JP2004285282A - 安定性良好な塩素化ポリオレフィン系バインダー樹脂組成物 - Google Patents

安定性良好な塩素化ポリオレフィン系バインダー樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】塩素化ポリオレフィン類の安定性を改良し、更にポリオレフィンに対する付着性やその他の物性を改善した塗料、プライマー、インキ、接着剤あるいはヒートシール剤用の塩素化ポリオレフィン系バインダー樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(a)α、β−不飽和カルボン酸及び/またはその誘導体で0〜20重量%グラフト重合したポリオレフィンを、塩素含有率が10〜45重量%の範囲で塩素化した塩素化ポリオレフィンまたは塩素化酸変性ポリオレフィン100重量部に対して、(b)1分子当たり1個あるいは2個以上のオキセタン環を有する化合物及び/またはその樹脂を0.1〜20重量部添加することにより成る塩素化ポリオレフィン系バインダー樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリオレフィン系樹脂、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合物、エチレン−プロピレン−ジエン共重合物などの保護または美粧を目的として用いられるバインダー樹脂組成物に関し、更に詳しくはこれらのシートやフィルム及び成型物に対し優れた付着性やその他の物性に優れ且つ安定性良好な、塗料、プライマー、印刷インキあるいは接着剤用のバインダー樹脂として用いる塩素化ポリオレフィン組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特公昭46−27489号公報
【特許文献2】特公昭50−35445号公報
【特許文献3】特公昭50−37688号公報
【特許文献4】特開昭57−36128号公報
【特許文献5】特公昭63−50381号公報
【特許文献6】特開昭59−166534号公報
【特許文献7】特公昭63−36624号公報
【特許文献8】特開平10−168123号公報
【特許文献9】平1−16414
【特許文献10】平2−189378
【特許文献11】特開平9−235433
【特許文献12】特開平11−181193
【非特許文献1】日本接着学会誌 Vol.38 No.12 452−458 (2002)
【0003】
プラスチックは、高生産性でデザインの自由度が広く、軽量、防錆、耐衝撃性など多くの利点があるため、近年、自動車部品、電気部品、建築資材、食品包装用フィルム等の材料として多く用いられてきている。とりわけポリオレフィン系樹脂は、安価で成形性、耐薬品性、耐熱性、耐水性、良好な電気特性など多くの優れた性質を有するため、工業材料として広範囲に使用されており、将来その需要の伸びが最も期待されている材料の一つである。しかしながらポリオレフィン系樹脂は、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂等、極性を有する合成樹脂と異なり、非極性で且つ結晶性のため、塗装や接着が困難であるという欠点を有する。
【0004】
この様な難付着性なポリオレフィン系樹脂の塗装や接着には、ポリオレフィン系樹脂に対して強い付着力を有する低塩素化ポリオレフィンが従来よりバインダー樹脂として使用されている。例えば、20〜40重量%まで塩素化した塩素化アイソタクチックポリプロピレンがポリプロピレンフィルムの印刷インキ用バインダー樹脂(
【特許文献1】)や、20〜40重量%まで塩素化した塩素化プロピレン−エチレン共重合体が、ポリオレフィンに対する印刷インキや接着剤用のバインダー樹脂(
【特許文献2】、
【特許文献3】)として提案されている。またカルボン酸及び/またはカルボン酸無水物を含有する低塩素化ポリプロピレンあるいは低塩素化プロピレン−α−オレフィン共重合体が、ポリオレフィン系成型品の塗装用プライマーやコーティング用のバインダー樹脂(
【特許文献4】、
【特許文献5】、
【特許文献6】、
【特許文献7】、
【特許文献8】)として提案されている。
【0005】
一般に、上記したような低塩素化ポリオレフィン類は、各種ポリオレフィン類を水または塩素化溶媒に分散あるいは溶解した後、塩素ガスを吹き込むことにより塩素化したものであるため、ポリオレフィン中に塩素が不均一に導入される。この結果、これら低塩素化ポリオレフィン類は不安定となり、紫外線や高熱にさらされると脱塩酸を伴い劣化するという欠点を有するものである。
これら低塩素化ポリオレフィン類の安定剤としては、塩素系樹脂であるポリ塩化ビニルに使用される安定剤がそのまま適応できる。例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸鉛等の金属石鹸類、酸化鉛、三塩基性硫酸鉛等の無機酸塩類、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレート等の有機金属化合物類、エポキシ化大豆油、グリセリンのグリシジルエーテル等のエポキシ化合物類が広く知られている。
【0006】
しかしながら、市販の低塩素化ポリオレフィン類や塩素化パラフィン等に添加されている安定剤はそのほとんどがエポキシ化合物である。また安定剤兼架橋剤及び/または付着付与剤としてエポキシ化合物を塩素化ポリオレフィン類に添加することも提案されている(
【特許文献9】、
【特許文献10】、
【特許文献11】)。またエポキシ化合物とハイドロタルサイト類化合物を併用して塩素化ポリオレフィン類の安定性を増す例も提案されている(
【特許文献12】)。
【0007】
一方、最近エポキシ化合物は安全面が見直されてきている。特に低分子量のモノマーはオキシラン環に起因する変異原性があるため、その使用が制限されつつある(
【非特許文献1】)このようにエポキシ化合物は安定性更には安全性の観点から見て、必ずしも塩素化ポリオレフィン類の安定剤として有効とは言えず塩素化ポリオレフィン類の安定性の改善が求められていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、今まで不十分であった低塩素化ポリオレフィンの安定性を改良し、さらにポリオレフィンに対する付着性やその他の物性を改善した塗料、プライマー、インキ、接着剤あるいはヒートシール剤用の塩素化ポリオレフィン系バインダー樹脂組成物の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、α、β―不飽和カルボン酸及び/またはその誘導体で0〜20重量%グラフト重合したポリオレフィンを、塩素含有率が10〜45重量%の範囲で塩素化した塩素化ポリオレフィンまたは塩素化酸変性ポリオレフィンに100重量部に対して、1分子当たり1個あるいは2個以上のオキセタン環を有する化合物及び/またはその樹脂を0.1〜20重量部添加することにより成る塩素化ポリオレフィン系バインダー樹脂組成物が、ポリオレフィンに対し付着性やその他の物性を改善し、更に良好な安定性を示すことを見出し、本発明を成すに至った。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の原料であるポリオレフィンとは、結晶性プロピレン、プロピレン−α−オレフィン共重合物、エチレン−酢酸ビニル共重合物等が挙げられる。結晶性プロピレンとは、アイソタクチックポリプロピレンであり、重量平均分子量が10,000〜300,000のものが使用できる。プロピレン−α−オレフィン共重合物とは、プロピレンを主体としてこれにα−オレフィンを共重合したものであり、ブロック共重合物でもランダム共重合物の何れでも使用できる。α−オレフィン成分としては、例えばエチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン等を例示することができる。プロピレン成分の含有量は50〜98モル%が最適で、50モル%未満であるとポリプロピレンに対する付着性が低下し、98モル%を超えると塗膜の柔軟性が悪くなる。エチレン−酢酸ビニル共重合物とは、エチレンと酢酸ビニルモノマーを高圧ラジカル重合法で共重合したものであり、酢酸ビニル成分が5〜45モル%のものである。酢酸ビニル成分が5モル%未満であると極性物質との付着性が劣り、45モル%を超えると実用に耐える塗膜強度が得られない。また何れのポリオレフィンにおいても減成等の前処理を加えても差し支えない。
【0011】
本発明の塩素化ポリオレフィンまたは酸変性塩素化ポリオレフィンとは、前者は上記ポリオレフィン樹脂に塩素を導入することにより、また後者は上記ポリオレフィン樹脂にα、β−不飽和カルボン酸及び/またはその誘導体、および塩素を導入することにより得られるが、その製造は次に挙げる方法により製造可能である。
酸変性塩素化ポリオレフィンでは、まずポリオレフィン樹脂にα、β−不飽和カルボン酸及び/またはその誘導体をグラフト共重合するが、その方法は、ラジカル発生剤の存在下で該ポリオレフィンを融点以上に加熱融解して反応させる方法(溶融法)、該ポリオレフィンを有機溶剤に溶解させた後ラジカル発生剤の存在下に加熱撹拌して反応させる方法(溶液法)等、公知の方法によって行うことができる。溶融法の場合には、バンバリーミキサー、ニーダー、押し出し機等を使用し融点以上300℃以下の温度で加熱溶融して反応させるので操作が簡単である上、短時間で反応できるという利点がある。一方、溶液法においては反応溶剤としてトルエン、キシレン等の芳香族系溶剤を使うことが好ましい。反応温度は100〜180℃であり、副反応が少なく均一なグラフト重合物を得ることができるという特徴がある。
【0012】
α、β−不飽和カルボン酸無水物のグラフト反応に使用する上記有機過酸化物系化合物としては、例えば、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジラウリルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−シクロヘキサン、シクロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、クミルパーオキシオクトエート等があげられる。
【0013】
また上記ポリオレフィン樹脂にグラフト共重合するα、β−不飽和カルボン酸及び/またはその誘導体としては、例えばマレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、アコニット酸、無水アコニット酸、無水ハイミック酸等を例示できるが、ポリオレフィン樹脂へのグラフト性を考慮すると無水マレイン酸が最も適している。また、α、β−不飽和カルボン酸及び/またはその誘導体をグラフト共重合によって導入する量は、0〜20重量%が最適であり、好ましくは0〜10重量%である。20重量%を越えると塩素化の途中でゲル化する。
【0014】
上記酸変性後に行う、または先に示したポリオレフィン樹脂に酸変性を行わずに行う塩素化反応は、それら酸変性ポリオレフィン樹脂またはポリオレフィン樹脂をクロロホルム等の塩素系溶媒に溶解した後に紫外線の照射下、もしくは触媒の存在下、もしくは不存在下で、常圧もしくは加圧下で50〜140℃の温度範囲で塩素ガスを吹き込むことにより行われる。また塩素化反応により導入する塩素含有率は10〜45重量%が最適である。10重量%未満の場合は溶剤溶解性が極端に悪くなり、45重量%を越えると極性が高くなり十分な付着性が得られない。塩素化反応に用いる触媒としては、上記有機過酸化物系化合物の他に、2,2−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾニトリル類が使用できる。
【0015】
本発明に用いられるオキセタン環を有する化合物とは、オキセタン環を1分子中に1個あるいは2個以上有する化合物である。1個のオキセタン環を有する化合物としては、例えば、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン等が例示でき、また2個以上のオキセタン環を有する化合物としては、例えば、1,4−ビス{〔(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ〕メチル}ベンゼン、ジ〔1−エチル(3−オキセタニル)〕メチルエーテル、1,4−ビス〔(1−エチル−3−オキセタニル)メトキシ〕ベンゼン、1,3−ビス〔(1−エチル−3−オキセタニル)メトキシ〕ベンゼン、4,4´−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ〕ビフェニル、フェノールノボラックオキセタン等が例示できる。これらオキセタン化合物の中で特に好ましく用いられるものは、1分子中に1個のオキセタン環を有する化合物である。
【0016】
本発明の組成物は、塩素含有率が10〜45重量%の塩素化ポリオレフィンまたは塩素化酸変性ポリオレフィン100重量部に対して、上記オキセタン化合物を0.1〜20重量部の範囲で添加して実施するのが最適で、好ましくは0.1〜10重量部である。0.1重量部未満であると十分な安定性が得られず、20重量部を超えるとポリオレフィンに対する付着性が低下する。
エポキシ化合物は、変異原性が認められるものや、皮膚接触により発疹や水泡等の化学火傷を生じるもの、さらには眼、鼻、気管等の粘膜を刺激するもの等が多く見られ、一概に安全とは言い難いが、本発明に用いたオキセタン化合物は、これらエポキシ化合物と比較して安全性が高い。
【0017】
本発明の塩素化ポリオレフィン系バインダー樹脂溶液組成物を製造する方法は、塩素化反応が終了した後、クロロホルム等の塩素系溶媒を減圧留去し、トルエンやキシレン等で置換した後、オキセタン化合物を加えることにより達成できるが、塩素化反応溶媒をある程度留去し次いでオキセタン化合物を加えた後、トルエンやキシレン等で置換しても良い。また、下記に示した方法で塩素化ポリオレフィンを固形化した後、トルエンやキシレン等に溶解しても良い。
【0018】
本発明の塩素化ポリオレフィン組成物の固形化方法は、塩素化反応が終了した後、クロロホルム等の塩素化反応溶媒を減圧留去し濃縮された反応液に、オキセタン化合物を加え、次いでドラムドライヤーで乾燥することで達成できる。また、ドラムドライヤーの替わりに反応溶媒を減圧留去するためのベント口を設置したベント付き押出機で反応溶媒を完全に除去し、塩素化ポリオレフィン組成物の固形物をストランド状に押出し、水中カッターや水冷式ペレタイザーでペレット化することでも達成できる。
【0019】
本発明の塩素化ポリオレフィン系バインダー樹脂組成物は、そのままコーティングして用いても良いが、顔料、溶剤、その他の添加剤を加え、混練、分散し塗料やインキとして用いることができる。また該バインダー樹脂はそれだけでバランスのとれた塗膜物性を示すが、必要であればアルキッド樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリルポリオール、ポリエステル樹脂、ポリエステルポリオール、ポリウレタン樹脂、塩素化ポリオレフィン等を更に添加して用いても差し支えない。
【0020】
【作用】
本発明の特徴とするところは、塩素化ポリオレフィンまたは塩素化酸変性ポリオレフィンの安定剤として1分子当たり1個あるいは2個以上のオキセタン環を有する化合物及び/またはその樹脂を添加することにより、従来より不十分であった塩素化ポリオレフィンまたは塩素化酸変性ポリオレフィンの安定性を改良し、また安全性も向上したことにある。オキセタン化合物はエポキシ化合物と同様に環状エーテル構造を有しており、そのエーテル環が塩素化ポリオレフィンより浮遊した脱塩酸を捕獲する。しかしエポキシ化合物は、塩酸捕獲剤として作用すると同時に硬化剤として作用することが知られているように、一般的にその重合開始速度が速い。その為、長期保存の間に重合を起こし、安定剤としての働きが損なわれる。一方、オキセタン化合物は、エポキシ化合物と比較して重合開始が遅いため、塩酸捕獲剤としての作用が長期保存期間でも損なわれることが少ない。また、オキセタン化合物のオキセタン環はエポキシ化合物のオキシラン環よりも塩基性が強いために、脱塩酸の捕獲能力もより優れていると考えられる。故に、塩素化ポリオレフィンまたは塩素化酸変性ポリオレフィンの安定性が向上したものと考えられる。
【0021】
【実施例】
次に本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0022】
[製造例1]
メルトインデックスが14g/min(ASTM D1238−621Tに準じて測定)の結晶性ポリプロピレン6kgをグラスライニングされた反応釜に投入し、50Lのクロロホルムを加え、3kg/cmの圧力の下、温度110℃で充分に溶解させた後、アゾビスイソブチロニトリル30gを加え、上記釜内圧力を3kg/cmに制御しながら塩素ガスを吹き込み、塩素含有率30重量%の反応液を得た。次にエバポレーターで濃縮した後、安定剤として表1に示したエポキシ化合物、またはエポキシ化合物及びハイドロタルサイト化合物の混合物、またはオキセタン化合物をそれぞれ加え、反応溶媒であるクロロホルムをトルエンに置換し、固形分濃度が20重量%(トルエン溶液)の7種類の塩素化ポリプロピレン(表2のサンプルNo.1〜6)を得た。
【0023】
[製造例2]
製造例1と全く同様に塩素化及び表1の安定剤添加を行った後、クロロホルムを減圧留去するためのベント口を設置したベント付押出機で反応溶媒を完全に除去し、塩素化ポリプロピレン組成物をストランド状に押出し水で冷却後、水冷式ペレタイザー(有限会社勝製作所製 機種:KM−150)でペレット化した7種類の塩素化ポリプロピレン(表2のサンプルNo.7〜12)を得た。
【0024】
[製造例3]
重量平均分子量が50,000であり、エチレン含有量5モル%のエチレン−プロピレン共重合物5kgを、攪拌機と滴下ロートとモノマーを還流するための冷却管を取り付けた三ツ口フラスコ中に入れ、180℃で一定に保たれた油浴中で完全に溶融した。フラスコ内の窒素置換を約10分間行った後、撹拌を行いながら無水マレイン酸200gを約5分間かけて投入し、次にジ−tert−ブチルパーオキサイド20gを50mlのヘプタンに溶解し滴下ロートより約30分間かけて投入した。このとき、系内は180℃に保たれ、更に1時間反応を継続した後、アスピレーターでフラスコ内を減圧しながら約1時間かけて未反応の無水マレイン酸を取り除いた。
次にこの生成物3kg、クロロホルム40L、アゾビスイソブチロニトリル16gを用いた以外は製造例1と同様な方法で塩素化し、塩素含有率が22重量%固形分濃度が20重量%(トルエン溶液)の7種類の塩素化酸変性エチレン−プロピレン共重合物(表3のサンプルNo.13〜18)を得た。
【0025】
[製造例4]
製造例3と全く同様に塩素化及び表1の安定剤添加を行った後、クロロホルムを減圧留去するためのベント口を設置したベント付押出機で反応溶媒を完全に除去し、塩素化ポリプロピレン組成物をストランド状に押出し水で冷却後、水冷式ペレタイザー(有限会社勝製作所製 機種:KM−150)でペレット化した7種類の塩素化酸変性エチレン−プロピレン共重合物(表3のサンプルNo.19〜24)を得た。
【0026】
[製造例5]
メルトインデックスが18g/min(ASTM D1238−621Tに準じて測定)で、酢酸ビニル含有量が16モル%のエチレン−酢酸ビニル共重合物を原料樹脂とし、製造例1及び2と全く同様の方法で製造を行い、塩素含有率が16重量%の塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合物の溶液(固形分濃度20重量%トルエン溶液)と固形品(ペレット)をそれぞれ7種類(表4のサンプルNo.25〜36)を得た。
表2〜4に製造例1〜5で得られた塩素化ポリオレフィン組成物の内容をまとめた。
【0027】
【表1】
Figure 2004285282
【0028】
【表2】
Figure 2004285282
【0029】
【表3】
Figure 2004285282
【0030】
【表4】
Figure 2004285282
【0031】
[実施例1]
表2及び表3のサンプルNo.4〜6及びNo.16〜18の塩素化ポリオレフィン溶液組成物を、コーティングロット#14で未処理ポリプロピレンフィルム(以下未処理PPと称す)にそれぞれ塗工し、24時間室温で乾燥後、ヒートシール強度試験を行った。ヒートシール強度試験は、塗工面を重ね合わせて、120℃−1kg/cmで2秒間の圧着条件でヒートシールを行い、24時間後テンシロンにて180度剥離強度試験を行った(引っ張り速度:50mm/min)。また、表4の28〜30の塩素化ポリオレフィン溶液組成物については、直鎖状低密度ポリエチレン(以下LLDPEと称す)、低密度ポリエチレン(以下LDPEと称す)、高密度ポリエチレン(以下HDPEと称す)の各フィルムに塗工し、ヒートシール強度試験を行った。ヒートシール温度が90℃である以外は上記の方法と全く同様に行った。次にサンプルNo.4〜6、16〜18、28〜30の塩素化ポリオレフィン溶液組成物を、完全に密封できるガラス容器に入れ、50℃で3ヶ月間保存した後、上記と全く同様にヒートシール強度試験を行った。結果を表5に示した。
【0032】
[比較例1]
表2及び表3のサンプルNo.1〜3及びNo.13〜15の塩素化ポリオレフィン溶液組成物を未処理PPで、表4のNo.25〜27の塩素化ポリオレフィン溶液組成物を各ポリエチレンフィルムでヒートシール試験をする以外は実施例1と全く同様な方法で試験を行った。結果を表5に示した。
【0033】
[実施例2]
表2、表3及び表4のサンプルNo.10〜12 、No.22〜24及びNo.34〜36の塩素化ポリオレフィン組成物の固形物(ペレット)10gを内容積が約50mlのガラス容器に採り、pH試験紙(東洋濾紙株式会社製)をガラス容器の空間部に吊るし、完全に密封する。次に、50℃の送風乾燥機に入れ経時的なpH変化を観察した。結果を表6に示した。
【0034】
[比較例2]
表2、表3及び表4のサンプルNo.7〜9、No.19〜21及びNo.31〜33の塩素化ポリオレフィン組成物の固形品(ペレット)を、実施例2と同様な方法で経時的なpH変化を観察した。結果を表6に示した。
【0035】
[実施例3]
表3のサンプルNo.16〜18の塩素化ポリオレフィン溶液組成物それぞれを1.0g、顔料として二酸化チタン10g及びカーボンブラック0.2gを混合し、サンドミルにて1時間顔料を分散させた後、フォードカップ#4で13〜14秒/20℃になるようトルエンで粘度調製を行い、水で洗浄したポリプロピレン板(TX−933A、三菱油化(株)製)に膜厚が約10μmになるようスプレー塗装した。数分後2液硬化型ウレタン塗料を膜厚が30〜40μmになるようスプレー塗装し、約15分間室温で乾燥した後、80℃で30分間強制乾燥を行い、更に24時間室温で静置後、QUV促進耐候性試験機(Q−PANEL CCNPANY製)にて耐紫外線性を行った。結果の判定はQUV暴露時間ごとの付着性で塗膜の劣化を判断した。結果を表7に示した。
【0036】
[比較例3]
表3のサンプルNo.13〜15の塩素化ポリオレフィン溶液組成物について、実施例3と同様の試験を行い、耐紫外線性を調べた。結果を表7に示した。
【0037】
試験方法
付着性:塗面上に2mm間隔で素地に達する碁盤目を作り、その上にセロファン粘着テープを密着させて180度方向に引き剥がし、残存する碁盤目の数を調べた。
【0038】
【表5】
Figure 2004285282
【0039】
【表6】
Figure 2004285282
【0040】
【表7】
Figure 2004285282
【0041】
【発明の効果】
(表5の結果より)実施例1のポリオレフィン溶液組成物はオキセタン化合物を添加したものであり、対して比較例1はエポキシ化合物、またはエポキシ化合物とハイドロタルサイト化合物との併用物を添加したものである。実施例1の場合溶液組成物を50℃で3ヶ月保存後もヒートシール強度が低下していないのに対し、比較例1は低下の大小はあるものの何れにおいてもヒートシール強度が低下している。
(表6の結果より)実施例2のポリオレフィン固形組成物はオキセタン化合物を添加したものであり、対して比較例1はエポキシ化合物、またはエポキシ化合物とハイドロタルサイト化合物との併用物を添加したものである。比較例2の固形組成物を50℃の雰囲気下で28日間保存した場合、保存容器の空間部におけるpHは著しい変化を示しているが、実施例2の場合大きな変化は見られない。
(表7の結果より)実施例3のポリオレフィン溶液組成物はオキセタン化合物を添加したものであり、対して比較例3はエポキシ化合物、またはエポキシ化合物とハイドロタルサイト化合物との併用物を添加したものである。この塗装系は上塗りにクリアー塗膜を塗装しているため、紫外線を照射すると、紫外線がクリアー塗膜を通してプライマー(ポリオレフィン組成物)層に達する。エポキシ化合物は紫外線により硬化が起こり、結果的に比較例3のようにクリアー塗膜とプライマー層の間で剥離が起こったが、これに対して実施例3では、剥離は見られなかった。
【0042】
以上、表5〜7までの結果は、エポキシ化合物またはエポキシ化合物とハイドロタルサイト化合物との併用物よりも、オキセタン化合物を添加した方が熱安定性、耐紫外線性が得られることを示しており、本発明が有用であることを示している。

Claims (7)

  1. (a)α、β―不飽和カルボン酸及び/またはその誘導体で0〜20重量%グラフト重合したポリオレフィンを、塩素含有率が10〜45重量%の範囲で塩素化した塩素化ポリオレフィンまたは塩素化酸変性ポリオレフィン100重量部に対して、(b)1分子当たり1個あるいは2個以上のオキセタン環を有する化合物及び/またはその樹脂を0.1〜20重量部含有することを特徴とする塩素化ポリオレフィン系バインダー樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載の塩素化ポリオレフィン系バインダー樹脂組成物を有効成分とするポリオレフィンフィルム、シート、成型物用塗料。
  3. 請求項1に記載の塩素化ポリオレフィン系バインダー樹脂組成物を有効成分とするポリオレフィンフィルム、シート、成型物用インキ。
  4. 請求項1に記載の塩素化ポリオレフィン系バインダー樹脂組成物を有効成分とするポリオレフィンフィルム、シート、成型物用接着剤。
  5. 請求項1に記載の塩素化ポリオレフィン系バインダー樹脂組成物を有効成分とするポリオレフィンフィルム、シート、成型物用ヒートシール剤。
  6. 請求項1に記載の塩素化ポリオレフィン系バインダー樹脂組成物を有効成分とするポリオレフィンフィルム系樹脂塗装用プライマー。
  7. 塩素化ポリオレフィンまたは塩素化酸変性ポリオレフィンに、1分子当たり1個あるいは2個以上のオキセタン環を有する化合物及び/またはその樹脂を安定剤として添加することを特徴とする安定性の改良、向上された塩素化ポリオレフィンまたは塩素化酸変性ポリオレフィンの製法。
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