JP2004286823A - 光偏向器及びこの光偏向器を備えた光走査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転多面鏡の風切り音による騒音を増大させることなく、集積回路及び筐体内部の温度を低減させることができる光偏向器及びこの光偏向器を備えた光走査装置を得る。
【解決手段】光走査装置10は、箱状の筐体11をカバー12で覆い密封させているが、プリント基板18の集積回路44の下方に位置する箇所に、貫通穴48を設けることで、集積回路44の下面の熱を逃がすことが可能となる。また、貫通穴48を通じて集積回路44に放熱部材50を直接接触させることで、集積回路44の熱を放熱部材50へ伝導させ、放熱させることができる。従って、集積回路44の下面に貫通穴48を形成させ、貫通穴48を通じて集積回路44に放熱部材50を接触させることで、筐体11内部の温度上昇を低減させることが可能となる。このため、軸受22の寿命を長くし、また、集積回路44の信頼性を向上させることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】光走査装置10は、箱状の筐体11をカバー12で覆い密封させているが、プリント基板18の集積回路44の下方に位置する箇所に、貫通穴48を設けることで、集積回路44の下面の熱を逃がすことが可能となる。また、貫通穴48を通じて集積回路44に放熱部材50を直接接触させることで、集積回路44の熱を放熱部材50へ伝導させ、放熱させることができる。従って、集積回路44の下面に貫通穴48を形成させ、貫通穴48を通じて集積回路44に放熱部材50を接触させることで、筐体11内部の温度上昇を低減させることが可能となる。このため、軸受22の寿命を長くし、また、集積回路44の信頼性を向上させることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザープリンタ等に用いられる光偏向器及びこの光偏向器を備えた光走査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図17には一般的なレーザープリンタ200が示されている。図17及び図18に示すように、レーザープリンタ200の内部には、箱体の光走査装置202が備えられており、光走査装置202の側壁に配設された光源204から光ビームが出射される。
【0003】
この光ビームは、コリメータレンズ206を通過し、光偏向器212を構成するポリゴンミラー214の一つの反射面によって反射され、fθレンズ216及びシリンドリカルミラー218を経て、回転駆動するドラム状の記録媒体としての感光体220の表面に入射されて、感光体220上に潜像が形成される。
【0004】
ここで、図19に示すように、光偏向器212は光走査装置202に固定されており、光偏向器212のポリゴンミラー214を含む回転体222が回転可能となっている。一方、光走査装置202には金属で形成されたプリント基板224が固定されており、このプリント基板224には、回転体222を駆動・制御させる集積回路226が設けられている。
【0005】
ところで、光走査装置202の筐体228は、光走査装置202に配置されたfθレンズ216(図18参照)等の光学レンズの汚れを防止するため、カバー202Aなどで密封されているが、コストの安さから熱伝導率の低い樹脂等の部材で製作されることが多く、筐体228内部の熱は外部へ逃げにくい構成となっている。
【0006】
一方、筐体228内部の温度上昇は、光偏向器212の軸受部230の寿命や集積回路226の信頼性の低下だけでなく、筐体228内部に搭載されている光学レンズに対しても悪影響を与えることとなる。
【0007】
特に樹脂製の光学レンズの場合は、熱膨張率が大きいため、温度上昇による影響が大きく現れることになる。また、筐体228の底壁が熱変形し、図18に示す光源204、光偏向器212、fθレンズ216等の光学レンズ、感光体220の相対的な位置関係が変化して光学特性が劣化してしまう恐れも生じる。
【0008】
ここで、光走査装置の筐体内部の温度分布を図20に示す。筐体内部の温度分布では、光偏向器のプリント基板に実装された集積回路の表面温度が最も高く、次いで光偏向器の回転軸の表面温度、fθレンズ等の光学レンズの表面温度となっている。
【0009】
このため、光偏向器の集積回路放熱性を向上させることが、筐体内部の温度上昇を低減させることに繋がる。従って、プリント基板上の集積回路によって発せられる熱を放熱させるため、特許文献1では、図21(A)に示すように、プリント基板232の集積回路234が実装されていない面に放熱部材236を接触させると共に、光走査装置238の筐体240の底壁240Aに貫通穴242を形成し、この貫通穴242から筐体240の外部へ放熱部材236を突出させて、集積回路234の熱を放熱させている。
【0010】
また、図21(B)に示すように、集積回路234の上面に放熱部材236を取付け、集積回路234の熱を放熱させるというものもある。さらに、特許文献2では、図21(C)に示すように、光走査装置244の筐体246の外部と連通させた放熱部材248を、プリント基板250の下面と、集積回路252の上面とに接触させ、集積回路252及び筐体246内の熱を放熱させている。
【0011】
【特許文献1】
特開平6−75184号公報
【特許文献2】
特開平11−242177号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、レーザープリンターの高画質化および印刷速度の高速化に伴い、回転多面鏡を高速回転させてレーザー光を感光体上に走査させる際、回転体や集積回路で消費される電流は、図22に示すように、回転体の回転数に比例して大きくなり、光偏向器から発せられる熱も増加し、光走査装置の筐体内部の温度も上昇する。
【0013】
一方、金属製のプリント基板は、金属の基材に絶縁膜を設け、その上に配線パターンを形成し、配線パターンと集積回路とをはんだによって接続している。このため、図21(A)に示すように、プリント基板232の集積回路234が実装されていない面(裏面)に放熱部材236を接触させる場合、集積回路234とプリント基板232の裏面との間には、絶縁膜(図示省略)が介在しており、集積回路234を直接放熱させることができない。
【0014】
また、近年において、光偏向器の小型化により集積回路と回転多面鏡との距離が近くなっているため、図21(B)に示すように、放熱部材236を集積回路234の上面に取付ける場合、高速回転している回転多面鏡254の風切り音が大きくなり、光走査装置256の騒音が問題となる。
【0015】
さらに、近年の集積回路は、プリント基板の表面に実装された小型フラットタイプであり、放熱部材を取付ける構造を有していない。このため、放熱部材を熱伝導率の良い接着剤で固定するとなると、接着剤の熱抵抗と、放熱部材が固定されるまでの時間が問題となる。
【0016】
これに対して、ビスなどの締結部材を用い、放熱部材を集積回路に機械的に締結して固定する方法もあるが、プリント基板上に締結部材用の穴を設けなければならず、固定方法が複雑化するばかりか、プリント基板が大型化してしまう。
【0017】
一方、図21(C)に示すように、光走査装置244の筐体246の外部に放熱部材248を連通させ、放熱部材248と集積回路252の上面とを接触させる場合、放熱部材248と集積回路252の固定方法が同様の問題を含むほか、高密度に実装されたプリント基板250上の集積回路252の上面だけに、大きな放熱部材248を接触させると共に、プリント基板250上の他の電子部品(図示省略)に対して電気的な絶縁性を保ちながら位置決めしなければならず、放熱部材248の位置決め構造が複雑化してしまいコスト高である。また放熱部材248を平らな形状としても、高速で回転している回転多面鏡258の風切り音の増大は避けられない。
【0018】
本発明は上記事実を考慮し、回転多面鏡の風切り音による騒音を増大させることなく、集積回路及び筐体内部の温度を低減させることができる光偏向器及びこの光偏向器を備えた光走査装置を提供することを課題とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、光源より出射された光束を偏向走査する回転多面鏡を回転駆動させるモータと、筐体に取付けられ前記モータを制御する集積回路等の電子部品が実装された駆動回路基板と、を備え、前記駆動回路基板に形成され、前記電子部品の下面側に位置する第1貫通穴と、前記第1貫通穴を通じて、電子部品と直接的に接触し或いは伝導部材を介在させて間接的に接触する放熱部材と、を有することを特徴としている。
【0020】
請求項1に記載の発明では、駆動回路基板において、集積回路等の電子部品の下面側に第1貫通穴を形成している。この第1貫通穴を通じて電子部品に放熱部材を直接的に接触させ、或いは伝導部材を介して間接的に接触させている。
【0021】
このように、電子部品の下面側に第1貫通穴を形成することで、電子部品の下面の熱を逃がすことが可能となる。また、第1貫通穴を通じて電子部品に放熱部材を接触させることで、電子部品の熱を放熱部材へ伝導させ、電子部品の熱を放熱させることができる。
【0022】
さらに、放熱部材は集積回路の下面に形成させた第1貫通穴を通じて接触させるため、駆動回路基板の上側、すなわち回転多面鏡が配置されている側には放熱部材が露出しないことになる。したがって、電子部品に放熱部材を接触させても、回転多面鏡が回転する際の風切り音が増大することはない。
【0023】
請求項2に記載の発明は、前記駆動回路基板が金属で形成され、駆動回路基板に前記放熱部材が接触していることを特徴としている。このため、請求項2に記載の発明では、モータによって発せられる熱を、駆動回路基板を介して放熱部材へ伝導させ、放熱させることができる。
【0024】
請求項3に記載の発明は、前記駆動回路基板が金属で形成され、駆動回路基板の上側に前記回転多面鏡が位置し、駆動回路基板の下面に前記電子部品が実装されていることを特徴としている。
【0025】
請求項3に記載の発明では、駆動回路基板において、回転多面鏡が配置されている側とは反対側に電子部品を実装している。これにより、駆動回路基板の回転多面鏡側のモータ周辺が平滑面となり、回転多面鏡の回転によって生じる風が電子部品に当たって発生していた風切り音が軽減される。
【0026】
請求項4に記載の発明は、前記駆動回路基板の下面が配線パターン面であり、駆動回路基板に接続穴が形成され、前記接続穴を通じて前記モータを構成する駆動コイルと配線パターンとが電気的に接続されていることを特徴としている。
【0027】
請求項4に記載の発明では、駆動回路基板の下面、すなわち、電子部品の実装側を駆動回路基板の配線パターン面とした場合、モータを構成する駆動コイルは駆動回路基板の配線パターン面と反対の面と対面することとなる。このため、駆動回路基板に接続穴を形成し、この接続穴を通じて駆動コイルと配線パターンとを電気的に接続させる。
【0028】
請求項5に記載の発明は、前記駆動コイルと対面して配設された駆動マグネットに対向して前記駆動回路基板に穴部が形成され、前記駆動マグネットの位置を検出する位置検出器が前記穴部内に配置されていることを特徴としている。
【0029】
請求項5に記載の発明では、駆動回路基板に穴部を形成し、この穴部内に位置検出器を配置することで、駆動回路基板上に位置検出器を配置する場合と比較して、駆動マグネットを駆動回路基板側へ近接させることが可能となる。すなわち、光偏向器の高さを低くすることができ、光偏向器をよりコンパクトにすることができる。
【0030】
請求項6に記載の発明は、前記駆動回路基板の上面に前記回転多面鏡が位置し、駆動回路基板の下面に第1配線パターンが形成されると共に前記電子部品が実装され、駆動回路基板の上面に前記モータを構成する駆動コイルと電気的に接続される第2配線パターンが形成されると共に前記駆動コイルに対面して配設された駆動マグネットの位置を検出する位置検出器が配置され、前記駆動回路基板に形成された接続穴によって前記第1配線パターンと前記第2配線パターンとが電気的に接続されることを特徴としている。
【0031】
請求項6に記載の発明では、回転多面鏡の反対側に位置する駆動回路基板の下面に第1配線パターンを形成させて電子部品を実装し、駆動回路基板の上面に第2配線パターンを形成させて位置検出器を配置している。
【0032】
この駆動回路基板は、いわゆる両面基板であり、上面と下面との間には絶縁部材が挟まれている。このため、駆動回路基板に接続穴を設け、第1配線パターンと第2配線パターンとを電気的に接続している。
【0033】
請求項7に記載の発明は、回転多面鏡の反対側に位置し、駆動回路基板の下面に第1配線パターンが形成されると共に前記電子部品が実装され、
前記モータを構成する駆動コイルと電気的に接続される第2配線パターンが上面に形成されると共に前記駆動コイルに対面して配設された駆動マグネットの位置を検出する位置検出器が配設されたサブ基板が前記駆動回路基板の上面に固定され、前記駆動回路基板に形成された接続穴によって前記第1配線パターンと前記第2配線パターンとが電気的に接続されることを特徴としている。
【0034】
請求項7に記載の発明では、回転多面鏡の反対側に位置する駆動回路基板の下面に第1配線パターンを形成させると共に電子部品を実装させている。また、サブ基板には第2配線パターンを形成させると共に位置検出器を配設しており、このサブ基板を駆動回路基板の上面に固定している。そして、駆動回路基板に接続穴を形成し、この接続穴によって第1配線パターンと第2配線パターンとを電気的に接続している。
【0035】
請求項8に記載の発明は、前記駆動回路基板に穴部が形成され、前記穴部に前記サブ基板が架け渡され、穴部内に位置するサブ基板の上面に前記位置検出器が配置されていることを特徴としている。
【0036】
穴部内に位置検出器を配置することで、光偏向器の高さを低くすることは可能となるが、光偏向器の高さ方向における位置検出器の傾き等の問題が生じる。このため、請求項8に記載の発明では、サブ基板で穴部を架け渡し、サブ基板上に位置検出器を配置することで、光偏向器の高さ方向において位置検出器が傾いて配置される恐れはない。
【0037】
請求項9に記載の発明は、請求項1又は2に記載の光偏向器が設けられたことを特徴としている。
【0038】
請求項9に記載の発明では、第1貫通穴を通じて電子部品に放熱部材を接触させることで、電子部品の熱を放熱部材へ伝導させ、電子部品の熱を放熱させることができる。電子部品として集積回路の下面に第1貫通穴を形成し、第1貫通穴を通じて集積回路に放熱部材を接触させることで、筐体内部の温度上昇を低減させることが可能となる。このため、モータを構成する軸受の寿命を長くし、また、集積回路の信頼性を向上させることができる。
【0039】
また、集積回路に放熱部材を直接接触させるため、集積回路の放熱効率が良い。さらに、駆動回路基板に放熱部材が接触させることで、第1貫通穴は放熱部材によって閉塞されることとなり、光走査装置内の密封状態は保持される。
【0040】
請求項10に記載の発明は、前記筐体が金属で形成され、筐体が請求項1又は2に記載の放熱部材であることを特徴としている。
【0041】
請求項10に記載の発明では、光走査装置の筐体を放熱部材とすることで、電子部品によって発せられる熱は、筐体を介して外部へ放熱される。また、モータによって発せられる筐体内部の熱は、駆動回路基板を経て筐体を介して放熱させることができる。
【0042】
このため、特別な放熱部材を用いることなく、電子部品及び筐体内部の温度上昇を低減させることができる。さらに、光走査装置の外部に冷却手段を設けることで、更に集積回路及び筐体内部の温度を低減させることができる。
【0043】
請求項11に記載の発明は、前記筐体の底壁に請求項1に記載の第1貫通穴と連通する第2貫通穴が設けられ、請求項1又は2に記載の放熱部材が筐体外部へ露出していることを特徴としている。
【0044】
請求項11に記載の発明では、放熱部材を光走査装置の筐体外部へ露出させることによって、電子部品及びモータから発せられる熱を放熱部材を介して光走査装置の筐体外へ放熱させることができる。
【0045】
このため、光走査装置内部の温度上昇を低減させることができる。このように、光走査装置の筐体内部の温度上昇を低減させることで、軸受および駆動回路の信頼性を向上させることができる。
【0046】
請求項12に記載の発明は、請求項3〜8の何れかに記載の駆動回路基板で筐体の底壁が構成され、外側に電子部品が実装されたことを特徴としている。
【0047】
請求項12に記載の発明では、光走査装置の筐体の外側に電子部品を実装することで、光偏向器の発熱源は光走査装置の筐体外部に配置されることとなる。このため、光走査装置の筐体内部の温度上昇は低減すると共に、光走査装置の外から電子部品を直接冷却することができる。
【0048】
また、電源および制御信号などのケーブルを接続する接続部を筐体の外側に配設することで、該ケーブルを直接繋ぐことができるため、光走査装置の内部から外部へ中継する中継ケーブルが不要となる。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施形態に係る光走査装置について説明する。
【0050】
図1は光走査装置10の断面図であり、箱状に形成された光走査装置10の開口はカバー12で覆われ、略密封されている。光走査装置10の筐体11の底壁11Aの角部には、台座10Aが凸設されており、固定ネジ16によって金属製のプリント基板18が固定可能となっている。
【0051】
このプリント基板18には、いわゆる光偏向器20を構成する有底の略円筒状の軸受22が貫通しており、軸受22内には回転軸24が嵌め込まれ、回転可能に軸支されるようになっている。
【0052】
回転軸24の上部には、略筒状の回転スリーブ26が固定されており、回転軸24と一体に回転可能となっている。回転スリーブ26の上部には、小径部26Aが設けられており、この小径部26Aには複数のミラー28Aで構成されたポリゴンミラー28が外嵌され、環状の固定部材30によって回転スリーブ26に固定されている。
【0053】
また、回転スリーブ26の下部は開口とされており、回転スリーブ26の内壁面には、モータ32を構成し、隣接する区分が異極となるようにN極とS極とが着磁された環状の駆動マグネット34が固定されている。
【0054】
一方、軸受22の外周面には、駆動マグネット34と対面する位置に、コイル(図示省略)が複数配置されモータ32を構成する駆動コイル36が固定されている。この駆動コイル36は、信号線37を介して、プリント基板18に形成された配線パターン(図示省略)と接続されており、位置検出器としてのホール素子46(後述する)からの信号を基に駆動コイル36へ励磁電流が流れるようになっている。
【0055】
駆動コイル36に励磁電流が流れると、駆動マグネット34との誘導磁力によって回転体38(駆動マグネット34、回転スリーブ26、ポリゴンミラー28、固定部材30)が回転する。
【0056】
ところで、プリント基板18は金属製の板の上に絶縁皮膜および配線パターンが形成されており、プリント基板18の上面(配線パターン側)には、制御回路及び駆動回路が一体となって駆動コイル36の励磁切り替え制御を行うチップタイプの集積回路44が実装されると共に、回転体38の位置を検出するホール素子46が配設されている。
【0057】
図2に示すように、ホール素子46の信号より得られる回転体38の速度情報を集積回路44を構成する定速制御回路41(PLL制御)にフィードバックし、目的の回転数に相当する基準信号43と比較しながらその誤差分を補う励磁電流を駆動回路45に流すことで、回転体38を定速回転させている。
【0058】
一方、図1に示すように、プリント基板18の上面には、外部接続部42が配設されている。この外部接続部42は、中継ケーブル40を介して、筐体11の側壁に貫通して配設された中継部49と接続されており、光走査装置10の外部に配設された電源および回転体38を起動、停止させる制御信号47(図2参照)が外部接続部42へ送信される。
【0059】
次に、本発明の第1の実施形態に係る光走査装置の要旨について説明する。
【0060】
図1に示すように、プリント基板18の集積回路44の下方に位置する箇所には、集積回路44の面積よりも狭い貫通穴48を設けている。また、プリント基板18の下面には、集積回路44の下方に位置する箇所に、集積回路44の面積よりも広い放熱部材50を接触可能としている。
【0061】
この放熱部材50はアルミ、銅、リン青銅などの熱伝導率の良い材質で形成させており、図3に示すように、放熱部材50の上面に、放熱部材50の一部を切り起してバネ性を持たせた切り起こし部50Aを突出させている。
【0062】
これにより、図1に示すように、放熱部材50をプリント基板18の裏面に接触させたとき、貫通穴48を通じて切り起こし部50Aを集積回路44に直接接触させることが可能となる。
【0063】
ここで、放熱部材50と光走査装置10の筐体11の底壁11Aとの間には、図2に示すように、放熱部材50と略同一の面積を有する弾性部材54を配置させている。この弾性部材54は発砲製樹脂材やシリコンラバー等で形成させ、弾性変形可能としている。
【0064】
弾性部材54は放熱部材50と筐体11の底壁11Aとの間に生じる隙間よりも肉厚としており、図1に示すように、筐体11の底壁11Aに弾性部材54および放熱部材50を配置させた状態で、固定ネジ16によって台座10Aにプリント基板18を固定させると、弾性部材54は圧縮され、弾性部材54によって放熱部材50はプリント基板18側へ押圧される。
【0065】
これにより、放熱部材50をプリント基板18の下面に確実に接触させると共に、放熱部材50の切り起こし部50Aを集積回路44に確実に接触させることができる。
【0066】
次に、本発明の第1の実施形態に係る光走査装置の作用について説明する。
【0067】
図1に示すように、光走査装置10は、箱状の筐体11をカバー12で覆い密封させているが、プリント基板18の集積回路44の下方に位置する箇所に、貫通穴48を設けることで、集積回路44の下面の熱を逃がすことが可能となる。
【0068】
また、貫通穴48を通じて集積回路44に放熱部材50を直接接触させることで、集積回路44の熱を放熱部材50へ伝導させ、放熱させることができる。
【0069】
ここで、図20に示すように、光走査装置の筐体内部の温度分布では、集積回路の表面温度が最も高くなることから、集積回路の放熱性を向上させることが、筐体内部の温度上昇を低減させることに繋がる。
【0070】
従って、図1に示すように、集積回路44の下面に貫通穴48を形成させ、貫通穴48を通じて集積回路44に放熱部材50を接触させることで、筐体11内部の温度上昇を低減させることが可能となる。このため、軸受22の寿命を長くし、また、集積回路44の信頼性を向上させることができる。さらに、集積回路44に放熱部材50を直接接触させるため、集積回路44の放熱効率が良い。
【0071】
また、放熱部材50は集積回路44の下方に形成させた貫通穴48を通じて接触させるため、プリント基板18の上側、すなわちポリゴンミラー28が配置されている側には放熱部材50が露出しないことになる。したがって、集積回路44に放熱部材50を接触させても、ポリゴンミラー28が回転する際の風切り音が増大することはない。
【0072】
一方、プリント基板18を金属で形成し、このプリント基板18の下面に放熱部材50を接触させることで、モータ32によって発せられる熱を、プリント基板18を介して放熱部材50へ伝導させ、放熱させることができる。
【0073】
なお、切り起こし部50Aは、放熱部材50とは別の伝導部材としても良く、例えば、熱伝導率が良く、バネ性を持ったリン青銅などでも良い。
【0074】
また、ここでは、弾性部材54を用いたが、放熱部材50をプリント基板18の下面へ確実に接触させることができれば良いため、これに限るものではない。例えば、図4に示すように、光走査装置10の筐体11の底壁11Aの下面からビス56をねじ込み、ビス56によって放熱部材50をプリント基板18(図1参照)へ押し付けた状態で放熱部材50を筐体11の底壁11Aに固定させても良い。
【0075】
さらに、ここでは、図1に示すように、集積回路44の下面に貫通穴48を形成させたが、集積回路44に限るものではなく、プリント基板18上の熱源となる他の電子部品に対しても同様に、該電子部品の下面に貫通穴を設け、放熱部材と接触させるようにしても良い。
【0076】
次に、本発明の第2の実施形態に係る光走査装置の要旨について説明する。なお、第1の実施形態と略同一の内容については、説明を割愛する。
【0077】
図5に示す光走査装置60では、筐体62をアルミ、板金、マグネシウム等の金属で形成しており、筐体62の底壁62Aを放熱部材としている。具体的には、筐体62にプリント基板18が固定された状態で、プリント基板18に実装された集積回路44の下方に位置する筐体62の底壁62Aに、略直方体状の台座64を凸設させている。
【0078】
この台座64の上面とプリント基板18との間には隙間を設け、この隙間に、熱伝導率の高いシリコンラバー66を挟み込んでいる。このシリコンラバー66は矩形状を成しており、中央部には、貫通穴48を挿通可能な当接部66Aを凸設させている。
【0079】
また、シリコンラバー66の肉厚は、該隙間よりも厚く、また、当接部66Aの高さはプリント基板18の肉厚よりも若干大きくしている。シリコンラバー66は弾性変形可能であるため、筐体62の台座64の上面にシリコンラバー66を固定させた状態で、プリント基板18を筐体62に固定すると、シリコンラバー66は圧縮され、シリコンラバー66を介してプリント基板18及び集積回路44と筐体62とが確実に接触することとなる。
【0080】
一方、レーザープリンターに設けられた載置台68と光走査装置60の裏面との間には隙間69を設けており、載置台68にはファン70を配置している。これにより、光走査装置60の下方の空気を一方向へ流動させるようにしている。
【0081】
次に、本発明の第2の実施形態に係る光走査装置の作用について説明する。
【0082】
図5に示すように、光走査装置60の筐体62自体を放熱部材とすることで、集積回路44によって発せられる熱は、シリコンラバー66および台座64を介して外部へ放熱されることとなる。
【0083】
また、モータ32によって発せられる筐体62内部の熱は、プリント基板18を経てシリコンラバー66および台座64を介して放熱させることができる。このため、特別な放熱部材を用いることなく、集積回路44及び筐体62内部の温度上昇を低減させることができる。
【0084】
さらに、レーザープリンターに設けられた載置台68と光走査装置60の裏面との間に隙間69を設け、載置台68にファン70等の冷却手段を配置することで、筐体69外部の空気を該隙間69へ流し筐体62の底壁62Aを冷却させると共に、筐体62によって放熱された熱を隙間69を通じて光走査装置60から離間する方向へ流動させるため、集積回路44及び筐体62内部の温度をさらに低減させることができる。
【0085】
なお、ここでは、プリント基板18と筐体62との間に、シリコンラバー66を設けたが、シリコンラバー66に限るものではなく、バネ性を持ったリン青銅で形成されたバネ材としても良い。
【0086】
次に、本発明の第3の実施形態に係る光走査装置の要旨について説明する。なお、第1の実施形態と略同一の内容については説明を割愛する。
【0087】
図6に示すように、光走査装置72の筐体74の底壁74Aには、筐体74に固定されたプリント基板18に実装された集積回路44と対応する位置に、略矩形状の載置部76を凸設させており、集積回路44の下方に設けた貫通穴48と対応する載置部76の中央部に貫通穴78を設け、貫通穴48と貫通穴78とを連通させている。
【0088】
図6及び図7に示すように、載置部76の外縁部には、貫通穴78から所定の距離を置いて、外壁76Aを立設させており、筐体74の底壁74Aの角部に凸設させた台座72Aの高さよりも若干低くしている。
【0089】
一方、放熱部材80は、上部を矩形状のフランジ部80Aとしており、貫通穴78の外縁部に当接可能な大きさとしている。フランジ部80Aの下面からは、フランジ部80Aの外縁部との間に隙間を設けてフランジ部80Aの幅方向に沿って3本のリブ80Bを垂下させ、長手方向に沿って延出させている。この3本のリブ80Bを貫通穴78内へ挿入可能としている。
【0090】
ところで、貫通穴78の外縁部には、シリコンラバーなどで形成された矩形枠の弾性部材82を配置している。この弾性部材82には、弾性部材82の幅方向に沿って切り起こし部82Aを設けており、先端部を弾性部材82の上面から張り出させている。
【0091】
この弾性部材82の上面に、放熱部材80を載置させる。ここで、放熱部材80の上面には、貫通穴48を挿通可能な大きさで、かつ、プリント基板18よりも肉厚の弾性部材84を固定させている。
【0092】
また、弾性部材82は、プリント基板18を台座72Aに固定させた状態で、プリント基板18と載置部76の上面との間に生じる隙間よりも、弾性部材82に放熱部材80を載置させた状態の方が高くなるようにしている。
【0093】
一方、弾性部材82の外側には、発砲製樹脂材やシリコンラバー等で形成され、外壁76Aの内面の寸法と略同一の外形寸法を有する矩形枠のシール部材86を配置している。
【0094】
次に、本発明の第3の実施形態に係る光走査装置の作用について説明する。
【0095】
図6に示すように、筐体74の底壁74Aに載置部76を凸設し、この載置部76において、貫通穴48と対応する貫通穴78を設けると共に、貫通穴78内へ放熱部材80のリブ80Bを挿入することで、リブ80Bは筐体74の外部へ露出することとなる。
【0096】
このため、集積回路44およびモータ32から発せられる熱を放熱部材80を介して筐体74の外部へ放熱させることができる。したがって、特別な放熱部材80を用いることなく、集積回路44および筐体74内部の温度上昇を低減させることができる。
【0097】
また、プリント基板18を台座72Aに固定させた状態で、プリント基板18と載置部76の上面との間に生じる隙間よりも、弾性部材82に放熱部材80を載置させた状態の高さの方を高くすると共に、プリント基板18よりも弾性部材84の肉厚を厚くしている。
【0098】
これにより、プリント基板18を台座72Aに固定させたときに、弾性部材82が圧縮され、放熱部材80をプリント基板18側へ押し付け、放熱部材80をプリント基板18の下面に確実に接触させると共に、弾性部材84を介して集積回路44を放熱部材80に確実に接触させることができる。
【0099】
また、弾性部材82の外側をシール部材86で覆うことで、光偏向器20による騒音の低減および筐体74内部への埃の侵入を防止することができる。
【0100】
なお、プリント基板18に設けた貫通穴48と対応する貫通穴78を筐体74の底壁74Aに設け、この貫通穴78を通じて放熱部材80を筐体74の外部へ露出させることができれば良いため、これに限るものではない。
【0101】
例えば、筐体74の底壁74Aに凸設させた載置部76に形成させた貫通穴78の代わりに、図8に示すように、一対の長穴92を形成させると共に、放熱部材94を略コ字状に折り曲げ、脚部94Aを長穴92へ挿通させて、筐体74(図6参照)の外部へ露出させるようにしても良い。
【0102】
また、図7に示すように、放熱部材80の上面に弾性部材84を固定させる代わりに、図8に示すように、放熱部材94の上面に切り起こし部94Bを突出させ、貫通穴48(図6参照)を通じて集積回路44(図6参照)に当接させるようにしても良い。
【0103】
ここで、放熱部材94と載置部90との間に、発砲製樹脂材やシリコンラバー等で形成され放熱部材94の上面の面積よりも広い略矩形状のシール部材96を配置する。
【0104】
このシール部材96には載置部90に対応する挿通部96A(但し、この挿通部96Aは長穴92のシール性を重視するため、放熱部材94の脚部94Aよりも幅狭としており、脚部94Aを挿通させるときに脚部94Aに応じて挿通部96Aを押し広げる)を形成させる。
【0105】
一方、シール部材96の開口には、平板状の弾性部材98を配置する。この弾性部材98の上面には、凸部98Aを設け、弾性部材98の上面から突出させ、弾性部材98を介して放熱部材94を載置部90に確実に接触させる。
【0106】
また、ここでは、載置部90に弾性部材98を配置し、弾性部材98の周囲にシール部材96を配置して、弾性部材98およびシール部材96の上面に放熱部材94を配置したが、放熱部材94をプリント基板18の下面に接触させると共に、光偏向器20による騒音の低減および筐体74内部への埃の侵入を防止することができれば良いため、放熱部材94と載置台90との間に、弾性部材98およびシール部材96を必ずしも配置させる必要はない。
【0107】
例えば、図9に示すように、放熱部材94と載置部90との間に、弾性部材100のみを配置しても良い。この場合、弾性部材100には放熱部材94の脚部94Aが挿通可能な挿通穴100Aを設け、弾性部材100を載置部90に載置させた状態で放熱部材94の脚部94Aを挿通穴100Aおよび長穴90Aへ挿通させ、弾性部材100を介して放熱部材94を載置部90に接触させる。
【0108】
また、図10に示すように、放熱部材94と載置部90との間に、シール部材96のみを配置しても良い。また、このとき、固定ビス104によって放熱部材94の上下方向の位置決めを行っても良い。
【0109】
次に、本発明の第4の実施形態に係る光走査装置の要旨について説明する。なお、第1の実施形態と略同一の内容については説明を割愛する。
【0110】
図11及び図12に示すように、光走査装置106の筐体108の底壁をプリント基板110で構成させる。筐体108の下部に筐体108のカバー106Aと平行に取付板112を設け、この取付板112にプリント基板110を固定させる。取付板112には回転体38が挿通可能な大きさの挿通孔112Aを設けており、取付板112の下面からは、挿通孔112Aの周囲に、固定ネジ114がねじ込み可能な複数のボス116を垂下させている。
【0111】
一方、プリント基板110にはボス116に対応する孔部118を設けており、固定ネジ114を挿通可能としている。また、プリント基板110には、回転体38を取付け、挿通孔112Aにこの回転体38を挿通させる。
【0112】
ここで、図12及び図13に示すように、プリント基板110の光偏向器120から離間する一端部には、孔部119及び長孔部122を設けており、取付板112には孔部119及び長孔部122に対応するピン115、117を設けている。
【0113】
挿通孔112Aに回転体38を挿通し、取付板112にプリント基板110を固定させる際、光偏向器120とピン115、117によってプリント基板110の位置決めを行なう。このとき、長孔部122とピン115とで、取付板112とプリント基板110との水平方向の位置ズレを吸収するようにしている。
【0114】
そして、取付板112のボス116にプリント基板110を接触させ、固定ネジ114によって取付板112にプリント基板110を固定させることで、光走査装置106に対する光偏向器120の高さ方向の位置決めが成される。
【0115】
ところで、図11に示すように、金属製のプリント基板110は、配線パターン部110Aが回転体38の反対側となるようにして固定させている。換言すれば、プリント基板110の上方側に回転体38が配置されるため、プリント基板110の下面に配線パターン部110Aを設けている。これにより、プリント基板110の下面に集積回路44等の電子部品が実装されることとなる。
【0116】
ここで、駆動コイル36はプリント基板110に形成された配線パターン部110Aを介して励磁電流が流れるため、駆動コイル36と配線パターン部110Aとを信号線124で接続させる必要がある。
【0117】
このため、図11及び図14(A)に示すように、プリント基板110に円形の接続穴111を形成させ、プリント基板110の下面に形成された配線パターン部110Aとプリント基板110の上面側に位置する駆動コイル36とを信号線124で接続させる。ここで、接続穴111の周縁部には、絶縁部材126を固着させ、接続穴111と信号線124との間の絶縁状態を保持する。
【0118】
また、駆動コイル36には、回転体38の位置を検出するホール素子46からの信号を基に励磁電流が流れるため、ホール素子46もまた駆動コイル36と同様に、プリント基板110の配線パターン部110Aと接続させる必要がある。
【0119】
このため、図14(B)に示すように、プリント基板110に穴部128を形成させ、ホール素子46を穴部128内に配置させる。そして、はんだ130によってホール素子46と配線パターン部110Aとを接続させる。ここで、穴部128は、ホール素子46と略同一の大きさとしており、この穴部128にホール素子46を嵌め込む。
【0120】
次に、本発明の第4の実施形態に係る光走査装置の作用について説明する。
【0121】
図11に示すように、プリント基板110において、ポリゴンミラー28が配置されている側とは反対側に、集積回路44等の電子部品を実装させることで、プリント基板110のポリゴンミラー28側のモータ32周辺が平滑面となり、ポリゴンミラー28の回転によって生じる風が集積回路44等の電子部品に当たって発生していた風切り音が軽減される。
【0122】
また、光走査装置106の筐体108の外側に集積回路44等の電子部品を実装することで、光偏向器120の発熱源は光走査装置106の筐体108外部に配置されることとなる。このため、光走査装置106の筐体108内部の温度上昇が低減すると共に、光走査装置106の外から集積回路44等の電子部品を直接冷却することができる。
【0123】
また、プリント基板110に穴部128を形成し、この穴部128内にホール素子46を配置することで、プリント基板110上にホール素子46を配置する場合と比較して、駆動マグネット34をプリント基板110側へ近接させることが可能となる。すなわち、光偏向器120の高さを低くすることができ、光偏向器120および光走査装置106をコンパクトにすることができる。
【0124】
さらに、穴部128をホール素子46と略同一の大きさとし、穴部128にホール素子46を嵌め込んで保持することで、ホール素子46の配設位置の精度を向上させることができる。
【0125】
また、プリント基板110の配線パターン部110Aが筐体108の外側となるため、電源および制御信号などのケーブル132を配線パターン部110Aに実装された外部接続部42へ直接接続させることができる。このため、光走査装置106の内部から外部へ中継するための中継ケーブル40(図1参照)及び中継部49(図1参照)が不要となる。
【0126】
また、集積回路44を光走査装置106の筐体108の外部側へ実装すれば良いため、これに限るものではない。例えば、図15に示すように、プリント基板134の上面に、駆動マグネット34及び駆動コイル36に対面させて、金属製のプリント基板134よりも面積の狭いガラスエポキシ樹脂や紙フェノール樹脂等で形成させたプリント基板136を固着させても良い。
【0127】
この場合、プリント基板134には接続穴138を設け、接続穴138を通じてFFC(フレキシブルフラットケーブル)140によってプリント基板134の配線パターンとプリント基板136の配線パターンとを接続させる。
【0128】
また、プリント基板136には、駆動マグネット34と対面する位置にホール素子46を配設すると共に、駆動コイル36とプリント基板136の配設パターンとを信号線142によって接続させる。
【0129】
さらに、図16に示すように、金属製のプリント基板144に穴部146を設け、ホール素子46が実装可能なプリント基板148でこの穴部146を架け渡し、このプリント基板148にホール素子46を実装させると共に、プリント基板148の配線パターンとプリント基板144の配線パターンをFFC152で接続するようにしても良い。また、駆動コイル36については、プリント基板144に接続穴154を形成し、信号線156によって駆動コイル36と配線パターンとを接続させる。
【0130】
このように、穴部146内にホール素子46を配置することで、光偏向器120の高さを低くすることは可能となるが、光偏向器120の高さ方向におけるホール素子46の傾き等の問題が生じる。このため、プリント基板144にホール素子46を配置することで、光偏向器120の高さ方向においてホール素子46が傾いて配置される恐れはない。
【0131】
【発明の効果】
本発明は上記構成としたので、請求項1に記載の発明では、電子部品の下面側に第1貫通穴を形成することで、電子部品の下面の熱を逃がすことが可能となる。また、第1貫通穴を通じて電子部品に放熱部材を接触させることで、電子部品の熱を放熱部材へ伝導させ、電子部品の熱を放熱させることができる。さらに、放熱部材は集積回路の下面に形成させた第1貫通穴を通じて接触させるため、駆動回路基板の上側、すなわち回転多面鏡が配置されている側には放熱部材が露出しないことになる。したがって、電子部品に放熱部材を接触させても、回転多面鏡が回転する際の風切り音が増大することはない。
【0132】
請求項2に記載の発明では、モータによって発せられる熱を、駆動回路基板を介して放熱部材へ伝導させ、放熱させることができる。請求項3に記載の発明では、駆動回路基板の回転多面鏡側のモータ周辺が平滑面となり、回転多面鏡の回転によって生じる風が電子部品に当たって発生していた風切り音が軽減される。
【0133】
請求項4に記載の発明では、駆動回路基板に接続穴を形成し、この接続穴を通じて駆動コイルと配線パターンとを電気的に接続させる。請求項5に記載の発明では、光偏向器の高さを低くすることができ、光偏向器をよりコンパクトにすることができる。
【0134】
請求項6および請求項7に記載の発明では、駆動回路基板に接続穴を設けることで、第1配線パターンと第2配線パターンとを電気的に接続させることができる。請求項8に記載の発明では、サブ基板で穴部を架け渡し、サブ基板上に位置検出器を配置することで、光偏向器の高さ方向において位置検出器が傾いて配置される恐れはない。
【0135】
請求項9に記載の発明では、第1貫通穴を通じて電子部品に放熱部材を接触させることで、電子部品の熱を放熱部材へ伝導させ、電子部品の熱を放熱させることができる。電子部品として集積回路の下面に第1貫通穴を形成し、第1貫通穴を通じて集積回路に放熱部材を接触させることで、筐体内部の温度上昇を低減させることが可能となるため、モータを構成する軸受の寿命を長くし、また、集積回路の信頼性を向上させることができる。また、集積回路に放熱部材を直接接触させるため、集積回路の放熱効率が良い。
【0136】
請求項10に記載の発明では、光走査装置の筐体を放熱部材とすることで、電子部品によって発せられる熱は、筐体を介して外部へ放熱される。また、モータによって発せられる筐体内部の熱は、駆動回路基板を経て筐体を介して放熱させることができるため、特別な放熱部材を用いることなく、電子部品及び筐体内部の温度上昇を低減させることができる。さらに、光走査装置の外部に冷却手段を設けることで、更に集積回路及び筐体内部の温度を低減させることができる。
【0137】
請求項11に記載の発明では、放熱部材を光走査装置の筐体外部へ露出させることによって、電子部品及びモータから発せられる熱を放熱部材を介して光走査装置の筐体外へ放熱させることができるため、光走査装置内部の温度上昇を低減させることができる。このように、光走査装置の筐体内部の温度上昇を低減させることで、軸受および駆動回路の信頼性を向上させることができる。
【0138】
請求項12に記載の発明では、光走査装置の筐体の外側に電子部品を実装することで、光偏向器の発熱源は光走査装置の筐体外部に配置されることとなるため、光走査装置の筐体内部の温度上昇は低減すると共に、光走査装置の外から電子部品を直接冷却することができる。また、電源および制御信号などのケーブルを接続する接続部を筐体の外側に配設することで、該ケーブルを直接繋ぐことができるため、光走査装置の内部から外部へ中継する中継ケーブルが不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光走査装置を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る光走査装置の光偏向器の制御回路を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る光走査装置に設けられた放熱部材の固定方法を示す分解斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る光走査装置に設けられた放熱部材の他の固定方法を示す分解斜視図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る光走査装置を示す断面図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る光走査装置を示す断面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る光走査装置に設けられた放熱部材の固定方法を示す分解斜視図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る光走査装置に設けられた放熱部材の他の固定方法を示す分解斜視図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係る光走査装置に設けられた放熱部材のその他の固定方法を示す分解斜視図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態に係る光走査装置に設けられた放熱部材のその他の固定方法を示す分解斜視図である。
【図11】本発明の第4の実施の形態に係る光走査装置を示す断面図である。
【図12】本発明の第4の実施の形態に係る光走査装置及びこの光走査装置の底壁を構成するプリント基板を示す分解斜視図である。
【図13】本発明の第4の実施の形態に係る光走査装置の底壁を構成するプリント基板を示す裏面図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態に係る光走査装置のプリント基板の部分拡大図であり、(A)は信号線の接続を示す断面図であり、(B)はホール素子の接続を示す断面図である。
【図15】本発明の第4の実施の形態に係る光走査装置の他の例を示す断面図である。
【図16】本発明の第4の実施の形態に係る光走査装置のその他の例を示す断面図である。
【図17】光走査装置が備えられた一般的なレーザプリンタの斜視図である。
【図18】光走査装置の説明図である。
【図19】従来の光走査装置を示す断面図である。
【図20】筐体内部温度上昇を示すグラフである。
【図21】(A)〜(C)は、従来の光走査装置を示す断面図である。
【図22】光偏向器の回転数と消費電流の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10 光走査装置
18 プリント基板
20 光偏向器
28 ポリゴンミラー(回転多面鏡)
32 モータ
34 駆動マグネット(モータ)
36 駆動コイル(モータ)
44 集積回路
46 ホール素子(位置検出器)
48 貫通穴(第1貫通穴)
50 放熱部材
60 光走査装置
62A 底壁(放熱部材)
66 シリコンラバー(伝導部材)
72 光走査装置
78 貫通穴(第2貫通穴)
80 放熱部材
84 弾性部材(伝導部材)
94 放熱部材
98 弾性部材(伝導部材)
106 光走査装置
110 プリント基板
110A 配線パターン部
111 接続穴
120 光偏向器
128 穴部
134 プリント基板
136 プリント基板(サブ基板)
138 接続穴
144 プリント基板
146 穴部
148 プリント基板(サブ基板)
154 接続穴
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザープリンタ等に用いられる光偏向器及びこの光偏向器を備えた光走査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図17には一般的なレーザープリンタ200が示されている。図17及び図18に示すように、レーザープリンタ200の内部には、箱体の光走査装置202が備えられており、光走査装置202の側壁に配設された光源204から光ビームが出射される。
【0003】
この光ビームは、コリメータレンズ206を通過し、光偏向器212を構成するポリゴンミラー214の一つの反射面によって反射され、fθレンズ216及びシリンドリカルミラー218を経て、回転駆動するドラム状の記録媒体としての感光体220の表面に入射されて、感光体220上に潜像が形成される。
【0004】
ここで、図19に示すように、光偏向器212は光走査装置202に固定されており、光偏向器212のポリゴンミラー214を含む回転体222が回転可能となっている。一方、光走査装置202には金属で形成されたプリント基板224が固定されており、このプリント基板224には、回転体222を駆動・制御させる集積回路226が設けられている。
【0005】
ところで、光走査装置202の筐体228は、光走査装置202に配置されたfθレンズ216(図18参照)等の光学レンズの汚れを防止するため、カバー202Aなどで密封されているが、コストの安さから熱伝導率の低い樹脂等の部材で製作されることが多く、筐体228内部の熱は外部へ逃げにくい構成となっている。
【0006】
一方、筐体228内部の温度上昇は、光偏向器212の軸受部230の寿命や集積回路226の信頼性の低下だけでなく、筐体228内部に搭載されている光学レンズに対しても悪影響を与えることとなる。
【0007】
特に樹脂製の光学レンズの場合は、熱膨張率が大きいため、温度上昇による影響が大きく現れることになる。また、筐体228の底壁が熱変形し、図18に示す光源204、光偏向器212、fθレンズ216等の光学レンズ、感光体220の相対的な位置関係が変化して光学特性が劣化してしまう恐れも生じる。
【0008】
ここで、光走査装置の筐体内部の温度分布を図20に示す。筐体内部の温度分布では、光偏向器のプリント基板に実装された集積回路の表面温度が最も高く、次いで光偏向器の回転軸の表面温度、fθレンズ等の光学レンズの表面温度となっている。
【0009】
このため、光偏向器の集積回路放熱性を向上させることが、筐体内部の温度上昇を低減させることに繋がる。従って、プリント基板上の集積回路によって発せられる熱を放熱させるため、特許文献1では、図21(A)に示すように、プリント基板232の集積回路234が実装されていない面に放熱部材236を接触させると共に、光走査装置238の筐体240の底壁240Aに貫通穴242を形成し、この貫通穴242から筐体240の外部へ放熱部材236を突出させて、集積回路234の熱を放熱させている。
【0010】
また、図21(B)に示すように、集積回路234の上面に放熱部材236を取付け、集積回路234の熱を放熱させるというものもある。さらに、特許文献2では、図21(C)に示すように、光走査装置244の筐体246の外部と連通させた放熱部材248を、プリント基板250の下面と、集積回路252の上面とに接触させ、集積回路252及び筐体246内の熱を放熱させている。
【0011】
【特許文献1】
特開平6−75184号公報
【特許文献2】
特開平11−242177号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、レーザープリンターの高画質化および印刷速度の高速化に伴い、回転多面鏡を高速回転させてレーザー光を感光体上に走査させる際、回転体や集積回路で消費される電流は、図22に示すように、回転体の回転数に比例して大きくなり、光偏向器から発せられる熱も増加し、光走査装置の筐体内部の温度も上昇する。
【0013】
一方、金属製のプリント基板は、金属の基材に絶縁膜を設け、その上に配線パターンを形成し、配線パターンと集積回路とをはんだによって接続している。このため、図21(A)に示すように、プリント基板232の集積回路234が実装されていない面(裏面)に放熱部材236を接触させる場合、集積回路234とプリント基板232の裏面との間には、絶縁膜(図示省略)が介在しており、集積回路234を直接放熱させることができない。
【0014】
また、近年において、光偏向器の小型化により集積回路と回転多面鏡との距離が近くなっているため、図21(B)に示すように、放熱部材236を集積回路234の上面に取付ける場合、高速回転している回転多面鏡254の風切り音が大きくなり、光走査装置256の騒音が問題となる。
【0015】
さらに、近年の集積回路は、プリント基板の表面に実装された小型フラットタイプであり、放熱部材を取付ける構造を有していない。このため、放熱部材を熱伝導率の良い接着剤で固定するとなると、接着剤の熱抵抗と、放熱部材が固定されるまでの時間が問題となる。
【0016】
これに対して、ビスなどの締結部材を用い、放熱部材を集積回路に機械的に締結して固定する方法もあるが、プリント基板上に締結部材用の穴を設けなければならず、固定方法が複雑化するばかりか、プリント基板が大型化してしまう。
【0017】
一方、図21(C)に示すように、光走査装置244の筐体246の外部に放熱部材248を連通させ、放熱部材248と集積回路252の上面とを接触させる場合、放熱部材248と集積回路252の固定方法が同様の問題を含むほか、高密度に実装されたプリント基板250上の集積回路252の上面だけに、大きな放熱部材248を接触させると共に、プリント基板250上の他の電子部品(図示省略)に対して電気的な絶縁性を保ちながら位置決めしなければならず、放熱部材248の位置決め構造が複雑化してしまいコスト高である。また放熱部材248を平らな形状としても、高速で回転している回転多面鏡258の風切り音の増大は避けられない。
【0018】
本発明は上記事実を考慮し、回転多面鏡の風切り音による騒音を増大させることなく、集積回路及び筐体内部の温度を低減させることができる光偏向器及びこの光偏向器を備えた光走査装置を提供することを課題とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、光源より出射された光束を偏向走査する回転多面鏡を回転駆動させるモータと、筐体に取付けられ前記モータを制御する集積回路等の電子部品が実装された駆動回路基板と、を備え、前記駆動回路基板に形成され、前記電子部品の下面側に位置する第1貫通穴と、前記第1貫通穴を通じて、電子部品と直接的に接触し或いは伝導部材を介在させて間接的に接触する放熱部材と、を有することを特徴としている。
【0020】
請求項1に記載の発明では、駆動回路基板において、集積回路等の電子部品の下面側に第1貫通穴を形成している。この第1貫通穴を通じて電子部品に放熱部材を直接的に接触させ、或いは伝導部材を介して間接的に接触させている。
【0021】
このように、電子部品の下面側に第1貫通穴を形成することで、電子部品の下面の熱を逃がすことが可能となる。また、第1貫通穴を通じて電子部品に放熱部材を接触させることで、電子部品の熱を放熱部材へ伝導させ、電子部品の熱を放熱させることができる。
【0022】
さらに、放熱部材は集積回路の下面に形成させた第1貫通穴を通じて接触させるため、駆動回路基板の上側、すなわち回転多面鏡が配置されている側には放熱部材が露出しないことになる。したがって、電子部品に放熱部材を接触させても、回転多面鏡が回転する際の風切り音が増大することはない。
【0023】
請求項2に記載の発明は、前記駆動回路基板が金属で形成され、駆動回路基板に前記放熱部材が接触していることを特徴としている。このため、請求項2に記載の発明では、モータによって発せられる熱を、駆動回路基板を介して放熱部材へ伝導させ、放熱させることができる。
【0024】
請求項3に記載の発明は、前記駆動回路基板が金属で形成され、駆動回路基板の上側に前記回転多面鏡が位置し、駆動回路基板の下面に前記電子部品が実装されていることを特徴としている。
【0025】
請求項3に記載の発明では、駆動回路基板において、回転多面鏡が配置されている側とは反対側に電子部品を実装している。これにより、駆動回路基板の回転多面鏡側のモータ周辺が平滑面となり、回転多面鏡の回転によって生じる風が電子部品に当たって発生していた風切り音が軽減される。
【0026】
請求項4に記載の発明は、前記駆動回路基板の下面が配線パターン面であり、駆動回路基板に接続穴が形成され、前記接続穴を通じて前記モータを構成する駆動コイルと配線パターンとが電気的に接続されていることを特徴としている。
【0027】
請求項4に記載の発明では、駆動回路基板の下面、すなわち、電子部品の実装側を駆動回路基板の配線パターン面とした場合、モータを構成する駆動コイルは駆動回路基板の配線パターン面と反対の面と対面することとなる。このため、駆動回路基板に接続穴を形成し、この接続穴を通じて駆動コイルと配線パターンとを電気的に接続させる。
【0028】
請求項5に記載の発明は、前記駆動コイルと対面して配設された駆動マグネットに対向して前記駆動回路基板に穴部が形成され、前記駆動マグネットの位置を検出する位置検出器が前記穴部内に配置されていることを特徴としている。
【0029】
請求項5に記載の発明では、駆動回路基板に穴部を形成し、この穴部内に位置検出器を配置することで、駆動回路基板上に位置検出器を配置する場合と比較して、駆動マグネットを駆動回路基板側へ近接させることが可能となる。すなわち、光偏向器の高さを低くすることができ、光偏向器をよりコンパクトにすることができる。
【0030】
請求項6に記載の発明は、前記駆動回路基板の上面に前記回転多面鏡が位置し、駆動回路基板の下面に第1配線パターンが形成されると共に前記電子部品が実装され、駆動回路基板の上面に前記モータを構成する駆動コイルと電気的に接続される第2配線パターンが形成されると共に前記駆動コイルに対面して配設された駆動マグネットの位置を検出する位置検出器が配置され、前記駆動回路基板に形成された接続穴によって前記第1配線パターンと前記第2配線パターンとが電気的に接続されることを特徴としている。
【0031】
請求項6に記載の発明では、回転多面鏡の反対側に位置する駆動回路基板の下面に第1配線パターンを形成させて電子部品を実装し、駆動回路基板の上面に第2配線パターンを形成させて位置検出器を配置している。
【0032】
この駆動回路基板は、いわゆる両面基板であり、上面と下面との間には絶縁部材が挟まれている。このため、駆動回路基板に接続穴を設け、第1配線パターンと第2配線パターンとを電気的に接続している。
【0033】
請求項7に記載の発明は、回転多面鏡の反対側に位置し、駆動回路基板の下面に第1配線パターンが形成されると共に前記電子部品が実装され、
前記モータを構成する駆動コイルと電気的に接続される第2配線パターンが上面に形成されると共に前記駆動コイルに対面して配設された駆動マグネットの位置を検出する位置検出器が配設されたサブ基板が前記駆動回路基板の上面に固定され、前記駆動回路基板に形成された接続穴によって前記第1配線パターンと前記第2配線パターンとが電気的に接続されることを特徴としている。
【0034】
請求項7に記載の発明では、回転多面鏡の反対側に位置する駆動回路基板の下面に第1配線パターンを形成させると共に電子部品を実装させている。また、サブ基板には第2配線パターンを形成させると共に位置検出器を配設しており、このサブ基板を駆動回路基板の上面に固定している。そして、駆動回路基板に接続穴を形成し、この接続穴によって第1配線パターンと第2配線パターンとを電気的に接続している。
【0035】
請求項8に記載の発明は、前記駆動回路基板に穴部が形成され、前記穴部に前記サブ基板が架け渡され、穴部内に位置するサブ基板の上面に前記位置検出器が配置されていることを特徴としている。
【0036】
穴部内に位置検出器を配置することで、光偏向器の高さを低くすることは可能となるが、光偏向器の高さ方向における位置検出器の傾き等の問題が生じる。このため、請求項8に記載の発明では、サブ基板で穴部を架け渡し、サブ基板上に位置検出器を配置することで、光偏向器の高さ方向において位置検出器が傾いて配置される恐れはない。
【0037】
請求項9に記載の発明は、請求項1又は2に記載の光偏向器が設けられたことを特徴としている。
【0038】
請求項9に記載の発明では、第1貫通穴を通じて電子部品に放熱部材を接触させることで、電子部品の熱を放熱部材へ伝導させ、電子部品の熱を放熱させることができる。電子部品として集積回路の下面に第1貫通穴を形成し、第1貫通穴を通じて集積回路に放熱部材を接触させることで、筐体内部の温度上昇を低減させることが可能となる。このため、モータを構成する軸受の寿命を長くし、また、集積回路の信頼性を向上させることができる。
【0039】
また、集積回路に放熱部材を直接接触させるため、集積回路の放熱効率が良い。さらに、駆動回路基板に放熱部材が接触させることで、第1貫通穴は放熱部材によって閉塞されることとなり、光走査装置内の密封状態は保持される。
【0040】
請求項10に記載の発明は、前記筐体が金属で形成され、筐体が請求項1又は2に記載の放熱部材であることを特徴としている。
【0041】
請求項10に記載の発明では、光走査装置の筐体を放熱部材とすることで、電子部品によって発せられる熱は、筐体を介して外部へ放熱される。また、モータによって発せられる筐体内部の熱は、駆動回路基板を経て筐体を介して放熱させることができる。
【0042】
このため、特別な放熱部材を用いることなく、電子部品及び筐体内部の温度上昇を低減させることができる。さらに、光走査装置の外部に冷却手段を設けることで、更に集積回路及び筐体内部の温度を低減させることができる。
【0043】
請求項11に記載の発明は、前記筐体の底壁に請求項1に記載の第1貫通穴と連通する第2貫通穴が設けられ、請求項1又は2に記載の放熱部材が筐体外部へ露出していることを特徴としている。
【0044】
請求項11に記載の発明では、放熱部材を光走査装置の筐体外部へ露出させることによって、電子部品及びモータから発せられる熱を放熱部材を介して光走査装置の筐体外へ放熱させることができる。
【0045】
このため、光走査装置内部の温度上昇を低減させることができる。このように、光走査装置の筐体内部の温度上昇を低減させることで、軸受および駆動回路の信頼性を向上させることができる。
【0046】
請求項12に記載の発明は、請求項3〜8の何れかに記載の駆動回路基板で筐体の底壁が構成され、外側に電子部品が実装されたことを特徴としている。
【0047】
請求項12に記載の発明では、光走査装置の筐体の外側に電子部品を実装することで、光偏向器の発熱源は光走査装置の筐体外部に配置されることとなる。このため、光走査装置の筐体内部の温度上昇は低減すると共に、光走査装置の外から電子部品を直接冷却することができる。
【0048】
また、電源および制御信号などのケーブルを接続する接続部を筐体の外側に配設することで、該ケーブルを直接繋ぐことができるため、光走査装置の内部から外部へ中継する中継ケーブルが不要となる。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施形態に係る光走査装置について説明する。
【0050】
図1は光走査装置10の断面図であり、箱状に形成された光走査装置10の開口はカバー12で覆われ、略密封されている。光走査装置10の筐体11の底壁11Aの角部には、台座10Aが凸設されており、固定ネジ16によって金属製のプリント基板18が固定可能となっている。
【0051】
このプリント基板18には、いわゆる光偏向器20を構成する有底の略円筒状の軸受22が貫通しており、軸受22内には回転軸24が嵌め込まれ、回転可能に軸支されるようになっている。
【0052】
回転軸24の上部には、略筒状の回転スリーブ26が固定されており、回転軸24と一体に回転可能となっている。回転スリーブ26の上部には、小径部26Aが設けられており、この小径部26Aには複数のミラー28Aで構成されたポリゴンミラー28が外嵌され、環状の固定部材30によって回転スリーブ26に固定されている。
【0053】
また、回転スリーブ26の下部は開口とされており、回転スリーブ26の内壁面には、モータ32を構成し、隣接する区分が異極となるようにN極とS極とが着磁された環状の駆動マグネット34が固定されている。
【0054】
一方、軸受22の外周面には、駆動マグネット34と対面する位置に、コイル(図示省略)が複数配置されモータ32を構成する駆動コイル36が固定されている。この駆動コイル36は、信号線37を介して、プリント基板18に形成された配線パターン(図示省略)と接続されており、位置検出器としてのホール素子46(後述する)からの信号を基に駆動コイル36へ励磁電流が流れるようになっている。
【0055】
駆動コイル36に励磁電流が流れると、駆動マグネット34との誘導磁力によって回転体38(駆動マグネット34、回転スリーブ26、ポリゴンミラー28、固定部材30)が回転する。
【0056】
ところで、プリント基板18は金属製の板の上に絶縁皮膜および配線パターンが形成されており、プリント基板18の上面(配線パターン側)には、制御回路及び駆動回路が一体となって駆動コイル36の励磁切り替え制御を行うチップタイプの集積回路44が実装されると共に、回転体38の位置を検出するホール素子46が配設されている。
【0057】
図2に示すように、ホール素子46の信号より得られる回転体38の速度情報を集積回路44を構成する定速制御回路41(PLL制御)にフィードバックし、目的の回転数に相当する基準信号43と比較しながらその誤差分を補う励磁電流を駆動回路45に流すことで、回転体38を定速回転させている。
【0058】
一方、図1に示すように、プリント基板18の上面には、外部接続部42が配設されている。この外部接続部42は、中継ケーブル40を介して、筐体11の側壁に貫通して配設された中継部49と接続されており、光走査装置10の外部に配設された電源および回転体38を起動、停止させる制御信号47(図2参照)が外部接続部42へ送信される。
【0059】
次に、本発明の第1の実施形態に係る光走査装置の要旨について説明する。
【0060】
図1に示すように、プリント基板18の集積回路44の下方に位置する箇所には、集積回路44の面積よりも狭い貫通穴48を設けている。また、プリント基板18の下面には、集積回路44の下方に位置する箇所に、集積回路44の面積よりも広い放熱部材50を接触可能としている。
【0061】
この放熱部材50はアルミ、銅、リン青銅などの熱伝導率の良い材質で形成させており、図3に示すように、放熱部材50の上面に、放熱部材50の一部を切り起してバネ性を持たせた切り起こし部50Aを突出させている。
【0062】
これにより、図1に示すように、放熱部材50をプリント基板18の裏面に接触させたとき、貫通穴48を通じて切り起こし部50Aを集積回路44に直接接触させることが可能となる。
【0063】
ここで、放熱部材50と光走査装置10の筐体11の底壁11Aとの間には、図2に示すように、放熱部材50と略同一の面積を有する弾性部材54を配置させている。この弾性部材54は発砲製樹脂材やシリコンラバー等で形成させ、弾性変形可能としている。
【0064】
弾性部材54は放熱部材50と筐体11の底壁11Aとの間に生じる隙間よりも肉厚としており、図1に示すように、筐体11の底壁11Aに弾性部材54および放熱部材50を配置させた状態で、固定ネジ16によって台座10Aにプリント基板18を固定させると、弾性部材54は圧縮され、弾性部材54によって放熱部材50はプリント基板18側へ押圧される。
【0065】
これにより、放熱部材50をプリント基板18の下面に確実に接触させると共に、放熱部材50の切り起こし部50Aを集積回路44に確実に接触させることができる。
【0066】
次に、本発明の第1の実施形態に係る光走査装置の作用について説明する。
【0067】
図1に示すように、光走査装置10は、箱状の筐体11をカバー12で覆い密封させているが、プリント基板18の集積回路44の下方に位置する箇所に、貫通穴48を設けることで、集積回路44の下面の熱を逃がすことが可能となる。
【0068】
また、貫通穴48を通じて集積回路44に放熱部材50を直接接触させることで、集積回路44の熱を放熱部材50へ伝導させ、放熱させることができる。
【0069】
ここで、図20に示すように、光走査装置の筐体内部の温度分布では、集積回路の表面温度が最も高くなることから、集積回路の放熱性を向上させることが、筐体内部の温度上昇を低減させることに繋がる。
【0070】
従って、図1に示すように、集積回路44の下面に貫通穴48を形成させ、貫通穴48を通じて集積回路44に放熱部材50を接触させることで、筐体11内部の温度上昇を低減させることが可能となる。このため、軸受22の寿命を長くし、また、集積回路44の信頼性を向上させることができる。さらに、集積回路44に放熱部材50を直接接触させるため、集積回路44の放熱効率が良い。
【0071】
また、放熱部材50は集積回路44の下方に形成させた貫通穴48を通じて接触させるため、プリント基板18の上側、すなわちポリゴンミラー28が配置されている側には放熱部材50が露出しないことになる。したがって、集積回路44に放熱部材50を接触させても、ポリゴンミラー28が回転する際の風切り音が増大することはない。
【0072】
一方、プリント基板18を金属で形成し、このプリント基板18の下面に放熱部材50を接触させることで、モータ32によって発せられる熱を、プリント基板18を介して放熱部材50へ伝導させ、放熱させることができる。
【0073】
なお、切り起こし部50Aは、放熱部材50とは別の伝導部材としても良く、例えば、熱伝導率が良く、バネ性を持ったリン青銅などでも良い。
【0074】
また、ここでは、弾性部材54を用いたが、放熱部材50をプリント基板18の下面へ確実に接触させることができれば良いため、これに限るものではない。例えば、図4に示すように、光走査装置10の筐体11の底壁11Aの下面からビス56をねじ込み、ビス56によって放熱部材50をプリント基板18(図1参照)へ押し付けた状態で放熱部材50を筐体11の底壁11Aに固定させても良い。
【0075】
さらに、ここでは、図1に示すように、集積回路44の下面に貫通穴48を形成させたが、集積回路44に限るものではなく、プリント基板18上の熱源となる他の電子部品に対しても同様に、該電子部品の下面に貫通穴を設け、放熱部材と接触させるようにしても良い。
【0076】
次に、本発明の第2の実施形態に係る光走査装置の要旨について説明する。なお、第1の実施形態と略同一の内容については、説明を割愛する。
【0077】
図5に示す光走査装置60では、筐体62をアルミ、板金、マグネシウム等の金属で形成しており、筐体62の底壁62Aを放熱部材としている。具体的には、筐体62にプリント基板18が固定された状態で、プリント基板18に実装された集積回路44の下方に位置する筐体62の底壁62Aに、略直方体状の台座64を凸設させている。
【0078】
この台座64の上面とプリント基板18との間には隙間を設け、この隙間に、熱伝導率の高いシリコンラバー66を挟み込んでいる。このシリコンラバー66は矩形状を成しており、中央部には、貫通穴48を挿通可能な当接部66Aを凸設させている。
【0079】
また、シリコンラバー66の肉厚は、該隙間よりも厚く、また、当接部66Aの高さはプリント基板18の肉厚よりも若干大きくしている。シリコンラバー66は弾性変形可能であるため、筐体62の台座64の上面にシリコンラバー66を固定させた状態で、プリント基板18を筐体62に固定すると、シリコンラバー66は圧縮され、シリコンラバー66を介してプリント基板18及び集積回路44と筐体62とが確実に接触することとなる。
【0080】
一方、レーザープリンターに設けられた載置台68と光走査装置60の裏面との間には隙間69を設けており、載置台68にはファン70を配置している。これにより、光走査装置60の下方の空気を一方向へ流動させるようにしている。
【0081】
次に、本発明の第2の実施形態に係る光走査装置の作用について説明する。
【0082】
図5に示すように、光走査装置60の筐体62自体を放熱部材とすることで、集積回路44によって発せられる熱は、シリコンラバー66および台座64を介して外部へ放熱されることとなる。
【0083】
また、モータ32によって発せられる筐体62内部の熱は、プリント基板18を経てシリコンラバー66および台座64を介して放熱させることができる。このため、特別な放熱部材を用いることなく、集積回路44及び筐体62内部の温度上昇を低減させることができる。
【0084】
さらに、レーザープリンターに設けられた載置台68と光走査装置60の裏面との間に隙間69を設け、載置台68にファン70等の冷却手段を配置することで、筐体69外部の空気を該隙間69へ流し筐体62の底壁62Aを冷却させると共に、筐体62によって放熱された熱を隙間69を通じて光走査装置60から離間する方向へ流動させるため、集積回路44及び筐体62内部の温度をさらに低減させることができる。
【0085】
なお、ここでは、プリント基板18と筐体62との間に、シリコンラバー66を設けたが、シリコンラバー66に限るものではなく、バネ性を持ったリン青銅で形成されたバネ材としても良い。
【0086】
次に、本発明の第3の実施形態に係る光走査装置の要旨について説明する。なお、第1の実施形態と略同一の内容については説明を割愛する。
【0087】
図6に示すように、光走査装置72の筐体74の底壁74Aには、筐体74に固定されたプリント基板18に実装された集積回路44と対応する位置に、略矩形状の載置部76を凸設させており、集積回路44の下方に設けた貫通穴48と対応する載置部76の中央部に貫通穴78を設け、貫通穴48と貫通穴78とを連通させている。
【0088】
図6及び図7に示すように、載置部76の外縁部には、貫通穴78から所定の距離を置いて、外壁76Aを立設させており、筐体74の底壁74Aの角部に凸設させた台座72Aの高さよりも若干低くしている。
【0089】
一方、放熱部材80は、上部を矩形状のフランジ部80Aとしており、貫通穴78の外縁部に当接可能な大きさとしている。フランジ部80Aの下面からは、フランジ部80Aの外縁部との間に隙間を設けてフランジ部80Aの幅方向に沿って3本のリブ80Bを垂下させ、長手方向に沿って延出させている。この3本のリブ80Bを貫通穴78内へ挿入可能としている。
【0090】
ところで、貫通穴78の外縁部には、シリコンラバーなどで形成された矩形枠の弾性部材82を配置している。この弾性部材82には、弾性部材82の幅方向に沿って切り起こし部82Aを設けており、先端部を弾性部材82の上面から張り出させている。
【0091】
この弾性部材82の上面に、放熱部材80を載置させる。ここで、放熱部材80の上面には、貫通穴48を挿通可能な大きさで、かつ、プリント基板18よりも肉厚の弾性部材84を固定させている。
【0092】
また、弾性部材82は、プリント基板18を台座72Aに固定させた状態で、プリント基板18と載置部76の上面との間に生じる隙間よりも、弾性部材82に放熱部材80を載置させた状態の方が高くなるようにしている。
【0093】
一方、弾性部材82の外側には、発砲製樹脂材やシリコンラバー等で形成され、外壁76Aの内面の寸法と略同一の外形寸法を有する矩形枠のシール部材86を配置している。
【0094】
次に、本発明の第3の実施形態に係る光走査装置の作用について説明する。
【0095】
図6に示すように、筐体74の底壁74Aに載置部76を凸設し、この載置部76において、貫通穴48と対応する貫通穴78を設けると共に、貫通穴78内へ放熱部材80のリブ80Bを挿入することで、リブ80Bは筐体74の外部へ露出することとなる。
【0096】
このため、集積回路44およびモータ32から発せられる熱を放熱部材80を介して筐体74の外部へ放熱させることができる。したがって、特別な放熱部材80を用いることなく、集積回路44および筐体74内部の温度上昇を低減させることができる。
【0097】
また、プリント基板18を台座72Aに固定させた状態で、プリント基板18と載置部76の上面との間に生じる隙間よりも、弾性部材82に放熱部材80を載置させた状態の高さの方を高くすると共に、プリント基板18よりも弾性部材84の肉厚を厚くしている。
【0098】
これにより、プリント基板18を台座72Aに固定させたときに、弾性部材82が圧縮され、放熱部材80をプリント基板18側へ押し付け、放熱部材80をプリント基板18の下面に確実に接触させると共に、弾性部材84を介して集積回路44を放熱部材80に確実に接触させることができる。
【0099】
また、弾性部材82の外側をシール部材86で覆うことで、光偏向器20による騒音の低減および筐体74内部への埃の侵入を防止することができる。
【0100】
なお、プリント基板18に設けた貫通穴48と対応する貫通穴78を筐体74の底壁74Aに設け、この貫通穴78を通じて放熱部材80を筐体74の外部へ露出させることができれば良いため、これに限るものではない。
【0101】
例えば、筐体74の底壁74Aに凸設させた載置部76に形成させた貫通穴78の代わりに、図8に示すように、一対の長穴92を形成させると共に、放熱部材94を略コ字状に折り曲げ、脚部94Aを長穴92へ挿通させて、筐体74(図6参照)の外部へ露出させるようにしても良い。
【0102】
また、図7に示すように、放熱部材80の上面に弾性部材84を固定させる代わりに、図8に示すように、放熱部材94の上面に切り起こし部94Bを突出させ、貫通穴48(図6参照)を通じて集積回路44(図6参照)に当接させるようにしても良い。
【0103】
ここで、放熱部材94と載置部90との間に、発砲製樹脂材やシリコンラバー等で形成され放熱部材94の上面の面積よりも広い略矩形状のシール部材96を配置する。
【0104】
このシール部材96には載置部90に対応する挿通部96A(但し、この挿通部96Aは長穴92のシール性を重視するため、放熱部材94の脚部94Aよりも幅狭としており、脚部94Aを挿通させるときに脚部94Aに応じて挿通部96Aを押し広げる)を形成させる。
【0105】
一方、シール部材96の開口には、平板状の弾性部材98を配置する。この弾性部材98の上面には、凸部98Aを設け、弾性部材98の上面から突出させ、弾性部材98を介して放熱部材94を載置部90に確実に接触させる。
【0106】
また、ここでは、載置部90に弾性部材98を配置し、弾性部材98の周囲にシール部材96を配置して、弾性部材98およびシール部材96の上面に放熱部材94を配置したが、放熱部材94をプリント基板18の下面に接触させると共に、光偏向器20による騒音の低減および筐体74内部への埃の侵入を防止することができれば良いため、放熱部材94と載置台90との間に、弾性部材98およびシール部材96を必ずしも配置させる必要はない。
【0107】
例えば、図9に示すように、放熱部材94と載置部90との間に、弾性部材100のみを配置しても良い。この場合、弾性部材100には放熱部材94の脚部94Aが挿通可能な挿通穴100Aを設け、弾性部材100を載置部90に載置させた状態で放熱部材94の脚部94Aを挿通穴100Aおよび長穴90Aへ挿通させ、弾性部材100を介して放熱部材94を載置部90に接触させる。
【0108】
また、図10に示すように、放熱部材94と載置部90との間に、シール部材96のみを配置しても良い。また、このとき、固定ビス104によって放熱部材94の上下方向の位置決めを行っても良い。
【0109】
次に、本発明の第4の実施形態に係る光走査装置の要旨について説明する。なお、第1の実施形態と略同一の内容については説明を割愛する。
【0110】
図11及び図12に示すように、光走査装置106の筐体108の底壁をプリント基板110で構成させる。筐体108の下部に筐体108のカバー106Aと平行に取付板112を設け、この取付板112にプリント基板110を固定させる。取付板112には回転体38が挿通可能な大きさの挿通孔112Aを設けており、取付板112の下面からは、挿通孔112Aの周囲に、固定ネジ114がねじ込み可能な複数のボス116を垂下させている。
【0111】
一方、プリント基板110にはボス116に対応する孔部118を設けており、固定ネジ114を挿通可能としている。また、プリント基板110には、回転体38を取付け、挿通孔112Aにこの回転体38を挿通させる。
【0112】
ここで、図12及び図13に示すように、プリント基板110の光偏向器120から離間する一端部には、孔部119及び長孔部122を設けており、取付板112には孔部119及び長孔部122に対応するピン115、117を設けている。
【0113】
挿通孔112Aに回転体38を挿通し、取付板112にプリント基板110を固定させる際、光偏向器120とピン115、117によってプリント基板110の位置決めを行なう。このとき、長孔部122とピン115とで、取付板112とプリント基板110との水平方向の位置ズレを吸収するようにしている。
【0114】
そして、取付板112のボス116にプリント基板110を接触させ、固定ネジ114によって取付板112にプリント基板110を固定させることで、光走査装置106に対する光偏向器120の高さ方向の位置決めが成される。
【0115】
ところで、図11に示すように、金属製のプリント基板110は、配線パターン部110Aが回転体38の反対側となるようにして固定させている。換言すれば、プリント基板110の上方側に回転体38が配置されるため、プリント基板110の下面に配線パターン部110Aを設けている。これにより、プリント基板110の下面に集積回路44等の電子部品が実装されることとなる。
【0116】
ここで、駆動コイル36はプリント基板110に形成された配線パターン部110Aを介して励磁電流が流れるため、駆動コイル36と配線パターン部110Aとを信号線124で接続させる必要がある。
【0117】
このため、図11及び図14(A)に示すように、プリント基板110に円形の接続穴111を形成させ、プリント基板110の下面に形成された配線パターン部110Aとプリント基板110の上面側に位置する駆動コイル36とを信号線124で接続させる。ここで、接続穴111の周縁部には、絶縁部材126を固着させ、接続穴111と信号線124との間の絶縁状態を保持する。
【0118】
また、駆動コイル36には、回転体38の位置を検出するホール素子46からの信号を基に励磁電流が流れるため、ホール素子46もまた駆動コイル36と同様に、プリント基板110の配線パターン部110Aと接続させる必要がある。
【0119】
このため、図14(B)に示すように、プリント基板110に穴部128を形成させ、ホール素子46を穴部128内に配置させる。そして、はんだ130によってホール素子46と配線パターン部110Aとを接続させる。ここで、穴部128は、ホール素子46と略同一の大きさとしており、この穴部128にホール素子46を嵌め込む。
【0120】
次に、本発明の第4の実施形態に係る光走査装置の作用について説明する。
【0121】
図11に示すように、プリント基板110において、ポリゴンミラー28が配置されている側とは反対側に、集積回路44等の電子部品を実装させることで、プリント基板110のポリゴンミラー28側のモータ32周辺が平滑面となり、ポリゴンミラー28の回転によって生じる風が集積回路44等の電子部品に当たって発生していた風切り音が軽減される。
【0122】
また、光走査装置106の筐体108の外側に集積回路44等の電子部品を実装することで、光偏向器120の発熱源は光走査装置106の筐体108外部に配置されることとなる。このため、光走査装置106の筐体108内部の温度上昇が低減すると共に、光走査装置106の外から集積回路44等の電子部品を直接冷却することができる。
【0123】
また、プリント基板110に穴部128を形成し、この穴部128内にホール素子46を配置することで、プリント基板110上にホール素子46を配置する場合と比較して、駆動マグネット34をプリント基板110側へ近接させることが可能となる。すなわち、光偏向器120の高さを低くすることができ、光偏向器120および光走査装置106をコンパクトにすることができる。
【0124】
さらに、穴部128をホール素子46と略同一の大きさとし、穴部128にホール素子46を嵌め込んで保持することで、ホール素子46の配設位置の精度を向上させることができる。
【0125】
また、プリント基板110の配線パターン部110Aが筐体108の外側となるため、電源および制御信号などのケーブル132を配線パターン部110Aに実装された外部接続部42へ直接接続させることができる。このため、光走査装置106の内部から外部へ中継するための中継ケーブル40(図1参照)及び中継部49(図1参照)が不要となる。
【0126】
また、集積回路44を光走査装置106の筐体108の外部側へ実装すれば良いため、これに限るものではない。例えば、図15に示すように、プリント基板134の上面に、駆動マグネット34及び駆動コイル36に対面させて、金属製のプリント基板134よりも面積の狭いガラスエポキシ樹脂や紙フェノール樹脂等で形成させたプリント基板136を固着させても良い。
【0127】
この場合、プリント基板134には接続穴138を設け、接続穴138を通じてFFC(フレキシブルフラットケーブル)140によってプリント基板134の配線パターンとプリント基板136の配線パターンとを接続させる。
【0128】
また、プリント基板136には、駆動マグネット34と対面する位置にホール素子46を配設すると共に、駆動コイル36とプリント基板136の配設パターンとを信号線142によって接続させる。
【0129】
さらに、図16に示すように、金属製のプリント基板144に穴部146を設け、ホール素子46が実装可能なプリント基板148でこの穴部146を架け渡し、このプリント基板148にホール素子46を実装させると共に、プリント基板148の配線パターンとプリント基板144の配線パターンをFFC152で接続するようにしても良い。また、駆動コイル36については、プリント基板144に接続穴154を形成し、信号線156によって駆動コイル36と配線パターンとを接続させる。
【0130】
このように、穴部146内にホール素子46を配置することで、光偏向器120の高さを低くすることは可能となるが、光偏向器120の高さ方向におけるホール素子46の傾き等の問題が生じる。このため、プリント基板144にホール素子46を配置することで、光偏向器120の高さ方向においてホール素子46が傾いて配置される恐れはない。
【0131】
【発明の効果】
本発明は上記構成としたので、請求項1に記載の発明では、電子部品の下面側に第1貫通穴を形成することで、電子部品の下面の熱を逃がすことが可能となる。また、第1貫通穴を通じて電子部品に放熱部材を接触させることで、電子部品の熱を放熱部材へ伝導させ、電子部品の熱を放熱させることができる。さらに、放熱部材は集積回路の下面に形成させた第1貫通穴を通じて接触させるため、駆動回路基板の上側、すなわち回転多面鏡が配置されている側には放熱部材が露出しないことになる。したがって、電子部品に放熱部材を接触させても、回転多面鏡が回転する際の風切り音が増大することはない。
【0132】
請求項2に記載の発明では、モータによって発せられる熱を、駆動回路基板を介して放熱部材へ伝導させ、放熱させることができる。請求項3に記載の発明では、駆動回路基板の回転多面鏡側のモータ周辺が平滑面となり、回転多面鏡の回転によって生じる風が電子部品に当たって発生していた風切り音が軽減される。
【0133】
請求項4に記載の発明では、駆動回路基板に接続穴を形成し、この接続穴を通じて駆動コイルと配線パターンとを電気的に接続させる。請求項5に記載の発明では、光偏向器の高さを低くすることができ、光偏向器をよりコンパクトにすることができる。
【0134】
請求項6および請求項7に記載の発明では、駆動回路基板に接続穴を設けることで、第1配線パターンと第2配線パターンとを電気的に接続させることができる。請求項8に記載の発明では、サブ基板で穴部を架け渡し、サブ基板上に位置検出器を配置することで、光偏向器の高さ方向において位置検出器が傾いて配置される恐れはない。
【0135】
請求項9に記載の発明では、第1貫通穴を通じて電子部品に放熱部材を接触させることで、電子部品の熱を放熱部材へ伝導させ、電子部品の熱を放熱させることができる。電子部品として集積回路の下面に第1貫通穴を形成し、第1貫通穴を通じて集積回路に放熱部材を接触させることで、筐体内部の温度上昇を低減させることが可能となるため、モータを構成する軸受の寿命を長くし、また、集積回路の信頼性を向上させることができる。また、集積回路に放熱部材を直接接触させるため、集積回路の放熱効率が良い。
【0136】
請求項10に記載の発明では、光走査装置の筐体を放熱部材とすることで、電子部品によって発せられる熱は、筐体を介して外部へ放熱される。また、モータによって発せられる筐体内部の熱は、駆動回路基板を経て筐体を介して放熱させることができるため、特別な放熱部材を用いることなく、電子部品及び筐体内部の温度上昇を低減させることができる。さらに、光走査装置の外部に冷却手段を設けることで、更に集積回路及び筐体内部の温度を低減させることができる。
【0137】
請求項11に記載の発明では、放熱部材を光走査装置の筐体外部へ露出させることによって、電子部品及びモータから発せられる熱を放熱部材を介して光走査装置の筐体外へ放熱させることができるため、光走査装置内部の温度上昇を低減させることができる。このように、光走査装置の筐体内部の温度上昇を低減させることで、軸受および駆動回路の信頼性を向上させることができる。
【0138】
請求項12に記載の発明では、光走査装置の筐体の外側に電子部品を実装することで、光偏向器の発熱源は光走査装置の筐体外部に配置されることとなるため、光走査装置の筐体内部の温度上昇は低減すると共に、光走査装置の外から電子部品を直接冷却することができる。また、電源および制御信号などのケーブルを接続する接続部を筐体の外側に配設することで、該ケーブルを直接繋ぐことができるため、光走査装置の内部から外部へ中継する中継ケーブルが不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光走査装置を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る光走査装置の光偏向器の制御回路を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る光走査装置に設けられた放熱部材の固定方法を示す分解斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る光走査装置に設けられた放熱部材の他の固定方法を示す分解斜視図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る光走査装置を示す断面図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る光走査装置を示す断面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る光走査装置に設けられた放熱部材の固定方法を示す分解斜視図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る光走査装置に設けられた放熱部材の他の固定方法を示す分解斜視図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係る光走査装置に設けられた放熱部材のその他の固定方法を示す分解斜視図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態に係る光走査装置に設けられた放熱部材のその他の固定方法を示す分解斜視図である。
【図11】本発明の第4の実施の形態に係る光走査装置を示す断面図である。
【図12】本発明の第4の実施の形態に係る光走査装置及びこの光走査装置の底壁を構成するプリント基板を示す分解斜視図である。
【図13】本発明の第4の実施の形態に係る光走査装置の底壁を構成するプリント基板を示す裏面図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態に係る光走査装置のプリント基板の部分拡大図であり、(A)は信号線の接続を示す断面図であり、(B)はホール素子の接続を示す断面図である。
【図15】本発明の第4の実施の形態に係る光走査装置の他の例を示す断面図である。
【図16】本発明の第4の実施の形態に係る光走査装置のその他の例を示す断面図である。
【図17】光走査装置が備えられた一般的なレーザプリンタの斜視図である。
【図18】光走査装置の説明図である。
【図19】従来の光走査装置を示す断面図である。
【図20】筐体内部温度上昇を示すグラフである。
【図21】(A)〜(C)は、従来の光走査装置を示す断面図である。
【図22】光偏向器の回転数と消費電流の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10 光走査装置
18 プリント基板
20 光偏向器
28 ポリゴンミラー(回転多面鏡)
32 モータ
34 駆動マグネット(モータ)
36 駆動コイル(モータ)
44 集積回路
46 ホール素子(位置検出器)
48 貫通穴(第1貫通穴)
50 放熱部材
60 光走査装置
62A 底壁(放熱部材)
66 シリコンラバー(伝導部材)
72 光走査装置
78 貫通穴(第2貫通穴)
80 放熱部材
84 弾性部材(伝導部材)
94 放熱部材
98 弾性部材(伝導部材)
106 光走査装置
110 プリント基板
110A 配線パターン部
111 接続穴
120 光偏向器
128 穴部
134 プリント基板
136 プリント基板(サブ基板)
138 接続穴
144 プリント基板
146 穴部
148 プリント基板(サブ基板)
154 接続穴
Claims (12)
- 光源より出射された光束を偏向走査する回転多面鏡を回転駆動させるモータと、筐体に取付けられ前記モータを制御する集積回路等の電子部品が実装された駆動回路基板と、を備え、
前記駆動回路基板に形成され、前記電子部品の下面側に位置する第1貫通穴と、
前記第1貫通穴を通じて、電子部品と直接的に接触し或いは伝導部材を介して間接的に接触する放熱部材と、
を有することを特徴とする光偏向器。 - 前記駆動回路基板が金属で形成され、駆動回路基板に前記放熱部材が接触していることを特徴とする請求項1に記載の光偏向器。
- 光源より出射された光束を偏向走査する回転多面鏡を回転駆動させるモータと、筐体に取付けられ前記モータを制御する集積回路等の電子部品が実装された駆動回路基板と、を備え、
前記駆動回路基板が金属で形成され、駆動回路基板の上側に前記回転多面鏡が位置し、駆動回路基板の下面に前記電子部品が実装されていることを特徴とする光偏向器。 - 前記駆動回路基板の下面が配線パターン面であり、駆動回路基板に接続穴が形成され、前記接続穴を通じて前記モータを構成する駆動コイルと配線パターンとが電気的に接続されていることを特徴とする請求項3に記載の光偏向器。
- 前記駆動コイルと対面して配設された駆動マグネットに対向して前記駆動回路基板に穴部が形成され、前記駆動マグネットの位置を検出する位置検出器が前記穴部内に配置されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の光偏向器。
- 光源より出射された光束を偏向走査する回転多面鏡を回転駆動させるモータと、筐体に取付けられ前記モータを制御する集積回路等の電子部品が実装された駆動回路基板と、を備え、
前記駆動回路基板の上面に前記回転多面鏡が位置し、駆動回路基板の下面に第1配線パターンが形成されると共に前記電子部品が実装され、駆動回路基板の上面に前記モータを構成する駆動コイルと電気的に接続される第2配線パターンが形成されると共に前記駆動コイルに対面して配設された駆動マグネットの位置を検出する位置検出器が配置され、前記駆動回路基板に形成された接続穴によって前記第1配線パターンと前記第2配線パターンとが電気的に接続されることを特徴とする光偏向器。 - 光源より出射された光束を偏向走査する回転多面鏡を回転駆動させるモータと、前記モータを制御する集積回路等の電子部品が実装された駆動回路基板と、を備え、
前記駆動回路基板の上側に前記回転多面鏡が位置し、駆動回路基板の下面に第1配線パターンが形成されると共に前記電子部品が実装され、
前記モータを構成する駆動コイルと電気的に接続される第2配線パターンが上面に形成されると共に前記駆動コイルに対面して配設された駆動マグネットの位置を検出する位置検出器が配設されたサブ基板が前記駆動回路基板の上面に固定され、駆動回路基板に形成された接続穴によって前記第1配線パターンと前記第2配線パターンとが電気的に接続されることを特徴とする光偏向器。 - 前記駆動回路基板に穴部が形成され、前記穴部に前記サブ基板が架け渡され、穴部内に位置するサブ基板の上面に前記位置検出器が配置されていることを特徴とする請求項7に記載の光偏向器。
- 請求項1又は2に記載の光偏向器が設けられたことを特徴とする光走査装置。
- 前記筐体が金属で形成され、筐体が請求項1又は2に記載の放熱部材であることを特徴とする請求項9に記載の光走査装置。
- 前記筐体の底壁に請求項1に記載の第1貫通穴と連通する第2貫通穴が設けられ、請求項1又は2に記載の放熱部材が筐体外部へ露出していることを特徴とする請求項9に記載の光走査装置。
- 請求項3〜8の何れかに記載の駆動回路基板で筐体の底壁が構成され、外側に電子部品が実装されたことを特徴とする光走査装置。
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