<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、外国における手続きのフローを説明するための図である。図1のフローAは、従来の手続きのフローを示す図である。外国の特許庁や裁判所に対して手続きを行いたいユーザは、国内の特許事務所や法律事務所を介して、外国特許事務所の代理人(弁理士や弁護士)と手続に関する情報のやり取りを行い、該外国の特許庁や裁判所に対する手続きを行う。なお、図1では、外国における手続きのフローを例にして説明するが、本発明の第1の実施形態では、外国の手続きに限られず、国内の手続きに対しても適用可能であることは言うまでもない。
ユーザは、自然人であっても、法人であってもよい。国内は、ユーザの住所または居所がある国である。外国は、国内は、ユーザの住所または居所がある国以外の国である。
図1のフローAに示すように、ユーザは、まず、例えばユーザ端末2などを用いて、国内の特許事務所や法律事務所のスタッフとの間で、外国の特許庁や裁判所に対する手続きに関する情報のやり取りを行う。例えば、ユーザは、外国において特許出願を行う場合、該特許出願に係る発明に関して、まず、国内の特許事務所や法律事務所のスタッフとの間で、該発明に関する情報のやり取りを行う。
その後、国内の特許事務所や法律事務所のスタッフは、外国の特許事務所や法律事務所に対して、ユーザとの間でやり取りした手続きに関する情報を転送する。例えば、国内の特許事務所や法律事務所は、ユーザとの間でやり取りした特許出願に関する情報を、例えば英語や現地の言語に翻訳するなどして、外国の特許事務所や法律事務所に対して転送する。転送は、メールやファクシミリ、電話などを用いて行うこともあれば、直接打合せを行うこともある。
そして、外国特許事務所や法律事務所の代理人(弁理士や弁護士)は、外国の特許庁や裁判所に対して、代理人として手続きを行う。例えば、外国の特許事務所や法律事務所は、外国の特許庁に対して、代理人として特許出願を行う。
上記のとおり、ユーザが、外国の特許庁や裁判所に手続きを行う場合には、国内の特許事務所や法律事務所を介して、外国の特許事務所や法律事務所と手続に関する情報のやり取りを行い、外国の特許庁や裁判所に対して手続きを行う。
そのため、ユーザは、外国の特許庁や裁判所に対する手続きの代理に対する対価として、外国の特許事務所や法律事務所に対して、費用を支払っている。また、ユーザは、手続きに関する情報をやり取りしたことや翻訳に対する対価として、国内の特許事務所や法律事務所に対しても、費用を支払っている。
ここで、ユーザは、外国の特許庁や裁判所に対して手続きを行うためには、外国の弁護士や弁理士によらなければならず、外国の特許事務所や法律事務所の代理人(弁護士や弁理士)との間で手続きに関する情報のやり取りを行う必要はある。そのため、外国の特許事務所や法律事務所に、代理に対する対価としての費用を支払う必要はある。
しかしながら、ユーザは、外国の特許庁や裁判所に対して手続きを行う際に、国内の特許事務所や法律事務所を介する必要はない。そして、ユーザは、国内特許事務所や法律事務所を介さなければ、該国内特許事務所や法律事務所に対して費用を支払う必要がなくなる。
そこで、本発明の第1の実施形態では、ユーザが、直接、外国の特許事務所や法律事務所の代理人との間で、手続きに関する情報のやり取りを行うことが可能な“知財システム100”を提供する。なお、上述したように、本発明の第1の実施形態の“知財システム100”は、外国の代理人だけでなく、国内の代理人に対しても適用可能である。
図1のフローBは、本発明の第1の実施形態における知財システム100を用いて、ユーザが外国の特許庁や裁判所に対して手続きを行った場合の例である。ユーザは、知財システム100に含まれるサーバ装置1を介して、直接、特許事務所や法律事務所の代理人と、手続きに関する情報のやり取りを行う。なお、手続きは、例えば、知的財産に関する手続きであり、特許出願や意匠登録出願、商標登録出願、それらに関する中間処理などの手続きである。また、手続きは、知的財産関連の訴訟に関する手続きであってもよい。また、手続きは、必ずしも知的財産に関するものである必要はなく、どのような内容の手続きであってもよい。
そして、特許事務所や法律事務所の代理人(弁理士や弁護士)は、ユーザとの間で直接やり取りした手続きに関する情報に基づいて、特許庁や裁判所に対して、代理人として手続きを行う。
その結果、例えば図1のフローBの例で説明すると、ユーザは、国内の特許事務所や法律事務所を介することなく、外国の特許庁や裁判所に対して、手続きを行うことが可能となる。そのため、ユーザは、フローAでは支払っていた国内の特許事務所や法律事務所に対する費用を、支払う必要がなくなる。したがって、ユーザは、外国の特許庁や裁判所に手続きを行う際に要する費用を低減することが可能となる。
一方、フローBでは、ユーザが、直接外国代理人と情報をやり取りするため、該ユーザにとって対応方法が不明な情報を、該外国代理人から通知されることもある。また、ユーザが、外国代理人に通知する情報が、内容不足であったり、内容が誤っていたりすることもある。そのような場合、フローBでは、サーバ装置1の管理者やスタッフ、あるいはサーバ装置1が自動的に、ユーザまたは外国代理人から受け取った情報をチェックし、不足や誤りがあった場合には、該ユーザに通知して、内容の修正や追加等を要求する。また、外国代理人から受け取った情報のうち、ユーザにとって対応方法が分かりくいと考えられる情報については、当該情報の説明や行ってほしい対応を説明するための情報を、当該情報に追加して、ユーザ端末2に送信してもよい。そのため、ユーザは、手続きを円滑かつ迅速に行うことが可能となる。
なお、本発明の第1の実施形態における知財システム100においては、手続きに関する情報の翻訳も、例えば、特許事務所や法律事務所に依頼するよりも低額で提供されている翻訳サービス等を用いることにより、該翻訳に関する費用も低減することが可能となる。また、知財システム100において、翻訳サービスは、知的財産に適切な翻訳が可能なものとすることにより、知的財産に特有の言い回しや表現を的確に翻訳が可能となる。これによって、ユーザが、翻訳された原稿の修正に要するコストや時間を低減または削減可能となる。
(知財システム100の構成)
図2は、第1の実施形態における知財システム100の構成例を示す図である。図2に示すように、知財システム100は、サーバ装置1と、ユーザ端末2と、NW(Network)3と、代理人端末4を含む。なお、代理人端末4は、特許庁または裁判所の所定の端末と接続可能である。
サーバ装置1は、NW3を介してユーザ端末2と接続し、該ユーザ端末2に対して知財システム100のサービスを提供するための装置である。サーバ装置1は、例えば、いわゆるサーバ装置やコンピュータ(例えば、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)である。なお、本発明の第1の実施形態において、サーバ装置1は、これらに限定されない。
サーバ装置1は、NW3を介して、代理人端末4とも接続する。サーバ装置1は、ユーザ端末2から受信した情報を、代理人端末4に転送可能である。例えば、サーバ装置1は、NW3を介して、ユーザ端末2から特許出願に関する情報を受信し、該特許出願に関する情報を代理人端末4に転送可能である。また、サーバ装置1は、代理人端末4から受信した情報を、ユーザ端末2に転送可能である。
また、サーバ装置1は、ユーザ端末2から受信した情報を修正や変更、更新した新たな情報を、代理人端末4に送信可能である。例えば、サーバ装置1(知財システム100)の管理者や、サーバ装置1を用いて知財サービスを提供する企業や会社などのスタッフが、あるいはサーバ装置1が自動的に、ユーザ端末2から受信した情報において、所定の項目が不足している場合には、該管理者やスタッフが当該不足している所定の項目を補充して、代理人端末4に送信することが可能である。また、管理者やスタッフは、あるいはサーバ装置1が自動的に、ユーザ端末2から受信した情報が誤っている場合には、正しい情報に修正して、代理人端末4に送信することが可能である。
また、管理者やスタッフは、あるいはサーバ装置1が自動的に、ユーザ端末2から受信した情報について、代理人に通知するには情報が不足している、あるいは情報が誤っていると考えた場合には、ユーザ端末2を介して、ユーザに情報の修正や追加を要求することもできる。
また、サーバ装置1は、ユーザ端末2から受信した特許出願に関する情報を翻訳した新たな情報を、代理人端末4に転送可能である。
同様にして、サーバ装置1は、代理人端末4から受信した情報を、サーバ装置1の管理者やスタッフが、あるいはサーバ装置1が自動的に、修正や変更、更新した新たな情報を、ユーザ端末2に転送可能である。
また、サーバ装置1は、代理人端末4から受信した情報のうち、ユーザには分かりにくいと考えられる情報について、ユーザに対応してほしい内容を説明するためのテキスト情報とを、当該代理人端末4から受信した情報とともに、ユーザ端末2に通知してもよい。
上記のとおり、本発明の第1の実施形態の知財システム100では、サーバ装置1の管理者や、サーバ装置1を用いて知財サービスを提供する企業や会社などのスタッフが、あるいはサーバ装置1が自動的に、ユーザ端末2から受信した情報をチェックし、不足や誤りがあった場合に、ユーザに対して修正や変更、追加を促すことができる。また、代理人端末4から受信した情報のうち、ユーザには対応方法が分かりにくい情報があった場合に、それらの情報の意味や内容を説明するための情報を追加して、当該受信した情報とともに、ユーザ端末2に通知することができる。このように、知財システム100は、サーバ装置1の管理者やスタッフが、あるいはサーバ装置1が自動的に、ユーザの手続きに関する情報を手助けする、いわゆるコンシェルジュのようなサービスを提供することができる。このようなサービスを、“IP コンシェルジュ”と呼称してもよい。
また、サーバ装置1は、ユーザ端末2から受け付けた要求に応じて、知財システム100に含まれる種々のサービスを提供可能である。サーバ装置1は、例えば、ユーザ端末2からカレンダー機能の利用の要求を受け付け、該カレンダー機能を該ユーザ端末2に提供可能である。また、サーバ装置1は、例えば、ユーザ端末2からTV会議機能の利用の要求を受け付け、該TV会議機能を該ユーザ端末2に提供可能である。
サーバ装置1は、NW3を介してユーザ端末2および代理人端末4と接続できれば、どのような場所にあってもよい。また、図2の例では、知財システム100に含まれるサーバ装置1は1台であるが、サーバ装置1の数は複数であってもよい。
ユーザ端末2は、NW3を介してサーバ装置1と接続し、該サーバ装置1に対して、手続きに関する情報を送信する装置である。ユーザ端末2は、コンピュータ(例えば、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)やスマートフォン、携帯電話(例えば、フィーチャーフォン)、PDA(personal digital assistant)、ウェアラブル端末などである。なお、本発明の第1の実施形態において、ユーザ端末2は、これらに限定されない。
ユーザ端末2は、ユーザから受け付けた種々の情報を、サーバ装置1に送信する。ユーザ端末2は、例えば、ユーザから受け付けた手続きに関する情報を、サーバ装置1に送信する。ユーザ端末2は、例えば、外国において行う特許出願に関する情報をユーザから受け付け、該特許出願に関する情報を、サーバ装置1に送信する。ユーザ端末2は、例えば、発明に関する情報を受け付け、サーバ装置1に送信する。なお、ユーザ端末2がサーバ装置1に送信する情報は、手続きに関する情報に限られず、どのような情報であってもよい。
NW3は、サーバ装置1とユーザ端末2、サーバ装置1と代理人端末4を接続し、互いにデータの送受信を行うことが可能な接続経路を提供する。
NW3は、有線ネットワークや無線ネットワークであり、イントラネット、エクストラネット、仮想プライベート・ネットワーク(virtual private network:VPN)、ローカル・エリア・ネットワーク(local area network:LAN)、広域ネットワーク(wide area network:WAN)、インターネット、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)、ISDNs(integrated service digital networks)、無線LANs、LTE(long term evolution)CDMA(code division multiple access)、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、衛星通信などである。なお、本発明の第1の実施形態において、NW3は、これらに限定されない。
代理人端末4は、NW3を介してサーバ装置1と接続し、ユーザ端末2のユーザが送信した情報を、該サーバ装置1から受信する装置である。代理人端末4は、例えば、コンピュータ(例えば、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)やスマートフォン、携帯電話(例えば、フィーチャーフォン)、PDA(personal digital assistant)、ウェアラブル端末などである。なお、本発明の第1の実施形態において、代理人端末4は、これらに限定されない。
また、代理人端末4は、サーバ装置1から受信した手続きに関する情報に基づいて作成された、外国の特許庁や裁判所に提出するための書類を、該外国の特許庁や裁判所に提出する機能を備えていてもよい。なお、外国の特許事務所や法律事務所において、サーバ装置1から手続きに関する情報を受信する代理人端末4と、外国の特許庁や裁判所に所定の書類を提出するための装置とは、別々の装置であってもよい。
(サーバ装置の構成)
図3は、サーバ装置1の構成例を示すブロック図である。図3に示すように、サーバ装置1は、通信部10と、制御部11と、格納部15、表示部16と、入力受付部17とを備える。
通信部10は、NW3を介して所定の情報の送受信を行う。通信部10の通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信部10は、ユーザ端末2と接続して、手続きに関する情報の送受信を行う。また、通信部10は、代理人端末4と接続して、手続きに関する情報の送受信を行う。通信部10は、制御部11からの指示に従って、所定の情報の送受信を行う。また、通信部10は、ユーザ端末2や代理人端末4から受信した所定の情報を、制御部11や格納部15に伝達する。
制御部11は、プログラムに含まれたコードまたは命令によって実現する機能を実行し、例えば、中央処理装置(Central Processing Unit)やマイクロプロセッサ(microprocessor)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(application-specific integrated circuit)、FPGA(field programmable gate array)である。なお、本発明において、制御部11は、これらに限定されない。
図3に示すように、制御部11は、処理部12、生成部13および格納処理部14を含む。
処理部12は、ユーザ端末2または代理人端末4から受信した所定の情報に応じて、所定の処理を実行する。処理部12は、例えば、ユーザ端末2から手続きに関する情報を受信した場合に、該手続きに関する情報を表示部16に表示するための表示データの生成を、生成部13に指示する。また、処理部12は、例えば、ユーザ端末2から手続きに関する情報を受信した場合に、格納処理部14に対して、格納部15に受信した手続きに関する情報を記憶する旨を指示する。さらに、処理部12は、例えば、ユーザ端末2から手続きに関する情報を受信した場合に、通信部10を介して、該受信した手続きに関する情報を代理人端末4に転送するための処理を実行する。
また、処理部12は、ユーザ端末2から、ユーザ端末2から受け付けた要求に応じて、該要求に対応するサービスを提供するための処理を実行する。処理部12は、例えば、ユーザ端末2からTV会議機能の利用の要求を受け付けた場合に、該TV会議機能を利用するための処理を実行する。処理部12は、例えば、ユーザ端末2からTV会議機能の利用の要求を受け付けた場合に、TV会議のための画面表示を表示するための表示データの生成を、生成部13に指示する。
なお、処理部12は、ユーザがユーザ端末2を利用して入力した種々のテキスト情報を表示するための表示データの生成を、生成部13に指示する。また、処理部12は、入力受付部17から受け付けたテキスト情報を表示するための表示データの生成を、生成部13に指示する。入力受付部17から受け付けるテキスト情報は、例えば、ユーザ端末2から受け付けたテキスト情報や手続きに関する情報に対して、サーバ装置1の管理者(オーナー)等が応答するためのテキスト情報である。なお、処理部12は、ユーザ端末2から受け付けたテキスト情報や手続きに関する情報に対して、自動で応答してもよい。
また、処理部12は、代理人端末4から受け付けたテキスト情報や手続きに関する情報を表示するための表示データの生成を、生成部13に指示する。また、処理部12は、例えば、代理人端末4から手続きに関する情報を受信した場合に、格納処理部14に対して、格納部15に受信した手続きに関する情報を記憶する旨を指示する。
処理部12は、生成部13が生成した表示データを、通信部10を介して、ユーザ端末2および/または代理人端末4に送信する。そのため、ユーザ端末2および/または代理人端末4は、生成部13によって生成された種々の画面表示を表示することが可能となる。
なお、処理部12は、上記の例に限られず、知財システム10に含まれる種々のサービスを提供するための処理を実行可能である。
生成部13は、処理部12からの指示に応じて、画面表示を表示するための表示データを生成する。生成部13は、生成した表示データを、通信部10を介して、ユーザ端末2および/または代理人端末4に対して送信する。また、生成部13は、表示データをフレームバッファに書き込み、表示部16に表示させる。
生成部13は、例えば、ユーザ端末2または代理人端末4から受信したテキスト情報や、手続きに関する情報を、いわゆるチャットルームに表示するための表示データを生成する。また、生成部13は、例えば、TV会議を行うための画面表示を表示するための表示データを生成する。なお、これらの例に限られず、表示部13は、ユーザ端末2や代理人端末4、表示部16に表示するための種々の表示データを生成する。
格納処理部14は、処理部12からの指示に基づいて、ユーザ端末2または代理人端末4から受信した情報を、格納部15に記憶する。格納処理部14は、処理部12からの指示に基づいて、ユーザ端末2または代理人端末4から特許出願に関する情報を、格納部15に記憶する。
格納処理部14は、例えば、ユーザ端末2ごとに、該ユーザ端末2から受信した情報を、格納部15に記憶する。格納処理部14は、例えば、複数のユーザ端末2の各々から受信した情報を、格納部15の異なる領域にそれぞれ記憶する。格納処理部14は、一のユーザ端末2から受信した情報を、他のユーザ端末2がアクセスできない態様で、該一のユーザ端末2から受信した情報を、格納部15に記憶する。
格納部15は、サーバ装置1が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。また、格納部15は、格納処理部14からの指示に基づいて、ユーザ端末2から受信した情報を記憶する。なお、格納部15は、HDD、SSD、フラッシュメモリなど各種の記憶媒体により実現される。ただし、本発明の第1の実施形態において、格納部15は、これらに限定されない。
表示部16は、フレームバッファに書き込まれた表示データに従って、所定の画面表示を表示する。表示部16は、例えば、モニタ(液晶ディスプレイやOELD(organic electroluminescence display))、ヘッドマウントディスプレイ(HDM:Head Mounted Display)など、画像やテキスト情報等を表示可能な装置により実現される。なお、本発明の第1の実施形態において、表示部16は、これらに限定されない。
入力受付部17は、サーバ装置1に対する各種操作を受け付ける。入力受付部17は、例えば、サーバ装置1の管理者(オーナー)からの入力を受け付けて、当該入力に関する情報を制御部11に伝達する。入力受付部17は、例えば、タッチパネルやキーボード等に代表されるハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイス、カメラ(動画像を介した操作入力)、マイク(音声による操作入力)などである。ただし、本発明の第1の実施形態において、入力受付部17は、これらに限定されない。
入力受付部17は、サーバ装置1の管理者やスタッフが、ユーザや外国代理人に通知するための情報を入力することができる。知財システム100では、ユーザ端末2から受信した情報をチェックし、不足や誤りがあった場合に、ユーザに対して修正や変更、追加を促す。また、代理人端末4から受信した情報のうち、ユーザには対応方法が分かりにくい情報があった場合に、それらの情報の意味や内容を説明するための情報を追加して、当該受信した情報とともに、ユーザ端末2に通知する。このような、管理者やスタッフがユーザに通知するための情報は、入力受付部17によって、サーバ装置1に入力される。
(ユーザ端末2および代理人端末4の構成)
図4は、ユーザ端末2の構成例を示すブロック図である。図4に示すように、ユーザ端末2は、端末通信部20と、端末制御部21と、記憶部25、端末表示部26と、操作受付部27とを備える。代理人端末4は、ユーザ端末2と同様の構成である。以下では、ユーザ端末2を例にしてその構成例を説明し、代理人端末4の構成は、ユーザ端末2と同様であるため、詳細な説明は省略される。
端末通信部20は、NW3を介して所定の情報の送受信を行う。端末通信部20の通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。端末通信部20は、サーバ装置1と接続して、所定の情報の送受信を行う。
端末制御部21は、プログラムに含まれたコードまたは命令によって実現する機能を実行し、例えば、中央処理装置やマイクロプロセッサ、プロセッサコア、マルチプロセッサ、ASIC、FPGAである。なお、本発明において、制御部21は、これらに限定されない。
図4に示すように、端末制御部21は、送信処理部22、表示処理部23および記憶処理部24を含む。
送信処理部22は、例えば、操作受付部26から受け付けたテキスト情報を、端末通信部20を介して、サーバ装置1に送信する。また、送信処理部22は、操作受付部27から受け付けた種々の要求を、サーバ装置1に送信する。
表示処理部23は、サーバ装置1から受信した表示データを、端末表示部26に表示するための処理を行う。表示処理部23は、例えば、サーバ装置1から受信したテキスト情報を表示するための表示データを、端末表示部26に表示するための処理を行う。表示処理部23は、表示データをフレームバッファに書き込み、端末表示部26に表示させる。
記憶処理部24は、サーバ装置1から受け付けたテキスト情報や手続きに関する情報を、記憶部25に記憶する処理を行う。
端末表示部26は、フレームバッファに書き込まれた表示データに従って、所定の画面表示を表示する。端末表示部16は、例えば、モニタ(液晶ディスプレイやOELD)、ヘッドマウントディスプレイ(HDM)など、画像やテキスト情報等を表示可能な装置により実現される。なお、本発明の第1の実施形態において、端末表示部26は、これらに限定されない。
操作受付部27は、ユーザ端末2に対する各種操作を受け付ける。操作受付部27は、例えば、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に関する情報を送信処理部22に伝達する。操作受付部27は、例えば、タッチパネルやキーボード等に代表されるハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイス、カメラ(動画像を介した操作入力)、マイク(音声による操作入力)などである。ただし、本発明の第1の実施形態において、操作受付部27は、これらに限定されない。
記憶部25は、ユーザ端末2が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。また、記憶部25は、記憶処理部24からの指示に基づいて、サーバ装置1から受信した情報を記憶する。なお、記憶部25は、HDD、SSD、フラッシュメモリなど各種の記憶媒体により実現される。ただし、本発明の第1の実施形態において、記憶部25は、これらに限定されない。
端末表示部26は、フレームバッファに書き込まれた表示データに従って、所定の画面表示を表示する。端末表示部26は、例えば、モニタ(液晶ディスプレイやOELD)、ヘッドマウントディスプレイ(HDM)など、画像やテキスト情報等を表示可能な装置により実現される。なお、本発明の第1の実施形態において、端末表示部26は、これらに限定されない。
操作受付部27は、ユーザ端末2に対する各種操作を受け付ける。操作受付部27は、例えば、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に関する情報を端末制御部21に伝達する。操作受付部27は、例えば、タッチパネルやキーボード等に代表されるハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイス、カメラ(動画像を介した操作入力)、マイク(音声による操作入力)などである。ただし、本発明の第1の実施形態において、操作受付部27は、これらに限定されない。
(画面表示)
図5乃至9は、サーバ装置1の生成部13が生成した表示データに基づいて、ユーザ端末2の端末表示部26に表示される画面表示の例を示す模式図である。
図5は、サーバ装置1が提供する知財システム100のサービスを提供するためのWebページにおけるトップ画面200である。図5に示すように、トップ画面200は、知財システム100紹介する説明領域201と、該各種サービスに対応するアイコン202とを含む。
説明領域201は、知財システム100が提供する各種サービスをテキストやイラストにより紹介するための情報を含む。また、説明領域201は、知財システム100に関する説明が記載されているHPへのリンク情報を含んでいてもよく、ユーザが該リンク情報をクリックすることで、当該HPに移動することができる。なお、説明領域201は、これらの例に限られず、知財システム100の利用方法など、どのような情報が掲載されてもよい。
また、トップ画面200は、知財システム100が提供する各種サービスの各々に対応するアイコン202を含む。各種サービスは、例えば、特許出願、意匠登録出願、商標出願、訴訟などである。ユーザは、トップ画面200に含まれる各種サービスに対応するアイコン202をクリックすることで、該アイコン202に対応するサービスのためのページに移動することができる。なお、各種サービスに対応するアイコン202をクリックした場合、知財システム100にログインするためのログイン画面に移動するように構成してもよい。
トップ画面200は、ユーザが知財システム100にログインするためのページに移動するためのリンク情報に対応するアイコン203を含んでいてもよい。ユーザは、トップ画面201に含まれるアイコン203をクリックして、ログイン画面(図示しない)に移動し、例えばユーザIDやパスワードを入力して、知財システム100にログインする。ユーザは、知財システム100にログインした後に、ログイン後のトップ画面200において該知財システム100が提供する各種サービスに対応するアイコン202のいずれかを選択(クリック)して、該アイコン202に対応するサービスを提供するためのページに移動することができる。
なお、トップ画面201は、上記の例以外にも、種々の情報やアイコンを含んでいてもよい。
図6は、知財システム100のメイン画面301である。メイン画面301は、知財システム100が提供する各種サービス(特許出願や意匠登録出願など)ごとに、設けられる。なお、メイン画面301は、各種サービスごとではなく、ユーザごとに設けられていてもよい。
メイン画面301は、他のユーザや外国の代理人、知財システム100の管理者などと情報のやり取りを行うためのチャットルーム302を含む。チャットルームは、ユーザや他のユーザ、外国の代理人、知財システム100の管理者などが、ユーザ端末2や代理人端末4などを介してサーバ装置1に対して通知した種々の情報を表示するための領域である。チャットルームは、時系列ごとに、ユーザなどから通知された情報を表示する。
図6の例では、チャットルーム302には、「ご相談した発明説明書をアップします。」といったテキスト情報や、「発明説明書_0823」や「図面_0823」などの手続きに関する情報が表示される。
また、チャットルーム302には、表示された情報に付随して、当該情報を表示した時刻を示す情報と、当該情報を他のユーザが閲覧したか否かを示す情報である「既読」とが表示される。「既読」という文字は、チャットルーム302に表示された情報が、当該情報を送信したユーザ端末2や代理人端末4以外の端末において表示されたことを示す。例えば、一のユーザ端末2が「ご相談した発明説明書をアップします。」というテキスト文字を送信した場合に、他のユーザ端末2において該「ご相談した発明説明書をアップします。」というテキスト文字が表示されたことに応じて、「既読」という文字を表示する。なお、チェットルーム302に複数のユーザ等が参加している場合に、「既読」という文字の周辺には、対象となる情報が表示されたユーザ端末2等の数が表示される。
また、チャットルーム302には、ユーザ端末2からの情報に対して、サーバ装置1が自動的に応答したことを示す情報が表示されてもよい。図6の例では、サーバ装置1は、「受領しました。」や「受領したファイルはフォルダAに格納しました。」を自動的に応答する。
また、チャットルーム302には、サーバ装置1の管理者やスタッフが、ユーザ端末2から受信した情報をチェックして、不足や誤りを発見した場合に、ユーザに対して修正や追加を促すための情報を表示してもよい。例えば、図6の例では、サーバ装置1の管理ややスタッフであるISHIHARAは、ユーザ端末2から受信した、「発明説明書_0823」や「図面_0823」を確認して、“発明者の情報”が不足していることを発見し、その情報の追加を要求する情報である「発明者の情報を教えてください。」を表示する。
メイン画面301は、ユーザに関連する他のユーザに対応するアイコン303を含んでいてもよい。ユーザは、メイン画面301の他のユーザに対応するアイコン303を選択して、選択した他のユーザを、チャットルーム302に参加させることができる。例えば、ユーザは、他のユーザであるユーザAに対応するアイコン303を選択して、該ユーザAをチャットルーム302に参加させることができる。チャットルーム302に参加した他のユーザは、該チャットルーム302において、テキスト情報や手続きに関する情報を登録(アップロード)することが可能になる。メイン画面301は、複数の他のユーザの各々に対応するアイコン303を含んでいてもよい。メイン画面301に表示できないアイコン303は、ユーザが該メイン画面301においてアイコン303が表示されている領域をスクロールすることにより、表示することができる。
ユーザがメイン画面301において他のユーザに対応するアイコン303を選択すると、チャットルーム302を表示する領域には、該選択したアイコン303に対応する他のユーザと所定の情報をやり取りするためのチャットルーム302が表示される。そのため、ユーザは、表示されたチャットルーム302を用いて、選択したアイコン303に対応する他のユーザと、所定の情報をやり取りすることが可能となる。
メイン画面301は、複数のユーザや外国代理人を含むグループに対応するアイコン304を含んでいてもよい。ユーザは、グループに属する複数のユーザや外国代理人と、チャットルーム302においてテキスト情報や手続きに関する情報を送受信可能である。ユーザは、メイン画面301に含まれるアイコン304を選択することにより、チャットルーム302を用いて種々の情報をやり取りするグループを決定することができる。メイン画面301は、複数のグループに対応するアイコン304を含んでいてもよい。メイン画面301に表示できないアイコン304は、ユーザがメイン画面301においてアイコン304が表示されている領域をスクロールすることにより、表示することができる。
ユーザが、メイン画面301において、グループに対応するアイコン304を選択すると、チャットルーム302を表示する領域には、該選択したアイコン34に対応するグループに属するユーザや外国代理人と所定の情報をやり取りするためのチャットルーム302が表示される。そのため、ユーザは、表示されたチャットルーム302を用いて、選択したアイコン304に対応するグループに属する他のユーザや外国代理人と、所定の情報をやり取りすることが可能となる。
メイン画面301は、カレンダー機能に対応するアイコン305を含んでいてもよい。カレンダー機能は、例えば、低額または無料で提供されているカレンダー機能を用いることができる。カレンダー機能に対応するアイコン305が選択された場合、カレンダーを表示するカレンダー画面401に移動する。
図7は、カレンダー画面401の構成例を示す模式図である。図7に示すように、カレンダー画面401は、カレンダーが表示され、ユーザに関連する種々の予定が該カレンダー上に表示される。図7に示すように、カレンダー画面401は、外国の特許庁に対する手続きの内容と、その期限を表示する。カレンダー画面401は、例えば、“8月7日(月)”が、“PP011J”という案件の庁期限であることを表示する。また、カレンダー画面401は、例えば、“8月4日(金)14:00”が、“打合せ”の日程であることを表示する。
知財システム100において、カレンダー画面401に表示される庁期限などの予定は、ユーザが該カレンダー画面401において入力可能である。また、カレンダー画面401に表示される庁期限などの予定は、サーバ装置1の管理者やスタッフが入力してもよい。例えば、サーバ装置1の管理者やスタッフは、サーバ装置1が外国代理人4から情報を受信した場合に、当該情報をチェックして、外国における庁期限等を確認し、カレンダーに入力してもよい。また、カレンダー画面401に表示される庁期限などの予定は、ユーザがチャットルーム302などに情報をアップロードする際に、自動的に更新されてもよい。
なお、知財システム100において、カレンダー画面401に表示される予定は、知財関連の予定に限られず、ユーザの予定であれば、どのような予定を含んでいてもよい。
メイン画面301は、フォルダ機能に対応するアイコン306を含んでいてもよい。フォルダ機能は、ユーザがチャットルーム302にアップロードした手続きに関する情報を記憶する機能である。フォルダ機能に対応するアイコン306が選択された場合、フォルダを表示するカレンダー画面501に移動する。
図8は、フォルダ画面501の構成例を示す模式図である。図8に示すように、フォルダ画面501は、各種のファイルが格納されたフォルダ502が表示される。例えば、“フォルダA_新規出願の件”というフォルダには、新規出願に関する書類などのファイルが格納される。
フォルダ画面501には、フォルダ502の“名前”と、該フォルダ502に各種ファイルを登録した時刻である“更新日時”と、該フォルダ502に格納されているファイルの“サイズ”が対応付けて記憶されている。なお、フォルダ502の“名前”は、サーバ装置1の管理者やスタッフが決定・入力してもよい。
なお、ユーザや外国代理人がチャットルーム302にアップロードしたファイルは、フォルダに自動的に格納されてもよい。例えば、ユーザが、新規出願というタイトルのチャットルーム302においてアップロードした種々の情報は、新規出願という名前が付されたフォルダ502に自動的に格納されてもよい。なお、ユーザや外国代理人がチャットルーム302にアップロードしたファイルは、フォルダ502の“名前”は、サーバ装置1の管理者やスタッフが格納してもよい。
また、ユーザや外国代理人は、フォルダ画面501のフォルダ502に格納されているファイルを開き、内容を修正・変更することができる。また、ユーザや外国代理人は、チャットルーム302にファイルをアップロードしてもよいし、フォルダ画面501においてフォルダ502を指定して、ファイルを格納することもできる。
メイン画面301は、翻訳の機能に対応するアイコン307を含んでいてもよい。図6に示すように、メイン画面301は、翻訳に対応するアイコン307として、“Translation”を含む。
翻訳の機能は、ユーザや外国代理人によってアップロードされた所定の情報を、翻訳するための機能である。例えば、ユーザが日本語で記載されたファイルをチャットルーム302にアップロードした場合、該ファイルを英語や中国語に翻訳する機能を提供する。また、外国代理人がアップロードした英語や中国語で記載されたファイルを、該ファイルを日本語に翻訳する機能を提供する。
翻訳の機能は、知的財産に特有の表現や内容を的確に翻訳可能であることが望ましい。翻訳の機能は、例えば、所定の表現や内容を予め定められたルール(規則)に基づいて翻訳するルール型の機械翻訳と、大量の翻訳文(例文や過去の翻訳結果など)に基づいて統計的に翻訳モデルを学習することにより翻訳を行う統計型の機械翻訳を組み合わせた、ハイブリッド型の機械翻訳であってもよい。ルール型の機械翻訳は、例えば、単語や文法の組み合わせにより翻訳を行うため、特有の表現等を含む知的財産の分野であっても、誤訳を低減した内容で翻訳可能である。また、統計型の機械翻訳は、機械学習した翻訳モデルにより翻訳を行うため、種々の技術分野に関しても、誤訳を低減した内容で翻訳可能である。そして、知財システム100における翻訳の機能は、これらのハイブリットにより翻訳を行うため、種々の技術分野や法律分野を含む知的財産に関する翻訳であっても、誤訳を低減した内容で翻訳可能である。
なお、翻訳の機能は、機械学習でなく、翻訳者が行うものであってもよいことは言うまでもない。
ユーザは、チャットルーム302にアップされたファイルを該チャットルーム302上で特定して、アイコン307を選択すると、特定したファイルが所定の言語に翻訳される。なお、アイコン307を選択した場合、さらに翻訳する言語を選択するためのタブやアイコンが表示されてもよい。ユーザは、翻訳したい言語のタブやアイコンを選択することにより、特定したファイルを選択した言語に翻訳することができる。
なお、本発明の第1の実施形態における知財システム100においては、ファイルの翻訳は、例えば、低額または無料で提供されている翻訳サービス等を用いることができる。
また、本発明の第1の実施形態において、翻訳の機能は、ユーザや外国代理人がチャットルーム302にファイルをアップロードした際に、該ファイルに対して自動的に実行されるものであってもよい。
メイン画面301は、複数の外国代理人の各々に対応するアイコン308を含んでいてもよい。ユーザは、アイコン308を選択して、手続きを依頼する外国代理人を、チャットルーム302に参加させることができ、該外国代理人と情報のやり取りを行うことが可能となる。また、メイン画面301は、複数の外国代理人の各々に対応するアイコン308を含んでいてもよい。メイン画面301に表示できないアイコン308は、ユーザが該メイン画面301においてアイコン308が表示されている領域をスクロールすることにより、表示することができる。
アイコン308には、代理人に関する情報が表示されてもよい。アイコン308は、例えば、代理人の名前や、該代理人が所属する特許事務所や法律事務所の名前が表示されてもよい。また、アイコン308には、代理人ごとに、該代理人に手続きを依頼した場合の費用や、手続きに要する時間などが表示されてもよい。ユーザは、費用や時間等を確認して、手続きを依頼する代理人を選択することが可能となる。
なお、ユーザが、複数の代理人の各々の詳細な情報を確認するために、該ユーザがアイコン308をクリックすると、該詳細な情報を確認するためのページに移動するように構成されていてもよい。詳細な情報には、代理人の所属する特許事務所や法律事務所の詳細な内容や、手続きに要する費用、代理人の経歴などが表示されていてもよい。ユーザは、複数の代理人の各々について、例えば、手続きに要する費用を確認することにより、いずれの代理人に手続きを依頼するか決定することができる。一方。代理人は、ユーザから選択を受けるように、例えば割引などを行った費用を提示することが可能となる。
メイン画面301は、外国代理人とTV会議するための機能に対応するアイコン309を含んでいてもよい。ユーザがTV会議を行いたい外国代理人に対応するアイコン308を特定し、TV会議に対応するアイコン309を選択すると、特定した外国代理人とTV会議するためのTV会議画面に移動する。
ユーザは、外国代理人とTV会議することにより、手続きに関する内容や手続きに要する費用などについて該外国代理人から直接説明を付けることができる。
また、メイン画面301は、Optionとして、“IPリエゾン”に対応するアイコン310と、“手続きの流れ”に対応するアイコン311とを含んでいてもよい。なお、Optionに含まれる機能は、Optionを利用するための費用を支払っているユーザだけに利用させてもよいし、全てのユーザが利用可能であってもよい。
IPリエゾンは、発明者に所定の質問を行うことで、該発明者から発明を引き出すことが可能なサービスである。IPリエゾンでは、例えば、「発明のポイントは何ですか?」や「発明の新しい部分はどこですか?」といった所定の質問を行い、発明者から回答を得ることで、発明が明確化される。なお、IPリエゾンにおいて、発明者に対して行う質問はこれらの例に限られず、発明を引き出すための質問であれば、どのような質問であってもよい。IPリエゾンでは、発明者に種々の質問を行うことで、特許出願可能な状態まで発明を明確化することができる。
図9は、IPリエゾンの機能を提供するためのリエゾン画面601の構成例を示す模式図である。図9に示すように、リエゾン画面601は、発明に関する種々の質問を行い、それに対して発明者が回答するチャットルーム602を含む。図9に示すように、発明者に対する質問は、Systemが自動的に行ってもよいし、知財システム100の管理者やスタッフなどが行ってもよい。ユーザである発明者は、チャットルーム602に表示される質問の各々に対して回答する。発明者からの回答は、フォルダ502に自動的に記憶される。ユーザである発明者は、該フォルダ502に記憶されたファイルを用いて、発明を確認することができるとともに、特許出願に関する所定の手続きを行うことが可能となる。
なお、図9に示すチャットルーム602は、複数の発明者が参加可能であり、該複数の発明者が協働して質問に回答することで、発明を明確化することもできる。また、図9に示すチャットルーム602における発明者からの回答は、日時と共にフォルダ502に記憶することができ、該フォルダ502に記憶されたファイルは、いわゆる研究ノートとしても利用可能である。
また、IPリエゾンの機能は、発明者が回答した内容に基づいて、先行文献調査を実行するように構成されていてもよい。サーバ装置1は、NW3を介して、特許文献や論文などを提供する種々のサービスに接続し、発明者が回答した内容に基づいて、先行文献調査を実行する。サーバ装置1は、発見した先行文献を、チャットルーム602に自動的にアップロードしてもよい。
また、IPリエゾンの機能は、ユーザの発明と発見した先行文献との関連性を、チャットルーム602や他のページに、ツリー状のマップにより示してもよい。ユーザは、ツリー状のマップにより、ユーザの発明について、関連する文献などの関連性を把握することができ、ユーザの発明の特許性を検討することや、関連する文献等から該ユーザの発明をさらにブラッシュアップすることなどが可能となる。なお、IPリエゾン機能は、ユーザの発明との関連性に限られず、先行文献同士の関連性を表示してもよい。また、IPリエゾン機能は、ツリー状のマップ以外の方法により、関連性を表示してもい。
また、IPリエゾンの機能は、ユーザの発明と、先行文献との類似性を、分布図としてマップに表示可能である。マップは、例えば、中心をユーザの発明として、類似度の高い先行文献ほど中心に近い位置にプロットされるものであってもよい。当該マップにより、ユーザは、該ユーザの発明と、複数の先行文献との類似性を確認することができる。また、ユーザは、該ユーザの発明の先行文献として適切な既存特許や論文等を発見することもできる。また、ユーザは、該ユーザの発明に類似する先行文献を確認することで、該ユーザの発明の特許性を判断することもできる。例えば、ユーザは、マップにおいて、中心(ユーザの発明)に近い位置に、多数のプロットがある場合には、該ユーザの発明に近い先行文献が多数あることを確認でき、該ユーザの発明の特許性を高めるための追加のアイデアを考えることが可能となる。、また、ユーザは、マップにおいて、中心に近い位置にあまりプロットがない場合には、該ユーザの発明に類似する先行文献があまりないことを確認でき、複数の出願を検討することや、出願に係る発明の範囲を広げることなどを検討可能である。
また、IPリエゾンの機能は、ユーザの発明が複数ある場合に、その複数のユーザの発明をクラスタとして、当該クラスタに近い複数の先行文献群(先行文献のクラスタ)を可視化可能なマップを示してもよい。
また、IPリエゾンの機能は、チャットルーム602に参加している発明者に関する情報から、該発明者と同様の研究開発を行っている研究者等を特定するように構成されていてもよい。サーバ装置1は、NW3を介して、複数の発明者に関する情報が提供されているサービスに接続し、チャットルーム602に参加している発明者と同様の研究開発を行っている研究者等を特定する。サーバ装置1は、特定した研究者等に関する情報を、チャットルーム602に自動的にアップロードしてもよい。
図10は、手続きの流れの機能を提供するための手続フロー画面701の構成例を示す模式図である。図10に示すように、手続フロー画面701は、現在行っているユーザに関連する手続きが、出願から権利化までの全体の手続きの中でどの部分に当たるのかを表示する。図10に示すように、手続フロー画面701は、手続きの全体のフローを含み、そのうち現在ユーザが行っている手続きに該当するフローの背景などが強調される。これにより、ユーザは、現在行っている手続きの全体のフローにおける位置を確認することが可能となる。また、ユーザは、手続フロー画面701を確認することにより、次に行わなければならないフローを把握することもできる。
手続フロー画面701は、ユーザが関わっている手続きごとに設けられる。例えば、ユーザが、特許出願と商標登録出願とを行っている場合には、該特許出願の手続フロー画面701と、該商標登録出願の手続フロー画面701とが設けられる。
図11は、本発明の第1の実施形態における知財システム100の動作例を示すシーケンス図である。
図11に示すように、ユーザ端末2の操作受付部27は、ユーザからの操作を受け付ける(S101)。操作受付部27は、例えば、ユーザからキーボードやマイクを介して、知的財産に関する情報を受け付ける。
送信処理部22は、ユーザから受け付けた知的財産に関する情報を、サーバ装置1に送信する(S102)。知的財産に関する情報は、例えば、所定の形式のファイルや、テキスト情報等である。
サーバ装置1の格納部14は、ユーザ端末2から受信した知的財産に関する情報を、格納部15に格納する(S103)。
また、生成部13は、知的財産に関する情報を表示するための表示データを生成する(S104)。生成部13は、例えば、知的財産に関する情報を含むチャットルームを表示するための表示データを生成する。なお、該チャットルームは、ユーザおよび外国代理人が互いに互いに情報をやり取り可能である。
処理部12は、生成部13が生成した表示データを、送信部10を介して、ユーザ端末2および代理人端末4に送信する(S105)
ユーザ端末2および代理人端末4は、受信した表示データに基づいて、表示画面を表示部に表示する(S106)。ユーザ端末2および代理人端末4は、表示データに基づいて、チャットルームを表示する。
代理人端末4は、サーバ装置1に対して、知的財産に関する情報の少なくとも一部を要求する(S107)。代理人端末4は、表示されたチャットルームにおいて外国代理人がダウンロードしたい情報を選択した場合に、該要求をサーバ装置1に送信してもよい。
サーバ装置1の処理部12は、代理人端末4からの要求に応じて、知的財産に関する情報の少なくとも一部を、該代理人端末4に送信する(S108)。
上記のとおり、本発明の第1の実施形態において、サーバ装置1は、ユーザ端末2から受信した情報を、代理人端末4に転送可能である。そのため、知財システム100は、代理人に対して知的財産の手続きに関する情報を把握させるために必要な時間やコストを低減することができる。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態は、サーバ装置1が、違法にアップロードされた動画を検索し、検索した結果をユーザや外国代理人に通知する場合の実施形態である。
図12は、本発明の第2の実施形態における知財システム100の構成例を示す図である。図12に示すように、知財システム100は、違法にアップロードされた動画が記憶される記憶装置6を備える。知財システム100は、複数の記憶装置6を備えていてもよい。
記憶装置6は、違法にアップロードされたTV番組や映画などを記憶する。記憶装置6は、違法な動画をアップロードした者の住所または居所がある国以外の国に設けられていてもよい。記憶装置6は、違法にアップロードされた複数の動画を記憶していてもよい。
なお、違法にアップロードされたTV番組や映画は、該TV番組や動画をそのままアップロードされるのではなく、所定の修正・変更を加えてアップロードされる。
図13は、違法にアップロードされた動画801の例を示す模式図である。図13に示すように、違法にアップロードされた動画は、例えば、TV番組や映画を表示する領域802の周辺部に、該TV番組や映画とは関係のない領域803が設けられる。TV番組や映画とは関係のない領域803が設けられることにより、違法にアップロードされた動画は、TV番組や映画を表示する領域802とマッチングすることができなくなり、検出することが困難となる。なお、TV番組や映画802は、違法にアップロードされた動画801の右下や左下、右上、左上、中央などに設けられ、該TV番組や映画を表示する領域802以外はTV番組や映画とは関係のない領域803となる。
そこで、本発明の第2の実施形態では、TV番組や映画に含まれる色(色彩)の変化や、音声に基づいて、違法にアップロードされた動画を特定する。
図14は、本発明の第2の実施形態におけるサーバ装置1の構成例を示す図である。サーバ装置1の制御部11は、特定部18を含む。特定部18は、ユーザから提供を受けた動画に関する情報に基づいて、記憶装置6に記憶された違法にアップロードされた動画を特定する。
ユーザから提供を受ける“TV番組や映画に関する情報”は、例えば、TV番組や映画に含まれる色(色彩)の配合に関する情報である。色の配合に関する情報は、例えば、TV番組や映画に含まれる色の配合に関する情報である。また、色の配合に関する情報は、例えば、動画を表示する画面における、色の配合比率である。例えば、色の配合に関する情報は、RGBカラーモデルの色の配合比率である。また、“TV番組や映画に関する情報”は、例えば、TV番組や映画に含まれる音声に関する情報である。
特定部18は、ユーザから提供を受けた“色(色彩)の配合に関する情報”や“音声に関する情報”を用いて、違法にアップロードされた動画を特定する。特定部18は、例えば、“色(色彩)の配合に関する情報”に基づいて、同様の色の配合である動画を、違法にアップロードされた動画と特定する。
また、特定部18は、例えば、“TV番組や映画に含まれる音声”に基づいて、同様の音声が含まれる動画を、違法にアップロードされた動画と特定する。特定部18は、動画内にTV番組や映画とは関係のない領域803が含まれていたとしても、該動画の音声は、ユーザから提供を受けた“TV番組や映画に含まれる音声”と同様になるため、違法にアップロードされた動画を特定することができる。
なお、ユーザから提供を受ける“TV番組や映画に関する情報”は、例えば、TV番組や映画に含まれる色(色彩)の変化に関する情報であってもよい。
特定部18は、ユーザから提供を受けた“TV番組や映画に含まれる色(色彩)の変化”や“TV番組や映画に含まれる音声”を用いて、違法にアップロードされた動画を特定する。特定部18は、例えば、“TV番組や映画に含まれる色(色彩)の変化”に基づいて、同様に色(色彩)が変化する動画を、違法にアップロードされた動画と特定する。特定部18は、動画内にTV番組や映画とは関係のない領域803が含まれていたとしても、TV番組や映画を表示する領域802の色(色彩)の変化は、ユーザから提供を受けた“TV番組や映画に含まれる色(色彩)の変化”と同様になるため、違法にアップロードされた動画を特定することができる。
特定部18は、違法にアップロードされた動画を特定した場合、ユーザ端末2や代理人端末4に、該違法にアップロードされた動画に関する情報を通知する。例えば、特定部18は、違法にアップロードされた動画に関する情報を、ユーザ端末2に通知する。違法にアップロードされた動画に関する情報は、例えば、該違法にアップロードされた動画を閲覧可能なページのURLである。また、違法にアップロードされた動画に関する情報は、該違法にアップロードされた動画を記憶する記憶装置6を特定可能な識別子(IPアドレスなど)であってもよい。
サーバ装置1から違法にアップロードされた動画に関する情報の通知を受けたユーザや外国代理人は、記憶装置6を管理する管理者に対して、該違法にアップロードされた動画の削除を要求する。また、違法に動画をアップロードした者に対して、削除の要求や法的な措置を行うことが可能となる。
図15は、本発明の第2の実施形態における、サーバ装置1の動作例を示すフローチャートである。
図15に示すように、サーバ装置1の特定部18は、通信部10を介して、ユーザ端末2から、“TV番組や映画に関する情報”を受信する(S201)。特定部18は、例えば、通信部10を介して、ユーザ端末2から、TV番組や映画に含まれる色(色彩)の変化に関する情報を受信する。また、特定部18は、例えば、通信部10を介して、ユーザ端末2から、TV番組や映画に含まれる音声に関する情報を受信する。
特定部18は、動画を視聴するための種々のサービスを提供する記憶装置6に接続し、該記憶装置6が提供するサービス内に、ユーザ端末2から受信した“TV番組や映画に関する情報”に一致する動画が存在しないか否かを特定する(S202)。特定部18は、例えば、記憶装置6が提供するサービス内に、ユーザ端末2から受信した“TV番組や映画に含まれる色(色彩)の変化”に一致する動画が存在しないか否かを特定する。なお、特定部18は、例えば、記憶装置6が提供するサービス内に、ユーザ端末2から受信した“TV番組や映画に含まれる音声”に一致する動画が存在しないか否かを特定してもよい。
特定部18は、ユーザ端末2から受信した“TV番組や映画に関する情報”に一致する動画が、記憶装置6が提供するサービス内に存在する場合(S202のYES)、該動画を主張するためのページのURLや、該記憶装置6を識別可能な識別子を、通信部10を介して、ユーザ端末2および代理人端末4に通知する(S203)。
一方、特定部18は、ユーザ端末2から受信した“TV番組や映画に関する情報”に一致する動画が、記憶装置6が提供するサービス内に存在しない場合(S202のNO)、処理を終了する。
サーバ装置1は、ユーザ端末2から“TV番組や映画に含まれる色(色彩)の変化”と“TV番組や映画に含まれる音声”との両方により、記憶装置6が提供するサービス内に、ユーザ端末2から受信した“TV番組や映画に関する情報”に一致する動画が存在しないか否かを特定してもよい。
なお、サーバ装置1は、複数の記憶装置6がある場合に、該複数の記憶装置6の各々に対して、上記のS201乃至S203の処理を実行して、違法にアップロードされた動画を特定する。
上記のとおり、本発明の第2の実施形態において、サーバ装置1は、違法にアップロードされた動画を検索し、検索した結果をユーザや外国代理人に通知する。そのため、ユーザや外国代理人は、当該違法に動画をアップロードした者に対して、削除の要求や法的な措置を行うことが可能となる
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。また、上記実施の形態に示す構成を適宜組み合わせることとしてもよい。