WO2010131465A1

WO2010131465A1 - 業務支援システム及び業務支援方法

Info

Publication number: WO2010131465A1
Application number: PCT/JP2010/003223
Authority: WO
Inventors: 森健市
Original assignee: Mori Kenichi
Priority date: 2009-05-13
Filing date: 2010-05-12
Publication date: 2010-11-18

Abstract

　コストを削減した専門業務の業務支援システムを提供する。専門業務を支援するために、ソーシャルネットワークを用いた業務支援システムを提供する。この業務支援システムでは、専門業務の顧客を募集する広報用ソーシャルネットワーク手段を用いる。さらに、専門業務の外部スタッフを募集する外部スタッフ募集用ソーシャルネットワーク手段も用いる。加えて、広報用ソーシャルネットワーク手段のユーザと、外部スタッフ募集用ソーシャルネットワーク手段のユーザとの間でファイルを交換するファイル交換手段を使用する。そしで、アカウント発行手段により、広報用ソーシャルネットワーク手段のユーザと、外部スタッフ募集用ソーシャルネットワーク手段のユーザとに審査を行って、ファイル交換手段のアカウントを発行する。

Description

業務支援システム及び業務支援方法

　本発明は、業務支援システム及び業務支援方法に係り、特にソーシャルネットワークを用いた秘匿度の高い業務支援システム及び業務支援方法に関する。

　企業や個人の活動が活発化した現代社会においては、従来は予想もされなかった紛争が発生するとともに、その量も激増の一途にある。
　これらの紛争を解決し、または予防すべき専門職として、弁護士に対する期待は高まっている。
　しかしながら、以前から、弁護士業務についてはサービス提供についての敷居の高さ、広報不足などによる適切な弁護士の選択が困難であることが問題として指摘されてきた。
　また、半数以上の弁護士が大都市に偏在し、地方の在住者や零細企業にとって、弁護士サービスにアクセスすることは地理的にも容易でない。

　さらに、サービスを提供すべき弁護士の側でも、広報をしたり、社会の変化に対応すべく業務内容を改革するなどの努力を怠ってきたことも否めない。
　このようにして、弁護士業務については、サービスへのアクセス障害があることや、顧客に対するサービス提供がうまく機能していないことなどが大きな問題とされてきた。

　このような弁護士業務の特殊性を鑑みた上で、従来のウェブサービスを用いて弁護士業務を支援するシステムが考えられる。
　ここで、特許文献１を参照すると、ユーザ情報に対応付けて、ユーザ情報の開示範囲が、ネットワークの参加者個々に、またはネットワークの参加者の属性に応じて設定されているコミュニケーションサービスシステムが記載されている（以下、従来技術１とする。）。
　従来技術１のコミュニケーションサービスシステムは、ＳＮＳ（ソーシャルネットワーキングサービス、ソーシャルネットワーク）において、効果的な情報の開示制限を行い、ユーザの参加する複数のコミュニティから複合的かつ効果的な情報を提供することが可能となる。

特開２００８－１４０１７４号公報

　しかしながら、従来技術１のコミュニケーションサービスシステムは、管理者がユーザ情報によりアクセス権を制限するだけであり、公開されたユーザのグループと、非公開のユーザのグループとの間で守秘する必要があるファイル等をやりとりすることは考慮されていなかった。このため、専門性の高い業務には用いることができなかった。
　また、従来技術１のコミュニケーションサービスシステムは、専用のサーバとクライアントのシステムを構築する必要があり、既存の「クラウド」コンピューティングを用いることができないため、コストがかかるという問題があった。

　本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、上述の課題を解消することを課題とする。

　本発明の業務支援システムは、専門業務を支援するソーシャルネットワークを用いた業務支援システムにおいて、前記専門業務の顧客を募集する広報用ソーシャルネットワーク手段と、前記専門業務の外部スタッフを募集する外部スタッフ募集用ソーシャルネットワーク手段と、前記広報用ソーシャルネットワーク手段のユーザと、前記外部スタッフ募集用ソーシャルネットワーク手段のユーザとの間でファイルを交換するファイル交換手段と、前記広報用ソーシャルネットワーク手段のユーザと、前記外部スタッフ募集用ソーシャルネットワーク手段のユーザとに審査を行って、前記ファイル交換手段のアカウントを発行するアカウント発行手段とを備えることを特徴とする。
　本発明の業務支援システムは、前記広報用ソーシャルネットワーク手段は、公開設定を公開とし、サービス受任のための広報手段として使用し、前記外部スタッフ募集用ソーシャルネットワーク手段は、公開設定を公開とし、外部スタッフへの業務委託の広報手段として使用することを特徴とする。
　本発明の業務支援システムは、更に、前記顧客と前記外部スタッフとで連絡を行う顧客用ソーシャルネットワーク手段を備え、前記顧客用ソーシャルネットワーク手段は、業務処理のために公開設定を非公開とし、アクセス権を制限することにより、受任業務に用いることを特徴とする。
　本発明の業務支援システムは、更に、前記外部スタッフと管理者とで連絡を行う外部スタッフ用ソーシャルネットワーク手段を備え、前記外部スタッフ用ソーシャルネットワーク手段は、前記外部スタッフへの委託業務の各連絡手段として使用することを特徴とすることを特徴とする。
　本発明の業務支援システムは、更に、前記顧客又は前記外部スタッフにより、同一の記述言語のファイルを実時間で編集される統合業務手段を備え、前記記述言語のファイルは、複数のアプリケーションをウェブブラウザから実行するコードを含み、前記統合業務手段は、前記顧客又は前記外部スタッフにより業務に前記記述言語のファイルを用いて、前記アプリケーションにより出力されるファイルを編集することを特徴とする。
　本発明の業務支援システムは、更に、前記記述言語のファイルを用いて、前記専門業務の専門家と前記顧客との間で、実時間での映像音声による法律相談が行われ、同時に実時間で前記アプリケーションにより出力されるファイルを編集することを特徴とする。
　本発明の業務支援システムは、前記アカウント発行手段は、前記顧客用ソーシャルネットワーク手段、及び／又は前記外部スタッフ用ソーシャルネットワーク手段のアカウントも発行し、公開設定を非公開とし、アクセス権を制限することにより、受任業務及び／又は外部スタッフへの委託業務の各処理に必要な書面の授受の手段として使用することを特徴とする。
　本発明の業務支援システムは、更に、前記ファイル交換手段によりアクセスするファイルのＵＲＬを前記アカウントにより暗号化するＵＲＬ暗号化手段を備え、前記ＵＲＬ暗号化手段と、前記顧客用ソーシャルネットワーク手段と前記外部スタッフ用ソーシャルネットワーク手段において、暗号化されたＵＲＬにて前記ファイルにアクセスすることを特徴とする。
　本発明の業務支援システムは、更に、電子メールを含む外部のソーシャルネットワークを外部スタッフ用ソーシャルネットワークのつぶやきの投稿を取得するメール連動ソーシャルネットワーク手段を備えることを特徴とする。
　本発明の業務支援システムは、更に、外部スタッフ候補のソーシャルネットワークのつぶやきの投稿から、顧客又は外部スタッフの候補のユーザを検索するリアルタイム検索手段を備えることを特徴とする。
　本発明の業務支援方法は、専門業務を支援するソーシャルネットワークのサーバと端末とを用いた業務支援方法において、前記専門業務の顧客候補のユーザを公開のソーシャルネットワークにより募集し、前記専門業務の外部スタッフ候補のユーザを公開のソーシャルネットワークにより募集し、前記顧客候補のユーザと、前記外部スタッフ候補のユーザとを審査して、ファイル交換手段のアカウントを発行し、前記アカウントにより、顧客のユーザと外部スタッフのユーザとでファイルを交換することを特徴とする。

　本発明によれば、広報用ソーシャルネットワーク手段と、外部スタッフ募集用ソーシャルネットワーク手段とを用いて、審査されてアカウント発行されたユーザ間でファイル交換をすることにより、専門性の高い業務に用いることができ、コストを削減した業務支援システムを提供することができる。

本発明の第２の実施の形態に係る業務支援システムＸのシステム構成の概念図である。本発明の第２の実施の形態に係るサーバ１０の制御構成を示すブロック図である。本発明の第２の実施の形態に係る業務支援システムＸによる業務支援処理のフローチャートである。本発明の第２の実施の形態に係る業務支援システムＸによる業務支援処理のタイミングチャートである。本発明の第２の実施の形態に係る広報用ＳＮＳプログラム１２２を閲覧した際の画面例である。本発明の第２の実施の形態に係る外部スタッフ募集用ＳＮＳプログラム１２３を閲覧した際の画面例である。本発明の第２の実施の形態に係る登録フォームの画面例である。本発明の第２の実施の形態に係るファイル共有プログラム１２６を閲覧した際の画面例である。本発明の第３の実施の形態に係るサーバ１５の制御構成を示すブロック図である。本発明の第３の実施の形態に係る公式サイトの画面例である。本発明の第３の実施の形態に係る業務支援システムによる業務統合処理のフローチャートである。本発明の第３の実施の形態に係る統合相談処理のフローチャートである。本発明の第３の実施の形態に係るリアルタイム相談処理の画面例である。本発明の第３の実施の形態に係る統合コラボレーション処理の画面例である。本発明の第４の実施の形態に係るサーバ１６の制御構成を示すブロック図である。本発明の第４の実施の形態に係る業務支援システムによるメール連動業務支援処理のフローチャートである。本発明の第４の実施の形態に係るメール連動相談処理のフローチャートである。本発明の第４の実施の形態に係るメールコラボレーション処理の画面例である。本発明の第４の実施の形態に係るリアルタイム検索処理の検索結果の画面例である。

＜第１の実施の形態＞
　本発明の第１の実施の形態として、インターネット上のソーシャルネットワーキングサービス（ＳＮＳ）とファイル共有を用いた弁護士業務の支援システムについて開示する。

　本発明の第１の実施の形態の弁護士業務の支援システムは、弁護士業務を行う弁護士または弁護士法人（以下、弁護士などと略称）に対する業務の支援及び弁護士のサービスの提供を受ける紛争当事者その他関係人または団体・企業（以下、顧客などと略称）の支援を行うインターネット上のシステムに関するものである。

　弁護士業務のサービス利用者である顧客が、公開及び非公開のいわゆるネットワーキングサービスを利用して、いつでもどこからでも弁護士などに連絡できるようにし、サービス提供者である弁護士などとの間で、情報の入力と出力の方法として、公開及び非公開のいわゆるファイル共有を利用することにより、書類の授受及び情報の共有（コラボレーション）ができるようにするとともに、これらのサービス提供について、外部スタッフ（以下、外部スタッフと略称）への業務委託を行う際にも、前記ネットワーキングサービスによる連絡とファイル共有による書類の授受ができるようにすることによって、コンピューターシステムの導入費用と人的コストを削減し、弁護士業務の経営効率を高め、そのイノベーションを促進するシステムを提供する。

　本発明の第１の実施の形態においては、弁護士など並びにそのサービスの提供を受ける顧客及びサービスの提供を補助する外部スタッフの支援を行うインターネット上のシステムであって、ソーシャルネットワーキングサービスを利用して、４つのアカウントを作成し、うち２つは広報のために、公開設定を公開とし、（１）サービス受任及び（２）外部スタッフへの業務委託の各広報手段として使用し、残り２つは業務処理のために、公開設定を非公開とし、アクセス権を制限することにより、（３）受任業務及び（４）外部スタッフへの委託業務の各連絡手段として使用することを特徴とするインターネットを介した弁護士業務支援システムを提供する。

　この弁護士業務支援システムは、弁護士業務を行う弁護士または弁護士法人並びにそのサービスの提供を受ける紛争当事者その他関係人または団体・企業及びサービスの提供を補助する外部スタッフ（以下、外部スタッフと略称）の支援を行うインターネット上のシステムであって、いわゆるソーシャルネットワーキングサービスを利用して、４つのアカウントを作成し、うち２つは広報のために、公開設定を公開とし、（１）サービス受任及び（２）外部スタッフへの業務委託の各広報手段として使用し、残り２つは業務処理のために、公開設定を非公開とし、アクセス権を制限することにより、（３）受任業務及び（４）外部スタッフへの委託業務の各連絡手段として使用することを特徴とするインターネットを介した弁護士業務支援システムである。

　また、本発明の第１の実施の形態においては、弁護士など並びにそのサービスの提供を受ける顧客及びサービスの提供を補助する外部スタッフの支援を行うインターネット上のシステムであって、ソーシャルネットワーキングサービスの４つのアカウントに対応したファイル共有の４つのアカウントを作成し、うち２つは広報のために、公開設定を公開とし、（１）サービス受任及び（２）外部スタッフへの業務委託の各広報に必要な書面の授受の手段として使用し、残り２つは業務処理のために、公開設定を非公開とし、アクセス権を制限することにより、（３）受任業務及び（４）外部スタッフへの委託業務の各処理に必要な書面の授受の手段として使用することを特徴とするインターネットを介した弁護士業務支援システムを提供する。

　この弁護士業務支援システムは、弁護士など並びにそのサービスの提供を受ける顧客及びサービスの提供を補助する外部スタッフの支援を行うインターネット上のシステムであって、上述のソーシャルネットワーキングサービスの４つのアカウントに対応した、いわゆるファイル共有の４つのアカウントを作成し、うち２つは広報のために、公開設定を公開とし、（１）サービス受任及び（２）外部スタッフへの業務委託の各広報に必要な書面の授受の手段として使用し、残り２つは業務処理のために、公開設定を非公開とし、アクセス権を制限することにより、（３）受任業務及び（４）外部スタッフへの委託業務の各処理に必要な書面の授受の手段として使用することを特徴とするインターネットを介した弁護士業務支援システムである。

　本発明の第１の実施の形態に係る弁護士業務支援システムによれば、弁護士やそのサービスの提供を受ける顧客及びサービスの提供を補助する外部スタッフを、公開及び非公開の設定によるソーシャルネットワーキングサービスとファイル共有のアカウントを使い分けることによって、弁護士への委任を容易にし、弁護士業務の時間的空間的効率が格段に向上するという効果が得られる。

　前記の処理を行うために、本来必要なはずの人的コストとコンピューターシステムの導入費用を大幅に削減することが可能になり、弁護士業務の経営効率を高め、そのイノベーションに大きく寄与できる。

　顧客に対するサービス提供と外部スタッフへの業務委託の双方に、欧米で利用者が爆発的に増加し、日本でも最近脚光を浴びているソーシャルネットワーキングサービスであるＴｗｉｔｔｅｒ（「ツイッター」、「ｈｔｔｐ：／／ｔｗｉｔｔｅｒ．ｃｏｍ／」を参照）や、ファイル共有などを利用する。ファイル共有を利用することにより、情報の共有（コラボレーション）ができるようになる。

　外部スタッフに、在宅ワークとして個別に業務を委託し、チームとして業務遂行を行わせることによるコラボレーション効果も期待できる。そのためには、弁護士などと外部スタッフとのマッチングサービスも必要となる。

　具体的な案件についての連絡と文書の授受においては、ソーシャルネットワーキングサービスとファイル共有につき、秘密保持のため、非公開の設定をして、アクセス権を制限することが必要である。

　顧客と外部スタッフの間に、オペレーションセンターを設置し、実際の連絡や書類の授受を行うことも可能である。

　以上のように構成することにより、本発明の第１の実施の形態に係る弁護士業務支援システムは、前記の問題解決に必要なインターネット上のシステムを、低廉な費用により提供することができる。

　すなわち、本発明の第１の実施の形態に係る弁護士業務支援システムは、弁護士業務のサービス利用者である顧客が、公開及び非公開のいわゆるネットワーキングサービスを利用して、いつでもどこからでも弁護士などに連絡できるようにし、サービス提供者である弁護士などとの間で、情報の入力と出力の方法として、公開及び非公開のいわゆるファイル共有を利用することにより、書類の授受及び情報の共有（コラボレーション）ができるようにするとともに、これらのサービス提供について、外部スタッフ（以下、外部スタッフと略称）への業務委託を行う際にも、前記ネットワーキングサービスによる連絡とファイル共有による書類の授受ができるようにすることによって、コンピューターシステムの導入費用と人的コストを削減することにより、弁護士業務の経営効率を高め、そのイノベーションを促進するシステムを提供することができる。

＜第２の実施の形態＞
　次に、本発明の第２の実施の形態に係る弁護士業務支援システムについて説明する。
　まず、図１を参照して、本発明の第２の実施の形態に係る業務支援システムＸのシステム構成について説明する。業務支援システムＸは、例えば弁護士業務、弁理士業務、税理士業務のような専門性の高い業務（以下、専門業務という。）の支援を行うシステムである。
　本発明の実施の形態に係る業務支援システムＸは、サーバ１０と、顧客候補者端末２１と、外部スタッフ候補者端末２２と、顧客端末２３と、外部スタッフ端末２４とが、無線電話網やインターネットやイントラネット等であるネットワーク５を介して、接続されている。
　より具体的には、ネットワーク５は、携帯電話網、ＰＨＳ網、ＷｉＭＡＸ、無線ＬＡＮ、有線電話回線、ＬＡＮ、電灯線ＬＡＮ、ｃＬｉｎｋ、専用の回線等を用いることができる。また、ネットワーク５の形態としても、ＩＰネットワークやその他のスター状やリング状のネットワーク等を用いることができる。
　サーバ１０は、ＰＣ／ＡＴ互換機や専用機やブレードサーバ等を用いた、いわゆる「クラウドコンピューティング」用のサーバである。
　顧客候補者端末２１、外部スタッフ候補者端末２２、顧客端末２３、外部スタッフ端末２４は、ＨＴＭＬ（ハイパー・テキスト・マークアップ・ランゲージ）等を閲覧することができるウェブブラウザを備えたＰＣ／ＡＴ互換機やモバイル端末や携帯電話等である。
　顧客候補者端末２１は、専門業務の依頼者となる顧客の候補者（顧客候補）が用いる端末である。
　外部スタッフ候補者端末２２は、依頼者の依頼を受けて専門業務の遂行を行う外部スタッフの候補者（外部スタッフ候補）が使用する端末である。
　顧客端末２３は、具体的に依頼を行った顧客候補が審査を経てアカウントを与えられた業務支援システムＸに係る業務の顧客が使用する端末である。
　外部スタッフ端末２４は、アカウントを与えられ、顧客の依頼を具体的に業務として遂行する外部スタッフが使用する端末である。
　管理者端末２５は、業務支援システムＸの提供者である弁護士法人等の管理者が使用する端末である。

　次に、図２を参照して、サーバ１０の制御構成について説明する。
　サーバ１０は、複数のサーバを用いることができ、業務支援システムＸの「公開」と「非公開」での、専門業務を支援するためのサービスのためインターフェイスを提供する。
　このために、ミニブログまたはメッセンジャーとして機能するＴｗｉｔｔｅｒのようなＳＮＳを、顧客及び外部スタッフ確保のための広告（公開設定によるミニプログ）並びにこれらの者との連絡（非公開設定によるメッセンジャー）の手段として使用する。
　公開設定をした部分から、後述の公式サイトにリンクさせることにより、このサービスについての説明を行い、利用者の同意を得たうえ、公式サイトに表示したｉ）法的情報提供（法律相談など）と法的援助などの法的サービス及びｉｉ）外部スタッフへの業務委託を非公開設定の部分で行う。
　これらの機能を実現するため、サーバ１０は、ネットワーク入出力部１１０と、ＳＮＳサーバ１２０と、ファイル交換サーバ１３０と、ＤＮＳ／メールサーバ１４０とを含んで構成される。サーバ１０はまた、ハードウェア資源としての制御部や記憶部を備えており、記憶部に記憶されたそれぞれの部位のプログラムを制御部が実行することで、それぞれの機能を実現することができる。

　ネットワーク入出力部１１０は、ルータやロードバランサ（負荷分散装置）等であり、各サーバにネットワーク５からＩＰパケットを受信し、各サーバからのＩＰパケットをまとめてネットワーク５に送信する。
　また、ネットワーク入出力部１１０は、パケットフィルタ、ファイアウォール、ｓｙｓｌｏｇ等にも対応する。

　ＳＮＳサーバ１２０は、ウェブサービスやソーシャルネットワークやファイル共有に係る各種プログラムを実行するサーバであり、ウェブサーバ１２１と、広報用ＳＮＳプログラム１２２（広報用ソーシャルネットワーク手段）と、外部スタッフ募集用ＳＮＳプログラム１２３（外部スタッフ募集用ソーシャルネットワーク手段）と、顧客用ＳＮＳプログラム１２４（顧客用ソーシャルネットワーク手段）と、外部スタッフ用ＳＮＳプログラム１２５（外部スタッフ用ソーシャルネットワーク手段）と、ファイル共有プログラム１２６（ファイル交換手段）と、審査用プログラム１２７（アカウント発行手段）と、管理用プログラム１２８とを主に含んで構成される。

　ウェブサーバ１２１は、ＷＷＷ（ワールド・ワイド・ウェブ）サーバのサービス（デーモン）であり、ＩＩＳ（インターネット・インフォメーション・サーバ）や、Ａｐａｃｈｅ等と各種モジュールを用いることができる。
　また、ウェブサーバ１２１は、ＣＧＩ（コモン・ゲートウェイ・インターフェイス）、サーブレット、ＰＨＰ等のインターフェイスを用いて、アカウントによるアクセス制御により、広報用ＳＮＳプログラム１２２、外部スタッフ募集用ＳＮＳプログラム１２３、顧客用ＳＮＳプログラム１２４、外部スタッフ用ＳＮＳプログラム１２５、ファイル共有プログラム１２６の実行出力を各端末からＷＷＷのウェブブラウザにて簡便にアクセス可能にする。
　また、ウェブサーバ１２１は、ＨＴＭＬやＣＨＴＭＬ（コンパクト・ＨＴＭＬ）のデータ等と、ＪＰＧやＧＩＦやＦＬＡＳＨやＡＶＩ等の画像データと、音声データやその他のデータとを備えたＷＷＷウェブサイト構築用のデータについても、ファイル交換サーバ１３０のデータベースや記憶媒体から読み出して送信することができる。

　さらに、ウェブサーバ１２１は、業務支援システムＸの「公式サイト」を提供する。この公式サイトには、業務支援システムＸの提供者である弁護士法人等の所謂ホームページと、顧客候補のユーザや外部スタッフ候補のユーザに依頼や外部スタッフの登録を行ってもらうための登録フォームを提供する。さらに、この公式サイトは、主として、業務支援システムＸのサービスの利用ガイドとして使用し、上述のＴｗｉｔｔｅｒのようなＳＮＳの各ユーザとの間での情報のやり取りのためのインターフェイスやサービスのハブ機能をもたせる。
　この公式サイトは、サイト名を、例えば「Ａｓｋ＿ｉｔ！（アスクイット）」及び「Ｈｅｌｐ＿ｉｔ！」として開設する。このＡｓｋ＿ｉｔ！は広報用ＳＮＳプログラム１２２に、「Ｈｅｌｐ＿ｉｔ！」は外部スタッフ募集用ＳＮＳプログラム１２３へのインターフェイスに対応する。すなわち、公式サイトにおいては、業務支援システムＸの顧客となる利用者を、広報用ＳＮＳプログラム１２２による広報用ＳＮＳ上で公開設定をした「Ａｓｋ＿ｉｔ！」と、外部スタッフ募集用ＳＮＳプログラム１２３による外部スタッフ募集用ＳＮＳ「Ｈｅｌｐ＿ｉｔ！」に誘導する。
　そして、この公式サイトに誘導することにより、業務支援システムＸのサービスについての説明を行い、利用者の同意を得て、非公開設定をしたＳＮＳである後述する「Ａｎｓｗｅｒ＿ｉｔ！」や「Ｃｏｌｌａｂｏ＿ｉｔ！」とファイル共有によりサービスを提供する。

　公式サイトに掲載すべき事項は、次のとおりである。ただし、実際には、Ａｓｋ＿ｉｔ！またはＨｅｌｐ＿ｉｔ！による誘導はそれぞれ別のページ宛に行い、ユーザインターフェイスを極力簡単なものとするのが好適である。
　ａ）提供者のプロフィール、連絡先の電話番号、ＦＡＸ番号など
　ｂ）電話やＦＡＸによる連絡などは極力避けること
　ｃ）提供すべきサービスのメニュー（取扱業務、委託業務）及び必要とされる費用、支払われるべき業務報酬の額とその支払方法
　ｄ）情報の入力と出力の方法として、次のとおり、クラウドサービスによるファイル共有を利用すること。サービスの提供は、上記利用者のアカウントを用いてファイルをダウンロードしたり、指定の場所に書類を郵送することによって行う
　ｅ）利用者側でファイルのプリント出力が困難な場合、ネットプリント等のインターネット印刷出力を勧めること。また、その利用方法の説明

　広報用ＳＮＳプログラム１２２は、専門業務を依頼する顧客候補のユーザがアクセスを行うための、インターネット等に広く公開することができるＳＮＳのサーバ用プログラムである。
　この広報用ＳＮＳプログラム１２２を用いて、我が国や海外から広く仕事の依頼の問い合わせを受けることができる。
　また、この広報用ＳＮＳプログラム１２２としては、例えば、Ｔｗｉｔｔｅｒのように、１行のフォームに文章とＵＲＬ（Ｕｎｉｆｏｒｍ　Ｒｅｓｏｕｒｃｅ　Ｌｏｃａｔｏｒ）要件を書き込むと、チャット（Ｃｈａｔ）のようにウェブページ上に表示し、別のユーザにより「フォロー／フォロワー」と呼ばれる閲覧が可能なタイプのＳＮＳを用いることができる。また、ＳＮＳとＢＢＳ（Ｂｕｌｌｅｔｉｎ　Ｂｏａｒｄ　Ｓｙｓｔｅｍ）とチャットを合わせたようなＳＮＳプログラムも用いることができる。ＴｗｉｔｔｅｒのようなＳＮＳの場合には、自在にアカウントをもつユーザが「フォロー／フォロワー」して、他のユーザの発言や相談といった１行のフォームの内容を閲覧することが可能である。
　なお、この広報用ＳＮＳプログラム１２２としては、各種クラウドサービスを用いることが可能である。たとえば、Ｔｗｉｔｔｅｒそのもののアカウントを設定して用いることもできる。

　また、広報用ＳＮＳプログラム１２２は、各端末からサーバ１０にアクセスした場合には、「Ａｓｋ＿ｉｔ！（商標登録出願中）」というサイトやＴｗｉｔｔｅｒ等のアカウントとして閲覧可能である。Ａｓｋ＿ｉｔ！の名称は、このサービスが無形財であることのデメリットに鑑み、住友スリーエム社から供給されている有形財である付箋の名称ポストイットに習って考案した。無形財であるサービスについて、有形財のような名称を付することによって、これを商品として広く流通させる目的によるものである。
　なお、Ｔｗｉｔｔｅｒは、「いまなにしてる」（Ｗｈａｔ　ａｒｅ　ｙｏｕ　ｄｏｉｎｇ？）という問いかけに対する投稿を行うものだが、広報用ＳＮＳプログラム１２２は、これをＷｈａｔ'ｓ　ｔｈｅ　ｍａｔｔｅｒ　ｗｉｔｈ　ｙｏｕ？に変形して、「どうしたの？　こんなことでお困りの方はいませんか？　最近こんなトラブルが増えていますよ。」というつぶやきを行うことができる。
　広報用ＳＮＳプログラム１２２は、外部に公開するために、「つぶやき」を公開の設定として閲覧可能とする。また、Ｔｗｉｔｔｅｒに最近導入された、ユーザ同士がつぶやきを共有できるＴｗｉｃｃｏの機能により、Ａｓｋ＿ｉｔ！のユーザのＩＤをフォローしたユーザのつぶやきが広くＴｗｉｔｔｅｒで公開されることになる。これらの機能により、広告宣伝効果が期待できる。

　外部スタッフ募集用ＳＮＳプログラム１２３は、顧客に対応する外部スタッフを募集するためのＳＮＳのサーバ用プログラムである。この外部スタッフ募集用ＳＮＳプログラム１２３は、広報用ＳＮＳプログラム１２２の書き込み内容を基に、審査用プログラム１２７が書き込みを行い、また、外部スタッフの候補者のユーザが、外部スタッフ募集用ＳＮＳに書き込まれた内容をチェックすることができる。
　この外部スタッフ募集用ＳＮＳプログラム１２３は、広報用ＳＮＳプログラム１２２と同様のＴｗｉｔｔｅｒのようなＳＮＳプログラムを用いることができる。また、外部スタッフ募集用ＳＮＳプログラム１２３は、同様に、Ｔｗｉｔｔｅｒそのもののアカウントを設定して用いることもできる。この外部スタッフ募集用ＳＮＳプログラム１２３においても、「Ｈｅｌｐ＿ｉｔ！」というサイト又はＴｗｉｔｔｅｒ等のアカウントを用いて、公開の設定で「つぶやき」を行う。そして、外部スタッフ募集用ＳＮＳプログラム１２３は、つぶやきを繰り返すことにより、公式サイトに誘導して、外部スタッフを広く募集する。
　募集する外部スタッフとしては、顧客の依頼に応えられる、法律事務所、弁護士、調査機関、興信所、警備会社、弁理士、税理士、その他の専門性を備えた外部スタッフを募集する。募集に応じたユーザは、審査用プログラム１２７が審査を行い、管理者の承認を得て外部スタッフとしてのアカウントを発行する。承認された外部スタッフは、顧客との間に立って、ソリューション（解決策）を提示する。また、この外部スタッフは、オンラインで依頼に応えられる場合には、国内、国外を問わずに募集を行うことが可能である。さらに、例えば、戸籍謄本を取得する場合等、弁護士事務所の権限で行う必要がある依頼の場合には、管理者と協力して顧客の依頼を遂行することができる。

　顧客用ＳＮＳプログラム１２４は、広報用ＳＮＳプログラム１２２にて募集に応じた顧客との間で相談やファイル等の受け渡しを行うための非公開のＳＮＳプログラムである。この顧客用ＳＮＳプログラム１２４は、広報用ＳＮＳプログラム１２２と同じものを用いることができるが、ＳＳＬ（Ｓｅｃｕｒｅ　Ｓｏｃｋｅｔ　Ｌａｙｅｒ）等を使用して、セキュアにアクセスすることができる。
　この顧客用ＳＮＳプログラム１２４は、例えば、Ｔｗｉｔｔｅｒの「つぶやき」を非公開の設定として用いる。顧客用ＳＮＳプログラム１２４は、公式サイトによるサービスの説明に同意した利用者に対し、法的情報提供と法的援助などを行う。この際に、顧客用ＳＮＳプログラム１２４にアクセスするのは、顧客に対して審査用プログラム１２７が審査して、アカウントを与えた顧客のみである。また、基本的には、フォロー／フォロワーは許可しないようにすることができる。また、複数の顧客のユーザと外部スタッフのユーザと管理者がグループ内で閲覧可能なように設定することもできる。
　この顧客用ＳＮＳプログラム１２４は、ＴｗｉｔｔｅｒのようなＳＮＳを用いる場合には、書き込む１行のメッセージは、例えば１４０文字という字数制限があり、これはあまりにも短かすぎるので、ファイル共有プログラムと連携することができる。たとえば、この顧客用ＳＮＳプログラム１２４は、顧客と外部スタッフと管理者がアクセス可能なリンク（ハイパーリンク）を貼り付けることができる。すなわち、顧客用ＳＮＳプログラム１２４は、ファイル共有プログラム１２６にてファイルを交換するためのインターフェイスも提供する。

　外部スタッフ用ＳＮＳプログラム１２５は、外部スタッフ同士が顧客の依頼を遂行するために相談したり、管理者と打ち合わせを行うための非公開のＳＮＳプログラムである。
　この外部スタッフ用ＳＮＳプログラム１２５は、顧客用ＳＮＳプログラム１２４と同様のプログラムを用いることができる。すなわち、この外部スタッフ用ＳＮＳプログラム１２５においても、「Ｃｏｌｌａｂｏ＿ｉｔ！」というサイト又はＴｗｉｔｔｅｒ等のアカウントを用いることができる。
　この外部スタッフ用ＳＮＳプログラム１２５が提供する外部スタッフ用ＳＮＳにおいては、承認された外部スタッフ同士と管理者により、得意な分野において依頼に係る業務を分担・融通して顧客ユーザの依頼に対応する業務を行う。これにより、外部スタッフ間と管理者との間で仕事を分配し、対応策を協議し、効率的な業務の遂行が可能になる。
　なお、外部スタッフのユーザは、顧客のユーザとして依頼をすることが可能である。これにより依頼を融通することも可能である。また、顧客のユーザが、例えば翻訳や調査等の得意分野で外部スタッフとして承認されてアクセスすることも可能である。

　ファイル共有プログラム１２６は、具体的に顧客と外部スタッフと管理者との間で、依頼を遂行するために、依頼の目的であるファイルを交換するＣＧＩ等のプログラムである。
　上述のＴｗｉｔｔｅｒのようなＳＮＳでは、メッセージに文字数の制限があり、これはあまりにも短かすぎるので、ファイル共有プログラム１２６を、顧客のユーザ、外部スタッフのユーザ、及び管理者の後述する依頼ＩＤ（Ｉｄｅｎｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ）を用いて依頼に関連するファイル等を送受信、アップロード／ダウンロードするために用いる。
　このファイル共有プログラム１２６は、また、依頼の音声通話、ＦＡＸでの打ち合わせ等のための送受信手段も備える。また、ファイル共有プログラム１２６は、ウェブメッセンジャータイプのインターフェイスを備えており、依頼ＩＤに係る各外部スタッフがアクセス中（在席）であるか否かといった情報をチェック可能である。
　このファイル共有プログラム１２６は、顧客のプライバシーに関するファイルである秘密書面のファイルを取り扱うために、ＳＳＨ、ＳＣＰ、ＳＦＴＰ、ＳＳＬ等を用いて、セキュアなアクセスを行う。

　審査用プログラム１２７は、広報用ＳＮＳプログラム１２２にアクセスした顧客候補のユーザや外部スタッフ候補のユーザがＳＮＳの１行のフォーム等から行った依頼の書き込みデータと、公式サイトの登録フォームに書き込まれた記載内容とから、各種ヒューリスティックな手法や統計的手法を用いて妥当な依頼であるか判断する審査を行うプログラムである。
　審査の結果は、審査値として数値化し、管理者が管理者端末２５にて閲覧し、妥当であればアカウント作成の許可を与えることができる。

　管理用プログラム１２８は、業務支援システムＸの管理者が用いるプログラムであり、専用の管理アカウントにてアクセス可能である。この管理用プログラム１２８は、依頼ＩＤによる業務の遂行を監視し、適切な時間での応対がなされていない場合、苦情等が顧客から入った場合等に、管理者に報告することができる。また、業務の処理時間や、顧客からの満足度のアンケート等を基に、それぞれの外部スタッフの評価の値を計算することもできる。
　なお、管理者は、顧客用ＳＮＳプログラム１２４、外部スタッフ用ＳＮＳプログラム１２５、ファイル共有プログラム１２６のすべてのデータにアクセス可能である。

　ファイル交換サーバ１３０は、ＳＮＳの書き込みデータを記憶したり、ＳＮＳサーバ１２０からのアクセスにより、顧客と外部スタッフとの間で、業務の遂行に必要なファイルを記憶したり交換したりするサーバである。
　ファイル交換サーバ１３０においては、画像ファイル、ワードプロセッサの文書ファイル、表計算のデータファイル、ＰＤＦ等の電子ドキュメントファイル等のファイル共有が可能である。ファイル交換サーバ１３０においては、依頼または業務処理の連絡、各種書類の作成、提供などについて、ＳＳＬやＳＦＴＰ（Ｓｅｃｕｒｅ　Ｆｉｌｅ　Ｔｒａｎｓｆｅｒ　Ｐｒｏｇｒａｍ）等を用いて非公開設定において使用する。すなわち、ファイル共有プログラム１２６のアカウントを許可された顧客と外部スタッフのユーザは、後述するインターフェイスを用いて、非公開の設定において、ファイル交換サーバ１３０とセキュアにアクセス可能である。
　また、ファイル交換サーバ１３０は、各種ＳＱＬサーバを実行しているデータベースのサーバを用いることができる。例えば、Ｗｉｎｄｏｗｓ（登録商標）２００３　Ｓｅｒｖｅｒ（マイクロソフト社製）で動作する「ＳＱＬ　Ｓｅｒｖｅｒ　Ｅｘｐｒｅｓｓ」（マイクロソフト社製）のようなＳＱＬサーバや、ｍｙＳＱＬ等のＳＱＬサーバを使用することができる。
　また、ファイル交換サーバ１３０は、ユーザＤＢ１３１と、ＳＮＳＤＢ１３２と、ファイル交換ＤＢ１３３と、審査用ＤＢ１３４と、ネットプリントプログラム１３５とを含んで構成される。
　なお、ファイル交換サーバ１３０は、広報用ＳＮＳプログラム１２２のユーザと、外部スタッフ募集用ＳＮＳプログラム１２３のユーザも、公開の設定にて使用することが可能である。この場合、通常のＦＴＰやＨＴＴＰ経由でアクセスできる。

　ユーザＤＢ１３１は、広報用ＳＮＳプログラム１２２、外部スタッフ募集用ＳＮＳプログラム１２３、顧客用ＳＮＳプログラム１２４、外部スタッフ用ＳＮＳプログラム１２５、ファイル共有プログラム１２６の各アカウントやユーザの個人情報等を記憶するデータベースである。また、ユーザＤＢ１３１は、顧客や外部スタッフ等の各ユーザに対する課金や支払いや使用経費等に関するデータを記憶する。
　ＳＮＳＤＢ１３２は、広報用ＳＮＳプログラム１２２、外部スタッフ募集用ＳＮＳプログラム１２３、顧客用ＳＮＳプログラム１２４、外部スタッフ用ＳＮＳプログラム１２５のそれぞれの書き込みを記憶するデータベースである。なお、Ｔｗｉｔｔｅｒ等の外部のサーバを用いている場合には、その各アカウントでのやり取りをｆｅｔｃｈ（取得）して記憶する。
　ファイル交換ＤＢ１３３は、ファイル共有プログラム１２６の指示に従ってアップロードやダウンロードされたファイルを記憶し、映像・音声通話のデータ、ＦＡＸ送受信したファイル等を記憶するデータベースである。
　審査用ＤＢ１３４は、審査用プログラム１２７を用いて、ＳＮＳの１行のフォームや公式サイトの登録フォームに書き込まれた記載内容の審査をするための、単語、ヒューリスティック検索、統計検索のためのデータベースである。
　ネットプリントプログラム１３５は、インターネット印刷に対応し、ＰＤＦ等に変換されたデータを、コンビニエンスストア等に設置されているコピー機やＦＡＸ機器等にて印刷するためのプログラムである。

　ＤＮＳ／メールサーバ１４０は、一般的なＤＮＳ（ドメイン・ネームサーバ）や、ユーザに電子メールを配信するためのＳＭＴＰ（Ｓｉｍｐｌｅ　Ｍａｉｌ　Ｔｒａｎｓｆｅｒ　Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）サーバである。ＤＮＳとしては、Ｗｉｎｄｏｗｓ（登録商標）ＤＮＳを使用し、ＳＭＴＰ用のサービス（デーモン、プログラム）としては、公知のＳＭＴＰプログラム、例えば、ＡｒＧｏＳｏｆｔ社製のＭａｉｌ　Ｓｅｒｖｅｒ等を用いることができる。
　このＤＮＳ／メールサーバ１４０は、ＤＮＳとして用いる他に、公式サイトの登録フォームに入力したユーザにアカウントのユーザＩＤとパスワード等を送信することもできる。また、ＤＮＳ／メールサーバ１４０は、その他の通知等にも用いることができる。たとえば、ファイル共有プログラム１２６にて顧客や外部スタッフがファイルをダウンロード／アップロードした際に通知することができる。

〔業務支援システムＸによる業務支援処理〕
　ここで、図３～図８を用いて、業務支援システムＸにより、専門性の高い業務の支援を行う例についてより具体的に説明する。ここでは、業務支援システムＸを弁護士法人が提供して管理し、法律業務に用いる例について説明するが、これに限られるものではない。
　以下で、図３のフローチャートと図４のタイミングチャートを用いて、より具体的な処理についてステップ毎に説明する。

（ステップＳ１０１）
　まず、サーバ１０の制御部は、広報用ＳＮＳプログラム１２２を用いて、広報用ＳＮＳ処理を行う。
　図５を参照して説明すると、具体的には、制御部は、広報用ＳＮＳプログラム１２２を用いて、公式サイトのＵＲＬを表示して、つぶやき、すなわち１行のフォームへの書き込みを繰り返す。これにより、広報用ＳＮＳプログラム１２２が提供するＳＮＳである「Ａｓｋ＿ｉｔ！」にアクセスした顧客候補のユーザを、公式サイトに誘導する。また、Ｔｗｉｔｔｅｒ等の外部のクラウドサービスを用いている場合にも、制御部は、広報用ＳＮＳプログラム１２２を用いて、Ａｓｋ＿ｉｔ！のアカウントに、同様のつぶやきを繰り返す。
　このつぶやきとしては、広報用ＳＮＳプログラム１２２により、単純な「Ａｓｋ＿ｉｔ！」のリンクと宣伝用の文章の他に、これまで依頼を受けた事案を自然言語処理により１行にまとめてインターバルにつぶやくことが可能である。すなわち、秘密保持に配慮したうえで、業務支援システムＸのサービスによるモデルケースとなる解決事例を紹介する。これにより、業務支援システムＸが極めて有用なものであることを伝えて、多くの者に利用を促すことができる。すなわち、つぶやきを見たユーザに、具体的な依頼を促すことが可能になる。

　また、制御部は、広報用ＳＮＳプログラム１２２を用いて、具体的に「Ａｓｋ＿ｉｔ！」に書き込んできたユーザに対しては、そのユーザ宛ての発言（返信）を行う。Ｔｗｉｔｔｅｒの場合は、＠［ユーザ名］をつけて１行のフォームへ投稿する。
　この返信の内容に関しては、制御部は、広報用ＳＮＳプログラム１２２によりＳＮＳＤＢ１３２を参照し、専門的な業務に関する設定された単純なつぶやきによる問いかけに対しては、自然言語処理を用いて簡単な応答を返すことができる。
　たとえば、図５のつぶやき５００の例では、ユーザＫｉｍが「慰謝料って何？」とつぶやき尋ねた場合には、「＠Ｋｉｍ　民法第７１０条です。不法行為責任により賠償されるべき損害の一種です。」といった返信を返すことができる。また、「他人の身体、自由又は名誉を害したる場合と財産権を害したる場合とを問わず前条の規定に依りて損害賠償の責に任ずる者は財産以外の損害に対しても其賠償を為すことを要す（民法７１０条）」といった条文そのものを返すこともできる。その上で、公式サイトへのリンクを記載する。

　さらに、制御部は、広報用ＳＮＳプログラム１２２によりＳＮＳＤＢ１３２を参照し、業務支援システムＸの対象とする所定のキーワードが入っている場合は、公開されている外部スタッフ募集用ＳＮＳ又は、非公開の外部スタッフ用ＳＮＳに問い合わせ内容をつぶやきにより書き込み、外部スタッフ候補のユーザ又は外部スタッフのユーザに問い合わせることが可能である。
　たとえば、つぶやき５３０のように、「暴力団」のキーワードが入っている場合には、制御部は、広報用ＳＮＳプログラム１２２を用いて、外部スタッフ用ＳＮＳや外部スタッフ募集用ＳＮＳにつぶやきの書き込みを行う。この際に、すぐに広報用ＳＮＳのつぶやきの番号である「書き込み番号」が見られるようにリンクを貼った書き込みを行う。この書き込み番号は、依頼ＩＤの一部として用いることができる。
　図６を参照すると、つぶやき６４０の「ｈｔｔｐ：／／ａｓｋ－ｉｔ．ｊｐ／ｂｋｚｌｉ．．暴力団問題です。アドバイスできるヒトはいますか？」が、図５のつぶやき５３０に対応する外部スタッフ募集用ＳＮＳのユーザへの問い合わせである。これを閲覧した外部スタッフ候補のユーザは、広報用ＳＮＳに書き込みをすることができる。
　このように構成することにより、「Ａｓｋ＿ｉｔ！」の便利さを高めることができ、より多くの依頼者のユーザを集めることが可能になる。

　また、ユーザのつぶやき５１０のように、単純に返信することが難しい問いかけの場合には、制御部は、広報用ＳＮＳプログラム１２２により、上述の書き込み番号等をリンクに貼り付けた公式サイトへのリンクを返信することができる。たとえば、制御部は、つぶやき５２０の「＠Ｓａｉｚｏ　ｈｔｔｐ：／／ａｓｋ－ｉｔ．ｊｐ／ｐｐｃ０ｕ．．具体的なことを、こちらまでご相談下さい。」といった返信を行うことができる。この場合は、「ｐｐｃ０ｕ．．」の部分が書き込み番号に相当する部分である。
　このつぶやきによる１行のフォームへの書き込みは、基本的には、制御部が広報用ＳＮＳプログラム１２２を用いて、直接行うことができる。これに対して、Ｔｗｉｔｔｅｒ等の外部のクラウドのサービスを利用している場合には、つぶやき５４０に対するつぶやき５５０のように、１行のフォームへＣＧＩやＡＰＩ（Ａｐｐｌｉｃａｔｉｏｎ　Ｐｒｏｇｒａｍ　Ｉｎｔｅｒｆａｃｅ）を用いて書き込むことができる。

　ここで、図７を参照すると、リンクを参照して公式サイトを閲覧したユーザは、顧客候補者端末２１から、具体的な依頼内容を登録フォームである「お問い合わせ、お申し込みフォーム」に記載する。この際に、名前、ｅ－ｍａｉｌアドレス、依頼内容、ＣＡＰＣＨＡ（Ｃｏｍｐｌｅｔｅｌｙ　Ａｕｔｏｍａｔｅｄ　Ｐｕｂｌｉｃ　Ｔｕｒｉｎｇ　ｔｅｓｔ　ｔｏ　ｔｅｌｌ　Ｃｏｍｐｕｔｅｒｓ　ａｎｄ　Ｈｕｍａｎｓ　Ａｐａｒｔ）のコード等を打ち込む。そして、ユーザが「お申し込み」ボタンを押下すると、顧客候補者端末２１は、登録フォームに記載された内容をエンコードされた依頼データとしてサーバ１０にネットワーク５を介して送信する（図４のタイミングＴ１０１）。
　サーバ１０のネットワーク入出力部１１０は、この依頼データを受信すると、ウェブサーバ１２１を介して、審査用プログラム１２７へ送信する。

（ステップＳ１０２）
　次に、図３を再び参照すると、サーバ１０の制御部は、審査用プログラム１２７を用いて、依頼審査処理を行う。
　ここでは、制御部は、審査用プログラム１２７により審査用ＤＢ１３４を参照して、上述の記載データから、各種ヒューリスティックな手法や統計的手法により、依頼データのチェックを行う。
　この各種ヒューリスティックな手法や統計的手法としては、制御部は、依頼者の依頼内容がスパムコメント等の依頼でないか、業務支援システムＸの対象とするキーワードを含んでいるか、使用単語のベイズ推定値等が依頼内容として相応しい値か、等を審査結果の評価値として計算することができる。
　また、業務支援システムＸは、クラウドサービスを基本とすることによる制約として、内容的に複雑な案件や、交渉を必要とする事項、紛争の終局的解決などの委任は、トラブル防止のため、受け付けないように構成できる。このような審査結果の評価値を得た場合には、制御部は、審査用プログラム１２７により管理者に通知する。なお、このような場合には、管理者は、直接依頼者と面接して業務を遂行可能である。

　ここで、審査結果の評価値が高い場合には、サーバ１０の制御部は、管理用プログラム１２８に通知する。そして、管理者の了解の信号を受信した場合に、制御部は、審査用プログラム１２７を用いて、顧客用ＳＮＳプログラム１２４のアカウントを作成する。これにより、顧客候補は正式な顧客のユーザとなる。
　また、制御部は、審査用プログラム１２７を用いて、顧客候補のユーザの依頼毎に依頼ＩＤを作成し、顧客と外部スタッフとのやり取りを、この依頼ＩＤを用いて管理することができる。顧客のユーザは、このアカウントと依頼ＩＤを用いて、ファイル共有プログラム１２６にもアクセス可能である。
　なお、制御部は、審査用プログラム１２７を用いて、審査結果の評価値が高い場合に、自動的にアカウント発行を行うこともできる。

　ここで、サーバ１０の制御部は、ウェブサーバ１２１を用いて、アカウントのユーザＩＤとパスワード等を、顧客候補のユーザが登録フォーム等で入力したメールアドレスやＦＡＸ番号等に送信する（図４のタイミングＴ１０２）。
　これにより、顧客候補は顧客のユーザとなり、このアカウントを用いてアクセスできる。以下では、このように正式な顧客のユーザが顧客端末２３からアクセスする場合の処理について説明する。

（ステップＳ１０３）
　次に、サーバ１０の制御部は、外部スタッフ募集用ＳＮＳプログラム１２３を用いて、外部スタッフ募集処理を行う。
　具体的には、顧客候補のユーザがつぶやき５１０にて広報用ＳＮＳである「Ａｓｋ＿ｉｔ！」に相談をした際に、公式サイトの登録フォームから依頼内容が送信されると、制御部は、外部スタッフ募集用ＳＮＳである「Ｈｅｌｐ＿ｉｔ！」に上述のキーワードを基にした依頼内容をつぶやいて書き込む。これにより、新人弁護士、ロースクール学生等のスキルの見込まれる者から、単純事務まで含まれる外部スタッフ候補のユーザを募集する。
　この外部スタッフ募集用ＳＮＳに書き込む際に、制御部は、「Ａｓｋ＿ｉｔ！」のつぶやきの書き込み番号を用いたリンクに貼り付けることもできる。また、公式サイト内に、個人情報を削除した依頼内容を提示することもできる。
　図５と図６を参照すると、図５の広報ＳＮＳにおいてつぶやき５１０に係る顧客のユーザ＠Ｓａｉｚｏが登録フォームに依頼を書き込んだ場合、制御部は、図６の外部スタッフ募集用ＳＮＳプログラム１２３のつぶやき６１０のような書き込みを行う。
　ここで、ユーザ＠Ｂａｒａｋが「引き受ける」等のつぶやき６２０をしたのを検知した場合には、サーバ１０の制御部は、外部スタッフ募集用ＳＮＳプログラム１２３により、外部スタッフ用の登録フォームに登録するよう促すつぶやき６３０を書き込む。このつぶやきには、公式サイトの外部スタッフ用の登録フォームへのリンクも貼り付ける。

　その後、リンクを参照して公式サイトを閲覧した外部スタッフ候補のユーザは、外部スタッフ候補者端末２２から、名前、ｅ－ｍａｉｌアドレス、電話／ＦＡＸ番号、住所、その他の業務の依頼に必要な情報を、外部スタッフ用の登録フォームに書き込む。
　外部スタッフ候補者端末２２は、登録フォームに記載された内容をエンコードされた外部スタッフ登録データとしてサーバ１０にネットワーク５を介して送信する（図４のタイミングＴ１０３）。

（ステップＳ１０４）
　次に、サーバ１０の制御部は、審査用プログラム１２７を用いて、外部スタッフ審査処理を行う。
　より具体的には、上述の外部スタッフ登録データに記載不備がないか、所定の基準にて、不審な点がないかについてヒューリスティックな手法や統計的な手法を用いて検索する。
　その後、制御部は、審査の結果を管理用プログラム１２８にて管理者に通知し、管理者の承認が得られた場合には、外部スタッフ用ＳＮＳ及び上述の依頼ＩＤに係るファイル共有プログラム１２６のアカウントを作成する。

　ここで、サーバ１０の制御部は、ウェブサーバ１２１を用いて、アカウントのユーザＩＤとパスワード等を、外部スタッフ候補のユーザが入力したメールアドレスやＦＡＸ番号等に送信する（図４のタイミングＴ１０４）。ダイレクトメール等で、直接郵送することもできる。
　これにより、外部スタッフ候補は、正式に外部スタッフのユーザとして登録され、このアカウントを用いてアクセスできる。
　以下では、登録された外部スタッフのユーザが外部スタッフ端末２４からアクセスする場合の処理について説明する。

（ステップＳ１０５）
　次に、サーバ１０の制御部は、ファイル共有プログラム１２６を用いて、業務／連絡処理を行う。
　図８を参照して説明すると、外部スタッフのユーザがアカウントにより、ファイル共有プログラム１２６にアクセスした際の画面例を画面例１０００として示している。
　制御部は、このファイル共有プログラム１２６にて、専門的な業務に必要な様々な手段を提供する。
　制御部は、まず、画面例１０００のように、ユーザ名と依頼ＩＤを表示する。
　この上で、制御部は、ファイルを閲覧したりダウンロードしたりするためのファイラー８１０に、ファイル交換サーバ１３０の当該外部スタッフが使用可能なファイルを表示する。
　また、制御部は、外部スタッフのユーザが業務に必要なファイルや作成した書類のファイルを送信するための送信フォームと送信ボタン８２０を提供する。

　この他にも、外部スタッフのユーザがリンク８４０のそれぞれの箇所を指し示すことにより、例えば、以下のような機能を実現する：
　〔ＦＡＸ送信〕のリンクでは、後述するネットプリントや郵送、ＦＡＸによる作成または取寄せ書類の提供などを行う。また、ＦＡＸによる連絡の補完を行うこともできる。
　〔音声送信〕のリンクでは、ＰＣのマイクにより音声を直接録音してアップロードすることが可能である。
　〔音声チャット〕のリンクでは、ＩＰ電話による、音声チャットが可能である。このＩＰ電話はスカイプ（登録商標）のようなＳＩＰプロトコル等を用いた音声通話プログラムを用いることができる。また、ＮＴＴのボイスワープ転送等も用いることができる。この音声チャットにおいては、状態表示８５０のように依頼者のユーザや外部スタッフが外部スタッフ用ＳＮＳプログラムにアクセス中か否かの状態表示を行うことができる。
　〔ＢＢＳ〕のリンクでは、後述する外部スタッフ用ＳＮＳプログラムである「Ｃｏｌｌａｂｏ＿ｉｔ！」や、スレッド型ＢＢＳにアクセス可能である。
　〔管理者へメール〕のリンクでは、弁護士会照会による情報取得、戸籍謄本や固定資産評価証明などの各種書面の取り寄せを行うための、管理者への電子メール送信することができる。
　これにより、専門性の高い業務を、円滑に遂行することが可能になる。

　ここで、ファイル交換ＤＢ１３３には、依頼者のユーザが登録フォームへ依頼部分の書き込みデータを「相談内容．ｈｔｍｌ」のようなファイルとして記憶している。また、アカウントを取得した依頼者のユーザが音声送信した際のファイル等も記憶している。
　図８のファイラー８１０の例では、ユーザがファイラー８１０の各ファイルをクリックすると、サーバ１０の制御部は、ファイル交換ＤＢ１３３のクリックされたファイルを、外部スタッフ端末２４へ送信する（図４のタイミングＴ１０５）。

（ステップＳ１０６）
　また、サーバ１０の制御部は、外部スタッフ用ＳＮＳプログラム１２５を用いて、コラボレーション処理を行うことができる。
　このコラボレーション処理においては、上述のファイル共有プログラム１２６による顧客のユーザとの直接の対応とは別に、他の外部スタッフと相談したり、管理者が直接、外部スタッフに指示を出したりすることができる。
　上述のように、外部スタッフ用ＳＮＳプログラム１２５は、ＴｗｉｔｔｅｒのようなＳＮＳプログラムを用いた場合に、「つぶやき」を非公開の設定として実行する。ここでは、外部スタッフ用ＳＮＳプログラム１２５は、上述の「Ｃｏｌｌａｂｏ＿ｉｔ！」である外部スタッフ用ＳＮＳを提供する。このように、クラウドソーシングに該当するＣｏｌｌａｂｏ＿ｉｔ！をサービス提供の手段として利用し、外部スタッフによる内部的処理を行うことが可能である。
　具体的には、外部スタッフによるつぶやきの書き込みにより、業務の一部を外部スタッフに委託することができる。また、管理者は、外部スタッフへの業務委託の連絡手段、進捗などの管理のために使用することが可能である。
　このようなクラウドサービスを利用することにより、通常の場合と比べて、地域的、時間的制約のない人材確保ができ、主婦や身障者の在宅ワークを実現することができる。

　外部スタッフが書類の作成等を完了した場合には、秘密書面送信を行うことができる。
　図８の例では、送信フォームにより、外部スタッフのユーザが具体的な書類を選択して、送信ボタン８２０を押下することで、ファイルを暗号化してネットワーク５経由で、サーバ１０に送信可能である（図４のタイミングＴ１０６）。
　これにより、外部ユーザが作成した、通知書、契約書、各種申立書等の提出書面等の必要な書面を、セキュリティを保ったままファイル交換サーバ１３０にアップロードして、ファイル交換ＤＢ１３３に記憶することができる。

（ステップＳ１０７）
　次に、サーバ１０の制御部は、ファイル共有プログラム１２６を用いて、出力処理を行う。
　図８を参照すると、画面例１０１０のように、顧客のユーザは、ファイル共有プログラム１２６を用いて外部ユーザや管理者と打ち合わせが可能である。
　また、リンク８４５の「ＢＢＳ」を選択すると、顧客用ＳＮＳプログラム１２４を呼び出して、非公開の設定にて、外部スタッフとの間でチャットのように打ち合わせを行うことができる。この際に、他の顧客のユーザとは相互にフォローしないことで、他のユーザに依頼の内容を知られることなく秘密裏に打ち合わせが可能である。
　そして、顧客のユーザは、外部スタッフや管理者がファイル交換ＤＢ１３３にアップロードしたファイルを取得することができる。顧客のユーザがファイラー８１０にて、依頼の目的である通知書、契約書、各種申立書等の提出書面等の必要な書面のファイルをクリックしたことを検知して、制御部は、ファイル交換ＤＢ１３３のファイルを送信、出力することができる。
　この送信、出力に関しては、ネットプリントプログラム１３５を用いたＦＡＸやインターネット印刷を用いることもできる。

　サーバ１０から送信、出力したファイルは、顧客端末２３にて秘密書面受信を行う（図４のタイミングＴ１０７）。
　この秘密書面受信により、顧客の依頼が達成される。受信が完了した場合は、顧客のユーザは、管理者や外部スタッフに対して、依頼の終了を電子メール等で知らせる。また、外部スタッフが依頼の終了をファイル共有プログラムを用いて通知することもできる。さらに、管理者により、所定の書類の授受が行われたことを確認して、依頼を終了させる指示をファイル共有プログラム１２６に与えることもできる。
　サーバ１０の制御部はファイル共有プログラムを用いて、依頼の終了を顧客、外部スタッフ、管理者から受信すると、依頼ＩＤによるファイル共有プログラム１２６のアクセスを停止する。また、所定期間が経過すると、アカウントを削除することもできる。
　これにより、業務支援システムＸによる業務支援処理を終了する。

　以上のように構成することで、以下のような効果を得ることができる。
　まず、従来技術１のコミュニケーションサービスシステムは、管理者がアクセス権を制限するだけで、守秘する必要がある秘密書面の送受信については開示されていなかった。すなわち、従来技術１では、弁護士業務については、書面の授受のようなサービスへのアクセスが難しいため、顧客に対するサービス提供がうまくできなかった。
　これに対して、本発明の実施の形態に係る業務支援システムＸは、審査を行った顧客のユーザと、外部スタッフのユーザ用のファイル交換サーバ１３０を用いて、秘密裏にファイルを交換することができる。これにより、専門業務を遂行することが可能になる。

　また、本発明の実施の形態に係る業務支援システムＸは、ファイル共有プログラム１２６を用いて、クラウドコンピューティングの技術を使用した弁護士サービスを提供することができる。これと併せて、外部スタッフ用ＳＮＳプログラム１２５を用いて、顧客からの依頼の処理において、外部スタッフへの業務委託も行うことができる。
　これにより、顧客からの依頼の処理と、外部スタッフによる処理の両面において、クラウドコンピューティングの技術を使用することが可能になる。
　クラウドコンピューティングを使用したサービスであることのメリットとして、ａ）地域を超えた（国境さえ超えることもできる）サービス提供が可能であり、ｂ）弁護士サービスは、通常の役務と異なって生産と消費の同時性が必要でない部分も多いため、アウトソーシング化により低コストで業務支援システムＸを提供することができる。

　業務支援システムＸは、広報用ＳＮＳプログラム１２２と外部スタッフ募集用ＳＮＳプログラム１２３とにＴｗｉｔｔｅｒ（「ｈｔｔｐ：／／ｔｗｉｔｔｅｒ．ｃｏｍ／」を参照）やファイル共有などの、いわゆる「クラウド」サービスを使用することができ、利用者を増やすことが期待できる。これらのクラウドサービスは、我が国の利用者も急増しており、管理者が自分で宣伝するよりは、クラウドサービス内のユーザや各種メディアへの露出を高めることができ、広告宣伝効果と顧客候補や外部スタッフ候補の増大を期待できる。特に、Ｔｗｉｔｔｅｒは、米国でユーザが爆発的に増えて２００９年度の「インターネットのアカデミー賞」を受賞しており、日本語版も撮供されている。
　また、ａ）在宅ワークによる主婦や、障害者の社会参加、ｂ）大企業でさえ副業を容認せざるを得ない最近の経済事情を前提とすると、アウトソーシングにより、地域を超えた新たな雇用創出が可能であることを、メディアによる広報のみならず、Ｔｗｉｔｔｅｒのつぶやきの中で多くのユーザに周知させることができる。

　さらに、Ｔｗｉｔｔｅｒにおいて行われるつぶやきの中で、このようなサービスにより処理可能な事項についてのニーズを積極的に感得することができる。すなわち、つぶやきによるユーザとのインタラクティブな関係の構築を行うことができる。
　よって、業務支援システムＸにおいては、依頼後にサービスを提供した後の、フィードバックによる内容改善のために、Ｔｗｉｔｔｅｒをモニターとして使用することさえできる。

　ここで、クラウドサービスは、公開設定が原則となっている場合もあるので、このサービスの提供においては、秘密保持のため、必要に応じて公開設定を非公開としなければならない。
　これに対して、本発明の第２の実施の形態に係る業務支援システムＸにおいては、セキュアなファイル交換サーバ１３０を用意することで、このようなニーズに対応可能である。

　以上をまとめると、本発明の第２の実施の形態に係る業務支援システムＸは、弁護士業務のサービス利用者である顧客が、公開及び非公開のいわゆるソーシャルネットワーキングサービスを利用して、いつでもどこからでも弁護士などに連絡できるようにし、サービス提供者である弁護士などとの間で、情報の入力と出力の方法として、公開及び非公開のいわゆるファイル共有を利用することにより、書類の授受及び情報の共有（コラボレーション）ができるようにするとともに、これらのサービス提供について、外部スタッフへの業務委託を行う際にも、前記ネットワーキングサービスによる連絡とファイル共有による書類の授受ができるようにすることによって、コンピューターシステムの導入費用と人的コストを削減することにより、弁護士業務の経営効率を高め、そのイノベーションを促進するシステムを提供することができる。

　また、本発明の第２の実施の形態に係る業務支援システムＸは、弁護士など並びにそのサービスの提供を受ける顧客及びサービスの提供を補助する外部スタッフの支援を行うインターネット上のシステムであって、ソーシャルネットワーキングサービスを利用して、４つのアカウントを作成し、うち２つは広報のために、公開設定を公開とし、（１）サービス受任及び（２）外部スタッフへの業務委託の各広報手段として使用し、残り２つは業務処理のために、公開設定を非公開とし、アクセス権を制限することにより、（３）受任業務及び（４）外部スタッフへの委託業務の各連絡手段として使用するインターネットを介した業務支援システムであることを特徴とする。
　また、本発明の本発明の第２の実施の形態に係る業務支援システムＸは、弁護士など並びにそのサービスの提供を受ける顧客及びサービスの提供を補助する外部スタッフの支援を行うインターネット上のシステムであって、ソーシャルネットワーキングサービスの４つのアカウントに対応したファイル共有の４つのアカウントを作成し、うち２つは広報のために、公開設定を公開とし、（１）サービス受任及び（２）外部スタッフへの業務委託の各広報に必要な書面の授受の手段として使用し、残り２つは業務処理のために、公開設定を非公開とし、アクセス権を制限することにより、（３）受任業務及び（４）外部スタッフへの委託業務の各処理に必要な書面の授受の手段として使用するインターネットを介した業務支援システムであることを特徴とする。

＜第３の実施の形態＞
　次に、図９～図１４を参照して、本発明の第３の実施の形態に係る業務支援システムについて説明する。
　本発明の第３の実施の形態に係る業務支援システムは、図１の本発明の第２の実施の形態に係る業務支援システムＸと同一の構成をとるものの、サーバ１０の代わりにサーバ１５（図９）を備えている。
　ここでは、本発明の第３の実施の形態に係る業務支援システムにおいても、弁護士法人が提供して管理し、法律業務に用いる例について説明するが、これに限られるものではない。
　以下で、各図面を参照して、本発明の第３の実施の形態に係る業務支援システムの構成と処理の流れについて詳しく説明する。

〔サーバ１５の制御構成〕
　まず、図９を参照して、本発明の第３の実施の形態に係るサーバ１５の制御構成について説明する。サーバ１５は、サーバ１０と同様のハードウェア構成をもつＰＣ／ＡＴ互換機や専用機等である。サーバ１５において、図２のサーバ１０と同一符号の部位は、同様の構成要素を示している。
　これに加えて、サーバ１５は、統合用プログラム２０１（統合業務手段）、ウェブ相談プログラム２０２（統合相談手段）、ＵＲＬ暗号化プログラム２０３（ＵＲＬ暗号化手段）とを備えている。

　統合用プログラム２０１は、例えば、Ｇｏｏｇｌｅ　Ｗａｖｅのようなリッチ・ウェブ・アプリケーションのＡＰＩ（Ａｐｐｌｉｃａｔｉｏｎ　Ｐｒｏｇｒａｍ　Ｉｎｔｅｒｆａｃｅ）を用いて、専門業務を遂行するためのプログラムである。
　また、統合用プログラム２０１は、例えばＸＭＬ（Ｅｘｔｅｎｓｉｂｌｅ　Ｍａｒｋｕｐ　Ｌａｎｇｕａｇｅ）を用いて、サーバ１５と、顧客端末２３、外部スタッフ端末２４、管理者端末２５との間で各種情報を実時間（リアルタイム）にて送受信して変更する機能を備えている。
　より具体的には、統合用プログラム２０１は、例えば、顧客端末２３、外部スタッフ端末２４、管理者端末２５のウェブブラウザからの指示に従い、ＸＭＬ（Ｅｘｔｅｎｓｉｂｌｅ　Ｍａｒｋｕｐ　Ｌａｎｇｕａｇｅ）で記述されたデータをウェブブラウザで閲覧できるＨＴＭＬ形式に変換し、画像、音声等のデータと共に送受信する。また、統合用プログラム２０１は、当該ＸＭＬを、顧客端末２３、外部スタッフ端末２４、管理者端末２５からのアクセスにより、自在に変更することができる。
　この変更により、出力するファイル自体をリアルタイムを作成し、各ユーザがコメントを挿入し、「ガジェット」と呼ばれるウェブブラウザにて実行可能なプログラムを埋め込んで文書作成支援をしたり変換したりすることができる。
　よって、ウェブブラウザ上で、距離的に離れた外部スタッフや顧客と協力して、専門業務を遂行することが可能になる。

　ウェブ相談プログラム２０２は、顧客とのリアルタイムでの映像音声送受信を行うためのプログラムである。ウェブ相談プログラム２０２は、例えば、後述するリアルタイム相談処理において、顧客端末２３、外部スタッフ端末２４、管理者端末２５との間で、各端末のウェブカメラとマイク（図示せず）から入力した映像・音声データを送受信できる。
　このリアルタイム相談にあたっては、ウェブ相談プログラム２０２は、上述の統合用プログラム２０１によりアクセス可能なガジェット等として、メッセンジャーやインターネットビデオ電話アプリケーションを組み込んで各端末において実行することができる。すなわち、ウェブ相談プログラム２０２は、顧客端末２３、外部スタッフ端末２４、管理者端末２５との間で、ウェブブラウザ上で、各種のアプリケーションを実行可能なように構成するための枠組み（フレームワーク）を提供する。
　その場合、ウェブ相談プログラム２０２は、アクセスする顧客端末２３、外部スタッフ端末２４、管理者端末２５のＩＰアドレスやポート等を特定することができる。この際に、ウェブ相談プログラム２０２は、サーバ１５により、依頼ＩＤにより、各ユーザ毎に別々にアカウントとを作成することができる。
　また、ウェブ相談プログラム２０２は、相手のユーザや管理者の端末との間で、ログイン等を行わずに直接Ｐ２Ｐ（ピア・ツー・ピア）等の技術を用いて、送受信を行うことが可能である。その場合、ウェブ相談プログラム２０２は、暗号化されたＭＰＥＧ１、ＭＰＥＧ２、ＭＰＥＧ４、Ｈ．２６３、Ｈ．２６４、Ｘｖｉｄ等のフォーマットを用いて、映像・音声の送受信を行う。

　ＵＲＬ暗号化プログラム２０３は、ファイル交換サーバ１３０内の各ファイルを指定する際に、依頼ＩＤ等に係るフォルダ名等をハッシュ関数にて暗号化してＵＲＬの文字列を作成する部位である。また、ＵＲＬ暗号化プログラム２０３は、このＵＲＬを復号化する鍵データを、ファイル交換ＤＢ１３３に記憶する。この暗号化されたＵＲＬは、ミニブログまたはメッセンジャーとして機能するＴｗｉｔｔｅｒのようなＳＮＳの備えるＵＲＬ短縮化機能と併用して用いることができ、長いＵＲＬを圧縮して用いることができる。
　これにより、外部スタッフ用ＳＮＳや顧客用ＳＮＳにログイン状態のユーザのみが、ＵＲＬをクリックするだけで、そのファイルにアクセスしてダウンロード等が可能になる。逆に、ログインしていない状態のユーザが該ファイルにアクセスすると、ログイン画面を表示することができる。また、ユーザ以外のアクセスに関しては、アクセスをブロックすることもできる。

〔本発明の第３の実施の形態に係る業務支援システムの公式サイト〕
　図１０を参照して説明すると、画面例１０３０は、本発明の第３の実施の形態に係る業務支援システムに係る公式サイトの構成例を示している。
　上述の第２の実施の形態に係る業務支援システムＸと同様に、この公式サイトでは、弁護士法人等のホームページを表示する。また、この公式サイトにおいては、顧客候補のユーザや外部スタッフ候補のユーザに依頼や外部スタッフの登録を誘導する。
　表示欄１２１０は、各リンクが張られた画面上のエリアであり、クリックすることで、外部スタッフ募集用ＳＮＳプログラム１２３による外部スタッフ募集用ＳＮＳ「Ｈｅｌｐ＿ｉｔ！」等に誘導する。
　表示欄１２２０は、動画像等を表示するエリアであり、クリックすることで、本発明の第３の実施の形態に係る業務支援システムの使用方法を説明する画像が表示される。
　表示欄１２３０は、各トピックスとなる情報のページを表示するためのエリアである。
　表示欄１２４０は、公開設定をした広報用ＳＮＳプログラム１２２による広報用ＳＮＳ「Ａｓｋ＿ｉｔ！」等に誘導する。

〔本発明の第３の実施の形態に係る業務支援システムによる業務統合処理〕
　次に、図１１のフローチャートを用いて、本発明の第３の実施の形態に係る業務支援システムにより、専門業務の「業務統合」による支援を行う例についてより具体的に説明する。
　本業務統合処理では、ステップＳ１１１は図３のステップＳ１０１と、ステップＳ１１２はステップＳ１０２と、ステップＳ１１３はステップＳ１０３と、ステップＳ１１４はステップＳ１０４と、それぞれ同様の処理を行う。
　この上で、ステップＳ１０５の業務／連絡処理、ステップＳ１０６のコラボレーション処理、ステップＳ１０７の出力処理にあたる処理を、ステップＳ１１５の統合相談処理として行う。

（ステップＳ１１５）
　ステップＳ１１５においては、サーバ１５の制御部は、各プログラムを用いて：
（１）ＵＲＬを暗号化してファイルを送受信し、
（２）弁護士等の専門業務において、クライアントとの法律相談を行い、
（３）リアルタイム（実時間）での文書の作成が可能なインターフェイスを備える
　といった処理を遂行する。
　これにより、更に専門業務を効率的に遂行することが可能になり、コストを低減可能である。
　以下で、図１２のフローチャートを参照して、このステップＳ１１５の処理を、更に詳しく説明する。

（ステップＳ２０１）
　まず、サーバ１５の制御部は、ＵＲＬ暗号化プログラム２０３を用いてＵＲＬ暗号化処理を行う。
　この処理においては、ＵＲＬ暗号化プログラム２０３は、ファイル交換サーバ１３０のファイル交換ＤＢ１３３に、各依頼ＩＤ用にアクセスできるユーザを制限したフォルダを作成する。ＵＲＬ暗号化プログラム２０３は、このフォルダにアクセスするための、ハッシュ関数等で暗号化した暗号化ＵＲＬを作成する。
　このＵＲＬで指定したファイルは、外部スタッフ用ＳＮＳや、顧客用ＳＮＳのＴｗｉｔｔｅｒのようなＳＮＳの圧縮ＵＲＬを用いてアクセス可能である。また、後述する業務統合処理のウェブブラウザ画面からもアクセス可能である。
　これにより、いちいちファイル名を指定したりログイン等をしなくても、ＳＮＳやウェブブラウザ画面から、秘密のファイルにアクセス可能となり、使い勝手が向上する。
　また、暗号化が必要ない、例えば広告用のファイルの場合には、ＴｗｉｔｔｅｒのようなＳＮＳの圧縮ＵＲＬ機能のみを用いて、このフォルダ内のファイルにアクセス可能である。その場合も、セキュリティーホールを避けるために、フォルダ内の参照等は避けるように構成することが望ましい。

（ステップＳ２０２）
　次に、サーバ１５の制御部は、統合用プログラム２０１を用いて業務統合準備処理を行う。
　具体的には、サーバ１５の制御部は、まず、各案件ＩＤ毎に、顧客のユーザと、外部スタッフのユーザのログイン状態やフォルダ等のアクセス状況を把握する。
　この上で、サーバ１５の制御部は、統合用プログラム２０１から、Ｇｏｏｇｌｅ　Ｗａｖｅ等の統合的なリッチ・ウェブ・アプリケーションのサイトを呼び出す。具体的には、サーバ１５の制御部は、顧客のユーザや外部スタッフのユーザとして、ＡＰＩを用いて当該リッチ・ウェブ・アプリケーションのでログインして呼び出してＸＭＬ等のデータをフェッチ（取得）して同期する。
　その後、サーバ１５の制御部は、業務統合処理の各処理で使用するＸＭＬ等の記述言語のファイル（以下、統合用のＸＭＬと称する。）を作成して、各案件ＩＤに関連するファイル交換ＤＢ１３３上の記憶域に記憶する。
　この統合用のＸＭＬは、上述のリッチ・ウェブ・アプリケーションのＸＭＬを含み、複数のアプリケーションをウェブブラウザから実行するコードを含ませることができる。
　すなわち、統合用のＸＭＬ内のコードにより、Ｇｏｏｇｌｅ　Ｗａｖｅ等のリッチ・ウェブ・アプリケーションのサイトと、ファイル共有プログラム１２６と、各ＳＮＳとを、顧客端末２３、外部スタッフ端末２４、管理者端末２５等の同一の画面上に表示することができる。
　また、この統合用のＸＭＬは、閲覧するファイルの内容を含ませることができ、リッチ・ウェブ・アプリケーションを用いて編集することができる。サーバ１５の制御部は、統合用のＸＭＬを、ウェブサーバ１２１と連携して、ＸＭＬ等のデータをＨＴＭＬ等に変換して送信する。また、サーバ１５の制御部は、ＡＰＩを用いてリッチ・ウェブ・アプリケーション用のＸＭＬをクラウド条の他のサーバに送信する。
　これにより、外部のサーバに備えられた「クラウド」上のファイルやアプリケーションと、サーバ１５上のアプリケーションを境目なし（シームレス）に同一画面上で扱うことが可能になる。
　なお、統合用のＸＭＬは、いくつかのテンプレートを用意しておき、ユーザの環境に合わせて設定や設計を調整するカスタマイズ行って、各ユーザがユーザＤＢ１３１に記憶することができる。サーバ１５の制御部は、このカスタマイズされた統合用のＸＭＬと、ファイル交換ＤＢ１３３内の統合用のＸＭＬとを同時に用いて処理を行うことができる。また、統合用のＸＭＬは、各処理に対応させる記述言語のファイルをそれぞれ用意可能である。

（ステップＳ２０３）
　次に、サーバ１５の制御部は、ファイル共有プログラム１２６を用いて、業務／連絡処理を行う。
　この処理は、ステップＳ１０５の業務／連絡処理と同様であり、図８の画面例１０００や画面例１０１０と同様な画面から必要なファイルを送受信する。
　その後、サーバ１５の制御部は、統合的な画面を用いて、このファイルを加工しながら、相談を行ったりすることができる。
　ステップＳ２０３においては、ポインティングデバイスでファイルのアイコンを移動するドラッグ＆ドロップにより、直接、各表示欄にファイルを貼り付けることが可能である。これにより、必要なファイルをサーバ１５のファイル交換ＤＢ１３３にアップロード／ダウンロードすることができる。
　このステップＳ２０３の業務／連絡処理は、以降の処理で必要になるファイルを予めアップロード／ダウンロードするために用いることができる。
　なお、後述する統合コラボレーション処理においても、ドラッグ＆ドロップが可能である。よって、このステップＳ２０３を用いない構成も可能である。

（ステップＳ２０４）
　次に、業務統合処理において、サーバ１５上のファイルを扱いながら統合的に専門業務を行う例として、実時間で法律相談を行うリアルタイム相談処理について説明する。
　図１３を参照すると、この例では、サーバ１５の制御部は、ウェブ相談プログラム２０２を用いて、リアルタイム法律相談を行う。
　図１３の画面例１０４０は、サーバ１５の統合用のＸＭＬにより、相談者の顧客端末２３のウェブブラウザに表示される、複数の表示欄のある画面例を示している。
　ここでは、相談者のユーザが、ポインティングデバイスでマウスカーソル１４００を操作して、各表示欄を選択する。そして、相談者のユーザは、表示欄１４１０、表示欄１４２０にそれぞれ必要な項目を入力することができる。
　表示欄１４１０には、相談者のユーザが相談時に必要なファイル名を閲覧し入力することができる。サーバ１５の制御部は、このドラッグ＆ドロップによる信号を検知すると、必要なファイルをアップロード／ダウンロードする。また、サーバ１５の制御部は、上述の業務／連絡処理と同様にファイルを選択するウェブページを送信して、フォームからの入力を検知して送受信するようにしてもよい。同様の機能を、リンク８４７の〔ファイル閲覧〕から呼び出してもよい。
　表示欄１４２０には、表示欄１４１０のファイルの内容が表示される。この際に、サーバ１５の制御部は、必要に応じて統合用のＸＭＬ内にガジェットのアプリケーションを呼び出すように変更する。これにより、サーバ１５の制御部は、ファイルの拡張子に対応するウェブアプリケーションを読み込んで、顧客端末２３のウェブブラウザに表示するようにすることができる。たとえば、表示欄１４２０には、Ｗｅｂアプリケーション版のマイクロソフト（登録商標）オフィス等のワードプロセッサや表計算等のオフィス・ソフトウェアを実行し、修正した内容をリアルタイムで反映させることができる。
　また、表示欄１４３０には、メッセンジャーやビデオ通話のアプリケーションを呼び出し、担当する専門業務の専門家との直接の相談が可能である。画面例１０４０においては、弁護士と相談者（クライアント）のユーザが映像通話により法律相談を行う。
　このように、映像通話を使った相談と対象ファイルの編集とを同時に行うことができるため、遠隔地に住んでいたり身体の問題等で直接出向くことが難しいクライアントと相談者との間で専門業務を遂行することができる。この際に、案件ＩＤを用いて、各弁護士と相談者が映像通話のアプリケーションにアクセスできるため、セキュリティを高め、利便性を向上させることができる。

　なお、各表示欄は、大きさや配置を自由にアレンジすることが可能であり、映像通話の表示欄や対象ファイルの編集の表示欄を顧客端末２３の全画面にすることができる。これにより、対面で相談しているような臨場感が得られる。
　また、担当する専門業務の専門家のユーザの外部スタッフ端末２４や管理者端末２５においても、同様の画面を表示して、各表示欄の修正はすぐ反映されるように構成することができる。
　また、リンク８４７は、図８のリンク８４５と同様に、ユーザがリンク８４７のそれぞれの箇所を指し示すことにより各機能を実行することができる。このうち、〔他のメンバーを招待〕のリンクにより、複数の相談者や専門業務の専門家や外部スタッフを交えた映像・音声・ＢＢＳ・ＳＮＳ・チャット等による会議を行うこともできる。

（ステップＳ２０５）
　次に、サーバ１５の制御部は、統合用プログラム２０１を用いて、統合コラボレーション処理を行う。
　図１４を参照して説明すると、画面例１０５０は、統合コラボレーション処理の統合用のＸＭＬを外部スタッフの外部スタッフ端末２４のウェブブラウザに表示した例を示している。
　サーバ１５の制御部は、画面例１０５０の各表示欄を、統合用プログラム２０１から、統合用ＸＭＬをＧｏｏｇｌｅ　Ｗａｖｅ等の統合的なリッチ・ウェブ・アプリケーションを用いて表示する。
　また、サーバ１５の制御部は、この表示欄に係る各データについて、上述のように、サーバ１５内のファイル交換ＤＢ１３３内に暗号化された状態で記憶し、ウェブアプリ上で編集できるように構成する。また、サーバ１５の制御部は、データを「クラウド」上の別サーバに保存して、ファイル交換ＤＢ１３３に記憶された鍵を用いて復号化して統合用のＸＭＬ上に展開して、外部スタッフ端末２４に送信するように構成することもできる。

　更に詳しく説明すると、表示欄１３１０は、「ナビゲーション」バーを表示している。この表示欄１３１０の各機能をマウスカーソル１４００でクリックすることにより、リッチ・ウェブ・アプリケーションに係る各機能を呼び出すことができる。
　表示欄１３２０は、他にも統合コラボレーション処理にて呼び出し可能な外部スタッフや管理者や相談者や登録ユーザの名前やＩＤ等を表示している。
　表示欄１３３０は、依頼ＩＤによる各案件を示す「インデックス」バーを表示している。サーバ１５の制御部は、この表示欄１３３０の各案件を、リッチ・ウェブ・アプリケーションにおけるスレッドや「ウェーブ」等として表示することができる。
　表示欄１３４０は、外部スタッフのユーザが選択した案件を表示して編集を行う表示欄である。表示欄１３４０は、ファイルをドラッグ＆ドロップにより送受信可能である。サーバ１５の制御部は、外部スタッフ端末２４においてマウスカーソル１４００によりドラッグによりファイルが送信／受信された場合、サーバ１５の制御部は、ファイル交換ＤＢ１３３に記憶したり、暗号化して他のサーバ上に送信／受信したりする。それに伴い、統合用のＸＭＬも変更する。具体的な編集においては、ウェブアプリケーションやガジェットを呼び出して編集することができる。
　表示欄１３４０の案件においては、編集の過程をいちいち記憶することができる。たとえば、各ファイルには、コメント１３４５等を自由に記載可能である。サーバ１５の制御部は、それらの変更結果を、各ファイルと統合用のＸＭＬに反映する。この反映したＸＭＬは、画面例１０５０において表示してリアルタイムに確認することができる。
　また、リンク８４８についても、図８のリンク８４５と同様に、ユーザがリンク８４８のそれぞれの箇所を指し示すことにより各機能を実行することができる。

　さらに、サーバ１５の制御部は、統合用プログラム２０１を用いて、統合用のＸＭＬにおいて、リッチ・ウェブ・アプリケーション以外のアプリケーションを呼び出すことが可能である。たとえば、表示欄１３４０のような表示欄に、外部スタッフ用ＳＮＳプログラム１２５を用いて、コラボレーション処理を行うこともできる。すなわち、「Ｃｏｌｌａｂｏ＿ｉｔ！」である外部スタッフ用ＳＮＳを、リッチ・ウェブ・アプリケーションと同時に表示して打ち合わせが可能である。
　このように、統合的にクラウドサービスを利用することにより、在宅ワークをより便利にすることができ、社会的な生産性を高めることができ、コストを削減することができる。

（ステップＳ２０６）
　次に、サーバ１５の制御部は、ファイル共有プログラム１２６を用いて、出力処理を行う。
　この出力処理は、ステップＳ１０７（図３参照）の出力処理と同様の処理を行い、ファイルを出力する。ステップＳ２０６は、主に、上述の統合コラボレーション処理にて対応できない外部ウェブサイトに対応して行う。たとえば、〔ＦＡＸ送信〕を、この出力処理により行うこともできる。
　以上により、業務統合処理を終了する。

　以上のように構成することで、以下のような効果を得ることができる。
　まず、本発明の第３の実施の形態に係る業務支援システムは、統合用プログラム２０１を用いて、統合用のＸＭＬを、リッチ・ウェブ・アプリケーションにてリアルタイムに変更することで、直接顔を合わせて会議等を行わなくても、専門業務に必要な文書ファイルを作成、変更することができる。これにより、遠隔地や身体障害のユーザの在宅勤務を促進し、利便性を高めることができる。
　さらに、ウェブ相談プログラム２０２を用いて、複数のアプリケーションを実行して、専門業務の専門家による相談を受けることができる。その際に、案件ＩＤを用いて、専門業務の専門家と、相談者のユーザーを特定し、ファイル交換サーバ１３０内にある暗号化されたファイルや、クラウドの他のサーバ上のファイルが暗号化された状態で同時に閲覧することができる。このため、従来のウェブ会議システムにおいてはセキュリティや利便性で問題があったため難しかった、ネットワークを介した弁護士による法律相談を行うことができる。また、統合用のＸＭＬは、ガジェットとして実行する様々なアプリケーションに対応するため、様々なユーザ環境に対応することができる。
　また、ＵＲＬ暗号化プログラム２０３を用いることで、Ｔｗｉｔｔｅｒ等のミニブログやＳＮＳのＵＲＬ圧縮機能と併せて、案件ＩＤ毎に制限されたユーザのみがアクセスできるフォルダを提供することができる。これにより、セキュリティに配慮した上で、サーバ１５内のファイルや、クラウド上の他のサーバのファイルにアクセスできる。
　以上のように、本発明の第３の実施の形態に係る業務支援システムは、専門業務を効率化することができるため、コストを削減することもできる。よって、専門業務を利用しやすくなるという効果が得られ、法による統治を徹底し、成熟した市民社会の実現に貢献することができる。

　なお、上述のファイル交換ＤＢ１３３内のファイル等については、すべて暗号化した上で、「クラウド」のような外部のサーバに記憶しておいてもよい。この上で、各ファイルを複合化する鍵のファイルのみを、ファイル交換ＤＢ１３３に保存しておくようにすることができる。
　これにより、アクセスした外部サーバのセキュリティの問題でファイルが外部に流出しても、サーバ１５にアクセスしていないユーザ以外には開くことができないため、安全性を高めることができる。
　また、クラウド上のリッチ・ウェブ・アプリケーションのみを用いて、ウェブアプリケーションとして、本発明の第３の形態に係る業務支援システムを構成することも可能である。

＜第４の実施の形態＞
　次に、図１５～図１９を参照して、本発明の第４の実施の形態に係る業務支援システムについて説明する。
　本発明の第４の実施の形態に係る業務支援システムは、図１の本発明の第２の実施の形態に係る業務支援システムＸと同一の構成をとるものの、サーバ１０の代わりにサーバ１６（図１５）を備えている。
　ここでは、本発明の第４の実施の形態に係る業務支援システムにおいても、第２の実施の形態、第３の実施の形態と同様に、弁護士法人が提供して管理し、法律業務に用いる例について説明するが、これに限られるものではない。
　以下で、各図面を参照して、本発明の第４の実施の形態に係る業務支援システムの構成と処理の流れについて詳しく説明する。

〔サーバ１６の制御構成〕
　まず、図１５を参照して、本発明の第４の実施の形態に係るサーバ１６の制御構成について説明する。サーバ１６は、本発明の第２の実施の形態に係るサーバ１０（図２）、本発明の第３の実施の形態に係るサーバ１５（図９）と同様のハードウェア構成をもつＰＣ／ＡＴ互換機や専用機等である。サーバ１６において、サーバ１０、サーバ１５と同一符号の部位は、同様の構成要素を示している。
　これに加えて、サーバ１６は、メール連動ＳＮＳプログラム３０１（メール連動ソーシャルネットワーク手段）と、リアルタイム検索プログラム３０２（リアルタイム検索手段）とを備えている。

　メール連動ＳＮＳプログラム３０１は、電子メールと同様の画面にて各ＳＮＳを統合して起動し、各つぶやきの投稿を管理するためのプログラムである。
　メール連動ＳＮＳプログラム３０１は、例えば、顧客端末２３、外部スタッフ端末２４、管理者端末２５（図１）のウェブブラウザからの指示に従い、広報用ＳＮＳプログラム１２２、外部スタッフ募集用ＳＮＳプログラム１２３、顧客用ＳＮＳプログラム１２４の各機能を呼び出すことができる。
　メール連動ＳＮＳプログラム３０１は、例えば、グーグルバズ（登録商標）のように、Ｇｍａｉｌ（登録商標）を用いたＳＮＳのＡＰＩ等を利用して実現することができる。

　リアルタイム検索プログラム３０２は、メール連動ＳＮＳプログラム３０１により統合された広報用ＳＮＳプログラム１２２、外部スタッフ募集用ＳＮＳプログラム１２３、顧客用ＳＮＳプログラム１２４のような各ＳＮＳのつぶやきの投稿をリアルタイムで検索するためのプログラムである。
　また、リアルタイム検索プログラム３０２は、各ＳＮＳの投稿の際に埋め込まれたＧＰＳ（Ｇｌｏｂａｌ　Ｐｏｓｉｔｉｏｎｉｎｇ　Ｓｙｓｔｅｍ）の位置情報を用いて、顧客のユーザ、外部スタッフのユーザ、又は管理者が、位置情報を基にして顧客候補のユーザ、外部スタッフ候補のユーザを検索して、グループに取り込むこともできる。

〔本発明の第４の実施の形態に係る業務支援システムによるメール連動業務支援処理〕
　次に、図１１のフローチャートを用いて、本発明の第４の実施の形態に係る業務支援システムにより、電子メールと連動して業務の支援を行うメール連動業務支援処理について具体的に説明する。
　上述の第１～第３の実施の形態においては、サーバ１０又は１５は、ＴＷＩＴＴＥＲのようなＳＮＳにより、公開、非公開の設定を用いて、顧客ユーザ、外部スタッフのユーザとのコラボレーションにより業務の遂行を行う。この際、サーバ１０又は１５や外部のクラウド上でファイルを作成して、外部への公開を行わず、グループや顧客・外部スタッフ間のみで公開してファイル交換を行う。
　これに加え、本発明の第４の実施の形態に係るメール連動業務支援処理においては、このコラボレーションの際に、電子メールと連動したＳＮＳを用いて、各ＳＮＳと外部のサイトのデータを統合してコラボレーションを行うことができる。

　具体的には、まず、本メール連動業務支援処理では、ステップＳ１２１は図３のステップＳ１０１及び図１１のステップＳ１１１と、ステップＳ１２２はステップＳ１０２及びステップＳ１１２と、ステップＳ１２３はステップＳ１０３及びステップＳ１１３と、ステップＳ１２４はステップＳ１０４及びステップＳ１１４と、それぞれ同様の処理を行う。
　この上で、ステップＳ１０５の業務／連絡処理、ステップＳ１０６のコラボレーション処理、ステップＳ１０７の出力処理、及びステップＳ１１５の統合相談処理にあたる処理を、ステップＳ１２５のメール連動相談処理として行う。

（ステップＳ１２５）
　ステップＳ１２５のメール連動相談処理においては、サーバ１６の制御部は、各プログラムを用いて：
（１）電子メールを用いて、各つぶやきの投稿を、グループや依頼ＩＤ毎に管理し、
（２）弁護士等の専門業務において、メールとつぶやきの投稿によりコラボレーションを行い、
（３）リアルタイム検索により、検索された外部スタッフ候補に、依頼に係る業務の遂行を依頼する
　といった処理を実行する。
　これにより、ネットワークの負荷を少なくし、専門業務を効率的に遂行することが可能になり、コストを低減可能である。
　以下で、図１７のフローチャートを参照して、このステップＳ１２５の処理を、更に詳しく説明する。

（ステップＳ３０１）
　まず、サーバ１６の制御部は、メール連動ＳＮＳプログラム３０１を用いて、メール連動準備処理を行う。
　ここで、本発明の第４の実施の形態に係るサーバ１６においては、メール連動ＳＮＳプログラム３０１により、電子メールと連動して各ＳＮＳのつぶやきの投稿を管理する。
　この際に、サーバ１６の制御部は、メール連動ＳＮＳプログラム３０１により、統合的に各種のＳＮＳのつぶやき等の投稿データを読み込んで、ＳＮＳＤＢ１３２に記憶する。
　また、サーバ１６の制御部は、上述の第１～第３の実施の形態のように、サーバ１０又は１５で管理するＳＮＳやＴＷＩＴＴＥＲ等のＳＮＳのみでなく、電子メールのデータ、ＴＷＩＴＴＥＲ以外の外部のＳＮＳのデータを読み込むことができる。
　また、サーバ１６の制御部は、各外部ＳＮＳのＡＰＩ等を用いて読み込んでも、ウェブブラウザにて閲覧可能に変換しても、ｆｅｔｃｈ等でｈｔｔｐのｈｔｍｌ化されたデータを直接読み込んでもよい。いずれの場合でも、サーバ１６の制御部は、メール連動ＳＮＳプログラム３０１のパーサにより、業務支援システムＸのサイトの形式に合わせて、統合用のＸＭＬ等の記述言語のデータに変更する。さらに、ｉＰｈｏｎｅ（登録商標）やアンドロイド（登録商標）等のスマートフォンや、通常の携帯電話等の携帯端末で閲覧しやすいような形式の統合用のＸＭＬ等のデータも別途作成することができる。
　これにより、各ＳＮＳを用いて、業務支援システムＸのウェブサイトから統合的に業務支援を行うことができる。
　なお、外部のＳＮＳとしては、Ｇｍａｉｌと連動しているグーグルバズ（Ｇｏｏｇｌｅ　Ｂｕｚｚ、登録商標）、企業用の非公開版のＳＮＳであるＹａｍｍｅｒ（登録商標）、フェイスブック（Ｆａｃｅｂｏｏｋ、登録商標）、ｍｉｘｉ（登録商標）、ＧＲＥＥ（登録商標）、各種ｂｌｏｇ（ウェブログ）等を用いることができる。

（ステップＳ３０２）
　次に、サーバ１６の制御部は、メール連動ＳＮＳプログラム３０１を用いて、メールコラボレーション処理を行う。
　具体的には、上述の第１～第３の実施の形態においては、各ＳＮＳによるつぶやきの投稿とファイル共有プログラム１２６を用いて、又は、例えばグーグルウェーブ等のクラウド上の外部のサイトによりコラボレーション処理を行っていた。
　これに対して、本発明の第４の実施の形態に係るサーバ１６においては、サーバ１６の制御部は、メール連動ＳＮＳプログラム３０１により、つぶやきの投稿と電子メールのデータとを連動させ、外部のサイトのデータを統合して用いて、コラボレーションを行う。このような処理を、本実施形態においては、メールコラボレーションと呼ぶ。
　このメールコラボレーションの際には、統合用のＸＭＬ等を用いて、各ＳＮＳと外部のサイトを表示する。
　なお、グーグルバズのようなウェブアプリケーションを、サーバ１６をプロキシサーバのように用いて、サーバ１６の制御部は、メール連動ＳＮＳプログラム３０１を用いて、例えばＡＰＩ経由でアクセスしたり、ｈｔｍｌデータを読み込んで加工することで、メールコラボレーションを実現することもできる。

　ここで、図１８を参照して、メールコラボレーション処理における画面例１０６０について説明する。
　画面例１０６０は、外部スタッフの外部スタッフ端末２４のウェブブラウザに統合用のＸＭＬをウェブブラウザで閲覧可能な、例えばＨＴＭＬ形式に変換して表示した例を示している。
　なお、サーバ１６の制御部は、画面例１０６０に表示する各データについて暗号化された状態で記憶し、ウェブブラウザ上で編集できるように構成することもできる。この際に、上述の第１～第３の実施の形態と同様に、ファイル交換ＤＢ１３３に記憶された鍵を用いて復号化して統合用のＸＭＬ上に展開して、外部スタッフ端末２４に送信するように構成することもできる。

　更に詳しく説明すると、表示欄１５１０は、電子メールと非公開のコラボレーション用のＳＮＳを呼び出すリンクを表示している。
　この表示欄１５１０の「メールを作成」は、電子メールを作成して送信するための機能を呼び出すリンクである。
　また、「受信トレイ」は、受信したメールをメールボックス（図示せず）にて閲覧し、各電子メールを送信／返信／転送する電子メールのフォルダを表示するための機能を呼び出すリンクである。
　「非公開ＳＮＳ」は、外部スタッフ用のＳＮＳを呼び出すためのリンクである。
　「送信済みメール」は送信した電子メールのフォルダを、「下書き」は下書きした電子メールのフォルダを、閲覧し、各電子メールを送信／返信／転送するフォルダを表示するための機能を呼び出すリンクである。
　「連絡先」は、顧客、外部スタッフ、又は外部スタッフ候補等のユーザを呼び出すための機能を呼び出すリンクである。ここで、本実施形態においては、サーバ１６の制御部は、メール連動ＳＮＳプログラム３０１により、上述の第３の実施の形態と同様に、依頼ＩＤ毎に、非公開のグループを作成して外部スタッフ用のＳＮＳにてコラボレーション処理を行うことができる。
　「接続済サイト数」は、つぶやきの投稿を取得するため、ＴＷＩＴＴＥＲやグーグルバズやフェイスブックやＹａｍｍｅｒ等の外部のＳＮＳから、業務支援システムＸがつぶやきの投稿を取得するためのアカウントの設定等を行うための機能を呼び出すリンクである。
　「検索」は、後述するリアルタイム検索を行うための機能を呼び出すリンクである。
　「グループウェア」は、外部スタッフがログインした際に、カレンダー、予定表、ＴｏＤｏ（やること）リスト等のグループウェアのような機能を呼び出すためのリンクである。

　表示欄１５２０、１５４０等は、外部スタッフ用のＳＮＳのつぶやきを表示する表示欄である。ここで、表示欄１５２０、１５４０は、電子メールと「Ｃｏｌｌａｂｏ＿ｉｔ！」のような外部スタッフ用のＳＮＳ、外部のＳＮＳのつぶやきの投稿を統合して呼び出し、さらに外部のサイトを呼び出すこともできる。
　具体的には、サーバ１６の制御部は、メール連動ＳＮＳプログラム３０１は、つぶやきの投稿において、上述のように依頼ＩＤ毎に限定公開のグループを作成し、非公開の外部スタッフのつぶやきの投稿により、コラボレーションを行う。この際、管理者や外部スタッフのユーザがブラウザ上で他のユーザを示すアイコンをクリックして、当該他のユーザを外部スタッフとして追加し、コラボレーションに参加させることもできる。

　たとえば、グーグルバズを用いる場合、Ｇｍａｉｌのユーザーであれば誰でも使うことができるため、サーバ１６の制御部は、メール連動ＳＮＳプログラム３０１を用いて、Ｇｍａｉｌの連絡先から依頼ＩＤ毎に限定公開のグループを作成する。すなわち、Ｇｍａｉｌを使っているユーザがすべて、同じアカウントや連絡先を統合して使用できるというメリットが得られる。
　また、外部スタッフがグーグルバズ経由でつぶやきの投稿を行う場合、サーバ１６の制御部は、メール連動ＳＮＳプログラム３０１を用いて、「限定公開」を用いて投稿を行うように投稿フォーム等を作成して投稿させる。この際、限定公開では、コンタクトリストや連絡先のように特定の連絡先のグループ宛にグループを指定して、限定公開を使うことで、グーグルバズにて、業務支援システムＸ以外の顧客等のユーザとも、秘密の連絡が可能である。
　なお、グーグルバズは、「一般公開」と「限定公開」の機能があり、一般公開はＴＷＩＴＴＥＲと同様にＷＷＷにて通常のウェブブラウザで閲覧できる。この際、フォローしなくても、ＵＲＬさえ指定すれば、すべて外部から閲覧可能である。このため、サーバ１６により暗号化して投稿することもできる。
　また、「一般公開」の場合は、なお、上述の「Ａｓｋ＿ｉｔ！」や「Ｈｅｌｐ＿ｉｔ！」のような公開の広報用ＳＮＳとして用いることができる。
　また、サーバ１６の制御部は、メール連動ＳＮＳプログラム３０１を用いて、ＴＷＩＴＴＥＲを用いる場合には、フォロー／フォロワー、閲覧するときに好きな人のリストを選択するリスト等から、限定公開のグループを作成することができる。
　さらに、他のＳＮＳ、例えばｍｉｘｉ（登録商標）の場合にも、「マイミク」のように、「スモールワールド」的にリンク可能な知り合いのユーザのリストを用いて、限定公開のグループを作成することができる。

　ここで、サーバ１６の制御部は、メール連動ＳＮＳプログラム３０１を用いて、表示欄１５３０のように、各つぶやきの投稿において、コメントを投稿し、つぶやきの投稿のスレッドを作成することができる。たとえば、表示欄１５３５は、表示欄１５３０に対して投稿されたコメントを示している。
　また、コメントの投稿箇所のアイコンを右クリック等することにより、「投稿をメール送信」「投稿へのリンク」「投稿の編集」「投稿の削除」「コメントの削除」といった機能をプルダウンリストで表示して指定することができる。
　たとえば、「投稿をメール送信」により、つぶやきの投稿を電子メールを用いて送信できる。この際に、スレッドをまとめて送信することができる。
　また、「投稿へのリンク」は、各投稿毎にＵＲＬを作成して、リンクのタグや文字列等をクリップボードにコピーできる。
　また、「投稿の編集」により、つぶやきの投稿を書き換えることができる。この際に、前の投稿もＳＮＳＤＢ１３２に保存可能である。
　また、「投稿の削除」「コメントの削除」のように、つぶやきの投稿や、投稿に対するコメントを削除することもできる。この際にも、削除前の投稿をＳＮＳＤＢ１３２に保存可能である。

　また、表示欄１５２０、１５４０においては、つぶやきの投稿に際して、リッチテキスト、ボールド、取消線、イタリック等の文字修飾を用いることができる。また、ファイル共有プログラム１２６を用いてファイルの共有を行うことができる。これにより、つぶやきの投稿を、例えば、所定文字数の制限なく、そのまま文書として用いて、ローカルのワードプロセッサソフト等にペーストして用いることができる。
　さらに、ＵＲＬの文字列を入れ込むことで、他のウェブサイトのツールへのリンクを貼ることができる。さらに、投稿に、顧客候補者端末２１、外部スタッフ候補者端末２２、顧客端末２３のＧＰＳによる位置情報を入れ込むこともできる。
　なお、他のウェブサイトへのリンクとしては、各種のクラウド上の文書共有サービスを用いることができる。この文書共有サービスとしては、グーグルドキュメント（登録商標）、エバーノート（登録商標）、ヤフー（登録商標）カレンダー等を用いることができる。この際に、上述のように依頼ＩＤにて暗号化してファイルを交換することもできる。
　また、上述の第３の実施の形態と同様に、統合用のＸＭＬを用いているため、グーグルウェーブのような、リッチ・ウェブ・アプリケーションを呼び出すことが可能である。これにより、同じセンテンスを複数の人間で書き合うこともでき、時間と空間の制約を少なくして、コラボレーションを行うことができる。

　なお、サーバ１６の制御部は、メール連動ＳＮＳプログラム３０１を用いて、例えば、ＴＷＩＴＴＥＲのつぶやき等を用いた外部サイトと連携することもできる。

　また、リンク８４９についても、図８のリンク８４５等と同様に、ユーザがリンク８４９のそれぞれの箇所を指し示すことにより各機能を実行することができる。

（ステップＳ３０３）
　次に、サーバ１６の制御部は、リアルタイム検索プログラム３０２を用いて、リアルタイム検索処理を行う。
　具体的には、外部スタッフユーザは、つぶやきの投稿をした、顧客、外部スタッフ、外部スタッフ候補のユーザを検索することができる。
　図１９を参照して説明すると、リアルタイム検索プログラム３０２は、各ＳＮＳにおいて、位置情報を取得したつぶやきの投稿から、所定期間、所定範囲内のユーザを、つぶやきの投稿のデータに埋め込まれたハッシュタグ、リトリート等により検索する。
　この際、例えば、依頼ＩＤに関連するユーザのみを表示することができる。すなわち、外部スタッフ候補のユーザであれば、取得して欲しい書類の近傍にいるユーザを検索したり、弁護士等の所定の資格をもつユーザを検索することができる。
　表示欄１６００は、この検索した結果を地図と合わせて表示した例である。サーバ１６の制御部は、リアルタイム検索プログラム３０２を用いて、Ａｊａｘ等を用いて地図データを読み込み、この表示欄１６００にマップとして描画する。この上で、サーバ１６の制御部は、各ユーザの位置に合わせてユーザアイコン１７１０～１７４０のように表示する。この際、所定数のユーザが同一マップ上に収まるように、マップの倍率を変更して表示する。
　また、表示欄１６５０は、検索条件、検索の結果、及び表示欄１６００のそれぞれのユーザに対応する情報等を表示する。
　また、リンク８５０についても、図８のリンク８４５等と同様に、ユーザがリンク８５０のそれぞれの箇所を指し示すことにより各機能を実行することができる。
　この表示欄１６００のユーザアイコン１７１０、１７２０、１７３０、１７４０と、対応する表示欄１６５０のユーザのリストを、マウスカーソル１４００にてクリックすることで、そのユーザとの間で連絡をとることができる。また、コラボレーションの際に、顧客や外部スタッフ候補のユーザを限定公開のグループとして登録可能である。

（ステップＳ３０４）
　次に、サーバ１６の制御部は、ファイル共有プログラム１２６を用いて、出力処理を行う。
　この出力処理は、上述の本発明の第３の実施形態に係るステップＳ２０６（図１２参照）の出力処理と同様の処理を行う。
　以上により、メール連動業務支援処理を終了する。

　このように構成することで、本実施形態により、ネットワークの負荷を少なくし、更に専門業務を効率的に遂行することが可能になり、コストを低減可能である。
　また、メール連動ＳＮＳプログラム３０１にて、電子メールを用いて各つぶやきの投稿を管理することができる。これにより、上述の第３の実施の形態に係る統合用プログラム２０１のようにリアルタイムではなくても、容易に業務支援を行うことができる。

　なお、上記実施の形態の構成及び動作は例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実行することができることは言うまでもない。

　本発明は、ソーシャルネットワークを用いて、公開されたサービス受任手段及び外部スタッフ募集手段と、非公開の受任業務手段及び外部スタッフへの委託業務の連絡手段を用いて、専門業務におけるコストを低減する業務支援システムを提供することができ、産業上利用可能である。

５　ネットワーク
１０、１５、１６　サーバ
２１　顧客候補者端末
２２　外部スタッフ候補者端末
２３　顧客端末
２４　外部スタッフ端末
２５　管理者端末
１１０　ネットワーク入出力部
１２０　ＳＮＳサーバ
１２１　ウェブサーバ
１２２　広報用ＳＮＳプログラム
１２３　外部スタッフ募集用ＳＮＳプログラム
１２４　顧客用ＳＮＳプログラム
１２５　外部スタッフ用ＳＮＳプログラム
１２６　ファイル共有プログラム
１２７　審査用プログラム
１２８　管理用プログラム
１３０　ファイル交換サーバ
１３１　ユーザＤＢ
１３２　ＳＮＳＤＢ
１３３　ファイル交換ＤＢ
１３４　審査用ＤＢ
１３５　ネットプリントプログラム
１４０　ＤＮＳ／メールサーバ
２０１　統合用プログラム
２０２　ウェブ相談プログラム
２０３　ＵＲＬ暗号化プログラム
３０１　メール連動ＳＮＳプログラム
３０２　リアルタイム検索プログラム
５００、５１０、５２０、５３０、５４０、５５０、６１０、６２０、６３０、６４０、６５０　つぶやき
８１０　ファイラー
８２０　送信ボタン
８４０、８４５、８４７、８４８、８４９、８５０　リンク
８５０　状態表示
１０００、１０１０、１０３０、１０４０、１０５０、１０６０、１０７０　画面例
１２１０、１２２０、１２３０、１２４０、１３１０、１３２０，１３３０、１３４０、１４１０、１４２０、１４３０、１５１０、１５２０、１５３０、１５３５、１５４０、１６００、１６５０　表示欄
１３４５　コメント
１４００　マウスカーソル
１７１０、１７２０、１７３０、１７４０　ユーザアイコン
Ｘ　業務支援システム

Claims

　専門業務を支援するソーシャルネットワークを用いた業務支援システムにおいて、
　前記専門業務の顧客を募集する広報用ソーシャルネットワーク手段と、
　前記専門業務の外部スタッフを募集する外部スタッフ募集用ソーシャルネットワーク手段と、
　前記広報用ソーシャルネットワーク手段のユーザと、前記外部スタッフ募集用ソーシャルネットワーク手段のユーザとの間でファイルを交換するファイル交換手段と、
　前記広報用ソーシャルネットワーク手段のユーザと、前記外部スタッフ募集用ソーシャルネットワーク手段のユーザとに審査を行って、前記ファイル交換手段のアカウントを発行するアカウント発行手段とを備える
　ことを特徴とする業務支援システム。
　前記広報用ソーシャルネットワーク手段は、公開設定を公開とし、サービス受任のための広報手段として使用し、
　前記外部スタッフ募集用ソーシャルネットワーク手段は、公開設定を公開とし、外部スタッフへの業務委託の広報手段として使用する
　ことを特徴とする請求項１に記載の業務支援システム。
　更に、前記顧客と前記外部スタッフとで連絡を行う顧客用ソーシャルネットワーク手段を備え、
　前記顧客用ソーシャルネットワーク手段は、業務処理のために公開設定を非公開とし、アクセス権を制限することにより、受任業務に用いる
　ことを特徴とする請求項１に記載の業務支援システム。
　更に、前記外部スタッフと管理者とで連絡を行う外部スタッフ用ソーシャルネットワーク手段を備え、
　前記外部スタッフ用ソーシャルネットワーク手段は、前記外部スタッフへの委託業務の各連絡手段として使用することを特徴とする
　ことを特徴とする請求項１に記載の業務支援システム。
　更に、前記顧客又は前記外部スタッフにより、同一の記述言語のファイルを実時間で編集される統合業務手段を備え、
　前記記述言語のファイルは、複数のアプリケーションをウェブブラウザから実行するコードを含み、
　前記統合業務手段は、前記顧客又は前記外部スタッフにより業務に前記記述言語のファイルを用いて、前記アプリケーションにより出力されるファイルを編集する
　ことを特徴とする請求項１に記載の業務支援システム。
　更に、前記記述言語のファイルを用いて、前記専門業務の専門家と前記顧客との間で、実時間での映像音声による法律相談が行われ、同時に実時間で前記アプリケーションにより出力されるファイルを編集する
　ことを特徴とする請求項５に記載の業務支援システム。
　前記アカウント発行手段は、前記顧客用ソーシャルネットワーク手段、及び／又は前記外部スタッフ用ソーシャルネットワーク手段のアカウントも発行し、
　公開設定を非公開とし、アクセス権を制限することにより、受任業務及び／又は外部スタッフへの委託業務の各処理に必要な書面の授受の手段として使用する
　ことを特徴とする請求項４に記載の業務支援システム。
　更に、前記ファイル交換手段によりアクセスするファイルのＵＲＬを前記アカウントにより暗号化するＵＲＬ暗号化手段を備え、
　前記ＵＲＬ暗号化手段と、前記顧客用ソーシャルネットワーク手段と前記外部スタッフ用ソーシャルネットワーク手段において、暗号化されたＵＲＬにて前記ファイルにアクセスする
　ことを特徴とする請求項６に記載の業務支援システム。
　更に、電子メールを含む外部のソーシャルネットワークを外部スタッフ用ソーシャルネットワークのつぶやきの投稿を取得するメール連動ソーシャルネットワーク手段を備える
　ことを特徴とする請求項１に記載の業務支援システム。
　更に、外部スタッフ候補のソーシャルネットワークのつぶやきの投稿から、顧客又は外部スタッフの候補のユーザを検索するリアルタイム検索手段を備える
　ことを特徴とする請求項１に記載の業務支援システム。
　専門業務を支援するソーシャルネットワークのサーバと端末とを用いた業務支援方法において、
　前記専門業務の顧客候補のユーザを公開のソーシャルネットワークにより募集し、
　前記専門業務の外部スタッフ候補のユーザを公開のソーシャルネットワークにより募集し、
　前記顧客候補のユーザと、前記外部スタッフ候補のユーザとを審査して、ファイル交換手段のアカウントを発行し、
　前記アカウントにより、顧客のユーザと外部スタッフのユーザとでファイルを交換する
　ことを特徴とする業務支援方法。