JP2004287159A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】操作者が視覚障害を持っている者であっても動作の進歩状況を把握することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置1,2,3は、操作者が手で触れることが可能な位置における筐体の外面に振動を伝達することができる振動部材10、11、12と、前記振動部材10,11,12に所定の振動パターンで振動を与える制御手段14,15,16と、画像形成動作の進歩状況を検出する検出手段17とを備える。前記制御手段14,15,16は、前記検出手段により前記進歩状況に変化があったことが検出されたとき、前記振動パターンを変化させる。
【選択図】 図4
【解決手段】画像形成装置1,2,3は、操作者が手で触れることが可能な位置における筐体の外面に振動を伝達することができる振動部材10、11、12と、前記振動部材10,11,12に所定の振動パターンで振動を与える制御手段14,15,16と、画像形成動作の進歩状況を検出する検出手段17とを備える。前記制御手段14,15,16は、前記検出手段により前記進歩状況に変化があったことが検出されたとき、前記振動パターンを変化させる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ、FAX、複写機などの画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、国内及び海外市場においては、複写機・プリンタなどの情報機器に対して、視覚障害者、聴覚障害者、身体障害者などの障害者への対応の必要性が増大してきており、あらゆる人間が使用できる設計(ユニバーサルデザイン)を求める動きが強くなってきている。特にアメリカにおいては、リハビリテーション法が施行されており、連邦政府の関係機関で採用する情報機器は、規定されたユニバーサルデザイン基準を満たしていなければならないという現実がすでにある。
【0003】
かかる市場動向に着目し、情報機器についてユニバーサルデザイン性の向上を目的として、さまざまな技術が提案されている。
【0004】
例えば、特開2002−135865号公報(特許文献1)には、操作者が不要もしくは不適切な操作をした場合に、誤操作と判別する誤操作判別手段を備え、操作者に振動や音などにより所定の報知を行うリモコン装置が開示されている。
【0005】
また、特開平10−222270号公報(特許文献2)には、入力装置のキーに接触検知手段があり、キーに触れると音声ガイダンスを再生すると共に、キーが振動し、押そうとしているキーがどれであるかを知らせる技術が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−135865号公報
【特許文献2】
特開平10−222270号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の技術はどれも機器を操作する場合に、情報入力のためのガイドとして用いられるものであった。すなわち、上記の装置では、キーや操作装置自体が振動し、装置の反応、応答、現在状況、トラブル発生状態を報知するというものであったが、それらは主にある一定時刻での状態を報知したり、入力におけるイベントの発生を報知したりするものであった。
【0008】
また、上記の情報機器には、上記のようにして入力された動作について、その状況を示す表示パネルを備えたものが存在する。当該パネルに動作状態の推移(時間経過に伴う状況の変化)を表示することによって、操作者は、その状況を目視により確認することができる。しかし、例えば、視覚障害などは、当該パネルの確認をすることができず、動作の推移状態を把握することはできなかった。
【0009】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、前記した従来技術の問題点を解決し、特に、操作者が視覚障害を持っている者であっても動作の進歩状況を把握することができる画像形成装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記技術的課題を解決するために、以下の構成の画像形成装置を提供する。
【0011】
画像形成装置は、操作者が手で触れることが可能な位置における筐体の外面に振動を伝達することができる振動部材と、前記振動部材に所定の振動パターンで振動を与える制御手段と、画像形成動作の進歩状況を検出する検出手段とを備えるものである。そして、前記制御手段は、前記検出手段により前記進歩状況に変化があったことをが検出されたとき、前記振動パターンを変化させる。
【0012】
上記構成において、振動部材は、筐体の外面に振動を伝達することができるものであり、制御手段による制御を受けて、所定の振動パターンで振動することができるように構成される。振動部材としては、筐体に付された振動子でもよいし、筐体内部に搭載されており筐体内部で振動することによって、筐体外部まで当該振動を伝達するものであってもよい。
【0013】
検出手段は、残りプリントジョブ数、残りプリント枚数などの画像形成の進歩状況を検出するものである。検出手段により、画像形成の進歩状況が変化したことが検出されると、当該情報が制御手段に伝達され、制御手段は振動部材の振動パターンを変化させる。
【0014】
したがって、上記構成によれば、画像形成動作の進歩状況に応じて振動パターンが可変となるため、操作者が振動部材に触れることで動作の進歩状況を把握することが可能となる。よって、操作者が視覚障害を持っている者であっても動作の進歩状況を把握することができる。
【0015】
本発明の画像形成装置は、具体的には以下のように種々の態様で構成することができる。
【0016】
好ましくは前記振動部材は複数設けられており、前記制御手段は、それぞれの振動部材ごとに独立して振動パターンを与える。
【0017】
上記構成によれば、制御手段により決定される振動パターンと振動する位置の組み合わせで進歩状況を報知することができ、より詳細に進歩状況を報知することができる。
【0018】
上記各構成において、振動パターンの変化は、振動の強度や振動の周期を変化させることが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係る画像形成装置について、図面を参照しながら説明する。
【0020】
図1は、本発明にかかる画像形成装置の第1実施形態であるプリンタの外観斜視図である。図2は、本発明にかかる画像形成装置の第2実施形態である複合機の外観斜視図である。図3は、本発明にかかる画像形成装置の第3実施形態である複合機の他の例の外観斜視図である。
【0021】
本発明の各実施形態にかかる装置は、筐体の操作者が手で触れることが可能な位置に振動部10を2つ備えている。振動部10は操作パネル13とは別の位置にあり、操作者は右手で操作パネル13を操作する一方で、左手を2つの振動部11,12に沿える。この際、第1振動部11に人差し指、第2振動部12に中指を添えることができるように2つの振動部11、12の位置を決定することが好ましい。操作者は、右手で操作パネル13を操作しながら左手で装置の動作状態の推移をモニタすることができる。
【0022】
図4に振動部を駆動するためのブロックの構成図を示す。図4に示す構成では、上述のように振動部10が2つ設けられており、それぞれが、駆動部16によって独立して振動する。駆動部16は、ROM15に格納されている振動パターンの情報を読み出したCPU部14からの制御を受けて、所定の振動パターンで振動するように振動部10を駆動させる。また、検出部17は、後述するように当該装置のジョブを検出するためのブロックであり、例えば、残りジョブや残りプリント枚数に関連する情報を記憶しておくためのメモリと当該メモリの情報を読み出して、ジョブ件数を判断する演算装置などで構成されている。検出部によって検出された画像形成動作の状況に関する情報は、CPU14に送信され、振動部10の振動パターンの決定に用いられる。
【0023】
図5は、振動部の構成を示す図である。振動部10は、装置の筐体26から外側に振動子21を露出するように設けられている。振動子21は、実際に操作者が触れる部分である。振動子21の下方には、つば21aが設けられており、振動子21が筐体26から抜け出るのを防止している。振動子21の底面には鉄心25が設けられており、その先端は電磁コイル24に嵌入されている。電磁コイル24は、駆動部16(図4参照)により電圧が印加されると磁力を発生し、鉄心25を吸引し、振動子21が筐体26に沈み込む方向に移動させる(励磁状態)。鉄心25には、振動子復元用スプリング23が嵌入するように設けられており、電磁コイル24に電圧が印加されていない場合に、振動子21を押し上げる。
【0024】
振動子21には、つば21aに係合するように復元時制動用スプリング22が設けられており、振動子復元用スプリング23によって振動子21が復元位置に戻ったときに振動子21のつば21aと筐体の内面とが接触して打音が発生することを防止している。電磁コイル24に電圧が印加されていないとき(非励磁時)は、2つのスプリング22,23がつりあって、図5(a)に示す位置に存在し、フローティング(中立)状態を保っている。
【0025】
CPU14の制御を受けて駆動部16から電磁コイル24の電圧の印加を所定の周期で繰り返すと、当該電圧の周期に応じた周期で振動子21が振動する。振動子の振動パターンは、上述のように残り出力ジョブや残りプリント枚数により変化する。なお、図5においては、理解の便宜のため、励磁時のストロークは実際の動作よりも大きなストロークで図示している。
【0026】
図6に残りジョブの違いによる振動子の振動パターンの変化例を示す。図6(a)に示すように、振動部10の電磁コイル24へ振動パルス31a〜31eを含むパルス波形の電圧31,33を印加することにより、振動子21が振動して操作者に振動を伝達する。このように振動部が振動領域31、停止領域32、振動領域33というように停止領域32を間に入れて振動することにより振動子21に触れている操作者は振動の回数を認識することができる。
【0027】
図6(a)は、例えば、残りジョブが4つ以上ある場合であり、振動、停止、振動が交互となるように振動子21が振動する。図6(b)が残りジョブが3つである場合は、振動、停止を3回繰り返し、長時間の停止、同様に3回振動し、長休止と振動するように、長休止に挟まれた振動回数が3回であることから残りジョブが3であることを操作者に報知する。
【0028】
図6(c)は残りジョブが2つである場合、図6(d)は残りジョブが1つである場合を示し、それぞれ2回振動周期、1回振動周期として残りジョブ数を認識可能にしている。また、すべてのジョブを出力し終わった場合には、図6(e)に示すように連続振動を行うことにより、これを報知する。
【0029】
図6の振動パターンは残り出力ジョブの数による振動パターンの変化であるが、上述のように本実施形態にかかる装置は、振動部が2箇所に設けられているため、振動パターンの振動する場所の組み合わせにより報知させることもできる。例えば、第1振動部11は上記と同じ振動パターンで振動するが、残りジョブの数が10以上である場合は、第2振動部も振動させて、多くの出力ジョブが残っていることを知らせることもできる。また、第1振動部に残り出力ジョブ数に応じた振動パターンで振動させ、第2振動部12に対して出力中のジョブに対する残りプリント枚数に応じた振動パターンで振動させるようにしてもよい。この場合、2箇所同時に触れていると認識しづらいことがあるので、1箇所目で現在のジョブ状態を確認した後に一時的に指を離し、その間に2箇所目の挙動を確認し、現在出力中のジョブが終了したら1個所目の振動の確認に戻るという確認方法を適時行うことで、より詳しい状況の推移をモニタすることができる。
【0030】
また、画像形成状況の変化に伴う振動パターンの変化は、図6に示したようなの振動と休止の組み合わせ以外に、振動の強さを変えることによって変化させることもできる。図7は、振動の振幅を変化させることによって振動の強度を変化させる例である。
【0031】
図7(a)(b)に示すように、1つの振動パターン31における各パルス31a〜31eの強さを変化させるために、駆動部16(図4参照)は、電磁コイルに印加する電圧の強度を変化させる。印加される電圧の振幅が大きいときは、電磁コイルに流れる電流が増え、磁力が増大し、図5に示す復元用スプリングに対する圧縮力が相対的に増大し、振動子21の移動量が大きくなる。同じパターン(周波数、デューティー比)で駆動した場合、振幅の違いは振動子の振動強度(振幅)の差となって現れる。このように振動子の振動の強さを変えて報知することも可能であるが、振動・休止の変化と組み合わせて報知することによって、より複雑な情報を報知することも可能であるし、また、同じ情報を報知する場合には、振動・休止の組み合わせパターンの種類を減らしてわかりやすくすることも可能である。
【0032】
図8は、デューティー比を変化させることによって振動の強度を変化させる例である。この場合振動の強度の変化は、電磁コイル24に通電する電圧波形のオン/オフのデューティー比を変えることにより実現できる。図5の(a)、(b)との間の移動には、振動子21の質量と2つのスプリング22、23のバネ定数が主な因子となる応答時間がかかる。応答時間は概ね数ms〜1秒未満程度である。この応答機関よりも短い周期のパルス31a〜31eを印可して駆動する場合、パルスのデューティー比を可変させることによって電磁コイルへ加わるエネルギーが代わり、それに応じて振動子の振動強度が変化する。デューティー比を変えることにより振動の強度を変更させる場合は、駆動電圧は一定でパルス幅を変更すればよいので、簡単な構成で強度の調整を行うことができる。
【0033】
図9は、画像形成動作の推移に応じて振動パターンを変化させる処理のフロー図である。図9では、画像形成動作の推移として、残り出力ジョブに応じて振動パターンを変化させる場合の例について説明する。振動パターンの変化としては、上述の振動・休止の組み合わせ及び振動の強度が異なる場合を含む。
【0034】
まず、CPU14は、装置のモード設定を確認することにより、振動による報知が必要であるかを判断する(#10)。振動による報知が必要でない場合は、振動部の振動を行うことなく、出力ジョブを実行する。一方、振動による報知が必要である場合は、検出手段は残りの出力ジョブ数を判断し、CPU14に通知する。CPUは、残りの出力ジョブ数が0ではないときは、ROM15に格納されている情報に基づいて振動パターンを決定する(#12)。
【0035】
振動パターンが決定すると、CPU14は、当該振動パターンにしたがって振動子21が振動するように駆動部を制御し(#13)、当該振動パターンの1周期だけ振動子を振動させる(#14)。CPU14は、1周期の振動が終了した時点で、当該ジョブが終了しているかどうかを判断し、当該ジョブが終了していない場合は、さらに1周期振動させる。
【0036】
当該ジョブが終了したときは、当該ジョブに対応する振動パターンの振動を停止して、再度残りの出力ジョブ数を判断する処理に戻る(#11)。
【0037】
このように、出力ジョブに対応して振動パターンが決定され、当該振動パターンで振動子21を振動させる処理を繰り返し、残りの出力ジョブが0になった場合は(#11においてNo)、残り出力ジョブがない場合の振動パターンで振動させ、処理が終了する。
【0038】
上記のように、本発明の各実施形態にかかる装置は、画像形成処理に応じて振動部の振動パターンを変化させることによって、その推移状況を認識させることができるようにしているが、どのような状況において上記処理を行うかは、各装置の種類によって異ならせてもよいため、装置の種類に応じて具体的に説明する。
【0039】
まず、図1に示すプリンタについて説明する。プリンタは、通常出力装置であるプリンタと離れた位置に配置されている装置からプリント指示を行うことが通常である。出力装置と離れた位置に配置されたパソコンなどからプリント指示をする場合、プリント指示と共に、プリント状況把握のための報知の是非を入力する。上記報知が必要である場合は以下のように処理を行う。操作者が上記の報知出力をした後、操作者(プリント指示を行った者)がその書類を取りにプリンタのところへ行った場合、まだ、プリント出力中である場合は、それを示す振動パターンで振動部10が振動し、残り部数や残り枚数などジョブの進行により振動パターンが変化する。
【0040】
すなわち、操作者は書類を取りにプリンタのところへいったときに、振動部10に触れることで、その振動パターンで残りプリント部数/残りジョブ数を把握することができる。
【0041】
この振動パターンの変化について、残りプリント部数の報知の場合を例に取って説明すると、プリント動作の進歩状況に応じて振動部11の振動周期を変更させている。例えば、残りプリント部数が3部である場合は、振動部11を3秒周期で振動させる。すなわち、振動を3秒、停止を3秒、振動を3秒で繰り返す。また、同様に、残りプリント部数が2部である場合は、振動部11を2秒周期で、残りプリント部数が1部である場合は、振動部11を1秒周期で振動させる。
【0042】
したがって、残りプリント部数がなくなった場合(プリントが完了した場合)、振動部11を0.5秒周期又は連続して振動させる。これにより操作者はプリント動作の終了を認識することができ、書類を取り出して持ちかえることができる。なお、プリント終了を示す振動子の振動は、操作パネル13のキーの操作、一定時間の経過、もしくは次の振動報知を要求した出力ジョブの受信により停止する。
【0043】
なお、振動パターンの変形例として、周期の変更のほか、図6に示す振動、停止の組み合わせにおいて、振動休止期間に挟まれた振動の回数であってもよいし、図7、8において説明した方法により振動の強弱をつけることにより変更してもよい。例えば、残り部数が多いときは、振動強度を最強にし、残り部数がないときは最弱にするなど、多段階に分けて強度を変化させることができる。
【0044】
また、後処理装置(メールビン)つきのプリンタにおいて、振動による報知指定を行った場合は、書類がある振動報知ジョブ用の専用ビンへ出力されるようにしておくと、振動報知を必要としない操作者が出力する書類と容易に区別することができる。
【0045】
また、報知対象が複数名の場合は、複数の振動部11,12を操作者ごとに切り替えて振動させることにより、対応することができる。すなわち、最初の操作者により振動報知要求がなされたジョブが入力された場合は、プリンタからその旨を当該操作者の端末に通知する。また、当該ジョブを実行中に別の振動報知要求がなされたジョブが入力された場合は、第2振動部12を割り当てたことを当該端末に通知する。したがって、第2振動部12が割り当てられた操作者はプリンタに書類を取りにいったとき、自分に割り当てられた第2振動部を触ることによって自分のプリントジョブの進歩状況を把握することができる。
【0046】
複合機2、3の複写機としての使用においては、予め、操作パネル13で振動報知を利用するキーを選択し、振動報知のモードをオンに設定しておく。プリント動作を行っている最中に残りの出力ジョブ数、プリント部数、プリント枚数などの数量が減っていく状況を検出し、その検出状態に応じて振動パターンを変化させることにより、画像形成動作の進歩状況を報知する。
【0047】
残りの出力ジョブ数を検出して、その検出状態に応じて振動パターンを変化させる場合の一例として、自動原稿送り装置が搭載され、かつプリント動作と読み込み動作とを並列に行うことができる複写機、いわゆるマルチジョブ対応の複写機では、ある出力ジョブの出力中に次のジョブを複数個連続して読み込ませることが可能であるが、この場合、現在いくつの出力ジョブがすでに出力し終わっているか、すなわち、出力待機中のジョブがあといくつあるかを振動で知らせることが可能である。したがって、例えば、出力待機中のジョブが多く存在し、自分のジョブの完了までに長時間かかることが判明した場合、当該装置での読み込み動作を中止し、異なる装置を用いてプリントする等の判断に利用することができる。また、残り部数を振動で報知する場合は、操作者は、部数の切れ目を認識することができるので、ジョブ実行中でも排出部から用紙を取り出すことができる。
【0048】
なお、両面モードなど複写プリント量の予測が難しい出力ジョブの場合であっても、データの展開時においては、ジョブ全体のプリント枚数は判明しているので、用紙の給紙タイミングを検出するなどによって残りのプリント枚数の把握をすることが可能であり、これらの情報を用いて振動パターンを変化させて、ジョブ終了までの目安時間を報知することもできる。
【0049】
また、インターネットFAXで自分宛てに届いているジョブをプリントする場合、届いているジョブの数に応じた振動パターンで振動し、出力を行うと、残りのジョブ数に応じて振動パターンを変化させることもできる。また、FAXにおいてメモリ受信や親展受信した文書の数を振動で知らせた後、出力するときは残りジョブ数により振動の状態を変化させることもできる。
【0050】
以上説明したように、本実施形態の画像形成装置によれば、操作者が振動部材に触れることで、画像形成動作の進歩状況を把握することが可能である。具体的には、第1にプリントジョブの区切りを知ることができる。第2に残りプリントジョブ数、残りプリント枚数を把握することができるので、印刷された用紙の取り忘れの防止となる。第3にすべてのジョブが終了する前に、印刷された用紙を排出部から取り出すことができる。第4に残りのジョブ数が把握できないことによる、視覚障害者の不安を解消することができる。第5に障害者がプリントを行ったジョブを他人のジョブと区別することができる。
【0051】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる画像形成装置の第1実施形態であるプリンタの外観斜視図である。
【図2】本発明にかかる画像形成装置の第2実施形態である複合機の外観斜視図である。
【図3】本発明にかかる画像形成装置の第3実施形態である複合機の他の例の外観斜視図である。
【図4】振動部を駆動するためのブロックの構成図である。
【図5】振動部の構成を示す図である。(a)は非励磁状態、(b)は励磁状態を示す図である。
【図6】残りジョブの違いによる振動子の振動パターンの変化例を示す図である。
【図7】振動の振幅を変化させることによって振動の強度を変化させる例を示す図である。
【図8】デューティー比を変化させることによって振動の強度を変化させる例を示す図である。
【図9】画像形成動作の推移に応じて振動パターンを変化させる処理のフロー図である。
【符号の説明】
1 プリンタ
2,3 複合機
10 振動部
11 第1振動部
12 第2振動部
13 操作パネル
14 CPU
15 ROM
16 駆動部
17 検出部
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ、FAX、複写機などの画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、国内及び海外市場においては、複写機・プリンタなどの情報機器に対して、視覚障害者、聴覚障害者、身体障害者などの障害者への対応の必要性が増大してきており、あらゆる人間が使用できる設計(ユニバーサルデザイン)を求める動きが強くなってきている。特にアメリカにおいては、リハビリテーション法が施行されており、連邦政府の関係機関で採用する情報機器は、規定されたユニバーサルデザイン基準を満たしていなければならないという現実がすでにある。
【0003】
かかる市場動向に着目し、情報機器についてユニバーサルデザイン性の向上を目的として、さまざまな技術が提案されている。
【0004】
例えば、特開2002−135865号公報(特許文献1)には、操作者が不要もしくは不適切な操作をした場合に、誤操作と判別する誤操作判別手段を備え、操作者に振動や音などにより所定の報知を行うリモコン装置が開示されている。
【0005】
また、特開平10−222270号公報(特許文献2)には、入力装置のキーに接触検知手段があり、キーに触れると音声ガイダンスを再生すると共に、キーが振動し、押そうとしているキーがどれであるかを知らせる技術が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−135865号公報
【特許文献2】
特開平10−222270号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の技術はどれも機器を操作する場合に、情報入力のためのガイドとして用いられるものであった。すなわち、上記の装置では、キーや操作装置自体が振動し、装置の反応、応答、現在状況、トラブル発生状態を報知するというものであったが、それらは主にある一定時刻での状態を報知したり、入力におけるイベントの発生を報知したりするものであった。
【0008】
また、上記の情報機器には、上記のようにして入力された動作について、その状況を示す表示パネルを備えたものが存在する。当該パネルに動作状態の推移(時間経過に伴う状況の変化)を表示することによって、操作者は、その状況を目視により確認することができる。しかし、例えば、視覚障害などは、当該パネルの確認をすることができず、動作の推移状態を把握することはできなかった。
【0009】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、前記した従来技術の問題点を解決し、特に、操作者が視覚障害を持っている者であっても動作の進歩状況を把握することができる画像形成装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記技術的課題を解決するために、以下の構成の画像形成装置を提供する。
【0011】
画像形成装置は、操作者が手で触れることが可能な位置における筐体の外面に振動を伝達することができる振動部材と、前記振動部材に所定の振動パターンで振動を与える制御手段と、画像形成動作の進歩状況を検出する検出手段とを備えるものである。そして、前記制御手段は、前記検出手段により前記進歩状況に変化があったことをが検出されたとき、前記振動パターンを変化させる。
【0012】
上記構成において、振動部材は、筐体の外面に振動を伝達することができるものであり、制御手段による制御を受けて、所定の振動パターンで振動することができるように構成される。振動部材としては、筐体に付された振動子でもよいし、筐体内部に搭載されており筐体内部で振動することによって、筐体外部まで当該振動を伝達するものであってもよい。
【0013】
検出手段は、残りプリントジョブ数、残りプリント枚数などの画像形成の進歩状況を検出するものである。検出手段により、画像形成の進歩状況が変化したことが検出されると、当該情報が制御手段に伝達され、制御手段は振動部材の振動パターンを変化させる。
【0014】
したがって、上記構成によれば、画像形成動作の進歩状況に応じて振動パターンが可変となるため、操作者が振動部材に触れることで動作の進歩状況を把握することが可能となる。よって、操作者が視覚障害を持っている者であっても動作の進歩状況を把握することができる。
【0015】
本発明の画像形成装置は、具体的には以下のように種々の態様で構成することができる。
【0016】
好ましくは前記振動部材は複数設けられており、前記制御手段は、それぞれの振動部材ごとに独立して振動パターンを与える。
【0017】
上記構成によれば、制御手段により決定される振動パターンと振動する位置の組み合わせで進歩状況を報知することができ、より詳細に進歩状況を報知することができる。
【0018】
上記各構成において、振動パターンの変化は、振動の強度や振動の周期を変化させることが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係る画像形成装置について、図面を参照しながら説明する。
【0020】
図1は、本発明にかかる画像形成装置の第1実施形態であるプリンタの外観斜視図である。図2は、本発明にかかる画像形成装置の第2実施形態である複合機の外観斜視図である。図3は、本発明にかかる画像形成装置の第3実施形態である複合機の他の例の外観斜視図である。
【0021】
本発明の各実施形態にかかる装置は、筐体の操作者が手で触れることが可能な位置に振動部10を2つ備えている。振動部10は操作パネル13とは別の位置にあり、操作者は右手で操作パネル13を操作する一方で、左手を2つの振動部11,12に沿える。この際、第1振動部11に人差し指、第2振動部12に中指を添えることができるように2つの振動部11、12の位置を決定することが好ましい。操作者は、右手で操作パネル13を操作しながら左手で装置の動作状態の推移をモニタすることができる。
【0022】
図4に振動部を駆動するためのブロックの構成図を示す。図4に示す構成では、上述のように振動部10が2つ設けられており、それぞれが、駆動部16によって独立して振動する。駆動部16は、ROM15に格納されている振動パターンの情報を読み出したCPU部14からの制御を受けて、所定の振動パターンで振動するように振動部10を駆動させる。また、検出部17は、後述するように当該装置のジョブを検出するためのブロックであり、例えば、残りジョブや残りプリント枚数に関連する情報を記憶しておくためのメモリと当該メモリの情報を読み出して、ジョブ件数を判断する演算装置などで構成されている。検出部によって検出された画像形成動作の状況に関する情報は、CPU14に送信され、振動部10の振動パターンの決定に用いられる。
【0023】
図5は、振動部の構成を示す図である。振動部10は、装置の筐体26から外側に振動子21を露出するように設けられている。振動子21は、実際に操作者が触れる部分である。振動子21の下方には、つば21aが設けられており、振動子21が筐体26から抜け出るのを防止している。振動子21の底面には鉄心25が設けられており、その先端は電磁コイル24に嵌入されている。電磁コイル24は、駆動部16(図4参照)により電圧が印加されると磁力を発生し、鉄心25を吸引し、振動子21が筐体26に沈み込む方向に移動させる(励磁状態)。鉄心25には、振動子復元用スプリング23が嵌入するように設けられており、電磁コイル24に電圧が印加されていない場合に、振動子21を押し上げる。
【0024】
振動子21には、つば21aに係合するように復元時制動用スプリング22が設けられており、振動子復元用スプリング23によって振動子21が復元位置に戻ったときに振動子21のつば21aと筐体の内面とが接触して打音が発生することを防止している。電磁コイル24に電圧が印加されていないとき(非励磁時)は、2つのスプリング22,23がつりあって、図5(a)に示す位置に存在し、フローティング(中立)状態を保っている。
【0025】
CPU14の制御を受けて駆動部16から電磁コイル24の電圧の印加を所定の周期で繰り返すと、当該電圧の周期に応じた周期で振動子21が振動する。振動子の振動パターンは、上述のように残り出力ジョブや残りプリント枚数により変化する。なお、図5においては、理解の便宜のため、励磁時のストロークは実際の動作よりも大きなストロークで図示している。
【0026】
図6に残りジョブの違いによる振動子の振動パターンの変化例を示す。図6(a)に示すように、振動部10の電磁コイル24へ振動パルス31a〜31eを含むパルス波形の電圧31,33を印加することにより、振動子21が振動して操作者に振動を伝達する。このように振動部が振動領域31、停止領域32、振動領域33というように停止領域32を間に入れて振動することにより振動子21に触れている操作者は振動の回数を認識することができる。
【0027】
図6(a)は、例えば、残りジョブが4つ以上ある場合であり、振動、停止、振動が交互となるように振動子21が振動する。図6(b)が残りジョブが3つである場合は、振動、停止を3回繰り返し、長時間の停止、同様に3回振動し、長休止と振動するように、長休止に挟まれた振動回数が3回であることから残りジョブが3であることを操作者に報知する。
【0028】
図6(c)は残りジョブが2つである場合、図6(d)は残りジョブが1つである場合を示し、それぞれ2回振動周期、1回振動周期として残りジョブ数を認識可能にしている。また、すべてのジョブを出力し終わった場合には、図6(e)に示すように連続振動を行うことにより、これを報知する。
【0029】
図6の振動パターンは残り出力ジョブの数による振動パターンの変化であるが、上述のように本実施形態にかかる装置は、振動部が2箇所に設けられているため、振動パターンの振動する場所の組み合わせにより報知させることもできる。例えば、第1振動部11は上記と同じ振動パターンで振動するが、残りジョブの数が10以上である場合は、第2振動部も振動させて、多くの出力ジョブが残っていることを知らせることもできる。また、第1振動部に残り出力ジョブ数に応じた振動パターンで振動させ、第2振動部12に対して出力中のジョブに対する残りプリント枚数に応じた振動パターンで振動させるようにしてもよい。この場合、2箇所同時に触れていると認識しづらいことがあるので、1箇所目で現在のジョブ状態を確認した後に一時的に指を離し、その間に2箇所目の挙動を確認し、現在出力中のジョブが終了したら1個所目の振動の確認に戻るという確認方法を適時行うことで、より詳しい状況の推移をモニタすることができる。
【0030】
また、画像形成状況の変化に伴う振動パターンの変化は、図6に示したようなの振動と休止の組み合わせ以外に、振動の強さを変えることによって変化させることもできる。図7は、振動の振幅を変化させることによって振動の強度を変化させる例である。
【0031】
図7(a)(b)に示すように、1つの振動パターン31における各パルス31a〜31eの強さを変化させるために、駆動部16(図4参照)は、電磁コイルに印加する電圧の強度を変化させる。印加される電圧の振幅が大きいときは、電磁コイルに流れる電流が増え、磁力が増大し、図5に示す復元用スプリングに対する圧縮力が相対的に増大し、振動子21の移動量が大きくなる。同じパターン(周波数、デューティー比)で駆動した場合、振幅の違いは振動子の振動強度(振幅)の差となって現れる。このように振動子の振動の強さを変えて報知することも可能であるが、振動・休止の変化と組み合わせて報知することによって、より複雑な情報を報知することも可能であるし、また、同じ情報を報知する場合には、振動・休止の組み合わせパターンの種類を減らしてわかりやすくすることも可能である。
【0032】
図8は、デューティー比を変化させることによって振動の強度を変化させる例である。この場合振動の強度の変化は、電磁コイル24に通電する電圧波形のオン/オフのデューティー比を変えることにより実現できる。図5の(a)、(b)との間の移動には、振動子21の質量と2つのスプリング22、23のバネ定数が主な因子となる応答時間がかかる。応答時間は概ね数ms〜1秒未満程度である。この応答機関よりも短い周期のパルス31a〜31eを印可して駆動する場合、パルスのデューティー比を可変させることによって電磁コイルへ加わるエネルギーが代わり、それに応じて振動子の振動強度が変化する。デューティー比を変えることにより振動の強度を変更させる場合は、駆動電圧は一定でパルス幅を変更すればよいので、簡単な構成で強度の調整を行うことができる。
【0033】
図9は、画像形成動作の推移に応じて振動パターンを変化させる処理のフロー図である。図9では、画像形成動作の推移として、残り出力ジョブに応じて振動パターンを変化させる場合の例について説明する。振動パターンの変化としては、上述の振動・休止の組み合わせ及び振動の強度が異なる場合を含む。
【0034】
まず、CPU14は、装置のモード設定を確認することにより、振動による報知が必要であるかを判断する(#10)。振動による報知が必要でない場合は、振動部の振動を行うことなく、出力ジョブを実行する。一方、振動による報知が必要である場合は、検出手段は残りの出力ジョブ数を判断し、CPU14に通知する。CPUは、残りの出力ジョブ数が0ではないときは、ROM15に格納されている情報に基づいて振動パターンを決定する(#12)。
【0035】
振動パターンが決定すると、CPU14は、当該振動パターンにしたがって振動子21が振動するように駆動部を制御し(#13)、当該振動パターンの1周期だけ振動子を振動させる(#14)。CPU14は、1周期の振動が終了した時点で、当該ジョブが終了しているかどうかを判断し、当該ジョブが終了していない場合は、さらに1周期振動させる。
【0036】
当該ジョブが終了したときは、当該ジョブに対応する振動パターンの振動を停止して、再度残りの出力ジョブ数を判断する処理に戻る(#11)。
【0037】
このように、出力ジョブに対応して振動パターンが決定され、当該振動パターンで振動子21を振動させる処理を繰り返し、残りの出力ジョブが0になった場合は(#11においてNo)、残り出力ジョブがない場合の振動パターンで振動させ、処理が終了する。
【0038】
上記のように、本発明の各実施形態にかかる装置は、画像形成処理に応じて振動部の振動パターンを変化させることによって、その推移状況を認識させることができるようにしているが、どのような状況において上記処理を行うかは、各装置の種類によって異ならせてもよいため、装置の種類に応じて具体的に説明する。
【0039】
まず、図1に示すプリンタについて説明する。プリンタは、通常出力装置であるプリンタと離れた位置に配置されている装置からプリント指示を行うことが通常である。出力装置と離れた位置に配置されたパソコンなどからプリント指示をする場合、プリント指示と共に、プリント状況把握のための報知の是非を入力する。上記報知が必要である場合は以下のように処理を行う。操作者が上記の報知出力をした後、操作者(プリント指示を行った者)がその書類を取りにプリンタのところへ行った場合、まだ、プリント出力中である場合は、それを示す振動パターンで振動部10が振動し、残り部数や残り枚数などジョブの進行により振動パターンが変化する。
【0040】
すなわち、操作者は書類を取りにプリンタのところへいったときに、振動部10に触れることで、その振動パターンで残りプリント部数/残りジョブ数を把握することができる。
【0041】
この振動パターンの変化について、残りプリント部数の報知の場合を例に取って説明すると、プリント動作の進歩状況に応じて振動部11の振動周期を変更させている。例えば、残りプリント部数が3部である場合は、振動部11を3秒周期で振動させる。すなわち、振動を3秒、停止を3秒、振動を3秒で繰り返す。また、同様に、残りプリント部数が2部である場合は、振動部11を2秒周期で、残りプリント部数が1部である場合は、振動部11を1秒周期で振動させる。
【0042】
したがって、残りプリント部数がなくなった場合(プリントが完了した場合)、振動部11を0.5秒周期又は連続して振動させる。これにより操作者はプリント動作の終了を認識することができ、書類を取り出して持ちかえることができる。なお、プリント終了を示す振動子の振動は、操作パネル13のキーの操作、一定時間の経過、もしくは次の振動報知を要求した出力ジョブの受信により停止する。
【0043】
なお、振動パターンの変形例として、周期の変更のほか、図6に示す振動、停止の組み合わせにおいて、振動休止期間に挟まれた振動の回数であってもよいし、図7、8において説明した方法により振動の強弱をつけることにより変更してもよい。例えば、残り部数が多いときは、振動強度を最強にし、残り部数がないときは最弱にするなど、多段階に分けて強度を変化させることができる。
【0044】
また、後処理装置(メールビン)つきのプリンタにおいて、振動による報知指定を行った場合は、書類がある振動報知ジョブ用の専用ビンへ出力されるようにしておくと、振動報知を必要としない操作者が出力する書類と容易に区別することができる。
【0045】
また、報知対象が複数名の場合は、複数の振動部11,12を操作者ごとに切り替えて振動させることにより、対応することができる。すなわち、最初の操作者により振動報知要求がなされたジョブが入力された場合は、プリンタからその旨を当該操作者の端末に通知する。また、当該ジョブを実行中に別の振動報知要求がなされたジョブが入力された場合は、第2振動部12を割り当てたことを当該端末に通知する。したがって、第2振動部12が割り当てられた操作者はプリンタに書類を取りにいったとき、自分に割り当てられた第2振動部を触ることによって自分のプリントジョブの進歩状況を把握することができる。
【0046】
複合機2、3の複写機としての使用においては、予め、操作パネル13で振動報知を利用するキーを選択し、振動報知のモードをオンに設定しておく。プリント動作を行っている最中に残りの出力ジョブ数、プリント部数、プリント枚数などの数量が減っていく状況を検出し、その検出状態に応じて振動パターンを変化させることにより、画像形成動作の進歩状況を報知する。
【0047】
残りの出力ジョブ数を検出して、その検出状態に応じて振動パターンを変化させる場合の一例として、自動原稿送り装置が搭載され、かつプリント動作と読み込み動作とを並列に行うことができる複写機、いわゆるマルチジョブ対応の複写機では、ある出力ジョブの出力中に次のジョブを複数個連続して読み込ませることが可能であるが、この場合、現在いくつの出力ジョブがすでに出力し終わっているか、すなわち、出力待機中のジョブがあといくつあるかを振動で知らせることが可能である。したがって、例えば、出力待機中のジョブが多く存在し、自分のジョブの完了までに長時間かかることが判明した場合、当該装置での読み込み動作を中止し、異なる装置を用いてプリントする等の判断に利用することができる。また、残り部数を振動で報知する場合は、操作者は、部数の切れ目を認識することができるので、ジョブ実行中でも排出部から用紙を取り出すことができる。
【0048】
なお、両面モードなど複写プリント量の予測が難しい出力ジョブの場合であっても、データの展開時においては、ジョブ全体のプリント枚数は判明しているので、用紙の給紙タイミングを検出するなどによって残りのプリント枚数の把握をすることが可能であり、これらの情報を用いて振動パターンを変化させて、ジョブ終了までの目安時間を報知することもできる。
【0049】
また、インターネットFAXで自分宛てに届いているジョブをプリントする場合、届いているジョブの数に応じた振動パターンで振動し、出力を行うと、残りのジョブ数に応じて振動パターンを変化させることもできる。また、FAXにおいてメモリ受信や親展受信した文書の数を振動で知らせた後、出力するときは残りジョブ数により振動の状態を変化させることもできる。
【0050】
以上説明したように、本実施形態の画像形成装置によれば、操作者が振動部材に触れることで、画像形成動作の進歩状況を把握することが可能である。具体的には、第1にプリントジョブの区切りを知ることができる。第2に残りプリントジョブ数、残りプリント枚数を把握することができるので、印刷された用紙の取り忘れの防止となる。第3にすべてのジョブが終了する前に、印刷された用紙を排出部から取り出すことができる。第4に残りのジョブ数が把握できないことによる、視覚障害者の不安を解消することができる。第5に障害者がプリントを行ったジョブを他人のジョブと区別することができる。
【0051】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる画像形成装置の第1実施形態であるプリンタの外観斜視図である。
【図2】本発明にかかる画像形成装置の第2実施形態である複合機の外観斜視図である。
【図3】本発明にかかる画像形成装置の第3実施形態である複合機の他の例の外観斜視図である。
【図4】振動部を駆動するためのブロックの構成図である。
【図5】振動部の構成を示す図である。(a)は非励磁状態、(b)は励磁状態を示す図である。
【図6】残りジョブの違いによる振動子の振動パターンの変化例を示す図である。
【図7】振動の振幅を変化させることによって振動の強度を変化させる例を示す図である。
【図8】デューティー比を変化させることによって振動の強度を変化させる例を示す図である。
【図9】画像形成動作の推移に応じて振動パターンを変化させる処理のフロー図である。
【符号の説明】
1 プリンタ
2,3 複合機
10 振動部
11 第1振動部
12 第2振動部
13 操作パネル
14 CPU
15 ROM
16 駆動部
17 検出部
Claims (4)
- 操作者が手で触れることが可能な位置における筐体の外面に振動を伝達することができる振動部材と、
前記振動部材に所定の振動パターンで振動を与える制御手段と、
画像形成動作の進歩状況を検出する検出手段とを備える画像形成装置であって、
前記制御手段は、前記検出手段により前記進歩状況に変化があったことをが検出されたとき、前記振動パターンを変化させることを特徴とする、画像形成装置。 - 前記振動部材は複数設けられており、前記制御手段は、それぞれの振動部材ごとに独立して振動パターンを与えることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記振動パターンの変化は、振動の強度の変化であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記振動パターンの変化は、振動の周期の変化であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1つに記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003079988A JP2004287159A (ja) | 2003-03-24 | 2003-03-24 | 画像形成装置 |
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Cited By (2)
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JP2015184185A (ja) * | 2014-03-25 | 2015-10-22 | シチズンホールディングス株式会社 | 電子体温計 |
JP2015227920A (ja) * | 2014-05-30 | 2015-12-17 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 表示入力装置及びこれを備えた画像形成装置 |
-
2003
- 2003-03-24 JP JP2003079988A patent/JP2004287159A/ja active Pending
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