JP2004278798A - 自動車の車輪の回転速度検出用のゴム磁石エンコーダとその製造方法及び自動車の車輪用軸受ユニット - Google Patents

自動車の車輪の回転速度検出用のゴム磁石エンコーダとその製造方法及び自動車の車輪用軸受ユニット Download PDF

Info

Publication number
JP2004278798A
JP2004278798A JP2004127628A JP2004127628A JP2004278798A JP 2004278798 A JP2004278798 A JP 2004278798A JP 2004127628 A JP2004127628 A JP 2004127628A JP 2004127628 A JP2004127628 A JP 2004127628A JP 2004278798 A JP2004278798 A JP 2004278798A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
encoder
ring
rotating
bearing unit
maker
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2004127628A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Morita
耕一 森田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2004127628A priority Critical patent/JP2004278798A/ja
Publication of JP2004278798A publication Critical patent/JP2004278798A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/72Sealings
    • F16C33/76Sealings of ball or roller bearings
    • F16C33/78Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members
    • F16C33/7869Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted with a cylindrical portion to the inner surface of the outer race and having a radial portion extending inward
    • F16C33/7879Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted with a cylindrical portion to the inner surface of the outer race and having a radial portion extending inward with a further sealing ring
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C41/00Other accessories, e.g. devices integrated in the bearing not relating to the bearing function as such
    • F16C41/007Encoders, e.g. parts with a plurality of alternating magnetic poles
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/02Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows
    • F16C19/14Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load
    • F16C19/18Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls
    • F16C19/181Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact
    • F16C19/183Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact with two rows at opposite angles
    • F16C19/184Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact with two rows at opposite angles in O-arrangement
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2326/00Articles relating to transporting
    • F16C2326/01Parts of vehicles in general
    • F16C2326/02Wheel hubs or castors

Abstract


【課題】 余分な設備投資、或は余分な搬送経費を不要とすると共に、製造作業の簡略化を図り、製品コストの低廉化に寄与する。
【解決手段】 回転輪である内輪1の端部に芯金21を外嵌固定する。この芯金21を構成する円輪部26の側面にエンコーダ20を添着する。このエンコーダ20は、磁性材の粉末を配向度を揃えて混入した磁気異方性を有するゴム製の板材を、円環状に切断してから着磁し、円周方向に亙ってS極とN極とを交互に配置して成る。これにより、シールメーカーに着磁装置を備えたり、或は磁石メーカーとシール材メーカーとの間で部品を往復させる必要がなくなる。
【選択図】 図1

Description

この発明に係るエンコーダ付転がり軸受ユニットは、自動車の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持すると共に、この車輪の回転速度を検出する為の回転速度検出装置を構成する為に利用する。
アンチロックブレーキシステム(ABS)或はトラクションコントロールシステム(TCS)を制御する為には、車輪の回転速度を検出する必要がある。従って、車輪を懸架装置に対して回転自在に支持すると共にこの車輪の回転速度を検出する為に、回転速度検出装置付転がり軸受ユニットが必要になる。この様な回転速度検出装置付転がり軸受ユニットとして従来から、例えば特許文献1、2に記載されている様な構造のものが知られている。
図9は、このうちの特許文献2に記載された回転速度検出装置付転がり軸受ユニットを示している。それぞれが静止輪である1対の内輪1、1は、懸架装置への組み込み状態では、回転しない車軸(図示せず)に外嵌固定する。それぞれが静止側周面である、上記各内輪1、1の外周面には、それぞれが静止側軌道面である内輪軌道2、2を、それぞれ形成している。又、使用時に回転する回転輪であるハブ3の内周面(回転側周面)には、それぞれが回転側軌道面である複列の外輪軌道4、4を形成している。そして、これら各外輪軌道4、4と上記各内輪軌道2、2との間に、それぞれ転動体である複数個の玉5、5を設け、上記車軸の周囲にハブ3を、回転自在に支持している。車輪のホイールは、このハブ3の外周面に設けた図示しないフランジに固定する。
更に、上記ハブ3の内端(内とは自動車への組み付け状態で車両の幅方向中央寄りとなる側を言い、同図で右。後述する図1〜3、8に就いても同じ。反対に車両の幅方向外寄りとなる側を外と言う。)開口部には、シールリング6を構成する保持環である芯金7を内嵌固定している。即ち、この芯金7の外周縁部に形成した円筒部8を上記ハブ3の内端開口部に、締まり嵌めにより内嵌固定している。そして、この芯金7の内側面に、ゴム等の弾性材製のシール材9を結合支持し、更にこのシール材9の内側面にエンコーダ10を結合支持している。このエンコーダ10は永久磁石により構成し、円周方向に亙ってS極とN極とを交互に配置した円環状に造っている。
一方、上記1対の内輪1、1のうち、内側の内輪1の内端部には、金属板を曲げ加工して成る第二の保持環11を外嵌固定している。上記シールリング6を構成するシール材9に設けた複数のシールリップ12、12の先端縁は、この第二の保持環11の内外両周面及び外側面に摺接させて、上記玉5、5設置部分に塵芥や雨水が進入するのを防止している。又、上記第二の保持環11の一部にはセンサ13を支持固定し、このセンサ13の検出部を、上記エンコーダ10の内側面に対向させている。
上述した様な回転速度検出装置付転がり軸受ユニットの場合、ハブ3に固定した車輪を、内輪1、1を外嵌支持した車軸に対し、回転自在に支持できる。又、車輪と共にハブ3が回転すると、このハブ3に固定したエンコーダ10の内側面と対向したセンサ13の出力が変化する。このセンサ13の出力が変化する周波数は、車輪の回転速度に比例する。従って、センサ13の出力信号を図示しない制御器に入力すれば、上記車輪の回転速度を求め、ABSやTCSを適切に制御できる。
上述の様な従来構造の場合、製造の段取りを簡略化できず、コスト削減が難しい。この理由は次の通りである。即ち、図9に示す様に、芯金7と、シール材9と、永久磁石であるエンコーダ10とを一体的に結合するには、これら芯金7及びエンコーダ10を、シール材9を成形する為の金型のキャビティ内にセットした状態で、このシール材9を射出成形する必要がある。そして、上記エンコーダ10を着磁する作業は、この射出成形後に行なわなければならない。この理由は、射出成形前に着磁すると、このエンコーダ10が自身の磁力によって上記金型に吸着し、このエンコーダ10の単体、或はこのエンコーダ10と結合された状態で成形されたシール材9の取り扱いが面倒になる為である。
従って、図9に示す様な構造を実現する為には、上記エンコーダ10を着磁する作業を、上記シール材9の射出成形後に行なわなければならない。この為には、シール材9を射出成形するシール材メーカーに着磁用の設備を備えるか、或は上記エンコーダ10と結合された状態で成形されたシール材9をシール材メーカーから磁石メーカーに送り、この磁石メーカーで上記エンコーダ10に着磁しなければならない。前者の場合には、本来シール材メーカーに、本来必要としない着磁設備を備える必要が生じる為、設備費が嵩み、コスト上昇の原因となる。又、後者の場合には、磁石メーカーで造った未着磁のエンコーダをシール材メーカーに送り、再び磁石メーカーに送り返す必要がある為、搬送費が嵩み、やはりコスト上昇の原因となる。
一方、図示は省略したが、前記特許文献1には、エンコーダをゴム中にフェライト等の磁性材の粉末を混入したゴム磁石とし、このエンコーダを、回転輪に固定する保持環である芯金に、成型時に結合した構造が記載されている。この様に、上記芯金に上記エンコーダを、成型時に結合する為には、上記芯金を射出成型用の金型のキャビティ内にセットした状態で、上記磁性材の粉末を混入したゴム材を上記キャビティ内に送り込み、上記エンコーダを成型する。この様なゴム磁石製のエンコーダの場合も、前述した従来構造の第1例と同様に、円周方向に亙ってS極とN極とを交互に配置した円環状に造る。
そして、この様な構造の場合にも、シール材メーカーに着磁用の設備がない事に起因して、前述した従来構造の第1例と同様の問題を生じる。即ち、上記エンコーダはゴム中にフェライト等の磁性材の粉末を混入したゴム磁石製であるが、図10に示す様に、この磁性材の粉末14、14はミクロ的に見ると、六角形の板状である。そして、これら磁性材の粉末14、14の磁化容易方向(磁化され易い方向)は、同図に矢印で示す様に、平面部15、15に対して垂直な方向である。
従って、この様な磁性材の粉末14、14を上記ゴム中に混入してエンコーダを構成する際、次の様な問題を生じる。即ち、エンコーダ16を、図11(A)に示す様に、等方性(残留磁化方向が磁場方向に依存しない)磁石とするのであれば特に問題はないが、高い磁束密度を得て回転速度検出の精度を上げる為には、図11(B)に示す様に、エンコーダ16に混入する各磁性材の粉末14、14の磁化容易方向と着磁方向とを一致させた、異方性(残留磁化方向が磁場方向に依存する)磁石にする必要がある。そして、この様にエンコーダ16を異方性磁石とする為には、このエンコーダ16に混入する各磁性材の粉末14、14の配向度を揃える必要がある。この様な配向度を揃える作業は、芯金をセットしたキャビティ内にゴム材を送り込んで上記エンコーダを加圧成型、或はモールド成型しつつ、上記ゴム材中に混入した磁性材の粉末に磁場を与える事により行う為、シール材メーカーにない専用の設備が必要になる。又、この様な配向度を規制する為の設備がシール材メーカーにあったとしても、磁場を与えながら成型作業を行う結果、成型の完了と共に上記エンコーダが着磁されて、このエンコーダが成型用の金型に吸着する為、このエンコーダの取り扱い(金型からの取り出し作業)が面倒になる。
特開平6−281018号公報 米国特許第4948277号明細書
本発明はこの様な事情に鑑みて発明したもので、予め磁石メーカーで、ゴム中に混入した磁性材の配向度を揃え、成型して着磁したエンコーダを、後からシールメーカーで芯金等の保持環に添着可能とする事により、上記設備費や搬送費の増大を抑えると共に、製造作業の簡略化を図り、コスト上昇を抑えるものである。
本発明のエンコーダ付転がり軸受ユニットは、前述した従来のエンコーダ付転がり軸受ユニットと同様に、静止側周面に静止側軌道面を有し使用時に回転しない静止輪と、回転側周面に回転側軌道面を有し使用時に回転する回転輪と、上記静止側軌道面と回転側軌道面との間に設けられた複数の転動体と、全体を円環状に形成され、上記回転輪に支持された保持環と、この保持環の一部にこの保持環と同心に支持された、円周方向に亙ってS極とN極とを交互に配置した円環状若しくは欠円環状の多極磁石であるエンコーダとを備える。
特に、本発明のエンコーダ付転がり軸受ユニットに於いては、上記保持環は、上記回転輪に嵌合固定される円筒部と、この円筒部の一端から直径方向に折れ曲がった円輪部とから成る。又、上記エンコーダは、磁性材の粉末を配向度を揃えて混入した磁気異方性を有するゴム製の板材を切断し着磁して成る。この様なエンコーダは、その片側面を上記円輪部の片側面に添着する事により、上記保持環に支持している。
上述の様に構成する本発明のエンコーダ付転がり軸受ユニットにより、車輪を回転自在に支持すると共に、センサと組み合わせる事により回転輪に固定した車輪の回転速度を検出する際の作用自体は、前述した従来の回転速度検出装置付転がり軸受ユニットを構成するエンコーダ付転がり軸受ユニットと同様である。
特に、本発明のエンコーダ付転がり軸受ユニットの場合、エンコーダは、磁石メーカーで、磁性材の粉末を、各粉末の配向度を揃えて混入した磁気異方性を有するゴム製の板材を切断し着磁して構成できる。従って、シールメーカー若しくは軸受ユニットメーカーでは、このエンコーダを保持環に添着して支持するだけで良い。この為、設備費や搬送費の増大を抑えられるだけでなく、製造作業の簡略化を図れ、コスト上昇を抑える事ができる。
本発明のエンコーダ付転がり軸受ユニットは、以上に述べた通り構成され作用する為、余分な設備投資、或は余分な搬送経費を不要にするだけでなく、製造作業の簡略化を図れ、製品コストの低廉化に寄与できる。
図1〜5は、本発明の実施例1を示している。前述した従来構造の第1例の場合とは逆に、回転側周面である外周面に回転側軌道面である内輪軌道2、2を形成した、それぞれが回転輪である内輪1、1は、使用時に回転する車軸に外嵌固定する。これら各内輪1、1の周囲には、使用時に回転しない静止輪である外輪17を、上記各内輪1、1と同心に配置している。そして、静止側周面であるこの外輪17の内周面に形成した、それぞれが静止側軌道面である外輪軌道4、4と上記各内輪軌道2、2との間に、転動体である複数個の玉5、5を設けて、上記外輪17の内側に各内輪1、1を、回転自在に支持している。
上記外輪17の内端部内周面と内側の内輪1の内端部外周面との間には組み合わせシール18を設けて、上記外輪17の内周面と上記内輪1の外周面との間に存在する空間の内端開口部を塞いでいる。又、上記外輪17の外端部内周面と外側の内輪1の外端部外周面との間には別の組み合わせシール19を設けて、上記外輪17の内周面と上記内輪1の外周面との間に存在する空間の外端開口部を塞いでいる。
上記2組の組み合わせシール18、19のうち、内側に設けた組み合わせシール18は、芯金21と、上記外輪17の内端部内周面に内嵌固定されたシールリング22とから成る。このうちの芯金21が、エンコーダ20を支持する為、上記内側の内輪1の内端部外周面に外嵌固定される保持環である。そして、上記シールリング22の全周に亙って設けたシール材23のシールリップ24、24を、上記芯金21に摺接させる事により、上記内側の内輪1の内端部外周面と上記外輪17の内端部内周面との間をシールしている。又、上記芯金21は、軟鋼板等の磁性金属板、或はステンレス鋼板等の磁性或は非磁性の金属板により、断面L字形で全体を円環状に造っている。即ち、この芯金21は、円筒部25と、この円筒部25の内端縁から直径方向外方に向け直角に折れ曲がった円輪部26とから構成し、このうちの円筒部25を、上記内輪1の内端部外周面に、締まり嵌めにより外嵌固定している。ゴム磁石製のエンコーダ20は、この円輪部26の内側面に接着支持している。
このエンコーダ20を構成するゴム磁石は、ゴム中にフェライト等の強磁性材の粉末14、14を混入したもので、全体を円環状(円輪状)に形成して成る。このエンコーダ20は、軸方向(図1〜2の左右方向)に亙って着磁しており、その着磁方向は円周方向に亙って交互に入れ替わっている。従ってこのエンコーダ20の軸方向両側面には、S極とN極とが、円周方向に亙って交互に、且つ等間隔で配置されている。
特に、本発明のエンコーダ付転がり軸受ユニットの場合、このエンコーダ20は、予め磁性材の粉末の配向度を揃えて混入した磁気異方性を有するゴム製の板材29を切断、着磁する事により構成している。例えば、図4に示す様に、ゴム材27を圧延ロール成型機28により板状に圧延加工する事により、このゴム材27中に予め混入しておいた磁性材の粉末14、14の向きを、圧延方向(図4の上下方向)に揃える事ができる。従って、この様に加工するゴム製の板材29は、ゴム製の板材29自体の表裏両平面と上記粉末の平面部15、15(図10)とが平行になる。従って、上記ゴム製の板材29は、表裏両平面に対して垂直な方向に、磁気異方性を有する。次に、このゴム製の板材29は、例えば図5に示す様に、剪断加工機30により円環状に打ち抜き加工する。そして、円環状に形成したゴム製の板材29の軸方向両側面に、S極とN極とを、円周方向に亙って交互に、且つ等間隔で配置する様に着磁して、上記エンコーダ20とする。このエンコーダ20を構成する為の上記ゴム製の板材29中に混入する磁性材の粉末14、14の配向度は、上述の様に予め揃えている為、このエンコーダ20の磁力を十分に強くでき、後述するセンサ13を通過する磁束の密度を十分に高くできる。この様にセンサ13を通過する磁束密度を高くする事により、このセンサ13の出力を高くして、車輪の回転速度検出の精度を向上させる事ができる。
上述の様に構成したエンコーダ20は、その片側面(図1〜2で左面)を前記芯金21を構成する円輪部26の片側面(図1〜2で右面)に、適宜の接着剤で接着固定する事により、この芯金21の内側面に支持する。従って、上記エンコーダ20の加工、及び着磁作業は磁石メーカーで行い、このエンコーダ20を、上記芯金21を製造するシールメーカーに搬送し、上記エンコーダ20をこの芯金21に接着する作業はシールメーカーで行えば良い。シールメーカーから磁石メーカーに何らかの部品を戻す必要はない。
上述の様に構成される本発明のエンコーダ付転がり軸受ユニットは、懸架装置を構成する保持ケース31の内側に、車輪を支持する為の図示しない車軸を回転自在に支持すると共に、上記保持ケース31の一部に支持し、上記エンコーダ20の内側面に対向させたセンサ13と組み合わせる事により、車輪と共に回転する回転輪である、内輪1、1の回転速度を検出する。特に、本発明のエンコーダ付転がり軸受ユニットの場合、上記エンコーダ20は、磁石メーカーで磁性材の粉末14、14の配向度を揃えて混入した磁気異方性を有するゴム製の板材29を打ち抜き加工し、着磁した後、シールメーカーで芯金21に接着して支持するだけで良い。この為、設備費や搬送費の増大を抑えられるだけでなく、製造作業の簡略化を図れ、コスト上昇を抑える事ができる。
尚、図示の例では、上記エンコーダ20と共に回転速度検出装置を構成するセンサ13を、転がり軸受ユニット外である保持ケース31に設置している。但し、このセンサ13は、静止輪である外輪17に支持する事もできる。
次に、図7〜8は、本発明の実施例2を示している。上述した実施例1を実施する場合、前述の図5に示した様に磁性材の粉末14、14の配向度を揃えて混入した磁気異方性を有するゴム製の板材29を打ち抜き加工して、円環状のエンコーダ20を構成する。この様なエンコーダ20を造る場合に上記ゴム製の板材29は、図6に示す様に、無駄な部分(打ち抜き滓)が生じる。この様な無駄な部分の存在は、材料費が嵩む原因となり、このエンコーダ20を組み込んだエンコーダ付転がり軸受ユニットのコストの上昇を招く為、好ましくない。
この様な問題を解決する為の手段の1例として、本実施例の場合には、前述した実施例1の場合と同様にして造った、磁性材の粉末14、14の配向度を揃えて混入した磁気異方性を有するゴム製の板材29を、切断前に予め着磁して、このゴム製の板材29の両側面に、S極とN極とを、幅方向(図7の上下方向)に亙って交互に、且つ等間隔で配置する。そして、この様に予め着磁したゴム製の板材29を、図7に示す様に帯状に切断して、エンコーダ素片39、39とし、このエンコーダ素片39、39を円環状に曲げ形成して、エンコーダ20aとする。そして、このエンコーダ20aの片側面を、図8に示す様に、内輪1(図1〜2参照)に外嵌固定する保持環である芯金21を構成する円輪部26の片側面に接着固定して、上記エンコーダ20aを上記芯金21に支持する。この様にすれば、上記ゴム製の板材29に無駄な部分が生じる事がなくなり、このエンコーダ20aを組み込んだエンコーダ付転がり軸受ユニットのコストの上昇を抑える事ができる。尚、上記エンコーダ20aを構成するエンコーダ素片39の数は、1枚でも良いが、複数枚のエンコーダ素子39、39を、円周方向に亙り直列に配置しても良い。
又、本例の場合には、上記芯金21に支持したエンコーダ20aと組み合わせるセンサを、図8に示す様なパッシブ型の環状センサ32とする。この理由は次の通りである。即ち、上述の様にエンコーダ20aを曲げ形成して円環状に形成した場合、完全に円環状にする事は実際上困難であり、微小な不連続部分が生じる可能性がある。そして、この様に不連続部分が存在するエンコーダ20aを、前述した実施例1の構造と同様に保持ケース31或は外輪17の一部に支持したセンサ13(図1〜2)と組み合わせると、このエンコーダ20aを支持した内輪1の回転に伴い、上記センサ13により出力される検出信号が、上記不連続部分に於いて不連続になり、上記内輪1及びこの内輪1を外嵌支持した車軸の回転速度を正確に検出する事ができなくなる可能性がある。
上記パッシブ型の環状センサ32は、それぞれが磁性金属板を断面L字形で全体を円環状に形成して成る第一、第二のステータ33、34と、これら第一、第二のステータ33、34の内外両周面同士の間に配置し、非磁性材製のボビン36に導線を巻回する事により構成した円環状のコイル35とから成る。又、上記第一のステータ33の内周縁を、上記第二のステータ34の外周面に当接若しくは近接させて、これら両ステータ33、34同士を磁気的に導通させている。又、これら第一、第二のステータ33、34の一部で、上記エンコーダ20aの側面と対向する部分である端縁部には、櫛歯状端縁部38、38を形成している。これら各櫛歯状端縁部38、38は、それぞれ複数の切り欠き部37、37を、円周方向に亙って等間隔に形成して成る。これら各切り欠き部37、37のピッチ(中心角ピッチ)は、上記エンコーダ20aに配置したN極(又はS極)同士のピッチと等しい。又、上記第一、第二のステータ33、34は、これら第一、第二のステータ33、34の櫛歯状端縁部38、38を構成する切り欠き部37、37の円周方向に亙る位相が、互いに半ピッチずつずれる様に組み合わせている。そして、これら第一、第二のステータ33、34の内外両周面同士の間に、上記コイル35を配置している。
上述の様に構成する環状センサ32と、上記芯金21に固定したエンコーダ20aとは、その片側面同士を互いに近接対向させて組み合わせる事により、上記芯金21を外嵌固定した内輪1及びこの内輪1を支持した車軸の回転速度を検出自在とする。即ち、上記各櫛歯状端縁部38、38の突部が上記エンコーダ20aの側面に配置したS極とN極とに交互に対向する。しかも、一方の櫛歯状端縁部38の突部がS極に対向している瞬間には、他方の櫛歯状端縁部38の突部はN極に対向する。従って、上記エンコーダ20aの回転に伴い、或る瞬間にはこのエンコーダ20aの内側面から出た磁束が、上記第一のステータ33の端縁部から上記第二のステータ34の端縁部へ流れる。そして、次の瞬間には、上記第二のステータ34の端縁部から上記第一のステータ33の端縁部に流れる。従って、上記コイル35の周囲には上記エンコーダ20aの回転に伴い、磁束が交互に逆方向に流れる交番磁束が発生する。この様な交番磁束の周波数は、上記エンコーダ20a及び上記芯金21を支持した内輪1及びこの内輪1を支持した車軸の回転速度に比例する。従って、上記コイル35に発生する出力信号を、図示しない導線により取り出せば、この車軸の回転速度を検出する事ができる。従って、上記エンコーダ20aを円環状に形成した際に微小な不連続部分が生じても、この不連続部分と対向しない他の上記第一、第二のステータ33、34部分に磁束が流れる為、上記不連続部分の存在に拘らず、正確な回転速度の検出を行える。尚、この様なパッシブ型の環状センサ32は、前述した実施例1のセンサ13よりも発生する出力信号の出力値が大きい。この様な環状センサ32は、前述した実施例1のエンコーダ付転がり軸受ユニットと組み合わせる事もできる。
尚、本発明を実施する場合、保持環は、前記芯金21(図1〜3、8)の様に金属板により造る代わりに、高機能樹脂(エンジニアリングプラスチック)等の非金属材により造っても良い。例えば、保持環を高機能樹脂を射出成形する事により造れば、材料の有効利用を図れる。又、前述の図9に示した従来構造の如く、回転輪が外輪である場合には、上記保持環は回転輪に内嵌固定する。この場合に円輪部は、円筒部の一端から直径方向内方に折り曲げる。更に、前述した実施例1では、エンコーダ20の片側面を上記芯金21の円輪部26の片側面に接着固定した例を示したが、この芯金21を磁性金属板により造った場合には、上記エンコーダ20を、上記円輪部26の片側面に、このエンコーダ20自身の磁力により吸着する事もできる。この場合には、エンコーダ20を芯金21に接着する必要がなくなり、エンコーダ付転がり軸受ユニットの製造作業を、より一層簡略化して、より一層のコスト低廉化を図れる。
本発明の実施例1を示す断面図。 図1のA部拡大図。 図1の構造を構成するエンコーダと芯金とを取り出して示す断面図。 ゴムを圧延加工して板材を造ると共に、このゴム中に混入した磁性材の粉末の配向度を揃える方法の1例を示す略図。 磁性材の粉末を混入したゴム製の板材を打ち抜き加工して、円環状のエンコーダを形成する方法の1例を示す略断面図。 図5の方法により、複数個のエンコーダを打ち抜き加工した後の残材を示す平面図。 本発明の実施例2を示す、磁性材の粉末を混入したゴム製の板材を、着磁後帯状に切断加工する状態を示す平面図。 同じく芯金に固定したエンコーダと、パッシブ型の環状センサとを対向させた状態を示す断面図。 従来構造の1例を示す断面図。 磁性材の粉末の磁化容易方向を示す斜視図。 エンコーダを構成するゴム磁石を着磁する状態を示しており、(A)は等方性磁石に於ける各磁性材の粉末の磁化方向を、(B)は異方性磁石に於ける各磁性材の粉末の磁化方向をそれぞれ示す拡大断面図。
符号の説明
1 内輪
2 内輪軌道
3 ハブ
4 外輪軌道
5 玉
6 シールリング
7 芯金
8 円筒部
9 シール材
10 エンコーダ
11 第二の保持環
12 シールリップ
13 センサ
14 磁性材の粉末
15 平面部
16 エンコーダ
17 外輪
18、19 組み合わせシール
20、20a エンコーダ
21 芯金
22 シールリング
23 シール材
24 シールリップ
25 円筒部
26 円輪部
27 ゴム材
28 圧延ロール成型機
29 ゴム製の板材
30 剪断加工機
31 保持ケース
32 環状センサ
33 第一のステータ
34 第二のステータ
35 コイル
36 ボビン
37 切り欠き部
38 櫛歯状端縁部
39 エンコーダ素片


Claims (1)

  1. 静止側周面に静止側軌道面を有し使用時に回転しない静止輪と、回転側周面に回転側軌道面を有し使用時に回転する回転輪と、上記静止側軌道面と回転側軌道面との間に設けられた複数の転動体と、全体を円環状に形成され、上記回転輪に支持された保持環と、この保持環の一部にこの保持環と同心に支持された、円周方向に亙ってS極とN極とを交互に配置した円環状若しくは欠円環状の多極磁石であるエンコーダとを備えたエンコーダ付転がり軸受ユニットに於いて、上記保持環は、上記回転輪に嵌合固定される円筒部と、この円筒部の一端から直径方向に折れ曲がった円輪部とから成り、上記エンコーダは、磁性材の粉末を配向度を揃えて混入した磁気異方性を有するゴム製の板材を切断し着磁して成るものであり、上記エンコーダの片側面を上記円輪部の片側面に添着する事により、上記エンコーダを上記保持環に支持している事を特徴とするエンコーダ付転がり軸受ユニット。
JP2004127628A 2004-04-23 2004-04-23 自動車の車輪の回転速度検出用のゴム磁石エンコーダとその製造方法及び自動車の車輪用軸受ユニット Withdrawn JP2004278798A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004127628A JP2004278798A (ja) 2004-04-23 2004-04-23 自動車の車輪の回転速度検出用のゴム磁石エンコーダとその製造方法及び自動車の車輪用軸受ユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004127628A JP2004278798A (ja) 2004-04-23 2004-04-23 自動車の車輪の回転速度検出用のゴム磁石エンコーダとその製造方法及び自動車の車輪用軸受ユニット

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9138645A Division JPH10332427A (ja) 1997-05-28 1997-05-28 エンコーダ付転がり軸受ユニット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004278798A true JP2004278798A (ja) 2004-10-07

Family

ID=33296994

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004127628A Withdrawn JP2004278798A (ja) 2004-04-23 2004-04-23 自動車の車輪の回転速度検出用のゴム磁石エンコーダとその製造方法及び自動車の車輪用軸受ユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004278798A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2017072170A (ja) ワイヤレスセンサ付き軸受
US20120204638A1 (en) Ball bearing with a rotational speed detection encoder for a motorcycle and a rotational speed detection device for a motorcycle using this encoder
JPH10332427A (ja) エンコーダ付転がり軸受ユニット
JP2004286756A (ja) エンコーダ付転がり軸受ユニット
JP2004278798A (ja) 自動車の車輪の回転速度検出用のゴム磁石エンコーダとその製造方法及び自動車の車輪用軸受ユニット
EP1669620A1 (en) Roller bearing with encoder and its manufacturing method
JP2004184424A (ja) 自動車の車輪の回転速度検出用のゴム磁石エンコーダとその製造方法及び自動車の車輪用転がり軸受ユニット
JP2012172686A (ja) 自動二輪車の車輪用回転速度検出装置
JPH09133698A (ja) トーンホイール付転がり軸受ユニット
JP2001242188A (ja) 回転状態検出用エンコーダ付転がり軸受ユニット
JP2006170624A (ja) ワイヤレスセンサ付き軸受
JP5176851B2 (ja) 着磁パルサリング、及びこれを用いたセンサ付き転がり軸受装置
KR101404788B1 (ko) 마그네틱 엔코더 및 그의 제조 방법
US10962061B2 (en) Method for manufacturing hub unit
JP6813315B2 (ja) 複列磁気エンコーダおよびその製造方法
JP2001255336A (ja) 回転状態検出用エンコーダ及び回転状態検出用エンコーダ付転がり軸受ユニット
JP2007101357A (ja) 回転検出装置付転がり軸受ユニット
JPH10253647A (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JP2004258028A (ja) 回転パラメータをコード化する装置、これを有するころがり軸受そして電動モータ
JP2004293622A (ja) エンコーダ付転がり軸受ユニット及びその製造方法
JP2003086420A (ja) パルサーリング
JP2004212151A (ja) エンコーダ、エンコーダ付きハブ軸受組立体、およびエンコーダの製造方法
JPH09203415A (ja) トーンホイール付転がり軸受ユニット
JP6724533B2 (ja) ラジアル型磁気エンコーダ、及びラジアル型磁気エンコーダを備えた軸受装置、並びにラジアル型磁気エンコーダの製造方法
JP2010014567A (ja) パルサーリング、その製造方法及びこのパルサーリングを用いた車軸用軸受装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070409

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20070625