JP2004290899A - 片段状ハニカムシートとその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】少ない接着剤量で、長期間に亘り所定の形状を保持でき、脱硫性能を維持できる脱硫用成形体を提供する。
【解決手段】活性炭素繊維を含む波形状不織布シート2と、活性炭素繊維を含む平板状不織布シート3とを、波形状不織布シートの頂部で、接着剤((メタ)アクリル系樹脂とポリイソシアネートとの二液硬化型接着剤)4により点接着し、目開き端面をエポキシ樹脂の樹脂層5で被覆して片段状ハニカムシート1を得る。前記シートの点接着は、各不織布シートを活性炭素繊維と熱融着可能なバインダー繊維とで構成し、このバインダー繊維の熱融着により行ってもよい。片段状ハニカムシートを、接着することなく積層してハニカム状活性炭素繊維成形体を形成し、容器に収容して、排煙脱硫に利用する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電所や工場などのボイラー、タービンなどから生成する排煙中の硫黄酸化物、窒素酸化物などの有害物質を除去するのに有用な片段状ハニカムシートとその製造方法、このハニカムシートで形成された活性炭素繊維成形体および触媒ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、活性炭法による排煙処理として、例えば、特開昭55−8880号公報には、窒素酸化物を含む排ガスにアンモニアガスを注入し、活性炭あるいはアルミナに金属酸化物が担持又は混合した触媒からなる触媒層中に通過させるとともに、窒素ガス又は酸素濃度の低い燃焼ガスに低級炭化水素などを含ませて前記触媒を再生しつつ窒素に分解する排ガス処理方法が開示されている。しかし、この方法では、活性炭層を処理ガスが透過流通する際に、過大な圧力損失を生じるため、大きな通風動力を必要とする。そのため、設備の大型化、複雑化ならびに大量の電力消費が避けられない。このような問題は、硫黄酸化物などの有害成分を粒状活性炭やペレット状活性炭の吸着層に透過接触させて吸着除去する方法においても生じる。
【0003】
一方、WO97/01388号公報には、活性炭(活性炭素繊維を含む)を非酸化雰囲気中、600〜1200℃で熱処理し、排ガス処理用活性炭を得ることが開示されている。この文献には、熱処理により得られた活性炭が疎水性の高い表面を有し、従来の活性炭法で必要な触媒再生工程を不要とする排煙脱硫方法に利用できることが記載されている。この方法を実装置で実施するには、圧力損失を低減するため、排煙脱硫用活性炭素繊維をハニカム形状に成形する必要がある。
【0004】
特開平5−137937号公報には、先行技術として、波形状シート素材の稜線部を、ガス吸着粒子を含まない接着剤により平面状シートと間欠的に接着させた吸着素子が開示されている。この文献には、前記吸着素子を改善するため、平面状シート素材と波形シート素材のうち少なくとも一方を活性炭素繊維を含有するガス吸着シートで構成し、波形状シート素材の稜線部をガス吸着剤粒子を混入した接着剤(エポキシ樹脂、ポリ酢酸ビニルエマルジョンなど)により平面状シート素材と接着させ、選られた複数の片波状シートを交互に接着積層してハニカム状に形成するガス吸着素子の製造法が開示されている。この方法では、接着剤を線状に塗布した接着剤で波形状シート素材の稜線部と平面状シート素材とを接着している。さらに、この文献には、波形状シートと平面状シートとで構成された複数の片波状ハニカムシートを接着して積層し、ハニカム状ブロック成形体を形成することも記載されている。しかし、このハニカム状ブロック成形体を脱硫に供すると、長期間に亘り高い脱硫性能を維持できなくなる。すなわち、接着剤が塗布された部位は、不織布シート中の活性炭素繊維表面が接着剤で覆われるため、脱硫反応に寄与しない。特に、接着剤が、脱硫反応で生成する硫酸に長期間曝されると、硫酸により少しずつ溶解され、溶解した接着剤は、接着剤の非塗布部位の活性炭素繊維表面までも覆ってしまい、ハニカム状ブロック成形体の脱硫性能が低下する。そのため、片段状ハニカムシート及びハニカム状ブロック成形体の作製に使用する接着剤量を極力少なくすることが有用である。しかし、接着剤の使用量を低減するには限度がある。すなわち、ハニカム状ブロック成形体を排煙脱硫装置に充填すると、ハニカム目開き端面には排ガス流れによる応力が作用する。そのため、ガス流による圧力が作用しても形状を保持する強度を有するためには、ある程度量の接着剤が必要である。さらに、接着剤の接着能の低下に伴って、波板状シートの内部応力により波板状シート自身が幅方向に伸びて拡がるため、ハニカム目開きのサイズが縮小し、圧力損失を増大させる。この目開きサイズの縮小を抑制するためにも所定量の接着剤が必要である。
【0005】
さらに、ハニカム状ブロック成形体中の触媒の一部分が損傷しても、ブロック状成形体が一体型であるために、成形体の補修ならびに交換に多くの労力と費用を要する。さらには、長時間にわたる排ガス流の圧力により、不織布シートのハニカム目開き端面部は層間剥離を起こし、ハニカム目開きの大きさが縮小するため、ハニカム状ブロック成形体による圧力損失は時間の経過とともに増大する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、接着剤の使用量が少ないにも拘わらず、繊維状活性炭素繊維の活性(例えば、脱硫性能)を長期間に亘り有効に発揮できる片段状ハニカムシート(脱硫用ハニカムシートなど)とその製造方法、このハニカムシートを用いた脱硫用成形体や触媒ユニットを提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、長期に亘り高い脱硫性能を安定に維持できる片段状ハニカムシート(脱硫用ハニカムシートなど)とその製造方法、このハニカムシートを用いた脱硫用成形体や触媒ユニットを提供することにある。
【0008】
本発明のさらに他の目的は、内部応力による波板状不織布シートの変形を抑制できるとともに、硫黄酸化物を含有する被処理ガス流による応力が長時間に亘り作用しても、所定の形状を保持できる片段状ハニカムシート(脱硫用ハニカムシートなど)とその製造方法、このハニカムシートを用いた脱硫用成形体や触媒ユニットを提供することにある。
【0009】
本発明の別の目的は、ハニカム状成形体で構成された触媒の一部分が損傷しても補修や交換が容易な脱硫用成形体や触媒ユニットを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を達成するため鋭意研究を重ねた結果、波板状不織布シートと平板状不織布シートとを、前記波板状不織布シートの頂部(又は稜線域)で接着剤などにより点接着するとともに、作製した片段状ハニカムシートの目開き端面(開口端面)を樹脂層で被覆すると、活性炭素繊維の高い活性(脱硫性能など)と片段状ハニカムシートの形状を長期間に亘り保持できることを見いだし、本発明を完成した。
【0011】
すなわち、本発明の片段状(又は片波状)ハニカムシートは、活性炭素繊維を含む波形状不織布シートと、活性炭素繊維を含む平板状不織布シートとが接合した片段状(又は片波状)ハニカムシートであって、前記波形状不織布シートと平板状不織布シートとが波形状不織布シートの頂部で点接着しており、前記ハニカムシートの目開き端面が樹脂層で被覆されている。波形状不織布シートと平板状不織布シートとは接着剤により点接着していてもよい。前記接着剤としては、例えば、(メタ)アクリル系樹脂とポリイソシアネートとで構成された二液硬化型接着剤などが利用できる。このような接着剤は、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル系樹脂を含む水性懸濁液と、脂肪族ポリイソシアネートとで構成された二液硬化型接着剤であってもよい。さらに、片段状(又は片波状)ハニカムシートの一方又は双方の開口端面(目開き端面)を被覆する樹脂層は、例えば、エポキシ樹脂などで形成できる。さらに、前記波形状又は平板状不織布シートは、活性炭素繊維(特に脱硫用又は疎水性活性炭素繊維)と、熱融着可能なバインダー繊維とで構成してもよく、前記活性炭素繊維とバインダー繊維とは交点又は接触部で熱融着していてもよい。さらに、波形状不織布シートと平板状不織布シートとは、それぞれ、活性炭素繊維と、熱融着可能なバインダー繊維とで構成してもよく、波形状不織布シートと平板状不織布シートとは、波形状不織布シートの頂部で、前記バインダー繊維の熱融着により点接着していてもよい。
【0012】
このような片段状(又は片波状)ハニカムシートは、非接着の積層形態の成形体(積層体又は脱硫用成形体)を形成したり、触媒ユニットとして脱硫処理などに供することができる。前記成形体(又は積層体)は、例えば、単一又は複数の片段状ハニカムシートで形成された積層形態の活性炭素繊維成形体(ハニカム状積層体、ハニカム状成形体又は脱硫用成形体)で構成でき、この活性炭素繊維成形体(又は積層体)は、非接着状態で積層された片段状ハニカムシートで構成できる。さらに、前記触媒ユニットは、前記活性炭素繊維成形体で構成されている。この触媒ユニットにおいて、前記活性炭素繊維成形体(ハニカム状積層体、ハニカム状成形体又は脱硫用成形体)の形態は特に制限されず、例えば、同じ目開き方向で平行に積層された片段状ハニカムシート(すなわち、並設された片段状ハニカムシート)、または同心円状若しくは渦巻き状に積層された片段状ハニカムシートで構成してもよい。
【0013】
本発明は、活性炭素繊維を含む波形状不織布シートと、活性炭素繊維を含む平板状不織布シートとを、前記波形状不織布シートの頂部で点接着するととともに、生成した目開き端面を樹脂層で被覆する片段状ハニカムシート(ハニカム状シート)の製造方法も含む。
【0014】
なお、本明細書において、「疎水性活性炭素繊維」を単に「活性炭素繊維」という場合がある。また、「波板状不織布シート」と「波形状不織布シート」とを同義に用いるとともに、「片段状ハニカムシート」と「片波状ハニカムシート」とを同義に用いる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、必要により図面を参照しつつ本発明を詳細に説明する。なお、以下の本発明の説明においては、便宜的に脱硫処理と関連させて記載する場合がある。
【0016】
図1は、波形状不織布シートと平板状不織布シートとの関係を示す概略図であり、図2は、片段状(又は片波状)ハニカムシート(又はコルゲート状シート)の一例を示す概略斜視図である。片段(又は片波)状ハニカムシート1は、活性炭素繊維を含む波形状不織布シート2と、活性炭素繊維を含む平板状不織布シート3とで構成されており、双方の不織布シート2,3は、波形状不織布シート2の頂部で接着剤4により点接着(又はスポット接着)している。すなわち、波形状不織布シート2の頂部(又は稜線域)のうち、長手方向に間隔をおいた所定の部位には接着剤4が塗布され、この接着剤により双方の不織布シート2,3が点接着(又は点接合)している。
【0017】
さらに、前記波形状不織布シート2及び平板状不織布シート3は、それぞれ、脱硫性能を有する活性炭素繊維と熱融着性樹脂で構成されたバインダー繊維とで構成されており、活性炭素繊維とバインダー繊維との交点又は接触部は、バインダー繊維の加熱溶融により接着し、ウェブ構造を形成している。
【0018】
さらには、前記片段(又は片波)状ハニカムシート1の両開口端面(目開き端面)には、樹脂コーティングが全面に亘り施されて硬化樹脂層5が形成されており、ハニカムシート(又はコルゲート状シート)1の開口端部(目開き端部)において、波形状不織布シート2と平板状不織布シート3とが一体化している。
【0019】
このようなハニカムシート(又は脱硫用ハニカムシート)1を脱硫処理などのガス処理に供すると、接着剤4での点接着により接着剤の使用量を低減でき、活性炭素繊維の細孔を塞ぐのを有効に防止でき、活性炭素繊維の活性を有効に利用できる。しかも、ハニカムシート1の開口端部が樹脂層5で被覆されているため、樹脂層5が形成された開口端部をガス流の上流側に向けてガス処理(例えば、脱硫処理)すると、被処理ガス流による応力がハニカムシート1の開口端面に作用しても、波形状不織布シート2と平板状不織布シート3との接着強度が低下することがなく、また、ハニカムシート1の開口端面部の波形状不織布シート2と平板状不織布シート3において層間剥離が起きることもなく、ハニカム形状を長期間に亘り保持できる。そのため、活性炭素繊維の活性(脱硫性能など)を長期間に亘り有効に維持でき、耐久性を大きく向上できる。
【0020】
脱硫処理などのガス処理において、前記ハニカムシート1は、目開き方向を被処理ガスのガス流方向(又はガス流と平行な方向)に向けて配設される。図3は本発明の触媒ユニットを示す概略斜視図である。
【0021】
この触媒ユニット(脱硫用ユニット)11は、接着剤を用いることなく、複数の前記ハニカムシート1が並列に積層(又は積重)された活性炭素繊維成形体(ハニカム状積層体、ハニカム状ブロック成形体)12で構成され、この成形体(又は積層体)は、耐硫酸性を有する反応容器(反応塔、耐食性容器又は構造体)13に収容又は充填されている。なお、活性炭素繊維成形体(ハニカム状ブロック成形体)12は、波形状不織布シート2と平板状不織布シート3とが交互に積層して配設されたハニカム構造に形成されている。また、ハニカム構造の成形体11は、その目開き方向をガス流れ方向と平行になるように向けて反応容器(反応塔など)13に収容又は充填している。なお、反応容器(反応塔など)13には、前記活性炭素繊維成形体(ハニカム状ブロック成形体)12の脱落を規制するため、支持又は規制手段が形成されている。この例では、前記活性炭素成形体(ハニカム状積層体又はハニカム状ブロック成形体)12を支持するため、反応容器13の一方の開口部には十字状に架設された支持部材が形成されている。
【0022】
このような触媒ユニット(脱硫用ユニット)11は、単一又は積み重ねて、脱硫装置(排煙脱硫装置など)の反応塔を構成し、ガス処理(又は脱硫処理)に供される。そして、前記積層形態の成形体(ハニカム状ブロック成形体)12が、非接着状態で複数のハニカムシート1単位を積層して構成されているため、成形体12の一部が損傷しても、全体を交換することなく、損傷したシートだけを交換すればよく、補修や交換が容易である。また、長期に亘り脱硫性能を安定に維持できる。さらに、内部応力による波板状不織布シートの変形(波板状不織布シート自身の伸びなど)を抑制できるとともに、硫黄酸化物を含有する被処理ガス流による応力が長時間に亘り作用しても、所定の形状を保持できる。そのため、圧力損失の増加を抑制しつつ、円滑に脱硫処理できる。
【0023】
図4は本発明の他の触媒ユニットを示す概略斜視図である。
【0024】
この触媒ユニット21は、渦巻き状の形態のハニカムシートを備えている。すなわち、単一のハニカムシート1が接着剤を用いることなく芯体24に対して連続的に巻き付けられ、渦巻き状巻回体の両側目開き端面は、樹脂コーティング剤による樹脂層で前面に亘り被覆され、渦巻き状の積層形態を有する活性炭素繊維成形体(ハニカム状積層体、ハニカム状円柱成形体又は巻回体)22を形成している。ハニカム状円柱成形体(ハニカム状積層体又は巻回体)22は、開口端面(ハニカム面)を両端開口の円筒状容器23の開口部に向けて収容されている。円筒状容器23は耐硫酸性を有している。このような渦巻き状のハニカムシートを備えた触媒ユニット(脱硫用ユニット)でも、図3に示す触媒ユニットと同様に、耐久性を改善でき、長期間に亘り安定した脱硫性能を維持できる。
【0025】
なお、前記片波状ハニカム(又はコルゲート状)シートにおいて、目開き部の形状は山形又は三角形状、コ字状などであってもよい。前記片波状ハニカムシートは、積層形態でハニカム構造の活性炭素繊維成形体(ハニカム状積層体又は巻回体)を形成できればよく、例えば、積層形態において、隣接するハニカムシートの波形部(目開き部)が所定のピッチ(同一又は異なるピッチ)及び高さで形成されていればよく、波形部の位置は、隣接するハニカムシートで同じであってもよく異なっていてもよい。
【0026】
前記波形状不織布シートや平板状不織布シートは、活性炭素繊維で構成すればよく、活性炭素繊維は、例えば、有機繊維、無機繊維などと組み合わせて不織布を形成してもよく、必要であればバインダー(樹脂バインダー)を併用してもよい。好ましい形態において、不織布シートは、活性炭素繊維と熱融着可能なバインダー繊維とでウェブ構造を形成する。この不織布シート(不織布)では、活性炭素繊維とバインダー繊維との交点(又は接触部)は、バインダー繊維の加熱溶融により接着している。
【0027】
活性炭素繊維の原料は、特に制限されず、ピッチ系活性炭素繊維(石油又は石炭ピッチ系活性炭素繊維など)、合成樹脂系(例えば、ポリアクリロニトリル系活性炭素繊維など)などであってもよい。これらの活性炭素繊維は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。活性炭素繊維としては、通常、ピッチ系活性炭素繊維やポリアクリロニトリル系活性炭素繊維を用いる場合が多い。
【0028】
活性炭素繊維の平均繊維直径は、1〜25μm程度の範囲から選択でき、例えば、5〜20μm(例えば、8〜20μm)、好ましくは7〜20μm(例えば、10〜20μm)程度であってもよい。活性炭素繊維は、通常、短繊維として使用され、短繊維の平均繊維長は、0.1〜50mm程度の範囲から選択できる。短繊維の平均繊維長は、例えば、0.5〜30mm、好ましくは1〜20mm(例えば、1〜15mm)程度であってもよい。
【0029】
活性炭素繊維の比表面積(窒素吸着によるBET比表面積)は、500〜2,500m/g程度の範囲から選択できる。活性炭素繊維の比表面積は、例えば、700〜2,500m/g、好ましくは1000〜2000m/g程度であってもよい。
【0030】
活性炭素繊維としては、脱硫性能を有する種々の活性炭素繊維、特に、疎水性活性炭素繊維が利用できる。疎水性活性炭素繊維は、水蒸気、二酸化炭素、塩化亜鉛などの賦活剤を用いる賦活処理により生成した活性炭素繊維を非酸化性雰囲気(不活性ガス、還元性ガス、又は真空中)で熱処理することにより得ることができる。非酸化性雰囲気としては、通常、不活性ガス(例えば、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガスなど)が利用される。熱処理温度は、活性炭素繊維の表面の親水性基(ヒドロキシル基、カルボキシル基などの酸素含有基など)を除去して疎水化できればよい。熱処理温度は、例えば、500〜2000℃程度の範囲から選択でき、通常、600〜1800℃(例えば、600〜1500℃)、好ましくは600〜1200℃、さらに好ましくは700〜1200℃(例えば、800〜1200℃)程度である。熱処理時間は、通常、0分〜12時間、好ましくは30分〜6時間(例えば、30分〜3時間)程度である。このような疎水化処理により、活性炭素繊維表面(活性点)での硫黄酸化物の吸着と酸素酸化とを円滑に進行させることができる。また、表面が疎水性であるため、活性炭素繊維表面で生成した硫酸の除去効率を高めることができる。
【0031】
バインダー繊維としては、熱融着性を有する種々の繊維(ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、アクリル系繊維、ポリオレフィン系繊維など)が利用できる。特に、脱硫反応において適度な親水性を与え、しかも耐酸性の高いバインダー繊維、例えば、少なくともポリオレフィン系樹脂で構成されたポリオレフィン系繊維が好ましい。このポリオレフィン系繊維は、前記ポリオレフィン系樹脂で構成され、かつ耐硫酸性を有する限り種々の態様で構成でき、例えば、ポリオレフィン系繊維単独であってもよく、ポリオレフィン系樹脂と非ポリオレフィン系樹脂(例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、フッ素樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂など)とを組み合わせた複合繊維(混紡繊維又は混合樹脂で形成された複合繊維)であってもよい。
【0032】
バインダー繊維を構成するポリオレフィン系樹脂としては、α−C2−10オレフィンの単独又は共重合体、例えば、ポリエチレン系樹脂[ポリエチレン(低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなど)、エチレン系共重合体(エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体などのエチレン−α−C3−10オレフィン共重合体)、エチレンと非オレフィン系単量体との共重合体(エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのエチレンと共重合性単量体との共重合体)、ポリプロピレン系樹脂[ポリプロピレン(結晶性ポリプロピレン、非晶性ポリプロピレン)、プロピレン系共重合体(プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン共重合体などのプロピレン−α−オレフィン共重合体)]、ポリメチルペンテン−1などが例示できる。ポリオレフィン系樹脂は、ランダム共重合体、ブロック共重合体(例えば、エチレン−プロピレンブロック共重合体)、グラフト共重合体(例えば、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸などがグラフトしたポリエチレン系樹脂など)であってもよい。さらに、バインダー繊維を構成するポリオレフィン系樹脂は架橋していてもよい。これらのポリオレフィン系樹脂は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。好ましいポリオレフィン系樹脂は、ポリエチレン系樹脂(ポリエチレン、エチレン−α−C3−10オレフィン共重合体)、ポリプロピレン系樹脂(ポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン共重合体)やこれらのブロック共重合体で構成されている。ポリエチレン系樹脂において、エチレン含量は、50モル%以上(50〜100モル%)、好ましくは70〜100モル%程度であってもよい。ポリプロピレン系樹脂において、プロピレン含量は、機械的特性を損なわない範囲で選択でき、通常、50モル%以上(50〜100モル%)、好ましくは60〜100モル%程度であってもよい。
【0033】
好ましいバインダー繊維は少なくともポリエチレン系樹脂(ポリエチレン、エチレン−α−C3−10オレフィン共重合体)で構成されている。好ましい態様において、バインダー繊維は、ポリエチレン系樹脂単独(例えば、ポリエチレン単独)で構成してもよく、複合繊維を形成するため、ポリエチレン系樹脂と他のオレフィン系樹脂との複合樹脂で構成してもよく、ポリエチレン系樹脂繊維と他のオレフィン系樹脂繊維との混合又は混紡繊維で構成してもよい。複合樹脂は、例えば、ポリエチレン系樹脂とポリプロピレン系樹脂とで構成できる。ポリエチレン系樹脂とポリプロピレン系樹脂との重量割合は特に制限されず、例えば、前者/後者=100/0〜50/50、好ましくは100/0〜55/45、さらに好ましくは100/0〜60/40程度であってもよい。バインダー繊維が前記複合樹脂で構成された複合繊維や混合又は混紡繊維である場合、バインダー繊維中のポリプロピレン系樹脂の含有量は、通常、バインダー繊維重量に対して、50重量%以下(例えば、30重量%以下)である。なお、ポリプロピレン系樹脂の含有量が多すぎると、不織布シートの疎水性が大きくなり過ぎるため、脱硫反応に必要な水分がシートの活性炭素繊維表面に十分に供給されなくなる。
【0034】
さらに、バインダー繊維は、芯鞘構造の繊維であってもよい。この芯鞘構造の繊維において、通常、芯には高融点樹脂成分が使用され、鞘には低融点成分が使用される。また、バインダー繊維を補強するため、芯は、機械的強度の大きな樹脂で構成する場合が多い。芯鞘構造の複合繊維において、少なくとも鞘がポリオレフィン系樹脂(特にポリエチレン系樹脂)で構成されているのが好ましい。なお、芯は、非ポリオレフィン系樹脂(例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂など)で構成してもよいが、好ましくはポリオレフィン系樹脂で構成される。好ましい芯鞘構造のバインダー繊維は、ポリオレフィン系複合繊維、例えば、ポリプロピレン系樹脂(例えば、ポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン共重合体)で構成された芯と、この芯を覆うポリエチレン系樹脂(例えば、ポリエチレン、エチレン−α−C3−10オレフィン共重合体やブロック共重合体)で構成された鞘とを備えている。
【0035】
芯と鞘との割合は、通常、芯/鞘=10/90〜90/10(重量比)、好ましくは20/80〜80/20(重量比)、さらに好ましくは30/70〜70/30(重量比)程度の範囲から選択できる。
【0036】
なお、特開2002−138386号公報には、活性炭繊維と、高融点ポリマーを芯成分として、低融点ポリマーを鞘成分とする複合繊維を主成分とするシートであって、活性炭繊維が複合繊維の鞘成分と融着しており、活性炭繊維を10〜90重量%含有し、かつ坪量が20〜300g/m、密度が0.1g/cm以上である活性炭繊維シートが開示されている。この文献には、活性短繊維シートを波板状に加工したり、コルゲート加工しハニカム構造の成形体を得ることも記載されている。しかし、この特許文献には脱硫処理やハニカム構造の詳細について記載されていない。
【0037】
なお、不織布シートは、必要であれば、補強繊維を含んでいてもよい。バインダー繊維を構成する樹脂は、種々の添加剤、例えば、安定剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤)、可塑剤、帯電防止剤、難燃剤、離型剤、充填剤、滑剤などを含んでいてもよい。
【0038】
活性炭素繊維(特に疎水性活性炭素繊維)とバインダー繊維との重量割合は、不織布シート(不織布)に適度な親水性を付与できるとともに耐硫酸性を有する範囲、例えば、前者/後者=10/90〜90/10程度の範囲から選択できる。活性炭素繊維とバインダー繊維との重量割合は、通常、前者/後者=20/80〜80/20、好ましくは30/70〜70/30、さらに好ましくは40/60〜70/30(例えば、50/50〜70/30)程度である。
【0039】
不織布シートの密度は、例えば、0.05〜0.3g/cm、好ましくは0.1〜0.25g/cm、さらに好ましくは0.1〜0.2g/cm程度である。また、不織布シートの厚みは、0.1〜3mm程度の範囲から選択でき、通常、0.2〜2mm、さらに好ましくは0.3〜2mm(例えば、0.4〜1.6mm)程度である。
【0040】
本発明のハニカムシートを構成する不織布シートは、適度の保水性を有している。例えば、不織布シートを50℃の30重量%硫酸水に1時間浸漬したとき、不織布シートの吸水倍率は、2〜6倍程度であり、通常、2〜5倍(例えば、2.3〜5倍)程度である。なお、吸水倍率は、浸漬前の不織布シートと浸漬後の不織布シートとの重量比として算出できる。なお、浸漬後の不織布シートの重量は、硫酸水溶液から不織布シートを取り出した後、不織布シート表面に付着した硫酸水を液切りして測定できる。
【0041】
なお、不織布シート(又は不織布)における脱硫機構は次のように考えられる。先ず、活性炭素繊維は、その細孔内に排ガス中の二酸化硫黄を吸着し、吸着された二酸化硫黄は排ガス中の酸素により酸化され三酸化硫黄となる。次いで、排ガス中の水分により三酸化硫黄は硫酸となり、さらに過剰な水分により、生成した硫酸は活性炭素繊維表面から脱離される。この機構において、硫酸の活性炭素繊維表面からの脱離が脱硫反応の律速段階であると考えられ、この脱離速度を向上させることが、活性炭素繊維による脱硫性能向上に寄与すると思われる。活性炭素繊維表面からの硫酸の脱離速度を高めるには、活性炭素繊維表面を疎水性にすることが有用である。そのため、活性炭素繊維を含む不織布シートでは、シート全体を疎水性にするのが有利であると思われる。しかし、不織布シート内の活性炭素繊維の近傍には脱硫反応に必要な水分も存在する必要がある。すなわち、シート全体が或る程度の親水性を有していることが有用であると思われる。本発明では、活性炭素繊維と特定のバインダー繊維とを組み合わせることにより、疎水性と親水性とのバランスを調整でき、活性炭素繊維が脱硫性能を十分発揮するのに最適な吸水倍率を不織布シートに付与できる。そのため、脱硫処理において、活性炭素繊維の再生処理は必ずしも必要ではない。
【0042】
このような構成の不織布シートは、ウェブ又は抄紙構造を有しており、被処理ガスとの接触効率が高い。また、バインダー繊維(ポリオレフィン系樹脂バインダー繊維など)を含む不織布シートは、必要とされる機械的強度を有し、かつ適度な保水力を有するとともに、脱硫反応により生成する硫酸に対する耐性も有している。
【0043】
点接着のための接着剤としては、種々の接着剤(例えば、アクリル系接着剤、エポキシ接着剤など)が利用できるが、耐酸性(特に、脱硫反応により生成する硫酸に対する耐性)を有する接着剤が好ましい。このような接着剤としては、硬化性接着剤、特に二液硬化型接着剤が例示できる。この二液硬化型接着剤は、ヒドロキシル基含有樹脂(例えば、ポリエステル系樹脂)とポリイソシアネートとで構成してもよいが、好ましくは、(メタ)アクリル系樹脂とポリイソシアネートとで構成されたアクリル系接着剤が例示できる。(メタ)アクリル系樹脂としては、反応性基(ヒドロキシル基、カルボキシル基、エポキシ基など)を有する(メタ)アクリル酸エステル重合体(特に、これらの反応性基を有する単量体と、スチレン及び/又は(メタ)アクリル酸アルキルエステル(メタクリル酸メチルなど)との共重合体)が使用され、通常、少なくともヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル系樹脂(共重合体)が使用される。ヒドロキシル基を有する樹脂は、例えば、スチレン及び/又は(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート(例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシC2−4アルキル(メタ)アクリレート)との共重合体を含む。ヒドロキシル基を有する単量体の使用量は、例えば、単量体全体に対して3〜30モル%、好ましくは5〜25モル%程度であってもよい。(メタ)アクリル系樹脂は有機溶液の形態で使用してもよいが、(メタ)アクリル系樹脂を主成分として含む懸濁液(水性エマルジョンなどの水性懸濁液)の形態で使用できる。
【0044】
ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂環族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネートなどが例示できる。ポリイソシアネートは、ダイマー、トリマーなどの変性体であってもよい。これらのポリイソシアネートは単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。好ましいポリイソシアネートは、脂肪族ポリイソシアネートである。ポリイソシアネートは有機溶媒及び/又は水性溶媒に溶解または分散して使用できる。
【0045】
ポリイソシアネートの使用量は、樹脂のヒドロキシル基1モルに対してイソシアネート基0.1〜1.5モル、好ましくは0.3〜1.2モル(例えば、0.5〜1モル)程度であってもよい。
【0046】
点接着に用いる接着剤の塗布量は、ハニカムのサイズやピッチなどに応じて選択でき、例えば、片波状ハニカムシート1mに対して、5〜50g、好ましくは10〜40g、さらに好ましくは20〜30g(例えば、26〜30g)程度であってもよい。
【0047】
なお、波形状不織布シートと平板状不織布シートとを接着剤で点接着すると、波形状不織布シートの稜線に沿って接着剤を塗布する従来の方法に比べて、接着剤の使用量を約15%以下に低減でき、脱硫性能を安定化できる。さらに、接着剤で被覆される活性炭素繊維の割合を従来の方法に比べて約5%以下に低減でき、脱硫性能を向上できる。そのため、活性炭素繊維の有効利用度を大きく向上でき、少量の活性炭素繊維で効率的な排煙脱硫を行うことができる。
【0048】
波形状不織布シートと平板状不織布シートとが熱融着可能なバインダー繊維を含む場合、波形状不織布シートと平板状不織布シートとは、前記接着剤による点接着に代えて、または接着剤による点接着とともに、前記バインダー繊維の熱融着を利用して波形状不織布シートの頂部(又は稜線域、接触域)で間隔をおいてスポット的に点接着してもよい。
【0049】
なお、接着剤による点接着とバインダー繊維による点接着を組み合わせて行う場合、バインダー繊維による接合は、前記接着剤による接着部と異なる部位で行う場合が多い。接着剤による点接着とバインダー繊維による点接着を組み合わせると、各不織布シートを接着剤で点接着させる箇所を減らしても、バインダー繊維の熱接着性を利用して、波形状不織布シートと平板状不織布シートとの接合強度を高めることができるとともに、接着剤が活性炭素繊維の細孔を塞ぐのを有効に防止できる。
【0050】
片波状ハニカムシートにおいて、波形状不織布シートと平板状不織布シートとの点接着(又はスポット接着)の間隔は、不織布シートのサイズや被処理ガスの処理形態などに応じて選択できる。脱硫処理においては、点接触の間隔は、通常、波形不織布シートの頂部(又は稜線域)において、適当な間隔(例えば、2〜30cm、好ましくは3〜20cm、さらに好ましくは5〜10cm)で行うことができる。
【0051】
片波状ハニカムシートの開口端面(目開き端面)を被覆する樹脂としては、種々の樹脂、例えば、熱可塑性樹脂(オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂など)、熱硬化性樹脂(フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ビニルエステル系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂など)が利用できる。これらの樹脂は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。好ましい樹脂としては、片波状ハニカムシートの開口端部(目開き端部)において、片波状シートと平板状シートとを密着可能であり、かつコーティング可能な樹脂、例えば、硬化性樹脂(熱硬化性樹脂など)が含まれる。硬化性樹脂としては、エポキシ系樹脂、ビニルエステル系樹脂(ビスフェノール型エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸が付加したエポキシ(メタ)アクリレート樹脂など)が例示できる。このような樹脂は脱硫処理においても耐酸性が高い。エポキシ系樹脂としては、例えば、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂[ビスフェノールA型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂など]、グリシジルエステル型エポキシ樹脂などが例示できる。なお、熱硬化性樹脂は、樹脂の種類に応じて硬化剤(ポリアミン、酸触媒、重合開始剤など)を含んでいてもよい。
【0052】
樹脂層は、通常、硬化又は架橋樹脂で構成されている。片波状ハニカムシートの開口端面(目開き端面)に対する樹脂の塗布量は、例えば、塗布面積当たり、20〜500g/m、好ましくは50〜450g/m、さらに好ましくは100〜420g/m程度であってもよい。
【0053】
前記樹脂層は、片波状ハニカムシートのうち少なくとも一方の開口端面(又は開口端部)に形成すればよく、双方の部に開口端面(又は開口端部)に形成してもよい。また、片波状ハニカムシートの開口端面(目開き端面)は、通常、前記樹脂層で全面に亘り被覆されている。樹脂層は、樹脂が片波状ハニカムシートの端部に含浸状態で形成されていてもよく、開口端面を全体に亘り均一な厚みの被膜で被覆する必要はない。
【0054】
なお、前記波形状不織布シートおよび平板状不織布シートは、活性炭素繊維とバインダー繊維とを抄紙する工程と、この抄紙工程で生成した不織布シートを所定形状に加熱成形することにより得ることができる。なお、不織布シートは、慣用の抄紙方法(湿式抄紙法、乾式抄紙法)により抄紙できる。
【0055】
加熱成形工程は、生成した不織布シートのうちバインダー樹脂の融点又は軟化点以上に温度で加熱し、互いに絡み合った繊維の交点部や接触部でバインダー樹脂を活性炭素繊維に融着させることにより行うことかできる。また、加熱成形は、バインダー繊維の種類や含有量などに応じて、適当な条件で行うことができ、バインダー繊維がポリオレフィン系樹脂で構成されている場合、例えば、温度100〜180℃程度、好ましくは120〜170℃程度で行うことができ、通常、熱融着温度120〜160℃(例えば、130〜155℃)、好ましくは140〜150℃程度で行うことができる。また、加熱成形は、加圧下、例えば、圧力2〜10kgf/cm程度で加圧しつつ加熱して圧着成形してもよい。例えば、平板状シートは、抄紙した不織布シートを熱処理(又は加熱圧着)し、シート状に成形することにより製造できる。また、波形状シートは、抄紙した不織布シートを所定の型などに配置し、加圧したで加熱成形することにより製造できる。なお、波板への加工には、通常の段ボールを作製するためのコルゲート加工機を使用できる。
【0056】
また、本発明の片波状ハニカムシートは、活性炭素繊維を含む波形状不織布シートと、活性炭素繊維を含む平板状不織布シートとを、前記波形状不織布シートの頂部で点接着する工程と、生成した片段状ハニカムシートの目開き端面を全体に亘り樹脂層で被覆する工程とを経ることにより製造できる。点接着において、接着剤は、慣用の方法(塗布、滴下などの方法)で所定部に適用でき、樹脂は片波状ハニカムシートの少なくとも一方の端部(片方又は両方の端部)を浸漬したり塗布する方法などにより適用できる。また、バインダー繊維により点接着する場合、必要であれば、接着剤による点接着とともに又は点接着の後、波形状不織布シートと平板状不織布シートとの接触部を所定間隔おいて加熱(又は加熱加圧)してバインダー繊維を溶融させて部分的に溶着してもよい。また、バインダー繊維だけで波形状不織布シートと平板状不織布シートとを点接着してもよい。なお、バインダー繊維による加熱溶着には、超音波溶着を利用してもよい。
【0057】
本発明の触媒ユニット(又は脱硫用触媒ユニット)は、単一又は複数の片段状ハニカムシートを接着することなく積層又は積重した積層形態の活性炭素繊維成形体(ハニカム状積層体、ハニカム状成形体又は脱硫用成形体)を、前記成形体の目開き方向を容器の開口部(入口)に向けて収容又は充填することにより作製できる。前記活性炭素繊維成形体(ハニカム状積層体、ハニカム状成形体又は脱硫用成形体)は、硫黄酸化物などを含む被処理ガスが流通可能なハニカム構造を有していればよく、前記のように、同じ目開き方向で平行に並べて積層された片段状ハニカムシート(すなわち、並設して積層された片段状ハニカムシート)で構成してもよく、同心円状若しくは連続的な巻き付けにより渦巻き状に積層された片段状ハニカムシートで構成してもよい。さらに、容器内に収容可能な成形体(ハニカム状積層体、ハニカム状成形体又は脱硫用成形体)は、複数の片波状ハニカムシートで形成され、かつ互いに内径の異なる筒状成形体が接触して同軸に配設された多層筒状成形体であってもよく、この多層筒状成形体は、多層四角柱状、多層楕円柱状であってもよく同心円状であってもよい。なお、ハニカム構造を有する成形体も、接着することなく、反応容器(又は反応塔など)に収容又は充填される。なお、渦巻き状又は同心円状の積層形態を有する活性炭素繊維成形体において、必ずしも芯体は必要ではない。
【0058】
なお、図3に示す積層形態のハニカムシート1(すなわち、ハニカム状成形体12)において、一方の側部に位置する平板状不織布シート3を配置してもよい。また、成形体12の一方の側部に位置する平板状不織布シート3は、隣接する波形状不織布シート2の頂部で接着(特に点接着)していてもよい。さらに、成形体12の一方の側部に位置する平板状不織布シート3と隣接する波形状不織布シート2との開口端部には、前記と同様に、樹脂層を形成してもよい。また、容器の内面には、ハニカム状成形体(特にハニカム状円柱成形体)の最外周を構成する波形状不織布シートと接触して平板状不織布シートを配設してもよい。また、この平板状不織布シートは隣接する波形状不織布シートと接着していてもよく、開口端面は樹脂層で被覆してもよい。
【0059】
さらに、反応容器内には、ハニカム構造を有する単一の成形体を充填又は収容してもよく、複数の成形体を順次収容又は充填し、多段充填層を構成してもよい。また、反応容器内にハニカム構造を有する単一の成形体を充填又は収容した単一の触媒ユニットで反応塔などの処理ユニットを構成してもよく、複数の触媒ユニットを重ねて反応塔などの多段充填層(処理ユニット)を構成してもよい。多段充填層又は処理ユニットにおいて、隣接する成形体におけるハニカムの目開き部の位置は同じであってもよく、位置ずれしていてもよい。なお、反応容器としては、耐酸性(特に耐硫酸性)を有する種々の材質で形成でき、例えば、ステンレススチール(SUS316など)などで形成できる。また、反応容器は、脱硫反応などの反応塔や吸収塔などを構成してもよい。
【0060】
なお、容器内にハニカム状積層体を安定に保持して収容するため、容器は、ハニカム状積層体を支持するための支持手段(例えば、前記ハニカムシートと係止可能な段部、ケーキの開口部を横切る支持部材など)を有していてもよく、支持手段で支持されたハニカム状積層体を取り出し可能に装着するための仮止め手段を備えていてもよい。
【0061】
なお、硫黄酸化物を含む被処理ガスにおいて、酸素濃度は、通常、3体積%以上(例えば、3〜25体積%程度)であってもよく、水分濃度は、相対湿度100%以上である場合が多い。さらに、被処理ガスは、通常、20〜100℃(例えば、20〜80℃)程度で脱硫処理することができ、低温(例えば、20〜50℃程度)であっても脱硫効率が高い。なお、必要であれば、ハニカムシートに含まれるバインダー繊維の溶融温度以下である限り、100℃以上の温度で被処理ガスを処理してもよい。
【0062】
本発明では、活性炭素繊維による活性を長期間に亘り安定に維持できる。そのため、片波状ハニカムシート、活性炭素繊維成形体や触媒ユニットは、脱硫処理に限らず、種々の吸着処理などに利用できる。また、耐酸性が高いため、硫酸が生成する脱硫処理に供しても、成形体の形状変化や性能の低下を防止できる。そのため、本発明は、種々の脱硫、例えば、工場、火力発電所、石油精製所などから発生する硫黄酸化物を除去する排煙脱硫などに有用である。
【0063】
【発明の効果】
本発明では、不織布シートの点接着と開口端面の被覆とを利用するので、接着剤の使用量が少ないにも拘わらず、活性炭素繊維による活性(脱硫性能など)を長期間に亘り有効に発揮できる。また、接着剤の使用量を低減でき、活性炭素繊維の有効利用度を大きく向上でき、少量の活性炭素繊維で効率的な排煙脱硫を行うことができる。また、内部応力による波板状不織布シートの変形を抑制できるとともに、被処理ガス流による応力が長時間に亘り作用しても、所定の形状を保持できる。さらに、特定のバインダー繊維を用いると、長期に亘り高い脱硫性能を安定に維持できる。さらには、片波状ハニカムシートを接着剤を使用することなく積層してハニカム状成形体を作製すると、ハニカム状成形体で構成された触媒が損傷しても補修や交換が容易である。
【0064】
【実施例】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0065】
実施例1
活性炭素繊維としてのピッチ系活性炭素繊維(アドール(株)製、「H15」、繊維直径14μm、繊維長50〜500mm、窒素吸着によるBET比表面積1,500m/g)を、非酸化雰囲気中、1100℃で4時間熱処理し、疎水化処理した。得られた疎水性活性炭素繊維を長さ3mmのチョップにカットし、得られた短繊維60重量部と、芯がポリプロピレン樹脂、鞘がポリエチレン樹脂であり、かつ芯/鞘の割合が50/50(重量比)である芯鞘構造の複合繊維(チッソ(株)製、「ESC」、正量繊度2.2dtex、繊維長5mm)40重量部とを混合し、抄紙機を用いて、厚み0.7mm、密度0.143g/cmの不織布シートを作製した。
【0066】
作製した不織布シートをコルゲート加工機により波板に成形し、接着剤を、波板状不織布シートの頂部に沿って、5cm間隔で、塗布量がハニカムシート1m当たり28gの割合で塗布し、平板状不織布シートを接合し、山部の高さ3.8mm、ピッチ9.5mmの片段状ハニカムシートを作製した。なお、接着剤は、メタアクリル酸エステル共重合樹脂(ヒドロキシル基を有するアクリル系重合体)の水性懸濁液100重量部(固形分換算)と脂肪族ポリイソシアネート(ヘキサメチレンジイソシアネート)を主成分とする溶液(固形分換算)3重量部とを混合して調製した。
【0067】
得られた片段状ハニカムシートを50℃の30重量%硫酸水に50時間浸漬後、水で十分に洗浄し、乾燥させた後の重量保持率は99%であった。
【0068】
複数の片段状ハニカムシートの両目開き端面にエポキシ系樹脂を塗布し、塗布した樹脂を硬化させた。得られた12枚のハニカムシート(45mm×500mm)を、接着することなく、積層してハニカム状ブロック成形体(45mm×45mm×500mm)を作製し、この成形体を排煙脱硫反応に供し、脱硫性能を調べた。すなわち、固定床流通式装置の反応器(容器)の装着部(内寸で幅45mm、奥行45mm、高さ500mm)に、ハニカム状ブロック成形体を充填し、この反応器(容器)を上下方向に10段積み重ねて高さ5mの触媒充填層とした。脱硫反応は、入口組成でSO=300ppm、NO=150ppm、O=6.1体積%、水分13.5体積%を含有し、残ガスがNであるガスを用いた。温度50℃、ガス線速1.44m/s、空間速度SV877h−1の条件で上記ガスを触媒充填層の下から上に向けて流し、装置の入口ガス中のSO濃度を非分散赤外線吸収式SO計により測定して入口SO濃度Sを求めた。また、装置の出口ガス中のSO濃度Sを上記と同様にして求めた。そして、脱硫性能を脱硫率((S−S)/S×100)として求めたところ、脱硫率は95%であった。また、触媒充填層での圧力損失をマノメーターにより測定したところ、圧力損失は0.28kPa/mであった。
【0069】
上記脱硫試験を連続的に行い、試験開始から300時間経過後の脱硫率、圧力損失を測定したところ、脱硫率、圧力損失ともに試験開始当初と変化はなかった。また、触媒充填層のハニカム目開きの状態を観察した結果、ハニカム目開きの形状の変形、および片段状ハニカムシートを形成する不織布シートの層間剥離は生じなかった。
【0070】
比較例1
実施例1で得られた波板状不織布シートと平板状不織布シートとを用い、波板状不織布シートの頂部に沿って線状に連続してウレタン系接着剤を塗布(塗布量:片段状ハニカムシート1mあたり177g)し、平板状不織布シートを接合し、山部の高さ3.8mm、ピッチ9.5mmの片段状ハニカムシートを作製した。
【0071】
得られた片段状ハニカムシートを50℃の30重量%硫酸水に50時間浸漬後、水で十分に洗浄し、乾燥させた後の重量保持率は64%であった。
【0072】
得られた片段状ハニカムシートのうち波板状不織布シートの頂部に沿って連続的にウレタン系接着剤を塗布し、隣接する片段状ハニカムシートの平板状不織布シートと接合することにより、積層し、ハニカム状ブロック成形体(45mm×45mm×500mm)を得た。この成形体を、実施例1と同様にして排煙脱硫反応に供し、脱硫性能を調べたところ、運転開始直後の脱硫性能は90%であり、運転開始から300時間経過後の脱硫率は62%に低下した。また、触媒充填層での圧力損失は、運転開始から20時間経過後に0.83kPa/mに上昇した。さらに、試験開始から300時間経過後、触媒充填層のハニカム目開きの状態を観察した結果、排ガスの入口側のハニカム目開き面で不織布シートが層間剥離を起こしており、圧力損失増大の原因となったものと思われる。また、片段状ハニカムシートの一部をサンプリングし、水により十分洗浄後、乾燥し、BET比表面積を測定したところ、当初の比表面積の1/10以下の値に低下していた。この原因は、ウレタン系接着剤が生成した硫酸により溶解し、清浄な活性短繊維の表面が接着剤で被覆されたことに起因していると思われる。
【0073】
実施例2
実施例1と同様にして不織布シートを作製し、作製した不織布シートをコルゲート加工機により波板に成形し、波板状不織布シートと平板状不織布シートとを重ね、波板状不織布シートの頂部(接触部)を、5cm間隔で、ヒーターで170℃まで加熱し、バインダー繊維の一部を溶融させて平板状不織布シートと接合し、山部の高さ3.8mm、ピッチ9.5mmの片段状ハニカムシートを作製した。この片段状ハニカムシートの目開き端面にエポキシ樹脂を塗布し、硬化させた。
【0074】
得られた片段状ハニカムシートの脱硫性能を実施例1と同様にして調べたところ、脱硫率、圧力損失ともに実施例1と同様の結果が得られた。
【0075】
実施例3
実施例1で得られた片段状ハニカムシートの両目開き端面にエポキシ系樹脂を塗布し、塗布した樹脂を硬化させ、得られた複数の片段状ハニカムシートを、上下方向が開口した反応塔(内寸で幅500mm、奥行500mm、高さ500mm)に、目開き方向を上下方向に向けて、無接着で積層して充填し、図3に示す触媒ユニットを作製した。
【0076】
実施例4
実施例1で得られた片段状ハニカムシートを、接着剤を用いることなく、連続的に同心円状に巻き付けてハニカム状円柱成形体(直径500mm、高さ500mm)を作製し、ハニカム目開き端面にエポキシ系樹脂を塗布し、塗布した樹脂を硬化させ、上下方向が開口した円筒状反応塔(内径:円柱成形体に同じ)に、目開き方向を上下方向に向けて充填し、図4に示す触媒ユニットを作製した。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、波形状不織布シートと平板状不織布シートとの関係を示す概略図である。
【図2】図2は本発明の片段状ハニカムシートの一例を示す概略斜視図である。
【図3】図3は本発明の触媒ユニットを示す概略斜視図である。
【図4】図4は本発明の他の触媒ユニットを示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1…片段状ハニカムシート
2…波形状不織布シート
3…平板状不織布シート
4…接着剤
5…樹脂層
11,21…触媒ユニット
12,22…活性炭素繊維成形体
13,23…容器

Claims (10)

  1. 活性炭素繊維を含む波形状不織布シートと、活性炭素繊維を含む平板状不織布シートとが接合した片段状ハニカムシートであって、前記波形状不織布シートと平板状不織布シートとが波形状不織布シートの頂部で点接着しており、前記ハニカムシートの目開き端面が樹脂層で被覆されている片段状ハニカムシート。
  2. 波形状不織布シートと平板状不織布シートとが、波形状不織布シートの頂部の接着剤により点接着している請求項1記載の片段状ハニカムシート。
  3. 接着剤が、(メタ)アクリル系樹脂とポリイソシアネートとで構成された二液硬化型接着剤である請求項2記載の片段状ハニカムシート。
  4. 接着剤が、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル系樹脂を含む水性懸濁液と、脂肪族ポリイソシアネートとで構成された二液硬化型接着剤である請求項2記載の片段状ハニカムシート。
  5. 波形状不織布シートと平板状不織布シートとが、それぞれ、活性炭素繊維と、熱融着可能なバインダー繊維とで構成されており、前記活性炭素繊維とバインダー繊維とが交点又は接触部で熱融着している請求項1記載の片段状ハニカムシート。
  6. 波形状不織布シートと平板状不織布シートとが、それぞれ、活性炭素繊維と、熱融着可能なバインダー繊維とで構成されており、波形状不織布シートの頂部で、波形状不織布シートと平板状不織布シートとが、前記バインダー繊維の熱融着により点接着している請求項1記載の片段状ハニカムシート。
  7. 樹脂層がエポキシ樹脂で形成されている請求項1記載の片段状ハニカムシート。
  8. 片段状ハニカムシートで形成された積層形態の活性炭素繊維成形体で構成された触媒ユニットであって、前記活性炭素繊維成形体が、非接着状態で積層された請求項1〜7のいずれかに記載の片段状ハニカムシートで構成されている触媒ユニット。
  9. 活性炭素繊維成形体が、同じ目開き方向で平行に積層された片段状ハニカムシート、または同心円状若しくは渦巻き状に積層された片段状ハニカムシートで構成されている請求項8記載の触媒ユニット。
  10. 活性炭素繊維を含む波形状不織布シートと、活性炭素繊維を含む平板状不織布シートとを、前記波形状不織布シートの頂部で点接着するととともに、目開き端面を樹脂層で被覆する片段状ハニカムシートの製造方法。
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