JP2007143205A - 放熱板付きファンモータ - Google Patents
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Abstract
【課題】モータ内部コイルの発熱によるモータ内部温度上昇を抑え, モータ内部の軸受け、電子部品の信頼性を向上させると共にコイル自身の温度を下げる放熱板機構を備えたファンモータを提供する。
【解決手段】軸受け7を内包し、周囲にヨーク3を嵌挿させたメタルハウジング9に基板12,放熱板11,下ヨーク4およびコイル13の順で嵌挿させられる。コイル13から発する熱は、メタルハウジング9を介して放熱板11に伝達される。また、熱の一部は下ヨーク4を介して放熱板11に伝達され外部に導かれるので、効率的にコイル13の熱を発散できる。
【選択図】図1
【解決手段】軸受け7を内包し、周囲にヨーク3を嵌挿させたメタルハウジング9に基板12,放熱板11,下ヨーク4およびコイル13の順で嵌挿させられる。コイル13から発する熱は、メタルハウジング9を介して放熱板11に伝達される。また、熱の一部は下ヨーク4を介して放熱板11に伝達され外部に導かれるので、効率的にコイル13の熱を発散できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、コイルから発する熱を外部に排出する放熱板を設けたファンモータに関する。
モータ出力を大きくとるためモータの入力を高くした場合、コイルで発生する熱量が増加するが、従来は効果的に外部に排出する機構が設けられていない。そのため、コイルの内側にある軸受や電子部品が高温になり、信頼性に問題が生ずることがあった。
また、コイルで発生する熱でコイル自体が高温になり耐熱性からも問題があった。
また、コイルで発生する熱でコイル自体が高温になり耐熱性からも問題があった。
図6,図7は上記従来のファンモータの一例を説明するための図である。
基部10にメタルハウジング9が固定され、メタルハウジング9の外周にコイル13が取り付けられている。ヨーク3はコイル13の上面および外周面に配置されている。基部10とメタルハウジング9の接合部付近に基板17が嵌合され、基板17の上面に接するように下ヨーク4が配置され、その上にコイル13が搭載されている。有底円筒形状のロータ1の内壁にヨーク2およびマグネット5が取り付けられ、ロータ1の中央に固定されたシャフト6は、メタルハウジング9内の軸受け7に回転可能に嵌挿されている。
コイルに流れる電流により発生した熱は、図7に示すようにメタルハウジング9や下ヨーク4を伝って一部は直接外気へ、他の一部は外部空気に接している紙エポキシ製の基板17から外部に放出される。しかしながら、主な放熱媒体と考えられる基板17が熱伝導の良くない紙エポキシ製であるため効率的に外部に放熱することはできなかった。
基部10にメタルハウジング9が固定され、メタルハウジング9の外周にコイル13が取り付けられている。ヨーク3はコイル13の上面および外周面に配置されている。基部10とメタルハウジング9の接合部付近に基板17が嵌合され、基板17の上面に接するように下ヨーク4が配置され、その上にコイル13が搭載されている。有底円筒形状のロータ1の内壁にヨーク2およびマグネット5が取り付けられ、ロータ1の中央に固定されたシャフト6は、メタルハウジング9内の軸受け7に回転可能に嵌挿されている。
コイルに流れる電流により発生した熱は、図7に示すようにメタルハウジング9や下ヨーク4を伝って一部は直接外気へ、他の一部は外部空気に接している紙エポキシ製の基板17から外部に放出される。しかしながら、主な放熱媒体と考えられる基板17が熱伝導の良くない紙エポキシ製であるため効率的に外部に放熱することはできなかった。
一方、モータより発する熱を放出する機構を取り付けたモータ装置に注目すると、関連する技術として特許文献1,2および3が提案されている。
特許文献1は、直流ブラシレスモータの駆動ICをステータから露出させ、放熱板を取り付けたもので、駆動IC(電子部品)に対する冷却の構造を開示するものである。
また、特許文献2のファン構造は、発熱する電子部品の基板の反対面に放熱膜を配置するもので、電子部品と放熱膜は基板のエッジ部に位置するように構成したものである。
特許文献3のブラシレスモータは、駆動回路を固定子の径方向であってコイルの外側に基板の電子部品実装面が前記固定子の端面と平行になるように配置して駆動回路の冷却性能を向上させたものを開示するものである。
特開2002−223553号公報
特開2004−319949号公報
特開2005−130659号公報
特許文献1は、直流ブラシレスモータの駆動ICをステータから露出させ、放熱板を取り付けたもので、駆動IC(電子部品)に対する冷却の構造を開示するものである。
また、特許文献2のファン構造は、発熱する電子部品の基板の反対面に放熱膜を配置するもので、電子部品と放熱膜は基板のエッジ部に位置するように構成したものである。
特許文献3のブラシレスモータは、駆動回路を固定子の径方向であってコイルの外側に基板の電子部品実装面が前記固定子の端面と平行になるように配置して駆動回路の冷却性能を向上させたものを開示するものである。
しかしながら、特許文献1は、上述したように駆動IC自体を直接放熱板で冷却するものであり、特許文献2は、基板に搭載された電子部品の放熱を行うため放熱膜を基板のエッジなどに設けたものであり、特許文献3は、配置構造によって駆動回路を冷却するようにしたものであり、いずれの提案もコイルから発する熱に対して特別の冷却機構を設けているものではない。
本発明は上記状況に鑑み成したもので、その目的は、モータ内部コイルの発熱によるモータ内部温度上昇を抑え, モータ内部の軸受け、電子部品の信頼性を向上させると共にコイル自身の温度を下げる放熱板機構を備えたファンモータを提供することにある。
前記目的を達成するために本発明の請求項1は、外周にコイルが嵌合され、内部に軸受けを取付けるための略円筒形メタルハウジングを有するファンモータにおいて、前記コイル下部に配置されたヨークと基板との間に放熱のための非磁性体金属板を挟み込み、前記コイルから発する熱を前記メタルハウジングおよびヨークを介して前記非磁性体金属板に伝導させモータ外部に排出することを特徴とする。
本発明の請求項2は、請求項1記載の発明において前記非磁性体金属板は、円形または矩形形状であり、その周囲面は凹凸状のフィンを形成したことを特徴とする。
本発明の請求項3は、請求項1または2記載の発明において前記非磁性体金属板の周縁は、前記基板の周縁より外側に突出させたことを特徴とする
本発明の請求項2は、請求項1記載の発明において前記非磁性体金属板は、円形または矩形形状であり、その周囲面は凹凸状のフィンを形成したことを特徴とする。
本発明の請求項3は、請求項1または2記載の発明において前記非磁性体金属板の周縁は、前記基板の周縁より外側に突出させたことを特徴とする
上記構成によれば、ファンモータの発熱を外部に効率的に排出できモータ内部温度上昇を抑えることにより従来より高出力のモータを提供できる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳しく説明する。
図1は、本発明による放熱板付きファンモータの実施の形態を示す断面図である。
この実施の形態におけるロータ1,ヨーク2,3,下ヨーク4,マグネット5,シャフト6,軸受け7,軸受板8,メタルハウジング9および基部10は図6の構成と異なるところはない。
基板12の上に放熱板11を搭載し、下ヨーク4に対し放熱板11を接触させた構成を採用している。
図1は、本発明による放熱板付きファンモータの実施の形態を示す断面図である。
この実施の形態におけるロータ1,ヨーク2,3,下ヨーク4,マグネット5,シャフト6,軸受け7,軸受板8,メタルハウジング9および基部10は図6の構成と異なるところはない。
基板12の上に放熱板11を搭載し、下ヨーク4に対し放熱板11を接触させた構成を採用している。
図2にファンモータの中心部付近の部品の分解斜視図を示す。
基板12は円形であり、その裏面にはモータ駆動回路の半導体素子や他の電子素子(図示されていない)が実装されている。基板12の上に円板薄型形状の放熱板11が搭載され、さらにその上に円板形状でツメ部4bを有する下ヨーク4が搭載される。メタルハウジング9は円筒形状で、小径部9aと大径部9bを有している。メタルハウジング9の小径部9aは上記下ヨーク4,放熱板11および基板12の貫通孔4a,11aおよび12aに嵌合させられている。放熱板11の外径は基板12の外径と略同じである。コイル13はメタルハウジング9の大径部9bの外周に嵌合させられている。
コイル13で発生する熱は、コイル内周面からメタルハウジング9に伝達させる。メタルハウジング9に伝達した熱はその外周面9aから放熱板11の貫通孔11a内壁を介して放熱板11に伝達される。また、コイル13で発生する熱の一部は、コイル下面から下ヨーク4を介して放熱板11に伝達される。
基板12は円形であり、その裏面にはモータ駆動回路の半導体素子や他の電子素子(図示されていない)が実装されている。基板12の上に円板薄型形状の放熱板11が搭載され、さらにその上に円板形状でツメ部4bを有する下ヨーク4が搭載される。メタルハウジング9は円筒形状で、小径部9aと大径部9bを有している。メタルハウジング9の小径部9aは上記下ヨーク4,放熱板11および基板12の貫通孔4a,11aおよび12aに嵌合させられている。放熱板11の外径は基板12の外径と略同じである。コイル13はメタルハウジング9の大径部9bの外周に嵌合させられている。
コイル13で発生する熱は、コイル内周面からメタルハウジング9に伝達させる。メタルハウジング9に伝達した熱はその外周面9aから放熱板11の貫通孔11a内壁を介して放熱板11に伝達される。また、コイル13で発生する熱の一部は、コイル下面から下ヨーク4を介して放熱板11に伝達される。
図3にコイルで発生した熱の放熱の経路を示す。
コイル13に発生した熱は上記のように放熱板11に伝達され、放熱板11の空気に接している上面11bおよび周面11cより放熱される。放熱板11の材質は、非磁性体の銅やアルミニュウムのような熱伝導良好な材質が用いられ、さらに、メタルハウジング9も熱伝導のよい材質が使用される。
コイル13に発生した熱は上記のように放熱板11に伝達され、放熱板11の空気に接している上面11bおよび周面11cより放熱される。放熱板11の材質は、非磁性体の銅やアルミニュウムのような熱伝導良好な材質が用いられ、さらに、メタルハウジング9も熱伝導のよい材質が使用される。
図4は、放熱板の他の実施の形態を示す部分断面図である。
基板12の上に配置される放熱板14の外径を基板12の周縁より14aに示すように外側に突出させ、空気に接する放熱板14の面積を増大させることにより、より高い放熱性能を得ることができる。
図5は、放熱板周縁にフィン15aを設けた例を示す図である。
円形状の放熱板15の外周面は矩形凹凸に形成され、外周面の空気に接する面を増大させることにより、さらに放熱量を増加させることができる。
基板12の上に配置される放熱板14の外径を基板12の周縁より14aに示すように外側に突出させ、空気に接する放熱板14の面積を増大させることにより、より高い放熱性能を得ることができる。
図5は、放熱板周縁にフィン15aを設けた例を示す図である。
円形状の放熱板15の外周面は矩形凹凸に形成され、外周面の空気に接する面を増大させることにより、さらに放熱量を増加させることができる。
上記実施の形態では放熱板を円形金属薄板の例を説明したが、円形に限ることはなく矩形形状またはその他の形状であっても良い。また、外周面に矩形凹凸形状のフィンを設けている例を示しているが、フィンの形状は三角形状,曲線形状などでも良い。
本発明の構成により放熱板が存在しない従来システムより、コイル温度上昇を抑えることが確認された。一例として、放熱板に銅を用いた場合、放熱板がないモータと比較してコイル温度上昇を4℃抑えることができた。また、コイル温度上昇抑制効果によって、モータの入力をさらに高めることができ、ファンの性能アップが可能となった。
設置占有領域が比較的小さくて高出力を得ることができるモータファンで、小形装置や高出力デバイスに適用できる。
1 ロータ
2,3 ヨーク
4 下ヨーク
5 マグネット
6 シャフト
7 軸受け
8 軸受板
9 メタルハウジング
10 基部
11,14,15 放熱板
12 基板
2,3 ヨーク
4 下ヨーク
5 マグネット
6 シャフト
7 軸受け
8 軸受板
9 メタルハウジング
10 基部
11,14,15 放熱板
12 基板
Claims (3)
- 外周にコイルが嵌合され、内部に軸受けを取付けるための略円筒形メタルハウジングを有するファンモータにおいて、
前記コイル下部に配置されたヨークと基板との間に放熱のための非磁性体金属板を挟み込み、前記コイルから発する熱を前記メタルハウジングおよびヨークを介して前記非磁性体金属板に伝導させモータ外部に排出することを特徴とする放熱板付きファンモータ。 - 前記非磁性体金属板は、円形または矩形形状であり、その周囲面は凹凸状のフィンを形成したことを特徴とする請求項1記載の放熱板付きファンモータ。
- 前記非磁性体金属板の周縁は、前記基板の周縁より外側に突出させたことを特徴とする請求項1または2記載の放熱板付きファンモータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005329191A JP2007143205A (ja) | 2005-11-14 | 2005-11-14 | 放熱板付きファンモータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005329191A JP2007143205A (ja) | 2005-11-14 | 2005-11-14 | 放熱板付きファンモータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007143205A true JP2007143205A (ja) | 2007-06-07 |
Family
ID=38205401
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005329191A Pending JP2007143205A (ja) | 2005-11-14 | 2005-11-14 | 放熱板付きファンモータ |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2007143205A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106655593A (zh) * | 2016-12-08 | 2017-05-10 | 浙江嘉熙科技有限公司 | 基于相变抑制散热板的马达 |
US10971193B2 (en) | 2017-08-08 | 2021-04-06 | Sony Semiconductor Solutions Corporation | Base unit and optical disk device |
-
2005
- 2005-11-14 JP JP2005329191A patent/JP2007143205A/ja active Pending
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