へ進む。
一方、ステップ(116)で、特許ボタンを選択していないと判断した場合、戦略立案処理部22Cは、ステップ(109)へ進む。
また、ステップ(103)で、物ボタンを選択していないと判断した場合、戦略立案処理部22Cは、表示部D-1に表示する方法ボタンが選択されているかどうかを判断する(121)。ここで、戦略立案処理部22Cは、方法ボタンが選択されていると判断した場合、ステップ(120)へ進む。
一方、ステップ(121)で、方法ボタンが選択されていないと判断した場合、ステップ(109)へ進む。
〔第3実施形態の効果〕
これにより、IPコネクト(登録商標)にログインしたユーザに対して、アイデアの段階で連系すべき知的財産権取得に対する戦略を組み立てて、有効な権利取得に必要な手続きに導く知財取得ガイド機能を提供することができる。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステムまたは装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えばASIC)によっても実現可能である。
以上の記載した本発明に関する開示は、少なくとも下記事項に要約することができる。
顧客が操作するクライアント端末と、前記クライアント端末から受け付ける出願依頼に基づいて特許庁に電子出願業務処理を行う出願端末と、前記出願端末から電子出願された知財情報を顧客別に記憶して管理する知財情報管理端末と、が通信する知財情報管理システムであって、前記知財情報管理端末は、前記顧客からの出願依頼に基づく知財に関わる諸所情報を記憶する知財情報データベースを備え、
前記顧客の知財情報を一元的に共有するプラットフォームが提供する知財情報画面を介して、前記クライアント端末を操作する顧客からの知財情報閲覧要求を受け付けて、前記知財情報データベースから検索される各顧客の知財情報に関わる諸所情報を表示する知財情報表示サービスを提供するサービス提供手段と、を備えることを特徴とする。
上記本発明は、少なくとも下記の実施の形態を含むことができる。
(1)前記知財情報画面は、同一クライアントから受け付けた知財情報を検索する検索テーブル画面と、クライアントに通知するお知らせ画面と、前記顧客とチャットするチャット画面と、を含むことを特徴とする。
(2)前記知財情報画面は、直近に手続すべき期限情報を強調表示することを特徴とする。
(3)前記知財情報データベースは、前記出願端末から出願した控え書類、前記出願端末から発送した中間書類、前記出願端末から納付した年金納付書を含むことを特徴とする。
(4)前記知財情報が特許である場合、前記諸所情報は、出願打ち合わせに基づく先行技術の調査経過、出願経過、審査経過、中間対応経過、登録経過、年金支払い経過に関わる情報を含むことを特徴とする。
(5)前記知財情報が実用新案である場合、前記諸所情報は、出願打ち合わせに基づく先行技術の調査経過、出願経過、登録経過、年金支払い経過に関わる情報を含むことを特徴とする。
(6)前記知財情報が意匠である場合、前記諸所情報は、出願打ち合わせに基づく先行技術の調査経過、出願経過、審査経過、中間対応経過、登録経過、年金支払い経過に関わる情報を含むことを特徴とする。
(7)前記知財情報が商標である場合、前記諸所情報は、出願打ち合わせに基づく先行技術の調査経過、出願経過、審査経過、中間対応経過、登録経過、更新支払い経過に関わる情報を含むことを特徴とする。
(8)前記プラットフォームが提供する知財情報画面は、顧客の案件毎に関連する進捗情報を時系列に従って横断するように表示可能とすることを特徴とする。
(9)顧客が操作するクライアント端末と、前記クライアント端末から受け付ける出願依頼に基づいて特許庁に電子出願業務処理を行う出願端末と、前記出願端末から電子出願された知財情報を顧客別に記憶して管理する知財情報管理端末と、が通信する知財情報管理システムの知財情報提供方法であって、サービス端末は、
前記顧客からの出願依頼に基づく知財に関わる諸所情報を記憶する知財情報データベースを備え、前記顧客の知財情報を一元的に共有するプラットフォームを介して、前記クライアント端末を操作する顧客からの知財情報閲覧要求を受け付けて、前記知財情報データベースから検索される各顧客の知財情報をする提供するサービスを行うサービス提供ステップを行うことを特徴とする。