JP4641868B2 - ガス処理方法 - Google Patents

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本発明は、触媒を含む基材で構成され、処理対象ガスが流通するガス流路の複数がハニカム内に形成されたハニカム状触媒ブロックを用いたガス処理方法に関する。
上記のようなハニカム状触媒ブロックは、特に、発電所や工場などのボイラー、タービンなどから生成する排ガスを処理対象ガスとしてハニカム内に形成された複数のガス流路に流通させ、排ガス中の硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)などの有害物質を、活性炭素繊維などの触媒により除去処理するガス処理方法に利用される。
このような排ガス中の有害物質を除去する触媒としては、例えば非酸化雰囲気中で600℃〜1200℃で熱処理した活性炭(活性炭素繊維を含む)が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
また、このような活性炭を触媒として用い排ガス中の有害物質を除去する方法として、上記のような活性炭素繊維を触媒として含む不織布を基材とし、複数のガス流路がハニカム内に形成されたハニカム状触媒ブロックを用いて、処理対象ガスである排ガスをそのハニカム状触媒ブロックに形成されたガス流路に流通させることで、排ガス中のSOを除去処理する方法が知られている(例えば、特許文献2を参照。)。
また、上記特許文献2に記載のハニカム状触媒ブロックは、その不織布で構成されたシート状基材からなる波形状シートと平板状シートとを交互に積層して、波形状シートと平板状シートとの間に形成される複数のガス流路の夫々が直線状となる直線ハニカム状ブロックであり、かかる直線ハニカム状ブロックは、触媒を含む基材の排ガスに対する接触面積が大きく、更に、ガス流路が煙道に沿って直線状となることから圧力損失を低く抑えたものとなる。
国際公開番号WO97/01388 特開2004−290899号公報
例えば、重油や石炭や石油コークスに代表される硫黄分を含む燃料を燃焼したり、鉄鉱石等の硫黄を含む原料を燃焼したりすると、その排ガス中にSOやHSO(以下、これらをまとめてSO成分と呼ぶ)の有害物質が含有され、そのSO成分は装置の腐食や大気汚染の原因となる。かかるSO成分は、排ガスに含まれる水蒸気と反応して硫酸ミストとなり、大気中に排出されると紫煙等の原因となる。
しかしながら、上記特許文献2に記載のハニカム状触媒ブロックでは、処理対象排ガスを直線状のガス流路に流通させて排ガス中のSOを基材に含まれる触媒により除去できるものの、SO成分や固体炭素系化合物(PM)のような粒子状物質についてはあまり有効に除去することはできなかった。
即ち、直線状のガス流路の複数がハニカム内に形成された直線ハニカム状ブロックそのものをハニカム状触媒ブロックとして煙道に配置すると、その直線状のガス流路において、SO成分のような粒子状物質が、その基材に衝突して捕獲されることなく、通過してしまう場合があった。また、SO成分のような粒子状物質を良好に除去するために、夫々のガス流路の流路長を長くしたり流路断面積を小さくすれば、ガス流路における圧力損失が非常に増加するという問題が生じる。
また、従来、これらSO成分等を除去する方法としては、別途湿式電気集塵機を設ける方法や、アンモニアガスを注入して硫酸アンモニウムとして別途設けた乾式電気集塵機で除去する方法などが知られているが、集塵機の追加による設置スペース及び設備コストの増加が問題となり、更には、アンモニアガスを利用する場合には環境保全上の問題がある。
また、カルシウムやマグネシウムの酸化物、水酸化物等を有機溶媒に分散したスラリを、予め燃料中に添加してSO成分の生成を防止したり、燃焼後の排ガスに添加したりして、SO成分を中和する方法等が知られている。しかし、これらの従来方法では、ボイラーの熱交換部等に添加物が堆積しやすく、多量に堆積するとボイラーの運転に支障があるため、添加物の多量添加は困難であった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、排ガスなどの処理対象ガス中のSOxやNOxなどの有害物質を触媒と良好に接触させて効率良く除去処理すると共に、SO3成分やPM等の粒子状物質をも効率良く除去することができ、しかも圧力損失の増加も抑制し得るハニカム状触媒ブロックを用いたガス処理方法を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係るガス処理方法は、
触媒を含む基材で構成され、処理対象ガスが流通するガス流路の複数がハニカム内に形成され、前記ガス流路の夫々が屈折形状に形成されているハニカム状触媒ブロックを用い、
燃料を燃焼させた後に排出される排ガスを処理対象ガスとし、前記処理対象ガスに水蒸気を添加することにより、前記処理対象ガスに含まれる水蒸気を飽和状態として、前記ハニカム状触媒ブロックに形成された前記ガス流路に流通させて、前記排ガス中のSO 2 とSO 3 成分とを同時に除去する点にある。
上記特徴構成において、前記ハニカム状触媒ブロックは、ハニカム内に形成された複数のガス流路の夫々が屈折形状に形成されているので、ガス流路を流通する処理対象ガスは、その屈折部を通過することによりガス流路の壁部に良好に衝突することになる。更には、上記ガス流路が屈折形状に形成されていることから、このハニカム状触媒ブロックが設置される煙道における処理対象ガスの流通方向に対して、上記ガス流路の一部特に入口部が傾斜する方向となることでも、煙道からガス流路に流入する処理対象ガスはガス流路の壁部に良好に衝突することになる。よって、その処理対象ガス中のSOxやNOxなどの有害物質を、その壁部を構成する基材に含まれる触媒に良好に接触させて効率良く除去することができ、更に、SO3成分やPMなどの粒子状物質については基材に良好に衝突することにより、効率良く基材に捕獲し除去することができる。
また、上記ガス流路の流路断面積を比較的大きく且つ流路長を比較的短くしても、処理対象ガスを良好にガス流路の壁部に衝突させることができることから、ガス流路を直線状とした場合を基準とした圧力損失の増加を抑制することができる。
また、前記基材がシート状基材であり、前記シート状基材からなる波形状シートと平板状シートとを交互に積層する形態で前記ハニカムが形成されていると、活性炭素繊維などの触媒を含む不織布等のシート状基材を用い、これらを波形状シートと平板状シートに成形し、それらを交互に積層する形態で、波形状シートと平板状シートとの間にガス流路が形成されたハニカムとすることができる。また、波形状シートの片面側に平板状シートとを張り合わせた片段ハニカム状シートを、段ボール紙の加工に用いられるようなコルゲート加工機などにより作成し、その片段ハニカム状シートを複数積層することによりハニカムとすることができる。
また、前記シート状基材が、前記触媒としての活性炭素繊維を含む不織布であれば、上記シート基材として活性炭素繊維を触媒として含む不織布を用いることで、処理対象ガス中の有害物質を良好に活性炭素繊維に接触させて触媒反応により除去しながら、SO3成分やPMなどの粒子状物質を、不織布への衝突及び不織布の貫通流れによる濾過により、良好に除去することができる。
また、かかる活性炭素繊維は、直径が10μm程度の繊維状であり、表面を疎水化処理して、比表面積が500m2/g以上且つ2000m2/g以下の範囲内、好ましくは1300m2/g以上且つ2000m2/g以下の範囲内のものを用いることが好ましい。この触媒として機能する活性炭素繊維を、バインダー繊維等と混合し、抄紙によりシート状基材となる不織布へ加工することができる。
ここで、バインダー繊維としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−プロピレン共重合樹脂などのように、疎水性で且つ耐酸性の高い樹脂からなる繊維を好適に用いることができる。より好適には、ポリプロピレン系樹脂からなる芯材とポリエチレン系樹脂からなる鞘材とで構成された芯鞘で成分が異なるバインダー繊維を用いることができる。更に、かかるバインダー繊維において疎水性を高める表面処理を施しても構わない。
また、不織布への加工は、各種抄紙加工を用いることができ、例えば、湿式抄紙方法や乾式抄紙方法などが適当である。シート状基材となる不織布について、坪量は50g/m以上且つ200g/m以下の範囲内、厚みは0.1mm以上且つ3.0mm以下の範囲内、密度は0.05g/cm以上且つ0.5g/cm以下の範囲内であることが好ましく、更に、坪量は90g/m以上且つ120g/m以下の範囲内、厚みは0.6mm以上且つ1.0mm以下の範囲内、密度は0.09g/cm以上且つ0.2g/cm以下の範囲内であることがより好ましい。
前記波形状シートにおける波形のピッチを3.0mm以上且つ30mm以下の範囲内とし、波形の高さを1.0mm以上且つ20mm以下の範囲内とすることで、この波形状シートと平板状シートとの間に形成されるガス流路に処理対象ガスを流通させたときの圧力損失を工業的に実用範囲に抑えながら、シート状基材の処理対象ガスに対する接触面積を比較的大きく取ることができる。また、このような波型のピッチ範囲及び高さ範囲を採用することで、汎用の段ボール成形加工機を使用することができ、加工コストを安価に抑えることができる。
上記複数のガス流路の屈折部における屈折角度は5°以上且つ60°以下の範囲内とする、より好ましくは上記屈折角度は40°以上且つ50°以下の範囲内とすることで、圧力損失の増加を好適に抑制しながら、有害物質及び粒子状物質に対する十分な除去能力を発揮させることができる。
即ち、上記屈折角度が40°よりも小さい更には5°よりも小さい場合には、ガス流路
を直線状に形成した場合を基準とした圧力損失の増加が非常に小さく抑制されるものの、処理対象ガスのガス流路の壁部への衝突が十分でなく有害物質及び粒子状物質に対する除去能力の低下が懸念される。一方、上記屈折角度が50°よりも大きい更には60°よりも大きい場合には、処理対象ガスをガス流路の壁部へ良好に衝突させて十分な除去能力を発揮させることができるものの、圧力損失の増加が懸念される。
また、ハニカム状触媒ブロックの厚みが大きくガス流路の流路長を長くする場合には、この屈折角度を小さくすることが好ましい。
前記ハニカム状触媒ブロックを作成する場合には、上記のようにガス流路の複数が幅方向(即ちスライスする面の法線方向)に対して傾斜する形態でハニカム内に形成された傾斜ハニカム状板状体を複数を、例えば一つおきに裏返したり回転させた状態で積層するなどして、互いのガス流路を屈性して接続される形態で積層するという簡単な方法により、前記傾斜ハニカム状板状体間に渡って形成されるガス流路の夫々が屈折状態に形成されたハニカム状触媒ブロックを作成することができる。
前記処理対象ガスとして、燃料を燃焼させた後に排出される排ガスを、前記ハニカム状触媒ブロックに形成された前記ガス流路に流通させると、発電所や工場などのボイラー、タービンなどにおいて、燃料を燃焼させた後に排出される排ガスを処理対象ガスとして、上述したハニカム状触媒ブロックに屈折形状に形成された複数のガス流路に流通させることで、排ガス中の有害物質であるSO2やNOなどを触媒反応により良好に除去しながら、SO3成分やPMなどの粒子状物質をも同時に良好に除去することができる。
そして、前記処理対象ガスに水蒸気を添加することにより、前記処理対象ガスに含まれる水蒸気を飽和状態として、前記ハニカム状触媒ブロックに形成された前記ガス流路に流通させると、その水蒸気がハニカム状触媒ブロックに形成されたガス流路において壁部に衝突して良好に凝縮するので、排ガス中のSO2を触媒反応により良好に除去しながら、そのSO2が酸化されて生成されたSO3成分、更にはPMや煤塵等の粒子状物質を、その凝縮水に吸収させた状態で同時に除去することができる。
本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
本発明に係るハニカム状触媒ブロックは、発電所や工場などのボイラー、タービンなどから生成する排ガスGを処理対象ガスとして、その排ガスに対して脱硫能力を有する活性炭素繊維を触媒として用い、詳細については後述するがV字形(図6(ロ))又は傾斜N字形(図5(ロ))等の屈折形状にガス流路1を形成したハニカム状触媒ブロック10であり、このハニカム状触媒ブロック10を用いて、圧力損失の増加を抑制しながら効率良く処理対象ガスである排ガスG中の有害物質特にSOとSO成分とを同時に除去するガス処理方法に用いられる。
まず、このような複数のガス流路1の夫々が屈折形状に形成されたハニカム状触媒ブロック10の製造方法について説明する。
ハニカム状触媒ブロック10において触媒として用いられる活性炭素繊維は、直径が10μm程度の繊維状の活性炭であり、表面が疎水化処理され、比表面積が500m/g以上且つ2000m/g以下の範囲内、好ましくは1300m/g以上且つ2000m/g以下の範囲内とされている。
この触媒として機能する活性炭素繊維は、バインダー繊維等と混合し、抄紙によりシート状基材となる不織布に加工する。ここで、バインダー繊維としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−プロピレン共重合樹脂などのように、疎水性で且つ耐酸性の高い樹脂からなる繊維を好適に利用される。より好適には、ポリプロピレン系樹脂からなる芯材とポリエチレン系樹脂からなる鞘材とで構成された芯鞘で成分が異なるバインダー繊維を利用することができる。更には、かかるバインダー繊維において疎水性を高める表面処理を施すことが好ましい。
また、不織布への加工は、各種抄紙加工を採用することができ、例えば、湿式抄紙方法や乾式抄紙方法などが適当である。シート状基材となる不織布について、坪量は50g/m以上且つ200g/m以下の範囲内、厚みは0.1mm以上且つ3.0mm以下の範囲内、密度は0.05g/cm以上且つ0.5g/cm以下の範囲内であることが好ましく、更には、坪量は90g/m以上且つ120g/m以下の範囲内、厚みは0.6mm以上且つ1.0mm以下の範囲内、密度は0.09g/cm以上且つ0.2g/cm以下の範囲内であることがより好ましい。
このように加工した不織布からなるシート状基材は、図1に示すように、波形状シート2と平板状シート3に成形され、図2に示すように、それらを交互に積層する形態で、波形状シート2と平板状シート3との間にガス流路1が形成されたハニカムとすることができる。また、波形状シート2と平板状シート3とを張り合わせた片段ハニカム状シート4を、段ボール紙の加工に用いられるようなコルゲート加工機などにより作成し、その片段ハニカム状シート4を複数積層することによりハニカムとすることができる。また、上記波型状シート2と上記平板状シート3の接着は、波型状シート2の波型の頂点に接着剤を塗布して行われる。
波形状シート2と平板状シート3との張り合わせピッチ、即ち波形状シート2における波形のピッチは、3.0mm以上且つ30mm以下の範囲内、より好ましくは10mm以上且つ18mm以下の範囲内とされている。また、波形状シートにおける波形の高さは、1.0mm以上且つ20mm以下の範囲内、より好ましくは5mm以上且つ12mm以下の範囲内とされている。
例えば、上記波形状シート2における波形のピッチを10mmとし、波形の高さを4mmとした場合には、その波形により規定されるガス流路1に処理対象ガスを流通させたときの圧力損失は、20mmAq/mと工業的に実用範囲に抑えられる。更に、この場合の波形状シート2と平板状シート3との処理対象ガスに対する単位堆積あたりの接触面積は、560m/mと比較的大きく取ることができる。また、このような波型のピッチ範囲及び高さ範囲を有する波形状シート2は、汎用の段ボール成形加工機(例えばピッチ3〜18mm、高さ1〜15mmの波形に対応する。)を用いて製造することができる。
そして、このように形成された片段ハニカム状シート4を複数積層すれば、直線状のガス流路1の複数がハニカム内に形成された直線ハニカム状ブロック5を作成する。
ここで、上記片段ハニカム状シート4の大きさ(長さ)は適宜設定することができ、例えば500mm〜1500mmとされる。
次に、図3に示すように、このように作成された直線ハニカム状ブロック5を、ガス流路1の流路方向に対して傾斜する方向例えばガス流路1の方向の横断面に対して5°以上且つ60°以下の範囲内で傾斜する方向に沿って、適当な厚さ例えば10mm〜100mm程度の厚さにスライスして、図4に示すように、ガス流路1の複数が幅方向(即ち、上記スライスする面の法線方向)に対して傾斜する形態でハニカム内に形成された傾斜ハニカム状板状体6を作成する。
また、直線ハニカム状ブロック5をスライスして傾斜ハニカム状板状体6を作成するにあたり、図2に示すように、片段ハニカム状シート4の夫々を上記スライスされる面に沿って階段状に積層する(即ち、ガス流路1の方向と積層方向とに平行な断面形状が略平行四辺形となるように積層する)ことで、直線ハニカムブロック5から多くの傾斜ハニカム状板状体6を作成して歩留りを向上することができる。
更に、図5及び図6に示すように、このように作成した傾斜ハニカム状板状体6の複数を、互いのガス流路1が屈折して接続される形態で積層して、ガス流路1の夫々が屈折形状に形成されているハニカム状触媒ブロック10を作成することができる。
例えば、図5(イ)に示すように、直線ハニカム状ブロック5からスライスされた3個の傾斜ハニカム状板状体6のうち、中央の傾斜ハニカム状板状体6を裏返して夫々を積層し貼り合せることで、図5(ロ)に示すように、ガス流路1がN字形に形成されたハニカム状触媒ブロック10を作成することができる。
一方、図6(イ)に示すように、直線ハニカム状ブロック5からスライスされた2個の傾斜ハニカム状板状体6のうち、一方の傾斜ハニカム状板状体6を裏返して夫々を積層し貼り合せることで、図6(ロ)に示すように、ガス流路1がV字形に形成されたハニカム状触媒ブロック10を作成することができる。
尚、夫々の傾斜ハニカム状板状体6の接着は、傾斜ハニカム状板状体6の端面に適宜接着剤を塗布して行われる。
次に、処理対象ガスとして燃料を燃焼させた後に排出される排ガスGが流通する煙道に、上記のようにハニカム状触媒ブロック10を設置して、その煙道を流通する排ガスGをハニカム状触媒ブロック10に形成されたガス流路1に流通させて処理するガス処理方法について説明する。尚、ここで、煙道における排ガスGの流通方向は、ハニカム状触媒ブロック10の幅方向、即ち上述した傾斜ハニカム板状体6の積層方向とされている。
このハニカム状触媒ブロック10は、複数のガス流路1の夫々がV字形又はN字形等の屈折形状に形成されているので、ガス流路1を流通する排ガスGは、その屈折部を通過することによりガス流路1の壁部に良好に衝突し、更には、このハニカム状触媒ブロック10が設置される煙道における排ガスGの流通方向に対して、ガス流路1の一部特に入口部が傾斜する方向となることでも、煙道からガス流路に流入する処理対象ガスは、ガス流路の壁部に良好に衝突し、更には、その処理ガスの少なくとも一部が不織布からなるシート状基材を貫通することになる。よって、その排ガス中のSOxやNOxなどの有害物質が、その不織布に含まれる活性炭素繊維への良好な接触、更には、不織布の貫通流れによる濾過により、効率良く除去される。
このような有害物質の除去機構は次のように考えられる。
まず、活性炭素繊維は、その細孔内に排ガスG中のSOやNOを吸着し、吸着されたSOやNOは排ガスG中の酸素により酸化されSOやNOとなる。
次いで、排ガスG中の水分により、SOは硫酸となり、一方、NOは硝酸水溶液となって、それぞれが活性炭素繊維表面から脱離される。
よって、ガス流路1に供給される排ガスGについては、水蒸気を添加したり、又は、冷却することにより、水蒸気飽和状態とすることで、上記排ガスGがガス流路1の壁部に衝突する際に良好にその水蒸気が凝縮されて凝縮水が生成される。そして、排ガスG中のSOやNO、更にはPMや煤塵などの粒子状物質などについても、屈折形状のガス流路1を流通することで、良好に壁部に生成された凝縮水に衝突するので、その凝縮水に吸収される形態で連続的に除去される。
下記に示す実施例1及び2、並びに、比較例1及び2の夫々ハニカム状触媒ブロックを用いて、処理対象ガス中のSO及びSO成分に対する除去性能を評価する試験結果について説明する。
また、夫々のハニカム状触媒ブロックは、比表面積が1500m/gである石炭ピッチ系活性炭素繊維(アドール株式会社製の「A−15」)を窒素雰囲気中で1100℃で4時間熱処理して疎水性を持たせ、更にはこれを平均繊維長が3.0mmのチョップ状としたもの触媒として用い、ポリプロピレン系樹脂からなる芯材とポリエチレン系樹脂からなる鞘材とで構成された芯鞘で成分が異なるバインダー繊維に、その触媒としての石炭ピッチ系活性炭素繊維を50wt%混合し、抄紙機を用いて作成した不織布をシート基材として利用した。更に、このシート基材からなる波形状シートと平板状シートとを交互に積層して直線状のガス流路の複数がハニカム内に形成された直線ハニカム状ブロックから、夫々のハニカム状触媒ブロックを作成した。尚、波形状シートにおける波形のピッチは10mm、波形状シートにおける波形の高さは5mmである。
〔実施例1〕
実施例1のハニカム状触媒ブロックとして、上記直線ハニカム状ブロックを、ガス流路の流路方向に対して45°傾斜する方向に厚さ10mmにスライスして、ガス流路の複数が幅方向に対して45°傾斜する形態でハニカム内に形成された傾斜ハニカム状板状体を2個作成し、その2個の傾斜ハニカム状板状体を、一方側を裏返し夫々を積層し貼り合せることで、図6(ロ)に示したようなガス流路がV字形に形成され厚さ20mmのハニカム状触媒ブロックを作成した。
〔実施例2〕
実施例2のハニカム状触媒ブロックとして、上記直線ハニカム状ブロックを、ガス流路の流路方向に対して45°傾斜する方向に厚さ10mmにスライスして、ガス流路の複数が幅方向に対して45°傾斜する形態でハニカム内に形成された傾斜ハニカム状板状体を3個作成し、その2個の傾斜ハニカム状板状体を、一方側を裏返し夫々を積層し貼り合せることで、図5(ロ)に示したようなガス流路がN字形に形成され厚さ30mmのハニカム状触媒ブロックを作成した。
〔比較例1〕
比較例1のハニカム状触媒ブロックとして、上記直線ハニカム状ブロックを、ガス流路の流路方向に対して直交する方向に厚さ30mmにスライスして、ガス流路が直線状に形成され厚さ30mmのハニカム状触媒ブロックを作成した。
〔比較例2〕
比較例1のハニカム状触媒ブロックとして、上記比較例1と同様に、上記直線ハニカム状ブロックを、ガス流路の流路方向に対して直交する方向に厚さ300mmにスライスして、ガス流路が直線状に形成され厚さ300mmのハニカム状触媒ブロックを作成した。
上記実施例1及び2、並びに、比較例1及び2の夫々のハニカム状触媒ブロックにおけるSO及びSO成分に対する除去率、及び、処理対象ガスに対する圧力損失を求めた結果を、下記の表1に示す。
尚、夫々のハニカム状触媒ブロックに供給する処理対象ガスとしては、温度が50℃であり、SOが300ppm、SOが50ppm、酸素が5%、二酸化炭素が15%、水分が12.2%を含む窒素ガスを用いた。上記除去率は、ハニカム状触媒ブロックのガス流路を通過した後の処理対象ガス中のSO濃度、SO成分の濃度を測定して、ハニカム状触媒ブロックに供給される前の処理対象ガスにおけるSO濃度、SO成分の濃度に対する除去率として求めた。上記圧力損失は、ハニカム状触媒ブロックの上流側及び下流側の処理対象ガスの圧力を測定し、その差圧として求めた。
Figure 0004641868
上記表1からも明らかなように、実施例1、2では、SOとSO成分との両方について除去率が非常に高く且つ圧力損失が低い。これに対し、比較例1では、厚さが30mmと比較的薄いため圧力損失が低いが、SOとSO成分についての除去率が共に低く、実用性が低いと判断できる。また、比較例2では、SOとSO成分についての除去率が若干向上されているものの、厚さが300mmと非常に厚いために、圧力損失が過大となっており、同様に実用性が低いと判断できる。
本発明は、排ガスなどの処理対象ガス中のSOxやNOxなどの有害物質を触媒と良好に接触させて効率良く除去処理すると共に、SO3成分やPM等の粒子状物質をも効率良く除去することができ、しかも、圧力損失の増加も抑制し得るハニカム状触媒ブロックを用いたガス処理方法として有効に利用可能である。
波形状シートと平板状シートとの状態を示す斜視図 片段ハニカム状シート及びそれを積層した直線ハニカム状ブロックの状態を示す斜視図 直線ハニカム状ブロックをスライスする状態を示す斜視図 傾斜ハニカム状板状体の状態を示す斜視図 本発明に係るハニカム状触媒ブロックの状態を示す斜視図(イ)及び断面図(ロ) 本発明に係るハニカム状触媒ブロックの状態を示す斜視図(イ)及び断面図(ロ)
符号の説明
1:ガス流路
2:波形状シート
3:平板状シート
4:片段ハニカム状シート
5:直線ハニカム状ブロック
6:傾斜ハニカム状板状体
10:ハニカム状触媒ブロック

Claims (1)

  1. 触媒を含む基材で構成され、処理対象ガスが流通するガス流路の複数がハニカム内に形成され、前記ガス流路の夫々が屈折形状に形成されているハニカム状触媒ブロックを用い、
    燃料を燃焼させた後に排出される排ガスを処理対象ガスとし、前記処理対象ガスに水蒸気を添加することにより、前記処理対象ガスに含まれる水蒸気を飽和状態として、前記ハニカム状触媒ブロックに形成された前記ガス流路に流通させて、前記排ガス中のSO 2 とSO 3 成分とを同時に除去するガス処理方法。
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