JP2004285077A - レジスト樹脂用モノマーおよびそれを重合単位として含むレジスト用樹脂 - Google Patents

レジスト樹脂用モノマーおよびそれを重合単位として含むレジスト用樹脂 Download PDF

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Abstract

【課題】 短波長光に対する透明性が優れるとともに高いドライエッチング耐性を備え、かつアルカリ現像で解像性の良好で密着性の高いレジストパターンを形成することができる感光性組成物に用いることができるレジスト用樹脂とそれを製造するためのモノマーの提供。
【解決手段】 アダマンタン環の少なくとも1つの環状炭素が−(C=O)−O−に変換された骨格を構造を含み、かつ重合反応時に結合部位として作用する基であるヒドロキシル基およびカルボキシル基からなる群から選ばれる基を少なくとも1種類を2個以上有することを特徴とするモノマー化合物とそれを用いて製造した樹脂。
【選択図】 なし

Description

本発明は、半導体素子などの製造工程における微細加工に用いられる感光性組成物及びパターン形成方法に関する。
LSIを始めとする電子部品の製造プロセスでは、フォトリソグラフィーを利用した微細加工技術が採用されている。すなわち、まず感光性組成物を基板などの上に塗布してレジスト膜を成膜し、次いで得られたレジスト膜に対してパターン光の露光を行なった後、アルカリ現像等の処理を施してレジストパターンを形成する。続いて、このレジストパターンを耐エッチングマスクとして露出した基板などの表面をドライエッチングすることで、微細な幅の線や開孔部を形設し、最後にレジスト膜をアッシング除去するというものである。
したがって、ここで用いられるレジスト膜には、一般に高いドライエッチング耐性が求められる。こういった観点から、レジストとしてこれまでは芳香族化合物を含有する感光性組成物が広く用いられてきており、具体的にはアルカリ可溶性であるフェノール樹脂などをベース樹脂としたものが数多く開発されている。
一方LSIなどの高密度集積化に伴い、上述したような微細加工技術は近年サブクォーターミクロンオーダーにまで及んでおり、今後こうした微細化はさらに顕著になることが予想されている。このため、フォトリソグラフィーにおける光源の短波長化が進行しており、現在波長193nmのArFエキシマレーザ光や波長218nmのYAGレーザの5倍高調波光による微細なレジストパターンの形成が試みられている。
しかしこれまでに一般的であったフェノール樹脂をベース樹脂とした感光性組成物では、上述した通りの短波長光に対してベンゼン核での光吸収が大きい傾向がある。したがってレジストパターンを形成しようとすると、露光時にレジスト膜の基板側にまで光を充分に到達させることが難しく、結果的にパターン形状の良好なパターンを高感度、高精度で形成することは困難であった。
このような背景を受け、ArFエキシマレーザ光やYAGレーザの5倍高調波光を用いたフォトリソグラフィーにも適した透明性の高い感光性組成物の開発が強く望まれている。
最近はこのような点からフェノール樹脂などの芳香族化合物にかわり脂環式化合物を用いた感光性組成物が注目されており、例えば特開平4−39665号公報には、ドライエッチング耐性、短波長光に対する透明性とも良好な感光性組成物のベース樹脂として、有橋脂環式化合物であるアダマンタン骨格を有する化合物と、溶解性を付与する他のアクリル酸エステル系化合物と共重合させた重合体を用い、アルカリ現像でレジストパターンを形成した例が示されている。また、特開平7ー199467号公報には有橋脂環式化合物であるトリシクロデカニル構造を有する化合物を用いた感光性組成物が知られている。
しかしながら、これら脂環式化合物をベース樹脂とする感光性組成物をレジストとしてアルカリ現像でレジストパターンを形成する場合、アダマンタン骨格やトリシクロデカニル構造のような脂環構造は疎水性が大変大きいため、溶解性基、例えばカルボン酸基との間でアルカリ溶解性が大きく相違し、様々な問題が発生する。
例えば、現像時にレジスト膜の所定の領域の溶解・除去が不均一なものとなり解像性の低下を招く一方、レジストパターンの現像後の膨潤からくる解像性低下や、レジスト膜が残存するはずの領域でも部分的な溶解が生じてクラックや表面あれが生じる。また、レジスト膜と基板との界面にアルカリ溶液が浸透して、レジストパターンが剥離することもしばしばある。さらに、重合体において脂環構造を有する部分と溶解性基例えばカルボン酸基部分との相分離が進みやすく、均一なレジスト液が調製され難い上、その塗布性も充分ではない。
これらの脂環式化合物の疎水性を減少するために、脂環式化合物に、マイルドな酸性置換基を導入したり(特開平9−120162号公報)、OH基を有する置換基(特開平7−252324号公報)、ニトロ基やスルフォニル基を導入した例(特開平10−3169号公報)が知られており、これらの何れの化合物においても、溶解性および密着性がかなり改善されることが知られてきている。
しかしながら、OH基は、レジストパターンにおける膨潤を引き起こしやすくなる、また、レジスト中の他の置換基と縮合してネガ化しやすいという欠点があり、一方他の置換基は、酸素原子を2つ以上有し、またエッチングガスとの反応性が高いため、ドライエッチング耐性の低下を生じる場合が多いことがわかってきている。
また、特開平10−171120号公報に示される主鎖分解型脂環レジスト材料も、密着性に若干の問題があった。これを改良すべく脂環に多数のOH基を導入すると、樹脂が架橋して3次元化するために溶解性の低下を引き起こすという問題があった。
そこで本発明は、従来の感光性組成物における上記の如くの問題を解決して、短波長光に対する透明性が優れるとともに高いドライエッチング耐性を備え、かつアルカリ現像でき、密着性、解像性の良好なレジストパターンを形成することができる感光性組成物及びパターン形成方法を提供することを目的としている。
本発明は、5員環、6員環、及び7員環からなる群より選ばれる少なくとも2つ以上の環の組み合わせよりなる有橋脂環式骨格を構造中に含む樹脂と、光酸発生剤とを少なくとも含む感光性組成物であって、前記樹脂における有橋脂環式骨格を構成する少なくとも1つの炭素が二重結合を介して酸素と結合していることを特徴とする感光性組成物である。
また、本発明は、基板上にレジスト膜を形成し、化学放射線で、露光後、加熱し、さらにアルカリ水溶液によって現像することによってパターンを形成するパターン形成方法において、レジストとして前記感光性組成物を用いることを特徴とするパターン形成方法である。
すなわち、本発明においては、感光性組成物のベース樹脂として、5員環、6員環、及び7員環からなる群より選ばれる少なくとも2つ以上の環の組み合わせよりなる有橋脂環式骨格(以下「有橋脂環式骨格」とする)を構造中に含むものを用いている。それにより感光性組成物のドライエッチング耐性、短波長光に対する透明性を両立させている。
また、前記有橋脂環式骨格を構成する炭素の少なくとも1つの炭素が二重結合を介して酸素と結合している、すなわち前記有橋脂環式骨格に>C=Oが導入されている。それにより感光性組成物のアルカリ溶解性やドライエッチング耐性、密着性、解像性の向上を図るものである。
樹脂中の有橋脂環式骨格に>C=Oを導入した樹脂を用いると、従来技術に記したOH基を有する置換基を導入した場合に類似した親水性を付与する事ができ、かつOH基を有する置換基を導入した場合のように反応性に富まないため、副反応によるネガ化反応が生じにくい。さらには水に対して膨潤しにくいので望ましいものとなる。また、ニトロ基やスルフォニル基を導入した場合はドライエッチング耐性の低下を引き起こしやすいが>C=Oを導入した場合は比較的高いドライエッチング耐性を示す。
以上詳述したように本発明によれば、短波長光に対する透明性が優れるとともに高いドライエッチング耐性を備え、かつアルカリ現像で解像性の良好なで密着性の高いレジストパターンを形成することができる感光性組成物を実現することが可能となる。
<樹脂>
以下に本発明の感光性組成物に係る樹脂について説明する。
本発明の感光性組成物中の基本となる樹脂は、5員環、6員環、及び7員環からなる群より選ばれる少なくとも2つ以上の環の組み合わせよりなる有橋脂環式骨格(以下、「有橋脂環式骨格」とする。)を構造中に含む。
前記有橋脂環式骨格は同じ員数を有する脂環の組み合わせであってもよいし、あるいは異なる員数を有する脂環の組み合わせであってもよい。また、前記有橋脂環式骨格を構成する元素は炭素以外に酸素、硫黄、窒素などの元素を含んでいてもよい。
前記有橋脂環式骨格としては、具体的には、ノルボニル環、アダマンチル環、ジシクロペンタン環、トリシクロデカン環、テトラシクロドデカン環、ボルネン環、デカヒドロナフタレン環、ポリヒドロアントラセン環、トリシクレン、コレステリック環などのステロイド骨格、タンジュウサン、ジギタロイド類、ショウノウ環、イソショウノウ環、セスキテルペン環、サントン環、ジテルペン環、トリテルペン環、ステロイドサポニン類などが例示される。
本発明に係る樹脂は、前記有橋脂環式骨格を構造中に含み、かつ前記有橋脂環式骨格を構成する少なくとも1つの炭素が二重結合を介して酸素と結合し、すなわち>C=Oとなっている。
本発明に係る樹脂は>C=Oの量が感光性組成物の固形分中40重量%以上となるように各成分が配合されることが望ましい。これは40重量%未満であるとアルカリ現像で解像性と密着性の良好なレジストパターンを得ることが困難となる上、得られるレジストパターンのドライエッチング耐性が低下する恐れがあるためである。
さらに本発明に係る樹脂は、構造中に前記有橋脂環式骨格を含み、かつ前記有橋脂環式骨格を構成する環の少なくとも1つがラクトン環であるものであってもよい。すなわち、環内に−C(=O)−O−を含むものである。
このようなラクトン環を有する有橋脂環式骨格を有することで、そのアルカリ溶解性やドライエッチング耐性、密着性のさらなる向上を図ることができる。
樹脂の有橋脂環式骨格がラクトン環であると、従来技術に記したOH基を有する置換基、スルフォニル基、あるいはニトロ基を導入した場合より高い親水性を付与する事がでる。かつOH基を有する置換基を導入した場合のように反応性に富まないため、副反応によるネガ化反応が生じにくい。
この場合、樹脂のラクトニル基の量が、樹脂中の30モル%以上となるように各成分が配合されることが好ましい。これは、30モル%未満だとアルカリ現像で解像性と密着性の良好なレジストパターンを形成することが困難となるうえ、得られるレジストパターンの密着性が低下する傾向もあるためである。
本発明に係る樹脂は、例えば次の(イ)、(ロ)の方法で得ることができる。 (イ)まず、前記有橋脂環式骨格を有する脂環式化合物の一部の炭素を強力な酸化剤を作用させることによって酸化せしめる。それにより前記有橋脂環式骨格中のメチレン炭素が酸化され、>C=Oが導入された前記有橋脂環式骨格を有する脂環式化合物(脂環式化合物(A))が得られる。
さらに酸化剤を作用させることによって、酸化せしめると環内に−O−が導入され有橋脂環式骨格がラクトン環となった前記有橋脂環式骨格を有する脂環式化合物(脂環式化合物(B))が得られる。
次に、前記脂環式化合物(A)又は(B)をモノマーとして、あるいは脂環式化合物(A)又は(B)に、後工程の重合で結合部分として作用する基を導入した、脂環式化合物(A)又は(B)の誘導体をモノマーとしてこれを単重合あるいは他のモノマーと共重合することにより本発明に係る樹脂を得ることができる。
(ロ)前記有橋脂環式骨格を有する樹脂の一部の炭素を強力な酸化剤を作用させることによって酸化せしめることにより本発明に係る樹脂を得ることができる。
上記(イ)に記載した重合方法としては具体的に次の[1]、[2]が挙げられる。
[1]本発明に係る樹脂を合成するためのモノマーである、脂環式化合物(A)又は(B)、あるいはその誘導体として重合性二重結合を有する化合物を用い、ラジカル重合やアニオン重合、カチオン重合やチーグラーナッター触媒下で重合させる。一般に、主鎖に脂環族を有するような重合性二重結合を有するモノマーは、チーグラーナッター触媒を用いて重合する方が高分子量のポリマーを得ることができる。しかし、本発明に係る樹脂は、樹脂の分子量が低くても、製膜さえできれば何等問題ないため、ラジカル重合などの簡便な手法を用いて重合し、低分子量化合物と高分子量化合物の混合した状況で用いても良い。
上記重合性二重結合を有する化合物としては、ノルボルニルジ(モノ)エン、トリシクロデカ(モノ)ジエン、あるいはテトラシクロデカ(モノ)ジエンを酸化し、脂環の少なくとも1つに>C=O、あるいは−C(=O)−O−を導入した化合物等が挙げられる。
また、前記重合性二重結合を有する化合物がアルコール又はカルボン酸のエステル化合物であると重合が容易であり好ましい。
さらに、前記重合性二重結合を有する化合物が、アクリル酸エステル化合物あるいはメタクリル酸エステル化合物の場合、重合性が高くかつ任意の組成比率で重合可能なため望ましいものとなる。この時アクリル酸エステル化合物又はメタクリル酸エステル化合物がアダマンタンやトリシクロデカン、テトラシクロデカン、ヒドロナフタレン骨格を側鎖に有すると更に好ましい。
特に、本発明の樹脂は、以下に示す一般式(1a)、(1b)のいずれかに示される化合物をモノマーとして重合されたものであると、ドライエッチング耐性と密着性に優れるため望ましいものとなる。
Figure 2004285077
(ただしRはアクリロイル基又はメタクリロイル基を示す。) なお、一般式(1)で示される化合物においてはカルボニル基が2位に導入されたものであっても良い。
また、本発明の樹脂は、以下に示す一般式(2a)、(2b)のいずれかに示される化合物をモノマーとして重合されたものであると、重合性が高くかつ任意の組成比率で重合可能なため望ましいものとなる。
Figure 2004285077
(ただしRはアクリロイル基又はメタクリロイル基を示し、R1、R2はアルキル基又は酸分解基を示す。)
R1、R2は一部で架橋して環状化合物を形成していてもかまわない。また、アダマンチリデン基が2位に導入されていてもかまわない。
また、本発明の樹脂は、以下に示す一般式(3a)、(3b)、(3c)のいずれかに示される化合物をモノマーとして重合されたものであると、ドライエッチング耐性と密着性に優れるため望ましいものとなる。
Figure 2004285077
(ただしRはアクリロイル基又はメタクリロイル基を示す。)
なお、一般式(3a)、(3b)、(3c)で示される化合物においてはラクトニル基が2位に導入されたものであっても良い。
また、本発明の樹脂は、以下に示す一般式(4)で示される化合物をモノマーとして重合されたものであると、重合性が高くかつ任意の組成比率で重合可能なため望ましいものとなる。
Figure 2004285077
(ただしR1はアクリロイル基又はメタクリロイル基を示す。)
[2]本発明に係る樹脂を合成するためのモノマーである、脂環式化合物(A)又は(B)あるいはその誘導体としてヒドロキシル基とカルボキシル基の少なくとも一方を2個以上含む化合物を用い、この化合物単独または他の、ヒドロキシル基とカルボキシル基の少なくとも一方を2個以上の有する化合物との縮合によって重合させ、ポリエステル樹脂あるいはポリ酸無水物樹脂の少なくとも一方を得る。
[2]−1:ポリエステル樹脂の場合、本発明に係る樹脂を合成するためのモノマーである、脂環式化合物(A)又は(B)あるいはその誘導体としてモノヒドロキシ−モノカルボン酸骨格を有する化合物を用い、それを脱水縮合させて得ることができる。または本発明に係る樹脂を合成するためのモノマーである、脂環式化合物(A)又は(B)あるいはその誘導体として、ヒドロキシル基、カルボキシル基の少なくとも一方を2個以上有する、多価カルボン酸と多価アルコール化合物と用い、それを脱水縮合させて得てもよい。または、本発明に係る樹脂を合成するためのモノマーである、脂環式化合物(A)又は(B)あるいはその誘導体として、ヒドロキシル基、カルボキシル基の少なくとも一方を2個以上有し、かつ共役多環縮合芳香族骨格を有する、多価アルコールと多価カルボン酸化合物を用い、両者を反応させて得ても良い。これらの多価カルボン酸又は多価アルコールは、複数の化合物を混在してもかまわない。
また、上記の他に一般に広く用いられる多くのポリエステル合成方法、例えばラクトンの開環反応や、多価カルボン酸の酸無水物の開環反応による多価アルコールとの重合、さらには、多価カルボン酸クロリドと多価アルコールをトリエチルアミン等を触媒にすることによって脱塩反応せしめる重合、多価カルボン酸と多価エポキシ化合物の反応による重合などを利用することによっても得ることも可能である。
[2]−2:ポリ酸無水物樹脂の場合、本発明に係る樹脂を合成するためのモノマーである、脂環式化合物(A)又は(B)あるいはその誘導体として、ヒドロキシル基とカルボキシル基の少なくとも一方を2個以上有する、ポリカルボン酸を用い、それ単独を脱水縮合させて得ることができる。あるいは、本発明に係る樹脂を合成するためのモノマーである、脂環式化合物(A)又は(B)あるいはその誘導体としてヒドロキシル基あるいはカルボキシル基の少なくとも一方を2個以上有する、多価カルボン酸と多価カルボン酸クロリドを用い、トリエチルアミン等を触媒にすることによって脱塩反応して得ることもできる。
なお本発明に係る樹脂はポリエステル結合またはポリ酸無水物結合が同時に混在したものであってもかまわない。
本発明に係る樹脂は、前述の如く脂環式化合物(A)又は(B)あるいはその誘導体を重合させて得ることができるが、他にさまざまなビニル系化合物と共重合させて得られたものでもよい。例えば、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、α−クロロアクリレート、シアノアクリレート、トリフルオロメチルアクリレート、α−メチルスチレン、トリメチルシリルメタクリレート、トリメチルシリルα−クロロアクリレート、トリメチルシリルメチルα−クロロアクリレート、無水マレイン酸、テトラヒドロピラニルメタクリレート、テトラヒドロピラニルα−クロロアクリレート、t−ブチルメタクリレート、t−ブチルα−クロロアクリレート、ブタジエン、グリシジルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、メンチルメタクリレート、ノルボルニルメタクリレート、アダマンチルメタクリレート、アリルメタクリレート等が挙げられる。
また、樹脂のアルカリ溶解性調整やレジストの基板との密着性向上の観点から、アクリル酸や無水マレイン酸及びこれらのエステル置換体、ビニルフェノール、ビニルナフトール、ナフトールオキシメタクリレート、SO2などのアルカリ可溶性化合物と共重合させることが好ましい。さらに、これらアルカリ可溶性化合物のアルカリ可溶性基を、溶解抑止能を有する酸分解性基で保護してなる化合物を共重合させても構わない。
その酸分解性基としては、例えばカルボン酸の、イソプロピルエステル、テトラヒドロピラニルエステル、テトラヒドロフラニルエステル、メトキシエトキシメチルエステル、2−トリメチルシリルエトキシメチルエステル、3−オキソシクロヘキシルエステル、イソボルニルエステル、トリメチルシリルエステル、トリエチルシリルエステル、イソプロピルジメチルシリルエステル、ジ−t−ブチルメチルシリルエステル、オキサゾール、2−アルキル−1、3−オキサゾリン、4−アルキル−5−オキソ−1,3−オキサゾリン、5−アルキル−4−キソ−1,3−ジオキソランなどのエステル類;t−ブトキシカルボニルエーテル、t−ブトキシメチルエーテル、4−ペンテニロキシメチルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテル、3−ブロモテトラヒドロピラニルエーテル、1−メトキシシクロヘキシルエーテル、4−メトキシテトラヒドロピラニルエーテル、4−メトキシテトラヒドロチオピラニルエーテル、1,4−ジオキサン−2−イルエーテル、テトラヒドロフラニルエーテル、2,3,3a,4,5,6,7,7a−オクタヒドロ−7,8,8−トリメチル−4,7−メタノベンゾフラン−2−イルエーテル、t−ブチルエーテル、トリメチルシリルエーテル、トリエチルシリルエーテル、トリイソプロピルシリルエーテル、ジメチルイソプロピルシリルエーテル、ジエチルイソプロピルシリルエーテル、ジメチルセキシルシリルエーテル、t−ブチルジメチルシリルエーテルなどのエーテル類;メチレンアセタール、エチリデンアセタール、2、2、2−トリクロロエチリデンアセタール、2、2、2−トリブロモエチリデンアセタール、2、2、2−トリヨードエチリデンアセタールなどのアセタール類;1−t−ブチルエチリデンケタール、イソプロピリデンケタール(アセトニド)、シクロペンチリデンケタール、シクロヘキシリデンケタール、シクロヘプチリデンケタールなどのケタール類;メトキシメチレンアセタール、エトキシメチレンアセタール、ジメトキシメチレンオルソエステル、1−メトキシエチリデンオルソエステル、1−エトキシエチリデンオルソエステル、1,2−ジメトキシエチリデンオルソエステル、1−N,N−ジメチルアミノエチリデンオルソエステル、2−オキサシクロペンチリデンオルソエステルなどのサイクリックオルソエステル類;トリメチルシリルケテンアセタール、トリエチルシリルケテンアセタール、トリイソプロピルシリルケテンアセタール、t−ブチルジメチルシリルケテンアセタールなどのシリルケテンアセタール類;ジ−t−ブチルシリルエーテル、1,3−1',1',3',3'−テトライソプロピルジシロキサニリデンエーテル、テトラ−t−ブトキシジシロキサン−1,3−ジイリデンエーテルなどのシリルエーテル類;ジメチルアセタール、ジメチルケタール、ビス−2,2,2−トリクロロエチルアセタール、ビス−2,2,2−トリブロモエチルアセタール、ビス−2,2,2−トリヨードエチルアセタール、ビス−2,2,2−トリクロロエチルケタール、ビス−2,2,2−トリブロモエチルケタール、ビス−2,2,2−トリヨードエチルケタール、ジアセチルアセタール、ジアセチルケタールなどの非環状アセタール類またはケタール類;1、3−ジオキサン、5−メチレン−1,3−ジオキサン、5,5−ジブロモ−1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、4−ブロモメチル−1,3−ジオキソラン、4−3'−ブテニル−1,3−ジオキソラン、4,5−ジメトキシメチル−1,3−ジオキソランなどのサイクリックアセタール類またはケタール類;O−トリメチルシリルシアノヒドリン、O−1−エトキシエチルシアノヒドリン、O−テトラヒドロピラニルシアノヒドリンなどのシアノヒドリン類などを挙げることができる。
これらの酸分解性基の中でもt−ブチル基、エトキシエチル基、3−オキソシクロヘキシル基、イソボルニル基、トリメチルシリル基、テトラヒドロピラニル基やアザラクトン基や、3級エステル構造を有する脂環式化合物、例えば2アルキルアダマンチルエステル、ジアルキルモノアダマンチルメタノールエステル、メンタンジオールの3級エステル、ヒドロキシピナノンのエステル化合物が、酸で容易に分解される点で好ましい。
これらの酸分解性基は、ドライエッチング耐性の観点からは、これら自身も、脂環を有することがより望ましい。すなわち、本発明に係る樹脂は、酸で脂環を脱離し、カルボン酸を生成し得る化合物を樹脂の共重合体成分として使用することが望ましい。かかる化合物としては、ピラニルアクリレートやメタクリレート、ピラニル保護されたカルボキシル基を側鎖に有する脂環アクリレート/メタクリレート、メンタンジオールの三級アクリル/メタクリル酸エステルが望ましく、さらには特開平9−73173に開示されるような、2−アルキル−2−アダマンタノールのアクリル/メタクリル酸エステルや、2−アダマンチルプロパノールや、ジアルキルモノアダマンチルメタノールのアクリル/メタクリル酸エステルなどがより望ましい。
なお、本発明に係る樹脂を重合する際は、酸分解性基を有する化合物の重合比を、重合体中10〜80モル%、さらには15〜70モル%の範囲内に設定することが好ましい。何となれば、10モル%未満では充分な溶解抑止能を発揮することが難しく、80モル%を越えると解像性の良好なレジストパターンを形成することが困難となるからである。
なお、本発明の感光性組成物は樹脂中のみならず、後述の添加剤(溶解抑止剤)の構造の一部にアルカリ可溶性基を保護したこれらの酸分解性基を有することが望ましい。
本発明に係る樹脂を重合する際は、重合を行う化合物が水溶性で有る場合、アルカリ溶解性は向上するものの、希薄現像液を使用する必要が生じるため問題がある。本発明に係る樹脂において水溶性が0.1g/水1gを超える高い水溶性を有するビニル化合物の重合比はできるだけ低いことが好ましく、含まない場合が最も好ましい。水溶性が0.1g/水1gを越える化合物の重合割合は多くとも重合体中0〜20wt%である。
本発明に係る樹脂を重合する際は、重合を行う化合物がレジストの短波長光に対する透明性を考慮すると、ベンゼン核など短波長域での光吸収の大きい分子骨格を有していない化合物を使用することが好ましく、具体的に樹脂の波長193nmの光に対する吸光度が1μm当り4以下であることが望まれる。
本発明に係る樹脂は、樹脂の>C=Oの一部または全部を活性メチレンを有する化合物との間で脱水縮合させることにより、さらに密着性や酸分解性を付与することができるので望ましいものとなる。
前記活性メチレンを有する化合物とは、例えばメチレンの両側に電子吸引性の置換基を有する化合物がこれに該当する。例えば電子吸引性基とはカルボニル基、カルボキシル基、及びそのエステル、スルフォニル基及びスルフォネート基、シアノ基、ハロゲン原子などがこれに該当する。なかでも一般式(5)で示されるマロン酸誘導体が密着性や解像性、現像性の観点から望ましいものとなる。
O(CO)CH(CO)OR(5)
ただしここでR、Rは同一であっても異なっていても良く、アルキル基、酸で分解可能な基のいずれかを示す。また、RとRは部分的に結合して、環状化合物を形成しても良い。なかでも、R、Rがtertブチル基である場合や、活性メチレンを有する化合物がメルドラム酸化合物である場合、それぞれ、酸分解性、溶解性が向上するため望ましいものとなる。
本発明では、活性メチレンと縮合されて形成される2重結合が導入された脂環式構造の量が、レジストの固形分中10重量%以上となるように各成分が配合されることが好ましい。これは、10重量%未満だとアルカリ現像で解像性と密着性の良好なレジストパターンを形成することが困難となるうえ、得られるレジストパターンのドライエッチング耐性が低下する傾向もあるためである。また、導入量が90%越えると逆に透明性が低下するので問題がある。
本発明に係る樹脂の平均分子量は、ポリスチレン換算で500〜500、000の範囲内に設定されることが好ましい。樹脂の平均分子量が500未満だと、機械的強度の充分なレジスト膜を成膜するうえで不利となり、逆に高分子化合物の平均分子量が500、000を越えると、解像性の良好なレジストパターンを形成することが困難となるからである。感光性組成物の樹脂成分は、通常、さまざまな分子量成分からなる混合体である。本発明に係る樹脂は、比較的低い分子量においても効力を発揮し、例えば500−1000の平均分子量に多く局在した場合も不均一な溶解を抑制するので望ましいものとなる。さらにこの場合、樹脂中には、多くの単量体が残存しても製膜状問題なければ何等さしつかえない。
<光酸発生剤>
以下に本発明の感光性組成物に係る光酸発生剤について説明する。
本発明の感光性組成物は、前記樹脂の他に光酸発生剤を具備する。本発明に係る光酸発生剤としては、例えば、アリールオニウム塩、ナフトキノンジアジド化合物、ジアゾニウム塩、スルフォネート化合物、スルフォニウム化合物、スルファミド化合物、ヨードニウム化合物、スルフォニルジアゾメタン化合物などを用いることができる。これらの化合物の具体例としては、トリフェニルスルフォニウムトリフレート、ジフェニルヨードニウムトリフレート、2,3,4,4−テトラヒドロキシベンゾフェノン−4−ナフトキノンジアジドスルフォネート、4−N−フェニルアミノ−2−メトキシフェニルジアゾニウムスルフェート、4−N−フェニルアミノ−2−メトキシフェニルジアゾニウムp−エチルフェニルスルフェート、4−N−フェニルアミノ−2−メトキシフェニルジアゾニウム2−ナフチルスルフェート、4−N−フェニルアミノ−2−メトキシフェニルジアゾニウムフェニルスルフェート、2,5−ジエトキシ−4−N−4'−メトキシフェニルカルボニルフェニルジアゾニウム−3−カルボキシ−4−ヒドロキシフェニルスルフェート、2−メトキシ−4−N−フェニルフェニルジアゾニウム−3−カルボキシ−4−ヒドロキシフェニルスルフェート、ジフェニルスルフォニルメタン、ジフェニルスルフォニルジアゾメタン、ジフェニルジスルホン、α−メチルベンゾイントシレート、ピロガロールトリメシレート、ベンゾイントシレート、みどり化学製MPI−103(CAS.NO.[87709−41−9])、みどり化学製BDS−105(CAS.NO.[145612−66−4])、みどり化学製NDS−103(CAS.NO.[110098−97−0])、みどり化学製MDS−203(CAS.NO.[127855−15−5])、みどり化学製Pyrogallol tritosylate(CAS.NO.[20032−64−8])、みどり化学製DTS−102(CAS.NO.[75482−18−7])、みどり化学製DTS−103(CAS.NO.[71449−78−0])、みどり化学製MDS−103(CAS.NO.[127279−74−7])、みどり化学製MDS−105(CAS.NO.[116808−67−4])、みどり化学製MDS−205(CAS.NO.[81416−37−7])、みどり化学製BMS−105(CAS.NO.[149934−68−9])、みどり化学製TMS−105(CAS.NO.[127820−38−6])、みどり化学製NB−101(CAS.NO.[20444−09−1])、みどり化学製NB−201(CAS.NO.[4450−68−4])、みどり化学製DNB−101(CAS.NO.[114719−51−6])、みどり化学製DNB−102(CAS.NO.[131509−55−2])、みどり化学製DNB−103(CAS.NO.[132898−35−2])、みどり化学製DNB−104(CAS.NO.[132898−36−3])、みどり化学製DNB−105(CAS.NO.[132898−37−4])、みどり化学製DAM−101(CAS.NO.[1886−74−4])、みどり化学製DAM−102(CAS.NO.[28343−24−0])、みどり化学製DAM−103(CAS.NO.[14159−45−6])、みどり化学製DAM−104(CAS.NO.[130290−80−1]、CAS.NO.[130290−82−3])、みどり化学製DAM−201(CAS.NO.[28322−50−1])、みどり化学製CMS−105、みどり化学製DAM−301(CAS.No.[138529−81−4])、みどり化学製SI−105(CAS.No.[34694−40−7])、みどり化学製NDI−105(CAS.No.[133710−62−0])、みどり化学製EPI−105(CAS.No.[135133−12−9])などが挙げられる。さらに、以下に示す化合物を用いることもできる。
Figure 2004285077
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Figure 2004285077
(式中、C1及びC2は単結合または二重結合を形成し、R10は水素原子、フッ素原子、フッ素原子で置換されていてもよいアルキル基またはアリール基、R11、R12は、互いに同一であっても異なっていてもよく、それぞれ1価の有機基を示し、R11とR12はこれらが結合して環構造を形成していてもよい。)
Figure 2004285077
(式中、Zはアルキル基を示す。)
Figure 2004285077
また上述したような光酸発生剤についても、ナフタレン骨格やジベンゾチオフェン骨格を有するアリールオニウム塩、スルフォネート化合物、スルフォニル化合物、スルファミド化合物など共役多環芳香族系化合物は、短波長光に対する透明性、耐熱性の点で有利である。具体的には、水酸基が導入されたナフタレン環、ペンタレン環、インデン環、アズレン環、ヘプタレン環、ビフェニレン環、as−インダセン環、s−インダセン環、アセナフチレン環、フルオレン環、フェナレン環、フェナントレン環、アントラセン環、フルオランテン環、アセフェナントリレン環、アセアントリレン環、トリフェニレン環、ピレン環、クリセン環、ナフタセン環、プレイアデン環、ピセン環、ペリレン環、ペンタフェン環、ペンタセン環、テトラフェニレン環、ヘキサフェン環、ヘキサセン環、ルビセン環、コロネン環、トリナフチレン環、ヘプタフェン環、ヘプタセン環、ピラントレン環、オバレン環、ジベンゾフェナントレン環、ベンズ[a]アントラセン環、ジベンゾ[a、j]アントラセン環、インデノ[1、2−a]インデン環、アントラ[2、1−a]ナフタセン環、1H−ベンゾ[a]シクロペント[j]アントラセン環を有するスルフォニルまたはスルフォネート化合物;ナフタレン環、ペンタレン環、インデン環、アズレン環、ヘプタレン環、ビフェニレン環、as−インダセン環、s−インダセン環、アセナフチレン環、フルオレン環、フェナレン環、フェナントレン環、アントラセン環、フルオランテン環、アセフェナントリレン環、アセアントリレン環、トリフェニレン環、ピレン環、クリセン環、ナフタセン環、プレイアデン環、ピセン環、ペリレン環、ペンタフェン環、ペンタセン環、テトラフェニレン環、ヘキサフェン環、ヘキサセン環、ルビセン環、コロネン環、トリナフチレン環、ヘプタフェン環、ヘプタセン環、ピラントレン環、オバレン環、ジベンゾフェナントレン環、ベンズ[a]アントラセン環、ジベンゾ[a、j]アントラセン環、インデノ[1、2−a]インデン環、アントラ[2、1−a]ナフタセン環、1H−ベンゾ[a]シクロペント[j]アントラセン環を有する4−キノンジアジド化合物;ナフタレン環、ペンタレン環、インデン環、アズレン環、ヘプタレン環、ビフェニレン環、as−インダセン環、s−インダセン環、アセナフチレン環、フルオレン環、フェナレン環、フェナントレン環、アントラセン環、フルオランテン環、アセフェナントリレン環、アセアントリレン環、トリフェニレン環、ピレン環、クリセン環、ナフタセン環、プレイアデン環、ピセン環、ペリレン環、ペンタフェン環、ペンタセン環、テトラフェニレン環、ヘキサフェン環、ヘキサセン環、ルビセン環、コロネン環、トリナフチレン環、ヘプタフェン環、ヘプタセン環、ピラントレン環、オバレン環、ジベンゾフェナントレン環、ベンズ[a]アントラセン環、ジベンゾ[a、j]アントラセン環、インデノ[1、2−a]インデン環、アントラ[2、1−a]ナフタセン環、1H−ベンゾ[a]シクロペント[j]アントラセンを側鎖を有するスルフォニウムまたはヨードニウムのトリフレートなどとの塩などが挙げられる。特に、ナフタレン環またはアントラセン環を有するスルフォニルまたはスルフォネート化合物;水酸基が導入されたナフタレン環またはアントラセン環を有する4−キノンジアジド化合物;ナフタレン環またはアントラセン環を側鎖を有するスルフォニウムまたはヨードニウムのトリフレートなどとの塩が好ましい。
このような光酸発生剤のうち、本発明ではトリフェニルスルフォニウムトリフレートやジフェニルイオドニウムトリフレート、トリナフチルスルフォニウムトリフレート、ジナフチルヨードニウムトリフレート、ジナフチルスルフォニルメタン、みどり化学製NAT−105(CAS.No.[137867−61−9])、みどり化学製NAT−103(CAS.No.[131582−00−8])、みどり化学製NAI−105(CAS.No.[85342−62−7])、みどり化学製TAZ−106(CAS.No.[69432−40−2])、みどり化学製NDS−105、、みどり化学製PI−105(CAS.No.[41580−58−9])や、s−アルキル化ジベンゾチオフェントリフレート、s−フルオロアルキル化ジベンゾチオフェントリフレート(ダイキン製)などが好ましく用いられる。これらの中でも、トリフェニルスルフォニウムトリフレート、トリナフチルスルフォニウムトリフレート、ジナフチルヨードニウムトリフレート、ジナフチルスルフォニルメタン、みどり化学製NAT−105(CAS.No.[137867−61−9])、みどり化学製NDI−105(CAS.No.[133710−62−0])、みどり化学製NAI−105(CAS.No.[85342−62−7])などは特に好ましい。
本発明の感光性組成物において、光酸発生剤の好ましい配合量は、ベース樹脂全体に対して0.001〜50モル%、さらに好ましくは0.01〜40モル%、特に好ましくは0.1〜20モル%の範囲内である。すなわち、0.001モル%未満では高い感度でレジストパターンを形成することが困難であり、50モル%を越えるとレジスト膜を形成したときにその機械的強度などが損なわれるおそれがある。
<その他の成分>
以下本発明の感光性組成物に配合可能な成分について説明する。
本発明の感光性組成物は、樹脂及び光酸発生剤の他に、放射線の照射によりアルカリ溶液に対する溶解度が増大するいわゆる溶解抑止剤を添加してもよい。
かかる溶解抑止剤ととしては、アルカリ溶液に対する充分な溶解抑止能を有するとともに、酸による分解後の生成物がアルカリ溶液中で−(C=O)O−、−OS(=O)−、または−O−を生じ得る酸分解性化合物が例示される。
具体的には、フェノール性化合物をt−ブトキシカルボニルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテル、3−ブロモテトラヒドロピラニルエーテル、1−メトキシシクロヘキシルエーテル、4−メトキシテトラヒドロピラニルエーテル、1、4−ジオキサン−2−イルエーテル、テトラヒドロフラニルエーテル、2,3,3a,4,5,6,7,7a−オクタヒドロ−7,8,8−トリメチル−4,7−メタノベンゾフラン−2−イルエーテル、t−ブチルエーテル、トリメチルシリルエーテル、トリエチルシリルエーテル、トリイソプロピルシリルエーテル、ジメチルイソプロピルシリルエーテル、ジエチルイソプロピルシリルエーテル、ジメチルセキシルシリルエーテル、t−ブチルジメチルシリルエーテルなどに変性した化合物、メルドラム酸誘導体などが挙げられる。これらのうちでは、フェノール性化合物の水酸基をt−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニルメチル基、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、あるいはテトラヒドロピラニル基などで保護した化合物や、ナフタルデヒドにメルドラム酸の付加した化合物、脂環構造を有するアルデヒドにメルドラム酸の付加した化合物などが好ましい。
さらに溶解抑止剤は、縮合多環(脂環又は芳香環)化合物の多価カルボン酸のイソプロピルエステル、テトラヒドロピラニルエステル、テトラヒドロフラニルエステル、メトキシエトキシメチルエステル、2−トリメチルシリルエトキシメチルエステル、t−ブチルエステル、トリメチルシリルエステル、トリエチルシリルエステル、t−ブチルジメチルシリルエステル、イソプロピルジメチルシリルエステル、ジ−t−ブチルメチルシリルエステル、オキサゾール、2−アルキル−1、3−オキサゾリン、4−アルキル−5−オキソ−1、3−オキサゾリン、5−アルキル−4−オキソ−1、3−ジオキソランなどであってもよい。また、以下に示す化合物を用いることもできる。
Figure 2004285077
Figure 2004285077
Figure 2004285077
Figure 2004285077
Figure 2004285077
Figure 2004285077
Figure 2004285077
これらの溶解抑止剤のうち、共役多環芳香族系化合物が短波長光に対する透明性が優れる点で好ましい。なおこの共役多環芳香族系化合物とは、不飽和結合がひとつおきに配列した骨格とすることで複数の芳香環が平面的に連結された非縮合多環系や縮合多環系の化合物である。すなわちこうした化合物は、π電子の共役安定化に起因して光吸収帯が低波長域にシフトしており、本発明では特に共役多環芳香族系化合物を溶解抑止剤として用いることで、短波長光に対し優れた透明性を有するとともに、耐熱性も充分なアルカリ現像用の感光性組成物を得ることができる。
具体的には、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ピレン環、ナフタセン環、クリセン環、3、4−ベンゾフェナントレン環、ペリレン環、ペンタセン環、ピセン環、ピロール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、インドール環、ベンゾオキサゾール環、ベンソチアゾール環、インダゾール環、クロメン環、キノリンジンノリン環、フタラジン環、キナゾリン環、ジベンゾフラン環、カルバゾール環、アクリジン環、フェナントリジン環、フェナントロリン環、フェナジン環、チアントレン環、インドリジン環、ナフチリジン環、プリン環、プテリジン環、フルオレン環などを有する化合物であり、中でもナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環などを有する縮合多環系の化合物は、波長193nmの光に対する透明性の点で優れている。したがって、これら縮合芳香環構造を有するポリヒドロキシ化合物の水酸基を、t−ブチルカーボネート基、t−ブチルエステル基、テトラヒドロピラニルエーテル基、アセタール基、トリメチルシリルエーテル基などで保護したものや、これら縮合芳香環構造を有するアルデヒド化合物とメルドラム酸との縮合化合物が、溶解抑止剤として特に好ましい。
また、本発明では上述したような溶解抑止剤以外に、分子量200〜2,000程度のナフトールノボラック化合物が溶解抑止剤として好ましく併用され得る。さらに、アルカリ溶液に対する溶解抑止能を有する酸分解性基でベース樹脂中のアルカリ可溶性基が保護された場合は、このナフトールノボラック化合物を溶解抑止剤として単独で配合してもよい。なおこうしたナフトールノボラック化合物は、ナフトールまたはその誘導体をカルボニル化合物で縮合させることで容易に得ることができる。
本発明の感光性組成物において、溶解抑止剤の配合量はベース樹脂の単量体相当モル数に対し、3〜40モル%さらには10〜30モル%の範囲内に設定されることが好ましい。これは溶解抑止剤の配合量が3モル%未満だと、解像性の良好なレジストパターンを形成することが困難となり、逆に40モル%を越えると、レジスト膜を形成したときにその機械的強度などが損なわれるおそれがあるうえ、露光部のレジスト膜をアルカリ溶液で溶解・除去するときの溶解速度が大きく低下する傾向があるからである。
本発明の感光性組成物は、樹脂、光酸発生剤や、溶解抑止剤などの添加物、場合によっては他のアルカリ可溶性樹脂などを有機溶媒に溶解させ瀘過することで、通常ワニスとして調製される。
本発明の感光性組成物においては、これらの成分以外にエポキシ樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、プロピレンオキシド−エチレンオキシド共重合体、ポリスチレンなどのその他のポリマーや、耐環境性向上のためのアミン化合物、ピリジン誘導体などの塩基性化合物、塗膜改質用の界面活性剤、反射防止剤としての染料などが適宜配合されても構わない。
ここでの有機溶媒には、例えばシクロヘキサノン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒、メチルセロルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテートなどのセロソルブ系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、γ−ブチロラクトンなどのエステル系溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのグリコール系溶媒、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホリックトリアミドジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどの含窒素系溶媒や、溶解性向上のためこれらにジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアルデヒド、N−メチルピロリジノン等を添加した混合溶媒を用いることができる。また、メチルプロピオン酸メチル等のプロピオン酸誘導体、乳酸エチル等の乳酸エステル類やPGMEA(プロピレングリコールモノエチルアセテート)等も、低毒性であり好ましく用いられ得る。
なお本発明において、このような溶媒は単独または2種以上を混合して用いることができ、さらにイソプロピルアルコール、エチルアルコール、メチルアルコール、ブチルアルコール、n−ブチルアルコール、s−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、イソブチルアルコールなどの脂肪族アルコールや、トルエン、キシレンなどの芳香族溶媒が含有されていても構わない。
次に、本発明の感光性組成物を用いたパターン形成方法について、例に挙げ説明する。まず、上述したような有機溶媒に溶解された感光性組成物のワニスを回転塗布法やディッピング法などで所定の基板上に塗布した後、150℃以下好ましくは70〜120℃で乾燥してレジスト膜を成膜する。なおここでの基板としては、例えばシリコンウェハ、表面に各種の絶縁膜や電極、配線などが形成されたシリコンウェハ、ブランクマスク、GaAs、AlGaAsなどのIII−V族化合物半導体ウェハ、クロムまたは酸化クロム蒸着マスク、アルミ蒸着基板、IBPSGコート基板、PSGコート基板、SOGコート基板、カーボン膜スパッタ基板などを使用することができる。
次いで、所定のマスクパターンを介して化学線を照射するか、またはレジスト膜表面に化学線を直接走査させて、レジスト膜を露光する。上述した通り本発明のアルカリ現像用レジストは、短波長光をはじめ広範囲の波長域の光に対して優れた透明性を有しているので、ここでの化学線としては紫外線、X線、低圧水源ランプ光のi線、h線、g線、キセノンランプ光、KrFやArFのエキシマレーザ光等のdeepUV光やシンクロトロンオービタルラジエーション(SOR)、電子線(EB)、γ線、イオンビームなどを使用することが可能である。
続いて特に化学増幅型レジストの場合、熱板上やオーブン中での加熱あるいは赤外線照射などにより、レジスト膜に170℃以下程度のベーキング処理を適宜施す。この後浸漬法、スプレー法などでレジスト膜を現像し、露光部または未露光部のレジスト膜をアルカリ溶液に選択的に溶解・除去して、所望のパターンを形成する。このときアルカリ溶液の具体例としては、テトラメチルアンモニウムハイドロキシド水溶液、コリン水溶液などの有機アルカリ水溶液や、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどの無機アルカリ水溶液、これらにアルコールや界面活性剤などを添加した溶液が挙げられる。なおここでのアルカリ溶液の濃度は、露光部と未露光部とで溶解速度の差を充分なものとする観点から、15重量%以下であることが好ましい。
こうして、本発明の感光性組成物を用いて形成されたレジストパターンは極めて解像性や密着性が良好であり、例えばこのレジストパターンをエッチングマスクとしたドライエッチングで、露出した基板などにサブクォーターミクロン程度の超微細なパターンを忠実に転写することができる。ここで得られたレジストパターンでは、高いドライエッチング耐性を有している。
なお、上述したような工程以外の他の工程が付加されても何ら差支えなく、例えばレジスト膜の下地としての平坦化層形成工程、レジスト膜と下地との密着性向上のための前処理工程、レジスト膜の現像後に現像液を水などで除去するリンス工程、ドライエッチング前の紫外線の再照射工程を適宜施すことが可能である。
(参考例1〜参考例9、比較例1〜比較例4)
<原料(>C=Oを有するアダマンタン化合物(モノマー))の合成>
[化合物(A)、化合物(B)の合成]
2−アダマンチルケトン1モルを、酸化剤であるCrOの酢酸−無水酢酸溶液中で加熱撹拌し、8時間反応後、反応液を中和し、アダマンチルケトンのポリヒドロキシル化化合物混合体を得た。この混合体を高速液体クロマトグラフィーで分取したところ、1−ヒドロキシ−4−アダマンタノン(化合物(A))と1,3−ジヒドロキシ−6−アダマンタノン(化合物(B))を得た。
[化合物(C)の合成]
1,3−ジカルボキシアダマンタンを、化合物(A)または化合物(B)の合成と同様にして酸化、分取し、1,3−ジカルボキシ−6−アダマンタシノン(化合物(C))を得た。
[化合物(D)の合成]
化合物(C)をTHFに溶解し、過剰量のチオニルクロライドを4時間環流反応させ、余剰チオニルクロライドと溶媒を留去して化合物(C)の酸クロリド化合物(化合物(D))を得た。
[化合物(E)の合成]
化合物(A)を、THF中に溶解し、等モルのアクリル酸クロリドと撹拌し、室温で、過剰量のトリエチルアミンを滴下し、3時間攪拌した。析出した塩を濾別し、溶液を濃縮し、化合物(A)のアクリルエステル(化合物(E)、一般式(1)のR=アクリロイル))を得た。この化合物のHNMRチャートを図1に示した。
[化合物(F)の合成]
化合物(E)を、等モルの2,2'−ジメチル−1,3−ジオキサン−4,6−ジオンと、ピリジン中で、室温で1週間攪拌し、反応生成物を水に滴下し、1−アクリロイルオキシ化、−4−(5−アダマンチリデン)−2,2,−ジメチル−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン(化合物(F))、一般式(2)のRはアクリロイル、R,Rはジメチルメチレン構造で架橋)を得た。この化合物のHNMRチャートを図2に示した。
[化合物(G)の合成]
ジヒドロピランを酸触媒でメタクリル酸に付加してテトラヒドロピラニルメタクリレート(化合物(G))を得た。
[化合物(H)の合成]
1−アダマンタノールとアクリル酸クロリドを塩基性触媒で脱塩反応しアダマンチルアクリレート(化合物(H))を得た。
また、メタクリル酸、メンタンジオール、1,3−ジカルボキシルアダマンタンは、アルドリッチ社製試薬をそのまま用いた。
[化合物(I)の合成]
2−メチル−2−アダマンタノールを、塩化メチレン中に溶解し、等モルのアクリル酸クロリドと撹絆し、室温で、過剰量のトリエチルアミンを滴下し、3H攪拌した。析出した塩を濾別し、溶液を濃縮し、2−メチル−2−アダマンタノールのアクリルエステル(化合物(I))を得た。
[化合物(J)の合成]
ヒドロキシピナノンを、THFに溶解し、等モルのアクリル酸クロリドと攪拌し、室温で、過剰量のトリエチルアミンを滴下し、3H攪拌した。析出した塩を濾別し、溶液を濃縮し、ヒトロキシピナノンのアクリルエステル(比較モノマーJ)を得た。
<樹脂の合成>
化合物(E)を0.6モル、化合物(G)を0.4モル、テトラヒドロフラン(THF)200gに混合した。続いて、アゾイソブチルニトリル(AIBN)2gを添加して60℃で36時間加熱し、反応液をヘキサンに滴下することで、平均分子量約7000の共重合体1を得た。共重合体1の構造式は以下に示す通りである。
Figure 2004285077
化合物(F)を0.6モル、化合物(G)を0.4モル、テトラヒドロフラン(THF)200gに混合した。続いて、アゾイソブチルニトリル(AIBN)2gを添加して60℃で36時間加熱し、反応液をヘキサンに滴下することで、平均分子量約8000の共重合体2を得た。共重合体2の構造式は以下に示す通りである。
Figure 2004285077
化合物(E)を0.6モル、化合物(I)を0.4モル、テトラヒドロフラン(THF)200gに混合した。続いて、アゾイソブチルニトリル(AIBN)2gを添加して60℃で36時間加熱し、反応液をヘキサンに滴下することで、平均分子量約5000の共重合体3を得た、共重合体3の構造式は以下に示す通りである。
Figure 2004285077
化合物(B)を0.04モルをTHFに溶解し、化合物(D)を0.05モルをこれに加え、さらに化合物(C)を0.010モル加えた。温度を室温に保ち、攪拌し、0.1モルのトリエチルアミンのTHF溶液を徐々に滴下した。2時間攪拌し、その後、室温でさらに2時間撹杵した後、反応液を炉別した。水中に徐々に反応液を滴下し、析出した沈殿をさらに、再沈し、エステルオリゴマー(ポリ酸無水物合む)4を得た、平均分子量4000であった。エステルオリゴマー4の構造式を以下に示す。
Figure 2004285077
化合物(D)を0.05モルをTHFに溶解し.メンタンジオールを0.040モルをこれに加え、さらに化合物(C)を0.010モル加えた。温度を室温に保ち、攪拌し、0.1モルのトリエチルアミンのTHF溶液を徐々に滴下した。2時間撹伴し、その後、室温でさらに2時間撹伴した後、反応液を濾別した。水中に徐々に反応液を滴下し、析出した沈殿をさらに、再沈し、エステルオリゴマー(ポリ酸無水物合む)5を得た。平均分子量は3500であった。エステルオリゴマー5の構造式を以下に示す。
Figure 2004285077
化合物(D)を0.05モルをTHFに溶解し、メンタンジオールを0.050モルをこれに加えた。温度を室温に保ち、撹拌し、0.1モルのトリエチルアミンのTHF溶液を徐々に滴下した。2時間撹拌し、その後、室温でさらに4時間撹拌した後、反応液を濾別した。水中に徐々に反応液を滴下し、析出した沈殿をさらに、再沈し、エステルオリゴマー6を得た。平均分子量は3000であった。エステルオリゴマー6の構造式を以下に示す。
Figure 2004285077
<比較アクリレートポリマーの合成>
アダマンチルアクリレート(化合物(H))を0.6モル、テトラヒドロピラニルメタクリレート(化合物(G))を0.4モルをTHF中で、AIBN(10モル%)を開始剤として、40時間反応し、ヘキサン中に滴下して、比較アクリレートポリマーAを得た。比較アクリレートポリマーAの構造式を以下に示す。
Figure 2004285077
化合物(J)を0.6モル、化合物(G)を0.4モル、テトラヒドロフラン(THF)200gに混合した。続いて、アゾイソブチルニトリル(AIBN)2gを添加して60℃で36時間加熱し、反応液をヘキサンに滴下することで、平均分子量約10000の比較アクリレートポリマーBを得た。比較アクリレートポリマーBの構造式を以に示す。
Figure 2004285077
化合物(E)を0.5モル、化合物(G)を0.4モル、メタクリル酸0.1モルをテトラヒドロフラン(THF)200gに混合した。続いて、アゾイソブチルニトリル(AIBN)2gを添加して60℃で36時間加熱し、反応液をヘキサンに滴下することで、比較アクリレートポリマーC(平均分子量約8000)を得た。比較アクリレートポリマーCの構造式を以下に示す。
Figure 2004285077
<比較エステルポリマーの合成>
アダマンタンジカルボニルクロリド0.05モルをTHFに溶解し.メンタンジオール0.05モルをこれに加えた。温度を室温に保ち、撹拌し、0.1モルのトリエチルアミンのTHF溶液を徐々に滴下した。2時間撹拌し、その後、室温でさらに2時間撹拌した後、反応液を濾別した。水中に徐々に反応液を滴下し、析出した沈殿をさらに水−アセトン系溶媒で、再沈し、比較エステルオリゴマーDを得た。比較エステルポリマーDの構造式を以下に示す。
Figure 2004285077
<溶解抑止剤の合成>
0.1モルナフトール当量のβナフトールノボラックをTHFに溶解し、水素化ナトリウム0.1モルの存在下、充分な量のジ−t−ブチル2炭酸エステルと室温で6時間攪拌した後、反応液を水と混合して酢酸エチルで抽出することで、分子量3000のt−ブトキシカルボニル化ナフトールノボラック(tBocNN)を合成した。なお、ここでtBocNNにおけるt−ブトキシカルボニルの導入率は、全水酸基の100モル%であった。
マロン酸tertブチルに等モル量の水素化ナトリウムをTHF中で加え、ブロモメチルアダマンチルケトンを加え、3時間撹絆した。生成した塩を炉別し、溶液を濃縮して、ジtertブチル2−((1−アダマンチル)カルボニルメチル)マロネート(ADTB)を得た。
1−ナフトールをシュウ酸触媒下で、グリオキシル酸と縮合し、ノボラック化合物を得た。これをジヒドロピランに溶解し、触媒量の塩酸を加え、ピラニル化ノボラック化合物(NV4THP)を得た。
<レジストの調製及びレジストパターンの形成>
上述した通り合成した高分子化合物、溶解抑止剤及び光酸発生剤としてみどり化学製TPS−105、またははNAI−105を、表1及び表2に示す処方にしたがってシクロヘキサノン(ポリエステル系)又はPGMEA(アクリル系)に溶解させ、参考例1〜9のレジストのワニスを調製した。
Figure 2004285077
一方、比較レジストとして光酸発生剤としてTPS−105を配合したレジストのワニスを併せて表2のように比較例1〜4のワニスを調製した。
Figure 2004285077
次いで、これらのレジストのワニスをそれぞれシリコンウエハ上に回転塗布して厚さ0.3μmのレジスト膜を成膜し、波長193nmのArFエキシマレーザー光を光源としたNA0.55のステッパを使用してレジスト膜表面に所定のパターン光を露光した。続いて110℃で2分のぺ一キング処理を施した後、2.38%のテトラメチルアンモニウムハイドロキシド水溶液(TMAH)MAHとイソプロピルアルコールの混合溶液で露光部を選択的に溶解・除去して、ポジ型のレジストパターンを形成した。このときの現像液濃度及び感度、解像度を表3に示す。
Figure 2004285077
表3に示される通り、参考例1〜9のレジストにおいては、いずれも高い感度で解像性の良好なレジストパターンが形成されており、波長193nmの光に対する透明性、アルカリ現像性とも優れていることがわかる。一方比較例1〜3のレジストでは、解像性の良好なレジストパターンが形成されていないこともわかり、さらに剥がれやすい等の問題があることがわかった。
さらにこれらのレジストについて、CF4プラズマによるエッチング速度を測定してそのドライエッチング耐性を評価した。この結果、ポリヒドロキシスチレン樹脂をべス樹脂とするレジストのエッチング速度を1.0としたとき、比較例1,4のエッチング速度は普通で1.0−1.3、比較例2,3のレジストのエッチング速度が1.4−1.6程度で悪いのに対し、参考例1,9のレジストのエッチング速度は0.9〜1.2でありいずれも高いドライエッチング耐性を有していることが確認された。
(実施例10〜実施例18 比較例5〜比較例9)
<原料(ラクトニル基を有するアダマンタン化合物(モノマー))の合成>
[化合物(a)及び化合物(b)の合成]
2−アダマンチルケトン1モルを、酸化剤であるCrOの酢酸−無水酢酸溶液中で加熱撹拌し、8時間反応後、反応液を中和し、アダマンチルケトンのポリヒドロキシル化化合物混合体を得た。この混合体を高速液体クロマトグラフィーで分取したところ、1−ヒドロキシ−4−アダマンタノン(化合物(a))と1,3ジヒドロキシ−6−アダマンタノン(化合物(b))を得た。
[化合物(c)の合成]
1,3−ジカルボキシアダマンタンを、同様にして酸化、分取し、1,3−ジカルボキシ−6−アダマンタノン(C)を得た。
[化合物(d)の合成]
化合物(c)をTHFに溶解し、過剰量のチオニルクロライドを4時間環流反応させ、余剰チオニルクロライドと溶媒を留去して化合物(c)の酸クロリド化合物(化合物(d))を得た。
[化合物(a′)の合成]
化合物(a)をジクロロメタンに溶解し、メタクロロ過安息香酸を添加し室温で1時間攪拌した。ジアゾメタンで処理し、ラクトン(化合物(a′))を得た
化合物(b′)の合成
化合物(b)をジクロロメタンに溶解し、メタクロロ過安息香酸を添加し室温で1時間攪拌した.ジアゾメタンで処理し、ラクトン(化合物(b′))を得た。
[化合物(c′)の合成]
1、3−ジカルボキシアダマンタンを、同様にして酸化、分取し、ラクトン(化合物(c′))を得た。
[化合物(d′)の合成]
化合物(c′)をTHFに溶解し、過剰量のチオニルクロライドを4時間環流反応させ、余剰チオニルクロライドと溶媒を留去して化合物(c′)の酸クロリド化合物(化合物(d′))を得た。
[化合物eの合成]
化合物(a′)を、THF中に溶解し、等モルのアクリル酸クロリドと撹拌し、室温で、過剰量のトリエチルアミンを滴下し、3H撹拌した。析出した塩を濾別し、溶液を濃縮し、化合物(a′)のアクリル酸エステル(化合物(e)、一般式(3)のR=アクリロイル基))を得た。
[化合物(f)の合成]
化合物(b′)を、THF中に溶解し、等モルのアクリル酸クロリドと撹拌し、室温で、過剰量のトリエチルアミンを滴下し、3H撹拌した。析出した塩を濾別し、溶液を濃縮し、化合物(b′)のアクリル酸エステル(化合物f、一般式(4)のR=アクリロイル基))を得た。
[化合物(g)の合成]
ジヒドロピランを酸触媒でメタクリル酸に付加してテトラヒドロピラニルメタクリレート(化合物(g))を得た
化合物(h)の合成
1−アダマンタノールとアクリル酸クロリドを塩基性触媒で脱塩反応しアダマンチルアクリレート(化合物(h))を得た。
また、メタクリル酸、メンタンジオール、1、3ジカルボキシルアダマンタンは、アルドリッチ社製試薬をそのまま用いた。
[化合物(i)の合成]
2−メチル−2−アダマンタノールを、塩化メチレン中に溶解し、等モルのアクリル酸クロリドと撹拌し、室温で、過剰量のトリエチルアミンを滴下し、3H撹拌した。析出した塩を濾別し、溶液を濃縮し、2メチル2アダマンタノールのアクリル酸エステル(化合物(i))を得た。
[化合物(j)の合成]
ヒドロキシピナノンを、THFに溶解し、等モルのアクリル酸クロリドと撹拌し、室温で、過剰量のトリエチルアミンを滴下し、3H撹拌した。析出した塩を濾別し、溶液を濃縮し、ヒドロキシピナノンのアクリル酸エステル(比較モノマーj)を得た。
<樹脂の合成>
化合物(e)を0.6モル、化合物(g)を0.4モル、テトラヒドロフラン(THF)200gに混合した。続いて、アゾイソブチルニトリル(AIBN)2gを添加して60℃で36時間加熱し、反応液をヘキサンに滴下することで、平均分子量約7000の共重合体7を得た。共重合体7の構造式は以下に示す通りである。
Figure 2004285077
化合物(f)を0.6モル、化合物(g)を0.4モル、テトラヒドロフラン(THF)200gに混合した。続いて、アゾイソブチルニトリル(AIBN)2gを添加して60℃で36時間加熱し、反応液をヘキサンに滴下することで、平均分子量約8000の共重合体8を得た。共重合体8の構造式は以下に示す通りである。
Figure 2004285077
化合物(e)を0.6モル、化合物(i)を0.4モル、テトラヒドロフラン(THF)200gに混合した。続いて、アゾイソブチルニトリル(AIBN)2gを添加して60℃で36時間加熱し、反応液をヘキサンに滴下することで、平均分子量約5000の共重合体9を得た。共重合体9の構造式は以下に示す通りである。
Figure 2004285077
化合物(b′)を0.05モルをTHFに溶解し、化合物(d)を0.040モルをこれに加え、さらに化合物(c)を0.010モル加えた。温度を室温に保ち、攪拌し、0.1モルのトリエチルアミンのTHF溶液を徐々に滴下した。2時間撹拌し、その後、室温でさらに2時間撹拌した後、反応液を濾別した。水中に徐々に反応液を滴下し、析出した沈殿をさらに、再沈し、エステルオリゴマー(ポリ酸無水物含む)10を得た。平均分子量4000であった。エステルオリゴマー10の構造式を以下に示す。
Figure 2004285077
化合物(d′)を0.05モルをTHFに溶解し、メンタンジオールを0.040モルをこれに加え、さらに化合物(C)を0.010モル加えた。温度を室温に保ち、攪拌し、0.1モルのトリエチルアミンのTHF溶液を徐々に滴下した。2時間撹拌し、その後、室温でさらに2時間撹拌した後、反応液を濾別した。水中に徐々に反応液を滴下し、析出した沈殿をさらに、再沈し、エステルオリゴマー(ポリ酸無水物含む)11を得た。平均分子量は3500であった。エステルオリゴマー11の構造式を以下に示す。
Figure 2004285077
化合物(d′)を0.05モルをTHFに溶解し、メンタンジオールを0.050モルをこれに加えた。温度を室温に保ち、攪拌し、0.1モルのトリエチルアミンのTHF溶液を徐々に滴下した。2時間撹拌し、その後、室温でさらに4時間撹拌した後、反応液を濾別した。水中に徐々に反応液を滴下し、析出した沈殿をさらに、再沈し、エステルオリゴマー12を得た。平均分子量は3000であった。エステルオリゴマー12の構造式を以下に示す。
Figure 2004285077
[比較アクリレートポリマーの合成]
アダマンチルアクリレート(化合物(H))を0.6モル、テトラヒドロピラニルメタクリレート(化合物(G))を0.4モルをTHF中で、AIBN(10モル%)を開始剤として、40時間反応し、ヘキサン中に滴下して、比較アクリレートポリマーEを得た。比較アクリレートポリマーEの構造式を以下に示す。
Figure 2004285077
[比較エステルオリゴマーの合成]
アダマンタンジカルボニルクロリド0.05モルをTHFに溶解し、メンタンジオール0.05モルをこれに加えた。温度を室温に保ち、攪拌し、0.1モルのトリエチルアミンのTHF溶液を徐々に滴下した。2時間撹拌し、その後、室温でさらに2時間撹拌した後、反応液を濾別した。水中に徐々に反応液を滴下し、析出した沈殿をさらに水−アセトン系溶媒で、再沈し、比較エステルオリゴマーFを得た。比較エステルポリマーFの構造式を以下に示す。
Figure 2004285077
[比較アクリレートポリマー]
特開平10―3169号公報に記載される、下記構造式で示される比較アクリレートポリマーG及び比較アクリレートポリマーH、比較アクリレートポリマーIを用意した。
Figure 2004285077
Figure 2004285077
Figure 2004285077
[レジストの調製及びレジストパターンの形成]
上述した通り合成した高分子化合物、溶解抑止剤及び光酸発生剤としてみどり化学製TPS−105、またははNAI−105を、表4に示す処方にしたがってシクロヘキサノン(ポリエステル系)又はPGMEA(アクリル酸エステル系)に溶解させ、実施例10〜18のレジストのワニスを調製した。
Figure 2004285077
一方、比較レジストとして光酸発生剤としてTPS−105を配合したレジストのワニスを併せて表5のように比較例5〜9のワニスを調製した。
Figure 2004285077
次いで、これらのレジストのワニスをそれぞれシリコンウェハ上に回転塗布して厚さ0.3μmのレジスト膜を成膜し、波長193nmのArFエキシマレーザー光を光源としたNA0.55のステッパを使用してレジスト膜表面に所定のパターン光を露光した。続いて110℃で2分のベーキング処理を施した後、2.38%のテトラメチルアンモニウムハイドロキシド水溶液(TMAH)MAHとイソプロピルアルコールの混合溶液で露光部を選択的に溶解・除去して、ポジ型のレジストパターンを形成した。このときの現像液濃度及び感度、解像度を表6に示す。
Figure 2004285077
表6に示される通り、実施例10〜18のレジストにおいては、いずれも高い感度で解像性の良好なレジストパターンが形成されており、波長193nmの光に対する透明性、アルカリ現像性とも優れていることが判る。一方比較例5〜9のレジストでは、解像性の良好なレジストパターンが形成されていないこともわかり、さらに剥がれやすい等の問題があることがわかった。
さらにこれらのレジストについて、CF4プラズマによるエッチング速度を測定してそのドライエッチング耐性を評価した。この結果、ポリヒドロキシスチレン樹脂をベース樹脂とするレジストのエッチング速度を1.0としたとき、比較例5、6のエッチング速度は普通で1.0−1.3、比較例7、8、9のレジストのエッチング速度が1.4−1.6程度で悪いのに対し、実施例10〜18のレジストのエッチング速度は0.9〜1.2であり、いずれも高いドライエッチング耐性を有していることが確認された。
化合物EのHNMRチャート図。 化合物FのHNMRチャート図。

Claims (24)

  1. アダマンタン環の少なくとも1つの環状炭素が−(C=O)−O−に変換された骨格を構造中に含む、アクリル酸エステル化合物、およびメタクリル酸エステル化合物からなる群から選ばれることを特徴とするモノマー化合物。
  2. 前記アクリル酸エステル化合物のアクリロイルオキシ基、または前記メタクリル酸エステル化合物のメタクリロイルオキシ基が、アダマンタン環の少なくとも1つの環状炭素が−(C=O)−O−に変換された骨格に直接結合している、請求項1に記載のモノマー化合物。
  3. 下記一般式(3a)、(3b)、(3c)、および(4)からなる群から選ばれることを特徴とするモノマー化合物。
    Figure 2004285077
    (ただしここでRはアクリロイル基又はメタクリロイル基を示す。)
    Figure 2004285077
    (ただしここでRはアクリロイル基又はメタクリロイル基を示す。)
  4. アダマンタン環の少なくとも1つの環状炭素が−(C=O)−O−に変換された骨格を構造中に含むアクリル樹脂またはメタクリル樹脂から選択される樹脂。
  5. 前記アクリル樹脂またはメタクリル樹脂が、以下の一般式で示されるアクリルまたはメタクリルモノマーを重合した単位を含むことを特徴とする特許請求の範囲第4項記載の樹脂。
    Figure 2004285077
    (ただしここでRはアクリロイル基又はメタクリロイル基を示す。)
    Figure 2004285077
    (ただしここでRはアクリロイル基又はメタクリロイル基を示す。)
  6. 上記アダマンタン環の少なくとも1つの環状炭素が−(C=O)−O−に変換された骨格を構造に含むアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルからなる重合単位を少なくとも30%以上含んでなる、請求項4または5に記載の樹脂。
  7. 共重合単位をさらに含み、かつ前記共重合単位が、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、a−クロロアクリレート、シアノアクリレート、トリフルオロメチルアクリレート、a−メチルスチレン、トリメチルシリルメタクリレート、トリメチルシリルa−クロロアクリレート、トリメチルシリルメチルa−クロロアクリレート、無水マレイン酸、テトラヒドロピラニルメタクリレート、テトラヒドロピラニルa−クロロアクリレート、t−ブチルメタクリレート、t−ブチルa−クロロアクリレート、ブタジエン、グリシジルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、メンチルメタクリレート、ノルボルニルメタクリレート、アダマンチルメタクリレート、アリルメタクリレートからなる郡から選ばれる、請求項4〜6のいずれか1項に記載の樹脂。
  8. 重合単位として酸分解性基を有する重合単位を含む、請求項4〜7のいずれか1項に記載の樹脂。
  9. 前記酸分解性基が脂環を有し、前記脂環が酸により脱離してカルボン酸を生成し得るものである、請求項8に記載の樹脂。
  10. ポリスチレンで換算した分子量が500〜500,000である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂。
  11. 下記一般式で示される繰り返し単位を構造内に有する樹脂。
    Figure 2004285077
    ここで、a,b,cおよびdは重合比を表す数であり、
    a+b>0である。
  12. a+b+c+dは1である特許請求の範囲第10項記載の樹脂。
  13. アダマンタン環の少なくとも1つの環状炭素が−(C=O)−O−に変換された骨格を構造を含み、かつ重合反応時に結合部位として作用する基であるヒドロキシル基およびカルボキシル基からなる群から選ばれる基を少なくとも1種類を2個以上有することを特徴とするモノマー化合物。
  14. 前記ヒドロキシル基およびカルボキシル基からなる群から選ばれる基が、前記骨格に直接結合している、請求項11に記載のモノマー化合物。
  15. 下記一般式A〜Cのいずれかで表される請求項13または14記載の化合物
    Figure 2004285077
  16. アダマンタン環の少なくとも1つの環状炭素が−(C=O)−O−に変換された骨格を構造に含んでなる重合単位であって、隣接する重合単位と、2個以上の、カルボン酸エステル結合または酸無水物結合を介して結合している重合単位を含んでなることを特徴とする樹脂。
  17. 前記アダマンタン環の少なくとも1つの環状炭素が−(C=O)−O−に変換された骨格を構造に含んでなる重合単位を少なくとも30%以上含んでなる、請求項16に記載の樹脂。
  18. 重合単位として酸分解性基を有する重合単位を含む、請求項16または17に記載の樹脂。
  19. 前記酸分解性基が脂環を有し、前記脂環が酸により脱離してカルボン酸を生成し得るものである、請求項18に記載の樹脂。
  20. ポリスチレンで換算した分子量が500〜500,000である、請求項16〜19のいずれか1項に記載の樹脂。
  21. 下記一般式(M)で示される単位を主鎖構造中に有することを特徴とするエステルおよび又は酸無水物結合を主鎖に有する樹脂。
    Figure 2004285077
    ここで、LおよびLは、それぞれ独立に−O−(C=O)−または−(C=O)−O−から選ばれる2価の連結基である。
  22. 下記一般式(M)の単位を樹脂の全重量に対して30重量%以上有することを特徴とする樹脂。
  23. 下記一般式で示される繰り返し単位を構造内に有する、請求項22に記載の樹脂。
    Figure 2004285077
    ここで、a、b、c、およびdは重合比を表す数であり、
    bは樹脂全体を構成する単位の0.3以上であり、
    dは樹脂全体を構成する単位の0−0.4である。
  24. a+b+c+dは1である請求項22または23に記載の樹脂。
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