JP2004291299A - ゴムクローラ成形ドラム及びゴムクローラの製造方法 - Google Patents

ゴムクローラ成形ドラム及びゴムクローラの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ドラム上にゴム層とエンドレスな芯線を巻いてゴムクローラを成形し、そのままそのドラム上で加硫可能にしたゴムクローラ成形ドラム及びゴムクローラの製造方法を提供する。
【解決手段】周方向に12個に分割され外周が連続面を形成するように配置されたモールド11,13とセグメント10、12からなるモールドセグメントを有し、それらモールドセグメントの各々は径方向変位用シリンダ6の伸縮により径方向に変位可能であるとともに、幅方向変位用シリンダ14の伸縮により幅方向に変位可能にされている。
幅方向変位用シリンダ14を備えたモールドセグメントを径方向に縮小させるとともに幅方向に変位させることにより、残りのモールドセグメントは、その幅方向に変位されたモールドセグメントの干渉を受けずに縮小させることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種のエンドレスなゴムクローラを成形し加硫するのに使用される拡縮機構を具えたゴムクローラ成形ドラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
走行機構としてクローラを備えた装置は、建設機械、農業機械、土木機械などの分野で各種作業を行う機械の走行装置に採用されている。そのクローラとしてゴム製のクローラが、その走行時の低騒音性や舗装路への低損傷性などの利点をもつため、広く採用されるようになって来た。
クローラには極めて大きな応力が作用するので、その強度を高めるためにゴムクローラの内部に複数列にスチールコードなどの芯線が内蔵される。
【0003】
しかしながら、エンドレスなゴムクローラの内部にエンドレスな状態のスチールコードなどの芯線を内蔵させた状態に成形・加硫してゴムクローラを製造するのは困難であり、エンドレスな芯線を入れた状態で成形し加硫したゴムクローラを製造することが一部で行われているものの、装置の機構が複雑であったり、エンドレスな芯線の製造工程や挿入工程を必要とするなどの問題があり、従来は、所定長さの長尺状のゴムクローラ製造用の有端の帯状体をテーブル状のプレスで成形し、両端部に未加硫部分を残した状態に加硫した後、或いは、帯状体をテーブル状のプレスで成形して加硫後その両端に未加硫ゴムを付加して、その未加硫部分を連結し、その未加硫な連結部分を加硫してエンドレスなゴムクローラを製造するのが普通であった。
【0004】
そのため、成形、加硫の工程が、長尺物の成形と加硫及び、エンドレス状への成形と加硫の2つに分かれていた。また、内蔵させる芯線は、長尺状体を成形する時に設置させるので、連続状態のものを内蔵させることができず、長尺状体と同様、所定長さのスチールコードを使用して埋没させざるをえず、こうして得られた長尺状体を連結してつくられたエンドレスなゴムクローラの中では、そのスチールコードが切れた状態になっていた。
このように端部をつないで製造されたゴムクローラ内の芯線は切れているため、芯線の両端同士を互いに添わせてラップさせ強度を与えるようにするなどの処置を施していた。
【0005】
また、周長の長いゴムクローラを成形する成形ドラムは、分割されるモールドセグメントの数が多く、ドラムを拡縮させるためドラム内側にあるリンクや流体圧シリンダの数が多いため、それを径方向に縮小させるときにドラム内側に入り込んで来るモールドセグメントとその付帯機構がお互いに干渉する。これを避けるため一部のモールドセグメントの拡縮ストロークを大きくして他のモールドセグメントの拡縮に干渉させないようにする、などの対策が必要であった。
【0006】
【特許文献1】
特許第3265551号公報(図4、図5、図6、図7、図8)
【特許文献2】
特開2002−127267号公報(図1、図2、図3、図4)
【特許文献3】
特開平11−34093号公報(図1、図6、図16)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、外周が連続面を形成するドラム上にゴム層とエンドレスな芯線を巻いてゴムクローラを成形し、そのままそのドラム上で加硫することによってエンドレスな芯線を内蔵した品質の良いゴムクローラを生産性良く製造可能にしたゴムクローラ成形ドラム及びゴムクローラ成形ドラムを用いたゴムクローラの製造方法を提供することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するため、周方向に複数個に分割され外周が連続面を形成するように配置されたモールドセグメントを有し、同モールドセグメントの各々は径方向に変位可能で同モールドセグメントの径方向変位によって拡縮するように構成されたゴムクローラ成形ドラムであって、前記モールドセグメントは同セグメントを径方向に拡縮させる径方向変位機構を有するとともに、一部の前記モールドセグメントは同セグメントを幅方向に変位させる幅方向変位機構を有するゴムクローラ成形ドラムを提供する。
【0009】
本発明のゴムクローラ成形ドラムによれば、モールドセグメントは径方向変位機構を有していて径方向に拡縮できることに加え、一部のモールドセグメントは幅方向変位機構を有していてモールドセグメントの幅方向に変位することができるので、その幅方向変位機構を備えたモールドセグメントを径方向に縮小させるとともに幅方向に変位させると、残りのモールドセグメントは、その幅方向に変位されたモールドセグメントに干渉せずに縮小させることができる。
【0010】
このように、本発明のゴムクローラ成形ドラムは、ドラム内部の寸法制限を受けることなく、また、モールドセグメントの拡縮ストロークを大きくすることなく、全て最小の拡縮ストロークをもつものとすることができる。
従って、本発明のゴムクローラ成形ドラムによれば、拡縮自在で外周が連続面を形成する成形ドラム外周上にゴム層と芯線を巻いて芯線入りのゴムクローラを成形し、それをそのままそのドラム上で加硫してゴムクローラを生産性良く製造することができる。
【0011】
本発明によるゴムクローラ成形ドラムでは、前記した径方向変位機構と前記幅方向変位機構を、それぞれ、流体圧シリンダで構成して、それぞれのモールドセグメントを別々のタイミングで径方向、幅方向に変位可能に作動させうるようにして、拡縮と幅方向変位を多様に行わせうるようにゴムクローラの生産態様を種々選定しうるようにするのが好ましい。
【0012】
本発明によるゴムクローラ成形ドラムにおいて、モールドセグメントの幅方向に変位可能に配置され、拡大された前記モールドセグメントの内側に変位されて各モールドセグメントを所定寸法に拡大された位置に保持する外圧保持リングを有する構成にすると、ドラムは外側からの強い加圧に耐えうる構成となって、モールドセグメントを変位させる流体圧シリンダ等を高圧に耐える構造とすることなしに、また、モールドセグメントを均質に変位させて連続面を構成させ、そのドラム上で成形したゴムクローラをそのままそのドラム上で加圧状態で加熱して加硫することができる。
【0013】
本発明によるゴムクローラ成形ドラムにおいて、各モールドセグメントが外周に前記連続面を形成する所定寸法より大きく拡大可能に構成されたものとすると、モールドセグメントを少し大きく拡大させた状態にして前記した外圧保持リングを容易にモールドセグメントの内側へ出し入れできて好ましい。
【0014】
また、本発明によるゴムクローラ成形ドラムにおいて、外圧保持リングがモールドセグメントと係合する外周を幅方向にテーパ面とし、そのテーパ面をお互い対面方向に傾斜させると、モールドセグメントの内側へ出し入れが容易になり、また、お互い対面方向と反対側に傾斜させると、その外圧保持リングを拡大されたモールドセグメントの内側に入れた状態でモールドセグメントに対し外周から外圧が働くと、その傾斜によって働く外圧の分力により外圧保持リングにはモールドセグメントの内側へ入り込まされる方向に力が働き、外圧保持リングはモールドセグメントの外周から働く外圧をしっかりと受けうる状態となる。
【0015】
以上のように、本発明のゴムクローラ成形ドラムによれば、ドラムを拡大させて外周に連続面を形成した状態にして、その上にゴム層と連続した芯線を巻きつけてゴムクローラを形成して、そのままそのドラム上で加圧状態で加熱して加硫することにより生産性良くゴムクローラを製造することができる。
【0016】
また、本発明によれば、ゴムクローラ成形ドラムを縮小させるときに、モールドセグメントの一部を縮小させるとともに幅方向に変位させ、次いで残りのモールドセグメントを縮小させることにより、先行して縮小して幅方向に変位させたモールドセグメントの影響を受けることなく残りのモールドセグメントを縮小させることができ、ゴム層とともにエンドレスな芯線を巻いた品質の良いゴムクローラを生産性良く製造するここができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるゴムクローラ成形ドラムを図示した実施の形態に基づいて具体的に説明する。
図1において、1は、ゴムクローラの成形ドラムを支持する軸で、回転可能に軸受2によってハウジング3に支持されている。ハウジング3内には、後記するようにゴムクローラを成形する際にゴムクローラの成形ドラムを回転させるため軸1を駆動回転する駆動装置とともに、その駆動回転を制御するための制御装置が収納されている。
【0018】
軸1の先端部には、大セグメント組立4と小セグメント組立5が周方向に交互の配置になるように取り付けられている。両セグメント組立4、5には、それぞれ、セグメントとモールド(内金型)からなるモールドセグメントを径方向に変位させるための径方向変位用シリンダ6が放射状に取りつけられている。
この径方向変位用シリンダ6は、本出願発明にいうモールドセグメントを径方向に変位させる径方向変位機構を構成している。
【0019】
また、大セグメント組立4と小セグメント組立5の各々には、それぞれ、2本のガイド筒7と、これに摺動可能に嵌入されたバー8が取り付けられていて、径方向変位用シリンダ6によってモールドセグメントを径方向に拡縮するよう変位させるときの案内として働く。
大セグメント組立4における径方向変位用シリンダ6の先端部には、図2に見られるようにセグメント12と、その外周に取り付けられたモールド(内金型)13とからなるモールドセグメントが取り付けられている。
【0020】
一方、小セグメント組立5における径方向変位用シリンダ6の先端部には、図2に見られるようにセグメント10と、その外周に取り付けられたモールド(内金型)11とからなるモールドセグメントが取り付けられている。
セグメント10、12、及びモールド11、13は、図2の上半分に示すように径方向変位用シリンダ6により径方向へ拡大されたときに、連続した外周面を形成するように円環を周方向に分割(図の場合は12分割)した構造とされている。
【0021】
各小セグメント組立5には、幅方向変位用シリンダ14が取り付けられていて、各小セグメント組立5は、この幅方向変位用シリンダ14によってモールド11の幅方向、すなわち、軸1に沿って水平方向に変位可能に構成されている。
幅方向変位用シリンダ14は、本発明にいう、モールドセグメントをモールド11の幅方向(図1では軸1の軸心に沿う水平方向)に変位させる幅方向変位機構を構成している。
【0022】
大セグメント組立4と小セグメント組立5には、複数本の外圧保持リング駆動用シリンダ15が取り付けられていて、この外圧保持リング駆動用シリンダ15は円環状に構成された外圧保持リング16を軸1に沿う方向に変位させるように伸縮する。
外圧保持リング16は、セグメント組立4、5の両側に配置されていて、外圧保持リング駆動用シリンダ15の伸縮によって幅方向に互いに反対方向に変位され、図1の状態に拡大されたセグメント10、12の内側に左右両側から出し入れ可能である。
なお、図1の左側の外圧保持リング16にも外圧保持リング駆動用シリンダ15が同様に取り付けられているが図示を省略している。
【0023】
20はモールド(外金型)であって、径を拡大されたモールド(内金型)11、13を外周から囲む大きさの径を以て配置されている。モールド20は、加圧用シリンダ21に取り付けられ、モールド11、13と同様にガイド筒22と、これに摺動可能に嵌入されたバー23が取り付けられていて、加圧用シリンダ21によってモールド20を径方向に拡縮するよう変位させるときの案内として働く。
【0024】
このモールド20と加圧用シリンダ21は、後記するようにモールド11、13で構成される内金型の外周上にゴム層と芯線を巻いて成形されたゴムクローラ17をモールド11、13との間に挟んで加圧して加硫するためのもので、加硫時以外の時は、モールド11、13のまわりでゴムクローラ成形作業に対して邪魔にならないように例えば図1に矢印で示す左方向に退避可能に構成されている。
【0025】
24は、モールド20を同時に拡縮させるためのリンク機構であるが、当技術分野で通常使用される機構のものを適宜選択して採用してよいので、その詳細については図示及び説明を省略している。
【0026】
図示したゴムクローラ成形ドラムは以上の構成を有しており、以下、この成形ドラムを使って成形、加硫によりゴムクローラを製造するやり方について説明する。
【0027】
モールド(内金型)11、13を径方向変位用シリンダ6の作動により図1に示す所定径よりも、僅か大きく径方向に拡大させた状態にした後、外圧保持リング駆動用シリンダ15を作用させてセグメント10、12の内側にモールド11、13の幅方向の両側から外圧保持リング16を挿入し、径方向変位用シリンダ6を僅か縮めてモールド(内金型)11、13とセグメント10、12からなるモールドセグメントを所定の径方向位置に設置する。
【0028】
こうして所定径の連続面を外周にもつ状態にモールド11、13を設置した後、その外周の連続面上にゴム層とエンドレスな芯線を巻いてゴムクローラ17を成形する。
その後、ゴムクローラ17を外周上に成形したモールド11、13の外周位置にモールド20を加圧用シリンダ21等とともに移動し、加圧用シリンダ21を伸長させてモールド11、13とモールド20の間にゴムクローラ17を挟んで加圧する。
そして、通常の加硫機におけると同様、モールド11、13とモールド20に設けられた加熱蒸気流路に加熱蒸気を流してゴムクローラ17を加熱して加硫を行う。
【0029】
加硫工程が終わると、径方向変位用シリンダ6と加圧用シリンダ21を縮小させてモールド20をモールド11、13から引き離し、モールド20と加圧用シリンダ21等を共に図1の矢印方向に移動し、製造されたゴムクローラ17を外周に載せた状態のモールド11、13を露出させる。
【0030】
その後、セグメント10とモールド11からなるモールドセグメントを取り付けてある小セグメント組立5の径方向変位用シリンダ6を縮小させて、セグメント12とモールド13からなるモールドセグメントの間に挟まれているセグメント10とモールド11を径方向の縮小位置に変位させる。縮小されたセグメント10とモールド11の状態を図2の下半分に示してある。
なお、図2に示されているように、セグメント10とモールド11は、径方向に縮小されて、径方向に拡大されているセグメント12とモールド13から抜き易い形状に分割されている。
【0031】
径方向に縮小されたセグメント10とモールド11、及びこれらを取り付けている径方向変位用シリンダ6をもつ小セグメント組立5は、幅方向変位用シリンダ14を縮小させることにより、図3の上半分に示すように軸1に沿って図3の右方向へ変位される。この状態では、セグメント10とモールド11、及び径方向変位用シリンダ6が、残りのセグメント12とモールド13からなるモールドセグメントがある幅方向(水平方向)の位置から取り除かれた状態となる。
【0032】
その後、拡大された状態になっているセグメント12とモールド13からなるモールドセグメントを径方向に縮小させてドラム全体を縮小させるのであるが、このとき、先行して縮小されたセグメント10とモールド11は、前記したとおり残りのセグメント12とモールド13がある位置から取り除かれた状態となっているので、セグメント12とモールド13からなるモールドセグメントは、セグメント10とモールド11からなるモールドセグメントに干渉されずに径方向に縮小させることができる。
こうして成形ドラム上で成形・加硫されたゴムクローラ17を成形ドラムから外して取り出す。
【0033】
以上、本発明を図示した実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明がこれらの実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更を加えてもよいことはいうまでもない。
【0034】
例えば、図示したゴムクローラ成形ドラムでは、外周に円形の連続面を形成するように構成したものを説明したが、本発明によるゴムクローラ成形ドラムは、長円や楕円など円形以外の連続面を外周に形成するように構成したものであってもよい。外周の連続面にあっては、分割されたモールドセグメントが構成する面であり、完全な連続面を意味するものではなく、ゴムクローラの製造に差支ない程度の面が構成されていればよい。
【0035】
また、図示したゴムクローラ成形ドラムでは、モールドとセグメントをそれぞれ、円周方向に12分割したものを説明したが、この分割数は、適宜の数としてよい。さらに、径方向に縮小させてから幅方向に変位させるモールドセグメントを各モールドセグメントのうち一つおきに構成すれば、機械的に、また、配置的に有効な構成となる。
【0036】
また、前記した実施形態では、モールドとセグメントを径方向に縮小させてから幅方向に変位させるものについて説明したが、一部のモールドセグメントを径方向に少し縮小させてそのモールドセグメントが幅方向に変位できる状態にした後、径方向に縮小させつつ幅方向に同時に変位させ、縮小動作時間を短縮するようにしてもよい。
また、前記した実施形態では、モールドセグメントを変位させるのに流体圧シリンダを採用しているが、流体圧シリンダに限らずリンク式のものであってもよく、またその駆動も電気駆動によるものなど、適宜の手段を採用してよい。
【0037】
更にまた、前記した実施形態では、モールドセグメントを径方向に縮小させるのを、セグメント10とモールド11、及びセグメント12とモールド13とからなる2つの群に分けて2段に行わせているが、外周に連続面を形成する成形ドラムの大きさや形状に応じ、3群以上に分け、先行して縮小するモールドセグメント群の幅方向変位量を大きくなるようにして幅方向変位を2段以上に行わせることによってモールドセグメントの縮小を3段以上に行わせる構成としてもよい。
【0038】
また、前記した実施形態では、連続面を形成する所定径より少し大きくモールド(内金型)を拡大させて外圧保持リングをセグメントの内側に出し入れし易い構成としているが、これは不可欠ではない。また、外圧保持リングの形状の例を図4に示してあるように、モールドセグメントと係合する外周に対し変位方向、すなわち、モールドの幅方向にテーパを付けたリング18、19の構造にしてもよい。
【0039】
図4の(a)のようにモールドセグメントの内側方向、すなわち、お互いの対面方向、に下り勾配に傾斜させた形状にすると、モールドセグメントの内側に出し入れし易くなるが、加硫時に外側から加圧力が作用するとモールドセグメントの内側から抜け出す方向に分力が働くので、モールドセグメントの内側に入れられた外圧保持リングが抜け出すのを阻止する部材を設けるなどの手段が必要になる。
一方、図4の(b)のようにモールドセグメントの外側方向に下り勾配に傾斜させた形状にすると、モールドセグメントの内側に出し入れはし難くなるが、加硫時に外側から加圧力が作用するとモールドセグメントの内側へ入り込ませる方向に分力が働くので、外圧保持作用を確実にすることができる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、周方向に複数個に分割され外周が連続面を形成するように配置されたモールドセグメントを有し、同モールドセグメントの各々は径方向に変位可能で同モールドセグメントの径方向変位によって拡縮するように構成されたゴムクローラ成形ドラムであって、前記モールドセグメントは同セグメントを径方向に拡縮させる径方向変位機構を有するとともに、一部の前記モールドセグメントは同セグメントを幅方向に変位させる幅方向変位機構を有するゴムクローラ成形ドラムを提供する。
【0041】
本発明のゴムクローラ成形ドラムにおけるモールドセグメントは径方向変位機構により径方向に拡縮できることに加え、一部のモールドセグメントは幅方向変位機構によってモールドセグメントの幅方向にも変位することができ、これを径方向に縮小させるとともに幅方向に変位させると、残りのモールドセグメントは、先行して縮小されて幅方向に変位されたモールドセグメントの干渉を受けずに縮小させることができる。
【0042】
このように、本発明のゴムクローラ成形ドラムは、モールドセグメントの拡縮ストロークを大きくすることなく、全て最小の拡縮ストロークをもつものとすることができる。
従って、本発明のゴムクローラ成形ドラムによれば、拡縮自在で外周が連続面を形成する成形ドラム外周上にゴム層と芯線を巻いて芯線入りのゴムクローラを成形し、そのドラム上で加硫してゴムクローラを生産性良く製造することができる。
【0043】
本発明によるゴムクローラ成形ドラムにおいて、径方向変位機構と幅方向変位機構を、それぞれ、流体圧シリンダで構成したものでは、それぞれのモールドセグメントを別々のタイミングで径方向、幅方向に変位させて、拡縮と幅方向変位を多様に行わせゴムクローラの生産態様を種々選定させることができる。
【0044】
また、本発明によるゴムクローラ成形ドラムにおいて、モールドセグメントの幅方向に変位可能に配置され、拡大された前記モールドセグメントの内側に変位されて各モールドセグメントを所定寸法に拡大された位置に保持する外圧保持リングを有する構成としたものでは、ドラムは外側からの強い加圧に耐えうる構成となって、そのドラム上で成形したゴムクローラをそのドラム上で加圧状態で加熱して加硫することができる。
【0045】
更に、本発明によるゴムクローラ成形ドラムにおいて、各モールドセグメントが外周に連続面を形成する所定寸法より大きく拡大可能に構成したものでは、モールドセグメントを少し大きく拡大させた状態にして前記した外圧保持リングを容易にモールドセグメントの内側へ出し入れできる。
【0046】
また、本発明によるゴムクローラ成形ドラムにおいて、モールドセグメントと係合する外圧保持リングの外周を幅方向にテーパ面としたものでは、外圧保持リングがモールドセグメントの内側へ出し入れ容易になったり、或いは、外圧保持リングが外周から働く外圧をしっかりと受けうる状態となる。
【0047】
以上のように、本発明のゴムクローラ成形ドラムによれば、ドラムを拡大させて外周に連続面を形成した状態にして、その上にゴム層と連続した芯線を巻きつけてゴムクローラを形成して、そのままそのドラム上で加圧状態で加熱して加硫することにより生産性良くゴムクローラを製造することができる。
【0048】
また、本発明によれば、ゴムクローラ成形ドラムを縮小させるときに、先行して縮小させるモールドセグメントを縮小とともに幅方向に変位させ、次いで残りのモールドセグメントを縮小させることにより、先行して縮小させたモールドセグメントの影響を受けることなく残りのモールドセグメントを縮小させることができ、そのドラム上にゴム層とともにエンドレスな芯線を巻いて加硫しゴムクローラを生産性良く製造するここができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態によるゴムクローラ成形ドラムの構造を示す縦断面図。
【図2】図1に示した本発明の実施の一形態によるゴムクローラ成形ドラムにおいて、モールドセグメントの一部を縮小させた作動状態を示す平面図。
【図3】図1に示した本発明の実施の一形態によるゴムクローラ成形ドラムの縮小時の作動状態を示す説明図。
【図4】外圧保持リングの形状例を示す断面図で、(a)はモールドの内側方向に下り勾配に傾斜させたもの、(b)はモールドの外側方向に下り勾配に傾斜させたものを示している。
【符号の説明】
1 軸
2 軸受
3 ハウジング
4 大セグメント組立
5 小セグメント組立
6 径方向変位用シリンダ
7 ガイド筒
8 バー
10 セグメント
11 モールド(内金型)
12 セグメント
13 モールド(内金型)
14 幅方向変位用シリンダ
15 外圧保持リング駆動用シリンダ
16 外圧保持リング
17 ゴムクローラ
18 テーパを付けた外圧保持リング
19 テーパを付けた外圧保持リング
20 モールド(外金型)
21 加圧用シリンダ
22 ガイド筒
23 バー
24 リンク機構

Claims (7)

  1. 周方向に複数個に分割され外周が連続面を形成するように配置されたモールドセグメントを有し、同モールドセグメントの各々は径方向に変位可能で同モールドセグメントの径方向変位によって拡縮するように構成されたゴムクローラ成形ドラムであって、前記モールドセグメントは同セグメントを径方向に拡縮させる径方向変位機構を有するとともに、一部の前記モールドセグメントは同セグメントを幅方向に変位させる幅方向変位機構を有することを特徴とするゴムクローラ成形ドラム。
  2. 前記径方向変位機構と前記幅方向変位機構が、それぞれ流体圧シリンダで構成されていることを特徴とする請求項1に記載のゴムクローラ成形ドラム。
  3. 前記モールドセグメントの幅方向に変位可能に配置され、拡大された前記モールドセグメントの内側に変位されて各モールドセグメントを所定寸法に拡大された位置に保持する外圧保持リングを有することを特徴とする請求項1又は2に記載のゴムクローラ成形ドラム。
  4. 前記各モールドセグメントが外周に前記連続面を形成する所定寸法より大きく拡大可能に構成されていることを特徴とする請求項3に記載のゴムクローラ成形ドラム。
  5. 前記外圧保持リングが前記モールドセグメントと係合する外周を幅方向にテーパ面としたことを特徴とする請求項4に記載のゴムクローラ成形ドラム。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のゴムクローラ成形ドラムを拡大させ、その上にゴム層と芯線を巻き付けたのち同ゴムクローラ成形ドラム上で加硫することを特徴とするゴムクローラの製造方法。
  7. 周方向に複数個に分割され外周に連続面を形成するように配置されたモールドセグメントを有し同モールドセグメントの各々が径方向に変位可能でその径方向変位によって径を拡縮するように構成されたゴムクローラ成形ドラムを用いたゴムクローラの製造方法であって、前記ゴムクローラ成形ドラムを縮径させるときに、前記モールドセグメントの一部を縮小させるとともに幅方向に変位させ、次いで残りのモールドセグメントを縮小させることを特徴とするゴムクローラ成形ドラムを用いたゴムクローラの製造方法。
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