JP2004285458A - 固体電解質膜及び該固体電解質膜を使用した電気化学システム - Google Patents

固体電解質膜及び該固体電解質膜を使用した電気化学システム Download PDF

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Abstract

【課題】イオン伝導性固体電解質膜を工業的製法により連続生産可能として、安価でかつ高性能なプロトン伝導性固体電解質膜あるいは水酸化物イオン伝導性固体電解質膜と、該イオン伝導性固体電解質膜を使用した電気化学システムを提供することを目的とする。
【解決手段】珪酸化合物,タングステン酸化合物,モリブデン酸化合物,錫酸化合物,ジルコン酸化合物から選択した少なくとも一種類の化合物とポリビニルアルコールとの複合化合物を含む前駆体水溶液を、厚さを制御して平滑面上に膜状に流延あるいは塗布し、加熱により成膜して得た固体電解質膜を基本とし、具体的には上記前駆体水溶液を所定寸法の口型あるいはスリットから押し出すか、所定のギャップを有して取り付けられたブレードでならすことによって厚さを制御して平滑面上に膜状に流延あるいは塗布し、加熱により成膜する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は燃料電池等に適用可能なプロトン(水素イオン)伝導性固体電解質膜あるいは水酸化物イオン伝導性固体電解質膜と、該イオン伝導性固体電解質膜を使用した電気化学システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からプロトン伝導性固体電解質膜を用いた電気化学システムとして、燃料電池、除湿機あるいは電気分解型水素生成装置などの電解装置が実用化されており、常温作動型プロトン伝導性固体電解質膜の用途は多岐に亘っている。例えば固体高分子型燃料電池は、下記の(1)式に示したように負極に供給される水素の電気化学的酸化反応、(2)式に示したように正極に供給される酸素の電気化学的還元反応及びその間の電解質膜中のプロトン移動からなる反応によって電流が流れ、電気エネルギーが取り出される。
→ 2H+2e …………………………(1)
1/2O+ 2H+2e → HO ………………(2)
【0003】
負極に供給される燃料がメタノール等の水素以外のものを用いる燃料電池もあるが、この場合でも燃料が負極で電気化学的に酸化されてプロトンを放出する反応は同様に行われており、プロトン伝導性固体電解質膜を利用して作動させることができる。
【0004】
電解装置としては例えば電気分解型水素生成装置が実用化されている。この電気分解型水素生成装置は、燃料電池における前記(1)式と(2)式の反応とは逆の反応で水素を生成するものであって、水と電力だけでオンサイトに純度の高い水素が得られるので、水素ボンベが不要になるという利点がある。又、固体電解質膜の利用によって電解質を含まない真水を導入するだけで容易に電気分解を行うことができる。製紙業の分野においても同様なシステムによって漂白用の過酸化水素を下記の(3)式を用いた電解法によりオンサイトに製造する試みがなされている(非特許文献1参照)。
+ HO+2e → HO + OH ……………(3)
【0005】
除湿機は燃料電池や水素生成装置と同様にプロトン伝導性固体電解質膜を正負両極で挟む構造であり、正負両極間に電圧を印加すると、正極では下記の(4)式の反応によって水が酸素とプロトンに分解され、固体電解質膜を通って負極に移動したプロトンが(5)式の反応によって再び空気中の酸素と結合して水に戻り、これらの反応の結果として正極側から負極側に水が移動したことによって正極側で除湿される。
O → 1/2O+2H+2e …………………(4)
1/2O+ 2H+2e → HO …………………(5)
【0006】
電気分解型水素生成装置と同様な動作原理によって水を分解して除湿することも可能であり、水分蒸発冷風機と組み合わせた空調機も提案されている(非特許文献2参照)。
【0007】
上記により実用化されているシステムは何れも固体電解質膜としてナフィオン膜(Nafion)に代表されるパーフルオロスルホン酸系イオン交換膜が用いられている。また、各種センサ、エレクトロクロミックデバイスなども本質的には上記と同様な動作原理に基づくシステムであり、正極,負極の異なる2種の酸化還元対間の電解質膜中をプロトンが移動することによって作動するので、プロトン伝導性固体電解質膜を用いることができる。現在ではこれらプロトン伝導性固体電解質膜を用いたシステムの実証研究も行われている。
【0008】
水素センサは、例えば上記(4)式,(5)式の反応において水素が導入された場合の水素濃度による電極電位の変化を利用することができる。更に電極電位の変化あるいはイオン伝導度の変化を利用して湿度センサに応用することも可能である。
【0009】
エレクトロクロミックデバイスは、例えば負極にWO等を用いて電場をかけると下記の(6)式の反応によって発色することを利用しており、表示デバイスや遮光ガラスへの用途が考えられている。このシステムも負極に対するプロトンの授受によって動作し、プロトン伝導性固体電解質膜が利用できる。
WO+xH+xe → HxWO(発色)………………(6)
【0010】
その外にも原理的にプロトン伝導性固体電解質膜を利用して作動する電気化学システムとして、一次電池,二次電池,光スイッチ,電解水製造装置等が挙げられる。二次電池の例としてのニッケル水素電池は、負極に水素吸蔵合金、正極に水酸化ニッケル、電解液としてアルカリ電解液を用いており、下記の(7)式,(8)式に示したように充放電時に負極ではプロトンの電気化学的酸化還元と水素吸蔵合金への水素の吸蔵が起こる。
〔充電〕 HO + e → H(吸蔵)+ OH …………(7)
〔放電〕 H(吸蔵)+ OH → HO + e …………(8)
【0011】
正極では下記の(9)式,(10)式に示したように水酸化ニッケルの電気化学的酸化還元反応が起きる。
〔充電〕 Ni(OH)+OH → NiOOH+HO+e ……(9)
〔放電〕 NiOOH+HO+e →Ni(OH)+OH ……(10)
この電池の充放電反応は電解質膜中をプロトンもしくは水酸化物イオンが移動することによって成立し、原理的にはプロトン伝導性固体電解質膜を利用することができるが、従来は固体電解質ではないアルカリ電解液が用いられている。
【0012】
光スイッチとしては例えばイットリウムを負極に使用したものが提案されている(非特許文献3を参照)。これは電場をかけることによってイットリウムが下記の(11)式のように水素化されて光を透過するので、光の透過と不透過を電場により切り替えることができる。このシステムも原理的にはプロトン伝導性固体電解質膜を利用することができるが、従来は通常アルカリ電解液が用いられている。
Y+3/2HO+3e → YH+3OH ……………(11)
【0013】
電解水は電解反応を行った水であり、還元側、酸化側で効能が異なるが、健康に良い作用,殺菌作用,洗浄作用,農作物の生育を促進する作用があり、飲料水,食品用水,洗浄水,農業用水などの様々な用途がある。電解反応は水が電解質を含むことで促進されるが、水に電解質を溶解させると、使用の際その電解質を除去する必要が生じる場合がある。固体電解質膜を用いた場合には電解質膜除去の手間が必要なくなる。
【0014】
従来から以上の電気化学システムに使用されている常温作動型プロトン伝導性固体電解質膜は、多くの場合ナフィオン膜(Nafion)に代表されるパーフルオロスルホン酸系高分子のイオン交換膜である。しかしながらパーフルオロスルホン酸系の電解質膜は、主として製造工程の複雑さに起因して高価格であるという問題がある。これらの電解質膜の量産効果によってある程度の低価格化が期待されるものの限界があり、安価な代替材の出現が希求されているのが現状である。
【0015】
ところでパーフルオロスルホン酸系の電解質膜に代わる安価な高イオン導電性の電解質膜材料としてポリビニルアルコールと各種無機化合物との複合化合物が提案されている。これは例えばポリビニルアルコールと珪酸化合物(特許文献1を参照)、ポリビニルアルコールとタングステン酸化合物(特許文献2を参照)、ポリビニルアルコールとモリブデン酸化合物(特許文献2を参照)、ポリビニルアルコールと錫酸化合物(特許文献3を参照)、ポリビニルアルコールとジルコン酸化合物(特許文献4,5を参照)のミクロレベルでの複合化合物を基本としており、水溶液中にポリビニルアルコールの共存下で無機化合物の原料塩を中和するという簡単な工程で製造可能である。ポリビニルアルコールの側は無機化合物との複合化によって耐水性、強度とともにプロトン伝導性が付与され、無機化合物の側はポリビニルアルコールとの複合化によって柔軟性が付与されるため、結果として高性能な固体電解質膜が製造される。
【0016】
また、パーフルオロスルホン酸系など従来の固体電解質膜と異なり、上記複合化合物にはアルカリ型においても高いイオン導電性を示すものがあり、従来適用が困難であった一次電池,二次電池,光スイッチ等にも使用することができる。更にアルカリ型固体電解質膜が開発されることによって実用化が容易となる二次電池,即ち二価以上の多価金属を負極に用いた高エネルギー密度電池もある。例えば負極に酸化亜鉛、正極にニッケル水素電池と同じ水酸化物ニッケルを用いたニッケル亜鉛電池を例に挙げることができる。ニッケル亜鉛電池は下記の(12)式,(13)式に示すように負極では充電時に酸化亜鉛が還元されて金属亜鉛となり、放電時には逆に亜鉛が電気化学的に酸化されて酸化亜鉛に戻る。
〔充電〕 ZnO+HO+2e → Zn+2OH ……(12)
〔放電〕 Zn+2OH →ZnO+HO+2e ……(13)
【0017】
ニッケル亜鉛電池は亜鉛が二価であるため高い貯蔵エネルギーを持つが、酸化亜鉛の溶出やそれに伴う針状金属亜鉛、即ちデンドライトの生成と短絡の問題、あるいは自己放電の問題により実用化が難しいという課題がある。しかし固体電解質膜を用いることでこれらの課題を解決することができる。また、正極として空気極を用いた空気亜鉛電池も酸素の亜鉛極への拡散が抑制され、容易に充電可能な電池が得られる。更に二価以上の金属は亜鉛以外にも銅,コバルト,鉄,マンガン,クロム,バナジウム,錫,モリブデン,ニオブ,タングステン,珪素,ホウ素,アルミニウム等多数存在するので、固体電解質膜の適用によってこれらの多価金属を用いた二次電池の実用化が可能となる。
【0018】
電池以外の用途においてもアルカリ型であることによって電極その他の周辺材料として使用できる素材が必ずしも貴金属など耐酸性のものに限定されず、システム全体として低コスト化できるというメリットがある。
【0019】
【特許文献1】
特開2003−007133号
【特許文献2】
特願2001−335314号
【特許文献3】
特願2002−4151号
【特許文献4】
特願2002−35832号
【特許文献5】
特願2002−310093号
【非特許文献1】
電気化学,69,No3,154−159(2001)
【非特許文献2】
平成12年電気学会全国大会講演論文集,P3373(2000)
【非特許文献3】
J.Electrochem.Soc.,Vol.143,No.10,3348−3353(1996)
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
上記ポリビニルアルコールと無機化合物との複合化合物からなる固体電解質膜は安価,高性能で広い用途に適用できるという多くのメリットを持つにも拘わらず工業的に膜加工するための製造条件が十分に確立されていないという問題がある。例えば上記特許文献1,特許文献2,特許文献3,特許文献4,特許文献5には膜加工するために前駆体水溶液を加熱して水分を飛ばすことによって成膜するキャスティング法が示されているが、低濃度,低粘度の前駆体水溶液をシャーレに注いで加熱する方法しか開示されていない。この方法はバッチ式生産方式であるため生産効率が必ずしも良好ではなく、かつ、厚さの均一性制御が困難であり、大面積の固体電解質膜を製造する方法としては適していないという問題がある。
【0021】
そこで本発明は上記従来から提供されているイオン伝導性固体電解質膜が有している問題点を解決して、工業的製法により連続生産可能としたことにより、安価でかつ高性能なプロトン伝導性固体電解質膜あるいは水酸化物イオン伝導性固体電解質膜と、該イオン伝導性固体電解質膜を使用した電気化学システムを提供することを目的とするものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、珪酸化合物,タングステン酸化合物,モリブデン酸化合物,錫酸化合物,ジルコン酸化合物から選択した少なくとも一種類の化合物とポリビニルアルコールとの複合化合物を含む前駆体水溶液を、厚さを制御して平滑面上に膜状に流延あるいは塗布し、加熱により成膜して得た固体電解質膜を基本とし、具体的には上記複合化合物を含む前駆体水溶液を所定寸法の口型あるいはスリットから押し出すか、所定のギャップを有して取り付けられたブレードでならすことによって厚さを制御して平滑面上に膜状に流延あるいは塗布し、加熱により成膜する。
【0023】
上記手段に代えて前駆体水溶液をディップコート法,スピンコート法によって厚さを制御して平滑面上に膜状に流延あるいは塗布することもできる。前駆体水溶液の加熱温度が該前駆体水溶液の流動性が消失するまでは80℃以下、流動性が消失してからは100℃以上の温度になるように制御する。また、前駆体水溶液を平滑面上に膜状に流延あるいは塗布してから、更に重ねて前駆体水溶液を膜状に流延あるいは塗布して固体電解質膜を得ている。
【0024】
固体電解質膜は珪酸化合物,タングステン酸化合物,モリブデン酸化合物,錫酸化合物,ジルコン酸化合物から選択された少なくとも一種類の化合物とポリビニルアルコール及び水からなる複合化合物を含み、固体電解質膜に含まれる複合化合物がリン,ホウ素,アルミニウム,チタン,カルシウム,ストロンチウム,バリウム化合物の少なくとも一種類を含んでいる。
【0025】
前駆体水溶液はポリビニルアルコールの共存する水溶液中で珪酸,タングステン酸,モリブデン酸,錫酸から選択された少なくとも一種類のアルカリ金属塩を酸により中和するか、塩化ジルコニウムあるいはオキシ塩化ジルコニウムをアルカリにより中和することによって作成される。このとき、中和前の原料液がリン酸,ホウ酸から選択された少なくとも一種類のアルカリ金属塩又はアルミニウム塩,チタン塩,カルシウム塩,ストロンチウム塩,バリウム塩,ホウ酸から選択された少なくとも一種類を含んでいる。
【0026】
本発明により得られた固体電解質膜は、燃料電池,スチームポンプ,除湿機,空調機器,エレクトロクロミックデバイス,電解装置,電気分解型水素生成装置,電解過酸化水素製造装置,電解水製造装置,湿度センサ,水素センサ,一次電池,二次電池,光スイッチシステムあるいは多価金属を用いた新たな電池システムに適用可能である。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下本発明にかかるイオン伝導性固体電解質膜及び該固体電解質膜を使用した電気化学システムの具体的な実施形態を説明する。本発明は珪酸化合物,タングステン酸化合物,モリブデン酸化合物,錫酸化合物,ジルコン酸化合物から選択した少なくとも一種類の化合物とポリビニルアルコールとの複合化合物を含む前駆体水溶液を厚さを制御して平滑面上に膜状に流延あるいは塗布し、加熱により成膜して得た固体電解質膜と、この固体電解質膜を使用した電気化学システムを提供することが大きな特徴となっている。以下に本発明の実施例1,2と比較例に基づいて電解質膜の作成方法を説明する。尚、本願発明はこれら実施例の記載内容に限定されるものではない。
【0028】
〔実施例1〕
電解質膜を作成するため、先ず平均分子量が3100〜3900でケン化度が86〜90%のポリビニルアルコールの10重量%水溶液100ccに、タングステン酸ナトリウム二水和物(NaWO・2HO)7.5重量%、リン酸三ナトリウム(NaPO・12HO)3重量%の混合水溶液30cc及び珪酸ナトリウム3重量%水溶液10ccを加えて原料水溶液とし、この原料水溶液を撹拌しながら1.2M濃度の塩酸を20cc滴下して中和し、粘稠な前駆体水溶液を作成した。この前駆体水溶液を密閉容器内に入れ、真空ポンプで減圧することにより脱泡処理した。
【0029】
そしてマイクロメータを用いて台座とのギャップを調節できるブレードが装着されたコーティング装置(R K Print Coat Instruments Ltd.製 Kコントロールコータ202)の平滑な台座の上にポリエステルフィルムを敷き、その上に脱泡処理した前駆体水溶液を流延した。この時台座は55℃〜65℃になるように制御しながら加熱した。
【0030】
前駆体水溶液を台座の上に流延してすぐにギャップを1.5mmに調節したブレードを一定速度で前駆体水溶液上を掃引して一定の厚みにならした。そのまま55℃〜65℃で加熱しながら放置することによって水分を飛ばし、流動性が消失した段階で台座の温度を105℃〜110℃まで引き上げ、その状態を保って1時間の加熱処理を行った。その後台座の上に生成した膜を剥離し、水洗後乾燥した。
【0031】
このようにして作成した固体電解質膜は、表面が平滑であって厚さと品質はほぼ均一である。他の系の固体電解質膜、即ち珪酸化合物,モリブデン酸化合物,錫酸化合物,ジルコン酸化合物から選択された少なくとも一種類の化合物とポリビニルアルコールからなる複合化合物を基本とした固体電解質膜も前駆体水溶液の状態は同様であり、上記と略同一の結果をもたらすことができる。また、固体電解質膜に含まれる複合化合物がリン,ホウ素,アルミニウム,チタン,カルシウム,ストロンチウム,バリウム化合物の少なくとも一種類を含んでいる場合も前駆体水溶液の状態は同様であり、上記と略同一の結果をもたらすことができる。
【0032】
上記の操作における前駆体水溶液の厚さ制御は、ブレードを一定速度で掃引して均一にならすことによって行っているが、この操作に代えて前駆体水溶液を所定寸法の口型あるいはスリットから押し出すことによっても同様な厚さ制御を行うことができる。
【0033】
〔実施例2〕
実施例1と同一の粘稠な前駆体水溶液を作成し、この前駆体水溶液を密閉容器内に入れて真空ポンプで減圧することにより脱泡処理した後、55℃〜65℃に加熱した台座の上に流延してすぐにギャップを0.5mmに調節したブレードを一定速度で前駆体水溶液上を掃引して一定の厚みにならした。そのまま55℃〜65℃で加熱しながら放置することによって水分を飛ばし、流動性がほぼ消失した段階で再度上から重ねて前駆体水溶液を流延し、すぐに再びギャップを0.5mmに調節したブレードを一定速度で前駆体水溶液上を掃引して一定の厚みにならした。この操作をもう一度繰り返した後、台座の温度を105℃〜110℃まで引き上げ、その状態を保って1時間の加熱処理を行った。その後台座の上に生成した膜を剥離し、水洗後乾燥した。
【0034】
このようにして作成した固体電解質膜は、実施例1と同様に表面が平滑であって厚さと品質はほぼ均一であり、実施例1と較べてクレーターとかピンホール等の欠陥出現頻度は大幅に減少していることが判明した。
【0035】
上記の操作において、前駆体水溶液の粘度あるいは塗布する平滑面の移動速度により厚さが制御できる場合には、ブレードを使用しないで前駆体水溶液をディップコート法もしくはスピンコート法によって厚さを制御して平滑面上に膜状に流延あるいは塗布することも可能である。前駆体水溶液を流延あるいは塗布する平滑面の材質は、該前駆体水溶液を汚染せず、離型性があるものであればよく、上記ポリエステル以外にもポリエチレン,ポリプロピレン,ナイロン,フッ素樹脂,金属等が使用できる。連続製造の場合には前駆体水溶液を流延あるいは塗布する平滑面として移動するベルトとかドラムを用いてもよい。
【0036】
実施例2のように前駆体水溶液を平滑面上へ流延あるいは塗布して、再度上から重ねて前駆体水溶液を流延あるいは塗布することが好ましく、重ね塗りの方法はどのようなものであってもよい。連続製造の場合には前駆体水溶液の供給口を複数設ける等の方法も採用可能である。
【0037】
〔比較例1〕
実施例1と同一の粘稠な前駆体水溶液を作成し、この前駆体水溶液を密閉容器内に入れて真空ポンプで減圧することにより脱泡処理した後、85℃〜95℃に加熱した台座の上に流延してすぐにギャップを1.5mmに調節したブレードを一定速度で前駆体水溶液上を掃引して一定の厚みにならした。そのまま85℃〜95℃で加熱しながら放置することによって水分を飛ばした。しかし作成した固体電解質膜には多数のひび割れが生じており、充分な品質の電解質膜は得られなかった。
【0038】
本発明では前駆体水溶液を厚さを制御して平滑面上に膜状に流延あるいは塗布してから加熱することにより成膜しているが、前駆体水溶液の平滑面上への流延あるいは塗布操作と平滑面の移動とを連続的に行うことによって工業的な連続生産が可能となる。前駆体水溶液の厚さを制御して平滑面上に膜状に流延あるいは塗布するためには、前駆体水溶液はある程度流動性を抑えた粘稠で高濃度なものである必要がある。流動性の低い高濃度前駆体水溶液を80℃よりも高い温度で一気に加熱すると、水分の急激な減少により厚み方向ではない面方向の急速な収縮により膜にひび割れが生じる問題がある。
【0039】
本発明が対象としている無機化合物とポリビニルアルコールの複合化合物を基本とした固体電解質膜材料は、珪酸化合物,タングステン酸化合物,モリブデン酸化合物,錫酸化合物,ジルコン酸化合物の縮重合とかこれらの無機化合物とポリビニルアルコールとの結合を促進するためには、100℃以上の温度で加熱することが好ましい。本発明では前駆体水溶液が固化するまでは80℃以下の温度で加熱し、その後100℃以上の温度で加熱することによって前記ひび割れの問題もなく、構成物が強固に結合した固体電解質膜を作成することができる。
【0040】
前駆体水溶液の局部的な不均一とか、成膜時に前駆体水溶液上に落下する塵埃の影響により、固体電解質膜の厚みが極端に薄いクレーター及びピンホール等の欠陥が生じるケースもあるが、前記したように平滑面上に膜状に流延あるいは塗布した前駆体水溶液上から、一度以上重ねて前駆体水溶液を流延あるいは塗布することによって上記欠陥の生じる確率は大幅に減少する。仮に一度目の流延あるいは塗布操作で欠陥が生じても、二度目,三度目の重ね塗りにより欠陥は消失する。
【0041】
また、前駆体水溶液を作成する際に、濾過処理を施して塵埃,ゴミ,不純物,未溶解原料を取り除くことによって生成する膜の欠陥を抑制することができる。又、成膜工程において装置周辺の除塵処理を行うことにより、生成する膜の欠陥を抑制することができる。前駆体水溶液の脱泡処理は減圧脱泡の外に遠心法を用いることもできる。
【0042】
前駆体水溶液はポリビニルアルコールの共存する水溶液中で珪酸,タングステン酸,モリブデン酸,錫酸から選択された少なくとも一種類のアルカリ金属塩を酸により中和するか、又は塩化ジルコニウムあるいはオキシ塩化ジルコニウムをアルカリにより中和することによって作成されるが、珪酸,タングステン酸,モリブデン酸,錫酸のアルカリ金属塩は水に溶解するものであればどのような種類の金属塩でもよく、アルカリ金属イオンの種類,酸素,陽イオンの比率,含水率もどのようなものでもよい。ジルコニウム塩及びオキシジルコニウム塩も水に溶解するものであればどのような種類のものでもよく、酸素,陰イオンの比率、含水率もどのようなものでもよい。
【0043】
前駆体水溶液は本発明の成膜操作を行う際に厚さ制御が十分に行えるだけの粘稠さがあれば、粘度はどのようなものでもよい。尚、本発明における水溶液とは本質的に水が溶媒になっていることを意味しており、水分含有量よりも小量の他の溶媒成分が存在することもある。
【0044】
本発明では、固体電解質膜を構成する複合化合物中にりリン,ホウ素,アルミニウム,チタン,カルシウム,ストロンチウム,バリウム化合物の少なくとも一種類を含むことができるが、これらの化合物の添加は中和前の原料液にリン酸,ホウ酸から選択された少なくとも一種類のアルカリ金属塩又はアルミニウム塩,チタン塩,カルシウム塩,ストロンチウム塩,バリウム塩,ホウ酸から選択された少なくとも一種類を含ませることによって行われる。リン酸,ホウ酸のアルカリ金属塩は水に溶解するものであればどのような種類のものでもよく、アルカリ金属イオンの種類,酸素,陽イオンの比率,含水率もどのようなものでもよい。アルミニウム塩,チタン塩,カルシウム塩,ストロンチウム塩,バリウム塩も水に溶解するものであればどのような種類のものでもよく、陰イオンの種類,含水率はどのようなものでもよい。又、予めタングステン酸あるいはモリブデン酸とリン酸,珪酸,ホウ酸が化合したタングストリン酸,モリブドリン酸,シリコタングステン酸,シリコモリブデン酸,タングストホウ酸,モリブドホウ酸などヘテロポリ酸あるいはその塩を原料として用いることができる。
【0045】
中和に用いる酸又はアルカリの種類は、珪酸,タングステン酸,モリブデン酸,錫酸のアルカリ金属塩又は塩化ジルコニウムあるいはジルコニウム塩又はオキシジルコニウム塩の中和が行えるものであればどのようなものでもよく、塩酸,硫酸,リン酸,水酸化ナトリウム,水酸化リチウム等が使用可能である。
【0046】
本発明により得られた固体電解質膜は安価な原料を使用しており、簡単な水溶液プロセスを基本としているため、既存のパーフルオロスルホン酸系電解質膜よりも大幅に安価である。
【0047】
本発明にかかる固体電解質膜はプロトン伝導性あるいは水酸化物イオン伝導性であることにより、従来のパーフルオロスルホン酸系イオン交換膜と同様に燃料電池,スチームポンプ,除湿機,空調機器,エレクトロクロミックデバイス,電解装置,電気分解型水素生成装置,電解過酸化水素製造装置,電解水製造装置,湿度センサ,水素センサに応用することができる。この固体電解質膜はアルカリ型でも高いイオン伝導性を示すため、一次電池,二次電池,光スイッチシステム等の電気化学システムあるいは多価金属を用いた新たな電池システムに適用することができる。
【0048】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば珪酸化合物,タングステン酸化合物,モリブデン酸化合物,錫酸化合物,ジルコン酸化合物から選択した少なくとも一種類の化合物とポリビニルアルコールとの複合化合物を含む前駆体水溶液を、厚さを制御して平滑面上に膜状に流延あるいは塗布し、加熱により成膜して得た固体電解質膜を基本とし、上記複合化合物を含む前駆体水溶液を所定寸法の口型あるいはスリットから押し出すか、所定のギャップを有して取り付けられたブレードでならすことによって厚さを制御して平滑面上に膜状に流延あるいは塗布するか、前駆体水溶液をディップコート法,スピンコート法によって厚さを制御して平滑面上に膜状に流延あるいは塗布することにより、低価格なイオン伝導性固体電解質膜と、該固体電解質膜を使用した電気化学システムを提供することができる。
【0049】
特に従来のポリビニルアルコールと無機化合物との複合化合物からなる固体電解質膜は工業的に膜加工することが困難であり、何れもバッチ式生産方式であるため生産効率が必ずしも良好ではなく、かつ、厚さの均一性制御が困難であって大面積の固体電解質膜を製造することができないという問題点があったが、本発明にかかる固体電解質膜は前駆体水溶液を厚さを制御して平滑面上に膜状に流延あるいは塗布して成膜しており、平滑面上への流延あるいは塗布操作と平滑面の移動とを連続的に行うことによって工業的な連続生産が可能となる。また、加熱温度を制御することによってひび割れ等の欠陥を防ぎ、更に平滑面上に膜状に流延あるいは塗布した前駆体水溶液上から、更に重ねて前駆体水溶液を流延あるいは塗布することによって前駆体水溶液の局部的な不均一とか塵埃の影響によるクレーター及びピンホール等の欠陥発生を防止することができる。
【0050】
従って本発明によれば、従来から提供されているイオン伝導性固体電解質膜が有している問題点を解決して、工業的製法により連続生産可能としたことによって、安価でかつ高性能なプロトン伝導性固体電解質膜あるいは水酸化物イオン伝導性固体電解質膜と、該イオン伝導性固体電解質膜を使用した電気化学システムを提供することが可能となる。本発明のイオン伝導性固体電解質膜は、燃料電池,スチームポンプ,除湿機,空調機器,エレクトロクロミックデバイス,電解装置,電気分解型水素生成装置,電解過酸化水素製造装置,電解水製造装置,湿度センサ,水素センサ,一次電池,二次電池,光スイッチシステムあるいは多価金属を用いた新たな電池システム等の各種の電気化学システムに応用可能であり、これら電気化学システムの低価格化に寄与することができる。

Claims (11)

  1. 珪酸化合物,タングステン酸化合物,モリブデン酸化合物,錫酸化合物,ジルコン酸化合物から選択した少なくとも一種類の化合物とポリビニルアルコールとの複合化合物を含む前駆体水溶液を、厚さを制御して平滑面上に膜状に流延あるいは塗布し、加熱により成膜して得たことを特徴とする固体電解質膜。
  2. 珪酸化合物,タングステン酸化合物,モリブデン酸化合物,錫酸化合物,ジルコン酸化合物から選択した少なくとも一種類の化合物とポリビニルアルコールとの複合化合物を含む前駆体水溶液を、所定寸法の口型あるいはスリットから押し出すか、所定のギャップを有して取り付けられたブレードでならすことによって厚さを制御して平滑面上に膜状に流延あるいは塗布し、加熱により成膜して得たことを特徴とする固体電解質膜。
  3. 前駆体水溶液をディップコート法,スピンコート法によって厚さを制御して平滑面上に膜状に流延あるいは塗布する請求項1又は2に記載の固体電解質膜。
  4. 前駆体水溶液の加熱温度が該前駆体水溶液の流動性が消失するまでは80℃以下、流動性が消失してからは100℃以上の温度になるように制御する請求項1,2又は3に記載の固体電解質膜。
  5. 前駆体水溶液を平滑面上に膜状に流延あるいは塗布し、更に重ねて前駆体水溶液を膜状に流延あるいは塗布する請求項1,2,3又は4に記載の固体電解質膜。
  6. 固体電解質膜が珪酸化合物,タングステン酸化合物,モリブデン酸化合物,錫酸化合物,ジルコン酸化合物から選択された少なくとも一種類の化合物とポリビニルアルコール及び水からなる複合化合物を含む請求項1,2,3,4又は5に記載の固体電解質膜。
  7. 固体電解質膜に含まれる複合化合物がリン,ホウ素,アルミニウム,チタン,カルシウム,ストロンチウム,バリウム化合物の少なくとも一種類を含む請求項6に記載の固体電解質膜。
  8. 前駆体水溶液がポリビニルアルコールの共存する水溶液中で珪酸,タングステン酸,モリブデン酸,錫酸から選択された少なくとも一種類のアルカリ金属塩を酸により中和するか、塩化ジルコニウムあるいはオキシ塩化ジルコニウムをアルカリにより中和することによって作成される請求項1,2,3,4,5,6又は7に記載の固体電解質膜。
  9. 中和前の原料液がリン酸,ホウ酸から選択された少なくとも一種類のアルカリ金属塩又はアルミニウム塩,チタン塩,カルシウム塩,ストロンチウム塩,バリウム塩,ホウ酸から選択された少なくとも一種類を含む請求項8に記載の固体電解質膜。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の固体電解質膜を用いたことを特徴とする固体電解質膜を使用した電気化学システム。
  11. 上記電気化学システムが、燃料電池,スチームポンプ,除湿機,空調機器,エレクトロクロミックデバイス,電解装置,電気分解型水素生成装置,電解過酸化水素製造装置,電解水製造装置,湿度センサ,水素センサ,一次電池,二次電池,光スイッチシステムあるいは多価金属を用いた新たな電池システムである請求項10に記載の固体電解質膜を使用した電気化学システム。
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