JP2004278175A - 外壁 - Google Patents

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JP2004278175A JP2003072582A JP2003072582A JP2004278175A JP 2004278175 A JP2004278175 A JP 2004278175A JP 2003072582 A JP2003072582 A JP 2003072582A JP 2003072582 A JP2003072582 A JP 2003072582A JP 2004278175 A JP2004278175 A JP 2004278175A
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Abstract

【課題】左右2部材を主要部材として組み合わせて構成された方立を備えた外壁において、前記方立にガタツキが生じず、かつ2部材間の間隔が広がることがなく、見た目にも快い方立を備えた外壁を提供する。
【解決手段】左右方向に間隔をおいて立設された複数の方立と、該方立に直交する方向に架け渡された複数の横材と、これら方立及び横材により構成される枠にシールを介して取り付けられたパネルとを具備する外壁において、前記方立は、前記左右方向に配置される2部材を主たる構造材として備え、前記2部材は室外側及び室内側にそれぞれ係合部を備えて係合するとともに、前記室外側及び室内側の係合部はいずれも連結部材により連結固定して、前記室内側の係合部を連結固定する連結部材は、カバーにより覆う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、方立を備えたカーテンウオール等の建物の外壁に関し、特にガタツキや寸法が変化することのない方立を備えた外壁に関する。
【0002】
【従来の技術】
家庭電化製品の量販店などの建物は、店舗のイメージを高めるため建物正面部分にガラスパネルを多用したカーテンウオール構造を配したものが多い。カーテンウオールとしては左右に隣接する方立間に無目を連結し、左右に隣接する方立と上下に隣接する無目間にパネルを装着したものが知られている。
【0003】
図4は、このような建物外壁に使用される方立の一例として公知の方立140の水平断面を示すものである。方立140は、左右に配置される左部材141と右部材142とを備えている。左部材141にはシール部材143a、143bを介してガラスパネル145が固定されている。また、右部材142にはシール部材144a、144bを介してガラスパネル146が固定されている。
【0004】
左部材141及び右部材142は、室外側嵌合部147、及び室内側嵌合部150を備え、さらに左右のガラスパネル145、146を取り付けている部分に挟まれる部位に係合部148を備えている。係合部148は、ビス149により固定されており、左部材141と右部材142とは、室外側嵌合部147、及び室内側嵌合部150、並びに係合部148におけるビス止めにより固定され、一体の方立140として機能している。
【0005】
また特許文献1には、図5に示されるように、見込み方向に向う縦板105の見込み方向一側部に見付け方向に向う見込み方向一側板106を一体的に設けた第1縦枠102と、見込み方向に向う縦板113を有する第2縦枠103を備え、第2縦枠103の縦板113見込み方向一側部を見込み方向一側板106の突出端部に係合連結し、第2縦枠103の縦板113見込み方向他側部を前記第1縦枠102の縦板105の見込み方向他側部に連結して第1縦枠102と第2縦枠103を連結した分割式の方立101とし、前記第1縦枠102の見込み方向一側板106の意匠材取付面に凹陥部110と透孔116を形成し、意匠材120の本体123の取付面に、前記凹陥部110に嵌合する一対の嵌合片125と前記透孔116と対向する凹条溝127を形成し、前記凹条溝127に連結用ボルト130の頭部131を嵌合し、そのネジ部132を透孔116に挿通し、その突出部分にナット134を螺合して意匠材120を連結したことを特徴とする方立の意匠材連結構造が開示されている。
【特許文献1】
特開平8−128266
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図4に示されている公知の構造や、特許文献1に開示されている構造は、室外側をネジ等の連結部材で固定しているものの、室内側における2部材の連結は嵌合に頼るものである(図4における参照符号150、図5における参照符号135を参照)。これらのように2部材を組み合わせて嵌合を利用して一体の方立とする場合、嵌合部に所定のクリアランスを設ける必要があり、このクリアランスがあるために必然的にいわゆる「遊び」が生じて、2部材間にガタツキが出るという問題があった。また、ビスで固定されている部分から離隔する位置にある室内側の嵌合部においては、2部材間の間隔が広がって、見た目にも悪くなるという問題もあった。
【0007】
そこで、本発明は、左右2部材を主要部材として組み合わせて構成された方立を備えた外壁において、前記方立にガタツキが生じず、かつ2部材間の間隔が広がることがなく、見た目にも快い方立を備えた外壁を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0009】
請求項1の発明は、左右方向に間隔をおいて立設された複数の方立(12a〜12h)と、該方立に直交する方向に架け渡された複数の横材(13a〜13j)と、これら方立及び横材により構成される枠に取り付けられたパネル(P1、P2)とを具備する外壁(10)であって、前記方立は、前記左右方向に配置される2部材(31、32)を主たる構造材として備え、前記2部材は室外側及び室内側にそれぞれ係合部(23、22)を備えて係合されるとともに、前記室外側及び室内側の係合部はいずれも連結部材(38、21a〜21c)により連結固定され、前記室内側の係合部を連結固定する連結部材は、カバー(20)により覆われている外壁を提供して前記課題を解決しようとするものである。
【0010】
この発明によれば、左右の2部材で構成される方立は、左右2部材が室内側及び室外側の係合部においてそれぞれ連結部材により固定されているので、ガタツキが生じる余地がない。また同様の理由により、方立の室内側、あるいは室外側が広がってしまう虞もない。さらに連結部材はカバーにより覆われるので、例えば連結部材がビス等外観上好ましくないものであったとしても、観者の目に振れることがなく、見た目にも快い方立を備えた外壁を構成することが可能となる。
【0011】
本発明のこのような作用及び利得は、次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。
【0013】
図1は、本発明の外壁10を備えた建物1の正面図である。かかる建物1は、家電量販店等の店舗に多く採用されている。一階部分に出入口11が設けられ、通常2〜3階建ての構造とされている。正面部分の外壁10は通常カーテンウオールと呼ばれ、左右方向に間隔をおいて立設された複数の方立12a〜12hと、該方立と直交する方向に方立間に架け渡された複数の横材13a〜13iとが縦横に配置されている。なお、図では横材13a〜13iは横方向に連続しているように見えるが、各方立12a〜12hにより分断されており、各横材それぞれが多数の部材の集合として構成されている。これに対して方立12a〜12hは上下方向に1本ずつ貫かれている。これら方立12a〜12h及び横材13a〜13iにより構成される枠にシール部材を介して多数のパネル(図1においては後の説明に必要なA部のパネルのみ参照符号P1、P2を付してある。)が取り付けられて、建物1の正面の外観たる外壁10(カーテンウオール)を構成している。通常パネルとして、ハーフミラーのガラスパネルが使用されている。
【0014】
図2は、図1における参照符号Aで示された部分を破断して示す斜視図である。なお、図2に表されている斜視図の視点は室内側斜め上方にある。図2に表されているA部は、建物1が地表GLに接する部分であり、横材として、巾木13jが使用されている。地表GLに接するよう方立12dが立設され、その左右には巾木13j、13jが取り付けられている。方立12dは、左部材31と右部材32とが組み合わされて形成されている。左部材31と右部材32とは、室外側係合部23と、室外側係合部22とを備えている。室内側係合部23は、3つのビス21a、21b、21cにより連結固定されている。また、図2には現れていないが、室外側係合部23も上下方向3箇所でビス止めされている。
【0015】
室外側係合部23及びビス21a〜21cは、使用状態においてはカバー部材20により覆われている。ただし図2においては、内部構造のよりよい理解を得るために、カバー部材20は、方立12dから取りはずされて、室内側に離隔した位置に示されている。
【0016】
図3は、図2におけるIII−III線に沿った水平断面図である。なお図3では図の右下部に示すように、図の上方が室外側、下方が室内側を示し、説明の便宜上、図の左右により左右を定義する。方立12dの左右室外側には巾木13j、13jが取り付けられ、方立12dと巾木13j、13jとにより構成される枠にはガラスパネルP1、P2が取り付けられている。ガラスパネルP1、P2は、室外側はシール33a、33b、及びシール止め35a、35bを介して、室内側はビード又はシール34a、34bを介して枠に取り付けられている。
【0017】
図に示されているように方立12dは、左右の2部材、すなわち左部材31と右部材32とが組み合わされて一体となって形成されている。
【0018】
左部材31は、室外側に面する正面壁80と、正面壁80の中央部やや右寄りから室内側に延在する第一係合壁81と、第一係合壁81の室内側端部から左方向に折り返して形成された内部壁82と、内部壁82の左端部から室内方向に折り返されて室内側端部に達する左壁83と、左壁83の室内側端部よりやや室外側寄りから右方向に略「S」字型に延在する第二係合壁84とを備えている。
【0019】
一方、右部材32は、室外側に面する正面壁60と、正面壁60の左端部から室内側に延在する第一係合壁61と、第一係合壁61の室内側端部から右方向に折り返して形成された内部壁62と、内部壁62の右端部から室内方向に折り返されて室内側端部に達する左壁63と、左壁63の室内側端部より左方向に折り返されて、前記左部材31の室内側先端部まで達するように延在する室外側壁64を備えている。室外側壁64の左側先端部は室外側に折り返され、第二係合壁64aを形成している。
【0020】
室外側係合部23においては、右部材32の正面壁60左端に左部材31の正面壁80の右端側が当接されるとともに、右部材32の第一係合壁61に設けられた被嵌入部61aに、左部材31の第一係合壁81に設けられた突片81aが嵌入され、さらに第一係合壁81の室内側端部に右方向に延設された被嵌入部81bに内壁部62の左側先端に設けられた嵌入片61bが嵌入されている。そしてこれらの嵌合構造により仮止めされている左部材31の第一係合壁81と右部材32の第一係合壁には、ねじ孔が設けられており、これらのねじ孔に差し入れられたビス38により、両者は確実に固定されている。なお、図3は水平断面図であるためビス38は、一つだけ示されているが、実際には図2におけるビス21a〜21cの配置と同様に上中下の3箇所に配されている。
【0021】
室内側係合部22においては、右部材32の第二係合壁64aと左部材31の第二係合壁84とが係合されている。第二係合壁84先端平面84aの室内側向きの面は、右部材32の室外側壁64室外側向きの面に当接されている。これら2面が当接する部分に室内外方向に、内面に雌ねじ形状が形成された貫通孔が設けられていて、この貫通孔にビス21bが差し入れられて第二係合部22においても右部材32の室外側壁64と左部材31の先端平面84aとが堅固に固定される。
【0022】
このように、右部材32と左部材31とが室外側の第一係合部23、及び室内側の第二係合部22それぞれにおいてビス止めされているので、両者の位置関係が一意に決せられ、従来の構造にあったようにガタツキが発生したり、室内側係合部のギャップの部分において両者の間隔が広がったりしてしまうことがない。
【0023】
さらに、右部材32、及び左部材31の室内側両側端部にはそれぞれ、被嵌入部53、52が設けられている。一方、カバー部材20は、正面壁55の両端部に内側に折り返された突片54、51を備えている。被嵌入部53、52にそれぞれ突片54、51を差し入れることにより、カバー部材20は方立12dの室内側に固定される。かくして、方立12dの室内側の面はカバー部材20に覆われることとなり、第二係合部22及びビス21a〜21cは、室内側から見えないようになる。よって、意匠上の効果を得ることができるという利点もある。
【0024】
かかる方立12dを含む外壁を組み立てる順序としては、まず左部材31と、右部材32とを、室外側係合部23、及び室内側係合部22を利用して仮止めする。次いで、ビス38(3つある。)にて室外側係合部23、ビス21a〜21cにて室内側係合部22を固定する。しかる後にガラスパネル、巾木、無目等を組みつける。
【0025】
左部材31、及び右部材32として、アルミニウム押出し品の表面にアルマイト処理を施した材料を好ましく使用することができるが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば鋼等の他の金属材料を使用することも可能である。カバー部材20も、アルミニウム押出し品の表面にアルマイト処理を施した材料を好ましく使用することができるが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば鋼や合成樹脂等の他の材料を使用することも可能である。またこれらの材料表面に意匠を施した化粧シートを貼着しても良い。
【0026】
以上、現時点において、最も、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う外壁もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
【0027】
【発明の効果】
以上に説明したように、請求項1に記載の発明によれば、左右の2部材で構成される方立は、左右2部材が室内側及び室外側の係合部においてそれぞれ連結部材により固定されているので、ガタツキが生じる余地がない。また同様の理由により、方立の室内側、あるいは室外側が広がってしまう虞もない。さらに連結部材はカバーにより覆われるので、例えば連結部材がビス等外観上好ましくないものであったとしても、観者の目に振れることがなく、見た目にも快い方立を備えた外壁を構成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】建物外壁を示す正面図である。
【図2】図1のA部を拡大して示す図である。
【図3】図2におけるIII−III線に沿った水平断面図である。
【図4】従来の方立の構造を示す水平断面図である。
【図5】従来の他の方立の構造を示す水平断面図である。
【符号の説明】
P1、P2 ガラスパネル(パネル)
10 外壁
12a〜12h 方立
13a〜13i 横材
13j 巾木(横材)
20 カバー(カバー部材)
21a〜21c ビス(連結部材)
22 第二係合部(係合部)
23 第一係合部(係合部)
31 左部材
32 右部材
33a、33b シーラント(シール部材)
34a、34b ビード(シール部材)
38 ビス(連結部材)

Claims (1)

  1. 左右方向に間隔をおいて立設された複数の方立と、該方立に直交する方向に架け渡された複数の横材と、これら方立及び横材により構成される枠に取り付けられたパネルとを具備する外壁であって、
    前記方立は、前記左右方向に配置される2部材を主たる構造材として備え、
    前記2部材は室外側及び室内側にそれぞれ係合部を備えて係合されるとともに、前記室外側及び室内側の係合部はいずれも連結部材により連結固定され、
    前記室内側の係合部を連結固定する連結部材は、カバーにより覆われている外壁。
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