JP2004278649A - 走行型農作業機における走行変速操作装置 - Google Patents

走行型農作業機における走行変速操作装置 Download PDF

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Abstract

【課題】車輪で支持した車体フレーム6に、回転調節手段9bを備えたエンジン9と、エンジンからの出力を適宜変速して前記車輪に伝達するベルトプーリ式無段変速装置12とを搭載し、人為的変速操作具16と、この人為的変速操作具の動きに応じて前記無段変速装置をその変速操作機構19aにて変速作動する電動式アクチェータ26とを備えて成る走行型農作業機において、前記人為的変速操作具による加速応答性を、エンストを発生することなく、向上する。
【解決手段】前記人為的変速操作具と前記回転調節手段とを、人為的変速操作具における増速変速方向への操作によりエンジンの回転数が高くなるように第1連動機構33を介して連動する一方、前記変速操作機構と前記回転調節手段とを、変速操作機構における増速変速方向への作動によりエンジンの回転数が高くなるように第2連動機構34を介して連動する。
【選択図】 図12

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、乗用型田植機等のような走行型農作業機において、その農作業に際しての走行速度を、ベルトプーリ式の無段変速装置(CVT)を使用して適宜変速操作する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
従来、乗用型田植機等の走行型農作業機においては、これに搭載したエンジンから駆動用車輪への動力伝達の途中にベルトプーリ式無段変速装置(CVT)を設けて、このベルトプーリ式無段変速装置(CVT)を、作業者が人為的に操作することによって、その走行速度を変速するように構成している(特許文献1及び2参照)。
【0003】
このように、前記ベルトプーリ式無段変速装置(CVT)を、人為的な操作にて変速作動することには大きな操作力を必要とし、この操作力を軽減するには、バネ手段を設けたり、梃子機構を設けたりするようにしなければならないから、構造が著しく複雑化するのであり、しかも、その操作レバー等の人為的操作具を、所定の変速操作位置において、移動不能に保持するように構成しなければならないことのために、その変速が有段階になるのであった。
【0004】
そこで、最近では、前記ベルトプーリ式無段変速装置(CVT)を、操作レバー等の人為的操作具にて正逆回転される電動式アクチェータによって、無段階的に変速操作することが試みられている。
【0005】
しかし、このように構成することは、前記人為的操作具の操作と、ベルトプーリ式無段変速装置(CVT)における変速作動との間には、前記電動式アクチェータの作動という時間的な遅れが存在するから、前記人為的操作具における加速応答性が低いという問題もあった。
【0006】
本発明は、このように加速応答性が低いという問題を、減速時におけるエンジンストップ、つまりエンストを招来することなく解消できるようにした装置を提供することを技術的課題とする。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−315063号公報
【特許文献2】
特開平10−217781号公報
【0008】
【課題を解決するための手段】
この技術的課題を解決するため、本発明の請求項1は、
「車輪等の走行部にて支持された車体フレームに、回転調節手段を備えたエンジンと、前記エンジンからの出力を適宜変速して前記走行部に伝達するようにしたベルトプーリ式無段変速装置とを搭載する一方、前記ベルトプーリ式無段変速装置に対する人為的変速操作具と、この人為的変速操作具の動きに応じて前記ベルトプーリ式無段変速装置をその変速操作機構にて変速作動する電動式アクチェータとを備えて成る走行型農作業機において、
前記人為的変速操作具と前記回転調節手段とを、人為的変速操作具における増速変速方向への操作によりエンジンの回転数が高くなるように第1連動機構を介して連動する一方、前記変速操作機構と前記回転調節手段とを、変速操作機構における増速変速方向への作動によりエンジンの回転数が高くなるように第2連動機構を介して連動する。」
ことを特徴としている。
【0009】
また、本発明の請求項2は、
「前記請求項1の記載において、前記第1連動機構及び第2連動機構を、フレキシブルなガイド管と、これに摺動自在に通通したワイヤーとで構成した。」
ことを特徴としている。
【0010】
更にまた、本発明の請求項3は、
「前記請求項2の記載において、第1連動機構及び第2連動機構を、フレキシブルなガイド管とこれに摺動自在に通通したワイヤーとで構成される一つのメイン連動機構に合流し、このメイン連動機構を介して前記回転調節手段に連結した。」
ことを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態を、4条植え式の乗用型田植機に適用した場合の図面に基づいて説明する。
【0012】
この乗用型田植機は、はね上げ式の操縦座席2及び操縦ハンドル3を備えた走行機体1と、その後部に平行リンク機構4を介して昇降動可能に連結された4条植えの苗植装置5とにより構成されている。
【0013】
前記走行機体1における車体フレーム6は、図3、図4及び図5に示すように、前後方向に延びる左右一対のサイドフレーム6aと、この両サイドフレーム6aの前端間を連結する平面視略U字状のフロントフレーム6bと、前記両サイドフレーム6aの後端間を連結する下向きU字状の門型にしたリアフレーム6cとによって構成され、この車体フレーム6における前部には、走行部としての左右一対の前車輪7が、後部には、同じく走行部としての左右一対の後車輪8が懸架されている。
【0014】
また、前記車体フレーム6の前部には、両サイドフレーム6aの間の部位にエンジン台6dを備え、このエンジン台6dに、アクセルレバー9b等のような回転調節手段を備えたエンジン9が搭載されており、前記車体フレーム6のうち前記エンジン9より後方の部位には、両サイドフレーム6aの間の部位に前記操縦ハンドル3の左側に配設した主変速操作レバー10にて適宜変速操作されるミッションケース11がエンジン9と直列状に並べて配置されている。
【0015】
前記エンジン9におけるアクセルレバー9bには、図12に示すように、エンジン9の回転数を任意に設定するための機構35が設けられている。すなわち、前記アクセルレバー9bの他端に、連結体35aを回転自在に取付け、この連結体35aに穿設した貫通孔35b内に、ワイヤー35cを摺動自在に挿通し、このワイヤー35cの一端に、前記係止体35aに接当する係止片35dを固着する一方、他端を、走行機体1における適宜箇所に、摺動自在に設けたノブ35eに係着して、このノブ35eの矢印方向への引き操作により、前記アクセルレバー9bを、矢印Kで示すエンジン回転数増の方向に回動するように構成し、更に、前記ノブ35eに、ボールクラッチ35fが着脱自在に嵌まり係合する四つのノッチ溝35g,35h,35j,35kを設けて、前記ノブ35eを、第1のノッチ溝35gにボールクラッチ35fが嵌まり係合する状態に操作したとき、前記エンジン9の回転数が最も遅い第1速になり、第2のノッチ溝35hにボールクラッチ35fが嵌まり係合する状態に操作したとき、前記エンジン9の回転数が次に早い第2速になり、第3のノッチ溝35jにボールクラッチ35fが嵌まり係合する状態に操作したとき、前記エンジン9の回転数が更に早い第3速になり、そして、第4のノッチ溝35kにボールクラッチ35fが嵌まり係合する状態に操作したとき、前記エンジン9の回転数が最も早い第4速になるように構成している。
【0016】
この場合、前記ノブ35eに代えて、回転式のレバーに構成することができるほか、エンジン9の回転数を無段階的に設定することができる。
【0017】
前記エンジン9における動力を、ベルトプーリ式無段変速装置12を介して前記ミッションケース11に伝達したのち、このミッションケース11から、前記両前車輪7及び両後車輪8に伝達することにより、前記走行機体1を前進又は後進走行するように構成されている。
【0018】
この場合における走行速度は、前記主変速操作レバー10による前記ミッションケース11における変速操作と、前記ベルトプーリ式無段変速装置12における変速操作とによって、適宜に操作される。
【0019】
なお、前記ミッションケース11には、平面視において前記操縦ハンドル3の右側に設けた主クラッチとブレーキを操作することができる単一のクラッチ・ブレーキペダル13の踏み込みにて前記各車輪7,8への動力伝達を遮断する状態と、前記クラッチ・ブレーキペダル13の踏み込み解除にて前記各車輪7,8への動力伝達を行う状態とに切り換えるための主クラッチ機構、及び走行機体1を停止させることができるブレーキ機構(図示せず)を内蔵している。
【0020】
次に、前記ベルトプーリ式無段変速装置12は、前記エンジン9における出力軸9aに設けた駆動側割り型プーリ12aと、前記ミッションケース11における入力軸11aに設けた従動側割り型プーリ12bと、これら割り型プーリ12a,12bの間に巻掛けした無端ベルト12cとから成り、前記駆動側割り型プーリ12aに対する操作杆12d及び前記従動側割り型プーリ12bに対する操作杆12eを前記走行機体1の後方に移動することにより、前記エンジン9からミッションケース11への伝達速度を増速し、前記両操作杆12d,12eを前記走行機体1の前方に移動することにより、前記エンジン9からミッションケース11への伝達速度を減速するように構成している。
【0021】
そして、前記車体フレーム6のうち前記ベルトプーリ式無段変速装置12より後方で前記両後車輪8より前方の部位には、水平横方向に延びる操作軸14を軸支して、この操作軸14に、ベルクランクレバー15の基端を回転自在に被嵌する一方、前記主クラッチペダル13の外側の部位には、本発明の各請求項における人為的変速操作具の一つであるところの足踏み式の変速操作ペダル16を配設して、この変速操作ペダル16と前記ベルクランクレバー15とを連杆17を介して連結することにより、前記変速操作ペダル16の矢印C方向への踏み込み操作にて前記ベルクランクレバー15が、矢印Dで示すように、半時計方向に回転し、前記変速操作ペダル16の踏み込みを緩める操作にて前記ベルクランクレバー15が、矢印Eで示すように、時計方向に回転するように構成する。
【0022】
なお、前記変速操作ペダル16は、走行機体1に対してペダル軸16aに回転自在に支持されている。
【0023】
また、前記操作軸14には、鞘管18を回転自在に被嵌し、この鞘管18から下向きに突出したアーム19a,19bに、前記ベルトプーリ式無段変速装置12における両操作杆12d,12eの後端を連結することにより、前記鞘管18における矢印Dで示す半時計方向の回転により両操作杆12d,12eが矢印Fで示すように後方に移動して前記ベルトプーリ式無段変速装置12が増速変速位置になり、また、前記鞘管18における矢印Eで示す時計方向の回転により両操作杆12d,12eが矢印Gで示すように前方に移動して前記ベルトプーリ式無段変速装置12が減速変速位置になるように構成する。
【0024】
つまり、これら鞘管18、両アーム19a,19b及び両操作杆12d,12eにて、前記ベルトプーリ式無段変速装置12に対する変速操作機構を構成する。
【0025】
更にまた、前記車体フレーム6のうち前記はね上げ式操縦座席2の略真下の部位で、且つ、前記一方の後車輪8よりも内側の部位には、ブラケット板20を取付けて、このブラケット板20に水平横向きに設けた支持軸21に、扇型の従動歯車22の中心ボス22aを、回転自在に且つ軸方向の摺動自在に被嵌し、この従動歯車22の中心ボス22aから下向きに突出するアーム23と、前記操作軸14上の鞘管18から下向きに突出したアーム24との間を連杆25にて連結することにより、前記従動歯車22における矢印Hで示す半時計方向の回転により前記鞘管18が矢印Dで示す半時計方向に回転し、前記従動歯車22における矢印Jで示す時計方向の回転により前記鞘管18が矢印Eで示す時計方向に回転するように構成する。
【0026】
前記ブラケット板20には、電動モータ等の電動式アクチェータ26を、その出力軸26aに固着したピニオン歯車27が前記従動歯車22に噛合するように取付け、この電動式アクチェータ26のピニオン歯車27における時計方向の回転により、前記従動歯車22が矢印Hで示す半時計方向に回転し、前記電動式アクチェータ26のピニオン歯車27における半時計方向の回転により、前記従動歯車22が矢印Jで示す時計方向に回転するように構成する。
【0027】
図6〜図8において、符号28は、切換スイッチを示す。この切換スイッチ28は、ロータリ式アーム28aを備え、このロータリ式アーム28aの回転によって、前記電動式アクチェータ26のピニオン歯車27を時計方向に回転する状態(増速変速方向)と、前記電動式アクチェータ26のピニオン歯車27を半時計方向に回転する状態(減速変速方向)と、その間で前記電動式アクチェータ26のピニオン歯車27の回転を停止する状態(中立位置)との三段に切り換えるように構成されている。
【0028】
すなわち、この切換えスイッチ28は、そのロータリ式アーム28aが中立位置にあるときには、前記電動式アクチェータ26に通電しないが、前記ロータリ式アーム28aが、前記中立位置から半時計方向に回転すると、図11に示す、リレー回路29を介して、前記電動式アクチェータ26のピニオン歯車27を時計方向に回転する状態、つまり、前記従動歯車22を矢印Hで示す半時計方向に駆動回転する状態に切り換わり、前記ロータリ式アーム28aが、前記中立位置から時計方向に回転すると、リレー回路29を介して、前記電動式アクチェータ26のピニオン歯車27を半時計方向に回転する状態、つまり、前記従動歯車22を矢印Jで示す時計方向に駆動回転する状態に切り換わるように構成されている。
【0029】
そして、前記切換えスイッチ28を、前記操作軸14における鞘管18に固着したアーム24の上端に取付ける一方、この切換えスイッチ28におけるロータリ式アーム28aに、前記操作軸14上のベルクランクレバー15の先端におけるピン15aを係合することにより、前記ベルクランクレバー15と、前記ロータリ式アーム28aとを、当該ベルクランクレバー15における矢印Dで示す半時計方向への回転によりロータリ式アーム28aが半時計方向に回転し、当該ベルクランクレバー15における矢印Eで示す時計方向への回転によりロータリ式アーム28aが時計方向に回転するように連動する。
【0030】
この構成において、前記変速操作ペダル16を、Δθだけ矢印Cの方向に踏み込み操作すると、これに連杆17を介して連動する前記操作軸14上のベルクランクレバー15が、矢印Dで示す半時計方向にΔθだけ回転し、これに連動して、切換えスイッチ28におけるロータリ式アーム28aが、半時計方向にΔθだけ回転する。
【0031】
このロータリ式アーム28aにおける半時計方向への回転にて、切換えスイッチ28が、中立位置から前記電動式アクチェータ26のピニオン歯車27を時計方向に回転する状態に切り換わることにより、前記従動歯車22が矢印Hで示す半時計方向に駆動回転されるから、この従動歯車22に連杆25を介して連動する鞘管18が矢印Dで示す半時計方向に回転し、これに連動する両操作杆12d,12eが矢印Fで示すように後方に移動することになって、前記ベルトプーリ式無段変速装置12を増速に変速作動することができる。
【0032】
この増速への変速作動に際しての前記鞘管18における矢印Dで示す半時計方向の回転に伴い、この鞘管18に取付く前記切換えスイッチ28が、半時計方向に回転することにより、当該切換えスイッチ28とそのロータリ式アーム28aとの相対関係が、増速変速位置から中立位置に戻されることになる。
【0033】
つまり、前記鞘管18における矢印Dで示す半時計方向の回転が、Δθになった時点で、前記切換えスイッチ28は、増速変速位置から中立位置に戻されるように、フィードバック制御されることになるから、前記切換えスイッチ28が中立位置に戻された時点で、前記電動式アクチェータ26による前記従動歯車22の駆動回転が停止することになり、これにより、前記ベルトプーリ式無段変速装置12を、前記変速操作ペダル16における矢印Cの方向への踏み込み操作角度Δθに対応した走行変速位置にすることができるとともに、この走行変速位置にキープすることができる。
【0034】
前記変速操作ペダル16を矢印Cで示す方向に更に踏み込み操作することにより、前記ベルトプーリ式無段変速装置12を、更に増速に変速できる。
【0035】
また、前記変速操作ペダル16に対する踏み込みを緩める操作を行うことにより、前記とは逆に作動して、前記ベルトプーリ式無段変速装置12を、減速に変速できるとともに、その走行変速位置にキープすることができる。
【0036】
上記した実施の形態は、これに要約すると、ベルトプーリ式無段変速装置に対する人為的操作具と、前記ベルトプーリ式無段変速装置を変速作動する電動式アクチェータと、前記人為的変速操作具の動きに応じて前記アクチェータを増速変速位置及び減速変速位置並びにその間における中立位置との三段に切り換えるための切換えスイッチとから成り、前記切換えスイッチを前記ベルトプーリ式無段変速装置における変速作動に連動して前記中立位置に戻すようにしたフィードバック制御機構を備えるという構成になっている。
【0037】
この構成により、前記ベルトプーリ式無段変速装置(CVT)を、人為的操作具にて正逆回転される電動式アクチェータによって、無段階的に変速操作することが、電子制御方式によることなく、至極簡単な構成によってできるから、価格を大幅に低減できるばかりか、故障が発生し難く、故障の診断が容易であり、且つ、故障を容易に直すことができ、しかも、保守・点検等に対するメンテナンスが著しく簡単である効果を有する。
【0038】
本発明の実施の形態においては、前記電動式アクチェータ26におけるリレー回路29に対する電源回路30に、前記エンジン9のレギュレータ9bにおける作動によってONになるスイッチ31を設けることにより、前記エンジン9の運転を停止している状態では、前記変速操作ペダル16による変速操作はできないように、換言すると、前記変速操作ペダル16による変速操作は、前記エンジン9を運転している場合に限ってできるように構成している。
【0039】
また、本発明の実施の形態においては、前記切換えスイッチ28における切り換え信号を、遅延回路32にて、適宜時間、例えば数10msecだけ遅らせて前記リレー回路29に伝えるという構成にしており、これにより、切換えスイッチ28における切り換え信号に応じて前記リレー回路29及び電動式アクチェータ26が作動するときの感度を下げることができ、ひいては、前記リレー回路29及び電動式アクチェータ26が、変速操作ペダル16の動きによって間断なく頻繁に作動する回数を少なくできるから、前記電動式アクチェータ26による変速制御操作の安定性と、前記リレー回路29及び電動式アクチェータ26の耐久性を向上できる。
【0040】
ところで、前記した構成においては、前記変速操作ペダル16の踏み込み操作に基づく加速は、前記変速操作ペダル16の踏み込みで前記電動式アクチェータ26が作動し、この作動によって、前記ベルトプーリ式無段変速装置12が増速変速位置になることによって行うことにより、前記変速操作ペダル16の踏み込み操作と、ベルトプーリ式無段変速装置12における変速作動との間には、前記電動式アクチェータ16の作動という時間的な遅れが存在し、加速の応答性が低いという問題がある。
【0041】
そこで、図12に示すように、人為的操作具であるところの前記変速操作ペダル16と、前記エンジン9における回転調節手段であるところの前記アクセルレバー9bとを、例えば、両端を走行機体1に固定したフレキシブルなガイド管(索道管)33aとこれに摺動自在に挿通したワイヤー33bとから成る第1連動機構33にて連結することにより、前記変速操作ペダル16の踏み込み操作に連動して前記アクセルレバー9bを、矢印Kで示す回転数増の方向に作動するように構成する一方、前記ベルトプーリ式無段変速装置12に対する変速操作機構を構成する両アーム19a,19bのうちいずれか一方のアーム19aと、前記エンジン9における回転調節手段であるところの前記アクセルレバー9bとを、例えば、両端を走行機体1に固定したフレキシブルなガイド管(索道管)34aとこれに摺動自在に挿通したワイヤー34bとから成る第2連動機構34にて連結することにより、前記一方のアーム19aにおける矢印Dで示す増速変速方向への回動に連動して、前記アクセルレバー9bを、矢印Kで示す回転数増の方向に作動するように構成する。
【0042】
なお、前記両連動機構33,34におけるワイヤー33b,34bには引っ張りばね33c,34cが設けられている。
【0043】
このように構成することにより、前記変速操作ペダル16を、Δθだけ矢印Cの方向に踏み込み操作すると、先ず、これに前記第1連動機構33を介して連動する前記アクセルレバー9bが、矢印Kで示す回転数増の方向に作動してエンジン9の回転数が高くなり、次いで、前記ベルトプーリ式無段変速装置12が、電動式アクチェータ26の作動にて増速変速位置に操作されるから、前記変速操作ペダル16の踏み込み操作と、ベルトプーリ式無段変速装置12における変速作動との間における時間的な遅れを低減することができて、加速の応答性を向上できる。
【0044】
一方、前記変速操作ペダル16をΔθだけ矢印Cの方向に踏み込み操作した状態において、前記ベルトプーリ式無段変速装置12に対する変速操作機構を構成する一方のアーム19aは、矢印Dで示す方向にΔθだけ回転した位置にあることにより、当該一方のアーム19aに前記第2連動機構34を介して連結した前記アクセルレバー9bを回転数増の位置に保持している。
【0045】
これにより、前記変速操作ペダル16に対する踏み込み操作を解除しても、前記アクセルレバー9bは、回転数増の位置に保持され、このアクセルレバー9bは、やがて前記一方のアーム19aが電動式アクチェータ26の作動にて矢印Eの方向に回動するにつれて、ひいては、前記ベルトプーリ式無段変速装置12が減速走行位置に変速されてから、回転数減の方向に作動して、エンジン9の回転数が減速される。
【0046】
つまり、エンジン9における回転数は、前記ベルトプーリ式無段変速装置12を増速変速位置にした状態からの前記変速操作ペダル16に対する踏み込み操作解除によって、直ちに減速されることはなく、前記変速操作ペダル16に対する踏み込み操作解除により前記ベルトプーリ式無段変速装置12が減速走行位置に変速されるまでの間、高い回転数に維持でき、前記ベルトプーリ式無段変速装置12が減速走行位置に変速されるにつれて減速されることになるから、前記ベルトプーリ式無段変速装置12を増速変速位置にした状態からの前記変速操作ペダル16に対する踏み込み操作解除に際して、前記エンジン9の運転が停止すること、つまり、エンジンストップ(エンスト)が発生することを確実に回避することができる。
【0047】
次に、図13は、別の実施形態を示す。
【0048】
この実施の形態は、前記第1連動機構33と、前記第2連動機構34とを、フレキシブルなガイド管(索道管)36aとこれに摺動自在に挿通したワイヤー36bから成る一つのメイン連動機構36に合流し、このメイン連動機構36におけるワイヤー36bを、前記エンジン9におけるアクセルレバー9bに連結したものであり、この構成においては、前記した実施の形態と同様に、変速操作ペダル16に対する踏み込み操作により、前記第1連動機構33及びメイン連動機構36を介しての連動にて、エンジン9の回転数を増速度できる一方、前記変速操作ペダル16に対する踏み込み操作を解除したときには、エンジン9の回転数を、前記第2連動機構34及びメイン連動機構36により、ベルトプーリ式無段変速装置12が減速変速位置になるまでの間、高い回転数に維持できるから、加速の応答性を向上できるとともに、減速に際してのエンジンストップ(エンスト)の発生を確実に防止することができる。
【0049】
【発明の作用・効果】
このように本発明は、請求項1に記載したように、車輪等の走行部にて支持された車体フレームに、回転調節手段を備えたエンジンと、前記エンジンからの出力を適宜変速して前記走行部に伝達するようにしたベルトプーリ式無段変速装置とを搭載する一方、前記ベルトプーリ式無段変速装置に対する人為的変速操作具と、この人為的変速操作具の動きに応じて前記ベルトプーリ式無段変速装置をその変速操作機構にて変速作動する電動式アクチェータとを備えて成る走行型農作業機において、前記人為的変速操作具と前記回転調節手段とを、人為的変速操作具における増速変速方向への操作によりエンジンの回転数が高くなるように第1連動機構を介して連動する一方、前記変速操作機構と前記回転調節手段とを、変速操作機構における増速変速方向への作動によりエンジンの回転数が高くなるように第2連動機構を介して連動するという構成にしたことにより、前記ベルトプーリ式無段変速装置における変速を電動式アクチェータにて行うものでありながら、前記人為的変速操作具における増速変速方向への操作に応じて第1連動機構を介してエンジンの回転数を素早く高くすることができる一方、前記人為的変速操作具における減速変速方向への操作に際して第2連動機構を介してエンジンを高い回転数に維持できるから、加速の応答性を、減速に際してエンジンストップ(エンスト)を発生することなく、確実に向上できる効果を有する。
【0050】
また、請求項2に記載した構成にすることにより、前記第1連動機構及び第2連動機構を簡単な構成にできるから、小型・軽量化できるとともに、低価格化を達成できる。
【0051】
更にまた、請求項3に記載した構成にするにより、小型・軽量化及び低価格化を一層助長できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用型田植機の側面図である。
【図2】前記図1の平面図である。
【図3】前記乗用型田植機の走行機体におけるエンジン及びミッションケースの部分を示す斜視図である。
【図4】前記走行機体における車体フレームを示す斜視図である。
【図5】前記走行機体における車体フレームの平面図である。
【図6】前記図5のVI−VI視拡大側面図である。
【図7】前記図6におけるA部分の拡大図である。
【図8】前記図7の平面図である。
【図9】前記図6におけるB部分の拡大図である。
【図10】前記図9のX−X視拡大断面図である。
【図11】切り換えスイッチと電動式アクチェータの電気回路である。
【図12】前記乗用型田植機においてエンジンと変速操作ペダルとの連動構造を示す図である。
【図13】前記図12の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 走行機体
2 操縦座席
3 操縦ハンドル
5 苗植装置
6 車体フレーム
7 前車輪
8 後車輪
9 エンジン
9b アクセルレバー(回転調節手段)
11 ミッションケース
12 ベルトプーリ式無段変速装置
14 操作軸
15 ベルクランクレバー
16 変速操作ペダル(人為的変速操作具)
18 鞘管
19a アーム(変速操作機構)
22 従動歯車
26 電動式アクチェータ
28 切換えスイッチ
33 第1連動機構
34 第2連動機構
36 メイン連動機構

Claims (3)

  1. 車輪等の走行部にて支持された車体フレームに、回転調節手段を備えたエンジンと、前記エンジンからの出力を適宜変速して前記走行部に伝達するようにしたベルトプーリ式無段変速装置とを搭載する一方、前記ベルトプーリ式無段変速装置に対する人為的変速操作具と、この人為的変速操作具の動きに応じて前記ベルトプーリ式無段変速装置をその変速操作機構にて変速作動する電動式アクチェータとを備えて成る走行型農作業機において、
    前記人為的変速操作具と前記回転調節手段とを、人為的変速操作具における増速変速方向への操作によりエンジンの回転数が高くなるように第1連動機構を介して連動する一方、前記変速操作機構と前記回転調節手段とを、変速操作機構における増速変速方向への作動によりエンジンの回転数が高くなるように第2連動機構を介して連動することを特徴とする走行型農作業機における走行変速操作装置。
  2. 前記請求項1の記載において、前記第1連動機構及び第2連動機構を、フレキシブルなガイド管と、これに摺動自在に通通したワイヤーとで構成したことを特徴とする走行型農作業機における走行変速操作装置。
  3. 前記請求項2の記載において、第1連動機構及び第2連動機構を、フレキシブルなガイド管とこれに摺動自在に通通したワイヤーとで構成される一つのメイン連動機構に合流し、このメイン連動機構を介して前記回転調節手段に連結したことを特徴とする走行型農作業機における走行変速操作装置。
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